JP2004520295A - 腎損傷の治療方法 - Google Patents

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Abstract

骨形成タンパク質−2(BMP−2)、骨形成タンパク質−3(BMP−3)、骨形成タンパク質−4(BMP−4)、骨形成タンパク質−5(BMP−5)、骨形成タンパク質−6(BMP−6)、骨形成タンパク質−7(BMP−7)、形質転換増殖因子β1(TGF−β1)、形質転換増殖因子β2(TGF−β2)、形質転換増殖因子β3(TGF−β3)、および繊維芽細胞増殖因子1(FGF−1)より成る群から選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む増殖因子混合物を哺乳類に投与する工程を含む、哺乳類において腎損傷を治療する方法をここに開示する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は一般に腎損傷の治療の分野に関する。より詳しくは、骨由来増殖因子混合物の投与による腎損傷の治療に関するものである。増殖因子混合物は、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、またFGF−1を含みうる。
【0002】
「腎損傷」というここで用いられる用語は、腎機能の障害された状態を指す。腎機能障害は糸球体濾過量の減少、血清クレアチニン濃度の増加、血中尿素窒素(BUN)の増加、または当該技術分野の熟練者によって認められうるその他の症状から識別しうる。「腎損傷」は腎臓への物理的外傷によって生じた腎機能障害に限らず、たとえば、身体外傷、敗血症、有毒化合物への暴露、医薬品への暴露、あるいは腎での腫瘍増殖または腎への転移をとりわけ含みうる。
【0003】
腎損傷の「治療」は、したがって腎機能の障害の低減、または予防的に投与される場合は腎機能の将来の障害を最小にすることをいう。腎機能の障害の低減、または障害の最小化、は上で述べた判断基準、たとえば、糸球体濾過量、血清クレアチニン濃度、血中尿素窒素濃度、または当該技術分野の熟練者によって認められうるその他の症状の緩和によって識別しうる。
【背景技術】
【0004】
急性腎不全は腎損傷の生命にかかわる形であり、治療コストの面からは、最も費用のかかる腎疾患である。急性腎不全に伴う死亡率は極めて高く、通常はこの疾患が末期腎疾患に進行した結果である。この高い死亡率は近年の支持療法の進歩にかかわらず根強い。現在、米国で約280,000人が末期腎疾患で苦しんでおり、毎年約50,000人が死亡に至る。
【0005】
現在、急性腎不全の主要な治療の2つは透析または腎移植であり、いずれも患者集団にとって受容しうる長期的解決ではない。透析は、年間死亡率が約25%であり、明らかに望ましくない治療方法である。その高い死亡率に加えて、それは患者にとって不便であり不快である。しかし、それは多くの患者にとって唯一の治療の選択肢である。腎移植患者の5年生存率は90〜95%の範囲にある。しかし、移植はドナー臓器の入手可能性、大手術に伴う手術的危険、そして移植された腎臓の拒絶反応を防ぐため術後に免疫抑制薬の投与を受ける必要があること、その結果患者の二次的および/または日和見感染または疾患のリスクを高めることによって制限される。
【0006】
一部の場合には、しかし、急性腎不全後に完全に近い回復が実際に起こり、損傷された腎組織の再生が可能であることを示している。再生は腎臓の細管を裏打ちする損傷した上皮細胞の迅速な増殖によって特徴づけられる。その結果、損傷した上皮の再生を補助する方法論が追求されている。しかしながら、これらの方法論は、たとえば液体および電解質療法、または一時的透析と腎損傷を生じさせた薬物の使用中止のような、主に間接的治療である。
【0007】
増殖因子BMP−7およびIGF−1を腎組織再生過程におけるそれらの役割について検討してきた。BMP−7(骨形成タンパク質7、またOP−1として知られる)は、後腎間充織の分化を誘導することによって胚の腎形成に役割を果たすことが知られている。ワシントン大学医学部のHruskaのグループによって行われた前臨床試験は、BMP−7の投与によって急性腎不全モデルで腎機能が保存されること、また濾過および血流が促進されることを示した(非特許文献1)。
【0008】
IGF−1(インシュリン様増殖因子−1)は健康な腎臓で発現している。虚血性急性腎損傷の誘導直後、IGF−1の発現は近位尿細管で増加し、少なくとも7日間上昇したままであった。しかし、組み換えヒトIGF−1(rhIGF−1)に関する2つの臨床試験では結論は得られなかった(非特許文献2および非特許文献3)。
【0009】
近位尿細管細胞の増殖をin vitroで誘導し、近位尿細管細胞で発現されている受容体があることが示されている、またはそうでなければ腎臓の再生に役割を果たすと信じられているその他の増殖因子には、EGF(上皮細胞増殖因子)、HGF(肝細胞増殖因子)、TGF−α、TGF−β(形質転換増殖因子α、β)、PDGF(血小板由来増殖因子)、およびFGF(繊維芽細胞増殖因子)がある。
【非特許文献1】BW Healthwire、1999年11月8日、米国腎臓学会1999年次会で発表
【非特許文献2】Boheら、Nephrologie,19:1、11−13(1998)
【非特許文献3】Hirschbergら、Kidney int.,55:6、2423−2432(1999)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
腎損傷を1つまたは複数の増殖因子の投与によって治療することが望ましい。その治療によってもたらされる腎機能の改善が、当該技術分野で既知の方法によってもたらされるものより勝ることが好ましい。1つまたは複数の増殖因子は、都合の良い開始原料から容易に精製されるのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態において、本発明は、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、およびFGF−1より成る群から選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む増殖因子混合物を含む、哺乳類において腎損傷の治療に有用な組成物に関するものである。好適な実施形態において、当該混合物は、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、およびFGF−1を含む。
