JP2004526579A - フライホイール作動形工具 - Google Patents
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Abstract
作動サイクルを実行するために必要なエネルギーを供給するために駆動状態のフライホイール(45)を用いるサイクル作動形工具用の新規な駆動機構が開示および教示されている。開示の駆動機構は、手持ち式釘打ち機などの手持ち式工具用途に特に有用である。フライホイールは、コード付きまたは電池電源モータ(42)によって駆動させることができる。本明細書の開示の機構は、新規な1対の球用傾斜カム板(52、54、56、58)を教示しており、第1対の球用傾斜(56、58)がクラッチと駆動状態のフライホイールとを初期係合させ、その結果としてクラッチ(35)が回転することによって、第2対の球用傾斜(56、58)が作動してばねを圧縮し、その作用により、クラッチに加えられる圧力が増加することによって、駆動機構の作動サイクル中、クラッチおよびフライホイール間に滑りのない係合を確保することができる。駆動機構の作動サイクルの完了時に、第2対の球用傾斜カム板がさらに作用して、クラッチをフライホイールから係脱させて、駆動機構が開始位置に戻る時、フライホイール内に残留している未使用の運動エネルギーを消散することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示および教示する発明は、包括的には、作動サイクルを実行するために必要なエネルギーを供給するために駆動(energized)状態のフライホイールを用いるサイクル作動形工具に関する。
【0002】
特に、開示の発明は、留め具を加工物に打ち込むために必要な運動エネルギーを供給するフライホイールを駆動させる電動モータを有する留め具打ち込み工具などの手持ち式電気機械式留め具打ち込み工具に関するが、必ずしもそれに制限されない。電力は、電池または交流電源のいずれかによって供給することができる。
【0003】
(関連特許出願)
本出願は、2000年12月22日に出願された米国特許仮出願第60/258,022号の優先権を主張し、それの発明の開示の全体を参照として本明細書に援用する。
【0004】
本出願は、Shane Adams他によって本出願と同時に出願され、参照として本明細書に援用される「フライホイール作動形手持ち式工具用の速度制御(Speed Control For Flywheel Operated Hand Tool)」および「フライホイール作動形手持ち式工具用の制御モジュール(Control Module For Flywheel Operated Hand Tool)」と題する同時係属中の米国特許出願に関連している。
【背景技術】
【0005】
従来では、工業用釘打ち機またはステープラなどの留め具打ち込み工具を作動させるために比較的大きいエネルギーインパルスが必要である場合、そのような工具に空気圧式またはコード付き電気モータによって動力を供給するのが一般的なやり方であった。そのような工具は、たとえば、3”以上の長さの釘、またはステープルを、2x4などのフレーム木材に打ち込むことができる。
【0006】
しかし、空気圧駆動工具は、現場で空気圧縮機を必要とし、コード付き電動工具は、現場で電動の電源を必要とする。さらに、両形式の工具は、ユーザが使用中は空気圧または電気アンビリカルを引き回す必要がある。そのようなアンビリカル(umbilical)を引き回すことは、屋根や梯子などの高所での作業時に特に問題になる。
【0007】
ソレノイド作動形留め具打ち込み工具などの電動工具も既知である。これらは主に、大きい1.25〜2.5インチの15ゲージ仕上げ釘および/または重い骨組み釘ではなく、たとえば、1インチの貝折れ釘(brad nails)の打ち込みなどの軽作業用途に使用される。
【0008】
従来技術ではまた、強力留め具打ち込み部に動力を供給するのに十分な運動エネルギーを送る手段としてフライホイールを用いた強力高出力留め具打ち込み工具を提供するために、多大な努力が払われてきた。そのようなシステムの例が、米国特許第4,042,036号、第4,121,745号、第4,204,622号、第4,298,072号および第5,511,715号に開示されている。しかし、参照の従来技術は、フライホイールを駆動させるために必要なエネルギーを供給するために、コード付き電気モータを使用する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、動力釘打ち機などの、作動サイクルに続いてリセットサイクルを有するサイクル作動形手持ち工具で特に有用な新規な駆動機構を開示および教示する。さらに具体的に言うと、本発明は、工具の作動サイクルを実行するために必要なエネルギーを供給するために、駆動状態のフライホイールの運動エネルギーを用いるサイクル作動形工具に有用である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
電気ソレノイドによって作動する第1対の回転カム板が、クラッチアセンブリを駆動状態のフライホイールと係合させるようにした駆動機構が教示されている。フライホイールとクラッチの係合時に、フライホイールによって作動する第2対の回転カム板がばねを圧縮して、それによってさらなる力がクラッチに加えられることにより、それに続く駆動機構の作動サイクル中に滑りのない連結が確保される。駆動機構の作動サイクルの完了時に、第2対のカム板がクラッチをフライホイールから急速に係脱させ、それにより、駆動機構は開始位置に戻り、フライホイールは、停止するまで、あるいは次の作業サイクル用に再駆動されるまで(or until it is reenergized) 、自在回転によって残留エネルギーを消散する。
【0011】
以下の実施形態は、手持ち式電池電源の釘打ち機に使用される際に本発明を説明するが、本発明をコード付き電気モータの実施形態にも使用できることを理解されたい。さらに、本発明は、手持ち式工具以外の、手持ち式釘打ち機のようなサイクル作動形動作が望まれる用途にも適していることも理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の以下の説明は、取り外し可能な電池によって給電される手持ち式工具を教示しているが、本明細書に記載されている電池を電源とした直流モータの代わりに、コードで接続された交流モータによって手持ち式工具に給電してもよいことを理解されたい。
【0013】
