JP2004525033A - 異なるジャンプ特性を有するサーボモーター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、プランジャ(56)を作動させると、可動ピストン(22)がマスターシリンダ(28)の作動ロッド(34)を押すように構成されているブレーキ空圧サーボモーター(10)であって、前記プランジャの前面は、ピストン(22)を横断し、第1フィンガ(62)を形成しており、プランジャ(56)が最終作動位置にあるときには、ピストン(22)と作動ロッド(34)の間に介在している反力ディスク(44)に侵入して、マスターシリンダ(28)からの反力をプランジャ(56)へ伝達することができるようになっているサーボモーター(10)において、更に、第2フィンガ(68)を備えており、前記第2フィンガ(68)は、制御ロッド(46)を所定の速度より高速で操作すると、一方向クラッチ装置(70)によって、ピストン(22)に対して決められた或る軸方向位置にロックされ、次いでピストンによって駆動されて反力ディスク(44)に侵入し、第1フィンガ(52)がもっと迅速に制動力を掛けることができるようにすることを特徴とするサーボモーター(10)を提供する。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用のブレーキマスターシリンダを作動させるための空圧式サーボモーターに関する。
厳密には、本発明は、自動車のブレーキマスターシリンダを作動させるための空圧式サーボモーターに関しており、当該空圧式サーボモーターは、剛体のケーシングを備えており、前記ケーシング内には横断仕切壁が移動可能に設けられ、第1のエンジン負圧下にある前方室と、エンジン負圧と大気圧の間で変動する第2圧力下にある後方室とを、気密状態に画定しており、更に、可動仕切壁と一体になっている可動ピストンを備えており、前記可動ピストンの前面は、マスターシリンダに対し作動ロッドを押し付けることができるようになっており、更に、サーボモーター用の制御ロッドを備えており、前記制御ロッドは、戻しばねによってロッドに掛けられる戻し力に抗して前方に掛けられる軸方向入力の関数として、選択的にピストンの内側を動くようになっており、更に、プランジャを備えており、前記プランジャは、ピストンの内側に制御ロッドに対して前方に配置されており、前記プランジャは、その後端部に少なくとも3方向弁の後方環状シートを備えており、前記3方弁は、制御ロッドが非作動状態にあって、前方室と後方室とが相互接続されている位置と、制御ロッドが作動状態にあって、弁が後方室を大気圧に接続しているので後方室内の第2圧力が上昇する位置との間で徐々に移動することができるようになっており、更に、前記プランジャの前端部を形成し、前記ピストンを横断する第1フィンガを備えており、前記第1フィンガは、制御ロッドが非作動位置にあるときには、マスターシリンダ用の作動ロッドと可動ピストンの前面の間に挟まれている反力ディスクから第1の所定のジャンプ距離に配置されており、制御ロッドが所定の速度より低速で作動しているときには、プランジャによって押し付けられ、第1ジャンプ距離をカバーし、次いで、マスターシリンダからプランジャそして制御ロッドへと反力を伝達するために反力ディスクに侵入することができるようになっている、空圧式サーボモーターである。
【背景技術】
【0002】
そのような従来式サーボモーターでは多数の例が周知である。
そのようなサーボモーターでは、第1フィンガと反力ディスクの間の距離は「ジャンプ距離」と呼ばれており、これは、自動車の運転者がマスターシリンダからの反力を実際に感じる前に、第1フィンガがカバーしなければならない理論上の距離に相当する。
しかし、第1フィンガと反力ディスクの間に隙間がある場合、そのような距離は、第1フィンガから反力ディスクまでの距離に一致するが、反力ディスクが最初加圧されていない場合は、この距離は、反力ディスクが完全に加圧されるまでに、第1フィンガが反力ディスクを加圧するのに必要な移動量に相当する。
【0003】
最大の制動力が制御ロッドに掛けられる最大制動状態では、制御ロッドの作動によって、第1フィンガ形成プランジャが動かされ、その結果、3方向弁が最大限に開くので、後方室は大気圧を受ける。従って、可動仕切壁は、前方へ進み、第1フィンガ形成プランジャの端部は、弾性材料で作られ可動ピストンの後面と一体になっている反力ディスクを加圧して中に侵入する。
従って、制御ロッドがその行程の終わりに至ったときにマスターシリンダの作動ロッドに掛けられる力は、可動仕切壁の両側の圧力差から生じるアシスト力と、フィンガ形成プランジャによって反力ディスク上に掛けられる力から生まれる。また、運転者は、反力ディスクを介して、マスターシリンダからプランジャへ伝えられる制動反力を感じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実際問題として、多くの運転者は、緊急制動状態に直面した場合、ブレーキを強く踏んだ後で、実際に生じる危険を過小評価し、事故を避けるために制動力を維持しなければならない正にその時に、制動力を緩める。
最大制動状態の場合、制御ロッドの迅速な移動に伴って、プランジャは反力ディスクに接触することになるので、前方室と後方室の間の圧力差が最大値に達する前であっても、運転者は最大制動動作の感覚を得るため、運転者は、最大制動力を利用するために制動力を維持しなければならないにもかかわらず、制動力を緩めることになる。
【0005】
前記課題に対処するため、プランジャに第1フィンガを滑動可能に取り付けて反力ディスクに侵入するようにしたサーボモーターが提供されており、サーボモーターの制御ロッドが所定の速度で操作されると、第1フィンガが可動ピストンにロックして、たとえ運転者が制動力を部分的に緩めても、反力ディスクによってマスターシリンダの作動ロッド上に働く最大制動力を維持できるようになっている。
そのような設計は、実際には、フィンガを行程の終わりで反力ディスクに侵入させるためには、マスターシリンダの反力に対して作動力を働かせなければならないために、運転者には非常に強い力が要求されるという欠点を有している。
これは、できるだけ短くなければならない作動持続時間で直ちに制動力が働かなければならない緊急ブレーキ状況では、深刻な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記2つの設計の欠点に取り組んでおり、本発明の提供する第1設計によるサーボモーターは、更に第2フィンガを備えていて、この第2フィンガは、迅速に制動力が掛けられると、プランジャによって押され、ピストンに対して軸方向にロックされ、次いでピストンにより反力ディスク内に押し込まれ、最初のジャンプ距離より大きな値の新しいジャンプ距離で、非常に迅速に制動力を掛けることができるようになり、且つ、制動力を迅速に作用させた場合には、反力ディスクから伝達される反力は少なくなっている。
【0007】
このため、本発明は、ピストンを横断する前方区画と、第2フィンガを支える端部とを有する、プランジャに滑動可能に嵌合されている管状スリーブを備えており、制御ロッドが所定の速度より高速で操作されると、前記スリーブは、プランジャに押され、一方向クラッチ装置により、ピストンに対して決められた或る軸方向位置にロックされ、次いでピストンによって駆動され、第1フィンガが、第1ジャンプ距離より長い第2の所定のジャンプ距離で低減された、マスターシリンダからの対抗反力に抗して迅速に制動力を掛けることができるようにするために、第2フィンガを反力ディスクに侵入させることができるようにすることを特徴とする上記型式のサーボモーターを提供している。
