JP2004520041A - 新規アッセイ - Google Patents

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Abstract

Nogo機能モジュレーターを同定する方法であって、(i)以下の(a)〜(c):(a)BACEポリペプチド;(b)Nogoポリペプチド;(c)試験薬[ここで前記BACEポリペプチド(a)はBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片であり、かつポリペプチド(b)はNogo、またはBACEと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である]を、試験薬(c)が不在であればBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)とが結合しうる条件下で、提供すること;(ii)Nogoが媒介する活性をモニターすること;および(iii)それにより試験薬がNogo活性のモジュレーターであるかどうかを決定すること、を含む前記方法。本発明の方法により同定されたモジュレーター、および急性神経傷害などのNogo活性のモジュレーションに反応する障害を治療するための医薬品の製造におけるかかるモジュレーターの使用。

Description

【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、Nogoおよび/またはBACE活性のモジュレーターを同定する方法、ならびにNogo活性のモジュレーションに反応する急性神経傷害などの状態の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
NogoA遺伝子から誘導される転写物の選択的スプライシングにより、少なくとも3つのNogoイソ型が生成される。3つのイソ型全てのC末端側の3分の1は、レチキュロン(reticulon)タンパク質ファミリーと高い相同性(アミノ酸レベルでほぼ70%)を共有する。最大のイソ型であるNogoAは、培養における軸索再生を阻害することが示されている。Nogoタンパク質の正常な役割は、無損傷の中枢神経系における軸索出芽(axon sprouting)を阻止することにあると考えられる。NogoAは中枢神経系ミエリンに局在し、稀突起膠細胞にて高度に発現され、またNogoBとNogoCは一部のニューロンおよび複数の非ニューロン組織にて発現される。全てのNogoイソ型は、驚くべきことに、C末端ER保持モチーフを有するが、少なくとも一部のNogoAタンパク質は細胞表面に達すると考えられる。3つのNogoイソ型は全て、2つの潜在的な膜貫通ドメインを有する。CおよびN末端は両方とも細胞質に曝され、TMドメインにより区切られた66アミノ酸ループが細胞外に位置すると思われる。
【0003】
最近、BACEと呼ばれるアスパルチルプロテアーゼ(Asp2またはメマプシン2としても知られる)が、アミロイド前駆体タンパク質(APP)プロセシングに関係するβ-セクレターゼ活性を担うことが示されている。BACEは、プロテアーゼドメインを含有する大きな内腔ドメイン(lumenal domain)をもつI型膜貫通タンパク質である。
【発明の開示】
【0004】
発明の概要
本発明者らは、NogoとBACEとの間の新規相互作用を同定した。NogoとBACEとの間の相互作用は、Nogo機能の欠陥、さらに特定すれば、脊髄損傷、脳卒中、頭部外傷および末梢神経損傷などの急性神経傷害、新生物疾患、過増殖障害ならびに増殖不全障害に関連する障害における新しい治療介入点を提供するものである。さらに、今回、BACEを急性神経傷害、新生物疾患、過増殖障害および障害不全障害の治療において有用でありうる薬剤を同定する標的として提示した。
【0005】
従って、本発明はNogo機能モジュレーターを同定する方法であって、下記(i)〜(iii):
(i) 以下の(a)〜(c):
(a)BACEポリペプチド;
(b)Nogoポリペプチド;
(c)試験薬
[ここで前記BACEポリペプチド(a)はBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片であり、かつNogoポリペプチド(b)はNogo、またはBACEと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である]
を、試験薬(c)の不在下ではBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)とが結合できる条件下で、提供すること;
