JP2004526514A - 義肢の浸透膜及び真空システム - Google Patents

Abstract

切断患者用の低圧に制御される義肢は、残余肢の実質的部分を受け取るための容積及び形状を有する単一のソケットを含む。残余肢より少ない容積を有するライナは、残余肢の上にかぶせられ、ライナは、残余肢との全面的な接触関係に伸長される。密封空洞は、ソケット及びライナの間に形成される。真空源は、ソケット空洞に接続され、それにより残余肢及びライナを、ソケットとの安定した、かつ全面的な接触に引き込む。シールを通り過ぎる空気漏れを補償するために、空洞内に真空を保持する機構がある。浸透膜は、残余肢を包み、かつ残余肢及びライナの間に空間を作る。浸透膜は、一方向のみの、すなわち残余肢からライナに向かう、水の通過を可能にする。真空は、残余肢から汗を排出することを補助するために浸透膜とライナとの間の空間に加えられ得る。

Description

【技術分野】
【０００１】
これは、１９９９年６月３日に出願された米国特許出願第０９／３２５，２９７号、及び２０００年３月２３日に出願された米国特許出願第０９／５３４，２７４号の一部継続である。
【０００２】
本発明は、切断患者用プロテーゼ、及び特には低圧に制御される義肢、及び浸透膜及び加えられる真空により残余肢及びライナの間の空間から汗を除去する方法に関する。
【背景技術】
【０００３】
切断患者は、一般に残余肢と称せられ得る脚又は腕のような末端又は肢の部分を失った人である。残余肢は、断端に対して種々の大きさ及び形状になる。すなわち、大部分の新しい切断は、形状が僅かに球状か、円筒形であり、しかるに多数の萎縮を有し得る古い切断は、形状が一般的により円錐形である。残余肢は、断端の容積及び形状、並びに可能な瘢痕、皮膚移植、骨隆起、不均等な肢の容積、神経腫、疼痛、浮腫又は軟部組織構造を含む、その種々の個別の問題又は構造を更に特徴としても良い。
【０００４】
図１及び２を参照すると、膝下残余肢１０が示され、かつ断端１４に終わる、膝下で切断された脚１２として記載されている。この場合、残余肢１０は、軟部組織、並びに大腿骨１６、膝関節１８、及び切断された脛骨２０及び腓骨２２を含む。軟部組織によって取り囲まれるこれらの骨構造に沿って、神経腫、しびれ及び不快感、並びに他の種類の問題を避けるために外圧から保護されねばならない神経束及び血管経路がある。膝下残余肢１０は、より骨質の構造であることを一般的に特徴とするその断端１４を有し、しかるに膝上残余肢は、より軟らかい組織並びに血管経路及び神経束を含むことを特徴としても良い。
【０００５】
図２を参照すると、断端２８に終わる、腕２６の一部を失った切断患者も、血管経路、神経束、並びに軟部及び骨組織を有することを特徴としても良い。残余肢１０は、肩の下から、橈骨３４及び尺骨３６が切断点へ枢転自在に伸びる肘へ伸びる上腕骨３０を含む。上腕骨３０に沿って、それぞれ橈骨３４及び尺骨３６になおも接続され得る二頭筋３８及び三頭筋４０がある。
【０００６】
幾つかの観点において、切断した腕２６を有する残余肢切断患者は、義肢に関して考慮する必要がある圧力を有さないが、むしろ肘で曲げること及び把持する能力のような、全腕の典型的機能を提供するために連節可能である義肢を有することに関心がある。麻痺した肢を有する個人も、彼又は彼女が麻痺した肢がある程度の可動性及びそれ故に機能性を有することを望む、類似した考慮事項を有するであろう。
【０００７】
日中、残余肢切断患者が義肢で歩くと、汗が残余肢、及び義肢ソケット内に残余肢をクッションで覆うライナの間で増加する。この汗増加が続くと、残余肢は、ライナ内でずれ始め、着用者に義肢との接触を失う感覚を引き起こす。このずれは、多くの場合残余肢に刺激を引き起こし、それは、残余肢及びライナの間の暖かく、湿った環境での細菌の増殖によって悪化し得る。
【０００８】
