JP2004523585A - サイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ阻害剤 - Google Patents
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Abstract
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)類を阻害する医薬的に有用な化合物に関するものである。特に、本発明の化合物は、5型のサイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE5)の有力な阻害剤であり、PDE6を含む他のホスホジエステラーゼに対するよりもこれに選択的である。本発明の化合物は、したがって、いろいろな治療の領域における有用性を有する。
【0002】
本発明の化合物は、哺乳類の性的障害の治療的ないし予防的処置に関して価値のあるものである。特に、化合物は、例えば、男性勃起機能不全(MED)、インポテンス、女性の性機能不全(FSD)、陰核機能不全、女性の性的欲求低下障害、女性の性的興奮障害、女性の性交疼痛害または女性性的オルガズム機能不全(FSOD)、並びに脊髄損傷による性的機能不全または、選択的セロトニン再摂取阻害剤(selective serotonin re-uptake inhibitor :SSRI)により誘発された性的機能不全のような、哺乳類の性的機能不全の治療において価値のあるものであり、また、有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされるその他の医学的症状の治療のためにも、明らかに有用であろう。
【0003】
このような症状は、早期分娩、月経困難、良性前立腺肥大症(BPH)、膀胱出口障害、失禁、安定な、不安定な、および異型(プリンズメタル型)の狭心症、高血圧、肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患、冠状動脈疾患、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症;例えば、皮経管冠動脈形成術後(post-PTCA)、末梢血管疾患、卒中、硝酸薬誘導耐性、気管支炎、アレルギー性喘息、慢性喘息、アレルギー性鼻炎のような、低減した血管開存性の状態;例えば、緑内障、視神経症、黄斑変性、眼内圧上昇、網膜ないし動脈閉塞のような眼の疾患および症状;および例えば、過敏性腸症候群(IBS)のような腸運動性の不全によって特徴づけられる疾患を包含するものである。有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされ、そして本発明の化合物で処置することが有用であろう、その他の医学的症状は、子癇前症、川崎病、硝酸薬耐性、多発性硬化症、糖尿病性ネフロパシー、自律神経および末梢神経障害を含む神経障害、特に、糖尿病性神経障害およびその諸症状(例えば、胃不全麻痺)、末梢糖尿病性神経障害、アルツハイマー病、急性呼吸不全、乾癬、皮壊死、癌、転移、禿、ナットクラッカー食道、肛門の亀裂、痔、低酸素性血管収縮、糖尿病、II型糖尿病、インシュリン抵抗性症候群、インシュリン抵抗性、耐糖能異常、並びに、血液透析間の血圧安定化を含む。
特に適した性的不全は、MEDおよびFSDを含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によれば、一般式I:
【化1】
[式中、YはCまたはNを表し、Yで示された位置のうち、少なくとも1つ、かつ2つ以下がNであり;
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0005】
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0006】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0007】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、
後ろの5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0008】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
【0009】
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、前記Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものである。]の化合物または、その製薬的若しくは獣医学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物、多形体またはプロドラッグが提供され、これらの化合物は、以下、総合して「本発明の化合物」と称される。
【0010】
本発明によれば、Yが荷電しないものとしたときの価数が許容する場合にのみ一般式(I)の化合物のR1、R2およびR3は存在する。
【0011】
一般式Iの好ましい化合物は、一般式IA、IB、IC、IDおよびIE:
【化2】
によって表されることができる。
【0012】
従って、本発明の好ましい1つの観点によれば、一般式IA、IB、IC、IDおよびIE:
[式中、
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ
、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0013】
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0014】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0015】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、
後ろの5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0016】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
【0017】
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、前記Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;
さらに、R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない。]の化合物が提供される。
【0018】
「アリール」なる用語は、本明細書において用いられる場合、フェニルおよびナフチル基を包含するC1〜C11アリール基を表すものである。
【0019】
「Het」なる用語は、本明細書において用いられる場合、4〜12員、好ましくは4〜10員の、環系を包含するものであり、該環系は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、そして、該環は、1ないしそれ以上の二重結合を含み得る、または、特性において非芳香族、部分芳香族、もしくは完全芳香族であり得る。該環系は、単環でも、二環でも縮合環でも良い。従って、この用語は、場合により置換された、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリダジニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピペリジニル、ピラゾリル、イミダゾピリジニルおよびピペラジニルのような基を包含するものである。Hetにおける置換は、Het環の炭素原子にて、あるいは、必要に応じて、1またはそれ以上のヘテロ原子にて、なされ得る。
「Het」基は、またN−酸化物の形であってもよい。
【0020】
R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16(それらが結合する窒素原子と共に)が表す複素環は、少なくとも1つの窒素原子を含む任意の複素環であり得、そして、該環は、必須窒素原子(疑義を避けるために説明すると、これは、R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16がそれぞれ結合する原子である。)を介して分子の残基へと結合した場合安定な構造を形成する。この点で、R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16(それらが結合する窒素原子と共に)が表される複素環は、4〜12員、好ましくは4〜10員の、環系を包含するものであり、該環系は、少なくとも1つの窒素原子を含み、そして、場合により窒素、酸素、および硫黄から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み得、また、該環は、1ないしそれ以上の二重結合を含み得る、または、特性において非芳香族、部分芳香族、もしくは完全芳香族であり得る。従って、この用語は、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、トリアゾリル、テトラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピラゾリルおよびピペラジニルのような基を包含するものである。
【0021】
「C1〜C6アルキル」(これは、アルキルHetおよびアルキルアリール基のアルキル部分を包含する。)なる用語は、本明細書において用いられる場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシル基を包含する。特に他に言及しない限り、アルキル基は、これが十分な数の炭素原子を有する場合、直鎖状でも分枝状でも、飽和でも不飽和でも、また環式でも非環式でももしくは部分的に環式/非環式でも、良い。本明細書において用いる好ましいC1〜C6アルキル基は、C1〜C3アルキル基である。「C1〜C6アルキレン」なる用語は、本明細書において用いられる場合、該基上の2つの位置で結合され得る、そしてその他の点については「C1〜C6アルキル」と同様に定義されるC1〜C6基を包含するものである。「アシル」なる用語は、C(O)−(C1〜C6)アルキルを包含する。
【0022】
「C1〜C6アルキルHet」および「C1〜C6アルキルアリール」なる用語において、「Het]および「アリール」は先に定義した通りである。置換されたC1〜C6アルキルHetおよびC1〜C6アルキルアリールは、環上および/またはアルキル鎖上に置換基を有し得る。前述した基群が置換され得るあるいは末端に有し得るハロ基は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0023】
塩基性中心を含む本発明の化合物の製薬的にまたは獣医学的に許容され得る塩は、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸およびリン酸のような無機塩で、カルボン酸で、または有機スルホン酸で、形成された非毒性の酸付加塩である。その例は、HCl塩、HBr塩、HI塩、硫酸塩ないし重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩ないしリン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、琥珀酸塩、糖酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、カンシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩を含む。本発明の化合物は、また、塩基との、製薬的にまたは獣医学的に許容され得る金属塩、特に、非毒性のアルカリまたはアルカリ土類金属塩を提供することができる。その例は、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛およびジエタノールアミンの塩を含む。適当な製薬学的塩の検討にあたっては、Berge et al, J. Pharm.Sci., 1977,66,1-19.を参照のこと。
【0024】
本発明の化合物の製薬的に許容され得る溶媒和物は、それの水和物を含む。
【0025】
また、本発明の化合物および種々の塩の範囲内に、これらの多形体が含まれる。
【0026】
1ないしそれ以上の非対称炭素原子を含む一般式Iの化合物は、2ないしそれ以上の立体異性の形において存在する。一般式Iの化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含む場合、cis(E)およびtrans(Z)異性も、また生じる。本発明は、一般式Iの化合物のそれぞれの立体異性体を包含し、また適当である場合、それらのそれぞれの互変異性型を、これらの混合物と共に包含するものである。ジアステレオ異性体の分離またはcisおよびtrans異性体の分離は、周知の技術、例えば、一般式Iの化合物の立体異性体混合物またはその適当な塩ないし誘導体の、分別結晶、クロマトグラフィーまたはHPLC、によって行うことができる。一般式Iの化合物のそれぞれの鏡像異性体はまた、対応する光学的に純粋な中間体から製造することができ、または分離により、例えば適当なキラル支持体を用いた対応するラセミ体のHPLCによって、もしくは対応するラセミ体の適当な光学活性酸ないし塩基との反応によって形成されたジアステレオマー塩の分別結晶によって、適当に調製することができる。
【0027】
全ての立体異性体は、本発明の範囲内に含まれる。
【0028】
本発明のさらに別の観点による化合物の好ましい一群は、先に定義されるような一般式IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物において:
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
但し、R5がHetである場合、該Hetは、一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;
さらに、R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない;
となる化合物である。
【0029】
本発明のさらに別の観点による化合物の好ましい一群は、先に定義されるような一般式IA、IBおよびIDの化合物において:
XはCHまたはNを表し、ここでXは好ましくはCHであり;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキル、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または
末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
但し、一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない;
ものとなる化合物である。
【0030】
本発明に係る化合物のさらにより好ましい一群は、一般式IG:
【化3】
により表すことのできる一般式IAおよびIDの化合物であり、ここで一般式IGはRGが先に定義されたR1であるか、R2であるかによって、式IAおよびIDに相当する。
【0031】
従って、本発明の好ましい観点により一般式IG:
[式中、
Xは、CHまたはNを表し、ここでXは好ましくはCHであり;
RGは、R1またはR2であり;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキルおよびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
XがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない。]
の化合物が提供される。
【0032】
一般式IGの化合物の好ましい一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R1であり、そして、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C3アルキル基は、場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ、また、C1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R3は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、ハ
ロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
となる化合物を含むものである。
【0033】
一般式IGの化合物のより好ましい一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R1であり、そして、メチル、エチルまたはC1〜C3アルキルHet(ここで前記C1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、また、R1は好ましくはC1〜C3アルキルHet(場合により、C1〜C6アルキルおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、また前記Het基は、少なくとも1つの窒素原子を含み、および場合により酸素または硫黄原子を含む、C−結合した5または6員の飽和または不飽和の複素環基であり、さらにこのHetは、より好ましくは、1つないし2つの窒素原子を含む、C−結合した5または6員の複素環基であり、;
R3は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはエチル、n−プロピルまたはイソプロピルで、最も好ましくはエチルであり;
R4は、C2〜C4アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、ここでC2〜C4アルキル基は好ましくはプロピルであり;
R5は、C1〜C4アルキルを表し、好ましくは、R5は、C1〜C3アルキル、より好ましくは、メチルまたはエチル、最も好ましくはエチルであり;そして、
R6、R9およびR10は、それぞれ独立して、メチルまたはエチル基から選択されたものである;
となる化合物を含むものである。
【0034】
本発明に係る化合物の別の好ましい一群は、一般式IGの化合物において:
XはCHを表し;
RGは、R2であり、そして、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)であり、そしてR2がC1〜C6アルキルである場合には、該アルキル基は、直鎖、分枝鎖または、一部もしくは全体が環状のものであってよく;
R3、R4、およびR5は、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
となる化合物を含むものである。
【0035】
一般式IGの化合物のより好ましいさらに別の一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R2であり、そして、C1〜C5アルキル、Het、またはアルキルHetであり、ここで前記HetまたはアルキルHetのHet基は、C−結合Het基(場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)であり、さらにRGがアルキルHetである場合、該アルキルHet基は、少なくとも1つの窒素原子を含み、および場合により酸素または硫黄原子を含む、5または6員の飽和または不飽和の複素環基であることが好ましく、ピロリジニルまたはイミダゾリル基が好ましく、また、RGがHetである場合、該Het基は、1または2つの窒素原子を含む、4または5員の複素環基であり、好ましくは、アゼチジニル基(ここでNは、先に述べたように場合により置換され得る。)であり、さらに、RGがC1〜C5アルキルである場合、該アルキルは好ましくはシクロプロピルメチルであり;
R3は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはエチル、n−プロピルまたはイソプロピルで、最も好ましくはエチルであり;
R4は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはプロピルまたはブチルであり;
R5は、C1〜C4アルキルを表し、好ましくは、R5は、C1〜C3アルキル、より好ましくは、メチルまたはエチル、最も好ましくはメチルであり;そして、
R6、R9およびR10は、それぞれ独立して、メチルまたはエチル基から選択されたものである;
となる化合物を含むものである。
【0036】
本発明に係る化合物のさらに別の好ましい一群は、一般式IGの化合物において:
XはCHを表し;
RGがR1である場合、RGはC1〜C3アルキルを表すか、または、RGはC1〜C6アルキルHetを表し、好ましくはC1〜C3ピリジルまたはピラゾリルであり、そしてRGがR1である場合、RGはより好ましくはC1〜C3アルキル、最も好ましくはメチルである;または
RGがR2である場合、RGはC1〜C6アルキルHetを表し、ここで前記HetはC−結合されており、好ましくはC1〜C3イミダゾリルまたはピラゾリルであるか、またはRGはHetを表し、ここで前記HetはC−結合されており、好ましくは場合によりN−置換されたアゼピジニル基であるか、またはRGはC1〜C5アルキルを表し、好ましくはシクロプロピルメチルまたはメトキシエチルであり、さらに、RGがR1である場合、RGはより好ましくは、C1〜C3イミダゾリルまたはC1〜C3ピラゾリルまたはシクロプロピルメチルであり;
R3は、C1〜C6アルキルを表し、好ましくはC1〜C4アルキル、より好ましくはエチルまたはプロピルであり;
R4は、C1〜C6アルキルを表し、好ましくはn−ブチル、t−ブチル、n−プロピル、エチルであり、RGがR1である場合より好ましくはエチルであり、またRGがR2である場合より好ましくはプロピルまたはt−ブチルであり;
R5は、C1〜C3アルキルを表し、好ましくはメチルである;
となる化合物を含むものである。
【0037】
本発明における一般式IA、IBまたはIDの好ましい化合物は、以下の化合物:
5−[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(2−メトキシエチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−[エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
【0038】
2−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(3−ピリダジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(3−ピリダジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(2−ピリジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
【0039】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−メチル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−イソプロピル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]
ピリミジン−7−オン;
2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−l−{[(2S)−l−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピペリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;または、
5−アリル−2−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−エチルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン;
並びにこれらの製薬的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたは多形体を含むものである。
【0040】
また、生物学的研究に適している一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の放射線標識された誘導体も、本発明の範囲内に含まれる。
【0041】
さらに、本発明は一般式I:
【化4】
[式中、YはCまたはNを表し、Yで示された位置のうち、少なくとも1つ、かつ2つ以下がNであり;
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0042】
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から
選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0043】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0044】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0045】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;または、
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含むものである。]の化合物または、その製薬的若しくは獣医学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物、多形体またはプロドラッグを提供する。
【0046】
調製
本発明の更なる観点によれば、以下に示すように、本発明の化合物の調製のための方法が提供される。
【0047】
以下のプロセスは、本発明の化合物を得るために採用されることができる一般的な合成手順を示すものである:
【0048】
1.一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ、対応する一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物の環化によって調製されることができる:
【化5】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびXは、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義されたものと同様である]。
【0049】
この環化は、ピリミドン環形成のための公知の方法を使用して、塩基性、中性、または酸性条件下に行うことができる。好ましくは、この環化は、例えば還流温度(または、密封容器において行う場合には、還流温度より高い温度)にて、溶剤としての適当なアルコールの存在下に、例えば、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、炭酸セシウム、またはカリウムビス(トリメチルシリル)アミドのような、アルコールまたはアミンのアルカリ金属塩を用いた塩基性条件下にて行われる。アルコールが溶剤として選択された場合、ピリジン−3−イルあるいはフェニル置換基の第2位で、アルコキシド交換を緩和することを意図する場合、一般式R4OHの適当なアルコールが用いられ得ることは、当業者に認識されることであろう。逆に、ピリジン−3−イルあるいはフェニル置換基の第2位での交換を避けるために、立体的に障害のあるアルコール(例えば、3−メチル−3−ペンタノール)を用いることができる。必要に応じて、等価の添加物(例えば、R4OAc)を、水酸化物捕捉剤として機能するように添加することが可能である。
【0050】
一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物は、それぞれ、対応する一般式IIIA、IIIC、IIIDおよびIIIEの化合物:
【化6】
[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義されたものと同様である。]
を、一般式IVの化合物あるいはそのカルボン酸誘導体:
【0051】
【化7】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義されたものと同様である。]
と反応させることにより調製することができる。
【0052】
このカップリング反応は、当業者にとって周知である通常のアミド結合形成技術によって行うことができる。例えば、トリエチルアミンまたはピリジンのような第三級アミンの過剰な存在下に、また、場合により、4−ジメチルアミノピリジンのような適当な触媒の存在下、例えばジクロロメタンまたはTHFのような適当な溶剤の存在下に、約0℃ない
し室温の温度にて、一般式IVの化合物のアシルハロゲン化(例えば、塩化)誘導体を、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物と反応させることができる。
【0053】
いろいろなその他のアミノ酸カップリング方法論を、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEを一般式IVの化合物にカップリングするために用いることが可能である。例えば、一般式IVの酸またはその適当な塩(例えば、ナトリウム塩)は、例えば、カルボジイミド(例えば、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)のような、適当な活性化剤で、場合により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物の存在下および/または4−ジメチルアミノピリジンのような触媒;ブロモトリス(ピロリジニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのようなハロトリスアミノホスホニウム塩;塩化2−クロロ−1−メチルピリジニウムのような適当なピリジニウム塩;もしくはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)のようなその他の適当なカップリング剤の存在下、活性化されることができる。いずれの種類のカップリング反応も、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドのような適当な溶剤中において、場合により、N−メチルモルホリンまたはN−エチルジイソプロピルアミンのような第3級アミンの存在下(例えば、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物、または、活性化剤のいずれかが酸付加塩の形で存在する場合)、約0℃ないし室温の温度で行うことができる。好ましくは、約1〜2モル当量の活性化剤と1〜3モル当量の任意の第3級アミンとが用いられ得る。
【0054】
あるいは、IVのカルボン酸官能基は、N,N’−カルボニルジイミタゾールのような試薬の過剰量を用いて、適当な溶剤、例えば、酢酸エチル、ジクロロメタンまたはブタン−2−オン、中にて、ほぼ室温ないし約80℃の温度で、活性化されることができ、その後、中間体イミダゾリドを一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物のいずれかと、約20℃ないし約90℃で、反応させる。
【0055】
さらに別の態様においては、先に定義されたような、一般式IA、IC、IDまたはIEの化合物は、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物を、一般式IVの塩化アシルまたは低級アルキルエステル誘導体とカップリングさせ、そして得られた一般式IIA、IIC、IIDまたはIIEの中間体化合物を上述したような方法を用いて環化する、ワンポットプロセスにおいて形成することができる。一般式IVの塩化アシル誘導体を用いる場合、適当な溶剤(例えば、ピリジン)は、酸捕捉剤として、並びに、現場カップリングおよび環化反応のための溶剤として、の双方として作用し得る。
【0056】
XがCHであり、そして、R5がMeである、一般式IVの化合物は、一般式Vの化合物:
【化8】
[式中、R4は、一般式IVの化合物に関して先に定義した通りであり、RPは、カルボン酸のための保護基(好ましくは低級アルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチル)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0057】
一般式Vの化合物は、一般式VIの化合物:
【化9】
[式中、RPは、一般式Vの化合物に関して先に定義した通りである。]
から、一般式R4−L(式中、R4は、一般式Vの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。)
と、例えば、室温ないし還流温度の間にて、適当な溶剤(例えば、アセトニトリル)中で、適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に反応させることによって、調製されることができる。
【0058】
一般式VIの化合物は、カルボン酸を保護するための標準条件を用いて化合物VIIから調製されることができる。
【化10】
【0059】
あるいは、一般式IVの化合物は、一般式VIIIの化合物:
【化11】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IVの化合物に関して定義した通りである。]から、酸化剤(例えば、メタクロロ過安息香酸(mCPBA))と、例えば、0℃ないし室温の間にて、適当な溶剤(例えば、ジクロロメタン)中で、反応させることによって、調製されることができる。
【0060】
一般式VIIIの化合物は、一般式IXの化合物:
【化12】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式VIIIの化合物に関して定義した通りである。]
から、例えば、濃塩酸と氷酢酸の混合物中の亜硝酸ナトリウムの作用によって、約−25℃ないし約0℃にて、最初に中間体ジアゾニウム塩を形成し、続いて、R5SSR5および銅塩(好ましくはCuBr2)と、例えば0℃ないし室温にて、反応させることによって、調製されることができる。
【0061】
一般式IXの化合物は、一般式Xの化合物:
【化13】
[式中、R4およびXは、先に一般式IXの化合物に関して定義した通りである。]
を、例えば、適当な触媒(例えば、カーボン上の10%パラジウム)の存在下に、室温ないし60℃の温度にて、適当な溶剤(例えばR4OH)中にて、60psiの水素を用いて、還元することによって調製することができる。
【0062】
あるいは、一般式VIIIの化合物は、一般式XIの化合物:
【化14】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式VIIIの化合物に関して定義した通りでありRPは、カルボン酸のための保護基(好ましくは低級アルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチル)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0063】
一般式XIの化合物は、一般式XIIの化合物:
【化15】
[式中、R4、XおよびRPは、先に一般式XIの化合物に関して定義した通りである。]から、まず、チオ尿素(1.1当量)およびニッケル(0)触媒(インサイチュで、塩化ビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)(0.05当量)とシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.075当量)から生成される。)と、適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中において、室温ないし80℃の温度にて反応させ、次いで、R5−L(式中、R5は、一般式XIの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]および適当な塩基(例えば、酸化カルシウム)を添加することによって、調製されることができる。
【0064】
XがNである一般式XIIの化合物は、一般式XIIIの化合物:
【化16】
[式中、R4およびRPは、先に一般式XIIの化合物に関して定義した通りである。]
から、トリフルオロ酢酸とトリフルオロ酢酸無水物との4:1混合物中でのN−ヨードスクシンイミド(1ないし2当量)と、室温ないし還流温度にて、反応させることにより、調製されることができる:
【0065】
あるいは、一般式IVの化合物は、一般式XIVの化合物:
【化17】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IVの化合物に関して定義した通りであり、RPは、カルボン酸のための保護基(好ましくはメチル、エチルまたはt−ブチルのような低級アルキル基)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0066】
一般式XIVの化合物は、一般式XVの化合物:
【化18】
[式中、R4、XおよびRPは、一般式XIVの化合物に関して先に定義した通りである。]
から、まず水中で室温にて亜硫酸ナトリウム(2当量)および重炭酸ナトリウム(2当量)と反応させ、次いで、水性アルコール(好ましくはR4OH)中で室温ないし還流温度にて炭酸ナトリウム(2当量)およびR5−L(式中、R5は、一般式XIVの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]と反応させることにより、調製されることができる。
【0067】
2.XがCHである一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物:
【化19】
[式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、RPは、保護基(例えばメチル)である。]
を脱保護化する、例えば、室温ないし70℃にて6M HClと反応させる、ことによっても、調製されることができる。
【0068】
一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIE(当業者は、XVIIAおよびXVIIDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化20】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびRPは、先に一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]の化合物、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下に、反応させ、アルキル化することによって調製されることができる。
【0069】
一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIE(当業者は、XVIIIAおよびXVIIIDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化21】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、RP−OH[式中、RPは、先に一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物に関して定義した通りである。]と、例えば室温ないし還流温度にて、適当な塩基(例えばカリウムtert−ブトキシド)の存在下に、反応させることによって、調製されることができる。
【0070】
一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE(当業者は、XIXAおよびXIXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化22】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、塩素化剤(例えば、POCl3)と、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、また場合により1ないし2当量の添加剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアニリン)の存在下に、反応させることで調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0071】
一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXA、XXC、XXDおよびXXE(当業者は、XXAおよびXXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう)の化合物:
【化23】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXEの化合物に関して定義した通りである]
の、前記プロセス1においてIA、IC、IDおよびIEの調製に関して述べたものと同様の条件を用いる環化によって調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXA、XXC、XXDおよびXXE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの一部であることを認識できるであろう。
【0072】
一般式XXA、XXC、XXDおよびXXEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIA、XXIC、XXIDおよびXXIEの化合物:
【化24】
[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式XXA、XXC、XXDおよびXXEの化合物に関して定義した通りである]
を、一般式IVの化合物あるいはそのカルボン酸誘導体と、前記プロセス1においてIIA、IIC、IIDおよびIIEの調製に関して述べたものと同様の条件を用いて、反応させることにより調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIA、XXIC、XXIDおよびXXIE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IIIA、IIIC、IIIDおよびIIIEの一部であることを認識できるであろう。
【0073】
3. また、R1、R2およびR3が、窒素に結合する場合に、水素でない、一般式IIA
、IIC、IIDおよびIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXA、XXC、XXDおよびXXE(当業者は、XXAおよびXXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に、反応させることによって調製されることができる。
【0074】
4.また、R1、R2およびR3が、窒素に結合する場合に、水素でない、一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE(当業者は、XIXAおよびXIXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に、反応させることによって調製されることができる。
【0075】
5.また、R1、R2およびR3が、炭素に結合する場合に、シアノ、C(O)R6、C(O)OR6、C(O)NR9R10、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基は、R1、R2、およびR3の定義において詳述したように、いずれも場合により、置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)である、一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物:
【化25】
[式中、X、R4、R5、R6、R9およびR10は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またHalは、Cl、BrまたはI(好ましくはBrまたはI)を表す。]
を、それぞれ、R3−FG、R1−FG、R3−FGおよびR2−FG
[式中、R1、R2、およびR3は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またFGは、以下のカップリング条件:
【0076】
(a) いわゆる“スズキ”条件(例えば、ホウ酸 1.2当量、K2CO3 2当量、およびPd(PPh3)4 0.1当量、還流温度、ジオキサンおよび水の4:1混合液中);
(b)いわゆる“スティル(Stille)”条件 (例えば、スタンナン 1.5当
量、LiCl 10当量、CuI 0.15当量、およびPd(PPh3 )4 0.1当量、還流温度、ジオキサン中);
(c)いわゆる“ヘック(Heck)”条件(例えば、アルケン[例えばC(O)R8
含有化合物を調製するためのブチルビニルエーテル] 2当量、Et3N 1.7当量、Pd(OAc)2およびP(o−tol)3の触媒量、MeCN中で室温ないし還流温度);
(d)いわゆる“ソノガシラ(Sonogashira)”条件(例えば、末端アルキン 1.5〜5当量およびPd(PPh3 )2Cl2/CuI 0.03当量、Et3NおよびMeCN中で室温ないし60℃[あるいはまた、C(O)R8含有化合物を調製するための
加水分解条件(例えば、0.3当量HgSO4、H2SO4、アセトン中で還流温度)を伴う。]);
(e) カルボニル化条件(例えば、1,2ビス(ジフェニルホスフィノ)−プロパン(DPPP)と組合わせた酢酸パラジウム(II)、一酸化炭素雰囲気下(例えば、約70psi)、過剰な求核原子(例えば、アルコールまたはアミン)および過剰な第三級アミン(例えば、Et3N)の存在下、並びに場合により、適当な溶剤(例えば、ジメチルスルホキシド)の存在下);
を利用するために必要とされる適当な官能基(当業者にとって明らである)である。]
と反応させることにより、調製されることができる。
【0077】
当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR3、R1、R3およびR2がHalである一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0078】
一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIEの化合物:
【化26】
[式中、X、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、適当なハロゲンと反応させることによって調製されることができる(例えば、臭素化は、室温ないし還流温度にて酢酸中で、1.5〜2.0当量の臭素および1.5〜2.0当量の酢酸ナトリウムと反応させることによって行うことができる。)。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIE)で表されてはいるが、それらが実際にはそれぞれR3、R1、R3およびR2が水素である一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0079】
一般式XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIEの化合物は、プロセス1の一般式IA、IC、IDおよびIEの対応する化合物の調製に関して記載されたそれらと類似する条件によって調製されることができる。
【0080】
6.また、一般式XIXEの化合物は、一般式XXIVEの化合物:
【化27】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]を、一般式XXVEの化合物:
R2−CHO XXVE
[式中、R2は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]
と、例えば、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、場合により適当な穏和な酸化剤(例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム)の存在下に、また場合により適当な有機溶剤(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド)中にて、反応させることで調製されることができる。
【0081】
あるいはまた、一般式XIXEの化合物は、先に定義したような一般式XXIVEの化合物を、一般式XXVIEの化合物:
R2−C(O)OH XXVIE
[式中、R2は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]
またはその適当なカルボン酸誘導体(例えば、酸ハロゲン化物またはオルソエステル)と、例えば、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、場合により適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)および/または適当な塩基の存在下に、
反応させることで調製されることができる。
【0082】
7. 一般式IBの化合物は、一般式XXVIIBの化合物:
【化28】
[式中、R1、R3、R4、R5およびXは、先に一般式IBの化合物に関して定義した通りである。]
を、例えば、当分野において公知の条件下にて、環化させることによって調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な(ルイス酸性の)脱水剤(例えば、オキシ塩化リン)および適当な溶剤(例えば、1,2−ジクロロエタン)の存在下での反応、あるいはその他の当分野において述べられているようなものを含むものである。
【0083】
一般式XXVIIBの化合物は、一般式XXVIIIBの化合物:
【化29】
[式中、R17は、C1〜C6アルキルを表し、そしてR1およびR3は、先に一般式XXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、一般式XXIXBの化合物:
【0084】
【化30】
[式中、R4およびR5は、先に一般式 XXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
またはその適当な酸付加塩(例えば、塩酸塩)と、例えば、当分野において公知の条件下において反応させることによって調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な溶剤(例えば、エタノール、エーテル、1,4−ジオキサン、またはN,N−ジメチルホルムアミド)中での反応を含むものである。
【0085】
一般式XXVIIIBの化合物は、例えば、一般式XXXBの化合物:
【化31】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、当分野において公知の条件下における、脱カルボキシル化のような、標準的技術によって調製されることができる。このような条件は、高められた温度(例えば、還流温度)で、適当な溶剤(例えば、メタノールまたはエタノール)の存在下で、そして、場合により、適当な塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム)の存在下での、反応を含むものである。
【0086】
一般式XXXBの化合物は、一般式XXXIBの化合物:
【化32】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXBの化合物に関して定義した通りである。]の、一般式XXXIIBの化合物:
【0087】
【化33】
[式中、R17は、先に一般式XXXBの化合物に関して定義した通りであり、Lは先に定義した通りである。]
との、例えば、当分野において公知の条件下における反応によって、調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な有機溶剤(例えば、THFまたはエーテル)、適当な塩基(例えば、ピリジン、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、リチウムジイソプロピル−アミド、ピペリジンまたはトリエチルアミン)
の存在下、場合により、適当な触媒(例えば、4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下、また場合により、過剰なXXXIIBを用いての、1,3−オキサゾール−
5(4H)−オンへのXXXIBの予備転化(デーキン−ウェスト(Dakin−West)反応)を行っての、反応を含むものである。
【0088】
あるいはまた、一般式XXVIIIBの化合物は、対応する一般式XXXIIIBの化合物:
【化34】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、まず酸素流の中のオゾンと反応させ、次いで、得られたオゾン化物を還元し、例えば、そのいずれの工程も当分野において公知の条件下において行うことによって調製することができる。オゾン化の条件は、例えば、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)での、適当な溶剤(例えば、ジクロロメタン)の存在下での反応を含む。中間体オゾン化物の還元のための条件は、例えば、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)での適当な還元剤(例えば、ジメチルスルフィド)との反応、およびその後の適当な塩基(例えば、ピリジン)での処理(同温度での)を含むものである。
【0089】
一般式XXXIIIBの化合物は、対応する一般式XXXIVBの化合物:
【化35】
[式中、L2は適当な脱離基(例えば、−N(CH3 )OCH3またはハロ)であり、そしてR1およびR3は、先に一般式XXXIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、一般式XXXVB:
【0090】
【化36】
[式中、Mは、Hまたは適当な金属含有部分(例えば、Na、Li、Mg(II)ハロゲ
ン化物、またはクプラート)であり、またR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
との、例えば、当分野において公知の条件下における反応によって、調製されることができる。このような条件は、一般式XXXVB[式中、Mは、Hを表す(例えば、エチルビニルエーテル)]、適当な有機リチウム試薬(例えば、tert−ブチルリチウム)、適当な溶剤(例えば、THF)、および場合により、適当な金属塩源(例えば、MgBr2
ジエチルエーテラート)を、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)で反応させることによって得られた混合物と、例えば、−80℃ないし室温にて適切な溶剤(例えば、THF)の存在下で、一般式XXXIVBの化合物とを反応させることを、含むものである。
【0091】
一般式XXXIVBの化合物は、対応する先に定義したような一般式XXXIBの化合物から当業者にとって公知の条件下に、調製されることができる。
【0092】
また、一般式XXVIIIBの化合物は、対応する一般式XXXVIBの化合物:
【化37】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、酸化剤(例えば、デス−マーチン ペルヨージナン(Dess−Martin periodinane))との、−78℃ないし還流温度で適当な溶剤(例えば、DCM)中での反応によって、調製されることができる。
【0093】
一般式XXXVIBの化合物は、一般式XXXVIIBの化合物:
【化38】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、R17OH[式中、R17は、先に一般式XXXVIBの化合物に関して定義した通りである。]中でHCl(g)と、−10℃ないし20℃にて反応させ、次いで、水性塩基(例えば、10% Na2CO3溶液)と、20℃ないし還流温度にて反応させることによって、調製されることができる。
【0094】
一般式XXXVIIBの化合物は、一般式XXXVIIIBの化合物:
【化39】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、適当なシアン化物源(例えば、アセトンシアノヒドリン)と、適当な溶剤(例えば、
DCM)中にて、場合により、塩基(例えば、Et3N)の存在下に、0℃ないし還流温度にて、反応させることによって調製されることができる。
【0095】
一般式XXXVIIIBの化合物は、一般式XXXIXBの化合物:
【化40】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、水素化物源(例えば、LiAlH4)と、適当な溶剤(例えば、THF)中にて、−78℃ないし20℃にて、反応させることによって調製されることができる。
【0096】
一般式XXXIXBの化合物は、当業者にとって公知の条件を用いて、一般式XXXIBの化合物から調製されることができる。
【0097】
一般式XXIXBは、標準的技術によって調製されることができ、例えば、対応する一般式XXXXBの化合物:
【化41】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式XXIXBの化合物に関して定義した通りである。]
またはその酸付加塩(例えば、塩化水素塩)を、ヒドラジンと、例えば、当業者にとって公知の条件下に反応させることによって調製されることができる。このような条件は、例えば、−10℃ないし室温にて適切な溶剤(例えば、低級アルコール(例えば、C1〜C3))の存在下での反応、あるいはその他の従来技術において述べられているようなものを含む。
【0098】
いずれも当分野において公知の条件下において、一般式XXXXBの化合物は、一般式XXXXIBの化合物から調製されることができ、また、一般式XXXXIBの化合物は、一般式XXXXIIBの化合物から調製されることができ、さらに、一般式XXXXIIBの化合物は、一般式IVまたはそれのカルボン酸誘導体の化合物から調製されることができる:
【化42】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式XXXXBの化合物に関して定義した通りである。]。
【0099】
一般式XXIXBの化合物は、また、一般式XXXXIIIBの化合物:
【化43】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XXIXBの化合物に関して定義した通りである]の、ヒドラジンとの、適当な溶剤(例えば、THF)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0100】
一般式XXXXIIIBの化合物は、一般式XXXXIVBの化合物:
【化44】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XXXXIIIBの化合物に関して定義した通りである]
の、メチル化剤(例えば、沃化メタン)との、適当な溶剤(例えば、アセトン)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0101】
一般式XXXXIVBの化合物は、一般式XXXXIIBの化合物の、ラウエソン(Lawesson)試薬との、適当な溶剤(例えば、トルエン)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0102】
一般式IIIA、IIIC、IIID、IIIE、VII、X、XII(式中、XはCHを表す。)、XIII、XV、XXIA、XXIC、XXID、XXIE、XXIVE、XXVE、XXVIE、XXXIB、XXXIIBおよびXXXVBの化合物並びにこれらの誘導体は、商業的に入手できないあるいは以下に詳述されていない場合でも、標準的技術に従って、容易に入手可能な出発物質から、適当な試薬および反応条件を用いて、上述した方法から類推することにより、あるいは周知の合成手順によって、得ることが可能である。例えば、一般式XXIVEの化合物は、US4039544に記載されている方法によって、あるいはこれより類推することにより、調製されることができる。
【0103】
上述した化合物群におけるアリールおよびHet基上の置換基は、当業者にとって公知の技術を用いて、導入される、および相互変換され得る。
【0104】
さらに、一般式I、IA、IB、IC、ID、IEの化合物およびこれらの前駆体において行うことができる標準的置換基または官能基の相互変換および転位は、以下に記載される手順を含むものである。この点に関して:
(i) アルコキシカルボニルは、酸性または塩基性条件下でカルボキシに加水分解され得る;
(ii) アミノは、アルキルアミノまたはジアルキルアミノを形成するために、アルキル化(アルキル化剤との反応によるか、あるいは還元的アルキル化によるもののいずれか)され得る;
(iii) アミノは、アシルアミノを形成するためにアシル化され得、またスルフォニルアミンを形成するためにスルフォン化され得る。
【0105】
加えて、いくつか非環式基は、当業者にとって公知の試薬および条件を用いることによって、例えば、Comprehensive Heterocyclic Chemistry II, edited by AR Katritsky, CW Rees and EFV Scriven, 1St Edition, Elsevier Science Ltd., Volumes 1-11 (1996)において述べられるようにして、いくつかの複素環基へと変換させることが可能である。
【0106】
本発明の化合物は、周知の技術を用いて、これらの反応混合物から単離されることができる。
【0107】
上記したプロセスを実行する過程において、中間体化合物の官能基は、保護基によって保護する必要があり得ることは、当業者によって理解され得るものであろう。
【0108】
保護することが望まれる官能基は、水酸基、アミノ基およびカルボン酸を含むものである。水酸基のための適当な保護基は、トリアルキルシリルおよびジアリールアルキルシリル基(例えば、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、またはトリメチルシリル)、アルキル(例えば、メチルまたはメトキシエチル)およびテトラヒドロピラニルを含むものである。アミノ基のための適当な保護基は、tert−ブチルオキシカルボニル、9−フルオレニル−メトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルを含むものである。カルボン酸のための適当な保護基は、C1〜6アルキルエステルまたはベンジルエステルを含むものである。
【0109】
官能基の保護および脱保護は、先に記載した反応段階の前または後のいずれでも行うことができる。
【0110】
当業者にとって公知である技術によって、保護基は除去することができる。
【0111】
保護基の使用は、“Protective Groups in Organic Chemistry", edited by JWF McOmie, Plenum Press (1973), “Protective Groups in Organic Synthesis", 2nd edition, TW Greene & PGM Wutz, Wiley-lnterscience (1991) および“Protecting Groups" by Philip J. Kocienski, Thieme, 1994 において、十分に述べられている。
【0112】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物を、別の、また、ある場合において、より簡単な方法で得るために、先に述べた個々のプロセスの段階は、異なる順番で実施することができる、および/または、個々の反応は全体的経路の異なる時期で行うことができる(すなわち、上記に特定の反応と関連して言及したものとは異なる中間体に対して、置換基が添加されることができる、および/または化学的変換が実行され得る。)ことは、当業者に理解されることであろう。これは、特定の基質において存在する他の官能基の性質、重要な中間体の入手可能性、および(もしあるならば)採用される保護基計画のような因子に、とりわけ依存するものである。明らかに、関連する化学物質のタイプは、前記合成段階において用いられる試薬の選択、用いられる保護基の必要性およびタイプ、並びに合成を達成するための順序に、影響を及ぼすであろう。
【0113】