図1は、一般的にグリップハンドル14を含む本体12を備えた手持ち式釘打ち機10を示す。ハンドル14の端部に、釘打ち機の動力運転機構を作動させるために必要な電気エネルギーを供給する取り外し可能な充電式電池19が取り付けられている。ハンドル14内には、釘打ち機10を作動させるトリガ16も設けられている。図示のように、帯状にした留め具をノーズアセンブリ20に供給するために、通常留め具供給マガジンアセンブリ18が本体12およびハンドル14に取り付けられている。
【0014】
図2、図3、図4および図5は、図1に示されている釘打ち機10のハウジング12内に配置された時の留め具打ち込みアセンブリ40の上面図、左側面図、底面図および背面図である。わかりやすくするために、図2、図4および図5では電気制御モジュール25が取り除かれている。制御モジュール25の構造的詳細および作動は、上記の「関連特許出願」の項に示されて参照として本明細書に援用される2つの同時係属特許出願に完全に記載されている。
【0015】
図6に示されているように、留め具打ち込みアセンブリ40の主要作動部材として、電気モータ42で作動して、留め具を加工物に打ち込むための運動エネルギーを供給するフライホイール45がある。フライホイール45は、固定シャフト32を中心にして回転自在である。必要な回転数/分(RPM)に達した時、駆動クラッチアセンブリ30(図7および図9を参照)がクラッチ35およびフライホイール45を連結して、それによってフライホイール45の運動エネルギーの一部が、留め具を加工物に打ち込む線形移動打ち込み部106に伝達される。
【0016】
次に図2〜図9を参照しながら、フライホイール駆動アセンブリ40の構成部材および作動を説明する。フライホイール駆動アセンブリは、クラッチ駆動アセンブリ30と、電気モータ42によって歯車駆動されるフライホイール45とを有する。本明細書では主にモータ42およびフライホイール45間の歯車駆動を説明するが、モータ42およびフライホイール45間にベルト駆動装置や他の任意の適当な駆動機構を用いてもよいことが理解される。図示のようにモータの回転軸をフライホイール45の回転軸に平行にした構造の変更例として、回転軸がフライホイール45およびシャフト32の回転軸に垂直になるようにモータ42を配置して、モータの出力軸とフライホイールの外周との間にかさ歯車駆動部を用いることが好ましいであろう。
【0017】
特に図9を、また追加的に図6〜図8を参照しながら、フライホイール45およびクラッチ駆動アセンブリ30の機械的構造を作動面から説明する。
【0018】
クラッチ駆動アセンブリ30およびフライホイール45は、図9に最もわかりやすく示されているように、中心シャフト32上に軸方向に並べて配置されている。中心シャフト32は、端板52に螺着されており、端板52は、それから軸方向に延出してスロット形溝47にはめ込まれた一体形ボス51によってフレーム48に固着されており、したがって、端板52および中心シャフト32は回転不能である。中心シャフト32の他端部は、フレーム48の支持溝49にはまっている。
【0019】
フライホイール45は、図9に最もわかりやすく示されているように、中心シャフト32の端部に深溝玉軸受け46で回転配置されているので、フライホイール45は、モータ42の駆動時に、中心シャフト32を中心にして自由回転する。
【0020】
フライホイール45は、円錐形クラッチ板35の円錐形摩擦面36を内部に受け取る円錐形キャビティ44を有する。クラッチ板35および作動板58は、分離可能な部材であるが、それぞれ噛み合い突起28および26によってドラム34に噛み合い連結されており、そのため、クラッチ板35、作動板58およびドラム34は、単一の一体化したアセンブリとしてシャフト32を中心にして自由回転する。作動板58、ドラム34およびクラッチ板35が一体化したアセンブリとして自由回転する特性を確保するために、ドラム34の内径部分の位置に転がり軸受け38Aおよび38Bが設けられている。
【0021】
作動板58に隣接した位置に、固定板56が設けられている。固定板56および作動板58は、図16に示されているように、等間隔に配置された3つの軸方向に拡張可能な球用傾斜66A、66B、66C、66A’、66B’および66C’によって互いに連結されている。固定板56および作動板58間の球用傾斜66の作動については詳細に後述する。固定板56は、中心シャフト32上を軸方向移動自在であるが、フレーム48内の軸方向整合スロット43に摺動可能にはめ込まれた回り止めタング53によって、シャフト32を中心にして自由回転できないようにして、ハウジング48に固定されている。図17を参照されたい。
【0022】
固定板56は、固定板56およびリターダ板64間に位置する自由回転可能なスラスト軸受け62をはめ付ける円形突起61を有する。重ね合わされた1対の平行に作用する皿ばね72が、図9に示されているように、リターダ板64およびソレノイド板54間に配置されており、それの機能についてはさらに詳細に後述する。図15に示されているように、軸方向に拡張可能な球用傾斜68A、68B、68C、68A’、68B’および68C’が、端板52およびソレノイド板54を連結しており、それの機能についてもさらに詳細に後述する。
【0023】
中心シャフト32上のクラッチ35およびフライホイール45間に、コイルばね75を間に挟んだ座金73および74を有する圧縮ばねアセンブリ37が配置されており、それの機能についてはさらに詳細に後述する。
【0024】
留め作業、すなわち打ち込みサイクルの開始時に、制御マイクロプロセッサ25は、モータ42によってフライホイール45を、図7に矢印Aで示されているように、反時計回り方向に所定のRPMまで「旋回」させる。フライホイール45が所望のRPM、すなわち運動エネルギー状態に達した時、制御マイクロプロセッサ25はソレノイド80を作動させ、これにより、ソレノイドプランジャ82から延出してソレノイド板54の周囲に固定された可撓性ワイヤケーブル84を介してソレノイド板54が、図7に矢印Bで示されているように、時計回りに回転する。ソレノイド板54が時計回りに回転すると、ソレノイド板54は、端板52およびソレノイド板54内の対応の球用傾斜(ball ramp)68の作用によって、端板52から離れるように軸方向移動する。図15を参照されたい。端板52およびソレノイド板54が軸方向に分離すると、クラッチ駆動アセンブリ30の残りの部材がそれによってフライホイール45の方へ軸方向移動してコイルばね75を圧縮し、それによってクラッチ面36がフライホイールキャビティ44に初期係合する。クラッチ35がフライホイール45と連結することによって、クラッチ35、ドラム34および作動板58が1つのアセンブリとして反時計回りに回転する。図16に示されているように、固定板56および作動板58間の対応の球用傾斜66の作用によって、作動板58が回転すると、板53および58が軸方向に分離する。したがって、皿ばね72がソレノイド板54に押し付けられ、それにより、逆の軸方向力を与えて、クラッチ35をフライホイール45とさらに強く係合させる。フライホイール45のRPM低下を感知すると、制御マイクロプロセッサ25はソレノイド80を停止させ、それにより、圧縮された皿ばね72によって加えられる軸方向力の作用によって、ソレノイド板54がそのリセット位置へ戻り始める。ソレノイド板54が開始位置へ押し付けられた時、ソレノイド板54、ソレノイド板54およびリターダ板64間に圧縮された皿ばね72、およびリターダ板64の合成慣性により、ソレノイド板54が開始位置へ戻って球トラック68A、68B、および68Cの端部に係合した時の跳ね返りが防止される。リターダ板64の存在および作用により、システムが振動することや、恐らくは誤ってクラッチと再係合することが防止される。
