JP2004526051A - 湾曲スパッタリングターゲット用の旋回性中心磁石付きマグネトロン - Google Patents
湾曲スパッタリングターゲット用の旋回性中心磁石付きマグネトロン Download PDFInfo
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Abstract
スパッタ被覆すべきウエハに対向する面に環状の湾曲体が形成されているターゲットを含み、かつ内側および外側の側壁とその上の屋根を有するプラズマスパッタ反応装置。ウエルはターゲットの背後に、管状内側側壁の間に形成される。ターゲットに連関するマグネトロンには、一つの垂直磁極性を有し外側側壁の外に配置された静止環状磁石アセンブリ、他の磁極性を有し内側側壁の背後のウエルに配置された旋回可能な管状磁石アセンブリ、および屋根の上でターゲットの中心軸の周りを旋回可能な小さな不均衡マグネトロンが存在する。上方フレームがマグネトロンを担持するのに対し、下方フレームは下方フレーム近傍の磁石を含めてターゲットを担持する。内側磁石アセンブリには内側磁石の底に通ずる冷却水通路があり、冷却水をウエルの底に注入する。冷却水は回転する屋根のマグネトロンによって攪拌され、下方フレームに形成されている入口を経由して水浴を離れるが、上方フレームから退出する。
Description
【関連出願】
【0001】
本出願は、同時に提出した特許出願「湾曲ターゲットおよび二つのスパッタリング態様で操作可能なマグネトロン」P. Gopalraja等(出願整理番号 #4135.P3)の関連出願であり、この全部を参照によりここに取り込む。
【発明の分野】
【0002】
本発明は、一般的には材料のプラズマスパッタリングに関する。具体的には、本発明は、ターゲットおよび磁界を生起してスパッタリングを促進する関連マグネトロンに関する。
【背景技術】
【0003】
スパッタリングは、別に物理気相堆積(PVD)と言い、半導体集積回路の製造において、金属および関連材料の層を堆積する最も普通に行われる方法である。金属および金属化合物のスパッタリングにおいては、金属製のターゲットに負のバイアスを架けるのが典型的な方法で、これによりイオンは高いエネルギーでターゲットに惹きつけられ、その結果そのイオンによって原子がターゲットから追い出されまたはスパッタされる。そして、これらのスパッタされた原子は、ターゲットに対向して配置されたウエハを被覆する。スパッタリングの最も魅力的な適用例の一つは、金属を狭くかつ深い孔、すなわちアスペクト比の高い孔の中に堆積することである。このような孔は、間に誘電体層を介して、二つのレベルの金属化物を接続するビア孔であってよい。高度な回路においては、ビア孔はアスペクト比が5:1以上でビアの直径が0.18μm以下がよい。
【0004】
スパッタリングは、基本的には弾道のプロセスであり、アスペクト比の高い孔の中の深部に到達するには適していない。スパッタされた金属は孔の縁に蓄積し、孔が充填される前に孔をブリッジし、その結果孔の中に金属化物の空隙を形成する傾向がある。
【0005】
スパッタリングは幾つかの用途に利用可能である。最近開発された技術では、金属化物としてアルミニウムの代わりに銅を使用しいくつかの成果を達成している。銅の方がアルミニウムより電気抵抗は低く、エレクトロマイグレーションの傾向は小さい。更に、電気化学メッキ(ECP)により銅は容易にかつ経済的にアスペクト比の高い孔の中に充満する。しかし、銅をメッキする前にビア孔は銅のシード薄層で内張りする必要がある。この目的は電気メッキプロセスにおいてその薄層がメッキ層を先導しかつ電極として機能するためである。シード層が必要とする銅は数ナノメータに過ぎないが、ビアの側壁の上から底までの厚さはかなり均一である必要がある。またスパッタリングは、ビア孔の中に薄いバリヤ層、例えば銅充填物用のTa/TaNのバリヤ層を堆積させるのにも利用できる。しかしこの用途はこれ以上詳細に検討はしない。
【0006】
アスペクト比の高い孔の中にほぼ均一な金属の被膜を達成するためのスパッタリングの手順がいくつか知られている。残念ながら、それらの大部分は経費の嵩む装置を使用するか、またはアスペクト比の高い孔での効果的な堆積速度が緩慢であるために過度の操作時間を要する傾向がある。しかし、Applied Materials, Inc. Santa Clara, Californiaが最近開発したSIP+と呼ばれるスパッタリング方法により、アスペクト比の高い孔および高度のエレクトロニクスに渇望されている集積回路構造において金属特に銅を被覆する多くの利点が生じている。SIP+は自己イオン化プラズマを代表するSIPの改修型であり、このバージョンはFu等が米国特許出願番号09/373,0997、1999年8月12日出願において説明している。SIPでは、標準DCマグネトロンスパッタ反応装置に対する各種の改変型が造られており、その結果高密度金属プラズマが達成され金属イオンがウエハに誘導されている。いくつかの技法の中には、マグネトロンの領域でのターゲットへの高出力、特にターゲットへの有効高出力密度が挙げられ、小型ながら強力な磁石によってほぼ平面ターゲットの裏面が走査された。マグネトロンの設計も重要である。これらの技法により、スパッタターゲット近傍のプラズマ密度は上昇し、その結果、スパッタされた原子の中でかなりの割合がイオン化している。二つの主要な効果が得られている。第一は、スパッタされた金属イオンの少なくとも一部はターゲットをスパッタするイオンとして機能するので、スパッタ作動用ガスとして代表的に使用されているアルゴンの圧力を減らすことができる。銅がいわゆる持続的な自己スパッタリングをする極端な場合には、一旦プラズマが励起されるとアルゴンは完全に除去可能となる。第二は、金属イオンをアスペクト比の高い孔の中深くに誘導し加速するために各種の技法を利用することができる。
【0007】
米国特許出願番号09/490,026、2000年1月21日出願にFu等が説明しているSIP+は、SIPで使用している従来の平面形態よりも新規で複雑な形態をしたターゲットに基づいている。Fu等は、米国特許出願番号09/518,180、2000年3月2日出願の中でSIP+の後続の開発例を説明している。SIP+でのターゲットには、基板に対面する側に深い環状の溝または湾曲が形成されている。磁石の可能な各種構成には、湾曲の側壁に配置された逆平行磁石および/または湾曲した屋根の上に配置されかつ閉じた湾曲の通路に沿って旋回させられる入れ子式のリング磁石がある。
【0008】
しかし、更なる改良が望まれる。
【0009】
自己イオン化プラズマにはターゲットに投ずる大量の出力が必要である。SIP+で典型的に使用する不規則な形状をした湾曲のターゲットでは、冷却困難な熱点が出現し、特に多数の磁石を使用している場合には出現する。
【0010】