塩基性中心を含む、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の製薬的に許容される酸付加塩は、周知の方法において調製されることができる。例えば、遊離塩基の溶液を、適当な酸で、そのままあるいは適当な溶剤中において処理し、そして得られた塩を、濾過によってあるいは反応溶剤の真空下での蒸発によって、単離することができる。製薬的に許容される塩基付加塩は、適当な塩基によって一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の溶液を処理することによる、類似する方法によって得ることができる。両方の種類の塩は、イオン交換樹脂技術を使用して、形成される、または相互転化することができる。
【0114】
本発明はまた、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩の全ての適当な同位体性変種を包含する。一般式I、IA、IB、IC、IDもしくはIEの化合物またはその製薬的に許容され得る塩の同位体性変種は、少なくとも一つの原子が同じ原子番号を有するが通常自然に存在する原子質量とは異なる原子質量の原子と取り替えられたものとして定義される。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩に包含されることができる同位体の例は、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clのような、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体を含むものである。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩のいくつかの同位体性変種、例えば、3Hまたは14Cのような放射性同位元素が取り込まれたものは、薬剤および/または基質組織の分布研究において有用である。トリチウム、すなわち、3H、およびカーボン−14、すなわち、14C同位体は、これらの調製および検出可能の容易性ゆえに、特に好ましいものである。さらに、ジュウテリウム、すなわち、2H、のような同位元素での置換は、より大きな代謝安定性からいくらかの治療的な利点、例えば、生体内半減期の増加または必要な投薬量の減少を得ることができ、そしてそれゆえいくつかの状況においては好ましいものである。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩の同位体性変種は、好ましい試薬の適当な同位体性変種を用いて、慣用の方法によって、例えば以下の実施例および調製例において例示した方法、または説明した調製方法によって、一般的に調製されることができる。
【0115】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物のいくつかの保護誘導体(これらは最後の脱保護段階の前に作られることができる)は、そのままでは薬理学的活性を有さないこともある、いくつかの例において、経口または非経口的に投与され、その後体内において代謝され薬理学的に活性な本発明の化合物を形成し得るものであることは、当業者によって理解されることであろう。この種の誘導体は、したがって、「プロドラッグ」と記述されることができる。さらに、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物のいくつかは、それぞれ、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの他の化合物のプロドラッグとして作用し得る。
【0116】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の全ての保護誘導体およびプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれるものである。
【0117】
本発明は、さらに、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEのcGMP PDE5阻害剤化合物と以下のものとの組合わせ(ここで、この組合わせは、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物の連続的、同時的、または複合投与によって投与されることができる)を包含する:
【0118】
(1) 1またはそれ以上の天然に存在するかまたは合成のプロスタグランジンまたはそのエステル。ここで用いられる好ましいプロスタグランジンは、アルプロスタジル、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンEo、13,14−ジヒドロプロスタグランジンE1、プロスタグランジンE2、エプロスチノール、天然、合成および半合成プロスタグランジン類およびその誘導体(2000年3月14日発行のUS 6,037,346(関連により本明細書中に取り込まれる。)に述べられたものを含む。)、PGEo、PGE1、PGA1、PGB1、PGF1α、19−ヒドロキシPGA1、19−ヒドロキシ−PGB1、PGE2、PGB2、19−ヒドロキシ−PGA2、19−ヒドロキシPGB2、PGE3α、カルボプロスト トロメタミン ディノプロスト、トロメタミン、ディノプロストン、リポプロスト、ゲメプロスト、メテノプロスト、サルプロスタン、ティアプロストおよびモキシシレートのような化合物を含む、および/または;
【0119】
(2) 1ないしそれ以上のα−アドレナリン作動性レセプター拮抗剤化合物(α−アドレノセプター、α−レセプターあるいはα−ブロッカーとしても知られる)。ここで用いられる好ましい化合物は、1998年6月14日に公開されたPCT出願W099/30697に開示されるようなα−アドレナリン作動性レセプター(α−アドレナリン作動性レセプターに関する記載は、参照により本明細書中に取り込まれ、そして、選択的α1−アドレノセプターないしα2−アドレノセプター、非選択的アドレノセプターを含むものである。)、好ましいα1−アドレノセプターは、フェントラミン、フェントラミンメシレート、トラゾドン、アルフゾシン、インドラミン、ナフトピジル、タムスロシン、ダピプラゾール、フェノキシベンザミン、イダゾキサン、エファラキサン、ヨヒンビン、ラウオルフィアアルカロイド、Recordati 15/2739、SNAP1069、SNAP5089、RS17053、SL89.0591、ドキサゾシン、テラゾシン、アバノキル、プラゾシンを含む;US 6,037,346[2000年3月14日]からのα2−ブロッカー類、ジベナルニン、トラゾリン、トリマゾシンおよびジベナルニン;US特許4,188,390、4,026,894、3,511,836、4,315,007、3,527,761、3,997,666、2,503,059、4,703,063、3,381,009、4,252,721および2,599,000(これらはいずれも参照により本明細書中に取り込まれる。)に記載されるようなα−アドレナリン作動性レセプター;α2−アドレノセプターは、場合によりピルキサミンのようなカリオトニック剤の存在下に、クロニジン、パパべリン、パパベリン塩酸塩を含む;および/または;
【0120】
(3) 1またはそれ以上のNO供与体(NO−作動剤)化合物。
本明細書において用いられる好ましいNO供与体化合物は、有機硝酸塩、例えば、モノ−、ジ−、トリ−硝酸塩、または有機硝酸エステル、例えば、グリセリルトリニトレート(ニトログリセリンとしても知られる。)、イソソルビド 5−モノニトレート、イソソルビド ジニトレート、ペンタエリスリトール テトラニトレート、エリスリチル テトラニトレート、ニトロプルシドナトリウム(SNP)、3−モルホリノシドノニミン モルシドミン、S−ニトロソ−N−アセチル ペニシラミン(SNAP)、S−ニトロソ−N−グルタチオン(SNO−GLU)、N−ヒドロキシ−L−アルギニン、アミルニトレート、リンシドミン、塩基性塩化リンシドミン、(SIN−1) S−ニトロソ−N−システイン、ジアゼニウム ジオレート、(NONOates)、1,5−ペンタンジニトレート、L−アルギニン、高麗人参、大棗、モルシドミン、Re−2047、および、公開されたPCT 出願 WO 0012075において述べられる、NMI−678−11およびNMI−937のようなニトロシル化マキシシライト誘導体類を含むものである;および/または;
【0121】
(4) 1またはそれ以上のカリウムチャンネルオープナー。
本明細書において使用される好ましいカリウムチャンネルオープナーは、ニコランジル、クロモカリム、レブクロマカリム、レマカリム、ピナシジル、クリアゾキシド、ミノキシジル、チャリブトトキシン、グリブライド、4−アミニピリジン、BaCl2を含む。;および/または
【0122】
(5) 1またはそれ以上のドーパミン作動薬、好ましくはアポモルフィン、または(WO 0023056で特許請求される)プラミペキソールおよびロピリノールのような選択的D2、D3またはD2/D3作動剤、レボドーパまたはカルビドーパ、(WO 0040226で特許請求されるような)PNU95666などである;および/または
(6) 1ないしそれ以上の血管拡張剤。本発明における使用に好ましい血管拡張剤は、ニモデピン、ピナシジル、シクランデレート、イソクスプリン、クロロプルマジン、ハロペリドール、Rec 15/2739、トラゾドンを含む;および/または
(7) 1ないしそれ以上のトロンボキサンA2作動剤;および/または
(8) 1ないしそれ以上の麦角アルカロイド;好ましい麦角アルカロイドは2000年3月14日発行米国特許6,037,346に記載されており、そして、アセテルガミン、ブラゼルゴリン、ブロメルグリド、シアネルゴリン、デロルゴトリル、ジスレルジン、マレイン酸エルゴノビン、酒石酸エルゴタミン、エチスレルギン、レルゴトリル、リセルギド、メスレルギン、メテルゴリン、メテルゴタミン、ニセルゴリン、ペルゴリド、プロピセルギド、テルグリドを含むものである;および/または
【0123】
(9) 心房性ナトリウム利尿因子(心房性ナトリウム利尿ペプチドとしても知られる)、BおよびCタイプ利尿因子の作用を調節する1またはそれ以上の化合物、例えば中性エンドペプチダーゼ阻害剤;および/または
(10) エナプリルのようなアンギオテンシン転換酵素を阻害する1またはそれ以上の化合物、およびオマパトリラトのようなアンギオテンシン転換酵素と中性エンドペプチダーゼの1またはそれ以上の複合阻害剤;および/または
(11) ロサルタンのような1またはそれ以上のアンギオテンシンレセプター拮抗剤;および/または
(12) L−アルギニンのような、1またはそれ以上のNO−シンターゼのための基質;および/または
(13) アムロジピンのような、1またはそれ以上のカルシウムチャンネルブロッカー;および/または
(14) 1ないしそれ以上のエンドセリンレセプターの拮抗剤およびまたはエンドセリン変換酵素阻害剤;および/または
(15) 例えばスタチン(例えば、アトルバスタチン/Lipitor(商標名))およびフィブレートのような、1ないしそれ以上のコレステロール低減剤;および/または
【0124】
(16) 1ないしそれ以上の抗血小板および抗血栓剤、例えば、tPA、uPA、ワルファリン、ヒルジン、他のトロンビン阻害剤、ヘパリン、トロンボプラスチン活性化因子阻害剤;および/または
(17) 1ないしそれ以上の、例えばレズリンのようなインシュリン増感剤および例えばグリピジドのような血糖降下剤;および/または
(18) 1ないしそれ以上のCOX2阻害剤;および/または
(19) プレガバレン;および/または
(20) ガバペンチン;および/または
(21) ドネジピルのような1ないしそれ以上のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;および/または
(22) 1ないしそれ以上のステロイド系抗炎症剤;および/または
(23) 1ないしそれ以上のエストロゲン作動薬および/またはエストロゲン拮抗剤、好ましくは、ラルオキシフェンまたはラソフォキシフェン、(−)−シス−6−フェニル−5−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6,7,8−テトラハイドロナフタレン−2−オールおよびその製薬的に許容され得る塩(以下の化合物A)(WO 96/21656中に調製方法が詳述される。);および/または
【化45】
【0125】
(24) 1ないしそれ以上、別のPDE阻害剤、特に、PDE 2,4,7または8阻害剤、好ましくはPDE2阻害剤、好ましくはそれぞれの酵素に対するIC50が100nM未満である前記阻害剤;および/または
(25) 1ないしそれ以上のNPY(神経ペプチド Y)阻害剤、より好ましくは、NPY1またはNPY5阻害剤、好ましくは、NPY1阻害剤、好ましくは該NPY阻害剤(NPY Y1およびNPY Y5を含む)は、IC50が100nM未満である、より好ましくはIC50が50nM未満であり、好ましいNPYおよび特にNPY1阻害剤化合物はEP−A−1097718に述べられている;および/または
(26) 1ないしそれ以上の血管作用性小腸ペプチド(VIP)、VIPミメティク、特に、1ないしそれ以上のVIPレセプターサブタイプ VPAC1、VPACまたはPACAP(下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ペプチド)が媒介するVIPミメティク、1またはそれ以上のVIPレセプター作動剤またはVIP類似体(例えば、Ro−125−1553)またはVIPフラグメント、VIPと組合わせた(例えば、Invicorp,Aviptadil)、1またはそれ以上のα−アドレノセプター拮抗剤;および/または
(27) 1ないしそれ以上のメラノコルチンレセプター作動剤またはモジュレーターまたはメラノコルチンエンハンサー、例えば、メラノタン II、PT−14、PT−141またはWO−09964002、WO−00074679、WO−09955679、WO−00105401、WO−00058361、WO−00114879、WO−00113112、WO 09954358で特許請求された化合物;および/または
【0126】
(28) 1ないしそれ以上のセロトニンレセプター作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、特に5HT1A(VML 670を含む)、5HT2A、5HT2C、5HT3および/または5HT6レセプターに対する作動剤、拮抗剤またはモジュレーター(WO−09902159,WO−00002550および/またはWO−00028993に述べられるものを包含する。);および/または
(29) ノルアドレナリン、ドーパミンおよび/またはセロトニン輸送体の1ないしそれ以上のモジュレーター、例えば、ブプロピオン、GW−320659;および/または
(30) 1ないしそれ以上のプリン作動性レセプターアゴニストおよび/またはモジュレーター;および/または
(31) 1ないしそれ以上のニューロキニン(NK)レセプター拮抗剤(WO−09964008において記載されいるものを含む);および/または
(32) 1ないしそれ以上のオピオイドレセプター作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、このましくはORL−1レセプターに対する作動剤;および/または
(33) 1ないしそれ以上のオキシトシン/バソプレッシンレセプターに対する作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、このましくは選択的オキシトシン作動剤またはモジュレーター;および/または
(34) 1ないしそれ以上のカンナビノイドレセプターのモジュレーター;および/または
【0127】
(35) 1ないしそれ以上のNEP阻害剤、好ましくは、NEPがEC 3.4.24.11である、より好ましくはNEP阻害剤がEC 3.4.24.11に対する選択的阻害剤である、さらに好ましくは選択的NEP阻害剤が、100nM未満のIC50を有する、EC 3.4.24.11に対する選択的阻害剤であるもの(例えば、オマパトリラト、サムパトリラト(sampatrilat))である場合であり、好ましいNEP阻害剤化合物はEP−A−1097719に開示されている;および/または
(36) 例えばエナラプリルのようなアンギオテンシン転換酵素を阻害する1ないしそれ以上の化合物、および例えばオマパトリラトのようなアンギオテンシン転換酵素と中性エンドペプチターゼの1ないしそれ以上の複合阻害剤;および/または
(37)1ないしそれ以上の三環系抗鬱薬、例えば、アミトリプチリン;および/または
(38)1ないしそれ以上の非ステロイド性の抗炎症性剤;および/または
(39) 1ないしそれ以上のアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害剤、例えば、キナプリル;および/または、
(40) 1ないしそれ以上の抗うつ薬(例えば、クロミプラミンおよびSSRI(例えばパロキセチンおよびセルトラリン));
ここで、組合わせは、共投与、同時投与、併用投与、または逐次投与のいずれの形態でもあり得る。
【0128】
医学的使用
本発明の化合物は、動物、特にヒトを含む哺乳類における薬理学的な活性を示すため有用である。これらは従って、医薬製剤として、ならびに動物用薬剤としての使用に適用されるものである。
【0129】
特に、本発明の化合物は、例えば、以下に述べる試験において示すように、cGMP PDE5の有力なかつ選択的な阻害剤であることが見い出され、従って、本発明の化合物は、ヒトまたは他の動物において、cGMP PDE5が示され、そしてcGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の処置において有用である。
【0130】
ここで、「処置」なる用語は、治療的(治癒的)、一時的ないし予防的処置を含めるものである。
【0131】
従って、本発明の更に別の観点によれば、cGMP PDE5が示される医学的症状の処置のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用が提供される。さらにcGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の処置のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用が、更に提供される。
【0132】
本発明の化合物は、先に詳述した哺乳類の性的不全、あるいはその他の症状ないし不全の治療的、一時的または予防的処置に有用であることが期待される。特に、該化合物は、男性勃起機能不全(MED)、インポテンス、女性の性機能不全(FSD)、陰核機能不全、女性の性的欲求低下障害、女性の性的興奮障害、女性の性交疼痛障害または女性性的オルガズム機能不全(FSOD)、並びに脊髄損傷による性的機能不全または、選択的セロトニン再摂取阻害剤(selective serotonin re-uptake inhibitor :SSRI)により誘発された性的機能不全のような、哺乳類の性的機能不全の治療において価値のあるものであり、また、有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされるその他の医学的症状の治療のためにも、明らかに有用であろう。このような症状は、早期分娩、月経困難、良性前立腺肥大症(BPH)、膀胱出口障害、失禁、安定な、不安定な、および異型(プリンズメタル型)の狭心症、高血圧、肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患、冠状動脈疾患、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症;例えば、皮経管冠動脈形成術後(post−PTCA)、末梢血管疾患、卒中、硝酸薬誘導耐性、気管支炎、アレルギー性喘息、慢性喘息、アレルギー性鼻炎のような、低減した血管開存性の状態;例えば、緑内障、視神経症、黄斑変性、眼内圧上昇、網膜ないし動脈閉塞のような眼の疾患および病状;および例えば、過敏性腸症候群(IBS)のような腸運動性の不全によって特徴づけられる疾患を包含するものである。
【0133】
有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされ、そして本発明の化合物で処置することが有用であろう、その他の医学的症状は、子癇前症、川崎病、硝酸薬耐性、多発性硬化症、糖尿病性ネフロパシー、自律神経および末梢神経障害を含む神経障害、特に、糖尿病性神経障害およびその諸症状(例えば、胃不全麻痺)、末梢糖尿病性神経障害、アルツハイマー病、急性呼吸不全、乾癬、皮壊死、癌、転移、禿、ナットクラッカー食道、肛門の亀裂、痔、低酸素性血管収縮、糖尿病、II型糖尿病、インシュリン抵抗性症候群、インシュリン抵抗性、耐糖能異常、並びに、血液透析間の血圧安定化を含む。
【0134】
特に適した症状は、MEDおよびFSDを含む。
【0135】
したがって、本発明は、動物(例えば、ヒトを含む哺乳類)において、cGMP PDE5阻害剤が必要とされる医学的症状を処置するかまたは予防する方法を提供し、そして、それはこのような処置を必要とする動物に本発明の化合物の治療学的に有効な量を投与することから成る。
【0136】
医薬調製
本発明の化合物は、活性成分(場合により非毒性の有機、または無機の、酸ないし塩基付加塩の形態でありえる)を、製薬的に許容され得る投与形態において有してなる医薬調剤の形態において、経口または任意の非経口経路によって通常に投与され得る。処置すべき不全および患者、ならびに投与経路によって、組成物は異なる投与量で投与されることができる。
【0137】
本発明の化合物は、また、cGMP−PDE、例えばcGMP−PDE5の阻害に役立つ他の任意の薬剤と組合わせることが可能である。
【0138】
本発明の化合物、その製薬的に許容される塩、およびいずれかの単位の製薬的に許容される溶媒和物は、単独で投与可能であるが、ヒトの治療においては、一般的に、意図される投与経路および標準的製薬実践に関して選ばれた適切な製薬添加希釈剤または担体との混合形態において投与され得る。
【0139】
例えば、本発明の化合物またはその塩ないしその溶媒和物は、風味剤または着色剤を含
み得る、錠剤、カプセル(ソフトゲルカプセルを含む)、膣坐剤、エリキシル、液剤または懸濁剤の形態において、例えば調節的−、併用的−、持続的−またはパルス的−供給適用のような、即時−、遅延−、制御−放出のために、経口的に、頬側にまたは舌下的に、投与されることができる。
【0140】
本発明の化合物は、また、海綿体内注射によって投与するされることができる。本発明の化合物はまた、速散性または速溶性投与形態で投与されることができる。
【0141】
このような錠剤は、微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、グリシンおよび澱粉(好ましくはコーン、馬鈴薯またはタピオカ澱粉)のような添加剤、グリコール酸ナトリウム澱粉、クロスカルメローズナトリウム、およびある複合ケイ酸塩のような崩壊剤、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチンおよびアカシアのような顆粒化結合剤を含み得る。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクのよう滑剤を包含することができる。
【0142】
同様なタイプの固形組成物は、また、ゼラチン・カプセルの充填物としても使用されることができる。この場合における好ましい添加剤は、ラクトース、澱粉、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールを含むものである。水性懸濁剤および/またはエリキシルに関して、本発明の化合物は、種々の甘味ないし風味剤、着色剤ないし染料と組合わせる、または乳化剤および/または懸濁剤と組合わせる、あるいは、水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンならびにこれらの混合物のような希釈剤と組み合わせることができる。
【0143】
調節的放出およびパルス的放出投与形態は、これらの即時放出投与形態に関して説明したような添加剤と共に、放出速度調節剤として作用する別の添加剤を含むことができ、これらは薬本体に被覆したり、および/またはその中に含ませることができる。放出速度調節剤は、特にこれらに限定されるわけではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレン酸化物、キサンタンガム、カルボマー、メタクリル酸アンモニウム共重合体、硬化ヒマシ油、カルナウバワックス、パラフィンワックス、フタル酸酢酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸共重合体およびこれらの混合物を含むものである。調節的放出およびパルス的放出投与形態は、放出速度調節添加剤の1種または組合わせを包含し得るものである。放出速度調節添加剤は、投与形態の内部、すなわち、マトリックス内に、および/または投与形態上、すなわち、表面ないし被覆上の、いずれにも存在させることが可能である。
【0144】
速散または溶解投与処方(FDDF) は、以下の成分を含むことができる:
アスパルテーム、アセスルファムカリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ジアスコルビン酸、アクリル酸エチル、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、メタクリル酸メチル、ミントフレーバー、ポリエチレングリコール、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素、ナトリウム澱粉グリコレート、ステアリルフマル酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトール。
【0145】
FDDFを述べるためにここで用いられた「分散」または「溶解」なる用語は、用いられる薬剤物質の溶解性に依存し、すなわち、薬剤物質が不溶性である場合、速散投与形態が調製されることができ、薬剤物質が可溶性である場合、すぐに溶解する投与形態を調製することができる。
【0146】
本発明の化合物はまた、非経口的に、例えば、海綿体内に、静脈内に、動脈内に、腹腔内に、鞘内に、脳室内に、尿管内に、胸骨内に、頭蓋内に、筋内に、または皮下的に投与することができ、あるいは輸液法によって投与することができる。このような非経口投与に関しては、これらは滅菌水溶液の形態で最も使われており、この形態においては、他の物質、例えば溶液を血液と等張にするのに十分な塩またはブドウ糖、を含むことができる。
【0147】
必要に応じて、水溶液は、適当に緩衝されなければならない(好ましくは、pH3〜9)。
【0148】
滅菌条件下における適当な非経口処方の調製は、当分野において周知の標準的製薬技術によって、容易に行うことができる。
【0149】
ヒトの患者に対する経口または非経口投与に関して、本発明の化合物またはその塩ないし溶媒和物の一日当たりの投与量は、通常、10〜500mg(単回投与または分割投与において)である。
【0150】
したがって、本発明の化合物またはその塩ないし溶媒和物の錠剤またはカプセルは、単回または必要に応じて、1度に2ないしそれ以上の回での投与で、5mgから250mgの活性化合物を含むことができる。
【0151】
医者は、いずれにしてもどんな個々の患者に対しても、最も適した実際の投与量を決定するであろうし、そしてそれは特定の患者の年齢、体重および応答性によって変化するであろう。上記の投与量は、平均的症例における一例である。もちろん、より高いまたはより低い投与量範囲である個々の例は、可能であり、そしてこれらは本発明の範囲内のものである。当業者は、ある症状(MEDおよびFSDを含む)の処置において、本発明の化合物が「要求」に応じて(すなわち、必要とされ、または望まれるならば)、単回投与として用いられることを理解できるであろう。
【0152】
錠剤処方例
一般的に、錠剤処方は、錠剤の全重量が50mg〜1000mgであるのに対し、代表的に、本発明に係る化合物(またはその塩)を約0.01mg〜500mg含むことができる。10mg錠剤の処方例が以下に例示される。
【0153】
* この量は、薬剤活性に基づいて代表的に調整される。
【0154】
このような錠剤は、標準の方法、例えば直接圧縮または湿式または乾式造粒法、によって製造されることができる。錠剤核部は、適当な保護膜でおおうことができる。
【0155】
本発明の化合物が、また、鼻腔内的または吸入によって投与されることができ、そして、これらは、好都合には適当な噴射薬、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA 134A(商標))または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA 227EA(商標))のようなヒドロフルオロアルカン、二酸化炭素、あるいはその他の適当なガスを使用する、加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器としてのドライパウダー吸入器またはエアゾールスプレーの形態において、供給されることができる。加圧エアゾール剤の場合、投与単位は、計量を行うバルブを提供することで、測定することが可能である。加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器は、例えば、溶剤としてエタノールと噴射薬との混合物を用いて、活性化合物の溶液または懸濁液を含有することができ、これは、さらに潤滑剤、例えば、ソルビタントリオレエートを含み得る。吸入器または注入器において使用されるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから形成される。)は、本発明の化合物と、例えば、ラクト−スまたは澱粉のような適当なパウダー基剤とのパウダー混合物を含有するように、処方され得る。
【0156】
エアゾールまたはドライパウダー製剤は、好ましくは、一計量投与量または「パフ(ひと吹き)」が、患者に供給するための本発明の化合物1〜50mgを含むように調節される。エアゾール剤を用いた一日当たりの全投与量は、1〜50mgであり、これは単回の投与量においてまたは、より一般的には、一日を通して分けられた投与量において、投与されることができる。
【0157】
本発明の化合物はまた、アトマイザーを介して供給されるように処方されることが可能である。アトマイザー装置のための製剤は、可溶化剤、乳化剤または懸濁剤として、以下の成分を含むことができる:水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール類、塩化ナトリウム、フッ化炭素類、ポリエチレングリコールエーテル類、ソルビタントリオレエート、オレイン酸。
【0158】
あるいはまた、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、坐薬またはペッサリーの形態で投与されることができ、または、それらは、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏または散粉剤の形態で局所的に適用されることができる。本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、また、経皮的に投与され得る。本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物はさらに、例えば、皮膚パッチの使用によって、経皮的に投与され得る。これらは、またさらに、眼、肺、または直腸経由で投与されることができる。眼的用途のために、本化合物は、場合により、塩化ベンジルアルコニウムのような防腐剤と組合わせて、等張の、pH調節され、滅菌された生理食塩水における微細化懸濁液として、または、より好ましくは、等張の、pH調節され、滅菌された生理食塩水における溶液として処方されることができる。あるいは、これらはペトロラタムのような軟膏において処方されることができる。
【0159】
皮膚への局所的適用に関して、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、例えば、以下のもの:鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化されたワックスおよび水の1つまたはそれ以上の混合物中に、懸濁もしくは溶解された当該活性化合物を含有する適当な軟膏として処方されることができる。
【0160】
あるいは、それらは、以下のもの:鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール、液状パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水の1つまたはそれ以上の混合物中に懸濁または溶解された、適当なローションまたはクリームとして処方されることができる。
【0161】
本発明の化合物は、また、シクロデキストリンと組合わせて用いられることが可能である。シクロデキストリンは、薬剤分子と封入および非封入複合体を形成するものとして公知である。薬剤−シクロデキストリン複合体の形成は、薬剤分子の溶解度、溶解速度、生物学的利用率および/または安定性特性を改変することが可能である。薬剤−シクロデキストリン複合体は、多くの投薬形態および投与経路に関して一般的に有用である。さらにシクロデキストリンは、薬剤との直接的な複合体化に代えて、例えば、担体、希釈剤または可溶化剤のような補助添加剤として用いられることも可能である。α−、β−、およびγ−シクロデキストリンは、最も一般的に用いられるものであり、そして、好ましい例はWO-A-91/11172、WO-A-94/02518およびWO-A-98/55148に記載されている。
【0162】
一般に、ヒトにおいては、本発明の化合物の経口投与が、最も便利であり、そして、例えば、MEDにおいて、海綿体内的(i. c.)投与に関連する周知の欠点を避けるために、好適な経路である。典型的なヒトに対するMEDにおける好ましい経口投与量は、必要時に、化合物25〜250mgである。患者が嚥下障害または経口投与後の薬剤吸収障害にかかっている状況においては、薬は非経口的に、舌下的に、または頬側に、投与されることができる。
【0163】
獣医的使用に関して、本発明の化合物、またはその獣医学的に許容され得る塩、または、その獣医学的に許容され得る溶媒和物またはプロドラッグは、通常の獣医学的な診療に従った適当な許容され得る製剤として投与され、そして獣医師は、ある特定の動物に対して最も適当な投薬量および投与経路を決定する。
【0164】
したがって、本発明のさらに別の観点によれば、製薬的にまたは獣医学的に許容され得るアジュバント、希釈剤または担体と混合された本発明の化合物を含む製薬製剤が提供される。
【0165】
本発明の化合物がサイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)類を阻害し、特に、cGMP PDE5の有力なおよび選択的な阻害剤であるという事実に加えて、本発明の化合物は、従来技術において公知の化合物よりも、さらに効き目があり、より毒性が低く、より幅広い範囲の活性を有し、より有力であり、より副作用が少なく、より簡単に吸収され、または、それらは有用なその他の薬理学的な特性を有するという、利点もまた備えたものである。
【0166】
生物学的利用能
好ましくは、本発明の化合物は、経口で生物学的に利用可能である。経口での生物学的利用能は、経口投与された薬剤が体循環に到達する割合に関するものである。薬剤の経口的な生物学的利用能を決定する因子は、溶解性、膜透過性および代謝安定性である。代表的に、最初に試験管内にて、そして次に生体内で行うスクリーニングカスケード技術が、経口的な生物学的利用能を測定するために用いられる。
【0167】
溶解性、すなわち胃腸管(GIT)の水分による薬剤の可溶化は、GITを模倣する適当なpHにて行われた試験管内溶解度実験から予測することが可能である。好ましくは、本発明の化合物は、50mcg/mlの最小溶解度を有する。溶解度は、例えば、Adv. Drug Deliv. Rev. 23, 3-25, 1997において述べられるような公知の標準的手順によって測定することが可能である。
【0168】
膜透過性は、GITの細胞を通じての本化合物の通過に関連するものである。親油性は、これを予測する場合の重要な特性であって、有機溶剤および緩衝液を用いる試験管内のLog D7.4計測によって決められる。好ましくは、本発明の化合物は、−2〜+4、より好ましくは−1〜+2のLog D7.4を有する。このLog Dは、例えば、J. Pharm. Pharmacol. 1990, 42:144に記載されているような当分野において公知の標準的手順を用いて測定することができる。
【0169】
caco−2のような細胞単膜アッセイは、例えばp−グリコプロテインのような排出輸送体の存在下での好適な膜透過性の予測を実質的に補足するものである(いわゆるcaco−2フラックス流量)。好ましくは、本発明の化合物は、2×10-6cms-1を超える、さらに好ましくは5×10-6cms-1を超えるcaco−2流量を有するものである。caco流量値は、例えば、J. Pharm. Sci, 1990, 79, 595-600に記載されているような当分野において公知の標準的手順を用いて測定することができる。
【0170】
代謝安定性は、吸収プロセスの間に化合物を代謝するGITまたは肝臓の能力:第1の通過効果を指すものである。ミクロソーム、肝細胞その他のような検定システムは、代謝障害を予測する。好ましくは、実施例の化合物は、0.5未満の肝抽出と釣り合う、検定システムにおける代謝安定性を示す。検定システムおよびデータ操作の例は、Curr. Opin. Drug Disc. Devel., 201, 4, 36-44, Drug Met. Disp., 2000, 28, 1518-1523において述べられている。
【0171】
上記のプロセスの相互作用のために、薬がヒトにおいて経口で生物学的に利用可能であることの更なる裏付けは、動物における生体内実験によって得ることができる。絶対的生物学的利用能は、これらの研究において、経口経路によって本化合物を別々にあるいは混合物として投与することによって決定される。絶対測定(吸収%)のために、静脈内経路も用いられる。動物における経口的生物学的利用能の評価の例は、Drug Met. Disp., 2001, 29, 82-87; J. Med Chem, 1997, 40, 827-829, Drug Met. Disp., 1999, 27, 221-226において見い出し得る。
【0172】
本発明の化合物の生物学的活性は、以下の試験方法により測定された。
【0173】
ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害活性
本発明の化合物は、有力で選択的なcGMP PDE5阻害剤である。サイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェート(cGMP)およびサイクリックアデノシン3’,5’−モノホスフェート(cAMP)ホスホジエステラーゼに対する試験管内PDE阻害活性が、これらのIC50値(酵素活性の50%阻害に要する化合物の濃度)を測定することによって決定された。
【0174】
所要 PDE 酵素は、ヒト海綿体、ヒト血小板、ヒト心室、ヒト骨格筋並びにヒトおよびイヌ網膜を含む種々の源から、本質的にW. J. Thompson およびM. M. Appleman (Biochem., 1971,10,311)の方法によって、単離された。特に、cGMP−特異的PDE(PDE5)およびcGMP−阻害cAMP PDE(PDE3)は、ヒト海綿体組織またはヒト血小板から得られ;cGMP−刺激PDE(PDE2)は、ヒト海綿体またはヒト血小板から得られ;カルシウム/カルモジュリン(Ca/CAM)−依存性PDE(PDE1)は、ヒト心胞から得られ;cAMP−特異的PDE(PDE4)は、組換えクローンまたはヒト骨格筋から得られ;光受容体PDE(PDE6)は、ヒトまたはイヌ網膜から得られた。ホスホジエステラーゼ7−11は、SF9細胞にトランスフェクションした完全長ヒト組換えクローンから発生した。
【0175】
検定は、W. J. Thompson ら. (Biochem., 1979, 18, 5228) の「バッチ」法の改良法を用いて、あるいはAmersham plcの製品コードTRKQ7090/7100に記載のプロトコルの改良法を用いた AMP/GMPの直接検出用シンチレーション近接法を用いて行われた。要約すれば、PDE阻害剤の効果は、IC50≒Kiとなるような種々の阻害剤濃度および低濃度の基質(濃度〜1/2Kmでの非標識と[3H]標識の3:1比中におけるcGMPまたはcAMP)の存在下で酵素の固定量を検定することにより行われた。最終検定容量は、アッセイバッファ[20mM Tris−HCl pH7.4、5mM MgCl2、1mg/mlウシ血清アルブミン]を用いて102μlとされた。反応が酵素により開始され、<30%基質交代を与えるまで30℃での30〜60分間インキュベートされ、そして50μl珪酸イットリウムSPAビーズ(PDE 3、9および11に対するそれぞれの非標識サイクリックヌクレオチド3mMを含む)を用いて終止させた。プレートは再封止され、そして20分間振盪され、その後ビーズは暗所に30分間静置され、そして、その後、トップカウントプレートリーダー(TopCount plate reader;Packard, Meriden, CT)において計数された。放射活性単位は、阻害されていない比較対照(100%)の%活性に変換され、そして、‘Fit Curve' Microsoft Excel エクステンションまたは社内の等価物を用いて、阻害剤濃度および得られた阻害剤IC50値に対してプロットされる。これらのテストからの結果は、本発明の化合物がcGMP−特異的PDE5の有力なおよび選択的な阻害剤であることを示す。
【0176】
機能活性
これは、S. A. Ballardら(Brit.J. Pharmacol., 1996, 118 (suppl.), abstract 153P)によって述べられるように、予め緊縮されたウサギ海綿体組織片のナトリウムニトロプルシド誘導弛緩を高める本発明の化合物の能力を測定することによって、試験管内的に評価されることができる。
【0177】
生体内活性
これは、Trigo-Rochaら(Neurourol. and Urodyn., 1994, 13,71)によって述べられるところに基づく方法を用いて、麻酔をかけられたイヌにおいて、ナトリウムニトロプルシドの海綿体内注射によって誘導されるペニスの海綿体における圧力上昇を高める、本発明の化合物の能力を、静脈内投与の後に測定するスクリーニングによって評価されることができる。
【0178】
安全性プロファイル
本発明の化合物は、薬害反応を観察するために、マウスやイヌのような動物において、種々の静脈内および経口投与量で、試験されることができる。
【0179】
試験管内代謝
試験管内代謝実験は、ヒトから採取された肝臓のミクロソーム分画において行われた。移植品質のヒト肝臓組織は、ザ インターナショナル インスティテュート フォア ザアドバンスメント オブ メディシン(the International Institute for the Advancement of Medicine)(Exton、PA、USA)から得られた。ミクロソームは、Biochemical Pharmacology, 1966, 48, 2147-2156に記載されている方法に従って調製され、そして−80℃で保存された。タンパク質およびシトクロムP450の濃度は、Journal of Biological Chemistry, 1951, 193, 265-275 およびJournal of Biological Chemistry, 1964,239,2370-2378に記載されている標準的方法によって測定された。
【0180】
ミクロソームインキュベーション(1.5ml)は、0.5μM シトクロムP450、200mM リン酸緩衝液(pH7.4)、0.1M MgCl2、0.1M イソクエン酸、1U/ml イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、および20mM β−NADPを含んで調製された。37℃で5分間の予備インキュベーションを行い1μMの初期基質濃度を得た後に試験化合物を加えた。混合物を37℃でインキュベートし、そして試料(100μl)を分析のために、60分までの間採取した。試料における代謝は、内部標準(試験化合物に類似した物理化学的特性を有するように選択される)を含むNaOH(0.1M)の添加によって終止され、次いで、酢酸エチル(2ml)中へと抽出された。抽出物を乾燥するまで蒸発させ、そしてLC−MS/MS(Hewlett Packard HP1100 バイナリーポンプ、Hypersil HS100 C18、5cm×4.6mm内径、5μmカラム、 90:10のメタノール/水(水性部分は氷酢酸によりpH4に調整)中の2mM 酢酸アンモニウムの移動相を用いて、流速1ml/分)によって分析された。質量分析計は、陽イオン多重反応モニタリング(multiple reaction monitoring:MRM)検出モードを用いる、TurbolonSprayインタフェースを有するSciex API 2000であった。窒素がカーテン、ネブライザー、TurbolonSprayおよび衝突ガスとして使われ、そして、TurbolonSpray温度は100℃であった。代表的な電圧は以下の通りであった:IS=5.2kV;RNG=380V;Q0=−10V;IQ1=−11V;ST=−15;RO1=−11V;MU=Sciexユーザー・マニュアルに従い調整されたゲイン。衝突エネルギーは、高MRMに関して55eV、OR=65V。滞留時間は、50msec休止を有する200msecであった。データは、MSExpress v 1.1を用いて得られ、Macquan 1.5(PE Sciex)を用いて処理された。ヒトミクロソーム調製物の消滅速度定数(k)は、ログ比率(試験化合物/内部標準)対時間の1次回帰によって決定された。試験管内ヒトミクロソーム半減期が、式t1/2 = In 2/kにより決定された。これらの研究からの結果は、本発明の化合物が公知の化合物のヒト肝臓ミクロソーム(HLM)半減期より大きいHLM半減期を有することを示す。
【0181】
これゆえ、本発明の化合物の顕著な利点は、これらが、従来の化合物よりもより長い試験管内ミクロソーム半減期を有するということである。このような試験管内ミクロソーム半減期における改善は、生体内におけるクリアランスの低減を指示するものである。
【0182】
実施例1〜22、24〜26および28〜29のような、本発明の好適な化合物は、PDE5酵素に関し約30nM未満のIC50値を有する。実施例1〜3、5、7〜19、24〜25 および28〜29 のようなより好ましい化合物は、約10nM未満のIC50値を有する。
【0183】
PDE6酵素に対するよりもPDE5酵素に対して、10倍超、より好ましくは50倍超、さらに好ましくは100倍超、および最も好ましくは200倍超の選択性と共に、PDE5酵素に関し約30nM未満、より好ましくは10nM未満、特に好ましくは5nM未満のIC50値を有する化合物が特に好ましい化合物である。
【0184】
前の段落に記載されている化合物の特に好適な一群は、先に詳述した方法に従って測定した際に、30分を超える、より好ましくは60分を超える、特に好ましくは120分を超えるヒト肝臓ミクロソーム(HLM)半減期を有する化合物である。約30分を超えるないしは約30分に等しいHLM半減期を有する好ましい化合物は、実施例1、2、9、11、12、14、18および19の化合物を含む。
【0185】
当業者は、HLM半減期における増加が、主としてシトクロムP450介在性代謝によって浄化される化合物に関するヒトにおけるクリアランスの低減を予期するものであることを認識できるであろう。
【0186】
実施例および調製
本発明の化合物の合成、および、そこで使用する中間体の合成が、以下の実施例および調製例によって説明される。
【0187】
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルが、Varian Unity 300またはVarian Inova 400分光計のいずれかを用いて記録され、そして、全ての場合において、提案された構造と整合した。特徴のある化学的シフト(δ)は、主要なピークの指定ための周知の省略形、例えば、s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット、m、マルチプル;br、ブロード、を使用して、テトラメチルシランからppmダウンフィールドにおいて与えられた。
【0188】
質量スペクトル(m/z)は、熱噴霧イオン化モード(thermospray ionisation mode:TSP)のFisons Instruments Trio質量分析計を使用するか、または電子噴霧イオン化モード(electrospray ionisation:ES)−陽性および/または陰性のイオン化モードのFinniganナビゲータを使用して記録された。
【0189】
旋光度は、Perkin Elmer 341偏光計において測定された。
【0190】
「カラムクロマトグラフィー」なる用語は、本明細書においては、シリカゲル(0.04〜0.06mm)を用いた順相クロマトグラフィーに関するものである。
【0191】
用語集
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
KHMDS ビス(トリメチルシリル)アミドカリウム
Me メチル
mp 融点
nOe 核オーバーハウザー効果
【0192】
中間体の合成
調製1 2−ヒドロキシ−5−(メチルスルフォニル)安息香酸メチル
0℃の2−ヒドロキシ−5−(メチルスルフォニル)安息香酸(5.80g、26.8mmol、J. ChemSoc.,Perkin Trans 1 1978,6,633−638の手順に従い調製)のMeOH溶液(150ml)中が、HCl(g)で飽和された。溶液は、室温に温められて、そして3時間還流にて加熱された。冷却において形成した固体は、濾過され乾燥され、表題化合物 (4.40g、19.1mmol、71%)が得られた。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 11.10(s,1H),8.20(s,1H),7.90(d,1H),7.15(d,1H),3.85(s,3H),3.10(s,3H)。
MS(TSP)m/z 248(MNH4 +)。
【0193】
調製2 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
MeCN(100ml)中に、調製1の表題化合物(4.40g、19.1mmol)、ヨードエタン(4.88g、31.2mmol)、およびK2CO3(3.10g、22.5mmol)を含む混合物が、70℃にて18時間加熱された。混合物は濾過され、冷却され、そして、濾液は真空において濃縮され、白色固体(4.70g、18.2mmol、95%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDC13)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.20(q,2H),3.90(s,3H),3.00(s,3H),1.50(t,3H)。
MS(TSP)m/z 276(MNH4 +),(259(MH+)。
【0194】
調製3 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製2の表題化合物(4.80g、18.6mmol)のMeOH(80ml)溶液および1M NaOH(22ml,22mmol)が20℃で24時間攪拌された。溶液は、真空中で濃縮され、そして、水(20ml)が残留物に加えられた。混合物は、2M HClを用いてpH1まで酸性化され、そして、EtOAc(2×50ml)を用いて抽出された。抽出物は、乾燥され(MgSO4)て、濾過され、真空で濃縮されて、黄色の固体を得た。エチルエーテルを用いての摩砕は、白色固体(3.80g、15.6mmol、84%)として、表題化合物を与えた;mp 139−141℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.15(d,1H),4.40(q,2H),3.05(s,3H),1.60(t,3H)。
MS(TSP)m/z 262(MNH4 +)。
C10H12O5Sに関する分析計算値:C,49.17;H,4.95。検出値:C,49.07; H,4.90。
【0195】
調製4 3−エチル−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製5 5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(1.62g、8.80mmol、WO9849166における手順を用いて調製。)、2−ブロモエチルメチルエーテル(1.23g、8.85mmol)および炭酸セシウム(2.90g、8.92mmol)の混合物が、20℃で20時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は、EtOAc(125ml)および塩水(100ml)とに分離された。各相が分離され、そして有機相は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,97:3)によって純化され、調製4の表題化合物(831mg、3.43mmol、39%):1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.38(s,1H),8.18(s,1H),4.22(t,2H),3.68(t,2H),3.20(s,3H),2.82(q,2H),1.19(t,3H);
MS m/z 260(MNH4 +)および
調製5の表題化合物(793mg、3.27、37%)
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.94(s,1H),7.65(s,1H),4.28(t,2H),3.70(t,2H),3.22(s,3H),2.98(q,2H),1.18(t,3H);
MS m/z 243(MH+)
を得た。
【0196】
調製6 4−アミノ−5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
エタノール(20ml)中の、調製5からの表題化合物(2.07mmol、500mg)および木炭(50mg)上の10%パラジウムの混合物が、50psi、20℃にて18時間、水素化された。反応混合物が、Arbocel(R)を通して濾過され、そして、濾液は真空において濃縮され、白色固体(395mg、1.86mmol、90%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.01(s,1H),6.90(s,1H),4.39(s,2H),4.09(t,2H),3.63(t,2H),3.20(s,3H),2.57(q,2H),1.03(t,3H)。
MS m/z 213(MH+)。
【0197】
調製7 4−{[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM(10ml)中の、調製3(244mg、1.00mmol)、調製6(212mg、1.00mmol)からの表題化合物、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(135 mg、1.00mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.00mmol、192mg)およびEt3N(101 mg、1.00mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。更なるDCM(10ml)および水(10ml)が添加され、そして混合物は振盪され、そして、層が分離した。有機相は、乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空にて濃縮された。
【0198】
残留物は、EtOAcを用いて摩砕され、白色固体(260mg、0.59mmol、59%)として、表題化合物を得た;mp 190−192℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 10.10(s,1H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.35(s,1H),7.25(s,1H),4.35(q,2H),4.20(t,2H),3.70(t,2H),3.20(s,3H),3.15(s,3H),2.70(q,2H),1.40(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(TSP)m/z 439(MH+)。
高解像度MS m/z C19H27N4O6Sに関する計算値: 439.1646;検出値:439.1644(MH+)。
【0199】
調製8:2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
炭酸セシウム(38.1mmol、12.4g)が、調製1の表題化合物(6.00g、25.2mmol)のMeCN(200ml)溶液に加えられ、そして、混合物は20℃にて1時間攪拌された。1−ヨード−2−メチルプロパン(15.1g、82.0mmol)が添加され、そして混合物は還流にて18時間加熱された。混合物は濾過され、そして、濾液が真空にて濃縮された。DCM(200ml)および水(150mi)が添加され、そして、混合物は振盪された。有機相が、乾燥され(Na2SO4)、濾過されて、白色固体(6.85g、23.9mmol、95%)として、表題化合物を得た;mp 76−81℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 8.40(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),3.95(s,3H),3.90(d,2H),3.05(s,3H),2.20(nonet,1H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 304(MNH4 +)。
C13H18O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,53.85;H,6.40、検出値:C,54.06;H,6.26。
【0200】
調製9 2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製8の表題化合物から収率81%で調製された;mp 149〜153℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.20(d,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.30(nonet,1H),1.15(d,6H)。
MS(TSP)m/z 290(MH+)。
C12H16O5S・0.125H2Oに関する分析計算値:C,52.49;H,5.97。検出値:C,52.35;H,5.82。
【0201】
調製10 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率59%で調製された;mp 225〜227℃。
1H NMR(300 MHz,CDC13)δ 9.70(br s,1 H),9.45(br s,1 H),8.80(s,1 H),8.55(d,1H),8.05(d,
1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.30(不明瞭,1H),7.20(d,1 H),5.70(br s,1 H),5.60(s,2H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.70(q,2H),2.40(nonet,1H),1.20(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 500(MH+)。
C24H29N5O5Sに関する分析計算値:C,57.69;H,5.85;N,14.02。検出値:C,57.64;H,5.82;N,14.03。
【0202】
調製11 2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
MeCN(30 ml)中の、調製1の表題化合物(2.00g、8.69mmol)、1−ブロモ−2−メトキシエタン(2.55g、18.4mmol)およびK2CO3(1.44g、10.4mmol)の混合物が、70℃で4日間加熱された。混合物は濾過され、そして、濾液は真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(100% DCM)によって純化され、表題化合物(2.33g、8.09mmol、93%)を得た。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.30(t,2H),3.90(s,3H),3.80(t,2H),3.45(s,3H),3.05(s,3H)。
MS(ES+)m/z 306(MNH4 +),289(MH+)。
C12H16O6S・0.15H2Oに関する分析計算値:C,49.53;H,5.65。検出値:C,49.49;H,5.47。
【0203】
調製12 2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製12の表題化合物から収率86%で調製された;1H NMR(300 MHz,CD3OD)δ 8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.35(d,1H),4.35(t,2H),3.90(t,2H),3.45(s,3H),3.10(s,3H)。
MS(ES+)m/z 292(MNH4 +),275(MH+)。
C11H1406Sに関する分析計算値:C,48.16;H,5.14。検出値:C,47.83;H,5.08。
【0204】
調製13 3−エチル−4−{[2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製12の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率44%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(br s,1H),8.85(br s,1H),8.80(s,1H),8.50(br m,1H),8.05(d,1H),7.70(t,1H),7.20(3つの不明瞭な多重線,3H),5.65(s,2H),4.45(br m,2H),3.90(br m,2H),3.35(s,3H),3.05(s,3H),2.65(q,2H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 502(MH+)。
【0205】
調製14 2−ブトキシ(メチルスルホニル)安息香酸メチル
アルキル化剤としてヨウ化ブタンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率94%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.05(d,1H),4.15(t,2H),3.90(s,3H),3.05(s,3H),1.85(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 304(MNH4 +),287(MH+)。
C13H1805Sに関する分析計算値:C,54.53;H,6.34。検出値:C,54.31;H,6.33。
【0206】
調製15 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製14の表題化合物から収率93%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CD3OD)δ 8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.30(d,1H),4.20(t,2H),3.10(s,3H),1.85(quintet 2H),1.55(hextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
C12H1605Sに関する分析計算値:C,52.93;H,5.92。検出値:C,52.67;H,5.85。
【0207】