残余肢との全面的接触関係を提供し；義肢による歩行運動、ねじり及び回転及び重量負担に典型的に関連する衝撃、機械的及びせん断力を吸収し、かつ分散させ；均等重量配分により残余肢の容積を制御し；ソケット内への残余肢の膨張を引き起こさずにソケット内に残余肢を保持するために固定装置として負圧を使用し；かつ残余肢の汗増加を制御する、改良された低圧に制御される義肢の必要性がある。汗増加を制御する方法の一つは、残余肢からこの汗を排出するための真空システムを使用することである。
【０００９】
米国特許第５，８８８，２３０号明細書は、肢及びライナの間に接続される真空ポンプの使用を開示している。しかしながら、ライナが締り嵌めによって断端に常に従い、その結果真空に引くライナ及び残余肢の間の空間がないので、この発明は本質的に実施不可能である。いずれにせよ、この特許は、ソケット内部に対して安定してかつ全面的に残余肢を引くようにソケットの空洞に真空を加えることを開示していない。その代わりに、この特許は、ライナ及びソケットの間にシムの使用を開示している。残余肢及びソケットの間の全面的接触なしでは、肢は、肢及びソケットの間の空間内に膨張し得る。また、この特許は、汗を除去するための真空の使用を開示していない。
【００１０】
米国特許第５，５４９，７０９号明細書は、低圧に制御される義肢の幾つかの実施態様を開示している。しかしながら、これら実施態様の全ては、２つのソケットを必要とした：すなわち外側ソケット及び内側ソケットである。出願人は、２つのソケットの要件なしに、本発明が改良された性能を提供すると考えた。単一のソケットが、２つのソケットと同等に又は２つのソケットより良く機能する。また、この特許は、ソケットへの空気漏れの存在下で真空を保持する機構を開示していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
第５，５４９，７０９号に開示された残余肢及びソケットの間に完全な、気密シールを保持することは、本質的に不可能であり、その結果、ソケットへの遅い空気漏れがソケット内の真空を減少させることが発見された。真空縮小により、真空の有益な効果もゆっくりと減少する。従って、シールを通り過ぎる幾らかの空気漏れの存在下で、ソケット空洞内に真空を保持する手段の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
切断患者用の低圧に制御される義肢は、残余肢の実質的部分を受け取るための容積及び形状を有する単一のソケットを含む。密封空洞は、ソケット及び残余肢の間に形成される。着用者は、快適にするために残余肢にわたってライナを使用できる。真空源は、残余肢から義肢を吊り下げ、かつ残余肢内の容積及び流体変化を制御し、かつ最小限に抑えるために空洞に接続される真空弁に接続される。シールを通り過ぎる幾らかの空気漏れを補正するために、空洞内に真空を保持する機構がある。浸透膜は、残余肢及びライナの間で残余肢を包囲し、汗が浸透膜を通って一方向に通過することを可能にする。真空は、汗を排出するために浸透膜及びライナの間の空間に加えられ得る。
【００１３】
本発明の主要な目的及び利点は、残余肢から義肢を吊り下げるために義肢ソケット内で真空を使用することである。
【００１４】
本発明のもう一つの目的及び利点は、ソケット適合を補助するために義肢ソケット内で真空を使用し、かつソケット内での容積肢変化を最小限に抑えることである。
【００１５】
本発明のもう一つの目的及び利点は、残余肢をソケット内に固定するためにソケット内で真空を使用し、しかるにソケット内の負の引張りが、ソケット内への残余肢の膨張を引き起こされることを防ぐことである。
【００１６】
本発明のもう一つの目的及び利点は重量負担圧力によって引き起こされる残余肢からの流体損失を阻むために、ソケット内で真空を使用することである。
【００１７】
本発明のもう一つの目的及び利点は、真空が、機械的又は電動機駆動を有するポンプによって作られ得ることである。
【００１８】
本発明のもう一つの主要な目的及び利点は、２つのソケットよりもむしろ、単一のソケットのみを含み得、構成を簡略化し、かつコスト及び複雑さを縮小することである。
【００１９】
