JP2004524153A - 改良された相溶性及び耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する硬化性塗料、これを用いて製造した硬化塗布支持体及びその製法 - Google Patents

改良された相溶性及び耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する硬化性塗料、これを用いて製造した硬化塗布支持体及びその製法 Download PDF

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Abstract

本発明は、改良されたその他の塗料との相溶性を有し、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する硬化性塗料を提供する。この塗料は、塗膜形成成分(A)、pK2.5以下を有する1種以上の強酸から成る塗膜形成反応用の触媒(B)及び沸点100℃を有する1種以上の第三アミンから成る揮発性触媒担体(C)から成る。塗膜形成成分(A)は、アミノプラスト硬化剤(bi)1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有する1種以上の架橋剤(b){この中の少なくとも1種はアミノプラスト硬化剤である}から成る。本発明は、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する熱硬化塗膜の製法並びに多層硬化塗膜の製法も提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する硬化塗布支持体、特にその上に硬化させた複合カラープラスクリア塗料を有する自動車支持体及びその製法に関する。
【0002】
背景技術
複合カラープラスクリア塗料は塗料業界で広く使用されている。これらの塗料は、非常に優れた光沢、色の深さ、像の明瞭さ及び/又は特殊金属効果が望まれる場合に特に望ましい。
【0003】
ここで用語“複合カラープラスクリア”とは、第1塗料、代表的には着色下塗を塗布し、次いで第2塗料、通常は透明塗料を未硬化の又は“湿った”第1塗膜上に塗布することが求められる複合塗料系のことである。塗布した第1及び第2塗膜を次いで硬化させる。従ってこのような系は、“ウェット・オン・ウェット”又は“トゥーコート/ワンベイク”と記載されることが多い。完全な硬化に達しない乾燥工程を塗料の塗布間に使用してもよい。
【0004】
カラープラスクリア系は、外部用塗膜が最適外観並びに優れた耐久性及び耐候性を有する必要がある場合に選択されることが多い。その結果、自動車工業では、特に自動車ボディーパネル用にカラープラスクリア複合塗料を大々的に使用してきた。
【0005】
自動車ボディーパネル上に使用する目的の塗料の最小性能要件には、高度の耐腐蝕性、中塗接着力、修理接着力、支持体接着力、耐引掻性及び表面損傷抵抗、耐チップ性、耐湿性、QUVにより測定した耐候性等が含まれる。カラープラスクリア複合塗料及び/又はその個々の成分は、高度の光沢、画像明瞭性(DOI)及び平滑性を特徴とする外観を提供できるものでなければならない。後者の要求は特に透明塗料で重要である。
【0006】
耐引掻性及び表面損傷抵抗は、その他に要求される性能及び外観特性の均衡に比して達成するのが特に難しい性能特性であると実証された。耐引掻性及び表面損傷抵抗は代表的には、洗車ブラシ、木の枝、鍵、指の爪等により生じる機械摩擦からの引掻きを防止する塗膜の性能に関する。研究者が述べているように、“塗膜の耐引掻性の増大は自動車業界で長い間求められている目標である。しかし、塗膜特性のどんな変動が耐引掻性を増大させるかを定量する方法は依然として論議の的である。” Ryntz, R.A., Abell, B.D., Pollano, G.M., Nguyen, L.H., 及びShen., W.C., " Scratch Resistance Behavior of Model Coating Systems " JOURNAL OF COATINGS TECHNOLOGY, 72, No. 904,47(2000)。カラープラスクリア複合系の大抵の外部塗料のように、透明塗料が有利な耐引掻性及び表面損傷抵抗を有することが特に重要である。
【0007】
前記性能及び外観パラメーターを提供することに加えて、種々の塗料成分は製造環境で簡単に塗布することができねばならない。複合カラープラスクリア塗料の全ての成分が、塗布及び/又は硬化環境の変化により生じる塗布欠陥に対して耐性であるのが有利であろう。
【0008】
最後に、複合カラープラスクリア系で使用する目的の塗料は、多種多様のその他の塗料と相溶性でなければならない。例えば、塗料製造業者はある特別なプライマー又は透明塗料と一緒にだけ使用するために下塗を調製するわけではない。更に、多くの自動車塗装店では、透明塗料供給業者はウェットオンウェット塗布法で使用する下塗を全て供給するわけではない。このような場合透明塗料供給業者が下塗配合に関して調節しない所では、特に広い範囲の種類の下塗との相溶性を有することが望ましい。従って、多くの市販塗料との相溶性及びそれらとの併用し易さは、複合カラープラスクリア塗料系の個々の成分に必要である。上出来の透明塗料は水性及び溶液型下塗塗料並びにそのミディアム及びハイソリッド型と相溶性である。この相溶性は塗膜形成技術の相違とは無関係に存在すべきである。本明細書中に使用の“相溶性”とは、複合カラープラスクリア系の前記性能、外観及び塗布要件が許容レベルで得られる2種以上の個々の塗料成分の組合せに関する。
【0009】
しかし、特定の下塗塗料には透明塗料業者にとって特に相溶性で難点がある。例えば、水性下塗、特に第三アミンを含有するようなものは、次に塗布し硬化した透明塗料で容認し難いちりめんじわを生じることが多い。同じく、高イミノアミノプラスト樹脂含有下塗は、次に塗布される透明塗料に、特に中塗接着力に関して、難問を課すると判明した。
【0010】
従って、塗料製造業者の目標は、必要な性能、外観及び前記した塗布特性の全てを提供し、更に水性下塗塗料及び高イミノアミノプラスト含有下塗塗料を含むがこれらに限定するものではない、多数の市販塗料と相溶性である塗料、特に透明塗料を提供することである。更に特には、前記の下塗相溶性の問題なしに先行技術の透明塗料の性能、外観及び塗布パラメーターを維持又は改良するのが有利であろう。
【0011】
しかし、先行技術はこれらの効果を達成することはできなかった。
【0012】
日本国特許第3006400及び3006408号には、アミノプラスト樹脂架橋剤及びアミンブロクト酸触媒を有する水性アクリル樹脂塗料が開示されている。この塗料は、ポリエステル塗布深絞り缶を塗布するために使用され、異なる解離温度を有するアミンブロクト酸触媒の組合せを使用して、接着力、耐レトルト性、耐引掻性、二次加工適性及び光沢度の改善及び/又は所望の性能をもたらすべきであると教示している。特に、この塗料は、解離温度45〜65℃を有するアミンブロクト酸触媒(A)及び各々解離温度100〜120℃、120〜140℃及び/又は150〜170℃を有する2種以上のアミンブロクト酸触媒(B/2a)、(C/2b)、(D/2c)を有すべきである。
【0013】
日本国未審査特許公報7−62269には、装飾蜂巣又はカメの背甲模様を得る方法で使用するための粉末ペイント塗料が開示されている。この塗料には、特有なガラス転移温度を有するトルエンスルホンアミド変性メラミン樹脂及び第二又は第三アミノ基を有するアミノ化合物でブロックされたスルホン酸の使用が必要である。
【0014】
日本国特許公報2645494号には、ヒドロキシル含有ポリエステル又はアクリル樹脂、少なくとも1種のメチレート化メラミン又はブチレート化メラミンの架橋樹脂及び沸点80〜115℃を有する第三アミンでブロックされたスルホン酸を有するペイント塗料が開示されている。
【0015】
米国特許第5115083号(Piedrahitaその他)には、少なくとも1種のアミノプラスト(A)及び3種の特定の燐及び硫黄含有化合物の酸、無水物、エステル、アンモニウム塩又は金属塩から選択した触媒(B)及びアミノプラスト樹脂と反応性である薬剤であるアミノプラスト共反応体(C)を有する硬化性塗料が開示されている。好適な共反応体(C)の例には、多官能性アミン、例えば第三アミノ基少なくとも1個を有するようなものが含まれる。
【0016】
