JP2004524612A - 買い手と売り手の間のデジタルコンテンツの取引を仲介するコンピュータ化された方法及びサーバ - Google Patents

Abstract

【課題】
【解決手段】コンテンツ仲介システム（１０１）は、公開寄託コンテンツライブラリ（１００）における買い手と売り手の間でのデジタルコンテンツ（１０７）の取引を仲介する。コンテンツ仲介システム（１０１）は、検索機能（１０９）を提供し、これにより買い手は、コンテンツ仲介システム（１０１）に保存されているコンテンツ（１０７）を検索することができ、売り手は、ユーザが決めた基準を満たすコンテンツに対する買い手からの要求を検索することができる。また、コンテンツ仲介システム（１０１）は、交渉決済機能（１１１）によって、買い手と売り手との間の交渉を補助する。更に、交渉決済機能（１１１）は、パーティ間のコンテンツ（１０７）の販売又は貸与に関する金銭的な全ての交渉を扱ってもよい。
【選択図】図１

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、デジタルコンテンツのストレージに関し、詳しくは、デジタルコンテンツのオンラインライブラリに関する。
【０００２】
＜関連出願＞
この出願は、２０００年２月１１日に出願された米国仮出願番号第６０／１８１，７８６号、第６０／１８１，８４５号に対する優先権を主張する。
【０００３】
＜著作権表示／許諾＞
この明細書の開示内容の一部は、著作権保護の対象となる内容を含む。著作権所有者は、この明細書が特許商標庁への特許出願であると認められるファックスコピーに対しては異議を唱えないが、この他のあらゆる全ての著作権を主張する。以下の表示は、後述するソフトウェア及びデータ、並びに添付の図面に適用される。：著作権（ｃ）２０００：全ての著作権はソニーエレクトロニクスインク社に帰属する（Copyright (c) 2000, Sony Electronics, Inc., All Rights Reserved）。
【背景技術】
【０００４】
画像、ビデオ、音楽、テキスト、ゲーム、アプリケーション等のデジタルコンテンツは、インターネット及びワールドワイドウェブを介して広く売買されている。ここで、このようなコンテンツは、殆どの場合、組織や企業によって所有されている。一般的な消費者が自らのコンテンツを不特定多数に売り出そうとしても、金銭的な取引を管理することが困難である。更に、広告されたコンテンツは、個人の消費者の特定のニーズにそぐわない場合もあるが、現在のところ、個人が自らのニーズに合った広告されていないコンテンツを見つけ出すことは殆ど不可能である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【０００５】
公開寄託コンテンツライブラリ（public submission content library）のためのコンテンツ仲介システムは、買い手（buyer）と売り手（seller）の間でのデジタルコンテンツの取引を仲介する。コンテンツ仲介システムは、検索機能を提供し、これにより買い手は、コンテンツ仲介システムに保存されているコンテンツを検索することができ、売り手は、ユーザが決めた基準を満たすコンテンツに対する買い手からの要求を検索することができる。また、コンテンツ仲介システムは、交渉決済機能によって、買い手と売り手との間の交渉を補助する。更に、交渉決済機能は、パーティ間のコンテンツの販売又は貸与に関する金銭的な全ての交渉を扱ってもよい。一具体例では、コンテンツ仲介システムは、コンテンツにウォータマークを付してコンテンツの使用を制限するウォータマーク機能、買い手、売り手及び／又はコンテンツを評価するための評価機能、買い手がコンテンツを適正に使用しているか否かを判定する追跡機能を備える。
【発明の効果】
【０００６】
