JP2004522528A - 体腔用幾何学的停留装置 - Google Patents
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Abstract
目標種の哺乳類に薬剤あるいは他の物質を投与する受動的あるいは能動的装置である。本装置は目標種の哺乳類の体腔中へ挿入され、一つまたはそれ以上の停留状態に対して弾力的に配置することが可能な種類のものである。本装置は全体的あるいは部分的に、(そこから投与されるか、あるいは少なくともある期間体腔に停留される何らかの装置あるいは材料を任意に担持するために少なくとも生理学的に効果のある薬剤を任意に含浸した)ポリ(ε−カプロラクトン)で成形されている。本装置は概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状であることが好ましい。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は体腔用の幾何学的停留装置(geometry retainable devices)に関し、それだけではないが特に膣内停留装置(devises for intra vaginal retention)に関するものである。
【0002】
特定の哺乳類の体腔に挿入し、停留(retention)するための受動的投与(passive release)および能動的投与(active release)の双方の装置が知られている。この点に関して、目標種の哺乳類(例えば牛)の膣内へ挿入し、停留させ、そして引き出すのに適した受動的な投与装置に関する本発明者によるニュージランド特許第286492号(New Zealand Patent No. 286492)を参照する。そのような装置は適度の弾性を提供する弾性のナイロンの背骨にシリコンゴムで包囲したもの(surround)の形態であることが好ましく、このシリコンゴムの包囲体は適当な概ね均等の量の黄体ホルモンを含浸しているため、前記装置が利用されている家畜の群れの内で動物の発情を同時化する上で有用である。
【背景技術】
【0003】
豚への挿入に有用な同様のタイプの装置は、豚用の本発明者によるニュージランド特許第314937/329228号(New Zealand Patent No. 314937/329228)に記載のものである。
【0004】
そのような装置も膣内での受動的な投与装置として作用するように適度に含浸したシリコンゴム包囲体を有する背骨つきの製品(spined article)である。
【0005】
能動的な送給装置(active delivery devices)は(国際出願公開第99/65497号(WO 99/65497)として公開されている)PCT/NZ/99/00083号に(従来技術もまた参照して)開示、すなわち記載されているようなものであって、前述の受動的投与装置に関して開示したものと類似の翼状の延長部材(dependance)によって停留されることが好ましい。更にその他の能動的投与装置は本発明者によるニュージーランド特許第329338号(New Zealand Patent No. 329338)に記載のものを含み、それは多数のバレル状の能動的な送給のための特徴を備えた体部を含み、そのような装置は膣内で使用されるとすれば、これも適当な幾何学的停留手段によって停留可能である。
【0006】
更に別のタイプの材料送給装置は(国際出願公開第00/09037号(WO 00/09037)として公開されている)PCT/NZ/99/00126号に開示されているものである。これは国際出願公開第99/65497号に対する代案として能動的な投与装置を開示している。この特定の装置は、活性剤と担体との双方を含有する母材(matrix)内の一個又はそれ以上の電極において発生する電解ガスに依存しており、それにより、母材のより多くは発生するより多くのガスを徐々に生理学的環境に表出する。そのような装置は膣内に置かれ、あるいは膣内に本明細書で記載、あるいは参照しているその他の装置と同様の方法で停留させることが可能である。
【0007】
しかしながら、そのような装置は、例えばニュージランド特許第329229/330595号(New Zealand Patent No. 329229/330595)のようにシリコンゴムの活性剤含浸母材に依存する必要はなく、(国際出願公開第99/63967号(WO 99/63967)として公開されている)本発明者によるPCT/NZ99/00070号は、使用してから引き出された後、生分解性の特性を有する母材形成材料の使用を開示しており、そのような母材はポリ(ε−カプロラクトン)材料あるいは特定の活性剤(通常適当なシクロデキストリンが存在することが好ましいプロゲステロン)を含浸した澱粉状の多糖類のいずれかである。
【0008】
前述の特許明細書の全てについての完全な内容が参考として本明細書に含まれている。
【0009】
そのような停留装置の特徴は、動物の体内に安全にどのような所望の停留期間に対しても停留可能であり、しかも(引き出すべき場合には)それを受け入れた哺乳類に対して全く顕著な不快さあるいは組織の損傷なしに引き出し可能であることである。
【0010】
本発明は、専らポリ(ε−カプロラクトン)、適当な黄体ホルモンを含浸したポリ(ε−カプロラクトン)あるいは適当な黄体ホルモンおよびシクロデキストリンの双方を含浸したポリ(ε−カプロラクトン)から形成された膣内装置を驚くべきことに体部およびそこから延びた翼、フィンガなど(以下「翼」と称する)を画成するよう形成することが可能であり、装置全体がその好適形態では実質的な範囲で柔軟であるにも関わらず動物の外傷を低減しながらも十分な停留性能を有することができ、翼が(挿入状態と停留状態との間および(または)停留状態と引き出し状態との間の弾性運動の行われる平面であることが好ましい少なくとも同じ平面において)翼の遠位側の領域よりも(少なくとも一つの平面における)厚さ(bulk)をより大きくした成形された領域を通して体部に接続されることを認識している。
【0011】
実際に、本発明者はまた、ナイロンよりも優れた弾性記憶性(resilience memory)を有し、しかも生理学的状態によって実質的に影響されない適当な材料(例えば、ポリ(ε−カプロラクトン)あるいは澱粉状多糖類)が、(本装置自体が受動的投与性を提供するために含浸、コーティングなどがなされるのか、あるいは単に何らかの(能動的あるいは受動的な)投与装置を運ぶようにするのかには関係なく)膣内で停留可能な装置であって、そのような装置の停留翼の遠位側領域は、体部がそれ自体柔軟であるような全体的な印象を与えるとしても該体部へ前記遠位側領域を接続する結節領域における以上に挿入、停留および引き出しを許容するに必要な少なくとも弾性軸線においてより薄くされているような膣内停留可能な装置を提供するために利用可能であることを見極めた。
【発明の開示】
【0012】
従って、本発明の目的は膣内装置あるいは体腔での停留に適したそのような装置の変形を提供することである。
【0013】
一つのアスペクトにおいて、本発明は、少なくとも部分的に柔軟性であるが、挿入状態において、目標種の哺乳類の膣道に挿入され、前記挿入状態から、そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置され、(所望であれば)前記膣道から引き出すことが可能である膣内停留装置であって、(成形されることが好ましい)前記装置が、
細長い体部と、
挿入状態のために抑制されて、前記体部の長手方向軸線からより外方へ延びるように配置させることが可能な少なくとも2個の翼とを有し、
前記翼と前記体部とが、ナイロンのそれより大きな弾性記憶性を有し、かつそのような停留の間目標種の動物の生理学的状態によって実質的に影響されない(含浸あるいはその他の処理がなされた)材料から形成された膣内停留装置である。
【0014】
前記材料は黄体ホルモンあるいは、黄体ホルモンおよびクリクロデキストリン(clyclodextrin(s))のいずれかを含浸させたものであることが好ましい。
【0015】
前記体部は柔軟であり、前記翼も柔軟であり、各々は(含浸あるいはその他の処理がなされた)前記材料から専らつくられており、すなわちいずれかの他の材料でつくられた何らかの背骨あるいは類似の構造体が存在しないことが好ましい。
【0016】
前記材料はポリ(ε−カプロラクトン)であるか、あるいはポリ(ε−カプロラクトン)ベースの母材であることが好ましい。
【0017】
前記装置は概ね「T」字形(大文字あるいは小文字、すなわち「T」または「t」)あるいは「Y」字形(大文字あるいは小文字)の形状か、あるいは追加の翼を含みうるそれらの変形の形状を有することが好ましい。
【0018】
体部(すなわち、概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部分)はその結節部の一体成形された接続部からその翼まで概ね柔軟であることが好ましい。
【0019】
前記翼は、前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形を表示する方向から見た場合、その結節領域(すなわち、前記結節部の前記体部と一体成形された接続部にある領域および(または)それに隣接する領域)におけるよりも遠位側領域において厚さが小さいことが好ましい。
【0020】
別のアスペクトにおいて、本発明は概ね「T」字形(大文字あるいは小文字)あるいは概ね「Y」字形(大文字あるいは小文字)の形状を画成するために少なくとも黄体ホルモンを含浸したポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形された膣内装置であって、
前記文字形状の胴部によって画成された前記体部が柔軟であり、少なくとも前記文字形状の各アーム部の遠位側領域が柔軟であり、
前記ポリ(ε−カプロラクトン)材料が0.1から3グラムの黄体ホルモンを含有し、前記成形された材料が5から70%w/wの黄体ホルモンと0から70%のシクロデキストリンを含有し、
前記成形された面が15から200平方センチメートルである膣内装置である。
【0021】
各アーム部は胴部から突き出た彎曲した近位側領域から外方へ延びた遠位側領域を有することが好ましい。
【0022】