(ii) Nogoが媒介する活性をモニターすること;および
(iii) それにより試験薬がNogo活性のモジュレーターであるかどうかを決定すること、
を含んでなる前記方法を提供する。
【0006】
さらなる態様においては、本発明は、BACE活性のモジュレーターを同定する方法であって、下記(i)および(ii):
(i) BACEまたはBACE機能を維持しているその変異体もしくはそれらのいずれかの断片を、試験薬と接触させること;および
(ii) BACE活性をモニターし、それにより、試験薬がBACE活性のモジュレーターであるかどうかを決定すること、
を含んでなる前記方法を提供する。
【0007】
本発明はまた、以下のものを提供する:
・本発明による方法により同定可能なモジュレーター;
・急性神経傷害、新生物疾患、過増殖障害または増殖不全障害を治療または予防する医薬品の製造における、本発明による方法により同定可能なモジュレーターの使用;
・急性神経傷害、新形成、過増殖障害または増殖不全障害を治療する医薬品の製造における、BACEポリペプチドまたはBACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの使用であって、前記BACEポリペプチドがBACEまたはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記使用;
・急性神経傷害、新形成、過増殖障害または増殖不全障害を治療する方法であって、BACEポリペプチド、BACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたは本発明の方法により同定したBACE機能のモジュレーターの有効量を、かかる治療を必要とするヒトもしくは動物に投与することを含んでなり、ここで前記BACEポリペプチドはBACEまたはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記方法;ならびに
・急性神経傷害、新形成、過増殖障害または増殖不全障害を治療する方法であって、下記(i)および(ii):
(i) BACE活性のモジュレーターを同定すること;および
(ii) 前記モジュレーターの治療上有効量をその必要のある患者に投与すること、
を含んでなる前記方法。
【0008】
図面の簡単な説明
1A
Nogo-Aモノクローナル抗体(6D5)を用いて染色したTas10(マウス番号4)の切片。全てのサイズのプラークを取り囲む染色環の存在に注目すること。
【0009】
1B
左パネルは抗Nogo-Aポリクローナル抗体を用いて染色した切片を、異なる2つの倍率で示す。右の2つのパネルは、前記Nogo-Aポリクローナルと抗Abetaモノクローナル1E8を用いる二重染色を示す。
【0010】
1C
これらのTas10トランスジェニックマウスにおいて、Asp2/BACE特異的モノクローナル抗体(9B21)を用いた同様の環状染色。
【0011】
1D
モノクローナル9B21を用いたTas10トランスジェニックマウス脳切片のAsp2/BACE染色は、アミロイドプラークコア中へ伸びた神経突起に拡がる明瞭な細胞染色を示している。
【0012】
1E
Nogo-A(左パネル)とAsp2/BACE(右パネル)に対して染色したマウス番号3(18月齢Tas10トランスジェニック)からの連続切片。より低いアミロイド量を示す動物におけるNogo-Aの過剰発現レベルがより低いこと(先の切片について動物4と比較して)に注目すること。両タンパク質は、両切片に存在する全プラークにおいて類似の重複する分布を示す。
【0013】
2
胚性海馬ニューロンは細胞質全体でNogo-Aを発現するとともに、若干の表面局在が見られる。Nogo-A免疫反応性の集中が、神経突起に沿って軸索瘤またはシナプス構造に見られる。
【0014】
3A
一過性トランスフェクションは、SHSY5Y-APPswe細胞にて高レベルのAsp2/BACEおよびNogo-Aタンパク質を産生させる。左パネルは、Asp2/BACEを用いてトランスフェクトし、抗mycタグクローン9E10を用いて染色した細胞を示す。右パネルは、Nogo-Aを用いてトランスフェクトし、特定のモノクローナル抗体(クローン6D5)を用いて染色した細胞を示す。
【0015】
3B
Asp2/BACE-mycおよびNogo-AのSHSY5Y細胞中への同時トランスフェクション。パネルは次の染色を示す。上左 Hoescht核染色;上右 Asp2/BACE-myc;下左 Nogo-Aポリクローナル67;下右 Asp2/BACEとNogo-A染色のマージ。二重トランスフェクトした細胞におけるAsp2/BACEのプールとNogo-Aとの共分布に注目すること。
