JP2004521960A - 高眼圧症および緑内障の処置のための方法および組成物 - Google Patents

高眼圧症および緑内障の処置のための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

処置を必要とする哺乳類対象の眼に1日1回ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物を有効量投与することを含む高眼圧症および緑内障の処置方法を提供する。本方法によると、該化合物の単回投与により対象の眼圧が一日中効果的に低下する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は哺乳類対象の高眼圧症および緑内障の処置方法に関する。本発明はまた、処置に有用な組成物を提供する。
【0002】
(背景技術)
プロスタグタンジン(類)(以下PG(類)と称する)は、ヒトまたはその他の哺乳類の組織および器官に含まれ、広範な生理活性を示す有機カルボン酸のクラスのメンバーである。天然にみられるPG類(天然PG類)は一般に下記式(A)に示されるプロスタン酸骨格を有する。
【化4】
Figure 2004521960
【0003】
一方、天然PG類の合成アナログの中には、修飾された骨格を有するものもある。天然PG類は、五員環部分の構造によって、PGA類、PGB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF類、PGG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分類され、さらに、炭素鎖部分の不飽和結合の数および位置によって以下の3つのタイプに分類される:
添字1:13,14−不飽和−15−OH
添字2:5,6−および13,14−ジ不飽和−15−OH
添字3:5,6−、13,14−、および17,18−トリ不飽和−15−OH。
【0004】
さらにPGF類は、9−位のヒドロキシル基の配置によって、αタイプ(ヒドロキシル基がα−配置である)およびβタイプ(ヒドロキシル基がβ−配置である)に分類される。
【0005】
PGE、PGEおよびPGEは、血管拡張、血圧低下、胃液分泌減少、腸管運動促進、子宮収縮、利尿、気管支拡張および抗潰瘍活性を有することが知られている。PGF1α、PGF2αおよびPGF3αは、血圧上昇、血管収縮、腸管運動促進、子宮収縮、黄体萎縮および気管支収縮活性を有することが知られている。
【0006】
PGF2αは、PGレセプターの一つであるFPレセプターに対して強い親和性を有し、そして眼圧降下効果を有する。しかし、PGF2αまたはそのエステルの眼投与は、一過性の眼圧上昇を引き起こし、そして結膜および虹彩での強い充血、流涙、眼脂、まぶたの閉じなどの副作用を生ずることから、PGF2αを臨床使用することはできない。
【0007】
高眼圧症および緑内障の処置用医薬組成物として眼投与されている、「キサラタン(Xalatan)(登録商標)」という点眼剤は、その活性成分として、15−位にヒドロキシ基を有するPG誘導体であるラタノプロスト、即ち、13,14−ジヒドロ−17−フェニル−18,19,20−トリノール―PGF2α―イソプロピルエステルを含有する。PGF2αと同様にラタノプロストはFPレセプターに対して強い親和性を有し、1日1回の眼投与によって一日中眼圧を降下させることができる。
【0008】
15−ケト(即ち、15−位にヒドロキシル基ではなくオキソ基を有する)−PG類および13,14−ジヒドロ(即ち、13−位と14−位の間が単結合である)−15−ケト−PG類の一部には、天然PG類の代謝における酵素の作用によって自然に生じる物質がある。また、15−ケト−PG化合物の一部には、眼圧降下効果を有し、高眼圧症および緑内障の処置に有効なものがあることも知られている(引用により本出願にそのすべての内容が含まれる、米国特許第5001153号;5151444号;5166178号および5212200号)。
【0009】
15−ケト−PG化合物はFPレセプターに対して実質的に親和性を有さないことが知られている。例えば、高眼圧症および緑内障の処置用の医薬組成物として眼投与されている、「レスキュラ(Rescula)(登録商標)」という点眼剤は、その活性成分として15−位にケトを有する代謝型プロスタグランジンアナログであるイソプロピルウノプロストン、即ち、13,14−ジヒドロ−15−ケト−20−エチル−PGF2α−イソプロピルエステルを含み、FPレセプターやその他のPGレセプターに対して実質的に作用しない。一日中眼圧を降下させるためには、イソプロピルウノプロストンを少なくとも1日2回投与する必要がある。
【0010】
このように、15−位にケトを有する代謝型PGアナログの単回投与により一日中眼圧を降下させる効果を提供することは難しいと考えられてきた。
【0011】
一方、副作用の観点からは、本発明者はすでに、15−位がケト体のPG化合物を含むFPレセプターやその他のPGレセプターに対して実質的にまたは事実上親和性を有さない化合物が、虹彩への色素沈着を実質的に引き起こさず(米国特許出願公報第20020022644号)、結膜の充血などの眼刺激を実質的に引き起こさない(米国仮特許出願第60/308589号)ということを見出している。これらの引用文献の内容は、引用により本出願に含まれる。
【0012】
しかし、15−位にヒドロキシ基を有するラタノプロストを含有する点眼剤「キサラタン(登録商標)」は、FPレセプターに対して強い親和性を有し、EPレセプターなどのその他のPGレセプターに対しても親和性を有する。このため、虹彩への色素沈着、結膜充血のような眼刺激および結膜浮腫を含む、臨床投与用量における点眼剤「キサラタン(登録商標)」の問題のある副作用が報告されている(American Journal of Ophthalmology 2001; 131: 631−635, Survey of Ophthalmology 1997; 41: S105−S110,これら引用文献は引用により本出願にその内容が含まれる)。
【0013】
それゆえ、高眼圧症および緑内障の処置において対象の眼圧を効果的に降下させることができ、実質的に副作用がないか、あるいは副作用が少ない、1日1回の投与で一日中眼圧を降下させておくことができる医薬組成物の開発が望まれている。
【0014】
(発明の開示)