一方のアームの彎曲した近位側領域は他方のアームのそれと類似であり、各彎曲曲線はその遠位側領域が好ましい弾性変形の自由度を有している平面に位置することが好ましい。
【0023】
前記の彎曲曲線は胴部の一端において一体の「U」字形の形状であって、そのU字形から各アームは一体で胴部の軸線の外方へ延び続けることによって前記胴部と共に概ね大文字の「T」字形を画成し、「U」字形の領域は前記胴部からの各翼の停留ゾーンの結節ゾーンであることが好ましい。
【0024】
前記胴部は長さが50から150ミリメートルであることが好ましい。
【0025】
別のアスペクトにおいて、本発明はナイロンのそれより優れた弾性記憶性を有するか、あるいは有することが可能な材料を含む成形された母材の膣内装置であって、結節領域を介して少なくとも一対の停留翼がそこから延びている柔軟な細長い体部を有し、前記結節領域が各翼の遠位側領域の平面撓みよりも強力に各翼の近位側領域の平面撓みを制御し、そのような平面撓みは前記細長い体部の概ね全てを含みうる平面におけるものである膣内装置である。
【0026】
前記体部が概ね真っ直ぐである弛緩状態において、非結節領域の端部からの前記体部の長手方向軸線からの各翼の遠位側端部に対する角度は150度以下であることが好ましい。
【0027】
膣内での停留状態において、前記角度は90度から180度までの範囲内であることが好ましい。
【0028】
前記体部の長さは50から150ミリメートルまでであることが好ましい。
【0029】
前記装置は少なくとも部分的にはシクロデキストリンと膣内で効果的な活性剤との双方を含有する前記材料の成形された母材であることが好ましい。
【0030】
前記母材は少なくとも部分的に(そして好ましくは主として)ポリマーあるいはその混合物であることが好ましい。
【0031】
前記ポリマーはポリ(ε−カプロラクトン)であることが好ましい。前記ポリマーの代替としては澱粉状多糖類がある。
【0032】
シクロデキストリンは5から70%w/wを構成することが好ましい。
【0033】
前記活性剤は5から70%w/wを構成することが好ましい。
【0034】
活性剤は濃度が5から70%w/wの黄体ホルモンであることが好ましい。
【0035】
シクロデキストリンは濃度が5から70%w/wのヒドロオキシプロピルβシクロデキストリンであることが好ましい。
【0036】
前記装置は、本発明による装置の種類のいずれかを専ら少なくとも5日間動物または各動物に挿入し停留させた結果、少なくとも5日間黄体ホルモンに対して動物(あるいは動物の群)で2ng/mlより大きい血清レベルを達成することが可能であることが好ましい。
【0037】
前記装置は例えば牛、羊、山羊、鹿などのような目標種の動物に対して0.1から3グラムの黄体ホルモンを装荷することが好ましい。
【0038】
前記装置は約15から200平方センチメートルの含浸母材面を有することが好ましい。
【0039】
別のアスペクトにおいては、本発明はその特性は極めて柔軟であるが、目標種の哺乳類の膣道中へ挿入し、そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置し、(所望すれば)そのような膣道から引き出すことができる膣内で停留可能な装置であって、該装置は挿入状態におけるとき以上に膣道の軸線からより外方へ延びる少なくとも2個の翼を有し、前記翼と体部とは、(特定の薬剤、例えば適当な黄体ホルモンあるいは、適当な黄体ホルモンおよび適当なシクロデキストリンとを含浸あるいはその他の処理をすることが好ましい)材料であって、ナイロンのそれより大きな弾力記憶性を有し、そのような停留の間目標種哺乳類の生理学的状態によって実質的には影響されない材料から形成されている膣内で停留可能な装置から構成されている。
【0040】
前記装置はポリ(ε−カプロラクトン)あるいはポリ(ε−カプロラクトン)ベースの母材で成形されることが好ましい。
【0041】
別のアスペクトにおいて、前記装置は澱粉状多糖類で成形され、少なくとも部分的に水含浸性の層で包まれている。
【0042】
前記装置は概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状、あるいは追加の翼を含みうるその形状の変形を有する装置であることが好ましい。
【0043】
前記体部(すなわち、概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部分)はその翼に対する結節部分から実質的に柔軟であることが好ましい。
【0044】
前記翼は前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状を表示している方向から見ると、それらの結節領域、すなわち前記体部との前記結節接続部にある、および(または)その近傍にある領域よりもそれらの遠位領域における方が厚さがより小さいことが好ましい。
【0045】
前記装置はまた、以下説明する種類のいずれかの装置であることが好ましい。
【0046】
第1のアスペクトにおいて、本発明は、
(i) 目標種の哺乳類の膣道に挿入し、
(ii) そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置することが(少なくとも)可能な種類の膣内装置であって、
前記の停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態における以上に膣道の軸線からより外方へ延びており、
前記翼と、前記翼がそこから延びている前記装置の体部の少なくとも一部とがポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形されており、
前記翼が、各翼の遠位領域よりも厚さが大きいため剛性がより大きい結節遷移部を介して前記装置の体部の前記の少なくとも一部と一体とされている膣内装置である。
【0047】
代替的な形態において、前記ポリ(ε−カプロラクトン)材料は適当な澱粉状多糖類、あるいはナイロンよりも優れた弾性記憶性があり、しかも好ましくはナイロンよりも膣道内での生理学的状態によって影響を受けることが少ない何らかのその他の材料と代替させてもよい。
【0048】
前述したもの、あるいは以下述べるものを問わず前記装置は、個々の目標種哺乳類あるいはそのような目標種哺乳類の群に対してそのような装置を引き出した直ぐ後に発情期が始まりうるように発情を抑えておくためのものであることが好ましい。
【0049】
前記の手順による成果に関して、参考のために本明細書にその内容全体が含められている前述の特許明細書を参照し直してみる。
【0050】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は、目標種の哺乳類の膣道に挿入し、前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に配置し、(所望すれば)前記膣道から引き出すことのできる膣内装置であって、
少なくとも2個の翼が前記装置の体部の少なくとも一部から延びており、前記翼および前記装置の体部の少なくとも一部とが(膣道に停留している間、そのような材料の完全性(integrity)に対する生理学的影響を最小にするために任意にコーティングした)適当な弾性材料を一体成形したものであり、
前記翼および前記体部の少なくとも一部の成形された形状が、膣道の軸線と(もしもあるとすれば)体部の軸線の一方あるいは双方に向かって曲げられた場合、前記翼のより遠位の領域が、前記体部の前記の少なくとも一部に対する前記翼の「結節領域」よりもより撓みうるようなものである、膣内装置から構成されている。
【0051】
前述の成形された領域が調製される前記材料はナイロンよりも優れた記憶性を有し、その完全性および(または)弾性に関する限りナイロンよりも膣道内の生理学的状態によって影響されることが少ない成形可能な材料であることが好ましい。
【0052】
前記材料は適当なポリ(ε−カプロラクトン)材料であることが好ましい。
【0053】
前記装置は概ね「T」字形あるいは「Y」字形であり、その結節領域は各翼の体部に近位の領域と翼に近位の体部(すなわち、体部は「T」字形あるいは「Y」字形の胴部である)の少なくとも一部の領域とを含み、そのような結節部は各翼の遠位領域と(もしも同一でないとしても)類似の材料からなるものの、成形された厚さ(bulk)がより大きいため撓み性はより小さいことが好ましい。
【0054】
前記翼の遠位領域は少なくとも平面においてより薄くされ、そのため膣道の軸線および(または)本装置の実質的に「T」字形あるいは「Y」字形胴部に画成された体部に対して回転方向により良好に曲げうるようにすることが好ましい。
【0055】
前記装置の体部は完全に成形されることが好ましい。
【0056】
前記材料は、(例えば黄体ホルモン材料あるいは黄体ホルモン材料およびシクロデキストリン材料である)投与すべき材料を含浸したポリ(ε−カプロラクトン)であることが好ましい。
【0057】
前記装置は一葉以上の添付図面を参照して以下説明する形態のいずれかをとることが好ましい。
【0058】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類の膣道中へ挿入し、黄体ホルモンを投与するため前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置し、該膣道から引き出すことが可能な種類の膣内装置であって、
前記停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態および引き出し状態におけるよりも膣道の軸線からより外方へ延び、
前記翼と前記翼がそこから延びる前記装置の体部とが、膣道の壁により良好に適合するように非結節領域において該翼を(好ましくは少なくとも一平面において)より撓み易くするよう結節領域において前記翼に接続され(少なくとも一平面において)厚くした実質的に柔軟な細長い体部の形態となるよう黄体ホルモン(および任意にまたシクロデキシトリン)で含浸したポリ(ε−カプロラクトン)で成形される膣内装置から構成される。