自己イオン化プラズマは、特に湾曲のターゲットでは、多少複雑な形状をした強力な磁界を必要とする。ただしその磁界によって極めて不規則な侵食模様がターゲットに造られないように注意が必要である。均一な侵食模様が望まれる。さもないと、ターゲットの他の部分では多量のターゲット材料が残留しているのに、最も強くスパッタされたターゲット部分は完全に侵食されるかもしれない。ターゲット、特に複雑な湾曲のターゲットは加工経費が嵩み、その寿命を延ばすには侵食模様を一層均一にしなければならない。
【0011】
アスペクト比の高い孔の中にスパッタリングするには高いイオン化率がしばしば必要であるが、デュアルダマシンのような複雑なデバイス間接続構造では更に複雑な堆積配列または部分毎に厚さの異なる堆積フィルムが必要となる可能性がある。
【0012】
スパッタリングのターゲットは、かなりに侵食された後には時々交換する必要がある。SIP+反応装置でのターゲットの交換は更に困難である。その理由は、そのターゲットは比較的重くなりがちで、約40kgあり、しかも磁石が多数あり、その磁石の一部または全部が連結モーターおよびシャフトによって旋回する構成となっている可能性があるので、ターゲット交換に伴う複雑性、困難性、精密性がそうした要因により増大するからである。磁石の設計もチャンバの構成も共に迅速で経済的なターゲット交換の容易化を必要としている。
【発明の概要】
【0013】
本発明の一態様によれば、ターゲットに形成した環状湾曲体の内側および外側の側壁の周辺全体に磁石の逆平行セットが配置され、また小さな鳥の巣状の相互に反対磁極の磁石群が湾曲体の屋根の上で旋回する。有利には、外側側壁に設置した磁石セットは固定しており、内側側壁の磁石セットは、実質的には円環状であるが、屋根の磁石と共に旋回する。
【0014】
本発明の他の態様によれば、内側湾曲側壁の磁石は極性が同じ二つの軸方向部分に分かれ、それらは非磁性のスペーサによって分離されているので、内側の湾曲側壁の広大な区域上に磁界が得られる。
【0015】
旋回する中央磁石を含む他の発明態様によれば、内側側壁磁石を担持しかつ旋回せしめているシャフトを経由して冷却用液体がポンプで送られ、冷却用液体はシャフトを退出し内側側壁磁石の底と、湾曲体の外側側壁を囲む固定磁石の環より内側にあるターゲットの平坦部分との間の隙間の中に入る。有利には、冷却水は、湾曲体底面近傍の湾曲体外側側壁に設定されている開口を介してターゲットの後ろの空間を退出する。
【0016】
本発明の他の態様によれば、湾曲ターゲットとマグネトロンを囲むチャンバ壁は二つの部分から構成されている。湾曲形態ターゲットはチャンバ壁の底部に固定され、他方磁石はチャンバ壁の頂部に担持されており、またこの頂部はチャンバの蓋および旋回磁石に連関する他の部品も担持している。この頂部の上に外部への冷却水口があることも有利である。これにより、ターゲット交換が必要になった場合には上部チャンバの両壁部品を含む上部アセンブリ全体をチャンバ下部から引き揚げる。次に下部チャンバの壁部品およびターゲットを上部チャンバの壁部品および他の連結要素から分離し、そして下部チャンバの壁部品およびターゲットの交換用セットで置換える。
【好ましい実施例の詳細な説明】
【0017】
図1は本発明プラズマスパッタ反応装置10の断面模式図である。この図は完全ではなく、これの更なる詳細は後に説明する他の図面にある。反応装置10の部品の殆どは上記引用のFu等の特許および特許出願に説明されている。発明部分を強調しながら反応装置10の全体を概略説明する。
【0018】
上部チャンバには下方フレーム12と上方フレーム14からなる円筒状の壁があり、この壁はチャンバ屋根16を担持している。SIP+湾曲ターゲット18は下方フレーム12に固定されている。上方フレーム14とチャンバ屋根16は一体にシールされており、それにより冷却水はターゲット18の背後にある空間19を回流する槽を形成することができる。湾曲ターゲットには環状湾曲体20があり、これは内側側壁22、外側側壁24および湾曲屋根26を有しており、これらは全てチャンバの垂直軸28を軸にしてほぼ円環状に対称になっている。内側と外側の湾曲側壁24はチャンバ軸28にほぼ平行に延びているが、湾曲屋根26は軸にほぼ垂直に延びている。すなわち、湾曲体20は円環状であり、断面はほぼ長方形である。湾曲体20の縦横比、すなわち軸高対半径幅は典型的には少なくとも1:2、好ましくは少なくとも1:1である。ほぼ円筒状のウエル30が円筒状の内側側壁24の内部に形成されており、これの底部は、反応装置のプロセッシング空間34に対面しているターゲットの平坦部32によって規定される。
【0019】
マグネトロン40は湾曲ターゲット18の背後に位置して、湾曲体20とは密接に関連している。マグネトロン40には固定した環状の外側側壁磁石アセンブリ42があり、これは外側湾曲側壁24の外に位置して、第一の垂直磁極を有する。外側側壁磁石42の好ましい構造は図示のものより複雑であり、後に説明するが、機能は殆ど同一である。旋回可能な内側側壁磁石アセンブリ44には、非磁性の管状スペーサ50によって分離された上方管状磁石46と下方管状磁石48があり、このスペーサの軸方向の長さは二つの管状磁石46、48の分離軸長さの少なくとも半分である。二つの管状磁石46、48は、外側側壁磁石アセンブリ42とは反対方向の、同一の第二垂直磁極を有する。下方管状磁石48の底は湾曲ターゲット18の平坦部32の背面から、軸方向の長さが0.5から1.5ミリの間である小さな隙間52だけ離れている。
【0020】
マグネトロンにも旋回可能な屋根磁石アセンブリ54があり、外側に環状磁石56が鳥の巣状に配列し、この磁石はほぼ円環状で第一磁極を有し、第二磁極を有する内側の棒磁石58を包囲している。ターゲット湾曲体20の内側上方隅59aに隣接して強力な磁界が発生するのを回避し、代わりに、更に速く走査される外側上方隅59bでの磁界を強化するように、外側環状磁石56の磁極を内側側壁磁石44の磁極と逆平行にすることが、必要ではないが好ましい。外側環状磁石56の全磁束の方が内側棒磁石58の全磁束よりも大きくなり、その結果不均衡なマグネトロン部分が生ずるのが有利である。
【0021】
内側側壁磁石アセンブリ44も屋根磁石アセンブリ54もチャンバ軸28の周囲を旋回可能である。内側側壁磁石アセンブリ44は、モーター62によってチャンバ軸28の周囲を旋回するシャフト60に連結し、このシャフトに担持されている。屋根磁石アセンブリ54には磁性ヨーク64があり、これは旋回するシャフト60に固定されている。
【0022】