【0016】
3C
Asp2/BACE-mycおよびNogo-BのSHSY5Y細胞中への同時トランスフェクション。パネルは次の染色を示す。上左 Hoescht核染色;上右 Asp2/BACE-myc;下左 Nogo-Bポリクローナル66;下右 Asp2/BACEとNogo-B染色のマージ。二重トランスフェクトした細胞におけるAsp2/BACEのプールとNogo-Bとの共分布に注目すること。
【0017】
4A
Nogoイソ型過剰発現はSHSHSY-APPswe細胞におけるAbeta産生を増強しない。左パネルはSHSY5Y-APPswedish細胞中へのトランスフェクションのAbeta X-40産生に対する効果を示す。右パネルはトランスフェクションのAbeta X-42産生に対する効果を示す。各パネルにおいてバーはそれぞれGFP、Asp2/BACE、Nogo-AおよびNogo-Bを用いたトランスフェクション後の活性を示す。Asp2/BACEはこの細胞密度でこれらの細胞におけるAbeta産生が増加するのに対して、2つのNogoイソ型の単独トランスフェクションはこの細胞密度で産生を増強しないと思われることに注目すること。
【0018】
4B
Nogoイソ型とAsp2/BACEとの同時発現は、SHSYSY-APPswe細胞におけるAb産生をモジュレートする。AbetaX-40(左パネル)とAbetaX-42(右パネル)とを測定するアッセイは、示したDNAの組み合わせにより同時トランスフェクトした細胞に対して、次の順で実施した。Asp2/BACE+GFP;Asp2/BACE+Nogo-A;Asp2/BACE+Nogo-B;Asp2/BACE+Nogo-C。二重トランスフェクションを利用してNogoイソ型のAPPプロセシングに対する活性をアッセイすることができる。
【0019】
配列の簡単な説明
配列番号1は、BACEヌクレオチドコード配列とアミノ酸配列を示す。
配列番号2は、BACEのアミノ酸配列である。
配列番号3は、NogoBヌクレオチドコード配列とアミノ酸配列を示す。
配列番号4は、NogoBのアミノ酸配列である。
配列番号5は、BACEと結合するタンパク質を同定するアッセイにおいて同定したNogoBのアミノ酸断片である。
配列番号6は、BACEと結合するタンパク質を同定するアッセイにおいて同定したNogoBのアミノ酸断片である。
配列番号7は、BACEと結合するタンパク質を同定するアッセイにおいて同定したNogoBのアミノ酸断片である。
配列番号8は、NogoAヌクレオチドコード配列とアミノ酸配列を示す。
配列番号9は、NogoAのアミノ酸配列である。
配列番号10は、NogoCヌクレオチドコード配列とアミノ酸配列を示す。
配列番号11は、NogoCのアミノ酸配列である。
配列番号12は、BACE2ヌクレオチドコード配列とアミノ酸配列を示す。
配列番号13は、BACE2のアミノ酸配列である。
【0020】
発明の詳細な説明
本明細書および添付の特許請求の範囲全体を通して、表現"comprise"に相当する「含む」「含んでなる」「からなる」、および表現"include"に相当する「含む」、ならびにそれらの変化形(例えば、「含んでなる(comprises)」、「含んでなる(comprising)(現在分詞)」、「含む(includes)」および「含む(現在分詞)(including)」など)は、包含的に解釈されるべきである。すなわち、これらの表現は、文脈が許容する場合、特定して列挙されていない他の要素または整数を包含しうることを表すものとして意図される。
【0021】
本発明は、Nogo活性のモジュレーターを同定する方法およびBACE活性のモジュレーターを同定する方法を提供する。モジュレーターはNogoとBACEとの間の相互作用をモジュレートすることができる。
【0022】
本発明に従って使用するNogoポリペプチドは、BACEと結合することができるポリペプチドである。NogoポリペプチドはNogoA(アクセッション番号AJ251383)、NogoB(アクセッション番号AB015639)またはNogoC(アクセッション番号AF125103)でありうる。Nogoポリペプチドは配列番号4、9もしくは11のアミノ酸配列またはそれらの機能的変異体もしくは機能的断片を含む。Nogoポリペプチドは、好ましくは配列番号4のアミノ酸配列またはそれらの機能的変異体もしくは機能的断片を含む。変異体は天然のイソ型またはスプライス変異体を含みうる。本発明に従って使用する配列番号4、9または11の変異体または断片は、BACEと結合することができる。特に好ましいNogoの変異体としては、レチキュロン(reticulon)タンパク質ファミリーの他のメンバーが挙げられる。特に好ましい配列番号4の断片および変異体は、配列番号5、6および/または7に示したアミノ酸配列からなる。