【0025】
動力すなわち作動行程において、ドラム34が反時計回りに回転する時、ケーブル102Aおよび102Bがそれぞれドラム34およびクラッチ35の外周溝57および60周辺に巻き付いて、ピストンアセンブリ111をシリンダ100内で引き下ろし、それによって、取り付けられている留め具打ち込み部106も同様に、ガイドブロック108およびハウジング48内の開口41を通ってノーズピース20内へ押し下げられ、それによって、所定の留め具が目標の加工物に打ち込まれる。ピストンアセンブリ111がシリンダ100内を引き下ろされると、ピストンアセンブリ111の上方に真空が発生し、これは、作動サイクルの完了時にピストンアセンブリを開始位置へ引き戻して、工具駆動機構を開始位置にリセットするのに役立つ。
【0026】
図13A〜図13Cは、クラッチ駆動アセンブリ30の動力行程中に板58が回転する時の固定板56および作動板58間の作用を連続的に示している。固定板56および作動板58の球用傾斜66は、図16に示されているようにらせん形であるが、説明を簡単にするために、図13A〜図13Cでは傾斜66が直線的であるものとして示している。
【0027】
図13Aは、工具の作動サイクルの開始時の固定板56および作動板58を示す。フライホイール45が作動板58を反時計回り(図13Aにおいて左方向)に進めると、球63は、傾斜の輪郭66に沿って、図13Bに示されているように、作動板58および固定板56間に急速かつ急激に離隔距離xを生じる。離隔距離xは、図13Bに示されているように、打ち込み部106の動力行程全体で維持され、それにより、前述したようにフライホイール45内に蓄えられていた運動エネルギーの打ち込み部106への伝達が行われる。動力行程の終了時には、図13Cに示されているように、板56および58が急激に接近し、それによってクラッチ35がフライホイール45から急速に係脱する。ソレノイド板54が開始位置に戻り、クラッチ35がフライホイール45から係脱すると、作動板58、ドラム34およびクラッチ35が、1つのアセンブリとして、後述するように開始位置へ戻ることができる。
【0028】
図14は、作動板58および固定板56間の離隔距離xを作動板58の回転角の関数として示すグラフである。
【0029】
組み合わせ形打ち込み部ガイドおよび弾性ストッパブロック108をシリンダ110の底部に配置して、ピストンアセンブリ111を動力行程の終了時にシリンダ110内に停止させることが好ましい。
【0030】
クラッチ35がフライホイール45から係脱した時、コイルばね75がクラッチ駆動アセンブリ30の部材全体を端板52の方へ押し戻し、それにより、ピストンアセンブリ111の上方に生じていた真空が、ピストンアセンブリを開始位置へ引き戻し、それによって、作動板58、ドラム35、およびクラッチ35を1つのアセンブリとして開始位置へ回転させる。
【0031】
上記に教示したようにクラッチ駆動アセンブリ30を構成することによって、駆動アセンブリ30が動力行程の終点に達した後、クラッチ35がフライホイール45から係脱され、それにより、フライホイール45は旋回し続けることができる。したがって、次の留め具を連続して打ち込みたい場合、残りの運動エネルギーを次の作業に利用することができ、そのため、電池の電力を節約すると共に、そうでなければ動力行程の終了直後にフライホイール45を完全停止させることによって生じる衝撃を駆動アセンブリの部材および/またはフレーム48が吸収する必要がなくなる。この特徴によって、工具の「空撃ち (dry firing)」も可能になる。
【0032】
本明細書で教示したクラッチ駆動システムはまた、クラッチ35がフライホイール45と係合するまで、端板52およびソレノイド板54間が拡張し続け、そのため、ソレノイド板54が各動力駆動の開始時の差異を吸収することができることから、クラッチの摩耗を自動補償することができる。
【0033】
次に図10を参照すると、真空戻しピストンアセンブリ111は、シリンダ110内に摺動可能にはまったピストン112を有する。ピストン112の上部から間隔を置いて外周溝113が設けられ、それに封止Oリング114がはめ込まれている。ピストン112の底部の方に、2つの軸方向安定化バンド115および116が配置されている。
【0034】
図10に示されているように、シリンダ110の内径Dは、シリンダ110の上部の直径D’まで外向きに広がっている。直径D’は、Oリング114の外径よりわずかに大きく、したがって、Oリング114と内径D’との間に環状隙間117が生じる。
【0035】
打ち込み部106の動力行程中にピストンアセンブリ111がシリンダ110内へ軸方向に引き込まれると、Oリング114がシリンダ110の内壁直径Dに滑り係合して、シリンダ110の内壁118とピストンアセンブリ111との間に空気圧シールを形成する。ピストンアセンブリ111がシリンダ110内へ進むと、シリンダ110の上部の、前進中のピストンアセンブリ111と封止端部キャップ119との間が真空になる。
【0036】
摩擦クラッチ35がフライホイール45から係脱すると、シリンダ110の上部分内に生じていた真空が、ピストンアセンブリ111を端部キャップ119の方へ引き戻し、それによって作動板58、ドラム34、およびクラッチ35が1つのアセンブリとして再開始位置にリセットされる。
【0037】
戻り行程で、Oリング114が内径Dから直径D’へ移動すると、動力行程中にOリング114をバイパスしていた空気が圧縮されて、環状隙間117を通ってOリング114を通り過ぎて、シリンダ110を通って大気へ流れることができ、これによってピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められていた空気が蓄積されないようにすることができる。好ましくは、ピストンアセンブリ111がシリンダ110の上部の開始位置へ戻る時に発生する可能性があるあらゆる衝撃を吸収するために、弾性端部ストッパ120を端部キャップ内に設ける。
【0038】