モーターシャフト60と内側側壁磁石44には内部に通路70があり、これの構造により冷却用流体、通常は水が冷却機72から供給され入口74を経由しモーターシャフト60に連結している回転ユニオン76に流れる。冷却水は、シャフト60を通って流れ、内側側壁磁石アセンブリ44の底部近くでそれから出て、そこから内側側壁磁石アセンブリ44の底部の隙間52を通って流れる。水は、次に内側湾曲側壁24と内側側壁磁石アセンブリ44との間を上方向に流れる。旋回する屋根磁石アセンブリ54は、ターゲット18の背後周辺の領域で冷却水を攪拌し、その結果冷却水の乱流と冷却効果が増大する。冷却水は次に外側湾曲側壁22に下降する。後に説明するが、管状の外側側壁磁石アセンブリ42は多数の棒磁石からなり、それらはターゲット18の実際の壁から離れている。したがって、冷却水は外側側壁磁石アセンブリ42の中にも底にも流れ、下方フレーム12にいくつかある槽出口の一つに流れ、次にフレーム12、14にあるいくつかの起立管80を抜け、上方フレーム14にある出口82に至り、そこから温められた冷却水が冷却機72に戻る。この冷却設計には、ターゲット18の最も熱い中央部に最も冷たい水を供給するという利点がある。
【0023】
上部チャンバのこれら部品は、下部チャンバとスパッタリング操作を概説した後で、後程更に詳細に説明する。
【0024】
ターゲット18の縁88は、誘電性の隔離体90を介して金属製の下部チャンバ壁92に担持されている。スパッタ被覆すべきウエハ94はターゲット18の反対側にある台座電極96の上に担持されている。接地されたシールド98は下部チャンバ壁92の上に担持され、これに接地している。このシールドの機能は下部チャンバ壁92がスパッタ堆積されないように防護し、またスパッタリングプラズマに対し接地した陽極を提供することである。電気的に浮いているシールド100は、第二の誘電性隔離体102を介して、接地シールド98の上方でターゲット18の近傍にある下部チャンバ壁92の上に担持されている。浮いているシールド100の上に負電荷が蓄積すると、プラズマ電子が反発を受け、その結果ターゲット18近傍のプラズマからの電子損失が減少する。
【0025】
アルゴン等のスパッタ作用ガスは、ガス源104から質量流量制御器106を介して接地シールド98の背面領域に供給される。このガスは台座96、接地シールド98およびプラズマリング108の間に形成されている隙間を抜けて、台座96とターゲット18の間のプロセッシング空間34に流れる。真空チャンバ内の圧力は、接地シールド98の背後で排気口114を介してチャンバに連結している真空ポンプシステム112によって維持されている。チャンバの基礎圧力は10-8トール付近であるが、自己スパッタの完全持続がない典型的なスパッタリング操作では、チャンバ圧力は典型的には0.1と5ミリトールの間に保持される。
【0026】
アルゴンをチャンバに流入し、ターゲット18に連結しているDC電源120からDC電圧を供給しアルゴンに点火してプラズマとすることにより、プラズマを立ち上げる。点火にはより高い電圧が必要であるが、プラズマ維持はターゲット電圧約−400から−700ボルトDCで行う。特に銅をスパッタリングする場合には、プラズマが一旦点火したらアルゴンの供給を減少あるいは止めてしまってもよい。台座電極96は電気的に浮かせたままでよいが、それでもなおこの場合には負のDCバイアスが形成される。他方、DC自己バイアスは、RFバイアス供給源122から台座電極96にRF電力を供給することにより増加および制御することができる。電子制御器124によって、二つの電源120、122、アルゴン質量流量制御器106および真空システム112は、所望のスパッタリングプロセスのために開発した処方に従って制御される。
【0027】
上部チャンバの下方と上方のフレーム12、14および関連するマグネトロンアセンブリを図2の断面斜視図に示してある。下方と上方のフレーム12、14だけを図3の斜視図に示してある。二つのフレーム12、14は、図に示していないO−リングシールを横断してボルトにより一緒に固定されており、このボルトには上方フレーム14に形成された外穴130を介して上部チャンバの脇からアクセスできる。冷却水多岐管132(図3)が上方フレーム14の頂部に形成されており、下方フレーム12の底部近くにある四つの槽出口78に、冷却水多岐管132に起立管口134を介して入っている、前記四つの起立管80を介して連結している。冷却機72への1個の冷却水出口は、図に示していない二つの穴で形成されており、これらの穴はそれぞれ冷却水多岐管132の底部からと上方フレーム14の外面から掘り抜かれており、上方フレーム14の内部で合一する。真空シール用O−リングは、冷却水多岐管132とチャンバ内部との間にあるO−リング用溝136中に置かれる。また水シール用O−リングは、冷却水多岐管132の外面上にあるO−リング用溝136中に置かれる。チャンバ屋根16を上方フレーム14の頂部にボルトで留めると、二つのO−リングでチャンバ屋根に対しシールする。ターゲット18の縁88は、下方フレーム12の図示していない底部にボルトとシールを介して連結される。
【0028】
4つの開放底面窪み140は、上方フレーム14の底面であってフレーム間シールの内側に形成されており、図4の斜視図に示す四つのタブのための空間を提供しており、タブは外側側壁磁石アセンブリ42の頂部から外方向に伸びている。外面のアクセス用穴のボルトを外して二つのフレーム12、14を分離すると、タブの穴144を通って入るねじまたはボルトを、内面窪み140の露出した下方穴から挿入しおよび外すことができる。上方フレーム14の内面窪み140の屋根部分に刻まれたねじ孔にタブ用ねじを上下反対にして嵌める。これにより、外側側壁磁石42は、たとえ主に下方フレーム12に沿って延びていても、上方フレーム14に固定される。更に側面取付けにより外側側壁磁石42はターゲット18の底面より上に担持可能となる。
【0029】
外側側壁磁石アセンブリ42は、図4に示す2重層構造であり、各層には多数の棒磁石とヨークがある。2重層であるために非常に強力な磁石を容易に組み立てることができる。上層には、外方向に張り出るタブ142を含む上段磁性ヨーク環150、および下段磁性ヨーク環152がある。ヨークは典型的には磁気透過率が高いSS410ステンレス鋼から機械加工される。各ヨーク環150、152には所々に受け孔が掘られていて、これら受け孔は環の周囲に並べられた約50個の棒磁石を受納し、整列し、図には示していないねじを介して固定する。下層には、磁性ヨーク環156、158および棒磁石154が同様に配置されている。二つの層は図には示していないねじで一体に固定される。強力な磁気結合が架かっているので、各種ねじが完全に必要ということではないが、これらは事故の発生を防止している。前に引用したSIP特許でFuが説明しているように、磁石は全てNdBFe等の強力な磁気材料からなり、カプセル化されている。これら磁石は図示した外側側壁磁石42の中に組み込まれ、同一の磁極性を有する。
【0030】
図2に戻り、外側側壁磁石アセンブリ42は、ターゲットフランジ88の上に小さな隙間159を間に介して固定的に担持されており、基本的にはターゲットの外側側壁24の全長に沿って延びている。外側側壁磁石アセンブリ42は、二階立ての多重磁石からなっているが、磁石は全て同様に整列しておりかつヨークは環帯状であるので、外側側壁磁石アセンブリ42は、軸に沿って磁気によって分極した単一の管状磁石として作動する。