米国特許第5175227号(Gardonその他)には、ワンパッケージイソシアネート不含塗料目的のハイソリッド塗料が開示されている。この塗料には、特別なヒドロキシル官能性ポリウレタンポリオール及びヒドロキシル反応性架橋剤が必要である。この特許は更に、公知酸触媒、例えばアミンブロクトPTSA、例えばByk Mallindrodt’sVP−451及びアミンブロクトDDBSA、例えばNacure(R)5226及びNacure(R)XP−158を使用することができることを教示している。
【0017】
米国特許第5288820号(Rectorその他)には、アセトアセテート基を有する塗膜形成ポリマー材料(1)、アミノ樹脂架橋剤(2)、有機スルホン酸触媒(3)、例えばNacure(R)XP−379、実験的アミンブロクトDDBSA、特定のエポキシド含有化合物を有する熱硬化性塗料が開示されている。
【0018】
米国特許第5439710号(Vogtその他)には、交互極性を有する樹脂を含有する直接隣接する層を少なくとも3層塗布する多層塗膜の製法が開示されている。例Dには、高分子量のメトキシイミノ基を含有する高分子メラミン樹脂及びアミンブロクトスルホン酸の形の触媒を使用するカチオン水性ラッカーが開示されている。
【0019】
米国特許第5549929号(Scheibelhofferその他)には、1種以上のヒドロキシル官能性材料(I)、1種以上の架橋剤(II)、1種以上の結晶質反応性希釈剤(III)及び1種以上の触媒(IV)を有するスクリーン印刷可能な塗料が開示されている。好適な架橋剤(II)には、高級イミノメラミン樹脂が含まれるとされているが、好適な触媒(IV)には、第三又は第四アミン;ブロクトスルホン酸;ブロクト酸及びその他のブローンステズ酸;及び錯体ルイス酸が含まれる。特に確認された触媒には、King Industriesから名称Nacure(R)155、3525、3300、XP49−110、1419、1323、3327、4054及び1040で市販されているものが含まれる。
【0020】
米国特許第5886085号(Heuwinkelその他)には、水性塗料が開示されている。例17には、特別なポリエステルオリゴマーポリアクリレート、高イミノ官能性を有する市販のメラミン及びヒンダードアミン光安定剤を用いて製造した水で希釈可能なクリアラッカーが開示されており、この塗料はジメチルエタノールアミンで中和されている。
【0021】
米国特許第5965646号(Norbyその他)には、アクリルラテックス(a)、ポリウレタン分散液(b)、ジエチルエタノールアミン及びジメチルエタノールアミンから選択した不安定第三アミン(c)及びメトキシメチルイミノメラミン(d)を含有する熱硬化性接着剤が開示されている。
【0022】
米国特許第5980993号(Mauerその他)には、塗布する前に透明塗料を加熱する必要のあるカラープラスクリア塗料の塗布法が開示されている。架橋剤の記載は、強酸触媒の有利な使用が開示されているが、高級イミノメラミンが有利であることを指示している。
【0023】
最後に米国特許第5989642号(Singerその他)には、カラープラスクリア複合塗料の製法が開示されており、その際、透明塗料はカルバメート及び/又は尿素官能性材料をアミノプラスト架橋剤と一緒に使用する必要がある。例1には、カルバメート官能性アクリル、高級イミノメラミン、フェニルアシッドホスフェート及び立体障害第三アミン光安定剤を含有する塗料が開示されている。
【0024】
それにも拘わらず、前記の先行技術は、性能、外観及び塗布要件の間の必要な平衡を有し、多種多様の下塗塗料、特に最も難しい下塗塗料と相溶性である透明塗料を提供することはできなかった。
【0025】
従って本発明の目的は、実質的にちりめんじわのない多層塗布した製品を得るために、第三アミン又は高級イミノアミノプラスト樹脂を含有するようなものを含めて、多種多様な下塗塗料上に透明塗料として使用することができる塗料を提供することである。
【0026】
本発明のもう一つの目的は、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する硬化した塗布支持体を生じる塗料を提供することである。
【0027】
本発明の目的は更に、第三アミンを含有する水性下塗を含めて種々の下塗塗料上に実質的にちりめんじわのない外観を生じるために使用することができる、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する塗料を提供することである。
【0028】
本発明のもう一つの目的は、同時に所望レベルの耐久性及び耐腐蝕性を生じるような塗料を提供することである。
【0029】
発明の要約
本発明のこれらの目的は意外にも、塗膜形成成分(A)、pKa2.5以下を有する強酸から成る(Aa)と(Ab)間の反応用の触媒(B)及び第三アミンから成る揮発性触媒担体(C)から成る熱硬化性塗料の使用により達成された。塗膜形成成分(A)は、1種以上の活性水素含有化合物(a)及び1種以上の架橋剤(b)から成る。前記架橋剤(b)の少なくとも1種は、樹脂1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有する高イミノアミノプラスト樹脂である。
【0030】
更に本発明は、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する熱硬化塗膜の製法を提供するが、その際、本発明による塗料を支持体に塗布して、塗布支持体を生成する。次いで塗布支持体を熱硬化して、硬化塗膜を生成するが、その際塗膜形成成分(A)、非揮発性触媒(B)及び揮発性触媒担体(C)の相互作用は、硬化塗膜の最上部10%が、硬化塗膜の最下部50%の架橋密度より大きい架橋密度を有するようなものである。
【0031】
本発明は、実質的にちりめんじわのない外観及び改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する多層塗布支持体の製法も提供する。本発明のこの方法では、第1塗料を支持体に塗布して第1塗布支持体を生成するが、前記第1塗料は第三アミン又は高イミノアミノプラスト樹脂から成る。次いで第2塗料を第1塗布支持体に塗布して、第2塗布支持体を生成するが、第2塗料は本発明の特許請求による塗料である。次いで第2塗布支持体を熱硬化させ、実質的にちりめんじわのない外観を有する支持体を生成する。
【0032】
多層塗布支持体を製造するためのこの方法の有利な態様の一つでは、第1塗料は第三アミンを含有する水性下塗であり、第2塗料は溶液型透明塗料である。
【0033】
本発明の詳細な説明
意外にも、耐引掻性及び表面損傷抵抗の改良並びにその他の塗料との相溶性が、特別な硬化性塗料の使用によって得られることを見出した。
【0034】
本発明の硬化性塗料には、塗膜生成成分(A)、触媒(B)及び揮発性触媒担体(C)が必要である。特別な理論と結び付ける意図はないが、これらの特別な成分の組合せにより、前記塗料の塗布し硬化させた塗膜の最上部表面でより大きい架橋密度が生じると考えられる。硬化させた塗膜表面の最上部でのこのより大きな架橋密度は、耐引掻性及び表面損傷抵抗で認められた改善に寄与するものと思われる。
【0035】
塗膜形成成分(A)は、1種以上の活性水素含有化合物(a)及び1種以上の架橋剤(b)から成る。
【0036】
塗膜形成成分(A)は、通常はポリマー又はオリゴマーであり、数平均分子量900〜1000000、更に有利には900〜10000を有する通常1種以上の化合物又は成分から成る。塗膜形成成分(A)から成る化合物は通常、当量114〜2000、更に有利には250〜750を有する。最も有利には、本発明の塗料は、硬化性熱硬化塗料であり、ここで塗膜形成成分(A)は、複数の活性水素含有官能基を有する成分(a)及び成分(a)の官能基と反応性の官能基を有する架橋又は硬化剤(b)から成る。本発明の塗料は一成分であってもよいし、二成分であってもよいが、最も有利には一成分塗料である。
【0037】
塗膜形成成分(A)は塗料中に、0〜90%、有利には1〜90%、更に有利には1〜70%、最も有利には5〜40%の量で存在してよく、ここで全ては塗料の固定ビヒクル固体に対するものであり、即ち全塗料形成成分の非揮発分(NV)の%である。最も有利な態様では、塗膜形成活性水素含有成分(a)は、全て塗膜形成成分(A)の%NVに対して、1〜99、更に有利には40〜90及び最も有利には60〜90の量で存在する。同様に、塗膜形成架橋成分(b)は、全て塗膜形成成分(A)の%NVに対して、1〜99、更に有利には10〜60及び最も有利には10〜40の量で存在する。
