JP2004521066A - 併用療法用ビトロネクチン受容体アンタゴニスト医薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、患者のコンビネーション療法において癌の診断や処置に有用な、式
(Q)d−Ln−Ch (I)
の化合物を含む、新規キットおよび組成物に関する。
本発明は、慢性関節リウマチの処置に有用な新規化合物を提供する。該医薬は、血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および治療上有効な放射性同位体または診断上有効な撮像可能部分を構成要素とする。
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本発明は、慢性関節リウマチの処置に有用な新規化合物を提供する。該医薬は、血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および治療上有効な放射性同位体または診断上有効な撮像可能部分を構成要素とする。
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、癌の診断および処置に有用な新規医薬、患者の腫瘍を撮像する方法、および患者の癌を処置する方法を提供する。また本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容できる塩と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤とを含む新規医薬組成物および併用療法に関する。さらに本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容できる塩と、光増感剤とを含む新規医薬組成物および併用療法に関する。これらの医薬は、腫瘍脈管構造に発現されるビトロネクチン受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および治療上有効な放射性同位体または診断上有効な撮像可能部分を構成要素とする。治療上有効な放射性同位体は、細胞毒性を示すのに十分なガンマ線またはアルファ粒子を放出する。撮像可能部分はガンマ線または陽電子を放出する放射性同位体、磁気共鳴撮像用造影剤、X線造影剤、または超音波造影剤である。
【0002】
(発明の背景)
癌は米国および世界中で公衆衛生上重大な問題になっている。1998年に新たに浸潤癌と診断される症例は100万例を越えるだろうと見積もられている。この疾患の最も一般的な形態は肺、乳房、前立腺、結腸および直腸の固形腫瘍である。癌は通例、インビトロ検査と撮像法の併用によって診断される。撮像法には、例えばX線コンピュータ断層撮影、磁気共鳴撮像法、超音波撮像法および放射性核種シンチグラフィーなどがある。多くの場合、X線CT、MRIおよび超音波によって得られる画像の質を向上させるために、患者には造影剤が投与され、放射性核種シンチグラフィーの場合は腫瘍に局在化する放射性医薬の投与が必要である。
【0003】
通例、癌の処置には、疾患のタイプおよび程度に応じて、外部ビーム放射線療法および化学療法が、単独でまたは組み合わせて使用される。多くの化学療法剤を利用することができるが、それらは全て正常組織との比較で腫瘍に対して特異性がなく、その結果、相当な副作用が起こるという欠点がある。これらの処置方式には、その有効性にも限界があることは、多くの癌タイプ、特に、より一般的な固形腫瘍疾患が、高い死亡率を示すことによって証明されているとおりである。より有効で特異的な処置手段が現在も求められている。
【0004】
癌の診断には様々な撮像法を利用できるにもかかわらず、依然として、改良された方法が必要とされている。特に、癌と他の病的状態または良性の生理的異常とをより良く識別することができる方法が必要とされている。この望ましい改良を達成する一つの手段は、腫瘍でしか発現しない受容体または腫瘍では他の組織より著しく強く発現する受容体に結合することによって腫瘍に特異的に局在化する金属医薬を患者に投与することだろう。そうすれば、ある種の放射性医薬の場合はその撮像可能な放射によって、また磁気共鳴撮像用造影剤の場合はごく近傍にある水の緩和速度に対するその影響によって、金属医薬の位置を外部から検出することができるだろう。
【0005】
金属医薬が粒子を放出する放射性同位体を構成要素とする場合は、この腫瘍特異的金属医薬によるアプローチを、癌の処置にも利用することができる。腫瘍部位での同位体の放射性崩壊は、腫瘍細胞に対して毒性を示すのに十分な電離放射をもたらすだろう。腫瘍に対するこのアプローチの特異性によって細胞毒性剤にばく露される正常組織の量は最小限に抑えられるので、有効性が高く副作用の少ない処置を施すことができる。
【0006】
癌の撮像および処置にこれらの望ましい改良を加えるために今までに行なわれてきた努力は、放射性核種で標識された、腫瘍細胞表面受容体に結合するモノクローナル抗体、抗体断片および他のタンパク質またはポリペプチドの使用に集中している。これらの放射性医薬の特異性は極めて高いことが多いが、これらの放射性医薬には欠点がいくつかある。第1に、これらは分子量が大きいので、一般に血流から除去される速度が遅く、結果として画像の血液バックグラウンドが持続することになる。また、これらはその分子量ゆえに、腫瘍部位で容易には血管外遊出せず、遊出しても血管外空間を通って腫瘍細胞表面までゆっくりとしか拡散しない。その結果、受容体に到達する放射性医薬はごく限られた量になり、そのため、撮像の際のシグナル強度が極めて弱くなり、細胞毒作用も処置には不十分になる。
【0007】
癌の撮像および治療に向けたもう一つのアプローチとして、腫瘍細胞受容体に結合する小分子、例えばペプチドなどが利用されている。In−111で標識されたソマトスタチン受容体結合ペプチドであるIn−111−DTPA−D−Phe1−オクテオチドは、多くの国で、ソマトスタチン受容体を発現させる腫瘍の撮像に臨床使用されている(Bakerら,Life Sci.,1991,49,1583−91およびKrenningら,Eur.J.Nucl.Med.,1993,20,716−31)。このようなタイプの癌の処置に、この放射性医薬をさらに高用量で用いることも検討されている(Krenningら,Digestion,1996,57,57−61)。いくつかのグループは、In−111―DTPA−D−Phe1−オクテオチドのTc−99m標識類似物を撮像に使用すること、およびRe−186標識類似体を治療に使用することを検討している(Flanaganら,米国特許第5,556,939号、Lyleら,米国特許第5,382,654号およびAlbertら,米国特許第5,650,134号)。
【0008】
血管新生は既存の毛細管または後毛細血管細静脈から新しい血管が形成されるプロセスであり、例えば排卵、胚発生、創傷治癒および心筋層での側副血管生成など、様々な生理的プロセスの重要な一要素である。またこれは、腫瘍の成長および転移、糖尿病性網膜症、ならびに黄斑変性症などといった数多くの病的状態でも中心的役割を果たす。このプロセスは様々なサイトカインおよび成長因子に応答して既存の血管内皮細胞が活性化されることによって始まる。腫瘍が放出するサイトカインまたは血管新生因子は、それらの因子に特異的な細胞表面受容体と相互作用することによって、血管内皮細胞を刺激する。活性化された内皮細胞は、血管の基底膜を分解する酵素を分泌する。次に、内皮細胞が増殖し、腫瘍組織に侵入する。内皮細胞は分化して管腔を形成し、既存の血管から新しい血管を派生させる。次に、新しい血管は腫瘍に栄養素を供給して腫瘍のさらなる成長を可能にすると共に、転移の経路となる。
【0009】
正常な状態では、内皮細胞増殖は極めて遅いプロセスであるが、胚形成、排卵および創傷治癒中は短期間、これが増加する。この細胞回転の一時的増加は、多数の成長刺激因子および成長抑制因子の組合わせによって支配されている。病的血管新生では、この正常時の平衡状態が乱され、その結果、内皮細胞増殖が増加し続ける。今までに同定された血管新生促進因子の例には、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、アンギオゲニン、TGF−α、TGF−β、血管内皮成長因子(VEGF)などがあり、一方、インターフェロンα、インターフェロンβおよびトロンボスポンジンは血管新生抑制因子の例である。
【0010】
細胞外マトリックスにおける内皮細胞の増殖と移動は、様々な細胞接着分子との相互作用によって媒介される(Folkman,J.,Nature Medicine,1995,1,27−31)。インテグリンは多様なヘテロ二量体型細胞表面受容体のファミリーであり、この受容体によって内皮細胞は細胞外マトリックス、他の内皮細胞および他の細胞に付着する。インテグリンαvβ3は、露出したトリペプチドArg−Gly−Asp部分を持つ多様な細胞外マトリックスタンパク質の受容体であり、そのリガンド、例えばビトロネクチン、フィブロネクチンおよびフィブリノゲンなどへの細胞接着を媒介する。インテグリンαvβ3は正常な血管にはごくわずかしか発現されないが、様々なヒト腫瘍内の血管細胞では、かなりアップレギュレートされる。αvβ3受容体の役割は、内皮細胞と細胞外マトリックスの相互作用を媒介し、血管新生シグナル、腫瘍細胞集団への細胞の移動を促進することである。bFGFまたはTNF−αによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3の作用に依存するが、VEGFによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3に依存する(Chereshら,Science,1955,270,1500−2)。内皮細胞表面でのインテグリンα1β1およびα2β1の発現の誘導は、VEGFが血管新生を促進するもう一つの重要な機序である(Sengerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,84,13612−7)。
【0011】
血管新生因子は、受容体チロシンキナーゼEGFR、FGFR、PDGFR、Flk−1/KDR、Flt−1、Tek、Tie、ニューロピリン−1、エンドグリン(endoglin)、エンドシアリン(endosialin)およびAxlなどの内皮細胞表面受容体と相互作用する。受容体Flk−1/KDR、ニューロピリン−1およびFlt−1はVEGFを認識し、これらの相互作用はVEGFが誘導する血管新生に重要な役割を果たす。受容体チロシンキナーゼのTieサブファミリーも血管形成中に顕著に発現される。
【0012】
腫瘍の成長および転移には血管新生が重要であることから、このプロセスを妨害または防止するために、多くの化学療法的アプローチが開発されている。これらのアプローチの一つでは、アンジオスタチンやエンドスタチンなどの抗血管新生タンパク質を使用する。アンジオスタチンはプラスミノゲンの38kDa断片であり、内皮細胞増殖の強力な阻害剤であることが動物モデルで示されている(O’Reillyら,Cell,1994,79,315−328)。エンドスタチンはコラーゲンXVIIIの20kDa C末端断片であり、やはり強力な阻害剤であることが示されている(O’Reillyら,Cell,1997,88,277−285)。エンドスタチンによる全身治療は、動物モデルでは強い抗腫瘍活性をもたらすことが示されている。しかし、生物学的起源を持つこれら化学療法剤のヒト臨床試験では、利用能の欠如が障害となっている。
【0013】
抗血管新生療法に向けたもう一つのアプローチは、血管新生脈管構造に発現される内皮細胞表面受容体と相互作用するターゲティング部分を使用して、そのターゲティング部分に化学療法剤を取付けることである。BurrowsおよびThorpeのProc.Nat.Acad.Sci,USA,1993,90,8996−9000には、抗体−免疫毒素結合体を利用して、マウスモデルの腫瘍を腫瘍血管の破壊によって根絶したことが記載されている。抗体は、内皮細胞の主要組織適合性複合体クラスII抗原に対して産生され、細胞毒性剤である脱グリコシル化リシンA鎖に接合された。この研究グループ(Clin.Can.Res.,1995,1,1623−1634)は、内皮細胞表面受容体エンドグリンに対して産生させた抗体を脱グリコシル化リシンA鎖に接合した結合体の使用も検討した。マウスモデルではこれらの結合体はどちらも強力な抗腫瘍活性を示した。しかし、どちらも、定型的にヒトに使用するには、欠点が残っている。ほとんどの抗体または抗体以外の大きい外来タンパク質がそうであるように、免疫学的毒性の危険はかなり高く、そのためにヒトへの投与は制限されるか、不可能になる可能性がある。また、脈管構造ターゲティングは取付けた化学療法剤の局所濃度を向上させるが、これらの薬剤が細胞毒性を示すには、抗体担体から切り離されて、細胞内に輸送されるか拡散する必要が残っている。
【0014】
したがって、拡散しにくいまたは輸送されにくい、免疫学的毒性を持つ可能性がある、利用率が低い、そして/または特異性に欠ける、という欠点を持たない抗血管新生医薬および腫瘍撮像剤または新生脈管構造撮像剤を提供することが望ましい。
【0015】
固形腫瘍を持つ患者のために、より一層有効な処置選択肢が必要とされ続けている。現在の標準的化学療法および外部ビーム放射線措置では生存率がわずかに改善されるに過ぎない転移癌の場合は、特にそうである。
【0016】
細胞毒性化学療法剤は近年改良されたが、それでもなお、固形腫瘍を持つ患者の延命に関するこれらの化合物の有用性は、その毒性によって著しく制限されている。最近開発された異なる治療様式の併用、例えば外部ビーム照射と化学療法の併用(すなわち化学放射線療法)は、腫瘍進行の抑制および生活の質に多少の漸進的な利益をもたらした。癌腫の処置における近接照射療法とレーザー療法との併用処置は既に報告されている(Allenら,Am.J.Surg.150:71,1985;Schrayら,Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.11:403,1985;これらの文献はどちらも参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する)。また、癌における近接照射療法の一般的用法も、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成するNoriら,Surg.Clin.N.Amer.67:1093,1987に報告されている。しかし、全身化学療法も外部ビーム照射も許容できる治療係数を持たず、正常組織に対して許容しえない毒性を示すために制限されることが多い。抗血管新生薬を化学療法剤と組み合わせて用いる癌併用療法の思想は新しくはない。また、放射性標識抗体および抗体断片を使った標的インビボ放射線療法を化学療法と併用するという思想も既に報告されている(Stein R,Juweid M,Zhang C,ら,Clin.Cancer Res.,5:3199s−3206s,1999)。しかし、腫瘍の新生脈管構造でアップレギュレートされる受容体にターゲティングされる、血管新生標的治療用放射性医薬と、化学療法との併用は、今までに記載がない。したがって、固形腫瘍の処置に際して許容しえない相加的毒性を示すことなく相加的または相乗的な治療応答を得るために、腫瘍の新生脈管構造に局在化するようにターゲティングされる治療用放射性医薬および抗癌剤もしくは放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩の併用が必要とされている。
【0017】
各治療方式を単独で使用する場合と比較して、化学療法と血管新生標的治療用放射性医薬とを併用することの主な利点は、どちらかの処置を単独で行なう場合に比べて毒性の実質的な増加を伴うことなく腫瘍応答が改善されることである。腫瘍細胞を標的とする抗体と比較して、新生血管特異的な放射性医薬を使用することの利点は、処置対象の全身放射線被曝量がはるかに低くなることである。
【0018】
さらに、この処置方法で使用される放射性医薬化合物の受容体標的が腫瘍血管の内腔側に発現される場合は、これらの化合物が毛細血管床を横切って腫瘍そのものに結合する必要もない。
【0019】
したがって、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示すことなく腫瘍抑制が驚くほど増進されるように、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする、血管新生標的治療用放射性医薬および抗癌剤もしくは放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩の組合わせを提供することが望ましい。
【0020】
癌の処置には光線力学的療法も使用されている。光線力学的療法では感光剤を投与した後、光を照射してその光増感剤を励起し、よって細胞毒作用を生じさせる(Spearsの米国特許第4,512,762号および米国特許第4,566,636号、Kellyらの米国特許第6,235,767号)。
【0021】
光線力学的療法で使用される光増感剤は、自然の傾向として、もしくは特定の組織タイプに意図的にターゲティングされているために、またはその両者によって、悪性細胞に局在化することができる。照射を受けるとこれらは蛍光を発するので、標的組織の検出に関係する診断方法にも役立つだろう。しかし、さらに重要なのは、上記光増感剤が、この化合物によって吸収される波長の光を照射すると、上記光増感剤が局在化しているどの細胞またはどの組織に対しても、細胞毒作用を発揮する能力を持つことである。
【0022】
この治療法の一形態では、まず、特徴的な光吸収波長帯を持つ光増感剤を、一般的には経口的にまたは注射によって、患者に投与する。内部異常組織はある種の光増感剤を正常組織よりはるかに多く選択的に吸収することが知られている。標的細胞上の抗原と連結する抗体に結合した光反応性剤を使って、さらに効果的な選択性を得ることができる。光増感剤色素を吸収したまたは光増感剤色素と連結した癌組織または異常組織は、次いで、光増感剤の吸収波長または波長帯に相当する適当な波長または波長帯の光を投与することによって破壊される。
【0023】
ヘマトポルフィリン誘導体フィトフリンなどの光増感剤が知られている(Dougherty,T.J.(1987)「光増感剤:悪性腫瘍の治療および検出(Photosensitizers:therapy and detection of malignant tumours)」Photochem.Photobiol.,45,879−889、ならびにBoyle R.W.およびD.David(1996)「光線力学的増感剤の構造および生体分布相関(Structure and biodistribution relationships of photodynamic sensitizers)」Photochem.Photobiol.64,469−485)。また、Rodgersらの米国特許第6,225,333号には、様々な光増感剤、例えばナフタレノシアニン光増感剤、ポルフィリン類を含むテトラピロール系光増感剤、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類およびソラレン類などを使って癌の処置が開示されている。さらに、Mazurらの米国特許第6,229,048号には、光線力学的療法による固形腫瘍の処置方法であって、1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチルヘリアントロン; 1,6−ジ(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される光増感剤の投与を含む方法が開示されている。
【0024】
もう一つの方法では、670〜780nm付近の波長域を持つ光を使った光線力学的療法に、「緑色ポルフィリン類(green porphyrins)」が使用されている。例えばLevyらの米国特許第5,399,583号、Levyらの米国特許第4,920,143号、Levyらの米国特許第5,095,030号、およびLevyらの米国特許第5,171,749号などを参照されたい。
【0025】
ほとんどの光線力学的治療プロトコルでは、光増感剤が局在化している標的組織に照射光を到達させる方法を見つけなければならない。例えば、光放出バルーンカテーテルを使うか、ある形態の「リキッドライト(liquid light)」を、その「リキッドライト」が標的部位の脈管構造を灌流するように、血管樹に注入することができる(Spearsの米国特許第4,512,762号)。
【0026】
標的組織は、光ファイバーを通してレーザー源からの光を正確に誘導して異常組織を破壊することができるように、光ファイバーシステムによって処置部位を撮像することによって、視覚的にその位置が特定される。内部処置部位が身体の自然の開口部を通してアクセスできる場合であっても、標的組織を目に見えるようにして、処置部位に施す光治療を正確に導くために、内視鏡は通常必要である。Chenの米国特許第6,210,425号には、患者の体内にある内部処置部位を確認して光治療を施し、その部位を処置するための装置および方法が開示されている。
【0027】
したがって、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示すことなく腫瘍抑制が驚くほど増進されるように、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする、(光線力学的療法の一部としての)光増感剤、血管新生標的治療用放射性医薬、および抗癌剤もしくは放射線増感剤、またはその医薬的に許容できる塩の組合わせを提供することも望ましい。
【0028】
抗血管新生療法のもう一つの応用例は慢性関節リウマチ(RA)の処置への応用である。RAでは、浸潤マクロファージ、免疫細胞または炎症細胞による血管新生因子の過剰産生が、高度に血管化されたパンヌスの内部成長を引き起す。したがって、結果として形成される高度に血管化したパンヌスを破壊し、よって疾患を処置するための新しい医薬を得ることが望ましい。
【0029】
また、虚血または灌流不足に陥った身体領域での血流を改善するための治療的血管新生にも関心が集まりつつある。幾人かの研究者らが、局所的に投与される成長因子を使って、新しい脈管構造を肢または心臓に形成させている。この応用例には成長因子VEGFおよびbFGFが最もよく使用される。最近の刊行物には、Takeshita,S.ら,J.Clin.Invest.,1994,93,662−670、Schaper,W.およびSchaper,J.「Collateral Circulation:Heart,Brain,Kidney,Limbs」Kluwer Academic Publishers,ボストン,1993などがある。現在多くの研究室で研究されている主な応用例は心臓血流の改善および四肢の末梢血管血流の改善である。例えばHenry, T.ら(J.Amer.College Cardiology,1998,31,65A)には、治療的血管新生による心筋灌流の改善を目的とする組換えヒトVEGFの患者への使用が記載されている。患者にrhVEGFを注入し、処置の30日後および60日後に核灌流撮像法(nuclear perfusion imaging)で患者をモニターして、心筋灌流の改善が決定された。核灌流撮像法で改善を示したのは患者の約50%であったが、血管造影法では5/7が新しい側副血行路形成を示した。したがって、心臓血流の改善をモニターする方法であって、核灌流撮像法のように新しい側副血管の局所的結果を標的とするのではなく、新しい側副血管そのものを標的とする方法を発見することが望ましい。
【0030】
再狭窄、アテローム性動脈硬化、心筋再灌流傷害、ならびに心筋虚血、心筋気絶および心筋梗塞を含む数多くの心血管疾患の検出、撮像および診断が、改善を必要としている。最近、これらの疾患状態の全てで、インテグリン受容体αvβ3が重要な役割を果たすことが確認されている。
【0031】
例えば、血管形成術またはステント留置を受けた患者の約30〜50%に起こる再狭窄合併症では、新生内膜増殖と、最終的には再閉塞とが、激しく増殖するαvβ3発現血管平滑筋細胞によって引き起される(Cardiovascular Res.,1997,36,408−428、DDT,1997,2,187−199、Current Pharm.Design,1997,3,545−584)。
【0032】
アテローム性動脈硬化は、損傷部位での単球の動員および内膜下への移動をもたらす内膜内皮損傷から進行する。中膜平滑筋細胞の増殖および内膜層への移動を誘導する成長因子が放出される。移動する平滑筋細胞はαvβ3を発現させる。
【0033】
再灌流傷害では、好中球の遊出はインテグリン依存的であり、インテグリンは生境界領域への初期浸潤を和らげる。浸潤好中球におけるα5β1、α4β1およびαvβ5の誘導は、好中球が境界領域から壊死領域に移動するに伴って、再灌流後3〜5時間以内に起こる(Circulation,1999,100,I−275)。
【0034】
冠状動脈の急性または慢性閉塞は、虚血を軽減しようとして自然に側副血管が動員されるので、心臓における血管新生をもたらすことが知られている。しかし、結果として起こる血管新生は損傷を防ぐには不十分なので、通常は、漸進的な閉塞でも梗塞領域が生じる。心臓血管新生は成長因子VEGFおよびFGFの発現量の増加ならびに成長因子受容体flt−1およびflk−1/KDRのアップレギュレーションと関連づけられている(Drugs, 1999,58,391−396)。
【0035】
(発明の概要)
本発明の目的の一つは、腫瘍新生脈管構造で発現されるビトロネクチン受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および放射性同位体を構成要素とする抗血管新生医薬を提供することである。ビトロネクチン受容体結合化合物は放射性同位体を腫瘍新生脈管構造に向かわせる。β粒子またはα粒子を放出する放射性同位体は、細胞死をもたらす細胞毒性量の電離放射線を放出する。放射線には透過能があるので、細胞毒性剤が細胞毒性を示すために細胞内に拡散したり輸送されたりする必要はない。
【0036】
本発明のもう一つの目的は、慢性関節リウマチを処置するための医薬を提供することである。これらの医薬は、血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および細胞毒性放射線(すなわちβ粒子、α粒子、およびオージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子)を放出する放射性同位体を含む。慢性関節リウマチでは、浸潤マクロファージ、免疫細胞または炎症細胞による血管新生因子の過剰産生が、高度に血管化したパンヌスの内部成長を引き起す。したがって、細胞毒性放射線を放出する本発明の放射性医薬は、結果として形成される新しい血管新生脈管構造を破壊し、よって疾患を処置するために、使用することができるだろう。
【0037】
本発明のもう一つの目的は、本発明の放射性医薬と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤とを含む、併用療法用のキットおよび治療用放射性医薬組成物を提供することである。
【0038】
本発明のもう一つの目的は、本発明の放射性医薬と光増感剤とを含む、併用療法用のキットおよび治療用放射性医薬組成物を提供することである。
【0039】
本発明のもう一つの目的は、癌の処置方法であって、そのような処置を必要とする患者に、光線力学的療法と組み合わせて本発明の治療用放射性医薬組成物を投与することを含む方法を提供することである。
【0040】
本発明のもう一つの目的は、本発明の医薬の製造に役立つ化合物を提供することである。これらの化合物は、血管新生時または心血管疾患時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分を含む非ペプチドキノロンQ、所望により連結基Ln、および金属キレーター部分または金属結合部分Chを構成要素とする。これらの化合物は、金属キレーター部分または金属結合部分に結合した1または複数の保護基を持っていてもよい。保護基は長期貯蔵のために試薬の安定性を向上させ、放射性医薬を合成する直前または放射性医薬の合成と同時に除去される。もう一つの選択肢として、本発明の化合物は、血管新生時または心血管疾患時にアップレギュレートされる受容体に結合するペプチドまたはペプチドミメティックターゲティング部分Q、所望により連結基Ln、および界面活性剤Sfを構成要素とする。
【0041】
本発明の医薬は診断用途および/または治療用途に使用することができる。本発明の診断用放射性医薬は、診断上有用な放射性核種(すなわち撮像可能なガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオン)を含む医薬である。本発明の治療用放射性医薬は、治療上有用な放射性核種、電離放射線、例えばβ粒子、α粒子およびオージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子を放出する放射性金属イオンを含む放射性医薬である。
【0042】
ガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、ガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影による腫瘍の撮像に役立つ。ガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、治療的血管新生、急性または慢性冠状血管閉塞に応答して起こる自然の血管新生プロセス、血管形成術後の再狭窄、アテローム性動脈硬化および斑形成、ならびに再灌流傷害を、ガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影によって撮像するのにも役立つ。粒子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、細胞毒性線量の放射線を腫瘍に照射することによる癌の処置に役立つ。粒子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、血管新生脈管構造の形成を破壊することによる慢性関節リウマチの処置にも役立つ。常磁性金属イオンを含む医薬は磁気共鳴撮像用造影剤として有用である。1または複数の原子番号20以上のX線吸収原子または「重」原子を含む医薬は、X線造影剤として有用である。生体適合性ガスのマイクロバブル、液状担体、および界面活性剤マイクロスフェアを含む医薬は、超音波造影剤として有用である。
【0043】
(詳細な説明)
[1]したがって本発明は、第1の態様として、以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩、ならびに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩、ならびに医薬的に許容できる担体を含む癌処置用キットを提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化59】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化60】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化61】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシルで置換されたC1−5アルキル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化62】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化63】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0044】
[2]もう一つの態様として本発明は、複数の独立した容器を含み、前記容器の少なくとも1つが抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される1または複数の薬剤またはその医薬的に許容できる塩ならびに医薬的に許容できる担体を含み、もう一つの前記容器が以下の式(I)の化合物または医薬的に許容できるその塩を含む態様[1]のキットを提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化64】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化65】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化66】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化67】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化68】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0045】
[3]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン(ribomustin)、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン(nitracrine)、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン(fotemustine)、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム(elliptinium acetate)、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル(drogenil)、ブトシン(butocin)、カルモフール、ラゾキサン(razoxane)、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール(mitolactol)、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン(prednimustine)、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス(denileukin diftitox)、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子(leutinizing hormone releasing factor)からなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0046】
[4]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、およびリスリドからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0047】
[5]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、およびフォルメスタンからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0048】
[6]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0049】
[7]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0050】
[8]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[1]のキットを提供する:
【化69】
[式中、R1eは
【化70】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1eと−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化71】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0051】
[9]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化72】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化73】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化74】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化75】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、態様[1]または[8]のキットを提供する。
【0052】
[10]もう一つの態様として本発明は、Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[1]のキットを提供する。
【0053】
[11]もう一つの態様として本発明は、前記化合物が、群:
2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸、
【化76】
【化77】
【化78】
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−(2−(ビス(ホスホノメチル)アミノ)アセチルアミノ)ヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体、および
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
【化79】
【化80】
【化81】
【化82】
またはその医薬的に許容できる塩型から選択される態様[1]のキットを提供する。
【0054】
[12]もう一つの態様として本発明は、1または複数の補助配位子および還元剤をさらに含む態様[1]のキットを提供する。
【0055】
[13]もう一つの態様として本発明は、補助配位子がトリシンおよびTPPTSである態様[12]のキットを提供する。
【0056】
[14]もう一つの態様として本発明は、還元剤がスズ(II)である態様[12]のキットを提供する。
【0057】
[15]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩と、
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含む放射性医薬とを含む治療用放射性医薬組成物であって、前記ターゲティング部分が0〜1個の連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物である治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0058】
[16]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0059】
[17]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0060】
[18]もう一つの態様として本発明は、金属が、群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択され、かつ連結基が非ペプチドターゲティング部分とキレーターの間に存在する態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0061】
[19]もう一つの態様として本発明は、ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ受容体がαvβ3またはαvβ5である態様[18]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0062】
[20]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、
a)群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される金属、および
b)以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化83】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化84】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化85】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化86】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化87】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0063】
[21]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する:
【化88】
[式中、R1eは
【化89】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化90】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0064】
[22]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化91】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化92】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化93】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化94】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0065】
[23]もう一つの態様として本発明は、Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−I−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−((ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0066】
[24]放射性同位体が153Smである態様[18]の組成物。
【0067】
[25]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が177Luである態様[18]の組成物を提供する。
【0068】
[26]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化95】
【化96】
から選択される態様[25]の組成物を提供する。
【0069】
[27]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が90Yである態様[18]の組成物を提供する。
【0070】
[28]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化97】
【化98】
【化99】
から選択される態様[27]の組成物を提供する。
【0071】
[29]もう一つの態様として本発明は、患者の癌を処置する方法であって、
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分は連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分は血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される治療用放射性医薬またはその医薬的に許容できる塩と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩とを、当該処置を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
【0072】
[30]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬および薬剤の投与が同時に行なわれる態様[29]の方法を提供する。
【0073】
[31]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬および薬剤の投与が逐次的に行なわれる態様[29]の方法を提供する。
【0074】
[32]もう一つの態様として本発明は、癌が、肺、乳房、卵巣、胃、膵臓、喉頭、食道、精巣、肝臓、耳下腺、胆道、結腸、直腸、子宮頚、子宮、子宮内膜、腎臓、膀胱、前立腺、甲状腺の癌腫、扁平細胞癌、腺癌、小細胞癌、メラノーマ、グリオーマ、および神経芽細胞腫からなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0075】
[33]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0076】
[34]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1− アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0077】
[35]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が化学療法剤である態様[29]の方法を提供する。
【0078】
[36]もう一つの態様として本発明は、投与が注射または注入によって行なわれる態様[29]の癌処置方法を提供する。
【0079】
[37]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬が
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分は連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分は血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される、態様[29]の方法を提供する。
【0080】
[38]もう一つの態様として本発明は、ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、受容体がαvβ3またはαvβ5である態様[37]の方法を提供する。
【0081】
[39]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬が、
a)33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される放射性同位体、および
b)以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、態様[37」の方法を提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化100】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化101】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化102】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化103】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化104】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0082】
[40]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[39]の方法を提供する:
【化105】
[式中、R1eは
【化106】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化107】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0083】
[41]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化108】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化109】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化110】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化111】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
態様[39]の方法を提供する。
【0084】
[42]もう一つの態様として本発明は、Qが群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[39]の方法を提供する。
【0085】
[43]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が153Smである態様[37]の方法を提供する。
【0086】
[44]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が177Luである態様[37]の方法を提供する。
【0087】
[45]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化112】
【化113】
から選択される態様[44]の方法を提供する。
【0088】
[46]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が90Yである態様[37]の方法を提供する。
【0089】
[47]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化114】
【化115】
【化116】
から選択される態様[46]の方法を提供する。
【0090】
[48]もう一つの態様として本発明は、近接照射療法、外部ビーム照射、レーザー療法または外科的切除による癌の処置をさらに含む態様[29]の方法を提供する。
【0091】
[49]もう一つの態様として本発明は、包装材と、前記包装材に含まれている態様[15]の治療用放射性医薬組成物とを含むキットであって、前記治療用放射性医薬組成物が癌の処置に使用できることを示すラベルまたは添付文書が、前記包装材に含まれているキットを提供する。
【0092】
[50]もう一つの態様として本発明は、光増感剤をさらに含む態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0093】
[51]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[50]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0094】
[52]もう一つの態様として本発明は、さらに光増感剤を含む態様[49]のキットを提供する。
【0095】
[53]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[52]のキットを提供する。
【0096】
[54]もう一つの態様として本発明は、光線力学的療法で患者を処置することをさらに含む態様[29]の癌処置方法を提供する。
【0097】
[55]もう一つの態様として本発明は、光線力学的療法が、
a)本発明の治療用放射性医薬と、特徴的な光吸収波長帯を持ち異常組織によって優先的に吸収される感光剤(光反応性剤)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、そして
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
を含む、態様[54]の癌処置方法を提供する。
【0098】
[56]もう一つの態様として本発明は、感光剤を標的組織に選択的に結びつける結合剤を含めることによって、感光剤(光反応性剤)が標的組織に特異的にターゲティングされる、態様[55]の癌処置方法を提供する。
【0099】
[57]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[55]の癌処置方法を提供する。
【0100】
本発明のもう一つの側面は、癌の撮像剤として役立つ放射性医薬を調製するための診断キットである。本発明の診断キットは、所定の量の本発明の試薬を構成要素とする滅菌非発熱性製剤を含む1または複数のバイアルと、所望により他の成分、例えば1つまたは2つの補助配位子、還元剤、輸送配位子(transfer ligand)、緩衝剤、凍結乾燥助剤、安定化助剤、溶解助剤および静菌剤などを含む。1または複数の随意の成分を製剤に含めることによって、多くの場合、現場の末端使用者による放射性医薬の合成が容易になったり、キットの製造が容易になったり、キットの貯蔵寿命が増したり、放射性医薬の安定性および貯蔵寿命が増したりする。ヒドラジンまたはヒドラゾン結合部分を含む試薬を構成成分とする診断キットには、1つまたは2つの補助配位子を含める必要がある。製剤の一部または全部を含む1または複数のバイアルは、それぞれ独立して、滅菌溶液または凍結乾燥固体の形を取ることができる。
【0101】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の試薬を使って本発明の診断用放射性医薬を合成し、(2)前記放射性医薬を注射または注入によって患者に投与し、(3)平面もしくはSPECTガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0102】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の常磁性金属医薬を注射または注入によって患者に投与し、(2)磁気共鳴撮像法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0103】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明のX線造影剤を注射または注入によって患者に投与し、(2)X線コンピュータ断層撮影法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0104】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の超音波造影剤を注射または注入によって患者に投与し、(2)超音波撮像法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0105】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の治療用放射性医薬を注射または注入によって患者に投与する、患者の癌の処置方法である。
【0106】
本発明のもう一つの側面は、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示さずに腫瘍抑制が驚くほど増進される、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする血管新生標的治療用放射性医薬と抗癌剤との組合わせである。
【0107】
本発明で使用される抗癌剤には、参考文献として本明細書の一部を構成するSwindellらの米国特許第6,080,877号(2000年6月27日)に記載されているものも包含される。
【0108】
本発明のもう一つの側面は、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される1または複数の抗癌剤と共に、併用療法として投与される、本発明の化合物(すなわち、ターゲティング部分とキレーターとを含み、ターゲティング部分とキレーターの間に0〜1個の連結基を持つ化合物であって、ターゲティング部分はキレーターに結合しており、ターゲティング部分はキノロン系非ペプチド化合物であり、ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合する化合物)である。
【0109】
この併用療法は、所望により、抗癌剤と共に、放射線治療効果を増進するために、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩をさらに含んでもよい。放射線増感剤に関する詳細は、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の文献に記載されている:Rowinsky−EK,Oncology−Huntingt.,1999 Oct;13(10 Suppl 5):61−70、Chen−AYら,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):39−46、Choy−H,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):23−38、およびHerscher−LLら,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):11−22。
【0110】
本発明のさらにもう一つの側面は、本発明の新規併用療法の実施に合わせて有効利用することができる複数の活性成分を(担体と共に、または担体を伴わずに)含むキットを提供することである。
【0111】
本発明のもう一つの側面は、本発明に従って利用することができる本発明の化合物と抗癌剤または放射線増感剤とを含んでいるために、有益な併用療法としての利用にそれ自体単独で有効な新規医薬組成物を提供することである。
【0112】
もう一つの側面として本発明は、癌の処置を必要とする患者の癌を処置する方法であって、治療有効量の本発明化合物を投与するステップ、ならびに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの治療有効量の薬剤を投与するステップを含む方法を提供する。
【0113】
もう一つの側面として本発明は、光線力学的療法と組み合わせて本発明の治療用放射性医薬を投与することによって患者の癌を処置する方法を提供する。
【0114】
もう一つの側面として本発明は、
a)本発明の治療用放射性医薬と、特徴的な光吸収波長帯を持ち異常組織によって優先的に吸収される感光剤(光反応性剤)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、および
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
によって患者の癌を処置する方法を提供する。
【0115】
本発明のもう一つの側面は、
a)本発明の治療用放射性医薬と、感光剤(光反応性剤)(この感光剤は特徴的な光吸収波長帯を持ち、感光剤を標的組織に選択的に結びつける結合剤を含むので、標的組織に特異的にターゲティングされる)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、そして
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
によって患者の癌を処置することである。
【0116】
光線力学的療法を実施する方法、および使用することができる光増感剤は、当技術分野ではよく知られている。これらについては、例えば、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の特許に記載がある。米国特許第6,248,741号、同第6,248,734号、同第6,248,727号、同第6,248,117号、同第6,245,811号、同第6,238,426号、同第6,238,392号、同第6,233,481号、同第6,229,048号、同第6,232,613号、同第6,225,333号、同第6,223,071号、同第6,219,577号、同第6,219,575号、同第6,217,869号、同第6,217,848号、同第6,216,540号、同第6,212,425号、同第6,211,626号、同第6,208,886号、同第6,207,464号、同第6,207,107号、同第6,198,532号、同第6,194,415号、および同第6,186,628号。
【0117】
わかりやすく記載するために別個の態様として説明した本発明のいくつかの特徴は、単一の態様に組み合わせて提供することもできると理解される。逆に、話を簡潔にするために単一の態様として説明した本発明の様々な特徴を個別に提供すること、または任意の部分的組合わせとして提供することもできる。
【0118】
(定義)
本明細書に記載の化合物は不斉中心を持ちうる。別段の表示がない限り、鏡像異性体、ジアステレオ異性体およびラセミ体は全て本発明に包含される。本明細書に記載する化合物にはオレフィン類、C=N二重結合などの幾何異性体も数多く存在することができ、そのような安定な異性体は全て、本発明に包含されるものとする。本発明の化合物が非対称に置換された炭素原子を含むこと、そして光学活性体としてまたはラセミ体として単離できることは理解されるだろう。光学活性体を製造する方法は、ラセミ体の分割による方法、または光学活性な出発物質から合成する方法など、当技術分野ではよく知られている。ペプチド結合にははっきり識別することができる2つの異性体(シスおよびトランス)が存在することが知られている。本明細書に記載する化合物には、どちらの異性体も存在することができ、そのような安定な異性体は全て、本発明に包含されるものとする。特定アミノ酸のD−異性体およびL−異性体は、本明細書では、例えばD−LeuまたはL−Leuのように、従来の3文字記号を使って指定する。
【0119】
ある変数が、ある置換基中または式中に2回以上出現する場合、各出現位置での定義は、他のどの出現位置での定義にも依存しない。したがって例えば、ある基が0〜2個のR52で置換されていると表されている場合、その基は所望により最高2個までのR52で置換されていてよく、各R52は所定のR52候補の一覧から独立して選択される。例えば、一例として−N(R53)2を挙げると、N上の2個のR53置換基は所定のR53候補の一覧から独立して選択される。置換基および/または変数の組合わせは、その組合わせが安定な化合物を与える場合にのみ許される。ある置換基への結合が環内の2つの原子を結ぶ結合を横切るように示されている場合、その置換基は環上のどの原子に結合していてもよい。
【0120】
「非ペプチド化合物」という用語は、ターゲティング部分の主骨格に含まれるアミド結合が好ましくは3未満であること、またはターゲティング部分に含まれるアミノ酸もしくはアミノ酸ミメティックが好ましくは3未満であることを意味する。
【0121】
「金属医薬」という用語は、金属を含む医薬を意味する。この金属は、診断用途では撮像可能なシグナルの原因となり、放射線治療用途では細胞毒性放射線源になる。放射性医薬は放射性同位体を金属部分とする金属医薬である。
【0122】
「試薬」は、本発明の金属医薬に直接変換することが可能な本発明の化合物である。試薬は本発明の金属医薬の製造に直接利用するか、本発明のキットの一成分とすることができる。
【0123】
「結合剤」という用語は、ビトロネクチン受容体に対して親和性を有し、ビトロネクチン受容体に結合する能力を持つ、本発明の金属医薬を意味する。本発明の結合剤は1000nM未満のKiを持つ。
【0124】
「安定な化合物」または「安定な構造」とは、本明細書では、反応混合物から有用な純度までの単離および有効な医薬品への製剤に耐えうるほど十分に堅牢な化合物を意味する。
【0125】
本明細書で使用する「置換された(置換されている)」という用語は、指定した原子または基上の1または複数の水素が、指定した原子または基の通常の結合価を越えずかつその置換が安定な化合物を与えるという条件の下で、指示した群から選択されたものによって置換されることを意味する。置換基がケト(すなわち=O)である場合は、当該原子上の2つの水素が置換される。
【0126】
本明細書で使用する「結合」という用語は単結合または二重結合を意味する。
【0127】
本明細書で使用する「塩」という用語は、「CRC Handbook of Chemistry and Physics」第65版,フロリダ州ボカラトン,1984年に定義されているとおり、水素またはヒドロキシルイオン以外のイオンを与える任意の物質として使用される。本明細書で使用する「医薬的に許容できる塩」とは、酸塩または塩基塩を作ることによって修飾された本明細書記載の化合物の誘導体を指す。医薬的に許容できる塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限るわけではない。
【0128】
「医薬的に許容できる」という表現は、本明細書では、適切な医学的判断の下で、適当な便益/リスク比に見合った、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは障害を伴わない、ヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適した化合物、材料、組成物および/または剤形を指すために使用される。
【0129】
本明細書で使用する「医薬的に許容できるプロドラッグ」という表現は、適切な医学的判断の下で、適当な便益/リスク比に見合った、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わない、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適した、意図する用途に有効な、本発明に役立つ化合物のプロドラッグを意味し、また可能であれば、両性イオン型の本発明化合物を意味する。「プロドラッグ」という用語は、例えば血中での加水分解などにより、インビボで迅速に変換されて上述の式で表される親化合物を与える化合物を意味する。インビボで代謝的切断によって迅速に変換されうる官能基は、本発明化合物のカルボキシル基と反応する官能基群を構成する。そのような基には、例えばアルカノイル(アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、無置換および置換アロイル(ベンゾイル、置換ベンゾイルなど)、アルコキシカルボニル(エトキシカルボニルなど)、トリアルキルシリル(トリメチルシリル、トリエチルシリルなど)、ジカルボン酸との間に形成されるモノエステル(スクシニルなど)などの基があるが、これらに限るわけではない。本発明で有用な化合物の代謝的に切断されうる基はインビボで切断されやすいので、このような基を持つ化合物はプロドラッグとして作用する。代謝的に切断されうる基を持つ化合物には、代謝的に切断可能な基が存在するために親化合物より溶解度および/または吸収率が向上する結果として、生物学的利用率の改善を示しうるという利点がある。プロドラッグに関する詳細は、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の刊行物に記載されている:H.Bundgaard編「Design of Prodrugs」Elsevier,1985年、K.Widderら編「Methods in Enzymology」第42巻,Academic Press,1985年,p.309−396、Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編「A Textbook of Drug Design and Development」第5章、「Design and Applications of Prodrugs」1991年,p.113−191、H.Bundgard「Advanced Drug Delivery Reviews」第8巻,1992年,p.1−38、Journal of Pharmaceutical Sciences,77,p.285,1988、N.Nakeyaら,Chem.Pharm.Bull.,32,p.692,1984、T.HiguchiおよびV.Stella「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、ならびにEdward B.Roche編「Bioreversible Carriers in Drug Design」American Pharmaceutical AssociationおよびPergamon Press,1987。
【0130】
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容できる塩」とは、親化合物がその酸塩または塩基塩を作ることによって修飾されている本明細書記載の化合物の誘導体を指す。医薬的に許容できる塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限るわけではない。医薬的に許容できる塩には従来の無毒性塩、または例えば無毒性鉱酸もしくは有機酸などから形成される親化合物の4級アンモニウム塩が包含される。例えば、そのような従来の無毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの鉱酸から誘導されるもの、および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から製造される塩が挙げられる。
【0131】
本発明の医薬的に許容できる塩は、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から、従来の化学的方法によって合成することができる。一般に、このような塩類は、遊離酸型または遊離塩基型の上記化合物を化学量論量の適当な塩基または酸と、水もしくは有機溶媒中、または水と有機溶媒の混合液中で反応させることによって製造することができる。一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒質が好ましい。適当な塩類の一覧は、参考文献として本明細書の一部を構成する「Remington’s Pharmaceutical Sciences」第17版,ペンシルバニア州イーストン,Mack Publishing Company,1985年,p.1418に記載されている。
【0132】
本明細書で使用する「アルキル」は、指定した数の炭素を持つ分枝鎖状および直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基をどちらも包含するものとする。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。「シクロアルキル」または「炭素環」は、単環式、二環式または多環式の環系を含む飽和環基および部分不飽和環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、およびアダマンチルなどを包含するものとする。「ビシクロアルキル」または「二環式」には、[3.3.0]ビシクロオクタン,[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタンなどの飽和二環式環基を包含されるものとする。
【0133】
本明細書で使用する「アルケン」または「アルケニル」という用語は、直鎖状または分枝鎖状の指定した数の炭素原子を有し、1または複数の不飽和炭素−炭素二重結合(この結合は前記炭素鎖上の任意の適当な位置に存在しうる)を持っている炭化水素鎖、例えばエテニル、プロペニルなどを包含するものとする。
【0134】
本明細書で使用する「アルキン」または「アルキニル」という用語は、直鎖状または分枝鎖状の指定した数の炭素原子を有し、1または複数の不飽和炭素−炭素三重結合(この結合は前記炭素鎖上の任意の適当な位置に存在しうる)を持っている炭化水素鎖、例えばプロパルギルなどを包含するものとする。
【0135】
本明細書で使用する「アリール」または「芳香族残基」とは、フェニルまたはナフチルを意味し、これらが置換されている場合、その置換位置はどこでもよいものとする。
【0136】
本明細書で使用する「複素環」または「複素環系」という用語は、飽和、部分不飽和または不飽和(芳香族)で、炭素原子と、N、OおよびSからなる群より独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とからなる、安定な単環式もしくは二環式5〜7員複素環または二環式7〜10員複素環を意味し、上に定義した複素環がベンゼン環に縮合している二環式基も含む。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化型であってもよい。複素環は、安定な構造をもたらす原子であればどのヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合していてもよい。本明細書に記載する複素環は、結果として生成する化合物が安定であるなら、炭素または窒素原子が置換されていてもよい。特に注記した場合、複素環中の窒素は所望により4級化されていてもよい。複素環中のS原子およびO原子の総数が1を越える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣り合わないことが好ましい。複素環中のS原子およびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。本明細書で使用する「芳香族複素環系」という用語は、炭素原子と、N、OおよびSからなる群より独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とからなる安定な単環式もしくは二環式5〜7員複素芳香環または二環式7〜10員複素芳香環を意味するものとする。芳香族複素環中のS原子およびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。
【0137】
複素環の例には、以下に挙げるものがあるが、これらに限るわけではない:1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル(benzthiazolyl)、ベンズトリアゾリル(benztriazolyl)、ベンズテトラゾリル(benztetrazolyl)、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダザロニル(benzimidazalonyl)、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、・−カルボリニル(・−carbolinyl)、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル, 1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニルペリミジニル(oxazolidinylperimidinyl)、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル(phenarsazinyl)、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル(phenoxathiinyl)、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル(thianthrenyl)、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニル。好ましい複素環には、例えばピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、1H−インダゾリル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキシンドリル(oxindolyl)、ベンゾオキサゾリニル、またはイサチノイル(isatinoyl)などがあるが、これらに限るわけではない。例えば上記複素環を含む縮合環およびスピロ化合物も包含される。