調製16 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製15の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率60%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(br s,1H),9.45(br s,1H),8.80(s,1H),8.55(br m,1H),8.05(d,1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.25(不明瞭な多重線,1H),7.20(d,1H),5.70(br s,1H),5.60(s,2H),4.35(t,2H),3.05(s,3H),2.70(q,2H),2.00(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.20(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 500(MH+)。
【0208】
調製17 5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)安息香酸メチル
アルキル化剤として臭化水素酸2−(ブロモメチル)ピリジンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率22%で調製された;mp 189〜192℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.55(d,1H),8.20(s,1H),8.05(d,1H),7.85(t,1H),7.60(d,1H),7.50(d,1H),7.35(t,1H),5.40(s,2H),3.85(s,3H),3.20(s,3H)。
MS(TSP)m/z 322(MH+)。
C15H15NO5Sに関する分析計算値:C,56.06;H,4.71;N,4.36。検出値:C,55.89;H,4.59;N,4.38。
【0209】
調製18 5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製17の表題化合物から収率78%で調製された。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 8.55(d,1H),7.80(2つの不明瞭な多重線,2H),7.70(d,1H),7.65(d,1H),7.30(t,1H),7.15(d,1H),5.25(s,2H),3.10(s,3H)。
【0210】
調製19 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製18の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9854916の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率50%で調製された;mp 134〜138℃。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 13.00(br s,1H),10.60(br s,1H),8.55(br s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.80(t,1H),7.60(d,1H),7.40−7.50(2つの多重線,2H),7.35(br m,1H),7.25(br m,1H),5.60(s,2H),3.20(s,3H),2.75(q,2H),1.15(t,3H)。
C20H21N5O5S・1.0EtOAcに関する分析計算値:C,54.22;H,5.50;N,13.18。検出値:C,53.92;H,5.50;N,13.11。
【0211】
調製20 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[(1−メチル−1H イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率55%で調製された;mp 207〜214℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.55(s,1H),8.10(s,1H),7.95(d,1H),7.85(br s,1H),7.75(br s,1H),7.40(d,1H),7.00(s,1H),6.75(s,1H),5.55(s,2H),4.00(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),2.40(不明瞭な多重線,2H),2.10(nonet,1 H),1.05(t,3H),0.95(d,6H)。
MS(TSP)m/z 503(MH+)。
C23H30N6O5S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,54.76;H,6.04;N,16.66。検出値:C,54.37;H,6.19;N,17.06。
【0212】
調製21 3−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製22 5−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(20.0g、109mmol、WO9849166における手順を用いて調製。)、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(22.2g、120mmol)、K2CO3(29.9g、217mmol)および炭酸セシウム(7.08g、21.7mmol)の混合物が、55℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は、EtOAc(350ml)および水(500ml)とに分離された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のEtOAc(150ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,100:0〜80:20、次いで、EtOAc/MeOH/NH3,80:20:1)によって純化され、調製21の表題化合物(16.21g、54.5mmol、50%);mp 132〜133℃;
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.60(br s,1 H),6.4
0(br s,1 H),4.45(t,2H),3.60(m,4H),2.90(q,2H),2.75(t,2H),2.45(m,4H),1.25(t,3H);
MS(TSP)m/z 298(MH+);
C12H19N5O4に関する分析計算値:C,48.48;H,6.44;N,23.56
検出値:C,48.44;H,6.46;N,23.48;および
調製22の表題化合物(7.83g、26.3mmol、24%);145〜147℃(注:レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。)
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.20(br s,1H),6.00(br s,1H),4.20(t,2H),3.65(m,4H),3.00(q,2H),2.85(t,2H),2.50(m,4H),1.30(t,3H);
MS(TSP)m/z 298(MH+);
C12H19N5O4に関する分析計算値:C,48.48;H,6.44;N,23.56
検出値:C,48.46;H,6.45;N,23.33;
を得た。
【0213】
調製23 4−アミノ−5−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製22の表題化合物から収率91%で、表題化合物の白色結晶が形成された。;mp 152〜153℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 6.55(br s,1H),5.20(br s,1H),4.05(t,2H),3.90(s,2H),3.65(m,4H),2.75(t,2H),2.60(q,2H),2.45(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 268(MH+)。
C12H21N5O2に関する分析計算値:C,53.92;H,7.98;N,26.20。検出値:C,53.73;H,8.01;N,25.85。
【0214】
調製24 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−l−[2−4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製23の表題化合物を、調製15の表題化合物と反応させることによって、収率67%で調製された;mp 182〜185℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 10.00(s,1H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(br s,1H),7.20(br s,1H),4.25(t,2H),4.15(t,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.70(2つの多重線,4H),2.45(m,4H),1.80(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.05(t,3H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 522(MH+)。
C24H35N5O6S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,54.78;H,6.80;N,13.31。検出値:C,54.62;H,6.91;N,13.36。
【0215】
調製25 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率66%で調製された;mp 201〜206℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.85(s,1H),8.25(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(brs,1H),7.20(brs,1H),7.10(s,1H),6.80(s,1H),5.40(s,2H),4.00(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),2.80(q,2H),2.15(nonet,1H),1.00(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 503(MH+)。
C23H30N6O5S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,53.99;H,6.11;N,16.43。検出値:C,53.64;H,6.20;N,16.59。
【0216】
調製26 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、調製23の表題化合物と反応させることによって、収率68%で調製された;mp 200〜203℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.85(s,1H),8.25(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(br s,1H),7.20(br s,1H),4.15(t,2H),4.00(d,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.70(2つの多重線,4H),2.40(m,4H),2.15(nonet,1H),1.05(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 522(MH+)。
C24H35N5O6S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,54.32;H,6.84;N,13.20。検出値:C,54.20;H,7.00;N,13.33。
【0217】
調製27 5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸メチル
アルキル化剤として1−ブロモプロパンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率76%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.10(t,2H),3.95(s,3H),3.05(s,3H),1.90(sextet,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
【0218】
調製28 5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製27の表題化合物から収率73%で調製された;mp 148−152℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.20(d,1H),4.30(t,2H),3.05(s,3H),2.00(sextet,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 281(MNa+)。
C11H14O5S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,50.80;H,5.50。検出値:C,50.74;H,5.38。
【0219】
調製29 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率69%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(s,1H),9.50(br s,1H),8.80(s,1H),8.55(d,1H),8.05(d,1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.30(不明瞭,1H),7.20(d,1H),5.70(brs,1H),5.60(s,2H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),2.70(q,2H),2.10(sextet,2H),1.20(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 486(MH+)。
C23H27N5O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,56.47;H,5.65;N,14.32。検出値:C,56.37;H,5.59;N,14.37。
【0220】
調製30 1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製31 1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
乾燥DMF(300ml)中の3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(40.0g、217mmol、WO9849166の手順を用いて調製)の懸濁液が、炭酸セシウム(77.8g、239mmol)で処理された。ここに、単回の注入において、臭化シクロプロピルメチル(32.2g、239mmol)が添加され、得られた懸濁液が20℃で6時間攪拌された。真空にて濃縮された後に、残留物はEtOAc(200ml)および水(200ml)とに分配され、そして、不溶性材料が濾過により除去された。この固体は、水(200mi)およびDCM(200ml)とに分配され、そして、溶解しなかった固体は濾過により除去された。集められた有機物は、塩水(100ml)で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、濾過され、真空にて濃縮されて、固体(〜40g)とされた。粗混合物の結晶化によって2つのレギオ異性体は分離された。より親脂性の成分(Rf=0.27,DCM:MeOH 98:2)が、DCM(50ml)およびジイソプロピルエーテル(200ml)の混合物から結晶化され、1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(11.9g、50.0mmol、23%)を与えた。MeCNからの母液の結晶化は、より極性の成分(Rf=0.19、DCM:MeOH 98:2)(10.0g、42.0mmol)を与え、これは、nOe研究により、1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドと確認された。母液はさらに、レギオ異性体(20.0g、84.0mmol)の混合物として、更なる材料を含んでいた。
【0221】
1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.15(br s,1H),6.00(br s,1H),4.20(d,2H),2.90(q,2H),1.30(m,1 H),1.25(t,3H),0.55(m,2H),0.40(m,2H)。
MS(TSP)m/z 239(MH+)。
C10H14N4O3に関する分析計算値:C,50.41;H,5.92;N,23.52。検出値:C,50.38;H,5.93;N,23.12。
【0222】
1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.20(br s,1H),5.85(br s,1H),4.00(d,2H),2.95(q,2H),1.25(不明瞭な多重線,1H),1.25(t,3H),0.60(m,2H),0.40(m,2H)。
MS(TSP)m/z 239(MH+)。
C10H14N4O3に関する分析計算値:C,50.41;H,5.92;N,23.52。検出値:C,50.30;H,5.90;N,23.39。
【0223】
調製32 4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製31の表題化合物から収率92%で調製された;mp 143〜145℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.00(br s,1H),6.90(br s,1H),4.40(br s,2H),3.80(d,2H),2.50(q,2H),1.10(m,1H),1.00(t,3H),0.40(m,2H),0.30(m,2H)。
MS(TSP)m/z 209(MH+)。
C10H16N4Oに関する分析計算値:C,57.67;H,7.74;N,26.91。検出値:C,57.58;H,7.78;N,26.76。
【0224】
調製33 1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、調製32の表題化合物と反応させることによって、収率26%で調製された;mp 185〜186℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 10.30(br s,1H),8.80(s,1H),8.05(d,1H),7.15(d,1H),6.70(br s,1H),5.25(br s,1H),4.30(t,2H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),2.95(q,2H),2.05(sextet,2H),1.30(m,1H),1.20(t,3H),1.10(t,3H),0.65(m,2H),0.45(m,2H)。
MS(TSP)m/z 449(MH+)。
C21H28N4O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,55.79;H,6.33;N,12.39。検出値:C,55.66;H,6.33;N,12.49。
【0225】
調製34 tert−ブチル(2S)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートおよび
調製35 tert−ブチル(2S)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(100m1)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(8.20g、44.6mmol、WO9849166の手順を用いて調製)、tert−ブチル(2S)−2−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(17.4g、49.0mmol、WO9926944の手順を用いて調製)および炭酸セシウム(16.0g、49.2mmol)の混合物が、20℃で4日間、そしてその後50℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物はEtOAc(300ml)および水(300ml)との間に分配された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のEtOAc(2×200ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。
【0226】
粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、100:0〜91:9)によって部分的に純化され、そしてその後、レギオ異性体がさらなるカラムクロマトグラフィ(Et2O/EtOAc,100:0〜50:50)によって分離され、調製34の表題化合物(1.23g、3.35mmol、7.5%);mp 68−75℃;
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.85(br s,1H),5.90(br s,1H),4.35(m,2H),4.10(m,1H),3.30(m,2H),2.90(q,2H),1.70−2.00(2つの多重線,4H),1.30(s,9H),1.25(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+);
C16H25N5O5・0.15Et2Oに関する分析計算値:C,52.29;H,7.07;N,18.25;
検出値:C,52.29;H,7.07;N,18.26 および
調製35の表題化合物(5.32g、14.5mmol、33%);
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.25(br s,1H),4.20−4.40(m,1H),4.05(m,2H),3.20−3.40(m,2H),2.90−3.10(m,2H),1.60−1.90(2つの多重線,4H),1.40(s,9H),1.20(t,3H);
MS(TSP)m/z 385(MH4+),368(MH+);
C16H25N5O5に関する分析計算値:C,52.31;H,6.86;N,19.06;
検出値:C,51.95;H,6.92;N,18.94
を得た。
【0227】
調製36 3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
HClを、調製34の表題化合物(2.52g、6.87mmol)のEtOAc(100ml)溶液に、0℃で10分間バブリングして通した。溶液は0℃で90分間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。DCM(150ml)および10% Na2CO3(150mi)が添加され、混合物は振盪された。有機相が、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮されて、粘稠な黄色油として、3−エチル−4−ニトロ−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(1.21g、〜4.5mmol)の粗製試料を得た。これはDCM(100ml)に溶かされ、そして、ホルムアルデヒド(0.91mi,13.5mmol)の37%水溶液が添加された。NaBH(OAc)3(2.39g、11.3mmol)が添加され、そして、混合物は75分間20℃で攪拌された。DCM(150ml)および飽和NaHCO3(150ml)が添加され、混合物が振盪された。水相はDCM(50ml)で更に抽出された、そして、合わされた有機相は塩水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜90:10)によって純化され、白色固体(349mg、1.24mmol、18%)として表題化合物を得た;mp 148−151℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.20(br s,1H),6.20(br s,1H),4.20(dd,1H),4.10(dd,1H),3.00(m,2H),2.90(q,2H),2.35(m,1H),2.00(s,3H),2.00(不明瞭な多重線,1H),1.80(m,1H),1.60(m,2H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
C12H19N5O3・0.1H2Oに関する分析計算値:C,50.91;H,6.84;N,24.74。検出値:C,51.01;H,6.82;N,24.45。
【0228】
調製37 4−アミノ−3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−5 カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製36の表題化合物から収率83%で調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 4.20(dd,1H),4.10(d
d,1H),3.80(br s,2H),3.05(m,1 H),3.00(m,1H),2.50(q,2H),2.30(m,1H),2.00(s,3H),1.60−1.80(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
【0229】
調製38 tert−ブチル(2R)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートおよび
調製39 tert−ブチル(2R)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
調製34および調製35表題化合物を生成するために用いた方法に従って、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9849166における手順を用いて調製。)およびtert−ブチル(2R)−3−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(WO9926944における手順を用いて調製。)から調製された。
【0230】
tert−ブチル(2R)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−IH−ピラゾール−1−イル]メチル}−l−ピロリジンカルボキシレートは収率14%で得られた:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.85(br s,1H),6.10(br s,1H),4.35(m,2H),4.10(m,1H),3.30(m,2H),2.90(m,2H),1.70−2.00(2つの多重線,4H),1.30(s,9H),1.25(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+)。
C16H25N5O5・0.25Et2O・0.25H2Oに関する分析計算値:C,52.30;H,7.23;N,17.94。
検出値:C,52.49;H,7.14;N,17.60。
【0231】
tert−ブチル(2R)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートは収率28%で得られた:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.60(br s,1H),4.20−4.40(m,1H),4.05(m,2H),3.20−3.40(m,2H),2.90−3.10(m,2H),1.60−1.90(2つの多重線,4H),1.40(s,9H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+)。
C16H25N5O5・0.2H2O・0.2EtOAcに関する分析計算値:C,51.92;H,7.00;N,18.02。
検出値:C,51.60;H,7.05;N,18.10。
【0232】
調製40 5−エチル−4−ニトロ−1− [ (2R)−ピロリジニルメチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
HClを、調製39の表題化合物(4.03g、11.0mmol)のEtOAc(150ml)溶液に、0℃で10分間バブリングして通した。溶液は0℃で60分間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。DCM(150ml)および10% Na2CO3(150mi)が添加され、混合物は振盪された。分離の後、水相は、DCM(50ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮されて、結晶固体(1.78g、6.64mmol、61%)として、表題化合物を得た;mp 151〜153℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.20(br s,1H),6.15(br s,1H),4.05(dd,1H),3.90(dd,1H),3.70(m,1H),3.00(m,2H),2.90(m,2H),1.90(m,1H),1.651.85(m,2H),1.45(m,1H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 268(MH+)。
【0233】
調製41 5−エチル−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
ホルムアルデヒド(37%水溶液、1.60ml、19.8mmol)が、調製40(1.78g、6.64mmol)の表題化合物のDCM(75ml)溶液に添加され、15分間20℃にて攪拌された。NaBH(OAc)3(3.49g、16.5mmol)が添加され、そして混合物はさらに4時間攪拌された。DCM(75ml)および飽和NaHCO3(100ml)が添加され、混合物は振盪された。分離の後、水相は、DCM(50ml)で抽出された。有機相が集められ、塩水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、そして、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、96:4〜90:10)によって純化され、クリーム色固体(1.35g、4.80mmol、73%)として表題化合物を得た;mp 111〜116℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.15(br s,1H),6.30(br s,1H),4.10(dd,1H),4.00(dd,1H),3.00(m,3H),2.90(m,1H),2.25(q,1H),2.20(s,3H),1.85(m,1 H),1.55−1.70(m,3H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
【0234】
調製42 4−アミノ−5−エチル−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製41の表題化合物から収率83%で調製された;mp 130〜133℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.05(dd,1H),3.95(br s,2H),3.85(dd,1H),3.10(m,1H),2.70(m,1H),2.60(q,2H),2.20(不明瞭な多重線,1H),2.20(s,3H),1.60−1.90(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.2H2Oに関する分析計算値:C,56.54;H,8.46;N,27.47。
検出値:C,56.86;H,8.42;N,27.41。
【0235】
調製43 3−エチル−4−ニトロ−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾ ール−5−カルボキサミドおよび
調製 44 5−エチル−4−ニトロ−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(200m1)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(15.7g、85.6mmol、WO9849166の手順を用いて調製)、3−(クロロメチル)ピリダジン(11.0g、85.6mmol、WO0023449の手順を用いて調製)、および炭酸セシウム(27.8g、85.6mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物はDCM(200ml)および10%水性Na2CO3(100ml)との間に分配された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のDCM(6×50ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH、95:5〜90:10)によって純化され、調製43の表題化合物(注:レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。)(4.09g、14.8mmol、17%);
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.20(d,1 H),8.50(br s,1 H),8.20(br s,1 H),7.70(m,1 H),7.55(d,1 H),5.65(s,2H),2.85(q,2H),1.20(t,3H);
MS(ES+)m/z 299(MNa+),277(MH+);
C11H12N6O3に関する分析計算値:C,47.82;H,4.38;N,30.42;
検出値:C,47.71;H,4.31;N,30.24;および
調製44の表題化合物(8.00g、29.0mmol、34%):
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.20(d,1H),8.00(br s,1H),7.70(m,2H),7.65(d,1H),5.80(s,2H),3.05(q,2H),1.10(t,3H);
MS(ES+)m/z 299(MNa+),277(MH+);
C11H12N6O3に関する分析計算値:C,47.82;H,4.38;N,30.42;
検出値:C,47.70;H,4.31;N,30.13;
を得た。
【0236】
調製45 4−アミノ−5−エチル−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製44の表題化合物から収率34%でクリーム色固体として表題化合物が生成された;mp 177〜185℃。1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.20(d,1H),7.65(m,1H),7.25(d,1H),7.15(br s,1H),7.00(br s,1H),5.55(s,2H),3.30(s,1H),3.28(s,1H),2.60(q,2H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 264(MNH4 +),247(MH+)。
C11H14N6O・0.16H2Oに関する分析計算値:C,53.38;H,5.85;N,34.08。
検出値:C,53.20;H,5.78;N,33.75。
【0237】
調製46 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
塩化オキサリル(233mg、1.84mmol)が、調製9の表題化合物(250mg、0.92mmol)のDCM(5ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mg)の溶液に0℃で加えられた。溶液は20℃に温められ、3時間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。残留物はDCM(5ml)に再溶解され、そして、調製45からの表題化合物(253mg、0.92mmol)およびピリジン(145mg、1.84mmol)が添加された。混合物は20℃で18時間攪拌され、次いで、DCM(40ml)、および飽和NaHCO3(30ml)が添加され、混合物は振盪された。水層が分離され、そしてDCM(2×10ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、99:1〜90:10)によって純化され、クリーム色結晶(360mg、0.77mmol、81%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.20(s,1H),9.20(d,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.50(m,1H),7.20(d,1H),7.15(d,1H),6.70(br s,1H),5.70(s,2H),5.40(br s,1H),4.10(d,2H),3.05(s,3H),2.90(q,2H),2.40(nonet,1 H),1.10(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(TSP)m/z 518(MNH4 +),501(MH+)。
C23H28N6O5S・5H2Oに関する分析計算値:C,52.36;H,5.92;N,15.93。
検出値:C,52.48;H,5.55;N,15.74。
【0238】
調製47 4−アミノ−3−エチル−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製43の表題化合物から収率41%で、表題化合物がパールピンク色固体として調製された;mp 171〜174℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.10(d,1H),7.60(m,1H),7.55(br s,2H),7.00(d,1H),5.80(s,2H),2.50(q,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 247(MH+)。
C11H14N6Oに関する分析計算値:C,53.64;H,5.73;N,34.13。
検出値:C,53.53;H,5.74;N,33.87。
【0239】
調製48 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を合成するために用いたものと同様の方法に従って、調製9の表題化合物を調製47の表題化合物と反応させることにょって、収率85%で、表題化合物が生成された;mp 196〜200℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(s,1H),9.15(d,1H),8.80(s,1H),8.20(br s,1H),8.10(d,1H),7.50(m,1H),7.45(d,1H),7.20(d,1H),5.90(s,2H),5.70(br s,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.80(q,2H),2.30(nonet,1H),1.20(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)mlz 523(MNa+),501(MH+)。
C23H28N6O5S・15H2Oに関する分析計算値:C,52.99;H,5.86;N,16.12。
検出値:C,52.74;H,5.93;N,16.14。
【0240】
調製49 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−5−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率57%で調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.20(br s,1H),8.75(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.65(t,1H),7.20(t,1H),7.15(d,1H),6.95(d,1H),6.75(br s,1H),5.50(br s,1H),5.45(s,2H),4.10(d,2H),3.05(s,3H),2.85(q,2H),2.40(nonet,1 H),1.05(不明瞭な多重線,3H),1.05(d,6H)。
MS(TSP)m/z 500(MH+)。
C24H29N5O5S・0.25DCM・0.6H2Oに関する分析計算値:C,54.79;H,5.82;N,13.17。
検出値:C,54.68;H,5.64;N,13.10。
【0241】
調製50 3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を合成するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、調製37の表題化合物と反応させることによって、収率64%で白色固体として調製された;mp 217〜221℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 10.30(br s,1H),9.85(s,1H),8.80(s,1H),8.05(d,1H),7.20(d,1H),5.60(brs,1H),4.20−4.40(m,4H),3.15(m,1H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),2.75(q,2H),2.40(m,1H),2.05(s,3H),2.05(不明瞭な多重線,2H),1.80(m,1H),1.70(m,2H),1.60(m,1H),1.25(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 492(MH+)。
C23H34N5O5Sに関する高解像度MS m/z 計算値:492.2275、検出値:492.2265(MH+)。
【0242】
調製51 1−(1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製52 1−(1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル メタンスルホネート(8.03g、25.3mmol、J. Org.Chem. 1991,56,6729−30の手順に従い調製)が、MeCN(170ml)中の3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(4.64g、25.3mmol、WO984916の手順に従い調製)および炭酸セシウム(8.24g、25.3mmol)の混合物に添加された。混合物は、75℃で2時間加熱され、真空にて濃縮された。水(200ml)およびEtOAc(200ml)が添加され、混合物が振盪された。界面における不溶性固体が濾去され、乾燥されて、調製52の表題化合物が得られた。濾液の2層が分離され、そして、有機相は乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEtOAc(50ml)を用いて摩砕され、得られた固体が濾別され、加熱DCM/MeOH(90:10,50ml)で洗浄され、乾燥されて、より多くの調製52の表題化合物を得た。溶液および洗浄液が合わせられ、そして、真空にて濃縮された。残留物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜95:5)によって純化され、調製51の表題化合物および極微量の調製52の表題化合物を得た。レギオ異性体の同定は、nOe研究によって確認された。
【0243】
調製51の表題化合物の合計収率は、5.80g、14.3mmol、56%である;mp 178〜180℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.35(br s,1 H),8.20(br s,1 H),7.40(d,4H),7.20(t,4H),7.15(t,2H),4.90(quintet,1H),4.50(s,1H),3.50(t,2H),3.35(t,2H),2.85(q,2H),1.20(t,3H)。
C22H23N5O3・0.125H2Oに関する分析計算値:C,64.80;H,5.74;N,17.18。
検出値:C,65.14;H,5.70;N,16.82。
【0244】
調製52の表題化合物の合計収率は、2.90g、7.16mmol、28%である;mp 254〜257℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.90(br s,1H),7.65(br s,1H),7.40(d,4H),7.20(t,4H),7.15(t,2H),5.20(quintet,1H),4.55(s,1H),3.60(t,2H),3.40(t,2H),2.90(q,2H),1.05(t,3H)。
C22H23N5O3・0.25H2Oに関する分析計算値:C,64.46;H,5.78;N,17.08。
検出値:C,64.57;H,5.68;N,16.77。
【0245】
調製53 5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
)1−クロロエチルクロロホルメート(1.03g、7.20mmol)が、0℃にて、調製52の表題化合物(2.92g、7.20mmol)のDCM(80mi)溶液に添加された。溶液は30分かけて20℃に温められ、その後還流で1時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、そしてDCM(80ml)と共沸された。残留物は、MeOH(80mi)に溶解されそして還流にて45分間加熱された。反応混合物は、真空で濃縮され、THF(60ml)に再溶解された。アセトン(1.25g、21.6mmol)およびEt3N(0.73g、7.22mmol)が添加され、そして溶液が20℃で30分間攪拌された。Na(OAc)3BH(1.68g、7.92mmol)およびAcOH(0.23ml)が添加され、混合物が20℃で1時間攪拌された。さらに別のアセトンが添加され(1.25g)、そして、混合物は20℃で18時間攪拌された。飽和NaHCO3(100ml)およびEtOAc(100ml)が添加され、混合物が振盪された。有機層が分離され、乾燥され(MgSO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、95:5〜90:10)によって純化され、表題化合物が結晶固体(1.14g、4.05mmol、56%)として得られた;mp 184〜187℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.95(br s,1H),5.75(br s,1H),4.90(quintet,1H),3.80(t,2H),3.55(t,2H),2.95(q,2H),2.50(heptet,1H),1.25(t,3H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
C12H19N5O3・0.01Et2O・0.12H2Oに関する分析計算値:C,50.88;H,6.86;N,24.64。
検出値:C,51.26;H,6.89;N,24.30。
【0246】
調製54 4−アミノ−5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製53の表題化合物から収率56%で調製された;mp 195〜200℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.75(quintet,1 H),3.90(br s,2H),3.70(t,2H),3.45(t,2H),2.50(q,2H),2.45(heptet,1H),1.10(t,3H),0.95(d,6H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.15H2Oに関する分析計算値:C,56.74;H,8.45;N,27.57。
検出値:C,56.97;H,8.52;N,27.24。
【0247】
調製55 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−3−カ
ルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製15の表題化合物を、調製54の表題化合物と反応させることによって、収率62%で調製された、mp 198〜201℃。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 10.00(s,1H),8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.50(br s,1H),7.45(d,1H),7.35(br s,1H),5.00(quintet,1H),4.30(t,2H),3.80(m,2H),3.50(m,2H),3.20(s,3H),3.00(m,1H),2.70(q,2H),1.80(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.10(t,3H),0.95(d,6H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 506(MH+)。
C24H36N5O5Sに関する高解像度MS m/z 計算値:506.2432、検出値:506.2424(MH+)。
【0248】
調製56 3−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製53の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製51の表題化合物から収率42%で調製された、mp 153〜156℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.05(br s,1H),5.10(quintet,1H),3.75(t,2H),3.50(t,2H),2.90(q,2H),2.45(heptet,1H),1.25(t,3H),0.95(d,6H)。
C12H19N5O3・0.125H2Oに関する分析計算値:C,50.82;H,6.84;N,24.70。
検出値:C,51.05;H,6.78;N,24.44。
【0249】
調製57 4−アミノ−3−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製56の表題化合物から収率69%で、表題化合物がパールピンク色固体として調製された;mp 150〜156℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 5.70(quintet,1H),3.80(t,2H),3.50(t,2H),2.90(br s,2H),2.60(q,2H),2.50(heptet,1H),1.25(t,3H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.125H2Oに関する分析計算値:C,56.83;H,8.45;N,27.62。
検出値:C,57.01;H,8.62;N,27.37。
【0250】
調製58 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を合成するために用いたものと同様の方法に従って、調製9の表題化合物を調製57の表題化合物と反応させることによって、収率71%で、表題化合物が生成された;mp 185〜189℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.55(s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.80(br s,1H),7.40(d,1H),7.35(br s,1H),5.25(quintet,1H),4.00(d,2H),3.80(m,2H),3.40(m,2H),3.20(s,3H),3.00(m,1H),2.50(q,2H),2.10(m,1H),1.15(t,3H),1.00(d,6H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 506(MH+)。
C24H35N5O5S・0.4H2Oに関する分析計算値:C,56.21;H,7.04;N,13.66。
検出値:C,56.01;H,7.12;N,13.89。
【0251】
調製59 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法に従って、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9849166の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率79%で、白色固体として調製された;mp 154〜162℃。
1H NMR(400 MHz,CD3OD) δ 8.55(s,1H),8.05(d,1H),7.40(d,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.80(q,2H),2.30(nonet,1H),1.25(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(ES+)m/z 431(MNa+),409(MH+)。
C18H24N4O5S・0.94H2O・0.75CH2Cl2に関する分析計算値:C,46.04;H,5.64;N,11.45。
検出値:C,46.39;H,5.27;N,11.36。
【0252】
調製60 tert−ブチル 4−(3−アミノカルボニル)−5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボキシレート
CsCO3(1.40g、4.41mmol)が、調製59の表題化合物(1.50g、3.67mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に添加され、20℃で15分間攪拌された。tert−ブチル 4−[(メチルスルホニル)オキシ]−1−ピペリジンカルボキシレート(1.80g、6.61mmol、Bioorg.Med.Chem.Lett. 1999,9,1285−1290に記載の手法を用いて調製)が添加され、そして混合物が80℃で9時間加熱された。反応混合物が、真空にて濃縮され、次いで、EtOAc(50ml)および水(50ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空で濃縮されて、褐色油を与えた。この粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜94:6)によって純化され、表題化合物(583mg、0.98mmol、27%)が得られた;mp 134〜141℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 10.10(s,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.30−4.20(m,3H),4.10(d,2H),3.85(m,1H),3.05(s,3H),2.90(q,2H),2.90(obscured m,1H),2.40(nonet,1H),2.15(m,2H),1.90(m,2H),1.50(s,9H),1.20(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(ES−)m/z 590(M−H+)。
C28H41N5O7S・0.76H2Oに関する分析計算値:C,55.55;H,7.08;N,11.57。
検出値:C,55.33;H,7.01;N,11.19。
【0253】
調製61 tert−ブチル 4−{3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−オキソ−6,7−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−1−ピペリジンカルボキシレート
実施例3の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製60の表題化合物から収率62%で白色固体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.40−4.20(m,3H),4.00(d,2H),3.05(s,3H),3.05(q,2H),2.90(m,2H),2.40(m,2H),2.30(nonet,1H),1.90(m,2H),1.45(s,9H),1.35(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 596(MNa+),574(MH+)。
C28H39N5O6S・0.8H2Oに関する分析計算値:C,57.18;H,6.96;N,11.91。
検出値:C,56.90;H,6.91;N,11.76。
【0254】
調製62 3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
HClを、調製61の表題化合物(352mg、0.61mmol)のDCM(10ml)溶液に、0℃で15分間バブリングして通した。反応混合物は次いで20℃に温められ、さらに1時間攪拌された。混合物は真空にて濃縮され、そして、飽和NaHCO3溶液(20ml)およびDCM(50ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空にて濃縮されて、白色固体を与えた。この粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3、96:4:1〜92:8:1)によって純化され、白色固体(160mg、0.34mmol、55%)として表題化合物を得た;mp 263〜265℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.40(m,1H),4.00(d,2H),3.30(d,2H),3.10(s,3H),3.05(q,2H),2.80(t,2H),2.30(m,3H),1.95(d,2H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4S・0.8H2Oに関する分析計算値:C,56.61;H,6.73;N,14.35。
検出値:C,56.53;H,6.85;N,13.96。
【0255】
調製63 5−アミノ−2−エトキシニコチン酸
EtOH(150ml)、H20(150ml)、NaHCO3(4.80g、57.0mmol)およびカーボン(1.0g)上の10%パラジウムの混合物中の、2−エトキシ−5−ニトロニコチン酸(12.0g、56.6mmol、WO9954333に記載される方法によって調製)の溶液が、60psiで、そして、60℃にて6時間水素化された。混合物は、冷却され、濾過され、AcOHで酸化された。混合物は真空で濃縮され、そして残留物はDCM/MeOH(95:5)を用いて摩砕され、褐色/紫色の固体(5.0g、27.5mmol、48%)として表題化合物を得た;mp 260〜262℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.30(s,1H),7.00(s,1H),4.10(q,2H),1.20(t,3H)。
MS(ES−)m/z 181(M−H+)。
【0256】
調製64 2−エトキシ−5−(メチルスルファニル)ニコチン酸
NaNO2(380mg、5.50mmol)の水(1ml)溶液が、調製63の表題化合物(1.0g、5.50mmol)のAcOH(5ml)および水(2ml)中の0℃の溶液へと、温度を5℃以下に保ちながら滴下的に添加された。0℃で30分後、メチルジスルフィド(1.0ml,12.0mmol)およびCuBr2(50mg、0.22mmol)が添加され、そして混合物が2時間かけて20℃へと温められた。混合物は真空にて濃縮され、そして、EtOAc(30ml)および水(30ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/AcOH、95:5:10〜90:10:10)によって純化され、次いで、iPr2Oを用いて摩砕され、オレンジ色固体(580mg、2.72mmol、50%)として表題化合物を得た;mp 78〜92℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.40(s,1H),8.30(s,1H),4.65(q,2H),2.50(s,3H),1.50(t,3H)。
MS(ES−)m/z 212(M−H+)。
C9H11NO3Sに関する分析計算値:C,50.69;H,5.20;N,6.57。
検出値:C,50.40;H,5.08;N,6.58。
【0257】
調製65 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)ニコチン酸
mCPBA(50〜55%の1.80g、5.20mmol)が、調製64の表題化合物(550mg、2.58mmol)のDCM(15ml)溶液へと0℃にて添加され、そして混合物は0℃で2時間攪拌され、その後20℃に1時間温められた。反応物は、DCM(50ml)および5% Na2S205溶液(50ml)との間に分配され、分離され、そして水相がDCM(2×50ml)で抽出された。水相は、濃塩酸でpH1へと酸性化され、そしてDCM(4×50ml)で抽出された。集められた有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/AcOH、98:2:10〜92:8:10)によって純化され、表題化合物(510mg、2.08mmol、81%)を得た;mp 175〜176℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,2H),4.75(q,2H),3.10(s,3H),1.55(t,3H)。
MS(ES−)m/z 244(M−H+)。
C9H11NO5Sに関する分析計算値:C,44.08;H,4.52;N,5.71。
検出値:C,44.40;H,4.42;N,5.43。
【0258】
調製66 tert−ブチル(2S)−2−{[5−(アミノカルボニル)−4−({[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)−3−ピリジニル]カルボニル}アミノ)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
カーボン(400g)上の10%パラジウムが、EtOH(100ml)中の調製34の表題化合物(3.10g、8.45mmol)の溶液へと添加され、20℃で4時間、60psiで水素添加された。混合物は濾過され、そして真空中で濃縮されて、tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート(2.70g、8.00mmol、95%)を得た。これは次の段階に粗製のまま用いられた。
【0259】
塩化オキサリル(0.21ml,2.40mmol)が、調製65の表題化合物(250mg、1.02mmol)のDCM(10ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液へと−5℃で添加された。溶液は、−5℃で30分間攪拌された後、3時間かけて20℃へと温められた。混合物は真空にて濃縮され、そして、DCM(2×50ml)で共沸された。残留物物は、DCMに溶解されそして、tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1 H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート(400mg、1.18mmol)およびピリジン(0.20ml)が添加され、混合物は20℃で18時間攪拌された。混合物は、DCM(50mi)で希釈され、2M HCl(50ml)で洗浄された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH,99:1〜94:6)、表題化合物(385mg、0.68mmol、67%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.75(br s,0.5H),9.