【0038】
塗膜形成活性水素含有成分(a)は、1種以上の活性水素基含有化合物から成る。本明細書中に記載の“活性水素基”とは、1種以上の架橋剤(b)の官能基との反応中に水素基を供与する官能基のことである。活性水素基の例は、カルバメート基、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、酸基、ヒドラジン基、活性化メチレン基等である。有利な活性水素基は、カルバメート基、ヒドロキシル基及びその混合物である。
【0039】
このような活性水素基含有ポリマー樹脂には、例えばアクリルポリマー、変性アクリルポリマー、ポリエステル、ポリエポキシド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド及びポリシロキサンが含まれ、これら全て当業者に公知である。有利には成分(a)は、アクリル、変性アクリル、ポリエステル及び/又はポリウレタンポリマーから成る群から選択したポリマーである。最も有利には成分(a)は1種以上のアクリルポリマーである。
【0040】
本発明の有利な態様の一つでは、成分(a)を構成するポリマーはアクリルである。アクリルポリマーは有利には分子量500〜1000000、更に有利には1500〜50000を有する。本明細書中で使用の“分子量”とは、数平均分子量であり、ポリスチレン標準を用いてGPC法により測定することができる。このようなポリマーは当業者に公知であり、モノマー、例えばメチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等から製造することができる。活性水素官能基、例えばヒドロキシルは、アクリルモノマーのエステル部中へ組み込むことができる。例えば、このようなポリマーを形成するために使用することができるヒドロキシ官能性アクリルモノマーには、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等が含まれる。アミノ官能性アクリルモノマーには、t−ブチルアミノエチルメタクリレート及びt−ブチルアミノ−エチルアクリレートが含まれる。モノマーのエステル部中に活性水素官能基を有するその他のアクリルモノマーも当業者に公知である。
【0041】
変性アクリルを本発明による成分(a)として使用することもできる。このようなアクリルは、当業者に公知であるように、ポリエステル変性アクリル又はポリウレタン変性アクリルであってよい。ε−カプロラクトンで変性したポリエステル変性アクリルは米国特許第4546046号(Etzellその他)に記載されており、この開示は参照までに本明細書に組み込む。ポリウレタン変性アクリルも当業者に公知である。これらは、例えば米国特許第4584354号に記載されており、この開示は参照までに本明細書に組み込む。
【0042】
成分(a)として有用な有利なカルバメート官能性アクリルは種々の方法で製造することができる。このようなポリマーを製造する方法の一つは、モノマーのエステル部にカルバメート官能価を有するアクリルモノマーを製造することである。このようなモノマーは当業者に公知であり、例えば米国特許第3479328、3674838、4126747、4279833及び4340497、5356669号及びWO94/10211に記載されており、これらの開示は参照までに本明細書に組み込む。合成法の一つには、ヒドロキシエステルを尿素と反応させてカルバミルオキシカルボキシレート(即ちカルバメート変性アクリル)を生成することを包む。もう一つの合成法は、α,β−不飽和酸エステルをヒドロキシカルバメートエステルと反応させ、カルバミルオキシカルボキシレートを生成することである。しかし、もう一つの方法には、第一又は第二アミン又はジアミンを環状カーボネート、例えばエチレンカーボネートと反応させることによるヒドロキシアルキルカルバメートの生成を含む。次いでヒドロキシアルキルカルバメートのヒドロキシル基を、アクリル又はメタクリル酸との反応によりエステル化し、モノマーを生成する。カルバメート変性アクリルモノマーを製造するもう一つの方法は、当業者に公知であり、同じく使用することができる。次いでアクリルモノマーを所望の場合には当業者に公知の技術により他のエチレン性不飽和モノマーと一緒に重合することができる。
【0043】
塗膜形成成分(a)として有用な1種以上のポリマー又はオリゴマーを製造するためのもう一つの方法は、米国特許第4758632号に記載のように、既に生成したポリマー、例えばアクリルポリマーをもう一つの成分と反応させて、ポリマー主鎖に付加したカルバメート官能基を生成することであり、この開示は参照までに本明細書に組み込む。塗膜形成成分(a)として有用なポリマーを製造するもう一つの方法は、ヒドロキシ官能性アクリルモリマーの存在で尿素を熱分解(アンモニア及びHNCOを放出)してカルバメート官能性アクリルポリマーを生成することを含む。もう一つの方法は、ヒドロキシアルキルカルバメートのヒドロキシ基をイソシアネート官能性アクリル又はビニルモノマーのイソシアネート基と反応させて、カルバメート官能性アクリルを形成することを含む。イソシアネート官能性アクリルは当業者に公知であり、例えば米国特許第4301257号に記載されており、この開示は参照までに本明細書に組み込む。イソシアネートビニルモノマーは当業者に公知であり、不飽和m−テトラメチルキシレンイソシアネート(American CyanamidからTMI(R)として市販されている)が含まれる。しかしもう一つの方法は、最も有利なカルバメート官能性アクリルを生成するために、環状カーボネート官能性アクリルの環状カーボネート基をアンモニアと反応させることである。環状カーボネート官能性アクリルポリマーは当業者に公知であり、例えば米国特許第2979514号に記載されており、この開示は参照までに本明細書に組み込む。もう一つの方法は、ヒドロキシ官能性アクリルポリマーをアクリルカルバメートでトランスカルバミル化することである。ポリマーを製造する、更に難しいが実行可能である方法は、アクリレートポリマーをヒドロキシアルキルカルバメートでトランスエステル化することである。
【0044】
塗膜形成成分(a)として有用なこのような有利なポリマーは、通常数平均分子量2000〜20000、有利には3000〜6000を有する。ポリマーのカルバメート含分は、カルバメート官能価の当量当たり分子量で、通常200〜1500、有利には300〜500である。
【0045】
有利なカルバメート官能性アクリル塗膜形成成分(a)は下記式
【0046】
【化1】
Figure 2004524153
による無作為反復単位により表すことができる。
【0047】
前記式中、RはH又はCHを表す。Rは、H、アルキル、有利には炭素原子1〜6個のアルキル又はシクロアルキル、有利には炭素原子6個までのシクロアルキルを表す。用語アルキル及びシクロアルキルは、置換されたアルキル及びシクロアルキル、例えばハロゲン置換アルキル又はシクロアルキルを包むものと解される。しかし、硬化材料の特性に不利な影響を与えるであろう置換分は排除すべきである。例えばエーテル結合は加水分解を受けやすく、架橋マトリックス中のエーテル結合の場所を占めるであろう場所では避けるべきである。値x及びyは質量%を表し、xは10〜90%、有利には40〜60%であり、yは90〜10%、有利には60〜40%である。
【0048】
式中、Aは1種以上のエチレン性不飽和モノマーから誘導した反復単位を表す。前記したように、アクリルモノマーとの共重合用のこのようなモノマーは、当業者に公知である。このような有利なモノマーには、アクリル又はメタクリル酸のアルキルエステル、例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等;及びビニルモノマー、例えば不飽和m−テトラメチルキシレンイソシアネート(American CyanamidからTMI(R)として販売)、スチレン、ビニルトルエン等が含まれる。
【0049】
Lは、二価の結合基、有利には炭素原子1〜8個の脂肪族、脂環式又は炭素原子6〜10個の芳香族結合基を表す。Lの例には、
【0050】
【化2】
Figure 2004524153
等が含まれる。特に有利な態様では、−L−は−COO−L’を表し、その際L’は二価結合基である。従って本発明の有利な態様では、ポリマー成分(a)は下記式