コンテンツ仲介システムは、デジタルコンテンツに関する困難な交渉及び決済の詳細を処理するので、一般的な消費者は、本発明に基づく公開寄託コンテンツライブラリを介して、他者に対して自らのコンテンツを容易に利用させることができる。更に、コンテンツ仲介システムによって提供される検索及びコンテンツ要求機能により、個人が、多くの一般的なチャンネルからは入手できないコンテンツを見つけ出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。図面においては、同様の要素について、共通の符号を付している。ここに示す具体例は、本発明を実施するための例示的な特定の具体例である。ここでは、当業者が本発明を実施できるよう十分に詳細に本発明の具体例を開示しているが、本発明の範囲を逸脱することなく、論理的、機械的、電気的又はこの他の変更による他の具体例によって本発明を実現することもできる。すなわち、以下の詳細な説明は、限定的なものではなく、本発明は、添付の請求の範囲によってのみ特定される。
【０００８】
図１Ａは、本発明を適用した公開寄託コンテンツライブラリ（public submission content library：以下、単にライブラリともいう）１００の具体的な構成を示す概観図である。ライブラリ１００は、コンテンツ仲介システム（content brokering system）１０１を備え、売り手１０３と買い手１０５は、このコンテンツ仲介システム１０１を用いて、画像、ビデオ、音楽、テキスト、ゲーム、アプリケーション等のコンテンツを交換する。売り手１０３は、コンテンツ仲介システム１０１にコンテンツ１０７をアップロードする。このとき、コンテンツ１０７とともに、以下に限定されるものではないが、例えばコンテンツに関する情報及び販売／貸与価格を含む他の情報をアップロードしてもよい。コンテンツ１０７及び関連する情報は、コンテンツ仲介システム１０１に保存され、潜在的買い手によって閲覧される。
【０００９】
買い手１０５は、コンテンツ仲介システム１０１が備える検索機能１０９を用い、コンテンツ仲介システム１０１において、例えばコンテンツの種類、作成日時、価格等のユーザである買い手１０５が決めた条件（criteria）に一致するコンテンツを検索する。ここで、コンテンツ１０７がこの条件を満足するものであるとすると、買い手１０５は、コンテンツ仲介システム１０１が備える交渉決済機能（finance function）１１１に、このコンテンツ１０７を購買又は借受するためのビッド（bid）を送信する。交渉決済機能１１１は、このビッドを売り手１０３に送信する。売り手１０３は、この買い手１０５からのビッドを受諾する決定を行い、又は交渉決済機能１１１に逆提案（counteroffer）を送信させる選択を行うこともできる。交渉決済機能１１１は、売り手１０３と買い手１０５間の全ての交渉及び金銭的仲介業務（追跡（tracking）、取り扱い（handling）、認証（authorizing））を管理する。一具体例においては、交渉決済機能１１１は、交渉を円滑に進めるための提案を提示してもよい。例えば、交渉決済機能１１１は、売り手１０３に対し「買い手がＸドル支払うなら、販売するか？」と尋ね、これに対して肯定的な回答を得た場合、買い手１０５に対して、このＸドルを逆提案として提示してもよい。
【００１０】
ここで、価格に関する合意がなされたとすると、交渉決済機能１１１は、買い手１０５からの支払いを受け取り、確認する。交渉決済機能１１１によって有効な支払いがなされたことが確認されると、コンテンツ仲介システム１０１は、コンテンツ１０７を買い手１０５に供給し、これにより買い手１０５と売り手１０３との間の交渉（transaction）が終了する。更に、交渉決済機能１１１は、買い手１０５から代金を受け取り、買い手１０５にコンテンツを提供したことを売り手１０３に通知する。変形例においては、買い手１０５と売り手１０３は、交渉決済機能１１１によって提供されるサービスの一部又は全部を省略（bypass）することができる。特に、売り手１０３がコンテンツの使用に対して課金する意志がない場合、交渉決済機能１１１による支払いサービスは不要である。また、買い手１０５が売り手１０３に代金を直接支払う場合、売り手１０３は、コンテンツ仲介システム１０１に対し、買い手１０５にコンテンツを供給することを許諾する情報を送信する。
【００１１】