【0059】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状に成形され、(前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部から外方へ延在する部分である)翼が各々各翼の遠位領域におけるよりも平面においてより厚くされた結節領域(すなわち、前記胴部から翼への遷移部分)を有し、そのため各翼全体の可撓性に関する限り結節領域におけるよりも各翼の外方領域においてより大きな可撓性を保証する膣内装置から構成される。
【0060】
前記装置は前記胴部から翼への遷移部分が、例えば概ね以下説明するように「T」字形翼に融合する概ね「U」字形の形状である形態であることが好ましい。
【0061】
前記装置は翼のスパンが約150ミリメートル(例えば、125から175ミリメートルまで)であることが好ましい。
【0062】
各翼は、「T」字形の平面におけるよりも広幅(すなわち、「T」字形あるいは概ね「T」字形の形状に対して直角の平面においてより大きい寸法)であることが好ましい。
【0063】
前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状は、(結節領域から少なくとも離れた)各翼の遠位側領域と実質的に同様の形状であり、かつ同様の可撓性を有することが好ましい体部(すなわち胴部)を有することが好ましい。
【0064】
前記装置は概ね以下説明するようなものであることが好ましい。
【0065】
別の材料からつくられた装置の変形も本発明の範囲に含まれる。
【0066】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類のための薬剤あるいはその他の物質を投与する受動的あるいは能動的投与装置であって、該装置は、目標種の哺乳類の体腔中へ挿入し、一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置させることができる種類の装置からなり、前記装置が(そこから投与されるか、あるいは少なくともある期間体腔に停留すべき何らかの装置あるいは材料を任意に担持するよう少なくとも生理学的に効果的な薬剤で任意に含浸された)ポリ(ε−カプロラクトン)から全体的あるいは部分的に成形され、成形されたあるいは成形されて任意に組み立てられた形態の前記装置が複数(すなわち、2個またはそれ以上)の翼を有し、各翼が結節領域を介して他の翼に接続され、またそれぞれが同じ結節領域によって本装置の体部の少なくとも一部に接続され、(ポリ(ε−カプロラクトン)のみからなるか、あるいはポリ(ε−カプロラクトン)を含浸した)そのような結節領域は少なくとも一平面において断面が厚くされているため翼あるいは各翼のより遠位側の領域よりも可撓性が小さい。
【0067】
遠位領域の可撓性は、(i)翼の前記遠位領域の断面を非対称とすること、および(または)(ii)結節領域の断面を非対称とすることによって更に高めることが好ましい。
【0068】
翼の遠位領域が前記体部に隣接する各翼の結節領域すなわち内方領域よりもより可撓性であると本明細書で述べてきたが、前記結節領域および翼において前記装置を形成する母材(すなわち、材料あるいは材料とその含有材料)については何ら特性上差異がないことが好ましく、任意に非対称形とした、および(または)より厚さを小さくした形状は急峻に画成するか、あるいは漸次すなわち徐々に画成するか(単調に減少させるか、あるいはそれ以外の要領で)あるいはそれらを複合させて画成することができる。
【0069】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類(例えば、前述の特許明細書に記載している目標種の哺乳類のいずれか)の体腔に生理学的に有効なセンサおよび(または)生理学的に効果的な薬剤投入装置を停留する方法であって、その停留特性が前述の従来技術の明細書に開示のものとは相違し、本明細書に記載するものである停留方法から構成されている。
【0070】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は一葉またはそれ以上の添付図面を参照して本明細書において概ね説明されている停留方法から構成されている。
【0071】
その他のアスペクトにおいて、本発明は本発明による装置を(好ましくは群として発情を同時化させるために)使用することから構成されている。
【0072】
本明細書で使用している「概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状」という用語はその範囲内に、添付図面を参照して以下説明する装置の例えば概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状といった「T」あるいは「Y」字形の形状についての何らかの複合体も含む。
【0073】
また可能である場合、本明細書での参照には2個以上、例えば3個あるいはそれ以上の翼を有する形態であって、それらの翼が例えば「T」字形あるいは「Y」字形の胴部のような胴部から配置されるものの、そのような胴部を画成する体部あるいは体部の一部の軸線の周りに非対称的にあるいは対称的に配置されるような形態も含む。
【0074】
本発明の好適形態について添付図面を参照して以下説明する。
【0075】
ポリ(ε−カプロラクトン)を使用した膣内装置は、例えばCIDR(登録商標) 1900(米国、ファーマシア アニマル ヘルス社(Pharmacia Animal Health、USA))のような現在入手しうる膣内挿入装置よりも優れた停留特性を保有することを示すことについて本発明者は確証を得た。表1参照。
【0076】
【表1】
【0077】
挿入装置のアームすなわち突起を弛緩状態から、前記突起が90度の角度を形成する状態まで持ってくるのに必要とされる力の測定値(キログラム)である翼の張力のパラメータは、挿入期間に引き続き相対的に不変の状態に留まっていることが確認された。表2参照。
【0078】
【表2】
【0079】
材料:
ポリ(ε−カプロラクトン)の適当な供給源は(米国コネティカット州、ダンバリのユニオン カーバイド スペシャルティ ポリマーズ アンド プロダクツ社(Union Carbide Specialty Polymers and Products,Danbary,Ct,USA)から市販されている)製品TONE767である。
【0080】
澱粉状多糖類の適当な供給源は(イタリアのノバモント社(Novamont,Italy)から市販されている)製品Mater−Bi(登録商標)である。
【0081】
受動的投与装置
図1から図4までに示す装置は体部1と、その遠位側領域3が外方へ延在した2個の翼2であって、相互に接続され、また結節領域4を介して前記体部に接続された翼2とを含む。図2の平面において、前記結節領域はその好適形態において図の平面においては各翼の遠位側領域よりも厚さが大きくされており、そのため体部(体部自体もそれ自体に亘って柔軟であることが望ましい)に対する各翼の配置の適当な制御を保証し、しかも外傷を少なくし、受け入れ側の動物の膣道に対する停留を確実にする。
【0082】
ポリ(ε−カプロラクトン)材料の好適含有成分は前述の特許明細書国際出願公開第99/63967号に開示されているものであり、5から70%w/wのヒドロオキシプロピルβシクロデキストリンと、5から70%w/wの黄体ホルモンとを含有し、黄体ホルモンの装荷量は0.1から3グラムであり、母材の表面積は15から200平方センチメートルであり、本装置は牛、羊、山羊、鹿などから選択した目標種において少なくとも5日間で約2ng/mlの黄体ホルモンよりも大きな血清レベルを可能とする。
【0083】
研究 1:
実験方法:
T字形のポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は10%w/wの黄体ホルモン(米国、アップジョンのマクロナイズドUSP社(Micronised USP,Upjohn,USA))を含有したポリ(ε−カプロラクトン)の予備押出成形したペレット(米国、ユニオンカーバイド社(Union Carbide,USA)のTone(登録商標)P767)を射出成形することによって製造される。
【0084】
ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置の生物学的同等性が、12頭の卵巣切除した牛において乗り換え実験設計(cross−over experimental design)を使用して、市販されている基準製品(ファーマシア アニマル ヘルス社のCIDR(登録商標)膣内挿入装置)のものに対する血漿レベルを比較することによって測定された。血漿のサンプルは挿入直前と、挿入後24時間毎と、7日目の挿入装置の取り出し直前と、挿入装置の取り出しの24時間後に収集された。
【0085】
前記血漿における黄体ホルモン含有量は直接放射線免疫測定法(direct radio immuno assay)(米国、DPCのコート・ア・カウント社(Coat−a−Count,DPC,USA))によって測定された。
【0086】
ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置は商業的な搾乳場の家畜の群れ(commercial dairy herd)における個別の三回の処理に対して臨床的に評価された。処理した動物の数、喪失した挿入装置の数、人工授精を受けた牛の数、受胎と診断された牛の数、および受胎率が記録された。
【0087】
投与後挿入装置に残っている黄体ホルモンの残量がソックスレー抽出法(Soxhlet extraction)(CIDR(登録商標)挿入装置の場合)によって、あるいは重量分析(ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置の場合)によって測定された。
【0088】
結果:
ポリ(ε−カプロラクトン)あるいはCIDR(登録商標)膣内挿入装置を挿入すると、血漿の黄体ホルモン濃度が急速に上昇することが観察された(図9)。血漿黄体ホルモンの高さは最初3日から4日に亘って、大体5ng/mlから最初は下降し、その後7日目まで約2ng/mlの一定の濃度を持続した。これらの濃度は挿入装置を取り出してから24時間以内に検出不可能な基礎レベルに戻った。薬物動態学的パラメータAUC,CmaxおよびTmaxの分析は処置(rounds)内で、あるいは処置と処置の間で検査対象製品と基準製品との間に顕著な差異がないことを示した。更に、双方の挿入装置は挿入時間に亘って同量の黄体ホルモンを投与した(表3)。