【0031】
内側側壁磁石アセンブリ44は、旋回するが、その形状が円環状に対称なので、これによって得られる磁界は基本的に静止している。またこれは、実質的に全ての内側湾曲側壁22に平行にかつ沿って延びている。しかし所望であれば、非磁性スペーサ50によって磁界分布を管状磁石で予想されるものから変形する。
【0032】
屋根磁石アセンブリ52は実質的には円環形状なので、湾曲屋根26の平面領域においてこれが占有しているのは円周部分に過ぎないが、屋根磁石アセンブリ52は湾曲屋根26の周囲を旋回する。外側環状磁石56と内側円筒状磁石58は磁性ヨーク64にねじで固定されており、このヨークも担持体として機能する。非磁性の取付けブロック160は、例えばアルミニウムからなり、屋根磁石アセンブリ52の磁性ヨーク64を、例えばSS303ステンレス鋼からなる非磁性の取付けリング162に固定的に連結する。取付けリング162は、軸内部に通路があり、回転シャフトの一部を形成している。非磁性スピンドル164は、例えばアルミニウムからなり、これも軸内部に通路があり、取付けリング162と内側側壁磁石アセンブリ44との間の機械的な連結を提供している。このスピンドルの上端で、取付けリングは、チャンバ屋根16にシールされたベアリングとプーリーのアセンブリ166に固定さる。ベルト168は、ベアリングとプーリーのアセンブリ166およびモーター62のシャフトに固定されたプーリー170の周囲に巻き付けられている。したがって、モーター62によって屋根磁石52および内側側壁磁石44は旋回する。それでもなお、回転ユニオン76によって冷却水は水の静止入口74から供給可能となる。各種の機械的な担持体および保護形態は特に図示していないが、通常の設計者から容易に入手される。
【0033】
この機械的構造の利点は、湾曲ターゲットが比較的に重く40kgのオーダーであり、しかもその位置が複雑で重いマグネトロンアセンブリの下であるという事実に由来する。これに比較して従来の平板状ターゲットの方は非常に軽く、マグネトロンの方も非常に単純である。従来の平板状ターゲットの交換は、ターゲットの上のチャンバ蓋と付属のマグネトロンを手操作で除き、次にターゲットを手操作で持ち上げて行うが、このプロセスは湾曲ターゲットと図示したマグネトロンでは殆ど実施不可能である。しかし、図2が最もよく示している本設計では、天井走行式リフトを使用して二つのフレーム12、14を付属のターゲット18およびマグネトロンアセンブリと共に下部チャンバ体から持ち上げ、これらをベンチまたはカートの上に置くことができる。この場合に、技術者はアクセス孔130にあるボルトを外すことにより二つのフレーム12、14を分離する。ターゲットは下方フレーム12に固定されたままであり、マグネトロンの全ての部品は、水の接続金具と同様に、上方フレーム14に固定されたままである。リフトを再度使用して上方フレーム14を古い下方フレーム12とターゲットから、新しい下方フレーム12とターゲットに移送する。一旦フレーム12、14を再度留めてから、それらをリフトにより下部チャンバに戻す。このプロセスには複数の下方フレームを必要とするが、それらは比較的に単純であり、したがって安価である。
【0034】
本発明の別の形状を図1に示した以外のスパッタリング装置に適用してもよい。他の磁石構成は同時に提出した出願に説明されている。この旋回可能な内側側壁磁石は、湾曲円周の周りの一部分だけに延びているものであっても、旋回可能な外側側壁磁石と共に使用することができる。分離した上部チャンバは他のマグネトロン構成において有用である。
【0035】
高性能だが複雑なプラズマスパッタ反応装置のための冷却と保守管理は、その設計を過度に複雑化しなくても、上記形状により改善される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のプラズマスパッタ反応装置の実施例の断面模式図である。
【図2】図1の反応装置の上部チャンバの断面斜視図である。
【図3】図2の上部チャンバの側壁を形成する二つのフレームの斜視図である。
【図4】磁石アセンブリの一つの斜視図である。
【0001】
本出願は、同時に提出した特許出願「湾曲ターゲットおよび二つのスパッタリング態様で操作可能なマグネトロン」P. Gopalraja等(出願整理番号 #4135.P3)の関連出願であり、この全部を参照によりここに取り込む。
【発明の分野】
【0002】
本発明は、一般的には材料のプラズマスパッタリングに関する。具体的には、本発明は、ターゲットおよび磁界を生起してスパッタリングを促進する関連マグネトロンに関する。
【背景技術】
【0003】
スパッタリングは、別に物理気相堆積(PVD)と言い、半導体集積回路の製造において、金属および関連材料の層を堆積する最も普通に行われる方法である。金属および金属化合物のスパッタリングにおいては、金属製のターゲットに負のバイアスを架けるのが典型的な方法で、これによりイオンは高いエネルギーでターゲットに惹きつけられ、その結果そのイオンによって原子がターゲットから追い出されまたはスパッタされる。そして、これらのスパッタされた原子は、ターゲットに対向して配置されたウエハを被覆する。スパッタリングの最も魅力的な適用例の一つは、金属を狭くかつ深い孔、すなわちアスペクト比の高い孔の中に堆積することである。このような孔は、間に誘電体層を介して、二つのレベルの金属化物を接続するビア孔であってよい。高度な回路においては、ビア孔はアスペクト比が5:1以上でビアの直径が0.18μm以下がよい。
【0004】
スパッタリングは、基本的には弾道のプロセスであり、アスペクト比の高い孔の中の深部に到達するには適していない。スパッタされた金属は孔の縁に蓄積し、孔が充填される前に孔をブリッジし、その結果孔の中に金属化物の空隙を形成する傾向がある。
【0005】
スパッタリングは幾つかの用途に利用可能である。最近開発された技術では、金属化物としてアルミニウムの代わりに銅を使用しいくつかの成果を達成している。銅の方がアルミニウムより電気抵抗は低く、エレクトロマイグレーションの傾向は小さい。更に、電気化学メッキ(ECP)により銅は容易にかつ経済的にアスペクト比の高い孔の中に充満する。しかし、銅をメッキする前にビア孔は銅のシード薄層で内張りする必要がある。この目的は電気メッキプロセスにおいてその薄層がメッキ層を先導しかつ電極として機能するためである。シード層が必要とする銅は数ナノメータに過ぎないが、ビアの側壁の上から底までの厚さはかなり均一である必要がある。またスパッタリングは、ビア孔の中に薄いバリヤ層、例えば銅充填物用のTa/TaNのバリヤ層を堆積させるのにも利用できる。しかしこの用途はこれ以上詳細に検討はしない。
【0006】