コンテンツ仲介システム１０１は、売り手１０３に対して、ウォータマーク付与サービスも提供する。ウォータマークは、コンテンツの使用を特定の用途に限定し、又はコンテンツの再配布を制限するための周知の技術である。売り手１０３がウォータマーク付与を要求した場合、コンテンツ仲介システム１０１は、適切なウォータマークをコンテンツ１０７に付与してウォータマークが付されたコンテンツ１１７を生成し、このウォータマークが付されたコンテンツ１１７を買い手１０５に供給する。
【００１２】
コンテンツ仲介システム１０１は、更に、評価機能（rating function）１１３を備え、評価機能１１３は、両方のパーティ（売り手及び買い手）に対して、相手方のパーティ及びコンテンツを評価させる。評価機能１１３は、交渉が成立した場合も、不成立に終わった場合も、各パーティに対して相手方を評価するよう要求する。コンテンツ仲介システム１０１の潜在的な買い手及び売り手は、この評価を閲覧することができる。
【００１３】
コンテンツ仲介システム１０１は、更に、売り手１０３に対して、追跡機能（tracking function）１１５を提供する。追跡機能１１５により、売り手１０３は、コンテンツが適正に使用されているか否かを監視でき、コンテンツに使用期限がある場合、コンテンツが使用期限を過ぎて使用されていないかを確認することができる。追跡機能１１５は、インターネット又はこの他のアクセス可能なネットワークに接続されたサーバにおいてコンテンツを検索し、コンテンツを検出した場合、このコンテンツが適切に使用されているか否かを判定する。追跡機能１１５は、この検索の結果を売り手１０３に報告する。また、追跡機能１１５は、任意の機能として、買い手１０５に対し、間違ったコンテンツの使用を注意する情報を提供してもよい（図１Ａでは、この機能を破線で示している）。
【００１４】
図１Ｂは、本発明の変形例である公開寄託コンテンツライブラリ１２０を示しており、この変形例では、売り手１２３が販売又は貸与を申し出ているコンテンツ１３３は、コンテンツ仲介システム１２１に、持続的には保存されない。これに代えて、コンテンツ仲介システム１２１は、特定の特徴を有するコンテンツに対する要求１２７を買い手１２５から受け取る。この特徴には、コンテンツの種類、作成日時、望まれるコンテンツのサンプル、購入価格等が含まれる。
【００１５】
売り手１２３は、コンテンツ仲介システム１２１が備える検索機能１２９を用いて、コンテンツ１３３に適合するような要求がコンテンツ仲介システム１２１に申し込まれているか否かを確認する。この検索の結果、コンテンツ１３３に適合する要求が見付かった場合、売り手１２３は、個人的なメッセージの受取人として買い手１２５を指定した提案（offer）１３１をコンテンツ仲介システム１２１に送信し、コンテンツ仲介システム１２１は、この提案１３１を買い手１２５に転送する。一変形例においては、提案１３１は、コンテンツ仲介システム１２１によって維持管理される掲示板に書き込まれる。他の変形例においては、売り手１２３は、標準的な電子メール又はコンテンツ仲介システム１２１の外部の何らかのメカニズムを利用して、買い手１２５に提案１３１を直接送る。提案１３１は、コンテンツ１３３のサンプルを含んでいてもよく、これにより買い手１２５は、コンテンツ１３３が、自らの所望するコンテンツであるか否かを判断することができる。提案１３１に含まれるサンプルが不正に使用されることを防止するために、サンプルは、買い手１０５がコンテンツ１３３の内容を確認できる程度の低解像度又は低品質な、一部が隠された又は歪んだバージョンであってもよい。
【００１６】
買い手１２５がコンテンツ１３３の購入又は借受を望んだ場合、買い手１２５は、交渉決済機能１１１にビッドを送信し、上述と同様の交渉手続きが行われる。パーティ間で合意が成立すると、コンテンツ１３３が買い手１２５に供給され、取引が完了する。一具体例においては、売り手１２３は、コンテンツ仲介システム１２１にコンテンツ１３３をアップロードし、図１Ａの具体例と同様に、コンテンツ仲介システム１２１が買い手１２５にコンテンツ１３３を供給する。変形例として、売り手１２３が買い手１２５にコンテンツ１３３を直接送ってもよい。