【0089】
大規模な臨床試験はポリ(ε−カプロラクトン)の挿入装置による停留性はCIDR挿入装置と比較して著しく大きいことを示した。CIDR挿入装置を受け入れた387頭の中の16頭であるのに比較して、ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置を受け入れた361頭の動物の中、喪失したのは1頭のみであった。
【0090】
この研究では、ポリ(ε−カプロラクトン)からなり10%w/wの黄体ホルモンを含有する膣内挿入装置は市販されている膣内挿入装置(CIDR)に対して生物学的に同等となるように構成することが可能であることを示した。そのような製品の大規模な臨床試験ではポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置は市販の製品(CIDR)よりも優れた停留性を表わしたことを示す。この研究は生分解性ポリマーのポリ(ε−カプロラクトン)は、現在のシリコンベースの発情抑制製品の代替として黄体ホルモンを含有する膣内挿入装置を製造するのに適したポリマーであることを証明した。図9参照。
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【0093】
研究 2:
実験方法:
T字形のポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は、10%w/wの黄体ホルモン(米国、アップジョンのマイクロナイズドUSP社(Micronised USP,Upjohn,USA))を添加したり、あるいはしないでポリ(ε−カプロラクトン)(米国、ユニオンカーバイド社のTone(登録商標)P767)の予備押出成形したペレットを射出成形することによって製造された。
【0094】
この研究は一回に30頭の牛の割合で2回の処置を利用して行われた。挿入装置は牛の膣に挿入され、8日後に取り出された。2回目の処置の完了時挿入装置を取出したとき、獣医が全ての牛を調査した。
【0095】
結果:
黄体ホルモンを装荷したポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は何ら喪失されなかった(54/54)。
【0096】
黄体ホルモンが無装荷のポリ(ε−カプロラクトン)膣内挿入装置は何ら喪失されなかった(6/6)。
【0097】
2回目の調査の完了時、挿入装置を取り出した時各動物に対して獣医による検査が行われた。観察結果は表5に示されている。
【0098】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】ウシ属の種、すなわち牛に挿入するのに適した本発明による好適装置の斜視図である。
【図2】図1に示す装置の正面図である。
【図3】図1に示す装置の別の正面図である。
【図4】図1から図3までに示す装置の複合「T」字形あるいは概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の頂部の平面図である。
【図5】ウシ属の種に挿入するのに適した本発明による別の好適装置であって、この変形は(例えば、本発明者による国際出願公開第99/29259号(WO 99/29259)あるいはPCT/NZ00/00155号のいずれかに記載の機構を使用して)多数の活性剤投与を行うための組立体要素の一部として受け入れるようにされたチューブ状に成形された体部部分を有する装置の斜視図である。
【図6】図5に示す装置の正面図である。
【図7】図5に示す装置の成形物の別の正面図である。
【図8】図5から図7までに示す装置の頂部の平面図である。
【図9】研究1に記載の本発明による装置に対してCIDR(登録商標)装置と比較した時間(日)に亘る挿入後の平均黄体ホルモンレベル(ng/ml)のプロットである。
【0001】
本発明は体腔用の幾何学的停留装置(geometry retainable devices)に関し、それだけではないが特に膣内停留装置(devises for intra vaginal retention)に関するものである。
【0002】
特定の哺乳類の体腔に挿入し、停留(retention)するための受動的投与(passive release)および能動的投与(active release)の双方の装置が知られている。この点に関して、目標種の哺乳類(例えば牛)の膣内へ挿入し、停留させ、そして引き出すのに適した受動的な投与装置に関する本発明者によるニュージランド特許第286492号(New Zealand Patent No. 286492)を参照する。そのような装置は適度の弾性を提供する弾性のナイロンの背骨にシリコンゴムで包囲したもの(surround)の形態であることが好ましく、このシリコンゴムの包囲体は適当な概ね均等の量の黄体ホルモンを含浸しているため、前記装置が利用されている家畜の群れの内で動物の発情を同時化する上で有用である。
【背景技術】
【0003】
豚への挿入に有用な同様のタイプの装置は、豚用の本発明者によるニュージランド特許第314937/329228号(New Zealand Patent No. 314937/329228)に記載のものである。
【0004】
そのような装置も膣内での受動的な投与装置として作用するように適度に含浸したシリコンゴム包囲体を有する背骨つきの製品(spined article)である。
【0005】
能動的な送給装置(active delivery devices)は(国際出願公開第99/65497号(WO 99/65497)として公開されている)PCT/NZ/99/00083号に(従来技術もまた参照して)開示、すなわち記載されているようなものであって、前述の受動的投与装置に関して開示したものと類似の翼状の延長部材(dependance)によって停留されることが好ましい。更にその他の能動的投与装置は本発明者によるニュージーランド特許第329338号(New Zealand Patent No. 329338)に記載のものを含み、それは多数のバレル状の能動的な送給のための特徴を備えた体部を含み、そのような装置は膣内で使用されるとすれば、これも適当な幾何学的停留手段によって停留可能である。
【0006】
更に別のタイプの材料送給装置は(国際出願公開第00/09037号(WO 00/09037)として公開されている)PCT/NZ/99/00126号に開示されているものである。これは国際出願公開第99/65497号に対する代案として能動的な投与装置を開示している。この特定の装置は、活性剤と担体との双方を含有する母材(matrix)内の一個又はそれ以上の電極において発生する電解ガスに依存しており、それにより、母材のより多くは発生するより多くのガスを徐々に生理学的環境に表出する。そのような装置は膣内に置かれ、あるいは膣内に本明細書で記載、あるいは参照しているその他の装置と同様の方法で停留させることが可能である。
【0007】
しかしながら、そのような装置は、例えばニュージランド特許第329229/330595号(New Zealand Patent No. 329229/330595)のようにシリコンゴムの活性剤含浸母材に依存する必要はなく、(国際出願公開第99/63967号(WO 99/63967)として公開されている)本発明者によるPCT/NZ99/00070号は、使用してから引き出された後、生分解性の特性を有する母材形成材料の使用を開示しており、そのような母材はポリ(ε−カプロラクトン)材料あるいは特定の活性剤(通常適当なシクロデキストリンが存在することが好ましいプロゲステロン)を含浸した澱粉状の多糖類のいずれかである。
【0008】
前述の特許明細書の全てについての完全な内容が参考として本明細書に含まれている。
【0009】
そのような停留装置の特徴は、動物の体内に安全にどのような所望の停留期間に対しても停留可能であり、しかも(引き出すべき場合には)それを受け入れた哺乳類に対して全く顕著な不快さあるいは組織の損傷なしに引き出し可能であることである。
【0010】
本発明は、専らポリ(ε−カプロラクトン)、適当な黄体ホルモンを含浸したポリ(ε−カプロラクトン)あるいは適当な黄体ホルモンおよびシクロデキストリンの双方を含浸したポリ(ε−カプロラクトン)から形成された膣内装置を驚くべきことに体部およびそこから延びた翼、フィンガなど(以下「翼」と称する)を画成するよう形成することが可能であり、装置全体がその好適形態では実質的な範囲で柔軟であるにも関わらず動物の外傷を低減しながらも十分な停留性能を有することができ、翼が(挿入状態と停留状態との間および(または)停留状態と引き出し状態との間の弾性運動の行われる平面であることが好ましい少なくとも同じ平面において)翼の遠位側の領域よりも(少なくとも一つの平面における)厚さ(bulk)をより大きくした成形された領域を通して体部に接続されることを認識している。
【0011】
実際に、本発明者はまた、ナイロンよりも優れた弾性記憶性(resilience memory)を有し、しかも生理学的状態によって実質的に影響されない適当な材料(例えば、ポリ(ε−カプロラクトン)あるいは澱粉状多糖類)が、(本装置自体が受動的投与性を提供するために含浸、コーティングなどがなされるのか、あるいは単に何らかの(能動的あるいは受動的な)投与装置を運ぶようにするのかには関係なく)膣内で停留可能な装置であって、そのような装置の停留翼の遠位側領域は、体部がそれ自体柔軟であるような全体的な印象を与えるとしても該体部へ前記遠位側領域を接続する結節領域における以上に挿入、停留および引き出しを許容するに必要な少なくとも弾性軸線においてより薄くされているような膣内停留可能な装置を提供するために利用可能であることを見極めた。
【発明の開示】
【0012】
従って、本発明の目的は膣内装置あるいは体腔での停留に適したそのような装置の変形を提供することである。
【0013】
一つのアスペクトにおいて、本発明は、少なくとも部分的に柔軟性であるが、挿入状態において、目標種の哺乳類の膣道に挿入され、前記挿入状態から、そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置され、(所望であれば)前記膣道から引き出すことが可能である膣内停留装置であって、(成形されることが好ましい)前記装置が、
細長い体部と、