【0012】
別の一実施形態において、本発明は、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、およびFGF−1より成る群から選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む増殖因子混合物を哺乳類に投与する工程を含む、腎損傷の治療方法を提供するものである。皮下、筋肉内、または血管内投与によって当該混合物を投与するのが好ましい。当該哺乳類はヒトであるのが好ましい。本方法は、少なくとも当該技術分野で公知である方法とほぼ同程度に効果的であり、混合物中のさまざまな増殖因子間の相乗作用の結果として、先行技術の手段よりも効果的である可能性を有する。当該混合物は組み換え技術を用いて調製することができ、またはウシの骨のような便利で入手しやすい開始材料から精製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
一実施形態では、本発明は、骨形成タンパク質−2(BMP−2)、骨形成タンパク質−3(BMP−3)、骨形成タンパク質−4(BMP−4)、骨形成タンパク質−5(BMP−5)、骨形成タンパク質−6(BMP−6)、骨形成タンパク質−7(BMP−7)、形質転換増殖因子β1(TGF−β1)、形質転換増殖因子β2(TGF−β2)、形質転換増殖因子β3(TGF−β3)、および繊維芽細胞増殖因子1(FGF−1)より成る群から選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む増殖因子混合物を哺乳類に投与する工程を含む、腎損傷を治療する方法に関するものである。
【0014】
特にどのような理論にも縛られることなく、本方法による腎損傷の「治療」には、近位尿細管上皮細胞における増殖または分化あるいは両方の促進、繊維性反応の阻害、細胞周期の調節、アポトーシスの阻害、細胞外マトリクスの産生の支援、または上記のいくつかあるいはすべてが関わっていると信じられている。
【0015】
本方法は、増殖因子混合物の哺乳類への投与を含む。増殖因子混合物はBMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、およびFGF−1より成る群から選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む。ここで「増殖因子」は、in vitroまたはin vivoで哺乳類細胞型の細胞増殖または細胞分化を誘導することができるペプチドまたはポリペプチドを指す。
【0016】
本発明の実施に適した増殖因子は、組み換え技術によって生産することができ、または哺乳類組織から単離することができる。好ましくは、下記により詳細に記載する通り、増殖因子はウシ骨から単離する。当該混合物中のさまざまな増殖因子の割合は変化しうる。
【0017】
上に名前を挙げ記載した増殖因子に加えて、当該混合物は、さらに別の増殖因子を含みうる。そのようなさらに別の増殖因子として、たとえば、インシュリン様増殖因子−1(IGF−1)、上皮細胞増殖因子(EGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、形質転換増殖因子α(TGF−α)、または血小板由来増殖因子(PDGF)が挙げられる。しかし、さらに別の増殖因子の存在は必ずしも必要ではない。
【0018】
当該混合物は、増殖因子ではないタンパク質も含みうる。これらの非−増殖因子タンパク質は、当該混合物に加えるために選ばれたものであっても、あるいは精製工程の副作用として存在してもよい。非−増殖因子タンパク質が対象哺乳類に害をもたらさないならば、それらが含まれることに制限は無い。当該混合物中に存在しうる典型的な非−増殖因子タンパク質として、リシルオキシダーゼ関連タンパク質(LORP)、第XIII因子、SPP24、ヒストン(H1.cおよびH1.xを含む)、リボソームタンパク質(RS3a、RS20、RL6、およびRL32を含む)が挙げられる。
【0019】
当該タンパク質混合物は、タンパク質の保存および投与に適した緩衝水溶液中に提供されうるが、他の処方も使用できる。当該混合物は、保存料、アジュバント、医薬品として容認される担体、あるいは増殖因子の保存または哺乳類への増殖因子の投与に適したその他の化合物を含んでいてもよい。追加の増殖因子、非−増殖因子タンパク質、緩衝剤、保存料、アジュバント、あるいはその他の化合物はいずれも、列挙した増殖因子の安定性を損なったり活性に干渉しないことが望ましく、また哺乳類への投与にあたっていかなる副作用も生じないのが望ましい。
【0020】
一つの好適な実施の形態において、当該混合物は、BMP−2、BMP−3、BMP−7、TGF−?、およびFGFを含む。特に好適な実施の形態において、当該混合物はBMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、およびFGF−1を含む。特に好適な実施形態、以下「BP」と呼ぶ、の調製は、米国特許第5290763号明細書、米国特許第5371191号明細書、および米国特許第5563124号明細書(それぞれは全体がこの参照により開示に含まれる)に記載されている。
【0021】
簡単に説明すると、BP混合物は、脱灰骨粒子の塩酸グアニジンタンパク質抽出によって調製される。抽出物溶液を濾過し、二工程の限外濾過工程に供する。最初の限外濾過工程では呼び分子量カットオフ(MWCO)が100kDである限外濾過膜を用いる。残留物は廃棄し、濾液は呼びMWCOが約10kDである限外濾過膜を用いて第二の限外濾過工程に供する。残留物を濾過透析に供し、グアニジンを尿素で置換する。次に、タンパク質を含む尿素溶液を、最初に陰イオン交換クロマトグラフィー、その後陽イオン交換クロマトグラフィーの、一連のイオン交換クロマトグラフィーに供する。上記の工程によって生産された骨誘導性タンパク質を、次いで調製用VYDAC(商標)カラムを用いてHPLCに供し、アセトニトリルの小さな勾配で増加する勾配を用いて溶出させる。HPLCカラム溶出液の1分間の画分を集めてBP混合物とする(溶媒組成、樹脂サイズ、製造ロットの容量、その他によって画分番号は少し変動しうる)。