【００１７】
コンテンツ仲介システム１２１は、上述と同様のウォータマーク付与サービスを用いて、コンテンツ１３３のウォータマークが付されたバージョンを買い手１２５に供給することもできる。更に、コンテンツ仲介システム１２１には、上述のコンテンツ仲介システム１０１と同様の評価機能と追跡機能を設けてもよい。
【００１８】
コンテンツ仲介システム１０１、１２１は、上述のような仲介サービスの提供により、売り手１０３、１２３と買い手１０５、１２５のいずれか一方又は両方から手数料を得てもよい。このような手数料は、コンテンツ１つにつき均一であってもよく、所定の期間に販売又は購入されたコンテンツの量に応じたスライド制の料金であってもよく、コンテンツの取引について合意された価格の所定の割合であってもよく、又は他の種類の手数料算出方式に基づいて算出してもよい。更に、コンテンツ仲介システム１０１、１２１は、売り手１０３、１２３及び買い手１０５、１２５に対して広告を表示することにより、広告収入を得ることもできる。
【００１９】
一具体例においては、図２Ａに示すように、サーバコンピュータ２０１がコンテンツ仲介システム１０１、１２１として機能し、サーバコンピュータ２０１は、インターネットサービスプロバイダ（Internet Service Provider：以下、ＩＳＰという）２３５の一部又はＩＳＰ２３５に接続され、インターネットを介して、コンテンツの買い手及び売り手にサービスを提供する。クライアントコンピュータ２０３は、売り手１０３、１２３としても買い手１０５、１２５としても機能し、周知のインターネット閲覧アプリケーション（ブラウザ）を実行して、サーバコンピュータ２０１とデータを送受する。なお、本発明は、インターネットアクセス及びインターネットウェブサイトに限定されず、直接接続された私設ネットワークにおいて実現してもよいことは明らかである。
【００２０】
コンテンツ仲介システム１０１、１２１として機能させるのに適したコンピュータシステムを図２Ｂに示す。コンピュータシステム２４０は、処理部（プロセッサ）２５０と、メモリ２５５と、入出力装置２６０とを備え、これらはシステムバス２６５に接続されている。メモリ２５５には、所定の命令が格納されており、プロセッサ２５０は、この命令を実行することにより、ここに説明する処理を実現する。更に、メモリ２５５には、買い手によってコンテンツ仲介システム１０１、１２１にアップロードされたコンテンツを保存してもよい。入出力装置２６０は、コンテンツ、コンテンツの一部、又はコンテンツに関する情報を買い手に表示し供給する。入出力装置２６０は、プロセッサ２５０によってアクセスできるあらゆる種類のストレージ装置等、コンピュータにより読取可能な様々な種類の媒体を含む。なお、「コンピュータにより読取可能な媒体」という用語は、データ信号によってエンコードされた搬送波をも含むことは、当業者にとって明らかである。サーバコンピュータ２０１は、メモリ２２５内において実行されるオペレーティングシステムによって制御される。入出力装置２６０及び関連する媒体には、オペレーティングシステム及び本発明に基づく処理のためのコンピュータにより実行可能な命令を格納するとともに、アップロードされたコンテンツを格納してもよい。
【００２１】
図２Ａ及び図２Ｂは、本発明を実現するのに適したコンピュータハードウェア及び他の機能的構成要素の概観を示しているが、本発明が適用される環境はこれに限定されるものではない。すなわち、コンピュータシステム２４０は、様々なアーキテクチャに基づいて構成された可能な多くのコンピュータシステムの一例にすぎない。一般的なコンピュータシステムは、プロセッサと、メモリと、メモリをプロセッサに接続するバスとを備える。本発明は、マルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ等を含む他のコンピュータシステム構成によっても実現できることは、当業者にとって明らかである。また、本発明は、コンピュータネットワークを介して接続された遠隔の処理装置によってタスクが実行される分散型コンピューティング環境においても実現することができる。