【0051】
【化3】
Figure 2004524153
による無作為反復単位により表される。
【0052】
この式中、R、R、A、x及びyは前記で定義したものを表す。L’は、有利には炭素原子1〜8個の、二価脂肪族結合基、例えば−(CH)−、−(CH−、−(CH−等であってよく又は、有利には炭素原子8個までの、二価脂環式結合基、例えばシクロヘキシル等であってよい。しかし、ポリマーを製造するために使用される技術に応じて、その他の二価結合基を使用することができる。例えば、ヒドロキシアルキルカルバメートをイソシアネート−官能性アクリルポリマーに付加する場合には、結合基L’は−NHCOO−ウレタン結合をイソシアネート基の残分として含む。
【0053】
塗膜形成成分(a)として使用するための極めて有利なカルバメート及びヒドロキシル官能性ポリマーは、数平均分子量1000〜5000、カルバメート当量300〜600及びT0〜150℃を有する。特に有利な態様では、カルバメート官能性ポリマーは、数平均分子量1500〜3000、カルバメート当量350〜500及びT25〜100℃を有する。
【0054】
塗膜形成成分(a)として使用するためのこの非常に有利なカルバメート官能性ポリマーは、ポリマーの全質量に対して少なくとも66〜100質量%の
【0055】
【化4】
Figure 2004524153
から成る基から選択した1種以上の反復単位A及びその混合物及びポリマーの全質量に対して0〜35質量%未満の構造
【0056】
【化5】
Figure 2004524153
を有する1種以上の反復単位A’を有する。
【0057】
更に有利には、塗膜形成成分(a)として使用するためのこの最も有利なカルバメート官能性ポリマーは、最終カルバメート官能性ポリマーの全質量に対して、1種以上の反復単位A80〜100質量%及び1種以上の反復単位A’20〜0質量%を有し、極めて有利には1種以上の反復単位A90〜100質量%及び1種以上の反復単位A’10〜0質量%を有する。本発明の特に有利なカルバメート官能性ポリマーは、本発明のカルバメート官能性ポリマーの全質量に対して、90質量%より多い1種以上の反復単位A及び10質量%より少ない、有利には1〜9質量%の1種以上の反復単位A’を有する。
【0058】
前記中、Rは、炭素原子1〜60個及び酸素、窒素、硫黄、燐から成る群から選択したヘテロ原子0〜20個を有する少なくとも二価の非官能性結合基及びシラン及びその混合物である。本明細書中で使用の“非官能性”とは、慣用の塗料硬化条件下で架橋剤と反応性である基が存在しないことを意味する。
【0059】
好適な基Rの具体例は、炭素1〜60個の脂肪族又は脂環式結合基、炭素1〜10個の芳香族結合基及びその混合物である。有利なR基には、炭素2〜10個の脂肪族又は脂環式基が含まれる。Rは、1種以上の二価の内部結合基、例えばエステル、アミド、第二カルバメート、エーテル、第二尿素、ケトン及びその混合物を介して1個以上のヘテロ原子を含むことができるし、また有利であろう。エステル、第二カルバメート及びその混合物から成る群から選択した内部結合基が更に有利であり、エステルが最も有利である。
【0060】
極めて有利なR基は、
【0061】
【化6】
Figure 2004524153
[式中、jは1〜6であり、Xは、Hであるか又は炭素原子1〜20個及び酸素、窒素、硫黄、燐から成る群から選択したヘテロ原子0〜20個を有する一価の非官能性結合基及びシラン及びその混合物である]である。
【0062】
R’は、炭素原子1〜60個及び酸素、窒素、硫黄、燐から成る群から選択したヘテロ原子0〜20個を有する少なくとも一価の非官能性結合基及びシラン及びその混合物である。本明細書中で使用の“非官能性”とは、慣用の塗料硬化条件下で架橋剤と反応性である基が存在しないことを意味する。
【0063】
好適な基R’の具体例は、炭素1〜60個の脂肪族又は脂環式結合基、炭素1〜10個の芳香族結合基及びその混合物である。有利なR’基には、炭素2〜10個の脂肪族又は脂環式基が含まれる。R’は、1種以上の二価の内部結合基、例えばエステル、アミド、第二カルバメート、エーテル、第二尿素、ケトン及びその混合物を介して1個以上のヘテロ原子を含むことができるし、また有利であろう。エステルを内部結合基として使用するのが最も有利である。
【0064】
特に有利なR’基の例は、
【0065】
【化7】
Figure 2004524153
[式中、x及びyは0〜10、有利には3〜8である]である。
【0066】
有利な態様では、少なくとも一価の非官能性結合基R’は、炭素5〜20個、有利には5〜15個、最も有利には8〜12個の枝分れアルキル基少なくとも1個から成る。結合基R’中に組み込まれる特に好適な構造の例は、
【0067】
【化8】
Figure 2004524153
[式中、R、R及びRは各々炭素1〜10個のアルキル基である]である。R、R及びRの少なくとも1個がメチル基であり、R、R及びRは炭素の合計が8〜12個であるのが最も有利である。最も有利な態様では、R’がこの枝分れアルキル構造を有する場合にnは0である。
【0068】
R”はHであるか又は炭素原子1〜20個及び酸素、窒素、硫黄、燐から成る群から選択したヘテロ原子0〜20個を有する一価の非官能性結合基及びシラン及びその混合物である。
【0069】
好適なR”基の具体例は、水素、炭素1〜60個の脂肪族又は脂環式結合基、炭素1〜10個の芳香族結合基及びその混合物である。R”は、1種以上の二価の内部結合基、例えばエステル、アミド、第二カルバメート、エーテル、第二尿素、ケトン及びその混合物を介して1個以上のヘテロ原子を含有することができるし、また有利であろう。
【0070】
有利なR”基は、H、−CH、芳香族基、例えばベンジル及び炭素2〜10、特に4〜8個のアルキルエステルである。H及びメチルがR”として最も有利である。
【0071】
Lは、炭素原子1〜60個及び酸素、窒素、硫黄、燐から成る群から選択したヘテロ原子0〜20個を有する少なくとも三価の非官能性結合基及びシラン及びその混合物である。本明細書中で使用の“非官能性”とは、慣用の塗料硬化条件下で架橋剤と反応性である基が存在しないことを意味する。
【0072】
好適な基Lの具体例は、炭素1〜60個の脂肪族又は脂環式結合基、炭素1〜10個の芳香族結合基及びその混合物である。有利なL基には、炭素2〜10個の脂肪族又は脂環式基が含まれる。Lは、1種以上の二価の内部結合基、例えばエステル、アミド、第二カルバメート、エーテル、第二尿素、ケトン及びその混合物を介して1個以上のヘテロ原子を含むことができるし、また有利であろう。エステル、第二カルバメート及びその混合物から成る群から選択した内部結合基が更に有利であり、エステルが最も有利である。
【0073】
有利なL基の例は、
【0074】
【化9】
Figure 2004524153
及びその異性体であり、ここでF及びRは前記したものを表し、x及びyは同一又は異なるもので、0〜10、有利には1〜3、最も有利には1である。
【0075】
F、F及びFは、F及びFの少なくとも1個は第一カルバメート基又はβ−ヒドロキシ第一カルバメート基であるという条件で、第一カルバメート基、ヒドロキシル基から成る群から選択した官能基及びその混合物、例えばβ−ヒドロキシ第一カルバメート基であり、nは0〜3の整数、最も有利には0である。
【0076】
活性水素基、例えばヒドロキシル基を有するポリエステルも本発明による塗料中の塗膜形成成分(a)として使用することができる。このようなポリエステルは当業者に公知であり、有機ポリカルボン酸(例えばフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、マレイン酸)又はその無水物を第一又は第二ヒドロキシル基を含有する有機ポリオール(例えばエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール)を用いてポリエステル化することによって製造することができる。
【0077】