【0008】
本発明の他の特徴によれば、
スリーブは、ピストン内に設けられている相補形状の後方内孔内に滑動可能に嵌め込まれている後方管状区画を備えており、
一方向クラッチ装置は、ピストン内に設けられている空洞の内側に嵌め込まれ、ピストンを、その軸に垂直に横断しているキーを備えており、キーの実質的に管状の中間部分は、幾らか隙間を空けてスリーブを取り囲んでおり、入力が所定の速度より高速で制御ロッドに掛けられた場合は、可動ピストンにより駆動され、略横断方向軸の回りに揺動し、スリーブの後方管状区画の外周と協働して前記スリーブを所定の軸方向位置にロックすることができるようになっており、
スリーブの後方管状区画は、少なくとも1つのロック横断面を備えており、前記ロック横断面は、軸方向後方を向いており、スリーブと第2フィンガの所定の軸方向ロック位置を割り出すために、キーの上部に設けられスリーブに向かって半径方向に伸張しているペグのストッパを形成しており、
スリーブの後方区画は、実質的に円錐台形状を呈する溝を備えており、その肩部を形成する前面は、ロック横断面となっており、
キー上に設けられているペグは、軸方向断面では扇形形状をしており、スリーブに設けられている溝の円錐台形状と相補形になっており、
キーは、ペグと直径方向反対側に、実質的にL字型の下部を備えており、この下部は、その環状部分から半径方向に伸張し、ピストン内に設けられている空洞の前面と前記下部の前面の間に配置されている戻しばねによって、サーボモーターのケーシング内に設けられているストッパ形成面に対して弾性的に付勢されており、
第2フィンガは、スリーブの後方区画の外径よりも大きな外径を有しており、
反力ディスクは、ピストンと同軸で作動ロッドの後端部と一体になっているカップ内に収容されており、前記カップの後方管状部分は、ピストンの前面と同軸の環状溝の内側に滑動可能に嵌め込まれており、
キーは、軸方向断面では実質的にT字型の形状であり、その垂直分岐は実質的に半径方向を向いており、環状中間部分と実質的にL字型の下部とを備えており、一方、その上部水平方向分岐は、その前端部から突き出しているペグを支え、ピストンに設けられている空洞の2つの向かい合う壁の間に幾らか隙間を空けて収容されている。
本発明のこの他の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の説明において、同じ参照番号は、同じ要素又は同じ機能を有する要素を示す。
原則として、「前(方)」「後(方)」「上(方)」及び「下(方)」は、それぞれ、図1から5において、左、右、上又は下向きの要素又は位置のことである。
【0010】
図1は、自動車の補助付き制動(assisted braking)のための空圧式サーボモーター10を示している。
周知のように、空圧式サーボモーター10は、剛体のケーシング12を備えており、その中には、横断仕切壁14が移動可能に取り付けられ、圧力値が車両エンジンの負圧の値と等しい第1圧力「P1」下にある前方室16と、第2圧力「P2」下にある後方室18とを気密状態に画定している。前記第2圧力「P2」は、以後詳しく説明するように、エンジン負圧力値「P1」と大気圧「Pa」の間で変動する。
【0011】
前方室16には、例えば車両エンジンの吸気マニホールド(図示せず)に接続されている負圧パイプ20を介して圧力「P1」が与えられる。
空圧式サーボモーター10は、可動仕切壁14と一体になっている可動ピストン22を備えている。可動仕切壁14は、ケーシング12内で、ケーシング12と可動ピストン22の前面26の間に掛けられている戻しばね24によって、弾性的に押し戻されている。
サーボモーター10は、ブレーキマスターシリンダ28に連結されており、ブレーキマスターシリンダ28は、油圧パイプ30、32を介して車両のブレーキ回路に接続されている。
【0012】
更に厳密には、可動ピストン22の前面26は、ピストン22と同軸で作動ロッド34の後端38と一体となっているカップ36を介して、マスターシリンダ28の作動ロッド34に接続されており、前記カップの後方管状部分40は、ピストン22の前面26に設けられている同軸の環状溝42内に滑動可能に嵌め込まれている。カップ36は、弾性材料で作られている反力ディスク(reaction disk)44を収容しており、その機能については、以下に説明する。
【0013】
ピストン22は、制御ロッド46を備えており、制御ロッド46は、例えば、その自由後端部に配置されている継手スリーブ48を介して車両のブレーキペダル(図示せず)に接続されている。制御ロッド46は、制御ロッド46に前進方向に掛けられる軸方向入力の関数として、可動ピストン22内を選択的に移動する。作動力は、可動ピストン22と制御ロッド46の間に配置されている戻しばね50によってロッド46に掛けられる戻し力に抗して加えられる。ケーシング12の後端部53に配置され、制御ロッド46が貫通しているベローズ(bellows)51は、可動ピストン22の後端部を埃及び異物から密封する。
【0014】
制御ロッド46の自由前端部は、可動ピストン22に滑動可能に取り付けられている実質的に円筒形のプランジャ56の中に設けられた、相補形状を有するハウジング54内に収容されているトグル(toggle)52の形をしている。
プランジャ56は、その後端部が、3方向弁60の少なくとも後方環状座面58と当接しており、制御ロッド46が非作動状態にあるときの、前方室16と後方室18が相互に連通されている位置と、制御ロッド46が作動状態にあり、弁60が後方室18を大気圧「Pa」に接続し、後方室18内の第2圧力「P2」が上昇している位置との間で漸次移動できるようになっている。
【0015】
3方向弁60の作動モードは、現状技術で周知なので、本明細書では説明しない。
周知のように、サーボモーター10は、プランジャ56の前端部を形成しピストン22を横断する第1フィンガ(finger)62を備えている。更に具体的に言うと、第1フィンガ62は、ピストン22の前面26に開いており、カップ36内に収容されている反力ディスク44と向かい合っている。
【0016】
図2は、プランジャ56は、端部が第1フィンガ62を形成する前方区画61と、前方区画より大きい直径を有する中間区画63と、後端部が弁座58を形成する後方区画65とを備えていることを詳細に示している。
制御ロッド46の非作動位置では、図2に示すように、第1フィンガ62は、反力ディスク44から第1の所定のジャンプ距離「d1」に配置されている。制御ロッド46が、所定の速度より低速で操作される場合、以後に説明する様式で、第1フィンガ62は、前記第1ジャンプ距離「d1」の間、図3に示すように、ピストン22がカップ36内の反力ディスクを完全に加圧し、ディスクが第1フィンガ62と接触して、マスターシリンダ28からの反力を制御ロッド46へ伝達するまで、ピストン22に随伴することができる。
【0017】