【００２２】
以上のように、本発明に基づく公開寄託コンテンツライブラリにより、買い手と売り手との間でデジタルコンテンツを交換することができる。本発明は、特定の構成を有する特定の種類のコンテンツ仲介サービスに限定されるものではないが、本発明を明瞭にするために、コンテンツの保存機能、検索機能、交渉決済機能、ウォータマーク付与機能、評価機能、追跡機能をユーザに提供するコンテンツ仲介システムを説明した。以上のような機能の区分は、説明を明瞭にするためのものであり、限定的なものではない。
【００２３】
次に、一連のフローチャートを参照して、コンピュータソフトウェアによって実現される本発明に基づく特定の処理について説明する。図３Ａに示すコンテンツ仲介処理では、サーバコンピュータがコンテンツ仲介システム１０１又はコンテンツ仲介システム１２１として動作する。図３Ｂ〜図３Ｄは、コンテンツ仲介処理のサポート処理（supporting method）を示している。この処理は、コンピュータによって実行可能な命令によって実現されるコンピュータプログラムによって構成されており、これらの命令は、図３Ａにおけるブロック（動作）３０１〜３１７、図３Ｂにおけるブロック３２１〜３４１、図３Ｃにおけるブロック３５１〜３５５、図３Ｄにおけるブロック３６１〜３７３として示されている。このようなフローチャートによって処理を説明することにより、当業者は、この処理を実行するこれらの命令を含むプログラムを、適切に構成されたコンピュータ（プロセッサがコンピュータにより読取可能な媒体からの命令を実行するコンピュータ）にプログラミングすることができる。一般に認知されている標準的なプログラミング言語でこのようなソフトウェアを記述すれば、これらの命令は、様々なハードウェアプラットフォーム上で実行でき、様々なオペレーティングシステムにインタフェースすることができる。なお、ここでは、本発明を特定のプログラミング言語に基づいて説明はしない。ここに開示される本発明の原理は、様々なプログラミング言語で実現できることは明らかである。更に、ソフトウェアは、技術的に、動作を実行し、又は結果を導き出す１つ以上の表現（例えば、プログラム、手続き、処理、アプリケーション、モジュール、ロジック等）で表すことは、一般的である。これらの表現は、コンピュータによってソフトウェアが実行された場合に、コンピュータのプロセッサが所定の動作を実行し、又は結果を得ることを簡略的に示しているにすぎない。なお、本発明の範囲から逸脱することなく、図３Ａ〜図３Ｄに示す処理に新たなステップを追加してもよく、幾つかのステップを省略してもよく、また、ここに示すブロックの構成は、処理の順序を限定するものではない。
【００２４】
図３Ａは、コンテンツ仲介処理３００を実現するコンピュータによって実行される動作を示している。買い手からコンテンツに対するビッドを受信すると（ブロック３０１）、コンテンツ仲介処理３００は、交渉決済処理（ブロック３０３）を呼び出し、買い手と売り手の間の交渉を管理し、金銭的合意を仲介する。交渉決済処理の一具体例については、図３Ｂを用いて後に説明する。パーティ間で合意が成立すると（ブロック３０５）、コンテンツ仲介処理３００は、売り手がコンテンツに対してウォータマークを付すことを望んでいるか否かを判定する（ブロック３０７）。ウォータマークの付与が望まれている場合、コンテンツ仲介処理３００は、適切なウォータマークが付されたコンテンツを生成する（ブロック３０９）。そして、適切なバージョンのコンテンツが買い手に供給される（ブロック３１１）。
【００２５】
更に、コンテンツ仲介処理３００は、売り手がコンテンツ追跡を望んでいるか否かを判定する（ブロック３１３）。売り手が追跡を望んでいる場合、コンテンツ仲介処理３００は、このコンテンツを追跡リストに追加する（ブロック３１５）。追跡機能については、図３Ｄを用いて後に説明する。パーティ間で合意がなされたか否かに関わらず、コンテンツ仲介処理３００は、各パーティに対して相手方の評価を依頼する（ブロック３１７）。評価機能については、図３Ｃを用いて後に説明する。