本発明者は15−ケト−プロスタグランジン化合物の生物活性について鋭意検討した結果、ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物が、1日1回の眼局所投与によって哺乳類対象において一日中眼圧を効果的に降下させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
したがって、本発明は処置を必要とする哺乳類対象の眼に、ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物の有効量を1日1回投与することを含む、高眼圧症および緑内障の処置方法に関する。
【0016】
本発明はまた、ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物を有効量含有し、対象の眼に1日1回投与される哺乳類対象の高眼圧症および緑内障の処置用眼科用組成物にも関する。
【0017】
本発明はさらに、哺乳類対象の高眼圧症および緑内障の治療用眼科用組成物の製造のための、ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物の使用にも関し、該組成物は対象の眼に1日1回投与される。
【0018】
本発明において、「15−ケト−プロスタグランジン化合物」(以後「15−ケト−PG化合物」と称する)は、五員環の配置、二重結合の数、置換基の有無、あるいはα鎖またはω鎖におけるその他の修飾にかかわりなく、プロスタン酸骨格の15−位においてヒドロキシ基の代わりにオキソ基を有する化合物のあらゆる誘導体またはアナログ(置換された誘導体を含む)を含むものであってよい。
【0019】
本出願において用いる15−ケト−PG化合物の命名法は、上記式(A)に表されたプロスタン酸の番号付けシステムに基づく。
【0020】
本発明において用いられる好適な化合物は下記式(I)で表される:
【化5】
Figure 2004521960
[式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
Aは、−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
Bは、−CH−CH−、−CH=CH−または−C≡C−;
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和2価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素残基における1または複数の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄原子によって置換されていてもよい;そして、
Raは、末端がシクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環−オキシ基で置換された、飽和または不飽和低〜中級脂肪族炭化水素残基]。
【0021】
(発明の好適な態様)
上述の化合物の中で特に好ましい化合物の群を下記式(II)によって示す:
【化6】
Figure 2004521960
[式中、LおよびMは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
Aは、−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
Bは、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−;
およびXは、水素、低級アルキルまたはハロゲン;
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和2価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素残基における1または複数の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄原子によって置換されていてもよい;
は、単結合または低級アルキレン;そして、
は、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環−オキシ基]。
【0022】
上記式中、RおよびRaの定義における「不飽和」の語は、主鎖および/または側鎖の炭素原子間の結合として、1つまたはそれ以上の二重結合および/または三重結合を孤立、分離または連続して含むことを意味する。通常の命名法に従って、連続する2つの位置間の不飽和結合は若い方の位置番号を表示することにより示し、連続しない2つの位置間の不飽和結合は両方の位置番号を表示して示す。
【0023】
「低〜中級脂肪族炭化水素」の語は、炭素原子数1〜14の直鎖または分枝鎖(ただし、側鎖は炭素原子数1〜3のものが好ましい)を有する炭化水素基を意味し、好ましくはRの場合炭素原子数1〜10、特に6〜10、Raの場合炭素原子数1〜10、特に1〜8の炭化水素基である。
【0024】
「ハロゲン原子」の語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
【0025】
「低級」の語は、特にことわりのない限り炭素原子数1〜6を有する基を包含するものである。
【0026】
「低級アルキル」の語は、炭素原子数1〜6の直鎖または分枝状の飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。
【0027】
「低級アルコキシ」の語は、低級アルキルが上述と同意義である低級アルキル−O−基を意味する。
【0028】
「ヒドロキシ(低級)アルキル」の語は、少なくとも1つのヒドロキシ基で置換された上記のような低級アルキルを意味し、例えばヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチルおよび1−メチル−1−ヒドロキシエチルである。
【0029】
「低級アルカノイルオキシ」の語は、式RCO−O−(ここで、RCO−は上記のような低級アルキル基が酸化されて生じるアシル基、例えばアセチル)で示される基を意味する。
【0030】
「シクロ(低級)アルキル」の語は、炭素原子3個以上を含む上記のような低級アルキル基が閉環して生ずる環状基であり、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルを含む。
【0031】
「シクロ(低級)アルキルオキシ」の語は、シクロ(低級)アルキルが上述と同意義であるシクロ(低級)アルキル−O−基を意味する。
【0032】