【0022】
BP混合物の一つの実施形態は、図1〜6に示すように特徴づけられる。BP混合物中に存在する増殖因子の絶対量および相対量はHPLC溶出液の異なる画分を回収することで変動しうる。特に好適な実施形態では、画分29〜34が集められる。また、腎損傷治療活性に影響することなくBP混合物からある種のタンパク質を排除しうると考えられている。
【0023】
BPは当初は骨形成活性を有するタンパク質混合物として発見された。しかし、それは複数の増殖因子を含み、後の研究で強い血管新生作用を有することが明らかになっている。特に、BPはいくつかの骨形成タンパク質(BMP)を含み、それにはBMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6およびBMP−7、TGF−β1、TGF−β2、およびTGF−β3がある。FGF−1もまた当該混合物中に存在する。前述のタンパク質それぞれの存在は、図14に示す通り、イムノブロット法を用いて検出された。
【0024】
米国特許第5290763号明細書および米国特許第5371191号明細書(Poserら)、そして米国特許第5563124号明細書(Damienら)は、他の哺乳類の骨も原料として使用できるが、ウシ骨由来のBPを開示している。最初に、骨片を磨砕して通常4mmより小さい大きさの粒子にし、その骨粒子を界面活性剤溶液で洗浄し、次いでその粒子を希HClのような酸を用いて脱灰することによって骨を脱灰させる。他の洗浄および脱灰方法も使用できる。脱灰後、たとえばグアニジウムイオン、尿素、またはその両方のようなタンパク質変性剤を用いてタンパク質を抽出する。抽出温度は通常約20℃より低く、また抽出期間は通常約48時間である。
【0025】
Poserら、およびDamienらの調製物について開示されている通り、抽出されたタンパク質は、(i)通常約100kDの分子量カットオフ(MWCO)膜を用いて、高分子量タンパク質を分離除去するための限外濾過、(ii)通常約10kDのMWCO膜を用いて、低分子量タンパク質を分離除去するための限外濾過、(iii)濾過透析または透析のような方法で、たとえばトリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン(「トリス」)で緩衝し約pH8.5に調整された2M〜6M尿素のような非イオン性変性剤に移し、(iv)四級アミン樹脂(たとえばファルマシアの「Q−セファロース」)およびトリスと0.10M〜0.16M NaClで緩衝した6M尿素から成る溶離液を用いる陰イオン交換工程、(v)スルホン酸樹脂(たとえばファルマシアの「S−セファロース」)および尿素と0.6M〜1.5M NaClから成る溶離液を用いる陽イオン交換工程、そして(vi)逆相HPLC工程によって精製することができる。当該混合物は通常イオン交換工程を含む方法で精製されるであろうが、本発明に従うタンパク質の精製された混合物を得るために他の精製方法を使用してもよい。
【0026】
Poserら、およびDamienらによって開示された方法に従って調製された精製BPは、適当な担体に付着させ皮下に埋め込んだとき約3μgで骨誘導活性を示すことが実証されている。加水分解によって、BPのアミノ酸組成はASP(+ASN)およびGLU(+GLN)が約23.4mole%;SERおよびTHRが約13.5mole%;ALA、GLY、PRO、MET、VAL、ILE、およびLEUが約40.0mole%;TYRおよびPHEが約6.8mole%;そしてHIS、ARG、およびLYSが約16.6mole%であることが示されている。
【0027】
BP中に存在する特異的な増殖因子がBPの部分的同定によって特定されている。この研究のために、HPLC画分(1分間隔)は変性され、DTT(ジチオスレイトール)で還元され、ドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって分離された。14、21、31、45、68および97kDaの分子量スタンダード(ST)はバイオラッド(商標)から低範囲分子量スタンダードとして購入した。通常の手順では、BPを製造するためにHPLC画分29から34を集めた。
【0028】
また、BPのSDS−PAGEゲルを一連の抗体、すなわちポリクローナルウサギ抗TGF−β1(ヒト)(Promega、カタログ番号G1221)、ポリクローナルウサギ抗TGF−β2(ヒト)(Santa CruzBiotechnology、カタログ番号sc−90)、ポリクローナルウサギ抗TGF−β3(ヒト)(Santa CruzBiotechnology、カタログ番号sc−82)、ポリクローナルウサギ抗BMP−2(ヒト)(Austral Biologies、カタログ番号PA−513−9)、ポリクローナルニワトリ抗BMP−3(ヒト)(Research Genetics、カタログ番号入手不可)、ポリクローナルヤギ抗BMP−4(ヒト)(Santa CruzBiotechnology、カタログ番号sc−6896)、ポリクローナルヤギ抗BMP−5(ヒト)(Santa CruzBiotechnology、カタログ番号sc−7405)、モノクローナルマウス抗BMP−6(ヒト)(Novocastra Laboratories、カタログ番号NCL−BMP6)、ポリクローナルウサギ抗BMP−7(ヒト)(Research Genetics、カタログ番号入手不可、ポリクローナルヤギ抗FGF−1(ヒト)(Santa CruzBiotechnology、カタログ番号sc−1884)、モノクローナルマウス抗オステオネクチン(ウシ)(DSHB、カタログ番号AON−1)、ポリクローナルウサギ抗オステオカルシン(ウシ)(Accurate Chemicals、カタログ番号A761/R1H)、ポリクローナルウサギ抗血清アルブミン(ウシ)(Chemicon International、カタログ番号AB870)、ポリクローナルニワトリ抗トランスフェリン(ヒト)(Chemicon International、カタログ番号AB797)、およびポリクローナルヤギ抗apo−A1リポタンパク質(ヒト)(Chemicon International、カタログ番号AB740)、を用いてウェスタンイムノブロットによって分析した。抗体反応の視覚化は二次抗体に結合させたホースラディッシュペルオキシダーゼにより、化学発光基質を用いた。