20(br s,0.5H),8.95(s,1H),8.80(s,1 H),7.80(br s,0.5H),7.40(br s,0.5H),5.95(br s,1 H),4.75(q,2H),4.40−4.50(m,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.10(s,3H),2.60(m,2H),1.70−2.00(m,4H),1.50(t,3H),1.40(s,9H),1.20(t,3H)。
MS(ES−)m/z 563(M−H+)。
【0260】
調製67 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
調製66の表題化合物(380mg、0.67mmol)、プロパノ−ル(5ml)、酢酸プロピル(0.80ml,0.69mmol)およびKotBu(230mg、2.05mmol)の混合物が、2.5時間還流にて加熱された。
混合物は、冷却され、EtOAc(50ml)および固体CO2で中性とされた水(30ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH,99:1〜95:5)、表題化合物(330mg、0.59mmol、88%)、mp 98〜104℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.30(s,1H),8.80(s,1H),4.70(t,3H),4.70(不明瞭 m,2H),4.40(m,1 H),3.40(m,1 H),3.30(m,1 H),3.20(s,3H),3.00(q,2H),2.00(sextet,2H),1.80(m,4H),1.40(m,12H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 561(MH+)。
C26H36N6O6S・0.28H2Oに関する分析計算値:C,55.20;H,6.51;N,14.86。
検出値:C,55.22;H,6.50;N,14.56。
【0261】
調製68 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン塩酸塩
HClを、調製67の表題化合物(320mg、0.57mmol)のEtOAc(20ml)溶液に、−5℃で25分間バブリングして通した。溶液は真空にて濃縮され、そしてEt2Oを用いて摩砕され、表題化合物(220mg、0.43mmol、76%)、mp 246〜248℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 8.80(s,1H),8.40(s,1H),4.90(dd,1H),4.80(dd,1H),4.40(t,3H),3.95(m,1H),3.30(s,3H),3.25(m,1H),3.15(m,1H),2.85(q,2H),2.00(m,1H),1.90(m,2H),1.70(m,3H),1.30(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(ES−)m/z 459(M−H+)。
C21H28N6O4S・0.5H2O・HClに関する分析計算値:C,49.85;H,5.98;N,16.61。
検出値:C,49.80;H,5.90;N,16.47。
【0262】
調製69 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5 カルボキサミド
調製46の表題化合物の合成に用いたものと同様の方法により、調製28の表題化合物および4−アミノ3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO98491
66に記載の手順を用いて調製)から、収率68%で調製された;mp 209〜210℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.30(s,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1 H),4.25(t,2H),3.05(s,3H),2.80(q,2H),2.30(br s,3H),2.00(sextet,2H),1.20(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(TSP)m/z 395(MH+)。
【0263】
調製70 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
粗生成物を摩砕するために熱EtOHを用いた以外は、調製18の表題化合物の合成に用いたものと同様の方法により、調製69の表題化合物から収率86%にて白色固体として調製された、mp 276〜277℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.25(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.20(br s,2H),2.00(sextet,2H),1.40(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(ES+)m/z 399(MNa+),377(MH+)。
C17H20N4O4Sに関する分析計算値:C,54.24;H,5.36;N,14.88。
検出値:C,54.11;H,5.35;N,14.73。
【0264】
調製71 7−クロロ−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン
ジメチルアニリン(5.6ml,44.1mmol)が、5分間かけて、調製70の表題化合物(8.0g、21.0mmol)のPOCl3(100ml)中の懸濁液に20℃にて添加された。反応混合物は65℃に加熱され、そして、この温度で2.5時間保持されて、非常に暗い青色の溶液となった。これは真空で濃縮され、DCM(100ml)に溶解され、そして、2M HCl(2×50ml)、水(100ml)、さらに飽和NaHCO3溶液(100ml)で洗浄された。DCM溶液は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、青/紫の泡状体(7.2g、18.2mmol、87%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.10(t,2H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),1.80(sextet,2H),1.45(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES−)m/z 393(M−H+)。
【0265】
調製72 3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポ キシフェニル]−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン
KOtBu(6.0g、53.5mmol)が、調製71の表題化合物(7.20g、18.2mmol)のMeOH(200ml)溶液に添加され、混合物が還流にて2時間加熱され、そしてその後20℃にて18時間放置された。混合物は真空にて濃縮され、そしてDCM(150ml)と2M HClで中和された水(100ml)との間に分配され、その後飽和NaHCO3溶液を加えられた。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH、99:1〜96:4)、そしてEt2Oから結晶化されて、表題化合物(5.3g、13.6mmol、75%)、mp 137〜139℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.10(br s,1H),8.35(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.20(s,3H),4.05(t,2H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),1.80(sextet,2H),1.45(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 413(MNa+),391(MH+)。
C18H22N4O4Sに関する分析計算値:C,55.37;H,5.68;N,14.35。
検出値:C,55.15;H,5.66;N,14.31。
【0266】
調製73 5−(クロロスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
2−n−プロポキシ安息香酸(20g、111mmol)のDCM(40ml)溶液が、30分間かけて、−10℃のクロロスルホン酸(30ml,440mmol)および塩化チオニル(8.1ml,110mmol)に、温度を0℃以下に保ちながら滴下的に添加された。混合物はゆっくりと20℃へと温められ、18時間攪拌された。反応混合物は、注意深く砕氷(260g)上へと注がれ、温度を0℃以下に保たれた。氷スラリーは20分間攪拌され、そして沈殿した白色固体が濾過され、水(20ml)で洗浄され、DCM(200ml)に溶解され、乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空で濃縮されて、黄色固体として表題化合物(31.2g、103mmol、92%)、mp 121〜124℃を得た。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 8.80(s,1H),8.20(d,1H),7.20(d,1H),4.30(t,2H),2.00(sextet,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 296(MNH4 +)。
C10H11O5SCl・0.6HCl・0.2H2O分析計算値:C,39.49;H,3.98。
検出値:C,39.42;H,3.97。
【0267】
調製74 2−プロポキシ−5−スルフィノ安息香酸
調製73の表題化合物(10g、36mmol)およびNaHCO3(5.50g、65.5mmol)が、NaHCO3(0.50g、6.00mmol)およびNa2SO3(9.0g、72mmol)の水(60ml)溶液に、20℃にて1時間かけて少しづつ添加された。反応混合物は1.5時間攪拌され、そして0℃に冷却された。混合物は6N HClでpH 2まで酸性化され、そして18時間放置された。得られた結晶が濾過され、氷水(5ml)で洗浄され、そして乾燥されて、表題化合物を得た(6.5g、26.6mmol、74%)。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 7.80(s,1H),7.70(d,1H),7.20(d,1H),4.00(t,2H),1.70(sextet,2H),0.95(t,3H)。
C10H12O5S・0.2H2O分析計算値:C,48.46;H,5.04。
検出値:C,48.39;H,4.84。
【0268】
調製75 5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
Na2CO3(2.8g、26mmol)が、調製74の表題化合物(3.1g、13mmol)のEtOH(50ml)および水(50ml)の溶液へとゆっくりと添加された。沃化エチル(5.1ml,63mmol)が添加され、そして混合物は還流にて5時間加熱された。混合物は冷却されそして、2N NaOH(32ml,64mmol)が添加された。混合物は還流にて1時間加熱され、そして20℃で18時間攪拌された。混合物が、真空においてEtOHを除去するために濃縮され、0℃に冷却され、そして6N HClでpH 2まで酸性化され、沈殿物が濾過され、乾燥されて表題化合物を得た(2.7g、9.9mmol、76%)。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 8.00(s,1H),7.90(d,1H),7.30(d,1H),4.05(t,2H),3.20(q,2H),1.70(sextet,2H),1.05(t,3H),0.95(t,3H)。
MS(TSP)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
C12H16O5Sに関する分析計算:C,52.93;H,5.92。
検出値:C,52.74;H,5.91。
【0269】
調製76 tert−ブチル(2S)−2[(5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−{[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−1−イル)メチル−1−ピロリジンカルボキシレート
粗生成物がカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH,90:10)を用いて純化される以外は、調製7の表題化合物の調製に用いた方法にしたがって、(調製66の表題化合物の合成で述べたような)tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートを、調製75の化合物と反応させることにより、ベージュ色の泡状体として95%の収率で得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(br s,0.5H),9.20(br s,0.5H),8.75(s,1H),8.00(d,1 H),7.80(br s,0.5H),7.60(br s,0.5H),7.15(d,1 H),5.50(br s,1H),4.50(m,1H),4.40(m,1H),4.25(t,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.10(q,2H),2.55(m,2H),1.95(sextet,2H),1.70−1.90(m,4H),1.45(s,9H),1.25(t,3H),1.20(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 590(M−H+)。
C28H41N5O7Sに関し算出された高解像度MS m/z:614.2619;検出値:614.2629(MNa+)。
【0270】
調製77 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
実施例11の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製76の表題化合物から収率61%で白色固体として調製された、mp 170〜172℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.10(br s,1H),7.95(m,2H),7.35(d,1H),4.50(m,2H),4.20(m,1H),4.05(t,2H),3.20(m,4H),2.80(q,2H),1.70(m,6H),1.25(s,3H),1.25(t,3H),1.15(s,6H),1.10(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 575(MH+)。
C28H39N5O6Sに関する分析計算値:C,58.62;H,6.85;N,12.21。
検出値:C,58.36;H,6.84;N,12.19。
【0271】
調製78 トリフルオロ酢酸 3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プ ロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
トリフルオロ酢酸(1ml)が、調製77の表題化合物(145mg、0.25mmol)のDCM(1ml)溶液に20℃で添加された。溶液は20℃で3時間攪拌され、真空で濃縮され、そしてEtOAc(2×5ml)と共沸され、パールイエロー色のガム状体として表題化合物(150mg、0.25mmol、〜100%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.25(br s,1H),8.90(s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.95(dd,1H),4.85(dd,1H),4.30(t,2H),3.50(q,2H),3.30(m,1H),3.15(q,2H),2.95(q,2H),2.35(m,1H),2.10(m,1H),2.00(m,3H),1.75(m,1H),1.35(t,3H),1.30(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:474.2170;検出値:474.2160(MH+)。
【0272】
調製79 5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
Na2CO3(13.8g、130mmol)が調製74の表題化合物(3.1g、13mmol)の水(50ml)およびイソプロパノ−ル(50ml)の溶液へとゆっくりと添加された。沃化イソプロピル(6.3ml,63mmol)が添加され、そして混合物は還流にて18時間加熱された。混合物は冷却されそして、2N NaOH(32ml,64mmol)が添加された。混合物は還流にて1時間加熱され、そして20℃に冷却され、さらに2時間攪拌された。混合物が、真空においてイソプロパノ−ルを除去するために濃縮され、0℃に冷却され、そして6N HClでpH 1とされた。沈殿固体が濾過され、乾燥されて表題化合物を得た(2.6g、9.1mmol、70%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.60(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.25(t,2H),3.15(septet,1H),1.95(sextet,2H),1.25(d,6H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 304(MNH4 +)。
C13H18O5S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,53.69;H,6.41。検出値:C,53.62;H,6.19。
【0273】
調製80 tert−ブチル(2S)−2[(5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−{[5−(イソプロピルスルホニル)−2 プロポキシベンゾイル]アミノ}−1−H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−ピロリジンカルボキシレート
調製75の表題化合物の代わりに、調製79の表題化合物を使用すること以外は、調製76の表題化合物の調製に用いた手順により、収率80%で白色の泡状体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(br s,0.5H),9.20(br s,0.5H),8.70(s,1H),8.00(d,1H),7.80(br s,0.5H),7.60(br s,0.5H),7.15(d,1H),5.50(br s,1H),4.50(m,1H),4.40(m,1H),4.25(t,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.20(septet,1 H),2.55(m,2H),1.95(sextet,2H),1.70−2.00(m,4H),1.45(s,9H),1.30(d,6H),1.20(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 604(M−H+)。
C29H43N5O7Sに関して算出された高解像度MS:606.2956;検出値:606.2966(MH+)。
【0274】
調製81 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
実施例11の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製80の表題化合物から収率58%で白色固体として調製された、mp 141〜143℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.10(br s,1H),7.90(m,2H),7.40(d,1H),4.50(m,2H),4.20(m,1H),4.10(t,2H),3.40(heptet,1H),3.20(m,2H),2.80(q,2H),1.70(m,6H),1.30(s,3H),1.25(t,3H),1.10(m,12H),0.95(t,3H)。
MS(TSP)m/z 589(MH+)。
C29H41N5O6Sに関する分析計算値:C,59.26;H,7.03;N,11.92。
検出値:C,59.08;H,7.07;N,11.93。
【0275】
調製82 トリフルオロ酢酸 3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
実施例78の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製81の表題化合物から収率〜100%でパールイエロー色のガム状体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.00(br s,1H),8.95(s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.25(d,1H),5.00(dd,1H),4.95(dd,1H),4.35(t,2H),3.60(m,2H),3.40(m,1H),3.30(septet,1H),3.00(q,2H),2.40(m,1H),2.00−2.20(m,4H),1.80(m,1H),1.40(t,3H),1.35(d,6H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2319(MH+)。
【0276】
調製83 (3aS)ヘキサヒドロ[1 , 2 , 3]オキサチアゾロ[3 , 4−a]ピリジン 1 , 1−ジオキシド
(2S)−ピペリジニルメタノール塩酸塩(500mg、3.30mmol)のDCM(10ml)、ピリジン(1ml)およびトリエチルアミン(0.46ml)中の懸濁液に、S02Cl2(0.27ml,3.36mmol)が、5分間かけて−70℃にて、滴下的に添加された。混合物は、この温度で30分間攪拌され、次いで20℃に温められ、そして2時間攪拌された。DCM(50ml)が添加され、そして溶液は0.5M HCl(3×50ml)で洗浄された。有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥されて、黄色油(80mg、0.45mmol、14%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 4.45(dd,1H),4.15(dd,1H),3.55(m,1H),3.45(m,1 H),2.75(dt,1 H),1.90(m,3H),1.60(m,1 H),1.40(m,2H)。
MS(ES+)m/z 178(MH+)。
【0277】
調製84 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピペリジニルメチル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
調製72の表題化合物(165mg、0.423mmol)、調製83の表題化合物(75mg、0.423mmol)、K2CO3(150mg、1.08mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)の混合物が還流にて4時間加熱され、冷却され、そして、その後20℃で18時間攪拌された。反応物が、真空で濃縮され、2M HClを用いてpH1に酸性化され、DCM(2×50ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空にて濃縮され、(2S)−2−({3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピペリジン スルホン酸が、パールイエロー色の油(280mg)として得られた。6M HCl(10ml)が添加され、そして混合物は50℃で40時間攪拌された。反応物は冷却され、水(50ml)で希釈され、そして.880 NH3溶液で塩基化された。これはDCM(2×50ml)で抽出され、集められた有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥されて、半固体を得た。この租生成物は、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH、96:4〜92:8)、そしてEt2Oを用いて摩砕されて、白色固体として表題化合物(60mg、0.13mmol、30%);mp 207−208℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.65(dd,1H),4.55(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.10(obscured m,2H),3.00(q,2H),2.60(t,1H),2.05(sextet,2H),1.80(m,1H),1.70(m,1H),1.60(m,1H),1.30−1.50(m,3H),1.40(t,3H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,57.78;H,6.64;N,14.65。
検出値:C,57.72;H,6.56;N,14.60。
【0278】
調製85 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンズアミド
塩化オキサリル(3.47ml,39.4mmol)が、調製15の表題化合物(9.76g、35.8mmol)のDCM(250ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(一滴)の溶液へと0℃にて滴下的に添加された。反応混合物は20℃に温められ、6時間攪拌され、真空で濃縮され、DCM(2×50ml)と共沸された。得られた油は、DCM(250ml)中に溶解され、0℃に冷却され、そしてNH3(ジオキサン中に0.5M、179ml、89.5mmol)が添加された。反応混合物は20℃に温められ、18時間攪拌された。反応混合物は、真空で濃縮され、そして、DCM(300ml)およびH20(150ml)との間に分配された。有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。得られたベージュ色の固体はEt2Oを用いて摩砕されて、白色固体として表題化合物(6.86g、25.3mmol、71%);mp 146〜150℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.80(s,1H),8.00(d,1H),7.65(br s,1H),7.10(d,1H),6.20(br s,1H),4.25(t,2H),3.05(s,3H),1.90(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 565(M2Na+)。
C12H17NO4S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,52.08;H,6.41;N,5.06。
検出値:C,52.53;H,6.12;N,4.75。
【0279】
調製86 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルボチオアミド
調製85の表題化合物(2.66g、9.80mmol)がトルエン(50ml)中に懸濁され、そしてラウエソン試薬(Lawesson’s reagent)(1.98g、4.90mmol)が添加された。反応混合物は80℃に2時間加熱され、その後、20℃で18時間放置された。沈殿固体が濾過され、そして乾燥されて、黄色固体として表題化合物(1.81g、6.30mmol、64%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.10(s,1H),8.70(br
s,1H),8.00(d,1H),8.00(br s,1H),7.10(d,1H),4.20(t,2H),3.05(s,3H),1.90(quintet,2H),1.50(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES−)m/z 286(M−H+)。
【0280】
調製87 メチル 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルビミドチオエート沃化水素酸塩
ヨードメタン(0.47ml,7.60mmol)が、調製86の(1.81g、6.30mmol)のアセトン(30ml)溶液に添加された。溶液は20℃で18時間攪拌され
、沈降固体が濾過され、乾燥されて、ピンク色固体として表題化合物(1.62g、3.78mmol、60%)、mp194〜198℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ (d,1H),8.00(s,1H),7.50(d,1H),4.20(t,2H),3.25(s,3H),2.75(s,3H),1.70(quintet,2H),1.50(sextet,2H),0.90(t,3H)。
MS(ES+)m/z 302(MH+)。
C13H19NO3S2・HIに関する分析計算値:C,36.37;H,4.70;N,3.26。
検出値:C,36.28;H,4.62;N,3.19。
【0281】
調製88 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルボキシイミドヒドラジド沃化水素酸塩
ヒドラジン一水和物(0.057ml,1.16mmol)が、調製87の(500mg、1.16mmol)のTHF(10ml)中の懸濁液へと添加され、20℃で18時間攪拌された。沈殿固体が濾過され、そして乾燥されて、表題化合物(444mg、0.99mmol、85%)、mp174〜182℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CD3OD) δ 8.20(d,1H),8.00(s,1H),7.40(d,1H),4.20(t,2H),3.15(s,3H),1.80(quintet,2H),1.50(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 286(MH+)。
C12H19N3O3S・HI・0.5THFに関する分析計算値:C,37.57;H,5.40;N,9.37。
検出値:C,37.30;H,5.26;N,9.20。
【0282】
調製89 2−(プロピオニルアミノ)−4−ペンタン酸
プロピオン酸無水物(18.0ml,140mmol)が、DL−2−アミノ−4−ペンタン酸(14.6g、127mmol)およびK2CO3(19.3g、140mmol)の水(100ml)溶液へと0℃にて、滴下的に添加された。反応混合物は20℃に温められ、18時間攪拌された。濃塩酸がpHが1となるまで添加され、そして混合物はDCM(2×100ml)で抽出された。集められた有機相は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。粗生成物は、ペンタン(100ml)で摩砕され、白色結晶(18.9g、110mmol、87%)、mp 96〜98℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 6.25(d,1H),5.70(m,1H),5.15(d,2H),4.70(q,1H),2.65(m,1H),2.55(m,1H),2.30(q,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 172(MH+)。
C8H13NO3に関する分析計算値:C,56.13;H,7.65;N,8.18。
検出値:C,56.04;H,7.56;N,8.11。
【0283】
調製90 N−メトキシ−N−メチル−2−(プロピオニルアミノ)−4−ペンテンアミド
2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(14.47g、82.0mmol)が、調製89の表題化合物(12.74g、75.0mmol)のTHF(100ml)およびN−メチルモルホリン(18.2ml,165mmol)の溶液中へ20℃で添加された。1時間後、白色の沈殿物が形成された。塩酸N,O−ジメチルヒドロキシルアミン(7.80g、80.0mmol)が添加され、そして混合物は20℃で3日間攪拌された。反応混合物は、真空にて濃縮され、そして、DCM(150ml)および(50ml)との間に分配された。水相がDCM(50ml)で抽出され、集められた有機物は、10% Na2CO3溶液および2M HCI(50ml)で洗浄された。DCM溶液が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル)によって純化され、黄色油(12.3g、57.4mmol、77%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.10(br s,1H),5.70(m,1H),5.10(m,3H),3.80(s,3H),3.20(s,3H),2.55(m,1H),2.40(m,1H),2.20(q,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 237(MNa+)。
C10H18N2O3Naに関し算出された高解像度MS m/z:237.1210;検出値:237.1213(MNa+)。
【0284】
調製91 N−(1−ホルミル−3−ブテニル)プロパンアミド
LiAlH4(THF,34.0ml中の1M,34.0mmol)が45分間かけて、調製90の表題化合物(10.5g、49.0mmol)のTHF溶液へと、N2雰囲気下に−10℃にて、滴下的に添加された。反応物は20℃に温められ、3時間攪拌された。KHS04溶液(150ml水中の20g)が注意深く添加され、そして,混合物が10分間攪拌され,次いでTHFを除去するために真空にて濃縮された。水相がDCM(2×100ml)で抽出され、集められた有機物は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(1;1、ペンタン/EtOAc)で純化され、黄色油(3.30g、21.3mmol、43%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.60(s,1H),6.00(br
s,1H),5.70(m,1H),5.10(m,2H),4.60(q,1H2.60(m,2H),2.20(q,2H),1.15(t,3H)。
【0285】
調製92 N−{1−[シアノ(ヒドロキシ)メチル]−3−ブテニル}プロパンアミド
アセトンシアノヒドリン(2.0ml,22mmol)が、調製91の表題化合物(3.30g、21.3mmol)のDCM(50ml)およびEt3N(3.1ml)の溶液へと添加され、20℃で18時間攪拌された。さらにアセトンシアノヒドリン0.5mlを添加し、混合物をさらに18時間攪拌した。反応物は真空にて濃縮され、そして、粗生成物はカラムクロマトグラフィー(ペンタン/EtOAc,60:40〜40:60)で純化され、ジアステレオ異性体の1:1混合物である黄色油として(2.35g、12.9mmol、61 %)表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ ,5.90(m,1H),5.75(m,1H),5.20(m,2H),4.70(m,0.5H),4.55(m,0.5H),4.20(m,0.5H),4.00(m,0.5H),2.20−2.50(m,4H),1.20(m,3H)。
MS(ES+)m/z 205(MNa+)。
C9H5N2O2に関して算出された高解像度MS m/z:183.1128;検出値:183.1134(MH+)。
【0286】
調製93 エチル 2−ヒドロキシ−3−(プロピオニルアミノ)−5−ヘキセノエート
HClを、調製92の表題化合物(2.35g、12.9mmol)のEtOAc(40ml)溶液に、−10℃で飽和するまでバブリングして通した。反応物は5℃まで温められ、容器は封止され、そして冷蔵庫にて5℃にて18時間放置された。反応混合物は真空にて濃縮され、氷(〜100g)が添加され、そして混合物は20℃まで温められ、30分間攪拌された。水相が10% Na2CO3溶液で塩基性化され、そしてDCM(100ml)で抽出された。2M HCI(50ml)が、このDCM抽出物に添加され、そして混合物は30分間攪拌された。DCM相が分離され、10% Na2CO3溶液で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、油を得た。全ての水相が集められ(pH 〜6)、そしてDCM(4×40ml)で抽出された。集められた抽出物は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、油を得た。これは、先の油と合わせられて、表題化合物(2.00g、8.7mmol、67%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 5.60−5.80(m,2H),5.10(m,2H),4.40(m,1H),4.20(m,3H),3.40(br s,0.5H),3.20(br s,0.5H),2.40(q,1H),2.20(m,3H),1.30(m,3H),1.10(m,3H)。
MS(ES−)m/z 228(M−H+)。
C11H20NO4に関し算出された高解像度MS m/z:230.1387;検出値:230.1395(MH+)。
【0287】
調製94 エチル 2−オキソ−3−(プロピオニルアミノ)−5−ヘキセノエート
デス−マーチン ペルヨージナン(4.25g、10mmol)が、調製93の表題化合物(2.00g、8.73mmol)のDCM(40mi)溶液へと20℃にて添加された。1.5時間後、飽和Na2S2O3溶液(50ml)が添加され、そして混合物は30分間攪拌された。各層が分離され、水相がDCM(2×50ml)で抽出された。集められた有機物は乾燥(Na2SO4)され、濾過され、そして真空にて濃縮された。粗生成物はカラムクロマトグラフィによって純化され(ペンタン/EtOAc、75:25〜25:75)、パールイエロー色の油(1.30g、5.72mmol、65%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.00(br s,1 H),5.65(tdd,1 H),5.25(q,1 H),5.15(dd,1H),5.10(dd,1H),4.35(q,2H),2.70(dt,1H),2.50(ddd,1H),2.25(q,2H),1.35(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 228(MH+),250(MNa+)。
C11H17NO4Naに関し算出された高解像度MS m/z:250.1050;検出値:250.1057(MNa+)。
【0288】
調製95 N−(1−{3−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−5−オキソ−4 , 5−ジヒドロ−1 , 2 , 4−トリアジン−6−イル}−3−ブテニル)プロパンアミド
調製94の表題化合物(110mg、0.485mmol),調製88の表題化合物(200mg、0.484mmol)およびNaHCO3(100mg、1.2mmol)が、EtOH(2ml)中にて一緒にされ、そして還流にて18時間加熱された。NaHCO3 100mgがさらに添加され、そして反応物は還流にてさらに3日間加熱された。反応混合物は冷却され、そしてDCM(50ml)と水(10ml)との間に分配された。水相のpHが、固体CO2の添加により9から8へと低下させられ、そしてDCM(20ml)で抽出された。集められた有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3( 水溶液 ),98:2:10〜94:6:10)によって純化され、褐色固体(0.20mmol、90mg 41%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 12.15(br s,1H),9.15(s,1H),8.15(d,1H),6.80(d,1H),5.70(m,1H),5.20(q,1H),5.10(m,2H),4.40(t,2H),3.10(s,3H),2.70(m,2H),2.25(q,2H),2.00(quintet,2H),1.60(不明瞭なm,2H),1.15(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES+)m/z 471(MNa+)。
【0289】
一般式IA,IBおよびIDの化合物の合成
【実施例1】
【0290】
5−[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−メチル−3−プロピル−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化46】
調製2の表題化合物(130mg、0.50mmol),4−アミノ−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(90mg、0.50mmol、EP463756に記載の手順を用いて調製)、KHMDS(100mg、0.50mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(56mg、0.50mmol)の3−メチル−3−ペンタノール(3ml)中の混合物が120℃に3時間加熱された。混合物は、冷却され、真空にて濃縮された。残留物は、EtOAc(10ml)および水(10ml,2M HClでpH5に調整)との間に分配された。有機相が乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH、95:5)によって純化され、固体(8mg、0.02mmol、4%)として表題化合物を得た;mp 235〜236℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.15(br s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.35(d,1H),4.20(q,2H),4.15(s,3H),3.20(s,3H),2.75(t,2H),1.70(sextet,2H),1.30(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 391(MH+)。
【実施例2】
【0291】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(2−メトキシエチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化47】
ブタノール(5ml)中の、調製7の表題化合物(130mg、0.30mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(100mg、0.89mmol)の混合物は、18時間還流にて加熱された。冷却において、EtOAc(20ml)および水(20ml)が添加され、混合物は振盪された。各層が分離され、そして有機相は乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,95:5)によって純化され、EtOAcを用いて摩砕されて、固体として表題化合物(12mg、0.027mmol、9%)、mp 174〜176℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.35(d,1H),4.40(t,2H),4.10(t,2H),3.75(t,2H),3.20(s,3H),3.20(s,3H),2.90(q,2H),1.65(m,2H),1.35(sextet,2H),1.20(t,3H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 449(MH+)。
C21H29N4O5Sに関し算出された高解像度MS m/z:449.1853;検出値:449.1861(MH+)。
【実施例3】
【0292】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化48】
イソブタノール(6ml)中の、調製10の表題化合物(410mg、0.82mmol)、KHMDS(490mg、2.46mmol)および酢酸イソブチル(190mg、1.64mmol)の混合物が還流にて3時間加熱された。混濁溶液が冷却されそして、酢酸(148mg、2.46mmol)が添加された。トルエン(100ml)が添加され、そして溶液は真空にて濃縮された。DCM(100ml)および水(100ml)が残留物に添加され、そして混合物は振盪された。各層が分離され、そして水相はDCM(2×100ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、99:1〜95:5)によって純化され、白色固体(360mg、0.75mmol、91%)、mp 223〜225℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.05(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.60(t,1H),7.20(d,1H),7.15(t,1H),7.00(d,1H),5.95(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.35(nonet,1H),1.40(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 504(MNa+),482(MH+)。
C24H27N5O4S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,59.41;H,5.69;N,14.43。検出値:C,59.38;H,5.60;N,14.41。
【実施例4】
【0293】
4 3−エチル−5−[2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化49】
2−メトキシエタノール(10ml)中の、調製13の表題化合物(210mg、0.42mmol)、KHMDS(251mg、1.26mmol)および酢酸2−メトキシエチル(50mg、0.42mmol)の混合物が還流にて18時間加熱された。混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は水(5ml)に溶解された。pHが2M HClを用いて7に調整され、そして沈殿物が濾過され、乾燥されて、表題化合物(90mg、0.19mmol、43%)、mp 166〜167℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 11.10(br s,1H),9.00(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1H),7.60(t,1 H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.00(d,1H),5.95(s,2H),4.45(br m,2H),3.90(br m,2H),3.60(s,3H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),1.40(t,3H)。
MS(ES+)m/z 484(MH+)。
C23H25N5O5S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,56.50;H,5.28;N,14.32。検出値:C,56.47;H,5.17;N,14.25。
【実施例5】
【0294】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化50】
溶媒としてブタノールを、また水酸化カリウム捕捉剤として酢酸ブチルを用いる以外は、実施例4の表題化合物の合成に用いたものと類似の手順に従い、調製16の表題化合物から収率76%で得た;mp 189〜191℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.0
5(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1H),7.60(t,1H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.05(d,1H),5.95(s,2H),4.35(t,2H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),2.00(quintet,2H),1.60(sextet,2H),1.45(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES+)m/z 482(MH+)。
C24H27N5O4Sに関する分析計算値:C,59.85;H,5.65;N,14.54。検出値:C,59.70;H,5.69;N,14.29。
【実施例6】
【0295】
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)フェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化51】
tert−ブタノール(5ml)中の、調製19の表題化合物(63mg、0.14mmol),カリウムtert−ブトキシド(48mg、0.42mmol)およびKHMDS(168mg、0.84mmol)の混合物が還流にて9日間加熱された。混合物は、真空にて濃縮され、水(5ml)に溶解された。溶液のpHが2M HClを用いて6に調整され、そしてEtOAc(2×50ml)を用いて抽出された。有機相が集められ、乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3、95:5:0.5)によって純化され、固体(0.007mmol、3mg 5%)、mp 283〜286℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 13.70(br s,1H),12.80(br s,1H),8.55(d,1H),8.15(s,1H),7.95(d,1H),7.75(t,1H),7.50(2つの不明瞭な多重線,2H),7.30(t,1H),5.45(s,2H),3.20(s,3H),2.80(m,2H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 426(MH+)。
C20H20N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:426.1231;検出値:426.1224(MH+)。
【実施例7】
【0296】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化52】
イソブタノール(8ml)中の、調製20の表題化合物(120mg、0.24mmol)、カリウムtert−ブトキシド(80mg、0.72mmol)、酢酸イソブチル(83mg、0.72mmol)の混合物が100℃にて10時間加熱された。混合物は、真空にて濃縮され、水(8ml)に溶解された。溶液のpHが2M HClを用いて6に調整され、そして沈殿物が濾過され、乾燥されて、表題化合物(0.18mmol、85mg 73%)、mp 253〜254℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 12.20(br s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.35(d,1 H),7.05(s,1 H),6.70(s,1 H),5.75(s,2H),3.90(d,2H),3.65(s,3H),3.20(s,3H),2.75(q,2H),1.95(nonet,1 H),1.20(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 485(MH+)。
C23H29N6O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:485.1966;検出値:4485.1980(MH+)。
【実施例8】
【0297】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化53】
実施例5の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製24の表題化合物から収率67%で得られた;mp 235〜238℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(br s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.30(d,1H),4.35(t,2H),4.10(t,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.95(q,2H),2.75(t,2H),2.40(m,4H),1.65(quintet,2H),1.35(sextet,2H),1.25(t,3H),0.80(t,3H)。
MS(TSP)m/z 504(MH+)。
C24H33N5O5S・0.75H2Oに関する分析計算値:C,55.74;H,6.72;N,13.54。検出値:C,55.72;H,6.53;N,13.28。
【実施例9】
【0298】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[( 1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリジミン−7−オン
【化54】
実施例7の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製25の表題化合物から収率62%で得られた;mp 253〜254℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.70(s,1 H),8.00(s,1 H),7.95(d,1 H),7.30(d,1H),7.10(s,1H),6.80(s,1H),5.60(s,2H),3.90(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),3.00(q,2H),1.95(nonet,1 H),1.20(t,3H),0.85(d,6H)。
MS(TSP)m/z 485(MH+)。
C23H28N6O4S・0.75H2Oに関する分析計算値:C,55.46;H,5.97;N,16.88。検出値:C,55.40;H,5.94;N,16.70。
【実施例10】
【0299】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化55】
実施例7の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製26の表題化合物から収率72%で得られた、mp 268〜273℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.30(d,1H),4.35(t,2H),3.90(d,2H),3.50(m,4H),3.20(s,3H),2.90(q,2H),2.75(t,2H),2.40(m,4H),1.95(nonet,1 H),1.25(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 504(MH+)。
C24H33N5O5S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,56.23;H,6.69;N,13.66。検出値:C,56.49;H,6.74;N,13.28。
【実施例11】
【0300】
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−(2−
ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化56】
溶媒としてプロパノ−ルを、また水酸化カリウム捕捉剤として酢酸プロピルを用いる以外は、実施例4の表題化合物の合成に用いたものと類似の手順に従い、調製29の表題化合物から収率40%で得た;mp 209〜211℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.05(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1 H),7.60(t,1 H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.05(d,1H),5.95(s,2H),4.30(t,2H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),2.05(sextet,2H),1.45(t,3H),1.20(t,3H)。
C23H25N5O4Sに関する分析計算値:C,59.08;H,5.39;N,14.98。検出値:C,58.80;H,5.35;N,14.88。
【実施例12】
【0301】
2−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化57】
実施例11の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製33の表題化合物から収率32%で得られた;mp 233〜234℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.55(br s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.25(t,2H),4.20(d,2H),3.15(s,3H),3.10(q,2H),2.05(sextet,2H),1.45(t,3H),1.40(不明瞭な多重線,1H),1.15(t,3H),1.10(t,3H),0.65(m,2H),0.50(m,2H)。
MS(TSP)m/z 431(MH+)。
C21H26N4O4Sに関する分析計算値:C,58.58;H,6.09;N,13.01。検出値:C,58.25;H,6.08;N,12.81。
【実施例13】
【0302】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化58】
3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−{[(2S)−1メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドを、調製7の表題化合物の合成に用いたものと同じ方法を用いて、調製9の表題化合物を調製37の表題化合物と反応させることで調製した。この中間体は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,95:5〜93:7)によって部分的に精製され、そして実施例3の表題化合物を調製するのに用いた手順に従って表題化合物へと環化した(上記2つの段階での収率22%);mp 190〜194℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.70(dd,1H),4.50(dd,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.40(s,3H),2.40(不明瞭な多重線,1H),2.25(m,1H),1.70−1.80(m,4H),1.40(t,3H),1.20(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.4H2Oに関する分析計算値:C,58.26;H,6.89;N,
14.15。検出値:C,58.53;H,6.83;N,14.27。
【実施例14】
【0303】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化59】
5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを、調製7の表題化合物の合成に用いたものと同じ方法を用いて、調製9の表題化合物を調製42の表題化合物と反応させることで調製した。この中間体は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,93:7)によって部分的に精製され、そして実施例3の表題化合物を調製するのに用いた手順に従って表題化合物へと環化した(上記2つの段階での収率12%);mp 178〜180℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.45(br s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.35(dd,1H),4.15(dd,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,4H),2.30(不明瞭な多重線,2H),2.25(s,3H),1.80(m,1H),1.60−1.80(m,3H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・4H2Oに関する分析計算値:C,58.26;H,6.89;N,14.15。検出値:C,58.60;H,6.80;N,14.32。
【実施例15】
【0304】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(3−ピリダジニルメチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化60】
実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製46の表題化合物から白色固体として収率54%で得られた;mp 244〜247℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.60(br s,1H),9.20(d,1H),8.95(s,1H),8.00(d,1H),7.50(d,1H),7.45(m,1H),7.20(d,1H),5.90(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,2H),2.35(nonet,1H),1.30(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 505(MNa+),483(MH+)。
C23H26N6O4S・0.05H2Oに関する分析計算値:C,57.14;H,5.44;N,17.38。検出値:C,56.82;H,5.38;N,17.14。
【実施例16】
【0305】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(3−ピリダジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化61】
実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製48の表題化合物から白色固体として収率71%で得られた;mp 231〜234℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 11.00(br s,1H),9.10(d,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.40(m,1H),7.25(不明瞭な多重線,1H),7.20(d,1H),6.15(s,2H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.35(nonet,1H,1.40(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 505(MNa+),483(MH+)。
C23H26N6O4Sに関する分析計算値:C,57.24;H,5.43;N,17.42。
【実施例17】
【0306】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(2−ピリジニルメチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化62】
反応混合物を還流にて7日間加熱する以外は、実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製49の表題化合物から収率15%で得られた;mp 235〜238℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.60(br s,1H),8.95(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.65(t,1H),7.20(不明瞭な多重線,2H),7.10(d,1H),5.70(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.05(q,2H),2.35(nonet,1H),1.30(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 504(MNa+),482(MH+)。
C24H27N5O4S・0.06DCMに関する分析計算値:C,59.14;H,5.58;N,14.37。検出値:C,59.37;H,5.62;N,14.28。
【実施例18】
【0307】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化63】
プロパノ−ル(4ml)中の、調製50の表題化合物(149mg、0.30mmol),カリウムtert−ブトキシド(102mg、9.1mmol)および酢酸プロピル(31mg、0.30mmol)の混合物が還流にて4時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、固体CO2を添加して中性とされた水(10ml)に溶解され、そしてDCM(2×20ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEt2O(3ml)で摩砕され、濾過され、そして乾燥されて、白色固体(67mg、0.14mmol、47%)、mp 211〜215℃、[α]D 25−21(c 1.66,MeOH)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.70(dd,1H),4.50(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.35(s,3H),2.25(m,1H),2.05(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.40(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 496(MNa+),474(MH+)。
C23H31N5O4Sに関する分析計算値:C,58.33;H,6.60;N,14.79。検出値:C,58.10;H,6.57;N,14.63。
【実施例19】
【0308】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化64】
ブタノール(8ml)中の、調製55の表題化合物(150mg、0.30mmol),カリウムtert−ブトキシド(130mg、1.16mmol)および酢酸ブチル(103mg、0.89mmol)の混合物が100℃にて18時間加熱され、次いで120℃で4時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、残留物は水(5ml)に溶解された。pHが2M HClを用いて7に調整され、そしてEtOAc(2×15ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEt2O(10ml)で摩砕され、濾過され、そして乾燥されて、白色固体(100mg、0.21mmol、68%)、mp 209〜213℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.70(s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),5.20(quintet,1H),4.15(t,2H),3.75(m,2H),3.50(m,2H),3.20(s,3H),3.20(不明瞭な多重線,1H),2.90(q,2H),1.70(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.20(t,3H),0.90(d,6H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,58.47;H,6.87;N,14.20。検出値:C,58.36;H,6.83;N,13.98。
【実施例20】
【0309】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化65】
Et2Oから摩砕されることによって精製される以外は、実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従い、調製58の表題化合物から白色固体として収率75%で得た;mp
206〜209℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),5.75(quintet,1H),4.05(d,2H),3.90(t,2H),3.60(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.60(septet,1H),2.30(nonet,1H),1.40(t,3H),1.15(d,6H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.125H2Oに関する分析計算値:C,58.84;H,6.84;N,14.30。検出値:C,58.71;H,6.85;N,14.16。
【実施例21】
【0310】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−メチル−4−ピペリジニル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化66】
ホルムアルデヒド(37%水溶液30μl、0.36mmol)が、調製62の表題化合物(50mg、0.11mmol)のDCM(5ml)溶液へと添加され、この溶液が20℃で15分間攪拌された。NaBH(OAc)3(70mg、0.33mmol)が添加され、混合物はさらに1時間攪拌された。混合物は、DCM(5ml)と飽和NaHCO3溶液の間に分配されて、そして、有機相は、乾燥され(Na2SO4)て、濾過されて、真空にて濃縮されて、透明な油を与えた。これはEtOAcから再結晶化され、白色固体としての表題化合物(19mg、0.039mmol、35%)、mp 292〜295℃を与えた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s
,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.20(m,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.05(m,4H),2.55(q,2H),2.35(s,3H),2.35(m,1H),2.15(t,2H),1.90(d,2H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 488(MH+)。
C24H34N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2306(MH+)。
【実施例22】
【0311】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−イソプロピル−4−ピペリジニル)2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化67】
アセトンをホルムアルデヒドの代わりに用い、反応物を20℃で2日間攪拌した以外は、実施例21の表題化合物の調製に用いたものと同様の手順に従って、調製62の表題化合物から収率26%で得られた;mp 273〜275℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.20(m,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.05(m,4H),2.80(septet,1H),2.45(q,2H),2.30(m,3H),1.90(d,2H),1.35(t,3H),1.10(d,6H),1.00(d,6H)。
MS(ES+)m/z 538(MNa+)。
C26H37N5O4S・0.8H2O・0.4Et2Oに関する分析計算値:C,59.23;H,7.67;N,12.51。検出値:C,59.38;H,7.32;N,12.74。
【実施例23】
【0312】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化68】
粗生成物がカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,97:3〜92:8)によって純化される以外は、調製62の表題化合物から実施例21の表題化合物を調製するのに用いたものと同様の方法を用いて、調製68の表題化合物から調製された;mp 182〜183℃、[α]D 25−20(c 1.66,MeOH)。
注:本特許の範囲内に包含されるピリジルスルホン類は、類似する方法によって製造することができる。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.30(s,1 H),8.80(s,1H),4.70(dd,1H),4.65(t,2H),4.50(dd,1H),3.15(s,3H),3.10(m,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.40(s,3H),2.25(m,1H),2.00(sextet,2H),1.70−1.80(m,4H),1.40(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 475(MH+)。
C22H30N6O4S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,55.47;H,6.39;N,17.64。検出値:C,55.18;H,6.36;N,17.38。
【実施例24】
【0313】
1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化69】
および
【実施例25】
【0314】
2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化70】
N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中の、調製72の表題化合物(300mg、0.77mmol)、2−クロロエチルジイソプロピルアミン塩酸塩(160mg、0.80mmol)およびK2CO3(400mg、2.9mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。混合物は、EtOAc(50ml)およびH20(50ml)との間に分配され、そして有機相が再度水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空にて濃縮されて、N−(2−{3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン1−イル}エチル)−N−イソプロピル−2−プロパンアミンおよびN−(2−{3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−2−イル}エチル)−Nイソプロピル−2−プロパンアミンの約5:1比の混合物を得た。