アスペクト比の高い孔の中にほぼ均一な金属の被膜を達成するためのスパッタリングの手順がいくつか知られている。残念ながら、それらの大部分は経費の嵩む装置を使用するか、またはアスペクト比の高い孔での効果的な堆積速度が緩慢であるために過度の操作時間を要する傾向がある。しかし、Applied Materials, Inc. Santa Clara, Californiaが最近開発したSIP+と呼ばれるスパッタリング方法により、アスペクト比の高い孔および高度のエレクトロニクスに渇望されている集積回路構造において金属特に銅を被覆する多くの利点が生じている。SIP+は自己イオン化プラズマを代表するSIPの改修型であり、このバージョンはFu等が米国特許出願番号09/373,0997、1999年8月12日出願において説明している。SIPでは、標準DCマグネトロンスパッタ反応装置に対する各種の改変型が造られており、その結果高密度金属プラズマが達成され金属イオンがウエハに誘導されている。いくつかの技法の中には、マグネトロンの領域でのターゲットへの高出力、特にターゲットへの有効高出力密度が挙げられ、小型ながら強力な磁石によってほぼ平面ターゲットの裏面が走査された。マグネトロンの設計も重要である。これらの技法により、スパッタターゲット近傍のプラズマ密度は上昇し、その結果、スパッタされた原子の中でかなりの割合がイオン化している。二つの主要な効果が得られている。第一は、スパッタされた金属イオンの少なくとも一部はターゲットをスパッタするイオンとして機能するので、スパッタ作動用ガスとして代表的に使用されているアルゴンの圧力を減らすことができる。銅がいわゆる持続的な自己スパッタリングをする極端な場合には、一旦プラズマが励起されるとアルゴンは完全に除去可能となる。第二は、金属イオンをアスペクト比の高い孔の中深くに誘導し加速するために各種の技法を利用することができる。
【0007】
米国特許出願番号09/490,026、2000年1月21日出願にFu等が説明しているSIP+は、SIPで使用している従来の平面形態よりも新規で複雑な形態をしたターゲットに基づいている。Fu等は、米国特許出願番号09/518,180、2000年3月2日出願の中でSIP+の後続の開発例を説明している。SIP+でのターゲットには、基板に対面する側に深い環状の溝または湾曲が形成されている。磁石の可能な各種構成には、湾曲の側壁に配置された逆平行磁石および/または湾曲した屋根の上に配置されかつ閉じた湾曲の通路に沿って旋回させられる入れ子式のリング磁石がある。
【0008】
しかし、更なる改良が望まれる。
【0009】
自己イオン化プラズマにはターゲットに投ずる大量の出力が必要である。SIP+で典型的に使用する不規則な形状をした湾曲のターゲットでは、冷却困難な熱点が出現し、特に多数の磁石を使用している場合には出現する。
【0010】
自己イオン化プラズマは、特に湾曲のターゲットでは、多少複雑な形状をした強力な磁界を必要とする。ただしその磁界によって極めて不規則な侵食模様がターゲットに造られないように注意が必要である。均一な侵食模様が望まれる。さもないと、ターゲットの他の部分では多量のターゲット材料が残留しているのに、最も強くスパッタされたターゲット部分は完全に侵食されるかもしれない。ターゲット、特に複雑な湾曲のターゲットは加工経費が嵩み、その寿命を延ばすには侵食模様を一層均一にしなければならない。
【0011】
アスペクト比の高い孔の中にスパッタリングするには高いイオン化率がしばしば必要であるが、デュアルダマシンのような複雑なデバイス間接続構造では更に複雑な堆積配列または部分毎に厚さの異なる堆積フィルムが必要となる可能性がある。
【0012】
スパッタリングのターゲットは、かなりに侵食された後には時々交換する必要がある。SIP+反応装置でのターゲットの交換は更に困難である。その理由は、そのターゲットは比較的重くなりがちで、約40kgあり、しかも磁石が多数あり、その磁石の一部または全部が連結モーターおよびシャフトによって旋回する構成となっている可能性があるので、ターゲット交換に伴う複雑性、困難性、精密性がそうした要因により増大するからである。磁石の設計もチャンバの構成も共に迅速で経済的なターゲット交換の容易化を必要としている。
【発明の概要】
【0013】
本発明の一態様によれば、ターゲットに形成した環状湾曲体の内側および外側の側壁の周辺全体に磁石の逆平行セットが配置され、また小さな鳥の巣状の相互に反対磁極の磁石群が湾曲体の屋根の上で旋回する。有利には、外側側壁に設置した磁石セットは固定しており、内側側壁の磁石セットは、実質的には円環状であるが、屋根の磁石と共に旋回する。
【0014】
本発明の他の態様によれば、内側湾曲側壁の磁石は極性が同じ二つの軸方向部分に分かれ、それらは非磁性のスペーサによって分離されているので、内側の湾曲側壁の広大な区域上に磁界が得られる。
【0015】
旋回する中央磁石を含む他の発明態様によれば、内側側壁磁石を担持しかつ旋回せしめているシャフトを経由して冷却用液体がポンプで送られ、冷却用液体はシャフトを退出し内側側壁磁石の底と、湾曲体の外側側壁を囲む固定磁石の環より内側にあるターゲットの平坦部分との間の隙間の中に入る。有利には、冷却水は、湾曲体底面近傍の湾曲体外側側壁に設定されている開口を介してターゲットの後ろの空間を退出する。
【0016】
本発明の他の態様によれば、湾曲ターゲットとマグネトロンを囲むチャンバ壁は二つの部分から構成されている。湾曲形態ターゲットはチャンバ壁の底部に固定され、他方磁石はチャンバ壁の頂部に担持されており、またこの頂部はチャンバの蓋および旋回磁石に連関する他の部品も担持している。この頂部の上に外部への冷却水口があることも有利である。これにより、ターゲット交換が必要になった場合には上部チャンバの両壁部品を含む上部アセンブリ全体をチャンバ下部から引き揚げる。次に下部チャンバの壁部品およびターゲットを上部チャンバの壁部品および他の連結要素から分離し、そして下部チャンバの壁部品およびターゲットの交換用セットで置換える。
【好ましい実施例の詳細な説明】
【0017】
図1は本発明プラズマスパッタ反応装置10の断面模式図である。この図は完全ではなく、これの更なる詳細は後に説明する他の図面にある。反応装置10の部品の殆どは上記引用のFu等の特許および特許出願に説明されている。発明部分を強調しながら反応装置10の全体を概略説明する。
【0018】
上部チャンバには下方フレーム12と上方フレーム14からなる円筒状の壁があり、この壁はチャンバ屋根16を担持している。SIP+湾曲ターゲット18は下方フレーム12に固定されている。上方フレーム14とチャンバ屋根16は一体にシールされており、それにより冷却水はターゲット18の背後にある空間19を回流する槽を形成することができる。湾曲ターゲットには環状湾曲体20があり、これは内側側壁22、外側側壁24および湾曲屋根26を有しており、これらは全てチャンバの垂直軸28を軸にしてほぼ円環状に対称になっている。内側と外側の湾曲側壁24はチャンバ軸28にほぼ平行に延びているが、湾曲屋根26は軸にほぼ垂直に延びている。すなわち、湾曲体20は円環状であり、断面はほぼ長方形である。湾曲体20の縦横比、すなわち軸高対半径幅は典型的には少なくとも1:2、好ましくは少なくとも1:1である。ほぼ円筒状のウエル30が円筒状の内側側壁24の内部に形成されており、これの底部は、反応装置のプロセッシング空間34に対面しているターゲットの平坦部32によって規定される。