【0029】
BPは2−D(二次元)ゲル電気泳動によってさらに同定された。O'Farrell,P.Z.,Goodman,H.M.およびO'Farrell,P.H.;Cell,12:1133−1142(1977)の方法に従い、タンパク質は電荷(pI)に従って水平方向に、大きさによって垂直方向に分離された。内部標準、具体的にはトロポミオシン(33kDa、pI5.2)およびリゾチーム(14.4kDa、pI10.5−11.0)、が含められ2−Dゲルはクマシーブルー染色で視覚化された。タンパク質は、下記の通り、質量分析およびトリプシン消化物ペプチドのアミノ酸配列決定によって同定された。同定されたタンパク質には、第XIII因子、RL3、TGF−02、SPP24、リシルオキシダーゼ関連タンパク質(LORP)、BMP−3、カテプシンL、およびRS3aが含まれた。
【0030】
BPのさまざまな構成成分が、分析のためのタンパク質が十分な濃度あった場合には、質量分析およびトリプシン断片のアミノ酸配列決定によって同定された。1−D(一次元)ゲルの主要なバンドは切り取られ、溶出され、トリプシン消化に供され、HPLCで精製され、当該技術分野で既知の方法によって配列決定された。同定された主要なバンドはヒストンH1.c、RS20、LORP、BMP−3、α2マクログロブリン受容体関連タンパク質、RL6、TGF−β2、SPP24、H因子、TGF−β2、ヒストンH1.x、およびRL32であった。配列データは既知データと比較され、断片が同定された。一部の場合には、下記の通り、BP中に存在するウシの配列と既知のヒトの配列との間にあり得る変異、または、可能な翻訳後修飾のため、その同定は仮のものであった。
【0031】
同じタンパク質トリプシン断片が質量分析によって分析された。H因子を除き、配列決定で同定された主要なバンドが確認されたが、バンドの識別の割り当ては種間差と翻訳後修飾とに基づき仮のものであるという注意を要する。
【0032】
BPの同定された構成成分はBPの染色したSDS−PAGEゲルのデンシトメータースキャンによって定量された。同定されたタンパク質は印を付けられカーブ下の面積を測定することによって定量された。以下の同定、および総タンパク質の割合が示された。すなわち、LORPが2%、BMP−3が19%、BMP−3および/またはα2マクログロブリン受容体関連タンパク質が3%、BMP−3および/またはRL6が4%、ヒストンが6%、ヒストンおよび/またはBMP−3が4%、RL32および/またはBMP−3が8%、RS20が5%、SPP24および/またはTGF−β2が6%であった。同定されたタンパク質は全体の58%を占めた。さらに、市販の純TGF−β1を標準物質としてTGF−β1が定量され、BPの1%未満に相当することが測定された。
【0033】
同定されたタンパク質はおおよそ3つの種類に分類された。すなわち、リボソームタンパク質、ヒストン、そして、骨形成タンパク質(BMP)が含まれる、増殖因子のTGF−βスーパーファミリーのメンバーを構成する活性増殖因子を含む増殖因子であった。リボソームタンパク質およびヒストンタンパク質は活性の損失無しにBPから取り除くことができると信じられており、そして相応して比活性は増大すると予想される。
【0034】
タンパク質のいくつかは一つ以上の大きさで移動したため(たとえば、BMP−3は5本のバンドとして移動した)、BP構成成分の翻訳後修飾の程度を調べるため調査が行われた。リン酸化は抗ホスホチロシンイムノブロット(たとえばホスホチロシンマウスモノクローナル抗体(シグマ、カタログ番号−5964)を用いた2−D電気ブロット)によって、およびホスファターゼ試験によって測定された。いくつかのタンパク質はそのようにして、一つまたはそれ以上のチロシン残基でリン酸化されていることが示された。
【0035】
同様の2−D電気ブロットがBP構成成分に特異的な抗体で調べられた。フィルターはBMP−2、BMP−3、BMP−7、およびTGF−β1に対する抗体で調べられ、そしてその存在を示した。さまざまなリン酸化状態で存在するタンパク質に典型的であるように、それぞれはさまざまなpIに移動した特徴的な単一サイズのバンドを示した。
【0036】
未変性およびホスファターゼ処理BP試料もまた形態形成活性について外植片質量とALP(アルカリホスファターゼ)スコアによって測定された。結果はBP処理が外植片質量およびALPスコアを100%から約60%に低下させることを示した。
【0037】
BPはまたグリコシル化についても、過ヨウ素酸シッフ(PAS)(非特異的炭水化物染料、いくつかのBP構成成分がグリコシル化されていることを示す)を用いて染色することによって、または増加する濃度のPNGaseF(ペプチド−N−グリコシダーゼF)で処理しおよび適当な抗体を用いて免疫染色することによって、測定された。BMP−2およびBMP−7の両方がある程度のグリコシル化を示したが、同じく、PNGaseFに耐性のタンパク質をある程度有するように見えた。PNGaseF処理およびシアリダーゼ処理試料の有効な活性は外植片質量とALPスコアによって測定され、グリコシル化が完全な活性に必要であることが観察された。
【0038】
要約すると、BMP−2、3および7はリン酸化(〜33%)およびグリコシル化(50%)によって修飾されている。これらの翻訳後修飾はタンパク質形態形成活性に影響している。
【0039】
混合物の正確な成分にかかわらず、当該混合物の投与は増殖因子が活性な形で腎臓へ届くルートのいずれでもよい。当該混合物は皮下、筋肉内、または血管内に投与できるのが好ましい。そのような経路を通じての当該混合物の投与は、当該技術分野で通常の技術を有する者にとっては定型作業になると思われる。