6M HCl(10ml)が、このレギオ異性体の混合物に添加され、そして反応物が65℃で16時間、その後20℃で2日間攪拌された。混合物が水(50ml)で希釈され、NaHCO3で中和され、そしてDCM(2×50ml)で抽出された。有機相が乾燥され(Na2SO4)て、濾過されて、真空にて濃縮された。生成物の混合物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc)によって分離され、1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(より高いランニングスポット、160mg、0.32mmol、41%)および、2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(より低いランニングスポット、10mg、0.02mmol、3%)を得た。レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。
【0315】
実施例24:mp 188−190℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.70(br s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.60(t,2H),4.25(t,2H),3.10(s,3H),3.00(m,4H),2.90(t,2H),2.05(sextet,2H),1.40(t,3H),1.20(t,3H),0.95(d,12H)。
MS(ES−)m/z 502(M−H+)。
C25H37N5O4Sに関する分析計算値:C,59.61;H,7.40;N,13.91。検出値:C,59.53;H,7.43;N,13.89。
実施例25:mp 194〜195℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.50(br s,1H),8.95(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.20(m,4H),3.10(s,3H),3.05(不明瞭 m,2H),2.95(m,4H),2.00(sextet,2H),1.40(t,3H),1.10(t,3H),0.95(d,12H)。
MS(ES−)m/z 502(M−H+)。
C25H37N5O4Sに関する分析計算値:C,59.61;H,7.40;N,13.91。検出値:C,59.23;H,7.36;N,13.73。
【実施例26】
【0316】
3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化71】
ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.3ml、4.2mmol)およびEt3N(0.08ml,0.6mmol)が、THF(5ml)中の調製78の表題化合物(147mg、0.25mmol)に添加され、そして20℃で15分間攪拌された。NaBH(OAc)3(192mg、0.9mmol)およびAcOH(0.01ml)が添加され、そして混合物が20℃で18時間攪拌された。水(5ml)およびEtOAc(10ml)が添加され、そして混合物NaHCO3で塩基性化された。有機相が分離され、乾燥され(MgS04)、濾過され、濃縮され、そしてEt2Oを用いて摩砕されて、表題化合物(36mg、0.074mmol、30%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),8.95(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.70(dd,1H),4.40(dd,1H),4.25(t,2H),3.15(q,2H),3.05(m,1H),2.95(q,2H),2.75(m,1H),2.35(s,3H),2.25(m,1H),2.00(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.35(t,3H),1.30(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.25H20に関する分析計算値:C,58.58;H,6.86;N,14.23。検出値:C,58.53;H,6.80;N,13.89。
【実施例27】
【0317】
3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化72】
実施例26の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製82の表題化合物から白色固体として収率30%で得られた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),8.95(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.70(dd,1H),4.45(dd,1H),4.25(t,2H),3.25(septet,1H),3.05(m,1H),2.95(q,2H),2.75(m,1H),2.35(s,3H),2.20(m,1H),2.00(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.35(t,3H),1.30(d,6H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 502(MH+)。
C25H35N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:502.2483;検出値:502.2483(MH+)。
【実施例28】
【0318】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピペリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化73】
粗生成物がカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3( 水溶液 )、98:2:10〜92:8:10)およびEt2Oを用いての摩砕によって純化されたことを除き、実施例26の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製84の表題化合物から白色固体として収率13%で得られた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.90(dd,1H),4.50(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.85(m,1H),2.65(m,1H),2.45(s,3H),2.20(m,1 H),2.05(sextet,2H),1.50−1.70(m,4H),1.40(t,3H),1.35(m,2H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2320(MH+)。
【実施例29】
【0319】
5−アリル−2−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−エチルイミダゾ[5 , 1−f][1 , 2 , 4]トリアジン−4(3H)−オン
【化74】
POCl3(0.15ml,1.6mmol)が、調製95の表題化合物(90mg、0.20mmol)の1,2−ジクロロエタン(2ml)溶液に添加され、混合物は還流にて30分間攪拌された。冷却後、DCM(40ml)および5% Na2CO3溶液(10ml)が添加され、そして混合物が十分に振盪された。各相が分離され、そして水性相がDCM(20ml)で抽出された。集められた有機相が乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物はカラムクロマトグラフィ(ペンタン/EtOAc,60:40〜25:75)によって純化され、そしてEt2Oから結晶化されて、表題化合物(50mg、0.12mmol、60%)、mp 192〜194℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.70(s,1 H),8.70(s,1 H),8.05(d,1 H),7.20(d,1H),6.10(ddt,1H),5.20(d,1H),5.10(d,2H),4.30(t,2H),3.80(d,2H),3.10(s,3H),3.05(不明瞭なm,2H),2.00(quintet,2H),1.60(sextet,2H),1.40(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 429(M−H+)。
C21H26N4O4Sに関する分析計算値:C,58.59;H,6.09;N,13.01。検出値:C,58.37;H,6.04;N,12.91。
【0320】
生物学的活性
表1は、様々な本発明の化合物の試験管内におけるcGMP PDE5阻害活性を示すものである。
【表1】
【0321】
試験管内代謝データ
本発明に係る実施例1および12のHLM半減期が表2に示される。
【表2】
【0001】
本発明は、サイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)類を阻害する医薬的に有用な化合物に関するものである。特に、本発明の化合物は、5型のサイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE5)の有力な阻害剤であり、PDE6を含む他のホスホジエステラーゼに対するよりもこれに選択的である。本発明の化合物は、したがって、いろいろな治療の領域における有用性を有する。
【0002】
本発明の化合物は、哺乳類の性的障害の治療的ないし予防的処置に関して価値のあるものである。特に、化合物は、例えば、男性勃起機能不全(MED)、インポテンス、女性の性機能不全(FSD)、陰核機能不全、女性の性的欲求低下障害、女性の性的興奮障害、女性の性交疼痛害または女性性的オルガズム機能不全(FSOD)、並びに脊髄損傷による性的機能不全または、選択的セロトニン再摂取阻害剤(selective serotonin re-uptake inhibitor :SSRI)により誘発された性的機能不全のような、哺乳類の性的機能不全の治療において価値のあるものであり、また、有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされるその他の医学的症状の治療のためにも、明らかに有用であろう。
【0003】
このような症状は、早期分娩、月経困難、良性前立腺肥大症(BPH)、膀胱出口障害、失禁、安定な、不安定な、および異型(プリンズメタル型)の狭心症、高血圧、肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患、冠状動脈疾患、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症;例えば、皮経管冠動脈形成術後(post-PTCA)、末梢血管疾患、卒中、硝酸薬誘導耐性、気管支炎、アレルギー性喘息、慢性喘息、アレルギー性鼻炎のような、低減した血管開存性の状態;例えば、緑内障、視神経症、黄斑変性、眼内圧上昇、網膜ないし動脈閉塞のような眼の疾患および症状;および例えば、過敏性腸症候群(IBS)のような腸運動性の不全によって特徴づけられる疾患を包含するものである。有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされ、そして本発明の化合物で処置することが有用であろう、その他の医学的症状は、子癇前症、川崎病、硝酸薬耐性、多発性硬化症、糖尿病性ネフロパシー、自律神経および末梢神経障害を含む神経障害、特に、糖尿病性神経障害およびその諸症状(例えば、胃不全麻痺)、末梢糖尿病性神経障害、アルツハイマー病、急性呼吸不全、乾癬、皮壊死、癌、転移、禿、ナットクラッカー食道、肛門の亀裂、痔、低酸素性血管収縮、糖尿病、II型糖尿病、インシュリン抵抗性症候群、インシュリン抵抗性、耐糖能異常、並びに、血液透析間の血圧安定化を含む。
特に適した性的不全は、MEDおよびFSDを含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によれば、一般式I:
【化1】
[式中、YはCまたはNを表し、Yで示された位置のうち、少なくとも1つ、かつ2つ以下がNであり;
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0005】
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0006】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0007】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、
後ろの5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0008】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
【0009】
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、前記Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものである。]の化合物または、その製薬的若しくは獣医学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物、多形体またはプロドラッグが提供され、これらの化合物は、以下、総合して「本発明の化合物」と称される。
【0010】
本発明によれば、Yが荷電しないものとしたときの価数が許容する場合にのみ一般式(I)の化合物のR1、R2およびR3は存在する。
【0011】
一般式Iの好ましい化合物は、一般式IA、IB、IC、IDおよびIE:
【化2】
によって表されることができる。
【0012】
従って、本発明の好ましい1つの観点によれば、一般式IA、IB、IC、IDおよびIE:
[式中、
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ
、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0013】
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0014】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0015】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、
後ろの5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0016】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
【0017】
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、前記Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;
さらに、R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない。]の化合物が提供される。
【0018】
「アリール」なる用語は、本明細書において用いられる場合、フェニルおよびナフチル基を包含するC1〜C11アリール基を表すものである。
【0019】
「Het」なる用語は、本明細書において用いられる場合、4〜12員、好ましくは4〜10員の、環系を包含するものであり、該環系は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、そして、該環は、1ないしそれ以上の二重結合を含み得る、または、特性において非芳香族、部分芳香族、もしくは完全芳香族であり得る。該環系は、単環でも、二環でも縮合環でも良い。従って、この用語は、場合により置換された、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリダジニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピペリジニル、ピラゾリル、イミダゾピリジニルおよびピペラジニルのような基を包含するものである。Hetにおける置換は、Het環の炭素原子にて、あるいは、必要に応じて、1またはそれ以上のヘテロ原子にて、なされ得る。
「Het」基は、またN−酸化物の形であってもよい。
【0020】
R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16(それらが結合する窒素原子と共に)が表す複素環は、少なくとも1つの窒素原子を含む任意の複素環であり得、そして、該環は、必須窒素原子(疑義を避けるために説明すると、これは、R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16がそれぞれ結合する原子である。)を介して分子の残基へと結合した場合安定な構造を形成する。この点で、R7およびR8、R9およびR10、R13およびR14、または、R15およびR16(それらが結合する窒素原子と共に)が表される複素環は、4〜12員、好ましくは4〜10員の、環系を包含するものであり、該環系は、少なくとも1つの窒素原子を含み、そして、場合により窒素、酸素、および硫黄から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み得、また、該環は、1ないしそれ以上の二重結合を含み得る、または、特性において非芳香族、部分芳香族、もしくは完全芳香族であり得る。従って、この用語は、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、トリアゾリル、テトラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピラゾリルおよびピペラジニルのような基を包含するものである。
【0021】
「C1〜C6アルキル」(これは、アルキルHetおよびアルキルアリール基のアルキル部分を包含する。)なる用語は、本明細書において用いられる場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシル基を包含する。特に他に言及しない限り、アルキル基は、これが十分な数の炭素原子を有する場合、直鎖状でも分枝状でも、飽和でも不飽和でも、また環式でも非環式でももしくは部分的に環式/非環式でも、良い。本明細書において用いる好ましいC1〜C6アルキル基は、C1〜C3アルキル基である。「C1〜C6アルキレン」なる用語は、本明細書において用いられる場合、該基上の2つの位置で結合され得る、そしてその他の点については「C1〜C6アルキル」と同様に定義されるC1〜C6基を包含するものである。「アシル」なる用語は、C(O)−(C1〜C6)アルキルを包含する。
【0022】
「C1〜C6アルキルHet」および「C1〜C6アルキルアリール」なる用語において、「Het]および「アリール」は先に定義した通りである。置換されたC1〜C6アルキルHetおよびC1〜C6アルキルアリールは、環上および/またはアルキル鎖上に置換基を有し得る。前述した基群が置換され得るあるいは末端に有し得るハロ基は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0023】
塩基性中心を含む本発明の化合物の製薬的にまたは獣医学的に許容され得る塩は、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸およびリン酸のような無機塩で、カルボン酸で、または有機スルホン酸で、形成された非毒性の酸付加塩である。その例は、HCl塩、HBr塩、HI塩、硫酸塩ないし重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩ないしリン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、琥珀酸塩、糖酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、カンシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩を含む。本発明の化合物は、また、塩基との、製薬的にまたは獣医学的に許容され得る金属塩、特に、非毒性のアルカリまたはアルカリ土類金属塩を提供することができる。その例は、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛およびジエタノールアミンの塩を含む。適当な製薬学的塩の検討にあたっては、Berge et al, J. Pharm.Sci., 1977,66,1-19.を参照のこと。
【0024】
本発明の化合物の製薬的に許容され得る溶媒和物は、それの水和物を含む。
【0025】
また、本発明の化合物および種々の塩の範囲内に、これらの多形体が含まれる。
【0026】
1ないしそれ以上の非対称炭素原子を含む一般式Iの化合物は、2ないしそれ以上の立体異性の形において存在する。一般式Iの化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含む場合、cis(E)およびtrans(Z)異性も、また生じる。本発明は、一般式Iの化合物のそれぞれの立体異性体を包含し、また適当である場合、それらのそれぞれの互変異性型を、これらの混合物と共に包含するものである。ジアステレオ異性体の分離またはcisおよびtrans異性体の分離は、周知の技術、例えば、一般式Iの化合物の立体異性体混合物またはその適当な塩ないし誘導体の、分別結晶、クロマトグラフィーまたはHPLC、によって行うことができる。一般式Iの化合物のそれぞれの鏡像異性体はまた、対応する光学的に純粋な中間体から製造することができ、または分離により、例えば適当なキラル支持体を用いた対応するラセミ体のHPLCによって、もしくは対応するラセミ体の適当な光学活性酸ないし塩基との反応によって形成されたジアステレオマー塩の分別結晶によって、適当に調製することができる。
【0027】
全ての立体異性体は、本発明の範囲内に含まれる。
【0028】
本発明のさらに別の観点による化合物の好ましい一群は、先に定義されるような一般式IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物において:
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
但し、R5がHetである場合、該Hetは、一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;
さらに、R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない;
となる化合物である。
【0029】
本発明のさらに別の観点による化合物の好ましい一群は、先に定義されるような一般式IA、IBおよびIDの化合物において:
XはCHまたはNを表し、ここでXは好ましくはCHであり;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキル、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または
末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
但し、一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない;
ものとなる化合物である。
【0030】
本発明に係る化合物のさらにより好ましい一群は、一般式IG:
【化3】
により表すことのできる一般式IAおよびIDの化合物であり、ここで一般式IGはRGが先に定義されたR1であるか、R2であるかによって、式IAおよびIDに相当する。
【0031】
従って、本発明の好ましい観点により一般式IG:
[式中、
Xは、CHまたはNを表し、ここでXは好ましくはCHであり;
RGは、R1またはR2であり;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキルおよびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は先に定義した通りであり;
XがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表すものではない。]
の化合物が提供される。
【0032】
一般式IGの化合物の好ましい一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R1であり、そして、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C3アルキル基は、場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ、また、C1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R3は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、ハ
ロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
となる化合物を含むものである。
【0033】
一般式IGの化合物のより好ましい一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R1であり、そして、メチル、エチルまたはC1〜C3アルキルHet(ここで前記C1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、また、R1は好ましくはC1〜C3アルキルHet(場合により、C1〜C6アルキルおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、また前記Het基は、少なくとも1つの窒素原子を含み、および場合により酸素または硫黄原子を含む、C−結合した5または6員の飽和または不飽和の複素環基であり、さらにこのHetは、より好ましくは、1つないし2つの窒素原子を含む、C−結合した5または6員の複素環基であり、;
R3は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはエチル、n−プロピルまたはイソプロピルで、最も好ましくはエチルであり;
R4は、C2〜C4アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し、ここでC2〜C4アルキル基は好ましくはプロピルであり;
R5は、C1〜C4アルキルを表し、好ましくは、R5は、C1〜C3アルキル、より好ましくは、メチルまたはエチル、最も好ましくはエチルであり;そして、
R6、R9およびR10は、それぞれ独立して、メチルまたはエチル基から選択されたものである;
となる化合物を含むものである。
【0034】
本発明に係る化合物の別の好ましい一群は、一般式IGの化合物において:
XはCHを表し;
RGは、R2であり、そして、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)であり、そしてR2がC1〜C6アルキルである場合には、該アルキル基は、直鎖、分枝鎖または、一部もしくは全体が環状のものであってよく;
R3、R4、およびR5は、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
となる化合物を含むものである。
【0035】
一般式IGの化合物のより好ましいさらに別の一群は、式中、
XはCHを表し;
RGは、R2であり、そして、C1〜C5アルキル、Het、またはアルキルHetであり、ここで前記HetまたはアルキルHetのHet基は、C−結合Het基(場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)であり、さらにRGがアルキルHetである場合、該アルキルHet基は、少なくとも1つの窒素原子を含み、および場合により酸素または硫黄原子を含む、5または6員の飽和または不飽和の複素環基であることが好ましく、ピロリジニルまたはイミダゾリル基が好ましく、また、RGがHetである場合、該Het基は、1または2つの窒素原子を含む、4または5員の複素環基であり、好ましくは、アゼチジニル基(ここでNは、先に述べたように場合により置換され得る。)であり、さらに、RGがC1〜C5アルキルである場合、該アルキルは好ましくはシクロプロピルメチルであり;
R3は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはエチル、n−プロピルまたはイソプロピルで、最も好ましくはエチルであり;
R4は、C2〜C4アルキルを表し、好ましくはプロピルまたはブチルであり;
R5は、C1〜C4アルキルを表し、好ましくは、R5は、C1〜C3アルキル、より好ましくは、メチルまたはエチル、最も好ましくはメチルであり;そして、
R6、R9およびR10は、それぞれ独立して、メチルまたはエチル基から選択されたものである;
となる化合物を含むものである。
【0036】
本発明に係る化合物のさらに別の好ましい一群は、一般式IGの化合物において:
XはCHを表し;
RGがR1である場合、RGはC1〜C3アルキルを表すか、または、RGはC1〜C6アルキルHetを表し、好ましくはC1〜C3ピリジルまたはピラゾリルであり、そしてRGがR1である場合、RGはより好ましくはC1〜C3アルキル、最も好ましくはメチルである;または
RGがR2である場合、RGはC1〜C6アルキルHetを表し、ここで前記HetはC−結合されており、好ましくはC1〜C3イミダゾリルまたはピラゾリルであるか、またはRGはHetを表し、ここで前記HetはC−結合されており、好ましくは場合によりN−置換されたアゼピジニル基であるか、またはRGはC1〜C5アルキルを表し、好ましくはシクロプロピルメチルまたはメトキシエチルであり、さらに、RGがR1である場合、RGはより好ましくは、C1〜C3イミダゾリルまたはC1〜C3ピラゾリルまたはシクロプロピルメチルであり;
R3は、C1〜C6アルキルを表し、好ましくはC1〜C4アルキル、より好ましくはエチルまたはプロピルであり;
R4は、C1〜C6アルキルを表し、好ましくはn−ブチル、t−ブチル、n−プロピル、エチルであり、RGがR1である場合より好ましくはエチルであり、またRGがR2である場合より好ましくはプロピルまたはt−ブチルであり;
R5は、C1〜C3アルキルを表し、好ましくはメチルである;
となる化合物を含むものである。
【0037】
本発明における一般式IA、IBまたはIDの好ましい化合物は、以下の化合物:
5−[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(2−メトキシエチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−[エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
【0038】
2−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(3−ピリダジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(3−ピリダジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(2−ピリジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
【0039】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−メチル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−イソプロピル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]
ピリミジン−7−オン;
2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−l−{[(2S)−l−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピペリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;または、
5−アリル−2−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−エチルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン;
並びにこれらの製薬的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグまたは多形体を含むものである。
【0040】
また、生物学的研究に適している一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の放射線標識された誘導体も、本発明の範囲内に含まれる。
【0041】
さらに、本発明は一般式I:
【化4】
[式中、YはCまたはNを表し、Yで示された位置のうち、少なくとも1つ、かつ2つ以下がNであり;
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
【0042】
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリールは、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から
選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができ;
【0043】
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0044】
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表す;
または、
【0045】
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;または、
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含むものである。]の化合物または、その製薬的若しくは獣医学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物、多形体またはプロドラッグを提供する。
【0046】
調製
本発明の更なる観点によれば、以下に示すように、本発明の化合物の調製のための方法が提供される。
【0047】
以下のプロセスは、本発明の化合物を得るために採用されることができる一般的な合成手順を示すものである:
【0048】
1.一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ、対応する一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物の環化によって調製されることができる:
【化5】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびXは、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義されたものと同様である]。
【0049】
この環化は、ピリミドン環形成のための公知の方法を使用して、塩基性、中性、または酸性条件下に行うことができる。好ましくは、この環化は、例えば還流温度(または、密封容器において行う場合には、還流温度より高い温度)にて、溶剤としての適当なアルコールの存在下に、例えば、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、炭酸セシウム、またはカリウムビス(トリメチルシリル)アミドのような、アルコールまたはアミンのアルカリ金属塩を用いた塩基性条件下にて行われる。アルコールが溶剤として選択された場合、ピリジン−3−イルあるいはフェニル置換基の第2位で、アルコキシド交換を緩和することを意図する場合、一般式R4OHの適当なアルコールが用いられ得ることは、当業者に認識されることであろう。逆に、ピリジン−3−イルあるいはフェニル置換基の第2位での交換を避けるために、立体的に障害のあるアルコール(例えば、3−メチル−3−ペンタノール)を用いることができる。必要に応じて、等価の添加物(例えば、R4OAc)を、水酸化物捕捉剤として機能するように添加することが可能である。
【0050】
一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物は、それぞれ、対応する一般式IIIA、IIIC、IIIDおよびIIIEの化合物:
【化6】
[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義されたものと同様である。]
を、一般式IVの化合物あるいはそのカルボン酸誘導体:
【0051】
【化7】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義されたものと同様である。]
と反応させることにより調製することができる。
【0052】
このカップリング反応は、当業者にとって周知である通常のアミド結合形成技術によって行うことができる。例えば、トリエチルアミンまたはピリジンのような第三級アミンの過剰な存在下に、また、場合により、4−ジメチルアミノピリジンのような適当な触媒の存在下、例えばジクロロメタンまたはTHFのような適当な溶剤の存在下に、約0℃ない
し室温の温度にて、一般式IVの化合物のアシルハロゲン化(例えば、塩化)誘導体を、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物と反応させることができる。
【0053】
いろいろなその他のアミノ酸カップリング方法論を、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEを一般式IVの化合物にカップリングするために用いることが可能である。例えば、一般式IVの酸またはその適当な塩(例えば、ナトリウム塩)は、例えば、カルボジイミド(例えば、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)のような、適当な活性化剤で、場合により、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物の存在下および/または4−ジメチルアミノピリジンのような触媒;ブロモトリス(ピロリジニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのようなハロトリスアミノホスホニウム塩;塩化2−クロロ−1−メチルピリジニウムのような適当なピリジニウム塩;もしくはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)のようなその他の適当なカップリング剤の存在下、活性化されることができる。いずれの種類のカップリング反応も、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドのような適当な溶剤中において、場合により、N−メチルモルホリンまたはN−エチルジイソプロピルアミンのような第3級アミンの存在下(例えば、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物、または、活性化剤のいずれかが酸付加塩の形で存在する場合)、約0℃ないし室温の温度で行うことができる。好ましくは、約1〜2モル当量の活性化剤と1〜3モル当量の任意の第3級アミンとが用いられ得る。
【0054】
あるいは、IVのカルボン酸官能基は、N,N’−カルボニルジイミタゾールのような試薬の過剰量を用いて、適当な溶剤、例えば、酢酸エチル、ジクロロメタンまたはブタン−2−オン、中にて、ほぼ室温ないし約80℃の温度で、活性化されることができ、その後、中間体イミダゾリドを一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物のいずれかと、約20℃ないし約90℃で、反応させる。
【0055】
さらに別の態様においては、先に定義されたような、一般式IA、IC、IDまたはIEの化合物は、一般式IIIA、IIIC、IIIDまたはIIIEの化合物を、一般式IVの塩化アシルまたは低級アルキルエステル誘導体とカップリングさせ、そして得られた一般式IIA、IIC、IIDまたはIIEの中間体化合物を上述したような方法を用いて環化する、ワンポットプロセスにおいて形成することができる。一般式IVの塩化アシル誘導体を用いる場合、適当な溶剤(例えば、ピリジン)は、酸捕捉剤として、並びに、現場カップリングおよび環化反応のための溶剤として、の双方として作用し得る。
【0056】
XがCHであり、そして、R5がMeである、一般式IVの化合物は、一般式Vの化合物:
【化8】
[式中、R4は、一般式IVの化合物に関して先に定義した通りであり、RPは、カルボン酸のための保護基(好ましくは低級アルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチル)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0057】
一般式Vの化合物は、一般式VIの化合物:
【化9】
[式中、RPは、一般式Vの化合物に関して先に定義した通りである。]
から、一般式R4−L(式中、R4は、一般式Vの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。)
と、例えば、室温ないし還流温度の間にて、適当な溶剤(例えば、アセトニトリル)中で、適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に反応させることによって、調製されることができる。
【0058】
一般式VIの化合物は、カルボン酸を保護するための標準条件を用いて化合物VIIから調製されることができる。
【化10】
【0059】
あるいは、一般式IVの化合物は、一般式VIIIの化合物:
【化11】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IVの化合物に関して定義した通りである。]から、酸化剤(例えば、メタクロロ過安息香酸(mCPBA))と、例えば、0℃ないし室温の間にて、適当な溶剤(例えば、ジクロロメタン)中で、反応させることによって、調製されることができる。
【0060】
一般式VIIIの化合物は、一般式IXの化合物:
【化12】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式VIIIの化合物に関して定義した通りである。]
から、例えば、濃塩酸と氷酢酸の混合物中の亜硝酸ナトリウムの作用によって、約−25℃ないし約0℃にて、最初に中間体ジアゾニウム塩を形成し、続いて、R5SSR5および銅塩(好ましくはCuBr2)と、例えば0℃ないし室温にて、反応させることによって、調製されることができる。
【0061】
一般式IXの化合物は、一般式Xの化合物:
【化13】
[式中、R4およびXは、先に一般式IXの化合物に関して定義した通りである。]
を、例えば、適当な触媒(例えば、カーボン上の10%パラジウム)の存在下に、室温ないし60℃の温度にて、適当な溶剤(例えばR4OH)中にて、60psiの水素を用いて、還元することによって調製することができる。
【0062】
あるいは、一般式VIIIの化合物は、一般式XIの化合物:
【化14】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式VIIIの化合物に関して定義した通りでありRPは、カルボン酸のための保護基(好ましくは低級アルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチル)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0063】
一般式XIの化合物は、一般式XIIの化合物:
【化15】
[式中、R4、XおよびRPは、先に一般式XIの化合物に関して定義した通りである。]から、まず、チオ尿素(1.1当量)およびニッケル(0)触媒(インサイチュで、塩化ビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)(0.05当量)とシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.075当量)から生成される。)と、適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中において、室温ないし80℃の温度にて反応させ、次いで、R5−L(式中、R5は、一般式XIの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]および適当な塩基(例えば、酸化カルシウム)を添加することによって、調製されることができる。
【0064】
XがNである一般式XIIの化合物は、一般式XIIIの化合物:
【化16】
[式中、R4およびRPは、先に一般式XIIの化合物に関して定義した通りである。]
から、トリフルオロ酢酸とトリフルオロ酢酸無水物との4:1混合物中でのN−ヨードスクシンイミド(1ないし2当量)と、室温ないし還流温度にて、反応させることにより、調製されることができる:
【0065】
あるいは、一般式IVの化合物は、一般式XIVの化合物:
【化17】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式IVの化合物に関して定義した通りであり、RPは、カルボン酸のための保護基(好ましくはメチル、エチルまたはt−ブチルのような低級アルキル基)である。]
から、標準的脱保護方法を用いて、調製されることができる。
【0066】
一般式XIVの化合物は、一般式XVの化合物:
【化18】
[式中、R4、XおよびRPは、一般式XIVの化合物に関して先に定義した通りである。]
から、まず水中で室温にて亜硫酸ナトリウム(2当量)および重炭酸ナトリウム(2当量)と反応させ、次いで、水性アルコール(好ましくはR4OH)中で室温ないし還流温度にて炭酸ナトリウム(2当量)およびR5−L(式中、R5は、一般式XIVの化合物に関して先に定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]と反応させることにより、調製されることができる。
【0067】
2.XがCHである一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物:
【化19】
[式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、RPは、保護基(例えばメチル)である。]
を脱保護化する、例えば、室温ないし70℃にて6M HClと反応させる、ことによっても、調製されることができる。
【0068】
一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIE(当業者は、XVIIAおよびXVIIDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化20】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびRPは、先に一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式XVIA、XVIC、XVIDおよびXVIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]の化合物、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下に、反応させ、アルキル化することによって調製されることができる。
【0069】
一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIE(当業者は、XVIIIAおよびXVIIIDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化21】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、RP−OH[式中、RPは、先に一般式XVIIA、XVIIC、XVIIDおよびXVIIEの化合物に関して定義した通りである。]と、例えば室温ないし還流温度にて、適当な塩基(例えばカリウムtert−ブトキシド)の存在下に、反応させることによって、調製されることができる。
【0070】
一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE(当業者は、XIXAおよびXIXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物:
【化22】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XVIIIA、XVIIIC、XVIIIDおよびXVIIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、塩素化剤(例えば、POCl3)と、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、また場合により1ないし2当量の添加剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアニリン)の存在下に、反応させることで調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0071】
一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXA、XXC、XXDおよびXXE(当業者は、XXAおよびXXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう)の化合物:
【化23】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXEの化合物に関して定義した通りである]
の、前記プロセス1においてIA、IC、IDおよびIEの調製に関して述べたものと同様の条件を用いる環化によって調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXA、XXC、XXDおよびXXE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの一部であることを認識できるであろう。
【0072】
一般式XXA、XXC、XXDおよびXXEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIA、XXIC、XXIDおよびXXIEの化合物:
【化24】
[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式XXA、XXC、XXDおよびXXEの化合物に関して定義した通りである]
を、一般式IVの化合物あるいはそのカルボン酸誘導体と、前記プロセス1においてIIA、IIC、IIDおよびIIEの調製に関して述べたものと同様の条件を用いて、反応させることにより調製されることができる。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIA、XXIC、XXIDおよびXXIE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR1、R3、R2およびR3が水素である一般式IIIA、IIIC、IIIDおよびIIIEの一部であることを認識できるであろう。
【0073】
3. また、R1、R2およびR3が、窒素に結合する場合に、水素でない、一般式IIA
、IIC、IIDおよびIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXA、XXC、XXDおよびXXE(当業者は、XXAおよびXXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IIA、IIC、IIDおよびIIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に、反応させることによって調製されることができる。
【0074】
4.また、R1、R2およびR3が、窒素に結合する場合に、水素でない、一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XIXA、XIXC、XIXDおよびXIXE(当業者は、XIXAおよびXIXDが同じ化合物の異なる互変異性型であると理解できるであろう。)の化合物を、それぞれ、一般式R1−L、R3−L、R2−LおよびR3−L[式中、R1、R2およびR3は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またLは、ハロ、好ましくは、クロロ、ブロモまたはヨードのような脱離基である。]、または、アルキルスルホネートないしアリールスルホネート(好ましくは、メタンスルホネートまたはp−トルエンスルホネート)と、例えば、室温ないし還流温度にて適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で適当な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下に、反応させることによって調製されることができる。
【0075】
5.また、R1、R2およびR3が、炭素に結合する場合に、シアノ、C(O)R6、C(O)OR6、C(O)NR9R10、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基は、R1、R2、およびR3の定義において詳述したように、いずれも場合により、置換されるおよび/または末端にそれらの基を有することができる。)である、一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物:
【化25】
[式中、X、R4、R5、R6、R9およびR10は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またHalは、Cl、BrまたはI(好ましくはBrまたはI)を表す。]
を、それぞれ、R3−FG、R1−FG、R3−FGおよびR2−FG
[式中、R1、R2、およびR3は、先に一般式IA、IC、IDおよびIEの化合物に関して定義した通りであり、またFGは、以下のカップリング条件:
【0076】
(a) いわゆる“スズキ”条件(例えば、ホウ酸 1.2当量、K2CO3 2当量、およびPd(PPh3)4 0.1当量、還流温度、ジオキサンおよび水の4:1混合液中);
(b)いわゆる“スティル(Stille)”条件 (例えば、スタンナン 1.5当
量、LiCl 10当量、CuI 0.15当量、およびPd(PPh3 )4 0.1当量、還流温度、ジオキサン中);
(c)いわゆる“ヘック(Heck)”条件(例えば、アルケン[例えばC(O)R8
含有化合物を調製するためのブチルビニルエーテル] 2当量、Et3N 1.7当量、Pd(OAc)2およびP(o−tol)3の触媒量、MeCN中で室温ないし還流温度);
(d)いわゆる“ソノガシラ(Sonogashira)”条件(例えば、末端アルキン 1.5〜5当量およびPd(PPh3 )2Cl2/CuI 0.03当量、Et3NおよびMeCN中で室温ないし60℃[あるいはまた、C(O)R8含有化合物を調製するための
加水分解条件(例えば、0.3当量HgSO4、H2SO4、アセトン中で還流温度)を伴う。]);
(e) カルボニル化条件(例えば、1,2ビス(ジフェニルホスフィノ)−プロパン(DPPP)と組合わせた酢酸パラジウム(II)、一酸化炭素雰囲気下(例えば、約70psi)、過剰な求核原子(例えば、アルコールまたはアミン)および過剰な第三級アミン(例えば、Et3N)の存在下、並びに場合により、適当な溶剤(例えば、ジメチルスルホキシド)の存在下);
を利用するために必要とされる適当な官能基(当業者にとって明らである)である。]
と反応させることにより、調製されることができる。
【0077】
当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIE)で表されてはいるが、それらが実際には、それぞれR3、R1、R3およびR2がHalである一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0078】
一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物は、それぞれ対応する一般式XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIEの化合物:
【化26】
[式中、X、R1、R2、R3、R4およびR5は、先に一般式XXIIA、XXIIC、XXIIDおよびXXIIEの化合物に関して定義した通りである。]
を、適当なハロゲンと反応させることによって調製されることができる(例えば、臭素化は、室温ないし還流温度にて酢酸中で、1.5〜2.0当量の臭素および1.5〜2.0当量の酢酸ナトリウムと反応させることによって行うことができる。)。当業者は、上記の構造が、明瞭化のために、別個の式記述(XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIE)で表されてはいるが、それらが実際にはそれぞれR3、R1、R3およびR2が水素である一般式IA、IC、IDおよびIEの一部であることを認識できるであろう。
【0079】
一般式XXIIIA、XXIIIC、XXIIIDおよびXXIIIEの化合物は、プロセス1の一般式IA、IC、IDおよびIEの対応する化合物の調製に関して記載されたそれらと類似する条件によって調製されることができる。
【0080】
6.また、一般式XIXEの化合物は、一般式XXIVEの化合物:
【化27】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]を、一般式XXVEの化合物:
R2−CHO XXVE
[式中、R2は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]
と、例えば、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、場合により適当な穏和な酸化剤(例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム)の存在下に、また場合により適当な有機溶剤(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド)中にて、反応させることで調製されることができる。
【0081】
あるいはまた、一般式XIXEの化合物は、先に定義したような一般式XXIVEの化合物を、一般式XXVIEの化合物:
R2−C(O)OH XXVIE
[式中、R2は、先に一般式XIXEの化合物に関して定義した通りである。]
またはその適当なカルボン酸誘導体(例えば、酸ハロゲン化物またはオルソエステル)と、例えば、室温ないし還流温度にて、場合により、適当な溶剤中にて、場合により適当な溶剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)および/または適当な塩基の存在下に、
反応させることで調製されることができる。
【0082】
7. 一般式IBの化合物は、一般式XXVIIBの化合物:
【化28】
[式中、R1、R3、R4、R5およびXは、先に一般式IBの化合物に関して定義した通りである。]
を、例えば、当分野において公知の条件下にて、環化させることによって調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な(ルイス酸性の)脱水剤(例えば、オキシ塩化リン)および適当な溶剤(例えば、1,2−ジクロロエタン)の存在下での反応、あるいはその他の当分野において述べられているようなものを含むものである。
【0083】
一般式XXVIIBの化合物は、一般式XXVIIIBの化合物:
【化29】
[式中、R17は、C1〜C6アルキルを表し、そしてR1およびR3は、先に一般式XXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、一般式XXIXBの化合物:
【0084】
【化30】
[式中、R4およびR5は、先に一般式 XXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
またはその適当な酸付加塩(例えば、塩酸塩)と、例えば、当分野において公知の条件下において反応させることによって調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な溶剤(例えば、エタノール、エーテル、1,4−ジオキサン、またはN,N−ジメチルホルムアミド)中での反応を含むものである。
【0085】
一般式XXVIIIBの化合物は、例えば、一般式XXXBの化合物:
【化31】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、当分野において公知の条件下における、脱カルボキシル化のような、標準的技術によって調製されることができる。このような条件は、高められた温度(例えば、還流温度)で、適当な溶剤(例えば、メタノールまたはエタノール)の存在下で、そして、場合により、適当な塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム)の存在下での、反応を含むものである。
【0086】
一般式XXXBの化合物は、一般式XXXIBの化合物:
【化32】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXBの化合物に関して定義した通りである。]の、一般式XXXIIBの化合物:
【0087】
【化33】
[式中、R17は、先に一般式XXXBの化合物に関して定義した通りであり、Lは先に定義した通りである。]
との、例えば、当分野において公知の条件下における反応によって、調製されることができる。このような条件は、室温ないし還流温度にて、適当な有機溶剤(例えば、THFまたはエーテル)、適当な塩基(例えば、ピリジン、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、リチウムジイソプロピル−アミド、ピペリジンまたはトリエチルアミン)
の存在下、場合により、適当な触媒(例えば、4−(ジメチルアミノ)ピリジン)の存在下、また場合により、過剰なXXXIIBを用いての、1,3−オキサゾール−
5(4H)−オンへのXXXIBの予備転化(デーキン−ウェスト(Dakin−West)反応)を行っての、反応を含むものである。
【0088】
あるいはまた、一般式XXVIIIBの化合物は、対応する一般式XXXIIIBの化合物:
【化34】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、まず酸素流の中のオゾンと反応させ、次いで、得られたオゾン化物を還元し、例えば、そのいずれの工程も当分野において公知の条件下において行うことによって調製することができる。オゾン化の条件は、例えば、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)での、適当な溶剤(例えば、ジクロロメタン)の存在下での反応を含む。中間体オゾン化物の還元のための条件は、例えば、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)での適当な還元剤(例えば、ジメチルスルフィド)との反応、およびその後の適当な塩基(例えば、ピリジン)での処理(同温度での)を含むものである。
【0089】
一般式XXXIIIBの化合物は、対応する一般式XXXIVBの化合物:
【化35】
[式中、L2は適当な脱離基(例えば、−N(CH3 )OCH3またはハロ)であり、そしてR1およびR3は、先に一般式XXXIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、一般式XXXVB:
【0090】
【化36】
[式中、Mは、Hまたは適当な金属含有部分(例えば、Na、Li、Mg(II)ハロゲ
ン化物、またはクプラート)であり、またR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
との、例えば、当分野において公知の条件下における反応によって、調製されることができる。このような条件は、一般式XXXVB[式中、Mは、Hを表す(例えば、エチルビニルエーテル)]、適当な有機リチウム試薬(例えば、tert−ブチルリチウム)、適当な溶剤(例えば、THF)、および場合により、適当な金属塩源(例えば、MgBr2
ジエチルエーテラート)を、雰囲気温度以下の温度(例えば、−70℃)で反応させることによって得られた混合物と、例えば、−80℃ないし室温にて適切な溶剤(例えば、THF)の存在下で、一般式XXXIVBの化合物とを反応させることを、含むものである。
【0091】
一般式XXXIVBの化合物は、対応する先に定義したような一般式XXXIBの化合物から当業者にとって公知の条件下に、調製されることができる。
【0092】
また、一般式XXVIIIBの化合物は、対応する一般式XXXVIBの化合物:
【化37】
[式中、R1、R3およびR17は、先に一般式XXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
の、酸化剤(例えば、デス−マーチン ペルヨージナン(Dess−Martin periodinane))との、−78℃ないし還流温度で適当な溶剤(例えば、DCM)中での反応によって、調製されることができる。
【0093】
一般式XXXVIBの化合物は、一般式XXXVIIBの化合物:
【化38】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、R17OH[式中、R17は、先に一般式XXXVIBの化合物に関して定義した通りである。]中でHCl(g)と、−10℃ないし20℃にて反応させ、次いで、水性塩基(例えば、10% Na2CO3溶液)と、20℃ないし還流温度にて反応させることによって、調製されることができる。
【0094】
一般式XXXVIIBの化合物は、一般式XXXVIIIBの化合物:
【化39】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、適当なシアン化物源(例えば、アセトンシアノヒドリン)と、適当な溶剤(例えば、
DCM)中にて、場合により、塩基(例えば、Et3N)の存在下に、0℃ないし還流温度にて、反応させることによって調製されることができる。
【0095】
一般式XXXVIIIBの化合物は、一般式XXXIXBの化合物:
【化40】
[式中、R1およびR3は、先に一般式XXXVIIIBの化合物に関して定義した通りである。]
を、水素化物源(例えば、LiAlH4)と、適当な溶剤(例えば、THF)中にて、−78℃ないし20℃にて、反応させることによって調製されることができる。
【0096】
一般式XXXIXBの化合物は、当業者にとって公知の条件を用いて、一般式XXXIBの化合物から調製されることができる。
【0097】
一般式XXIXBは、標準的技術によって調製されることができ、例えば、対応する一般式XXXXBの化合物:
【化41】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式XXIXBの化合物に関して定義した通りである。]
またはその酸付加塩(例えば、塩化水素塩)を、ヒドラジンと、例えば、当業者にとって公知の条件下に反応させることによって調製されることができる。このような条件は、例えば、−10℃ないし室温にて適切な溶剤(例えば、低級アルコール(例えば、C1〜C3))の存在下での反応、あるいはその他の従来技術において述べられているようなものを含む。
【0098】
いずれも当分野において公知の条件下において、一般式XXXXBの化合物は、一般式XXXXIBの化合物から調製されることができ、また、一般式XXXXIBの化合物は、一般式XXXXIIBの化合物から調製されることができ、さらに、一般式XXXXIIBの化合物は、一般式IVまたはそれのカルボン酸誘導体の化合物から調製されることができる:
【化42】
[式中、R4、R5およびXは、先に一般式XXXXBの化合物に関して定義した通りである。]。
【0099】
一般式XXIXBの化合物は、また、一般式XXXXIIIBの化合物:
【化43】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XXIXBの化合物に関して定義した通りである]の、ヒドラジンとの、適当な溶剤(例えば、THF)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0100】
一般式XXXXIIIBの化合物は、一般式XXXXIVBの化合物:
【化44】
[式中、R4およびR5は、先に一般式XXXXIIIBの化合物に関して定義した通りである]
の、メチル化剤(例えば、沃化メタン)との、適当な溶剤(例えば、アセトン)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0101】
一般式XXXXIVBの化合物は、一般式XXXXIIBの化合物の、ラウエソン(Lawesson)試薬との、適当な溶剤(例えば、トルエン)中での20℃ないし還流温度での反応によって、調製されることができる。
【0102】
一般式IIIA、IIIC、IIID、IIIE、VII、X、XII(式中、XはCHを表す。)、XIII、XV、XXIA、XXIC、XXID、XXIE、XXIVE、XXVE、XXVIE、XXXIB、XXXIIBおよびXXXVBの化合物並びにこれらの誘導体は、商業的に入手できないあるいは以下に詳述されていない場合でも、標準的技術に従って、容易に入手可能な出発物質から、適当な試薬および反応条件を用いて、上述した方法から類推することにより、あるいは周知の合成手順によって、得ることが可能である。例えば、一般式XXIVEの化合物は、US4039544に記載されている方法によって、あるいはこれより類推することにより、調製されることができる。
【0103】
上述した化合物群におけるアリールおよびHet基上の置換基は、当業者にとって公知の技術を用いて、導入される、および相互変換され得る。
【0104】
さらに、一般式I、IA、IB、IC、ID、IEの化合物およびこれらの前駆体において行うことができる標準的置換基または官能基の相互変換および転位は、以下に記載される手順を含むものである。この点に関して:
(i) アルコキシカルボニルは、酸性または塩基性条件下でカルボキシに加水分解され得る;
(ii) アミノは、アルキルアミノまたはジアルキルアミノを形成するために、アルキル化(アルキル化剤との反応によるか、あるいは還元的アルキル化によるもののいずれか)され得る;
(iii) アミノは、アシルアミノを形成するためにアシル化され得、またスルフォニルアミンを形成するためにスルフォン化され得る。
【0105】
加えて、いくつか非環式基は、当業者にとって公知の試薬および条件を用いることによって、例えば、Comprehensive Heterocyclic Chemistry II, edited by AR Katritsky, CW Rees and EFV Scriven, 1St Edition, Elsevier Science Ltd., Volumes 1-11 (1996)において述べられるようにして、いくつかの複素環基へと変換させることが可能である。
【0106】
本発明の化合物は、周知の技術を用いて、これらの反応混合物から単離されることができる。
【0107】
上記したプロセスを実行する過程において、中間体化合物の官能基は、保護基によって保護する必要があり得ることは、当業者によって理解され得るものであろう。
【0108】
保護することが望まれる官能基は、水酸基、アミノ基およびカルボン酸を含むものである。水酸基のための適当な保護基は、トリアルキルシリルおよびジアリールアルキルシリル基(例えば、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、またはトリメチルシリル)、アルキル(例えば、メチルまたはメトキシエチル)およびテトラヒドロピラニルを含むものである。アミノ基のための適当な保護基は、tert−ブチルオキシカルボニル、9−フルオレニル−メトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルを含むものである。カルボン酸のための適当な保護基は、C1〜6アルキルエステルまたはベンジルエステルを含むものである。
【0109】
官能基の保護および脱保護は、先に記載した反応段階の前または後のいずれでも行うことができる。
【0110】
当業者にとって公知である技術によって、保護基は除去することができる。
【0111】
保護基の使用は、“Protective Groups in Organic Chemistry", edited by JWF McOmie, Plenum Press (1973), “Protective Groups in Organic Synthesis", 2nd edition, TW Greene & PGM Wutz, Wiley-lnterscience (1991) および“Protecting Groups" by Philip J. Kocienski, Thieme, 1994 において、十分に述べられている。
【0112】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物を、別の、また、ある場合において、より簡単な方法で得るために、先に述べた個々のプロセスの段階は、異なる順番で実施することができる、および/または、個々の反応は全体的経路の異なる時期で行うことができる(すなわち、上記に特定の反応と関連して言及したものとは異なる中間体に対して、置換基が添加されることができる、および/または化学的変換が実行され得る。)ことは、当業者に理解されることであろう。これは、特定の基質において存在する他の官能基の性質、重要な中間体の入手可能性、および(もしあるならば)採用される保護基計画のような因子に、とりわけ依存するものである。明らかに、関連する化学物質のタイプは、前記合成段階において用いられる試薬の選択、用いられる保護基の必要性およびタイプ、並びに合成を達成するための順序に、影響を及ぼすであろう。
【0113】
塩基性中心を含む、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の製薬的に許容される酸付加塩は、周知の方法において調製されることができる。例えば、遊離塩基の溶液を、適当な酸で、そのままあるいは適当な溶剤中において処理し、そして得られた塩を、濾過によってあるいは反応溶剤の真空下での蒸発によって、単離することができる。製薬的に許容される塩基付加塩は、適当な塩基によって一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の溶液を処理することによる、類似する方法によって得ることができる。両方の種類の塩は、イオン交換樹脂技術を使用して、形成される、または相互転化することができる。
【0114】
本発明はまた、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩の全ての適当な同位体性変種を包含する。一般式I、IA、IB、IC、IDもしくはIEの化合物またはその製薬的に許容され得る塩の同位体性変種は、少なくとも一つの原子が同じ原子番号を有するが通常自然に存在する原子質量とは異なる原子質量の原子と取り替えられたものとして定義される。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩に包含されることができる同位体の例は、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clのような、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体を含むものである。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩のいくつかの同位体性変種、例えば、3Hまたは14Cのような放射性同位元素が取り込まれたものは、薬剤および/または基質組織の分布研究において有用である。トリチウム、すなわち、3H、およびカーボン−14、すなわち、14C同位体は、これらの調製および検出可能の容易性ゆえに、特に好ましいものである。さらに、ジュウテリウム、すなわち、2H、のような同位元素での置換は、より大きな代謝安定性からいくらかの治療的な利点、例えば、生体内半減期の増加または必要な投薬量の減少を得ることができ、そしてそれゆえいくつかの状況においては好ましいものである。一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物並びにその製薬的に許容され得る塩の同位体性変種は、好ましい試薬の適当な同位体性変種を用いて、慣用の方法によって、例えば以下の実施例および調製例において例示した方法、または説明した調製方法によって、一般的に調製されることができる。