カルバメート官能性ポリエステルも本発明による塗料中に塗膜形成成分(a)として使用するために好適である。好適なポリエステルは、ポリカルボン酸又はその無水物をポリオール及び/又はエポキシドを用いてエステル化することによって製造することができる。ポリエステルを製造するために使用されるポリカルボン酸は、主として1分子当たり炭素原子2〜18個を有するモノマーのポリカルボン酸又はその無水物から成る。有用な酸としては、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸及びその他の種々のタイプのジカルボン酸が挙げられる。反応混合物に少量の一塩基性酸、例えば安息香酸、ステアリン酸、酢酸及びオレイン酸が含まれていてよい。高級カルボン酸、例えばトリメリック酸及びトリカルバリル酸を使用することもできる。前記酸の無水物が存在する場合には、酸の代わりに使用することができる。また酸の低級アルキルエステル、例えばジメチルグルタレート及びジメチルテレフタレートを使用することもできる。
【0078】
好適なポリエステル(a)を製造するために使用することができるポリオールには、ジオール、例えばアルキレングリコールが含まれる。詳細な例には、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール及び2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピネートが含まれる。その他の好適なグリコールには、水素化ビスフェノールA、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、カプロラクトンベースのジオール、例えばε−カプロラクトン及びエチレングリコール、ヒドロキシアルキル化ビスフェノール、ポリエーテルグリコール、例えばポリ(オキシテトラメチレン)グリコール等の反応生成物が含まれる。
【0079】
ポリオール成分は、全てのジオールから成っていてよく、高官能性のポリオールを使用することもできる。ポリオールが少なくとも1種のジオール及び少なくとも1種のトリオールの混合物又は1種の高官能性のポリオールであるのが有利である。高官能性のポリオールの例には、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を含まれる。トリオールが有利である。高官能性ポリオール対ジオールのモル比は通常3.3/1より小さく、有利には1.4/1までである。
【0080】
カルバメート基を先ずヒドロキシアルキルカルバメートを生成することによってポリエステル中に組み込み、多酸及びポリエステル生成で使用するポリオールと反応させることができる。ポリエステルオリゴマーは、ポリカルボン酸、例えば前記したようなものをヒドロキシアルキルカルバメートと反応させることによって製造することができる。ヒドロキシアルキルカルバメートの例は、アンモニアとプロピレンカーボネートの反応生成物である。ヒドロキシアルキルカルバメートをポリエステル又はポリカルボン酸の酸官能性で縮合させて、末端カルバメート官能性にする。末端カルバメート官能基もイソシアン酸をヒドロキシ官能性ポリエステルと反応させることによってポリエステル中へ組み込むことができる。また、カルバメート官能性をヒドロキシ官能性ポリエステルを尿素と反応させることによってポリエステル中に組み込むことができる。
【0081】
カルバメート基をトランスカルバメート化反応によりポリエステル中へ組み込むこともできる。この反応で、低分子量のアルコール又はグリコールエーテルから誘導した低分子量のカルバメート官能性物質をヒドロキシ官能性ポリエステルと反応させて、カルバメート官能性ポリエステル及び最初のアルコール又はグリコールエーテルを生成する。アルコール又はグリコールエーテルから誘導された低分子量のカルバメート官能性物質は、先ずアルコール又はグリコールエーテルを尿素と触媒の存在で反応させることによって製造することができる。好適なアルコールには、低分子量の脂肪族、脂環式及び芳香族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール及び3−メチルブタノールが含まれる。好適なグリコールエーテルには、エチレングリコールメチルエーテル及びプロピレングリコールメチルエーテルが含まれる。プロピレングリコールメチルエーテルが有利である。
【0082】
カルバメート官能性の他に、塗膜形成成分(a)として使用するために好適なポリエステルポリマー及びオリゴマーは、その他の官能基、例えばヒドロキシル、カルボン酸及び/無水物基を含有してよい。末端カルバメート基を含有するこのようなポリエステルの当量は、カルバメート基の当量に対して約140〜2500であってよい。当量はポリエステル製造に使用される種々の成分の相対量を基にした計算値であり、材料の固体に基づく。
【0083】
塗膜形成成分(a)として使用するために好適である前記したような活性水素官能基を有するポリウレタンも当業者に公知である。これらはポリイソシアネート(例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、MDI等)及びポリオール(例えば1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン)の連鎖延長反応により製造する。これらに、ポリウレタン鎖を過剰のジオール、ポリアミン、アミノアルコール等とキャプすることによって活性水素官能基を具備することができる。
【0084】
カルバメート官能性ポリウレタンは、活性水素基を低分子量アルコール又はグリコールエーテル、例えばメチルから誘導した低分子量のカルバメート官能性物質と反応させることによって製造することができる。
【0085】
活性水素含有成分(a)として使用するために有利なその他のカルバメート官能性化合物は、ポリイソシアネート又は鎖延長ポリマーから成る混合物及びイソシアネート又は鎖延長ポリマーの官能基並びにカルバメート基又はカルバメートに変換することができる基と反応性である基から成る化合物の反応生成物であるカルバメート官能性化合物である。このような化合物は米国特許第5373069号及び第5512639号に記載されており、参照までに本明細書に組み込む。
【0086】
極めて有利な態様では、活性水素含有成分(a)は、カルバメート官能性アクリル、カルバメート官能性変性アクリル、ヒドロキシル官能性アクリル、ヒドロキシル官能性変性アクリル、ポリウレタン、ポリエステル及びその混合物から成る群から選択するが、前記したようなカルバメート官能性アクリル、ヒドロキシル官能性アクリル及びカルバメート/ヒドロキシル官能性アクリルが特に有利である。
【0087】
極めて有利な態様では、本発明による塗料は、ソールティングアミンの存在を必要とする酸基のような官能基を有する樹脂は不含である塗料であると見なされる。
【0088】
本発明の塗料は、活性水素含有化合物(a)と反応性の2種以上の官能基を有する1種以上の架橋剤(b)の使用も必要である。通常、架橋剤(b)は塗料中に、塗料の固定ビヒクル固体に対して、即ち塗料の塗膜形成成分(A)の%NVで、0〜90%、有利には0〜70%及び最も有利には1〜35%の量で存在してよい。架橋剤(b)の官能基は、1種以上のものであってよい、即ち1種以上の架橋剤(b)は架橋剤の混合物であってよい。
【0089】
有利な架橋剤又は硬化剤(b)には、活性メチロール、メチルアルコキシ又はイミノ基を有する物質、例えばアミノプラスト架橋剤又はフェノール/ホルムアルデヒド付加物;イソシアネート基を有する硬化剤、特にブロクトイソシアネート硬化剤、エポキシド基、アミン基、酸基、シロキサン基、環状カーボネート基及び無水物基を有する硬化剤;及びその混合物が含まれる。
【0090】
しかし、本発明のもう一つの態様は、1種以上の硬化剤(b)の少なくとも1種が高イミノプラスト樹脂(bi)である。5.5モルより少ないホルムアルデヒドと1モルのトリアジンとの反応により生成されるようなイミノ官能性メラミンホルムアルデヒド樹脂が、ここで使用するのに特に好適であり、有利である。残りの部位はメタノール又はブタノールでアルキレート化されている。モノマー及びポリマーの両方が好適であるが、モノマーが最も有利である。高イミノ官能性アミノプラスト樹脂、例えば樹脂1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有するようなものが更に有利であり、1.5〜2.5モルを有するようなものが特に有利である。
【0091】
本発明による特に有利な塗料は、1種以上の架橋剤(b)を少なくとも1種の活性水素含有化合物(a)及び少なくとも1種の架橋剤(b)の反応によりウレタン結合が生じるように選択する。極めて有利な態様では、成分(a)及び(b)をウレタン結合だけが塗膜成分(A)中に生成されるように選択するが、その際非環状ウレタン結合が最も有利である。