ドラム34が開始位置に戻ると、ドラム34から半径方向に突出しているタング33が、図11に示されているように、ハウジング48に固定された当接ブロック31に係合し、それによって、ドラム34が開始位置へ戻る時の移動のし過ぎを防止する。
【0039】
図10Aは、ピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められてた空気が蓄積されないようにする変更形実施形態を示す。図10Aに示されているように、ピストン112に外周溝132が設けられ、側方位置の一辺にV字形溝136を有するほぼ矩形のシール134がその外周溝にはめ込まれている。V字形溝136の一方の脚部133が、図10Aに示されているように、側方へピストン112の外径より外側に延出している。したがって、シール134は逆止め弁として作用し、動力行程中にピストン112が下方へ移動する時、脚部133のシール部分がシリンダ110の内壁118に係合して、空気がピストン112を越えて移動しないようにするため、ピストン112の上方に所望の真空を生じることができる。ピストン112の上方にわずかな空気の蓄積がある場合、ピストン112がシリンダ110の上部の開始位置へ戻る時にその蓄積空気が圧縮されることによって、蓄積空気がシール134を越えて流れて、圧縮空気がピストン112の上方に閉じ込められないようにする。
【0040】
直前に述べた2つの実施形態は、ピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められた空気が蓄積されないようにするための好適な実施形態であるが、ピストンアセンブリ111が開始位置へ戻る時に閉じ込め空気を逃がし、ピストンアセンブリ111の動力行程中に真空を生じるために、他のいずれの既知の適当な逆止め弁機構を使用してもよい。
【0041】
たとえば、図10Bを参照すると、図10Aの逆止め弁形式の環状シール134の代わりに、一般的な封止Oリング138と、ピストン112が開始位置へ戻る時に閉じ込め空気をオリフィス131から排出できるようにする簡単なフラップ形式の逆止め弁130とを用いている。
【0042】
動力行程が比較的高速動作であり、ピストンアセンブリ111の開始位置への戻りが迅速であるので、逆止め弁フラップ130をなくして、動力行程中にシリンダに流入する少量の空気では真空結果に大した影響が生じず、したがってピストンアセンブリ111を開始位置へ戻すのに十分な真空が残ると共に、ピストンアセンブリ111が開始位置に戻る時、ピストンアセンブリ111および端部キャップ119間に蓄積されていた空気を排出できるようにする大きさのオリフィス131にすることができる。
【0043】
以上に本発明の好適な実施形態を示して説明してきたが、当該技術分野の専門家であれば、本発明の範囲から逸脱しない適当な変更形態を加えることによって、本明細書に教示されている方法および構造をさらに適応させることができる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものであり、明細書に記載され、かつ/または添付図面に示された特定の構造および方法に制限されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を具現した手持ち式釘打ち機の左側面立面図であり、左側部の一部分を取り除いて工具の外側シェル内の駆動機構の全体的配置を示している。
【図2】図に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外された留め具打ち込みアセンブリの上面図である。
【図3】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外された留め具打ち込みアセンブリの左側面図である。
【図4】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体の外側シェルから取り外された留め具打ち込みアセンブリの、ハンドルから上の方を見たときの、分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた底面図である。
【図5】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外され、分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた留め具打ち込みアセンブリの端面図である。
【図6】分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた、クラッチ駆動アセンブリの構成部材の全体的配置を示す留め具打ち込みアセンブリの斜視図である。
【図7】図2〜図6に示された留め具打ち込みアセンブリの構成部材を示す分解斜視図である。
【図8】図3の8−8線に沿った断面図である。
【図9】図4の9−9線に沿った断面図である。
【図10】図8に円で囲んだ部分の拡大図である。
【図10A】図8に円で囲んだ部分の第1変更形実施形態を示す図である。
【図10B】図8に円で囲んだ部分の第2変更形実施形態を示す図である。
【図11】図4の11−11線に沿った断面図である。
【図12】図4の12−12線に沿った断面図である。
【図13A】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図13B】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図13C】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図14】固定板および作動板間の離隔距離xを作動板の回転角の関数として示すグラフである。
【図15】ソレノイド板および端板間のカム構造(solenoid camming plates)の分解斜視図である。
【図16】固定板および作動板間のカム構造(activation camming plates)の分解斜視図である。
【図17】図9の17−17線に沿った横断面図である。
【0001】
本明細書に開示および教示する発明は、包括的には、作動サイクルを実行するために必要なエネルギーを供給するために駆動(energized)状態のフライホイールを用いるサイクル作動形工具に関する。
【0002】
特に、開示の発明は、留め具を加工物に打ち込むために必要な運動エネルギーを供給するフライホイールを駆動させる電動モータを有する留め具打ち込み工具などの手持ち式電気機械式留め具打ち込み工具に関するが、必ずしもそれに制限されない。電力は、電池または交流電源のいずれかによって供給することができる。
【0003】
(関連特許出願)
本出願は、2000年12月22日に出願された米国特許仮出願第60/258,022号の優先権を主張し、それの発明の開示の全体を参照として本明細書に援用する。