【0138】
本明細書で使用する「アルカリール」という用語は炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアリール基を意味し、「アラルキル」という用語はアリール基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を意味し、「アリールアルカリール」という用語は、アリール基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアリール基を意味し、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、複素環を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を意味する。
【0139】
「ポリアルキレングリコール」は、約5000未満の分子量を持ち、ヒドロキシ部分またはアルキルエーテル部分を末端に持つポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはポリブチレングリコールである。
【0140】
「炭水化物」はポリヒドロキシアルデヒド、ポリヒドロキシケトン、ポリヒドロキシアルコールもしくはポリヒドロキシ酸またはその誘導体であり、アセタール型のポリマー結合を持つポリマーを包含する。
【0141】
「シクロデキストリン」は環状オリゴ糖である。シクロデキストリンの例としては、α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、カルボキシメチル−β−シクロデキストリン、ジヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、2,6−ジ−O−メチル−β−シクロデキストリン、硫酸化β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、ジヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−γ−シクロデキストリン、および硫酸化γ−シクロデキストリンなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0142】
本明細書で使用する「ポリカルボキシアルキル」という用語は、2〜約100個の炭素原子と複数のカルボキシル置換基とを有するアルキル基を意味し、「ポリアザアルキル」という用語は、複数のアミン基で分断または置換された2〜約100個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖上のアルキル基を意味する。
【0143】
「還元剤」は、比較的反応性の低い高酸化状態の化合物として得られることが多い放射性核種と反応して、電子を放射性核種に移すことによってその酸化状態を低下させ、よってその放射性核種の反応性を高める化合物である。放射性医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である還元剤には、例えば塩化第一スズ、フッ化第一スズ、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸、システイン、ホスフィン類、および第一銅塩または第一鉄塩などがあるが、これらに限るわけではない。他の還元剤は、参考文献として本明細書の一部を構成するBrodackらのPCT出願94/22496に記載されている。
【0144】
「輸送配位子」は、望ましくない副作用を防ぐには十分な安定性を持つが、金属医薬に変換できる程度には不安定な中間錯体を金属イオンとの間に形成する配位子である。中間錯体の形成は速度論的に有利であり、金属医薬の形成は熱力学的に有利である。金属医薬の製造に有用であり、診断用放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である輸送配位子には、例えばグルコネート、グルコヘプトネート、マンニトール、グルカレート、N,N,N’,N’−エチレンジアミン四酢酸、ピロホスフェートおよびメチレンジホスネートなどがあるが、これらに限るわけではない。一般に輸送配位子は、酸素または窒素ドナー原子を含む。
【0145】
「ドナー原子」という用語は、化学結合によって金属に直接結合する原子を指す。
【0146】
「補助配位子」または「共同配位子(co−ligand)」は、放射性医薬の合成中にその放射性医薬に組み込まれる配位子である。これらは試薬のキレーターまたは放射性核種結合ユニットと共に放射性核種の配位圏を完成させる働きをする。二成分配位子系を構成要素とする放射性医薬の場合、放射性核種配位圏は、配位子、キレーターまたは結合ユニットの種類が全部で2種類であるという条件の下に、1または複数の試薬に由来する1または複数のキレーターまたは結合ユニットと、1または複数の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする。例えば、1つの試薬に由来する1つのキレーターまたは結合ユニットと、2つの同じ補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬、および1つまたは2つの試薬に由来する2つのキレーターまたは結合ユニットと、1つの補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬は、どちらも二成分配位子系を構成要素とすると見なされる。三成分配位子系を構成要素とする放射性医薬の場合、放射性核種の配位圏は、配位子、キレーターまたは結合ユニットの種類が全部で3種類であるという条件の下に、1または複数の試薬に由来する1または複数のキレーターまたは結合ユニットと、1または複数の2種類の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする。例えば1つの試薬に由来する1つのキレーターまたは結合ユニットと、2種類の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬は、三成分配位子系を構成要素とすると見なされる。
【0147】
放射性医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である補助配位子または共同配位子は、1または複数の酸素、窒素、炭素、硫黄、リン、ヒ素、セレン、およびテルルドナー原子を含む。ある配位子は、放射性医薬の合成に際して輸送配位子となり、また別の放射性医薬では補助配位子または共同配位子として働くこともできる。配位子が輸送配位子と呼ばれるか、補助配位子または共同配位子と呼ばれるかは、その配位子が放射性医薬において放射性核種配位圏にとどまっているかどうかに依存し、これは放射性核種と1または複数の試薬のキレーターまたは結合単位との配位化学によって決まる。
【0148】
「キレーター」または「結合ユニット」は、1または複数のドナー原子による化学結合の形成を介して金属イオンに結合する、試薬の部分または基である。
【0149】
「結合部位」という用語は、生物活性分子を結合するインビボまたはインビトロの部位を意味する。
【0150】
「診断キット」または「キット」は、臨床または薬局において診断用放射性医薬を合成するために現場の末端使用者が使用する1または複数のバイアルに入った製剤と呼ばれる成分の集合からなる。キットには、現場の末端使用者が一般に入手できるもの、例えば水または注射用食塩水、放射性核種の溶液、放射性医薬の合成中にキットを加熱するための装置、また要すれば、放射性医薬を患者に投与するのに必要な装置(注射器または遮蔽具など)、および撮像装置などを除いて、診断用放射性医薬を合成し使用するために必要な全ての成分が含まれている。
【0151】
治療用放射性医薬、X線造影剤医薬、超音波造影剤医薬、および磁気共鳴撮像用造影剤は、凍結乾燥固体または水溶液として、典型的には1つのバイアルに含まれた製剤として最終的な形態で、末端使用者に提供される。末端使用者は凍結乾燥体を水または食塩水で復元し、患者投与量を抜き取るか、または得られた水性溶液剤の全量を抜き取る。
【0152】
「凍結乾燥助剤」は、凍結乾燥にとって有利な物理的性質、例えばガラス転移温度などを持つ成分であり、凍結乾燥される製剤の全ての成分の全体としての物理的性質を改善するために製剤に加えられる。
【0153】
「安定化助剤」は、金属医薬を安定化するため、またはキットを使用しなければならなくなるまでのキットの貯蔵寿命を延ばすために、金属医薬または診断キットに加えられる成分である。安定化助剤は抗酸化剤、還元剤またはラジカル補集剤であることができ、他の成分または金属医薬を分解する化学種と優先的に反応することによって安定性を向上させることができる。
【0154】
「溶解助剤」は、製剤に必要な媒質への1または複数の他の成分の溶解度を向上させる成分である。
【0155】
「静菌剤」は、製剤を使用する前に、または診断キットを使って放射性医薬を合成した後の貯蔵中に、製剤における細菌の増殖を阻害する成分である。
【0156】
本明細書では以下の略号を使用する:
Acm:アセトアミドメチル
β−Ala、ベータ−Ala、またはβAla:3−アミノプロピオン酸
ATA:2−アミノチアゾール−5−酢酸または2−アミノチアゾール−5−アセチル基
Boc:t−ブチルオキシカルボニル
CBZ、CbzまたはZ:カルボベンジルオキシ
Cit:シトルリン
Dap:2,3−ジアミノプロピオン酸
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
EOE:エトキシエチル
HBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート
hynic:boc−ヒドラジノニコチニル基または2−[[[5−[カルボニル]−2−ピリジニル]ヒドラゾノ]メチル]ベンゼンスルホン酸
NMeArgまたはMeArg:α−N−メチルアルギニン
NMeAsp:α−N−メチルアスパラギン酸
NMM:N−メチルモルホリン
OcHex:O−シクロヘキシル
OBzl:O−ベンジル
oSu:O−スクシンイミジル
TBTU:テトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
THF:テトラヒドロフラニル
THP:テトラヒドロピラニル
Tos:トシル
Tr:トリチル。
【0157】
本明細書では以下に示す従来の3文字アミノ酸記号を使用する。従来の1文字アミノ酸記号は本明細書では使用しない。
Ala=アラニン
Arg=アルギニン
Asn=アスパラギン
Asp=アスパラギン酸
Cys=システイン
Gln=グルタミン
Glu=グルタミン酸
Gly=グリシン
His=ヒスチジン
Ile=イソロイシン
Leu=ロイシン
Lys=リジン
Met=メチオニン
Nle=ノルロイシン
Orn=オルニチン
Phe=フェニルアラニン
Phg=フェニルグリシン
Pro=プロリン
Sar=サルコシン
Ser=セリン
Thr=スレオニン
Trp=トリプトファン
Tyr=チロシン
Val=バリン。
【0158】
本明細書で使用する「バブル」という用語は、一般に、ガスまたはその前駆体で満たされた内部空洞を取り巻く1または複数の膜もしくは壁が存在することを特徴とする小胞を指す。代表的なバブルには、例えばリポソーム、ミセルなどがある。
【0159】
本明細書で使用する「脂質」という用語は、親水性成分と疎水性成分とを含む合成または天然の両親媒性化合物を指す。脂質には、例えば脂肪酸、中性脂肪、ホスファチド、糖脂質、脂肪族アルコールおよびロウ、テルペン類およびステロイド類などがある。
【0160】
本明細書で使用する「脂質組成物」という用語は、脂質化合物を含む組成物を指す。代表的な脂質組成物には、懸濁液、エマルション、および小胞組成物などがある。
【0161】
本明細書で使用する「脂質製剤」という用語は、脂質化合物と生物活性剤とを含む組成物を指す。
【0162】
本明細書で使用する「小胞」という用語は、内部空洞の存在を特徴とする球状体を指す。好ましい小胞は、本明細書に記載する種々の脂質を含む脂質から調製される。小胞では、脂質は単層または二重層の形を取ることができ、その単層または二重層脂質を使って1または複数の単層または二重層を形成させることができる。2以上の単層または二重層の場合、それらの単層または二重層は一般に同心的である。本明細書に記載する脂質小胞には、一般にリポソーム、ミセル、バブル、マイクロバブル、マイクロスフェアなどと呼ばれる物体が含まれる。したがって脂質を使って、ユニラメラ小胞(1つの単層または二重層を構成要素とする)、オリゴラメラ小胞(約2つまたは約3つの単層または二重層を構成要素とする)またはマルチラメラ小胞(約3つ以上の単層または二重層を構成要素とする)を形成させることができる。小胞の内部空洞は、所望により、液体、例えば水性の液体、ガス、ガス前駆体、および/または固体もしくは溶質、例えば生物活性剤などで満たすことができる。
【0163】
本明細書で使用する「小胞組成物」という用語は、脂質から調製され、かつ小胞を含む組成物を指す。
【0164】
本明細書で使用する「小胞製剤」という用語は、小胞と生物活性剤とを含む組成物を指す。
【0165】
本明細書で使用する「リポソーム」という用語は、一般に、典型的には1または複数の同心層、例えば二重層を形成した、脂質化合物などの両親媒性化合物の球状の集団または凝集体を指す。本明細書ではこれらを脂質小胞という場合もある。
【0166】
血管新生は、既存の脈管構造から新しい毛細血管が形成されるプロセスである。これは、例えば排卵、胚発生、創傷治癒および心筋層での側副血管生成など、様々な生理的プロセスの重要な一要素である。またこれは、腫瘍の成長および転移、糖尿病性網膜症、ならびに黄斑変性症などといった数多くの病的状態でも中心的役割を果たす。このプロセスは様々なサイトカインおよび成長因子に応答して既存の血管内皮細胞が活性化されることによって始まる。活性化された内皮細胞は、血管の基底膜を分解する酵素を分泌する。次に、内皮細胞が増殖し、細胞外マトリックスに移動し、まずは細管を形成した後、新しい血管を形成する。
【0167】
正常な状態では、内皮細胞増殖は極めて遅いプロセスであるが、胚形成、排卵および創傷治癒中は短期間、これが増加する。この細胞回転の一時的増加は、多数の成長刺激因子および成長抑制因子の組合わせによって支配されている。病的血管新生では、この正常時の平衡状態が乱され、その結果、内皮細胞増殖が増加し続ける。今までに同定された血管新生促進因子の例には、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、アンギオゲニン、TGF−α、TGF−β、血管内皮成長因子(VEGF)などがあり、一方、インターフェロンα、インターフェロンβおよびトロンボスポンジンは血管新生抑制因子の例である。
【0168】
血管新生因子は、受容体チロシンキナーゼEGFR、FGFR、PDGFR、Flk−1/KDR、Flt−1、Tek、Tie、ニューロピリン−1、エンドグリン、エンドシアリン、およびAxlなどの内皮細胞表面受容体と相互作用する。受容体Flk−1/KDR、ニューロピリン−1およびFlt−1はVEGFを認識し、これらの相互作用はVEGFが誘導する血管新生に重要な役割を果たす。受容体チロシンキナーゼのTieサブファミリーも血管形成中に顕著に発現される。
【0169】
細胞外マトリックスにおける内皮細胞の増殖と移動は、様々な細胞接着分子との相互作用によって媒介される。インテグリンは多様なヘテロ二量体型細胞表面受容体のファミリーであり、この受容体によって内皮細胞は細胞外マトリックス、他の内皮細胞および他の細胞に付着する。bFGFまたはTNF−αによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3の作用に依存するが、VEGFによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ5に依存する(Chereshら,Science,1995,270,1500−2)。内皮細胞表面でのインテグリンα1β1およびα2β1の発現の誘導は、VEGFが血管新生を促進するもう一つの重要な機序である(Sengerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,84,13612−7)。
【0170】
本発明の医薬は、血管新生腫瘍脈管構造で発現されまたはアップレギュレートされるビトロネクチン受容体に対する非ペプチドターゲティング部分を構成要素とする。
【0171】
本発明の超音波造影剤は、生体適合性ガスのマイクロバブル、液状担体および界面活性剤マイクロスフェアに結合したまたは組み込まれた複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を含み、さらに所望により、ターゲティング部分とマイクロバブルとの間に連結基Lnを含む。この場合、液状担体という用語は水溶液を意味し、界面活性剤という用語は、溶液の界面張力を低下させる任意の両親媒性物質を意味する。界面活性剤マイクロスフェアの形成に適した界面活性剤の一覧は、参考文献として本明細書の一部を構成するEPO727225A2に開示されている。界面活性剤マイクロスフェアという用語は、ナノスフェア、リポソーム、小胞などを包含する。生体適合性ガスとしては、エコー源性の相違をもたらし、よって超音波撮像時にコントラストをもたらす空気、またはC3−C5パーフルオロアルカンなどのフルオロカーボンを用いることができる。ガスはマイクロスフェアにカプセル化または封入され、そのマイクロスフェアには生体配向(biodirecting)基が所望により連結基を介して結合される。この結合は、共有結合でも、イオン結合でも、ファンデルワールス力による結合でもよい。このような造影剤の具体例として、複数の腫瘍新生脈管構造受容体結合ペプチド、ポリペプチドまたはペプチドミメティックスを伴う脂質カプセル化パーフルオロカーボンが挙げられる。
【0172】
本発明のX線造影剤は、1または複数の原子番号20以上のX線吸収原子または「重」原子に結合した1または複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を構成要素とし、さらに所望により、ターゲティング部分とX線吸収原子の間に連結部分Lnを含む。X線造影剤によく使用される重原子はヨウ素である。最近、金属キレート化合物(Wallace,R.,米国特許第5,417,959号)および複数の金属イオンを含むポリキレート化合物(Love,D.,米国特許第5,679,810号)を構成要素とするX線造影剤が開示されている。さらに最近になって、多核クラスター錯体もX線造影剤として開示されている(米国特許第5,804,161号、PCT W091/14460、およびPCT WO92/17215)。
【0173】
本発明のMRI造影剤は、1または複数の常磁性金属イオンに結合した1または複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を構成要素とし、さらに所望により、ターゲティング部分とX線吸収原子の間に連結部分Lnを含む。常磁性金属イオンは金属錯体または金属酸化物粒子の形で存在する。米国特許第5,412,148号および米国特許第5,760,191号には、MRI造影剤に使用される常磁性金属イオン用のキレーターの例が記載されている。米国特許第5,801,228号、米国特許第5,567,411号、および米国特許第5,281,704号には、MRI造影剤に使用される2以上の常磁性金属イオンを錯化するのに有用なポリキレーターの例が記載されている。米国特許第5,520,904号には、MRI造影剤として使用される常磁性金属イオンを構成要素とする粒状組成物が記載されている。
【0174】
本発明の化合物を上述のような追加治療剤と組み合わせて投与すると、本発明の化合物および追加治療剤を単独で投与するよりも効力の面で有利になり、そのような利点は、それぞれの投与量を減らしても得られうる。投与量を減らすと、副作用の可能性が最小限に抑えられ、よって安全域が増加する。本発明の化合物と、上述のような追加治療剤との組合わせは、相乗的組合わせであることが好ましい。例えばChouおよびTalalay,Adv.Enzyme Regul.22:27−55(1984)などに記載されている相乗作用は、併用投与した本発明化合物と追加治療剤の治療効果が、単独で投与した本発明化合物または追加治療剤の相加的効果よりも大きい場合に起こる。一般に、相乗作用は、本発明の化合物、抗癌剤、または放射線増感剤のいずれか単独では(治療的に)最適未満であるが、併用すると著しく有効になるようなレベルで、最も明確に実証される。相乗作用は、個別処置だけの場合と比較して毒性がほとんど増加せずに腫瘍応答が改善される点であってもよいし、個々の成分と比較して有益な他の併用の効果であってもよい。
【0175】
併用療法に利用される本発明の化合物と、抗癌剤または放射線増感剤とは、個別の製剤としてまたは混合製剤として、同時に投与してもよいし、併用効果が得られるように異なる時点に、例えば逐次的に投与してもよい。用量・用法は、好ましくは最初は標準用量を低くして、得られる結果を見ながら調整することにより、医師によって調節されるだろう。
【0176】
本発明は、癌の処置に有用な2以上の活性成分を組み合わせたキットまたは単独パッケージも提供する。キットには(単独でまたは医薬的に許容できる希釈剤または担体と組み合わせて)本発明の化合物が含まれ、さらに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤が(単独でまたは医薬的に許容できる希釈剤または担体と組み合わせて)含まれる。
【0177】
本発明の医薬は以下の式を持つ:(Q)d−Ln−(Ch−X)、(Q)d−Ln−(Ch−X1)d’、(Q)d−Ln−(X2)d’’、および(Q)d−Ln−(X3)[式中、Qは血管新生腫瘍脈管構造に発現する受容体に結合する非ペプチド化合物を表し、dは1〜10であり、Lnは随意の連結基を表し、Chは金属キレーターまたは結合部分を表し、Xは放射性同位体を表し、X1は常磁性金属イオンを表し、X2は常磁性金属イオンまたは重原子含有不溶性固体粒子を表し、d’’は1〜100であり、X3はエコー源性ガスの界面活性剤マイクロスフェアを表す]。本医薬のビトロネクチン受容体結合部分の非ペプチド認識配列とαvβ3受容体との相互作用は、αvβ3受容体を発現させる血管新生腫瘍脈管構造への当該医薬の局在化をもたらす。
【0178】
本発明の医薬はいくつかのアプローチによって合成することができる。一つのアプローチでは、ターゲティング非ペプチド部分Qを合成し、1または複数の部分Qを、1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Chに、または常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子に、またはエコー源性ガスマイクロバブルに直接結合する。もう一つのアプローチでは、1または複数の部分Qを連結基Lnに結合した後、それを1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Chまたは常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子、またはエコー源性ガスマイクロバブルに結合する。もう一つのアプローチでは、連結基Lnの断片を持つ非ペプチド化合物Qを合成した後、その1または複数を連結基の残りの部分に結合し、次に、1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Ch、または常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子、またはエコー源性ガスマイクロバブルに結合する。
【0179】
所望により連結基Lnまたは連結基の断片を含んでもよい非ペプチドビトロネクチン結合部分Qは、当業者に知られている標準的合成法を使って合成することができる。好ましい方法には、以下に述べる方法があるが、これらに限るわけではない。
【0180】
非ペプチド化合物Qへの連結基Lnの結合、非ペプチド化合物Qまたは連結基Lnへのキレーターもしくは結合ユニットChの結合、および連結基の断片を含む非ペプチド化合物の、連結基の残りの部分への結合による、(Q)d−Lnのコンビネーション形成とそれに続く部分Chへの結合は、すべて標準的技術によって行なうことができる。そのような技術には、アミド化、エステル化、アルキル化、および尿素化合物およびチオ尿素化合物の形成などがあるが、これらに限るわけではない。これらの結合の実施手順は、参考文献として本明細書の一部を構成するBrinkley,M.,Bioconjugate Chemistry 1992,3(1)に見いだすことができる。
【0181】
非ペプチド化合物Qを常磁性金属イオンまたは重原子含有固体粒子X2に、固体粒子の表面修飾技術の一つによって結合するには、数多くの方法を利用することができる。一般的には、ターゲティング部分Qまたは組合わせ(Q)dLnを、固体粒子表面の構成成分と反応するカップリング基に結合する。カップリング基としては、同時係属中の米国特許出願第09/356,178号に述べているように、固体粒子表面上の表面ヒドロキシル基と反応する数多くのシランをどれでも使用することができ、またカップリング基は、米国特許第5,520,904号に記載されているように固体粒子表面とカップリングするポリホスホン酸、ポリカルボン酸、ポリリン酸またはそれらの混合物を含んでもよい。
【0182】
非ペプチド化合物Qを界面活性剤マイクロスフェアX3に結合するには、数多くの反応スキームを利用することができる。それらを以下の反応式に示す。式中、Sfは界面活性剤マイクロスフェアを形成する界面活性剤部分を表す。
アシル化反応:
Sf−C(=O)−Y + Q−NH2またはQ−OH → Sf−C(=O)−NH−QまたはSf−C(=O)−O−Q
[Yは脱離基または活性エステルである]
ジスルフィドカップリング:
Sf−SH + Q−SH → Sf−S−S−Q
スルホンアミドカップリング:
Sf−S(=O)2−Y + Q−NH2 → Sf−S(=O)2−NH−Q
還元的アミド化:
Sf−CHO + Q−NH2 → Sf−NH−Q
これらの反応式では、置換基SfおよびQを逆にすることもできる。
【0183】
連結基Lnは、いくつかの役割を果たすことができる。第1に、この連結基は、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3部分がQの認識配列と血管新生腫瘍脈管構造受容体との相互作用を妨害する可能性ができる限り小さくなるように、金属キレーターまたは結合部分Ch、常磁性金属イオンまたは重原子含有固体粒子X2、および界面活性剤マイクロスフェアX3と、1または複数の非ペプチド化合物Qの間の間隔維持基として働く。試薬中に連結基を組み込む必要があるかどうかは、Q、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3に依存する。受容体へのQの親和性を大きく低下させずにCh−X、Ch−X1、X2、およびX3をQに結合することができない場合は、連結基を使用する。連結基は、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3に結合される一つの基に複数の非ペプチド化合物Qを独立して結合する手段にもなる。
【0184】
連結基は、本発明の医薬に薬物動態修飾因子を組み込む手段にもなる。薬物動態修飾因子は、ターゲティング部分Qと腫瘍脈管構造に発現したビトロネクチン受容体との相互作用によるものとは異なる方法で、注射された医薬の生態分布を指図する働きをする。例えば炭水化物、ポリアルキレングリコール、ペプチドまたは他のポリアミノ酸、およびシクロデキストリンなど、多種多様な官能基が、薬物動態修飾因子として働きうる。これらの修飾因子を使って、親水性を増加または低下させたり、血中クリアランス速度を増加または低下させたりすることができる。また修飾因子を使って、医薬の排除経路を指図することもできる。好ましい薬物動態修飾因子は、中速〜高速の血中クリアランスおよび腎排泄の増進をもたらすものである。
【0185】
金属キレーターまたは結合部分Chは、個々の用途に合わせて選ばれた金属イオンと安定な錯体を形成するように選択される。診断用放射性医薬のキレーターまたは結合部分は、撮像可能なガンマ線または陽電子を放出する放射性同位体、例えば99mTc、95Tc、111In、62Cu、60Cu、64Cu、67Ga、68Ga、86Yなどと、安定な錯体を形成するように選択される。
【0186】
テクネチウム、銅およびガリウム同位体用のキレーターは、ジアミンジチオール類、モノアミン−モノアミドジチオール類、トリアミド−モノチオール類、モノアミド−ジアミド−モノチオール類、ジアミンジオキシム類、およびヒドラジン類から選択される。これらのキレーターは一般に、窒素、酸素および硫黄から選択されるドナー原子を持つ四座配位子である。好ましい試薬は、アミン窒素およびチオール硫黄ドナー原子ならびにヒドラジン結合ユニットを持つキレーターを構成要素とする。チオール硫黄原子およびヒドラジン類は、その試薬を使って放射性医薬を合成する前に脱離させることができる保護基、または好ましくは放射性医薬の合成時に系内で脱離させることができる保護基を持っていてもよい。
【0187】
代表的なチオール保護基としては、例えば参考文献として本明細書の一部を構成するGreeneおよびWuts「Protective Groups in Organic Synthesis」,John Wiley & Sons,ニューヨーク,1991に記載されているものがある。チオール保護基の例には、アセトアミドメチル、ベンズアミドメチル、1−エトキシエチル、ベンゾイル、およびトリフェニルメチルなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0188】
ヒドラジン結合ユニット用の代表的な保護基はヒドラゾンであり、これは水素、アルキル、アリールおよび複素環から選択される置換基を持つアルデヒドまたはケトンヒドラゾンであることができる。特に好ましいヒドラゾンは、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する同時係属中の米国特許出願第08/476,296号に記載されている。
【0189】
金属放射性核種に結合した場合、ヒドラジン結合ユニットは、ヒドラジドまたはジアゼニド基と呼ばれ、放射性医薬の残りの部分への放射性核種の結合点として働く。ジアゼニド基は、末端基(当該ジアゼニド基の1原子だけが放射性核種に結合する)であっても、キレート基であってもよい。ジアゼニド基がキレート基であるためには、ジアゼニド基の原子が少なくとももう一つは、放射性核種に結合していなければならない。金属に結合する原子をドナー原子という。
【0190】
111Inおよび86Y用のキレーターは、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド(alpha−(2−phenethyl)1,4,7,10−tetraazazcyclododecane−1−acetic−4,7,10−tris(methylacetic)acid)、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式または非環式ポリアミノカルボン酸から選択される。市販されていないこれらのキレーターを合成する方法は、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成するBrechbiel,M.およびGansow,0.,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1992,1,1175、Brechbiel,M.およびGansow,0.,Bioconjugate Chem. 1991,2,187、Deshpande,S.ら,J.Nucl.Med. 1990,31,473、Kruper,J.,米国特許第5,064,956号、ならびにToner,J.,米国特許第4,859,777号に見いだすことができる。
【0191】
金属イオンの配位圏には、金属に結合した全ての配位子または基が含まれる。遷移金属放射性核種の場合、安定であるには、通例、4以上8以下の整数からなる配位数(ドナー原子の数)を持つ。すなわち、金属には4〜8個の原子が結合しており、これを完成した配位圏を持つという。安定な放射性核種錯体に必要な配位数は、放射性核種、その酸化状態、およびドナー原子の種類によって決まる。キレーターまたは結合ユニットが、当該金属の配位圏を完成させることによって金属放射性核種を安定化するのに必要な原子の全てを提供しない場合は、補助配位子または共同配位子と呼ばれる他の配位子(この配位子も末端基またはキレート基のどちらでもよい)に由来するドナー原子によって、配位圏を完成させる。
【0192】
数多くの配位子が補助配位子または共同配位子として役立ち、その選択は、放射性医薬の合成の容易さ、補助配位子の化学的および物理的性質、形成速度、収率、結果として得られる放射性医薬の異性体の数、当該補助配位子または共同配位子を患者に有害な生理学的結果をもたらさずに投与することができるかどうか、凍結乾燥キット製剤での当該配位子の適合性など、様々な事項を考慮して行なわれる。補助配位子の電荷および親油性は放射性医薬の電荷および親油性をもたらすだろう。例えば、スルホネート基は生理条件ではアニオンになるので、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホネートを使用すると、アニオン基が2つ追加された放射性医薬が得られる。N−アルキル置換3,4−ヒドロキシピリジノン類を使用すると、アルキル置換基のサイズに応じて様々な程度の親油性を持つ放射性医薬が得られる。
【0193】
本発明の好ましいテクネチウム放射性医薬は、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットと補助配位子AL1、または結合ユニットと2種類の補助配位子AL1およびAL2、または2つの窒素原子および2つの硫黄原子を含む四座キレーターを構成要素とする。補助配位子AL1は、酸素およびアミン窒素(sp3混成)などの2以上の硬いドナー原子を構成要素とする。ドナー原子は放射性核種金属の配位圏で少なくとも2つの部位を占め、補助配位子AL1は三成分配位子系の3つの配位子の1つとして働く。補助配位子AL1の例には、二酸素配位子および官能化アミノカルボキシレートなどがあるが、これらに限るわけではない。このような配位子は数多く市販されている。
【0194】
補助二酸素配位子には、少なくとも2つの酸素ドナー原子を介して金属イオンに配位する配位子が包含される。例えばグルコヘプトネート、グルコネート、2−ヒドロキシイソブチレート、ラクテート、タートレート、マンニトール、グルカレート、マルトール、コウジ酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホネート、または置換もしくは無置換1,2−もしくは3,4−ヒドロキシピリジノンなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。(これらの例に挙げた配位子の名前は、その配位子のプロトン化型または非プロトン化型を指す)。
【0195】
官能化アミノカルボキレートは、アミン窒素ドナー原子と酸素ドナー原子とを組み合わせて含んでいる配位子を包含する。例えば、イミノ二酢酸、2,3−ジアミノプロピオン酸、ニトリロ三酢酸、N,N’−エチレンジアミン二酢酸、N,N,N’−エチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、およびN,N’−エチレンジアミン・ビス−ヒドロキシフェニルグリシンなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。(これらの例に挙げた配位子の名前は、その配位子のプロトン化型または非プロトン化型を指す)。
【0196】
Bridgerらは、参考文献として本明細書の一部を構成する米国特許第5,350,837号に、テクネチウム標識ヒドラジノ修飾タンパク質の形成速度を向上させる一連の官能化アミノカルボキシレートを開示している。本発明者らは、これらのアミノカルボキシレートの一部が、本発明の放射性医薬の収率を向上させることを確認した。好ましい補助配位子AL1は、グリシンの誘導体である官能化アミノカルボキシレートであり、最も好ましいのは、トリシン(トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン)である。
【0197】
最も好ましい本発明のテクネチウム放射性医薬は、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットと、AL1およびAL2と呼ぶ2種類の補助配位子またはジアミンジチオールキレーターとを構成要素とする。2番目の種類の補助配位子AL2は、群:ホスフィンリン、アルシンヒ素、イミン窒素(sp2混成)、硫黄(sp2混成)および炭素(sp混成)、π酸特性を持つ原子から選択される1または複数の軟らかいドナー原子を構成要素とする。配位子AL2は単座、二座または三座配位子であることができ、座数は配位子中のドナー原子の数によって定義される。二座配位子中の2つのドナー原子のうちの1つ、および三座配位子中の3つのドナー原子のうちの1つは、軟らかいドナー原子でなければならない。本発明者らは、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する同時係属中の米国特許出願第08/415,908号ならびに米国特許出願第60/013360号および同第08/646,886号に、1または複数の補助配位子または共同配位子AL2を構成要素とする放射性医薬が、1または風数の補助配位子AL2を構成要素としない放射性医薬よりも安定であること、すなわちそれらは、異性体数が最も少なく、相対比率が時間と共にほとんど変化せず、希釈してもほとんど損なわれないことを開示している。
【0198】
ホスフィンまたはアルシンドナー原子を構成要素とする配位子AL2は、三置換ホスフィン、三置換アルシン、四置換ジホスフィン、および四置換ジアルシンである。イミン窒素を構成要素とする配位子AL2は、不飽和または芳香族含窒素5〜6員複素環である。硫黄(sp2混成)ドナー原子を構成要素とする配位子は、C=S部分を構成要素とするチオカルボニル類である。炭素(sp混成)ドナー原子を構成要素とする配位子は、CNR部分(式中、Rは有機基である)を構成要素とするイソニトリル類である。数多くのこのような配位子が市販されている。イソニトリルは、参考文献として本明細書の一部を構成する欧州特許第0107734号および米国特許第4,988,827号に記載されているように合成することができる。
【0199】
好ましい補助配位子AL2は三置換ホスフィンおよび不飽和または芳香族5〜6員複素環である。最も好ましい補助配位子AL2は三置換ホスフィンおよび不飽和5員複素環である。
【0200】
補助配位子AL2は、アルキル、アリール、アルコキシ、複素環、アラルキル、アルカリール、およびアリールアルカリール基で置換されていてもよく、また酸素、窒素、リンまたは硫黄などのヘテロ原子を構成要素とする官能基を持っていても持っていなくてもよい。このような官能基の例には、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキサミド、ニトロ、エーテル、ケトン、アミノ、アンモニウム、スルホネート、スルホンアミド、ホスホネート、およびホスホンアミドなどがあるが、これらに限るわけではない。官能基を選ぶことによって、非標的組織、細胞または体液への分布ならびに身体からの排出機序および排出速度を変化させるなど、放射性医薬の生物学的性質に影響を及ぼしうる配位子の親油性および水溶性を変化させることができる。
【0201】
治療用放射性医薬のキレーターまたは結合部分は、α粒子、β粒子、オージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子を放出する放射性同位体、例えば186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irなどとの安定な錯体が形成されるように選択される。レニウム、銅、パラジウム、白金、イリジウム、ロジウム、銀および金同位体用のキレーターは、ジアミンジチオール類、モノアミン−モノアミドジチオール類、トリアミド−モノチオール類、モノアミド−ジアミド−モノチオール類、ジアミンジオキシム類、およびヒドラジン類から選択される。イットリウム、ビスマスおよびランタニド同位体用のキレーターは、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド(alpha−(2−phenethyl)1,4,7,10−tetraazacyclododecane−1−acetic−4,7,10−tris(methylacetic)acid)、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式および非環式ポリアミノカルボキシレートから選択される。
【0202】
磁気共鳴撮像用造影剤のキレーターは、Gd(III)、Dy(III)、Fe(III)、およびMn(II)などの常磁性金属イオンと安定な錯体を形成するように選択され、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式および非環式ポリアミノカルボキシレートから選択される。
【0203】
ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬は、放射性核種の塩、本発明の試薬、および補助配位子AL1、補助配位子AL2、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。2つの窒素原子と2つの硫黄原子を含む四座キレーターを構成要素とする本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬は、放射性核種の塩、本発明の試薬、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。
【0204】
本発明の試薬の結合ユニットがヒドラゾン基として存在する場合は、まずそれを、金属放射性核種との錯化に先立って、保護されたまたは保護されていないヒドラジンに変換しなければならない。ヒドラゾン基のヒドラジンへの変換は、放射性核種との反応に先立って行なうことができ、その場合は、放射性核種および1または複数の補助配位子もしくは共同配位子を、試薬と混合するのではなくて、キレーターまたは結合ユニットを含む試薬の加水分解型と混合する。また、ヒドラゾン基のヒドラジンへの変換は、放射性核種の存在下で行なうこともでき、その場合は、試薬自体を放射性核種および1または複数の補助配位子もしくは共同配位子と混合する。後者の場合、反応混合物のpHは中性または酸性でなければならない。
【0205】
もう一つの選択肢として、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明の放射性医薬は、まず放射性核種の塩、補助配位子AL1、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合して、補助配位子AL1との中間放射性核種錯体を形成させ、次に本発明の試薬および補助配位子AL2を加え、0〜100℃の温度でさらに反応させることによって製造することもできる。
【0206】
もう一つの選択肢として、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明の放射性核種は、まず放射性核種の塩、補助配位子AL1、本発明の試薬、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合して、中間放射性核種錯体を形成させ、次に補助配位子AL2を加え、0〜100℃の温度でさらに反応させることによって製造することもできる。
【0207】
テクネチウムおよびレニウム放射性核種は、好ましくは、過テクネチウム酸イオンまたは過レニウム酸イオンおよび医薬的に許容できるカチオンの形をとる。過テクネチウム酸塩型は、市販のTc−99mジェネレーターから得られるような過テクネチウム酸ナトリウムであることが好ましい。本発明の放射性医薬の製造に使用する過テクネチウム酸の量は0.1mCi〜1Ci、より好ましくは1〜200mCiの範囲であることができる。
【0208】
本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬を製造するために使用する本発明の試薬の量は、0.01μg〜10mg、より好ましくは0.5μg〜200μgの範囲であることができる。使用量は、他の反応物の量および製造しようとする本発明の放射性医薬によって決定されるだろう。
【0209】
使用する補助配位子AL1の量は0.1mg〜1g、より好ましくは1mg〜100mgの範囲であることができる。個々の放射性医薬に関する正確な量は、製造しようとする本発明の放射性医薬、使用する手順ならびに他の反応物の量および素性の関数である。AL1の量が多すぎると、テクネチウム標識AL1を構成要素とし生物活性分子を含まない副生成物、またはテクネチウム標識生物活性分子と補助配位子AL1とを構成要素とするが補助配位子AL2は含まない副生成物が生成するだろう。AL1の量が少なすぎると、他の副生成物、例えば補助配位子AL2は含むが補助配位子AL1は含まないテクネチウム標識生物活性分子、または還元加水分解テクネチウム、またはテクネチウムコロイドなどが生成するだろう。
【0210】
使用する補助配位子AL2の量は0.001mg〜1g、より好ましくは0.01mg〜10mgの範囲であることができる。個々の放射性医薬に関する正確な量は、製造しようとする本発明の放射性医薬、使用する手順ならびに他の反応物の量および素性の関数である。AL2の量が多すぎると、テクネチウム標識AL2を構成要素とし生物活性分子を含まない副生成物、またはテクネチウム標識生物活性分子と補助配位子AL2とを構成要素とするが補助配位子AL1は含まない副生成物が生成するだろう。試薬が上に定義したような軟らかいドナー原子を構成要素とする場合は、置換基が金属放射性核種への補助配位子AL2の配位を妨害するのを防ぐために、式2の試薬に対して少なくとも10倍モル過剰の補助配位子AL2が必要である。
【0211】
本発明の放射性核種の合成に適した還元剤には、第一スズ塩、ジチオナイトまたは亜硫酸水素塩、水素化ホウ素塩、およびホルムアミジンスルフィン酸などがあり、これらの塩は医薬的に許容できる形の塩である。好ましい還元剤は第一スズ塩である。使用する還元剤の量は0.001mg〜10mg、より好ましくは0.005mg〜1mgの範囲であることができる。
【0212】
ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明放射性医薬の具体的構造は、使用する本発明の試薬、補助配位子AL1、補助配位子AL2、および放射性核種に依存することになる。100μg/mL未満の試薬濃度を使って合成されたヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする放射性医薬は、1つのヒドラジドまたはジアゼニド基を含むだろう。1mg/mLを越える濃度で合成されたものは、2分子の試薬に由来する2つのヒドラジドまたはジアゼニド基を含むだろう。ほとんどの用途では、わずかな量の生物活性分子を注射するだけでよく、化学毒性、生物学的プロセスの妨害、または放射性医薬の生体分布の変化などといった望ましくない副作用は起こらない。したがって、生物活性分子を一構成要素とする試薬の濃度を高くする必要がある放射性医薬は、このような副作用をさけるために合成後に希釈または精製する必要があるだろう。
【0213】
補助配位子AL1およびAL2の特徴および使用量が、変数yおよびzの値を決定することになる。yおよびzは独立して1〜2の整数値をとることができる。yとzの値は、両方合わせて、5以上7以下のドナー原子からなるテクネチウム配位圏をもたらす。単座補助配位子AL2の場合、zは1〜2の整数であることができ、二座または三座補助配位子AL2の場合、zは1である。単座配位子の場合、好ましい組合わせはyが1または2、かつzが1である。二座または三座配位子の場合、好ましい組合わせはyが1、かつzが1である。
【0214】
本発明のインジウム、銅、ガリウム、銀、パラジウム、ロジウム、金、白金、ビスマス、イットリウムおよびランタニド放射性医薬は、放射性核種の塩および本発明の試薬を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。これらの放射性核種は、通例、塩酸、硝酸または硫酸などの鉱酸中の希水溶液として得られる。放射性核種は、水溶液に溶解した1〜約1000等量の本発明試薬と混合される。反応混合物のpHを3〜10に保つために、通例、緩衝液が使用される。
【0215】
本発明のガドリニウム、ジスプロシウム、鉄およびマンガン金属医薬は、常磁性金属イオンの塩および本発明の試薬を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって、容易に製造することができる。これらの常磁性金属イオンは通例、塩酸、硝酸または硫酸などの鉱酸中の希水溶液として得られる。常磁性金属イオンは、水溶液に溶解した1〜約1000等量の本発明試薬と混合される。反応混合物のpHを3〜10に保つために、通例、緩衝液が使用される。
【0216】
総製造時間は金属イオンの素性、反応物の素性および量、ならびに製造に使用する手順に依存するだろう。製造は1分で完了して放射性医薬を80%を越える収率で与える場合もあるし、もっと時間がかかる場合もある。さらに高純度の金属医薬が必要であるか望ましい場合は、生成物を、当業者に知られている数多くの技術のいずれかによって、例えば液体クロマトグラフィー、固相抽出、溶媒抽出、透析または限外濾過などによって精製することができる。
【0217】
金属医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である緩衝液には、例えばリン酸、クエン酸、スルホサリチル酸、および酢酸緩衝液があるが、これらに限るわけではない。さらに詳しい一覧は、米国薬局方に見いだすことができる。
【0218】
放射性医薬の調製に役立つ診断キットの製造に有用な凍結乾燥助剤には、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、デキストラン、フィコール、およびポリビニルピロリジン(PVP)などがあるが、これらに限るわけではない。
【0219】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である安定化助剤には、例えばアスコルビン酸、システイン、モノチオグリセロール、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ゲンチジン酸、およびイノシトールなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0220】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である溶解助剤には、例えばエタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー(プルロニック)、およびレシチンなどがあるが、これらに限るわけではない。好ましい溶解助剤はポリエチレングリコール、およびプルロニックである。
【0221】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である静菌剤には、例えばベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロルブタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0222】
診断キットの一成分は2以上の機能を果たすこともできる。例えば、還元剤は安定化助剤として働くこともでき、緩衝液は輸送配位子として働くこともでき、凍結乾燥助剤は輸送配位子、補助配位子または共同配位子としても働くことができる。
【0223】
診断用放射性医薬は、静脈内注射によって、通常は食塩水溶液として、体重70kgあたり1〜100mCi、好ましくは5〜50mCiの線量で投与される。撮像は既知の手順で行なわれる。
【0224】
治療用放射性医薬は、静脈内注射によって、通常は食塩水溶液として体重70kgあたり0.1〜100mCi、好ましくは0.5〜5mCiの線量で投与される。
【0225】
本発明の磁気共鳴撮像用造影剤は、米国特許第5,155,215号、米国特許第5,087,440号、Margerstadtら,Magn.Reson.Med.,1986,3,808、Rungeら,Radiology,1988,166,835、およびBousquetら,Radiology,1988,166,693に記載されているような他のMRI剤と同じ方法で使用することができる。一般的には、造影剤の滅菌水溶液を、体重1kgあたり0.01〜1.0ミリモルの範囲の用量で、患者に静脈内投与する。
【0226】
X線造影剤として使用する場合、本発明の組成物は一般に、1mM〜5M、好ましくは0.1M〜2Mの重原子濃度を持つべきである。静脈内注射によって投与される用量は、通例、0.5mmol/kg〜1.5mmol/kg、好ましくは0.8mmol/kg〜1.2mmol/kgになるだろう。撮像は既知の技術を使って、好ましくはX線コンピュータ断層撮影法を使って行なわれる。
【0227】
本発明の超音波造影剤は、静脈内注射により、体重1kgあたり10〜30μLのエコー源性ガス量で投与するか、または約3μL/kg/分の速度での注入によって投与する。撮像は既知の超音波撮像法を使って行なわれる。
【0228】
本発明の他の特徴は、以下に述べる代表的態様の説明で明らかになるだろう。ただし、以下に述べる代表的態様は本発明の例示を目的とするものであって、本発明の限定を意図するものではない。
【0229】
(実施例)
以下に、本発明化合物の製造に使用することができる代表的な材料と方法をさらに説明する。1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸、7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル、1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イルアミン、および3−アミノ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル塩酸塩は、PCT WO98/23608に記載されているように製造した。Boc−L−システイン酸、Boc−L−システイン酸N−ヒドロキシフェニルエステル、およびBoc−L−システイン酸p−ニトロフェニルエステルは、Liebigs,Ann.Chem.1979,776−783に記載されているように製造した。ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−ピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)は、Novabiochemから購入した。(tert−ブトキシ)−N−(3−ブロモプロピル)ホルムアミドおよび2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸は、PCT WO96/40637に記載されているように製造した。他の化学薬品および溶媒(試薬級)は全て、以下に挙げる製造者から購入した状態のまま、さらに精製することなく使用した。t−ブチルオキシカルボニル(Boc)アミノ酸類および他の出発アミノ酸類は、Bachem Inc.、Bachem Biosciences Inc.(ペンシルバニア州フィラデルフィア)、Advanced ChemTech(ケンタッキー州ルイビル)、Peninsula Laboratories(カリフォルニア州ベルモント)、またはSigma(ミズーリ州セントルイス)から市販されている。2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびTBTUは、Advanced ChemTechから購入した。N−メチルモルホリン(NMM)、m−クレゾール、D−2−アミノ酪酸(Abu)、トリメチルアセチルクロリド、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、1,2,4−トリアゾール、塩化第一スズ二水和物、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、トリエチルシラン(Et3SiH)およびトリス(3−スルホナトフェニル)ホスフィン三ナトリウム塩(TPPTS)は、Aldrich Chemical Companyから購入した。ビス(3−スルホナトフェニル)フェニルホスフィン二ナトリウム塩(TPPDS)は、公表された方法(Kuntz,E.の米国特許第4,248,802号)によって製造した。(3−スルホナトフェニル)ジフェニルホスフィン一ナトリウム塩(TPPMS)はTCI America,Inc.から購入した。トリシンはResearch Organics,Inc.から入手した。テクネチウム99m−過テクネチウム酸塩(99mTcO4 −)はDuPont Pharma 99Mo/99mTc Technelite(登録商標)ジェネレーターから得た。In111塩化物(Indichlor(登録商標))はAmersham MediPhysics,Inc.から入手した。Sm153塩化物およびルテチウム177塩化物はミズーリ大学実験炉(University of Missouri Research Reactor:MURR)から入手した。イットリウム90塩化物はPacific Northwest Research Laboratoriesから入手した。ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸エチル、クロロホルム(CHCl3)、メタノール(MeOH)、ピリジンおよび塩酸(HCl)は、Bakerから入手した。.アセトニトリル、ジクロロメタン(DCM)、酢酸(HOAc)、トリフルオロ酢酸(TFA)、エチルエーテル、トリエチルアミン、アセトン、および硫酸マグネシウムは、市販品を購入した。無水エタノールはQuantum Chemical Corporationから入手した。
【0230】
Boc−Glu−(OTFP)−OTFPの合成
【化117】
室温のDMF(500ml)に溶解したBoc−Glu−OH(28.9g、117mmol)に、窒素下で、DMS(50mL)中の2,3,5,6−テトラフルオロフェノール(48.2g、290mmol)を加えた。10分間撹拌した後、EDC(55.6g、290mmol)を加え、反応混合物を約96時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を0.1N HCl(750mL)で摩砕した。この混合物に酢酸エチル(600mL)を加え、層を分離した。水層を酢酸エチル(約500mL×3)で抽出し、全ての酢酸エチル画分を合わせ、水(300mL)および食塩水(300mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、黄褐色固体(62g)を得た。この黄褐色固体をアセトニトリルで洗浄したところ、標題の化合物(45.5g、73%)を純粋な形で得た。ESMS(C22H17F8NO6として)計算値:543.09;実測値566.0[M+Na]+1。
【0231】
実施例 1
2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(フェニルメトキシ)ホルムアミド
過酸化物フリーのTHF(1,000mL)に溶解した4,7,10−トリオキサ−1,13−トリデカンジアミン(158mL、0.72mol)、TEA(16.7mL、0.12mol)およびMeOH(300mL)を、メカニカルスターラー、温度計および窒素ライン付き滴下ロートを装着した3リットル三口フラスコに投入した。過酸化物フリーTHF(1,000mL)に溶解したクロロギ酸ベンジル(17.1mL、0.12mol)を滴下ロートに充填した。フラスコの内容物を5℃未満に冷却した。高速に撹拌し、温度を5℃未満に保ちながら、滴下ロートの内容物を4時間かけてフラスコに加えた。溶液をさらに30分間撹拌し、濃縮して濃厚なシロップを得た。このシロップを飽和NaCl(1800mL)およびNa2CO3(200mL)に取り出し、エーテル(1,000mL×3)で抽出した。合わせたエーテル抽出物を飽和NaCl(500mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、淡黄色油状物(36.74g)を得た。7×29cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/TEA、20/15/0.5)により、標題の化合物を無色のシロップとして得た(19.14g、45%)。1H NMR(CDCl3):7.33−7.25(m,5H)、5.59(s,1H)、5.06(s,2H)、3.62−3.45(m,12H)、3.32−3.25(m,2H)、2.74(t,J=6.7Hz,2H)、1.75(五重線,J=6.0Hz,2H)、1.67(五重線,J=6.4Hz,2Hz)、1.33(s,2H)。MS:m/e 355.4[M+H]。高分解能MS(C18H31N205 [M+H]として)計算値:355.2233、実測値:355.2222。
【化118】
【0232】
(B)3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
ビフェニル−4,4’−ジスルホニルクロリド(2.64g、7.5mmol、CHCl3から新たに再結晶したもの)およびDCM(200mL)を、温度計、滴下ロートおよび窒素ラインを装着した500mL三口フラスコに投入した。DCM(40mL)に溶解したN−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(フェニルメトキシ)ホルムアミド(1.77g、5.0mmol)およびDIEA(0.87mL、5.0mmol)を、滴下ロートに充填した。フラスコの内容物を5℃未満に冷却した。高速に撹拌し、フラスコの温度を5℃未満に保ちながら、滴下ロートの内容物を3時間かけてフラスコに加えた。DCM(25mL)に溶解したN−β−Boc−L−α,β−ジアミノプロピオン酸メチルエステル塩酸塩(2.55g、10mmol)およびDIEA(3.8mL、22mmol)を、滴下ロートに充填した。この溶液をフラスコに5℃で撹拌しながら15分間かけて加え、周囲温度でさらに20時間撹拌した。反応溶液を0.1N HCl(100mL)および水(100mL×2)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、粘性油状物(5.79g)を得た。5×21cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(85/15 EtOAc/ヘキサン類の後、100%EtOAc)により、無色無定形の固体を得た。トルエン(85ml)からの再結晶により、標題の化合物を無色の固体(2.52g、59%)として得た。MP:104.5〜106.5℃。1H NMR(CDCl3):8.00−7.90(m,4H)、7.72−7.64(m,4H)、7.46−7.24(m,5H)、5.96−5.88(m,1H)、5.86−5.73(m,1H)、5.41(s,1H)、5.16−5.00(m,3H)、4.15−4.02(m,1H)、3.68−3.39(m,17H)、3.34−3.22(m,2H)、3.13−3.03(m,2H)、1.80−1.62(m,4H)、1.39(s,9H)。13C NMR(CDCl3):170.2、156.5、156.1、143.9、143.0、140.4、139.4、136.7、128.4、128.1、128.0、127.9、127.9、127.8、127.3、80.1、70.6、70.5、70.2、70.1、70.0、69.6、66.5、56.1、52.9、43.2、42.4、39.3、29.4、28.5、28.2。MS:m/e 868.3[M+NH4];高分解能MS(C39H55N4O13S2 [M+H]として)計算値:851.3207、実測値:851.3226。
【化119】
【0233】
(C)3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(B)の生成物(748mg、0.88mmol)を25/75のTFA/DCM(15mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で15分間静置した。TFAを減圧下で除去し、得られた琥珀色の油状物を50/50のACN/水(50mL)に取り出し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で徐々に処理することにより、pHを2から6に上昇させた。樹脂を濾過によって取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、粘着性の淡黄色泡状物を得た。
【0234】
別のフラスコで、1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(432mg、0.80mmol)、TEA(0.33mL)、およびHBTU(364mg、0.96mmol)を、無水DMF(25mL)に溶解した。得られた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で10分間撹拌し、無水DMF(15mL)に溶解した上記黄色泡状物と混合した。18時間後にDMFを減圧下で除去したところ、粘稠な黄色油状物を得た。この油状物をEtOAc(175mL)に取り出し、水(25mL)、飽和NaHCO3(50mL)、および飽和NaCl(25mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して、粘稠な黄色油状物を得た。CHCl3/EtOAc/MeOHの段階的勾配(47/47/6、46/46/8、60/30/10)を使って7×25cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーを行なったところ、標題の化合物を淡黄色固体(510mg、50%)として得た。MP:136〜140℃。MS:m/e 1273.4[M+H]。高分解能MS(C68H73N8O13S2 [M+H]として)計算値:1273.4738、実測値:1273.4730。
【化120】
【0235】
(D)3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
上記(C)で得た生成物(295mg、0.232mmol)を過酸化物フリーのTHF(12mL)、水(1.8mL)および3N LiOH(1.2mL)の混合物に溶解し、窒素雰囲気下に周囲温度で30分間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(75mL)および水(50mL)に溶解した。水層を0.5N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。水層を新たなCHCl3(25ml×2)で抽出した。合わせたCHCl3抽出物を飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(291mg、100%)として得た。MS:m/e 1259.3[M+H]。高分解能MS(C67H71N8O13S2 [M+H]として)計算値:1259.4582、実測値:1259.4610。
【化121】
【0236】
(E)2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イル)メチル)−1−メチル−4−オキソ−(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(D)で得た生成物(279mg、0.222mmol)を脱気したTFA(30mL)に溶解し、Et3SiH(0.424mL、2.66mmol)で処理した。その溶液を窒素雰囲気下で70℃に1時間加熱し、濃縮して、粘稠な油状物を得た。この油状物を水(20mL)に溶解し、エーテル(20mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(10mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を等体積のACNで希釈し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で処理することにより、pHを4から6に上昇させた。濾過によって樹脂を取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(220mg)として得た。MS:m/e 883.4[M+H]、442.5[M+2H]。高分解能MS(C40H51N8O11S2 [M+H]として)計算値:833.3118、実測値:833.3118。
【化122】
【0237】
(F)2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.5mL)に溶解した上記(F)の生成物(15mg、0.0135mmol)、TEA(0.007mL)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(9.0mg、0.0204mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で22時間静置した。DMFを減圧下で除去し、生成したガラス質固体を20%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.2分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(3.5mg、20%)として得た。MS:m/e 1186.7[M+H]。高分解能MS(C53H60N11O15S3 [M+H]として)計算値:1186.3432、実測値:1186.3410。
【化123】
【0238】
実施例 2
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
(A)2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸フェニルメチル
無水DMF(24mL)に溶解した(1,4,7,10−テトラアザ−4,7−ビス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸tert−ブチル(0.922g、1.79mmol)、TEA(1.8mL)およびブロモ酢酸ベンジル(0.86mL、5.37mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物をEtOAc(300mL)に溶解した。この溶液を水(50mL×2)および飽和NaCl(50mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無定形固体(1.26g)として得た。MS:m/e 663.5[M+H]。
【化124】
【0239】
(B)2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸
上記(A)で得た生成物(165mg、0.25mmol)を、10%Pd/炭素(50mg)により、EtOH(15mL)中、60psiで24時間水素化分解した。濾過助剤を通した濾過によって触媒を取り除き、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮したところ、標題の化合物を無定形固体(134mg、94%)として得た。MS:m/e 573.5[M+H]。
【化125】
(C)3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル・ペンタキス(トリフルオロ酢酸)塩
脱気したTFA(5.0mL)に溶解した実施例1(C)の生成物(68mg、0.0534mmol)およびEt3SiH(0.051mL、0.32mmol)を窒素雰囲気下に70℃で1時間撹拌し、濃縮乾固した。得られた琥珀色油状物を無水DMF(2mL)に溶解し、pH紙で塩基性になるまでTEAで処理した。無水DMF(1.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(46mg、0.080mmol)を加えた後、HBTU(24mg、0.064mmol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で3時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、残渣を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.1%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。23.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(16mg、15%)として得た。MS:m/e 1451.7[M+H]。高分解能MS(C69H103N12O18S2 [M+H]として)計算値:1451.6954、実測値:1451.698。
【化126】
【0240】
(D)3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
上記(C)の生成物(16mg、0.0102mmol)を、過酸化物フリーのTHF(1mL)、水(0.115mL)および3N LiOH(0.075mL)の混合液に溶解し、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間撹拌した。反応液を濃縮したところ、油状の固体を得た。この固体を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。24.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥することにより、無色の粉末(6.0mg)を得た。この固体を脱気したTFA(2.0mL)およびEt3SiH(0.050mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で4.5時間撹拌し、濃縮乾固した。得られた油状物を25%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから45%ACNへの1.5%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(2.0mg、17%)として得た。MS:m/e 1269.5[M+H]、635.5[M+2H]、424.3[M+3H]。高分解能MS(C56H77N12018S2 [M+H]として)計算値:1269.4920、実測値:1269.4950。
【化127】
【0241】
実施例 3
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)4−(3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸エチル
金属ナトリウム(17.12g、0.744mol)を無水EtOH(350mL)に加え、溶解するまで撹拌した。3,5−ジメチルフェノールを加え、その溶液を周囲温度で15分間撹拌した。4−ブロモ酢酸エチル(58.7mL、0.41mol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で28時間撹拌した。EtOHを減圧下で除去し、生成した油状の固体を水(1L)とEtOAc(500mL)とに分配した。水層を新たなEtOAc(500mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を飽和NaHCO3(300mL)および飽和NaCl(300mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して、琥珀色の液体を得た。この液体を、15cmビグルー管を通して減圧分別蒸留した。91〜117℃/6mmHgから主画分を集めることにより、標題の化合物を無色の液体(77.77g、89%)として得た。1H NMR(CDCl3):6.59(s,1H)、6.52(s,2H)、4.16(q,J=7.16Hz,2H)、3.98(t,J=6.14Hz,2H)、2.49(t,J=7.34Hz,2H)、2.28(s,6H)、2.11−2.07(m,2H)、1.26(t,J=7.16Hz,3H)。元素分析(C14H20O3として)計算値:C,71.16;H,8.53、実測値:C,71.35;H,8.59。
【化128】
【0242】
(B)4−(3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
上記(A)の生成物(75.52g、0.320mol)およびKOHペレット(38.5g、0.584mol)を無水EtOH(1.50L)に溶解し、3時間加熱還流した。その溶液を濃縮して無色の固体とし、それを水(2.0L)に取り出し、エーテル(750mL×2)で洗浄した。水層を濃HCl(55mL)でpH1に調節し、得られた油状沈殿物をEtOAc(500mL×2)に抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(300mL)および飽和NaClで順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、無色の固体(64.13g)を得た。ヘキサン類(500mL)から再結晶することにより、標題の化合物を無色の固体(59.51g、89%)として得た。MP:66〜68.5℃。1H NMR(CDCl3):11.70(bs,1H)、6.59(s,1H)、6.52(s,2H)、3.99(t,J=6.06Hz,2H)、2.57(t,J=7.29Hz,2H)、2.28(s,6H)、2.12−2.08(m,2H)。元素分析(C12H16O3として)計算値:C,69.21;H,7.74、実測値:C,69.23;H,7.40。
【化129】
【0243】
(C)4−(4−(クロロスルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
CHCl3(100mL)に溶解した上記(B)の生成物(20.8g、0.100mol)を0℃に冷却し、高速に撹拌して反応液の温度を0℃に保ちながら、クロロスルホン酸(36mL、0.54mol)を滴下した。得られたゼラチン状混合物をさらに10分間撹拌した後、氷水(600mL)に注いだ。得られた固体沈殿物を濾過によって集め、水(75mL×3)で洗浄し、減圧下で乾燥したところ、無色の固体(12.52g)を得た。MP:114〜115℃(分解)。1H NMR(CDCl3):13.84(bs,1H)、6.50(s,2H)、3.91(t,J=6.48Hz,2H)、2.48(s,6H)、2.32(t,J=7.32Hz,2H)、1.89−1.84(m,2H)。IR(KBr cm−1):1705(s)、1370(s)、1175(s)。MS:m/e 305.1[M−H]。
【化130】
【0244】
(D)4−(4−(((2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル)アミノ)スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
DCM(5mL)に溶解したN−β−Boc−L−α,β−ジアミノプロピオン酸メチルエステル塩酸塩(568mg、2.10mmol)およびDIEA(0.73mL、4.2mmol)を0℃に冷却し、DCM(20mL)に懸濁した上記(C)の生成物(656mg、2.10mmol)を15分間かけて少しずつ加えた。反応液を窒素雰囲気下に周囲温度で18時間撹拌した。反応液をDCM(100mL)で希釈し、水(75mL×3)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粗生成物(698mg)を得た。これをVydac C−18カラム(50×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから58.5%ACNへの0.96%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。23.8分に溶出する主生成物画分を集めてpH3に調節し、一部濃縮してACNを除去し、DCM(100mL×2)で抽出した。DCM抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(297mg、29%)を得た。1H NMR(CDCl3):δ6.61(s,2H)、5.66(d,J=7.2Hz,1H)、4.90(s,1H)、4.03(bs,2H)、3.86(bs,1H)、3.59(s,3H)、3.49(bs,2H)、2.62(s,6H)、2.58−2.51(m,2H)、2.18−2.07(m,2H)、1.41(s,9H)。MS:m/e 489.4[M+H]。高分解能MS(C21H33N2O9S [M+Na]として)計算値:511.1726、実測値:511.1747。元素分析(C21H32N2O9Sとして)計算値:C,51.62;H,6.61;N,5.74、実測値:C,51.47;H,6.27;N,5.48。
【化131】
【0245】
(E)3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−2−(((2,6ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(8mL)に溶解した上記(D)の生成物(233mg、0.477mmol)、実施例1(A)の生成物(190mg、0.536mmol)、TEA(0.2mL、1.43mmol)、およびHBTU(226mg、0.701mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で1時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、油状残渣をEtOAc(50mL)に取り出し、0.1N HCl(35mL)、水(35mL)および飽和NaCl(35mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粗生成物を黄色粘稠油状物として得た。3×18cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH、95/5)により、標題の化合物を無色粘稠油状物(393mg、100%)として得た。1H NMR(CDCl3):δ7.34−7.28(m,5H)、6.60(s,2H)、6.26(bs,1H)、5.67(bs,1H)、5.29(bs,1H)、5.08(s,2H)、4.88(bs,1H)、3.99(t,J=6.1Hz,2H)、3.88−3.84(m,1H)、3.62−3.40(m,17H)、3.37−3.26(m,4H)、2.62(s,6H)、2.32(t,J=7.2Hz,2H)、2.08(t,J=6.3Hz,2H)、1.79−1.70(m,4H)、1.41(s,9H)。MS:m/e 825.5[M+H]。高分解能MS(C39H61N4O13S [M+H]として)計算値:825.3955、実測値:825.3940。
【化132】
【0246】
(F)3−アミノ−2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(E)の生成物(750mg、0.91mmol)を4M HCl/ジオキサン(25mL)に溶解し、周囲温度で1時間撹拌した。その溶液をエーテル(500mL)で希釈し、得られたゴム状沈殿物を新鮮なエーテル(250mL×2)で摩砕した。ゴム状固体を水(100mL)に溶解し、NaHCO3でpH9に調節したところ、油状の沈殿物が生成した。この沈殿物をDCM(75mL×2)に抽出した。DCM抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の油状物として得た(386mg、56%)。MS:m/e 725.5[M+H]。
【化133】
【0247】
(G)2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(3mL)に溶解した1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(274mg、0.51mmol)、TEA(0.22mL、1.52mmol)、およびHBTU(192mg、0.51mmol)を、周囲温度で5分間撹拌した。無水DMF(7mL)に溶解した上記(F)の生成物(367mg、0.51mmol)を加え、得られた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で2時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状の固体をEtOAc(150mL)に溶解した。そのEtOAc溶液を水(50mL)、飽和NaHCO3(25mL)、および飽和NaCl(25mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、黄色固体を得た。シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーで、EtOAc/MeOHの段階的勾配(95/5、92.5/7.59を使って精製することにより、標題の化合物を淡黄色固体として得た(254mg、43%)。MS:m/e 1247.7[M+H]、624.6[M+2H]。
【化134】
【0248】
(H)2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(G)の生成物(60.0mg、0.048mmol)を過酸化物フリーのTHF(2.5mL)、水(0.37mL)、および3N LiOH(0.244mL)に溶解し、窒素雰囲気下に30分間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(25mL)および水(20mL)に溶解した。水層を0.1N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。水層を新たなCHCl3(20mL×2)で抽出した。合わせたCHCl3抽出物を飽和NaCl(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(44.0mg、74%)として得た。MS:m/e 1233.7[M+H]。高分解能MS(C67H77N8O13S [M+H]として)計算値:1233.5330、実測値:1233.5330。
【化135】
【0249】
(I)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(H)の生成物(42.1mg、0.0341mmol)およびEt3SiH(0.033mL、0.205mmol)を脱気したTFA(3.5mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で1時間加熱し、濃縮して、粘稠な琥珀色油状物を得た。この油状物を水(20mL)に溶解し、エーテル(20mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(10mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を等体積のACNで希釈し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で処理することにより、pHを4から6に上昇させた。樹脂を濾過によって取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(34mg)として得た。MS:m/e 857.5[M+H]、429.4[M+2H]。
【化136】
【0250】
(J)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(1.5mL)に溶解した上記(I)の生成物(30mg、0.035mmol)、DIEA(0.018mL、0.105mmol)および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(18.5mg、0.042mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を50%ACNに溶解し、Zorbax C−18 RXカラム(21.2×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから45%ACNへの1.5%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(8.9mg、20%)として得た。MS:m/e 1160.6[M+H]、581.0[M+2H]。
【化137】
【0251】
実施例 4
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
無水DMF(200mL)中の7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル(6.28g、0.0212mol)、(tert−ブトキシ)−N−(3−ブロモプロピル)ホルムアミド(30.3g、0.127mol)、および無水K2CO3(12.5g、0.904mol)の混合物を窒素雰囲気下に60℃で4時間撹拌した後、周囲温度で72時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状の固体をEtOAc(500mL)に溶解した。そのEtOAc溶液を水(500mL)、飽和NaHCO3(500mL)、および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、赤色油状物を得た。この油状物をEtOAc(250mL)に取り出し、冷却したところ、固体沈殿物が生成した。この沈殿物を濾過によって集め、冷EtOAcで洗浄し、乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(6.25g、65%)として得た。MP:140〜142℃。1H NMR(CDCl3):8.49(s,1H)、8.39(d,J=8.6Hz,1H)、7.58(s,1H)、7.53(d,J=8.6Hz,1H)、4.72(bs,1H)、4.39(q,J=7.1Hz,2H)、4.20(t,J=7.6Hz,2H)、3.28−3.24(m,2H)、2.10−2.06(m,2H)、1.46(s,9H)、1.40(t,J=7.1Hz,3H)。MS:m/e 455.2[M+H]。高分解能MS(C20H26BrN2O5 [M+H]として)計算値:453.1025、実測値:453.1028。
【化138】
【0252】
(B)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−ビニルヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
上記(A)で得た生成物(2.98g、6.60mmol)を100℃のトルエン(50mL)に溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(152mg、0.132mmol)で処理した。5分後に、その混合物をトリブチル(ビニル)スズ(1.93mL、6.60mmol)で処理し、窒素雰囲気下に100℃で4.5時間撹拌し、さらに周囲温度で18時間撹拌した。トリブチル(ビニル)スズ(0.386mL)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(152mg)を追加し、その混合物を100℃でさらに17時間加熱した。トルエンを減圧下で除去し、固体残渣をエーテルで摩砕したところ、標題の化合物を淡緑色固体(1.67g、63%)として得た。MP:133〜135℃。1H NMR(CDCl3):8.52(d,J=8.4Hz,1H)、8.51(s,1H)、7.55(d,J=8.4Hz,1H)、7.38(s,1H)、6.88−6.82(m,1H)、5.97(d,J=17.4Hz,1H)、5.51(d,J=10.8Hz,1H)、4.75(bs,1H)、4.42(q,J=7.2Hz,2H)、4.27(t,J=7.8Hz,2H)、3.6−3.25(m,2H)、2.16−2.11(m,2H)、1.49(s,9H)、1.45(t,J=7.2Hz,3H)。MS:m/e 401.3[M+H];高分解能MS(C22H29N2O5 [M+H]として)計算値:401.2076、実測値:401.2075。
【化139】
【0253】
(C)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−7−ホルミル−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
ジオキサン(119mL)および水(39mL)中の上記(B)の生成物(1.50g、3.75mmol)を、ジオキサン(0.600mL)に溶解した四酸化オスミウム(19.6mg、0.077mmol)で処理し、窒素雰囲気下に周囲温度で5分間撹拌した。過ヨウ素酸ナトリウム(2.40g、11.2mmol)を加え、周囲温度で2時間撹拌した。ジオキサンを減圧下で除去し、残渣をDCM(500mL)に取り出した。そのDCM溶液を水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を橙色の油状固体(1.52g、100%)として得た。1H NMR(CDCl3):10.17(s,1H)、8.68(d,J=8.2Hz,1H)、8.64(s,1H)、8.01(s,1H)、7.88(d,J=8.2Hz,1H)、4.82(bs,1H)、4.41−4.35(m,4H)、3.28(s,2H)、2.15−2.07(m,2H)、1.45(s,9H)、1.41(t,J=7.1Hz,3H)。MS:m/e 403.3[M+H]。高分解能MS(C21H27N2O6 [M+H]として)計算値403.1870、実測値:403.1875。
【化140】
【0254】
(D)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
トルエン(60mL)に溶解した上記(C)の生成物(544mg、1.35mmol)および1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イルアミン(456mg、1.35mmol)を、窒素雰囲気下に水を除去しながら5時間加熱還流した。その溶液を冷却し、Na(OAc)3BH(1.14g、5.38mmol)で処理し、周囲温度で18時間撹拌した。その混合物をEtOAc(400mL)で希釈し、水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、橙色固体を得た。この固体を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(50×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから52%ACNへの0.60%/分の勾配(流速49mL/分)を使って精製した。30.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(407mg、60%)として得た。MS:m/e 712.4[M+H]。高分解能MS(C43H46N5O5 [M+H]として)計算値:712.3499、実測値:712.3485。
【化141】
【0255】
(E)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸
上記(D)の生成物(997mg、1.40mmol)、水(7.3mL)、3N LiOH(3.5mL)、およびTHF(50mL)の混合物を窒素雰囲気下に周囲温度で3時間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(500mL)と水(100mL)に溶解した。水層を1.0N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。有機層を水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(998mg)として得た。MP:153−160℃。1H NMR(CDCl3):δ14.83(s,1H)、8.76(s,1H)、8.68(s,1H)、8.24(d,J=6Hz,1H)、7.49−7.35(m,9H)、7.12−7.10(m,6H)、6.82(s,1H)、6.52(s,1H)、6.24(d,J=6Hz,1H)、5.75(bs,1H)、4.87−4.83(m,2H)、4.77(bs,1H)、4.51(t,J=9Hz,2H)、3.38(s,2H)、2.23(s,2H)、1.42(s,9H)。MS:m/e 684.3[M+H]。高分解能MS(C41H42N5O5 [M+H]として)計算値:684.3186、実測値:684.3181。
【化142】
【0256】
(F)3−((1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(4mL)に溶解した上記(E)の生成物(300mg、0.437mmol)、TEA(0.243mL、1.75mmol)、およびHBTU(230mg、0.606mmol)を周囲温度で5分間撹拌した。無水DMF(3mL)に溶解した3−アミノ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル塩酸塩(184mg、0.637mmol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で2時間撹拌した。その溶液をEtOAc(200mL)で希釈し、水(50mL×2)、飽和NaHCO3(50mL)、および飽和NaCl(50mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粘稠な琥珀色油状物を得た。2.5×24cmシリカゲルゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーで、EtOAc/MeOHの段階的勾配(98/2、95/5、75/25)を使って精製することにより、標題の化合物を淡黄色油状物(330mg、78%)として得た。MS:m/e 966.6[M+H]。高分解能MS(C54H60N7O8S [M+H]として)計算値:966.4224、実測値:966.4224。
【化143】
【0257】
(G)3−((1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
MeOH(2mL)に溶解した上記(F)の生成物(51mg、0.052mmol)、水(0.27mL)、および3N LiOH(0.13mL)を周囲温度で3.5時間静置し、減圧下で濃縮した。得られた固体を水(10mL)に溶解し、1.0N HClでpH3に調節した。その水性混合物をDCM(30mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を飽和NaCl(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(72mg)として得た。MS:m/e 952.5[M+H]。高分解能MS(C53H58N7O8S [M+H]として)計算値:952.4067、実測値:952.4056。
【化144】
【0258】
(H)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)−メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
上記(I)の生成物(0.052mmol)およびEt3SiH(0.042mL、0.26mmol)を脱気したTFA(2mL)に溶解し、70℃で2.5時間加熱し、濃縮することにより、琥珀色の油状物を得た。この油状物を水(25mL)に溶解し、エーテル(15mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(15mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(34mg、78%)として得た。MS:m/e 610.4[M+H]。高分解能MS(C29H36N7O6S [M+H]として)計算値:610.2448、実測値:610.2462。
【化145】
【0259】
(I)3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)−メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(H)の生成物(13.7mg、0.0163mmol)、TEA(0.015mL、0.108mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(8.2mg、0.0186mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.4分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(12.5mg、75%)として得た。MS:m/e 913.3[M+H]。高分解能MS(C42H45N10O10S2 [M+H]として)計算値:913.2761、実測値:913.2751。
【化146】
【0260】
実施例 5
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
TFA(10mL)に溶解した実施例4(F)の生成物(120mg、0.124mmol)およびEt3SiH(0.99mL、6.20mmol)を70℃で1時間加熱し、濃縮することにより、琥珀色の油状物を得た。この油状物を水(50mL)に溶解し、エーテル(30mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(20mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(105mg、100%)として得た。MS:m/e 624.4[M+H]。高分解能MS(C30H38N7O6S [M+H]として)計算値:624.2604、実測値:624.2608。
【化147】
(B)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
過酸化物含有(peroxide−containing)THF(4mL)中の上記(A)の生成物(105mg、0.126mmol)、水(3.0mL)、および3N LiOH(1.82mL)の混合物を周囲温度で1時間静置し、減圧下で濃縮した。得られた固体を水(10mL)に溶解し、1.0N HClでpH5に調節した。不溶性不純物を濾過によって除去し、濾液を凍結乾燥することにより、無色の固体を得た。この固体を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分のN勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末として得た(10.0mg、11%)。MS:m/e 314.0[M+2H]。
【化148】
【0261】
(C)3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(4mL)に溶解した上記(B)の生成物(10.0mg、0.0135mmol)、TEA(0.018mL、0.129mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(7.2mg、0.0163mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を30%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(3.5mg、25%)として得た。MS:m/e 929.4[M+H]。高分解能MS(C42H45N10O11S2 [M+H]として)計算値:929.2710、実測値:929.2698。
【化149】
【0262】
実施例 6
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパン酸
無水DMF(5mL)に溶解したN−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(tert−ブトキシ)ホルムアミド(D.S.WilburらがBioconjugate Chem.1998,9,322−330に記載していた化合物)(2.00g、6.24mmol)、TEA(1.0mL、7.49mmol)、および無水コハク酸(624mg、6.24mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で4時間撹拌した。DMFを減圧下で除去したところ、標題の化合物を淡黄色油状物(2.80g)として得た。MS:m/e 839.5[2M−H]、419.4[M−H]。
【化150】
【0263】
(B)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
実施例4(F)の生成物(46.1mg、0.477mmol)を50%TFA/DCM(2.0mL)に周囲温度で15分間溶解し、濃縮するこにより、黄色油状物を得た。この油状物を無水DMF(1.0mL)に溶解し、TEAによりpH紙で酸性にした。別のフラスコで、上記(A)の生成物(26.1mg、0.062mmol)、TEA(0.014mL、0.099mmol)、およびHBTU(27.7mg、0.074mmol)を無水DMF(1.0mL)に溶解し、上記TFA脱保護反応で得たDMF溶液と混合した。合わせた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で20分間静置し、減圧下で濃縮した。得られた油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.8%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(44.5mg、68%)として得た。MS:m/e 1268.6[M+H]。高分解能MS(C68H86N9O13S [M+H]として)計算値:1268.6065、実測値:1268.6070。
【化151】
【0264】
(C)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
MeOH(1.30mL)に溶解した上記(B)の生成物、3N LiOH(0.091mL)、および水(0.117mL)を周囲温度で8.5時間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、得られた水性混合物を水(30mL)で希釈し、1.0N HClでpH4に調節した。得られた水性混合物をDCM(50mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(24.6mg、86%)として得た。
【化152】
【0265】
(D)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
TFA(2.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(24.6mg、0.0194mmol)およびEt3SiH(0.016mL、0.097mmol)を窒素雰囲気下に70℃で3時間加熱し、濃縮することにより、黄色固体を得た。この固体を水(50mL)に溶解し、エーテル(25mL×2)で洗浄した。水層を凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(20.7mg、93%)として得た。MS:m/e 912.5[M+H]。
【化153】
【0266】
(E)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(D)の生成物(15.5mg、0.0136mmol)、TEA(0.010mL,0.0746mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(8.0mg、0.0182mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた黄色油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.7分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(7.2mg、40%)として得た。MS:m/e 1215.5[M+H]。高分解能MS(C56H71N12O15S2 [M+H]として)計算値:1215.4603、実測値:1215.4580。
【化154】
【0267】
実施例 7
2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
(A)N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボメトキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル−2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)ペンタン−1,5−ジアミド
50/50のTFA/DCM(2mL)に溶解した実施例6(B)の生成物(50.5mg、0.0398mmol)を周囲温度で20分間反応させ、濃縮して粘稠な油状物とした。この油状物を無水DMFに取り出し、TEAによりpH紙で塩基性にした。この溶液をBoc−L−Glu−OH(4.5mg、0.0181mmol)およびHBTU(16.6mg、0.0438mmol)で処理し、周囲温度で2時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.8%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(38.8mg、84%)として得た。MS:m/e 2306.5[M+H−Tr]、2064.4[M+H−2Tr]、1275.0[M+2H]。高分解能MS(C117H154N19OS2 [M+H−Tr]として)計算値:2305.0753、実測値:2305.0770。
【化155】
【0268】
(B)2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
MeOH(2.0mL)に溶解した上記(A)の生成物(38.8mg、0.0152mmol)、3N LiOH(0.075mL)、および水(0.156mL)を周囲温度で18時間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、得られた水性混合物を水(50mL)で希釈し、0.5N HClを使ってpH3に調節した。その混合物をDCM(50ml×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を、飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、無色の固体を得た。この固体をEt3SiH(0.031mL、0.178mol)と共にTFA(3.0mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で11時間加熱し、濃縮することにより、黄色油状物を得た。この油状物を水(25mL)に溶解し、エーテル(25mL×2)で洗浄した。この水溶液を凍結乾燥して、淡黄色固体を得た。この固体を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。22.4分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(5.1mg、18%)として得た。MS:m/e 968.2[M+2H]、646.0[M+3H]。
【化156】
【0269】
(C)2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(5.1mg、0.00224mmol)、TEA(0.002mL,0.0115mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(1.2mg、0.00272mmol)を窒素下に周囲温度で72時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。23.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(0.5mg、9.0%)として得た。MS:m/e 1120.0[M+2H]。高分解能MS(C104H137N22O28S3 [M+]として)計算値:2237.9055、実測値:2237.9120。
【化157】
【0270】
実施例 8
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩のDOTA結合体
(A)カルボベンジルオキシ−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu)−OMe
DMF(20mL)に溶解したCbz−Asp(O−t−Bu)−OH(1.54g、4.76mmol)、H−Asp(O−t−Bu)−OMe・HCl(1.14g、4.76mmol)、DIEA(1.85mL、10.5mmol)、およびHBTU(1.99g、5.24mmol)を周囲温度で18時間撹拌した。水(100mL)およびEtOAc(50mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(50mL)、10%KHSO4(50mL×2)、および10%NaHCO3(50mL)で順次洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、油状の固体を得た。この物質をエーテルで摩砕したところ、標題の化合物を無色の固体(2.14g、89%)として得た。MS:m/e 1017.6[2M+H]、509.4[M+H]。
【0271】
(B)カルボベンジルオキシ−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu)−OH
上記(A)の生成物(200mg、0.393mmol)、LiOH(38mg、0.865mmol)、水(40mL)、およびTHF(200mL)の混合物を周囲温度で28時間撹拌し、濃縮することによってTHFを除去した。得られた水性混合物を新たな水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で洗浄した。水層を1.0N HClでpH4に調節し、EtOAc(20mL)で抽出した。EtOAc抽出物を飽和NaCl(15mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、無色の固体を得た。この固体を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから90%ACNへの2.4%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末として得た(95mg、49%)。
【0272】
(C)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(ベンジルオキシカルボニル−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
TFA(1.5mL)中の実施例6(B)の生成物(44.0mg、0.0894mmol)を周囲温度で45分間静置し、濃縮して黄色油状物を得た。この油状物を無水DMF(2.0mL)に溶解し、TEAを使ってpH紙で塩基性にした。別のフラスコで、上記(B)の生成物(69.3mg、0.0547mmol)を無水DMF(2.0mL)に溶解し、TEA(0.015mL、0.104mmol)およびHBTU(32.6mg、0.0859mmol)による処理で予備活性化した。10分後にこの溶液を、上記TFA脱保護反応で得たDMF溶液に加え、合わせた溶液を周囲温度で30分間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.54%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。29.9分に溶出する主生成物ピークを飽和NaHCO3でpH8に調節し、濃縮することによってACNを除去した。残りの水性混合物をEtOAc(40mL×2)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を飽和NaCl(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(56.4mg、63%)として得た。MS:m/e 1644.8[M+H]。高分解能MS(C87H110N11O19S [M+H]として)計算値:1644.7700、実測値:1644.771。
【化158】
(D)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(0−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(E)の生成物(55.0mg、0.0335mmol)を、10%Pd/C(25mg)により、MeOH(15mL)中、40psiで3.5時間水素化分解した。濾過助剤を通した濾過によって触媒を取り除き、濾液を濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色油状物(41.8mg、83%)として得た。MS:m/e 1510.8[M+H]。
【化159】
【0273】
(E)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(0−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチルのDOTA−トリ−t−ブチエステル結合体
無水DMF(3.0mL)に溶解した上記(D)の生成物(41.8mg、0.0277mmol)、実施例2(B)の生成物(39.9mg、0.0436mmol)、TEA(0.023mL,0.166mmol)、およびHBTU(15.6mg、0.0411mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから90%ACNへの2.4%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.2分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(24.8mg、43%)を得た。MS:m/e 2066.3[M+H]、1033.6[M+2H]。高分解能MS(C107H154N15O24S [M+H]として)計算値:2065.1011、実測値:2065.1030。
【化160】
【0274】
(F)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩のDOTA結合体
上記(G)の生成物(18.8mg、0.0091mmol)、水(0.150mL)、3N LiOH(0.015mL)、および過酸化物フリーのTHF(1.5mL)の混合物を周囲温度で3時間撹拌した。THFを減圧下で除去し、0.1N HClでpH7に調節した。この混合物をDCM(30mL×2)で抽出し、合わせた抽出物を濃縮することによって黄色油状物を得た。この油状物をEt3SiH(0.030mL、0.184mmol)と共にTFA(1.0mL)に溶解し、窒素雰囲気下に40℃で48時間加熱した。その溶液を濃縮し、得られた油状物を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.9分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(1.5mg、9.4%)として得た。MS:m/e 1528.9[M+2H]、765.1[M+2H]、510.7[M+3H]。
【化161】
【0275】
実施例 9
DOTA/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・トリス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)DOTA−トリ−t−ブチルエステル/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・ヘキサキス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
無水DMFに溶解した実施例2(B)の生成物、HBTU、およびDIEAを窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、実施例7(B)の生成物で処理する。得られた溶液をさらに18時間撹拌し、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0276】
(B)DOTA/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミン・トリス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
上記(B)の生成物を脱気したTFAに溶解し、トリエチルシランで処理し、窒素下に50℃で1時間加熱する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化162】
【0277】
実施例 10
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
(A)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
実施例3(I)の生成物を無水DMFに溶解し、Boc−システイン酸のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Liebigs Ann.Chem.1979,776−783に記載の化合物)およびDIEAで処理する。その溶液を窒素下に周囲温度で18時間撹拌し、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0278】
(B)DOTA−トリ−t−ブチルエステル/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−(7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・テトラキス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
上記(A)の生成物を脱気したTFAに溶解し、周囲温度で15分間撹拌する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を50%ACNに溶解し、凍結乾燥することによってTFAを完全に除去する。
【0279】
別のフラスコで、無水DMFに溶解した実施例2(B)の生成物およびDIEAをHBTUで処理し、窒素下に周囲温度で15分間反応させる。上記の操作で得た脱保護された生成物をこの溶液に加え、窒素下に周囲温度で18時間撹拌を続ける。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0280】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
上記(B)の生成物およびEt3SiHを脱気したTFAに溶解し、窒素下に50℃で1時間加熱する。その溶液を濃縮し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化163】
【0281】
実施例 11
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−(4−(ホスホノオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Tyr(PO3H2)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化164】
【0282】
実施例 12
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−(4−(スルホオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Tyr(SO3H)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化165】
【0283】
実施例 13
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(エチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
(A)Boc−Glu(アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)−OSuの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシド(Tet.Lett.1997,53,11937−11952に記載の化合物)、DIEA、およびHBTUを窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をNaOH水溶液を使って加水分解する。反応溶液をpH7に調節し、DEAEセルロースなどの樹脂とEt3NH2CO3勾配とを使った分取用アニオン交換クロマトグラフィーによって精製する。生成物画分をカチオン交換樹脂(ナトリウム塩型)で処理することにより、中間体カルボン酸をナトリウム塩として得る。
【0284】
上記の化合物、N−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCを無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣を上述のように分取用アニオン交換クロマトグラフィーで精製することにより、標題の化合物をトリエチルアンモニウム塩として得る。
【0285】
(B)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(エチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化166】
【0286】
実施例 14
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(6−デオキシ−β−シクロデキストリル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)Boc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OMeの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリン(J.Org.Chem.1996,61,903−908の化合物)、DIEA、およびHBTUを、窒素雰囲気下に周囲温度で18時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製した。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0287】
(B)Boc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OSuの製造
上記(A)の生成物を、LiOH、THFおよび水の混合物中、窒素下に室温で4時間撹拌することによって、加水分解する。THFを減圧下で除去し、得られた混合物を水で希釈し、0.1N HClを使ってpH3に調節する。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮する。得られた物質をN−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCと共に無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18での分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0288】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(6−デオキシ−β−シクロデキストリル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化167】
【0289】
実施例 15
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(ω−メトキシポリエチレン(5,000)グリコキシエチル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)Boc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OMeの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール(MW=5,000)、DIEA、およびHBTUを、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0290】
(B)Boc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OSuの製造
上記(A)の生成物を、LiOH、THF、および水の混合物中、窒素下に周囲温度で4時間撹拌することによって、加水分解する。THFを減圧下で除去し、得られた溶液を0.1N HClでpH7に調節する。その溶液をセファデックスPD−10脱塩カラムで脱塩し、生成物溶出液を凍結乾燥する。得られた物質をN−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCと共に無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0291】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(ω−メトキシポリエチレン(5,000)グリコキシエチル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化168】
【0292】
実施例 16
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Lys(Cbz)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化169】
【0293】
実施例 17
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−(2−(ビス(ホスホノメチル)アミノ)アセチルアミノ)ヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
無水DMFに溶解したビス(ホスホノメチル)グリシン、DIEA、およびHBTUを、窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、実施例16の生成物で処理する。撹拌を18時間続けた後、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をイオン交換クロマトグラフィーによって精製する。
【化170】
【0294】
実施例 18
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
実施例10(A)の生成物を脱気したTFAに溶解し、周囲温度で15分間撹拌する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を50%ACNに溶解し、凍結乾燥することによってTFAを完全に除去する。その物質をDIEAおよびジエチレントリアミン五酢酸二無水物と共に無水DMFに溶解する。得られた溶液を窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化171】
【0295】
式:99mTc(VnA)(トリシン)(ホスフィン)[式中、(VnA)は、ジアゼニド部分(−N=N−)またはヒドラジド部分(=N−NH−)を介してTcに結合した本発明のビトロネクチン受容体アンタゴニスト化合物を表す]の本発明放射性医薬の合成を、以下に説明する。前記ジアゼニド部分またはヒドラジド部分は、遊離のヒドラジンまたはヒドラゾンとして保護されたヒドラジンとして存在するヒドラジノニコチンアミド基とTc−99mとの反応によって生成する。Tc配位圏内の他の2つの配位子はトリシンおよびホスフィンである。
【0296】
実施例 19 〜 23
錯体[99mTc(HYNIC−VnA)(トリシン)(TPPTS)]の合成
4.84mgのTPPTS、6.3mgのトリシン、40mgのマンニトール、コハク酸緩衝液(pH4.8)、および0.1%プルロニックF−64界面活性剤を含む凍結乾燥バイアルに、注射用滅菌水1.1mL、脱イオン水中または50%エタノール水溶液中の適当なHYNIC結合ビトロネクチンアンタゴニスト(VnA)0.2mL(20μg)、および食塩水中の99mTcO4 −(50±5mCi)0.2mLを加えた。この復元したキットを100℃の水浴で15分間加熱し、室温で10分間冷ました。反応混合物の試料をHPLCで分析した。RCPの結果を表4に示す。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.0
溶媒B:100%CH3CN
勾配A(実施例19、20、21)
【表1】
勾配B(実施例22)
【表2】
勾配C(実施例23)
【表3】
【表4】
99mTc(VnA)(トリシン)(TPPTS)錯体に関する分析データおよび収率データ
【0297】
実施例 24
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付きオートサンプラーバイアルに、酢酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例2の結合体35μgおよびゲンチジン酸ナトリウム塩1.0mgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性17μg/mCi)2mCi(20μL)を加えた。その反応混合物を70〜80℃で60分間加熱し、HPLCおよびITLCで分析した。錯体は93%の収率で形成され、保持時間は19.6分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0mL/分
溶媒A:10%アセトニトリル/0.1%TFA/H2O
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ
勾配
【表5】
【0298】
実施例 25 〜 26
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸の177Luおよび90Y錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、実施例2の結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、200μg/mL)0.3mLを加え、次にゲンチジン酸溶液(ナトリウム塩、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、10mg/mL)0.05mL、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)0.3mL、および0.05N HClに溶解した177LuCl3または90YCl3(177LuCl3は1000mCi/mL、90YCl3は500mCi/mL)0.010mLを加えた。得られた混合物を100℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をラジオHPLCおよびITLCで分析した。放射標識収率はどちらの錯体についても90%(少量のコロイドに関する補正後)であり、保持時間は19.2分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:0.1%TFA水溶液
溶媒B:100%CH3CN
【表6】
インスタント薄層クロマトグラフィー(instant thin layer chromatography:ITLC)法にはGelman Sciencesのシリカゲルストリップを使用し、アセトンと食塩水の1:1混合液を溶離液とした。
【0299】
実施例 27
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸のDOTA結合体の177Lu錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、実施例8の結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、200μg/mL)0.5mLを加え、次にゲンチジン酸溶液(ナトリウム塩、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、10mg/mL)0.05mL、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)0.25mL、および0.05N HClに溶解した177LuCl3溶液(200mCi/mL)0.05mLを加えた。得られた混合物を100℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をラジオHPLCおよびITLCで分析した。放射標識収率は75%(コロイドに関する補正後)であり、保持時間は20分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸緩衝液、pH=6
溶媒B:100%CH3CN
【表7】
【0300】
実施例 28
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸のガドリニウム錯体の合成
実施例18の結合体のガドリニウム錯体は次の方法で製造される。3〜3.5mgの結合体をpH7.0の1M酢酸アンモニウム緩衝液2mLに溶解し、そこに1等量のGd(NO3)3溶液(0.02M水溶液)を加える。その反応混合物を室温に3〜5時間保った後、HPLCによって生成物を単離する。錯体を含む画分を凍結乾燥し、1mLのH2Oに溶解する。目的の錯体であることは質量分析法によって確認する。
【0301】
実施例 29
(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[3−スルホ−2−(3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の合成
【化172】
(A)(2S)−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]プロパン酸メチルの製造
【化173】
無水DMF(14mL)に溶解した実施例3(D)の生成物(369mg、0.756mmol)、DIEA(0.52mL、3.0mmol)、およびHBTU(315mg、0.832mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で5分間撹拌し、N−(2−アミノエチル)カルバミン酸ベンジル塩酸塩(192mg、0.832mmol)で処理し、さらに1時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、油状残渣をEtOAc(150mL)に取り出し、0.1N HCl(40mL)、水(40mL)、および飽和NaCl(40mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、無色の粘稠な油状物を得た。3×16cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)により、標題の化合物を無色の粘稠な油状物(450mg、89.6%)として得た。1H NMR(CDCl3):δ 7.34−7.27(m,5H)、6.58(s,2H)、6.31(bs,1H)、5.86(bs,1H)、5.36(bs,1H)、5.14−5.03(m,3H)、3.96(t,J=6.0Hz,2H)、3.88−3.83(m,1H)、3.56(s,3H)、3.47−3.25(m,6H)、2.59(s,6H)、2.31(t,J=6.9Hz,2H)、2.05(p,J=6.6Hz,2H)、1.39(s,9H)。13C NMR(CDCl3):δ172.9、170.5、160.6、157.3、155.9、141.8、136.3、128.5、128.2、128.0、116.6、79.9、66.9、55.5、52.8、43.1、40.9、40.3、32.4、28.2、24.9、23.3。MS:m/e 665.4[M+H]、687.3[M+Na]。高分解能MS(C31H45N4O10S [M+H]として)計算値:665.2856、実測値:665.2883。
【0302】
(B)(2S)−3−アミノ−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]プロパン酸メチル・トリフルオロ酢酸塩の製造
【化174】
上記(A)の生成物(420mg、0.632mmol)を25/75のDCM/TFA(20mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で10分間静置した。その溶液を濃縮し、得られた粘稠な油状物を50%ACNに溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(437mg、102%)として得た。MS:m/e 565.3[M+H]。
【0303】
(C)(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸メチルの製造
【化175】
無水DMF(60mL)に溶解した1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(702mg、1.30mmol)、DIEA(0.678mL、3.90mmol)、およびHBTU(542mg、1.43mmol)を窒素下に周囲温度で10分間撹拌し、上記(B)の生成物(881mg、1.30mmol)で処理した。75分後にDMFを減圧下で除去し、得られた油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから67.5%ACNへの1.24%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。18.9分に溶出するピークを凍結乾燥したところ、未反応の1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(308mg)を得た。23.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(890mg、63.0%)として得た。1H NMR(CDCl3/D20):δ8.50(s,1H)、8.18(d,J=8.3Hz,1H)、7.70(s,1H)、7.51−7.25(m,15H)、7.25−7.12(m,5H)、6.97(s,1H)、6.58(d,J=2.3Hz,1H)、6.34(s,2H)、6.32(d,J=8.5Hz,1H)、5.09(s,2H)、4.65(s,2H)、4.29−4.23(m,1H)、3.88(s,3H)、3.80−3.50(m,7H)、3.41−3.28(m,4H)、2.61(s,6H)、2.26−2.11(m,2H)、1.92−1.76(m,2H)。MS:m/e 1087.4[M+H]、845.3[M+H−Tr]。高分解能MS(C60H63N8O10S [M+H]として)計算値:1087.4388、実測値:1087.440。
【0304】
(D)(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−アミノエチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロピオン酸メチルの製造
【化176】
上記(C)の生成物(468mg、0.431mmol)の水素化分解をMeOH(100mL)中で10%Pd/C(95mg)により、60psiで1時間行なった。Celite(登録商標)を通した濾過によって触媒を取り除き、濾液を濃縮したところ、標題の化合物を淡い琥珀色の油状物(405mg、98.7%)として得た。MS:m/e 953.3[M+H]、711.3[M+H−トリチル]。
【0305】
(E)(2R)−N−{2−[4−(4−{[(1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]プロパンスルホン酸の製造
【化177】
無水DMF(20mL)に溶解した上記(E)の生成物(405mg、0.425mmol)、Boc−L−システイン酸のp−ニトロフェニルエステル(425mg、1.03mmol)、およびDIEA(0.435mL、2.55mmol)を窒素下に周囲温度で3時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから54%ACNへの1.12%/分の勾配(80mL/分)を使って精製した。37.3分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(410mg、80.2%)として得た。MS:m/e 1204.4[M+H]、962.3[M+H−Trt]。
【0306】
(F)(2R)−N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}−2−アミノプロパンスルホン酸の製造
【化178】
上記(E)の生成物(410mg、0.341mmol)を50/50のTFA/DCM(20mL)に溶解し、周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を50%ACN(50mL)に溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(371mg、98.6%)として得た。MS:m/e 1104.4[M+H]、862.3[M+H−Trt]。高分解能MS(C55H62N9O12S2 [M+H]として)計算値:1104.3959、実測値:1104.393。
【0307】
(G)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−[(tertブトキシ)カルボニルアミノ]プロパンスルホン酸の製造
【化179】
無水DMF(5.0mL)に溶解した上記(F)の生成物(110mg、0.100mmol)、Boc−L−システイン酸のp−ニトロフェニルエステル(82.4mg、0.200mmol)、およびDIEA(0.104mL,0.600mmol)を窒素下に周囲温度で48時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから54%ACNへの1.12%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。37.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(96.0mg、70.9%)として得た。MS:m/e 1355.3[M+H]、1113.3[M−Trt+H]、1013.2[M−Trt−Boc+H]。
【0308】
(H)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−アミノプロパンスルホン酸の製造
【化180】
上記(G)の生成物(21mg、0.0155mmol)を50/50のTFA/DCM(5.0mL)に溶解し、周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、残渣を50%ACN(15mL)に取り出し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(18.7mg、96.2%)として得た。MS:m/e 1255.3[M+H]、1013.2[M+H−トリチル]。高分解能MS(C58H67N10O16S3 [M+H]として)計算値:1255.3899、実測値:1255.391。
【0309】
(I)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロパンスルホン酸の製造
【化181】
無水DMF(1.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(30.0mg、0.0327mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.034mL、0.196mmol)、およびHBTU(9.3mg、0.0245mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記(H)の生成物(18.7mg、0.0137mmol)で処理した。75分後にDMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから58.5%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(7.5mg、53%)として得た。MS:m/e 1809.7[M+H]。
【0310】
(J)(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[3−スルホ−2−(3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
上記(I)の生成物(7.5mg、0.0039mmol)を過酸化物フリーのTHF(1.40mL)および水(0.21mL)の溶液に溶解し、3N LiOH(0.14mL)で処理した。その混合物を窒素下に周囲温度で1時間撹拌し、減圧下で濃縮乾固した。得られた固体残渣を95/5のTFA/Et3SiH(2.0mL)に溶解し、窒素下に70℃で1時間加熱した。その溶液を減圧下で濃縮し、えら得た固体残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.90%/分のい勾配(流速20mL/分)を使って精製した。20.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(4.2mg、71.9%)として得た。MS:m/e 1385.3[M+H]。高分解能MS(C54H77N14O23S3 [M+H]として):計算値1385.4448、実測値:1385.446。
【0311】
実施例 30
DOTA/(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−{2−[(4S)−4−(N−{1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−4−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成.