【0023】
本発明に従って使用するBACEポリペプチドは、配列番号1もしくは配列番号2のアミノ酸配列を有するBACE(アクセッション番号AF190725、P56817)などの天然のBACEからなるものであってもよいし、あるいはBACEの変異体または断片であって、配列番号12もしくは配列番号13のアミノ酸配列を有するBACE2(アクセッション番号AF204944、Q9Y5ZO)などの天然のBACEであるか、または既知のBACEと相同であるかもしくは既知のBACEの所望の機能を保持する他の未同定のイソ型もしくはスプライス変異体であるものであってもよい。本発明に利用するBACEのかかる変異体または断片は、Nogoポリペプチド、特に配列番号5、6または7の配列を有するNogoポリペプチドと、結合することができるものである。好ましくは、BACEの変異体または断片は、全長NogoA、NogoBおよび/またはNogoCと結合することができる。BACEの好ましい変異体または好ましい断片はまた、アスパルチルプロテアーゼ活性部位も含んでなる。かかる好ましい変異体および断片は、β-セクレターゼ切断部位を含有するタンパク質およびポリペプチドを切断する能力を保持する。好ましくは、かかる変異体および断片は、配列番号2のアミノ酸残基93〜96(DTGS)および/もしくは残基289-292(DSGT)または配列番号13の残基109〜112(DTGS)および/もしくは300-303(DSGT)を含む。
【0024】
BACEの変異体または断片がNogoと結合することができるかどうかを決定するために、該変異体または断片とNogoとを、BACEとNogoとの間の複合体の形成に適した条件下で、接触させればよい。同様に、Nogoの変異体または断片がBACEと結合することができるかどうかを決定するために、該変異体もしくは断片とBACEとを、NogoとBACEとの間の複合体の形成に適した条件下で、接触させればよい。本明細書に記載したいずれかのアッセイの1つを、試験薬不在のもとで実施してこれらのタンパク質の結合能を決定することができる。
【0025】
天然のアミノ酸配列をもつタンパク質をアッセイに使用することが好ましい。好ましいタンパク質はヒトタンパク質であるが、他の哺乳動物種または他の動物種由来の相同体を使用してもよい。所与のタンパク質のいずれの対立遺伝子変異体または種相同体を使用してもよい。以下に記載のタンパク質の変異体または断片に対する言及は、NogoおよびBACEの両方についての変異体または断片に関する。本発明のアッセイに使用する本明細書に記載の全てのタンパク質について、その変異体または断片のBACEまたはNogoと結合する能力は、必要に応じて維持されることが好ましい。
【0026】
人工的な突然変異を生じているがBACEもしくはNogo結合活性またはその他のNogoもしくはBACE活性は保持しているポリペプチドも、本発明において使用することができる。かかる突然変異体は当技術分野で周知の技術により作製することができ、そのような技術として位置指定突然変異誘発、無作為突然変異誘発ならびに制限酵素消化およびライゲーションが挙げられる。本発明に使用されるタンパク質は、天然タンパク質に対して好ましくはほぼ65%を上回る配列同一性、より好ましくは、配列番号2もしくは13または配列番号4、9もしくは11についての少なくとも20個、好ましくは少なくとも30個、例えば少なくとも40個、少なくとも60個もしくは少なくとも100個の連続アミノ酸の領域にわたってあるいはその配列の全長にわたって少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%または少なくとも99%の配列同一性を、有する。アミノ酸置換は、例えば、1個、2個または3〜10個、20個または30個の置換によって生じさせるものであってよい。例えば次表に従って、保存的置換を生じさせることができる。第2列の同じブロック内で、そして好ましくは第3列の同じ行内で、アミノ酸を互いに置換することができる。
【表1】
Figure 2004520041
【0027】