【００２６】
図３Ｂは、交渉決済処理３２０を示しており、この処理は、コンテンツ仲介処理３００のブロック３０３において、買い手からコンテンツに対するビッドを受信することにより呼び出される。ビッドはコンテンツの売り手に送信され（ブロック３２１）、検討される。ブロック３２３において、売り手からの応答を受信すると、交渉決済処理３２０は、売り手がビッドを受け入れたか否かを判定する（ステップ３２５）。売り手がビッドを受け入れた場合、交渉決済処理３２０は、買い手と売り手の両方に、合意が成立したことを通知する（ブロック３２７）。そして、交渉決済処理３２０は、買い手からの支払いの受け取りを待つ（ブロック３２９）。ここで、所定の期間内に支払いが受け取られると、交渉決済処理３２０は、コンテンツ仲介処理３００に、買い手に対しコンテンツを供給するよう要求する（ブロック３３１）。一方、所定の期間内に支払いが受け取られなかった場合、又は支払いが正しく行われなかった場合、交渉決済処理３２０は終了し、買い手にはコンテンツが供給されない。
【００２７】
ここで、ブロック３２５において、最初のビッドが受け入れられなかった場合、売り手は、逆提案を提示することができる（ブロック３３３）。売り手が逆提案を提示しない場合は、交渉が終わり、パーティ間の合意を成立させることなく、交渉決済処理３２０が終了する。一方、逆提案が提示された場合、交渉決済処理３２０は、買い手に逆提案を提示し（ブロック３３５）、買い手がこの逆提案を検討する。ブロック３３７において買い手からの応答を受信すると、交渉決済処理３２０は、買い手が逆提案を受け入れたか否かを判定する（ブロック３３９）。買い手が逆提案を受け入れた場合、ブロック３２７に進み、上述と同様の一連の処理が行われる。一方、逆提案が受け入れられなかった場合、買い手は、新たなビッドを提示してもよく（ブロック３４１）、この場合、交渉決済処理３２０は、ブロック３２１に戻り、新たなビッドを売り手に送信し、最初のビッドについて説明した処理と同様の処理を継続する。一方、新たなビッドが提示されなかった場合、交渉が終わり、交渉決済処理３２０が終了する。
【００２８】
図３Ｃは、図３Ａに示すコンテンツ仲介処理３００のブロック３１７において呼び出される評価処理３５０の具体例を示している。評価処理３５０は、買い手及び売り手の両者に評価を依頼し（ブロック３５１）、買い手及び／又は売り手から評価を受信し（ブロック３５３）、コンテンツ仲介システム１０１、１２１に評価を保存し（ブロック３５５）、これにより、他の潜在的買い手又は売り手が評価を閲覧できるようにする。
【００２９】
図３Ｄに示す追跡処理３６０は、コンテンツ仲介システム１０１、１２１によって定期的に実行され、コンテンツの売り手から要求されたコンテンツの追跡を行う。図３Ｄに示す具体例では、追跡処理３６０は、貸与期限が経過したコンテンツを検索する。なお、追跡処理３６０によって、他の使用制限を有するコンテンツを追跡してもよいことは明らかである。この具体例では、追跡すべきコンテンツに対応するエントリが追跡リストに組み込まれ、各エントリは、コンテンツ及び買い手に固有のコンテンツ識別子を含んでいる。コンテンツ識別子は、ウォータマークの形式を有していてもよい。コンテンツが貸与される場合、貸与期限を示す情報をエントリに含めてもよく、貸与期限を示す情報をコンテンツ識別子の一部としてもよい。
【００３０】
追跡処理３６０は、追跡リストからコンテンツエントリを入手し（ブロック３６１）、コンテンツの貸与期限が経過しているか否かを判定する（ブロック３６３）。コンテンツの貸与期限が経過していない場合、追跡処理３６０は、追跡リスト内に更なるエントリがあるか否かを判定し（ブロック３７３）、更なるエントリがある場合、次のエントリを調べる。追跡処理３６０は、貸与期限が経過している各コンテンツについて、例えばインターネット等のアクセス可能なネットワークに接続されたサーバを検索する（ブロック３６５）。コンテンツが検出された場合（ブロック３６７）、追跡処理３６０は、売り手にメッセージを送信する（ブロック３６９）。ここで、ブロック３７１において、買い手にもメッセージを送信してもよい。追跡リスト内の全てのエントリの調査が完了すると、追跡処理３６０は終了する。