【0004】
本出願は、Shane Adams他によって本出願と同時に出願され、参照として本明細書に援用される「フライホイール作動形手持ち式工具用の速度制御(Speed Control For Flywheel Operated Hand Tool)」および「フライホイール作動形手持ち式工具用の制御モジュール(Control Module For Flywheel Operated Hand Tool)」と題する同時係属中の米国特許出願に関連している。
【背景技術】
【0005】
従来では、工業用釘打ち機またはステープラなどの留め具打ち込み工具を作動させるために比較的大きいエネルギーインパルスが必要である場合、そのような工具に空気圧式またはコード付き電気モータによって動力を供給するのが一般的なやり方であった。そのような工具は、たとえば、3”以上の長さの釘、またはステープルを、2x4などのフレーム木材に打ち込むことができる。
【0006】
しかし、空気圧駆動工具は、現場で空気圧縮機を必要とし、コード付き電動工具は、現場で電動の電源を必要とする。さらに、両形式の工具は、ユーザが使用中は空気圧または電気アンビリカルを引き回す必要がある。そのようなアンビリカル(umbilical)を引き回すことは、屋根や梯子などの高所での作業時に特に問題になる。
【0007】
ソレノイド作動形留め具打ち込み工具などの電動工具も既知である。これらは主に、大きい1.25〜2.5インチの15ゲージ仕上げ釘および/または重い骨組み釘ではなく、たとえば、1インチの貝折れ釘(brad nails)の打ち込みなどの軽作業用途に使用される。
【0008】
従来技術ではまた、強力留め具打ち込み部に動力を供給するのに十分な運動エネルギーを送る手段としてフライホイールを用いた強力高出力留め具打ち込み工具を提供するために、多大な努力が払われてきた。そのようなシステムの例が、米国特許第4,042,036号、第4,121,745号、第4,204,622号、第4,298,072号および第5,511,715号に開示されている。しかし、参照の従来技術は、フライホイールを駆動させるために必要なエネルギーを供給するために、コード付き電気モータを使用する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、動力釘打ち機などの、作動サイクルに続いてリセットサイクルを有するサイクル作動形手持ち工具で特に有用な新規な駆動機構を開示および教示する。さらに具体的に言うと、本発明は、工具の作動サイクルを実行するために必要なエネルギーを供給するために、駆動状態のフライホイールの運動エネルギーを用いるサイクル作動形工具に有用である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
電気ソレノイドによって作動する第1対の回転カム板が、クラッチアセンブリを駆動状態のフライホイールと係合させるようにした駆動機構が教示されている。フライホイールとクラッチの係合時に、フライホイールによって作動する第2対の回転カム板がばねを圧縮して、それによってさらなる力がクラッチに加えられることにより、それに続く駆動機構の作動サイクル中に滑りのない連結が確保される。駆動機構の作動サイクルの完了時に、第2対のカム板がクラッチをフライホイールから急速に係脱させ、それにより、駆動機構は開始位置に戻り、フライホイールは、停止するまで、あるいは次の作業サイクル用に再駆動されるまで(or until it is reenergized) 、自在回転によって残留エネルギーを消散する。
【0011】
以下の実施形態は、手持ち式電池電源の釘打ち機に使用される際に本発明を説明するが、本発明をコード付き電気モータの実施形態にも使用できることを理解されたい。さらに、本発明は、手持ち式工具以外の、手持ち式釘打ち機のようなサイクル作動形動作が望まれる用途にも適していることも理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の以下の説明は、取り外し可能な電池によって給電される手持ち式工具を教示しているが、本明細書に記載されている電池を電源とした直流モータの代わりに、コードで接続された交流モータによって手持ち式工具に給電してもよいことを理解されたい。
【0013】
図1は、一般的にグリップハンドル14を含む本体12を備えた手持ち式釘打ち機10を示す。ハンドル14の端部に、釘打ち機の動力運転機構を作動させるために必要な電気エネルギーを供給する取り外し可能な充電式電池19が取り付けられている。ハンドル14内には、釘打ち機10を作動させるトリガ16も設けられている。図示のように、帯状にした留め具をノーズアセンブリ20に供給するために、通常留め具供給マガジンアセンブリ18が本体12およびハンドル14に取り付けられている。
【0014】
図2、図3、図4および図5は、図1に示されている釘打ち機10のハウジング12内に配置された時の留め具打ち込みアセンブリ40の上面図、左側面図、底面図および背面図である。わかりやすくするために、図2、図4および図5では電気制御モジュール25が取り除かれている。制御モジュール25の構造的詳細および作動は、上記の「関連特許出願」の項に示されて参照として本明細書に援用される2つの同時係属特許出願に完全に記載されている。
【0015】
図6に示されているように、留め具打ち込みアセンブリ40の主要作動部材として、電気モータ42で作動して、留め具を加工物に打ち込むための運動エネルギーを供給するフライホイール45がある。フライホイール45は、固定シャフト32を中心にして回転自在である。必要な回転数/分(RPM)に達した時、駆動クラッチアセンブリ30(図7および図9を参照)がクラッチ35およびフライホイール45を連結して、それによってフライホイール45の運動エネルギーの一部が、留め具を加工物に打ち込む線形移動打ち込み部106に伝達される。
【0016】
次に図2〜図9を参照しながら、フライホイール駆動アセンブリ40の構成部材および作動を説明する。フライホイール駆動アセンブリは、クラッチ駆動アセンブリ30と、電気モータ42によって歯車駆動されるフライホイール45とを有する。本明細書では主にモータ42およびフライホイール45間の歯車駆動を説明するが、モータ42およびフライホイール45間にベルト駆動装置や他の任意の適当な駆動機構を用いてもよいことが理解される。図示のようにモータの回転軸をフライホイール45の回転軸に平行にした構造の変更例として、回転軸がフライホイール45およびシャフト32の回転軸に垂直になるようにモータ42を配置して、モータの出力軸とフライホイールの外周との間にかさ歯車駆動部を用いることが好ましいであろう。
【0017】