「アリール」の語は、非置換または置換の芳香性炭化水素環基を包含し、(好ましくは単環式基の)、例えばフェニル、トリル、キシリルが例示される。置換基としては、ハロゲン原子、ハロ(低級)アルキル(ここで、ハロゲン原子および低級アルキルは前記の意味)が含まれる。
【0033】
「アリールオキシ」の語は、式ArO−(ここで、Arは上記のようなアリール)で示される基を意味する。
【0034】
「複素環基」の語としては、置換されていてもよい炭素原子および、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1種または2種のヘテロ原子を1〜4個、好ましくは1〜3個含む、5〜14員環、好ましくは5〜10員環の、単環式〜3環式、好ましくは単環式の複素環基が含まれる。複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジニル基、2−ピロリニル基、ピロリジニル基、2−イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、インドリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、プリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズイミダゾリニル基、ベンゾチアゾリル基、フェノチアジニル基などが例示される。置換基としてはハロゲン、ハロゲン置換低級アルキル基(ここで、ハロゲンおよび低級アルキル基は前記の意味)が例示される。
【0035】
「複素環オキシ基」の語は、式HcO−(ここでHcは上記のような複素環基)で示される基を意味する。
【0036】
Aの「官能性誘導体」の語は、塩(好ましくは、医薬上許容し得る塩)、エーテル、エステルおよびアミド類を含む。
【0037】
適当な「医薬上許容し得る塩」としては、慣用される非毒性塩を含み、無機塩基との塩、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩;または有機塩基との塩、例えばアミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノエタノールアミン塩、プロカイン塩、カフェイン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩、リジン塩等)、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から常套の反応によってまたは塩交換によって製造し得る。
【0038】
エーテルの例としてはアルキルエーテル、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、t−ブチルエーテル、ペンチルエーテル、1−シクロプロピルエチルエーテル等の低級アルキルエーテル、オクチルエーテル、ジエチルヘキシルエーテル、ラウリルエーテル、セチルエーテル等の中級または高級アルキルエーテル、オレイルエーテル、リノレニルエーテル等の不飽和エーテル、ビニルエーテル、アリルエーテル等の低級アルケニルエーテル、エチニルエーテル、プロピニルエーテル等の低級アルキニルエーテル、ヒドロキシエチルエーテル、ヒドロキシイソプロピルエーテルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエーテル、メトキシメチルエーテル、1−メトキシエチルエーテル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエーテル、および例えばフェニルエーテル、トシルエーテル、t−ブチルフェニルエーテル、サリチルエーテル、3,4−ジメトキシフェニルエーテル、ベンズアミドフェニルエーテル等の所望により置換されたアリールエーテル、ベンジルエーテル、トリチルエーテル、ベンズヒドリルエーテル等のアリール(低級)アルキルエーテルが挙げられる。
【0039】
エステルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等の低級アルキルエステル、ビニルエステル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル、エチニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニルエステル、ヒドロキシエチルエステルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエステル、メトキシメチルエステル、1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエステルのような脂肪族エステルおよび例えばフェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の所望により置換されたアリールエステル、ベンジルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のアリール(低級)アルキルエステルが挙げられる。
【0040】
Aのアミドは、式−CONR’R”(式中、R’およびR”はそれぞれ水素原子、低級アルキル、アリール、アルキル−またはアリール−スルホニル、低級アルケニルおよび低級アルキニル)で示される基であり、例えばメチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミド、ジエチルアミド等の低級アルキルアミド、アニリド、トルイジド等のアリールアミド、メチルスルホニルアミド、エチルスルホニルアミド、トリルスルホニルアミド等のアルキルもしくはアリールスルホニルアミド等が挙げられる。
【0041】
好ましいLおよびMの例は、いわゆるPGFタイプと称される5員環構造を有するヒドロキシを含む。
【0042】
好ましいAは、−COOH、その医薬上許容し得る塩、エステルまたはアミドである。
【0043】
好ましいBは、いわゆる13,14−ジヒドロタイプの構造を提供する−CH−CH−である。
【0044】
好ましいXおよびXの例は、少なくともそれらの1つがハロゲンであり、より好ましくはそれらの両方がハロゲンであり、特にいわゆる16,16−ジフルオロタイプの構造を提供するフッ素が好ましい。
【0045】
好ましいRは、炭素原子数1〜10であり、特に好ましくは炭素原子数6〜10の炭化水素残基である。1または複数の炭素原子、好ましくはRの1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄原子で置換されていてもよい。