挿入状態のために抑制されて、前記体部の長手方向軸線からより外方へ延びるように配置させることが可能な少なくとも2個の翼とを有し、
前記翼と前記体部とが、ナイロンのそれより大きな弾性記憶性を有し、かつそのような停留の間目標種の動物の生理学的状態によって実質的に影響されない(含浸あるいはその他の処理がなされた)材料から形成された膣内停留装置である。
【0014】
前記材料は黄体ホルモンあるいは、黄体ホルモンおよびクリクロデキストリン(clyclodextrin(s))のいずれかを含浸させたものであることが好ましい。
【0015】
前記体部は柔軟であり、前記翼も柔軟であり、各々は(含浸あるいはその他の処理がなされた)前記材料から専らつくられており、すなわちいずれかの他の材料でつくられた何らかの背骨あるいは類似の構造体が存在しないことが好ましい。
【0016】
前記材料はポリ(ε−カプロラクトン)であるか、あるいはポリ(ε−カプロラクトン)ベースの母材であることが好ましい。
【0017】
前記装置は概ね「T」字形(大文字あるいは小文字、すなわち「T」または「t」)あるいは「Y」字形(大文字あるいは小文字)の形状か、あるいは追加の翼を含みうるそれらの変形の形状を有することが好ましい。
【0018】
体部(すなわち、概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部分)はその結節部の一体成形された接続部からその翼まで概ね柔軟であることが好ましい。
【0019】
前記翼は、前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形を表示する方向から見た場合、その結節領域(すなわち、前記結節部の前記体部と一体成形された接続部にある領域および(または)それに隣接する領域)におけるよりも遠位側領域において厚さが小さいことが好ましい。
【0020】
別のアスペクトにおいて、本発明は概ね「T」字形(大文字あるいは小文字)あるいは概ね「Y」字形(大文字あるいは小文字)の形状を画成するために少なくとも黄体ホルモンを含浸したポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形された膣内装置であって、
前記文字形状の胴部によって画成された前記体部が柔軟であり、少なくとも前記文字形状の各アーム部の遠位側領域が柔軟であり、
前記ポリ(ε−カプロラクトン)材料が0.1から3グラムの黄体ホルモンを含有し、前記成形された材料が5から70%w/wの黄体ホルモンと0から70%のシクロデキストリンを含有し、
前記成形された面が15から200平方センチメートルである膣内装置である。
【0021】
各アーム部は胴部から突き出た彎曲した近位側領域から外方へ延びた遠位側領域を有することが好ましい。
【0022】
一方のアームの彎曲した近位側領域は他方のアームのそれと類似であり、各彎曲曲線はその遠位側領域が好ましい弾性変形の自由度を有している平面に位置することが好ましい。
【0023】
前記の彎曲曲線は胴部の一端において一体の「U」字形の形状であって、そのU字形から各アームは一体で胴部の軸線の外方へ延び続けることによって前記胴部と共に概ね大文字の「T」字形を画成し、「U」字形の領域は前記胴部からの各翼の停留ゾーンの結節ゾーンであることが好ましい。
【0024】
前記胴部は長さが50から150ミリメートルであることが好ましい。
【0025】
別のアスペクトにおいて、本発明はナイロンのそれより優れた弾性記憶性を有するか、あるいは有することが可能な材料を含む成形された母材の膣内装置であって、結節領域を介して少なくとも一対の停留翼がそこから延びている柔軟な細長い体部を有し、前記結節領域が各翼の遠位側領域の平面撓みよりも強力に各翼の近位側領域の平面撓みを制御し、そのような平面撓みは前記細長い体部の概ね全てを含みうる平面におけるものである膣内装置である。
【0026】
前記体部が概ね真っ直ぐである弛緩状態において、非結節領域の端部からの前記体部の長手方向軸線からの各翼の遠位側端部に対する角度は150度以下であることが好ましい。
【0027】
膣内での停留状態において、前記角度は90度から180度までの範囲内であることが好ましい。
【0028】
前記体部の長さは50から150ミリメートルまでであることが好ましい。
【0029】
前記装置は少なくとも部分的にはシクロデキストリンと膣内で効果的な活性剤との双方を含有する前記材料の成形された母材であることが好ましい。
【0030】
前記母材は少なくとも部分的に(そして好ましくは主として)ポリマーあるいはその混合物であることが好ましい。
【0031】
前記ポリマーはポリ(ε−カプロラクトン)であることが好ましい。前記ポリマーの代替としては澱粉状多糖類がある。
【0032】
シクロデキストリンは5から70%w/wを構成することが好ましい。
【0033】
前記活性剤は5から70%w/wを構成することが好ましい。
【0034】
活性剤は濃度が5から70%w/wの黄体ホルモンであることが好ましい。
【0035】
シクロデキストリンは濃度が5から70%w/wのヒドロオキシプロピルβシクロデキストリンであることが好ましい。
【0036】
前記装置は、本発明による装置の種類のいずれかを専ら少なくとも5日間動物または各動物に挿入し停留させた結果、少なくとも5日間黄体ホルモンに対して動物(あるいは動物の群)で2ng/mlより大きい血清レベルを達成することが可能であることが好ましい。
【0037】
前記装置は例えば牛、羊、山羊、鹿などのような目標種の動物に対して0.1から3グラムの黄体ホルモンを装荷することが好ましい。
【0038】
前記装置は約15から200平方センチメートルの含浸母材面を有することが好ましい。
【0039】
別のアスペクトにおいては、本発明はその特性は極めて柔軟であるが、目標種の哺乳類の膣道中へ挿入し、そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置し、(所望すれば)そのような膣道から引き出すことができる膣内で停留可能な装置であって、該装置は挿入状態におけるとき以上に膣道の軸線からより外方へ延びる少なくとも2個の翼を有し、前記翼と体部とは、(特定の薬剤、例えば適当な黄体ホルモンあるいは、適当な黄体ホルモンおよび適当なシクロデキストリンとを含浸あるいはその他の処理をすることが好ましい)材料であって、ナイロンのそれより大きな弾力記憶性を有し、そのような停留の間目標種哺乳類の生理学的状態によって実質的には影響されない材料から形成されている膣内で停留可能な装置から構成されている。
【0040】
前記装置はポリ(ε−カプロラクトン)あるいはポリ(ε−カプロラクトン)ベースの母材で成形されることが好ましい。
【0041】
別のアスペクトにおいて、前記装置は澱粉状多糖類で成形され、少なくとも部分的に水含浸性の層で包まれている。
【0042】
前記装置は概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状、あるいは追加の翼を含みうるその形状の変形を有する装置であることが好ましい。
【0043】
前記体部(すなわち、概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部分)はその翼に対する結節部分から実質的に柔軟であることが好ましい。
【0044】
前記翼は前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状を表示している方向から見ると、それらの結節領域、すなわち前記体部との前記結節接続部にある、および(または)その近傍にある領域よりもそれらの遠位領域における方が厚さがより小さいことが好ましい。
【0045】
前記装置はまた、以下説明する種類のいずれかの装置であることが好ましい。
【0046】
第1のアスペクトにおいて、本発明は、
(i) 目標種の哺乳類の膣道に挿入し、
(ii) そのような膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置することが(少なくとも)可能な種類の膣内装置であって、
前記の停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態における以上に膣道の軸線からより外方へ延びており、
前記翼と、前記翼がそこから延びている前記装置の体部の少なくとも一部とがポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形されており、
前記翼が、各翼の遠位領域よりも厚さが大きいため剛性がより大きい結節遷移部を介して前記装置の体部の前記の少なくとも一部と一体とされている膣内装置である。
【0047】
代替的な形態において、前記ポリ(ε−カプロラクトン)材料は適当な澱粉状多糖類、あるいはナイロンよりも優れた弾性記憶性があり、しかも好ましくはナイロンよりも膣道内での生理学的状態によって影響を受けることが少ない何らかのその他の材料と代替させてもよい。
【0048】
前述したもの、あるいは以下述べるものを問わず前記装置は、個々の目標種哺乳類あるいはそのような目標種哺乳類の群に対してそのような装置を引き出した直ぐ後に発情期が始まりうるように発情を抑えておくためのものであることが好ましい。
【0049】
前記の手順による成果に関して、参考のために本明細書にその内容全体が含められている前述の特許明細書を参照し直してみる。
【0050】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は、目標種の哺乳類の膣道に挿入し、前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に配置し、(所望すれば)前記膣道から引き出すことのできる膣内装置であって、
少なくとも2個の翼が前記装置の体部の少なくとも一部から延びており、前記翼および前記装置の体部の少なくとも一部とが(膣道に停留している間、そのような材料の完全性(integrity)に対する生理学的影響を最小にするために任意にコーティングした)適当な弾性材料を一体成形したものであり、
前記翼および前記体部の少なくとも一部の成形された形状が、膣道の軸線と(もしもあるとすれば)体部の軸線の一方あるいは双方に向かって曲げられた場合、前記翼のより遠位の領域が、前記体部の前記の少なくとも一部に対する前記翼の「結節領域」よりもより撓みうるようなものである、膣内装置から構成されている。