特に図9を、また追加的に図6〜図8を参照しながら、フライホイール45およびクラッチ駆動アセンブリ30の機械的構造を作動面から説明する。
【0018】
クラッチ駆動アセンブリ30およびフライホイール45は、図9に最もわかりやすく示されているように、中心シャフト32上に軸方向に並べて配置されている。中心シャフト32は、端板52に螺着されており、端板52は、それから軸方向に延出してスロット形溝47にはめ込まれた一体形ボス51によってフレーム48に固着されており、したがって、端板52および中心シャフト32は回転不能である。中心シャフト32の他端部は、フレーム48の支持溝49にはまっている。
【0019】
フライホイール45は、図9に最もわかりやすく示されているように、中心シャフト32の端部に深溝玉軸受け46で回転配置されているので、フライホイール45は、モータ42の駆動時に、中心シャフト32を中心にして自由回転する。
【0020】
フライホイール45は、円錐形クラッチ板35の円錐形摩擦面36を内部に受け取る円錐形キャビティ44を有する。クラッチ板35および作動板58は、分離可能な部材であるが、それぞれ噛み合い突起28および26によってドラム34に噛み合い連結されており、そのため、クラッチ板35、作動板58およびドラム34は、単一の一体化したアセンブリとしてシャフト32を中心にして自由回転する。作動板58、ドラム34およびクラッチ板35が一体化したアセンブリとして自由回転する特性を確保するために、ドラム34の内径部分の位置に転がり軸受け38Aおよび38Bが設けられている。
【0021】
作動板58に隣接した位置に、固定板56が設けられている。固定板56および作動板58は、図16に示されているように、等間隔に配置された3つの軸方向に拡張可能な球用傾斜66A、66B、66C、66A’、66B’および66C’によって互いに連結されている。固定板56および作動板58間の球用傾斜66の作動については詳細に後述する。固定板56は、中心シャフト32上を軸方向移動自在であるが、フレーム48内の軸方向整合スロット43に摺動可能にはめ込まれた回り止めタング53によって、シャフト32を中心にして自由回転できないようにして、ハウジング48に固定されている。図17を参照されたい。
【0022】
固定板56は、固定板56およびリターダ板64間に位置する自由回転可能なスラスト軸受け62をはめ付ける円形突起61を有する。重ね合わされた1対の平行に作用する皿ばね72が、図9に示されているように、リターダ板64およびソレノイド板54間に配置されており、それの機能についてはさらに詳細に後述する。図15に示されているように、軸方向に拡張可能な球用傾斜68A、68B、68C、68A’、68B’および68C’が、端板52およびソレノイド板54を連結しており、それの機能についてもさらに詳細に後述する。
【0023】
中心シャフト32上のクラッチ35およびフライホイール45間に、コイルばね75を間に挟んだ座金73および74を有する圧縮ばねアセンブリ37が配置されており、それの機能についてはさらに詳細に後述する。
【0024】
留め作業、すなわち打ち込みサイクルの開始時に、制御マイクロプロセッサ25は、モータ42によってフライホイール45を、図7に矢印Aで示されているように、反時計回り方向に所定のRPMまで「旋回」させる。フライホイール45が所望のRPM、すなわち運動エネルギー状態に達した時、制御マイクロプロセッサ25はソレノイド80を作動させ、これにより、ソレノイドプランジャ82から延出してソレノイド板54の周囲に固定された可撓性ワイヤケーブル84を介してソレノイド板54が、図7に矢印Bで示されているように、時計回りに回転する。ソレノイド板54が時計回りに回転すると、ソレノイド板54は、端板52およびソレノイド板54内の対応の球用傾斜(ball ramp)68の作用によって、端板52から離れるように軸方向移動する。図15を参照されたい。端板52およびソレノイド板54が軸方向に分離すると、クラッチ駆動アセンブリ30の残りの部材がそれによってフライホイール45の方へ軸方向移動してコイルばね75を圧縮し、それによってクラッチ面36がフライホイールキャビティ44に初期係合する。クラッチ35がフライホイール45と連結することによって、クラッチ35、ドラム34および作動板58が1つのアセンブリとして反時計回りに回転する。図16に示されているように、固定板56および作動板58間の対応の球用傾斜66の作用によって、作動板58が回転すると、板53および58が軸方向に分離する。したがって、皿ばね72がソレノイド板54に押し付けられ、それにより、逆の軸方向力を与えて、クラッチ35をフライホイール45とさらに強く係合させる。フライホイール45のRPM低下を感知すると、制御マイクロプロセッサ25はソレノイド80を停止させ、それにより、圧縮された皿ばね72によって加えられる軸方向力の作用によって、ソレノイド板54がそのリセット位置へ戻り始める。ソレノイド板54が開始位置へ押し付けられた時、ソレノイド板54、ソレノイド板54およびリターダ板64間に圧縮された皿ばね72、およびリターダ板64の合成慣性により、ソレノイド板54が開始位置へ戻って球トラック68A、68B、および68Cの端部に係合した時の跳ね返りが防止される。リターダ板64の存在および作用により、システムが振動することや、恐らくは誤ってクラッチと再係合することが防止される。
【0025】
動力すなわち作動行程において、ドラム34が反時計回りに回転する時、ケーブル102Aおよび102Bがそれぞれドラム34およびクラッチ35の外周溝57および60周辺に巻き付いて、ピストンアセンブリ111をシリンダ100内で引き下ろし、それによって、取り付けられている留め具打ち込み部106も同様に、ガイドブロック108およびハウジング48内の開口41を通ってノーズピース20内へ押し下げられ、それによって、所定の留め具が目標の加工物に打ち込まれる。ピストンアセンブリ111がシリンダ100内を引き下ろされると、ピストンアセンブリ111の上方に真空が発生し、これは、作動サイクルの完了時にピストンアセンブリを開始位置へ引き戻して、工具駆動機構を開始位置にリセットするのに役立つ。
【0026】
図13A〜図13Cは、クラッチ駆動アセンブリ30の動力行程中に板58が回転する時の固定板56および作動板58間の作用を連続的に示している。固定板56および作動板58の球用傾斜66は、図16に示されているようにらせん形であるが、説明を簡単にするために、図13A〜図13Cでは傾斜66が直線的であるものとして示している。
【0027】