本発明のもう一つの主要な目的及び利点は、空気が空洞内に漏れる時、残余肢又はライナ及びソケットの間の空洞内の真空を保持するために使用され得る機構を含むことである。
【００２０】
本発明のもう一つの主要な目的及び利点は、汗が残余肢からライナに向かって外側に一方向のみに通過することを可能にする、浸透膜を含むことである。
【００２１】
本発明のもう一つの主要な目的及び利点は、真空が、汗を排出することを補助するために浸透膜及びライナの間の空間に加えられ得ることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
図３及び４は、本発明の装置５０の１つの実施態様を示す。低圧に制御される(hypobarically-controlled) 義肢５０は、単一のソケット６０、脛部５４、及び足部５６を含む。ソケット６０は、その間の空間５８によって残余肢１４の実質的な部分を受け取るための容積及び形状を有する。
【００２３】
装置５０は、残余肢１４の実質的な部分を受け取るための容積及び形状を有するソケット６０内の空洞６２を更に含む。
【００２４】
真空源７０は、脛部又は義足５４に好適には取り付けられ得る。真空源７０は、好ましくは、機械的又は電動機駆動ポンプ７２であり得る。真空源７０は、電池であり得る電源８３に接続され得る。
【００２５】
真空弁７４は、真空源７０に適切には接続される。真空弁７４は、ソケット６０上に好ましくは配置され得る。真空管７６は、真空弁７４を空洞６２へ接続する。真空源は、残余肢１４が引き込まれてソケット６０の内面６４との安定した接触を生じることが見られるであろう。
【００２６】
低圧に制御される義肢５０は、真空源７０を制御する調整手段８０も含む。好ましくは、調整手段８０は、デジタルコンピュータ８２でも良い。あるいは、調整手段は、真空レギュレータであり得る。調整手段８０は、電池であり得る電源８３に接続される。
【００２７】
シール手段８４は、残余肢１４及びソケット６０の間に気密シールを作る。好ましくは、シール手段８４は、ソケット６０及び残余肢１４の部分にわたって巻かれ、かつ覆う非発泡、非多孔性ポリウレタン懸架スリーブ８６である。あるいは、シール手段８４は、気密であるいかなるタイプのシールでも良い。
【００２８】
装置５０は、残余肢１４を受け取り、かつソケット６０及び残余肢１４の間に配置される非発泡、非多孔性ポリウレタンライナ９２も含んでも良い。ライナ９２は、全面接触低圧吸い込み、均等重量配分ソケットライナを提供する。ライナ９２は、容易に残余肢１４の皮膚に付き、かつ肢１４との全面接触を提供する。ライナ９２は、歩行運動に典型的に関連した衝撃、機械的及びせん断力を吸収し、かつ分散させる。
【００２９】
低圧に制御される義肢５０は、ライナ９２及びソケット６０の内面６４の間に薄い鞘９０を含んでも良い。真空が、空洞６２に加えられると、鞘９０は、真空が、空洞６２全体にわたって均等に加えられることを可能にする。鞘９０がなければ、ライナ９２は、内面６４に対して「付き」得、かつ空洞６２への真空の均等な適用を妨げ得るシールを形成し得る。鞘９０は、切断患者の内側ソケット６０へのスムースでかつ容易な装着を補助するためにも使用され得る。鞘９０は、好ましくは薄い編みナイロンで作られる。
【００３０】
低圧に制御される義肢５０は、衣類が、懸架スリーブ８６に巻きつくこと及び引っ掛かることを防ぐために、懸架スリーブ８６にわたって巻かれ、かつ覆うための伸縮可能ナイロン第２スリーブ９４を含んでも良い。
【００３１】
低圧に制御される義肢５０は、残余肢１４を包囲しかつ、残余肢１４及びライナ９２の間に空間１０２を作る浸透膜１００を含んでも良い。浸透膜１００は、汗が残余肢からライナ９２に向かって外側に一方向のみに通過することを可能にする。
【００３２】
浸透膜の有益な効果は、次のように達成される。浸透膜は、水蒸気が、高い水蒸気分圧を有する膜の側（残余肢側）から低い水蒸気分圧を有する膜の側（ライナ側）へ、膜を通って、但し反対方向にではなく、通過することを可能にする。最終的に、浸透膜の両側の水蒸気分圧は、同等になり、かつ膜を通る蒸気透過は、止まる。しかしながら、空間１０２への真空の適用は、膜１００のライナ側の水蒸気分圧を連続的に低下させ、その結果水蒸気は、膜を通過し続ける。次には、このことは、膜１００の残余肢側の水蒸気分圧を低下させ、残余肢の汗が液体状態から蒸気状態に変化することを可能にする。