【化182】
(A)(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ペンタン−1,5−二酸ジ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルの製造
【化183】
DMF(500mL)に溶解したBoc−L−Glu−OH(28.9g、117mmol)に、窒素下、周囲温度で、DMF(50mL)に溶解した2,3,5,6−テトラフルオロフェノール(48.2g、290mmol)を加えた。10分間撹拌した後、EDC(55.6g、290mmol)を加え、その混合物を96時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を0.1N HCl(750mL)で摩砕した。この混合物にEtOAc(600mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(500mL×3)で抽出し、全てのEtOAc抽出物を合わせて、水(300mL)および飽和NaCl(300mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO3)、濃縮することにより、黄褐色固体(62g)を得た。その黄褐色固体をACNで洗浄したところ、標題の化合物(45.5g、73.0%)を純粋な形で得た。MS:m/e 566.0[M+Na]。
【0312】
(B)(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸の製造
【化184】
無水DMF(4.0mL)に溶解した実施例29(F)の生成物(130mg、0.118mmol)、上記(A)の生成物(27.2mg、0.050mmol)、およびDIEA(0.070mL、0.40mmol)を窒素下に周囲温度で29時間撹拌した。DMFを窒素下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから58.5%ACNへの0.90%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。35.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(108mg、89.3%)として得た。MS:m/e 2419.6[M+H]、1210.4[M+2H]。
【0313】
(C)(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−アミノブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸の製造
【化185】
上記(B)の生成物(107mg、0.0442mmol)を50/50のTFA/DCM(5.0mL)に溶解し、窒素下に室温で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(105mg、98.0%)として得た。MS:m/e 1159.9[M+2H]、1039.4[M+2H−Trt]。
【0314】
(D)DOTAトリ−t−ブチルエステル/(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−アミノブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸結合体の製造
【化186】
無水DMF(1.8mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(31.6mg、0.0346mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.072mL、0.416mmol)、およびHBTU(9.8mg、0.026mmol)を、窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記(C)の生成物(40.0mg、0.0173mmol)で処理した。DMFを減圧下で除去し、得られた淡黄色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから63.0%ACNへの1.01%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。27.6分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(29.0mg、62.4%)として得た。MS:m/e 1437.6[M+2H]、1316.6[M+2H−Trt]。
【0315】
(E)DOTA/(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−{2−[(4S)−4−(N−{1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−4−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
上記(D)の生成物(30.0mg、0.0104mmol)、過酸化物フリーのTHF(3.2mL)、水(0.485mL)、および3N LiOH(0.320mL、0.96mmol)を窒素下に周囲温度で2時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた固体残渣を95/5のTFA/Et3SiH(5.0mL)に溶解した。その溶液を窒素下に70℃で1時間加熱し、減圧下で濃縮した。得られた油状の固体をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.90%/分勾配(流速20mL/分)を使って精製した。27.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(12.8mg、48.5%)として得た。MS:m/e 1096.8[M+2H]、731.8[M+3H]。高分解能MS(C91H122N23O33S4 [M+H]として)計算値:2192.7458、実測値:2192.741。
【0316】
実施例 31
2−[({4−[3−(N−{2−[(2R)−2−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)−3−スルホプロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]−2,6−ジメチルフェニル}スルホニル)アミノ](2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の合成
【化187】
(A)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化188】
実施例29(F)の生成物(125mg、0.113mmol)、過酸化物フリーのTHF(3.8mL)、水(0.57mL)、および3N LiOH(0.38mL、1.13mmol)の混合物を窒素下に周囲温度で1時間撹拌した。その混合物を1N HCl(0.70mL)でpH1に調節し、減圧下で濃縮乾固した。得られた固体をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから54%ACNへの0.90%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。21.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(96.0mg、77.9%)として得た。MS:m/e 1090.3[M+H]、848.2[M+H−Trt]。高分解能MS(C54H60N9O12S2 [M+H]として)計算値:1090.3808、実測値:1090.381。
【0317】
(B)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化189】
無水DMF(1.0mL)に溶解したBoc−L−システイン酸(37.0mg、0.128mmol)、DIEA(0.040mL、0.228mmol)、およびPyBOP(53.0mg、0.102mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、無水DMF(3.0mL)に溶解した上記(A)の生成物(93.0mg、0.0854mmol)およびDIEA(0.045mL、0.256mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下に周囲温度で1.5時間撹拌し、濃縮することによって粘稠な琥珀色油状物とした。Vydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから45%ACNへの0.68%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製。36.4分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(94.0mg、82.1%)として得た。MS:m/e 1341.2[M+H]、1099.1[M+H−Trt]、999.1[M+H−Trt−Boc]。
【0318】
(C)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−3−スルホ−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化190】
50/50のTFA/DCM(10.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(90.0mg、0.0672mmol)を窒素下に周囲温度で10分間反応させ、減圧下で濃縮することにより、中間体アミンを琥珀色油状物として得た。MS:m/e 1241.3[M+H]、999.3[M+H−Trt]。高分解能MS(C57H65N10O16S3 [M+H]として)計算値:1241.3742、実測値:1241.375。
【0319】
無水DMF(1.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(123mg、0.134mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.092mL,0.538mmol)、およびPyBOP(52.4mg、0.101mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上で製造した遊離のアミン(90.0mg、0.0672mmol)とDIEA(0.046mL、0.269mmol)とを無水DMF(1.5mL)に溶解したものを加えた。1時間後にDMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む30.6%ACNから45%ACNへの0.288%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。25.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(92.0mg、76.3%)として得た。MS:m/e 1795.6[M+H]、1553.5[M+H−Trt]。高分解能MS(C85H115N14O23S3[M+H]として)計算値:1795.7422、実測値:1795.744。
【0320】
(D)2−[({4−[3−(N−{2−[(2R)−2−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)−3−スルホプロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]−2,6−ジメチルフェニル}スルホニル)アミノ](2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
97/3のTFA/Et3SiH(10.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(89.0mg、0.0496mmol)を窒素下に70℃で30分間加熱し、減圧下で濃縮した。得られた油状の固体をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む4.5%ACNから22.5%ACNへの0.45%/分の勾配を使って精製した。19.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、立体化学的に純粋な標題の化合物を無色の綿毛状固体(65.0mg、87.5%)として得た。MS:m/e 1385.4[M+H]。
【0321】
実施例 32
中間体2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の代替合成法
【化191】
(A)(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−アミノエチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化192】
実施例29(D)の生成物(956mg、1.004mmol)、過酸化物フリーのTHF(35mL)、水(5.3mL)、および3N LiOH(3.53mL、10.6mmol)を窒素下に周囲温度で1時間撹拌し、1N HCl(10mL)でpH5〜6に調節した。THFを減圧下で除去したところ、ゴム状の黄色固体が沈殿した。水層をデカンテーションによって除去し、固体を水(15mL)で洗浄した。その固体を減圧乾燥することにより、標題の化合物を乾燥した黄色固体として得た。
【0322】
(B)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化193】
無水DMF(5.0mL)に溶解したBoc−L−システイン酸(175mg、0.60mmol)、DIEA(0.208mL,1.20mmol)、およびPyBOP(250mg、0.480mmol)を、窒素下に周囲温度で17分間撹拌し、無水DMF(4.0mL)に溶解した上記(A)の生成物およびDIEA(0.070mL、0.400mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下に周囲温度で45分間撹拌し、減圧下で濃縮することにより、琥珀色油状物を得た。Vydac C−18カラム(50×250mm)でのPLCにより、0.1%TFAを含む31.5%ACNから43.2%ACNへの0.292%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製。22.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(430mg、90.4%)として得た。MS:m/e 1190.3[M+H]、948.3[M+H−Trt]。
【0323】
(C)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
50/50のTFA/DCM(15mL)に溶解した上記(B)の生成物(430mg、0.362mmol)を窒素下に周囲温度で10分間反応させ、減圧下で濃縮した。得られた琥珀色油状物を50%ACN(50mL)に取り出し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(398mg、100%)として得た。MS:m/e 1090.3[M+H]、848.2[M+H−Trt]。
【0324】
実施例 33
DOTA/2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体の合成
【化194】
(A)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ)スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸の製造
【化195】
無水DMF(3.0mL)に溶解した実施例31(C)前半の生成物(136mg、0.110mmol)、DIEA(0.076mL、0.44mmol)、および実施例30(A)の生成物(26.2mg、0.050mmol)を窒素下に周囲温度で7時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、粘稠な琥珀色の油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、27%ACNから45%ACNへの0.45%/分の勾配の後、0.1%TFAを含む45%ACNから63%ACNへの0.72%勾配(流速80mL/分)を使って精製した。75.2分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(129mg、47.9%)として得た。MS:m/e 1347.3[M+2H]。
【0325】
(B)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸のDOTAトリ−t−ブチルエステル結合体の製造
【化196】
上記(A)の生成物(34.0mg、0.0126mmol)を50/50のTFA/DCM(12mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を減圧乾燥した。
【0326】
無水DMF(2.0mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(23.1mg、0.0253mmol)、DIEA(0.020mL,0.115mmol)、およびPyBOP(9.8mg、0.019mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記脱保護反応で得た生成物とDIEA(0.020mL、0.115mmol)とを無水DMF(2.0mL)に溶解したものを加えた。2時間後にDMFを減圧下で除去し、得られた残渣をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む27%ACNから49.5%ACNへの0.45%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。43.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(16.0mg、40.4%)として得た。MS:m/e 1574.8[M+2H]、1453.7[M+2H−Trt]、1332.2[M+2H−2Trt]。
【0327】
(C)DOTA/2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体の製造
上記(B)の生成物(14.0mg、0.00445mmol)を95/5のTFA/Et3SiH(8.0mL)に溶解し、窒素下に70℃で1時間加熱した。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた黄色固体をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。24.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(8.2mg、73.9%)として得た。MS :m/e 1247.7[M+2H]。
【0328】
実施例 34
(2S)−3−{[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−(3−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化197】
(A)(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−[3−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル](3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化198】
無水DMF(1.0mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(89mg、0.0974mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.103mL,0.607mmol)、およびHBTU(28.0mg、0.0735mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、無水DMF(1.0mL)に溶解した実施例4(H)の生成物(30.0mg、0.049mmol)で処理した。3時間後にDMFを減圧下で除去し、残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.08%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。17.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(48.0mg、65.0%)として得た。MS:m/e 1164.7[M+H]。
【0329】
(B)(2S)−3−{[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−(3−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
95/5のTFA/Et3SiH(2.1mL)に溶解した上記(A)の生成物(48.0mg、0.0375mmol)を窒素下に50℃で2時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。18.6分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ標題の化合物を無色の固体として得た(25.7mg、51.2%)。MS:m/e 996.5[M+H]。高分解能MS(C45H62N11O13S [M+H]として)計算値:996.4249、実測値:996.4278。
【0330】
実施例 35
3−({1−[3−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化199】
(A)3−{[1−(3−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の製造
【化200】
無水DMF(1.5mL)に溶解した実施例4(H)の生成物(105mg、0.125mmol)、Boc−システイン酸のN−ヒドロキシスクシンイミド(Liebigs Ann.Chem.1979,776−783に記載の化合物)(146mg、0.467mmol)、およびDIEA(0.120mL、0.69mmol)を窒素下に周囲温度で24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた固体残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。30.3分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(73.0mg、67.9%)として得た。MS:m/e 861.3[M+H]。
【0331】
(B)3−({1−[3−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
【化201】
上記(B)の生成物(70.0mg、0.0814mmol)を2:1のDCM/TFA(1.5mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で30分間反応させた。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた琥珀色の油状物を50%ACN(25mL)に溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(70.8mg、99.5%)として得た。MS:m/e 761.2[M+H]。高分解能MS(C32H41N8O10S2 [M+H]として)計算値:761.2387、実測値:761.2393。
【0332】
(C)3−[(1−{3−[(2R)−3−スルホ−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル]プロピル}−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ](2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化202】
無水DMF(0.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(20.8mg、0.0228mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.006mL、0.034mmol)、およびHBTU(6.5mg、0.0171mmol)を窒素下に周囲温度で5分間撹拌し、無水DMF(0.5mL)に溶解した上記(B)の生成物(10.0mg、0.0114mmol)およびDIEA(0.006mL、0.034mmol)で処理した。周囲温度で24時間撹拌を続けた後、反応系を水(3.0mL)で希釈し、濃水酸化アンモニウム(0.003mL)で処理し、さらに10分間撹拌した。その溶液を0.1N HCl(6.0mL)でpH3に調節し、10%ACN(5.5mL)でさらに希釈した。この溶液をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。36.0分に流出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(12.0mg、68.3%)として得た。MS:m/e 1315.6[M+H]。
【0333】
(D)3−({1−[3−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
95/5のTFA/Et3SiH(1.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(12.0mg、0.00778mmol)を窒素下に周囲温度で18時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(8.1mg、75.7%)として得た。MS:m/e 1147.3[M+H]。高分解能MS(C48H67N12O17S2 [M+H]として)計算値:1147.4189、実測値:1147.418。
【0334】
実施例 36
3−{[1−(3−{2−[(6−{[(1E)−1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル]アミノ}(3−ピリジル))カルボニルアミノ](2R)−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の合成
【化203】
無水DMF(0.5mL)に溶解した実施例35(B)の生成物(10.0mg、0.0101mmol)、DIEA(0.007mL、0.040mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(5.3mg、0.0120mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で48時間静置した。2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(2.0mg、0.00455mmol)を追加し、撹拌をさらに48時間続けた。DMFを減圧下で除去し、残渣をVydac C−18(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。30.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(2.5mg、23.3%)として得た。MS:m/e 1064.3[M+H]。高分解能MS(C45H50N11O14S3 [M+H]として)計算値:1064.27005、実測値:1064.272。
【0335】
実施例 37
3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化204】
(A)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の製造
【化205】
無水DMF(1.0mL)に溶解した実施例35(B)の生成物(38.0mg、0.0434mmol)、DIEA(0.015mL,0.0869mmol)、および実施例30(A)の生成物(10.9mg、0.0202mmol)を窒素下に周囲温度で48時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。36.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(13.5mg、38.6%)として得た。MS:m/e 1732.4[M+H]、1632.2[M+H−Boc]。
【0336】
(B)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造.
【化206】
上記(A)の生成物(13.5mg、0.00779mmol)を50/50のTFA/DCM(1.0mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で45分間反応させた。その溶液を減圧下で濃縮したところ、標題の化合物を淡い琥珀色の油状物として得た。MS:m/e 1633.3[M+H]。
【0337】
(C)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化207】
無水DMF(0.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(15.0mg、0.0164mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.004mL)、およびHBTU(4.7mg、0.0124mmol)を窒素下に周囲温度で8分撹拌し、無水DMF(0.5mL)に溶解した上記(B)の生成物(0.00779mmol)およびDIEA(0.004mL)で処理した。その溶液を周囲温度で24時間撹拌し、0.1N NaOH(0.33mL)で処理し、さらに5分間撹拌し、0.1N HCl(0.60mL)でpH3に調節した。この溶液を水(4.5mL)で希釈し、Vydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから49.5%ACNへの1.01%/分の勾配(流速20mL/分)を使って、直接精製した。26.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(7.0mg、37.2%)として得た。MS:m/e 1094.4[M+2H]。高分解能MS(C97H136N21O29S4 [M+H]として)計算値:2186.8696、実測値:2186.867。
【0338】
(D)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
95/5のTFA/Et3SiH(1.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(7.0mg、0.00290mmol)を窒素下で3時間加熱還流した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(4.5mg、66.1%)として得た。高分解能MS(C85H112N21O29S4 [M+H]として)計算値:2018.6818、実測値:2018.683。
【0339】
実施例 38
実施例29の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例29の結合体70μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μl)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:87.9%(2つの異性体の合計)。保持時間:12.5、13.1分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表8】
【0340】
実施例 39
実施例30の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、240μlの酢酸アンモニウム緩衝液(0.5M、pH4.7)に溶解した実施例30の結合体120μgを加え、次に20μLのH2Oに溶解したゲンチジン酸(ナトリウム塩)2mgと、0.05N HCl中のIn−111(比活性:52μg/mCi)2.3mCi(10μL)とを加えた。その反応混合物を100℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:94.7%(2つの異性体の合計)。保持時間:16.6および17.3分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表9】
【0341】
実施例 40
実施例31の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例31の結合体70μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μL)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:92.2%。保持時間:12.9分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表10】
【0342】
実施例 41
実施例33の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例33の結合体107μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μL)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:77.9%。保持時間:17.8分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表11】
【0343】
実施例 42
実施例34の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付きオートサンプラーバイアルに、50μlの酢酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例34の結合体25μgとゲンチジン酸ナトリウム塩1.0mgとを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性21μg/mCi)1.2mCi(5μL)を加えた。その反応混合物を80℃で45分間加熱し、HPLCおよびITLCで分析した。HPLCによる収率:93.5%。保持時間:16.7分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表12】
【0344】
実施例 43
実施例35の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き1ccオートサンプラーバイアルに、100μLのクエン酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例35の結合体40〜50μgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性25μg/mCi)2mCi(5μL)を加えた。その反応混合物を90〜100℃で30分間加熱し、HPLCで分析した。収率:95%。保持時間:12.5分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表13】
【0345】
実施例 44
実施例37の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、300μLのクエン酸アンモニウム緩衝液(0.3M、pH4.8)に溶解した実施例37の結合体150μgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(NEN;比活性33μg/mCi)4.5mCi(25μL)を加えた。その反応混合物を100℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:80%。保持時間:21分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表14】
【0346】
実施例 45 〜 51
実施例30、31、34、35および37の結合体のY−90およびLu−177錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、適当な結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0〜8.0)中、200μg/mL)0.5〜1.0mLを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0〜8.0)中、10mg/mL)0.05mL、および0.05N HClに溶解した90YCl3または177LuCl3 10〜40μL(10〜20mCi)を加えた。その反応混合物を100℃で5〜10分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をHPLCおよびITLCで分析した。
【表15】
【0347】
HPLC法A:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、85%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および15%B(アセトニトリル)から20分で75%Aおよび25%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法B:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、90%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および10%B(アセトニトリル)から20分で80%Aおよび20%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法D:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、87%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および13%B(アセトニトリル)から20分で86%Aおよび14%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法F:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、92%A(25mM酢酸アンモニウム緩衝液pH=6.8)および8%B(アセトニトリル)から20分で90%Aおよび10%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法G:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、0分から20分まで、87%A(25mM酢酸アンモニウム緩衝液pH=6.8)および13%B(アセトニトリル)の無勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
【0348】
実施例 52
99mTc(3−{[1−(3−{2−[(6−(ジアゼニド)(3−ピリジル))カルボニルアミノ](2R)−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸)(トリシン)(TPPTS)の合成
4.84mgのTPPTS、6.3mgのトリシン、40mgのマンニトール、コハク酸緩衝液(pH4.8)、および0.1%プルロニックF−64界面活性剤を含む凍結乾燥バイアルに、注射用滅菌水1.1mL、脱イオン水中または50%エタノール水溶液中の実施例36の結合体0.2mL(20μg)、および食塩水中の99mTcO4 −(50±5mCi)0.2mLを加えた。この復元したキットを100℃の水浴で15分間加熱し、室温で10分間冷ました。反応混合物の試料をHPLCで分析した。収率は89.0%、保持時間は12.8分および13.2分(2つの異性体)だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.0
溶媒B:100%CH3CN
勾配:20分で0%Bから25%Bまで。
【0349】
(有用性)
本発明の医薬は、患者の血管新生腫瘍脈管構造、治療的心血管血管新生、およびビトロネクチン受容体の発現が関係する心臓異常の撮像、または患者の癌の処置に役立つ。ガンマ線または陽電子を放出する同位体を構成成分とする本発明の放射性医薬は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセス、例えば癌、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、血管形成術後の血管の再狭窄、および創傷治癒、ならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶および心筋梗塞などの撮像に役立つ。β粒子、α粒子またはオージェ電子を放出する同位体を構成成分とする本発明の放射性医薬は、血管新生新脈管構造部位に細胞毒性量の放射線を送達することによって、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスを処置するのに役立つ。癌の処置は、放射性医薬を全身投与して腫瘍に細胞毒性線量をもたらすことによって達成される。
【0350】
ガドリニウム、ジスプロシウム、鉄、およびマンガンから選択される1または複数の常磁性金属イオンを構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞の磁気共鳴撮像(MRI)用の造影剤として有用である。
【0351】
原子番号20以上の1または複数の重原子を構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞のX線撮像用の造影剤として有用である。
【0352】
エコー源性ガスを含む界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞の超音波撮像用の超音波造影剤として有用である。
【0353】
代表的な本発明の化合物を以下のインビトロアッセイおよびインビボモデルで試験したところ、活性であることがわかった。
【0354】
固定化ヒト胎盤αvβ3受容体アッセイ
[I−125]ビトロネクチンを使ってアッセイ条件を開発し、検証した。アッセイの検証には、受容体数(Bmax)およびKd(親和性)を決定するスキャッチャード型解析(n=3)を含めた。アッセイ形式は、細胞をまず10nMおよび100nMの最終濃度で予備スクリーニングした後、IC50を決定するというものである。3つの標品(ビトロネクチン、抗αvβ3抗体LM609、および抗αvβ5抗体P1F6)および5つの参考ペプチドを評価して、IC50を決定した。簡単に述べると、この方法では、前もって単離しておいた受容体を96ウェルプレートで固定化し、一晩インキュベートする。受容体は正常新鮮非感染(HIV、B型肝炎、C型肝炎、梅毒およびHTLVフリー)ヒト胎盤から単離した。組織を溶解し、組織片を遠心分離によって除去した。溶解液を濾過した。受容体は、固定化αvβ3抗体を使ったアフィニティークロマトグラフィーによって単離した。次に、プレートを洗浄緩衝液で3回洗浄する。ブロッキング緩衝液を加え、プレートを室温で120分間インキュベートする。この間に、被験化合物と[I−125]ビトロネクチンとをレザバープレート中で前もって混合しておく。ブロッキング緩衝液を除去し、化合物混合物をピペットで移す。競合は室温で60分間行なう。次に、未結合の物質を除去し、ウェルを分離し、ガンマシンチレーションによってカウントする。
【0355】
オンコマウス(Oncomouse(登録商標))の撮像
この試験ではc−NeuオンコマウスとFVBマウスとを同時に対照として使用する。マウスをペントバルビタールで麻酔し、約0.5mCiの放射性医薬を注射する。注射に先立って、各オンコマウスの腫瘍位置を記録し、キャリパーで腫瘍径を測定する。マウスの腹側または背側が撮像されるように、マウスをカメラヘッドの上に置く。256×256マトリックスおよび2倍ズームを使って、5分動態像を2時間わたって逐次取得する。試験が完了したら、頸動脈唾液腺下の頚部で、標的関心領域(ROI)である腫瘍とバックグラウンド部位を区切ることによって、画像を評価する。
【0356】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、対照マウスにおける腫瘍の成長速度と本発明の放射性医薬を投与したマウスにおける腫瘍の成長速度を監視することによって評価することができる。
【0357】
このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0358】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0359】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0360】
ウサギマトリゲルモデル
このモデルは、マウスにおける血管新生の研究を目的とするマトリゲルモデルを応用したものである。マトリゲル(Becton & Dickinson、米国)はラミニン、コラーゲンIV、エンタクチン、HSPGおよび他の成長因子に富む基底膜である。bFGF[500ng/ml]またはVEGF[2μg/ml]などの成長因子と組み合わせてマウスの腹部中央に皮下注射すると、これは固化してゲルになり、4〜8日以内に注射部位での血管新生を刺激する。このウサギモデルでは、ニュージーランドホワイトウサギ(2.5〜3.0kg)に2.0mlのマトリゲルと、1μgのbFGFおよび4μgのVEGFとを注射する。7日後に放射性医薬を注射し、画像を得る。
【0361】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、対照マウスにおける腫瘍の成長速度と本発明の放射性医薬を投与したマウスにおける腫瘍の成長速度を監視することによって評価することができる。
【0362】
このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0363】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0364】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0365】
イヌ自然発生腫瘍モデル
自然発生乳腫瘍を持つ成犬をキシラジン(20mg/kg)/アトロピン(1ml/kg)で鎮静させた。鎮静してから、ケタミン(5mg/kg)/ジアゼパム(0.25mg/kg)を挿管することにより、イヌを完全に麻酔した。ケタミン(3mg/kg)/キシラジン(6mg/kg)を必要に応じて調節しながら化学的拘束を続けた。試験中、必要な場合は、気管内チューブを通して、イヌに大気による人工呼吸(12回/分、25ml/kg)を施した。末梢静脈に20G I.V.カテーテルを挿入して、一方は化合物の注入口とし、他方は血液試料の抜き取り用とした。肢誘導によって生成する第II誘導心電図からトリガーされるカルジオタコメーター(Biotech、Grass、マサチューセッツ州クインシー)を使って心拍数とEKGをモニターした。血液試料は、一般的には、約10分(対照)、注入終了時(1分)、15分、30分、60分、90分、および120分に採取して、全血細胞数を決定し、カウントする。放射性医薬用量は300μCi/kgを静脈内ボーラスとして投与し、食塩水でフラッシュした。パラメーターはポリグラフ記録計(Model 7E、Grass)で連続的に10mm/分または10mm/秒の紙送り速度でモニターした。
【0366】
側面の撮像を、256×256マトリックス、ズームなし、5分動態像で2時間行なった。既知の線源を像面に入れて(20〜90μCi)、関心領域(ROI)取込みを評価した。画像を注射の24時間後にも取得して、腫瘍における化合物の貯留を決定する。取込みは、ROI/線源について内接領域中の総カウントの割合をとり、既知のμCiを掛けることによって決定される。結果はROIのμCiである。
【0367】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ線放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、腫瘍のサイズを経時的に監視することによって評価することができる。このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0368】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0369】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0370】
本発明の診断用放射性医薬、磁気共鳴、X線および超音波造影剤を評価するために使用することができる心血管疾患モデルはJ.Nucl.Cardiol.,1998,5,167−83に概説されている。アテローム硬化については確立されたウサギモデルがいくつかある。あるモデルでは、横隔膜下腹部大動脈のバルーン脱内皮で再狭窄損傷をシミュレートすることによって、平滑筋を優勢に増殖させる。もう一つのモデルでは、バルーン脱内皮後の高コレステロール食によって、進行したヒトアテローム斑をシミュレートする。うっ血性心不全のモデルはAm.J.Physiol.,1998,274,H1516−23に記載されている。一般的には、ヨークシャーブタを、3週間にわたって240拍/分の速い心房ぺーシングにかける群と、シャム対照群とに無作為に割り当てる。ブタには計器を常時取付けて、意識下で左心室機能を測定する。ブタを麻酔する。シールドした刺激電極を左心房に縫い合わせ、改良したプログラマブルペースメーカーに接続し、皮下ポケットに設置する。心膜を緩く閉じ、開胸部を閉じ、胸腔の空気を排出する。7〜10日の回復期間後に、速いぺーシングを施すことにした動物のペースメーカーを作動させる。動物を鎮静させ、ペースメーカーを停止する(ぺーシング群のみ)。30分の安定化期間後に、放射標識化合物を注射することによって、LVの機能および形状の指標を(心エコー検査により、対照として)決定する。生体分布を調べるために、動物を麻酔し、心臓を摘出し、LV尖部および心室中央部を評価する。
【0371】
可逆的冠動脈閉塞および再灌流のラットモデルはMcNultyら,J.Am.Physiol.,1996,H2283−9に記載されている。
【0372】
刊行物、特許、特許出願および特許文書は全て、個別に明示していなくても、参考文献として本明細書の一部を構成するものとする。ここでは様々な具体的かつ好ましい態様および技術に関して本発明を説明した。しかし、本発明の精神および範囲内で、多くの改変および変更を加えうると理解すべきである。
【0373】
上の説明に照らせば、本発明には、明らかに、数多くの変更および改変が可能である。したがって、本発明は、本願特許請求の範囲内で、本明細書に具体的に説明した方法とは異なる方法で実施することができると理解すべきである。
(発明の分野)
本発明は、癌の診断および処置に有用な新規医薬、患者の腫瘍を撮像する方法、および患者の癌を処置する方法を提供する。また本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容できる塩と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤とを含む新規医薬組成物および併用療法に関する。さらに本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容できる塩と、光増感剤とを含む新規医薬組成物および併用療法に関する。これらの医薬は、腫瘍脈管構造に発現されるビトロネクチン受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および治療上有効な放射性同位体または診断上有効な撮像可能部分を構成要素とする。治療上有効な放射性同位体は、細胞毒性を示すのに十分なガンマ線またはアルファ粒子を放出する。撮像可能部分はガンマ線または陽電子を放出する放射性同位体、磁気共鳴撮像用造影剤、X線造影剤、または超音波造影剤である。
【0002】
(発明の背景)
癌は米国および世界中で公衆衛生上重大な問題になっている。1998年に新たに浸潤癌と診断される症例は100万例を越えるだろうと見積もられている。この疾患の最も一般的な形態は肺、乳房、前立腺、結腸および直腸の固形腫瘍である。癌は通例、インビトロ検査と撮像法の併用によって診断される。撮像法には、例えばX線コンピュータ断層撮影、磁気共鳴撮像法、超音波撮像法および放射性核種シンチグラフィーなどがある。多くの場合、X線CT、MRIおよび超音波によって得られる画像の質を向上させるために、患者には造影剤が投与され、放射性核種シンチグラフィーの場合は腫瘍に局在化する放射性医薬の投与が必要である。
【0003】
通例、癌の処置には、疾患のタイプおよび程度に応じて、外部ビーム放射線療法および化学療法が、単独でまたは組み合わせて使用される。多くの化学療法剤を利用することができるが、それらは全て正常組織との比較で腫瘍に対して特異性がなく、その結果、相当な副作用が起こるという欠点がある。これらの処置方式には、その有効性にも限界があることは、多くの癌タイプ、特に、より一般的な固形腫瘍疾患が、高い死亡率を示すことによって証明されているとおりである。より有効で特異的な処置手段が現在も求められている。
【0004】
癌の診断には様々な撮像法を利用できるにもかかわらず、依然として、改良された方法が必要とされている。特に、癌と他の病的状態または良性の生理的異常とをより良く識別することができる方法が必要とされている。この望ましい改良を達成する一つの手段は、腫瘍でしか発現しない受容体または腫瘍では他の組織より著しく強く発現する受容体に結合することによって腫瘍に特異的に局在化する金属医薬を患者に投与することだろう。そうすれば、ある種の放射性医薬の場合はその撮像可能な放射によって、また磁気共鳴撮像用造影剤の場合はごく近傍にある水の緩和速度に対するその影響によって、金属医薬の位置を外部から検出することができるだろう。
【0005】
金属医薬が粒子を放出する放射性同位体を構成要素とする場合は、この腫瘍特異的金属医薬によるアプローチを、癌の処置にも利用することができる。腫瘍部位での同位体の放射性崩壊は、腫瘍細胞に対して毒性を示すのに十分な電離放射をもたらすだろう。腫瘍に対するこのアプローチの特異性によって細胞毒性剤にばく露される正常組織の量は最小限に抑えられるので、有効性が高く副作用の少ない処置を施すことができる。
【0006】
癌の撮像および処置にこれらの望ましい改良を加えるために今までに行なわれてきた努力は、放射性核種で標識された、腫瘍細胞表面受容体に結合するモノクローナル抗体、抗体断片および他のタンパク質またはポリペプチドの使用に集中している。これらの放射性医薬の特異性は極めて高いことが多いが、これらの放射性医薬には欠点がいくつかある。第1に、これらは分子量が大きいので、一般に血流から除去される速度が遅く、結果として画像の血液バックグラウンドが持続することになる。また、これらはその分子量ゆえに、腫瘍部位で容易には血管外遊出せず、遊出しても血管外空間を通って腫瘍細胞表面までゆっくりとしか拡散しない。その結果、受容体に到達する放射性医薬はごく限られた量になり、そのため、撮像の際のシグナル強度が極めて弱くなり、細胞毒作用も処置には不十分になる。
【0007】
癌の撮像および治療に向けたもう一つのアプローチとして、腫瘍細胞受容体に結合する小分子、例えばペプチドなどが利用されている。In−111で標識されたソマトスタチン受容体結合ペプチドであるIn−111−DTPA−D−Phe1−オクテオチドは、多くの国で、ソマトスタチン受容体を発現させる腫瘍の撮像に臨床使用されている(Bakerら,Life Sci.,1991,49,1583−91およびKrenningら,Eur.J.Nucl.Med.,1993,20,716−31)。このようなタイプの癌の処置に、この放射性医薬をさらに高用量で用いることも検討されている(Krenningら,Digestion,1996,57,57−61)。いくつかのグループは、In−111―DTPA−D−Phe1−オクテオチドのTc−99m標識類似物を撮像に使用すること、およびRe−186標識類似体を治療に使用することを検討している(Flanaganら,米国特許第5,556,939号、Lyleら,米国特許第5,382,654号およびAlbertら,米国特許第5,650,134号)。
【0008】
血管新生は既存の毛細管または後毛細血管細静脈から新しい血管が形成されるプロセスであり、例えば排卵、胚発生、創傷治癒および心筋層での側副血管生成など、様々な生理的プロセスの重要な一要素である。またこれは、腫瘍の成長および転移、糖尿病性網膜症、ならびに黄斑変性症などといった数多くの病的状態でも中心的役割を果たす。このプロセスは様々なサイトカインおよび成長因子に応答して既存の血管内皮細胞が活性化されることによって始まる。腫瘍が放出するサイトカインまたは血管新生因子は、それらの因子に特異的な細胞表面受容体と相互作用することによって、血管内皮細胞を刺激する。活性化された内皮細胞は、血管の基底膜を分解する酵素を分泌する。次に、内皮細胞が増殖し、腫瘍組織に侵入する。内皮細胞は分化して管腔を形成し、既存の血管から新しい血管を派生させる。次に、新しい血管は腫瘍に栄養素を供給して腫瘍のさらなる成長を可能にすると共に、転移の経路となる。
【0009】
正常な状態では、内皮細胞増殖は極めて遅いプロセスであるが、胚形成、排卵および創傷治癒中は短期間、これが増加する。この細胞回転の一時的増加は、多数の成長刺激因子および成長抑制因子の組合わせによって支配されている。病的血管新生では、この正常時の平衡状態が乱され、その結果、内皮細胞増殖が増加し続ける。今までに同定された血管新生促進因子の例には、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、アンギオゲニン、TGF−α、TGF−β、血管内皮成長因子(VEGF)などがあり、一方、インターフェロンα、インターフェロンβおよびトロンボスポンジンは血管新生抑制因子の例である。
【0010】
細胞外マトリックスにおける内皮細胞の増殖と移動は、様々な細胞接着分子との相互作用によって媒介される(Folkman,J.,Nature Medicine,1995,1,27−31)。インテグリンは多様なヘテロ二量体型細胞表面受容体のファミリーであり、この受容体によって内皮細胞は細胞外マトリックス、他の内皮細胞および他の細胞に付着する。インテグリンαvβ3は、露出したトリペプチドArg−Gly−Asp部分を持つ多様な細胞外マトリックスタンパク質の受容体であり、そのリガンド、例えばビトロネクチン、フィブロネクチンおよびフィブリノゲンなどへの細胞接着を媒介する。インテグリンαvβ3は正常な血管にはごくわずかしか発現されないが、様々なヒト腫瘍内の血管細胞では、かなりアップレギュレートされる。αvβ3受容体の役割は、内皮細胞と細胞外マトリックスの相互作用を媒介し、血管新生シグナル、腫瘍細胞集団への細胞の移動を促進することである。bFGFまたはTNF−αによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3の作用に依存するが、VEGFによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3に依存する(Chereshら,Science,1955,270,1500−2)。内皮細胞表面でのインテグリンα1β1およびα2β1の発現の誘導は、VEGFが血管新生を促進するもう一つの重要な機序である(Sengerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,84,13612−7)。
【0011】
血管新生因子は、受容体チロシンキナーゼEGFR、FGFR、PDGFR、Flk−1/KDR、Flt−1、Tek、Tie、ニューロピリン−1、エンドグリン(endoglin)、エンドシアリン(endosialin)およびAxlなどの内皮細胞表面受容体と相互作用する。受容体Flk−1/KDR、ニューロピリン−1およびFlt−1はVEGFを認識し、これらの相互作用はVEGFが誘導する血管新生に重要な役割を果たす。受容体チロシンキナーゼのTieサブファミリーも血管形成中に顕著に発現される。
【0012】
腫瘍の成長および転移には血管新生が重要であることから、このプロセスを妨害または防止するために、多くの化学療法的アプローチが開発されている。これらのアプローチの一つでは、アンジオスタチンやエンドスタチンなどの抗血管新生タンパク質を使用する。アンジオスタチンはプラスミノゲンの38kDa断片であり、内皮細胞増殖の強力な阻害剤であることが動物モデルで示されている(O’Reillyら,Cell,1994,79,315−328)。エンドスタチンはコラーゲンXVIIIの20kDa C末端断片であり、やはり強力な阻害剤であることが示されている(O’Reillyら,Cell,1997,88,277−285)。エンドスタチンによる全身治療は、動物モデルでは強い抗腫瘍活性をもたらすことが示されている。しかし、生物学的起源を持つこれら化学療法剤のヒト臨床試験では、利用能の欠如が障害となっている。
【0013】
抗血管新生療法に向けたもう一つのアプローチは、血管新生脈管構造に発現される内皮細胞表面受容体と相互作用するターゲティング部分を使用して、そのターゲティング部分に化学療法剤を取付けることである。BurrowsおよびThorpeのProc.Nat.Acad.Sci,USA,1993,90,8996−9000には、抗体−免疫毒素結合体を利用して、マウスモデルの腫瘍を腫瘍血管の破壊によって根絶したことが記載されている。抗体は、内皮細胞の主要組織適合性複合体クラスII抗原に対して産生され、細胞毒性剤である脱グリコシル化リシンA鎖に接合された。この研究グループ(Clin.Can.Res.,1995,1,1623−1634)は、内皮細胞表面受容体エンドグリンに対して産生させた抗体を脱グリコシル化リシンA鎖に接合した結合体の使用も検討した。マウスモデルではこれらの結合体はどちらも強力な抗腫瘍活性を示した。しかし、どちらも、定型的にヒトに使用するには、欠点が残っている。ほとんどの抗体または抗体以外の大きい外来タンパク質がそうであるように、免疫学的毒性の危険はかなり高く、そのためにヒトへの投与は制限されるか、不可能になる可能性がある。また、脈管構造ターゲティングは取付けた化学療法剤の局所濃度を向上させるが、これらの薬剤が細胞毒性を示すには、抗体担体から切り離されて、細胞内に輸送されるか拡散する必要が残っている。
【0014】
したがって、拡散しにくいまたは輸送されにくい、免疫学的毒性を持つ可能性がある、利用率が低い、そして/または特異性に欠ける、という欠点を持たない抗血管新生医薬および腫瘍撮像剤または新生脈管構造撮像剤を提供することが望ましい。
【0015】
固形腫瘍を持つ患者のために、より一層有効な処置選択肢が必要とされ続けている。現在の標準的化学療法および外部ビーム放射線措置では生存率がわずかに改善されるに過ぎない転移癌の場合は、特にそうである。
【0016】
細胞毒性化学療法剤は近年改良されたが、それでもなお、固形腫瘍を持つ患者の延命に関するこれらの化合物の有用性は、その毒性によって著しく制限されている。最近開発された異なる治療様式の併用、例えば外部ビーム照射と化学療法の併用(すなわち化学放射線療法)は、腫瘍進行の抑制および生活の質に多少の漸進的な利益をもたらした。癌腫の処置における近接照射療法とレーザー療法との併用処置は既に報告されている(Allenら,Am.J.Surg.150:71,1985;Schrayら,Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.11:403,1985;これらの文献はどちらも参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する)。また、癌における近接照射療法の一般的用法も、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成するNoriら,Surg.Clin.N.Amer.67:1093,1987に報告されている。しかし、全身化学療法も外部ビーム照射も許容できる治療係数を持たず、正常組織に対して許容しえない毒性を示すために制限されることが多い。抗血管新生薬を化学療法剤と組み合わせて用いる癌併用療法の思想は新しくはない。また、放射性標識抗体および抗体断片を使った標的インビボ放射線療法を化学療法と併用するという思想も既に報告されている(Stein R,Juweid M,Zhang C,ら,Clin.Cancer Res.,5:3199s−3206s,1999)。しかし、腫瘍の新生脈管構造でアップレギュレートされる受容体にターゲティングされる、血管新生標的治療用放射性医薬と、化学療法との併用は、今までに記載がない。したがって、固形腫瘍の処置に際して許容しえない相加的毒性を示すことなく相加的または相乗的な治療応答を得るために、腫瘍の新生脈管構造に局在化するようにターゲティングされる治療用放射性医薬および抗癌剤もしくは放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩の併用が必要とされている。
【0017】
各治療方式を単独で使用する場合と比較して、化学療法と血管新生標的治療用放射性医薬とを併用することの主な利点は、どちらかの処置を単独で行なう場合に比べて毒性の実質的な増加を伴うことなく腫瘍応答が改善されることである。腫瘍細胞を標的とする抗体と比較して、新生血管特異的な放射性医薬を使用することの利点は、処置対象の全身放射線被曝量がはるかに低くなることである。
【0018】
さらに、この処置方法で使用される放射性医薬化合物の受容体標的が腫瘍血管の内腔側に発現される場合は、これらの化合物が毛細血管床を横切って腫瘍そのものに結合する必要もない。
【0019】
したがって、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示すことなく腫瘍抑制が驚くほど増進されるように、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする、血管新生標的治療用放射性医薬および抗癌剤もしくは放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩の組合わせを提供することが望ましい。
【0020】
癌の処置には光線力学的療法も使用されている。光線力学的療法では感光剤を投与した後、光を照射してその光増感剤を励起し、よって細胞毒作用を生じさせる(Spearsの米国特許第4,512,762号および米国特許第4,566,636号、Kellyらの米国特許第6,235,767号)。
【0021】
光線力学的療法で使用される光増感剤は、自然の傾向として、もしくは特定の組織タイプに意図的にターゲティングされているために、またはその両者によって、悪性細胞に局在化することができる。照射を受けるとこれらは蛍光を発するので、標的組織の検出に関係する診断方法にも役立つだろう。しかし、さらに重要なのは、上記光増感剤が、この化合物によって吸収される波長の光を照射すると、上記光増感剤が局在化しているどの細胞またはどの組織に対しても、細胞毒作用を発揮する能力を持つことである。
【0022】
この治療法の一形態では、まず、特徴的な光吸収波長帯を持つ光増感剤を、一般的には経口的にまたは注射によって、患者に投与する。内部異常組織はある種の光増感剤を正常組織よりはるかに多く選択的に吸収することが知られている。標的細胞上の抗原と連結する抗体に結合した光反応性剤を使って、さらに効果的な選択性を得ることができる。光増感剤色素を吸収したまたは光増感剤色素と連結した癌組織または異常組織は、次いで、光増感剤の吸収波長または波長帯に相当する適当な波長または波長帯の光を投与することによって破壊される。
【0023】
ヘマトポルフィリン誘導体フィトフリンなどの光増感剤が知られている(Dougherty,T.J.(1987)「光増感剤:悪性腫瘍の治療および検出(Photosensitizers:therapy and detection of malignant tumours)」Photochem.Photobiol.,45,879−889、ならびにBoyle R.W.およびD.David(1996)「光線力学的増感剤の構造および生体分布相関(Structure and biodistribution relationships of photodynamic sensitizers)」Photochem.Photobiol.64,469−485)。また、Rodgersらの米国特許第6,225,333号には、様々な光増感剤、例えばナフタレノシアニン光増感剤、ポルフィリン類を含むテトラピロール系光増感剤、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類およびソラレン類などを使って癌の処置が開示されている。さらに、Mazurらの米国特許第6,229,048号には、光線力学的療法による固形腫瘍の処置方法であって、1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチルヘリアントロン; 1,6−ジ(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される光増感剤の投与を含む方法が開示されている。
【0024】
もう一つの方法では、670〜780nm付近の波長域を持つ光を使った光線力学的療法に、「緑色ポルフィリン類(green porphyrins)」が使用されている。例えばLevyらの米国特許第5,399,583号、Levyらの米国特許第4,920,143号、Levyらの米国特許第5,095,030号、およびLevyらの米国特許第5,171,749号などを参照されたい。
【0025】
ほとんどの光線力学的治療プロトコルでは、光増感剤が局在化している標的組織に照射光を到達させる方法を見つけなければならない。例えば、光放出バルーンカテーテルを使うか、ある形態の「リキッドライト(liquid light)」を、その「リキッドライト」が標的部位の脈管構造を灌流するように、血管樹に注入することができる(Spearsの米国特許第4,512,762号)。
【0026】
標的組織は、光ファイバーを通してレーザー源からの光を正確に誘導して異常組織を破壊することができるように、光ファイバーシステムによって処置部位を撮像することによって、視覚的にその位置が特定される。内部処置部位が身体の自然の開口部を通してアクセスできる場合であっても、標的組織を目に見えるようにして、処置部位に施す光治療を正確に導くために、内視鏡は通常必要である。Chenの米国特許第6,210,425号には、患者の体内にある内部処置部位を確認して光治療を施し、その部位を処置するための装置および方法が開示されている。
【0027】
したがって、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示すことなく腫瘍抑制が驚くほど増進されるように、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする、(光線力学的療法の一部としての)光増感剤、血管新生標的治療用放射性医薬、および抗癌剤もしくは放射線増感剤、またはその医薬的に許容できる塩の組合わせを提供することも望ましい。
【0028】
抗血管新生療法のもう一つの応用例は慢性関節リウマチ(RA)の処置への応用である。RAでは、浸潤マクロファージ、免疫細胞または炎症細胞による血管新生因子の過剰産生が、高度に血管化されたパンヌスの内部成長を引き起す。したがって、結果として形成される高度に血管化したパンヌスを破壊し、よって疾患を処置するための新しい医薬を得ることが望ましい。
【0029】
また、虚血または灌流不足に陥った身体領域での血流を改善するための治療的血管新生にも関心が集まりつつある。幾人かの研究者らが、局所的に投与される成長因子を使って、新しい脈管構造を肢または心臓に形成させている。この応用例には成長因子VEGFおよびbFGFが最もよく使用される。最近の刊行物には、Takeshita,S.ら,J.Clin.Invest.,1994,93,662−670、Schaper,W.およびSchaper,J.「Collateral Circulation:Heart,Brain,Kidney,Limbs」Kluwer Academic Publishers,ボストン,1993などがある。現在多くの研究室で研究されている主な応用例は心臓血流の改善および四肢の末梢血管血流の改善である。例えばHenry, T.ら(J.Amer.College Cardiology,1998,31,65A)には、治療的血管新生による心筋灌流の改善を目的とする組換えヒトVEGFの患者への使用が記載されている。患者にrhVEGFを注入し、処置の30日後および60日後に核灌流撮像法(nuclear perfusion imaging)で患者をモニターして、心筋灌流の改善が決定された。核灌流撮像法で改善を示したのは患者の約50%であったが、血管造影法では5/7が新しい側副血行路形成を示した。したがって、心臓血流の改善をモニターする方法であって、核灌流撮像法のように新しい側副血管の局所的結果を標的とするのではなく、新しい側副血管そのものを標的とする方法を発見することが望ましい。
【0030】
再狭窄、アテローム性動脈硬化、心筋再灌流傷害、ならびに心筋虚血、心筋気絶および心筋梗塞を含む数多くの心血管疾患の検出、撮像および診断が、改善を必要としている。最近、これらの疾患状態の全てで、インテグリン受容体αvβ3が重要な役割を果たすことが確認されている。
【0031】
例えば、血管形成術またはステント留置を受けた患者の約30〜50%に起こる再狭窄合併症では、新生内膜増殖と、最終的には再閉塞とが、激しく増殖するαvβ3発現血管平滑筋細胞によって引き起される(Cardiovascular Res.,1997,36,408−428、DDT,1997,2,187−199、Current Pharm.Design,1997,3,545−584)。
【0032】
アテローム性動脈硬化は、損傷部位での単球の動員および内膜下への移動をもたらす内膜内皮損傷から進行する。中膜平滑筋細胞の増殖および内膜層への移動を誘導する成長因子が放出される。移動する平滑筋細胞はαvβ3を発現させる。
【0033】
再灌流傷害では、好中球の遊出はインテグリン依存的であり、インテグリンは生境界領域への初期浸潤を和らげる。浸潤好中球におけるα5β1、α4β1およびαvβ5の誘導は、好中球が境界領域から壊死領域に移動するに伴って、再灌流後3〜5時間以内に起こる(Circulation,1999,100,I−275)。
【0034】
冠状動脈の急性または慢性閉塞は、虚血を軽減しようとして自然に側副血管が動員されるので、心臓における血管新生をもたらすことが知られている。しかし、結果として起こる血管新生は損傷を防ぐには不十分なので、通常は、漸進的な閉塞でも梗塞領域が生じる。心臓血管新生は成長因子VEGFおよびFGFの発現量の増加ならびに成長因子受容体flt−1およびflk−1/KDRのアップレギュレーションと関連づけられている(Drugs, 1999,58,391−396)。
【0035】
(発明の概要)
本発明の目的の一つは、腫瘍新生脈管構造で発現されるビトロネクチン受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および放射性同位体を構成要素とする抗血管新生医薬を提供することである。ビトロネクチン受容体結合化合物は放射性同位体を腫瘍新生脈管構造に向かわせる。β粒子またはα粒子を放出する放射性同位体は、細胞死をもたらす細胞毒性量の電離放射線を放出する。放射線には透過能があるので、細胞毒性剤が細胞毒性を示すために細胞内に拡散したり輸送されたりする必要はない。
【0036】
本発明のもう一つの目的は、慢性関節リウマチを処置するための医薬を提供することである。これらの医薬は、血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分、所望により連結基、および細胞毒性放射線(すなわちβ粒子、α粒子、およびオージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子)を放出する放射性同位体を含む。慢性関節リウマチでは、浸潤マクロファージ、免疫細胞または炎症細胞による血管新生因子の過剰産生が、高度に血管化したパンヌスの内部成長を引き起す。したがって、細胞毒性放射線を放出する本発明の放射性医薬は、結果として形成される新しい血管新生脈管構造を破壊し、よって疾患を処置するために、使用することができるだろう。
【0037】
本発明のもう一つの目的は、本発明の放射性医薬と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤とを含む、併用療法用のキットおよび治療用放射性医薬組成物を提供することである。
【0038】
本発明のもう一つの目的は、本発明の放射性医薬と光増感剤とを含む、併用療法用のキットおよび治療用放射性医薬組成物を提供することである。
【0039】
本発明のもう一つの目的は、癌の処置方法であって、そのような処置を必要とする患者に、光線力学的療法と組み合わせて本発明の治療用放射性医薬組成物を投与することを含む方法を提供することである。
【0040】