【0019】
マグネトロン40は湾曲ターゲット18の背後に位置して、湾曲体20とは密接に関連している。マグネトロン40には固定した環状の外側側壁磁石アセンブリ42があり、これは外側湾曲側壁24の外に位置して、第一の垂直磁極を有する。外側側壁磁石42の好ましい構造は図示のものより複雑であり、後に説明するが、機能は殆ど同一である。旋回可能な内側側壁磁石アセンブリ44には、非磁性の管状スペーサ50によって分離された上方管状磁石46と下方管状磁石48があり、このスペーサの軸方向の長さは二つの管状磁石46、48の分離軸長さの少なくとも半分である。二つの管状磁石46、48は、外側側壁磁石アセンブリ42とは反対方向の、同一の第二垂直磁極を有する。下方管状磁石48の底は湾曲ターゲット18の平坦部32の背面から、軸方向の長さが0.5から1.5ミリの間である小さな隙間52だけ離れている。
【0020】
マグネトロンにも旋回可能な屋根磁石アセンブリ54があり、外側に環状磁石56が鳥の巣状に配列し、この磁石はほぼ円環状で第一磁極を有し、第二磁極を有する内側の棒磁石58を包囲している。ターゲット湾曲体20の内側上方隅59aに隣接して強力な磁界が発生するのを回避し、代わりに、更に速く走査される外側上方隅59bでの磁界を強化するように、外側環状磁石56の磁極を内側側壁磁石44の磁極と逆平行にすることが、必要ではないが好ましい。外側環状磁石56の全磁束の方が内側棒磁石58の全磁束よりも大きくなり、その結果不均衡なマグネトロン部分が生ずるのが有利である。
【0021】
内側側壁磁石アセンブリ44も屋根磁石アセンブリ54もチャンバ軸28の周囲を旋回可能である。内側側壁磁石アセンブリ44は、モーター62によってチャンバ軸28の周囲を旋回するシャフト60に連結し、このシャフトに担持されている。屋根磁石アセンブリ54には磁性ヨーク64があり、これは旋回するシャフト60に固定されている。
【0022】
モーターシャフト60と内側側壁磁石44には内部に通路70があり、これの構造により冷却用流体、通常は水が冷却機72から供給され入口74を経由しモーターシャフト60に連結している回転ユニオン76に流れる。冷却水は、シャフト60を通って流れ、内側側壁磁石アセンブリ44の底部近くでそれから出て、そこから内側側壁磁石アセンブリ44の底部の隙間52を通って流れる。水は、次に内側湾曲側壁24と内側側壁磁石アセンブリ44との間を上方向に流れる。旋回する屋根磁石アセンブリ54は、ターゲット18の背後周辺の領域で冷却水を攪拌し、その結果冷却水の乱流と冷却効果が増大する。冷却水は次に外側湾曲側壁22に下降する。後に説明するが、管状の外側側壁磁石アセンブリ42は多数の棒磁石からなり、それらはターゲット18の実際の壁から離れている。したがって、冷却水は外側側壁磁石アセンブリ42の中にも底にも流れ、下方フレーム12にいくつかある槽出口の一つに流れ、次にフレーム12、14にあるいくつかの起立管80を抜け、上方フレーム14にある出口82に至り、そこから温められた冷却水が冷却機72に戻る。この冷却設計には、ターゲット18の最も熱い中央部に最も冷たい水を供給するという利点がある。
【0023】
上部チャンバのこれら部品は、下部チャンバとスパッタリング操作を概説した後で、後程更に詳細に説明する。
【0024】
ターゲット18の縁88は、誘電性の隔離体90を介して金属製の下部チャンバ壁92に担持されている。スパッタ被覆すべきウエハ94はターゲット18の反対側にある台座電極96の上に担持されている。接地されたシールド98は下部チャンバ壁92の上に担持され、これに接地している。このシールドの機能は下部チャンバ壁92がスパッタ堆積されないように防護し、またスパッタリングプラズマに対し接地した陽極を提供することである。電気的に浮いているシールド100は、第二の誘電性隔離体102を介して、接地シールド98の上方でターゲット18の近傍にある下部チャンバ壁92の上に担持されている。浮いているシールド100の上に負電荷が蓄積すると、プラズマ電子が反発を受け、その結果ターゲット18近傍のプラズマからの電子損失が減少する。
【0025】
アルゴン等のスパッタ作用ガスは、ガス源104から質量流量制御器106を介して接地シールド98の背面領域に供給される。このガスは台座96、接地シールド98およびプラズマリング108の間に形成されている隙間を抜けて、台座96とターゲット18の間のプロセッシング空間34に流れる。真空チャンバ内の圧力は、接地シールド98の背後で排気口114を介してチャンバに連結している真空ポンプシステム112によって維持されている。チャンバの基礎圧力は10-8トール付近であるが、自己スパッタの完全持続がない典型的なスパッタリング操作では、チャンバ圧力は典型的には0.1と5ミリトールの間に保持される。
【0026】
アルゴンをチャンバに流入し、ターゲット18に連結しているDC電源120からDC電圧を供給しアルゴンに点火してプラズマとすることにより、プラズマを立ち上げる。点火にはより高い電圧が必要であるが、プラズマ維持はターゲット電圧約−400から−700ボルトDCで行う。特に銅をスパッタリングする場合には、プラズマが一旦点火したらアルゴンの供給を減少あるいは止めてしまってもよい。台座電極96は電気的に浮かせたままでよいが、それでもなおこの場合には負のDCバイアスが形成される。他方、DC自己バイアスは、RFバイアス供給源122から台座電極96にRF電力を供給することにより増加および制御することができる。電子制御器124によって、二つの電源120、122、アルゴン質量流量制御器106および真空システム112は、所望のスパッタリングプロセスのために開発した処方に従って制御される。
【0027】
上部チャンバの下方と上方のフレーム12、14および関連するマグネトロンアセンブリを図2の断面斜視図に示してある。下方と上方のフレーム12、14だけを図3の斜視図に示してある。二つのフレーム12、14は、図に示していないO−リングシールを横断してボルトにより一緒に固定されており、このボルトには上方フレーム14に形成された外穴130を介して上部チャンバの脇からアクセスできる。冷却水多岐管132(図3)が上方フレーム14の頂部に形成されており、下方フレーム12の底部近くにある四つの槽出口78に、冷却水多岐管132に起立管口134を介して入っている、前記四つの起立管80を介して連結している。冷却機72への1個の冷却水出口は、図に示していない二つの穴で形成されており、これらの穴はそれぞれ冷却水多岐管132の底部からと上方フレーム14の外面から掘り抜かれており、上方フレーム14の内部で合一する。真空シール用O−リングは、冷却水多岐管132とチャンバ内部との間にあるO−リング用溝136中に置かれる。また水シール用O−リングは、冷却水多岐管132の外面上にあるO−リング用溝136中に置かれる。チャンバ屋根16を上方フレーム14の頂部にボルトで留めると、二つのO−リングでチャンバ屋根に対しシールする。ターゲット18の縁88は、下方フレーム12の図示していない底部にボルトとシールを介して連結される。