本アッセイに使用されるそれぞれのタンパク質のタンパク質配列全体が示されてもよい。結合アッセイにおいて第2成分に対する結合能、すなわちNogoポリペプチドに対するBACEおよびBACEポリペプチドに対するNogoの結合能を保持する上記のようなタンパク質の断片および変異体も、本発明にて使用することができる。あるいは、BACEの機能を保持するBACEの変異体または断片を、BACE活性のモジュレーターを同定するアッセイに使用してもよい。配列番号2の好ましい断片は、少なくとも30個、例えば少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも300個、少なくとも400個または少なくとも450個のアミノ酸長であろう。配列番号4の好ましい断片は長さで、少なくとも30個、例えば少なくとも100個、少なくとも200個または少なくとも250個のアミノ酸であろう。断片は、ポリペプチドの部分を含んでもよく、例えばキメラポリペプチドであってよい。キメラタンパク質を使用してBACEまたはNogoポリペプチドの精製を容易にすることができる。例えば、BACEの内腔ドメイン(配列番号2のアミノ酸1〜460)をヒトIgGとカルボキシ末端で融合すればよい。
【0028】
本明細書に使用される場合、Nogoポリペプチド(a)は、配列番号4、9もしくは11の配列を有するNogoもしくはその変異体またはそれらのいずれかの断片を意味するために使用されるが、但しその変異体または断片はBACEと結合することができるかまたはNogoと結合し得るBACEの変異体もしくは断片と結合することができるものである。
【0029】
本明細書に使用される場合、BACEポリペプチド(a)は、配列番号2もしくは13の配列を有するBACEもしくはその変異体またはそれらのいずれかの断片を意味するために使用されるが、但しその変異体または断片はNogoと結合することができるかまたはBACEと結合し得るNogoの変異体もしくは断片と結合することができるものである。
【0030】
本発明において使用するポリペプチドは、化学修飾されたものであってもよく、例えば翻訳後修飾を受けたものであってもよい。例えば、それらはグリコシル化されているかまたは修飾アミノ酸残基を含むものであってもよい。ポリペプチドを、例えばHA、ヒスチジン、T7、mycまたはflagタグを用いてタグ付加して、検出または精製の助けとしてもよい。BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)を異なるラベルによりタグ付加して、BACE/Nogo複合体の同定に役立ててもよい。
【0031】
アッセイ
任意の適当なアッセイフォーマットを用いてNogo活性のモジュレーター、例えばBACE/Nogo相互作用のモジュレーターを同定してもよい。
【0032】
Nogo機能のモジュレーターを同定する方法の第1ステップとして、(a)配列番号2もしくは13の配列を含んでなるBACEポリペプチド、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはいずれかの配列の断片;(b)配列番号4、9もしくは11の配列を含んでなるNogoポリペプチド、またはBACEと結合することができるその変異体もしくはいずれかの配列の断片;および(c)試験薬を、試験薬の不在下では(a)と(b)とが結合できる条件下で、接触させる。次いで、Nogoの活性をモニターする。例えば、BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との間の相互作用を分析してもよい。試験薬の存在下でのBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との間の相互作用を、試験薬の不在下でのBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との間の相互作用と比較し、試験薬がBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との結合をモジュレートするかどうか、そしてそれにより試験薬がNogoへのBACEの結合を増強するかまたは阻害するかを決定することができる。
【0033】
試験薬を、BACEポリペプチド(a)をコードするポリヌクレオチドまたは発現ベクター、およびNogoポリペプチド(b)をコードするポリヌクレオチドまたは発現ベクターを有する細胞と接触させてもよい。場合によっては、該細胞は、ペプチドもしくはアンチセンスポリヌクレオチドである試験薬をコードするポリヌクレオチドまたは発現ベクターを有するものでありうる。通常は細胞がそのポリヌクレオチドまたはベクターの転写と翻訳を可能にすることにより、ポリペプチドが同じ細胞中で発現される。