本発明のもう一つの目的は、本発明の医薬の製造に役立つ化合物を提供することである。これらの化合物は、血管新生時または心血管疾患時にアップレギュレートされる受容体に結合するターゲティング部分を含む非ペプチドキノロンQ、所望により連結基Ln、および金属キレーター部分または金属結合部分Chを構成要素とする。これらの化合物は、金属キレーター部分または金属結合部分に結合した1または複数の保護基を持っていてもよい。保護基は長期貯蔵のために試薬の安定性を向上させ、放射性医薬を合成する直前または放射性医薬の合成と同時に除去される。もう一つの選択肢として、本発明の化合物は、血管新生時または心血管疾患時にアップレギュレートされる受容体に結合するペプチドまたはペプチドミメティックターゲティング部分Q、所望により連結基Ln、および界面活性剤Sfを構成要素とする。
【0041】
本発明の医薬は診断用途および/または治療用途に使用することができる。本発明の診断用放射性医薬は、診断上有用な放射性核種(すなわち撮像可能なガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオン)を含む医薬である。本発明の治療用放射性医薬は、治療上有用な放射性核種、電離放射線、例えばβ粒子、α粒子およびオージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子を放出する放射性金属イオンを含む放射性医薬である。
【0042】
ガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、ガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影による腫瘍の撮像に役立つ。ガンマ線または陽電子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、治療的血管新生、急性または慢性冠状血管閉塞に応答して起こる自然の血管新生プロセス、血管形成術後の再狭窄、アテローム性動脈硬化および斑形成、ならびに再灌流傷害を、ガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影によって撮像するのにも役立つ。粒子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、細胞毒性線量の放射線を腫瘍に照射することによる癌の処置に役立つ。粒子を放出する放射性金属イオンを含む医薬は、血管新生脈管構造の形成を破壊することによる慢性関節リウマチの処置にも役立つ。常磁性金属イオンを含む医薬は磁気共鳴撮像用造影剤として有用である。1または複数の原子番号20以上のX線吸収原子または「重」原子を含む医薬は、X線造影剤として有用である。生体適合性ガスのマイクロバブル、液状担体、および界面活性剤マイクロスフェアを含む医薬は、超音波造影剤として有用である。
【0043】
(詳細な説明)
[1]したがって本発明は、第1の態様として、以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩、ならびに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩、ならびに医薬的に許容できる担体を含む癌処置用キットを提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化59】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化60】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化61】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシルで置換されたC1−5アルキル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化62】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化63】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0044】
[2]もう一つの態様として本発明は、複数の独立した容器を含み、前記容器の少なくとも1つが抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される1または複数の薬剤またはその医薬的に許容できる塩ならびに医薬的に許容できる担体を含み、もう一つの前記容器が以下の式(I)の化合物または医薬的に許容できるその塩を含む態様[1]のキットを提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化64】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化65】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化66】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化67】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化68】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0045】
[3]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン(ribomustin)、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン(nitracrine)、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン(fotemustine)、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム(elliptinium acetate)、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル(drogenil)、ブトシン(butocin)、カルモフール、ラゾキサン(razoxane)、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール(mitolactol)、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン(prednimustine)、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス(denileukin diftitox)、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子(leutinizing hormone releasing factor)からなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0046】
[4]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、およびリスリドからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0047】
[5]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、およびフォルメスタンからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0048】
[6]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0049】
[7]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[1]のキットを提供する。
【0050】
[8]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[1]のキットを提供する:
【化69】
[式中、R1eは
【化70】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1eと−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化71】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0051】
[9]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化72】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化73】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化74】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化75】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、態様[1]または[8]のキットを提供する。
【0052】
[10]もう一つの態様として本発明は、Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[1]のキットを提供する。
【0053】
[11]もう一つの態様として本発明は、前記化合物が、群:
2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸、
【化76】
【化77】
【化78】
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−(2−(ビス(ホスホノメチル)アミノ)アセチルアミノ)ヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体、および
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
【化79】
【化80】
【化81】
【化82】
またはその医薬的に許容できる塩型から選択される態様[1]のキットを提供する。
【0054】
[12]もう一つの態様として本発明は、1または複数の補助配位子および還元剤をさらに含む態様[1]のキットを提供する。
【0055】
[13]もう一つの態様として本発明は、補助配位子がトリシンおよびTPPTSである態様[12]のキットを提供する。
【0056】
[14]もう一つの態様として本発明は、還元剤がスズ(II)である態様[12]のキットを提供する。
【0057】
[15]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩と、
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含む放射性医薬とを含む治療用放射性医薬組成物であって、前記ターゲティング部分が0〜1個の連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物である治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0058】
[16]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0059】
[17]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0060】
[18]もう一つの態様として本発明は、金属が、群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択され、かつ連結基が非ペプチドターゲティング部分とキレーターの間に存在する態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0061】
[19]もう一つの態様として本発明は、ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ受容体がαvβ3またはαvβ5である態様[18]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0062】
[20]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、
a)群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される金属、および
b)以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化83】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化84】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化85】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化86】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化87】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0063】
[21]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する:
【化88】
[式中、R1eは
【化89】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化90】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0064】
[22]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化91】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化92】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化93】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化94】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0065】
[23]もう一つの態様として本発明は、Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−I−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−((ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[20]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0066】
[24]放射性同位体が153Smである態様[18]の組成物。
【0067】
[25]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が177Luである態様[18]の組成物を提供する。
【0068】
[26]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化95】
【化96】
から選択される態様[25]の組成物を提供する。
【0069】
[27]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が90Yである態様[18]の組成物を提供する。
【0070】
[28]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化97】
【化98】
【化99】
から選択される態様[27]の組成物を提供する。
【0071】
[29]もう一つの態様として本発明は、患者の癌を処置する方法であって、
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分は連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分は血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される治療用放射性医薬またはその医薬的に許容できる塩と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩とを、当該処置を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
【0072】
[30]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬および薬剤の投与が同時に行なわれる態様[29]の方法を提供する。
【0073】
[31]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬および薬剤の投与が逐次的に行なわれる態様[29]の方法を提供する。
【0074】
[32]もう一つの態様として本発明は、癌が、肺、乳房、卵巣、胃、膵臓、喉頭、食道、精巣、肝臓、耳下腺、胆道、結腸、直腸、子宮頚、子宮、子宮内膜、腎臓、膀胱、前立腺、甲状腺の癌腫、扁平細胞癌、腺癌、小細胞癌、メラノーマ、グリオーマ、および神経芽細胞腫からなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0075】
[33]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0076】
[34]もう一つの態様として本発明は、放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1− アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される態様[29]の方法を提供する。
【0077】
[35]もう一つの態様として本発明は、抗癌剤が化学療法剤である態様[29]の方法を提供する。
【0078】
[36]もう一つの態様として本発明は、投与が注射または注入によって行なわれる態様[29]の癌処置方法を提供する。
【0079】
[37]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬が
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分は連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分は血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される、態様[29]の方法を提供する。
【0080】
[38]もう一つの態様として本発明は、ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、受容体がαvβ3またはαvβ5である態様[37]の方法を提供する。
【0081】
[39]もう一つの態様として本発明は、治療用放射性医薬が、
a)33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される放射性同位体、および
b)以下の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、態様[37」の方法を提供する:
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
【化100】
の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)であり、
R1eは
【化101】
から選択され、
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
【化102】
から選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
【化103】
から選択される式を持つ金属結合ユニットであり、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化104】
を形成し、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される]。
【0082】
[40]もう一つの態様として本発明は、Qが以下の式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である態様[39]の方法を提供する:
【化105】
[式中、R1eは
【化106】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
【化107】
を形成し、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される]。
【0083】
[41]もう一つの態様として本発明は、
R1eが
【化108】
から選択され、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
【化109】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化110】
であって、
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
【化111】
であって、
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
態様[39]の方法を提供する。
【0084】
[42]もう一つの態様として本発明は、Qが群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される態様[39]の方法を提供する。
【0085】
[43]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が153Smである態様[37]の方法を提供する。
【0086】
[44]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が177Luである態様[37]の方法を提供する。
【0087】
[45]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化112】
【化113】
から選択される態様[44]の方法を提供する。
【0088】
[46]もう一つの態様として本発明は、放射性同位体が90Yである態様[37]の方法を提供する。
【0089】
[47]もう一つの態様として本発明は、放射性医薬が、群:
【化114】
【化115】
【化116】
から選択される態様[46]の方法を提供する。
【0090】
[48]もう一つの態様として本発明は、近接照射療法、外部ビーム照射、レーザー療法または外科的切除による癌の処置をさらに含む態様[29]の方法を提供する。
【0091】
[49]もう一つの態様として本発明は、包装材と、前記包装材に含まれている態様[15]の治療用放射性医薬組成物とを含むキットであって、前記治療用放射性医薬組成物が癌の処置に使用できることを示すラベルまたは添付文書が、前記包装材に含まれているキットを提供する。
【0092】
[50]もう一つの態様として本発明は、光増感剤をさらに含む態様[15]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0093】
[51]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[50]の治療用放射性医薬組成物を提供する。
【0094】
[52]もう一つの態様として本発明は、さらに光増感剤を含む態様[49]のキットを提供する。
【0095】
[53]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[52]のキットを提供する。
【0096】
[54]もう一つの態様として本発明は、光線力学的療法で患者を処置することをさらに含む態様[29]の癌処置方法を提供する。
【0097】
[55]もう一つの態様として本発明は、光線力学的療法が、
a)本発明の治療用放射性医薬と、特徴的な光吸収波長帯を持ち異常組織によって優先的に吸収される感光剤(光反応性剤)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、そして
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
を含む、態様[54]の癌処置方法を提供する。
【0098】
[56]もう一つの態様として本発明は、感光剤を標的組織に選択的に結びつける結合剤を含めることによって、感光剤(光反応性剤)が標的組織に特異的にターゲティングされる、態様[55]の癌処置方法を提供する。
【0099】
[57]もう一つの態様として本発明は、光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される態様[55]の癌処置方法を提供する。
【0100】
本発明のもう一つの側面は、癌の撮像剤として役立つ放射性医薬を調製するための診断キットである。本発明の診断キットは、所定の量の本発明の試薬を構成要素とする滅菌非発熱性製剤を含む1または複数のバイアルと、所望により他の成分、例えば1つまたは2つの補助配位子、還元剤、輸送配位子(transfer ligand)、緩衝剤、凍結乾燥助剤、安定化助剤、溶解助剤および静菌剤などを含む。1または複数の随意の成分を製剤に含めることによって、多くの場合、現場の末端使用者による放射性医薬の合成が容易になったり、キットの製造が容易になったり、キットの貯蔵寿命が増したり、放射性医薬の安定性および貯蔵寿命が増したりする。ヒドラジンまたはヒドラゾン結合部分を含む試薬を構成成分とする診断キットには、1つまたは2つの補助配位子を含める必要がある。製剤の一部または全部を含む1または複数のバイアルは、それぞれ独立して、滅菌溶液または凍結乾燥固体の形を取ることができる。
【0101】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の試薬を使って本発明の診断用放射性医薬を合成し、(2)前記放射性医薬を注射または注入によって患者に投与し、(3)平面もしくはSPECTガンマシンチグラフィーまたは陽電子放出断層撮影を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0102】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の常磁性金属医薬を注射または注入によって患者に投与し、(2)磁気共鳴撮像法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0103】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明のX線造影剤を注射または注入によって患者に投与し、(2)X線コンピュータ断層撮影法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0104】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の超音波造影剤を注射または注入によって患者に投与し、(2)超音波撮像法を使って患者を撮像する、患者の癌の撮像方法である。
【0105】
本発明のもう一つの側面は、(1)腫瘍に局在化する能力を持つ本発明の治療用放射性医薬を注射または注入によって患者に投与する、患者の癌の処置方法である。
【0106】
本発明のもう一つの側面は、各処置方式を単独で使用した場合と比較して著しい相加的毒性を示さずに腫瘍抑制が驚くほど増進される、腫瘍の新生脈管構造の内腔側を標的とする血管新生標的治療用放射性医薬と抗癌剤との組合わせである。
【0107】
本発明で使用される抗癌剤には、参考文献として本明細書の一部を構成するSwindellらの米国特許第6,080,877号(2000年6月27日)に記載されているものも包含される。
【0108】
本発明のもう一つの側面は、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される1または複数の抗癌剤と共に、併用療法として投与される、本発明の化合物(すなわち、ターゲティング部分とキレーターとを含み、ターゲティング部分とキレーターの間に0〜1個の連結基を持つ化合物であって、ターゲティング部分はキレーターに結合しており、ターゲティング部分はキノロン系非ペプチド化合物であり、ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合する化合物)である。
【0109】
この併用療法は、所望により、抗癌剤と共に、放射線治療効果を増進するために、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される放射線増感剤またはその医薬的に許容できる塩をさらに含んでもよい。放射線増感剤に関する詳細は、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の文献に記載されている:Rowinsky−EK,Oncology−Huntingt.,1999 Oct;13(10 Suppl 5):61−70、Chen−AYら,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):39−46、Choy−H,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):23−38、およびHerscher−LLら,Oncology−Huntingt.1999 Oct;13(10 Suppl 5):11−22。
【0110】
本発明のさらにもう一つの側面は、本発明の新規併用療法の実施に合わせて有効利用することができる複数の活性成分を(担体と共に、または担体を伴わずに)含むキットを提供することである。
【0111】
本発明のもう一つの側面は、本発明に従って利用することができる本発明の化合物と抗癌剤または放射線増感剤とを含んでいるために、有益な併用療法としての利用にそれ自体単独で有効な新規医薬組成物を提供することである。
【0112】
もう一つの側面として本発明は、癌の処置を必要とする患者の癌を処置する方法であって、治療有効量の本発明化合物を投与するステップ、ならびに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの治療有効量の薬剤を投与するステップを含む方法を提供する。
【0113】
もう一つの側面として本発明は、光線力学的療法と組み合わせて本発明の治療用放射性医薬を投与することによって患者の癌を処置する方法を提供する。
【0114】
もう一つの側面として本発明は、
a)本発明の治療用放射性医薬と、特徴的な光吸収波長帯を持ち異常組織によって優先的に吸収される感光剤(光反応性剤)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、および
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
によって患者の癌を処置する方法を提供する。
【0115】
本発明のもう一つの側面は、
a)本発明の治療用放射性医薬と、感光剤(光反応性剤)(この感光剤は特徴的な光吸収波長帯を持ち、感光剤を標的組織に選択的に結びつける結合剤を含むので、標的組織に特異的にターゲティングされる)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、そして
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
によって患者の癌を処置することである。
【0116】
光線力学的療法を実施する方法、および使用することができる光増感剤は、当技術分野ではよく知られている。これらについては、例えば、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の特許に記載がある。米国特許第6,248,741号、同第6,248,734号、同第6,248,727号、同第6,248,117号、同第6,245,811号、同第6,238,426号、同第6,238,392号、同第6,233,481号、同第6,229,048号、同第6,232,613号、同第6,225,333号、同第6,223,071号、同第6,219,577号、同第6,219,575号、同第6,217,869号、同第6,217,848号、同第6,216,540号、同第6,212,425号、同第6,211,626号、同第6,208,886号、同第6,207,464号、同第6,207,107号、同第6,198,532号、同第6,194,415号、および同第6,186,628号。
【0117】
わかりやすく記載するために別個の態様として説明した本発明のいくつかの特徴は、単一の態様に組み合わせて提供することもできると理解される。逆に、話を簡潔にするために単一の態様として説明した本発明の様々な特徴を個別に提供すること、または任意の部分的組合わせとして提供することもできる。
【0118】
(定義)
本明細書に記載の化合物は不斉中心を持ちうる。別段の表示がない限り、鏡像異性体、ジアステレオ異性体およびラセミ体は全て本発明に包含される。本明細書に記載する化合物にはオレフィン類、C=N二重結合などの幾何異性体も数多く存在することができ、そのような安定な異性体は全て、本発明に包含されるものとする。本発明の化合物が非対称に置換された炭素原子を含むこと、そして光学活性体としてまたはラセミ体として単離できることは理解されるだろう。光学活性体を製造する方法は、ラセミ体の分割による方法、または光学活性な出発物質から合成する方法など、当技術分野ではよく知られている。ペプチド結合にははっきり識別することができる2つの異性体(シスおよびトランス)が存在することが知られている。本明細書に記載する化合物には、どちらの異性体も存在することができ、そのような安定な異性体は全て、本発明に包含されるものとする。特定アミノ酸のD−異性体およびL−異性体は、本明細書では、例えばD−LeuまたはL−Leuのように、従来の3文字記号を使って指定する。
【0119】
ある変数が、ある置換基中または式中に2回以上出現する場合、各出現位置での定義は、他のどの出現位置での定義にも依存しない。したがって例えば、ある基が0〜2個のR52で置換されていると表されている場合、その基は所望により最高2個までのR52で置換されていてよく、各R52は所定のR52候補の一覧から独立して選択される。例えば、一例として−N(R53)2を挙げると、N上の2個のR53置換基は所定のR53候補の一覧から独立して選択される。置換基および/または変数の組合わせは、その組合わせが安定な化合物を与える場合にのみ許される。ある置換基への結合が環内の2つの原子を結ぶ結合を横切るように示されている場合、その置換基は環上のどの原子に結合していてもよい。
【0120】
「非ペプチド化合物」という用語は、ターゲティング部分の主骨格に含まれるアミド結合が好ましくは3未満であること、またはターゲティング部分に含まれるアミノ酸もしくはアミノ酸ミメティックが好ましくは3未満であることを意味する。
【0121】
「金属医薬」という用語は、金属を含む医薬を意味する。この金属は、診断用途では撮像可能なシグナルの原因となり、放射線治療用途では細胞毒性放射線源になる。放射性医薬は放射性同位体を金属部分とする金属医薬である。
【0122】
「試薬」は、本発明の金属医薬に直接変換することが可能な本発明の化合物である。試薬は本発明の金属医薬の製造に直接利用するか、本発明のキットの一成分とすることができる。
【0123】
「結合剤」という用語は、ビトロネクチン受容体に対して親和性を有し、ビトロネクチン受容体に結合する能力を持つ、本発明の金属医薬を意味する。本発明の結合剤は1000nM未満のKiを持つ。
【0124】
「安定な化合物」または「安定な構造」とは、本明細書では、反応混合物から有用な純度までの単離および有効な医薬品への製剤に耐えうるほど十分に堅牢な化合物を意味する。
【0125】
本明細書で使用する「置換された(置換されている)」という用語は、指定した原子または基上の1または複数の水素が、指定した原子または基の通常の結合価を越えずかつその置換が安定な化合物を与えるという条件の下で、指示した群から選択されたものによって置換されることを意味する。置換基がケト(すなわち=O)である場合は、当該原子上の2つの水素が置換される。
【0126】
本明細書で使用する「結合」という用語は単結合または二重結合を意味する。
【0127】
本明細書で使用する「塩」という用語は、「CRC Handbook of Chemistry and Physics」第65版,フロリダ州ボカラトン,1984年に定義されているとおり、水素またはヒドロキシルイオン以外のイオンを与える任意の物質として使用される。本明細書で使用する「医薬的に許容できる塩」とは、酸塩または塩基塩を作ることによって修飾された本明細書記載の化合物の誘導体を指す。医薬的に許容できる塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限るわけではない。
【0128】
「医薬的に許容できる」という表現は、本明細書では、適切な医学的判断の下で、適当な便益/リスク比に見合った、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは障害を伴わない、ヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適した化合物、材料、組成物および/または剤形を指すために使用される。
【0129】
本明細書で使用する「医薬的に許容できるプロドラッグ」という表現は、適切な医学的判断の下で、適当な便益/リスク比に見合った、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わない、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適した、意図する用途に有効な、本発明に役立つ化合物のプロドラッグを意味し、また可能であれば、両性イオン型の本発明化合物を意味する。「プロドラッグ」という用語は、例えば血中での加水分解などにより、インビボで迅速に変換されて上述の式で表される親化合物を与える化合物を意味する。インビボで代謝的切断によって迅速に変換されうる官能基は、本発明化合物のカルボキシル基と反応する官能基群を構成する。そのような基には、例えばアルカノイル(アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、無置換および置換アロイル(ベンゾイル、置換ベンゾイルなど)、アルコキシカルボニル(エトキシカルボニルなど)、トリアルキルシリル(トリメチルシリル、トリエチルシリルなど)、ジカルボン酸との間に形成されるモノエステル(スクシニルなど)などの基があるが、これらに限るわけではない。本発明で有用な化合物の代謝的に切断されうる基はインビボで切断されやすいので、このような基を持つ化合物はプロドラッグとして作用する。代謝的に切断されうる基を持つ化合物には、代謝的に切断可能な基が存在するために親化合物より溶解度および/または吸収率が向上する結果として、生物学的利用率の改善を示しうるという利点がある。プロドラッグに関する詳細は、参考文献として本明細書の一部を構成する以下の刊行物に記載されている:H.Bundgaard編「Design of Prodrugs」Elsevier,1985年、K.Widderら編「Methods in Enzymology」第42巻,Academic Press,1985年,p.309−396、Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編「A Textbook of Drug Design and Development」第5章、「Design and Applications of Prodrugs」1991年,p.113−191、H.Bundgard「Advanced Drug Delivery Reviews」第8巻,1992年,p.1−38、Journal of Pharmaceutical Sciences,77,p.285,1988、N.Nakeyaら,Chem.Pharm.Bull.,32,p.692,1984、T.HiguchiおよびV.Stella「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、ならびにEdward B.Roche編「Bioreversible Carriers in Drug Design」American Pharmaceutical AssociationおよびPergamon Press,1987。
【0130】
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容できる塩」とは、親化合物がその酸塩または塩基塩を作ることによって修飾されている本明細書記載の化合物の誘導体を指す。医薬的に許容できる塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限るわけではない。医薬的に許容できる塩には従来の無毒性塩、または例えば無毒性鉱酸もしくは有機酸などから形成される親化合物の4級アンモニウム塩が包含される。例えば、そのような従来の無毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの鉱酸から誘導されるもの、および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から製造される塩が挙げられる。
【0131】
本発明の医薬的に許容できる塩は、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から、従来の化学的方法によって合成することができる。一般に、このような塩類は、遊離酸型または遊離塩基型の上記化合物を化学量論量の適当な塩基または酸と、水もしくは有機溶媒中、または水と有機溶媒の混合液中で反応させることによって製造することができる。一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒質が好ましい。適当な塩類の一覧は、参考文献として本明細書の一部を構成する「Remington’s Pharmaceutical Sciences」第17版,ペンシルバニア州イーストン,Mack Publishing Company,1985年,p.1418に記載されている。
【0132】
本明細書で使用する「アルキル」は、指定した数の炭素を持つ分枝鎖状および直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基をどちらも包含するものとする。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。「シクロアルキル」または「炭素環」は、単環式、二環式または多環式の環系を含む飽和環基および部分不飽和環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、およびアダマンチルなどを包含するものとする。「ビシクロアルキル」または「二環式」には、[3.3.0]ビシクロオクタン,[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタンなどの飽和二環式環基を包含されるものとする。
【0133】
本明細書で使用する「アルケン」または「アルケニル」という用語は、直鎖状または分枝鎖状の指定した数の炭素原子を有し、1または複数の不飽和炭素−炭素二重結合(この結合は前記炭素鎖上の任意の適当な位置に存在しうる)を持っている炭化水素鎖、例えばエテニル、プロペニルなどを包含するものとする。
【0134】
本明細書で使用する「アルキン」または「アルキニル」という用語は、直鎖状または分枝鎖状の指定した数の炭素原子を有し、1または複数の不飽和炭素−炭素三重結合(この結合は前記炭素鎖上の任意の適当な位置に存在しうる)を持っている炭化水素鎖、例えばプロパルギルなどを包含するものとする。
【0135】
本明細書で使用する「アリール」または「芳香族残基」とは、フェニルまたはナフチルを意味し、これらが置換されている場合、その置換位置はどこでもよいものとする。
【0136】
本明細書で使用する「複素環」または「複素環系」という用語は、飽和、部分不飽和または不飽和(芳香族)で、炭素原子と、N、OおよびSからなる群より独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とからなる、安定な単環式もしくは二環式5〜7員複素環または二環式7〜10員複素環を意味し、上に定義した複素環がベンゼン環に縮合している二環式基も含む。窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化型であってもよい。複素環は、安定な構造をもたらす原子であればどのヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合していてもよい。本明細書に記載する複素環は、結果として生成する化合物が安定であるなら、炭素または窒素原子が置換されていてもよい。特に注記した場合、複素環中の窒素は所望により4級化されていてもよい。複素環中のS原子およびO原子の総数が1を越える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣り合わないことが好ましい。複素環中のS原子およびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。本明細書で使用する「芳香族複素環系」という用語は、炭素原子と、N、OおよびSからなる群より独立して選択される1〜4個のヘテロ原子とからなる安定な単環式もしくは二環式5〜7員複素芳香環または二環式7〜10員複素芳香環を意味するものとする。芳香族複素環中のS原子およびO原子の総数は1を越えないことが好ましい。
【0137】
複素環の例には、以下に挙げるものがあるが、これらに限るわけではない:1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル(benzthiazolyl)、ベンズトリアゾリル(benztriazolyl)、ベンズテトラゾリル(benztetrazolyl)、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダザロニル(benzimidazalonyl)、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、・−カルボリニル(・−carbolinyl)、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル, 1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニルペリミジニル(oxazolidinylperimidinyl)、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル(phenarsazinyl)、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル(phenoxathiinyl)、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル(thianthrenyl)、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニル。好ましい複素環には、例えばピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、1H−インダゾリル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキシンドリル(oxindolyl)、ベンゾオキサゾリニル、またはイサチノイル(isatinoyl)などがあるが、これらに限るわけではない。例えば上記複素環を含む縮合環およびスピロ化合物も包含される。
【0138】
本明細書で使用する「アルカリール」という用語は炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアリール基を意味し、「アラルキル」という用語はアリール基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を意味し、「アリールアルカリール」という用語は、アリール基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を有するアリール基を意味し、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、複素環を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を意味する。
【0139】
「ポリアルキレングリコール」は、約5000未満の分子量を持ち、ヒドロキシ部分またはアルキルエーテル部分を末端に持つポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはポリブチレングリコールである。
【0140】
「炭水化物」はポリヒドロキシアルデヒド、ポリヒドロキシケトン、ポリヒドロキシアルコールもしくはポリヒドロキシ酸またはその誘導体であり、アセタール型のポリマー結合を持つポリマーを包含する。
【0141】
「シクロデキストリン」は環状オリゴ糖である。シクロデキストリンの例としては、α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、カルボキシメチル−β−シクロデキストリン、ジヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、2,6−ジ−O−メチル−β−シクロデキストリン、硫酸化β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、ジヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−γ−シクロデキストリン、および硫酸化γ−シクロデキストリンなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0142】
本明細書で使用する「ポリカルボキシアルキル」という用語は、2〜約100個の炭素原子と複数のカルボキシル置換基とを有するアルキル基を意味し、「ポリアザアルキル」という用語は、複数のアミン基で分断または置換された2〜約100個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖上のアルキル基を意味する。
【0143】
「還元剤」は、比較的反応性の低い高酸化状態の化合物として得られることが多い放射性核種と反応して、電子を放射性核種に移すことによってその酸化状態を低下させ、よってその放射性核種の反応性を高める化合物である。放射性医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である還元剤には、例えば塩化第一スズ、フッ化第一スズ、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸、システイン、ホスフィン類、および第一銅塩または第一鉄塩などがあるが、これらに限るわけではない。他の還元剤は、参考文献として本明細書の一部を構成するBrodackらのPCT出願94/22496に記載されている。
【0144】
「輸送配位子」は、望ましくない副作用を防ぐには十分な安定性を持つが、金属医薬に変換できる程度には不安定な中間錯体を金属イオンとの間に形成する配位子である。中間錯体の形成は速度論的に有利であり、金属医薬の形成は熱力学的に有利である。金属医薬の製造に有用であり、診断用放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である輸送配位子には、例えばグルコネート、グルコヘプトネート、マンニトール、グルカレート、N,N,N’,N’−エチレンジアミン四酢酸、ピロホスフェートおよびメチレンジホスネートなどがあるが、これらに限るわけではない。一般に輸送配位子は、酸素または窒素ドナー原子を含む。
【0145】
「ドナー原子」という用語は、化学結合によって金属に直接結合する原子を指す。
【0146】
「補助配位子」または「共同配位子(co−ligand)」は、放射性医薬の合成中にその放射性医薬に組み込まれる配位子である。これらは試薬のキレーターまたは放射性核種結合ユニットと共に放射性核種の配位圏を完成させる働きをする。二成分配位子系を構成要素とする放射性医薬の場合、放射性核種配位圏は、配位子、キレーターまたは結合ユニットの種類が全部で2種類であるという条件の下に、1または複数の試薬に由来する1または複数のキレーターまたは結合ユニットと、1または複数の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする。例えば、1つの試薬に由来する1つのキレーターまたは結合ユニットと、2つの同じ補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬、および1つまたは2つの試薬に由来する2つのキレーターまたは結合ユニットと、1つの補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬は、どちらも二成分配位子系を構成要素とすると見なされる。三成分配位子系を構成要素とする放射性医薬の場合、放射性核種の配位圏は、配位子、キレーターまたは結合ユニットの種類が全部で3種類であるという条件の下に、1または複数の試薬に由来する1または複数のキレーターまたは結合ユニットと、1または複数の2種類の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする。例えば1つの試薬に由来する1つのキレーターまたは結合ユニットと、2種類の補助配位子または共同配位子とを構成要素とする放射性医薬は、三成分配位子系を構成要素とすると見なされる。
【0147】
放射性医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である補助配位子または共同配位子は、1または複数の酸素、窒素、炭素、硫黄、リン、ヒ素、セレン、およびテルルドナー原子を含む。ある配位子は、放射性医薬の合成に際して輸送配位子となり、また別の放射性医薬では補助配位子または共同配位子として働くこともできる。配位子が輸送配位子と呼ばれるか、補助配位子または共同配位子と呼ばれるかは、その配位子が放射性医薬において放射性核種配位圏にとどまっているかどうかに依存し、これは放射性核種と1または複数の試薬のキレーターまたは結合単位との配位化学によって決まる。
【0148】
「キレーター」または「結合ユニット」は、1または複数のドナー原子による化学結合の形成を介して金属イオンに結合する、試薬の部分または基である。
【0149】
「結合部位」という用語は、生物活性分子を結合するインビボまたはインビトロの部位を意味する。
【0150】
「診断キット」または「キット」は、臨床または薬局において診断用放射性医薬を合成するために現場の末端使用者が使用する1または複数のバイアルに入った製剤と呼ばれる成分の集合からなる。キットには、現場の末端使用者が一般に入手できるもの、例えば水または注射用食塩水、放射性核種の溶液、放射性医薬の合成中にキットを加熱するための装置、また要すれば、放射性医薬を患者に投与するのに必要な装置(注射器または遮蔽具など)、および撮像装置などを除いて、診断用放射性医薬を合成し使用するために必要な全ての成分が含まれている。
【0151】
治療用放射性医薬、X線造影剤医薬、超音波造影剤医薬、および磁気共鳴撮像用造影剤は、凍結乾燥固体または水溶液として、典型的には1つのバイアルに含まれた製剤として最終的な形態で、末端使用者に提供される。末端使用者は凍結乾燥体を水または食塩水で復元し、患者投与量を抜き取るか、または得られた水性溶液剤の全量を抜き取る。
【0152】
「凍結乾燥助剤」は、凍結乾燥にとって有利な物理的性質、例えばガラス転移温度などを持つ成分であり、凍結乾燥される製剤の全ての成分の全体としての物理的性質を改善するために製剤に加えられる。
【0153】
「安定化助剤」は、金属医薬を安定化するため、またはキットを使用しなければならなくなるまでのキットの貯蔵寿命を延ばすために、金属医薬または診断キットに加えられる成分である。安定化助剤は抗酸化剤、還元剤またはラジカル補集剤であることができ、他の成分または金属医薬を分解する化学種と優先的に反応することによって安定性を向上させることができる。
【0154】
「溶解助剤」は、製剤に必要な媒質への1または複数の他の成分の溶解度を向上させる成分である。
【0155】
「静菌剤」は、製剤を使用する前に、または診断キットを使って放射性医薬を合成した後の貯蔵中に、製剤における細菌の増殖を阻害する成分である。
【0156】
本明細書では以下の略号を使用する:
Acm:アセトアミドメチル
β−Ala、ベータ−Ala、またはβAla:3−アミノプロピオン酸
ATA:2−アミノチアゾール−5−酢酸または2−アミノチアゾール−5−アセチル基
Boc:t−ブチルオキシカルボニル
CBZ、CbzまたはZ:カルボベンジルオキシ
Cit:シトルリン
Dap:2,3−ジアミノプロピオン酸
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
EOE:エトキシエチル
HBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート
hynic:boc−ヒドラジノニコチニル基または2−[[[5−[カルボニル]−2−ピリジニル]ヒドラゾノ]メチル]ベンゼンスルホン酸
NMeArgまたはMeArg:α−N−メチルアルギニン
NMeAsp:α−N−メチルアスパラギン酸
NMM:N−メチルモルホリン
OcHex:O−シクロヘキシル
OBzl:O−ベンジル
oSu:O−スクシンイミジル
TBTU:テトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
THF:テトラヒドロフラニル
THP:テトラヒドロピラニル
Tos:トシル
Tr:トリチル。
【0157】
本明細書では以下に示す従来の3文字アミノ酸記号を使用する。従来の1文字アミノ酸記号は本明細書では使用しない。
Ala=アラニン
Arg=アルギニン
Asn=アスパラギン
Asp=アスパラギン酸
Cys=システイン
Gln=グルタミン
Glu=グルタミン酸
Gly=グリシン
His=ヒスチジン
Ile=イソロイシン
Leu=ロイシン
Lys=リジン
Met=メチオニン
Nle=ノルロイシン
Orn=オルニチン
Phe=フェニルアラニン
Phg=フェニルグリシン
Pro=プロリン
Sar=サルコシン
Ser=セリン
Thr=スレオニン
Trp=トリプトファン
Tyr=チロシン
Val=バリン。
【0158】
本明細書で使用する「バブル」という用語は、一般に、ガスまたはその前駆体で満たされた内部空洞を取り巻く1または複数の膜もしくは壁が存在することを特徴とする小胞を指す。代表的なバブルには、例えばリポソーム、ミセルなどがある。
【0159】
本明細書で使用する「脂質」という用語は、親水性成分と疎水性成分とを含む合成または天然の両親媒性化合物を指す。脂質には、例えば脂肪酸、中性脂肪、ホスファチド、糖脂質、脂肪族アルコールおよびロウ、テルペン類およびステロイド類などがある。
【0160】
本明細書で使用する「脂質組成物」という用語は、脂質化合物を含む組成物を指す。代表的な脂質組成物には、懸濁液、エマルション、および小胞組成物などがある。
【0161】
本明細書で使用する「脂質製剤」という用語は、脂質化合物と生物活性剤とを含む組成物を指す。
【0162】
本明細書で使用する「小胞」という用語は、内部空洞の存在を特徴とする球状体を指す。好ましい小胞は、本明細書に記載する種々の脂質を含む脂質から調製される。小胞では、脂質は単層または二重層の形を取ることができ、その単層または二重層脂質を使って1または複数の単層または二重層を形成させることができる。2以上の単層または二重層の場合、それらの単層または二重層は一般に同心的である。本明細書に記載する脂質小胞には、一般にリポソーム、ミセル、バブル、マイクロバブル、マイクロスフェアなどと呼ばれる物体が含まれる。したがって脂質を使って、ユニラメラ小胞(1つの単層または二重層を構成要素とする)、オリゴラメラ小胞(約2つまたは約3つの単層または二重層を構成要素とする)またはマルチラメラ小胞(約3つ以上の単層または二重層を構成要素とする)を形成させることができる。小胞の内部空洞は、所望により、液体、例えば水性の液体、ガス、ガス前駆体、および/または固体もしくは溶質、例えば生物活性剤などで満たすことができる。
【0163】
本明細書で使用する「小胞組成物」という用語は、脂質から調製され、かつ小胞を含む組成物を指す。
【0164】
本明細書で使用する「小胞製剤」という用語は、小胞と生物活性剤とを含む組成物を指す。
【0165】
本明細書で使用する「リポソーム」という用語は、一般に、典型的には1または複数の同心層、例えば二重層を形成した、脂質化合物などの両親媒性化合物の球状の集団または凝集体を指す。本明細書ではこれらを脂質小胞という場合もある。
【0166】
血管新生は、既存の脈管構造から新しい毛細血管が形成されるプロセスである。これは、例えば排卵、胚発生、創傷治癒および心筋層での側副血管生成など、様々な生理的プロセスの重要な一要素である。またこれは、腫瘍の成長および転移、糖尿病性網膜症、ならびに黄斑変性症などといった数多くの病的状態でも中心的役割を果たす。このプロセスは様々なサイトカインおよび成長因子に応答して既存の血管内皮細胞が活性化されることによって始まる。活性化された内皮細胞は、血管の基底膜を分解する酵素を分泌する。次に、内皮細胞が増殖し、細胞外マトリックスに移動し、まずは細管を形成した後、新しい血管を形成する。
【0167】
正常な状態では、内皮細胞増殖は極めて遅いプロセスであるが、胚形成、排卵および創傷治癒中は短期間、これが増加する。この細胞回転の一時的増加は、多数の成長刺激因子および成長抑制因子の組合わせによって支配されている。病的血管新生では、この正常時の平衡状態が乱され、その結果、内皮細胞増殖が増加し続ける。今までに同定された血管新生促進因子の例には、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、アンギオゲニン、TGF−α、TGF−β、血管内皮成長因子(VEGF)などがあり、一方、インターフェロンα、インターフェロンβおよびトロンボスポンジンは血管新生抑制因子の例である。
【0168】
血管新生因子は、受容体チロシンキナーゼEGFR、FGFR、PDGFR、Flk−1/KDR、Flt−1、Tek、Tie、ニューロピリン−1、エンドグリン、エンドシアリン、およびAxlなどの内皮細胞表面受容体と相互作用する。受容体Flk−1/KDR、ニューロピリン−1およびFlt−1はVEGFを認識し、これらの相互作用はVEGFが誘導する血管新生に重要な役割を果たす。受容体チロシンキナーゼのTieサブファミリーも血管形成中に顕著に発現される。
【0169】
細胞外マトリックスにおける内皮細胞の増殖と移動は、様々な細胞接着分子との相互作用によって媒介される。インテグリンは多様なヘテロ二量体型細胞表面受容体のファミリーであり、この受容体によって内皮細胞は細胞外マトリックス、他の内皮細胞および他の細胞に付着する。bFGFまたはTNF−αによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ3の作用に依存するが、VEGFによって誘導される血管新生はインテグリンαvβ5に依存する(Chereshら,Science,1995,270,1500−2)。内皮細胞表面でのインテグリンα1β1およびα2β1の発現の誘導は、VEGFが血管新生を促進するもう一つの重要な機序である(Sengerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,84,13612−7)。
【0170】
本発明の医薬は、血管新生腫瘍脈管構造で発現されまたはアップレギュレートされるビトロネクチン受容体に対する非ペプチドターゲティング部分を構成要素とする。
【0171】
本発明の超音波造影剤は、生体適合性ガスのマイクロバブル、液状担体および界面活性剤マイクロスフェアに結合したまたは組み込まれた複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を含み、さらに所望により、ターゲティング部分とマイクロバブルとの間に連結基Lnを含む。この場合、液状担体という用語は水溶液を意味し、界面活性剤という用語は、溶液の界面張力を低下させる任意の両親媒性物質を意味する。界面活性剤マイクロスフェアの形成に適した界面活性剤の一覧は、参考文献として本明細書の一部を構成するEPO727225A2に開示されている。界面活性剤マイクロスフェアという用語は、ナノスフェア、リポソーム、小胞などを包含する。生体適合性ガスとしては、エコー源性の相違をもたらし、よって超音波撮像時にコントラストをもたらす空気、またはC3−C5パーフルオロアルカンなどのフルオロカーボンを用いることができる。ガスはマイクロスフェアにカプセル化または封入され、そのマイクロスフェアには生体配向(biodirecting)基が所望により連結基を介して結合される。この結合は、共有結合でも、イオン結合でも、ファンデルワールス力による結合でもよい。このような造影剤の具体例として、複数の腫瘍新生脈管構造受容体結合ペプチド、ポリペプチドまたはペプチドミメティックスを伴う脂質カプセル化パーフルオロカーボンが挙げられる。
【0172】
本発明のX線造影剤は、1または複数の原子番号20以上のX線吸収原子または「重」原子に結合した1または複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を構成要素とし、さらに所望により、ターゲティング部分とX線吸収原子の間に連結部分Lnを含む。X線造影剤によく使用される重原子はヨウ素である。最近、金属キレート化合物(Wallace,R.,米国特許第5,417,959号)および複数の金属イオンを含むポリキレート化合物(Love,D.,米国特許第5,679,810号)を構成要素とするX線造影剤が開示されている。さらに最近になって、多核クラスター錯体もX線造影剤として開示されている(米国特許第5,804,161号、PCT W091/14460、およびPCT WO92/17215)。
【0173】
本発明のMRI造影剤は、1または複数の常磁性金属イオンに結合した1または複数のビトロネクチン受容体ターゲティング部分を構成要素とし、さらに所望により、ターゲティング部分とX線吸収原子の間に連結部分Lnを含む。常磁性金属イオンは金属錯体または金属酸化物粒子の形で存在する。米国特許第5,412,148号および米国特許第5,760,191号には、MRI造影剤に使用される常磁性金属イオン用のキレーターの例が記載されている。米国特許第5,801,228号、米国特許第5,567,411号、および米国特許第5,281,704号には、MRI造影剤に使用される2以上の常磁性金属イオンを錯化するのに有用なポリキレーターの例が記載されている。米国特許第5,520,904号には、MRI造影剤として使用される常磁性金属イオンを構成要素とする粒状組成物が記載されている。
【0174】
本発明の化合物を上述のような追加治療剤と組み合わせて投与すると、本発明の化合物および追加治療剤を単独で投与するよりも効力の面で有利になり、そのような利点は、それぞれの投与量を減らしても得られうる。投与量を減らすと、副作用の可能性が最小限に抑えられ、よって安全域が増加する。本発明の化合物と、上述のような追加治療剤との組合わせは、相乗的組合わせであることが好ましい。例えばChouおよびTalalay,Adv.Enzyme Regul.22:27−55(1984)などに記載されている相乗作用は、併用投与した本発明化合物と追加治療剤の治療効果が、単独で投与した本発明化合物または追加治療剤の相加的効果よりも大きい場合に起こる。一般に、相乗作用は、本発明の化合物、抗癌剤、または放射線増感剤のいずれか単独では(治療的に)最適未満であるが、併用すると著しく有効になるようなレベルで、最も明確に実証される。相乗作用は、個別処置だけの場合と比較して毒性がほとんど増加せずに腫瘍応答が改善される点であってもよいし、個々の成分と比較して有益な他の併用の効果であってもよい。
【0175】
併用療法に利用される本発明の化合物と、抗癌剤または放射線増感剤とは、個別の製剤としてまたは混合製剤として、同時に投与してもよいし、併用効果が得られるように異なる時点に、例えば逐次的に投与してもよい。用量・用法は、好ましくは最初は標準用量を低くして、得られる結果を見ながら調整することにより、医師によって調節されるだろう。
【0176】
本発明は、癌の処置に有用な2以上の活性成分を組み合わせたキットまたは単独パッケージも提供する。キットには(単独でまたは医薬的に許容できる希釈剤または担体と組み合わせて)本発明の化合物が含まれ、さらに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤が(単独でまたは医薬的に許容できる希釈剤または担体と組み合わせて)含まれる。
【0177】
本発明の医薬は以下の式を持つ:(Q)d−Ln−(Ch−X)、(Q)d−Ln−(Ch−X1)d’、(Q)d−Ln−(X2)d’’、および(Q)d−Ln−(X3)[式中、Qは血管新生腫瘍脈管構造に発現する受容体に結合する非ペプチド化合物を表し、dは1〜10であり、Lnは随意の連結基を表し、Chは金属キレーターまたは結合部分を表し、Xは放射性同位体を表し、X1は常磁性金属イオンを表し、X2は常磁性金属イオンまたは重原子含有不溶性固体粒子を表し、d’’は1〜100であり、X3はエコー源性ガスの界面活性剤マイクロスフェアを表す]。本医薬のビトロネクチン受容体結合部分の非ペプチド認識配列とαvβ3受容体との相互作用は、αvβ3受容体を発現させる血管新生腫瘍脈管構造への当該医薬の局在化をもたらす。
【0178】
本発明の医薬はいくつかのアプローチによって合成することができる。一つのアプローチでは、ターゲティング非ペプチド部分Qを合成し、1または複数の部分Qを、1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Chに、または常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子に、またはエコー源性ガスマイクロバブルに直接結合する。もう一つのアプローチでは、1または複数の部分Qを連結基Lnに結合した後、それを1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Chまたは常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子、またはエコー源性ガスマイクロバブルに結合する。もう一つのアプローチでは、連結基Lnの断片を持つ非ペプチド化合物Qを合成した後、その1または複数を連結基の残りの部分に結合し、次に、1または複数の金属キレーターもしくは結合部分Ch、または常磁性金属イオンもしくは重原子含有固体粒子、またはエコー源性ガスマイクロバブルに結合する。
【0179】
所望により連結基Lnまたは連結基の断片を含んでもよい非ペプチドビトロネクチン結合部分Qは、当業者に知られている標準的合成法を使って合成することができる。好ましい方法には、以下に述べる方法があるが、これらに限るわけではない。
【0180】
非ペプチド化合物Qへの連結基Lnの結合、非ペプチド化合物Qまたは連結基Lnへのキレーターもしくは結合ユニットChの結合、および連結基の断片を含む非ペプチド化合物の、連結基の残りの部分への結合による、(Q)d−Lnのコンビネーション形成とそれに続く部分Chへの結合は、すべて標準的技術によって行なうことができる。そのような技術には、アミド化、エステル化、アルキル化、および尿素化合物およびチオ尿素化合物の形成などがあるが、これらに限るわけではない。これらの結合の実施手順は、参考文献として本明細書の一部を構成するBrinkley,M.,Bioconjugate Chemistry 1992,3(1)に見いだすことができる。
【0181】
非ペプチド化合物Qを常磁性金属イオンまたは重原子含有固体粒子X2に、固体粒子の表面修飾技術の一つによって結合するには、数多くの方法を利用することができる。一般的には、ターゲティング部分Qまたは組合わせ(Q)dLnを、固体粒子表面の構成成分と反応するカップリング基に結合する。カップリング基としては、同時係属中の米国特許出願第09/356,178号に述べているように、固体粒子表面上の表面ヒドロキシル基と反応する数多くのシランをどれでも使用することができ、またカップリング基は、米国特許第5,520,904号に記載されているように固体粒子表面とカップリングするポリホスホン酸、ポリカルボン酸、ポリリン酸またはそれらの混合物を含んでもよい。
【0182】
非ペプチド化合物Qを界面活性剤マイクロスフェアX3に結合するには、数多くの反応スキームを利用することができる。それらを以下の反応式に示す。式中、Sfは界面活性剤マイクロスフェアを形成する界面活性剤部分を表す。
アシル化反応:
Sf−C(=O)−Y + Q−NH2またはQ−OH → Sf−C(=O)−NH−QまたはSf−C(=O)−O−Q
[Yは脱離基または活性エステルである]
ジスルフィドカップリング:
Sf−SH + Q−SH → Sf−S−S−Q
スルホンアミドカップリング:
Sf−S(=O)2−Y + Q−NH2 → Sf−S(=O)2−NH−Q
還元的アミド化:
Sf−CHO + Q−NH2 → Sf−NH−Q
これらの反応式では、置換基SfおよびQを逆にすることもできる。
【0183】
連結基Lnは、いくつかの役割を果たすことができる。第1に、この連結基は、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3部分がQの認識配列と血管新生腫瘍脈管構造受容体との相互作用を妨害する可能性ができる限り小さくなるように、金属キレーターまたは結合部分Ch、常磁性金属イオンまたは重原子含有固体粒子X2、および界面活性剤マイクロスフェアX3と、1または複数の非ペプチド化合物Qの間の間隔維持基として働く。試薬中に連結基を組み込む必要があるかどうかは、Q、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3に依存する。受容体へのQの親和性を大きく低下させずにCh−X、Ch−X1、X2、およびX3をQに結合することができない場合は、連結基を使用する。連結基は、Ch−X、Ch−X1、X2、およびX3に結合される一つの基に複数の非ペプチド化合物Qを独立して結合する手段にもなる。
【0184】
連結基は、本発明の医薬に薬物動態修飾因子を組み込む手段にもなる。薬物動態修飾因子は、ターゲティング部分Qと腫瘍脈管構造に発現したビトロネクチン受容体との相互作用によるものとは異なる方法で、注射された医薬の生態分布を指図する働きをする。例えば炭水化物、ポリアルキレングリコール、ペプチドまたは他のポリアミノ酸、およびシクロデキストリンなど、多種多様な官能基が、薬物動態修飾因子として働きうる。これらの修飾因子を使って、親水性を増加または低下させたり、血中クリアランス速度を増加または低下させたりすることができる。また修飾因子を使って、医薬の排除経路を指図することもできる。好ましい薬物動態修飾因子は、中速〜高速の血中クリアランスおよび腎排泄の増進をもたらすものである。
【0185】
金属キレーターまたは結合部分Chは、個々の用途に合わせて選ばれた金属イオンと安定な錯体を形成するように選択される。診断用放射性医薬のキレーターまたは結合部分は、撮像可能なガンマ線または陽電子を放出する放射性同位体、例えば99mTc、95Tc、111In、62Cu、60Cu、64Cu、67Ga、68Ga、86Yなどと、安定な錯体を形成するように選択される。
【0186】
テクネチウム、銅およびガリウム同位体用のキレーターは、ジアミンジチオール類、モノアミン−モノアミドジチオール類、トリアミド−モノチオール類、モノアミド−ジアミド−モノチオール類、ジアミンジオキシム類、およびヒドラジン類から選択される。これらのキレーターは一般に、窒素、酸素および硫黄から選択されるドナー原子を持つ四座配位子である。好ましい試薬は、アミン窒素およびチオール硫黄ドナー原子ならびにヒドラジン結合ユニットを持つキレーターを構成要素とする。チオール硫黄原子およびヒドラジン類は、その試薬を使って放射性医薬を合成する前に脱離させることができる保護基、または好ましくは放射性医薬の合成時に系内で脱離させることができる保護基を持っていてもよい。
【0187】
代表的なチオール保護基としては、例えば参考文献として本明細書の一部を構成するGreeneおよびWuts「Protective Groups in Organic Synthesis」,John Wiley & Sons,ニューヨーク,1991に記載されているものがある。チオール保護基の例には、アセトアミドメチル、ベンズアミドメチル、1−エトキシエチル、ベンゾイル、およびトリフェニルメチルなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0188】
ヒドラジン結合ユニット用の代表的な保護基はヒドラゾンであり、これは水素、アルキル、アリールおよび複素環から選択される置換基を持つアルデヒドまたはケトンヒドラゾンであることができる。特に好ましいヒドラゾンは、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する同時係属中の米国特許出願第08/476,296号に記載されている。
【0189】
金属放射性核種に結合した場合、ヒドラジン結合ユニットは、ヒドラジドまたはジアゼニド基と呼ばれ、放射性医薬の残りの部分への放射性核種の結合点として働く。ジアゼニド基は、末端基(当該ジアゼニド基の1原子だけが放射性核種に結合する)であっても、キレート基であってもよい。ジアゼニド基がキレート基であるためには、ジアゼニド基の原子が少なくとももう一つは、放射性核種に結合していなければならない。金属に結合する原子をドナー原子という。
【0190】