本発明によれば、サーボモーター10は、プランジャ56上に滑動可能に嵌合し、ピストンを横断し端部68が第2フィンガを形成する前方区画66を有している管状スリーブ64を備えており、前記スリーブは、制御ロッド46が所定の速度より高速で操作される場合は、プランジャ56に押され、一方向クラッチ装置70によって、ピストン22に対して定められる或る軸方向位置にロックされ、次いで、ピストン22によって駆動され、図4に示すように、第2フィンガ68を反力ディスク44に侵入させ、第1フィンガ62が、図5に示すように、第1ジャンプ距離「d1」より大きい第2の所定のジャンプ距離「d2」で低減されたマスターシリンダ28からの対抗反力に抗して制動力を迅速に掛けることができるようにする。
【0018】
この目的で、スリーブ64は、ピストン22の内側に滑動可能に嵌め込まれ、本発明の好適な実施形態では、プランジャ56と完全に同軸になっている。この目的で、スリーブ64は、ピストン22内に設けられている相補形状の後方内孔74内に滑動可能に嵌め込まれている後方管状区画72を備えている。
【0019】
本発明の好適な実施形態では、第2フィンガ68はプランジャ56と同軸である。このような配置は、本発明を限定するものではなく、第2フィンガ68を支えるスリーブ64の前方区画66がプランジャ56と同軸である限り、第2フィンガ68は、プランジャ56と同軸でなくともよい。
【0020】
更に、本発明の好適実施形態では、スリーブ64の第2フィンガ68と区画66は、単一の部片として同じ材料で作られている。そのような配置は、本発明を限定するものではなく、第2フィンガ68は、代替設計(図示せず)として、スリーブ64の前方区画66と繋ぎ合わせ構造としてもよい。
或る好適な態様では、第2フィンガ68は、スリーブの後方区画72の外径より大きい外径を有しており、前記外径は、実質的に反力ディスク44の直径と第1フィンガ62の直径の間の寸法である。
更に、スリーブ64の後方区画72は内孔76を有しており、その内孔の直径は、プランジャ56の中間区画63の直径と合っている。
【0021】
一方向クラッチ装置70はキー78を備えており、キー78は、ピストン22内に設けられた空洞80の内側に嵌め込まれ、ピストン22をその軸Aに垂直に横断しており、その実質的に環状の中間部分82は、幾らか隙間を空けてスリーブ64を取り囲んでいる。キー78は、環状部分82から半径方向に伸張するL字型の下部84を備えており、この下部84は、ピストン22に設けられた空洞80の前面90と下部84の前面92との間に配置されている戻しばね88をによって、サーボモーター10のケーシング12に設けられたストッパ形成面86に向け弾性的に付勢されている。
【0022】
更に具体的に言うと、戻しばね88は、空洞80の前面90とL字型下部84の垂直分岐94の間に配置されている。もっと詳細に言えば、L字型下部84の水平方向分岐96は、サーボモーター10のケーシング12に設けられたストッパ形成面86に当接するようになっている。
或る好適な態様では、ケーシング12のストッパ形成面86は、例えばサーボモーター10の円筒形ケーシング12の内側に収容されたリング98によって支えられている。そのようなリング98は、ケーシング12の後端部内に締まりばめ(closed-fitted)で取り付けられている。
【0023】
図4に示すように、入力が所定の速度よりも高速で制御ロッド46に掛けられると、キー78は、可動ピストン22によって駆動され、略横断方向軸回りに揺動し、スリーブ64の後方管状区画72の外周と協働し、前記スリーブ64を、ピストン22に対し或る所定の軸方向位置にロックする。
この目的で、スリーブ64の後方管状区画72には、少なくとも1つのロック用横断方向面100が設けられており、この面100は、軸方向後方に向いており、スリーブ64と第2フィンガ68の所定のロック位置を軸方向に割り出すため、キー78の上部に設けられスリーブ64に向かって半径方向に伸張しているペグ102用のストッパを形成している。
【0024】
従って、キー78は、軸方向断面で、実質的にT字の形状を有しており、その垂直分岐は、実質的に半径方向に向いており、環状中間部分82と、実質的にL字型の下部84とを備えており、一方、上部を形成しているその上部水平方向分岐83は、その前端部から突き出しているペグ102を支えており、空洞80の向かい合う2つの壁90、91の間に、幾らか隙間を空けて収容されている。
或る好適な態様では、スリーブ64の後方区画72には、実質的に円錐台形状を呈する溝104が設けられており、その肩部を形成する前面は、ロック横断方向面100を形成している。
【0025】
このような配置は本発明を限定するものではない。本発明の好適な実施形態では、ロック横断方向面100は環状となっているが、本発明の特性又は本発明の提供する利点を変えることなく、環状要素の或る角度部分即ち扇形部分、或いはスリーブ64から突き出しているフランジとすることもできる。
【0026】
好都合に、図1から図5に示すように、円錐台形状の溝104は、スリーブ64の後方区画72の円筒形外周に徐々に且つ円滑に噛合う輪郭を呈している。
一方、キー78により保持されているペグ102は、軸方向断面では扇形であり、スリーブ64に設けられている溝104の円錐台形状と相補形となっている。
ペグ102とスリーブ64の溝104の両方の円錐台形状は、キー78のロック動作において、キー78のペグ102を、スリーブ64の肩部形成前面100に当接する位置に達するまで案内できるようになっている点で有利である。
従って、図2から図5に示すように、サーボモーター10は、様々な状態で作動することができる。
【0027】
図1及び図2に示す制御ロッド46の非作動状態では、キー78の下部84の水平方向分岐96は、サーボモーター10のケーシング12と一体であるリング98のストッパ形成面86に当接している。
スリーブ64とプランジャ56内に設けられている穴(図示せず)を横断している横断方向ピン106は、制御ロッド46が非作動位置にあるとき、キー78の環状中間部分82の前面107と当接し、プランジャ56の非作動位置を画定し、その第1フィンガ62は、反力ディスク44と共に第1ジャンプ距離「d1」を形成している。
この様にして、図3から図5に示すように、制御ロッド46の全行程に従って入力が前向きに掛けられたとき、キー78の下部84はストッパ形成面86から離れ、その結果、キー78は、略横断方向軸回りに反時計回りに揺動してスリーブ64の外周と協働することになる。
【0028】
通常のブレーキ操作の場合のように入力が比較的ゆっくりと掛けられた場合、図3に示すように、サーボモーター10の前方室と後方室の内側の圧力「P1」と「P2」の均衡は、制御ロッド46の操作によってプランジャ56が前方へ進むのと実質的に同じ速度で起こる。従って、プランジャ56とピストン22は、実質的に同じ速度で移動する。キー78の下部84がストッパ形成面86から離れると直ぐに、キー78上に設けられているペグ102は、再びスリーブ64の前方区画66の外周上に降下するが、まだスリーブ64と係合してはいない。ピストン22は、反力ディスク44を加圧し、反力ディスク44は変形し、ジャンプ距離「d1」によってスリーブ64内に形成されている空洞を満たす。反力ディスク44をそれ以上圧縮できなくなったとき、即ち第1フィンガ62と接触したとき、ジャンプ距離「d1」は完全にカバーされたことになる。
【0029】