【0034】
試験薬は、細胞を洗浄、インキュベートまたは増殖させるために使う細胞外培地に供給してもよい。試験薬は、Nogoポリペプチド(b)とBACEポリペプチド(a)との相互作用を細胞の外側から間接的に、例えばBACEまたはNogoの細胞外ドメインとの相互作用によりモジュレートするものでもよいし、または細胞外培地から細胞中に取込まれるものでもよい。BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)を細胞内で同時発現させる場合、細胞は天然に両方のタンパク質を発現するものであってもよく、例えば、細胞は一次培養で増殖させたニューロン細胞であってもよいし、または細胞は両方のタンパク質を組換え的に発現するものであってもよいし、または細胞は一方のタンパク質を天然に発現し、かつ他方のタンパク質を形質転換により組換え的に発現するものであってもよい。
【0035】
細胞は、一過的にまたは安定的にトランスフェクトまたは形質転換したものであってもよい。BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)を、両方とも一過的に発現するものであってもよいし、または両方とも安定して発現するものであってもよいし、または一方は安定的に発現しかつ他方は一過的に発現するものであってもよい。細胞は、当技術分野で周知の方法、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈降、リポフェクションまたは熱ショックによりトランスフェクトすることができる。該タンパク質を、ヒト細胞などの哺乳類細胞または酵母もしくは細菌などの非哺乳類細胞にて発現させてもよい。細胞は培養状態であるのが好ましい。使用するのが好ましい細胞系は、HEK293、COSおよびPC12細胞が挙げられる。
【0036】
BACEポリペプチド(a)を発現する細胞、またはBACEポリペプチド(a)を発現する細胞から得られた細胞ホモジネート、細胞ライセート、膜調製物もしくはタンパク質調製物を、Nogoポリペプチド(b)を発現する細胞、またはNogoポリペプチド(b)を発現する細胞から得られた細胞ホモジネート、細胞ライセート、膜調製物もしくはタンパク質調製物と接触させてもよい。
【0037】
細胞外環境でBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との結合を可能にする条件は試験薬の不在下でアッセイを実施することにより決定することができる。
【0038】
試験すべき薬剤を除外した対照アッセイと試験薬を含めたアッセイとを並行してまたは続けて実施してもよい。試験薬を使用する実験と対照実験の結果を用いて、試験薬が結合を阻害するかまたは増強するかを決定することができる。
【0039】
試験する薬剤を、他の任意の既知の相互作用するタンパク質の組み合わせを用いて試験して、その試験薬がタンパク質/タンパク質相互作用の一般的インヒビターである可能性を排除してもよい。
【0040】
アッセイに使用するBACEポリペプチド(a)が配列番号2もしくは13の変異体または断片であるか、あるいはアッセイに使用するNogoポリペプチド(b)が配列番号4、9もしくは11の変異体または断片である場合、好ましくは、最初に試験薬の不在下でアッセイを実施して、変異体または断片が、結合活性もしくはプロテアーゼ活性などのモニターしようとする活性を示すことを確実にする。
【0041】
BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との相互作用を分析するには、当技術分野で公知の多くの生化学的および分子細胞生物学的プロトコルを使用することができる(例えば、Sambrookら, 1989を参照)。いくつかの特定の例を以下に概説する。
【0042】
BACE/Nogo相互作用を、結合アッセイを用いて直接的に決定することができる。例えば、放射標識したBACEポリペプチド(a)をNogoポリペプチド(b)とともに、試験薬の存在下および不在下でインキュベートし、BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)との結合に対する試験薬の効果をモニターすればよい。典型的には、放射標識したBACEポリペプチド(a)を、Nogoポリペプチド(b)を含有する細胞膜とともにインキュベートして平衡に到達させる。次いで、その膜を、非結合の放射標識したBACEポリペプチド(a)から分離し、シンチレーション液中に溶解してシンチレーション計数により放射活性含量を測定することができる。薬剤の非特異的結合も、非放射性BACEポリペプチド(a)の飽和濃度での存在下で実験を繰り返すことにより測定しうる。好ましくは、試験薬の存在下および不在下の両方で、様々な濃度の放射標識BACEポリペプチドを用いて実験を繰り返すことにより、結合曲線を構築する。