【0028】
4つの開放底面窪み140は、上方フレーム14の底面であってフレーム間シールの内側に形成されており、図4の斜視図に示す四つのタブのための空間を提供しており、タブは外側側壁磁石アセンブリ42の頂部から外方向に伸びている。外面のアクセス用穴のボルトを外して二つのフレーム12、14を分離すると、タブの穴144を通って入るねじまたはボルトを、内面窪み140の露出した下方穴から挿入しおよび外すことができる。上方フレーム14の内面窪み140の屋根部分に刻まれたねじ孔にタブ用ねじを上下反対にして嵌める。これにより、外側側壁磁石42は、たとえ主に下方フレーム12に沿って延びていても、上方フレーム14に固定される。更に側面取付けにより外側側壁磁石42はターゲット18の底面より上に担持可能となる。
【0029】
外側側壁磁石アセンブリ42は、図4に示す2重層構造であり、各層には多数の棒磁石とヨークがある。2重層であるために非常に強力な磁石を容易に組み立てることができる。上層には、外方向に張り出るタブ142を含む上段磁性ヨーク環150、および下段磁性ヨーク環152がある。ヨークは典型的には磁気透過率が高いSS410ステンレス鋼から機械加工される。各ヨーク環150、152には所々に受け孔が掘られていて、これら受け孔は環の周囲に並べられた約50個の棒磁石を受納し、整列し、図には示していないねじを介して固定する。下層には、磁性ヨーク環156、158および棒磁石154が同様に配置されている。二つの層は図には示していないねじで一体に固定される。強力な磁気結合が架かっているので、各種ねじが完全に必要ということではないが、これらは事故の発生を防止している。前に引用したSIP特許でFuが説明しているように、磁石は全てNdBFe等の強力な磁気材料からなり、カプセル化されている。これら磁石は図示した外側側壁磁石42の中に組み込まれ、同一の磁極性を有する。
【0030】
図2に戻り、外側側壁磁石アセンブリ42は、ターゲットフランジ88の上に小さな隙間159を間に介して固定的に担持されており、基本的にはターゲットの外側側壁24の全長に沿って延びている。外側側壁磁石アセンブリ42は、二階立ての多重磁石からなっているが、磁石は全て同様に整列しておりかつヨークは環帯状であるので、外側側壁磁石アセンブリ42は、軸に沿って磁気によって分極した単一の管状磁石として作動する。
【0031】
内側側壁磁石アセンブリ44は、旋回するが、その形状が円環状に対称なので、これによって得られる磁界は基本的に静止している。またこれは、実質的に全ての内側湾曲側壁22に平行にかつ沿って延びている。しかし所望であれば、非磁性スペーサ50によって磁界分布を管状磁石で予想されるものから変形する。
【0032】
屋根磁石アセンブリ52は実質的には円環形状なので、湾曲屋根26の平面領域においてこれが占有しているのは円周部分に過ぎないが、屋根磁石アセンブリ52は湾曲屋根26の周囲を旋回する。外側環状磁石56と内側円筒状磁石58は磁性ヨーク64にねじで固定されており、このヨークも担持体として機能する。非磁性の取付けブロック160は、例えばアルミニウムからなり、屋根磁石アセンブリ52の磁性ヨーク64を、例えばSS303ステンレス鋼からなる非磁性の取付けリング162に固定的に連結する。取付けリング162は、軸内部に通路があり、回転シャフトの一部を形成している。非磁性スピンドル164は、例えばアルミニウムからなり、これも軸内部に通路があり、取付けリング162と内側側壁磁石アセンブリ44との間の機械的な連結を提供している。このスピンドルの上端で、取付けリングは、チャンバ屋根16にシールされたベアリングとプーリーのアセンブリ166に固定さる。ベルト168は、ベアリングとプーリーのアセンブリ166およびモーター62のシャフトに固定されたプーリー170の周囲に巻き付けられている。したがって、モーター62によって屋根磁石52および内側側壁磁石44は旋回する。それでもなお、回転ユニオン76によって冷却水は水の静止入口74から供給可能となる。各種の機械的な担持体および保護形態は特に図示していないが、通常の設計者から容易に入手される。
【0033】
この機械的構造の利点は、湾曲ターゲットが比較的に重く40kgのオーダーであり、しかもその位置が複雑で重いマグネトロンアセンブリの下であるという事実に由来する。これに比較して従来の平板状ターゲットの方は非常に軽く、マグネトロンの方も非常に単純である。従来の平板状ターゲットの交換は、ターゲットの上のチャンバ蓋と付属のマグネトロンを手操作で除き、次にターゲットを手操作で持ち上げて行うが、このプロセスは湾曲ターゲットと図示したマグネトロンでは殆ど実施不可能である。しかし、図2が最もよく示している本設計では、天井走行式リフトを使用して二つのフレーム12、14を付属のターゲット18およびマグネトロンアセンブリと共に下部チャンバ体から持ち上げ、これらをベンチまたはカートの上に置くことができる。この場合に、技術者はアクセス孔130にあるボルトを外すことにより二つのフレーム12、14を分離する。ターゲットは下方フレーム12に固定されたままであり、マグネトロンの全ての部品は、水の接続金具と同様に、上方フレーム14に固定されたままである。リフトを再度使用して上方フレーム14を古い下方フレーム12とターゲットから、新しい下方フレーム12とターゲットに移送する。一旦フレーム12、14を再度留めてから、それらをリフトにより下部チャンバに戻す。このプロセスには複数の下方フレームを必要とするが、それらは比較的に単純であり、したがって安価である。
【0034】
本発明の別の形状を図1に示した以外のスパッタリング装置に適用してもよい。他の磁石構成は同時に提出した出願に説明されている。この旋回可能な内側側壁磁石は、湾曲円周の周りの一部分だけに延びているものであっても、旋回可能な外側側壁磁石と共に使用することができる。分離した上部チャンバは他のマグネトロン構成において有用である。
【0035】
高性能だが複雑なプラズマスパッタ反応装置のための冷却と保守管理は、その設計を過度に複雑化しなくても、上記形状により改善される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のプラズマスパッタ反応装置の実施例の断面模式図である。