【0115】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物のいくつかの保護誘導体(これらは最後の脱保護段階の前に作られることができる)は、そのままでは薬理学的活性を有さないこともある、いくつかの例において、経口または非経口的に投与され、その後体内において代謝され薬理学的に活性な本発明の化合物を形成し得るものであることは、当業者によって理解されることであろう。この種の誘導体は、したがって、「プロドラッグ」と記述されることができる。さらに、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物のいくつかは、それぞれ、一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの他の化合物のプロドラッグとして作用し得る。
【0116】
一般式I、IA、IB、IC、IDおよびIEの化合物の全ての保護誘導体およびプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれるものである。
【0117】
本発明は、さらに、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEのcGMP PDE5阻害剤化合物と以下のものとの組合わせ(ここで、この組合わせは、一般式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物の連続的、同時的、または複合投与によって投与されることができる)を包含する:
【0118】
(1) 1またはそれ以上の天然に存在するかまたは合成のプロスタグランジンまたはそのエステル。ここで用いられる好ましいプロスタグランジンは、アルプロスタジル、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンEo、13,14−ジヒドロプロスタグランジンE1、プロスタグランジンE2、エプロスチノール、天然、合成および半合成プロスタグランジン類およびその誘導体(2000年3月14日発行のUS 6,037,346(関連により本明細書中に取り込まれる。)に述べられたものを含む。)、PGEo、PGE1、PGA1、PGB1、PGF1α、19−ヒドロキシPGA1、19−ヒドロキシ−PGB1、PGE2、PGB2、19−ヒドロキシ−PGA2、19−ヒドロキシPGB2、PGE3α、カルボプロスト トロメタミン ディノプロスト、トロメタミン、ディノプロストン、リポプロスト、ゲメプロスト、メテノプロスト、サルプロスタン、ティアプロストおよびモキシシレートのような化合物を含む、および/または;
【0119】
(2) 1ないしそれ以上のα−アドレナリン作動性レセプター拮抗剤化合物(α−アドレノセプター、α−レセプターあるいはα−ブロッカーとしても知られる)。ここで用いられる好ましい化合物は、1998年6月14日に公開されたPCT出願W099/30697に開示されるようなα−アドレナリン作動性レセプター(α−アドレナリン作動性レセプターに関する記載は、参照により本明細書中に取り込まれ、そして、選択的α1−アドレノセプターないしα2−アドレノセプター、非選択的アドレノセプターを含むものである。)、好ましいα1−アドレノセプターは、フェントラミン、フェントラミンメシレート、トラゾドン、アルフゾシン、インドラミン、ナフトピジル、タムスロシン、ダピプラゾール、フェノキシベンザミン、イダゾキサン、エファラキサン、ヨヒンビン、ラウオルフィアアルカロイド、Recordati 15/2739、SNAP1069、SNAP5089、RS17053、SL89.0591、ドキサゾシン、テラゾシン、アバノキル、プラゾシンを含む;US 6,037,346[2000年3月14日]からのα2−ブロッカー類、ジベナルニン、トラゾリン、トリマゾシンおよびジベナルニン;US特許4,188,390、4,026,894、3,511,836、4,315,007、3,527,761、3,997,666、2,503,059、4,703,063、3,381,009、4,252,721および2,599,000(これらはいずれも参照により本明細書中に取り込まれる。)に記載されるようなα−アドレナリン作動性レセプター;α2−アドレノセプターは、場合によりピルキサミンのようなカリオトニック剤の存在下に、クロニジン、パパべリン、パパベリン塩酸塩を含む;および/または;
【0120】
(3) 1またはそれ以上のNO供与体(NO−作動剤)化合物。
本明細書において用いられる好ましいNO供与体化合物は、有機硝酸塩、例えば、モノ−、ジ−、トリ−硝酸塩、または有機硝酸エステル、例えば、グリセリルトリニトレート(ニトログリセリンとしても知られる。)、イソソルビド 5−モノニトレート、イソソルビド ジニトレート、ペンタエリスリトール テトラニトレート、エリスリチル テトラニトレート、ニトロプルシドナトリウム(SNP)、3−モルホリノシドノニミン モルシドミン、S−ニトロソ−N−アセチル ペニシラミン(SNAP)、S−ニトロソ−N−グルタチオン(SNO−GLU)、N−ヒドロキシ−L−アルギニン、アミルニトレート、リンシドミン、塩基性塩化リンシドミン、(SIN−1) S−ニトロソ−N−システイン、ジアゼニウム ジオレート、(NONOates)、1,5−ペンタンジニトレート、L−アルギニン、高麗人参、大棗、モルシドミン、Re−2047、および、公開されたPCT 出願 WO 0012075において述べられる、NMI−678−11およびNMI−937のようなニトロシル化マキシシライト誘導体類を含むものである;および/または;
【0121】
(4) 1またはそれ以上のカリウムチャンネルオープナー。
本明細書において使用される好ましいカリウムチャンネルオープナーは、ニコランジル、クロモカリム、レブクロマカリム、レマカリム、ピナシジル、クリアゾキシド、ミノキシジル、チャリブトトキシン、グリブライド、4−アミニピリジン、BaCl2を含む。;および/または
【0122】
(5) 1またはそれ以上のドーパミン作動薬、好ましくはアポモルフィン、または(WO 0023056で特許請求される)プラミペキソールおよびロピリノールのような選択的D2、D3またはD2/D3作動剤、レボドーパまたはカルビドーパ、(WO 0040226で特許請求されるような)PNU95666などである;および/または
(6) 1ないしそれ以上の血管拡張剤。本発明における使用に好ましい血管拡張剤は、ニモデピン、ピナシジル、シクランデレート、イソクスプリン、クロロプルマジン、ハロペリドール、Rec 15/2739、トラゾドンを含む;および/または
(7) 1ないしそれ以上のトロンボキサンA2作動剤;および/または
(8) 1ないしそれ以上の麦角アルカロイド;好ましい麦角アルカロイドは2000年3月14日発行米国特許6,037,346に記載されており、そして、アセテルガミン、ブラゼルゴリン、ブロメルグリド、シアネルゴリン、デロルゴトリル、ジスレルジン、マレイン酸エルゴノビン、酒石酸エルゴタミン、エチスレルギン、レルゴトリル、リセルギド、メスレルギン、メテルゴリン、メテルゴタミン、ニセルゴリン、ペルゴリド、プロピセルギド、テルグリドを含むものである;および/または
【0123】
(9) 心房性ナトリウム利尿因子(心房性ナトリウム利尿ペプチドとしても知られる)、BおよびCタイプ利尿因子の作用を調節する1またはそれ以上の化合物、例えば中性エンドペプチダーゼ阻害剤;および/または
(10) エナプリルのようなアンギオテンシン転換酵素を阻害する1またはそれ以上の化合物、およびオマパトリラトのようなアンギオテンシン転換酵素と中性エンドペプチダーゼの1またはそれ以上の複合阻害剤;および/または
(11) ロサルタンのような1またはそれ以上のアンギオテンシンレセプター拮抗剤;および/または
(12) L−アルギニンのような、1またはそれ以上のNO−シンターゼのための基質;および/または
(13) アムロジピンのような、1またはそれ以上のカルシウムチャンネルブロッカー;および/または
(14) 1ないしそれ以上のエンドセリンレセプターの拮抗剤およびまたはエンドセリン変換酵素阻害剤;および/または
(15) 例えばスタチン(例えば、アトルバスタチン/Lipitor(商標名))およびフィブレートのような、1ないしそれ以上のコレステロール低減剤;および/または
【0124】
(16) 1ないしそれ以上の抗血小板および抗血栓剤、例えば、tPA、uPA、ワルファリン、ヒルジン、他のトロンビン阻害剤、ヘパリン、トロンボプラスチン活性化因子阻害剤;および/または
(17) 1ないしそれ以上の、例えばレズリンのようなインシュリン増感剤および例えばグリピジドのような血糖降下剤;および/または
(18) 1ないしそれ以上のCOX2阻害剤;および/または
(19) プレガバレン;および/または
(20) ガバペンチン;および/または
(21) ドネジピルのような1ないしそれ以上のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;および/または
(22) 1ないしそれ以上のステロイド系抗炎症剤;および/または
(23) 1ないしそれ以上のエストロゲン作動薬および/またはエストロゲン拮抗剤、好ましくは、ラルオキシフェンまたはラソフォキシフェン、(−)−シス−6−フェニル−5−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6,7,8−テトラハイドロナフタレン−2−オールおよびその製薬的に許容され得る塩(以下の化合物A)(WO 96/21656中に調製方法が詳述される。);および/または
【化45】
【0125】
(24) 1ないしそれ以上、別のPDE阻害剤、特に、PDE 2,4,7または8阻害剤、好ましくはPDE2阻害剤、好ましくはそれぞれの酵素に対するIC50が100nM未満である前記阻害剤;および/または
(25) 1ないしそれ以上のNPY(神経ペプチド Y)阻害剤、より好ましくは、NPY1またはNPY5阻害剤、好ましくは、NPY1阻害剤、好ましくは該NPY阻害剤(NPY Y1およびNPY Y5を含む)は、IC50が100nM未満である、より好ましくはIC50が50nM未満であり、好ましいNPYおよび特にNPY1阻害剤化合物はEP−A−1097718に述べられている;および/または
(26) 1ないしそれ以上の血管作用性小腸ペプチド(VIP)、VIPミメティク、特に、1ないしそれ以上のVIPレセプターサブタイプ VPAC1、VPACまたはPACAP(下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ペプチド)が媒介するVIPミメティク、1またはそれ以上のVIPレセプター作動剤またはVIP類似体(例えば、Ro−125−1553)またはVIPフラグメント、VIPと組合わせた(例えば、Invicorp,Aviptadil)、1またはそれ以上のα−アドレノセプター拮抗剤;および/または
(27) 1ないしそれ以上のメラノコルチンレセプター作動剤またはモジュレーターまたはメラノコルチンエンハンサー、例えば、メラノタン II、PT−14、PT−141またはWO−09964002、WO−00074679、WO−09955679、WO−00105401、WO−00058361、WO−00114879、WO−00113112、WO 09954358で特許請求された化合物;および/または
【0126】
(28) 1ないしそれ以上のセロトニンレセプター作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、特に5HT1A(VML 670を含む)、5HT2A、5HT2C、5HT3および/または5HT6レセプターに対する作動剤、拮抗剤またはモジュレーター(WO−09902159,WO−00002550および/またはWO−00028993に述べられるものを包含する。);および/または
(29) ノルアドレナリン、ドーパミンおよび/またはセロトニン輸送体の1ないしそれ以上のモジュレーター、例えば、ブプロピオン、GW−320659;および/または
(30) 1ないしそれ以上のプリン作動性レセプターアゴニストおよび/またはモジュレーター;および/または
(31) 1ないしそれ以上のニューロキニン(NK)レセプター拮抗剤(WO−09964008において記載されいるものを含む);および/または
(32) 1ないしそれ以上のオピオイドレセプター作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、このましくはORL−1レセプターに対する作動剤;および/または
(33) 1ないしそれ以上のオキシトシン/バソプレッシンレセプターに対する作動剤、拮抗剤またはモジュレーター、このましくは選択的オキシトシン作動剤またはモジュレーター;および/または
(34) 1ないしそれ以上のカンナビノイドレセプターのモジュレーター;および/または
【0127】
(35) 1ないしそれ以上のNEP阻害剤、好ましくは、NEPがEC 3.4.24.11である、より好ましくはNEP阻害剤がEC 3.4.24.11に対する選択的阻害剤である、さらに好ましくは選択的NEP阻害剤が、100nM未満のIC50を有する、EC 3.4.24.11に対する選択的阻害剤であるもの(例えば、オマパトリラト、サムパトリラト(sampatrilat))である場合であり、好ましいNEP阻害剤化合物はEP−A−1097719に開示されている;および/または
(36) 例えばエナラプリルのようなアンギオテンシン転換酵素を阻害する1ないしそれ以上の化合物、および例えばオマパトリラトのようなアンギオテンシン転換酵素と中性エンドペプチターゼの1ないしそれ以上の複合阻害剤;および/または
(37)1ないしそれ以上の三環系抗鬱薬、例えば、アミトリプチリン;および/または
(38)1ないしそれ以上の非ステロイド性の抗炎症性剤;および/または
(39) 1ないしそれ以上のアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害剤、例えば、キナプリル;および/または、
(40) 1ないしそれ以上の抗うつ薬(例えば、クロミプラミンおよびSSRI(例えばパロキセチンおよびセルトラリン));
ここで、組合わせは、共投与、同時投与、併用投与、または逐次投与のいずれの形態でもあり得る。
【0128】
医学的使用
本発明の化合物は、動物、特にヒトを含む哺乳類における薬理学的な活性を示すため有用である。これらは従って、医薬製剤として、ならびに動物用薬剤としての使用に適用されるものである。
【0129】
特に、本発明の化合物は、例えば、以下に述べる試験において示すように、cGMP PDE5の有力なかつ選択的な阻害剤であることが見い出され、従って、本発明の化合物は、ヒトまたは他の動物において、cGMP PDE5が示され、そしてcGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の処置において有用である。
【0130】
ここで、「処置」なる用語は、治療的(治癒的)、一時的ないし予防的処置を含めるものである。
【0131】
従って、本発明の更に別の観点によれば、cGMP PDE5が示される医学的症状の処置のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用が提供される。さらにcGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の処置のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用が、更に提供される。
【0132】
本発明の化合物は、先に詳述した哺乳類の性的不全、あるいはその他の症状ないし不全の治療的、一時的または予防的処置に有用であることが期待される。特に、該化合物は、男性勃起機能不全(MED)、インポテンス、女性の性機能不全(FSD)、陰核機能不全、女性の性的欲求低下障害、女性の性的興奮障害、女性の性交疼痛障害または女性性的オルガズム機能不全(FSOD)、並びに脊髄損傷による性的機能不全または、選択的セロトニン再摂取阻害剤(selective serotonin re-uptake inhibitor :SSRI)により誘発された性的機能不全のような、哺乳類の性的機能不全の治療において価値のあるものであり、また、有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされるその他の医学的症状の治療のためにも、明らかに有用であろう。このような症状は、早期分娩、月経困難、良性前立腺肥大症(BPH)、膀胱出口障害、失禁、安定な、不安定な、および異型(プリンズメタル型)の狭心症、高血圧、肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患、冠状動脈疾患、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症;例えば、皮経管冠動脈形成術後(post−PTCA)、末梢血管疾患、卒中、硝酸薬誘導耐性、気管支炎、アレルギー性喘息、慢性喘息、アレルギー性鼻炎のような、低減した血管開存性の状態;例えば、緑内障、視神経症、黄斑変性、眼内圧上昇、網膜ないし動脈閉塞のような眼の疾患および病状;および例えば、過敏性腸症候群(IBS)のような腸運動性の不全によって特徴づけられる疾患を包含するものである。
【0133】
有力でかつ選択的なcGMP PDE5阻害剤が必要とされ、そして本発明の化合物で処置することが有用であろう、その他の医学的症状は、子癇前症、川崎病、硝酸薬耐性、多発性硬化症、糖尿病性ネフロパシー、自律神経および末梢神経障害を含む神経障害、特に、糖尿病性神経障害およびその諸症状(例えば、胃不全麻痺)、末梢糖尿病性神経障害、アルツハイマー病、急性呼吸不全、乾癬、皮壊死、癌、転移、禿、ナットクラッカー食道、肛門の亀裂、痔、低酸素性血管収縮、糖尿病、II型糖尿病、インシュリン抵抗性症候群、インシュリン抵抗性、耐糖能異常、並びに、血液透析間の血圧安定化を含む。
【0134】
特に適した症状は、MEDおよびFSDを含む。
【0135】
したがって、本発明は、動物(例えば、ヒトを含む哺乳類)において、cGMP PDE5阻害剤が必要とされる医学的症状を処置するかまたは予防する方法を提供し、そして、それはこのような処置を必要とする動物に本発明の化合物の治療学的に有効な量を投与することから成る。
【0136】
医薬調製
本発明の化合物は、活性成分(場合により非毒性の有機、または無機の、酸ないし塩基付加塩の形態でありえる)を、製薬的に許容され得る投与形態において有してなる医薬調剤の形態において、経口または任意の非経口経路によって通常に投与され得る。処置すべき不全および患者、ならびに投与経路によって、組成物は異なる投与量で投与されることができる。
【0137】
本発明の化合物は、また、cGMP−PDE、例えばcGMP−PDE5の阻害に役立つ他の任意の薬剤と組合わせることが可能である。
【0138】
本発明の化合物、その製薬的に許容される塩、およびいずれかの単位の製薬的に許容される溶媒和物は、単独で投与可能であるが、ヒトの治療においては、一般的に、意図される投与経路および標準的製薬実践に関して選ばれた適切な製薬添加希釈剤または担体との混合形態において投与され得る。
【0139】
例えば、本発明の化合物またはその塩ないしその溶媒和物は、風味剤または着色剤を含
み得る、錠剤、カプセル(ソフトゲルカプセルを含む)、膣坐剤、エリキシル、液剤または懸濁剤の形態において、例えば調節的−、併用的−、持続的−またはパルス的−供給適用のような、即時−、遅延−、制御−放出のために、経口的に、頬側にまたは舌下的に、投与されることができる。
【0140】
本発明の化合物は、また、海綿体内注射によって投与するされることができる。本発明の化合物はまた、速散性または速溶性投与形態で投与されることができる。
【0141】
このような錠剤は、微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、グリシンおよび澱粉(好ましくはコーン、馬鈴薯またはタピオカ澱粉)のような添加剤、グリコール酸ナトリウム澱粉、クロスカルメローズナトリウム、およびある複合ケイ酸塩のような崩壊剤、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチンおよびアカシアのような顆粒化結合剤を含み得る。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクのよう滑剤を包含することができる。
【0142】
同様なタイプの固形組成物は、また、ゼラチン・カプセルの充填物としても使用されることができる。この場合における好ましい添加剤は、ラクトース、澱粉、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールを含むものである。水性懸濁剤および/またはエリキシルに関して、本発明の化合物は、種々の甘味ないし風味剤、着色剤ないし染料と組合わせる、または乳化剤および/または懸濁剤と組合わせる、あるいは、水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンならびにこれらの混合物のような希釈剤と組み合わせることができる。
【0143】
調節的放出およびパルス的放出投与形態は、これらの即時放出投与形態に関して説明したような添加剤と共に、放出速度調節剤として作用する別の添加剤を含むことができ、これらは薬本体に被覆したり、および/またはその中に含ませることができる。放出速度調節剤は、特にこれらに限定されるわけではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレン酸化物、キサンタンガム、カルボマー、メタクリル酸アンモニウム共重合体、硬化ヒマシ油、カルナウバワックス、パラフィンワックス、フタル酸酢酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸共重合体およびこれらの混合物を含むものである。調節的放出およびパルス的放出投与形態は、放出速度調節添加剤の1種または組合わせを包含し得るものである。放出速度調節添加剤は、投与形態の内部、すなわち、マトリックス内に、および/または投与形態上、すなわち、表面ないし被覆上の、いずれにも存在させることが可能である。
【0144】
速散または溶解投与処方(FDDF) は、以下の成分を含むことができる:
アスパルテーム、アセスルファムカリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ジアスコルビン酸、アクリル酸エチル、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、メタクリル酸メチル、ミントフレーバー、ポリエチレングリコール、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素、ナトリウム澱粉グリコレート、ステアリルフマル酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトール。
【0145】
FDDFを述べるためにここで用いられた「分散」または「溶解」なる用語は、用いられる薬剤物質の溶解性に依存し、すなわち、薬剤物質が不溶性である場合、速散投与形態が調製されることができ、薬剤物質が可溶性である場合、すぐに溶解する投与形態を調製することができる。
【0146】
本発明の化合物はまた、非経口的に、例えば、海綿体内に、静脈内に、動脈内に、腹腔内に、鞘内に、脳室内に、尿管内に、胸骨内に、頭蓋内に、筋内に、または皮下的に投与することができ、あるいは輸液法によって投与することができる。このような非経口投与に関しては、これらは滅菌水溶液の形態で最も使われており、この形態においては、他の物質、例えば溶液を血液と等張にするのに十分な塩またはブドウ糖、を含むことができる。
【0147】
必要に応じて、水溶液は、適当に緩衝されなければならない(好ましくは、pH3〜9)。
【0148】
滅菌条件下における適当な非経口処方の調製は、当分野において周知の標準的製薬技術によって、容易に行うことができる。
【0149】
ヒトの患者に対する経口または非経口投与に関して、本発明の化合物またはその塩ないし溶媒和物の一日当たりの投与量は、通常、10〜500mg(単回投与または分割投与において)である。
【0150】
したがって、本発明の化合物またはその塩ないし溶媒和物の錠剤またはカプセルは、単回または必要に応じて、1度に2ないしそれ以上の回での投与で、5mgから250mgの活性化合物を含むことができる。
【0151】
医者は、いずれにしてもどんな個々の患者に対しても、最も適した実際の投与量を決定するであろうし、そしてそれは特定の患者の年齢、体重および応答性によって変化するであろう。上記の投与量は、平均的症例における一例である。もちろん、より高いまたはより低い投与量範囲である個々の例は、可能であり、そしてこれらは本発明の範囲内のものである。当業者は、ある症状(MEDおよびFSDを含む)の処置において、本発明の化合物が「要求」に応じて(すなわち、必要とされ、または望まれるならば)、単回投与として用いられることを理解できるであろう。
【0152】
錠剤処方例
一般的に、錠剤処方は、錠剤の全重量が50mg〜1000mgであるのに対し、代表的に、本発明に係る化合物(またはその塩)を約0.01mg〜500mg含むことができる。10mg錠剤の処方例が以下に例示される。
【0153】
* この量は、薬剤活性に基づいて代表的に調整される。
【0154】
このような錠剤は、標準の方法、例えば直接圧縮または湿式または乾式造粒法、によって製造されることができる。錠剤核部は、適当な保護膜でおおうことができる。
【0155】
本発明の化合物が、また、鼻腔内的または吸入によって投与されることができ、そして、これらは、好都合には適当な噴射薬、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA 134A(商標))または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA 227EA(商標))のようなヒドロフルオロアルカン、二酸化炭素、あるいはその他の適当なガスを使用する、加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器としてのドライパウダー吸入器またはエアゾールスプレーの形態において、供給されることができる。加圧エアゾール剤の場合、投与単位は、計量を行うバルブを提供することで、測定することが可能である。加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器は、例えば、溶剤としてエタノールと噴射薬との混合物を用いて、活性化合物の溶液または懸濁液を含有することができ、これは、さらに潤滑剤、例えば、ソルビタントリオレエートを含み得る。吸入器または注入器において使用されるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから形成される。)は、本発明の化合物と、例えば、ラクト−スまたは澱粉のような適当なパウダー基剤とのパウダー混合物を含有するように、処方され得る。
【0156】
エアゾールまたはドライパウダー製剤は、好ましくは、一計量投与量または「パフ(ひと吹き)」が、患者に供給するための本発明の化合物1〜50mgを含むように調節される。エアゾール剤を用いた一日当たりの全投与量は、1〜50mgであり、これは単回の投与量においてまたは、より一般的には、一日を通して分けられた投与量において、投与されることができる。
【0157】
本発明の化合物はまた、アトマイザーを介して供給されるように処方されることが可能である。アトマイザー装置のための製剤は、可溶化剤、乳化剤または懸濁剤として、以下の成分を含むことができる:水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール類、塩化ナトリウム、フッ化炭素類、ポリエチレングリコールエーテル類、ソルビタントリオレエート、オレイン酸。
【0158】
あるいはまた、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、坐薬またはペッサリーの形態で投与されることができ、または、それらは、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏または散粉剤の形態で局所的に適用されることができる。本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、また、経皮的に投与され得る。本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物はさらに、例えば、皮膚パッチの使用によって、経皮的に投与され得る。これらは、またさらに、眼、肺、または直腸経由で投与されることができる。眼的用途のために、本化合物は、場合により、塩化ベンジルアルコニウムのような防腐剤と組合わせて、等張の、pH調節され、滅菌された生理食塩水における微細化懸濁液として、または、より好ましくは、等張の、pH調節され、滅菌された生理食塩水における溶液として処方されることができる。あるいは、これらはペトロラタムのような軟膏において処方されることができる。
【0159】
皮膚への局所的適用に関して、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、例えば、以下のもの:鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化されたワックスおよび水の1つまたはそれ以上の混合物中に、懸濁もしくは溶解された当該活性化合物を含有する適当な軟膏として処方されることができる。
【0160】
あるいは、それらは、以下のもの:鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール、液状パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水の1つまたはそれ以上の混合物中に懸濁または溶解された、適当なローションまたはクリームとして処方されることができる。
【0161】
本発明の化合物は、また、シクロデキストリンと組合わせて用いられることが可能である。シクロデキストリンは、薬剤分子と封入および非封入複合体を形成するものとして公知である。薬剤−シクロデキストリン複合体の形成は、薬剤分子の溶解度、溶解速度、生物学的利用率および/または安定性特性を改変することが可能である。薬剤−シクロデキストリン複合体は、多くの投薬形態および投与経路に関して一般的に有用である。さらにシクロデキストリンは、薬剤との直接的な複合体化に代えて、例えば、担体、希釈剤または可溶化剤のような補助添加剤として用いられることも可能である。α−、β−、およびγ−シクロデキストリンは、最も一般的に用いられるものであり、そして、好ましい例はWO-A-91/11172、WO-A-94/02518およびWO-A-98/55148に記載されている。
【0162】
一般に、ヒトにおいては、本発明の化合物の経口投与が、最も便利であり、そして、例えば、MEDにおいて、海綿体内的(i. c.)投与に関連する周知の欠点を避けるために、好適な経路である。典型的なヒトに対するMEDにおける好ましい経口投与量は、必要時に、化合物25〜250mgである。患者が嚥下障害または経口投与後の薬剤吸収障害にかかっている状況においては、薬は非経口的に、舌下的に、または頬側に、投与されることができる。
【0163】
獣医的使用に関して、本発明の化合物、またはその獣医学的に許容され得る塩、または、その獣医学的に許容され得る溶媒和物またはプロドラッグは、通常の獣医学的な診療に従った適当な許容され得る製剤として投与され、そして獣医師は、ある特定の動物に対して最も適当な投薬量および投与経路を決定する。
【0164】
したがって、本発明のさらに別の観点によれば、製薬的にまたは獣医学的に許容され得るアジュバント、希釈剤または担体と混合された本発明の化合物を含む製薬製剤が提供される。
【0165】
本発明の化合物がサイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェートホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)類を阻害し、特に、cGMP PDE5の有力なおよび選択的な阻害剤であるという事実に加えて、本発明の化合物は、従来技術において公知の化合物よりも、さらに効き目があり、より毒性が低く、より幅広い範囲の活性を有し、より有力であり、より副作用が少なく、より簡単に吸収され、または、それらは有用なその他の薬理学的な特性を有するという、利点もまた備えたものである。
【0166】
生物学的利用能
好ましくは、本発明の化合物は、経口で生物学的に利用可能である。経口での生物学的利用能は、経口投与された薬剤が体循環に到達する割合に関するものである。薬剤の経口的な生物学的利用能を決定する因子は、溶解性、膜透過性および代謝安定性である。代表的に、最初に試験管内にて、そして次に生体内で行うスクリーニングカスケード技術が、経口的な生物学的利用能を測定するために用いられる。
【0167】
溶解性、すなわち胃腸管(GIT)の水分による薬剤の可溶化は、GITを模倣する適当なpHにて行われた試験管内溶解度実験から予測することが可能である。好ましくは、本発明の化合物は、50mcg/mlの最小溶解度を有する。溶解度は、例えば、Adv. Drug Deliv. Rev. 23, 3-25, 1997において述べられるような公知の標準的手順によって測定することが可能である。
【0168】
膜透過性は、GITの細胞を通じての本化合物の通過に関連するものである。親油性は、これを予測する場合の重要な特性であって、有機溶剤および緩衝液を用いる試験管内のLog D7.4計測によって決められる。好ましくは、本発明の化合物は、−2〜+4、より好ましくは−1〜+2のLog D7.4を有する。このLog Dは、例えば、J. Pharm. Pharmacol. 1990, 42:144に記載されているような当分野において公知の標準的手順を用いて測定することができる。
【0169】
caco−2のような細胞単膜アッセイは、例えばp−グリコプロテインのような排出輸送体の存在下での好適な膜透過性の予測を実質的に補足するものである(いわゆるcaco−2フラックス流量)。好ましくは、本発明の化合物は、2×10-6cms-1を超える、さらに好ましくは5×10-6cms-1を超えるcaco−2流量を有するものである。caco流量値は、例えば、J. Pharm. Sci, 1990, 79, 595-600に記載されているような当分野において公知の標準的手順を用いて測定することができる。
【0170】
代謝安定性は、吸収プロセスの間に化合物を代謝するGITまたは肝臓の能力:第1の通過効果を指すものである。ミクロソーム、肝細胞その他のような検定システムは、代謝障害を予測する。好ましくは、実施例の化合物は、0.5未満の肝抽出と釣り合う、検定システムにおける代謝安定性を示す。検定システムおよびデータ操作の例は、Curr. Opin. Drug Disc. Devel., 201, 4, 36-44, Drug Met. Disp., 2000, 28, 1518-1523において述べられている。
【0171】
上記のプロセスの相互作用のために、薬がヒトにおいて経口で生物学的に利用可能であることの更なる裏付けは、動物における生体内実験によって得ることができる。絶対的生物学的利用能は、これらの研究において、経口経路によって本化合物を別々にあるいは混合物として投与することによって決定される。絶対測定(吸収%)のために、静脈内経路も用いられる。動物における経口的生物学的利用能の評価の例は、Drug Met. Disp., 2001, 29, 82-87; J. Med Chem, 1997, 40, 827-829, Drug Met. Disp., 1999, 27, 221-226において見い出し得る。
【0172】
本発明の化合物の生物学的活性は、以下の試験方法により測定された。
【0173】
ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害活性
本発明の化合物は、有力で選択的なcGMP PDE5阻害剤である。サイクリックグアノシン3’,5’−モノホスフェート(cGMP)およびサイクリックアデノシン3’,5’−モノホスフェート(cAMP)ホスホジエステラーゼに対する試験管内PDE阻害活性が、これらのIC50値(酵素活性の50%阻害に要する化合物の濃度)を測定することによって決定された。
【0174】
所要 PDE 酵素は、ヒト海綿体、ヒト血小板、ヒト心室、ヒト骨格筋並びにヒトおよびイヌ網膜を含む種々の源から、本質的にW. J. Thompson およびM. M. Appleman (Biochem., 1971,10,311)の方法によって、単離された。特に、cGMP−特異的PDE(PDE5)およびcGMP−阻害cAMP PDE(PDE3)は、ヒト海綿体組織またはヒト血小板から得られ;cGMP−刺激PDE(PDE2)は、ヒト海綿体またはヒト血小板から得られ;カルシウム/カルモジュリン(Ca/CAM)−依存性PDE(PDE1)は、ヒト心胞から得られ;cAMP−特異的PDE(PDE4)は、組換えクローンまたはヒト骨格筋から得られ;光受容体PDE(PDE6)は、ヒトまたはイヌ網膜から得られた。ホスホジエステラーゼ7−11は、SF9細胞にトランスフェクションした完全長ヒト組換えクローンから発生した。
【0175】
検定は、W. J. Thompson ら. (Biochem., 1979, 18, 5228) の「バッチ」法の改良法を用いて、あるいはAmersham plcの製品コードTRKQ7090/7100に記載のプロトコルの改良法を用いた AMP/GMPの直接検出用シンチレーション近接法を用いて行われた。要約すれば、PDE阻害剤の効果は、IC50≒Kiとなるような種々の阻害剤濃度および低濃度の基質(濃度〜1/2Kmでの非標識と[3H]標識の3:1比中におけるcGMPまたはcAMP)の存在下で酵素の固定量を検定することにより行われた。最終検定容量は、アッセイバッファ[20mM Tris−HCl pH7.4、5mM MgCl2、1mg/mlウシ血清アルブミン]を用いて102μlとされた。反応が酵素により開始され、<30%基質交代を与えるまで30℃での30〜60分間インキュベートされ、そして50μl珪酸イットリウムSPAビーズ(PDE 3、9および11に対するそれぞれの非標識サイクリックヌクレオチド3mMを含む)を用いて終止させた。プレートは再封止され、そして20分間振盪され、その後ビーズは暗所に30分間静置され、そして、その後、トップカウントプレートリーダー(TopCount plate reader;Packard, Meriden, CT)において計数された。放射活性単位は、阻害されていない比較対照(100%)の%活性に変換され、そして、‘Fit Curve' Microsoft Excel エクステンションまたは社内の等価物を用いて、阻害剤濃度および得られた阻害剤IC50値に対してプロットされる。これらのテストからの結果は、本発明の化合物がcGMP−特異的PDE5の有力なおよび選択的な阻害剤であることを示す。
【0176】
機能活性
これは、S. A. Ballardら(Brit.J. Pharmacol., 1996, 118 (suppl.), abstract 153P)によって述べられるように、予め緊縮されたウサギ海綿体組織片のナトリウムニトロプルシド誘導弛緩を高める本発明の化合物の能力を測定することによって、試験管内的に評価されることができる。
【0177】
生体内活性
これは、Trigo-Rochaら(Neurourol. and Urodyn., 1994, 13,71)によって述べられるところに基づく方法を用いて、麻酔をかけられたイヌにおいて、ナトリウムニトロプルシドの海綿体内注射によって誘導されるペニスの海綿体における圧力上昇を高める、本発明の化合物の能力を、静脈内投与の後に測定するスクリーニングによって評価されることができる。
【0178】
安全性プロファイル
本発明の化合物は、薬害反応を観察するために、マウスやイヌのような動物において、種々の静脈内および経口投与量で、試験されることができる。
【0179】
試験管内代謝
試験管内代謝実験は、ヒトから採取された肝臓のミクロソーム分画において行われた。移植品質のヒト肝臓組織は、ザ インターナショナル インスティテュート フォア ザアドバンスメント オブ メディシン(the International Institute for the Advancement of Medicine)(Exton、PA、USA)から得られた。ミクロソームは、Biochemical Pharmacology, 1966, 48, 2147-2156に記載されている方法に従って調製され、そして−80℃で保存された。タンパク質およびシトクロムP450の濃度は、Journal of Biological Chemistry, 1951, 193, 265-275 およびJournal of Biological Chemistry, 1964,239,2370-2378に記載されている標準的方法によって測定された。
【0180】
ミクロソームインキュベーション(1.5ml)は、0.5μM シトクロムP450、200mM リン酸緩衝液(pH7.4)、0.1M MgCl2、0.1M イソクエン酸、1U/ml イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、および20mM β−NADPを含んで調製された。37℃で5分間の予備インキュベーションを行い1μMの初期基質濃度を得た後に試験化合物を加えた。混合物を37℃でインキュベートし、そして試料(100μl)を分析のために、60分までの間採取した。試料における代謝は、内部標準(試験化合物に類似した物理化学的特性を有するように選択される)を含むNaOH(0.1M)の添加によって終止され、次いで、酢酸エチル(2ml)中へと抽出された。抽出物を乾燥するまで蒸発させ、そしてLC−MS/MS(Hewlett Packard HP1100 バイナリーポンプ、Hypersil HS100 C18、5cm×4.6mm内径、5μmカラム、 90:10のメタノール/水(水性部分は氷酢酸によりpH4に調整)中の2mM 酢酸アンモニウムの移動相を用いて、流速1ml/分)によって分析された。質量分析計は、陽イオン多重反応モニタリング(multiple reaction monitoring:MRM)検出モードを用いる、TurbolonSprayインタフェースを有するSciex API 2000であった。窒素がカーテン、ネブライザー、TurbolonSprayおよび衝突ガスとして使われ、そして、TurbolonSpray温度は100℃であった。代表的な電圧は以下の通りであった:IS=5.2kV;RNG=380V;Q0=−10V;IQ1=−11V;ST=−15;RO1=−11V;MU=Sciexユーザー・マニュアルに従い調整されたゲイン。衝突エネルギーは、高MRMに関して55eV、OR=65V。滞留時間は、50msec休止を有する200msecであった。データは、MSExpress v 1.1を用いて得られ、Macquan 1.5(PE Sciex)を用いて処理された。ヒトミクロソーム調製物の消滅速度定数(k)は、ログ比率(試験化合物/内部標準)対時間の1次回帰によって決定された。試験管内ヒトミクロソーム半減期が、式t1/2 = In 2/kにより決定された。これらの研究からの結果は、本発明の化合物が公知の化合物のヒト肝臓ミクロソーム(HLM)半減期より大きいHLM半減期を有することを示す。
【0181】
これゆえ、本発明の化合物の顕著な利点は、これらが、従来の化合物よりもより長い試験管内ミクロソーム半減期を有するということである。このような試験管内ミクロソーム半減期における改善は、生体内におけるクリアランスの低減を指示するものである。
【0182】
実施例1〜22、24〜26および28〜29のような、本発明の好適な化合物は、PDE5酵素に関し約30nM未満のIC50値を有する。実施例1〜3、5、7〜19、24〜25 および28〜29 のようなより好ましい化合物は、約10nM未満のIC50値を有する。
【0183】
PDE6酵素に対するよりもPDE5酵素に対して、10倍超、より好ましくは50倍超、さらに好ましくは100倍超、および最も好ましくは200倍超の選択性と共に、PDE5酵素に関し約30nM未満、より好ましくは10nM未満、特に好ましくは5nM未満のIC50値を有する化合物が特に好ましい化合物である。
【0184】
前の段落に記載されている化合物の特に好適な一群は、先に詳述した方法に従って測定した際に、30分を超える、より好ましくは60分を超える、特に好ましくは120分を超えるヒト肝臓ミクロソーム(HLM)半減期を有する化合物である。約30分を超えるないしは約30分に等しいHLM半減期を有する好ましい化合物は、実施例1、2、9、11、12、14、18および19の化合物を含む。
【0185】
当業者は、HLM半減期における増加が、主としてシトクロムP450介在性代謝によって浄化される化合物に関するヒトにおけるクリアランスの低減を予期するものであることを認識できるであろう。
【0186】
実施例および調製
本発明の化合物の合成、および、そこで使用する中間体の合成が、以下の実施例および調製例によって説明される。
【0187】
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルが、Varian Unity 300またはVarian Inova 400分光計のいずれかを用いて記録され、そして、全ての場合において、提案された構造と整合した。特徴のある化学的シフト(δ)は、主要なピークの指定ための周知の省略形、例えば、s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット、m、マルチプル;br、ブロード、を使用して、テトラメチルシランからppmダウンフィールドにおいて与えられた。
【0188】
質量スペクトル(m/z)は、熱噴霧イオン化モード(thermospray ionisation mode:TSP)のFisons Instruments Trio質量分析計を使用するか、または電子噴霧イオン化モード(electrospray ionisation:ES)−陽性および/または陰性のイオン化モードのFinniganナビゲータを使用して記録された。
【0189】
旋光度は、Perkin Elmer 341偏光計において測定された。
【0190】
「カラムクロマトグラフィー」なる用語は、本明細書においては、シリカゲル(0.04〜0.06mm)を用いた順相クロマトグラフィーに関するものである。
【0191】
用語集
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
KHMDS ビス(トリメチルシリル)アミドカリウム
Me メチル
mp 融点
nOe 核オーバーハウザー効果
【0192】
中間体の合成
調製1 2−ヒドロキシ−5−(メチルスルフォニル)安息香酸メチル
0℃の2−ヒドロキシ−5−(メチルスルフォニル)安息香酸(5.80g、26.8mmol、J. ChemSoc.,Perkin Trans 1 1978,6,633−638の手順に従い調製)のMeOH溶液(150ml)中が、HCl(g)で飽和された。溶液は、室温に温められて、そして3時間還流にて加熱された。冷却において形成した固体は、濾過され乾燥され、表題化合物 (4.40g、19.1mmol、71%)が得られた。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 11.10(s,1H),8.20(s,1H),7.90(d,1H),7.15(d,1H),3.85(s,3H),3.10(s,3H)。
MS(TSP)m/z 248(MNH4 +)。
【0193】
調製2 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
MeCN(100ml)中に、調製1の表題化合物(4.40g、19.1mmol)、ヨードエタン(4.88g、31.2mmol)、およびK2CO3(3.10g、22.5mmol)を含む混合物が、70℃にて18時間加熱された。混合物は濾過され、冷却され、そして、濾液は真空において濃縮され、白色固体(4.70g、18.2mmol、95%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDC13)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.20(q,2H),3.90(s,3H),3.00(s,3H),1.50(t,3H)。
MS(TSP)m/z 276(MNH4 +),(259(MH+)。
【0194】
調製3 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製2の表題化合物(4.80g、18.6mmol)のMeOH(80ml)溶液および1M NaOH(22ml,22mmol)が20℃で24時間攪拌された。溶液は、真空中で濃縮され、そして、水(20ml)が残留物に加えられた。混合物は、2M HClを用いてpH1まで酸性化され、そして、EtOAc(2×50ml)を用いて抽出された。抽出物は、乾燥され(MgSO4)て、濾過され、真空で濃縮されて、黄色の固体を得た。エチルエーテルを用いての摩砕は、白色固体(3.80g、15.6mmol、84%)として、表題化合物を与えた;mp 139−141℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.15(d,1H),4.40(q,2H),3.05(s,3H),1.60(t,3H)。
MS(TSP)m/z 262(MNH4 +)。
C10H12O5Sに関する分析計算値:C,49.17;H,4.95。検出値:C,49.07; H,4.90。
【0195】
調製4 3−エチル−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製5 5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(1.62g、8.80mmol、WO9849166における手順を用いて調製。)、2−ブロモエチルメチルエーテル(1.23g、8.85mmol)および炭酸セシウム(2.90g、8.92mmol)の混合物が、20℃で20時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は、EtOAc(125ml)および塩水(100ml)とに分離された。各相が分離され、そして有機相は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,97:3)によって純化され、調製4の表題化合物(831mg、3.43mmol、39%):1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.38(s,1H),8.18(s,1H),4.22(t,2H),3.68(t,2H),3.20(s,3H),2.82(q,2H),1.19(t,3H);
MS m/z 260(MNH4 +)および
調製5の表題化合物(793mg、3.27、37%)
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.94(s,1H),7.65(s,1H),4.28(t,2H),3.70(t,2H),3.22(s,3H),2.98(q,2H),1.18(t,3H);
MS m/z 243(MH+)
を得た。
【0196】
調製6 4−アミノ−5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
エタノール(20ml)中の、調製5からの表題化合物(2.07mmol、500mg)および木炭(50mg)上の10%パラジウムの混合物が、50psi、20℃にて18時間、水素化された。反応混合物が、Arbocel(R)を通して濾過され、そして、濾液は真空において濃縮され、白色固体(395mg、1.86mmol、90%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.01(s,1H),6.90(s,1H),4.39(s,2H),4.09(t,2H),3.63(t,2H),3.20(s,3H),2.57(q,2H),1.03(t,3H)。
MS m/z 213(MH+)。
【0197】
調製7 4−{[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
DCM(10ml)中の、調製3(244mg、1.00mmol)、調製6(212mg、1.00mmol)からの表題化合物、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(135 mg、1.00mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.00mmol、192mg)およびEt3N(101 mg、1.00mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。更なるDCM(10ml)および水(10ml)が添加され、そして混合物は振盪され、そして、層が分離した。有機相は、乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空にて濃縮された。
【0198】
残留物は、EtOAcを用いて摩砕され、白色固体(260mg、0.59mmol、59%)として、表題化合物を得た;mp 190−192℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 10.10(s,1H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.35(s,1H),7.25(s,1H),4.35(q,2H),4.20(t,2H),3.70(t,2H),3.20(s,3H),3.15(s,3H),2.70(q,2H),1.40(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(TSP)m/z 439(MH+)。
高解像度MS m/z C19H27N4O6Sに関する計算値: 439.1646;検出値:439.1644(MH+)。
【0199】
調製8:2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
炭酸セシウム(38.1mmol、12.4g)が、調製1の表題化合物(6.00g、25.2mmol)のMeCN(200ml)溶液に加えられ、そして、混合物は20℃にて1時間攪拌された。1−ヨード−2−メチルプロパン(15.1g、82.0mmol)が添加され、そして混合物は還流にて18時間加熱された。混合物は濾過され、そして、濾液が真空にて濃縮された。DCM(200ml)および水(150mi)が添加され、そして、混合物は振盪された。有機相が、乾燥され(Na2SO4)、濾過されて、白色固体(6.85g、23.9mmol、95%)として、表題化合物を得た;mp 76−81℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 8.40(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),3.95(s,3H),3.90(d,2H),3.05(s,3H),2.20(nonet,1H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 304(MNH4 +)。
C13H18O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,53.85;H,6.40、検出値:C,54.06;H,6.26。
【0200】
調製9 2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製8の表題化合物から収率81%で調製された;mp 149〜153℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.20(d,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.30(nonet,1H),1.15(d,6H)。
MS(TSP)m/z 290(MH+)。
C12H16O5S・0.125H2Oに関する分析計算値:C,52.49;H,5.97。検出値:C,52.35;H,5.82。
【0201】
調製10 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率59%で調製された;mp 225〜227℃。
1H NMR(300 MHz,CDC13)δ 9.70(br s,1 H),9.45(br s,1 H),8.80(s,1 H),8.55(d,1H),8.05(d,
1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.30(不明瞭,1H),7.20(d,1 H),5.70(br s,1 H),5.60(s,2H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.70(q,2H),2.40(nonet,1H),1.20(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 500(MH+)。
C24H29N5O5Sに関する分析計算値:C,57.69;H,5.85;N,14.02。検出値:C,57.64;H,5.82;N,14.03。
【0202】
調製11 2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)安息香酸メチル
MeCN(30 ml)中の、調製1の表題化合物(2.00g、8.69mmol)、1−ブロモ−2−メトキシエタン(2.55g、18.4mmol)およびK2CO3(1.44g、10.4mmol)の混合物が、70℃で4日間加熱された。混合物は濾過され、そして、濾液は真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(100% DCM)によって純化され、表題化合物(2.33g、8.09mmol、93%)を得た。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.30(t,2H),3.90(s,3H),3.80(t,2H),3.45(s,3H),3.05(s,3H)。
MS(ES+)m/z 306(MNH4 +),289(MH+)。
C12H16O6S・0.15H2Oに関する分析計算値:C,49.53;H,5.65。検出値:C,49.49;H,5.47。
【0203】
調製12 2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製12の表題化合物から収率86%で調製された;1H NMR(300 MHz,CD3OD)δ 8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.35(d,1H),4.35(t,2H),3.90(t,2H),3.45(s,3H),3.10(s,3H)。
MS(ES+)m/z 292(MNH4 +),275(MH+)。
C11H1406Sに関する分析計算値:C,48.16;H,5.14。検出値:C,47.83;H,5.08。
【0204】
調製13 3−エチル−4−{[2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製12の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率44%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(br s,1H),8.85(br s,1H),8.80(s,1H),8.50(br m,1H),8.05(d,1H),7.70(t,1H),7.20(3つの不明瞭な多重線,3H),5.65(s,2H),4.45(br m,2H),3.90(br m,2H),3.35(s,3H),3.05(s,3H),2.65(q,2H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 502(MH+)。
【0205】
調製14 2−ブトキシ(メチルスルホニル)安息香酸メチル
アルキル化剤としてヨウ化ブタンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率94%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.05(d,1H),4.15(t,2H),3.90(s,3H),3.05(s,3H),1.85(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 304(MNH4 +),287(MH+)。
C13H1805Sに関する分析計算値:C,54.53;H,6.34。検出値:C,54.31;H,6.33。
【0206】
調製15 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製14の表題化合物から収率93%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CD3OD)δ 8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.30(d,1H),4.20(t,2H),3.10(s,3H),1.85(quintet 2H),1.55(hextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
C12H1605Sに関する分析計算値:C,52.93;H,5.92。検出値:C,52.67;H,5.85。
【0207】
調製16 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製15の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率60%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(br s,1H),9.45(br s,1H),8.80(s,1H),8.55(br m,1H),8.05(d,1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.25(不明瞭な多重線,1H),7.20(d,1H),5.70(br s,1H),5.60(s,2H),4.35(t,2H),3.05(s,3H),2.70(q,2H),2.00(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.20(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 500(MH+)。
【0208】
調製17 5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)安息香酸メチル
アルキル化剤として臭化水素酸2−(ブロモメチル)ピリジンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率22%で調製された;mp 189〜192℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.55(d,1H),8.20(s,1H),8.05(d,1H),7.85(t,1H),7.60(d,1H),7.50(d,1H),7.35(t,1H),5.40(s,2H),3.85(s,3H),3.20(s,3H)。
MS(TSP)m/z 322(MH+)。
C15H15NO5Sに関する分析計算値:C,56.06;H,4.71;N,4.36。検出値:C,55.89;H,4.59;N,4.38。
【0209】
調製18 5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製17の表題化合物から収率78%で調製された。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 8.55(d,1H),7.80(2つの不明瞭な多重線,2H),7.70(d,1H),7.65(d,1H),7.30(t,1H),7.15(d,1H),5.25(s,2H),3.10(s,3H)。
【0210】
調製19 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製18の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9854916の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率50%で調製された;mp 134〜138℃。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 13.00(br s,1H),10.60(br s,1H),8.55(br s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.80(t,1H),7.60(d,1H),7.40−7.50(2つの多重線,2H),7.35(br m,1H),7.25(br m,1H),5.60(s,2H),3.20(s,3H),2.75(q,2H),1.15(t,3H)。
C20H21N5O5S・1.0EtOAcに関する分析計算値:C,54.22;H,5.50;N,13.18。検出値:C,53.92;H,5.50;N,13.11。
【0211】
調製20 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[(1−メチル−1H イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率55%で調製された;mp 207〜214℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.55(s,1H),8.10(s,1H),7.95(d,1H),7.85(br s,1H),7.75(br s,1H),7.40(d,1H),7.00(s,1H),6.75(s,1H),5.55(s,2H),4.00(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),2.40(不明瞭な多重線,2H),2.10(nonet,1 H),1.05(t,3H),0.95(d,6H)。
MS(TSP)m/z 503(MH+)。
C23H30N6O5S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,54.76;H,6.04;N,16.66。検出値:C,54.37;H,6.19;N,17.06。
【0212】
調製21 3−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製22 5−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(20.0g、109mmol、WO9849166における手順を用いて調製。)、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(22.2g、120mmol)、K2CO3(29.9g、217mmol)および炭酸セシウム(7.08g、21.7mmol)の混合物が、55℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は、EtOAc(350ml)および水(500ml)とに分離された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のEtOAc(150ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,100:0〜80:20、次いで、EtOAc/MeOH/NH3,80:20:1)によって純化され、調製21の表題化合物(16.21g、54.5mmol、50%);mp 132〜133℃;
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.60(br s,1 H),6.4
0(br s,1 H),4.45(t,2H),3.60(m,4H),2.90(q,2H),2.75(t,2H),2.45(m,4H),1.25(t,3H);
MS(TSP)m/z 298(MH+);
C12H19N5O4に関する分析計算値:C,48.48;H,6.44;N,23.56
検出値:C,48.44;H,6.46;N,23.48;および
調製22の表題化合物(7.83g、26.3mmol、24%);145〜147℃(注:レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。)
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.20(br s,1H),6.00(br s,1H),4.20(t,2H),3.65(m,4H),3.00(q,2H),2.85(t,2H),2.50(m,4H),1.30(t,3H);
MS(TSP)m/z 298(MH+);
C12H19N5O4に関する分析計算値:C,48.48;H,6.44;N,23.56
検出値:C,48.46;H,6.45;N,23.33;
を得た。
【0213】
調製23 4−アミノ−5−エチル−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製22の表題化合物から収率91%で、表題化合物の白色結晶が形成された。;mp 152〜153℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 6.55(br s,1H),5.20(br s,1H),4.05(t,2H),3.90(s,2H),3.65(m,4H),2.75(t,2H),2.60(q,2H),2.45(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 268(MH+)。
C12H21N5O2に関する分析計算値:C,53.92;H,7.98;N,26.20。検出値:C,53.73;H,8.01;N,25.85。
【0214】
調製24 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−l−[2−4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製23の表題化合物を、調製15の表題化合物と反応させることによって、収率67%で調製された;mp 182〜185℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 10.00(s,1H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(br s,1H),7.20(br s,1H),4.25(t,2H),4.15(t,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.70(2つの多重線,4H),2.45(m,4H),1.80(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.05(t,3H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 522(MH+)。
C24H35N5O6S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,54.78;H,6.80;N,13.31。検出値:C,54.62;H,6.91;N,13.36。
【0215】
調製25 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率66%で調製された;mp 201〜206℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.85(s,1H),8.25(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(brs,1H),7.20(brs,1H),7.10(s,1H),6.80(s,1H),5.40(s,2H),4.00(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),2.80(q,2H),2.15(nonet,1H),1.00(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 503(MH+)。
C23H30N6O5S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,53.99;H,6.11;N,16.43。検出値:C,53.64;H,6.20;N,16.59。
【0216】
調製26 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、調製23の表題化合物と反応させることによって、収率68%で調製された;mp 200〜203℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.85(s,1H),8.25(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),7.30(br s,1H),7.20(br s,1H),4.15(t,2H),4.00(d,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.70(2つの多重線,4H),2.40(m,4H),2.15(nonet,1H),1.05(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 522(MH+)。
C24H35N5O6S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,54.32;H,6.84;N,13.20。検出値:C,54.20;H,7.00;N,13.33。
【0217】
調製27 5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸メチル
アルキル化剤として1−ブロモプロパンを用いること以外は、調製11の表題化合物の合成のために用いられたものと類似する手順に従って、収率76%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.35(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.10(t,2H),3.95(s,3H),3.05(s,3H),1.90(sextet,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
【0218】
調製28 5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
調製3の表題化合物を生成するために用いたものと同じ方法に従って、調製27の表題化合物から収率73%で調製された;mp 148−152℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 8.70(s,1H),8.10(d,1H),7.20(d,1H),4.30(t,2H),3.05(s,3H),2.00(sextet,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 281(MNa+)。
C11H14O5S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,50.80;H,5.50。検出値:C,50.74;H,5.38。
【0219】
調製29 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率69%で調製された。
1H NMR(300 MHz,CDCl3)δ 9.80(s,1H),9.50(br s,1H),8.80(s,1H),8.55(d,1H),8.05(d,1H),7.75(t,1H),7.40(d,1H),7.30(不明瞭,1H),7.20(d,1H),5.70(brs,1H),5.60(s,2H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),2.70(q,2H),2.10(sextet,2H),1.20(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 486(MH+)。
C23H27N5O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,56.47;H,5.65;N,14.32。検出値:C,56.37;H,5.59;N,14.37。
【0220】
調製30 1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製31 1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