【0040】
当該混合物は腎損傷を治療するのに十分な用量を投与される。用量は一日当たり約10g/体重kg未満であるのが望ましく、約1g/体重kg未満であるのがより望ましく、約0.1g/体重kg未満であるのがさらに望ましく、約0.01g/体重kg未満であるのが最も望ましい。用量は、不連続な投与(たとえば一日一回、二回、三回等の注射)か、あるいは連続的投与(連続ポンプ、点滴、あるいは同様の器具によって与えることが出来る投与)で与えることができる。
【0041】
当該混合物が以前から存在する腎損傷を治療するために投与されるときは、投与計画は腎損傷後可能な限り速やかに開始されるのが望ましい。当該混合物が予防的に投与されるときは、投与計画は腎損傷が生じる前のどの時点でも開始することができる。
【0042】
投与計画の期間はどのような長さでもよく、腎損傷が減少するか消滅するまでが望ましい。通常、投与計画は腎損傷後約7日間から約14日間の期間となるであろう。
【0043】
本発明の方法はどのような哺乳類を治療するのにも用いることができる。その哺乳類はヒトであるのが望ましい。しかし、当該方法は、たとえば愛玩動物(たとえばイヌ、ネコ)、家畜(たとえばウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ)、実験用哺乳類、動物園の哺乳類のような他の哺乳類の動物治療にも適用することができる。
【0044】
本発明の好適な実施形態を示すために以下の例を挙げる。下記の例に開示された方法が発明者によって発見された方法を説明し本発明の実施においてよく機能すること、およびしたがって本発明の実施のための好適な形態を構成すると考えられることは、当該技術分野の熟練者に評価されるべきである。しかし、当該技術分野の熟練者は、本開示の観点から、本発明の精神および範囲を外れることなく、開示された特定の実施形態において多くの改変が可能であり、かつ類似または同様の結果を得ることを認識すべきである。
【実施例1】
【0045】
In vitro細胞培養実験
BMP−2、BMP−3、BMP−7、TGF−β、およびFGFを含むBPが、米国特許第5290763号明細書(Poserら)に記述されたのと実質的に同じ方法に従って、ウシ骨から調製され、上記の通りに同定された。
【0046】
ヒト尿細管上皮細胞の培養細胞が作製された。BPの濃度を0.0μg/培養物mL〜10.0μg/培養物mLまでの範囲で変化させて添加し、37℃で24時間後、細胞濃度/mLが測定された。結果は下記の通りである。
【表1】
Figure 2004520295
【0047】
これらの結果が示す通り、1.0および5.0μg/培養物mLの濃度のBPは、BPが添加されなかった対照より概ね50%〜65%高い細胞数を誘導した。したがって、BPはヒト尿細管上皮細胞の増殖をin vitroで誘導することができる。
【実施例2】
【0048】
In vitroでTGF−β濃度に及ぼすBPの効果
尿細管細胞を高濃度のグルコースに暴露するとTGF−βの産生が誘導されることが観察されている。TGF−βは腎臓における繊維形成の誘導に関係するとされている。BPがTGF−β産生に及ぼす効果を試験するため、BPの存在下または非存在下で、尿細管細胞がin vitroで高濃度のグルコース(通常の濃度である1.297g/Lの4倍または6倍、すなわち、グルコース6倍=7.782g/Lおよび4倍=5.188g/L)に暴露された。BPは実施例1に記載した通りであった。
【0049】
結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2004520295
【0050】
これらの結果は、1.0μgから5.0μgまでのBP濃度が、グルコースの高濃度下でTGF−βの過剰発現を阻害したことを示す。このことは、腎繊維症のリスクは最小限で腎損傷の治療にBPを使用できることを示唆する。
【実施例3】
【0051】
腎損傷治療におけるBPのin vivoでの効果
急性腎損傷の動物モデルの治療におけるBPの有効性を下記の例に従って試験した。BPは上記の実施例1に記載した通りであった。
【0052】
腎臓に可逆的な損傷を誘導するため、ラットは30〜50分の時間間隔の間、両方の腎動脈を締め付けることによって腎虚血を経験した。腎機能は血中尿素窒素(BUN)および死亡数を測定することによって評価した。BP処置(24時間毎に10g/体重、虚血の誘導と同時に開始)を行った少なくとも4個体および対照の未処置の少なくとも4個体を各群に含む3群を試験した。死亡は約48時間後に観察され、結果は下記の通りである。
【表3】
Figure 2004520295
【0053】
表3から見られる通り、50分間の虚血は対照群について100%致死的となり、そしてより短い持続時間の虚血は死亡数50%の結果となった。BP処置群では、対照的に、50分間の虚血での死亡数は25%だけであり、同じ死亡率が40分間の虚血について観察された。30分間の虚血では処置群の死亡数は0%であった。
【0054】
死亡数の減少が腎損傷のBP治療の結果であったことは、次の表に示す通り、対照およびBP処置個体で毎日測定したBUN濃度によって示される。
【表4】
Figure 2004520295
【0055】
これらの結果は、対照個体よりBP処置個体で血中尿素窒素濃度の最大値がより低くベースライン濃度へより早く復帰したことを示す。このことは、腎機能がBP処置個体において対照と相対的に改善されたことを示す。
【実施例4】
【0056】
BPの同定
BPは下記のように部分的に同定された。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)画分は変性され、DTTを用いて還元され、そしてドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって分離された。1分間のHPLC画分の27分から36分までを図2に示す。14、21、31、45、68および97kDaの分子量スタンダード(ST)は「バイオラッド」から低範囲分子量スタンダードとして購入し、クマシーブルー染色ゲルのいずれかの端に示されている。図17Bの同様に調製されたSDS−PAGEゲルに示される通り、通常の手順では、BPを製造するためにHPLC画分29から34を集めた(図2および3の四角を参照)。