一方、入力が所定の速度より高速で掛けられる場合、即ち、緊急ブレーキ操作の場合、サーボモーター10の前方室と後方室の内側の圧力「P1」と「P2」の均衡は、制御ロッド46の操作によってプランジャ56が前方へ進む速度より遅い速度で起こる。
その結果、先ず、図4に示す制御ロッドの初期操作の第1段階で、プランジャ56は、最初動いていないピストン22に対して前方向へ滑動し、その後方区画65によってスリーブ64を押し戻し、両フィンガ62と68を同時に前方へ動かす。するとピストン22が動き、キー78の下部84がストッパ形成面86を離れると直ぐに、キー78上に設けられているペグ102が、スリーブ内に作られた溝104内に落下し、ショルダ形成横断面100に当接して、ピストン22に対してロックする。
なお、それ以降は、ピストン22に対する第2フィンガ68の軸方向位置は、ペグ102の溝104との噛み合いによって設定されることになる。
【0030】
次に、図5に示す制御ロッドの中間操作の第2段階では、ピストン22は、サーボモーターの後方室18の内側の圧力上昇によって移動する。従って、スリーブ64によって駆動され、ピストン22に対してロックされている第2フィンガ68は、反力ディスク44内に更に侵入し、一方、第1フィンガ62は実質的に動かないままに留まる。その結果、第2フィンガ68は、反力ディスクを局所的に加圧し、反力ディスク44は第1フィンガ62では局所的に加圧されないことになる。
【0031】
ジャンプ距離は、第1フィンガ62の非作動位置と、フィンガ62が反力ディスク44を加圧している位置との間の距離で決まるので、フィンガ62は、上記の第1ジャンプ距離「d1」より大きい第2ジャンプ距離「d2」をなおカバーできることになる。
従って、制御ロッド46の最終操作の第3段階の途中では、第1フィンガ62は、距離「d2」で、反力ディスク44をそれ以上加圧できなくなるまで局所的に再加圧することができる。その結果、この第3段階の終わりでは、サーボモーターの構成は、ピストン22がサーボモーター10のケーシング12の内側で前方に動かされていることを除いて、図4に示す構成と同じになる。
本ケースでは、前記第2距離「d2」は、第1フィンガ62を第2フィンガ68から隔てる距離とほぼ同じであるが、第1フィンガ62は、第2フィンガ68を通過した後にだけ、同じ様に反力ディスク44を加圧するようになっており、そのような可能性は、反力ディスク44を構成する弾性材料の機械的特性に依存する。
【0032】
どの様な場合でも、そのような距離「d2」は、マスターシリンダからの対抗反力が掛かった状態で、第1フィンガ62によりカバーされることになるが、この反力は、反力ディスク44がキー78によってロックされた第2フィンガ68で加圧状態に保持されているので、低くなる。
従って、そのような構成とすれば、運転者は、マスターシリンダからの反力に対抗する過剰な物理的踏力を加える必要無しに、制動力を極めて迅速に働かせることができる。
従って、サーボモーター10は、2つの異なるジャンプ距離、即ち、低速で制動力を掛ける場合の第1ジャンプ距離「d1」と、高速で制動力を掛ける場合の第2ジャンプ距離「d2」とを特徴としている。
【0033】
勿論、制御ロッド46が完全に開放され、即ちピストン22が後方へ動くと、キーの下部84は戻され、リング98のストッパ形成面86と接触し、スリーブ64を係合解除して図2に記載の状態が復元される。
従って、本発明は、有用なやり方で、状況に関係なく制動力が最大となる利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による補助ブレーキ用空圧式サーボモーターを示す概略軸方向断面図である。
【図2】制御ロッドが非作動位置にある状態示している、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図3】制動力が低速で制御ロッドに掛けられた場合の、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図4】制動力が高速で制御ロッドに掛けられた場合の、制御ロッドが初期作動の第1段階にある状態を示す、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図5】制動力が高速で制御ロッドに掛けられた場合の、制御ロッドが中間作動の第2段階にある状態を示す、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【0001】
本発明は、自動車用のブレーキマスターシリンダを作動させるための空圧式サーボモーターに関する。
厳密には、本発明は、自動車のブレーキマスターシリンダを作動させるための空圧式サーボモーターに関しており、当該空圧式サーボモーターは、剛体のケーシングを備えており、前記ケーシング内には横断仕切壁が移動可能に設けられ、第1のエンジン負圧下にある前方室と、エンジン負圧と大気圧の間で変動する第2圧力下にある後方室とを、気密状態に画定しており、更に、可動仕切壁と一体になっている可動ピストンを備えており、前記可動ピストンの前面は、マスターシリンダに対し作動ロッドを押し付けることができるようになっており、更に、サーボモーター用の制御ロッドを備えており、前記制御ロッドは、戻しばねによってロッドに掛けられる戻し力に抗して前方に掛けられる軸方向入力の関数として、選択的にピストンの内側を動くようになっており、更に、プランジャを備えており、前記プランジャは、ピストンの内側に制御ロッドに対して前方に配置されており、前記プランジャは、その後端部に少なくとも3方向弁の後方環状シートを備えており、前記3方弁は、制御ロッドが非作動状態にあって、前方室と後方室とが相互接続されている位置と、制御ロッドが作動状態にあって、弁が後方室を大気圧に接続しているので後方室内の第2圧力が上昇する位置との間で徐々に移動することができるようになっており、更に、前記プランジャの前端部を形成し、前記ピストンを横断する第1フィンガを備えており、前記第1フィンガは、制御ロッドが非作動位置にあるときには、マスターシリンダ用の作動ロッドと可動ピストンの前面の間に挟まれている反力ディスクから第1の所定のジャンプ距離に配置されており、制御ロッドが所定の速度より低速で作動しているときには、プランジャによって押し付けられ、第1ジャンプ距離をカバーし、次いで、マスターシリンダからプランジャそして制御ロッドへと反力を伝達するために反力ディスクに侵入することができるようになっている、空圧式サーボモーターである。
【背景技術】
【0002】
そのような従来式サーボモーターでは多数の例が周知である。
そのようなサーボモーターでは、第1フィンガと反力ディスクの間の距離は「ジャンプ距離」と呼ばれており、これは、自動車の運転者がマスターシリンダからの反力を実際に感じる前に、第1フィンガがカバーしなければならない理論上の距離に相当する。
しかし、第1フィンガと反力ディスクの間に隙間がある場合、そのような距離は、第1フィンガから反力ディスクまでの距離に一致するが、反力ディスクが最初加圧されていない場合は、この距離は、反力ディスクが完全に加圧されるまでに、第1フィンガが反力ディスクを加圧するのに必要な移動量に相当する。
【0003】
最大の制動力が制御ロッドに掛けられる最大制動状態では、制御ロッドの作動によって、第1フィンガ形成プランジャが動かされ、その結果、3方向弁が最大限に開くので、後方室は大気圧を受ける。従って、可動仕切壁は、前方へ進み、第1フィンガ形成プランジャの端部は、弾性材料で作られ可動ピストンの後面と一体になっている反力ディスクを加圧して中に侵入する。