【００３１】
図３Ａ〜図３Ｄでは、連続的な論理フローとして処理を示しているが、ブロックによって表現されている手続きは、時間的に連続して実行される必要はなく、必要に応じて、処理を途中で停止及び再開して上述の機能を実現してもよいことは、当業者にとって明らかである。
【００３２】
以上、買い手及び売り手の間でデジタルコンテンツを交換するための公開寄託コンテンツライブラリ用のコンテンツ仲介システムを説明した。ここでは、特定の具体例を図示して説明したが、この具体例に代えて、同じ目的を達成するいかなる構成を用いてもよいことは当業者にとって明らかである。本発明は、この具体例のあらゆる適応例及び変形例を包含する。
【００３３】
また、上述の説明において、クライアントとサーバとの間の通信に関する用語は、あらゆるネットワーク環境を含み、すなわち公衆ネットワーク及び私設ネットワーク、並びにローカルネットワーク及び広域ネットワークを包含する。したがって、本発明は、添付の請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１Ａ】本発明に基づく公開寄託コンテンツライブラリの動作の概観を示す図である。
【図１Ｂ】本発明に基づく公開寄託コンテンツライブラリの変形例の動作の概観を示す図である。
【図２Ａ】本発明を実現するのに適したコンピュータ環境を示すブロック図である。
【図２Ｂ】本発明を実現するのに適したコンピュータ環境を示すブロック図である。
【図３Ａ】本発明の具体例において、コンピュータによって実行される処理を示すフローチャートである。
【図３Ｂ】本発明の具体例において、コンピュータによって実行される処理を示すフローチャートである。
【図３Ｃ】本発明の具体例において、コンピュータによって実行される処理を示すフローチャートである。
【図３Ｄ】本発明の具体例において、コンピュータによって実行される処理を示すフローチャートである。

Claims (27)

1. 公開寄託コンテンツライブラリにおける買い手と売り手の間でのデジタルコンテンツの取引を仲介するコンピュータ化された仲介方法において、
   ユーザが決めた基準を用いてコンテンツの検索を実行するステップ（３６５）と、
   上記検索によって検出されたコンテンツに対する買い手からのビッドを受信するステップ（３０１）と、
   上記ビッドを売り手に送信するステップ（３２１）と、
   上記売り手からの応答を受信するステップ（３２３）と、
   上記買い手と売り手との間で契約上の合意が成立した場合、上記コンテンツを買い手に供給するステップ（３３１）とを有する仲介方法。
2. 上記検索は、上記ユーザが決めた基準を満たすコンテンツに対する買い手からの要求を検索することを特徴とする請求項１記載の仲介方法。
3. 上記要求の検索に応じた売り手からの提案を受信し、該提案を上記買い手に送信するステップを更に有する請求項２記載の仲介方法。
4. 上記提案は、コンテンツのサンプルを含むことを特徴とする請求項３記載の仲介方法。
5. 上記買い手にコンテンツを供給するステップは、
   上記売り手からコンテンツを受信するステップと、
   上記コンテンツを上記買い手に送信するステップとを有することを特徴とする請求項２記載の仲介方法。
6. 上記検索より先に上記売り手からコンテンツを受信するステップを更に有する請求項１記載の仲介方法。
7. 上記売り手からの応答は、逆提案であり、
   上記逆提案を上記買い手に送信するステップと、
   上記買い手から上記逆提案に対する応答を受信するステップとを有することを特徴とする請求項１記載の仲介方法。
8. 上記買い手から、上記コンテンツに対する支払いを受け取るステップと、
   上記支払いの有効性を確認するステップとを更に有する請求項１記載の仲介方法。
9. 上記買い手にコンテンツを供給するステップは、
   上記コンテンツにウォータマークを付してウォータマークが付されたコンテンツを生成するステップと、