【0057】
BPのさまざまな構成成分が、分析のためのタンパク質が十分な濃度あった場合は、質量分析およびトリプシン断片のアミノ酸配列決定によって同定された。1Dゲルの主要なバンド(図3に数字で特定されている通り)を切り取り、溶出し、トリプシン消化に供し、そして断片をHPLCで精製し配列決定した。配列データは既知データと比較し、最も適合するものを図15A〜Bに示す。タンパク質全体のうち一部分だけが配列決定されている点、および一部の場合にはあるタンパク質のヒトとウシのアナログの間に変異がある点で、これらの同定はある程度仮のものである。
【0058】
同じタンパク質トリプシン断片が質量分析によって分析され、質量分析スペクトルを図7A〜Oに示す。図3〜4で同定されたバンドについて同定情報を提供する、結果の表とホモロジーを図16A〜Fに示す。上記の通り、スポットの識別の割り当ては種間差と翻訳後修飾とに基づき仮のものである可能性がある。1Dゲルからのすべてのタンパク質同定の要約を図4に示す。
【0059】
図15A〜B、16A〜Fおよび19A〜Dに記載された通りの、BPの同定された構成成分は、図17Aおよび17Bに示す通り定量された。図17BはBPの染色されたSDS−PAGEゲルであり、そして図17Aは同じゲルのデンシトメータートレースを表す。同定されたタンパク質は印を付けられカーブ下の面積を測定することによって定量された。これらの結果は図18に総ピーク面積の割合として示されている。
【0060】
このように、BP中のタンパク質の約60%に相当する11本の主要なバンドがBPのSDS−PAGEゲル中に存在する。同定されたタンパク質はおおよそ3つの種類に分類される。すなわち、リボソームタンパク質、ヒストン、そして骨形成因子(BMP)を含む増殖因子である。リボソームタンパク質およびヒストンタンパク質は、これらのタンパク質は増殖因子活性を有しないことが知られているため、活性の損失無しにBPから取り除くことができると予想される。この分離によって、相応して比活性は増大すると予想される。
【0061】
ヒストンおよびリボソームタンパク質を、結果としての損失無しに、または比活性の上昇さえ伴い、BPから取り除くことができるという仮説を確認するため実験が予定されている。ヒストンは、特異的ヒストンタンパク質抗体かまたは汎ヒストン抗体を用いる免疫アフィニティクロマトグラフィーによってBP混合物から除去される。ヒストンを除去したBP(BP−H)は創傷治癒および/または骨形成活性について上記の通り試験される。同様に、既知のリボソームタンパク質を除去し、残りの混合物(BP−R)を試験する。
【0062】
BPのSDS−PAGEゲルをまた、図14に列挙した一連の抗体を用いたウェスタンイムノブロットによっても分析した。抗体反応性の視覚化は二次抗体に結合させたホースラディッシュペルオキシダーゼにより、化学発光基質を用いた。さらに、市販の純TGF−β1を標準物質としてTGF−β1を定量し、BPの1%未満に相当することが測定された。抗体分析は、図14に列挙されたタンパク質のそれぞれがBP中に存在することを示した。
【0063】
図5〜6に示す通り、BPを2−Dゲル電気泳動によってさらに同定した。O'Farrell,P.Z.,Goodman,H.M.およびO'Farrell,P.H.;Cell,12:1133−1142(1977)の方法に従いKendrick Laboratory(ウィスコンシン州マディソン)によって行われた塩基性タンパク質の分離に応用された二次元電気泳動に記述された通り、タンパク質は電荷(pI)に従って水平方向に、大きさによって垂直方向に分離された。二次元ゲル電気泳動法は当該技術分野の熟練者に既知である。1.5%pH3.5〜10および0.25%pH9〜11アンフォライン(アマシャム ファルマシア バイオテク、ニュージャージー州ピスカタウェイ)を用いた非平衡pH勾配電気泳動(「NEPHGE(商標)」)を200Vで12時間実施した。精製トロポミオシン(下側のスポット、33,000KDa、pI5.2)、および精製リゾチーム(14,000KDa、pI10.5〜11)(メルクインデックス)が内部pIマーカーとして試料に加えられ、矢印で示してある。
【0064】
緩衝液「0」(10%グリセロール、50mMジチオスレイトール、2.3%SDSおよび0.0625Mトリス、pH6.8)中で10分間の平衡化後、チューブゲルを、12.5%アクリルアミドスラブゲル(0.75mm厚)の上の濃縮ゲルの上に固定した。SDSスラブゲル電気泳動は約4時間、12.5mA/ゲルで行った。
【0065】
スラブゲル電気泳動後、ゲルのうち2枚はクマシーブルー染色され、残りの2枚は転写緩衝液(12.5mMトリス、pH8.8、86mMグリシン、10%MeOH)へ移され、200mAで約100ボルト/ゲル2枚で一晩、PVDF膜へ転写された。下記のタンパク質(シグマ ケミカル社、ミズーリ州セントルイス)を分子量標準として、チューブゲルをスラブゲルに固定するアガロースに添加した。ミオシン(220,000KDa)、ホスホリラーゼA(94,000KDa)、カタラーゼ(60,000KDa)、アクチン(43,000KDa)、炭酸脱水酵素(29,000KDa)およびリゾチーム(14,000KDa)。図5に左側に分子量標準が示された染色された2−Dゲルを示す。トロポミオシン(左矢印)およびリゾチーム(右矢印)もまた示してある。
【0066】
いくつかの同定されたタンパク質を番号つき丸印で示した同じゲルを図6に示す。タンパク質は、上記の通り、質量分析およびトリプシン消化物ペプチドのアミノ酸配列決定によって同定された。表示を付けた丸それぞれの同定は図6の説明に記載してあり、さまざまなタンパク質スポットを同定するデータは図19A〜Dに示す。
【0067】
タンパク質のいくつかは一つ以上の大きさで移動したため(たとえば、6本のバンドとして移動しているBMP−3)、BP構成成分の翻訳後修飾の程度を調べるため調査が行われた。リン酸化は抗ホスホチロシンイムノブロットおよびホスファターゼ試験によって測定した。図8は濾紙上に電気ブロットしシグマ(#A−5964)製ホスホチロシンマウスモノクローナル抗体をプローブに用いた2−Dゲルを示す。いくつかのタンパク質はそのようにして、一つまたはそれ以上のチロシン残基でリン酸化されていることが示された。