111Inおよび86Y用のキレーターは、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド(alpha−(2−phenethyl)1,4,7,10−tetraazazcyclododecane−1−acetic−4,7,10−tris(methylacetic)acid)、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式または非環式ポリアミノカルボン酸から選択される。市販されていないこれらのキレーターを合成する方法は、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成するBrechbiel,M.およびGansow,0.,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1992,1,1175、Brechbiel,M.およびGansow,0.,Bioconjugate Chem. 1991,2,187、Deshpande,S.ら,J.Nucl.Med. 1990,31,473、Kruper,J.,米国特許第5,064,956号、ならびにToner,J.,米国特許第4,859,777号に見いだすことができる。
【0191】
金属イオンの配位圏には、金属に結合した全ての配位子または基が含まれる。遷移金属放射性核種の場合、安定であるには、通例、4以上8以下の整数からなる配位数(ドナー原子の数)を持つ。すなわち、金属には4〜8個の原子が結合しており、これを完成した配位圏を持つという。安定な放射性核種錯体に必要な配位数は、放射性核種、その酸化状態、およびドナー原子の種類によって決まる。キレーターまたは結合ユニットが、当該金属の配位圏を完成させることによって金属放射性核種を安定化するのに必要な原子の全てを提供しない場合は、補助配位子または共同配位子と呼ばれる他の配位子(この配位子も末端基またはキレート基のどちらでもよい)に由来するドナー原子によって、配位圏を完成させる。
【0192】
数多くの配位子が補助配位子または共同配位子として役立ち、その選択は、放射性医薬の合成の容易さ、補助配位子の化学的および物理的性質、形成速度、収率、結果として得られる放射性医薬の異性体の数、当該補助配位子または共同配位子を患者に有害な生理学的結果をもたらさずに投与することができるかどうか、凍結乾燥キット製剤での当該配位子の適合性など、様々な事項を考慮して行なわれる。補助配位子の電荷および親油性は放射性医薬の電荷および親油性をもたらすだろう。例えば、スルホネート基は生理条件ではアニオンになるので、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホネートを使用すると、アニオン基が2つ追加された放射性医薬が得られる。N−アルキル置換3,4−ヒドロキシピリジノン類を使用すると、アルキル置換基のサイズに応じて様々な程度の親油性を持つ放射性医薬が得られる。
【0193】
本発明の好ましいテクネチウム放射性医薬は、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットと補助配位子AL1、または結合ユニットと2種類の補助配位子AL1およびAL2、または2つの窒素原子および2つの硫黄原子を含む四座キレーターを構成要素とする。補助配位子AL1は、酸素およびアミン窒素(sp3混成)などの2以上の硬いドナー原子を構成要素とする。ドナー原子は放射性核種金属の配位圏で少なくとも2つの部位を占め、補助配位子AL1は三成分配位子系の3つの配位子の1つとして働く。補助配位子AL1の例には、二酸素配位子および官能化アミノカルボキシレートなどがあるが、これらに限るわけではない。このような配位子は数多く市販されている。
【0194】
補助二酸素配位子には、少なくとも2つの酸素ドナー原子を介して金属イオンに配位する配位子が包含される。例えばグルコヘプトネート、グルコネート、2−ヒドロキシイソブチレート、ラクテート、タートレート、マンニトール、グルカレート、マルトール、コウジ酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホネート、または置換もしくは無置換1,2−もしくは3,4−ヒドロキシピリジノンなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。(これらの例に挙げた配位子の名前は、その配位子のプロトン化型または非プロトン化型を指す)。
【0195】
官能化アミノカルボキレートは、アミン窒素ドナー原子と酸素ドナー原子とを組み合わせて含んでいる配位子を包含する。例えば、イミノ二酢酸、2,3−ジアミノプロピオン酸、ニトリロ三酢酸、N,N’−エチレンジアミン二酢酸、N,N,N’−エチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、およびN,N’−エチレンジアミン・ビス−ヒドロキシフェニルグリシンなどが挙げられるが、これらに限るわけではない。(これらの例に挙げた配位子の名前は、その配位子のプロトン化型または非プロトン化型を指す)。
【0196】
Bridgerらは、参考文献として本明細書の一部を構成する米国特許第5,350,837号に、テクネチウム標識ヒドラジノ修飾タンパク質の形成速度を向上させる一連の官能化アミノカルボキシレートを開示している。本発明者らは、これらのアミノカルボキシレートの一部が、本発明の放射性医薬の収率を向上させることを確認した。好ましい補助配位子AL1は、グリシンの誘導体である官能化アミノカルボキシレートであり、最も好ましいのは、トリシン(トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン)である。
【0197】
最も好ましい本発明のテクネチウム放射性医薬は、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットと、AL1およびAL2と呼ぶ2種類の補助配位子またはジアミンジチオールキレーターとを構成要素とする。2番目の種類の補助配位子AL2は、群:ホスフィンリン、アルシンヒ素、イミン窒素(sp2混成)、硫黄(sp2混成)および炭素(sp混成)、π酸特性を持つ原子から選択される1または複数の軟らかいドナー原子を構成要素とする。配位子AL2は単座、二座または三座配位子であることができ、座数は配位子中のドナー原子の数によって定義される。二座配位子中の2つのドナー原子のうちの1つ、および三座配位子中の3つのドナー原子のうちの1つは、軟らかいドナー原子でなければならない。本発明者らは、参考文献としてそのまま本明細書の一部を構成する同時係属中の米国特許出願第08/415,908号ならびに米国特許出願第60/013360号および同第08/646,886号に、1または複数の補助配位子または共同配位子AL2を構成要素とする放射性医薬が、1または風数の補助配位子AL2を構成要素としない放射性医薬よりも安定であること、すなわちそれらは、異性体数が最も少なく、相対比率が時間と共にほとんど変化せず、希釈してもほとんど損なわれないことを開示している。
【0198】
ホスフィンまたはアルシンドナー原子を構成要素とする配位子AL2は、三置換ホスフィン、三置換アルシン、四置換ジホスフィン、および四置換ジアルシンである。イミン窒素を構成要素とする配位子AL2は、不飽和または芳香族含窒素5〜6員複素環である。硫黄(sp2混成)ドナー原子を構成要素とする配位子は、C=S部分を構成要素とするチオカルボニル類である。炭素(sp混成)ドナー原子を構成要素とする配位子は、CNR部分(式中、Rは有機基である)を構成要素とするイソニトリル類である。数多くのこのような配位子が市販されている。イソニトリルは、参考文献として本明細書の一部を構成する欧州特許第0107734号および米国特許第4,988,827号に記載されているように合成することができる。
【0199】
好ましい補助配位子AL2は三置換ホスフィンおよび不飽和または芳香族5〜6員複素環である。最も好ましい補助配位子AL2は三置換ホスフィンおよび不飽和5員複素環である。
【0200】
補助配位子AL2は、アルキル、アリール、アルコキシ、複素環、アラルキル、アルカリール、およびアリールアルカリール基で置換されていてもよく、また酸素、窒素、リンまたは硫黄などのヘテロ原子を構成要素とする官能基を持っていても持っていなくてもよい。このような官能基の例には、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキサミド、ニトロ、エーテル、ケトン、アミノ、アンモニウム、スルホネート、スルホンアミド、ホスホネート、およびホスホンアミドなどがあるが、これらに限るわけではない。官能基を選ぶことによって、非標的組織、細胞または体液への分布ならびに身体からの排出機序および排出速度を変化させるなど、放射性医薬の生物学的性質に影響を及ぼしうる配位子の親油性および水溶性を変化させることができる。
【0201】
治療用放射性医薬のキレーターまたは結合部分は、α粒子、β粒子、オージェ電子またはコスター・クローニッヒ電子を放出する放射性同位体、例えば186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irなどとの安定な錯体が形成されるように選択される。レニウム、銅、パラジウム、白金、イリジウム、ロジウム、銀および金同位体用のキレーターは、ジアミンジチオール類、モノアミン−モノアミドジチオール類、トリアミド−モノチオール類、モノアミド−ジアミド−モノチオール類、ジアミンジオキシム類、およびヒドラジン類から選択される。イットリウム、ビスマスおよびランタニド同位体用のキレーターは、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド(alpha−(2−phenethyl)1,4,7,10−tetraazacyclododecane−1−acetic−4,7,10−tris(methylacetic)acid)、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式および非環式ポリアミノカルボキシレートから選択される。
【0202】
磁気共鳴撮像用造影剤のキレーターは、Gd(III)、Dy(III)、Fe(III)、およびMn(II)などの常磁性金属イオンと安定な錯体を形成するように選択され、例えばDTPA、DOTA、DO3A、2−ベンジル−DOTA、α−(2−フェネチル)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−アセティック−4,7,10−トリス(メチルアセティック)アシッド、2−ベンジル−シクロヘキシルジエチレントリアミン五酢酸、2−ベンジル−6−メチル−DTPA、および6,6’’−ビス[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノメチル)−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’:6’,2’’−ターピリジンなどの環式および非環式ポリアミノカルボキシレートから選択される。
【0203】
ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬は、放射性核種の塩、本発明の試薬、および補助配位子AL1、補助配位子AL2、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。2つの窒素原子と2つの硫黄原子を含む四座キレーターを構成要素とする本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬は、放射性核種の塩、本発明の試薬、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。
【0204】
本発明の試薬の結合ユニットがヒドラゾン基として存在する場合は、まずそれを、金属放射性核種との錯化に先立って、保護されたまたは保護されていないヒドラジンに変換しなければならない。ヒドラゾン基のヒドラジンへの変換は、放射性核種との反応に先立って行なうことができ、その場合は、放射性核種および1または複数の補助配位子もしくは共同配位子を、試薬と混合するのではなくて、キレーターまたは結合ユニットを含む試薬の加水分解型と混合する。また、ヒドラゾン基のヒドラジンへの変換は、放射性核種の存在下で行なうこともでき、その場合は、試薬自体を放射性核種および1または複数の補助配位子もしくは共同配位子と混合する。後者の場合、反応混合物のpHは中性または酸性でなければならない。
【0205】
もう一つの選択肢として、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明の放射性医薬は、まず放射性核種の塩、補助配位子AL1、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合して、補助配位子AL1との中間放射性核種錯体を形成させ、次に本発明の試薬および補助配位子AL2を加え、0〜100℃の温度でさらに反応させることによって製造することもできる。
【0206】
もう一つの選択肢として、ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明の放射性核種は、まず放射性核種の塩、補助配位子AL1、本発明の試薬、および還元剤を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合して、中間放射性核種錯体を形成させ、次に補助配位子AL2を加え、0〜100℃の温度でさらに反応させることによって製造することもできる。
【0207】
テクネチウムおよびレニウム放射性核種は、好ましくは、過テクネチウム酸イオンまたは過レニウム酸イオンおよび医薬的に許容できるカチオンの形をとる。過テクネチウム酸塩型は、市販のTc−99mジェネレーターから得られるような過テクネチウム酸ナトリウムであることが好ましい。本発明の放射性医薬の製造に使用する過テクネチウム酸の量は0.1mCi〜1Ci、より好ましくは1〜200mCiの範囲であることができる。
【0208】
本発明のテクネチウムおよびレニウム放射性医薬を製造するために使用する本発明の試薬の量は、0.01μg〜10mg、より好ましくは0.5μg〜200μgの範囲であることができる。使用量は、他の反応物の量および製造しようとする本発明の放射性医薬によって決定されるだろう。
【0209】
使用する補助配位子AL1の量は0.1mg〜1g、より好ましくは1mg〜100mgの範囲であることができる。個々の放射性医薬に関する正確な量は、製造しようとする本発明の放射性医薬、使用する手順ならびに他の反応物の量および素性の関数である。AL1の量が多すぎると、テクネチウム標識AL1を構成要素とし生物活性分子を含まない副生成物、またはテクネチウム標識生物活性分子と補助配位子AL1とを構成要素とするが補助配位子AL2は含まない副生成物が生成するだろう。AL1の量が少なすぎると、他の副生成物、例えば補助配位子AL2は含むが補助配位子AL1は含まないテクネチウム標識生物活性分子、または還元加水分解テクネチウム、またはテクネチウムコロイドなどが生成するだろう。
【0210】
使用する補助配位子AL2の量は0.001mg〜1g、より好ましくは0.01mg〜10mgの範囲であることができる。個々の放射性医薬に関する正確な量は、製造しようとする本発明の放射性医薬、使用する手順ならびに他の反応物の量および素性の関数である。AL2の量が多すぎると、テクネチウム標識AL2を構成要素とし生物活性分子を含まない副生成物、またはテクネチウム標識生物活性分子と補助配位子AL2とを構成要素とするが補助配位子AL1は含まない副生成物が生成するだろう。試薬が上に定義したような軟らかいドナー原子を構成要素とする場合は、置換基が金属放射性核種への補助配位子AL2の配位を妨害するのを防ぐために、式2の試薬に対して少なくとも10倍モル過剰の補助配位子AL2が必要である。
【0211】
本発明の放射性核種の合成に適した還元剤には、第一スズ塩、ジチオナイトまたは亜硫酸水素塩、水素化ホウ素塩、およびホルムアミジンスルフィン酸などがあり、これらの塩は医薬的に許容できる形の塩である。好ましい還元剤は第一スズ塩である。使用する還元剤の量は0.001mg〜10mg、より好ましくは0.005mg〜1mgの範囲であることができる。
【0212】
ヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする本発明放射性医薬の具体的構造は、使用する本発明の試薬、補助配位子AL1、補助配位子AL2、および放射性核種に依存することになる。100μg/mL未満の試薬濃度を使って合成されたヒドラジドまたはジアゼニド結合ユニットを構成要素とする放射性医薬は、1つのヒドラジドまたはジアゼニド基を含むだろう。1mg/mLを越える濃度で合成されたものは、2分子の試薬に由来する2つのヒドラジドまたはジアゼニド基を含むだろう。ほとんどの用途では、わずかな量の生物活性分子を注射するだけでよく、化学毒性、生物学的プロセスの妨害、または放射性医薬の生体分布の変化などといった望ましくない副作用は起こらない。したがって、生物活性分子を一構成要素とする試薬の濃度を高くする必要がある放射性医薬は、このような副作用をさけるために合成後に希釈または精製する必要があるだろう。
【0213】
補助配位子AL1およびAL2の特徴および使用量が、変数yおよびzの値を決定することになる。yおよびzは独立して1〜2の整数値をとることができる。yとzの値は、両方合わせて、5以上7以下のドナー原子からなるテクネチウム配位圏をもたらす。単座補助配位子AL2の場合、zは1〜2の整数であることができ、二座または三座補助配位子AL2の場合、zは1である。単座配位子の場合、好ましい組合わせはyが1または2、かつzが1である。二座または三座配位子の場合、好ましい組合わせはyが1、かつzが1である。
【0214】
本発明のインジウム、銅、ガリウム、銀、パラジウム、ロジウム、金、白金、ビスマス、イットリウムおよびランタニド放射性医薬は、放射性核種の塩および本発明の試薬を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって容易に製造することができる。これらの放射性核種は、通例、塩酸、硝酸または硫酸などの鉱酸中の希水溶液として得られる。放射性核種は、水溶液に溶解した1〜約1000等量の本発明試薬と混合される。反応混合物のpHを3〜10に保つために、通例、緩衝液が使用される。
【0215】
本発明のガドリニウム、ジスプロシウム、鉄およびマンガン金属医薬は、常磁性金属イオンの塩および本発明の試薬を、水溶液中、0〜100℃の温度で混合することによって、容易に製造することができる。これらの常磁性金属イオンは通例、塩酸、硝酸または硫酸などの鉱酸中の希水溶液として得られる。常磁性金属イオンは、水溶液に溶解した1〜約1000等量の本発明試薬と混合される。反応混合物のpHを3〜10に保つために、通例、緩衝液が使用される。
【0216】
総製造時間は金属イオンの素性、反応物の素性および量、ならびに製造に使用する手順に依存するだろう。製造は1分で完了して放射性医薬を80%を越える収率で与える場合もあるし、もっと時間がかかる場合もある。さらに高純度の金属医薬が必要であるか望ましい場合は、生成物を、当業者に知られている数多くの技術のいずれかによって、例えば液体クロマトグラフィー、固相抽出、溶媒抽出、透析または限外濾過などによって精製することができる。
【0217】
金属医薬の製造に有用であり、前記放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である緩衝液には、例えばリン酸、クエン酸、スルホサリチル酸、および酢酸緩衝液があるが、これらに限るわけではない。さらに詳しい一覧は、米国薬局方に見いだすことができる。
【0218】
放射性医薬の調製に役立つ診断キットの製造に有用な凍結乾燥助剤には、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、デキストラン、フィコール、およびポリビニルピロリジン(PVP)などがあるが、これらに限るわけではない。
【0219】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である安定化助剤には、例えばアスコルビン酸、システイン、モノチオグリセロール、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ゲンチジン酸、およびイノシトールなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0220】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である溶解助剤には、例えばエタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー(プルロニック)、およびレシチンなどがあるが、これらに限るわけではない。好ましい溶解助剤はポリエチレングリコール、およびプルロニックである。
【0221】
金属医薬の製造に有用であり、放射性医薬の調製に役立つ診断キットに有用である静菌剤には、例えばベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロルブタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどがあるが、これらに限るわけではない。
【0222】
診断キットの一成分は2以上の機能を果たすこともできる。例えば、還元剤は安定化助剤として働くこともでき、緩衝液は輸送配位子として働くこともでき、凍結乾燥助剤は輸送配位子、補助配位子または共同配位子としても働くことができる。
【0223】
診断用放射性医薬は、静脈内注射によって、通常は食塩水溶液として、体重70kgあたり1〜100mCi、好ましくは5〜50mCiの線量で投与される。撮像は既知の手順で行なわれる。
【0224】
治療用放射性医薬は、静脈内注射によって、通常は食塩水溶液として体重70kgあたり0.1〜100mCi、好ましくは0.5〜5mCiの線量で投与される。
【0225】
本発明の磁気共鳴撮像用造影剤は、米国特許第5,155,215号、米国特許第5,087,440号、Margerstadtら,Magn.Reson.Med.,1986,3,808、Rungeら,Radiology,1988,166,835、およびBousquetら,Radiology,1988,166,693に記載されているような他のMRI剤と同じ方法で使用することができる。一般的には、造影剤の滅菌水溶液を、体重1kgあたり0.01〜1.0ミリモルの範囲の用量で、患者に静脈内投与する。
【0226】
X線造影剤として使用する場合、本発明の組成物は一般に、1mM〜5M、好ましくは0.1M〜2Mの重原子濃度を持つべきである。静脈内注射によって投与される用量は、通例、0.5mmol/kg〜1.5mmol/kg、好ましくは0.8mmol/kg〜1.2mmol/kgになるだろう。撮像は既知の技術を使って、好ましくはX線コンピュータ断層撮影法を使って行なわれる。
【0227】
本発明の超音波造影剤は、静脈内注射により、体重1kgあたり10〜30μLのエコー源性ガス量で投与するか、または約3μL/kg/分の速度での注入によって投与する。撮像は既知の超音波撮像法を使って行なわれる。
【0228】
本発明の他の特徴は、以下に述べる代表的態様の説明で明らかになるだろう。ただし、以下に述べる代表的態様は本発明の例示を目的とするものであって、本発明の限定を意図するものではない。
【0229】
(実施例)
以下に、本発明化合物の製造に使用することができる代表的な材料と方法をさらに説明する。1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸、7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル、1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イルアミン、および3−アミノ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル塩酸塩は、PCT WO98/23608に記載されているように製造した。Boc−L−システイン酸、Boc−L−システイン酸N−ヒドロキシフェニルエステル、およびBoc−L−システイン酸p−ニトロフェニルエステルは、Liebigs,Ann.Chem.1979,776−783に記載されているように製造した。ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−ピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)は、Novabiochemから購入した。(tert−ブトキシ)−N−(3−ブロモプロピル)ホルムアミドおよび2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸は、PCT WO96/40637に記載されているように製造した。他の化学薬品および溶媒(試薬級)は全て、以下に挙げる製造者から購入した状態のまま、さらに精製することなく使用した。t−ブチルオキシカルボニル(Boc)アミノ酸類および他の出発アミノ酸類は、Bachem Inc.、Bachem Biosciences Inc.(ペンシルバニア州フィラデルフィア)、Advanced ChemTech(ケンタッキー州ルイビル)、Peninsula Laboratories(カリフォルニア州ベルモント)、またはSigma(ミズーリ州セントルイス)から市販されている。2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびTBTUは、Advanced ChemTechから購入した。N−メチルモルホリン(NMM)、m−クレゾール、D−2−アミノ酪酸(Abu)、トリメチルアセチルクロリド、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、1,2,4−トリアゾール、塩化第一スズ二水和物、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、トリエチルシラン(Et3SiH)およびトリス(3−スルホナトフェニル)ホスフィン三ナトリウム塩(TPPTS)は、Aldrich Chemical Companyから購入した。ビス(3−スルホナトフェニル)フェニルホスフィン二ナトリウム塩(TPPDS)は、公表された方法(Kuntz,E.の米国特許第4,248,802号)によって製造した。(3−スルホナトフェニル)ジフェニルホスフィン一ナトリウム塩(TPPMS)はTCI America,Inc.から購入した。トリシンはResearch Organics,Inc.から入手した。テクネチウム99m−過テクネチウム酸塩(99mTcO4 −)はDuPont Pharma 99Mo/99mTc Technelite(登録商標)ジェネレーターから得た。In111塩化物(Indichlor(登録商標))はAmersham MediPhysics,Inc.から入手した。Sm153塩化物およびルテチウム177塩化物はミズーリ大学実験炉(University of Missouri Research Reactor:MURR)から入手した。イットリウム90塩化物はPacific Northwest Research Laboratoriesから入手した。ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸エチル、クロロホルム(CHCl3)、メタノール(MeOH)、ピリジンおよび塩酸(HCl)は、Bakerから入手した。.アセトニトリル、ジクロロメタン(DCM)、酢酸(HOAc)、トリフルオロ酢酸(TFA)、エチルエーテル、トリエチルアミン、アセトン、および硫酸マグネシウムは、市販品を購入した。無水エタノールはQuantum Chemical Corporationから入手した。
【0230】
Boc−Glu−(OTFP)−OTFPの合成
【化117】
室温のDMF(500ml)に溶解したBoc−Glu−OH(28.9g、117mmol)に、窒素下で、DMS(50mL)中の2,3,5,6−テトラフルオロフェノール(48.2g、290mmol)を加えた。10分間撹拌した後、EDC(55.6g、290mmol)を加え、反応混合物を約96時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を0.1N HCl(750mL)で摩砕した。この混合物に酢酸エチル(600mL)を加え、層を分離した。水層を酢酸エチル(約500mL×3)で抽出し、全ての酢酸エチル画分を合わせ、水(300mL)および食塩水(300mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、黄褐色固体(62g)を得た。この黄褐色固体をアセトニトリルで洗浄したところ、標題の化合物(45.5g、73%)を純粋な形で得た。ESMS(C22H17F8NO6として)計算値:543.09;実測値566.0[M+Na]+1。
【0231】
実施例 1
2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(フェニルメトキシ)ホルムアミド
過酸化物フリーのTHF(1,000mL)に溶解した4,7,10−トリオキサ−1,13−トリデカンジアミン(158mL、0.72mol)、TEA(16.7mL、0.12mol)およびMeOH(300mL)を、メカニカルスターラー、温度計および窒素ライン付き滴下ロートを装着した3リットル三口フラスコに投入した。過酸化物フリーTHF(1,000mL)に溶解したクロロギ酸ベンジル(17.1mL、0.12mol)を滴下ロートに充填した。フラスコの内容物を5℃未満に冷却した。高速に撹拌し、温度を5℃未満に保ちながら、滴下ロートの内容物を4時間かけてフラスコに加えた。溶液をさらに30分間撹拌し、濃縮して濃厚なシロップを得た。このシロップを飽和NaCl(1800mL)およびNa2CO3(200mL)に取り出し、エーテル(1,000mL×3)で抽出した。合わせたエーテル抽出物を飽和NaCl(500mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、淡黄色油状物(36.74g)を得た。7×29cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/TEA、20/15/0.5)により、標題の化合物を無色のシロップとして得た(19.14g、45%)。1H NMR(CDCl3):7.33−7.25(m,5H)、5.59(s,1H)、5.06(s,2H)、3.62−3.45(m,12H)、3.32−3.25(m,2H)、2.74(t,J=6.7Hz,2H)、1.75(五重線,J=6.0Hz,2H)、1.67(五重線,J=6.4Hz,2Hz)、1.33(s,2H)。MS:m/e 355.4[M+H]。高分解能MS(C18H31N205 [M+H]として)計算値:355.2233、実測値:355.2222。
【化118】
【0232】
(B)3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
ビフェニル−4,4’−ジスルホニルクロリド(2.64g、7.5mmol、CHCl3から新たに再結晶したもの)およびDCM(200mL)を、温度計、滴下ロートおよび窒素ラインを装着した500mL三口フラスコに投入した。DCM(40mL)に溶解したN−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(フェニルメトキシ)ホルムアミド(1.77g、5.0mmol)およびDIEA(0.87mL、5.0mmol)を、滴下ロートに充填した。フラスコの内容物を5℃未満に冷却した。高速に撹拌し、フラスコの温度を5℃未満に保ちながら、滴下ロートの内容物を3時間かけてフラスコに加えた。DCM(25mL)に溶解したN−β−Boc−L−α,β−ジアミノプロピオン酸メチルエステル塩酸塩(2.55g、10mmol)およびDIEA(3.8mL、22mmol)を、滴下ロートに充填した。この溶液をフラスコに5℃で撹拌しながら15分間かけて加え、周囲温度でさらに20時間撹拌した。反応溶液を0.1N HCl(100mL)および水(100mL×2)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、粘性油状物(5.79g)を得た。5×21cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(85/15 EtOAc/ヘキサン類の後、100%EtOAc)により、無色無定形の固体を得た。トルエン(85ml)からの再結晶により、標題の化合物を無色の固体(2.52g、59%)として得た。MP:104.5〜106.5℃。1H NMR(CDCl3):8.00−7.90(m,4H)、7.72−7.64(m,4H)、7.46−7.24(m,5H)、5.96−5.88(m,1H)、5.86−5.73(m,1H)、5.41(s,1H)、5.16−5.00(m,3H)、4.15−4.02(m,1H)、3.68−3.39(m,17H)、3.34−3.22(m,2H)、3.13−3.03(m,2H)、1.80−1.62(m,4H)、1.39(s,9H)。13C NMR(CDCl3):170.2、156.5、156.1、143.9、143.0、140.4、139.4、136.7、128.4、128.1、128.0、127.9、127.9、127.8、127.3、80.1、70.6、70.5、70.2、70.1、70.0、69.6、66.5、56.1、52.9、43.2、42.4、39.3、29.4、28.5、28.2。MS:m/e 868.3[M+NH4];高分解能MS(C39H55N4O13S2 [M+H]として)計算値:851.3207、実測値:851.3226。
【化119】
【0233】
(C)3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(B)の生成物(748mg、0.88mmol)を25/75のTFA/DCM(15mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で15分間静置した。TFAを減圧下で除去し、得られた琥珀色の油状物を50/50のACN/水(50mL)に取り出し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で徐々に処理することにより、pHを2から6に上昇させた。樹脂を濾過によって取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、粘着性の淡黄色泡状物を得た。
【0234】
別のフラスコで、1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(432mg、0.80mmol)、TEA(0.33mL)、およびHBTU(364mg、0.96mmol)を、無水DMF(25mL)に溶解した。得られた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で10分間撹拌し、無水DMF(15mL)に溶解した上記黄色泡状物と混合した。18時間後にDMFを減圧下で除去したところ、粘稠な黄色油状物を得た。この油状物をEtOAc(175mL)に取り出し、水(25mL)、飽和NaHCO3(50mL)、および飽和NaCl(25mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して、粘稠な黄色油状物を得た。CHCl3/EtOAc/MeOHの段階的勾配(47/47/6、46/46/8、60/30/10)を使って7×25cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーを行なったところ、標題の化合物を淡黄色固体(510mg、50%)として得た。MP:136〜140℃。MS:m/e 1273.4[M+H]。高分解能MS(C68H73N8O13S2 [M+H]として)計算値:1273.4738、実測値:1273.4730。
【化120】
【0235】
(D)3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
上記(C)で得た生成物(295mg、0.232mmol)を過酸化物フリーのTHF(12mL)、水(1.8mL)および3N LiOH(1.2mL)の混合物に溶解し、窒素雰囲気下に周囲温度で30分間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(75mL)および水(50mL)に溶解した。水層を0.5N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。水層を新たなCHCl3(25ml×2)で抽出した。合わせたCHCl3抽出物を飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(291mg、100%)として得た。MS:m/e 1259.3[M+H]。高分解能MS(C67H71N8O13S2 [M+H]として)計算値:1259.4582、実測値:1259.4610。
【化121】
【0236】
(E)2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イル)メチル)−1−メチル−4−オキソ−(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(D)で得た生成物(279mg、0.222mmol)を脱気したTFA(30mL)に溶解し、Et3SiH(0.424mL、2.66mmol)で処理した。その溶液を窒素雰囲気下で70℃に1時間加熱し、濃縮して、粘稠な油状物を得た。この油状物を水(20mL)に溶解し、エーテル(20mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(10mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を等体積のACNで希釈し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で処理することにより、pHを4から6に上昇させた。濾過によって樹脂を取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(220mg)として得た。MS:m/e 883.4[M+H]、442.5[M+2H]。高分解能MS(C40H51N8O11S2 [M+H]として)計算値:833.3118、実測値:833.3118。
【化122】
【0237】
(F)2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.5mL)に溶解した上記(F)の生成物(15mg、0.0135mmol)、TEA(0.007mL)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(9.0mg、0.0204mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で22時間静置した。DMFを減圧下で除去し、生成したガラス質固体を20%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.2分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(3.5mg、20%)として得た。MS:m/e 1186.7[M+H]。高分解能MS(C53H60N11O15S3 [M+H]として)計算値:1186.3432、実測値:1186.3410。
【化123】
【0238】
実施例 2
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
(A)2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸フェニルメチル
無水DMF(24mL)に溶解した(1,4,7,10−テトラアザ−4,7−ビス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸tert−ブチル(0.922g、1.79mmol)、TEA(1.8mL)およびブロモ酢酸ベンジル(0.86mL、5.37mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物をEtOAc(300mL)に溶解した。この溶液を水(50mL×2)および飽和NaCl(50mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無定形固体(1.26g)として得た。MS:m/e 663.5[M+H]。
【化124】
【0239】
(B)2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸
上記(A)で得た生成物(165mg、0.25mmol)を、10%Pd/炭素(50mg)により、EtOH(15mL)中、60psiで24時間水素化分解した。濾過助剤を通した濾過によって触媒を取り除き、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮したところ、標題の化合物を無定形固体(134mg、94%)として得た。MS:m/e 573.5[M+H]。
【化125】
(C)3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル・ペンタキス(トリフルオロ酢酸)塩
脱気したTFA(5.0mL)に溶解した実施例1(C)の生成物(68mg、0.0534mmol)およびEt3SiH(0.051mL、0.32mmol)を窒素雰囲気下に70℃で1時間撹拌し、濃縮乾固した。得られた琥珀色油状物を無水DMF(2mL)に溶解し、pH紙で塩基性になるまでTEAで処理した。無水DMF(1.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(46mg、0.080mmol)を加えた後、HBTU(24mg、0.064mmol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で3時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、残渣を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.1%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。23.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(16mg、15%)として得た。MS:m/e 1451.7[M+H]。高分解能MS(C69H103N12O18S2 [M+H]として)計算値:1451.6954、実測値:1451.698。
【化126】
【0240】
(D)3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
上記(C)の生成物(16mg、0.0102mmol)を、過酸化物フリーのTHF(1mL)、水(0.115mL)および3N LiOH(0.075mL)の混合液に溶解し、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間撹拌した。反応液を濃縮したところ、油状の固体を得た。この固体を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。24.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥することにより、無色の粉末(6.0mg)を得た。この固体を脱気したTFA(2.0mL)およびEt3SiH(0.050mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で4.5時間撹拌し、濃縮乾固した。得られた油状物を25%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから45%ACNへの1.5%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(2.0mg、17%)として得た。MS:m/e 1269.5[M+H]、635.5[M+2H]、424.3[M+3H]。高分解能MS(C56H77N12018S2 [M+H]として)計算値:1269.4920、実測値:1269.4950。
【化127】
【0241】
実施例 3
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)4−(3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸エチル
金属ナトリウム(17.12g、0.744mol)を無水EtOH(350mL)に加え、溶解するまで撹拌した。3,5−ジメチルフェノールを加え、その溶液を周囲温度で15分間撹拌した。4−ブロモ酢酸エチル(58.7mL、0.41mol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で28時間撹拌した。EtOHを減圧下で除去し、生成した油状の固体を水(1L)とEtOAc(500mL)とに分配した。水層を新たなEtOAc(500mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を飽和NaHCO3(300mL)および飽和NaCl(300mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して、琥珀色の液体を得た。この液体を、15cmビグルー管を通して減圧分別蒸留した。91〜117℃/6mmHgから主画分を集めることにより、標題の化合物を無色の液体(77.77g、89%)として得た。1H NMR(CDCl3):6.59(s,1H)、6.52(s,2H)、4.16(q,J=7.16Hz,2H)、3.98(t,J=6.14Hz,2H)、2.49(t,J=7.34Hz,2H)、2.28(s,6H)、2.11−2.07(m,2H)、1.26(t,J=7.16Hz,3H)。元素分析(C14H20O3として)計算値:C,71.16;H,8.53、実測値:C,71.35;H,8.59。
【化128】
【0242】
(B)4−(3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
上記(A)の生成物(75.52g、0.320mol)およびKOHペレット(38.5g、0.584mol)を無水EtOH(1.50L)に溶解し、3時間加熱還流した。その溶液を濃縮して無色の固体とし、それを水(2.0L)に取り出し、エーテル(750mL×2)で洗浄した。水層を濃HCl(55mL)でpH1に調節し、得られた油状沈殿物をEtOAc(500mL×2)に抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(300mL)および飽和NaClで順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、無色の固体(64.13g)を得た。ヘキサン類(500mL)から再結晶することにより、標題の化合物を無色の固体(59.51g、89%)として得た。MP:66〜68.5℃。1H NMR(CDCl3):11.70(bs,1H)、6.59(s,1H)、6.52(s,2H)、3.99(t,J=6.06Hz,2H)、2.57(t,J=7.29Hz,2H)、2.28(s,6H)、2.12−2.08(m,2H)。元素分析(C12H16O3として)計算値:C,69.21;H,7.74、実測値:C,69.23;H,7.40。
【化129】
【0243】
(C)4−(4−(クロロスルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
CHCl3(100mL)に溶解した上記(B)の生成物(20.8g、0.100mol)を0℃に冷却し、高速に撹拌して反応液の温度を0℃に保ちながら、クロロスルホン酸(36mL、0.54mol)を滴下した。得られたゼラチン状混合物をさらに10分間撹拌した後、氷水(600mL)に注いだ。得られた固体沈殿物を濾過によって集め、水(75mL×3)で洗浄し、減圧下で乾燥したところ、無色の固体(12.52g)を得た。MP:114〜115℃(分解)。1H NMR(CDCl3):13.84(bs,1H)、6.50(s,2H)、3.91(t,J=6.48Hz,2H)、2.48(s,6H)、2.32(t,J=7.32Hz,2H)、1.89−1.84(m,2H)。IR(KBr cm−1):1705(s)、1370(s)、1175(s)。MS:m/e 305.1[M−H]。
【化130】
【0244】
(D)4−(4−(((2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル)アミノ)スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタン酸
DCM(5mL)に溶解したN−β−Boc−L−α,β−ジアミノプロピオン酸メチルエステル塩酸塩(568mg、2.10mmol)およびDIEA(0.73mL、4.2mmol)を0℃に冷却し、DCM(20mL)に懸濁した上記(C)の生成物(656mg、2.10mmol)を15分間かけて少しずつ加えた。反応液を窒素雰囲気下に周囲温度で18時間撹拌した。反応液をDCM(100mL)で希釈し、水(75mL×3)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粗生成物(698mg)を得た。これをVydac C−18カラム(50×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから58.5%ACNへの0.96%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。23.8分に溶出する主生成物画分を集めてpH3に調節し、一部濃縮してACNを除去し、DCM(100mL×2)で抽出した。DCM抽出物を乾燥(MgSO4)し、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(297mg、29%)を得た。1H NMR(CDCl3):δ6.61(s,2H)、5.66(d,J=7.2Hz,1H)、4.90(s,1H)、4.03(bs,2H)、3.86(bs,1H)、3.59(s,3H)、3.49(bs,2H)、2.62(s,6H)、2.58−2.51(m,2H)、2.18−2.07(m,2H)、1.41(s,9H)。MS:m/e 489.4[M+H]。高分解能MS(C21H33N2O9S [M+Na]として)計算値:511.1726、実測値:511.1747。元素分析(C21H32N2O9Sとして)計算値:C,51.62;H,6.61;N,5.74、実測値:C,51.47;H,6.27;N,5.48。
【化131】
【0245】
(E)3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−2−(((2,6ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(8mL)に溶解した上記(D)の生成物(233mg、0.477mmol)、実施例1(A)の生成物(190mg、0.536mmol)、TEA(0.2mL、1.43mmol)、およびHBTU(226mg、0.701mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で1時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、油状残渣をEtOAc(50mL)に取り出し、0.1N HCl(35mL)、水(35mL)および飽和NaCl(35mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粗生成物を黄色粘稠油状物として得た。3×18cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH、95/5)により、標題の化合物を無色粘稠油状物(393mg、100%)として得た。1H NMR(CDCl3):δ7.34−7.28(m,5H)、6.60(s,2H)、6.26(bs,1H)、5.67(bs,1H)、5.29(bs,1H)、5.08(s,2H)、4.88(bs,1H)、3.99(t,J=6.1Hz,2H)、3.88−3.84(m,1H)、3.62−3.40(m,17H)、3.37−3.26(m,4H)、2.62(s,6H)、2.32(t,J=7.2Hz,2H)、2.08(t,J=6.3Hz,2H)、1.79−1.70(m,4H)、1.41(s,9H)。MS:m/e 825.5[M+H]。高分解能MS(C39H61N4O13S [M+H]として)計算値:825.3955、実測値:825.3940。
【化132】
【0246】
(F)3−アミノ−2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(E)の生成物(750mg、0.91mmol)を4M HCl/ジオキサン(25mL)に溶解し、周囲温度で1時間撹拌した。その溶液をエーテル(500mL)で希釈し、得られたゴム状沈殿物を新鮮なエーテル(250mL×2)で摩砕した。ゴム状固体を水(100mL)に溶解し、NaHCO3でpH9に調節したところ、油状の沈殿物が生成した。この沈殿物をDCM(75mL×2)に抽出した。DCM抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の油状物として得た(386mg、56%)。MS:m/e 725.5[M+H]。
【化133】
【0247】
(G)2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(3mL)に溶解した1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(274mg、0.51mmol)、TEA(0.22mL、1.52mmol)、およびHBTU(192mg、0.51mmol)を、周囲温度で5分間撹拌した。無水DMF(7mL)に溶解した上記(F)の生成物(367mg、0.51mmol)を加え、得られた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で2時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状の固体をEtOAc(150mL)に溶解した。そのEtOAc溶液を水(50mL)、飽和NaHCO3(25mL)、および飽和NaCl(25mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、黄色固体を得た。シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーで、EtOAc/MeOHの段階的勾配(95/5、92.5/7.59を使って精製することにより、標題の化合物を淡黄色固体として得た(254mg、43%)。MS:m/e 1247.7[M+H]、624.6[M+2H]。
【化134】
【0248】
(H)2−(((2,6−ジメチル−4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((フェニルメトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(G)の生成物(60.0mg、0.048mmol)を過酸化物フリーのTHF(2.5mL)、水(0.37mL)、および3N LiOH(0.244mL)に溶解し、窒素雰囲気下に30分間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(25mL)および水(20mL)に溶解した。水層を0.1N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。水層を新たなCHCl3(20mL×2)で抽出した。合わせたCHCl3抽出物を飽和NaCl(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(44.0mg、74%)として得た。MS:m/e 1233.7[M+H]。高分解能MS(C67H77N8O13S [M+H]として)計算値:1233.5330、実測値:1233.5330。
【化135】
【0249】
(I)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
上記(H)の生成物(42.1mg、0.0341mmol)およびEt3SiH(0.033mL、0.205mmol)を脱気したTFA(3.5mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で1時間加熱し、濃縮して、粘稠な琥珀色油状物を得た。この油状物を水(20mL)に溶解し、エーテル(20mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(10mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を等体積のACNで希釈し、Bio−Rad AG−3−X4A樹脂(水酸化物イオン型)で処理することにより、pHを4から6に上昇させた。樹脂を濾過によって取り除き、濾液を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(34mg)として得た。MS:m/e 857.5[M+H]、429.4[M+2H]。
【化136】
【0250】
(J)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(1.5mL)に溶解した上記(I)の生成物(30mg、0.035mmol)、DIEA(0.018mL、0.105mmol)および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(18.5mg、0.042mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を50%ACNに溶解し、Zorbax C−18 RXカラム(21.2×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから45%ACNへの1.5%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(8.9mg、20%)として得た。MS:m/e 1160.6[M+H]、581.0[M+2H]。
【化137】
【0251】
実施例 4
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
無水DMF(200mL)中の7−ブロモ−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル(6.28g、0.0212mol)、(tert−ブトキシ)−N−(3−ブロモプロピル)ホルムアミド(30.3g、0.127mol)、および無水K2CO3(12.5g、0.904mol)の混合物を窒素雰囲気下に60℃で4時間撹拌した後、周囲温度で72時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状の固体をEtOAc(500mL)に溶解した。そのEtOAc溶液を水(500mL)、飽和NaHCO3(500mL)、および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、赤色油状物を得た。この油状物をEtOAc(250mL)に取り出し、冷却したところ、固体沈殿物が生成した。この沈殿物を濾過によって集め、冷EtOAcで洗浄し、乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(6.25g、65%)として得た。MP:140〜142℃。1H NMR(CDCl3):8.49(s,1H)、8.39(d,J=8.6Hz,1H)、7.58(s,1H)、7.53(d,J=8.6Hz,1H)、4.72(bs,1H)、4.39(q,J=7.1Hz,2H)、4.20(t,J=7.6Hz,2H)、3.28−3.24(m,2H)、2.10−2.06(m,2H)、1.46(s,9H)、1.40(t,J=7.1Hz,3H)。MS:m/e 455.2[M+H]。高分解能MS(C20H26BrN2O5 [M+H]として)計算値:453.1025、実測値:453.1028。
【化138】
【0252】
(B)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−ビニルヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
上記(A)で得た生成物(2.98g、6.60mmol)を100℃のトルエン(50mL)に溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(152mg、0.132mmol)で処理した。5分後に、その混合物をトリブチル(ビニル)スズ(1.93mL、6.60mmol)で処理し、窒素雰囲気下に100℃で4.5時間撹拌し、さらに周囲温度で18時間撹拌した。トリブチル(ビニル)スズ(0.386mL)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(152mg)を追加し、その混合物を100℃でさらに17時間加熱した。トルエンを減圧下で除去し、固体残渣をエーテルで摩砕したところ、標題の化合物を淡緑色固体(1.67g、63%)として得た。MP:133〜135℃。1H NMR(CDCl3):8.52(d,J=8.4Hz,1H)、8.51(s,1H)、7.55(d,J=8.4Hz,1H)、7.38(s,1H)、6.88−6.82(m,1H)、5.97(d,J=17.4Hz,1H)、5.51(d,J=10.8Hz,1H)、4.75(bs,1H)、4.42(q,J=7.2Hz,2H)、4.27(t,J=7.8Hz,2H)、3.6−3.25(m,2H)、2.16−2.11(m,2H)、1.49(s,9H)、1.45(t,J=7.2Hz,3H)。MS:m/e 401.3[M+H];高分解能MS(C22H29N2O5 [M+H]として)計算値:401.2076、実測値:401.2075。
【化139】
【0253】
(C)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−7−ホルミル−4−オキソヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
ジオキサン(119mL)および水(39mL)中の上記(B)の生成物(1.50g、3.75mmol)を、ジオキサン(0.600mL)に溶解した四酸化オスミウム(19.6mg、0.077mmol)で処理し、窒素雰囲気下に周囲温度で5分間撹拌した。過ヨウ素酸ナトリウム(2.40g、11.2mmol)を加え、周囲温度で2時間撹拌した。ジオキサンを減圧下で除去し、残渣をDCM(500mL)に取り出した。そのDCM溶液を水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を橙色の油状固体(1.52g、100%)として得た。1H NMR(CDCl3):10.17(s,1H)、8.68(d,J=8.2Hz,1H)、8.64(s,1H)、8.01(s,1H)、7.88(d,J=8.2Hz,1H)、4.82(bs,1H)、4.41−4.35(m,4H)、3.28(s,2H)、2.15−2.07(m,2H)、1.45(s,9H)、1.41(t,J=7.1Hz,3H)。MS:m/e 403.3[M+H]。高分解能MS(C21H27N2O6 [M+H]として)計算値403.1870、実測値:403.1875。
【化140】
【0254】
(D)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸エチル
トルエン(60mL)に溶解した上記(C)の生成物(544mg、1.35mmol)および1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イルアミン(456mg、1.35mmol)を、窒素雰囲気下に水を除去しながら5時間加熱還流した。その溶液を冷却し、Na(OAc)3BH(1.14g、5.38mmol)で処理し、周囲温度で18時間撹拌した。その混合物をEtOAc(400mL)で希釈し、水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、橙色固体を得た。この固体を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(50×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから52%ACNへの0.60%/分の勾配(流速49mL/分)を使って精製した。30.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(407mg、60%)として得た。MS:m/e 712.4[M+H]。高分解能MS(C43H46N5O5 [M+H]として)計算値:712.3499、実測値:712.3485。
【化141】
【0255】
(E)1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸
上記(D)の生成物(997mg、1.40mmol)、水(7.3mL)、3N LiOH(3.5mL)、およびTHF(50mL)の混合物を窒素雰囲気下に周囲温度で3時間撹拌した。THFを減圧下で除去し、得られた混合物をCHCl3(500mL)と水(100mL)に溶解した。水層を1.0N HClでpH3に調節し、両層をよく混合した。有機層を水(500mL)および飽和NaCl(500mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色固体(998mg)として得た。MP:153−160℃。1H NMR(CDCl3):δ14.83(s,1H)、8.76(s,1H)、8.68(s,1H)、8.24(d,J=6Hz,1H)、7.49−7.35(m,9H)、7.12−7.10(m,6H)、6.82(s,1H)、6.52(s,1H)、6.24(d,J=6Hz,1H)、5.75(bs,1H)、4.87−4.83(m,2H)、4.77(bs,1H)、4.51(t,J=9Hz,2H)、3.38(s,2H)、2.23(s,2H)、1.42(s,9H)。MS:m/e 684.3[M+H]。高分解能MS(C41H42N5O5 [M+H]として)計算値:684.3186、実測値:684.3181。
【化142】
【0256】
(F)3−((1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
無水DMF(4mL)に溶解した上記(E)の生成物(300mg、0.437mmol)、TEA(0.243mL、1.75mmol)、およびHBTU(230mg、0.606mmol)を周囲温度で5分間撹拌した。無水DMF(3mL)に溶解した3−アミノ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル塩酸塩(184mg、0.637mmol)を加え、その溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で2時間撹拌した。その溶液をEtOAc(200mL)で希釈し、水(50mL×2)、飽和NaHCO3(50mL)、および飽和NaCl(50mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、粘稠な琥珀色油状物を得た。2.5×24cmシリカゲルゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーで、EtOAc/MeOHの段階的勾配(98/2、95/5、75/25)を使って精製することにより、標題の化合物を淡黄色油状物(330mg、78%)として得た。MS:m/e 966.6[M+H]。高分解能MS(C54H60N7O8S [M+H]として)計算値:966.4224、実測値:966.4224。
【化143】
【0257】
(G)3−((1−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロピル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
MeOH(2mL)に溶解した上記(F)の生成物(51mg、0.052mmol)、水(0.27mL)、および3N LiOH(0.13mL)を周囲温度で3.5時間静置し、減圧下で濃縮した。得られた固体を水(10mL)に溶解し、1.0N HClでpH3に調節した。その水性混合物をDCM(30mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を飽和NaCl(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(72mg)として得た。MS:m/e 952.5[M+H]。高分解能MS(C53H58N7O8S [M+H]として)計算値:952.4067、実測値:952.4056。
【化144】
【0258】
(H)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)−メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
上記(I)の生成物(0.052mmol)およびEt3SiH(0.042mL、0.26mmol)を脱気したTFA(2mL)に溶解し、70℃で2.5時間加熱し、濃縮することにより、琥珀色の油状物を得た。この油状物を水(25mL)に溶解し、エーテル(15mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(15mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(34mg、78%)として得た。MS:m/e 610.4[M+H]。高分解能MS(C29H36N7O6S [M+H]として)計算値:610.2448、実測値:610.2462。
【化145】
【0259】
(I)3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)−メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(H)の生成物(13.7mg、0.0163mmol)、TEA(0.015mL、0.108mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(8.2mg、0.0186mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.4分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(12.5mg、75%)として得た。MS:m/e 913.3[M+H]。高分解能MS(C42H45N10O10S2 [M+H]として)計算値:913.2761、実測値:913.2751。
【化146】
【0260】
実施例 5
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
TFA(10mL)に溶解した実施例4(F)の生成物(120mg、0.124mmol)およびEt3SiH(0.99mL、6.20mmol)を70℃で1時間加熱し、濃縮することにより、琥珀色の油状物を得た。この油状物を水(50mL)に溶解し、エーテル(30mL×2)で洗浄した。合わせたエーテル洗液を水(20mL)で逆抽出した。合わせた水抽出物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(105mg、100%)として得た。MS:m/e 624.4[M+H]。高分解能MS(C30H38N7O6S [M+H]として)計算値:624.2604、実測値:624.2608。
【化147】
(B)3−((1−(3−アミノプロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
過酸化物含有(peroxide−containing)THF(4mL)中の上記(A)の生成物(105mg、0.126mmol)、水(3.0mL)、および3N LiOH(1.82mL)の混合物を周囲温度で1時間静置し、減圧下で濃縮した。得られた固体を水(10mL)に溶解し、1.0N HClでpH5に調節した。不溶性不純物を濾過によって除去し、濾液を凍結乾燥することにより、無色の固体を得た。この固体を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分のN勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末として得た(10.0mg、11%)。MS:m/e 314.0[M+2H]。
【化148】
【0261】
(C)3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(4mL)に溶解した上記(B)の生成物(10.0mg、0.0135mmol)、TEA(0.018mL、0.129mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(7.2mg、0.0163mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物を30%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(3.5mg、25%)として得た。MS:m/e 929.4[M+H]。高分解能MS(C42H45N10O11S2 [M+H]として)計算値:929.2710、実測値:929.2698。
【化149】
【0262】
実施例 6
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
(A)3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパン酸
無水DMF(5mL)に溶解したN−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)(tert−ブトキシ)ホルムアミド(D.S.WilburらがBioconjugate Chem.1998,9,322−330に記載していた化合物)(2.00g、6.24mmol)、TEA(1.0mL、7.49mmol)、および無水コハク酸(624mg、6.24mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で4時間撹拌した。DMFを減圧下で除去したところ、標題の化合物を淡黄色油状物(2.80g)として得た。MS:m/e 839.5[2M−H]、419.4[M−H]。
【化150】
【0263】
(B)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
実施例4(F)の生成物(46.1mg、0.477mmol)を50%TFA/DCM(2.0mL)に周囲温度で15分間溶解し、濃縮するこにより、黄色油状物を得た。この油状物を無水DMF(1.0mL)に溶解し、TEAによりpH紙で酸性にした。別のフラスコで、上記(A)の生成物(26.1mg、0.062mmol)、TEA(0.014mL、0.099mmol)、およびHBTU(27.7mg、0.074mmol)を無水DMF(1.0mL)に溶解し、上記TFA脱保護反応で得たDMF溶液と混合した。合わせた溶液を窒素雰囲気下に周囲温度で20分間静置し、減圧下で濃縮した。得られた油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.8%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.8分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(44.5mg、68%)として得た。MS:m/e 1268.6[M+H]。高分解能MS(C68H86N9O13S [M+H]として)計算値:1268.6065、実測値:1268.6070。
【化151】
【0264】
(C)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸
MeOH(1.30mL)に溶解した上記(B)の生成物、3N LiOH(0.091mL)、および水(0.117mL)を周囲温度で8.5時間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、得られた水性混合物を水(30mL)で希釈し、1.0N HClでpH4に調節した。得られた水性混合物をDCM(50mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(24.6mg、86%)として得た。
【化152】
【0265】
(D)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
TFA(2.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(24.6mg、0.0194mmol)およびEt3SiH(0.016mL、0.097mmol)を窒素雰囲気下に70℃で3時間加熱し、濃縮することにより、黄色固体を得た。この固体を水(50mL)に溶解し、エーテル(25mL×2)で洗浄した。水層を凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(20.7mg、93%)として得た。MS:m/e 912.5[M+H]。
【化153】
【0266】