乾燥DMF(300ml)中の3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(40.0g、217mmol、WO9849166の手順を用いて調製)の懸濁液が、炭酸セシウム(77.8g、239mmol)で処理された。ここに、単回の注入において、臭化シクロプロピルメチル(32.2g、239mmol)が添加され、得られた懸濁液が20℃で6時間攪拌された。真空にて濃縮された後に、残留物はEtOAc(200ml)および水(200ml)とに分配され、そして、不溶性材料が濾過により除去された。この固体は、水(200mi)およびDCM(200ml)とに分配され、そして、溶解しなかった固体は濾過により除去された。集められた有機物は、塩水(100ml)で洗浄され、乾燥(MgSO4)され、濾過され、真空にて濃縮されて、固体(〜40g)とされた。粗混合物の結晶化によって2つのレギオ異性体は分離された。より親脂性の成分(Rf=0.27,DCM:MeOH 98:2)が、DCM(50ml)およびジイソプロピルエーテル(200ml)の混合物から結晶化され、1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(11.9g、50.0mmol、23%)を与えた。MeCNからの母液の結晶化は、より極性の成分(Rf=0.19、DCM:MeOH 98:2)(10.0g、42.0mmol)を与え、これは、nOe研究により、1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドと確認された。母液はさらに、レギオ異性体(20.0g、84.0mmol)の混合物として、更なる材料を含んでいた。
【0221】
1−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.15(br s,1H),6.00(br s,1H),4.20(d,2H),2.90(q,2H),1.30(m,1 H),1.25(t,3H),0.55(m,2H),0.40(m,2H)。
MS(TSP)m/z 239(MH+)。
C10H14N4O3に関する分析計算値:C,50.41;H,5.92;N,23.52。検出値:C,50.38;H,5.93;N,23.12。
【0222】
1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.20(br s,1H),5.85(br s,1H),4.00(d,2H),2.95(q,2H),1.25(不明瞭な多重線,1H),1.25(t,3H),0.60(m,2H),0.40(m,2H)。
MS(TSP)m/z 239(MH+)。
C10H14N4O3に関する分析計算値:C,50.41;H,5.92;N,23.52。検出値:C,50.30;H,5.90;N,23.39。
【0223】
調製32 4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製31の表題化合物から収率92%で調製された;mp 143〜145℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.00(br s,1H),6.90(br s,1H),4.40(br s,2H),3.80(d,2H),2.50(q,2H),1.10(m,1H),1.00(t,3H),0.40(m,2H),0.30(m,2H)。
MS(TSP)m/z 209(MH+)。
C10H16N4Oに関する分析計算値:C,57.67;H,7.74;N,26.91。検出値:C,57.58;H,7.78;N,26.76。
【0224】
調製33 1−(シクロプロピルメチル)−5−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、調製32の表題化合物と反応させることによって、収率26%で調製された;mp 185〜186℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 10.30(br s,1H),8.80(s,1H),8.05(d,1H),7.15(d,1H),6.70(br s,1H),5.25(br s,1H),4.30(t,2H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),2.95(q,2H),2.05(sextet,2H),1.30(m,1H),1.20(t,3H),1.10(t,3H),0.65(m,2H),0.45(m,2H)。
MS(TSP)m/z 449(MH+)。
C21H28N4O5S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,55.79;H,6.33;N,12.39。検出値:C,55.66;H,6.33;N,12.49。
【0225】
調製34 tert−ブチル(2S)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートおよび
調製35 tert−ブチル(2S)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(100m1)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(8.20g、44.6mmol、WO9849166の手順を用いて調製)、tert−ブチル(2S)−2−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(17.4g、49.0mmol、WO9926944の手順を用いて調製)および炭酸セシウム(16.0g、49.2mmol)の混合物が、20℃で4日間、そしてその後50℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物はEtOAc(300ml)および水(300ml)との間に分配された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のEtOAc(2×200ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。
【0226】
粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、100:0〜91:9)によって部分的に純化され、そしてその後、レギオ異性体がさらなるカラムクロマトグラフィ(Et2O/EtOAc,100:0〜50:50)によって分離され、調製34の表題化合物(1.23g、3.35mmol、7.5%);mp 68−75℃;
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.85(br s,1H),5.90(br s,1H),4.35(m,2H),4.10(m,1H),3.30(m,2H),2.90(q,2H),1.70−2.00(2つの多重線,4H),1.30(s,9H),1.25(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+);
C16H25N5O5・0.15Et2Oに関する分析計算値:C,52.29;H,7.07;N,18.25;
検出値:C,52.29;H,7.07;N,18.26 および
調製35の表題化合物(5.32g、14.5mmol、33%);
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.25(br s,1H),4.20−4.40(m,1H),4.05(m,2H),3.20−3.40(m,2H),2.90−3.10(m,2H),1.60−1.90(2つの多重線,4H),1.40(s,9H),1.20(t,3H);
MS(TSP)m/z 385(MH4+),368(MH+);
C16H25N5O5に関する分析計算値:C,52.31;H,6.86;N,19.06;
検出値:C,51.95;H,6.92;N,18.94
を得た。
【0227】
調製36 3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
HClを、調製34の表題化合物(2.52g、6.87mmol)のEtOAc(100ml)溶液に、0℃で10分間バブリングして通した。溶液は0℃で90分間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。DCM(150ml)および10% Na2CO3(150mi)が添加され、混合物は振盪された。有機相が、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮されて、粘稠な黄色油として、3−エチル−4−ニトロ−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(1.21g、〜4.5mmol)の粗製試料を得た。これはDCM(100ml)に溶かされ、そして、ホルムアルデヒド(0.91mi,13.5mmol)の37%水溶液が添加された。NaBH(OAc)3(2.39g、11.3mmol)が添加され、そして、混合物は75分間20℃で攪拌された。DCM(150ml)および飽和NaHCO3(150ml)が添加され、混合物が振盪された。水相はDCM(50ml)で更に抽出された、そして、合わされた有機相は塩水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜90:10)によって純化され、白色固体(349mg、1.24mmol、18%)として表題化合物を得た;mp 148−151℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.20(br s,1H),6.20(br s,1H),4.20(dd,1H),4.10(dd,1H),3.00(m,2H),2.90(q,2H),2.35(m,1H),2.00(s,3H),2.00(不明瞭な多重線,1H),1.80(m,1H),1.60(m,2H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
C12H19N5O3・0.1H2Oに関する分析計算値:C,50.91;H,6.84;N,24.74。検出値:C,51.01;H,6.82;N,24.45。
【0228】
調製37 4−アミノ−3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−5 カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製36の表題化合物から収率83%で調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 4.20(dd,1H),4.10(d
d,1H),3.80(br s,2H),3.05(m,1 H),3.00(m,1H),2.50(q,2H),2.30(m,1H),2.00(s,3H),1.60−1.80(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
【0229】
調製38 tert−ブチル(2R)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートおよび
調製39 tert−ブチル(2R)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
調製34および調製35表題化合物を生成するために用いた方法に従って、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9849166における手順を用いて調製。)およびtert−ブチル(2R)−3−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート(WO9926944における手順を用いて調製。)から調製された。
【0230】
tert−ブチル(2R)−2−{[5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−ニトロ−IH−ピラゾール−1−イル]メチル}−l−ピロリジンカルボキシレートは収率14%で得られた:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.85(br s,1H),6.10(br s,1H),4.35(m,2H),4.10(m,1H),3.30(m,2H),2.90(m,2H),1.70−2.00(2つの多重線,4H),1.30(s,9H),1.25(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+)。
C16H25N5O5・0.25Et2O・0.25H2Oに関する分析計算値:C,52.30;H,7.23;N,17.94。
検出値:C,52.49;H,7.14;N,17.60。
【0231】
tert−ブチル(2R)−2−{[3−(アミノカルボニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートは収率28%で得られた:
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.60(br s,1H),4.20−4.40(m,1H),4.05(m,2H),3.20−3.40(m,2H),2.90−3.10(m,2H),1.60−1.90(2つの多重線,4H),1.40(s,9H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 390(MNa+),368(MH+)。
C16H25N5O5・0.2H2O・0.2EtOAcに関する分析計算値:C,51.92;H,7.00;N,18.02。
検出値:C,51.60;H,7.05;N,18.10。
【0232】
調製40 5−エチル−4−ニトロ−1− [ (2R)−ピロリジニルメチル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
HClを、調製39の表題化合物(4.03g、11.0mmol)のEtOAc(150ml)溶液に、0℃で10分間バブリングして通した。溶液は0℃で60分間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。DCM(150ml)および10% Na2CO3(150mi)が添加され、混合物は振盪された。分離の後、水相は、DCM(50ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮されて、結晶固体(1.78g、6.64mmol、61%)として、表題化合物を得た;mp 151〜153℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.20(br s,1H),6.15(br s,1H),4.05(dd,1H),3.90(dd,1H),3.70(m,1H),3.00(m,2H),2.90(m,2H),1.90(m,1H),1.651.85(m,2H),1.45(m,1H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 268(MH+)。
【0233】
調製41 5−エチル−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
ホルムアルデヒド(37%水溶液、1.60ml、19.8mmol)が、調製40(1.78g、6.64mmol)の表題化合物のDCM(75ml)溶液に添加され、15分間20℃にて攪拌された。NaBH(OAc)3(3.49g、16.5mmol)が添加され、そして混合物はさらに4時間攪拌された。DCM(75ml)および飽和NaHCO3(100ml)が添加され、混合物は振盪された。分離の後、水相は、DCM(50ml)で抽出された。有機相が集められ、塩水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、そして、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、96:4〜90:10)によって純化され、クリーム色固体(1.35g、4.80mmol、73%)として表題化合物を得た;mp 111〜116℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.15(br s,1H),6.30(br s,1H),4.10(dd,1H),4.00(dd,1H),3.00(m,3H),2.90(m,1H),2.25(q,1H),2.20(s,3H),1.85(m,1 H),1.55−1.70(m,3H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
【0234】
調製42 4−アミノ−5−エチル−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製41の表題化合物から収率83%で調製された;mp 130〜133℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.05(dd,1H),3.95(br s,2H),3.85(dd,1H),3.10(m,1H),2.70(m,1H),2.60(q,2H),2.20(不明瞭な多重線,1H),2.20(s,3H),1.60−1.90(m,4H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.2H2Oに関する分析計算値:C,56.54;H,8.46;N,27.47。
検出値:C,56.86;H,8.42;N,27.41。
【0235】
調製43 3−エチル−4−ニトロ−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾ ール−5−カルボキサミドおよび
調製 44 5−エチル−4−ニトロ−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N,N−ジメチルホルムアミド(200m1)中の、3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(15.7g、85.6mmol、WO9849166の手順を用いて調製)、3−(クロロメチル)ピリダジン(11.0g、85.6mmol、WO0023449の手順を用いて調製)、および炭酸セシウム(27.8g、85.6mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。反応混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物はDCM(200ml)および10%水性Na2CO3(100ml)との間に分配された。各相が分離され、そして水相は、さらに別のDCM(6×50ml)で抽出された。有機相は合わせられ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH、95:5〜90:10)によって純化され、調製43の表題化合物(注:レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。)(4.09g、14.8mmol、17%);
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.20(d,1 H),8.50(br s,1 H),8.20(br s,1 H),7.70(m,1 H),7.55(d,1 H),5.65(s,2H),2.85(q,2H),1.20(t,3H);
MS(ES+)m/z 299(MNa+),277(MH+);
C11H12N6O3に関する分析計算値:C,47.82;H,4.38;N,30.42;
検出値:C,47.71;H,4.31;N,30.24;および
調製44の表題化合物(8.00g、29.0mmol、34%):
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 9.20(d,1H),8.00(br s,1H),7.70(m,2H),7.65(d,1H),5.80(s,2H),3.05(q,2H),1.10(t,3H);
MS(ES+)m/z 299(MNa+),277(MH+);
C11H12N6O3に関する分析計算値:C,47.82;H,4.38;N,30.42;
検出値:C,47.70;H,4.31;N,30.13;
を得た。
【0236】
調製45 4−アミノ−5−エチル−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製44の表題化合物から収率34%でクリーム色固体として表題化合物が生成された;mp 177〜185℃。1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.20(d,1H),7.65(m,1H),7.25(d,1H),7.15(br s,1H),7.00(br s,1H),5.55(s,2H),3.30(s,1H),3.28(s,1H),2.60(q,2H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 264(MNH4 +),247(MH+)。
C11H14N6O・0.16H2Oに関する分析計算値:C,53.38;H,5.85;N,34.08。
検出値:C,53.20;H,5.78;N,33.75。
【0237】
調製46 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
塩化オキサリル(233mg、1.84mmol)が、調製9の表題化合物(250mg、0.92mmol)のDCM(5ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mg)の溶液に0℃で加えられた。溶液は20℃に温められ、3時間攪拌され、そして、真空にて濃縮された。残留物はDCM(5ml)に再溶解され、そして、調製45からの表題化合物(253mg、0.92mmol)およびピリジン(145mg、1.84mmol)が添加された。混合物は20℃で18時間攪拌され、次いで、DCM(40ml)、および飽和NaHCO3(30ml)が添加され、混合物は振盪された。水層が分離され、そしてDCM(2×10ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、99:1〜90:10)によって純化され、クリーム色結晶(360mg、0.77mmol、81%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.20(s,1H),9.20(d,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.50(m,1H),7.20(d,1H),7.15(d,1H),6.70(br s,1H),5.70(s,2H),5.40(br s,1H),4.10(d,2H),3.05(s,3H),2.90(q,2H),2.40(nonet,1 H),1.10(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(TSP)m/z 518(MNH4 +),501(MH+)。
C23H28N6O5S・5H2Oに関する分析計算値:C,52.36;H,5.92;N,15.93。
検出値:C,52.48;H,5.55;N,15.74。
【0238】
調製47 4−アミノ−3−エチル−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製43の表題化合物から収率41%で、表題化合物がパールピンク色固体として調製された;mp 171〜174℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.10(d,1H),7.60(m,1H),7.55(br s,2H),7.00(d,1H),5.80(s,2H),2.50(q,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 247(MH+)。
C11H14N6Oに関する分析計算値:C,53.64;H,5.73;N,34.13。
検出値:C,53.53;H,5.74;N,33.87。
【0239】
調製48 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(3−ピリダジニルメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を合成するために用いたものと同様の方法に従って、調製9の表題化合物を調製47の表題化合物と反応させることにょって、収率85%で、表題化合物が生成された;mp 196〜200℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(s,1H),9.15(d,1H),8.80(s,1H),8.20(br s,1H),8.10(d,1H),7.50(m,1H),7.45(d,1H),7.20(d,1H),5.90(s,2H),5.70(br s,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.80(q,2H),2.30(nonet,1H),1.20(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)mlz 523(MNa+),501(MH+)。
C23H28N6O5S・15H2Oに関する分析計算値:C,52.99;H,5.86;N,16.12。
検出値:C,52.74;H,5.93;N,16.14。
【0240】
調製49 5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製9の表題化合物を、4−アミノ−5−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(WO9954333の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率57%で調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.20(br s,1H),8.75(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.65(t,1H),7.20(t,1H),7.15(d,1H),6.95(d,1H),6.75(br s,1H),5.50(br s,1H),5.45(s,2H),4.10(d,2H),3.05(s,3H),2.85(q,2H),2.40(nonet,1 H),1.05(不明瞭な多重線,3H),1.05(d,6H)。
MS(TSP)m/z 500(MH+)。
C24H29N5O5S・0.25DCM・0.6H2Oに関する分析計算値:C,54.79;H,5.82;N,13.17。
検出値:C,54.68;H,5.64;N,13.10。
【0241】
調製50 3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を合成するために用いたものと同じ方法を使用して、調製28の表題化合物を、調製37の表題化合物と反応させることによって、収率64%で白色固体として調製された;mp 217〜221℃。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 10.30(br s,1H),9.85(s,1H),8.80(s,1H),8.05(d,1H),7.20(d,1H),5.60(brs,1H),4.20−4.40(m,4H),3.15(m,1H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),2.75(q,2H),2.40(m,1H),2.05(s,3H),2.05(不明瞭な多重線,2H),1.80(m,1H),1.70(m,2H),1.60(m,1H),1.25(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 492(MH+)。
C23H34N5O5Sに関する高解像度MS m/z 計算値:492.2275、検出値:492.2265(MH+)。
【0242】
調製51 1−(1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル)−3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドおよび
調製52 1−(1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル)−5−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
1−ベンズヒドリル−3−アゼチジニル メタンスルホネート(8.03g、25.3mmol、J. Org.Chem. 1991,56,6729−30の手順に従い調製)が、MeCN(170ml)中の3−エチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(4.64g、25.3mmol、WO984916の手順に従い調製)および炭酸セシウム(8.24g、25.3mmol)の混合物に添加された。混合物は、75℃で2時間加熱され、真空にて濃縮された。水(200ml)およびEtOAc(200ml)が添加され、混合物が振盪された。界面における不溶性固体が濾去され、乾燥されて、調製52の表題化合物が得られた。濾液の2層が分離され、そして、有機相は乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEtOAc(50ml)を用いて摩砕され、得られた固体が濾別され、加熱DCM/MeOH(90:10,50ml)で洗浄され、乾燥されて、より多くの調製52の表題化合物を得た。溶液および洗浄液が合わせられ、そして、真空にて濃縮された。残留物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜95:5)によって純化され、調製51の表題化合物および極微量の調製52の表題化合物を得た。レギオ異性体の同定は、nOe研究によって確認された。
【0243】
調製51の表題化合物の合計収率は、5.80g、14.3mmol、56%である;mp 178〜180℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 8.35(br s,1 H),8.20(br s,1 H),7.40(d,4H),7.20(t,4H),7.15(t,2H),4.90(quintet,1H),4.50(s,1H),3.50(t,2H),3.35(t,2H),2.85(q,2H),1.20(t,3H)。
C22H23N5O3・0.125H2Oに関する分析計算値:C,64.80;H,5.74;N,17.18。
検出値:C,65.14;H,5.70;N,16.82。
【0244】
調製52の表題化合物の合計収率は、2.90g、7.16mmol、28%である;mp 254〜257℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.90(br s,1H),7.65(br s,1H),7.40(d,4H),7.20(t,4H),7.15(t,2H),5.20(quintet,1H),4.55(s,1H),3.60(t,2H),3.40(t,2H),2.90(q,2H),1.05(t,3H)。
C22H23N5O3・0.25H2Oに関する分析計算値:C,64.46;H,5.78;N,17.08。
検出値:C,64.57;H,5.68;N,16.77。
【0245】
調製53 5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル−4−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
)1−クロロエチルクロロホルメート(1.03g、7.20mmol)が、0℃にて、調製52の表題化合物(2.92g、7.20mmol)のDCM(80mi)溶液に添加された。溶液は30分かけて20℃に温められ、その後還流で1時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、そしてDCM(80ml)と共沸された。残留物は、MeOH(80mi)に溶解されそして還流にて45分間加熱された。反応混合物は、真空で濃縮され、THF(60ml)に再溶解された。アセトン(1.25g、21.6mmol)およびEt3N(0.73g、7.22mmol)が添加され、そして溶液が20℃で30分間攪拌された。Na(OAc)3BH(1.68g、7.92mmol)およびAcOH(0.23ml)が添加され、混合物が20℃で1時間攪拌された。さらに別のアセトンが添加され(1.25g)、そして、混合物は20℃で18時間攪拌された。飽和NaHCO3(100ml)およびEtOAc(100ml)が添加され、混合物が振盪された。有機層が分離され、乾燥され(MgSO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、95:5〜90:10)によって純化され、表題化合物が結晶固体(1.14g、4.05mmol、56%)として得られた;mp 184〜187℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.95(br s,1H),5.75(br s,1H),4.90(quintet,1H),3.80(t,2H),3.55(t,2H),2.95(q,2H),2.50(heptet,1H),1.25(t,3H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 282(MH+)。
C12H19N5O3・0.01Et2O・0.12H2Oに関する分析計算値:C,50.88;H,6.86;N,24.64。
検出値:C,51.26;H,6.89;N,24.30。
【0246】
調製54 4−アミノ−5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製53の表題化合物から収率56%で調製された;mp 195〜200℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.75(quintet,1 H),3.90(br s,2H),3.70(t,2H),3.45(t,2H),2.50(q,2H),2.45(heptet,1H),1.10(t,3H),0.95(d,6H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.15H2Oに関する分析計算値:C,56.74;H,8.45;N,27.57。
検出値:C,56.97;H,8.52;N,27.24。
【0247】
調製55 4−{[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−5−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−3−カ
ルボキサミド
調製7の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製15の表題化合物を、調製54の表題化合物と反応させることによって、収率62%で調製された、mp 198〜201℃。
1H NMR(300 MHz,d6−DMSO)δ 10.00(s,1H),8.30(s,1H),8.05(d,1H),7.50(br s,1H),7.45(d,1H),7.35(br s,1H),5.00(quintet,1H),4.30(t,2H),3.80(m,2H),3.50(m,2H),3.20(s,3H),3.00(m,1H),2.70(q,2H),1.80(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.10(t,3H),0.95(d,6H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 506(MH+)。
C24H36N5O5Sに関する高解像度MS m/z 計算値:506.2432、検出値:506.2424(MH+)。
【0248】
調製56 3−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製53の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法を使用して、調製51の表題化合物から収率42%で調製された、mp 153〜156℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 7.10(br s,1H),6.05(br s,1H),5.10(quintet,1H),3.75(t,2H),3.50(t,2H),2.90(q,2H),2.45(heptet,1H),1.25(t,3H),0.95(d,6H)。
C12H19N5O3・0.125H2Oに関する分析計算値:C,50.82;H,6.84;N,24.70。
検出値:C,51.05;H,6.78;N,24.44。
【0249】
調製57 4−アミノ−3−エチル−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製6の表題化合物を生成するために用いた方法を用いて、調製56の表題化合物から収率69%で、表題化合物がパールピンク色固体として調製された;mp 150〜156℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 5.70(quintet,1H),3.80(t,2H),3.50(t,2H),2.90(br s,2H),2.60(q,2H),2.50(heptet,1H),1.25(t,3H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 252(MH+)。
C12H21N5O・0.125H2Oに関する分析計算値:C,56.83;H,8.45;N,27.62。
検出値:C,57.01;H,8.62;N,27.37。
【0250】
調製58 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製7の表題化合物を合成するために用いたものと同様の方法に従って、調製9の表題化合物を調製57の表題化合物と反応させることによって、収率71%で、表題化合物が生成された;mp 185〜189℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 9.55(s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.80(br s,1H),7.40(d,1H),7.35(br s,1H),5.25(quintet,1H),4.00(d,2H),3.80(m,2H),3.40(m,2H),3.20(s,3H),3.00(m,1H),2.50(q,2H),2.10(m,1H),1.15(t,3H),1.00(d,6H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 506(MH+)。
C24H35N5O5S・0.4H2Oに関する分析計算値:C,56.21;H,7.04;N,13.66。
検出値:C,56.01;H,7.12;N,13.89。
【0251】
調製59 3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
調製46の表題化合物を調製するために用いたものと同じ方法に従って、調製9の表題化合物を、4−アミノ−3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO9849166の手順を用いて調製)と反応させることによって、収率79%で、白色固体として調製された;mp 154〜162℃。
1H NMR(400 MHz,CD3OD) δ 8.55(s,1H),8.05(d,1H),7.40(d,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),2.80(q,2H),2.30(nonet,1H),1.25(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(ES+)m/z 431(MNa+),409(MH+)。
C18H24N4O5S・0.94H2O・0.75CH2Cl2に関する分析計算値:C,46.04;H,5.64;N,11.45。
検出値:C,46.39;H,5.27;N,11.36。
【0252】
調製60 tert−ブチル 4−(3−アミノカルボニル)−5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボキシレート
CsCO3(1.40g、4.41mmol)が、調製59の表題化合物(1.50g、3.67mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に添加され、20℃で15分間攪拌された。tert−ブチル 4−[(メチルスルホニル)オキシ]−1−ピペリジンカルボキシレート(1.80g、6.61mmol、Bioorg.Med.Chem.Lett. 1999,9,1285−1290に記載の手法を用いて調製)が添加され、そして混合物が80℃で9時間加熱された。反応混合物が、真空にて濃縮され、次いで、EtOAc(50ml)および水(50ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空で濃縮されて、褐色油を与えた。この粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、98:2〜94:6)によって純化され、表題化合物(583mg、0.98mmol、27%)が得られた;mp 134〜141℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 10.10(s,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),6.60(br s,1H),5.20(br s,1H),4.30−4.20(m,3H),4.10(d,2H),3.85(m,1H),3.05(s,3H),2.90(q,2H),2.90(obscured m,1H),2.40(nonet,1H),2.15(m,2H),1.90(m,2H),1.50(s,9H),1.20(t,3H),1.05(d,6H)。
MS(ES−)m/z 590(M−H+)。
C28H41N5O7S・0.76H2Oに関する分析計算値:C,55.55;H,7.08;N,11.57。
検出値:C,55.33;H,7.01;N,11.19。
【0253】
調製61 tert−ブチル 4−{3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−オキソ−6,7−ジヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−1−ピペリジンカルボキシレート
実施例3の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製60の表題化合物から収率62%で白色固体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.40−4.20(m,3H),4.00(d,2H),3.05(s,3H),3.05(q,2H),2.90(m,2H),2.40(m,2H),2.30(nonet,1H),1.90(m,2H),1.45(s,9H),1.35(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 596(MNa+),574(MH+)。
C28H39N5O6S・0.8H2Oに関する分析計算値:C,57.18;H,6.96;N,11.91。
検出値:C,56.90;H,6.91;N,11.76。
【0254】
調製62 3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
HClを、調製61の表題化合物(352mg、0.61mmol)のDCM(10ml)溶液に、0℃で15分間バブリングして通した。反応混合物は次いで20℃に温められ、さらに1時間攪拌された。混合物は真空にて濃縮され、そして、飽和NaHCO3溶液(20ml)およびDCM(50ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(MgSO4)、濾過され、真空にて濃縮されて、白色固体を与えた。この粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3、96:4:1〜92:8:1)によって純化され、白色固体(160mg、0.34mmol、55%)として表題化合物を得た;mp 263〜265℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.40(m,1H),4.00(d,2H),3.30(d,2H),3.10(s,3H),3.05(q,2H),2.80(t,2H),2.30(m,3H),1.95(d,2H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4S・0.8H2Oに関する分析計算値:C,56.61;H,6.73;N,14.35。
検出値:C,56.53;H,6.85;N,13.96。
【0255】
調製63 5−アミノ−2−エトキシニコチン酸
EtOH(150ml)、H20(150ml)、NaHCO3(4.80g、57.0mmol)およびカーボン(1.0g)上の10%パラジウムの混合物中の、2−エトキシ−5−ニトロニコチン酸(12.0g、56.6mmol、WO9954333に記載される方法によって調製)の溶液が、60psiで、そして、60℃にて6時間水素化された。混合物は、冷却され、濾過され、AcOHで酸化された。混合物は真空で濃縮され、そして残留物はDCM/MeOH(95:5)を用いて摩砕され、褐色/紫色の固体(5.0g、27.5mmol、48%)として表題化合物を得た;mp 260〜262℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 7.30(s,1H),7.00(s,1H),4.10(q,2H),1.20(t,3H)。
MS(ES−)m/z 181(M−H+)。
【0256】
調製64 2−エトキシ−5−(メチルスルファニル)ニコチン酸
NaNO2(380mg、5.50mmol)の水(1ml)溶液が、調製63の表題化合物(1.0g、5.50mmol)のAcOH(5ml)および水(2ml)中の0℃の溶液へと、温度を5℃以下に保ちながら滴下的に添加された。0℃で30分後、メチルジスルフィド(1.0ml,12.0mmol)およびCuBr2(50mg、0.22mmol)が添加され、そして混合物が2時間かけて20℃へと温められた。混合物は真空にて濃縮され、そして、EtOAc(30ml)および水(30ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/AcOH、95:5:10〜90:10:10)によって純化され、次いで、iPr2Oを用いて摩砕され、オレンジ色固体(580mg、2.72mmol、50%)として表題化合物を得た;mp 78〜92℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.40(s,1H),8.30(s,1H),4.65(q,2H),2.50(s,3H),1.50(t,3H)。
MS(ES−)m/z 212(M−H+)。
C9H11NO3Sに関する分析計算値:C,50.69;H,5.20;N,6.57。
検出値:C,50.40;H,5.08;N,6.58。
【0257】
調製65 2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)ニコチン酸
mCPBA(50〜55%の1.80g、5.20mmol)が、調製64の表題化合物(550mg、2.58mmol)のDCM(15ml)溶液へと0℃にて添加され、そして混合物は0℃で2時間攪拌され、その後20℃に1時間温められた。反応物は、DCM(50ml)および5% Na2S205溶液(50ml)との間に分配され、分離され、そして水相がDCM(2×50ml)で抽出された。水相は、濃塩酸でpH1へと酸性化され、そしてDCM(4×50ml)で抽出された。集められた有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/AcOH、98:2:10〜92:8:10)によって純化され、表題化合物(510mg、2.08mmol、81%)を得た;mp 175〜176℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,2H),4.75(q,2H),3.10(s,3H),1.55(t,3H)。
MS(ES−)m/z 244(M−H+)。
C9H11NO5Sに関する分析計算値:C,44.08;H,4.52;N,5.71。
検出値:C,44.40;H,4.42;N,5.43。
【0258】
調製66 tert−ブチル(2S)−2−{[5−(アミノカルボニル)−4−({[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)−3−ピリジニル]カルボニル}アミノ)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート
カーボン(400g)上の10%パラジウムが、EtOH(100ml)中の調製34の表題化合物(3.10g、8.45mmol)の溶液へと添加され、20℃で4時間、60psiで水素添加された。混合物は濾過され、そして真空中で濃縮されて、tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート(2.70g、8.00mmol、95%)を得た。これは次の段階に粗製のまま用いられた。
【0259】
塩化オキサリル(0.21ml,2.40mmol)が、調製65の表題化合物(250mg、1.02mmol)のDCM(10ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液へと−5℃で添加された。溶液は、−5℃で30分間攪拌された後、3時間かけて20℃へと温められた。混合物は真空にて濃縮され、そして、DCM(2×50ml)で共沸された。残留物物は、DCMに溶解されそして、tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1 H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレート(400mg、1.18mmol)およびピリジン(0.20ml)が添加され、混合物は20℃で18時間攪拌された。混合物は、DCM(50mi)で希釈され、2M HCl(50ml)で洗浄された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH,99:1〜94:6)、表題化合物(385mg、0.68mmol、67%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.75(br s,0.5H),9.
20(br s,0.5H),8.95(s,1H),8.80(s,1 H),7.80(br s,0.5H),7.40(br s,0.5H),5.95(br s,1 H),4.75(q,2H),4.40−4.50(m,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.10(s,3H),2.60(m,2H),1.70−2.00(m,4H),1.50(t,3H),1.40(s,9H),1.20(t,3H)。
MS(ES−)m/z 563(M−H+)。
【0260】
調製67 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
調製66の表題化合物(380mg、0.67mmol)、プロパノ−ル(5ml)、酢酸プロピル(0.80ml,0.69mmol)およびKotBu(230mg、2.05mmol)の混合物が、2.5時間還流にて加熱された。
混合物は、冷却され、EtOAc(50ml)および固体CO2で中性とされた水(30ml)との間に分配された。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH,99:1〜95:5)、表題化合物(330mg、0.59mmol、88%)、mp 98〜104℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.30(s,1H),8.80(s,1H),4.70(t,3H),4.70(不明瞭 m,2H),4.40(m,1 H),3.40(m,1 H),3.30(m,1 H),3.20(s,3H),3.00(q,2H),2.00(sextet,2H),1.80(m,4H),1.40(m,12H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 561(MH+)。
C26H36N6O6S・0.28H2Oに関する分析計算値:C,55.20;H,6.51;N,14.86。
検出値:C,55.22;H,6.50;N,14.56。
【0261】
調製68 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン塩酸塩
HClを、調製67の表題化合物(320mg、0.57mmol)のEtOAc(20ml)溶液に、−5℃で25分間バブリングして通した。溶液は真空にて濃縮され、そしてEt2Oを用いて摩砕され、表題化合物(220mg、0.43mmol、76%)、mp 246〜248℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 8.80(s,1H),8.40(s,1H),4.90(dd,1H),4.80(dd,1H),4.40(t,3H),3.95(m,1H),3.30(s,3H),3.25(m,1H),3.15(m,1H),2.85(q,2H),2.00(m,1H),1.90(m,2H),1.70(m,3H),1.30(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(ES−)m/z 459(M−H+)。
C21H28N6O4S・0.5H2O・HClに関する分析計算値:C,49.85;H,5.98;N,16.61。
検出値:C,49.80;H,5.90;N,16.47。
【0262】
調製69 3−エチル−4−{[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−5 カルボキサミド
調製46の表題化合物の合成に用いたものと同様の方法により、調製28の表題化合物および4−アミノ3−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO98491
66に記載の手順を用いて調製)から、収率68%で調製された;mp 209〜210℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.30(s,1H),8.75(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1 H),4.25(t,2H),3.05(s,3H),2.80(q,2H),2.30(br s,3H),2.00(sextet,2H),1.20(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(TSP)m/z 395(MH+)。
【0263】
調製70 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
粗生成物を摩砕するために熱EtOHを用いた以外は、調製18の表題化合物の合成に用いたものと同様の方法により、調製69の表題化合物から収率86%にて白色固体として調製された、mp 276〜277℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.25(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.20(br s,2H),2.00(sextet,2H),1.40(t,3H),1.10(t,3H)。
MS(ES+)m/z 399(MNa+),377(MH+)。
C17H20N4O4Sに関する分析計算値:C,54.24;H,5.36;N,14.88。
検出値:C,54.11;H,5.35;N,14.73。
【0264】
調製71 7−クロロ−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン
ジメチルアニリン(5.6ml,44.1mmol)が、5分間かけて、調製70の表題化合物(8.0g、21.0mmol)のPOCl3(100ml)中の懸濁液に20℃にて添加された。反応混合物は65℃に加熱され、そして、この温度で2.5時間保持されて、非常に暗い青色の溶液となった。これは真空で濃縮され、DCM(100ml)に溶解され、そして、2M HCl(2×50ml)、水(100ml)、さらに飽和NaHCO3溶液(100ml)で洗浄された。DCM溶液は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、青/紫の泡状体(7.2g、18.2mmol、87%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.30(s,1H),8.00(d,1H),7.10(d,1H),4.10(t,2H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),1.80(sextet,2H),1.45(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES−)m/z 393(M−H+)。
【0265】
調製72 3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポ キシフェニル]−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン
KOtBu(6.0g、53.5mmol)が、調製71の表題化合物(7.20g、18.2mmol)のMeOH(200ml)溶液に添加され、混合物が還流にて2時間加熱され、そしてその後20℃にて18時間放置された。混合物は真空にて濃縮され、そしてDCM(150ml)と2M HClで中和された水(100ml)との間に分配され、その後飽和NaHCO3溶液を加えられた。有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH、99:1〜96:4)、そしてEt2Oから結晶化されて、表題化合物(5.3g、13.6mmol、75%)、mp 137〜139℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.10(br s,1H),8.35(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.20(s,3H),4.05(t,2H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),1.80(sextet,2H),1.45(t,3H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 413(MNa+),391(MH+)。
C18H22N4O4Sに関する分析計算値:C,55.37;H,5.68;N,14.35。
検出値:C,55.15;H,5.66;N,14.31。
【0266】
調製73 5−(クロロスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
2−n−プロポキシ安息香酸(20g、111mmol)のDCM(40ml)溶液が、30分間かけて、−10℃のクロロスルホン酸(30ml,440mmol)および塩化チオニル(8.1ml,110mmol)に、温度を0℃以下に保ちながら滴下的に添加された。混合物はゆっくりと20℃へと温められ、18時間攪拌された。反応混合物は、注意深く砕氷(260g)上へと注がれ、温度を0℃以下に保たれた。氷スラリーは20分間攪拌され、そして沈殿した白色固体が濾過され、水(20ml)で洗浄され、DCM(200ml)に溶解され、乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空で濃縮されて、黄色固体として表題化合物(31.2g、103mmol、92%)、mp 121〜124℃を得た。
1H NMR(300 MHz,CDCl3) δ 8.80(s,1H),8.20(d,1H),7.20(d,1H),4.30(t,2H),2.00(sextet,2H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 296(MNH4 +)。
C10H11O5SCl・0.6HCl・0.2H2O分析計算値:C,39.49;H,3.98。
検出値:C,39.42;H,3.97。
【0267】
調製74 2−プロポキシ−5−スルフィノ安息香酸
調製73の表題化合物(10g、36mmol)およびNaHCO3(5.50g、65.5mmol)が、NaHCO3(0.50g、6.00mmol)およびNa2SO3(9.0g、72mmol)の水(60ml)溶液に、20℃にて1時間かけて少しづつ添加された。反応混合物は1.5時間攪拌され、そして0℃に冷却された。混合物は6N HClでpH 2まで酸性化され、そして18時間放置された。得られた結晶が濾過され、氷水(5ml)で洗浄され、そして乾燥されて、表題化合物を得た(6.5g、26.6mmol、74%)。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 7.80(s,1H),7.70(d,1H),7.20(d,1H),4.00(t,2H),1.70(sextet,2H),0.95(t,3H)。
C10H12O5S・0.2H2O分析計算値:C,48.46;H,5.04。
検出値:C,48.39;H,4.84。
【0268】
調製75 5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
Na2CO3(2.8g、26mmol)が、調製74の表題化合物(3.1g、13mmol)のEtOH(50ml)および水(50ml)の溶液へとゆっくりと添加された。沃化エチル(5.1ml,63mmol)が添加され、そして混合物は還流にて5時間加熱された。混合物は冷却されそして、2N NaOH(32ml,64mmol)が添加された。混合物は還流にて1時間加熱され、そして20℃で18時間攪拌された。混合物が、真空においてEtOHを除去するために濃縮され、0℃に冷却され、そして6N HClでpH 2まで酸性化され、沈殿物が濾過され、乾燥されて表題化合物を得た(2.7g、9.9mmol、76%)。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 8.00(s,1H),7.90(d,1H),7.30(d,1H),4.05(t,2H),3.20(q,2H),1.70(sextet,2H),1.05(t,3H),0.95(t,3H)。
MS(TSP)m/z 290(MNH4 +),273(MH+)。
C12H16O5Sに関する分析計算:C,52.93;H,5.92。
検出値:C,52.74;H,5.91。
【0269】
調製76 tert−ブチル(2S)−2[(5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−{[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシベンゾイル]アミノ}−1H−ピラゾール−1−イル)メチル−1−ピロリジンカルボキシレート
粗生成物がカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH,90:10)を用いて純化される以外は、調製7の表題化合物の調製に用いた方法にしたがって、(調製66の表題化合物の合成で述べたような)tert−ブチル(2S)−2−{[4−アミノ−5−(アミノカルボニル)−3−エチル−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}−1−ピロリジンカルボキシレートを、調製75の化合物と反応させることにより、ベージュ色の泡状体として95%の収率で得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(br s,0.5H),9.20(br s,0.5H),8.75(s,1H),8.00(d,1 H),7.80(br s,0.5H),7.60(br s,0.5H),7.15(d,1 H),5.50(br s,1H),4.50(m,1H),4.40(m,1H),4.25(t,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.10(q,2H),2.55(m,2H),1.95(sextet,2H),1.70−1.90(m,4H),1.45(s,9H),1.25(t,3H),1.20(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 590(M−H+)。
C28H41N5O7Sに関し算出された高解像度MS m/z:614.2619;検出値:614.2629(MNa+)。
【0270】
調製77 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
実施例11の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製76の表題化合物から収率61%で白色固体として調製された、mp 170〜172℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.10(br s,1H),7.95(m,2H),7.35(d,1H),4.50(m,2H),4.20(m,1H),4.05(t,2H),3.20(m,4H),2.80(q,2H),1.70(m,6H),1.25(s,3H),1.25(t,3H),1.15(s,6H),1.10(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 575(MH+)。
C28H39N5O6Sに関する分析計算値:C,58.62;H,6.85;N,12.21。
検出値:C,58.36;H,6.84;N,12.19。
【0271】
調製78 トリフルオロ酢酸 3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プ ロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
トリフルオロ酢酸(1ml)が、調製77の表題化合物(145mg、0.25mmol)のDCM(1ml)溶液に20℃で添加された。溶液は20℃で3時間攪拌され、真空で濃縮され、そしてEtOAc(2×5ml)と共沸され、パールイエロー色のガム状体として表題化合物(150mg、0.25mmol、〜100%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.25(br s,1H),8.90(s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.95(dd,1H),4.85(dd,1H),4.30(t,2H),3.50(q,2H),3.30(m,1H),3.15(q,2H),2.95(q,2H),2.35(m,1H),2.10(m,1H),2.00(m,3H),1.75(m,1H),1.35(t,3H),1.30(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:474.2170;検出値:474.2160(MH+)。
【0272】
調製79 5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシ安息香酸
Na2CO3(13.8g、130mmol)が調製74の表題化合物(3.1g、13mmol)の水(50ml)およびイソプロパノ−ル(50ml)の溶液へとゆっくりと添加された。沃化イソプロピル(6.3ml,63mmol)が添加され、そして混合物は還流にて18時間加熱された。混合物は冷却されそして、2N NaOH(32ml,64mmol)が添加された。混合物は還流にて1時間加熱され、そして20℃に冷却され、さらに2時間攪拌された。混合物が、真空においてイソプロパノ−ルを除去するために濃縮され、0℃に冷却され、そして6N HClでpH 1とされた。沈殿固体が濾過され、乾燥されて表題化合物を得た(2.6g、9.1mmol、70%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.60(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.25(t,2H),3.15(septet,1H),1.95(sextet,2H),1.25(d,6H),1.10(t,3H)。
MS(TSP)m/z 304(MNH4 +)。
C13H18O5S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,53.69;H,6.41。検出値:C,53.62;H,6.19。
【0273】
調製80 tert−ブチル(2S)−2[(5−(アミノカルボニル)−3−エチル−4−{[5−(イソプロピルスルホニル)−2 プロポキシベンゾイル]アミノ}−1−H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−ピロリジンカルボキシレート
調製75の表題化合物の代わりに、調製79の表題化合物を使用すること以外は、調製76の表題化合物の調製に用いた手順により、収率80%で白色の泡状体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.50(br s,0.5H),9.20(br s,0.5H),8.70(s,1H),8.00(d,1H),7.80(br s,0.5H),7.60(br s,0.5H),7.15(d,1H),5.50(br s,1H),4.50(m,1H),4.40(m,1H),4.25(t,2H),4.20(m,1H),3.30(m,2H),3.20(septet,1 H),2.55(m,2H),1.95(sextet,2H),1.70−2.00(m,4H),1.45(s,9H),1.30(d,6H),1.20(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 604(M−H+)。
C29H43N5O7Sに関して算出された高解像度MS:606.2956;検出値:606.2966(MH+)。
【0274】
調製81 tert−ブチル(2S)−2−({3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−7−オキソ−6 , 7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピロリジンカルボキシレート
実施例11の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製80の表題化合物から収率58%で白色固体として調製された、mp 141〜143℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.10(br s,1H),7.90(m,2H),7.40(d,1H),4.50(m,2H),4.20(m,1H),4.10(t,2H),3.40(heptet,1H),3.20(m,2H),2.80(q,2H),1.70(m,6H),1.30(s,3H),1.25(t,3H),1.10(m,12H),0.95(t,3H)。
MS(TSP)m/z 589(MH+)。
C29H41N5O6Sに関する分析計算値:C,59.26;H,7.03;N,11.92。
検出値:C,59.08;H,7.07;N,11.93。
【0275】
調製82 トリフルオロ酢酸 3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピロリジニルメチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
実施例78の表題化合物を生成するために用いた方法に従って、調製81の表題化合物から収率〜100%でパールイエロー色のガム状体として調製された。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.00(br s,1H),8.95(s,1H),8.40(br s,1H),8.00(d,1H),7.25(d,1H),5.00(dd,1H),4.95(dd,1H),4.35(t,2H),3.60(m,2H),3.40(m,1H),3.30(septet,1H),3.00(q,2H),2.40(m,1H),2.00−2.20(m,4H),1.80(m,1H),1.40(t,3H),1.35(d,6H),1.20(t,3H)。
MS(ES+)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2319(MH+)。
【0276】
調製83 (3aS)ヘキサヒドロ[1 , 2 , 3]オキサチアゾロ[3 , 4−a]ピリジン 1 , 1−ジオキシド
(2S)−ピペリジニルメタノール塩酸塩(500mg、3.30mmol)のDCM(10ml)、ピリジン(1ml)およびトリエチルアミン(0.46ml)中の懸濁液に、S02Cl2(0.27ml,3.36mmol)が、5分間かけて−70℃にて、滴下的に添加された。混合物は、この温度で30分間攪拌され、次いで20℃に温められ、そして2時間攪拌された。DCM(50ml)が添加され、そして溶液は0.5M HCl(3×50ml)で洗浄された。有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥されて、黄色油(80mg、0.45mmol、14%)として、表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 4.45(dd,1H),4.15(dd,1H),3.55(m,1H),3.45(m,1 H),2.75(dt,1 H),1.90(m,3H),1.60(m,1 H),1.40(m,2H)。
MS(ES+)m/z 178(MH+)。
【0277】
調製84 3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−[(2S)−ピペリジニルメチル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
調製72の表題化合物(165mg、0.423mmol)、調製83の表題化合物(75mg、0.423mmol)、K2CO3(150mg、1.08mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)の混合物が還流にて4時間加熱され、冷却され、そして、その後20℃で18時間攪拌された。反応物が、真空で濃縮され、2M HClを用いてpH1に酸性化され、DCM(2×50ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空にて濃縮され、(2S)−2−({3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−1−イル}メチル)−1−ピペリジン スルホン酸が、パールイエロー色の油(280mg)として得られた。6M HCl(10ml)が添加され、そして混合物は50℃で40時間攪拌された。反応物は冷却され、水(50ml)で希釈され、そして.880 NH3溶液で塩基化された。これはDCM(2×50ml)で抽出され、集められた有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥されて、半固体を得た。この租生成物は、カラムクロマトグラフィによって純化され(DCM/MeOH、96:4〜92:8)、そしてEt2Oを用いて摩砕されて、白色固体として表題化合物(60mg、0.13mmol、30%);mp 207−208℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.65(dd,1H),4.55(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.10(obscured m,2H),3.00(q,2H),2.60(t,1H),2.05(sextet,2H),1.80(m,1H),1.70(m,1H),1.60(m,1H),1.30−1.50(m,3H),1.40(t,3H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 474(MH+)。