【0068】
図9A〜Dに示す通り、同様の2−D電気ブロットをBP構成成分に特異的な抗体で調べた。フィルターはBMP−2、BMP−3(図9A)、BMP−3、BMP−7(図9B)、BMP−7、BMP−2(図9C)、そしてBMP−3およびTGF−β1(図9D)を用いて調べられた。さまざまなリン酸化状態で存在するタンパク質に典型的であるように、それぞれはさまざまなpIに移動した特徴的な単一サイズのバンドを示す。
【0069】
ホスファターゼ試験については、BPは10mM HCl中で0.4ユニットの酸性ホスファターゼ(AcP)とともに37℃で一夜インキュベートされた。米国特許第5290763号明細書、米国特許第5563124号明細書および米国特許第5371191号明細書に以前に記述された通り、処理検体および非処理検体はタイプIコラーゲンの凍結乾燥ディスクに加えられ、そして皮下移植ラットバイオアッセイで平行して評価された。要約すると、BP10μgの溶液を凍結乾燥コラーゲンディスクに加え、ディスクをラット胸部に皮下に移植された。ディスクはその後、アルカリホスファターゼ(「ALP」:骨および軟骨形成細胞のマーカー)分析用には2週間目に、組織学的分析用には3週間目にラットから回収された。検体のALP分析には、外植片をホモジナイズし、ALP活性のレベルを市販のキットを用いて測定した。組織学には、外植片の薄切片をミクロトームを用いて切り、切片を染色して骨および軟骨の形成について調べた。
【0070】
未処理およびホスファターゼ処理BP検体の両方を、皮下移植片の質量(外植片質量)およびALPスコアによって、形態形成活性について分析した。結果は、AcP処理によって外植片質量およびALPスコアが100%から約60%へ減少したことを示した。したがって、BP活性にはリン酸化が重要である。
【0071】
BPはまたグリコシル化について分析された。図10に過ヨウ素酸シッフ(PAS)(非特異的炭水化物染料、BP構成成分のいくつかがグリコシル化されていることを示す)を用いて染色したSDS−PAGEゲルを示す(星印のタンパク質はBMP−3と同定された)。図11〜12に、PNGaseF(ペプチド−N−グリコシダーゼF)の濃度を増加させて処理した2種類の特定のタンパク質の免疫検出を示す(図11はBMP−7、図12はBMP−2)。BMP−2とBMP−7の両方がBP中である程度のグリコシル化を示すが、同じく、PNGaseFに耐性のタンパク質をある程度有するように見える(プラスの記号は酵素濃度を増加させることを示す)。PNGaseF処理およびシアリダーゼ処理試料の有効な活性は図13Aおよび13Bに示す通り外植片質量とALPスコアによって測定され、図はグリコシル化が完全な活性に必要であることを示す。
【0072】
要約すると、BMP−2、3および7はリン酸化およびグリコシル化によって修飾されている。これらの翻訳後修飾はタンパク質形態形成活性に、それぞれ33%および50%影響しており、これらの有効な誘導体を分解しないよう注意しなければならない。
【0073】
ここで開示および請求された方法は、本開示をふまえて過度の実験なく作成し実行することができる。本発明の構成および方法は好適な実施の形態の項に記述されている一方、当該技術分野の熟練者にとっては本発明の概念、精神および範囲を離れることなくここに記述した本方法および本方法の工程または工程の順序に変更を加えることができることは明らかである。より具体的には、化学的および物理的に関連したある種の物質が、同じまたは同様の結果が達成される一方で、ここに記載した物質を代替しうることは明らかとなる。当該技術分野の熟練者にとって明らかであるすべてのそのような同様の代替および改変は、添付される請求項によって定義される本発明の精神、範囲および概念の内にあるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明における有用なタンパク質混合物のSDS−PAGEの、還元条件下および非還元条件下の両方を図示する図である。
【図2】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物のHPLC画分27〜36のSDS−PAGEゲルを示す図である。
【図3】図4の説明に従って同定されたバンドが示されたSDS−PAGEゲルを示す図である。
【図4】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物のSDS−PAGEゲルであり、説明にある通り同定されたバンドが示された図である。
【図5】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の二次元(2−D)SDS−PAGEゲルであり、内部標準が矢印で示された図である。
【図6】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の二次元(2−D)SDS−PAGEゲルを示す図であり、丸で囲んだタンパク質は説明にある通り同定されている。
【図7】A〜Oは本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の一次元(1−D)ゲルからのトリプシン断片の質量分析結果を示す図である。
【図8】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の、抗ホスホチロシン抗体で標識された二次元ゲルウェスタンブロットを示す図である。
【図9】A〜Dは本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の、標示の抗体で標識された二次元ゲルウェスタンブロットを示す図である。図9AはBMP−3およびBMP−2の存在を示している。図9BはBMP−3およびBMP−7の存在を示している。図9CはBMP−7およびBMP−2の存在を示しており、そして図9DはBMP−3およびTGF−β1の存在を示している。