【0046】
の具体例としては、例えば、次のものが挙げられる。
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH
−CH−CH−CH−CH−O−CH−、
−CH−CH=CH−CH−O−CH−、
−CH−C≡C−CH−O−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH

【0047】
好ましいRaは、その末端が、アリールまたはアリールオキシ基で置換された、1−10炭素原子、より好ましくは1−8炭素原子を有する炭化水素残基である。
【0048】
上記式(I)および(II)における環、および、α−および/またはω−鎖の配置は、天然PG類の配置と同じであっても異なっていてもよい。しかしながら、この発明は、天然タイプの配置を有する化合物および非天然タイプの配置を有する化合物の混合物も包含する。
【0049】
本発明において用いる化合物の典型的な例は、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−プロスタグランジンF化合物、13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−プロスタグランジン化合物、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物およびそれらの誘導体またはアナログである。
【0050】
本発明の15−ケト−PG化合物は、11位のヒドロキシと15位のオキソ間のへミアセタール形成により、ケト−ヘミアセタール平衡を生ずる場合がある。
【0051】
このような互変異性体が存在する場合、両異性体の存在比率は該分子の他の部分の構造または置換基の種類により変動し、場合によっては一方の異性体が圧倒的に存在することもあるが、この発明において用いられる15−ケト−PG化合物はこれら両者を含むものとする。このような異性体の存在の有無にかかわりなくケト型の構造式または命名法によって化合物を表わすことがあるが、これは便宜上のものであってヘミアセタール型の化合物を排除しようとするものではない。
【0052】
この発明においては、個々の互変異性体、その混合物、または光学異性体、その混合物、ラセミ混合物、その他の立体異性体等の異性体も、同じ目的に使用することが可能である。
【0053】
本発明において用いられる化合物の一部は米国特許第5073569号、5166174号、5221763号、5212324号、5739161号、および6242485号(これらの引用文献は引用により本出願にその内容が含まれる)に開示された方法によって製造し得る。
【0054】
「処置」の語は、病状の予防、治療、症状の軽減、症状の減退、症状の進行の阻止などのあらゆる制御手段を含む。
【0055】
「そのような処置を必要とする対象」の語は、眼圧の降下が望まれる、例えば、緑内障および高眼圧症などの疾患をわずらう対象、または、上記のような疾患を患いやすい対象を意味する。対象はヒトを含むいかなる哺乳類対象であってもよい。
【0056】
本発明によると、上記の15−ケト−PG化合物は眼科用組成物として処方され、哺乳類対象に1日1回眼局所投与される。本発明の眼科用組成物は点眼剤および眼軟膏などの眼科分野において用いられる眼局所投与用のいかなる形態であってもよい。眼科用組成物は、当該技術分野でよく知られている方法で調製すればよい。
【0057】
点眼剤は活性成分を無菌の水溶液、例えば食塩水、緩衝液等に溶解させることによって調製し得る。点眼組成物は、用時溶解用の活性成分を含有する混合粉末組成物であってもよい。
【0058】
EP−A−0406791号に記載されているもののような点眼剤が本発明に用いるのに好ましい(引用文献はその内容が引用により本出願に含まれる)。所望であれば、従来からの点眼剤に通常用いられていた添加剤を加えてもよい。そのような添加剤には等張化剤(例えば塩化ナトリウム)、緩衝剤(例えばホウ酸、リン酸1水素ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム)、保存剤(例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール)、増粘剤(例えばラクトース、マンニトール、マルトースなどの糖類;ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウムなどのヒアルロン酸またはその塩;コンドロイチン硫酸などのムコ多糖;ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、架橋されたポリアクリル酸)が含まれる。
【0059】
点眼剤は保存剤を含まない無菌のユニット・ドーズ・タイプ点眼剤として調剤してもよい。
【0060】
眼軟膏も当該技術分野で従来から知られている方法で調製することができる。例えば、活性成分を無菌条件下で既知の眼軟膏に従来から用いられている基剤成分と混合することによって調製できる。眼軟膏用基剤成分の例には、ワセリン、ゼレン50、プラスチベース(Plastibase)およびマクロゴール(macrogol)が含まれるがそれらに限定されるわけではない。さらに、親水性を増加させるために界面活性剤を組成物に添加してもよい。眼軟膏はまた、所望であれば保存剤などの上記の添加剤を含んでいてもよい。
【0061】
本発明において用いられる活性成分の投与量は、対象の性別、年齢、体重、処置すべき症状、望まれる処置効果、投与方法、処置期間などによって変動する。典型的には、0.0001%−10%の活性成分を含有する点眼剤組成物を1日1回点眼する。眼軟膏組成物を用いる場合、0.0001%−10%の活性成分を含有する組成物を1日1回投与する。
【0062】
本発明の眼科用組成物は、単一の活性成分を含んでいてもよいし、2またはそれ以上の活性成分を組み合わせて含んでいてもよい。複数の活性成分の組み合わせにおいて、それぞれの含量はそれらの処置効果および安全性を考慮して好適なように増加または減少させるとよい。
【0063】
さらに、本発明の組成物は本発明の目的に反しない限り、その他の医薬上活性な成分を含んでいてもよい。
【0064】