【００３３】
浸透膜１００の適切な材料は、One Merrill Industrial Drive, Suite 201, Hampton, NH 03842のシンパテックス・テクノロジーズ（Sympatex Technologies）からのＳｙｍｐａｔｅｘ親水性ポリエステルブロック共重合体；エイ・ダブリュ・ゴア・アンド・アソシエーツ（A.W. Gore & Associates）、ｗｗｗ．ｇｏｒｅ．ｃｏｍからのＧｏｒｅｔｅｘ（登録商標）材料；1025 Parkway Industrial Park, Buford, GA 30581のギル・ノース・アメリカ（Gill North America）からのＧｉｌｌ ０２ Ｆａｂｒｉｃ；及び英国、Estuary Road, King's Lynn, Norfolk, PE30 2HSのポーベア（Porvair）、からのＳｅａｌＳｋｉｎｚ製品である。
【００３４】
浸透膜は、布断端袋のような基布に重ね合わせられ得る。
【００３５】
浸透膜１００の重要な特徴は、真空の影響で残余肢１４の皮膚が引き込まれ得る孔を有すべきでないことである。
【００３６】
随意に、真空源からの真空が、浸透膜１００及びライナ９２の間の空間１０２に加えられ得る。真空の適用は、水の沸点を低下させ、浸透膜１００を通過する汗が、蒸発しそして空間１０２から除去されることを可能にする。
【００３７】
図３を参照すると、ポリウレタン管状スリーブ８６は、単独で、及び随意のナイロン鞘９０及び第２の伸縮可能ナイロンスリーブ９４と共に、ウレタンライナ９２と組み合わせるのが好ましい。
【００３８】
より具体的には、切断患者は、スパンデックス状の材料から適切に作られる伸縮可能ナイロンの第２スリーブ９４を利用し、かつ適切には、肢１２の太腿のような残余肢の上部へ断端１４上にそれを巻き上げる。次に、ポリウレタンスリーブ８６も、残余肢１０上に上方に巻かれる。切断患者は、次に浸透膜１００を残余肢１４の上に置く。その後に、ライナ９２がかぶせられる。
【００３９】
次に、切断患者は、適切には非伸縮性で、薄い、摩擦減少ナイロンである、ナイロン鞘９０を随意に使用し得る。述べたように、この鞘９０は、ソケット６０への平滑かつ容易な装着において切断患者を補助するために随意に使用され得る。あるいは、鞘９０をやめて、ライナ９２が義肢５０のソケット６０に単に挿入され得る。
【００４０】
次に、切断患者は、ポリウレタンスリーブ８６の巻かれた部分を単に把持し、かつそれをソケット６０の実質的な部分にわたって巻く。スリーブ８６は、残余肢１４及びソケット６０の間に気密シールをつくる。
【００４１】
認められ得るように、ポリウレタンスリーブ８６は、粘着性である。従って、伸縮可能ナイロンの第２スリーブ９４が、使用され得、かつポリウレタンスリーブ８６上に巻かれ得る。
【００４２】
切断患者は、真空源７０が、真空弁７４及び真空管７６を通って空洞６２へ真空を加えることを引き起こすために、次に調整手段８０を設定する。（任意の覆いを有する）残余肢が、可撓性であるソケット６０の内面６４に対して安定して引張られるように、十分な真空が加えられる。真空源７０は、好ましくは、０〜２５水銀柱インチ（理想的には、１０〜２５インチ）の範囲内の真空を保持し得る。
【００４３】
ソケット６０内の真空は、低圧に制御される義肢５０が、残余肢１４から吊り下げられることを引き起こすことが見られるであろう。真空は、ソケット６０による残余肢１４の全面接触のために、ソケット内への残余肢の膨張を引き起こさずに、ソケット６０内へ残余肢１４を固定する。すなわち、残余肢を引きよせるソケット６０及び残余肢１４の間に開放室はない。
【００４４】