図13Aは、工具の作動サイクルの開始時の固定板56および作動板58を示す。フライホイール45が作動板58を反時計回り(図13Aにおいて左方向)に進めると、球63は、傾斜の輪郭66に沿って、図13Bに示されているように、作動板58および固定板56間に急速かつ急激に離隔距離xを生じる。離隔距離xは、図13Bに示されているように、打ち込み部106の動力行程全体で維持され、それにより、前述したようにフライホイール45内に蓄えられていた運動エネルギーの打ち込み部106への伝達が行われる。動力行程の終了時には、図13Cに示されているように、板56および58が急激に接近し、それによってクラッチ35がフライホイール45から急速に係脱する。ソレノイド板54が開始位置に戻り、クラッチ35がフライホイール45から係脱すると、作動板58、ドラム34およびクラッチ35が、1つのアセンブリとして、後述するように開始位置へ戻ることができる。
【0028】
図14は、作動板58および固定板56間の離隔距離xを作動板58の回転角の関数として示すグラフである。
【0029】
組み合わせ形打ち込み部ガイドおよび弾性ストッパブロック108をシリンダ110の底部に配置して、ピストンアセンブリ111を動力行程の終了時にシリンダ110内に停止させることが好ましい。
【0030】
クラッチ35がフライホイール45から係脱した時、コイルばね75がクラッチ駆動アセンブリ30の部材全体を端板52の方へ押し戻し、それにより、ピストンアセンブリ111の上方に生じていた真空が、ピストンアセンブリを開始位置へ引き戻し、それによって、作動板58、ドラム35、およびクラッチ35を1つのアセンブリとして開始位置へ回転させる。
【0031】
上記に教示したようにクラッチ駆動アセンブリ30を構成することによって、駆動アセンブリ30が動力行程の終点に達した後、クラッチ35がフライホイール45から係脱され、それにより、フライホイール45は旋回し続けることができる。したがって、次の留め具を連続して打ち込みたい場合、残りの運動エネルギーを次の作業に利用することができ、そのため、電池の電力を節約すると共に、そうでなければ動力行程の終了直後にフライホイール45を完全停止させることによって生じる衝撃を駆動アセンブリの部材および/またはフレーム48が吸収する必要がなくなる。この特徴によって、工具の「空撃ち (dry firing)」も可能になる。
【0032】
本明細書で教示したクラッチ駆動システムはまた、クラッチ35がフライホイール45と係合するまで、端板52およびソレノイド板54間が拡張し続け、そのため、ソレノイド板54が各動力駆動の開始時の差異を吸収することができることから、クラッチの摩耗を自動補償することができる。
【0033】
次に図10を参照すると、真空戻しピストンアセンブリ111は、シリンダ110内に摺動可能にはまったピストン112を有する。ピストン112の上部から間隔を置いて外周溝113が設けられ、それに封止Oリング114がはめ込まれている。ピストン112の底部の方に、2つの軸方向安定化バンド115および116が配置されている。
【0034】
図10に示されているように、シリンダ110の内径Dは、シリンダ110の上部の直径D’まで外向きに広がっている。直径D’は、Oリング114の外径よりわずかに大きく、したがって、Oリング114と内径D’との間に環状隙間117が生じる。
【0035】
打ち込み部106の動力行程中にピストンアセンブリ111がシリンダ110内へ軸方向に引き込まれると、Oリング114がシリンダ110の内壁直径Dに滑り係合して、シリンダ110の内壁118とピストンアセンブリ111との間に空気圧シールを形成する。ピストンアセンブリ111がシリンダ110内へ進むと、シリンダ110の上部の、前進中のピストンアセンブリ111と封止端部キャップ119との間が真空になる。
【0036】
摩擦クラッチ35がフライホイール45から係脱すると、シリンダ110の上部分内に生じていた真空が、ピストンアセンブリ111を端部キャップ119の方へ引き戻し、それによって作動板58、ドラム34、およびクラッチ35が1つのアセンブリとして再開始位置にリセットされる。
【0037】
戻り行程で、Oリング114が内径Dから直径D’へ移動すると、動力行程中にOリング114をバイパスしていた空気が圧縮されて、環状隙間117を通ってOリング114を通り過ぎて、シリンダ110を通って大気へ流れることができ、これによってピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められていた空気が蓄積されないようにすることができる。好ましくは、ピストンアセンブリ111がシリンダ110の上部の開始位置へ戻る時に発生する可能性があるあらゆる衝撃を吸収するために、弾性端部ストッパ120を端部キャップ内に設ける。
【0038】
ドラム34が開始位置に戻ると、ドラム34から半径方向に突出しているタング33が、図11に示されているように、ハウジング48に固定された当接ブロック31に係合し、それによって、ドラム34が開始位置へ戻る時の移動のし過ぎを防止する。
【0039】
図10Aは、ピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められてた空気が蓄積されないようにする変更形実施形態を示す。図10Aに示されているように、ピストン112に外周溝132が設けられ、側方位置の一辺にV字形溝136を有するほぼ矩形のシール134がその外周溝にはめ込まれている。V字形溝136の一方の脚部133が、図10Aに示されているように、側方へピストン112の外径より外側に延出している。したがって、シール134は逆止め弁として作用し、動力行程中にピストン112が下方へ移動する時、脚部133のシール部分がシリンダ110の内壁118に係合して、空気がピストン112を越えて移動しないようにするため、ピストン112の上方に所望の真空を生じることができる。ピストン112の上方にわずかな空気の蓄積がある場合、ピストン112がシリンダ110の上部の開始位置へ戻る時にその蓄積空気が圧縮されることによって、蓄積空気がシール134を越えて流れて、圧縮空気がピストン112の上方に閉じ込められないようにする。
【0040】
直前に述べた2つの実施形態は、ピストンアセンブリ111の上方に閉じ込められた空気が蓄積されないようにするための好適な実施形態であるが、ピストンアセンブリ111が開始位置へ戻る時に閉じ込め空気を逃がし、ピストンアセンブリ111の動力行程中に真空を生じるために、他のいずれの既知の適当な逆止め弁機構を使用してもよい。
【0041】
たとえば、図10Bを参照すると、図10Aの逆止め弁形式の環状シール134の代わりに、一般的な封止Oリング138と、ピストン112が開始位置へ戻る時に閉じ込め空気をオリフィス131から排出できるようにする簡単なフラップ形式の逆止め弁130とを用いている。
【0042】