本発明によると、本発明の眼科用組成物の1日1回の投与により、一日中眼圧を降下させておくことができる。さらに、本発明者らによって既に見出されているように、上記の15−ケト−プロスタグランジン化合物は、虹彩への色素沈着や結膜充血などの眼刺激を実質的に引き起こさない。
【0065】
本発明を以下の実施例に言及してさらに詳細に記載するが、これらは本発明を限定する意図のものではない。
【0066】
実施例1
1)試験方法
雄性カニクイザル(8匹のサル、体重3.0−4.5kg)を用いた。サルの右眼に30μL/眼の0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤、0.005%13,14−ジヒドロ−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル(ラタノプロスト)点眼剤、または媒体を、少なくとも7日間間隔をあけて1回投与し、それぞれの動物の眼圧を測定した。
【0067】
2)眼圧の測定
7.5−10mg/kgの塩酸ケタミン(ケタラール(登録商標)50、三共(株))の筋内注射によって全身麻酔をかけて動物を座った位置で固定し、その眼表面を0.4%オキシブプロカイン塩酸塩(ベノキシール(登録商標)0.4%溶液、参天製薬(株))によって麻酔をかけた。その後、眼圧をニューマトノメーター(pneumatonometer)(Model 30 Classic, Mentor O & O, Inc)を用いて測定した。試験物質の投与前(0時間)および投与2、4、8、12および24時間後に眼圧を測定した。
【0068】
3)統計分析
各試験群から得た時間0からの眼圧変化(△眼圧)を、各測定時において媒体−投与対照群において得た眼圧変化と比較した。統計分析をダンネット多重比較試験(Dunnett’s multiple comparison test)によって行った。危険率5%未満を統計的に有意であると評価した。
【0069】
4)結果
結果を図1に示す。0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤の単回投与により、投与後4、8および12時間後の眼圧がそれぞれ、2.3±0.4、2.1±0.4および2.4±0.5mmHg、有意に降下した。
【0070】
測定のいずれの時点においても13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステルの群と13,14−ジヒドロ−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル(ラタノプロスト)の群とで△眼圧の間に有意差はなかった。したがって、これら2つの物質は効果の強度および持続時間の点では同様の眼圧降下効果を示した。
【0071】
この結果は、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステルは単回投与によって、眼圧を降下させることができ、そして降下した眼圧を一日中維持することができるということを示す。
【0072】
実施例2
1)試験方法
雄性カニクイザル(8匹のサル、体重3.0−4.5kg)を用いた。サルの右眼に30μL/眼の0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤、または、0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤を投与し、左眼に30μL/眼の生理食塩水を投与した。動物の眼圧を測定した。
【0073】
2)眼圧の測定
7.5−10mg/kgの塩酸ケタミン(ケタラール(登録商標)50、三共(株))の筋内注射によって全身麻酔をかけて動物を座った位置で固定し、その眼表面を0.4%オキシブプロカイン塩酸塩(ベノキシール(登録商標)0.4%溶液、参天製薬(株))によって麻酔をかけた。その後、眼圧をニューマトノメーター(pneumatonometer)(Model 30 Classic, Mentor O & O, Inc)を用いて測定した。試験物質の投与前(0時間)および投与2、4、8、12および24時間後に眼圧を測定した。
【0074】
3)結果
各測定時において各試験眼(左眼)から得た時間0からの眼圧変化(△眼圧)を、媒体投与眼(対照群)において得た眼圧変化と比較した。結果を図2および図3に示す。
【0075】
これらの結果は、13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−PGF2α−イソプロピルエステルおよび13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステルの両方が、単回投与によって眼圧を降下させることができ、そして降下した眼圧を一日中維持することができるということを示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤と、0.005%13,14−ジヒドロ−17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤の局所投与の、正常サルの眼圧に対する効果を示す:時間0からの眼圧変化(△眼圧)が示される。対照と比較して、**p<0.01、p<0.05(ダンネット試験(Dunnett’s test))。
【図2】図2は、0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤の局所投与の、正常サルの眼圧に対する効果を示す:時間0からの眼圧変化(△眼圧)が示される。
【図3】図3は、0.005%13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−PGF2α−イソプロピルエステル点眼剤の局所投与の、正常サルの眼圧に対する効果を示す:時間0からの眼圧変化(△眼圧)が示される。

Claims (18)

  1. 処置を必要とする哺乳類対象の眼に、ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物の有効量を、1日1回投与することを含む、高眼圧症および緑内障の処置方法。
  2. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が下記式(I)によって表される化合物である請求項1に記載の方法:
    Figure 2004521960
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