残余肢１４の容積が、重量支持圧力により日中は減少するので、調整手段８０は、残余肢１４をソケット６０に対してより安定して引張り、かつこのようにして残余肢容積の損失を補正するために、真空源７０を適切に調節し得る。真空は、重量支持圧力によって引き起こされる残余肢からの流体損失を部分的又は完全に阻んでも良い。
【００４５】
ソケット６０内の真空も、浸透膜１００及びライナ９２の間の空間１０２に加えられ得る。空間１０２への真空の適用によって、水の沸点が低下し、浸透膜を通って排出する汗が、蒸発し、かつ空間１０２から引き出されることを生じさせる。
【００４６】
２０００年３月２３日に出願され、かつ参照によってここに導入する米国特許出願第０９／５３４，２７４号に開示されるように、真空源７０は、重量作動真空ポンプ及び緩衝器であり得る。
【００４７】
空洞内の真空を保持するために、調整手段８０、又は米国特許出願第０９／５３４，２７４号に開示されるような、重量作動真空ポンプ及び緩衝器が用いられ得る。
【００４８】
本発明は、その精神又は本質的な属性から逸脱することなく、他の特定の形状で実施され得、かつ従って、本実施態様が、あらゆる点において例証的なものであり、かつ限定的でないと見なされ、発明の範囲を示すためには前述の記載よりもむしろ添付の特許請求の範囲が参照されることが望まれる。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】切断患者の残余肢の組織及び骨格構造の側面図である。
【図２】残余肢の骨格及び筋構造を示す、切断された腕の形状の残余肢の側面図である。
【図３】義肢のポリウレタンスリーブ、伸縮可能なナイロンスリーブ、ライナ、浸透膜、ナイロン鞘及びソケットをかぶせた残余肢の組立分解立面図である。
【図４】図３の線４に沿った断面図である。

Claims (10)

1. 残余肢を有する切断患者用の義肢において、残余肢が、ライナ内に包まれ、残余肢及びライナが義肢ソケット内に挿入され、残余肢から汗を排出する装置であって、残余肢を包み、かつ残余肢及びライナの間に位置する浸透膜を含み、それにより残余肢及びライナの間に空間を作り、膜は、残余肢からライナに向かう一方向のみの水蒸気通過を可能にするためのものである装置。
2. （ａ）真空源を、ライナ及び残余肢の間の空間に加えて、空間内の水蒸気分圧を低下させ、水蒸気が浸透膜をより容易に通過することを可能にする、ライナ及び残余肢の間の空間に接続される真空源；及び
   （ｂ）空間を密封するシール手段、を更に含む請求項１に記載の装置。
3. シール手段を通り過ぎる空気漏れがあるときに、空間内における真空を保持する手段を更に含む請求項２に記載の装置。
4. シール手段は、ソケット及び残余肢の部分上に巻かれ、かつ覆う非発泡、非多孔性ポリウレタン懸架スリーブを更に含む請求項２に記載の装置。
5. 真空源は、真空ポンプであり、かつ空洞内の真空を保持する手段は、レギュレータであり、かつ真空ポンプ及びレギュレータ用の電源を更に含む請求項３に記載の装置。
6. 真空源及び空洞内に真空を保持する手段は、重量作動真空ポンプを更に含む請求項３に記載の装置。
7. （ａ）残余肢から出る一方向のみの水蒸気の通過を可能にすることに適した浸透膜に残余肢を挿入すること；
   （ｂ）、可撓性ライナ内に残余肢及び浸透膜を挿入して、空間が浸透膜及びライナの間に作られること；
   （ｃ）残余肢及びライナを受け取るための容積及び形状を有するソケット内に残余肢及びライナを挿入すること、ここでソケットは残余肢及びライナが挿入される空洞を有する；
   （ｄ）ソケット空洞を密封すること；
   （ｅ）ライナ及びソケットの間のソケット空洞に真空を加え、それによりソケットとの安定し、かつ全面接触に残余肢及びライナを引き込むこと；及び
   （ｆ）浸透膜及びライナの間の空間に真空を加えること、
   の段階を含む義肢内の残余肢から汗を排出する方法。
8. （ｇ）ソケット空洞内への空気漏れがあるときに、ソケット空洞内の真空を保持する段階を更に含む請求項７に記載の方法。
9. ライナは、非発泡、非多孔性ポリウレタンである請求項７に記載の方法。
10. 少なくとも１０水銀柱インチの真空が、空洞内に保持される請求項７に記載の方法。