(E)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(D)の生成物(15.5mg、0.0136mmol)、TEA(0.010mL,0.0746mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(8.0mg、0.0182mmol)を、窒素雰囲気下に周囲温度で24時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた黄色油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.7分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(7.2mg、40%)として得た。MS:m/e 1215.5[M+H]。高分解能MS(C56H71N12O15S2 [M+H]として)計算値:1215.4603、実測値:1215.4580。
【化154】
【0267】
実施例 7
2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
(A)N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボメトキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル−2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)ペンタン−1,5−ジアミド
50/50のTFA/DCM(2mL)に溶解した実施例6(B)の生成物(50.5mg、0.0398mmol)を周囲温度で20分間反応させ、濃縮して粘稠な油状物とした。この油状物を無水DMFに取り出し、TEAによりpH紙で塩基性にした。この溶液をBoc−L−Glu−OH(4.5mg、0.0181mmol)およびHBTU(16.6mg、0.0438mmol)で処理し、周囲温度で2時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.8%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(38.8mg、84%)として得た。MS:m/e 2306.5[M+H−Tr]、2064.4[M+H−2Tr]、1275.0[M+2H]。高分解能MS(C117H154N19OS2 [M+H−Tr]として)計算値:2305.0753、実測値:2305.0770。
【化155】
【0268】
(B)2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
MeOH(2.0mL)に溶解した上記(A)の生成物(38.8mg、0.0152mmol)、3N LiOH(0.075mL)、および水(0.156mL)を周囲温度で18時間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、得られた水性混合物を水(50mL)で希釈し、0.5N HClを使ってpH3に調節した。その混合物をDCM(50ml×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を、飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、無色の固体を得た。この固体をEt3SiH(0.031mL、0.178mol)と共にTFA(3.0mL)に溶解し、窒素雰囲気下に70℃で11時間加熱し、濃縮することにより、黄色油状物を得た。この油状物を水(25mL)に溶解し、エーテル(25mL×2)で洗浄した。この水溶液を凍結乾燥して、淡黄色固体を得た。この固体を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。22.4分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(5.1mg、18%)として得た。MS:m/e 968.2[M+2H]、646.0[M+3H]。
【化156】
【0269】
(C)2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
無水DMF(2.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(5.1mg、0.00224mmol)、TEA(0.002mL,0.0115mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(1.2mg、0.00272mmol)を窒素下に周囲温度で72時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を50%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。23.5分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(0.5mg、9.0%)として得た。MS:m/e 1120.0[M+2H]。高分解能MS(C104H137N22O28S3 [M+]として)計算値:2237.9055、実測値:2237.9120。
【化157】
【0270】
実施例 8
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩のDOTA結合体
(A)カルボベンジルオキシ−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu)−OMe
DMF(20mL)に溶解したCbz−Asp(O−t−Bu)−OH(1.54g、4.76mmol)、H−Asp(O−t−Bu)−OMe・HCl(1.14g、4.76mmol)、DIEA(1.85mL、10.5mmol)、およびHBTU(1.99g、5.24mmol)を周囲温度で18時間撹拌した。水(100mL)およびEtOAc(50mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(50mL)、10%KHSO4(50mL×2)、および10%NaHCO3(50mL)で順次洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、油状の固体を得た。この物質をエーテルで摩砕したところ、標題の化合物を無色の固体(2.14g、89%)として得た。MS:m/e 1017.6[2M+H]、509.4[M+H]。
【0271】
(B)カルボベンジルオキシ−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu)−OH
上記(A)の生成物(200mg、0.393mmol)、LiOH(38mg、0.865mmol)、水(40mL)、およびTHF(200mL)の混合物を周囲温度で28時間撹拌し、濃縮することによってTHFを除去した。得られた水性混合物を新たな水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で洗浄した。水層を1.0N HClでpH4に調節し、EtOAc(20mL)で抽出した。EtOAc抽出物を飽和NaCl(15mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮することにより、無色の固体を得た。この固体を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから90%ACNへの2.4%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.0分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末として得た(95mg、49%)。
【0272】
(C)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(ベンジルオキシカルボニル−L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(O−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
TFA(1.5mL)中の実施例6(B)の生成物(44.0mg、0.0894mmol)を周囲温度で45分間静置し、濃縮して黄色油状物を得た。この油状物を無水DMF(2.0mL)に溶解し、TEAを使ってpH紙で塩基性にした。別のフラスコで、上記(B)の生成物(69.3mg、0.0547mmol)を無水DMF(2.0mL)に溶解し、TEA(0.015mL、0.104mmol)およびHBTU(32.6mg、0.0859mmol)による処理で予備活性化した。10分後にこの溶液を、上記TFA脱保護反応で得たDMF溶液に加え、合わせた溶液を周囲温度で30分間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.54%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。29.9分に溶出する主生成物ピークを飽和NaHCO3でpH8に調節し、濃縮することによってACNを除去した。残りの水性混合物をEtOAc(40mL×2)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を飽和NaCl(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、標題の化合物を無色の固体(56.4mg、63%)として得た。MS:m/e 1644.8[M+H]。高分解能MS(C87H110N11O19S [M+H]として)計算値:1644.7700、実測値:1644.771。
【化158】
(D)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(0−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチル
上記(E)の生成物(55.0mg、0.0335mmol)を、10%Pd/C(25mg)により、MeOH(15mL)中、40psiで3.5時間水素化分解した。濾過助剤を通した濾過によって触媒を取り除き、濾液を濃縮したところ、標題の化合物を淡黄色油状物(41.8mg、83%)として得た。MS:m/e 1510.8[M+H]。
【化159】
【0273】
(E)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp(O−t−Bu)−L−Asp(0−t−Bu))3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸メチルのDOTA−トリ−t−ブチエステル結合体
無水DMF(3.0mL)に溶解した上記(D)の生成物(41.8mg、0.0277mmol)、実施例2(B)の生成物(39.9mg、0.0436mmol)、TEA(0.023mL,0.166mmol)、およびHBTU(15.6mg、0.0411mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で20時間静置した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物を60%ACNに溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから90%ACNへの2.4%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.2分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(24.8mg、43%)を得た。MS:m/e 2066.3[M+H]、1033.6[M+2H]。高分解能MS(C107H154N15O24S [M+H]として)計算値:2065.1011、実測値:2065.1030。
【化160】
【0274】
(F)3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩のDOTA結合体
上記(G)の生成物(18.8mg、0.0091mmol)、水(0.150mL)、3N LiOH(0.015mL)、および過酸化物フリーのTHF(1.5mL)の混合物を周囲温度で3時間撹拌した。THFを減圧下で除去し、0.1N HClでpH7に調節した。この混合物をDCM(30mL×2)で抽出し、合わせた抽出物を濃縮することによって黄色油状物を得た。この油状物をEt3SiH(0.030mL、0.184mmol)と共にTFA(1.0mL)に溶解し、窒素雰囲気下に40℃で48時間加熱した。その溶液を濃縮し、得られた油状物を水に溶解し、Vydac C−18カラム(22×250mm)での分取HPLCにより、0.1%TFA/水を5分間流した後、0.1%TFAを含む0%ACNから63%ACNへの2.52%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。19.9分に溶出する主生成物ピークを集めて凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の粉末(1.5mg、9.4%)として得た。MS:m/e 1528.9[M+2H]、765.1[M+2H]、510.7[M+3H]。
【化161】
【0275】
実施例 9
DOTA/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・トリス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)DOTA−トリ−t−ブチルエステル/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミド・ヘキサキス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
無水DMFに溶解した実施例2(B)の生成物、HBTU、およびDIEAを窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、実施例7(B)の生成物で処理する。得られた溶液をさらに18時間撹拌し、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0276】
(B)DOTA/2−アミノ−N,N’−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)ペンタン−1,5−ジアミン・トリス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
上記(B)の生成物を脱気したTFAに溶解し、トリエチルシランで処理し、窒素下に50℃で1時間加熱する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化162】
【0277】
実施例 10
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
(A)2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−((tert−ブトキシ)カルボニルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
実施例3(I)の生成物を無水DMFに溶解し、Boc−システイン酸のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Liebigs Ann.Chem.1979,776−783に記載の化合物)およびDIEAで処理する。その溶液を窒素下に周囲温度で18時間撹拌し、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0278】
(B)DOTA−トリ−t−ブチルエステル/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−(7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・テトラキス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
上記(A)の生成物を脱気したTFAに溶解し、周囲温度で15分間撹拌する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を50%ACNに溶解し、凍結乾燥することによってTFAを完全に除去する。
【0279】
別のフラスコで、無水DMFに溶解した実施例2(B)の生成物およびDIEAをHBTUで処理し、窒素下に周囲温度で15分間反応させる。上記の操作で得た脱保護された生成物をこの溶液に加え、窒素下に周囲温度で18時間撹拌を続ける。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0280】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
上記(B)の生成物およびEt3SiHを脱気したTFAに溶解し、窒素下に50℃で1時間加熱する。その溶液を濃縮し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化163】
【0281】
実施例 11
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−(4−(ホスホノオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Tyr(PO3H2)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化164】
【0282】
実施例 12
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−3−(4−(スルホオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Tyr(SO3H)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化165】
【0283】
実施例 13
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(エチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
(A)Boc−Glu(アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)−OSuの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシド(Tet.Lett.1997,53,11937−11952に記載の化合物)、DIEA、およびHBTUを窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をNaOH水溶液を使って加水分解する。反応溶液をpH7に調節し、DEAEセルロースなどの樹脂とEt3NH2CO3勾配とを使った分取用アニオン交換クロマトグラフィーによって精製する。生成物画分をカチオン交換樹脂(ナトリウム塩型)で処理することにより、中間体カルボン酸をナトリウム塩として得る。
【0284】
上記の化合物、N−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCを無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣を上述のように分取用アニオン交換クロマトグラフィーで精製することにより、標題の化合物をトリエチルアンモニウム塩として得る。
【0285】
(B)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(エチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(アミノエチル−3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化166】
【0286】
実施例 14
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(6−デオキシ−β−シクロデキストリル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)Boc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OMeの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリン(J.Org.Chem.1996,61,903−908の化合物)、DIEA、およびHBTUを、窒素雰囲気下に周囲温度で18時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製した。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0287】
(B)Boc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OSuの製造
上記(A)の生成物を、LiOH、THFおよび水の混合物中、窒素下に室温で4時間撹拌することによって、加水分解する。THFを減圧下で除去し、得られた混合物を水で希釈し、0.1N HClを使ってpH3に調節する。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮する。得られた物質をN−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCと共に無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18での分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0288】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(6−デオキシ−β−シクロデキストリル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(6−アミノ−6−デオキシ−β−シクロデキストリル)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化167】
【0289】
実施例 15
DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(ω−メトキシポリエチレン(5,000)グリコキシエチル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
(A)Boc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OMeの製造
無水DMFに溶解したBoc−Glu−OMe、アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール(MW=5,000)、DIEA、およびHBTUを、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0290】
(B)Boc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OSuの製造
上記(A)の生成物を、LiOH、THF、および水の混合物中、窒素下に周囲温度で4時間撹拌することによって、加水分解する。THFを減圧下で除去し、得られた溶液を0.1N HClでpH7に調節する。その溶液をセファデックスPD−10脱塩カラムで脱塩し、生成物溶出液を凍結乾燥する。得られた物質をN−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCと共に無水DMFに溶解し、窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【0291】
(C)DOTA/2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−アミノ−4−(N−(ω−メトキシポリエチレン(5,000)グリコキシエチル)カルバモイル)ブタノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩結合体
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Glu(アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコール)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化168】
【0292】
実施例 16
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
Boc−Cys(O3H)−OSuの代わりにBoc−Lys(Cbz)−OSuを使用して、実施例10に記載の方法と同じ方法で、標題の化合物を製造する。
【化169】
【0293】
実施例 17
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−(2−(ビス(ホスホノメチル)アミノ)アセチルアミノ)ヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体
無水DMFに溶解したビス(ホスホノメチル)グリシン、DIEA、およびHBTUを、窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、実施例16の生成物で処理する。撹拌を18時間続けた後、DMFを減圧下で除去する。得られた残渣をイオン交換クロマトグラフィーによって精製する。
【化170】
【0294】
実施例 18
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸
実施例10(A)の生成物を脱気したTFAに溶解し、周囲温度で15分間撹拌する。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を50%ACNに溶解し、凍結乾燥することによってTFAを完全に除去する。その物質をDIEAおよびジエチレントリアミン五酢酸二無水物と共に無水DMFに溶解する。得られた溶液を窒素下に周囲温度で18時間撹拌する。DMFを減圧下で除去し、得られた残渣をC18カラムでの分取HPLCにより、水:ACN:0.1%TFA勾配を使って精製する。生成物画分を凍結乾燥することによって標題の化合物を得る。
【化171】
【0295】
式:99mTc(VnA)(トリシン)(ホスフィン)[式中、(VnA)は、ジアゼニド部分(−N=N−)またはヒドラジド部分(=N−NH−)を介してTcに結合した本発明のビトロネクチン受容体アンタゴニスト化合物を表す]の本発明放射性医薬の合成を、以下に説明する。前記ジアゼニド部分またはヒドラジド部分は、遊離のヒドラジンまたはヒドラゾンとして保護されたヒドラジンとして存在するヒドラジノニコチンアミド基とTc−99mとの反応によって生成する。Tc配位圏内の他の2つの配位子はトリシンおよびホスフィンである。
【0296】
実施例 19 〜 23
錯体[99mTc(HYNIC−VnA)(トリシン)(TPPTS)]の合成
4.84mgのTPPTS、6.3mgのトリシン、40mgのマンニトール、コハク酸緩衝液(pH4.8)、および0.1%プルロニックF−64界面活性剤を含む凍結乾燥バイアルに、注射用滅菌水1.1mL、脱イオン水中または50%エタノール水溶液中の適当なHYNIC結合ビトロネクチンアンタゴニスト(VnA)0.2mL(20μg)、および食塩水中の99mTcO4 −(50±5mCi)0.2mLを加えた。この復元したキットを100℃の水浴で15分間加熱し、室温で10分間冷ました。反応混合物の試料をHPLCで分析した。RCPの結果を表4に示す。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.0
溶媒B:100%CH3CN
勾配A(実施例19、20、21)
【表1】
勾配B(実施例22)
【表2】
勾配C(実施例23)
【表3】
【表4】
99mTc(VnA)(トリシン)(TPPTS)錯体に関する分析データおよび収率データ
【0297】
実施例 24
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付きオートサンプラーバイアルに、酢酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例2の結合体35μgおよびゲンチジン酸ナトリウム塩1.0mgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性17μg/mCi)2mCi(20μL)を加えた。その反応混合物を70〜80℃で60分間加熱し、HPLCおよびITLCで分析した。錯体は93%の収率で形成され、保持時間は19.6分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0mL/分
溶媒A:10%アセトニトリル/0.1%TFA/H2O
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ
勾配
【表5】
【0298】
実施例 25 〜 26
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシルメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸の177Luおよび90Y錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、実施例2の結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、200μg/mL)0.3mLを加え、次にゲンチジン酸溶液(ナトリウム塩、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、10mg/mL)0.05mL、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)0.3mL、および0.05N HClに溶解した177LuCl3または90YCl3(177LuCl3は1000mCi/mL、90YCl3は500mCi/mL)0.010mLを加えた。得られた混合物を100℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をラジオHPLCおよびITLCで分析した。放射標識収率はどちらの錯体についても90%(少量のコロイドに関する補正後)であり、保持時間は19.2分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:0.1%TFA水溶液
溶媒B:100%CH3CN
【表6】
インスタント薄層クロマトグラフィー(instant thin layer chromatography:ITLC)法にはGelman Sciencesのシリカゲルストリップを使用し、アセトンと食塩水の1:1混合液を溶離液とした。
【0299】
実施例 27
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(N−(L−Asp−L−Asp)3−アミノプロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸のDOTA結合体の177Lu錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、実施例8の結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、200μg/mL)0.5mLを加え、次にゲンチジン酸溶液(ナトリウム塩、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)中、10mg/mL)0.05mL、0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.9)0.25mL、および0.05N HClに溶解した177LuCl3溶液(200mCi/mL)0.05mLを加えた。得られた混合物を100℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をラジオHPLCおよびITLCで分析した。放射標識収率は75%(コロイドに関する補正後)であり、保持時間は20分だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸緩衝液、pH=6
溶媒B:100%CH3CN
【表7】
【0300】
実施例 28
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸のガドリニウム錯体の合成
実施例18の結合体のガドリニウム錯体は次の方法で製造される。3〜3.5mgの結合体をpH7.0の1M酢酸アンモニウム緩衝液2mLに溶解し、そこに1等量のGd(NO3)3溶液(0.02M水溶液)を加える。その反応混合物を室温に3〜5時間保った後、HPLCによって生成物を単離する。錯体を含む画分を凍結乾燥し、1mLのH2Oに溶解する。目的の錯体であることは質量分析法によって確認する。
【0301】
実施例 29
(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[3−スルホ−2−(3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の合成
【化172】
(A)(2S)−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]プロパン酸メチルの製造
【化173】
無水DMF(14mL)に溶解した実施例3(D)の生成物(369mg、0.756mmol)、DIEA(0.52mL、3.0mmol)、およびHBTU(315mg、0.832mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で5分間撹拌し、N−(2−アミノエチル)カルバミン酸ベンジル塩酸塩(192mg、0.832mmol)で処理し、さらに1時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、油状残渣をEtOAc(150mL)に取り出し、0.1N HCl(40mL)、水(40mL)、および飽和NaCl(40mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮したところ、無色の粘稠な油状物を得た。3×16cmシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)により、標題の化合物を無色の粘稠な油状物(450mg、89.6%)として得た。1H NMR(CDCl3):δ 7.34−7.27(m,5H)、6.58(s,2H)、6.31(bs,1H)、5.86(bs,1H)、5.36(bs,1H)、5.14−5.03(m,3H)、3.96(t,J=6.0Hz,2H)、3.88−3.83(m,1H)、3.56(s,3H)、3.47−3.25(m,6H)、2.59(s,6H)、2.31(t,J=6.9Hz,2H)、2.05(p,J=6.6Hz,2H)、1.39(s,9H)。13C NMR(CDCl3):δ172.9、170.5、160.6、157.3、155.9、141.8、136.3、128.5、128.2、128.0、116.6、79.9、66.9、55.5、52.8、43.1、40.9、40.3、32.4、28.2、24.9、23.3。MS:m/e 665.4[M+H]、687.3[M+Na]。高分解能MS(C31H45N4O10S [M+H]として)計算値:665.2856、実測値:665.2883。
【0302】
(B)(2S)−3−アミノ−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]プロパン酸メチル・トリフルオロ酢酸塩の製造
【化174】
上記(A)の生成物(420mg、0.632mmol)を25/75のDCM/TFA(20mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で10分間静置した。その溶液を濃縮し、得られた粘稠な油状物を50%ACNに溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(437mg、102%)として得た。MS:m/e 565.3[M+H]。
【0303】
(C)(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸メチルの製造
【化175】
無水DMF(60mL)に溶解した1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(702mg、1.30mmol)、DIEA(0.678mL、3.90mmol)、およびHBTU(542mg、1.43mmol)を窒素下に周囲温度で10分間撹拌し、上記(B)の生成物(881mg、1.30mmol)で処理した。75分後にDMFを減圧下で除去し、得られた油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから67.5%ACNへの1.24%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。18.9分に溶出するピークを凍結乾燥したところ、未反応の1−メチル−4−オキソ−7−(((1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)ヒドロキノリン−3−カルボン酸(308mg)を得た。23.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(890mg、63.0%)として得た。1H NMR(CDCl3/D20):δ8.50(s,1H)、8.18(d,J=8.3Hz,1H)、7.70(s,1H)、7.51−7.25(m,15H)、7.25−7.12(m,5H)、6.97(s,1H)、6.58(d,J=2.3Hz,1H)、6.34(s,2H)、6.32(d,J=8.5Hz,1H)、5.09(s,2H)、4.65(s,2H)、4.29−4.23(m,1H)、3.88(s,3H)、3.80−3.50(m,7H)、3.41−3.28(m,4H)、2.61(s,6H)、2.26−2.11(m,2H)、1.92−1.76(m,2H)。MS:m/e 1087.4[M+H]、845.3[M+H−Tr]。高分解能MS(C60H63N8O10S [M+H]として)計算値:1087.4388、実測値:1087.440。
【0304】
(D)(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−アミノエチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロピオン酸メチルの製造
【化176】
上記(C)の生成物(468mg、0.431mmol)の水素化分解をMeOH(100mL)中で10%Pd/C(95mg)により、60psiで1時間行なった。Celite(登録商標)を通した濾過によって触媒を取り除き、濾液を濃縮したところ、標題の化合物を淡い琥珀色の油状物(405mg、98.7%)として得た。MS:m/e 953.3[M+H]、711.3[M+H−トリチル]。
【0305】
(E)(2R)−N−{2−[4−(4−{[(1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]プロパンスルホン酸の製造
【化177】
無水DMF(20mL)に溶解した上記(E)の生成物(405mg、0.425mmol)、Boc−L−システイン酸のp−ニトロフェニルエステル(425mg、1.03mmol)、およびDIEA(0.435mL、2.55mmol)を窒素下に周囲温度で3時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから54%ACNへの1.12%/分の勾配(80mL/分)を使って精製した。37.3分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(410mg、80.2%)として得た。MS:m/e 1204.4[M+H]、962.3[M+H−Trt]。
【0306】
(F)(2R)−N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}−2−アミノプロパンスルホン酸の製造
【化178】
上記(E)の生成物(410mg、0.341mmol)を50/50のTFA/DCM(20mL)に溶解し、周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を50%ACN(50mL)に溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(371mg、98.6%)として得た。MS:m/e 1104.4[M+H]、862.3[M+H−Trt]。高分解能MS(C55H62N9O12S2 [M+H]として)計算値:1104.3959、実測値:1104.393。
【0307】
(G)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−[(tertブトキシ)カルボニルアミノ]プロパンスルホン酸の製造
【化179】
無水DMF(5.0mL)に溶解した上記(F)の生成物(110mg、0.100mmol)、Boc−L−システイン酸のp−ニトロフェニルエステル(82.4mg、0.200mmol)、およびDIEA(0.104mL,0.600mmol)を窒素下に周囲温度で48時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから54%ACNへの1.12%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。37.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(96.0mg、70.9%)として得た。MS:m/e 1355.3[M+H]、1113.3[M−Trt+H]、1013.2[M−Trt−Boc+H]。
【0308】
(H)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−アミノプロパンスルホン酸の製造
【化180】
上記(G)の生成物(21mg、0.0155mmol)を50/50のTFA/DCM(5.0mL)に溶解し、周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、残渣を50%ACN(15mL)に取り出し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(18.7mg、96.2%)として得た。MS:m/e 1255.3[M+H]、1013.2[M+H−トリチル]。高分解能MS(C58H67N10O16S3 [M+H]として)計算値:1255.3899、実測値:1255.391。
【0309】
(I)(2R)−N−[(1R)−1−(N−{2−[4−(4−{[((1S)−1−(メトキシカルボニル)−2−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}エチル)アミノ]スルホニル}−3,5−ジメチルフェノキシ)ブタノイルアミノ]エチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロパンスルホン酸の製造
【化181】
無水DMF(1.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(30.0mg、0.0327mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.034mL、0.196mmol)、およびHBTU(9.3mg、0.0245mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記(H)の生成物(18.7mg、0.0137mmol)で処理した。75分後にDMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから58.5%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(7.5mg、53%)として得た。MS:m/e 1809.7[M+H]。
【0310】
(J)(2S)−2−[({2,6−ジメチル−4−[3−(N−{2−[3−スルホ−2−(3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]フェニル}スルホニル)アミノ]−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
上記(I)の生成物(7.5mg、0.0039mmol)を過酸化物フリーのTHF(1.40mL)および水(0.21mL)の溶液に溶解し、3N LiOH(0.14mL)で処理した。その混合物を窒素下に周囲温度で1時間撹拌し、減圧下で濃縮乾固した。得られた固体残渣を95/5のTFA/Et3SiH(2.0mL)に溶解し、窒素下に70℃で1時間加熱した。その溶液を減圧下で濃縮し、えら得た固体残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.90%/分のい勾配(流速20mL/分)を使って精製した。20.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(4.2mg、71.9%)として得た。MS:m/e 1385.3[M+H]。高分解能MS(C54H77N14O23S3 [M+H]として):計算値1385.4448、実測値:1385.446。
【0311】
実施例 30
DOTA/(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−{2−[(4S)−4−(N−{1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−4−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成.
【化182】
(A)(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ペンタン−1,5−二酸ジ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルの製造
【化183】
DMF(500mL)に溶解したBoc−L−Glu−OH(28.9g、117mmol)に、窒素下、周囲温度で、DMF(50mL)に溶解した2,3,5,6−テトラフルオロフェノール(48.2g、290mmol)を加えた。10分間撹拌した後、EDC(55.6g、290mmol)を加え、その混合物を96時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を0.1N HCl(750mL)で摩砕した。この混合物にEtOAc(600mL)を加え、層を分離した。水層をEtOAc(500mL×3)で抽出し、全てのEtOAc抽出物を合わせて、水(300mL)および飽和NaCl(300mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO3)、濃縮することにより、黄褐色固体(62g)を得た。その黄褐色固体をACNで洗浄したところ、標題の化合物(45.5g、73.0%)を純粋な形で得た。MS:m/e 566.0[M+Na]。
【0312】
(B)(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸の製造
【化184】
無水DMF(4.0mL)に溶解した実施例29(F)の生成物(130mg、0.118mmol)、上記(A)の生成物(27.2mg、0.050mmol)、およびDIEA(0.070mL、0.40mmol)を窒素下に周囲温度で29時間撹拌した。DMFを窒素下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから58.5%ACNへの0.90%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。35.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(108mg、89.3%)として得た。MS:m/e 2419.6[M+H]、1210.4[M+2H]。
【0313】
(C)(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−アミノブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸の製造
【化185】
上記(B)の生成物(107mg、0.0442mmol)を50/50のTFA/DCM(5.0mL)に溶解し、窒素下に室温で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(105mg、98.0%)として得た。MS:m/e 1159.9[M+2H]、1039.4[M+2H−Trt]。
【0314】
(D)DOTAトリ−t−ブチルエステル/(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[([1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(4S)−4−アミノブタノイルアミノ]−N−(2−{4−[4−({[(1S)−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)プロパンスルホン酸結合体の製造
【化186】
無水DMF(1.8mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(31.6mg、0.0346mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.072mL、0.416mmol)、およびHBTU(9.8mg、0.026mmol)を、窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記(C)の生成物(40.0mg、0.0173mmol)で処理した。DMFを減圧下で除去し、得られた淡黄色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む22.5%ACNから63.0%ACNへの1.01%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。27.6分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(29.0mg、62.4%)として得た。MS:m/e 1437.6[M+2H]、1316.6[M+2H−Trt]。
【0315】
(E)DOTA/(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−{2−[(4S)−4−(N−{1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)エチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−4−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
上記(D)の生成物(30.0mg、0.0104mmol)、過酸化物フリーのTHF(3.2mL)、水(0.485mL)、および3N LiOH(0.320mL、0.96mmol)を窒素下に周囲温度で2時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた固体残渣を95/5のTFA/Et3SiH(5.0mL)に溶解した。その溶液を窒素下に70℃で1時間加熱し、減圧下で濃縮した。得られた油状の固体をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.90%/分勾配(流速20mL/分)を使って精製した。27.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の綿毛状固体(12.8mg、48.5%)として得た。MS:m/e 1096.8[M+2H]、731.8[M+3H]。高分解能MS(C91H122N23O33S4 [M+H]として)計算値:2192.7458、実測値:2192.741。
【0316】
実施例 31
2−[({4−[3−(N−{2−[(2R)−2−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)−3−スルホプロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]−2,6−ジメチルフェニル}スルホニル)アミノ](2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の合成
【化187】
(A)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化188】
実施例29(F)の生成物(125mg、0.113mmol)、過酸化物フリーのTHF(3.8mL)、水(0.57mL)、および3N LiOH(0.38mL、1.13mmol)の混合物を窒素下に周囲温度で1時間撹拌した。その混合物を1N HCl(0.70mL)でpH1に調節し、減圧下で濃縮乾固した。得られた固体をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから54%ACNへの0.90%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。21.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(96.0mg、77.9%)として得た。MS:m/e 1090.3[M+H]、848.2[M+H−Trt]。高分解能MS(C54H60N9O12S2 [M+H]として)計算値:1090.3808、実測値:1090.381。
【0317】
(B)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化189】
無水DMF(1.0mL)に溶解したBoc−L−システイン酸(37.0mg、0.128mmol)、DIEA(0.040mL、0.228mmol)、およびPyBOP(53.0mg、0.102mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、無水DMF(3.0mL)に溶解した上記(A)の生成物(93.0mg、0.0854mmol)およびDIEA(0.045mL、0.256mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下に周囲温度で1.5時間撹拌し、濃縮することによって粘稠な琥珀色油状物とした。Vydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから45%ACNへの0.68%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製。36.4分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(94.0mg、82.1%)として得た。MS:m/e 1341.2[M+H]、1099.1[M+H−Trt]、999.1[M+H−Trt−Boc]。
【0318】
(C)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−3−スルホ−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化190】
50/50のTFA/DCM(10.0mL)に溶解した上記(B)の生成物(90.0mg、0.0672mmol)を窒素下に周囲温度で10分間反応させ、減圧下で濃縮することにより、中間体アミンを琥珀色油状物として得た。MS:m/e 1241.3[M+H]、999.3[M+H−Trt]。高分解能MS(C57H65N10O16S3 [M+H]として)計算値:1241.3742、実測値:1241.375。
【0319】
無水DMF(1.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(123mg、0.134mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.092mL,0.538mmol)、およびPyBOP(52.4mg、0.101mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上で製造した遊離のアミン(90.0mg、0.0672mmol)とDIEA(0.046mL、0.269mmol)とを無水DMF(1.5mL)に溶解したものを加えた。1時間後にDMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む30.6%ACNから45%ACNへの0.288%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。25.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(92.0mg、76.3%)として得た。MS:m/e 1795.6[M+H]、1553.5[M+H−Trt]。高分解能MS(C85H115N14O23S3[M+H]として)計算値:1795.7422、実測値:1795.744。
【0320】
(D)2−[({4−[3−(N−{2−[(2R)−2−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)−3−スルホプロピル]エチル}カルバモイル)プロポキシ]−2,6−ジメチルフェニル}スルホニル)アミノ](2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
97/3のTFA/Et3SiH(10.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(89.0mg、0.0496mmol)を窒素下に70℃で30分間加熱し、減圧下で濃縮した。得られた油状の固体をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む4.5%ACNから22.5%ACNへの0.45%/分の勾配を使って精製した。19.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、立体化学的に純粋な標題の化合物を無色の綿毛状固体(65.0mg、87.5%)として得た。MS:m/e 1385.4[M+H]。
【0321】
実施例 32
中間体2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の代替合成法
【化191】
(A)(2S)−2−{[(4−{3−[N−(2−アミノエチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化192】
実施例29(D)の生成物(956mg、1.004mmol)、過酸化物フリーのTHF(35mL)、水(5.3mL)、および3N LiOH(3.53mL、10.6mmol)を窒素下に周囲温度で1時間撹拌し、1N HCl(10mL)でpH5〜6に調節した。THFを減圧下で除去したところ、ゴム状の黄色固体が沈殿した。水層をデカンテーションによって除去し、固体を水(15mL)で洗浄した。その固体を減圧乾燥することにより、標題の化合物を乾燥した黄色固体として得た。
【0322】
(B)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
【化193】
無水DMF(5.0mL)に溶解したBoc−L−システイン酸(175mg、0.60mmol)、DIEA(0.208mL,1.20mmol)、およびPyBOP(250mg、0.480mmol)を、窒素下に周囲温度で17分間撹拌し、無水DMF(4.0mL)に溶解した上記(A)の生成物およびDIEA(0.070mL、0.400mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下に周囲温度で45分間撹拌し、減圧下で濃縮することにより、琥珀色油状物を得た。Vydac C−18カラム(50×250mm)でのPLCにより、0.1%TFAを含む31.5%ACNから43.2%ACNへの0.292%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製。22.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(430mg、90.4%)として得た。MS:m/e 1190.3[M+H]、948.3[M+H−Trt]。
【0323】
(C)2−({[4−(3−{N−[2−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)エチル]カルバモイル}プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]スルホニル}アミノ)(2S)−3−{[1−メチル−4−オキソ−7−({[1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル]アミノ}メチル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}プロパン酸の製造
50/50のTFA/DCM(15mL)に溶解した上記(B)の生成物(430mg、0.362mmol)を窒素下に周囲温度で10分間反応させ、減圧下で濃縮した。得られた琥珀色油状物を50%ACN(50mL)に取り出し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を淡黄色固体(398mg、100%)として得た。MS:m/e 1090.3[M+H]、848.2[M+H−Trt]。
【0324】
実施例 33
DOTA/2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体の合成
【化194】
(A)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ)スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸の製造
【化195】
無水DMF(3.0mL)に溶解した実施例31(C)前半の生成物(136mg、0.110mmol)、DIEA(0.076mL、0.44mmol)、および実施例30(A)の生成物(26.2mg、0.050mmol)を窒素下に周囲温度で7時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、粘稠な琥珀色の油状物をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、27%ACNから45%ACNへの0.45%/分の勾配の後、0.1%TFAを含む45%ACNから63%ACNへの0.72%勾配(流速80mL/分)を使って精製した。75.2分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(129mg、47.9%)として得た。MS:m/e 1347.3[M+2H]。
【0325】
(B)2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[({1−(トリフェニルメチル)イミダゾール−2−イル}アミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸のDOTAトリ−t−ブチルエステル結合体の製造
【化196】
上記(A)の生成物(34.0mg、0.0126mmol)を50/50のTFA/DCM(12mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で10分間反応させた。その溶液を濃縮し、得られた琥珀色油状物を減圧乾燥した。
【0326】
無水DMF(2.0mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(23.1mg、0.0253mmol)、DIEA(0.020mL,0.115mmol)、およびPyBOP(9.8mg、0.019mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、上記脱保護反応で得た生成物とDIEA(0.020mL、0.115mmol)とを無水DMF(2.0mL)に溶解したものを加えた。2時間後にDMFを減圧下で除去し、得られた残渣をVydac C−18カラム(50×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む27%ACNから49.5%ACNへの0.45%/分の勾配(流速80mL/分)を使って精製した。43.8分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(16.0mg、40.4%)として得た。MS:m/e 1574.8[M+2H]、1453.7[M+2H−Trt]、1332.2[M+2H−2Trt]。
【0327】
(C)DOTA/2−{[(4−{3−[N−(2−{(2R)−2−[(2R)−2−(4−{N−[(1R)−1−(N−{(1R)−1−[N−(2−{4−[4−({[(1S)−1−カルボキシ−2−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−1−カルボキシエチル]アミノ}スルホニル)−3,5−ジメチルフェノキシ]ブタノイルアミノ}エチル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)−2−スルホエチル]カルバモイル}(2S)−2−アミノブタノイルアミノ)−3−スルホプロピル]−3−スルホプロピル}エチル)カルバモイル]プロポキシ}−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル]アミノ}(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)プロパン酸結合体の製造
上記(B)の生成物(14.0mg、0.00445mmol)を95/5のTFA/Et3SiH(8.0mL)に溶解し、窒素下に70℃で1時間加熱した。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた黄色固体をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから27%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。24.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(8.2mg、73.9%)として得た。MS :m/e 1247.7[M+2H]。
【0328】
実施例 34
(2S)−3−{[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−(3−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化197】
(A)(2S)−3−({7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−[3−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル](3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化198】
無水DMF(1.0mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(89mg、0.0974mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.103mL,0.607mmol)、およびHBTU(28.0mg、0.0735mmol)を窒素下に周囲温度で15分間撹拌し、無水DMF(1.0mL)に溶解した実施例4(H)の生成物(30.0mg、0.049mmol)で処理した。3時間後にDMFを減圧下で除去し、残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む18%ACNから72%ACNへの1.08%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。17.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(48.0mg、65.0%)として得た。MS:m/e 1164.7[M+H]。
【0329】
(B)(2S)−3−{[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ−1−(3−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリス(トリフルオロ酢酸)塩
95/5のTFA/Et3SiH(2.1mL)に溶解した上記(A)の生成物(48.0mg、0.0375mmol)を窒素下に50℃で2時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。18.6分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ標題の化合物を無色の固体として得た(25.7mg、51.2%)。MS:m/e 996.5[M+H]。高分解能MS(C45H62N11O13S [M+H]として)計算値:996.4249、実測値:996.4278。
【0330】
実施例 35
3−({1−[3−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化199】
(A)3−{[1−(3−{(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の製造
【化200】
無水DMF(1.5mL)に溶解した実施例4(H)の生成物(105mg、0.125mmol)、Boc−システイン酸のN−ヒドロキシスクシンイミド(Liebigs Ann.Chem.1979,776−783に記載の化合物)(146mg、0.467mmol)、およびDIEA(0.120mL、0.69mmol)を窒素下に周囲温度で24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた固体残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。30.3分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(73.0mg、67.9%)として得た。MS:m/e 861.3[M+H]。
【0331】
(B)3−({1−[3−((2R)−2−アミノ−3−スルホプロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造
【化201】
上記(B)の生成物(70.0mg、0.0814mmol)を2:1のDCM/TFA(1.5mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で30分間反応させた。その溶液を減圧下で濃縮し、得られた琥珀色の油状物を50%ACN(25mL)に溶解し、凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(70.8mg、99.5%)として得た。MS:m/e 761.2[M+H]。高分解能MS(C32H41N8O10S2 [M+H]として)計算値:761.2387、実測値:761.2393。
【0332】
(C)3−[(1−{3−[(2R)−3−スルホ−2−(2−{1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル}アセチルアミノ)プロピル]プロピル}−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ](2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化202】
無水DMF(0.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(20.8mg、0.0228mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.006mL、0.034mmol)、およびHBTU(6.5mg、0.0171mmol)を窒素下に周囲温度で5分間撹拌し、無水DMF(0.5mL)に溶解した上記(B)の生成物(10.0mg、0.0114mmol)およびDIEA(0.006mL、0.034mmol)で処理した。周囲温度で24時間撹拌を続けた後、反応系を水(3.0mL)で希釈し、濃水酸化アンモニウム(0.003mL)で処理し、さらに10分間撹拌した。その溶液を0.1N HCl(6.0mL)でpH3に調節し、10%ACN(5.5mL)でさらに希釈した。この溶液をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。36.0分に流出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(12.0mg、68.3%)として得た。MS:m/e 1315.6[M+H]。
【0333】
(D)3−({1−[3−((2R)−3−スルホ−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}プロピル)プロピル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)}カルボニルアミノ)(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
95/5のTFA/Et3SiH(1.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(12.0mg、0.00778mmol)を窒素下に周囲温度で18時間撹拌した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。21.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(8.1mg、75.7%)として得た。MS:m/e 1147.3[M+H]。高分解能MS(C48H67N12O17S2 [M+H]として)計算値:1147.4189、実測値:1147.418。
【0334】
実施例 36
3−{[1−(3−{2−[(6−{[(1E)−1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル]アミノ}(3−ピリジル))カルボニルアミノ](2R)−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の合成
【化203】
無水DMF(0.5mL)に溶解した実施例35(B)の生成物(10.0mg、0.0101mmol)、DIEA(0.007mL、0.040mmol)、および2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(5.3mg、0.0120mmol)を窒素雰囲気下に周囲温度で48時間静置した。2−(2−アザ−2−((5−((2,5−ジオキソピロリジニル)カルボニル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸(2.0mg、0.00455mmol)を追加し、撹拌をさらに48時間続けた。DMFを減圧下で除去し、残渣をVydac C−18(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの0.9%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。30.0分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(2.5mg、23.3%)として得た。MS:m/e 1064.3[M+H]。高分解能MS(C45H50N11O14S3 [M+H]として)計算値:1064.27005、実測値:1064.272。
【0335】
実施例 37
3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の合成
【化204】
(A)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸の製造
【化205】
無水DMF(1.0mL)に溶解した実施例35(B)の生成物(38.0mg、0.0434mmol)、DIEA(0.015mL,0.0869mmol)、および実施例30(A)の生成物(10.9mg、0.0202mmol)を窒素下に周囲温度で48時間撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた琥珀色油状物をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから36%ACNへの0.68%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。36.1分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(13.5mg、38.6%)として得た。MS:m/e 1732.4[M+H]、1632.2[M+H−Boc]。
【0336】
(B)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−アミノブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・トリフルオロ酢酸塩の製造.