   上記ウォータマークが付されたコンテンツを上記買い手に送信するステップとを有することを特徴とする請求項１記載の仲介方法。
10. 上記買い手及び売り手に評価を要求するステップを更に有する請求項１記載の仲介方法。
11. 上記売り手によって上記コンテンツに科せられた制限に基づいて、上記買い手によるコンテンツの使用を追跡するステップと、
    上記買い手が上記制限に違反している場合、該違反を上記売り手に通知するステップとを更に有する請求項１記載の仲介方法。
12. 上記買い手が上記制限に違反している場合、該違反を該買い手に通知するステップを更に有する請求項１１記載の仲介方法。
13. 上記買い手から、仲介サービスの手数料を受け取るステップを更に有する請求項１記載の仲介方法。
14. 上記売り手から、仲介サービスの手数料を受け取るステップを更に有する請求項１記載の仲介方法。
15. 上記買い手及び売り手に広告を表示することにより、広告収入を得るステップを有する請求項１記載の仲介方法。
16. 処理部（２５０）と、
    上記処理部（２５０）にシステムバス（２６５）を介して接続されているメモリ（２５５）と、
    上記メモリ（２５５）から実行され、上記処理部（２５０）に、ユーザが決めた基準を用いてコンテンツの検索を実行させる検索手段（１０９）と、
    上記メモリ（２５５）から実行され、上記処理部（２５０）に、上記検索手段（１０９）によって検出されたコンテンツ（１０７）に関する買い手（１０５）と売り手（１０３）との間の交渉を管理させる交渉決済手段（１１１）とを備えるコンピュータ化されたサーバ。
17. 上記交渉決済手段は、上記処理部に、上記買い手から上記売り手への支払いを管理させることを特徴とする請求項１６記載のサーバ。
18. 上記検索機能は、上記処理部に、上記ユーザが決めた基準を満たすコンテンツに対する買い手からの要求を検索させることを特徴とする請求項１６記載のサーバ。
19. 上記メモリから実行され、上記処理部に、上記コンテンツにウォータマークを付す処理を行わせるウォータマーク付与手段を更に備える請求項１６記載のサーバ。
20. 上記メモリから実行され、上記処理部に、上記買い手及び売り手に評価を要求させる評価手段を更に備える請求項１６記載のサーバ。
21. 上記メモリから実行され、上記処理部に、上記売り手によって上記コンテンツに科せられた制限に基づいて、上記買い手によるコンテンツの使用を追跡させ、該買い手が該制限に違反している場合、該違反を上記売り手に通知させる追跡手段を更に備える請求項１６記載のサーバ。
22. ユーザが決めた基準を用いてコンテンツ（１０７）の検索を実行する検索機能（１０９）と、
    上記検索機能（１０９）によって検出されたコンテンツ（１０７）に関する買い手（１０５）と売り手（１０３）との間の交渉を管理させる交渉決済機能（１１１）とを実現するコンピュータにより実行可能な命令を含むコンピュータにより読取可能な媒体。
23. 上記交渉決済手段に、上記買い手から上記売り手への支払いを管理させるコンピュータにより実行可能な命令を更に含む請求項２２記載のコンピュータにより読取可能な媒体。
24. 上記検索機能に、上記ユーザが決めた基準を満たすコンテンツに対する買い手からの要求を検索させるコンピュータにより実行可能な命令を更に含む請求項２２記載のコンピュータにより読取可能な媒体。
25. 上記コンテンツにウォータマークを付すウォータマーク付与機能を実現するコンピュータにより実行可能な命令を含む請求項２２記載のコンピュータにより読取可能な媒体。
26. 上記買い手及び売り手に評価を要求する評価機能を実現するコンピュータにより実行可能な命令を含む請求項２２記載のコンピュータにより読取可能な媒体。
27. 上記売り手によって上記コンテンツに科せられた制限に基づいて、上記買い手によるコンテンツの使用を追跡させ、該買い手が該制限に違反している場合、該違反を上記売り手に通知する追跡機能を実現するコンピュータにより実行可能な命令を含む請求項２２記載のコンピュータにより読取可能な媒体。

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