【0043】
酵母の2ハイブリッドアッセイシステムを利用して、BACE/Nogo相互作用に対する試験薬の効果をモニターすることができる。例えば、BACEポリペプチド(a)をコードするポリヌクレオチドをGAL4結合ドメインベクター(GAL4BD)中にクローニングし、Nogoポリヌクレオチド(b)をGAL4活性化ドメイン融合ベクター(GAL4AD)中にクローニングすればよい。次いでGAL4ADとGAL4BDベクターを酵母中で発現させ、試験薬の存在下および不在下で得られるβ-ガラクトシダーゼ活性をアッセイして、Harshmanら、1998が記載した液体窒素凍結破砕系を利用し、基質o-ニトロフェノールβ-D-ガラクトピラノシド(ONPG)を用いて定量化できる。
【0044】
「プル・ダウン」アッセイシステムも使用することができる。単離されたBACEポリペプチド(a)を表面に固定し、Nogoポリペプチド(b)の該表面への結合を試験薬の存在下および不在下でモニターすればよい。アッセイはまた、Nogoポリペプチド(b)を固定し、BACEポリペプチド(a)のその固定タンパク質への結合を測定することによっても実施できる。
【0045】
あるいは、BACEポリペプチド(a)を、BACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)とを同時発現する細胞の細胞抽出物から免疫沈降するか、免疫精製するかまたはアフィニティ精製してもよい。次いで共沈降/同時精製するNogoポリペプチド(b)を、例えばウェスタンブロット技術を使用するかまたは組換え発現したタンパク質を放射標識することによって検出し、そしてホスフォイメージャー(phosphorimager)またはシンチレーションカウンターを用いて定量化することができる。一般的に、試験薬を細胞または細胞増殖培地に加えた後に、細胞ライセートを調製する。かかるアッセイはまた、Nogoポリペプチド(b)を沈降させるかまたは精製し、共沈降するかまたは同時精製されるBACEポリペプチド(a)を検出することにより、実施してもよい。
【0046】
アッセイはまた、その他のNogo機能をモニターすることにより実施することができる。例えば、Nogoの神経突起阻害活性をモニターしてもよい。神経突起阻害活性は、後根神経節(DRG)神経突起伸長アッセイ、DRG成長円錐退縮アッセイ(growth cone collapse assay)、神経細胞系(例えば、PC12細胞)神経突起伸長アッセイ、または繊維芽細胞(NIH 3T3など)細胞進展アッセイなどの任意の適当なアッセイフォーマットを用いてモニターすることができる。例えば、BACEとNogoを発現する細胞の存在下での神経突起伸長をモニターし、試験薬の神経突起伸長を阻害または促進する能力をアッセイすることができる。試験薬の神経突起伸長に対する効果が試験薬のBACE活性またはBACE/Nogo相互作用に対する効果に起因するのかどうかを確認するために、Nogoを発現するがBACEを発現しない細胞を用いて対照アッセイを実施してもよい。通常、細胞は1以上の神経栄養因子も発現すると思われる。
【0047】
本発明の重要な態様は、BACE活性のモジュレーターとして作用しうる薬剤であって、特に、Nogoが関係する疾患を治療するのに有用でありうる前記薬剤を同定するスクリーニング方法における、BACEポリペプチド(a)の使用である。任意の適当な方式をアッセイに用いて、BACE活性のモジュレーターを同定することができる。一般的に言えば、かかるスクリーニング方法は、BACEポリペプチド(a)と試験薬とを接触させ、次いで活性を測定することを伴う。例えば、BACE活性をモニターするステップは、例えばβ-セクレターゼ切断部位(SEVKM/DAEFRまたはSEVNL/DAEFR)を有するペプチドの切断によるBACEプロテアーゼ活性の評価、またはBACEとの結合が他のタンパク質に与える効果の評価を含んでもよい。例えば、該アッセイは、Vassarら (1999) Science 286, 735-741, Hussainら (1999) Molecular and cellular Neuroscience 14,419-427, Sinhaら (1999) Nature 402,537-540またはYanら (1999) Nature 402,533-537に記載のAPPプロセシングの測定を伴う。