【0051】
前述の成形された領域が調製される前記材料はナイロンよりも優れた記憶性を有し、その完全性および(または)弾性に関する限りナイロンよりも膣道内の生理学的状態によって影響されることが少ない成形可能な材料であることが好ましい。
【0052】
前記材料は適当なポリ(ε−カプロラクトン)材料であることが好ましい。
【0053】
前記装置は概ね「T」字形あるいは「Y」字形であり、その結節領域は各翼の体部に近位の領域と翼に近位の体部(すなわち、体部は「T」字形あるいは「Y」字形の胴部である)の少なくとも一部の領域とを含み、そのような結節部は各翼の遠位領域と(もしも同一でないとしても)類似の材料からなるものの、成形された厚さ(bulk)がより大きいため撓み性はより小さいことが好ましい。
【0054】
前記翼の遠位領域は少なくとも平面においてより薄くされ、そのため膣道の軸線および(または)本装置の実質的に「T」字形あるいは「Y」字形胴部に画成された体部に対して回転方向により良好に曲げうるようにすることが好ましい。
【0055】
前記装置の体部は完全に成形されることが好ましい。
【0056】
前記材料は、(例えば黄体ホルモン材料あるいは黄体ホルモン材料およびシクロデキストリン材料である)投与すべき材料を含浸したポリ(ε−カプロラクトン)であることが好ましい。
【0057】
前記装置は一葉以上の添付図面を参照して以下説明する形態のいずれかをとることが好ましい。
【0058】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類の膣道中へ挿入し、黄体ホルモンを投与するため前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置し、該膣道から引き出すことが可能な種類の膣内装置であって、
前記停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態および引き出し状態におけるよりも膣道の軸線からより外方へ延び、
前記翼と前記翼がそこから延びる前記装置の体部とが、膣道の壁により良好に適合するように非結節領域において該翼を(好ましくは少なくとも一平面において)より撓み易くするよう結節領域において前記翼に接続され(少なくとも一平面において)厚くした実質的に柔軟な細長い体部の形態となるよう黄体ホルモン(および任意にまたシクロデキシトリン)で含浸したポリ(ε−カプロラクトン)で成形される膣内装置から構成される。
【0059】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状に成形され、(前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の胴部から外方へ延在する部分である)翼が各々各翼の遠位領域におけるよりも平面においてより厚くされた結節領域(すなわち、前記胴部から翼への遷移部分)を有し、そのため各翼全体の可撓性に関する限り結節領域におけるよりも各翼の外方領域においてより大きな可撓性を保証する膣内装置から構成される。
【0060】
前記装置は前記胴部から翼への遷移部分が、例えば概ね以下説明するように「T」字形翼に融合する概ね「U」字形の形状である形態であることが好ましい。
【0061】
前記装置は翼のスパンが約150ミリメートル(例えば、125から175ミリメートルまで)であることが好ましい。
【0062】
各翼は、「T」字形の平面におけるよりも広幅(すなわち、「T」字形あるいは概ね「T」字形の形状に対して直角の平面においてより大きい寸法)であることが好ましい。
【0063】
前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状は、(結節領域から少なくとも離れた)各翼の遠位側領域と実質的に同様の形状であり、かつ同様の可撓性を有することが好ましい体部(すなわち胴部)を有することが好ましい。
【0064】
前記装置は概ね以下説明するようなものであることが好ましい。
【0065】
別の材料からつくられた装置の変形も本発明の範囲に含まれる。
【0066】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類のための薬剤あるいはその他の物質を投与する受動的あるいは能動的投与装置であって、該装置は、目標種の哺乳類の体腔中へ挿入し、一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置させることができる種類の装置からなり、前記装置が(そこから投与されるか、あるいは少なくともある期間体腔に停留すべき何らかの装置あるいは材料を任意に担持するよう少なくとも生理学的に効果的な薬剤で任意に含浸された)ポリ(ε−カプロラクトン)から全体的あるいは部分的に成形され、成形されたあるいは成形されて任意に組み立てられた形態の前記装置が複数(すなわち、2個またはそれ以上)の翼を有し、各翼が結節領域を介して他の翼に接続され、またそれぞれが同じ結節領域によって本装置の体部の少なくとも一部に接続され、(ポリ(ε−カプロラクトン)のみからなるか、あるいはポリ(ε−カプロラクトン)を含浸した)そのような結節領域は少なくとも一平面において断面が厚くされているため翼あるいは各翼のより遠位側の領域よりも可撓性が小さい。
【0067】
遠位領域の可撓性は、(i)翼の前記遠位領域の断面を非対称とすること、および(または)(ii)結節領域の断面を非対称とすることによって更に高めることが好ましい。
【0068】
翼の遠位領域が前記体部に隣接する各翼の結節領域すなわち内方領域よりもより可撓性であると本明細書で述べてきたが、前記結節領域および翼において前記装置を形成する母材(すなわち、材料あるいは材料とその含有材料)については何ら特性上差異がないことが好ましく、任意に非対称形とした、および(または)より厚さを小さくした形状は急峻に画成するか、あるいは漸次すなわち徐々に画成するか(単調に減少させるか、あるいはそれ以外の要領で)あるいはそれらを複合させて画成することができる。
【0069】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は目標種の哺乳類(例えば、前述の特許明細書に記載している目標種の哺乳類のいずれか)の体腔に生理学的に有効なセンサおよび(または)生理学的に効果的な薬剤投入装置を停留する方法であって、その停留特性が前述の従来技術の明細書に開示のものとは相違し、本明細書に記載するものである停留方法から構成されている。
【0070】
更に別のアスペクトにおいて、本発明は一葉またはそれ以上の添付図面を参照して本明細書において概ね説明されている停留方法から構成されている。
【0071】
その他のアスペクトにおいて、本発明は本発明による装置を(好ましくは群として発情を同時化させるために)使用することから構成されている。
【0072】
本明細書で使用している「概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状」という用語はその範囲内に、添付図面を参照して以下説明する装置の例えば概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状といった「T」あるいは「Y」字形の形状についての何らかの複合体も含む。
【0073】
また可能である場合、本明細書での参照には2個以上、例えば3個あるいはそれ以上の翼を有する形態であって、それらの翼が例えば「T」字形あるいは「Y」字形の胴部のような胴部から配置されるものの、そのような胴部を画成する体部あるいは体部の一部の軸線の周りに非対称的にあるいは対称的に配置されるような形態も含む。
【0074】
本発明の好適形態について添付図面を参照して以下説明する。
【0075】
ポリ(ε−カプロラクトン)を使用した膣内装置は、例えばCIDR(登録商標) 1900(米国、ファーマシア アニマル ヘルス社(Pharmacia Animal Health、USA))のような現在入手しうる膣内挿入装置よりも優れた停留特性を保有することを示すことについて本発明者は確証を得た。表1参照。
【0076】
【表1】
【0077】
挿入装置のアームすなわち突起を弛緩状態から、前記突起が90度の角度を形成する状態まで持ってくるのに必要とされる力の測定値(キログラム)である翼の張力のパラメータは、挿入期間に引き続き相対的に不変の状態に留まっていることが確認された。表2参照。
【0078】
【表2】
【0079】
材料:
ポリ(ε−カプロラクトン)の適当な供給源は(米国コネティカット州、ダンバリのユニオン カーバイド スペシャルティ ポリマーズ アンド プロダクツ社(Union Carbide Specialty Polymers and Products,Danbary,Ct,USA)から市販されている)製品TONE767である。
【0080】
澱粉状多糖類の適当な供給源は(イタリアのノバモント社(Novamont,Italy)から市販されている)製品Mater−Bi(登録商標)である。
【0081】
受動的投与装置
図1から図4までに示す装置は体部1と、その遠位側領域3が外方へ延在した2個の翼2であって、相互に接続され、また結節領域4を介して前記体部に接続された翼2とを含む。図2の平面において、前記結節領域はその好適形態において図の平面においては各翼の遠位側領域よりも厚さが大きくされており、そのため体部(体部自体もそれ自体に亘って柔軟であることが望ましい)に対する各翼の配置の適当な制御を保証し、しかも外傷を少なくし、受け入れ側の動物の膣道に対する停留を確実にする。
【0082】
ポリ(ε−カプロラクトン)材料の好適含有成分は前述の特許明細書国際出願公開第99/63967号に開示されているものであり、5から70%w/wのヒドロオキシプロピルβシクロデキストリンと、5から70%w/wの黄体ホルモンとを含有し、黄体ホルモンの装荷量は0.1から3グラムであり、母材の表面積は15から200平方センチメートルであり、本装置は牛、羊、山羊、鹿などから選択した目標種において少なくとも5日間で約2ng/mlの黄体ホルモンよりも大きな血清レベルを可能とする。
【0083】
研究 1:
実験方法:
T字形のポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は10%w/wの黄体ホルモン(米国、アップジョンのマクロナイズドUSP社(Micronised USP,Upjohn,USA))を含有したポリ(ε−カプロラクトン)の予備押出成形したペレット(米国、ユニオンカーバイド社(Union Carbide,USA)のTone(登録商標)P767)を射出成形することによって製造される。
【0084】
ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置の生物学的同等性が、12頭の卵巣切除した牛において乗り換え実験設計(cross−over experimental design)を使用して、市販されている基準製品(ファーマシア アニマル ヘルス社のCIDR(登録商標)膣内挿入装置)のものに対する血漿レベルを比較することによって測定された。血漿のサンプルは挿入直前と、挿入後24時間毎と、7日目の挿入装置の取り出し直前と、挿入装置の取り出しの24時間後に収集された。
【0085】
前記血漿における黄体ホルモン含有量は直接放射線免疫測定法(direct radio immuno assay)(米国、DPCのコート・ア・カウント社(Coat−a−Count,DPC,USA))によって測定された。
【0086】
ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置は商業的な搾乳場の家畜の群れ(commercial dairy herd)における個別の三回の処理に対して臨床的に評価された。処理した動物の数、喪失した挿入装置の数、人工授精を受けた牛の数、受胎と診断された牛の数、および受胎率が記録された。
【0087】
投与後挿入装置に残っている黄体ホルモンの残量がソックスレー抽出法(Soxhlet extraction)(CIDR(登録商標)挿入装置の場合)によって、あるいは重量分析(ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置の場合)によって測定された。
【0088】
結果:
ポリ(ε−カプロラクトン)あるいはCIDR(登録商標)膣内挿入装置を挿入すると、血漿の黄体ホルモン濃度が急速に上昇することが観察された(図9)。血漿黄体ホルモンの高さは最初3日から4日に亘って、大体5ng/mlから最初は下降し、その後7日目まで約2ng/mlの一定の濃度を持続した。これらの濃度は挿入装置を取り出してから24時間以内に検出不可能な基礎レベルに戻った。薬物動態学的パラメータAUC,CmaxおよびTmaxの分析は処置(rounds)内で、あるいは処置と処置の間で検査対象製品と基準製品との間に顕著な差異がないことを示した。更に、双方の挿入装置は挿入時間に亘って同量の黄体ホルモンを投与した(表3)。
【0089】
大規模な臨床試験はポリ(ε−カプロラクトン)の挿入装置による停留性はCIDR挿入装置と比較して著しく大きいことを示した。CIDR挿入装置を受け入れた387頭の中の16頭であるのに比較して、ポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置を受け入れた361頭の動物の中、喪失したのは1頭のみであった。
【0090】
この研究では、ポリ(ε−カプロラクトン)からなり10%w/wの黄体ホルモンを含有する膣内挿入装置は市販されている膣内挿入装置(CIDR)に対して生物学的に同等となるように構成することが可能であることを示した。そのような製品の大規模な臨床試験ではポリ(ε−カプロラクトン)挿入装置は市販の製品(CIDR)よりも優れた停留性を表わしたことを示す。この研究は生分解性ポリマーのポリ(ε−カプロラクトン)は、現在のシリコンベースの発情抑制製品の代替として黄体ホルモンを含有する膣内挿入装置を製造するのに適したポリマーであることを証明した。図9参照。
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【0093】
研究 2:
実験方法:
T字形のポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は、10%w/wの黄体ホルモン(米国、アップジョンのマイクロナイズドUSP社(Micronised USP,Upjohn,USA))を添加したり、あるいはしないでポリ(ε−カプロラクトン)(米国、ユニオンカーバイド社のTone(登録商標)P767)の予備押出成形したペレットを射出成形することによって製造された。
【0094】
この研究は一回に30頭の牛の割合で2回の処置を利用して行われた。挿入装置は牛の膣に挿入され、8日後に取り出された。2回目の処置の完了時挿入装置を取出したとき、獣医が全ての牛を調査した。
【0095】
結果:
黄体ホルモンを装荷したポリ(ε−カプロラクトン)の膣内挿入装置は何ら喪失されなかった(54/54)。
【0096】
黄体ホルモンが無装荷のポリ(ε−カプロラクトン)膣内挿入装置は何ら喪失されなかった(6/6)。
【0097】
2回目の調査の完了時、挿入装置を取り出した時各動物に対して獣医による検査が行われた。観察結果は表5に示されている。
【0098】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】ウシ属の種、すなわち牛に挿入するのに適した本発明による好適装置の斜視図である。
【図2】図1に示す装置の正面図である。
【図3】図1に示す装置の別の正面図である。
【図4】図1から図3までに示す装置の複合「T」字形あるいは概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状の頂部の平面図である。
【図5】ウシ属の種に挿入するのに適した本発明による別の好適装置であって、この変形は(例えば、本発明者による国際出願公開第99/29259号(WO 99/29259)あるいはPCT/NZ00/00155号のいずれかに記載の機構を使用して)多数の活性剤投与を行うための組立体要素の一部として受け入れるようにされたチューブ状に成形された体部部分を有する装置の斜視図である。
【図6】図5に示す装置の正面図である。
【図7】図5に示す装置の成形物の別の正面図である。
【図8】図5から図7までに示す装置の頂部の平面図である。
【図9】研究1に記載の本発明による装置に対してCIDR(登録商標)装置と比較した時間(日)に亘る挿入後の平均黄体ホルモンレベル(ng/ml)のプロットである。
Claims (48)
- 少なくとも部分的には柔軟な特性であるが、目標種の哺乳類の膣道に挿入状態で挿入され、前記挿入状態から前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置され、(所望すれば)そのような膣道から引き出すことができる膣内で停留可能な装置であって、該装置が、
細長い体部と、
挿入状態に抑制され、前記体部の長手方向軸線から外方へ延在するよう配置可能である少なくとも2個の翼とを有し、
前記翼と前記体部とがナイロンのそれより大きな弾性記憶性を有し、そのような停留の間前記目標種の生理学的状態に概ね影響されない(含浸あるいはその他の処理をした)材料から形成されていることを特徴とする膣内で停留可能な装置。 - 前記材料が黄体ホルモンあるいは黄体ホルモンおよびシクロデキストリンのいずれかを含浸させていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
- 前記体部が柔軟であり、前記翼も柔軟であり、各々が(含浸した、あるいはその他の処理をした)前記材料から専らつくられ、すなわち何らかの他の材料の背骨あるいは類似の構造体がないことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記材料がポリ(ε−カプロラクトン)あるいはポリ(ε−カプロラクトン)ベースの母材であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の装置。
- 概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状あるいは、追加の翼を含みうる前記形状の変形を有することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記体部(すなわち、前記の概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状の胴部)が一体成形のその結節部から前記翼まで概ね柔軟であることを特徴とする請求項6に記載の装置。
- 前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状を表示する方向から見ると、前記翼がその結節領域(すなわち、前記体部に対する前記一体成形の結節成形接続部における、および(または)その近傍の領域)よりもその遠位側領域において厚さがより小さいことを特徴とする請求項6に記載の装置。
- 概ね「T」字形(大文字あるいは小文字)あるいは概ね「Y」字形(大文字あるいは小文字)の形状を画成するよう少なくとも黄体ホルモンを含浸したポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形された膣内装置において、
前記形状の胴部によって画成された前記体部が柔軟であり、前記形状の各アームの少なくとも遠位側領域が柔軟であり、
ポリ(ε−カプロラクトン)材料が0.1から3グラムの黄体ホルモンを含有し、成形された材料が5から70%w/wの黄体ホルモンおよび0から70%のシクロデキストリンを含有しており、
成形された面が15から200平方センチメートルであることを特徴とする膣内装置。 - 各アームが前記胴部から突き出た彎曲した近位側領域から外方に延在した遠位側領域を有していることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 一方のアームの前記彎曲した近位側領域が他方のアームのそれと類似であり、各彎曲部がその遠位側領域が有利な弾性変形自由度を有する平面にあることを特徴とする請求項10に記載の装置。
- 前記彎曲部が前記胴部の一端における一体の「U」字形であり、そのU字形から各アームが前記胴部の軸線の外方へ一体的に延在し続けることによって前記胴部と共に概ね大文字の「T」字形の形状を画成し、前記「U」字形の領域が前記胴部からの各翼の停留ゾーンの結節部分であることを特徴とする請求項11に記載の装置。