従って、制御ロッドがその行程の終わりに至ったときにマスターシリンダの作動ロッドに掛けられる力は、可動仕切壁の両側の圧力差から生じるアシスト力と、フィンガ形成プランジャによって反力ディスク上に掛けられる力から生まれる。また、運転者は、反力ディスクを介して、マスターシリンダからプランジャへ伝えられる制動反力を感じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実際問題として、多くの運転者は、緊急制動状態に直面した場合、ブレーキを強く踏んだ後で、実際に生じる危険を過小評価し、事故を避けるために制動力を維持しなければならない正にその時に、制動力を緩める。
最大制動状態の場合、制御ロッドの迅速な移動に伴って、プランジャは反力ディスクに接触することになるので、前方室と後方室の間の圧力差が最大値に達する前であっても、運転者は最大制動動作の感覚を得るため、運転者は、最大制動力を利用するために制動力を維持しなければならないにもかかわらず、制動力を緩めることになる。
【0005】
前記課題に対処するため、プランジャに第1フィンガを滑動可能に取り付けて反力ディスクに侵入するようにしたサーボモーターが提供されており、サーボモーターの制御ロッドが所定の速度で操作されると、第1フィンガが可動ピストンにロックして、たとえ運転者が制動力を部分的に緩めても、反力ディスクによってマスターシリンダの作動ロッド上に働く最大制動力を維持できるようになっている。
そのような設計は、実際には、フィンガを行程の終わりで反力ディスクに侵入させるためには、マスターシリンダの反力に対して作動力を働かせなければならないために、運転者には非常に強い力が要求されるという欠点を有している。
これは、できるだけ短くなければならない作動持続時間で直ちに制動力が働かなければならない緊急ブレーキ状況では、深刻な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記2つの設計の欠点に取り組んでおり、本発明の提供する第1設計によるサーボモーターは、更に第2フィンガを備えていて、この第2フィンガは、迅速に制動力が掛けられると、プランジャによって押され、ピストンに対して軸方向にロックされ、次いでピストンにより反力ディスク内に押し込まれ、最初のジャンプ距離より大きな値の新しいジャンプ距離で、非常に迅速に制動力を掛けることができるようになり、且つ、制動力を迅速に作用させた場合には、反力ディスクから伝達される反力は少なくなっている。
【0007】
このため、本発明は、ピストンを横断する前方区画と、第2フィンガを支える端部とを有する、プランジャに滑動可能に嵌合されている管状スリーブを備えており、制御ロッドが所定の速度より高速で操作されると、前記スリーブは、プランジャに押され、一方向クラッチ装置により、ピストンに対して決められた或る軸方向位置にロックされ、次いでピストンによって駆動され、第1フィンガが、第1ジャンプ距離より長い第2の所定のジャンプ距離で低減された、マスターシリンダからの対抗反力に抗して迅速に制動力を掛けることができるようにするために、第2フィンガを反力ディスクに侵入させることができるようにすることを特徴とする上記型式のサーボモーターを提供している。
【0008】
本発明の他の特徴によれば、
スリーブは、ピストン内に設けられている相補形状の後方内孔内に滑動可能に嵌め込まれている後方管状区画を備えており、
一方向クラッチ装置は、ピストン内に設けられている空洞の内側に嵌め込まれ、ピストンを、その軸に垂直に横断しているキーを備えており、キーの実質的に管状の中間部分は、幾らか隙間を空けてスリーブを取り囲んでおり、入力が所定の速度より高速で制御ロッドに掛けられた場合は、可動ピストンにより駆動され、略横断方向軸の回りに揺動し、スリーブの後方管状区画の外周と協働して前記スリーブを所定の軸方向位置にロックすることができるようになっており、
スリーブの後方管状区画は、少なくとも1つのロック横断面を備えており、前記ロック横断面は、軸方向後方を向いており、スリーブと第2フィンガの所定の軸方向ロック位置を割り出すために、キーの上部に設けられスリーブに向かって半径方向に伸張しているペグのストッパを形成しており、
スリーブの後方区画は、実質的に円錐台形状を呈する溝を備えており、その肩部を形成する前面は、ロック横断面となっており、
キー上に設けられているペグは、軸方向断面では扇形形状をしており、スリーブに設けられている溝の円錐台形状と相補形になっており、
キーは、ペグと直径方向反対側に、実質的にL字型の下部を備えており、この下部は、その環状部分から半径方向に伸張し、ピストン内に設けられている空洞の前面と前記下部の前面の間に配置されている戻しばねによって、サーボモーターのケーシング内に設けられているストッパ形成面に対して弾性的に付勢されており、
第2フィンガは、スリーブの後方区画の外径よりも大きな外径を有しており、
反力ディスクは、ピストンと同軸で作動ロッドの後端部と一体になっているカップ内に収容されており、前記カップの後方管状部分は、ピストンの前面と同軸の環状溝の内側に滑動可能に嵌め込まれており、
キーは、軸方向断面では実質的にT字型の形状であり、その垂直分岐は実質的に半径方向を向いており、環状中間部分と実質的にL字型の下部とを備えており、一方、その上部水平方向分岐は、その前端部から突き出しているペグを支え、ピストンに設けられている空洞の2つの向かい合う壁の間に幾らか隙間を空けて収容されている。
本発明のこの他の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の説明において、同じ参照番号は、同じ要素又は同じ機能を有する要素を示す。
原則として、「前(方)」「後(方)」「上(方)」及び「下(方)」は、それぞれ、図1から5において、左、右、上又は下向きの要素又は位置のことである。
【0010】
図1は、自動車の補助付き制動(assisted braking)のための空圧式サーボモーター10を示している。
周知のように、空圧式サーボモーター10は、剛体のケーシング12を備えており、その中には、横断仕切壁14が移動可能に取り付けられ、圧力値が車両エンジンの負圧の値と等しい第1圧力「P1」下にある前方室16と、第2圧力「P2」下にある後方室18とを気密状態に画定している。前記第2圧力「P2」は、以後詳しく説明するように、エンジン負圧力値「P1」と大気圧「Pa」の間で変動する。
【0011】
前方室16には、例えば車両エンジンの吸気マニホールド(図示せず)に接続されている負圧パイプ20を介して圧力「P1」が与えられる。
空圧式サーボモーター10は、可動仕切壁14と一体になっている可動ピストン22を備えている。可動仕切壁14は、ケーシング12内で、ケーシング12と可動ピストン22の前面26の間に掛けられている戻しばね24によって、弾性的に押し戻されている。
サーボモーター10は、ブレーキマスターシリンダ28に連結されており、ブレーキマスターシリンダ28は、油圧パイプ30、32を介して車両のブレーキ回路に接続されている。
【0012】