【図10】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物のHPLC画分のPAS(過ヨウ素酸シッフ)染色SDS−PAGEゲルを示す図である。
【図11】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物をPNGaseF処理したものの抗BMP−7染色SDS−PAGEゲルを示す図である。
【図12】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物をPNGaseF処理したものの抗BMP−2染色SDS−PAGEゲルを示す図である。
【図13】A〜Bは本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物中のグリコシル化された構成成分の外植片質量(図13A)および同じ構成成分のALPスコア(図13B)を示す棒グラフである。
【図14】抗体の一覧および反応性を示す表である。
【図15】A〜Bはともに本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の構成成分についてのトリプシン断片配列情報を示す図を構成する。
【図16】A〜Fはともに本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の構成成分についてのトリプシン断片質量分析データを示す図を構成する。
【図17】A〜Bは本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物のSDSゲル(図17B)および同じゲルのデンシトメータースキャン(図17A)を示す図である。
【図18】本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の、デンシトメーター定量からの、相対質量を示す表である。
【図19】A〜Dはともに本発明の一つの実施形態によるタンパク質混合物の2Dゲルからのさまざまなタンパク質断片の質量分析データを示す表を構成する。

Claims (11)

  1. 骨形成タンパク質−2(BMP−2)、骨形成タンパク質−3(BMP−3)、骨形成タンパク質−4(BMP−4)、骨形成タンパク質−5(BMP−5)、骨形成タンパク質−6(BMP−6)、骨形成タンパク質−7(BMP−7)、形質転換増殖因子β1(TGF−β1)、形質転換増殖因子β2(TGF−β2)、形質転換増殖因子β3(TGF−β3)、および繊維芽細胞増殖因子1(FGF−1)から成る群より選択される少なくとも2種類の増殖因子を含む増殖因子混合物を哺乳類に投与する工程を含むことを特徴とする、哺乳類において腎損傷を治療する方法。
  2. 前記哺乳類がヒトであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記混合物が、皮下、筋肉内、または血管内投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記混合物が、不連続にまたは連続的に投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記混合物が、インシュリン様増殖因子−1(IGF−1)、上皮細胞増殖因子(EGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、形質転換増殖因子α(TGF−α)、および血小板由来増殖因子(PDGF)より成る群から選択される増殖因子をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記混合物が、保存料またはアジュバントをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記混合物が、BMP−2、BMP−3、BMP−7、TGF−β、およびFGFを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記混合物が、以下の工程によって得られることを特徴とする請求項1記載の方法:
    (i)哺乳類の骨を磨砕して粉末の骨を製造する工程;、
    (ii)、前記粉末の骨を洗浄して洗浄した粉末の骨を製造する工程;
    (iii)前記洗浄した粉末の骨を脱灰して脱灰された洗浄した粉末の骨を製造する工程;
    (iv)前記脱灰された洗浄した粉末の骨からタンパク質変性剤を用いてタンパク質を抽出して、抽出されたタンパク質を作成する工程;、
    (v)前記抽出されたタンパク質を限外濾過して、高分子量タンパク質を分離除去する工程;
    (vi)前記抽出されたタンパク質を限外濾過して、低分子量タンパク質を分離除去する工程;
    (vii)前記抽出されたタンパク質を非イオン性変性剤に移す工程;
    (viii)前記抽出されたタンパク質を陰イオン交換工程に供する工程;
    (ix)前記抽出されたタンパク質を陽イオン交換工程に供する工程;および
    (x)前記抽出されたタンパク質を逆相HPLC工程に供する工程。
  9. 前記の哺乳類の骨がウシの骨であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記混合物のアミノ酸組成が、ASP(+ASN)およびGLU(+GLN)が約23.4mole%;SERおよびTHRが約13.5mole%;ALA、GLY、PRO、MET、VAL、ILE、およびLEUが約40.0mole%;TYRおよびPHEが約6.8mole%;そしてHIS、ARG、およびLYSが約16.6mole%であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  11. 前記混合物が、総タンパク質の少なくとも約19重量%のBMP−3、総タンパク質の約6重量%未満のTGF−β2、および総タンパク質の約1重量%未満のTGF−β1を含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
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