【0092】
好適な架橋剤(b)の具体例には、これに限定するものではないが、全部又は部分的にメチオール化及び/又はアルコキシル化されたメラミンホルムアルデヒド又は尿素ホルムアルデヒド樹脂のようなモノマー又はポリマーのアミノプラスト樹脂が含まれる。
【0093】
その他の好適な架橋剤(b)には、ブロックされたか又はブロックされてないポリイソシアネート(例えば、TDI、MDI、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びこれらのイソシアヌレートであり、これらは例えばアルコール又はオキシムでブロックされていてよい)、尿素樹脂(例えばメチロール尿素、例えば尿素ホルムアルデヒド樹脂、アルコキシ尿素、例えばブチル化尿素ホルムアルデヒド樹脂)、ポリ酸無水物(例えば無水ポリ琥珀酸)及びポリシロキサン(例えばトリメトキシシロキサン)が含まれる。イソシアネート官能性架橋剤(b)が特に有利であり、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が特別に有利である。
【0094】
架橋剤(b)はこれらの組合せであってよく、特にアミノプラスト架橋剤及び/又は高イミノプラスト樹脂を含む組合せであってよい。高イミノメラミンホルムアルデヒド樹脂及びブロクトイソシアネート硬化剤の組合せも好適であり、有利である。
【0095】
本発明の塗料のもう一つの態様は、1種以上の水素含有化合物(a)及び1種以上の架橋剤(b)の反応用の触媒化合物(B)の存在である。極めて有利な触媒(B)は酸触媒であり、更に有利には強酸、例えばpK2.5以下、有利にはpK1.5以下を有するようなものである。好適な強酸触媒の例には、C〜C20−アルキルスルホン酸、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸(DNNSA)、ジノニルナフタレンジスルホン酸(DNNDSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸(DDBSA)、パラ−トルエンスルホン酸(p−TSA)、酸ホスフェート、例えばフェニル酸ホスフェート、その混合物等が含まれる。このような酸はブロックされていてもよいし、ブロックされていなくともよい。
【0096】
このような強酸触媒用に好適なブロック剤には、アミン、例えば第一アミン、第二アミン、第三アミン又はその混合物が含まれる。下記に記載するように、触媒(B)用のブロック剤は、ある場合には揮発性触媒担体(C)と同じ化合物であってもよい。このような場合に、ブロック剤は100℃より高い、更に有利には150℃より高い、最も有利には200℃より高い沸点を有する揮発性第三アミンである。
【0097】
しかし、揮発性触媒担体(C)は触媒(B)用のブロック剤である必要はない。このような場合に、触媒(B)はブロックされていなくともよいし、担体(C)範囲内の第三アミン以外の化合物でブロックされていてもよい。触媒(B)用のその他に好適なブロック剤の例には、第一アミン、第二アミン、その他公知のブロック剤、例えばエポキシド、その混合物等が含まれる。担体(C)以外の有利なブロック剤は、第三アミン、第一アミン、第二アミン及びその混合物である。極めて有利な態様では、担体(C)は触媒(B)用のブロック剤である。
【0098】
触媒(B)は、通常塗膜形成成分(A)の非揮発性質量に対して0.1〜5質量%の量で存在する。更に有利には、触媒(B)は、塗膜形成成分(A)の非揮発性質量に対して0.1〜2.0質量%及び最も有利には0.5〜1.5質量%の量で存在する。
【0099】
触媒(B)に存在するブロック剤のどれも通常、触媒対ブロック剤のモル比約1:1で存在する。全酸ブロック含分には、ブロック剤、触媒担体(C)(同じでないなら)及び任意のその他の塩基性添加物(例えば塩基性HALS)が含まれ、通常触媒(B)のモルを基にして80〜200%の量で存在してよい。
【0100】
ブロックされた酸触媒(B)は、当業者に慣用の方法により慣用の酸・塩基反応化学を使用して製造することができる。塩基性アミンと強酸触媒の室温反応が有利であり、特に95%完成より多くまで行うのが有利である。
【0101】
本発明の塗料は、揮発性触媒担体(C)から成る。塗膜形成成分(A)、触媒(B)及び揮発性触媒担体(C)間の相互作用の機序はよく分かっていないが、硬化塗膜の上部から支持体に隣接した硬化塗膜の底部へと測定して特別な架橋密度勾配を生じると考えられる。特に、硬化塗膜の上部10%の架橋密度は硬化塗膜の最下部10%より大きいものであるべきであり、更に有利には硬化塗膜の最下部25%より大きく、最も有利には硬化塗膜の最下部50%より大きいものであるべきである。更に有利には、硬化塗膜の最上部10%の架橋密度は硬化塗膜の最下部10%の少なくとも二倍(即ち2.0倍)、更に有利には硬化塗膜の最下部25%の2倍、最も有利には硬化塗膜の最下部50%の二倍であるべきである。最も有利な態様では、硬化塗膜の最上部10%が硬化塗膜の最下部10%の2.1〜3.5倍、更に有利には硬化塗膜の最下部25%の2.1〜3.5倍、最も有利には硬化塗膜の最下部50%の2.1〜3.5倍を有する。架橋密度はこのような動的機械熱分析のような技術を用いて測定する。
【0102】
触媒(b)と同じに、揮発性触媒担体(c)の選択は、ある程度塗料形成成分(A)の選択及び非揮発性触媒(B)の同一性に左右される。本明細書で使用の“揮発性”とは、塗布した塗膜の硬化に際して揮発する化合物である。揮発性触媒担体(C)は通常、塗料の硬化に際して揮発するような沸点を有する第三アミンである。
【0103】
好適なアミンは、少なくとも100℃の沸点を有するようなものであると判明した。更に有利には揮発性触媒担体(C)は、150℃より高い沸点を有する第三アミン、最も有利には200℃より高い沸点を有する第三アミンである。
【0104】
好適な第三アミンは通常、塗布した塗料の硬化に際して揮発する全てのアミンであってよい。従って好適な第三アミンは、モノアミンが有利であるが、モノアミン又はポリアミンである。有利ではないが、第三アミンの他にアミンの混合物を含有するポリアミンを使用することもできる。脂肪族アミンが有利であるが、これらは環状、脂肪族又は芳香族であってよい。これらはアルカノールアミンの場合のようなヘテロ原子を含有することができる。
【0105】
揮発性触媒担体(C)として有用な第三アミンの具体例には、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチル2−アミノ,2−メチルプロパノール、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルノニルアミン、その混合物等が含まれる。脂肪族モノアミンが有利であり、炭素8〜16個の脂肪鎖を有する脂肪族モノアミンが特に有利であり、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルノニルアミン及びN,N−ジメチルドデシルアミンが最も有利である。
【0106】
溶剤を場合により本発明の塗料中に使用することができる。本発明により使用される塗料は、例えば実質的に固体粉末又は分散液の形で使用することができるが、塗料が実質的に液体状態であるのが屡々望ましく、これは溶剤の使用により実現することができる。溶剤は塗料の成分に関して溶剤として作用すべきである。通常は、溶剤は有機溶剤及び/又は水である。有利な態様の一つでは、溶剤は極性有機溶剤である。更に有利には、溶剤は極性脂肪族溶剤又は極性芳香族溶剤から選択する。更にもっと有利には、溶剤はケトン、エステル、アセテート、中性アミド、中性スルホキシド、アルコール、エーテルアルコール、酢酸エーテル等又はこれらのいずれかの組合せである。有用な溶剤の例には、これらに限定するのではなく、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、n−アミルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル−アセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、キシレン、N−メチルピロリドン、芳香族炭化水素の混合物及びこれらの混合物が含まれる。
【0107】