    Aは、−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
    Bは、−CH−CH−、−CH=CH−または−C≡C−;
    は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和2価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素残基における1または複数の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄原子によって置換されていてもよい;
    Raは、末端がシクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環−オキシ基で置換された、飽和または不飽和低〜中級脂肪族炭化水素残基]。
  3. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−プロスタグランジン化合物である、請求項1に記載の方法。
  4. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項1に記載の方法。
  5. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−プロスタグランジン化合物である、請求項1に記載の方法。
  6. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項1に記載の方法。
  7. ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物を有効量含有し、対象の眼に1日1回投与される、哺乳類対象の高眼圧症および緑内障の処置用眼科用組成物。
  8. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が下記式(I)で表される化合物である、請求項7に記載の組成物:
    Figure 2004521960
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
    Aは、−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
    Bは、−CH−CH−、−CH=CH−または−C≡C−;
    は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和2価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素残基における1または複数の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄原子によって置換されていてもよい;そして、
    Raは、末端がシクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環−オキシ基で置換された、飽和または不飽和低〜中級脂肪族炭化水素残基]。
  9. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−プロスタグランジン化合物である、請求項7に記載の組成物。
  10. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項7に記載の組成物。
  11. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−プロスタグランジン化合物である、請求項7に記載の組成物。
  12. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項7に記載の組成物。
  13. ω鎖末端に環構造を有する15−ケト−プロスタグランジン化合物の、哺乳類対象の高眼圧症および緑内障の処置用眼科用組成物の製造のための使用であって、該組成物が対象の眼に1日1回投与されるものである使用。
  14. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が下記式(I)によって表される化合物である、請求項13に記載の使用。
    Figure 2004521960
    [式中、L、MおよびNは、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
    Aは、−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
    Bは、−CH−CH−、−CH=CH−または−C≡C−;
    は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和2価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素残基における1または複数の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄原子によって置換されていてもよい;そして、
    Raは、末端がシクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環−オキシ基で置換された、飽和または不飽和低〜中級脂肪族炭化水素残基]。
  15. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−プロスタグランジン化合物である、請求項13に記載の使用。
  16. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェニル−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項13に記載の使用。
  17. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−18−フェニル−19,20−ジノール−プロスタグランジン化合物である、請求項13に記載の使用。
  18. 15−ケト−プロスタグランジン化合物が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−17−フェノキシ−18,19,20−トリノール−プロスタグランジン化合物である、請求項13に記載の使用。
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