【図2】図1の反応装置の上部チャンバの断面斜視図である。
【図3】図2の上部チャンバの側壁を形成する二つのフレームの斜視図である。
【図4】磁石アセンブリの一つの斜視図である。
Claims (23)
- スパッタ被覆される基板を担持するペデスタルを有するプラズマスパッタ反応装置に取り付けられるように構成されたスパッタターゲット及びマグネトロンのアセンブリであって、
スパッタされる材料の面を少なくとも備え、前記反応装置の中央軸の回りに配置され且つ前記ペデスタルに面している環状湾曲体がその内に形成されたスパッタターゲットであって、前記湾曲体は、内側側壁、外側側壁及び屋根を有しており、前記内側側壁内の前記ターゲットの背面上にウエルが形成されている、前記スパッタターゲットと、
前記ウエルの中に置かれた前記中央軸の回りに旋回可能で、そこを通る冷却用液体通路を有する、一般的に円筒形の第一の磁石と、
前記外側側壁の外側に置かれた第二の磁石と、
を備えた、前記アセンブリ。 - 前記第一の磁石の底部と前記ウエルの底壁との間に、0.5から1.5ミリの間の隙間が形成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
- 前記第二の磁石が環状である、請求項1に記載のアセンブリ。
- 前記第二の磁石が固定されている、請求項3に記載のアセンブリ。
- 前記中央軸に沿って延び、前記第一の磁石を担持し、且つ、前記第一の磁石の前記通路と流体連結しており、軸方向に通っている冷却用液体通路を有する、モーターシャフトを更に備えた、請求項1に記載のアセンブリ。
- 前記湾曲体の前記屋根の上方に位置し、且つ、前記第一の磁石と共に前記中央軸の回りを旋回することができる、第三の磁石を更に備えた、請求項1に記載のアセンブリ。
- 前記屋根磁石が、1つの磁性の環状の外側磁石であって他の磁性の内側磁石を囲んでいるものを備えた、請求項6に記載のアセンブリ。
- 前記外側側壁の底部から外側に向かって放射状に延びている前記ターゲットの一部に着脱可能に固定された下方フレームと、
前記下方フレームに着脱可能に固定された上方フレームと、
前記上方フレームに形成された冷却用液体出口と、
前記外側側壁の下方部に形成された、少なくとも1つの冷却用液体入口と、
前記冷却用液体出口と前記少なくとも1つの冷却用液体入口とを連結する、前記上方フレーム及び下方フレームを通って形成された起立管と、
を含む上部チャンバを更に備えた、請求項1に記載のアセンブリ。 - 前記上方フレームの上部に対してシール可能なチャンバ屋根を更に備え、それにより、前記冷却用液体通路を通って投与され前記少なくとも1つの冷却用液体入口から外へ供給される前記冷却用液体の液槽の中で、前記第一の磁石が旋回し、該液槽内に前記第二の磁石が配置される、請求項8に記載のアセンブリ。
- マグネトロンスパッタ反応装置であって、
スパッタ被覆される基板を担持するために下方チャンバに配置されたペデスタルと、
上方チャンバと、
前記上方チャンバの底部にシールされ、前記下方チャンバ上に担持され、且つ、スパッタされる材料の面を少なくとも備え、前記反応装置の中央軸の回りに配置され且つ前記ペデスタルに面している環状湾曲体がその内に形成されたスパッタターゲットであって、前記湾曲体は、内側側壁、外側側壁及び屋根を有しており、前記内側側壁内の前記ターゲットの背面上にウエルが形成されている、前記スパッタターゲットと、
前記ウエルの中に置かれ、前記ウエル内に冷却用液体を運ぶためにそこを通る冷却用液体通路を有する、第一の磁石アセンブリと、
前記外側側壁の底部のレベルで前記チャンバ内に形成された、少なくとも1つの冷却用液体出口と、
を備えた、前記反応装置。 - 前記冷却用液体通路が、前記冷却用液体を前記ウエルの底壁に供給するために、前記中央軸と平行な前記第一の磁石アセンブリを通っている、請求項10に記載の反応装置。
- 前記第一の磁石が一般的に円筒形である、請求項10に記載の反応装置。
- 前記第一の磁石アセンブリが前記中央軸の回りで旋回可能である、請求項12に記載の反応装置。
- 前記少なくとも1つの冷却用液体出口から前記冷却用液体を受け入れ、冷却された冷却用液体を前記冷却用液体通路に供給する冷凍機を更に備えた、請求項10に記載の反応装置。
- 前記上方チャンバが、
前記少なくとも1つの冷却用液体入口が中に形成された下方フレームと、
前記下方フレームにシールされ、冷却用液体出口を含む、上方フレームと、
前記冷却用液体出口に前記少なくとも1つの冷却用液体入口の対応するものを連結させる、前記上方及び下方フレーム内に形成された起立管と、
を備えた、請求項10に記載の反応装置。 - 前記少なくとも1つの冷却用液体入口が、少なくとも2つの冷却用液体入口を備えた、請求項15に記載の反応装置。
- 旋回可能なマグネトロンであって、
スパッタターゲットの背面辺りで旋回するように構成され、第一の側面上に配置された少なくとも2つの磁極を備えた磁石アセンブリと、
前記磁石アセンブリを担持し、前記磁石アセンブリの前記第一の側面の反対側にある第二の側面から離れて延びている旋回シャフトと、
前記旋回シャフトに沿って且つ前記磁石アセンブリを通って延びており、前記磁石アセンブリの前記第一の側面上に開口を有する液体通路と、
を備えた、前記マグネトロン。 - 前記開口が、前記2つの磁極の間に配置された、請求項17に記載のマグネトロン。
- 前記開口が、前記磁極の1つの中央に配置された、請求項17に記載のマグネトロン。
- プラズマスパッタ反応装置であって、
スパッタ堆積される基板を担持するためのペデスタルの反対側にある、スパッタされる材料の面を少なくとも備えたスパッタターゲットと、
前記ターゲットの背面で閉じたチャンバを部分的に形成している下方フレームであって、前記ターゲットが着脱可能に固定されている、前記下方フレームと、
前記閉じたチャンバを部分的に形成している上方フレームであって、前記ターゲットの前部から離れて前記下方フレームに着脱可能に固定されている、前記上方フレームと、
前記ターゲットの背面上に位置しており、前記上方フレーム上に担持されているマグネトロンと、
を備えた、前記反応装置。 - 前記ターゲットの中には、前記反応装置の中央軸の回りに配置され前記ペデスタルに面している環状の湾曲体が形成されており、前記湾曲体は、内側側壁、外側側壁及び前記内側及び外側側壁の上部を連結する屋根を有する、請求項20に記載の反応装置。
- ターゲットが、前記外側側壁の底部から外に向かって放射状に延びるフランジを更に備えるものであり、前記フランジが前記下方フレームに着脱可能に固定されている、請求項20に記載の反応装置。
- 前記マグネトロンが、前記上方フレーム上で着脱可能に担持された環状磁石であって、前記下方フレームの主要部に沿って軸方向に延びている環状磁石を備えた、請求項20に記載の反応装置。
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