もう一つの有利な態様では、溶剤は少量の水、例えば20質量%より少ない、最も有利には15質量%より少ない水と有機溶剤、水に混合可能な溶剤及びその混合物から選択したその他の主要溶剤との混合物である。
【0108】
本発明の有利な態様では、溶剤は塗料中に約0.01〜約99質量%、有利には約10〜約60質量%、更に有利には約30〜約50質量%の量で存在する。
【0109】
付加的な薬剤、例えば表面活性剤、充填剤、安定剤、湿潤剤、分散剤、接着促進剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、流動学的調整剤、例えばシリカ及び/又は尿素化合物等が本発明の塗料中に組み込まれていてよい。このような添加物は当業者に公知であるが、使用される量は調節して、塗料特性に不利な影響を与えないようにすべきである。
【0110】
本発明による塗料は、プライマー、特に耐候性プライマー、下塗、仕上塗及び/又は透明塗として使用することができる。これらは特に複合カラープラスクリア塗料系等中に使用される塗料に使用するために好適であり、一成分又は二成分であってよい。特に有利な態様では、本発明による塗料は、有利には高光沢塗料中に及び/又は複合カラープラスクリア塗料の透明塗料として使用される。高光沢塗料は、光沢20°以上(ASTM D523−89)又はDOI少なくとも80(ASTME430−91)を有する塗料として記載される。
【0111】
本発明の塗料を高光沢着色塗料として使用する場合には、顔料は任意の有機又は無機化合物又は有色材料であってよく、充填剤、金属又はその他の無機フレーク材料、例えば雲母、アルミニウムフレーク又はこのような塗料中に通常当業者により使用されるようなその他の材料が含まれていても良い。顔料及びその他の不溶性粒状化合物、例えば充填剤は通常塗料中に結合剤成分の全固体質量に対して1〜100%の量で使用される(即ち、顔料対結合剤比0.1〜1)。
【0112】
本発明による塗料を複合カラープラスクリア塗料の透明塗料として使用する場合には、有色下塗塗料は多数の当業者に公知の種類のいずれかであってよく、本明細書中に詳説する必要はない。下塗塗料中に使用することのできる当業者に公知のポリマーには、アクリル、ビニル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、アルキド及びポリシロキサンが含まれる。有利なポリマーには、アクリル及びポリウレタンが含まれる。本発明の有利な態様の一つでは、下塗塗料はカルバメート官能性アクリルポリマーを使用する。下塗ポリマーは、熱可塑性であってよいが、有利には架橋性であり、1種以上の架橋性官能基から成る。このような基には、例えばヒドロキシ、イソシアネート、アミン、エポキシ、アクリレート、ビニル、シラン及びアセトアセテート基が含まれる。これらの基はこのようにマスク又はブロックされていてよく、従ってこれらはブロックされてなく、所望の硬化条件、通常は上昇した温度下で架橋反応に使用することができる。有用な架橋性官能基には、ヒドロキシ、エポキシ、酸、無水物、シラン及びアセトアセテート基が含まれる。有利な架橋性官能基には、ヒドロキシ官能基及びアミノ官能基が含まれる。
【0113】
本発明の態様の一つでは、下塗は、次に塗布する先行技術の透明塗料に関する特別な相溶性問題に応える塗料である。このような下塗塗料の具体例には、高イミノアミノプラスト樹脂を含有する水性又は溶剤型下塗が含まれる。高イミノアミノプラスト樹脂を含有する下塗と次に塗布する透明塗料間の所望される中塗接着力を得ることは難しいことが判明している。透明塗料相溶性に関して難しいその他の下塗処方は、第三アミンを含有する下塗塗料、特に陰イオン分散樹脂用のソールティング剤として第三アミンを有する水性下塗である。次に塗布する透明塗が、このような第三アミン含有下塗の上に塗布される場合に、硬化に際して屡々ちりめんじわを生じることが判明した。この作用は特に透明塗中に低イミノアミノプラストを使用する場合に公知である。
【0114】
下塗ポリマーは、自己架橋性であってもよいし、ポリマーの官能基と反応性である別の架橋剤を必要としてもよい。ポリマーがヒドロキシ官能基から成る場合には、架橋剤はアミノプラスト樹脂、イソシアネート及びブロクトイソシアネート(イソシアヌレートを含む)及び酸又は無水物官能性架橋剤であってよい。
【0115】
塗料は当業者に公知の多数の任意の技術によって所望の製品に塗布することができる。これらには、例えば吹付塗、浸漬塗り、ロール塗布、流し塗等が含まれる。自動車ボディーパネル用には吹付塗が有利である。
【0116】
本発明の塗料は種々の支持体、特に輸送/自動車工業で代表的に出会うようなものに塗布することができる。代表例には、金属支持体、例えば鋼鉄、アルミニウム及び種々の合金、軟質プラスチック、硬質プラスチック及びプラスチック複合材料が含まれる。
【0117】
本明細書に記載の塗料を有利には塗布層を硬化させるための条件に曝す。種々の硬化法を使用することができるが、熱硬化が有利である。硬化を熱適用によってのみ達成させるのが最も有利である。通常、熱硬化は塗布した製品を第一に放射熱源により生じさせた高めた温度に曝すことによって行われる。硬化温度は特に架橋剤中に使用される詳細なブロック基により変化するが、しかし通常は90〜180℃の範囲である。本発明による最初の化合物は有利には比較的低い硬化温度でも反応性である。従って、有利な態様では硬化温度は、ブロックされた酸触媒系用には有利には115〜150℃、更に有利には115〜140℃である。ブロックされてない酸触媒系では、硬化温度は有利には80〜100℃である。硬化時間は使用される詳細な成分、物理学的パラメーター、例えば層厚により変化するが、しかし典型的な硬化時間は、ブロックされた酸触媒系用には15〜60分間、有利には15〜25分間の範囲であり、ブロックされてない酸触媒系用には10〜20分間の範囲である。
【0118】
例1
透明塗料の製造
カルバメート官能性及び高イミノアミノプラストベースの透明塗料を第1表により製造した。
【0119】
【表1】
Figure 2004524153
【0120】
例2、3及び4
下記のブロックされた酸触媒1.2%を例1の透明塗料の同じ試料に加えた。非第三アミンブロクトDDBSA対照試料(Exs2A及び4A)は先行技術を表す。
【0121】
【表2】
Figure 2004524153
【0122】
透明塗料試料2A、2B、3A、3B、4A及び4Bを、BASFCorporation of Southfield、MIからE202KW706として市販の第三アミンを含有する黒色水性アクリル/アミノプラストベースの下塗塗料上に吹き付けた。下塗は、電気塗装しホスフェート化した鋼板上に吹き付け、140°Fで10分間フラッシュした。次いで透明塗料試料を吹き付け、室温で10分間フラッシュした。次いで複合カラープラスクリア塗料を275°F(金属温度)で20分間硬化させた。
【0123】
例2及び3の試料をFord Laboratory Test Method BI161−01により引掻き及び表面損傷に関して評価したが、これらは全て参照までに全て本明細書に組み込んだ。例4の試料をAMTECK Car Wash Testにより引掻き及び表面損傷に関して評価したが、これらは全て参照までに本明細書に組み込んだ。全ての場合に引掻き及び表面損傷を光沢保留性の関数として測定した。%光沢の保留性が高ければ高い程、耐引掻性及び表面損傷抵抗は高い。
【0124】
第3表により、全ての場合に、本発明による揮発性触媒担体(C)を含有する透明塗料が高い光沢の保留性及び改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を生じることが分かる。
【0125】
【表3】
Figure 2004524153
【0126】
例5
透明塗料の製造
カルバメート官能性及び高イミノアミノプラストベースの透明塗料を第4表により製造した。
【0127】
【表4】
Figure 2004524153
【0128】
例6及び7
例6用に、ジメチルAMP、第三アミンをフリー添加として例5の透明塗料に塗料の全非揮発性塗膜形成成分%に対して0.25%及び0.5%の量で添加した。
【0129】
例7用に、透明塗料を、異なる非第三アミンブロクトDDBSAを使用した点は除いて、例5と同様にして製造した。ジメチルAMPをフリー添加としてこの透明塗料に例6で使用した量で添加した。
【0130】