【化206】
上記(A)の生成物(13.5mg、0.00779mmol)を50/50のTFA/DCM(1.0mL)に溶解し、窒素下に周囲温度で45分間反応させた。その溶液を減圧下で濃縮したところ、標題の化合物を淡い琥珀色の油状物として得た。MS:m/e 1633.3[M+H]。
【0337】
(C)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス[(tert−ブトキシカルボニル)メチル]シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
【化207】
無水DMF(0.5mL)に溶解した2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(((tert−ブチル)オキシカルボニル)メチル)シクロドデシル)酢酸(15.0mg、0.0164mmol)(DM−7003に記載の化合物)、DIEA(0.004mL)、およびHBTU(4.7mg、0.0124mmol)を窒素下に周囲温度で8分撹拌し、無水DMF(0.5mL)に溶解した上記(B)の生成物(0.00779mmol)およびDIEA(0.004mL)で処理した。その溶液を周囲温度で24時間撹拌し、0.1N NaOH(0.33mL)で処理し、さらに5分間撹拌し、0.1N HCl(0.60mL)でpH3に調節した。この溶液を水(4.5mL)で希釈し、Vydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む9%ACNから49.5%ACNへの1.01%/分の勾配(流速20mL/分)を使って、直接精製した。26.7分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(7.0mg、37.2%)として得た。MS:m/e 1094.4[M+2H]。高分解能MS(C97H136N21O29S4 [M+H]として)計算値:2186.8696、実測値:2186.867。
【0338】
(D)3−{[1−(3−{(2R)−2−[4−(N−{(1R)−1−[N−(3−{3−[N−((2S)−2−カルボキシ−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}エチル)カルバモイル]−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソヒドロキノリル}プロピル)カルバモイル]−2−スルホエチル}カルバモイル)(2S)−2−{2−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]アセチルアミノ}ブタノイルアミノ]−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸・ビス(トリフルオロ酢酸)塩の製造
95/5のTFA/Et3SiH(1.0mL)に溶解した上記(C)の生成物(7.0mg、0.00290mmol)を窒素下で3時間加熱還流した。その溶液を減圧下で濃縮し、油状の残渣をVydac C−18カラム(22×250mm)でのHPLCにより、0.1%TFAを含む0%ACNから36%ACNへの1.2%/分の勾配(流速20mL/分)を使って精製した。26.5分に溶出する主生成物ピークを凍結乾燥したところ、標題の化合物を無色の固体(4.5mg、66.1%)として得た。高分解能MS(C85H112N21O29S4 [M+H]として)計算値:2018.6818、実測値:2018.683。
【0339】
実施例 38
実施例29の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例29の結合体70μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μl)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:87.9%(2つの異性体の合計)。保持時間:12.5、13.1分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表8】
【0340】
実施例 39
実施例30の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、240μlの酢酸アンモニウム緩衝液(0.5M、pH4.7)に溶解した実施例30の結合体120μgを加え、次に20μLのH2Oに溶解したゲンチジン酸(ナトリウム塩)2mgと、0.05N HCl中のIn−111(比活性:52μg/mCi)2.3mCi(10μL)とを加えた。その反応混合物を100℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:94.7%(2つの異性体の合計)。保持時間:16.6および17.3分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表9】
【0341】
実施例 40
実施例31の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例31の結合体70μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μL)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:92.2%。保持時間:12.9分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表10】
【0342】
実施例 41
実施例33の結合体のIn−111錯体の合成
遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、140μlの0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.8)に溶解した実施例33の結合体107μgを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム塩2mgと、0.05M HCl中のIn−111 2.6mCi(7μL)とを加えた。その反応混合物(比活性)を85℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:77.9%。保持時間:17.8分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:アセトニトリル
検出器:IN−USβ−ram、および波長220nmのUV
勾配
【表11】
【0343】
実施例 42
実施例34の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付きオートサンプラーバイアルに、50μlの酢酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例34の結合体25μgとゲンチジン酸ナトリウム塩1.0mgとを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性21μg/mCi)1.2mCi(5μL)を加えた。その反応混合物を80℃で45分間加熱し、HPLCおよびITLCで分析した。HPLCによる収率:93.5%。保持時間:16.7分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表12】
【0344】
実施例 43
実施例35の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き1ccオートサンプラーバイアルに、100μLのクエン酸アンモニウム緩衝液(0.4M、pH4.7)に溶解した実施例35の結合体40〜50μgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(比活性25μg/mCi)2mCi(5μL)を加えた。その反応混合物を90〜100℃で30分間加熱し、HPLCで分析した。収率:95%。保持時間:12.5分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表13】
【0345】
実施例 44
実施例37の結合体のIn−111錯体の合成
鉛遮蔽された圧着キャップ付き2ccオートサンプラーバイアルに、300μLのクエン酸アンモニウム緩衝液(0.3M、pH4.8)に溶解した実施例37の結合体150μgを加え、次に0.05N HCl中のIn−111(NEN;比活性33μg/mCi)4.5mCi(25μL)を加えた。その反応混合物を100℃で20分間加熱し、HPLCで分析した。収率:80%。保持時間:21分。
HPLC法:
カラム:Zorbax Rx C18、25cm×4.6mm
カラム温度:周囲温度
流速:1.0ml/分
溶媒A:25mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6
溶媒B:アセトニトリル
検出器:ヨウ化ナトリウム(NaI)放射線測定プローブ、および波長220nmのUV 勾配
【表14】
【0346】
実施例 45 〜 51
実施例30、31、34、35および37の結合体のY−90およびLu−177錯体の合成
きれいな密封5mLバイアルに、適当な結合体の溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0〜8.0)中、200μg/mL)0.5〜1.0mLを加え、次にゲンチジン酸ナトリウム溶液(0.5M酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0〜8.0)中、10mg/mL)0.05mL、および0.05N HClに溶解した90YCl3または177LuCl3 10〜40μL(10〜20mCi)を加えた。その反応混合物を100℃で5〜10分間加熱した。室温に冷却した後、得られた溶液の試料をHPLCおよびITLCで分析した。
【表15】
【0347】
HPLC法A:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、85%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および15%B(アセトニトリル)から20分で75%Aおよび25%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法B:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、90%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および10%B(アセトニトリル)から20分で80%Aおよび20%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法D:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、87%A(25mMリン酸緩衝液pH6.0)および13%B(アセトニトリル)から20分で86%Aおよび14%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法F:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、92%A(25mM酢酸アンモニウム緩衝液pH=6.8)および8%B(アセトニトリル)から20分で90%Aおよび10%Bまで変化する勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
HPLC法G:逆相C18 Zorbaxカラム(4.6mm×25cm、孔径80Å)を、0分から20分まで、87%A(25mM酢酸アンモニウム緩衝液pH=6.8)および13%B(アセトニトリル)の無勾配移動相と共に、1.0mL/分の流速で使用するHPLC法。
【0348】
実施例 52
99mTc(3−{[1−(3−{2−[(6−(ジアゼニド)(3−ピリジル))カルボニルアミノ](2R)−3−スルホプロピル}プロピル)−7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−4−オキソ(3−ヒドロキノリル)]カルボニルアミノ}(2S)−2−{[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]アミノ}プロパン酸)(トリシン)(TPPTS)の合成
4.84mgのTPPTS、6.3mgのトリシン、40mgのマンニトール、コハク酸緩衝液(pH4.8)、および0.1%プルロニックF−64界面活性剤を含む凍結乾燥バイアルに、注射用滅菌水1.1mL、脱イオン水中または50%エタノール水溶液中の実施例36の結合体0.2mL(20μg)、および食塩水中の99mTcO4 −(50±5mCi)0.2mLを加えた。この復元したキットを100℃の水浴で15分間加熱し、室温で10分間冷ました。反応混合物の試料をHPLCで分析した。収率は89.0%、保持時間は12.8分および13.2分(2つの異性体)だった。
HPLC法:
カラム:Zorbax C18、25cm×4.6mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.0
溶媒B:100%CH3CN
勾配:20分で0%Bから25%Bまで。
【0349】
(有用性)
本発明の医薬は、患者の血管新生腫瘍脈管構造、治療的心血管血管新生、およびビトロネクチン受容体の発現が関係する心臓異常の撮像、または患者の癌の処置に役立つ。ガンマ線または陽電子を放出する同位体を構成成分とする本発明の放射性医薬は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセス、例えば癌、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、血管形成術後の血管の再狭窄、および創傷治癒、ならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶および心筋梗塞などの撮像に役立つ。β粒子、α粒子またはオージェ電子を放出する同位体を構成成分とする本発明の放射性医薬は、血管新生新脈管構造部位に細胞毒性量の放射線を送達することによって、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスを処置するのに役立つ。癌の処置は、放射性医薬を全身投与して腫瘍に細胞毒性線量をもたらすことによって達成される。
【0350】
ガドリニウム、ジスプロシウム、鉄、およびマンガンから選択される1または複数の常磁性金属イオンを構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞の磁気共鳴撮像(MRI)用の造影剤として有用である。
【0351】
原子番号20以上の1または複数の重原子を構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞のX線撮像用の造影剤として有用である。
【0352】
エコー源性ガスを含む界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物は、血管新生新脈管構造が関与する病理学的プロセスならびにアテローム斑、心筋再灌流傷害、心筋虚血、心筋気絶または心筋梗塞の超音波撮像用の超音波造影剤として有用である。
【0353】
代表的な本発明の化合物を以下のインビトロアッセイおよびインビボモデルで試験したところ、活性であることがわかった。
【0354】
固定化ヒト胎盤αvβ3受容体アッセイ
[I−125]ビトロネクチンを使ってアッセイ条件を開発し、検証した。アッセイの検証には、受容体数(Bmax)およびKd(親和性)を決定するスキャッチャード型解析(n=3)を含めた。アッセイ形式は、細胞をまず10nMおよび100nMの最終濃度で予備スクリーニングした後、IC50を決定するというものである。3つの標品(ビトロネクチン、抗αvβ3抗体LM609、および抗αvβ5抗体P1F6)および5つの参考ペプチドを評価して、IC50を決定した。簡単に述べると、この方法では、前もって単離しておいた受容体を96ウェルプレートで固定化し、一晩インキュベートする。受容体は正常新鮮非感染(HIV、B型肝炎、C型肝炎、梅毒およびHTLVフリー)ヒト胎盤から単離した。組織を溶解し、組織片を遠心分離によって除去した。溶解液を濾過した。受容体は、固定化αvβ3抗体を使ったアフィニティークロマトグラフィーによって単離した。次に、プレートを洗浄緩衝液で3回洗浄する。ブロッキング緩衝液を加え、プレートを室温で120分間インキュベートする。この間に、被験化合物と[I−125]ビトロネクチンとをレザバープレート中で前もって混合しておく。ブロッキング緩衝液を除去し、化合物混合物をピペットで移す。競合は室温で60分間行なう。次に、未結合の物質を除去し、ウェルを分離し、ガンマシンチレーションによってカウントする。
【0355】
オンコマウス(Oncomouse(登録商標))の撮像
この試験ではc−NeuオンコマウスとFVBマウスとを同時に対照として使用する。マウスをペントバルビタールで麻酔し、約0.5mCiの放射性医薬を注射する。注射に先立って、各オンコマウスの腫瘍位置を記録し、キャリパーで腫瘍径を測定する。マウスの腹側または背側が撮像されるように、マウスをカメラヘッドの上に置く。256×256マトリックスおよび2倍ズームを使って、5分動態像を2時間わたって逐次取得する。試験が完了したら、頸動脈唾液腺下の頚部で、標的関心領域(ROI)である腫瘍とバックグラウンド部位を区切ることによって、画像を評価する。
【0356】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、対照マウスにおける腫瘍の成長速度と本発明の放射性医薬を投与したマウスにおける腫瘍の成長速度を監視することによって評価することができる。
【0357】
このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0358】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0359】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0360】
ウサギマトリゲルモデル
このモデルは、マウスにおける血管新生の研究を目的とするマトリゲルモデルを応用したものである。マトリゲル(Becton & Dickinson、米国)はラミニン、コラーゲンIV、エンタクチン、HSPGおよび他の成長因子に富む基底膜である。bFGF[500ng/ml]またはVEGF[2μg/ml]などの成長因子と組み合わせてマウスの腹部中央に皮下注射すると、これは固化してゲルになり、4〜8日以内に注射部位での血管新生を刺激する。このウサギモデルでは、ニュージーランドホワイトウサギ(2.5〜3.0kg)に2.0mlのマトリゲルと、1μgのbFGFおよび4μgのVEGFとを注射する。7日後に放射性医薬を注射し、画像を得る。
【0361】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、対照マウスにおける腫瘍の成長速度と本発明の放射性医薬を投与したマウスにおける腫瘍の成長速度を監視することによって評価することができる。
【0362】
このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0363】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0364】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0365】
イヌ自然発生腫瘍モデル
自然発生乳腫瘍を持つ成犬をキシラジン(20mg/kg)/アトロピン(1ml/kg)で鎮静させた。鎮静してから、ケタミン(5mg/kg)/ジアゼパム(0.25mg/kg)を挿管することにより、イヌを完全に麻酔した。ケタミン(3mg/kg)/キシラジン(6mg/kg)を必要に応じて調節しながら化学的拘束を続けた。試験中、必要な場合は、気管内チューブを通して、イヌに大気による人工呼吸(12回/分、25ml/kg)を施した。末梢静脈に20G I.V.カテーテルを挿入して、一方は化合物の注入口とし、他方は血液試料の抜き取り用とした。肢誘導によって生成する第II誘導心電図からトリガーされるカルジオタコメーター(Biotech、Grass、マサチューセッツ州クインシー)を使って心拍数とEKGをモニターした。血液試料は、一般的には、約10分(対照)、注入終了時(1分)、15分、30分、60分、90分、および120分に採取して、全血細胞数を決定し、カウントする。放射性医薬用量は300μCi/kgを静脈内ボーラスとして投与し、食塩水でフラッシュした。パラメーターはポリグラフ記録計(Model 7E、Grass)で連続的に10mm/分または10mm/秒の紙送り速度でモニターした。
【0366】
側面の撮像を、256×256マトリックス、ズームなし、5分動態像で2時間行なった。既知の線源を像面に入れて(20〜90μCi)、関心領域(ROI)取込みを評価した。画像を注射の24時間後にも取得して、腫瘍における化合物の貯留を決定する。取込みは、ROI/線源について内接領域中の総カウントの割合をとり、既知のμCiを掛けることによって決定される。結果はROIのμCiである。
【0367】
このモデルは、β粒子、α粒子、またはオージェ電子を放出する同位体を構成要素とする本発明の放射性医薬の有効性を評価するためにも使用することができる。適当な量の放射性医薬を投与する。腫瘍への取込みは、同時発生する撮像可能なガンマ線放出で同位体の撮像を行なうことによって非侵襲的に定量するか、または腫瘍を切除し、標準的技術で放射能の存在量をカウントすることによって定量することができる。放射性医薬の治療効果は、腫瘍のサイズを経時的に監視することによって評価することができる。このモデルは、常磁性金属を構成要素とする本発明の化合物を、MRI造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量の常磁性化合物を投与した後、動物全体を市販の磁気共鳴撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0368】
このモデルは、重原子を構成要素とする本発明の化合物を、X線造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のX線吸収化合物を投与した後、動物全体を市販のX線撮像装置に入れて、腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0369】
このモデルは、エコー源性ガスを含有する界面活性剤マイクロスフェアを構成要素とする本発明の化合物を、超音波造影剤として評価するためにも使用することができる。適当な量のエコー源性化合物を投与した後、腫瘍の近傍に保持した超音波プローブを使って動物中の腫瘍を撮像することができる。造影剤の有効性は、造影剤を投与していない動物から得られる画像との比較によって容易に知ることができる。
【0370】
本発明の診断用放射性医薬、磁気共鳴、X線および超音波造影剤を評価するために使用することができる心血管疾患モデルはJ.Nucl.Cardiol.,1998,5,167−83に概説されている。アテローム硬化については確立されたウサギモデルがいくつかある。あるモデルでは、横隔膜下腹部大動脈のバルーン脱内皮で再狭窄損傷をシミュレートすることによって、平滑筋を優勢に増殖させる。もう一つのモデルでは、バルーン脱内皮後の高コレステロール食によって、進行したヒトアテローム斑をシミュレートする。うっ血性心不全のモデルはAm.J.Physiol.,1998,274,H1516−23に記載されている。一般的には、ヨークシャーブタを、3週間にわたって240拍/分の速い心房ぺーシングにかける群と、シャム対照群とに無作為に割り当てる。ブタには計器を常時取付けて、意識下で左心室機能を測定する。ブタを麻酔する。シールドした刺激電極を左心房に縫い合わせ、改良したプログラマブルペースメーカーに接続し、皮下ポケットに設置する。心膜を緩く閉じ、開胸部を閉じ、胸腔の空気を排出する。7〜10日の回復期間後に、速いぺーシングを施すことにした動物のペースメーカーを作動させる。動物を鎮静させ、ペースメーカーを停止する(ぺーシング群のみ)。30分の安定化期間後に、放射標識化合物を注射することによって、LVの機能および形状の指標を(心エコー検査により、対照として)決定する。生体分布を調べるために、動物を麻酔し、心臓を摘出し、LV尖部および心室中央部を評価する。
【0371】
可逆的冠動脈閉塞および再灌流のラットモデルはMcNultyら,J.Am.Physiol.,1996,H2283−9に記載されている。
【0372】
刊行物、特許、特許出願および特許文書は全て、個別に明示していなくても、参考文献として本明細書の一部を構成するものとする。ここでは様々な具体的かつ好ましい態様および技術に関して本発明を説明した。しかし、本発明の精神および範囲内で、多くの改変および変更を加えうると理解すべきである。
【0373】
上の説明に照らせば、本発明には、明らかに、数多くの変更および改変が可能である。したがって、本発明は、本願特許請求の範囲内で、本明細書に具体的に説明した方法とは異なる方法で実施することができると理解すべきである。
Claims (57)
- 下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩、ならびに抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩、ならびに医薬的に許容できる担体を含む癌処置用キット。
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
R1eは
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシルで置換されたC1−5アルキル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される] - 該キットが複数の独立した容器を含み、前記容器の少なくとも1つが抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される1または複数の薬剤またはその医薬的に許容できる塩ならびに医薬的に許容できる担体を含み、もう一つの前記容器が下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を含む請求項1に記載のキット。
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
R1eは
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される] - 抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン(ribomustin)、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン(nitracrine)、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン(fotemustine)、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム(elliptinium acetate)、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル(drogenil)、ブトシン(butocin)、カルモフール、ラゾキサン(razoxane)、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール(mitolactol)、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン(prednimustine)、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス(denileukin diftitox)、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子(leutinizing hormone releasing factor)からなる群より選択される請求項1に記載のキット。
- 抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、およびリスリドからなる群より選択される請求項1に記載のキット。
- 抗癌剤が、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、およびフォルメスタンからなる群より選択される請求項1に記載のキット。
- 抗癌剤が、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される請求項1に記載のキット。
- 放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される請求項1に記載のキット。
- Qが下記式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である請求項1に記載のキット。
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1eと−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される] - R1eが
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、請求項1に記載のキット。 - Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される請求項1に記載のキット。 - 前記化合物が、群:
2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((4−(4−(((3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル)アセチルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)アミノ)スルホニル)フェニル)フェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロピル)−7−(((1−ヒドロキシイミダゾール−2−イル)アミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
3−((1−(3−(3−(N−(3−(2−(2−(3−((6−((1−アザ−2−(2−スルホフェニル)ビニル)アミノ)(3−ピリジル))カルボニルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロピル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)プロパン酸、
2−(2−アザ−2−(5−(N−(1,3−ビス(3−(2−(2−(3−(3−(N−(3−(3−(N−(3−カルボキシ−2−(((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ)エチル)カルバモイル)−7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−4−オキソヒドロキノリル)プロピル)カルバモイル)プロパノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)(2−ピリジル))アミノ)ビニル)ベンゼンスルホン酸、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシルアセチルアミノ)−6−(2−(ビス(ホスホノメチル)アミノ)アセチルアミノ)ヘキサノイルアミノ)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸結合体、
2−(((4−(3−(N−(3−(2−(2−(3−(2−(2−((2−((2−(ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)エチル)(カルボキシメチル)アミノ)アセチルアミノ)−3−スルホプロピル)プロポキシ)エトキシ)エトキシ)プロピル)カルバモイル)プロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル)スルホニル)アミノ)−3−((7−((イミダゾール−2−イルアミノ)メチル)−1−メチル−4−オキソ(3−ヒドロキノリル))カルボニルアミノ)プロパン酸、
- 該キットが1または複数の補助配位子および還元剤をさらに含む請求項1に記載のキット。
- 補助配位子がトリシンおよびTPPTSである請求項12に記載のキット。
- 還元剤がスズ(II)である請求項12に記載のキット。
- 抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩と、
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含む放射性医薬から成る治療用放射性医薬組成物であって、前記ターゲティング部分が0〜1個の連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であることを特徴とする治療用放射性医薬組成物。 - 抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される請求項15に記載の治療用放射性医薬組成物。
- 放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2−メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1−アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される請求項15に記載の治療用放射性医薬組成物。
- 金属が、群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択され、かつ連結基が非ペプチドターゲティング部分とキレーターの間に存在する請求項15に記載の治療用放射性医薬組成物。
- ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ受容体がαvβ3またはαvβ5である請求項18に記載の治療用放射性医薬組成物。
- 放射性医薬が、
a)群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される金属、および
b)下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、請求項15に記載の治療用放射性医薬組成物。
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
R1eは
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される] - Qが下記式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である請求項20に記載の治療用放射性医薬組成物。
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される] - R1eが
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
請求項20に記載の治療用放射性医薬組成物。 - Qが、群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−I−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−((ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される請求項20に記載の治療用放射性医薬組成物。 - 放射性同位体が153Smである請求項18に記載の組成物。
- 放射性同位体が177Luである請求項18に記載の組成物。
- 放射性同位体が90Yである請求項18に記載の組成物。
- 患者の癌を処置する方法であって、当該処置を必要とする患者に
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分が連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分が血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される治療用放射性医薬またはその医薬的に許容できる塩と、抗癌剤および放射線増感剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤またはその医薬的に許容できる塩とを投与することから成る処置法。 - 治療用放射性医薬および薬剤の投与が同時に行なわれる請求項29に記載の処置法。
- 治療用放射性医薬および薬剤の投与が逐次的に行なわれる請求項29に記載の処置法。
- 癌が、肺、乳房、卵巣、胃、膵臓、喉頭、食道、精巣、肝臓、耳下腺、胆道、結腸、直腸、子宮頚、子宮、子宮内膜、腎臓、膀胱、前立腺、甲状腺の癌腫、扁平細胞癌、腺癌、小細胞癌、メラノーマ、グリオーマ、および神経芽細胞腫からなる群より選択される請求項29に記載の処置法。
- 抗癌剤が、マイトマイシン、トレチノイン、リボムスチン、ゲムシタビン、ビンクリスチン、エトポシド、クラドリビン、ミトブロニトール、メトトレキセート、ドキソルビシン、カルボコン、ペントスタチン、ニトラクリン、ジノスタチン、セトロレリクス、レトロゾール、ラルチトレキセド、ダウノルビシン、ファドロゾール、フォテムスチン、チマルファシン、ソブゾキサン、ネダプラチン、シタラビン、ビカルタミド、ビノレルビン、ベスナリノン、アミノグルテチミド、アムサクリン、プログルミド、酢酸エリプチニウム、ケタンセリン、ドキシフルリジン、エトレチネート、イソトレチノイン、ストレプトゾシン、ニムスチン、ビンデシン、フルタミド、ドロゲニル、ブトシン、カルモフール、ラゾキサン、シゾフィラン、カルボプラチン、ミトラクトール、テガフール、イホスファミド、プレドニムスチン、ピシバニール、レバミゾール、テニポシド、インプロスルファン、エノシタビン、リスリド、オキシメトロン、タモキシフェン、プロゲステロン、メピチオスタン、エピチオスタノール、フォルメスタン、インターフェロンα、インターフェロン2α、インターフェロンβ、インターフェロンγ、コロニー刺激因子−1、コロニー刺激因子−2、デニロイキン・ジフチトクス、インターロイキン−2、および黄体形成ホルモン放出因子からなる群より選択される請求項29に記載の処置法。
- 放射線増感剤が、2−(3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−N−(2メトキシエチル)アセタミド、N−(3−ニトロ−4−キノリニル)−4−モルホリンカルボキサミジン、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1,4−ジオキシド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロイミダゾール−1−アセタミド、1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−3−(1−ピペリジニル)−2−プロパノール、および1−(2−ニトロ−1−イミダゾリル)−3−(1− アジリジノ)−2−プロパノールからなる群より選択される請求項29に記載の処置法。
- 抗癌剤が化学療法剤である請求項29に記載の処置法。
- 投与が注射または注入によって行なわれる請求項29に記載の処置法。
- 治療用放射性医薬が
a)金属、
b)前記金属をキレートすることができるキレーター、および
c)ターゲティング部分
を含み、前記ターゲティング部分は連結基を介してキレーターに結合しており、前記ターゲティング部分は血管新生時にアップレギュレートされる受容体に結合するキノロン系非ペプチド化合物であり、かつ前記金属が群:33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される、請求項29に記載の処置法。 - ターゲティング部分がキノロン系非ペプチド化合物であり、受容体がαvβ3またはαvβ5である請求項37に記載の処置法。
- 治療用放射性医薬が、
a)33P、125I、186Re、188Re、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、212Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、67Cu、105Rh、111Ag、および192Irから選択される放射性同位体、および
b)下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩
を含む、請求項37に記載の処置法。
(Q)d−Ln−Chまたは(Q)d−Ln−(Ch)d’ (I)
[式中、Qは式(II):
R1eは
Aeは−CH2−または−N(R10e)−であり、
A1eおよびBeは独立して−CH2−または−N(R10e)−であり、
Deは−N(R1Oe)−または−S−であり、
Ee−Feは−C(R2e)=C(R3e)−または−C(R2e)2C(R3e)2−であり、
Jeは−C(R2e)−または−N−であり、
Ke、LeおよびMeは独立して−C(R2e)−または−C(R3e)−であり、
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−(CH2)neN(R12)(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−(CH2)neC(=O)(CH2)me−、−(CH2)neS(O)pe(CH2)me−、−(CH2)neNHNH(CH2)me−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、−C(=O)N(R10e)−、および−N(R10e)S(O)pe−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
Weは−C(=O)−N(R10e)−(C1−C3アルキレン)−であって、このアルキレン基はR8eおよびR9eで置換されており、
R8eおよびR9eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C3−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から独立して選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、(C1−C10アルキル)カルボニル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択されるか、
あるいは、R10eおよびR11eが(−NR10eR11eのように)どちらも同じ窒素原子上の置換基である場合には、R10eおよびR11eは、それらが結合している窒素原子と共に全体として、3−アザビシクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、および1−ピペラジニルから選択される複素環(この複素環は、C1−C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C3−C7シクロアルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリール(C1−C4アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、およびアリールスルホニルから選択される0〜3個の置換基で置換されている)を形成してもよく、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、−C(=O)NHSO2NHR18be、−SO2R18ae、−SO2N(R18be)2、および−SO2NHC(=O)OR18beから選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
Yeは、−COR20e、−SO3H、−PO3H、−CONHNHSO2CF3、−CONHSO2R18ae、−CONHSO2NHR18be、−NHCOCF3、−NHCONHSO2R18ae、−NHSO2R18ae、−OPO3H2、−OSO3H、−PO3H2、−SO2NHCOR18ae、−SO2NHCO2R18ae、
meは0〜2、
neは0〜4、
peは0〜2、
reは0〜2
(ただし、neおよびmeは、R1eとYeをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
d’は1〜100であり、
Lnは式:
((W)h−(CR6R7)g)x−(Z)k−((CR6aR7a)g’−(W)h’)x’
を持つ連結基であり、
Wは、出現するごとに、群:O、S、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、SO2NH、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、PO3H、0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜3個のR10で置換されたアリール、0〜3個のR10で置換されたベンジル、および0〜3個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
R10は、出現するごとに、群:Chへの結合、COOR11、C(=O)NHR11、NHC(=O)R11、OH、NHR11、SO3H、PO3H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜3個のR11で置換されたアリール、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルコキシ、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR11で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択され、
R11は、出現するごとに、群:H、−OPO3H2、−OSO3H、0〜1個のR12で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR12で置換されている5〜10員複素環系、0〜1個のR12で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアルキレングリコール、0〜1個のR12で置換された炭水化物で置換されたC1−5アルキル、0〜1個のR12で置換されたシクロデキストリン、0〜1個のR12で置換されたアミノ酸、0〜1個のR12で置換されたポリカルボキシアルキル、0〜1個のR12で置換されたポリアザアルキル、0〜1個のR12で置換されたペプチド(このペプチドは2〜10個のアミノ酸を構成要素とする)、3,6−O−ジスルホ−β−D−ガラクトピラノシル、ビス(ホスホノメチル)グリシン、およびChへの結合から独立して選択され、
R12はChへの結合であり、
kは、0、1、および2から選択され、
hは、0、1、および2から選択され、
h’は、0、1、および2から選択され、
gは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
g’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
sは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
t’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、
xは、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
x’は、0、1、2、3、4、5、および6から選択され、
Chは、群:
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、O、OH、PR13、PR13R14、P(O)R15R16、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC1−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R15およびR16は、群:Lnへの結合、−OH、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、0〜3個のR17で置換されたヘテロシクロ−C1−10アルキル(このヘテロシクロ基は、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系である)、0〜3個のR17で置換されたC6−10アリール−C1−10アルキル、0〜3個のR17で置換されたC1−10アルキル−C6−10アリール−、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から、それぞれ独立して選択され、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CHO、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−SR18、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、N02、−C(=O)NHOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、2−(1−モルホリノ)エトキシ、C1−C5アルキル、C2−C4アルケニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキルメチル、C2−C6アルコキシアルキル、0〜2個のR18で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、C1−C6アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C6アルコキシ、ハライド、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチルから独立して選択され、
Pgはチオール保護基であり、
R20およびR21は、群:H、C1−C10アルキル、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C10 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR23で置換された不飽和C3−10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:H、R24、0〜3個のR24で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルケニル、0〜3個のR24で置換されたC2−C10アルキニル、0〜3個のR24で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR24で置換されている5〜10員複素環系、ならびに0〜3個のR24で置換されたC3−C10炭素環から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
aおよびbは存在してもよい二重結合の位置を表し、nは0または1であり、
R24は、出現するごとに、群:=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R25、−C(=O)R25、−C(=O)N(R25)2、−N(R25)3 +、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OC(=O)OR25a、−OR25、−OC(=O)N(R25)2、−NR26C(=O)R25、−NR26C(=O)OR25a、−NR26C(=O)N(R25)2、−NR26SO2N(R25)2、−NR26SO2R25a、−SO3H、−SO2R25a、−SR25、−S(=O)R25a、−SO2N(R25)2、−N(R25)2、=NOR25、−C(=O)NHOR25、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R25、R25a、およびR26は、出現するごとに、群:水素およびC1−C6アルキルから、それぞれ独立して選択される] - Qが下記式(IV)の化合物(その立体異性体もしくはその立体異性体の混合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはプロドラッグ型を含む)である請求項39に記載の処置法。
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−(CH2)neO(CH2)me−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、−NHC(=O)(CH2)ne−、および−C(=O)N(R10e)−から選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eは、H、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17R18be、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルケニル、0〜1個のR6eで置換されたC2−C10アルキニル、0〜1個のR6eで置換されたC3−C8シクロアルキル、0〜1個のR6eで置換されたC5−C6シクロアルケニル、(C1−C10アルキル)カルボニル、C3−C10シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、0〜3個のR6eで置換されたフェニル、0〜3個のR6eで置換されたナフチル、1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環から選択され、
R9eは、0〜1個のR6eで置換されたC1−C10アルキル、0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルコキシ、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C6アルキル)カルボニル、アリール(C1−C6アルキル)、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R6eは、H、C1−C10アルキル、ヒドロキシ、C1−C10アルコキシ、ニトロ、C1−C10アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)peR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、アリール、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C8アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、C1−C6アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシメチル、メトキシフェニルジフェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメチル、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、(C1−C6アルキル)アミノカルボニル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、C1−C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1−C6アルキル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1−C6アルキル)スルホニル、アリールオキシカルボニル、およびアリール(C1−C6アルコキシ)カルボニル(ここに、前記アリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C6アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C6アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C10アルキルオキシ、C3−C11シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、(C3−C11シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2、
neは0〜4、かつ
peは0〜2(ただし、neおよびmeは、式(IV)中のR1と−COR20eをつなぐ原子の数が8〜14の範囲になるように選択されるものとする)であり、
dは1、2、3、4、および5から選択され、
d’は1〜50であり、
Wは、出現するごとに、群:O、NH、NHC(=O)、C(=O)NH、NR8C(=O)、C(=O)NR8、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、NHC(=S)NH、NHC(=O)NH、SO2、(OCH2CH2)s 、(CH2CH2O)s’、(OCH2CH2CH2)s’’、(CH2CH2CH20)t、および(aa)t’から独立して選択され、
aaは、出現するごとに独立して、アミノ酸であり、
Zは、群:0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜1個のR10で置換されている5〜10員複素環系から選択され、
R6、R6a、R7、R7a、およびR8は、出現するごとに、群:H、=O、COOH、SO3H、0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルキル、0〜1個のR10で置換されたアリール、0〜1個のR10で置換されたベンジル、および0〜1個のR10で置換されたC1−C5アルコキシ、NHC(=O)R11、C(=O)NHR11、NHC(=O)NHR11、NHR11、R11、およびChへの結合から独立して選択され、
kは0または1であり、
sは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
s’’は、0、1、2、3、4、および5から選択され、
tは、0、1、2、3、4、および5から選択され、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、およびA8は、出現するごとに、群:NR13、NR13R14、S、SH、S(Pg)、OH、およびLnへの結合から独立して選択され、
Eは、結合、CH、または出現するごとに群:0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、0〜3個のR17で置換されたC3−10シクロアルキル、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系から独立して選択されるスペーサー基であり、
R13およびR14は、群:Lnへの結合、水素、0〜3個のR17で置換されたC1−C10アルキル、0〜3個のR17で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR17で置換されている5〜10員複素環系、ならびに電子(ただし、R13またはR14の一方が電子である場合は他方も電子であるものとする)から、それぞれ独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は一体となって=C(R20)(R21)を形成し、
R17は、出現するごとに、群:Lnへの結合、=O、F、Cl、Br、I、−CF3、−CN、−CO2R18、−C(=O)R18、−C(=O)N(R18)2、−CH2OR18、−OC(=O)R18、−OC(=O)OR18a、−OR18、−OC(=O)N(R18)2、−NR19C(=O)R18、−NR19C(=O)OR18a、−NR19C(=O)N(R18)2、−NR19SO2N(R18)2、−NR19SO2R18a、−SO3H、−SO2R18a、−S(=O)R18a、−SO2N(R18)2、−N(R18)2、−NHC(=S)NHR18、=NOR18、−C(=O)NHNR18R18a、−OCH2CO2H、および2−(1−モルホリノ)エトキシから独立して選択され、
R18、R18a、およびR19は、出現するごとに、群:Lnへの結合、H、およびC1−C6アルキルから独立して選択され、
R20およびR21は、群:H、C1−C5アルキル、−CO2R25、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルケン、0〜3個のR23で置換されたC2−C5 1−アルキン、0〜3個のR23で置換されたアリール、ならびにN、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含みかつ0〜3個のR23で置換されている不飽和5〜10員複素環系から独立して選択されるか、
あるいは、R20およびR21は、それらが結合している二価炭素基と共に全体として、
R22およびR23は、群:HおよびR24から独立して選択されるか、
あるいは、R22、R23は、全体として、N、S、およびOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系または縮合芳香族系を形成し、
R24は、出現するごとに、群:−CO2R25、−C(=O)N(R25)2、−CH2OR25、−OC(=O)R25、−OR25、−SO3H、−N(R25)2、および−OCH2CO2Hから独立して選択され、
R25は、出現するごとに、群:HおよびC1−C3アルキルから独立して選択される] - R1eが
R2eおよびR3eは、H、C1−C4アルコキシ、NR11eR12e、ハロゲン、NO2、CN、CF3、C1−C6アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール(C1−C6アルキル)−、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニル、および0〜4個のR7eで置換されたアリールから独立して選択されるか、
あるいは、R2eおよびR3eが隣接する原子上の置換基である場合には、R2eおよびR3eは、それらが結合している炭素原子と共に全体として、5〜7員炭素環式または5〜7員複素環式の芳香族または非芳香族環系(この炭素環または複素環はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3、およびNO2から選択される0〜2個の基で置換されている)を形成することができ、
R2aeは、H、C1−C10アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C11シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C2−C7アルキル)カルボニル、アリールカルボニル、(C2−C10アルコキシ)カルボニル、C3−C7シクロアルコキシカルボニル、C7−C11ビシクロアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリール(C1−C10アルコキシ)カルボニル、C1−C6アルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、アリールカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニル、およびC3−C7シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C4アルコキシ)カルボニルから選択され、
R7eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、(C1−C4アルキル)カルボニル、CO2R18ae、SO2R11e、SO2NR10eR11e、OR10e、およびN(R11e)R12eから選択され、
Ueは、−(CH2)ne−、−NH(CH2)ne−、−N(R10e)C(=O)−、および−NHC(=O)(CH2)neから選択され、
GeはNまたはCR19eであり、
R8eはHであり、
R9eは、H、ニトロ、N(R11e)R12e、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、ヒドロキシ、OR22e、−N(R10e)R11e、−N(R16e)R17e、アリール(C0−C4アルキル)カルボニル、アリール(C1−C4アルキル)、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)、CONR18aeR20e、SO2R18ae、およびSO2NR18aeR20e(ただし上記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基はいずれも、無置換であってもよいし、独立して1〜2個のR7eで置換されていてもよいものとする)から選択され、
R10eは、H、−OH、CF3、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、アリール、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール(C1−C4アルキル)、および0〜2個のR6eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R6eは、H、C1−C4アルキル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、ニトロ、C1−C4アルキルカルボニル、−N(R11e)R12e、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18be、C(=O)R18be、CONR17eR18be、OC(=O)R10e、OR10e、OC(=O)NR10eR11e、NR10eC(=O)R10e、NR10eC(=O)OR21e、NR10eC(=O)NR10eR11e、NR10eSO2NR10eR11e、NR10eSO2R21e、S(O)pR11e、SO2NR10eR11e、ならびに
ハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)meMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されたアリール、ならびに
アリール(C1−C4アルキル)−(このアリールはハロゲン、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキル、CF3、S(O)peMe、および−NMe2から選択される0〜3個の基で置換されている)、ならびに
1〜3個のN、O、またはSヘテロ原子を含みかつ0〜2個のR7eで置換されている飽和、部分飽和または完全不飽和の5〜10員複素環、
から選択され、
R11eは、H、ヒドロキシ、C1−C4アルキル、C3−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、C1−C4アルコキシ、ベンジルオキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)、アダマンチルメチル、および0〜2個のR4eで置換されたC1−C4アルキルから選択され、
R4eは、H、C1−C4アルキル、C3−C7シクロアルキル、C3−C7シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、ヘテロアリール、アリール(C1−C4アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C4アルキル)−(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、Br、CF3、およびNO2からなる群より独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R12eは、H、C1−C4アルキル、(C1−C4アルキル)カルボニル、(C1−C4アルコキシ)カルボニル、フェニル(C1−C4アルキル)−、フェニルスルホニル、フェニルルオキシカルボニル、およびフェニル(C1−C4アルコキシ)カルボニル(ここに、前記フェニル基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ハロ、CF3、およびニトロからなる群より選択される0〜2個の置換基で置換されている)から選択され、
R16eは、−C(=O)OR18ae、−C(=O)R18be、−C(=O)N(R18be)2、−SO2R18ae、および−SO2N(R18be)2から選択され、
R17eは、H、C1−C4アルキル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール、アリール(C1−C6アルキル)−、およびヘテロアリール(C1−C6アルキル)から選択され、
R18aeは、Lnへの結合で置換されていてもよいC1−C8アルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいC3−C11シクロアルキル、Lnへの結合で置換されていてもよいアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール(C1−C6アルキル)−、Lnへの結合で置換されていてもよい(C1−C6アルキル)ヘテロアリール、Lnへの結合で置換されていてもよいビアリール(C1−C6アルキル)、Lnへの結合で置換されていてもよいヘテロアリール、3〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいフェニル、0〜4個のR19eで置換されておりかつLnへの結合で置換されていてもよいナフチル、およびLnへの結合(ここに、前記アリールまたはヘテロアリール基は、0〜4個のR19eで置換されていてもよい)から選択され、
R18beはHまたはR18aeであり、
R19eは、H、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、−NR11eR12e、OCF3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C6シクロアルキル、C3−C6シクロアルキル(C1−C4アルキル)−、アリール(C1−C4アルキル)−、C1−C6アルコキシ、C1−C4アルコキシカルボニル、アリール、アリール−O−、アリール−SO2−、ヘテロアリール、およびヘテロアリール−SO2−(ここに、前記アリールおよびヘテロアリール基は、水素、ハロゲン、CF3、C1−C3アルキル、およびC1−C3アルコキシから選択される0〜4個の基で置換されている)から選択され、
R20eは、ヒドロキシ、C1−C6アルキルオキシ、C3−C6シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、アリール(C1−C4アルキル)オキシ、C2−C10アルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C2−C10アルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルキルカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C3−C10シクロアルコキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニル(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールオキシカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、アリールカルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ−、C1−C5アルコキシ(C1−C5アルキル)カルボニルオキシ(C1−C2アルキル)オキシ、(5−(C1−C5アルキル)−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、(5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−イル)メチルオキシ、および(R1Oe)(R11e)N−(C1−C10アルコキシ)−から選択され、
R21eは、C1−C4アルキル、C2−C6アルケニル、C3−C6シクロアルキル、(C3−C6シクロアルキル)メチル、アリール、アリール(C1−C4アルキル)−、および0〜2個のR7eで置換されたC1−C10アルキルから選択され、
R22eは、−C(=O)−R18be、−C(=O)N(R18be)2、−C(=O)NHSO2R18ae、−C(=O)NHC(=O)R18be、−C(=O)NHC(=O)OR18ae、および−C(=O)NHSO2NHR18beから選択され、
meは0〜2であり、
neは0〜4であり、
peは0〜2であり、
Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A4、およびA6は、それぞれNであり、
A3、A5、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合またはLnへのNH−結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、群:OH、およびLnへの結合から選択され、
A2、A3、およびA4は、それぞれNであり、
A5、A6、およびA8は、それぞれOHであり、
A7は、Lnへの結合であり、
Eは、0〜1個のR17で置換されたC2アルキルであり、
R17は、=Oであるか、
あるいは、Chは
A1は、NH2またはN=C(R20)(R21)であり、
Eは結合であり、
A2はNHR13であり、
R13は、R17で置換された複素環(この複素環はピリジンおよびピリミジンから選択される)であり、
R17は、Lnへの結合、C(=O)NHR18およびC(=O)R18から選択され、
R18はLnへの結合であり、
R24は、群:−CO2R25、−OR25、−SO3H、および−N(R25)2から選択され、
R25は、出現するごとに、群:水素およびメチルから独立して選択される、
請求項39に記載の処置法。 - Qが群:
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−メチル−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(n−ブチルスルホニル)アミノプロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾリン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(イミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾイミダゾール−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−[(ピリジン−2−イルアミノ)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−[7−(2−アミノピリジン−6−イル)−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、および
3−[7−[(7−アザベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]−1−(2−フェニルエチル)−6,8−ジフルオロキノリン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ]−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
から選択される請求項39に記載の処置法。 - 放射性同位体が153Smである請求項37に記載の処置法。
- 放射性同位体が177Luである請求項37に記載の処置法。
- 放射性同位体が90Yである請求項37に記載の処置法。
- さらに癌を近接照射療法、外部ビーム照射、レーザー療法または外科的切除で処置する請求項29に記載の処置法。
- 包装材と、該包装材に含まれている請求項15の治療用放射性医薬組成物とを含むキットであって、前記包装材は、治療用放射性医薬組成物が癌の処置に使用できることを示すラベルまたは添付文書を有していることを特徴とするキット。
- 光増感剤をさらに含む請求項15に記載の治療用放射性医薬組成物。
- 光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される請求項50に記載の治療用放射性医薬組成物。
- さらに光増感剤を含む請求項49に記載のキット。
- 光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される請求項52に記載のキット。
- さらに患者を光線力学的療法で処置する請求項29に記載の処置法。
- 光線力学的療法が、
a)本発明の治療用放射性医薬と、特徴的な光吸収波長帯を持ち異常組織によって優先的に吸収される感光剤(光反応性剤)とを患者に投与すること、
b)複数の光源と一体になっていて、内部処置部位にある異常組織の撮像に使用されるシグナルを生成する撮像装置を用意すること(ただし前記光源は前記感光剤の特徴的光吸収波長帯に相当する波長帯の光を放出し、前記波長帯は患者の皮層を透過して内部処置部位に達するのに十分な長さの波長を含む)、
c)前記撮像装置を使用し、撮像装置が生成したシグナルに応じて形成された標的部位における異常組織の画像を検査することにより、患者の体内で、内部標的部位にある異常組織の位置を決定すること、そして
d)光源を活性化して、撮像装置によって決定した位置にある内部標的部位に、光線療法を施すこと、
を含む、請求項54に記載の処置法。 - 感光剤を標的組織に選択的に結びつける結合剤を含めることによって、感光剤(光反応性剤)が標的組織に特異的にターゲティングされる、請求項55に記載の処置法。
- 光増感剤が、フォトフリン、ナフタロシアニン光増感剤、テトラピロール系光増感剤、ポルフィリン類、クロリン類、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類、クマリン類、ソラーレン類、1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、10,13−ジ(メトキシカルボニル)−1,3,4,6−テトラメトキシヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、1,6−ジ−N−ブチルアミノ−3,4−ジメトキシ−10,13−ジメチル−ヘリアントロン、1,6−ジ−(N−ヒドロキシエチルアミノ)−3,4−ジメトキシ−ヘリアントロン、2,5−ジブロモ−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロン、および2,5−ジブロモ−10,13−ジメチル−1,3,4,6−テトラヒドロキシヘリアントロンからなる群より選択される請求項55に記載の処置法。
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