更に厳密には、可動ピストン22の前面26は、ピストン22と同軸で作動ロッド34の後端38と一体となっているカップ36を介して、マスターシリンダ28の作動ロッド34に接続されており、前記カップの後方管状部分40は、ピストン22の前面26に設けられている同軸の環状溝42内に滑動可能に嵌め込まれている。カップ36は、弾性材料で作られている反力ディスク(reaction disk)44を収容しており、その機能については、以下に説明する。
【0013】
ピストン22は、制御ロッド46を備えており、制御ロッド46は、例えば、その自由後端部に配置されている継手スリーブ48を介して車両のブレーキペダル(図示せず)に接続されている。制御ロッド46は、制御ロッド46に前進方向に掛けられる軸方向入力の関数として、可動ピストン22内を選択的に移動する。作動力は、可動ピストン22と制御ロッド46の間に配置されている戻しばね50によってロッド46に掛けられる戻し力に抗して加えられる。ケーシング12の後端部53に配置され、制御ロッド46が貫通しているベローズ(bellows)51は、可動ピストン22の後端部を埃及び異物から密封する。
【0014】
制御ロッド46の自由前端部は、可動ピストン22に滑動可能に取り付けられている実質的に円筒形のプランジャ56の中に設けられた、相補形状を有するハウジング54内に収容されているトグル(toggle)52の形をしている。
プランジャ56は、その後端部が、3方向弁60の少なくとも後方環状座面58と当接しており、制御ロッド46が非作動状態にあるときの、前方室16と後方室18が相互に連通されている位置と、制御ロッド46が作動状態にあり、弁60が後方室18を大気圧「Pa」に接続し、後方室18内の第2圧力「P2」が上昇している位置との間で漸次移動できるようになっている。
【0015】
3方向弁60の作動モードは、現状技術で周知なので、本明細書では説明しない。
周知のように、サーボモーター10は、プランジャ56の前端部を形成しピストン22を横断する第1フィンガ(finger)62を備えている。更に具体的に言うと、第1フィンガ62は、ピストン22の前面26に開いており、カップ36内に収容されている反力ディスク44と向かい合っている。
【0016】
図2は、プランジャ56は、端部が第1フィンガ62を形成する前方区画61と、前方区画より大きい直径を有する中間区画63と、後端部が弁座58を形成する後方区画65とを備えていることを詳細に示している。
制御ロッド46の非作動位置では、図2に示すように、第1フィンガ62は、反力ディスク44から第1の所定のジャンプ距離「d1」に配置されている。制御ロッド46が、所定の速度より低速で操作される場合、以後に説明する様式で、第1フィンガ62は、前記第1ジャンプ距離「d1」の間、図3に示すように、ピストン22がカップ36内の反力ディスクを完全に加圧し、ディスクが第1フィンガ62と接触して、マスターシリンダ28からの反力を制御ロッド46へ伝達するまで、ピストン22に随伴することができる。
【0017】
本発明によれば、サーボモーター10は、プランジャ56上に滑動可能に嵌合し、ピストンを横断し端部68が第2フィンガを形成する前方区画66を有している管状スリーブ64を備えており、前記スリーブは、制御ロッド46が所定の速度より高速で操作される場合は、プランジャ56に押され、一方向クラッチ装置70によって、ピストン22に対して定められる或る軸方向位置にロックされ、次いで、ピストン22によって駆動され、図4に示すように、第2フィンガ68を反力ディスク44に侵入させ、第1フィンガ62が、図5に示すように、第1ジャンプ距離「d1」より大きい第2の所定のジャンプ距離「d2」で低減されたマスターシリンダ28からの対抗反力に抗して制動力を迅速に掛けることができるようにする。
【0018】
この目的で、スリーブ64は、ピストン22の内側に滑動可能に嵌め込まれ、本発明の好適な実施形態では、プランジャ56と完全に同軸になっている。この目的で、スリーブ64は、ピストン22内に設けられている相補形状の後方内孔74内に滑動可能に嵌め込まれている後方管状区画72を備えている。
【0019】
本発明の好適な実施形態では、第2フィンガ68はプランジャ56と同軸である。このような配置は、本発明を限定するものではなく、第2フィンガ68を支えるスリーブ64の前方区画66がプランジャ56と同軸である限り、第2フィンガ68は、プランジャ56と同軸でなくともよい。
【0020】
更に、本発明の好適実施形態では、スリーブ64の第2フィンガ68と区画66は、単一の部片として同じ材料で作られている。そのような配置は、本発明を限定するものではなく、第2フィンガ68は、代替設計(図示せず)として、スリーブ64の前方区画66と繋ぎ合わせ構造としてもよい。
或る好適な態様では、第2フィンガ68は、スリーブの後方区画72の外径より大きい外径を有しており、前記外径は、実質的に反力ディスク44の直径と第1フィンガ62の直径の間の寸法である。
更に、スリーブ64の後方区画72は内孔76を有しており、その内孔の直径は、プランジャ56の中間区画63の直径と合っている。
【0021】
一方向クラッチ装置70はキー78を備えており、キー78は、ピストン22内に設けられた空洞80の内側に嵌め込まれ、ピストン22をその軸Aに垂直に横断しており、その実質的に環状の中間部分82は、幾らか隙間を空けてスリーブ64を取り囲んでいる。キー78は、環状部分82から半径方向に伸張するL字型の下部84を備えており、この下部84は、ピストン22に設けられた空洞80の前面90と下部84の前面92との間に配置されている戻しばね88をによって、サーボモーター10のケーシング12に設けられたストッパ形成面86に向け弾性的に付勢されている。
【0022】
更に具体的に言うと、戻しばね88は、空洞80の前面90とL字型下部84の垂直分岐94の間に配置されている。もっと詳細に言えば、L字型下部84の水平方向分岐96は、サーボモーター10のケーシング12に設けられたストッパ形成面86に当接するようになっている。
或る好適な態様では、ケーシング12のストッパ形成面86は、例えばサーボモーター10の円筒形ケーシング12の内側に収容されたリング98によって支えられている。そのようなリング98は、ケーシング12の後端部内に締まりばめ(closed-fitted)で取り付けられている。
【0023】
図4に示すように、入力が所定の速度よりも高速で制御ロッド46に掛けられると、キー78は、可動ピストン22によって駆動され、略横断方向軸回りに揺動し、スリーブ64の後方管状区画72の外周と協働し、前記スリーブ64を、ピストン22に対し或る所定の軸方向位置にロックする。
この目的で、スリーブ64の後方管状区画72には、少なくとも1つのロック用横断方向面100が設けられており、この面100は、軸方向後方に向いており、スリーブ64と第2フィンガ68の所定のロック位置を軸方向に割り出すため、キー78の上部に設けられスリーブ64に向かって半径方向に伸張しているペグ102用のストッパを形成している。
【0024】
従って、キー78は、軸方向断面で、実質的にT字の形状を有しており、その垂直分岐は、実質的に半径方向に向いており、環状中間部分82と、実質的にL字型の下部84とを備えており、一方、上部を形成しているその上部水平方向分岐83は、その前端部から突き出しているペグ102を支えており、空洞80の向かい合う2つの壁90、91の間に、幾らか隙間を空けて収容されている。