C23H31N5O4S・0.25H2Oに関する分析計算値:C,57.78;H,6.64;N,14.65。
検出値:C,57.72;H,6.56;N,14.60。
【0278】
調製85 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンズアミド
塩化オキサリル(3.47ml,39.4mmol)が、調製15の表題化合物(9.76g、35.8mmol)のDCM(250ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(一滴)の溶液へと0℃にて滴下的に添加された。反応混合物は20℃に温められ、6時間攪拌され、真空で濃縮され、DCM(2×50ml)と共沸された。得られた油は、DCM(250ml)中に溶解され、0℃に冷却され、そしてNH3(ジオキサン中に0.5M、179ml、89.5mmol)が添加された。反応混合物は20℃に温められ、18時間攪拌された。反応混合物は、真空で濃縮され、そして、DCM(300ml)およびH20(150ml)との間に分配された。有機相が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。得られたベージュ色の固体はEt2Oを用いて摩砕されて、白色固体として表題化合物(6.86g、25.3mmol、71%);mp 146〜150℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 8.80(s,1H),8.00(d,1H),7.65(br s,1H),7.10(d,1H),6.20(br s,1H),4.25(t,2H),3.05(s,3H),1.90(quintet,2H),1.55(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 565(M2Na+)。
C12H17NO4S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,52.08;H,6.41;N,5.06。
検出値:C,52.53;H,6.12;N,4.75。
【0279】
調製86 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルボチオアミド
調製85の表題化合物(2.66g、9.80mmol)がトルエン(50ml)中に懸濁され、そしてラウエソン試薬(Lawesson’s reagent)(1.98g、4.90mmol)が添加された。反応混合物は80℃に2時間加熱され、その後、20℃で18時間放置された。沈殿固体が濾過され、そして乾燥されて、黄色固体として表題化合物(1.81g、6.30mmol、64%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.10(s,1H),8.70(br
s,1H),8.00(d,1H),8.00(br s,1H),7.10(d,1H),4.20(t,2H),3.05(s,3H),1.90(quintet,2H),1.50(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES−)m/z 286(M−H+)。
【0280】
調製87 メチル 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルビミドチオエート沃化水素酸塩
ヨードメタン(0.47ml,7.60mmol)が、調製86の(1.81g、6.30mmol)のアセトン(30ml)溶液に添加された。溶液は20℃で18時間攪拌され
、沈降固体が濾過され、乾燥されて、ピンク色固体として表題化合物(1.62g、3.78mmol、60%)、mp194〜198℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ (d,1H),8.00(s,1H),7.50(d,1H),4.20(t,2H),3.25(s,3H),2.75(s,3H),1.70(quintet,2H),1.50(sextet,2H),0.90(t,3H)。
MS(ES+)m/z 302(MH+)。
C13H19NO3S2・HIに関する分析計算値:C,36.37;H,4.70;N,3.26。
検出値:C,36.28;H,4.62;N,3.19。
【0281】
調製88 2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゼンカルボキシイミドヒドラジド沃化水素酸塩
ヒドラジン一水和物(0.057ml,1.16mmol)が、調製87の(500mg、1.16mmol)のTHF(10ml)中の懸濁液へと添加され、20℃で18時間攪拌された。沈殿固体が濾過され、そして乾燥されて、表題化合物(444mg、0.99mmol、85%)、mp174〜182℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CD3OD) δ 8.20(d,1H),8.00(s,1H),7.40(d,1H),4.20(t,2H),3.15(s,3H),1.80(quintet,2H),1.50(sextet,2H),1.00(t,3H)。
MS(ES+)m/z 286(MH+)。
C12H19N3O3S・HI・0.5THFに関する分析計算値:C,37.57;H,5.40;N,9.37。
検出値:C,37.30;H,5.26;N,9.20。
【0282】
調製89 2−(プロピオニルアミノ)−4−ペンタン酸
プロピオン酸無水物(18.0ml,140mmol)が、DL−2−アミノ−4−ペンタン酸(14.6g、127mmol)およびK2CO3(19.3g、140mmol)の水(100ml)溶液へと0℃にて、滴下的に添加された。反応混合物は20℃に温められ、18時間攪拌された。濃塩酸がpHが1となるまで添加され、そして混合物はDCM(2×100ml)で抽出された。集められた有機相は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。粗生成物は、ペンタン(100ml)で摩砕され、白色結晶(18.9g、110mmol、87%)、mp 96〜98℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 6.25(d,1H),5.70(m,1H),5.15(d,2H),4.70(q,1H),2.65(m,1H),2.55(m,1H),2.30(q,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 172(MH+)。
C8H13NO3に関する分析計算値:C,56.13;H,7.65;N,8.18。
検出値:C,56.04;H,7.56;N,8.11。
【0283】
調製90 N−メトキシ−N−メチル−2−(プロピオニルアミノ)−4−ペンテンアミド
2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(14.47g、82.0mmol)が、調製89の表題化合物(12.74g、75.0mmol)のTHF(100ml)およびN−メチルモルホリン(18.2ml,165mmol)の溶液中へ20℃で添加された。1時間後、白色の沈殿物が形成された。塩酸N,O−ジメチルヒドロキシルアミン(7.80g、80.0mmol)が添加され、そして混合物は20℃で3日間攪拌された。反応混合物は、真空にて濃縮され、そして、DCM(150ml)および(50ml)との間に分配された。水相がDCM(50ml)で抽出され、集められた有機物は、10% Na2CO3溶液および2M HCI(50ml)で洗浄された。DCM溶液が乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル)によって純化され、黄色油(12.3g、57.4mmol、77%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.10(br s,1H),5.70(m,1H),5.10(m,3H),3.80(s,3H),3.20(s,3H),2.55(m,1H),2.40(m,1H),2.20(q,2H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 237(MNa+)。
C10H18N2O3Naに関し算出された高解像度MS m/z:237.1210;検出値:237.1213(MNa+)。
【0284】
調製91 N−(1−ホルミル−3−ブテニル)プロパンアミド
LiAlH4(THF,34.0ml中の1M,34.0mmol)が45分間かけて、調製90の表題化合物(10.5g、49.0mmol)のTHF溶液へと、N2雰囲気下に−10℃にて、滴下的に添加された。反応物は20℃に温められ、3時間攪拌された。KHS04溶液(150ml水中の20g)が注意深く添加され、そして,混合物が10分間攪拌され,次いでTHFを除去するために真空にて濃縮された。水相がDCM(2×100ml)で抽出され、集められた有機物は乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(1;1、ペンタン/EtOAc)で純化され、黄色油(3.30g、21.3mmol、43%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.60(s,1H),6.00(br
s,1H),5.70(m,1H),5.10(m,2H),4.60(q,1H2.60(m,2H),2.20(q,2H),1.15(t,3H)。
【0285】
調製92 N−{1−[シアノ(ヒドロキシ)メチル]−3−ブテニル}プロパンアミド
アセトンシアノヒドリン(2.0ml,22mmol)が、調製91の表題化合物(3.30g、21.3mmol)のDCM(50ml)およびEt3N(3.1ml)の溶液へと添加され、20℃で18時間攪拌された。さらにアセトンシアノヒドリン0.5mlを添加し、混合物をさらに18時間攪拌した。反応物は真空にて濃縮され、そして、粗生成物はカラムクロマトグラフィー(ペンタン/EtOAc,60:40〜40:60)で純化され、ジアステレオ異性体の1:1混合物である黄色油として(2.35g、12.9mmol、61 %)表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ ,5.90(m,1H),5.75(m,1H),5.20(m,2H),4.70(m,0.5H),4.55(m,0.5H),4.20(m,0.5H),4.00(m,0.5H),2.20−2.50(m,4H),1.20(m,3H)。
MS(ES+)m/z 205(MNa+)。
C9H5N2O2に関して算出された高解像度MS m/z:183.1128;検出値:183.1134(MH+)。
【0286】
調製93 エチル 2−ヒドロキシ−3−(プロピオニルアミノ)−5−ヘキセノエート
HClを、調製92の表題化合物(2.35g、12.9mmol)のEtOAc(40ml)溶液に、−10℃で飽和するまでバブリングして通した。反応物は5℃まで温められ、容器は封止され、そして冷蔵庫にて5℃にて18時間放置された。反応混合物は真空にて濃縮され、氷(〜100g)が添加され、そして混合物は20℃まで温められ、30分間攪拌された。水相が10% Na2CO3溶液で塩基性化され、そしてDCM(100ml)で抽出された。2M HCI(50ml)が、このDCM抽出物に添加され、そして混合物は30分間攪拌された。DCM相が分離され、10% Na2CO3溶液で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、油を得た。全ての水相が集められ(pH 〜6)、そしてDCM(4×40ml)で抽出された。集められた抽出物は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で濃縮されて、油を得た。これは、先の油と合わせられて、表題化合物(2.00g、8.7mmol、67%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 5.60−5.80(m,2H),5.10(m,2H),4.40(m,1H),4.20(m,3H),3.40(br s,0.5H),3.20(br s,0.5H),2.40(q,1H),2.20(m,3H),1.30(m,3H),1.10(m,3H)。
MS(ES−)m/z 228(M−H+)。
C11H20NO4に関し算出された高解像度MS m/z:230.1387;検出値:230.1395(MH+)。
【0287】
調製94 エチル 2−オキソ−3−(プロピオニルアミノ)−5−ヘキセノエート
デス−マーチン ペルヨージナン(4.25g、10mmol)が、調製93の表題化合物(2.00g、8.73mmol)のDCM(40mi)溶液へと20℃にて添加された。1.5時間後、飽和Na2S2O3溶液(50ml)が添加され、そして混合物は30分間攪拌された。各層が分離され、水相がDCM(2×50ml)で抽出された。集められた有機物は乾燥(Na2SO4)され、濾過され、そして真空にて濃縮された。粗生成物はカラムクロマトグラフィによって純化され(ペンタン/EtOAc、75:25〜25:75)、パールイエロー色の油(1.30g、5.72mmol、65%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 6.00(br s,1 H),5.65(tdd,1 H),5.25(q,1 H),5.15(dd,1H),5.10(dd,1H),4.35(q,2H),2.70(dt,1H),2.50(ddd,1H),2.25(q,2H),1.35(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 228(MH+),250(MNa+)。
C11H17NO4Naに関し算出された高解像度MS m/z:250.1050;検出値:250.1057(MNa+)。
【0288】
調製95 N−(1−{3−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−5−オキソ−4 , 5−ジヒドロ−1 , 2 , 4−トリアジン−6−イル}−3−ブテニル)プロパンアミド
調製94の表題化合物(110mg、0.485mmol),調製88の表題化合物(200mg、0.484mmol)およびNaHCO3(100mg、1.2mmol)が、EtOH(2ml)中にて一緒にされ、そして還流にて18時間加熱された。NaHCO3 100mgがさらに添加され、そして反応物は還流にてさらに3日間加熱された。反応混合物は冷却され、そしてDCM(50ml)と水(10ml)との間に分配された。水相のpHが、固体CO2の添加により9から8へと低下させられ、そしてDCM(20ml)で抽出された。集められた有機相は、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空で乾燥された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3( 水溶液 ),98:2:10〜94:6:10)によって純化され、褐色固体(0.20mmol、90mg 41%)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 12.15(br s,1H),9.15(s,1H),8.15(d,1H),6.80(d,1H),5.70(m,1H),5.20(q,1H),5.10(m,2H),4.40(t,2H),3.10(s,3H),2.70(m,2H),2.25(q,2H),2.00(quintet,2H),1.60(不明瞭なm,2H),1.15(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES+)m/z 471(MNa+)。
【0289】
一般式IA,IBおよびIDの化合物の合成
【実施例1】
【0290】
5−[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−メチル−3−プロピル−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化46】
調製2の表題化合物(130mg、0.50mmol),4−アミノ−1−メチル−3−プロピル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(90mg、0.50mmol、EP463756に記載の手順を用いて調製)、KHMDS(100mg、0.50mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(56mg、0.50mmol)の3−メチル−3−ペンタノール(3ml)中の混合物が120℃に3時間加熱された。混合物は、冷却され、真空にて濃縮された。残留物は、EtOAc(10ml)および水(10ml,2M HClでpH5に調整)との間に分配された。有機相が乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH、95:5)によって純化され、固体(8mg、0.02mmol、4%)として表題化合物を得た;mp 235〜236℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO) δ 12.15(br s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.35(d,1H),4.20(q,2H),4.15(s,3H),3.20(s,3H),2.75(t,2H),1.70(sextet,2H),1.30(t,3H),0.90(t,3H)。
MS(TSP)m/z 391(MH+)。
【実施例2】
【0291】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(2−メトキシエチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化47】
ブタノール(5ml)中の、調製7の表題化合物(130mg、0.30mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(100mg、0.89mmol)の混合物は、18時間還流にて加熱された。冷却において、EtOAc(20ml)および水(20ml)が添加され、混合物は振盪された。各層が分離され、そして有機相は乾燥され(MgS04)、濾過され、そして真空にて濃縮された。粗生成物は、カラムクロマトグラフィ(EtOAc/MeOH,95:5)によって純化され、EtOAcを用いて摩砕されて、固体として表題化合物(12mg、0.027mmol、9%)、mp 174〜176℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.35(d,1H),4.40(t,2H),4.10(t,2H),3.75(t,2H),3.20(s,3H),3.20(s,3H),2.90(q,2H),1.65(m,2H),1.35(sextet,2H),1.20(t,3H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 449(MH+)。
C21H29N4O5Sに関し算出された高解像度MS m/z:449.1853;検出値:449.1861(MH+)。
【実施例3】
【0292】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化48】
イソブタノール(6ml)中の、調製10の表題化合物(410mg、0.82mmol)、KHMDS(490mg、2.46mmol)および酢酸イソブチル(190mg、1.64mmol)の混合物が還流にて3時間加熱された。混濁溶液が冷却されそして、酢酸(148mg、2.46mmol)が添加された。トルエン(100ml)が添加され、そして溶液は真空にて濃縮された。DCM(100ml)および水(100ml)が残留物に添加され、そして混合物は振盪された。各層が分離され、そして水相はDCM(2×100ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH、99:1〜95:5)によって純化され、白色固体(360mg、0.75mmol、91%)、mp 223〜225℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.05(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.60(t,1H),7.20(d,1H),7.15(t,1H),7.00(d,1H),5.95(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.35(nonet,1H),1.40(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 504(MNa+),482(MH+)。
C24H27N5O4S・0.2H2Oに関する分析計算値:C,59.41;H,5.69;N,14.43。検出値:C,59.38;H,5.60;N,14.41。
【実施例4】
【0293】
4 3−エチル−5−[2−(2−メトキシエトキシ)−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化49】
2−メトキシエタノール(10ml)中の、調製13の表題化合物(210mg、0.42mmol)、KHMDS(251mg、1.26mmol)および酢酸2−メトキシエチル(50mg、0.42mmol)の混合物が還流にて18時間加熱された。混合物は真空にて濃縮され、そして、残留物は水(5ml)に溶解された。pHが2M HClを用いて7に調整され、そして沈殿物が濾過され、乾燥されて、表題化合物(90mg、0.19mmol、43%)、mp 166〜167℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 11.10(br s,1H),9.00(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1H),7.60(t,1 H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.00(d,1H),5.95(s,2H),4.45(br m,2H),3.90(br m,2H),3.60(s,3H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),1.40(t,3H)。
MS(ES+)m/z 484(MH+)。
C23H25N5O5S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,56.50;H,5.28;N,14.32。検出値:C,56.47;H,5.17;N,14.25。
【実施例5】
【0294】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化50】
溶媒としてブタノールを、また水酸化カリウム捕捉剤として酢酸ブチルを用いる以外は、実施例4の表題化合物の合成に用いたものと類似の手順に従い、調製16の表題化合物から収率76%で得た;mp 189〜191℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.0
5(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1H),7.60(t,1H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.05(d,1H),5.95(s,2H),4.35(t,2H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),2.00(quintet,2H),1.60(sextet,2H),1.45(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES+)m/z 482(MH+)。
C24H27N5O4Sに関する分析計算値:C,59.85;H,5.65;N,14.54。検出値:C,59.70;H,5.69;N,14.29。
【実施例6】
【0295】
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−(2−ピリジニルメトキシ)フェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化51】
tert−ブタノール(5ml)中の、調製19の表題化合物(63mg、0.14mmol),カリウムtert−ブトキシド(48mg、0.42mmol)およびKHMDS(168mg、0.84mmol)の混合物が還流にて9日間加熱された。混合物は、真空にて濃縮され、水(5ml)に溶解された。溶液のpHが2M HClを用いて6に調整され、そしてEtOAc(2×50ml)を用いて抽出された。有機相が集められ、乾燥(MgS04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物が、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3、95:5:0.5)によって純化され、固体(0.007mmol、3mg 5%)、mp 283〜286℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 13.70(br s,1H),12.80(br s,1H),8.55(d,1H),8.15(s,1H),7.95(d,1H),7.75(t,1H),7.50(2つの不明瞭な多重線,2H),7.30(t,1H),5.45(s,2H),3.20(s,3H),2.80(m,2H),1.25(t,3H)。
MS(TSP)m/z 426(MH+)。
C20H20N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:426.1231;検出値:426.1224(MH+)。
【実施例7】
【0296】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化52】
イソブタノール(8ml)中の、調製20の表題化合物(120mg、0.24mmol)、カリウムtert−ブトキシド(80mg、0.72mmol)、酢酸イソブチル(83mg、0.72mmol)の混合物が100℃にて10時間加熱された。混合物は、真空にて濃縮され、水(8ml)に溶解された。溶液のpHが2M HClを用いて6に調整され、そして沈殿物が濾過され、乾燥されて、表題化合物(0.18mmol、85mg 73%)、mp 253〜254℃を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 12.20(br s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.35(d,1 H),7.05(s,1 H),6.70(s,1 H),5.75(s,2H),3.90(d,2H),3.65(s,3H),3.20(s,3H),2.75(q,2H),1.95(nonet,1 H),1.20(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 485(MH+)。
C23H29N6O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:485.1966;検出値:4485.1980(MH+)。
【実施例8】
【0297】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化53】
実施例5の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製24の表題化合物から収率67%で得られた;mp 235〜238℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(br s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.30(d,1H),4.35(t,2H),4.10(t,2H),3.50(m,4H),3.15(s,3H),2.95(q,2H),2.75(t,2H),2.40(m,4H),1.65(quintet,2H),1.35(sextet,2H),1.25(t,3H),0.80(t,3H)。
MS(TSP)m/z 504(MH+)。
C24H33N5O5S・0.75H2Oに関する分析計算値:C,55.74;H,6.72;N,13.54。検出値:C,55.72;H,6.53;N,13.28。
【実施例9】
【0298】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[( 1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリジミン−7−オン
【化54】
実施例7の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製25の表題化合物から収率62%で得られた;mp 253〜254℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.70(s,1 H),8.00(s,1 H),7.95(d,1 H),7.30(d,1H),7.10(s,1H),6.80(s,1H),5.60(s,2H),3.90(d,2H),3.70(s,3H),3.15(s,3H),3.00(q,2H),1.95(nonet,1 H),1.20(t,3H),0.85(d,6H)。
MS(TSP)m/z 485(MH+)。
C23H28N6O4S・0.75H2Oに関する分析計算値:C,55.46;H,5.97;N,16.88。検出値:C,55.40;H,5.94;N,16.70。
【実施例10】
【0299】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化55】
実施例7の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製26の表題化合物から収率72%で得られた、mp 268〜273℃。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.65(s,1H),8.00(s,1H),7.95(d,1H),7.30(d,1H),4.35(t,2H),3.90(d,2H),3.50(m,4H),3.20(s,3H),2.90(q,2H),2.75(t,2H),2.40(m,4H),1.95(nonet,1 H),1.25(t,3H),0.90(d,6H)。
MS(TSP)m/z 504(MH+)。
C24H33N5O5S・0.5H2Oに関する分析計算値:C,56.23;H,6.69;N,13.66。検出値:C,56.49;H,6.74;N,13.28。
【実施例11】
【0300】
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−(2−
ピリジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化56】
溶媒としてプロパノ−ルを、また水酸化カリウム捕捉剤として酢酸プロピルを用いる以外は、実施例4の表題化合物の合成に用いたものと類似の手順に従い、調製29の表題化合物から収率40%で得た;mp 209〜211℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.90(br s,1H),9.05(s,1H),8.60(d,1H),8.05(d,1 H),7.60(t,1 H),7.20(2つの不明瞭な多重線,2H),7.05(d,1H),5.95(s,2H),4.30(t,2H),3.15(s,3H),3.05(q,2H),2.05(sextet,2H),1.45(t,3H),1.20(t,3H)。
C23H25N5O4Sに関する分析計算値:C,59.08;H,5.39;N,14.98。検出値:C,58.80;H,5.35;N,14.88。
【実施例12】
【0301】
2−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化57】
実施例11の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製33の表題化合物から収率32%で得られた;mp 233〜234℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.55(br s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.25(t,2H),4.20(d,2H),3.15(s,3H),3.10(q,2H),2.05(sextet,2H),1.45(t,3H),1.40(不明瞭な多重線,1H),1.15(t,3H),1.10(t,3H),0.65(m,2H),0.50(m,2H)。
MS(TSP)m/z 431(MH+)。
C21H26N4O4Sに関する分析計算値:C,58.58;H,6.09;N,13.01。検出値:C,58.25;H,6.08;N,12.81。
【実施例13】
【0302】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化58】
3−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−{[(2S)−1メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドを、調製7の表題化合物の合成に用いたものと同じ方法を用いて、調製9の表題化合物を調製37の表題化合物と反応させることで調製した。この中間体は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,95:5〜93:7)によって部分的に精製され、そして実施例3の表題化合物を調製するのに用いた手順に従って表題化合物へと環化した(上記2つの段階での収率22%);mp 190〜194℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.70(dd,1H),4.50(dd,1H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.40(s,3H),2.40(不明瞭な多重線,1H),2.25(m,1H),1.70−1.80(m,4H),1.40(t,3H),1.20(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.4H2Oに関する分析計算値:C,58.26;H,6.89;N,
14.15。検出値:C,58.53;H,6.83;N,14.27。
【実施例14】
【0303】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化59】
5−エチル−4−{[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}−1−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを、調製7の表題化合物の合成に用いたものと同じ方法を用いて、調製9の表題化合物を調製42の表題化合物と反応させることで調製した。この中間体は、カラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,93:7)によって部分的に精製され、そして実施例3の表題化合物を調製するのに用いた手順に従って表題化合物へと環化した(上記2つの段階での収率12%);mp 178〜180℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.45(br s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.35(dd,1H),4.15(dd,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,4H),2.30(不明瞭な多重線,2H),2.25(s,3H),1.80(m,1H),1.60−1.80(m,3H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・4H2Oに関する分析計算値:C,58.26;H,6.89;N,14.15。検出値:C,58.60;H,6.80;N,14.32。
【実施例15】
【0304】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(3−ピリダジニルメチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化60】
実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製46の表題化合物から白色固体として収率54%で得られた;mp 244〜247℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.60(br s,1H),9.20(d,1H),8.95(s,1H),8.00(d,1H),7.50(d,1H),7.45(m,1H),7.20(d,1H),5.90(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,2H),2.35(nonet,1H),1.30(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 505(MNa+),483(MH+)。
C23H26N6O4S・0.05H2Oに関する分析計算値:C,57.14;H,5.44;N,17.38。検出値:C,56.82;H,5.38;N,17.14。
【実施例16】
【0305】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(3−ピリダジニルメチル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化61】
実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製48の表題化合物から白色固体として収率71%で得られた;mp 231〜234℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 11.00(br s,1H),9.10(d,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.40(m,1H),7.25(不明瞭な多重線,1H),7.20(d,1H),6.15(s,2H),4.10(d,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.35(nonet,1H,1.40(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 505(MNa+),483(MH+)。
C23H26N6O4Sに関する分析計算値:C,57.24;H,5.43;N,17.42。
【実施例17】
【0306】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(2−ピリジニルメチル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化62】
反応混合物を還流にて7日間加熱する以外は、実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製49の表題化合物から収率15%で得られた;mp 235〜238℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.60(br s,1H),8.95(s,1H),8.60(d,1H),8.00(d,1H),7.65(t,1H),7.20(不明瞭な多重線,2H),7.10(d,1H),5.70(s,2H),4.05(d,2H),3.10(s,3H),3.05(q,2H),2.35(nonet,1H),1.30(t,3H),1.15(d,6H)。
MS(ES+)m/z 504(MNa+),482(MH+)。
C24H27N5O4S・0.06DCMに関する分析計算値:C,59.14;H,5.58;N,14.37。検出値:C,59.37;H,5.62;N,14.28。
【実施例18】
【0307】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化63】
プロパノ−ル(4ml)中の、調製50の表題化合物(149mg、0.30mmol),カリウムtert−ブトキシド(102mg、9.1mmol)および酢酸プロピル(31mg、0.30mmol)の混合物が還流にて4時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、固体CO2を添加して中性とされた水(10ml)に溶解され、そしてDCM(2×20ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEt2O(3ml)で摩砕され、濾過され、そして乾燥されて、白色固体(67mg、0.14mmol、47%)、mp 211〜215℃、[α]D 25−21(c 1.66,MeOH)として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.70(dd,1H),4.50(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.10(不明瞭な多重線,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.35(s,3H),2.25(m,1H),2.05(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.40(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(ES+)m/z 496(MNa+),474(MH+)。
C23H31N5O4Sに関する分析計算値:C,58.33;H,6.60;N,14.79。検出値:C,58.10;H,6.57;N,14.63。
【実施例19】
【0308】
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化64】
ブタノール(8ml)中の、調製55の表題化合物(150mg、0.30mmol),カリウムtert−ブトキシド(130mg、1.16mmol)および酢酸ブチル(103mg、0.89mmol)の混合物が100℃にて18時間加熱され、次いで120℃で4時間加熱された。反応混合物は、真空にて濃縮され、残留物は水(5ml)に溶解された。pHが2M HClを用いて7に調整され、そしてEtOAc(2×15ml)で抽出された。有機相が集められ、乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。残留物がEt2O(10ml)で摩砕され、濾過され、そして乾燥されて、白色固体(100mg、0.21mmol、68%)、mp 209〜213℃として表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz,d6−DMSO)δ 11.70(s,1H),8.05(s,1H),8.00(d,1H),7.40(d,1H),5.20(quintet,1H),4.15(t,2H),3.75(m,2H),3.50(m,2H),3.20(s,3H),3.20(不明瞭な多重線,1H),2.90(q,2H),1.70(quintet,2H),1.40(sextet,2H),1.20(t,3H),0.90(d,6H),0.85(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.3H2Oに関する分析計算値:C,58.47;H,6.87;N,14.20。検出値:C,58.36;H,6.83;N,13.98。
【実施例20】
【0309】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化65】
Et2Oから摩砕されることによって精製される以外は、実施例3の表題化合物の合成に用いた手順に従い、調製58の表題化合物から白色固体として収率75%で得た;mp
206〜209℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),5.75(quintet,1H),4.05(d,2H),3.90(t,2H),3.60(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.60(septet,1H),2.30(nonet,1H),1.40(t,3H),1.15(d,6H),1.00(d,6H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.125H2Oに関する分析計算値:C,58.84;H,6.84;N,14.30。検出値:C,58.71;H,6.85;N,14.16。
【実施例21】
【0310】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−メチル−4−ピペリジニル)−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化66】
ホルムアルデヒド(37%水溶液30μl、0.36mmol)が、調製62の表題化合物(50mg、0.11mmol)のDCM(5ml)溶液へと添加され、この溶液が20℃で15分間攪拌された。NaBH(OAc)3(70mg、0.33mmol)が添加され、混合物はさらに1時間攪拌された。混合物は、DCM(5ml)と飽和NaHCO3溶液の間に分配されて、そして、有機相は、乾燥され(Na2SO4)て、濾過されて、真空にて濃縮されて、透明な油を与えた。これはEtOAcから再結晶化され、白色固体としての表題化合物(19mg、0.039mmol、35%)、mp 292〜295℃を与えた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s
,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.20(m,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.05(m,4H),2.55(q,2H),2.35(s,3H),2.35(m,1H),2.15(t,2H),1.90(d,2H),1.40(t,3H),1.10(d,6H)。
MS(ES+)m/z 488(MH+)。
C24H34N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2306(MH+)。
【実施例22】
【0311】
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−イソプロピル−4−ピペリジニル)2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化67】
アセトンをホルムアルデヒドの代わりに用い、反応物を20℃で2日間攪拌した以外は、実施例21の表題化合物の調製に用いたものと同様の手順に従って、調製62の表題化合物から収率26%で得られた;mp 273〜275℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.40(s,1H),8.90(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.20(m,1H),4.00(d,2H),3.10(s,3H),3.05(m,4H),2.80(septet,1H),2.45(q,2H),2.30(m,3H),1.90(d,2H),1.35(t,3H),1.10(d,6H),1.00(d,6H)。
MS(ES+)m/z 538(MNa+)。
C26H37N5O4S・0.8H2O・0.4Et2Oに関する分析計算値:C,59.23;H,7.67;N,12.51。検出値:C,59.38;H,7.32;N,12.74。
【実施例23】
【0312】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシ−3−ピリジニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化68】
粗生成物がカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH,97:3〜92:8)によって純化される以外は、調製62の表題化合物から実施例21の表題化合物を調製するのに用いたものと同様の方法を用いて、調製68の表題化合物から調製された;mp 182〜183℃、[α]D 25−20(c 1.66,MeOH)。
注:本特許の範囲内に包含されるピリジルスルホン類は、類似する方法によって製造することができる。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.30(s,1 H),8.80(s,1H),4.70(dd,1H),4.65(t,2H),4.50(dd,1H),3.15(s,3H),3.10(m,1H),3.00(q,2H),2.80(m,1H),2.40(s,3H),2.25(m,1H),2.00(sextet,2H),1.70−1.80(m,4H),1.40(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 475(MH+)。
C22H30N6O4S・0.1H2Oに関する分析計算値:C,55.47;H,6.39;N,17.64。検出値:C,55.18;H,6.36;N,17.38。
【実施例24】
【0313】
1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化69】
および
【実施例25】
【0314】
2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化70】
N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中の、調製72の表題化合物(300mg、0.77mmol)、2−クロロエチルジイソプロピルアミン塩酸塩(160mg、0.80mmol)およびK2CO3(400mg、2.9mmol)の混合物が、20℃で18時間攪拌された。混合物は、EtOAc(50ml)およびH20(50ml)との間に分配され、そして有機相が再度水(50ml)で洗浄され、乾燥され(Na2SO4)、濾過され、そして真空にて濃縮されて、N−(2−{3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン1−イル}エチル)−N−イソプロピル−2−プロパンアミンおよびN−(2−{3−エチル−7−メトキシ−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−2−イル}エチル)−Nイソプロピル−2−プロパンアミンの約5:1比の混合物を得た。
6M HCl(10ml)が、このレギオ異性体の混合物に添加され、そして反応物が65℃で16時間、その後20℃で2日間攪拌された。混合物が水(50ml)で希釈され、NaHCO3で中和され、そしてDCM(2×50ml)で抽出された。有機相が乾燥され(Na2SO4)て、濾過されて、真空にて濃縮された。生成物の混合物が、カラムクロマトグラフィ(EtOAc)によって分離され、1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(より高いランニングスポット、160mg、0.32mmol、41%)および、2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(より低いランニングスポット、10mg、0.02mmol、3%)を得た。レギオ異性体は、nOe研究に基づき得られた。
【0315】
実施例24:mp 188−190℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.70(br s,1H),9.00(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.60(t,2H),4.25(t,2H),3.10(s,3H),3.00(m,4H),2.90(t,2H),2.05(sextet,2H),1.40(t,3H),1.20(t,3H),0.95(d,12H)。
MS(ES−)m/z 502(M−H+)。
C25H37N5O4Sに関する分析計算値:C,59.61;H,7.40;N,13.91。検出値:C,59.53;H,7.43;N,13.89。
実施例25:mp 194〜195℃。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.50(br s,1H),8.95(s,1H),8.00(d,1H),7.15(d,1H),4.20(m,4H),3.10(s,3H),3.05(不明瞭 m,2H),2.95(m,4H),2.00(sextet,2H),1.40(t,3H),1.10(t,3H),0.95(d,12H)。
MS(ES−)m/z 502(M−H+)。
C25H37N5O4Sに関する分析計算値:C,59.61;H,7.40;N,13.91。検出値:C,59.23;H,7.36;N,13.73。
【実施例26】
【0316】
3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化71】
ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.3ml、4.2mmol)およびEt3N(0.08ml,0.6mmol)が、THF(5ml)中の調製78の表題化合物(147mg、0.25mmol)に添加され、そして20℃で15分間攪拌された。NaBH(OAc)3(192mg、0.9mmol)およびAcOH(0.01ml)が添加され、そして混合物が20℃で18時間攪拌された。水(5ml)およびEtOAc(10ml)が添加され、そして混合物NaHCO3で塩基性化された。有機相が分離され、乾燥され(MgS04)、濾過され、濃縮され、そしてEt2Oを用いて摩砕されて、表題化合物(36mg、0.074mmol、30%)を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),8.95(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.70(dd,1H),4.40(dd,1H),4.25(t,2H),3.15(q,2H),3.05(m,1H),2.95(q,2H),2.75(m,1H),2.35(s,3H),2.25(m,1H),2.00(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.35(t,3H),1.30(t,3H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4S・0.25H20に関する分析計算値:C,58.58;H,6.86;N,14.23。検出値:C,58.53;H,6.80;N,13.89。
【実施例27】
【0317】
3−エチル−5−[5−(イソプロピルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化72】
実施例26の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製82の表題化合物から白色固体として収率30%で得られた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 10.80(br s,1H),8.95(s,1H),7.95(d,1H),7.15(d,1H),4.70(dd,1H),4.45(dd,1H),4.25(t,2H),3.25(septet,1H),3.05(m,1H),2.95(q,2H),2.75(m,1H),2.35(s,3H),2.20(m,1H),2.00(sextet,2H),1.80(m,3H),1.70(m,1H),1.35(t,3H),1.30(d,6H),1.15(t,3H)。
MS(TSP)m/z 502(MH+)。
C25H35N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:502.2483;検出値:502.2483(MH+)。
【実施例28】
【0318】
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピペリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1 , 6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4 , 3−d]ピリミジン−7−オン
【化73】
粗生成物がカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH/NH3( 水溶液 )、98:2:10〜92:8:10)およびEt2Oを用いての摩砕によって純化されたことを除き、実施例26の表題化合物の合成に用いた手順に従って、調製84の表題化合物から白色固体として収率13%で得られた。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.05(s,1H),8.00(d,1H),7.20(d,1H),4.90(dd,1H),4.50(dd,1H),4.30(t,2H),3.10(s,3H),3.00(q,2H),2.85(m,1H),2.65(m,1H),2.45(s,3H),2.20(m,1 H),2.05(sextet,2H),1.50−1.70(m,4H),1.40(t,3H),1.35(m,2H),1.20(t,3H)。
MS(TSP)m/z 488(MH+)。
C24H33N5O4Sに関し算出された高解像度MS m/z:488.2326;検出値:488.2320(MH+)。
【実施例29】
【0319】
5−アリル−2−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−エチルイミダゾ[5 , 1−f][1 , 2 , 4]トリアジン−4(3H)−オン
【化74】
POCl3(0.15ml,1.6mmol)が、調製95の表題化合物(90mg、0.20mmol)の1,2−ジクロロエタン(2ml)溶液に添加され、混合物は還流にて30分間攪拌された。冷却後、DCM(40ml)および5% Na2CO3溶液(10ml)が添加され、そして混合物が十分に振盪された。各相が分離され、そして水性相がDCM(20ml)で抽出された。集められた有機相が乾燥(Na2S04)され、濾過され、真空にて濃縮された。粗生成物はカラムクロマトグラフィ(ペンタン/EtOAc,60:40〜25:75)によって純化され、そしてEt2Oから結晶化されて、表題化合物(50mg、0.12mmol、60%)、mp 192〜194℃を得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3) δ 9.70(s,1 H),8.70(s,1 H),8.05(d,1 H),7.20(d,1H),6.10(ddt,1H),5.20(d,1H),5.10(d,2H),4.30(t,2H),3.80(d,2H),3.10(s,3H),3.05(不明瞭なm,2H),2.00(quintet,2H),1.60(sextet,2H),1.40(t,3H),1.05(t,3H)。
MS(ES−)m/z 429(M−H+)。
C21H26N4O4Sに関する分析計算値:C,58.59;H,6.09;N,13.01。検出値:C,58.37;H,6.04;N,12.91。
【0320】
生物学的活性
表1は、様々な本発明の化合物の試験管内におけるcGMP PDE5阻害活性を示すものである。
【表1】
【0321】
試験管内代謝データ
本発明に係る実施例1および12のHLM半減期が表2に示される。
【表2】
Claims (19)
- 一般式I:
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4またはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基は、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール基(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができ;
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表す;
または、
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表す;
または、
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1ないしそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、該Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものである。]
の化合物、または、その製薬上若しくは獣医学上許容される塩および/もしくは溶媒和物、多形体またはプロドラッグ。 - 一般式IA、IB、IC、IDおよびIE:
Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ窒素に結合する場合、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R1、R2、およびR3は、存在しかつ炭素に結合する場合、それぞれ独立に、H、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R1
0、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1およびR2が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
ここで、R2およびR3が存在する場合、これらは、場合によりC−C、C−NまたはC−O結合を介して結合されることができ;
R4は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリールを表し;
ここで、R1、R2およびR3(存在する場合)、またはR4もしくはR5が、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基である場合、これらC1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールおよびC1〜C6アルキルアリール基は、場合により、ハロ、シアノ、ニトロ、OR6、OC(O)R6、C(O)R6、C(O)OR6、NR6C(O)NR7R8、NR6C(O)OR6、OC(O)NR7R8、C(O)NR9R10、NR9R10、SO2NR9R10、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの基を有することができる。)からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができ;
R6は、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R7およびR8は、それぞれ独立に、H、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表す;
または、
R7およびR8はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を形成し得;
R9およびR10は、それぞれ独立に、H、C(O)R6、SO2R11、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表す;
または、
R9およびR10はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環(ここで、該複素環は、場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を形成し得;
R11は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(ここで、後の5つの置換基はいずれも場合によりハロ、シアノ、ニトロ、OR12、OC(O)R12、C(O)R12、C(O)OR12、NR12C(O)NR13R14、NR12C(O)OR12、OC(O)NR13R14、C(O)NR15R16、NR15R16、SO2NR15R16、SO2R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R12は、HまたはC1〜C6アルキルを表し;
R13およびR14は、それぞれ独立に、HまたはC1〜C6アルキルを表す;
または、
R13およびR14はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R15およびR16は、それぞれ独立に、H、C(O)R12、SO2R17またはC1〜C6アルキルを表す;
または、
R15およびR16はこれらが結合する窒素原子と一緒になって、複素環を形成し得;
R17は、C1〜C6アルキルを表し;
Hetは、場合により置換された、4〜12員の複素環基を表し、該基は、窒素、酸素、硫黄、およびこれらの混合物から選ばれた1またはそれ以上のヘテロ原子を含み、但し、R5がHetである場合、該Hetは一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;そして
R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表すものではない。]
から選択される請求項1に記載の化合物。 - Xは、CHまたはNを表し;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル、Het、C1〜C6アルキルHet、アリールまたはC1〜C6アルキルアリール(これらは場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は請求項1において定義した通りであり;
但し、R5がHetである場合、該Hetは、一般式IのSO2基の硫黄原子へとC−結合されているものであり;そして
R3は、XがCHである一般式IEにおいては、Hを表すものではなく;さらに、
一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表すものではない、
請求項1または2に記載の化合物。 - XはCHを表し;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキル、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は請求項1において定義した通りであり;
但し、一般式1Aまたは1DにおいてXがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表すものではない、
請求項2または3に記載の一般式Iの化合物。 - 一般式IG:
Xは、CHまたはNを表し;
RGは、R1またはR2であり;
R1、R2、およびR3は、存在する場合、独立に、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6、C1〜C6アルキルおよびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルHet(これらは場合により、OR6で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R6、R9およびR10は請求項1において定義した通りであり;
但し、XがNである場合、R5は、C1〜C6アルキル(場合によりハロ、OR17、NR12R17またはNR17C(O)R17からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表すものではない。]
を有する、請求項1に記載の化合物。 - XはCHを表し;
RGは、R1であり、かつ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C3アルキル基は、場合により、ハロ、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができ、また、C1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R3は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R4は、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6アルキルHet(これらは場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;そして、
R6、R9およびR10は請求項5において定義した通りである
請求項5に記載の化合物。 - XはCHを表し;
RGは、R1であり、かつ、メチル、エチルまたはC1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R3は、C2〜C4アルキルを表し;
R4は、C2〜C4アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R5は、C1〜C4アルキルを表し;そして、
R6、R9およびR10は、それぞれ独立して、メチルまたはエチル基から選択されたものである
請求項5または6に記載の化合物。 - XはCHを表し;
RGは、R2であり、かつ、C1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet(ここでC1〜C6アルキル、Het、またはC1〜C3アルキルHet基は、場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができ、そしてR2がC1〜C6アルキルである場合には、該アルキル基は、直鎖、分枝鎖または、一部もしくは全体が環状のものであってよい)を表し;
R3、R4、およびR5は、独立に、C1〜C6アルキル(場合により、ハロおよびOR6からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;そして、
R6、R9およびR10は請求項5において定義した通りである
請求項5に記載の化合物。 - XはCHを表し;
RGは、R2であり、かつ、C1〜C5アルキル、Het、またはアルキルHet(ここで該HetまたはアルキルHetのHet基は、C−結合Het基であり、該基は場合により、ハロ、C1〜C6アルキル、OR6、C(O)OR6、およびNR9R10からなる群から選ばれた1またはそれ以上の置換基で置換されるか、および/または末端にそれらの置換基を有することができる。)を表し;
R3は、C2〜C4アルキルを表し;
R4は、C2〜C4アルキルを表し;
R5は、C1〜C4アルキルを表し;
R6、R9およびR10は、独立に、メチルまたはエチル基からなる群から選ばれ
てなるものである
請求項5または8に記載の化合物。 - XはCHを表し;
RGがR1である場合、RGはC1〜C3アルキルを表すかもしくはRGはC1〜C6アルキルHetを表し;または
RGがR2である場合、RGはC1〜C6アルキルHet、Het、もしくはC1〜C5アルキル(ここで該HetはC−結合されている。)を表し;
R3は、C1〜C6アルキルを表し;
R4は、C1〜C6アルキルを表し;
R5は、C1〜C3アルキルを表す
請求項5に記載の化合物。 - 5−[2−エトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−メチル−3−プロピル−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(2−メトキシエチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−[エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[2−(4−モルホリニル)エチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
2−(シクロプロピルメチル)−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(2R)−1−メチルピロリジニル]メチル}−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(3−ピリダジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−
7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(3−ピリダジニルメチル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(2−ピリジニルメチル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
5−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−1−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−メチル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[2−イソブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−2−(1−イソプロピル−4−ピペリジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
1−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
2−[2−(ジイソプロピルアミノ)エチル]−3−エチル−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−5−[5−(エチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1−{[(2S)−1−メチルピロリジニル]メチル}−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;
3−エチル−1−{[(2S)−1−メチルピペリジニル]メチル}−5−[5−(メチルスルホニル)−2−プロポキシフェニル]−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン;または、
5−アリル−2−[2−ブトキシ−5−(メチルスルホニル)フェニル]−7−エチルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オンから選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。 - 医薬品としての使用のための請求項1〜11のいずれかに記載の化合物。
- 動物医薬としての使用のための請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を医薬的にまたは獣医学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合して含有する製剤。
- 医薬的製剤である請求項1〜14のいずれかに記載の製剤。
- 獣医学的製剤である請求項1〜15のいずれかに記載の製剤。
- cGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の治療的または予防的処置のための薬
剤の製造における請求項1〜16のいずれかに記載の化合物の使用。 - cGMP PDE5の阻害が望まれる医学的症状の治療または予防方法であって、このような処置が必要とされる患者に、請求項1〜17のいずれかに記載の化合物の治療的に有効な量を投与することを包含する治療または予防方法。
- 症状が、男性勃起機能不全(MED)、インポテンス、女性の性機能不全(FSD)、陰核機能不全、女性の性的欲求低下障害、女性性的興奮障害、女性の性交疼痛障害または女性性的オルガズム機能不全(FSOD)である請求項11に記載の使用、または請求項12に記載の方法。
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