- 前記胴部の長さが50から150ミリメートルであることを特徴とする請求項9から12までのいずれか1項に記載の装置。
- ナイロンよりも優れた弾性記憶性を有することが可能、あるいは有している材料を含む成形母材からつくられた膣内装置であって、少なくとも一対の停留用翼が結節領域を介して延びている細長い柔軟な体部を有し、前記結節領域が各翼の遠位領域の平面撓みよりもより強力に各翼の近位領域の平面撓みを制御し、前記平面撓みは細長い体部の概ね全てを含みうる平面におけるものであることを特徴とする膣内装置。
- 前記体部が概ね真っ直ぐである弛緩状態において、非結節領域の端からの前記体部の長手方向軸線から各翼の遠位端に対する角度が150度以下であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 膣内での停留状態においては、前記角度が90から180度の範囲内であることを特徴とする請求項15に記載の装置。
- 前記体部の長さが50から150ミリメートルであることを特徴とする請求項14から16までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記の成形された母材が少なくとも部分的に、シクロデキストリンと膣内で効果的な活性剤の双方を含有する材料からなることを特徴とする請求項14から17までのいずれか1項に記載の装置。
- 少なくとも部分的に、前記装置がポリマーあるいは含浸されたポリマーからなることを特徴とする請求項14から18までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記ポリマーがポリ(ε−カプロラクトン)であることを特徴とする請求項19に記載の装置。
- シクロデキストリンが母材の5から70%w/wを含むことを特徴とする請求項14から20までのいずれか1項に記載の装置。
- 膣内で効果的な活性剤が母材の5から70%w/wを含むことを特徴とする請求項14から21までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記活性剤が母材の5から70%w/w濃度の黄体ホルモンであることを特徴とする請求項22に記載の装置。
- 5から70%のw/wの濃度のヒドロオキシプロピルβ−シクロデキストリンが前記母材に存在することを特徴とする請求項14から23までのいずれか1項に記載の装置。
- 専ら少なくとも5日の期間目標種の動物に前記装置を挿入し、かつ停留させた結果、前記少なくとも5日の期間で黄体ホルモンに対して約2ng/mlよりも大きな血清レベルを前記目標種の動物内で達成することが可能であることを特徴とする請求項14から24までのいずれか1項に記載の装置。
- 0.1から3グラムまでの黄体ホルモンを装荷していることを特徴とする請求項25に記載の装置。
- 前記装置が、15から200平方センチメートルの面積を有する含浸した母材を有することを特徴とする請求項14から26までのいずれか1項に記載の装置。
- (i)目標種の哺乳類の膣道に挿入し、
(ii)前記膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置することが可能である種類の膣内装置において、
前記停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態におけるよりも膣道の軸線からより外方へ延び、
前記翼と、該翼がそこから延びている前記装置の体部の少なくとも部分とが(含浸あるいはその他の処理をされた)ポリ(ε−カプロラクトン)材料で成形されており、
前記翼が、各翼の遠位領域よりも厚さが大きくされているためより大きな剛性の結節遷移領域を介して前記装置の体部の前記の少なくとも一部と一体とされていることを特徴とする膣内装置。 - 目標種の哺乳類の膣道中へ挿入され、該膣道における一つまたはそれ以上の停留状態に弾力的に配置され、(所望すれば)前記膣道から引き出すことが可能である種類の膣内装置において、
少なくとも2個の翼が前記装置の体部の少なくとも一部から延びており、前記翼と前記装置の体部の前記の少なくとも一部とが適当な弾性材料から一体成形されており、
前記翼と前記体部の少なくとも一部との成形された形態が、前記体部の前記の少なくとも一部に対する前記翼の前記体部近傍の「結節領域」よりも、前記翼のより遠位の領域が膣道の軸線および(もしあるとすれば)前記体部の軸線の一方あるいは双方に向かって曲げられる際より可撓性であるようなものであることを特徴とする膣内装置。 - 膣道内での停留の間前記材料の保全性に対する生理学的影響を最小するためにコーティングされていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
- 前記材料が適当なポリ(ε−カプロラクトン)材料であることを特徴とする請求項29または30に記載の装置。
- 前記体部に対して近位の各翼の領域と、前記翼に対して近位の前記体部の少なくとも一部の領域とを含む結節領域(すなわち、前記体部は「T」字形あるいは「Y」字形の胴部である)を備えた概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状であり、前記結節部が各翼の遠位側領域と(同一でないとしても)類似の材料であるが、より厚さが大きく成形されているため可撓性がより小さいことを特徴とする請求項29から31までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記翼の遠位側領域が、膣道の軸線および(または)前記装置の体部を画成する概ね「T」字形あるいは「Y」字形に画成された胴部のいずれかに対する回転方向によりよく曲げることができる少なくとも一つの平面においてより薄くされていることを特徴とする請求項32に記載の装置。
- 前記装置の体部が完全に成形されていることを特徴とする請求項29から33までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記成形が投与すべき材料を含浸したポリ(ε−カプロラクトン)からなることを特徴とする請求項34に記載の装置。
- 前記投与すべき材料が黄体ホルモンあるいは黄体ホルモンおよびシクロデキストリンであることを特徴とする請求項35に記載の装置。
- 目標種の哺乳類の膣道中へ挿入し、そのような膣道において一つまたはそれ以上の停留状態に対して弾力的に配置し、そしてそのような膣道から引き出すことのできる種類の膣内装置において、
前記停留状態において、少なくとも2個の翼が挿入状態および引き出し状態におけるよりも膣道の軸線からより外方へ延び、
前記翼および該翼がそこから延びる前記装置の体部とが黄体ホルモン(および任意にシクロデキストリンも)で含浸したポリ(ε−カプロラクトン)で成形されて、前記結節領域において該翼に結合する(少なくとも一平面において)厚さの大きい概ね柔軟な細長い体部を形成し、膣道の壁とより良好に適合するように非結節領域において前記翼を(好ましくは前記平面において)より可撓性とすることを特徴とする膣内装置。 - 概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状に成形された膣内装置であって、(前記概ね「T」字形あるいは「Y」字形の形状の胴部から外方に延在している部分である)翼が各々、各翼の遠位領域よりも平面においてより厚さが大きくされた結節領域(すなわち、前記胴部から翼への遷移部分)を有することによって、各翼の全体の可撓性に関する限り、前記結節領域におけるよりも各翼の外方領域に亘ってより大きな可撓性を保証することを特徴とする膣内装置。
- 前記胴部から翼までの遷移部分が「T」字形翼から突き出たアームに融合される概ね「U」字形の形状であることを特徴とする請求項38に記載の装置。
- 翼のスパンが125から175ミリメートルであることを特徴とする請求項38および39に記載の装置。
- 各翼が「T」字形の平面におけるよりもより広幅である(すなわち、「T」字形あるいは概ね「T」字形の平面に対して直角の平面における寸法がより大きい)ことを特徴とする請求項38から40までのいずれか1項に記載の装置。
- 前記の概ね「T」字形あるいは概ね「Y」字形の形状が各翼の(少なくとも結節領域から離れた)遠位側領域と類似の形状で、かつ同様程度の可撓性を有した体部(すなわち、胴部)を有していることを特徴とする請求項38から41までのいずれか1項に記載の装置。
- 目標種の哺乳類に対する薬剤あるいはその他の物質のための受動的あるいは能動的投与装置であって、目標種の哺乳類の体腔中へ挿入し、一つまたはそれ以上の停留状態に対して弾力的に配置可能である種類の装置からなり、(任意に、そこから投与される少なくとも生理学的に効果のある薬剤を含浸し、あるいは任意に少なくともある期間体腔に停留される何らかの装置あるいは材料を担持する)ポリ(ε−カプロラクトン)で全体的あるいは部分的に成形され、成形された形態、あるいは成形されかつ組み立てられた形態の前記装置が結節領域を介して各々が他方に接続され、また各々が同じ結節領域によって前記装置の体部の少なくとも一部に接続されている複数の(すなわち、2個またはそれ以上の)翼を有し、(ポリ(ε−カプロラクトン)のみの、あるいは含浸したポリ(ε−カプロラクトン)の)前記結節領域が少なくとも一平面において断面が大きくされているため前記翼あるいは各翼のより遠位の領域よりも可撓性が小さいことを特徴とする受動的あるいは能動的投与装置。
- 前記遠位領域の可撓性が(i)前記翼の前記遠位領域の断面を非対称とすること、および(または)(ii)前記結節領域の断面を非対称とすることによって更に高められることを特徴とする請求項43に記載の装置。
- 添付図面のいずれか一葉あるいはそれ以上を参照してこれまで概ね説明した装置。
- 請求項1から45までのいずれか1項に記載の装置の使用によって目標種の哺乳類の体腔に生理学的に効果のあるセンサおよび(または)生理学的に効果のある薬剤投入装置を停留させる方法。
- 請求項1から45までのいずれか1項に記載の装置の使用。
- 動物の群の発情期を同時化するための請求項47に記載の使用。
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