動力行程が比較的高速動作であり、ピストンアセンブリ111の開始位置への戻りが迅速であるので、逆止め弁フラップ130をなくして、動力行程中にシリンダに流入する少量の空気では真空結果に大した影響が生じず、したがってピストンアセンブリ111を開始位置へ戻すのに十分な真空が残ると共に、ピストンアセンブリ111が開始位置に戻る時、ピストンアセンブリ111および端部キャップ119間に蓄積されていた空気を排出できるようにする大きさのオリフィス131にすることができる。
【0043】
以上に本発明の好適な実施形態を示して説明してきたが、当該技術分野の専門家であれば、本発明の範囲から逸脱しない適当な変更形態を加えることによって、本明細書に教示されている方法および構造をさらに適応させることができる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものであり、明細書に記載され、かつ/または添付図面に示された特定の構造および方法に制限されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明を具現した手持ち式釘打ち機の左側面立面図であり、左側部の一部分を取り除いて工具の外側シェル内の駆動機構の全体的配置を示している。
【図2】図に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外された留め具打ち込みアセンブリの上面図である。
【図3】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外された留め具打ち込みアセンブリの左側面図である。
【図4】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体の外側シェルから取り外された留め具打ち込みアセンブリの、ハンドルから上の方を見たときの、分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた底面図である。
【図5】図1に示された手持ち式釘打ち機の本体から取り外され、分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた留め具打ち込みアセンブリの端面図である。
【図6】分かりやすくするために電気制御モジュールを取り除いた、クラッチ駆動アセンブリの構成部材の全体的配置を示す留め具打ち込みアセンブリの斜視図である。
【図7】図2〜図6に示された留め具打ち込みアセンブリの構成部材を示す分解斜視図である。
【図8】図3の8−8線に沿った断面図である。
【図9】図4の9−9線に沿った断面図である。
【図10】図8に円で囲んだ部分の拡大図である。
【図10A】図8に円で囲んだ部分の第1変更形実施形態を示す図である。
【図10B】図8に円で囲んだ部分の第2変更形実施形態を示す図である。
【図11】図4の11−11線に沿った断面図である。
【図12】図4の12−12線に沿った断面図である。
【図13A】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図13B】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図13C】固定板および作動板間の球/カム作用を概略的に示す図である。
【図14】固定板および作動板間の離隔距離xを作動板の回転角の関数として示すグラフである。
【図15】ソレノイド板および端板間のカム構造(solenoid camming plates)の分解斜視図である。
【図16】固定板および作動板間のカム構造(activation camming plates)の分解斜視図である。
【図17】図9の17−17線に沿った横断面図である。
Claims (4)
- 可動の作業実施部材を駆動する装置を備えた工具であって、
a)外側シェルと、
b)該シェル内にあって、前記可動部材を駆動する作動機構を内部に収容するハウジングと、
c)該ハウジングに固定されたモータと、
d)前記ハウジングに固定された第1端部カム板と、
e)第1端部が該第1端部カム板に固定され、他方の第2端部が前記ハウジングによって支持されている中心シャフトと、
f)該中心シャフトに回転可能にはめ付けられた第2端部カム板と、
g)前記第1および第2端部カム板間にあって、前記第2カムの回転によって前記第2端部カム板を前記第1端部カム板から軸方向に分離させるカム手段と、
h)前記中心シャフトにはめ付けられて、前記中心シャフト上を軸方向に摺動可能であるが、前記中心シャフトを中心にして回転不能である第1作動カム板と、
i)前記中心シャフト上を軸方向に摺動可能であると共に、前記中心シャフトを中心にして回転可能である第2作動カム板と、
j)前記第1および第2作動カム板間にあって、前記第1作動カム板に対する前記第2作動カム板の回転によって前記第1および前記第2作動カム板を軸方向に分離させるカム手段と、
k)前記第2端部カム板および前記第1作動カム板間に位置する第1圧縮ばね手段と、
l)前記第2作動カム板に結合されて、前記中心シャフトを中心にして回転可能であると共にその上を軸方向に摺動可能であり、前記可動部材に作動可能に連結されて、回転によって前記工具作業実施部材を駆動することができる工具作動ドラムと、
m)前記中心シャフトを中心にして回転可能であると共に前記中心シャフトの上を軸方向に摺動可能であり、前記作動ドラムに結合されて、前記作動ドラムおよび前記第2作動板と共に1つのアセンブリとして、前記中心シャフトを中心にして回転することができるクラッチ板と、
n)前記モータに駆動連結されて、前記中心シャフトを中心にして回転可能である、前記クラッチおよび前記ハウジング間に配置されたフライホイールと、
o)前記フライホイールおよび前記クラッチ板間に配置されて、前記フライホイールおよび前記クラッチ板を互いに分離させるように軸方向に付勢する第2圧縮ばね手段と、
p)前記第2端部カム板を回転させる手段とを備えており、
前記第2端部カム板が前記第1端部カム板から離れる方向へ軸方向移動することによって、前記クラッチ板が前記フライホイールの方へ軸方向に並進して前記フライホイールに係合し、それによって前記クラッチ板、前記作動ドラム、および前記第2作動カム板が、1つのアセンブリとして、前記フライホイールの回転方向に回転し、そのため前記第1および第2作動カム板が軸方向に分離して前記第1圧縮ばね手段を圧縮し、それによってさらなる軸方向力を前記クラッチ板に加えるようにした工具。 - 前記第1および第2端部カム板間の前記カム手段は、円周方向に向いた球用傾斜カム構造体を有する請求項1に記載の工具。
- 前記第1圧縮ばね手段は、少なくとも1つの皿ばねを有する請求項2に記載の工具。
- 前記第2端部カム板を回転させる前記手段は、電子ソレノイドを含む請求項3に記載の工具。
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