或る好適な態様では、スリーブ64の後方区画72には、実質的に円錐台形状を呈する溝104が設けられており、その肩部を形成する前面は、ロック横断方向面100を形成している。
【0025】
このような配置は本発明を限定するものではない。本発明の好適な実施形態では、ロック横断方向面100は環状となっているが、本発明の特性又は本発明の提供する利点を変えることなく、環状要素の或る角度部分即ち扇形部分、或いはスリーブ64から突き出しているフランジとすることもできる。
【0026】
好都合に、図1から図5に示すように、円錐台形状の溝104は、スリーブ64の後方区画72の円筒形外周に徐々に且つ円滑に噛合う輪郭を呈している。
一方、キー78により保持されているペグ102は、軸方向断面では扇形であり、スリーブ64に設けられている溝104の円錐台形状と相補形となっている。
ペグ102とスリーブ64の溝104の両方の円錐台形状は、キー78のロック動作において、キー78のペグ102を、スリーブ64の肩部形成前面100に当接する位置に達するまで案内できるようになっている点で有利である。
従って、図2から図5に示すように、サーボモーター10は、様々な状態で作動することができる。
【0027】
図1及び図2に示す制御ロッド46の非作動状態では、キー78の下部84の水平方向分岐96は、サーボモーター10のケーシング12と一体であるリング98のストッパ形成面86に当接している。
スリーブ64とプランジャ56内に設けられている穴(図示せず)を横断している横断方向ピン106は、制御ロッド46が非作動位置にあるとき、キー78の環状中間部分82の前面107と当接し、プランジャ56の非作動位置を画定し、その第1フィンガ62は、反力ディスク44と共に第1ジャンプ距離「d1」を形成している。
この様にして、図3から図5に示すように、制御ロッド46の全行程に従って入力が前向きに掛けられたとき、キー78の下部84はストッパ形成面86から離れ、その結果、キー78は、略横断方向軸回りに反時計回りに揺動してスリーブ64の外周と協働することになる。
【0028】
通常のブレーキ操作の場合のように入力が比較的ゆっくりと掛けられた場合、図3に示すように、サーボモーター10の前方室と後方室の内側の圧力「P1」と「P2」の均衡は、制御ロッド46の操作によってプランジャ56が前方へ進むのと実質的に同じ速度で起こる。従って、プランジャ56とピストン22は、実質的に同じ速度で移動する。キー78の下部84がストッパ形成面86から離れると直ぐに、キー78上に設けられているペグ102は、再びスリーブ64の前方区画66の外周上に降下するが、まだスリーブ64と係合してはいない。ピストン22は、反力ディスク44を加圧し、反力ディスク44は変形し、ジャンプ距離「d1」によってスリーブ64内に形成されている空洞を満たす。反力ディスク44をそれ以上圧縮できなくなったとき、即ち第1フィンガ62と接触したとき、ジャンプ距離「d1」は完全にカバーされたことになる。
【0029】
一方、入力が所定の速度より高速で掛けられる場合、即ち、緊急ブレーキ操作の場合、サーボモーター10の前方室と後方室の内側の圧力「P1」と「P2」の均衡は、制御ロッド46の操作によってプランジャ56が前方へ進む速度より遅い速度で起こる。
その結果、先ず、図4に示す制御ロッドの初期操作の第1段階で、プランジャ56は、最初動いていないピストン22に対して前方向へ滑動し、その後方区画65によってスリーブ64を押し戻し、両フィンガ62と68を同時に前方へ動かす。するとピストン22が動き、キー78の下部84がストッパ形成面86を離れると直ぐに、キー78上に設けられているペグ102が、スリーブ内に作られた溝104内に落下し、ショルダ形成横断面100に当接して、ピストン22に対してロックする。
なお、それ以降は、ピストン22に対する第2フィンガ68の軸方向位置は、ペグ102の溝104との噛み合いによって設定されることになる。
【0030】
次に、図5に示す制御ロッドの中間操作の第2段階では、ピストン22は、サーボモーターの後方室18の内側の圧力上昇によって移動する。従って、スリーブ64によって駆動され、ピストン22に対してロックされている第2フィンガ68は、反力ディスク44内に更に侵入し、一方、第1フィンガ62は実質的に動かないままに留まる。その結果、第2フィンガ68は、反力ディスクを局所的に加圧し、反力ディスク44は第1フィンガ62では局所的に加圧されないことになる。
【0031】
ジャンプ距離は、第1フィンガ62の非作動位置と、フィンガ62が反力ディスク44を加圧している位置との間の距離で決まるので、フィンガ62は、上記の第1ジャンプ距離「d1」より大きい第2ジャンプ距離「d2」をなおカバーできることになる。
従って、制御ロッド46の最終操作の第3段階の途中では、第1フィンガ62は、距離「d2」で、反力ディスク44をそれ以上加圧できなくなるまで局所的に再加圧することができる。その結果、この第3段階の終わりでは、サーボモーターの構成は、ピストン22がサーボモーター10のケーシング12の内側で前方に動かされていることを除いて、図4に示す構成と同じになる。
本ケースでは、前記第2距離「d2」は、第1フィンガ62を第2フィンガ68から隔てる距離とほぼ同じであるが、第1フィンガ62は、第2フィンガ68を通過した後にだけ、同じ様に反力ディスク44を加圧するようになっており、そのような可能性は、反力ディスク44を構成する弾性材料の機械的特性に依存する。
【0032】
どの様な場合でも、そのような距離「d2」は、マスターシリンダからの対抗反力が掛かった状態で、第1フィンガ62によりカバーされることになるが、この反力は、反力ディスク44がキー78によってロックされた第2フィンガ68で加圧状態に保持されているので、低くなる。
従って、そのような構成とすれば、運転者は、マスターシリンダからの反力に対抗する過剰な物理的踏力を加える必要無しに、制動力を極めて迅速に働かせることができる。
従って、サーボモーター10は、2つの異なるジャンプ距離、即ち、低速で制動力を掛ける場合の第1ジャンプ距離「d1」と、高速で制動力を掛ける場合の第2ジャンプ距離「d2」とを特徴としている。
【0033】
勿論、制御ロッド46が完全に開放され、即ちピストン22が後方へ動くと、キーの下部84は戻され、リング98のストッパ形成面86と接触し、スリーブ64を係合解除して図2に記載の状態が復元される。
従って、本発明は、有用なやり方で、状況に関係なく制動力が最大となる利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による補助ブレーキ用空圧式サーボモーターを示す概略軸方向断面図である。
【図2】制御ロッドが非作動位置にある状態示している、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図3】制動力が低速で制御ロッドに掛けられた場合の、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図4】制動力が高速で制御ロッドに掛けられた場合の、制御ロッドが初期作動の第1段階にある状態を示す、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