外観評価用に、全透明塗料試料を、BASFCorporation of Southfield、MIからE211KW045Sとして市販の、ピューターメタリック水性アクリル/高イミノアミノプラストベースの下塗上に吹き付けた。下塗は、電気塗装しホスフェート化した鋼板上に吹き付け、140°Fで10分間フラッシュした。次いで透明塗料試料を吹き付け、室温で10分間フラッシュした。次いで複合カラープラスクリア塗料を275°F(金属温度)で20分間硬化させた。
【0131】
ポッピング評価用のパネルは、パネルの底部で生じた塗膜が最大であり、生じた塗膜がパネルの頭頂部で最小塗膜となるように減少してゆくように、透明塗料試料をくさび形で吹き付けた点を除いて、外観パネルと同様にして製造した。次いでパネルを室温で10分間フラッシュし、275°Fで30分間焼き付けた。
【0132】
水平及び垂直外観値をAutospect of Ann Arbot、MI製のAutospec meter model QMS BPを用いて評価した。Autospec値は、光沢(GLOSS)、DOI(DORI)及びたるみ(OPEEL)を表す。報告されたAutospec数“COMB”は三つの読みの平均である。
【0133】
【表5】
Figure 2004524153
【0134】
本発明により製造した複合カラープラスクリア塗料が全ての外観特性で改良をもたらすことが分かる。溶剤ポッピングに対する抵抗性の改良も得られることも分かる。
【0135】
例8
透明塗料を第6表により製造した。
【0136】
【表6】
Figure 2004524153
【0137】
0.64%ADMA12、第三アミンをこの透明塗料に加えた。パネルは例6及び7と同様にして製造した。引掻き及び表面損傷をFord Laboratory Test Method BI 161−01により測定したが、これも全て参照までに本明細書に組み込む。外観を例6及び7と同様にして評価した。
【0138】
【表7】
Figure 2004524153
【0139】
本発明による透明塗料が、相溶性、外観及び耐引掻性及び表面損傷抵抗の改良をもたらすことが分かる。

Claims (27)

  1. 改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する熱硬化塗膜を製造する方法において、方法が、塗料を支持体に塗布して塗布支持体を製造するが、この塗料が、
    (A)
    (a)1種以上の活性水素含有化合物及び
    (b)アミノプラスト硬化剤(bi)1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有する少なくとも1種のアミノプラスト硬化剤(bi)から成る1種以上の架橋剤
    から成る塗膜成分、
    (B)pK2.5以下を有する1種以上の強酸から成る(Aa)と(Ab)との間の反応用の触媒、
    (C)沸点100℃を有する1種以上の第三アミンから成る揮発性触媒担体から成るものであり、
    塗布した支持体を熱硬化させて、支持体上に硬化塗膜を生成するが、塗膜形成成分(A)、非揮発性触媒(B)及び揮発性触媒担体(C)の相互作用が、硬化塗膜の最上部10%が硬化塗膜の最下部50%の平均架橋密度より大きい平均架橋密度を有するようなものである、改良された耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する熱硬化塗膜の製法。
  2. (Aa)と(Ab)の反応用の非揮発性触媒(B)をDNNSA、DNNDSA、DDBSA、p−TSA及びその混合物から成る群から選択する、請求項1に記載の方法。
  3. 揮発性触媒担体(C)が非揮発性触媒(B)のブロック剤として存在する、請求項1に記載の方法。
  4. 揮発性触媒担体(C)が150℃より高い沸点を有する第三アミンである、請求項1に記載の方法。
  5. 揮発性触媒担体(C)が少なくとも200℃の沸点を有する第三アミンである、請求項4に記載の方法。
  6. 揮発性触媒担体(C)が沸点200〜260℃を有する第三アミンである、請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも1種の水素含有化合物(a)及び少なくとも1種の架橋剤(b)を反応させてウレタン結合を生成する、請求項1に記載の方法。
  8. 1種以上の架橋剤(Ab)が、ホルムアルデヒド6モル以上とトリアジン1モルとの反応から生じるアミノプラスト樹脂を含有しない、請求項1に記載の方法。
  9. 実質的にちりめんじわのない外観及び耐引掻性及び表面損傷抵抗を有する多層塗布支持体を製造するに当たり、第一塗料を支持体に塗布して第一塗布支持体を生成し、第二塗料を第一塗布支持体に塗布して第二塗布支持体を生成するが、この第二塗料が、
    (A)
    (a)1種以上の活性水素含有化合物及び
    (b)アミノプラスト樹脂1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有する少なくとも1種のアミノプラスト樹脂(bi)から成る架橋剤
    から成る塗膜形成成分、
    (B)(Aa)と(Ab)との反応用の非揮発性触媒、
    (C)揮発性触媒担体
    から成るものであり、前記第二塗布支持体を硬化させて実質的にちりめんじわのない外観を有する多層塗布支持体を生成することから成る、多層塗布支持体の製法。
  10. 前記第一塗料が第三アミンから成る群から選択した化合物及び高イミノアミノプラスト樹脂から成る、請求項9に記載の方法。
  11. 第一塗料が第三アミンから成る、請求項9に記載の方法。
  12. 第一塗料が水性下塗塗料である、請求項11に記載の方法。
  13. 第二塗料が溶剤型透明塗料である、請求項9に記載の方法。
  14. 多層塗布支持体が、支持体に接着した硬化第一塗膜及びこの硬化第一塗膜に接着した硬化第二塗膜から成り、硬化第一塗膜が第一塗料の硬化により生成し、第二硬化塗膜が第二塗料の硬化により生成する、請求項9に記載の方法。
  15. 硬化第二塗膜が、硬化第二塗膜の最上部10%で硬化第二塗膜の最下部50%の平均架橋密度より大きい平均架橋密度を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 1種以上の架橋剤(Ab)が6モル以上のホルムアルデヒドと1モルのトリアジンの反応から生じたアミノプラスト樹脂不含である、請求項9に記載の方法。
  17. 1種以上の活性水素含有化合物(Aa)及び少なくとも1種の架橋剤(Ab)が反応してウレタン結合を生成する、請求項9に記載の方法。
  18. 1種以上の活性水素含有化合物(Aa)をカルバメート官能性樹脂、ヒドロキシル官能性樹脂及びその混合物から成る群から選択する、請求項9に記載の方法。
  19. 1種以上の活性水素含有化合物(Aa)及び架橋剤(A(bi))が反応してウレタン結合を生成する、請求項18に記載の方法。
  20. 非揮発性触媒(B)がpK2.5以下を有する酸触媒である、請求項9に記載の方法。
  21. 非揮発性触媒(B)をDNNSA、DNNDSA、DDBSA、p−TSA及びその混合物から成る群から選択する、請求項20に記載の方法。
  22. 非揮発性触媒(B)がDDBSAである、請求項21に記載の方法。
  23. 揮発性触媒担体(B)が揮発性触媒(C)上にブロック剤として存在する、請求項22に記載の方法。
  24. 揮発性触媒担体(C)が150℃より高い沸点を有する第三アミンである、請求項9に記載の方法。
  25. 揮発性触媒担体(C)が沸点少なくとも200℃を有する第三アミンである、請求項24に記載の方法。
  26. 揮発性触媒担体(C)が沸点200〜260℃を有する第三アミンである、請求項25に記載の方法。
  27. (A)
    (a)1種以上の活性水素含有化合物及び
    (b)アミノプラスト硬化剤(bi)1モル当たりNH0.5〜3.5モルを有する少なくとも1種のアミノプラスト硬化剤(bi)から成る1種以上の硬化剤{ここで、少なくとも1種の活性水素含有化合物(a)及び少なくとも1種の硬化剤(b)が反応してウレタン結合を生成する}から成る塗膜形成成分、
    (B)沸点少なくとも100℃を有する第三アミン及び
    (C)pK2.5以下を有する酸触媒
    から成る硬化性塗料。
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