【図5】制動力が高速で制御ロッドに掛けられた場合の、制御ロッドが中間作動の第2段階にある状態を示す、図1のサーボモーターの詳細軸方向断面図である。
Claims (10)
- 自動車のブレーキマスターシリンダ(28)を作動させるための空圧式サーボモーター(10)であって、
剛体のケーシング(12)を備えており、前記ケーシング内には横断仕切壁(14)が移動可能に設けられ、第1のエンジン負圧(P1)下にある前方室(16)と、前記エンジン負圧と大気圧(Pa)の間で変動する第2圧力(P2)下にある後方室(18)とを、気密状態に画定しており、
更に、前記可動仕切壁(14)と一体になっている可動ピストン(22)を備えており、前記可動ピストンの前面(26)は、前記マスターシリンダ(28)に対し作動ロッド(34)を押し付けることができるようになっており、
更に、前記サーボモーター(10)用の制御ロッド(46)を備えており、前記制御ロッドは、戻しばね(50)によって前記ロッド(46)に掛けられる戻し力に抗して前方に掛けられる軸方向入力の関数として、選択的に前記ピストン(22)の内側を動くようになっており、
更に、プランジャ(56)を備えており、前記プランジャは、前記ピストン(22)の内側に前記制御ロッド(46)に対して前方に配置されており、前記プランジャは、その後端部に少なくとも3方向弁(60)の後方環状座面(58)を備えており、前記3方弁は、前記制御ロッド(46)が非作動状態にあって、前記前方室(16)と前記後方室(18)が相互接続されている位置と、前記制御ロッド(46)が作動状態にあって、前記弁(60)が前記後方室(18)を大気圧(Pa)に接続しているので前記後方室(18)内の前記第2圧力(P2)が上昇する位置との間で漸次移動することができるようになっており、
更に、前記プランジャ(56)の前端部を形成し、前記ピストン(22)を横断する第1フィンガを備えており、前記第1フィンガは、前記制御ロッド(46)が非作動位置にあるときには、前記マスターシリンダ(28)用の前記作動ロッド(34)と前記可動ピストン(22)の前面(26)の間に挟まれている反力ディスク(44)から第1の所定のジャンプ距離に配置されており、前記制御ロッド(46)が所定の速度より低速で作動しているときには、前記プランジャ(56)によって押し付けられ、前記第1ジャンプ距離(d1)をカバーし、次いで、前記マスターシリンダ(28)から前記プランジャ(56)そして前記制御ロッド(46)へと反力を伝達するために前記反力ディスク(44)に侵入することができるようになっている空圧式サーボモーター(10)であり、
更に、前記ピストン(22)を横断する前方区画(66)と、第2フィンガ(68)を形成する端部とを有する、前記プランジャ(56)上に滑動可能に嵌合されている管状スリーブ(64)を備えており、前記制御ロッド(46)が所定の速度より高速で操作されると、前記スリーブは、前記プランジャ(56)に押され、一方向クラッチ装置(70)により、前記ピストン(22)に対して決められた或る軸方向位置にロックされ、次いで前記ピストン(22)によって駆動され、前記第1フィンガ(52)が、前記第1ジャンプ距離(d1)より長い第2の所定のジャンプ距離(d2)で低減された、前記マスターシリンダ(28)からの対抗反力に抗して迅速に制動力を掛けることができるようにするために、前記第2フィンガ(68)を前記反力ディスク(44)に侵入させることができるようにすることを特徴とするサーボモーター(10)。 - 前記スリーブ(64)は、前記ピストン(22)内に設けられている相補形状の後方内孔(74)内に滑動可能に嵌め込まれている後方管状区画(72)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のサーボモーター(10)。
- 前記一方向クラッチ装置(70)は、前記ピストン(22)内に設けられている空洞(80)の内側に嵌め込まれ、前記ピストン(22)をその軸Aに垂直に横断しているキー(78)を備えており、前記キーの実質的に環状の中間部分(82)は、幾らか隙間を空けて前記スリーブ(64)を取り囲んでおり、入力が所定の速度より高速で前記制御ロッド(46)に掛けられた場合は、前記可動ピストン(22)によって駆動され、略横断方向軸回りに揺動し、前記スリーブ(64)の前記後方管状区画(72)の外周と協働して前記スリーブ(64)を所定の軸方向位置にロックすることができるようになっていることを特徴とする、請求項2に記載のサーボモーター(10)。
- 前記スリーブ(64)の前記後方管状区画(72)は、少なくとも1つのロック横断面(100)を備えており、前記ロック横断面は、軸方向後方に向いており、前記スリーブ(64)と前記第2フィンガ(68)の所定の軸方向ロック位置を割り出すために、前記キー(78)の上部に設けられ前記スリーブ(64)に向かって半径方向に伸張しているペグ(102)のストッパを形成していることを特徴とする、請求項3に記載のサーボモーター(10)。
- 前記スリーブ(64)の前記後方管状区画(72)は、実質的に円錐台形状を呈する溝(104)を備えており、その肩部を形成する前面は、前記ロック横断面(100)を形成していることを特徴とする、請求項4に記載のサーボモーター(10)。
- 前記キー上に設けられている前記ペグ(102)は、軸方向断面では、扇形形状をしており、前記スリーブ(64)に設けられている前記溝(104)の円錐台形状と相補形になっていることを特徴とする、請求項5に記載のサーボモーター(10)。
- 前記キー(78)は、前記ペグ(102)と直径方向反対側に、実質的にL字型の下部(84)を備えており、前記下部は、その環状部分(82)から半径方向に伸張し、前記ピストン(22)内に設けられている前記空洞(80)の前面(90)と前記下部の前面(92)の間に配置されている戻しばね(88)によって、前記サーボモーター(10)の前記ケーシング(12)内に設けられているストッパ形成面(86)に対して弾性的に付勢されていることを特徴とする、請求項3〜6の何れかに記載のサーボモーター(10)。
- 前記第2フィンガ(68)は、前記スリーブ(64)の前記後方区画(72)の外径よりも大きな外径を有していることを特徴とする、請求項2〜7の何れかに記載のサーボモーター(10)。
- 前記反力ディスク(44)は、前記ピストン(22)と同軸で前記作動ロッド(34)の後端部(38)と一体になっているカップ(36)内に収容されており、前記カップの後方管状部分(40)は、前記ピストン(22)の前記前面(26)と同軸の環状溝(42)の内側に滑動可能に嵌め込まれていることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載のサーボモーター(10)。
- 前記キー(78)は、軸方向断面ではT字型の形状であり、その垂直分岐は実質的に半径方向を向いており、前記環状中間部分(82)と前記実質的にL字型の下部(84)とを備えており、一方、その上部水平方向分岐(83)は、その前方端部から突き出している前記ペグ(102)を支え、前記空洞(80)の2つの向かい合う壁(90、91)の間に幾らか隙間を空けて収容されていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のサーボモーター(10)。
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