【0048】
モジュレーター活性は、本発明のBACEポリペプチド(a)を発現する細胞を、研究対象の薬剤と接触させ、薬剤のBACE活性に対する効果をモニターして決定することができる。このポリペプチドを発現する細胞はin vitroまたはin vivoの状態であってよい。本発明のポリペプチドは天然にまたは組換え的に発現されてもよい。好ましくは、アッセイはin vitroで組換えポリペプチドを発現する細胞を用いて実施する。
【0049】
候補モジュレーター
NogoもしくはBACE機能のモジュレーターは、NogoもしくはBACEと直接結合することにより効果を及ぼすものでもよいし、あるいは存在するBACE/Nogo相互作用を妨げるかまたはNogoもしくはBACEが媒介する活性を阻害する上流効果を有するものでもよい。
【0050】
モジュレーターはNogoとBACEとの相互作用を直接阻害してもよいしまたはBACEとリガンドとの間の相互作用を阻害してもよい。試験薬は、NogoまたはBACEリガンドと結合することはできるが何らかの機能的活性を欠くBACEの断片を含むものでもよい。あるいは、試験薬は、BACEと結合することができるが何らかの機能的活性を欠くNogoの断片を含むものでもよい。
【0051】
BACEもしくはNogoと特異的に結合する抗体もしくは抗体フラグメント、またはこれらのタンパク質と結合することができる化学化合物も候補化合物である。抗体または他の化合物が或るタンパク質と「特異的に結合する」というのは、それにとって特異的である前記タンパク質と高いアフィニティで結合するがその他のタンパク質とは低いアフィニティでしか結合しないことを意味する。抗体の特異的結合能を測定するための競合的結合アッセイまたは免疫放射線測定アッセイについての様々なプロトコルが当技術分野では周知である(例えば、Maddoxら、1993を参照)。かかるイムノアッセイは、通常は、「特異的タンパク質」とその抗体との間の複合体形成、およびその複合体形成の測定を伴う。
【0052】
さらに、コンビナトリアルライブラリー、規定された化学的実体、ペプチドおよびペプチドミメチックス、オリゴヌクレオチド、ならびにディスプレイライブラリー(例えば、ファージディスプレイライブラリー)などの天然産物ライブラリーを試験することもできる。試験薬は化学化合物であってもよい。試験薬のバッチ、例えば、1反応当たり10種類の薬剤を最初のスクリーニングに使用し、そして阻害を示すそれらバッチの薬剤を個々に試験してもよい。
【0053】
モジュレーター
Nogo活性のモジュレーターは、上記のアッセイにおいてNogoポリペプチド(b)とBACEポリペプチド(a)との結合において計測可能な低下もしくは増加をもたらすか、またはNogo活性もしくはBACE活性に対して影響を与える薬剤である。
【0054】
好ましいインヒビターは、1μg ml-1、10μg ml-1、100μg ml-1、500μg ml-1、1mg ml-1、10mg ml-1または100mg ml-1のインヒビター濃度において、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%、結合を阻害するインヒビターである。
【0055】
好ましいアクチベーターは、1μg ml-1、10μg ml-1、100μg ml-1、500μg ml-1、1mg ml-1、10mg ml-1または100mg ml-1のアクチベーター濃度において、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも500%または少なくとも1000%、結合を促進するアクチベーターである。
【0056】
阻害パーセントまたは促進パーセントは、試験薬の存在下および不在下でのアッセイを比較したときの発現/活性の減少率または増加率を表す。阻害パーセントまたは促進パーセントの上記のような程度とインヒビターまたはアクチベーターの濃度とを任意に組み合わせることにより本発明のインヒビターまたはアクチベーターを規定してもよく、より低い濃度で阻害または促進がより大きくなることが好ましい。
【0057】
上記のようなアッセイにおいて活性を示す試験薬を、in vivo系、動物モデルにおいて試験することができる。候補インヒビターのもつ、Nogoが媒介するシグナル伝達を減少する能力について、例えば軸索成長に対する効果をモニターすることにより、試験してもよい。
【0058】
候補アクチベーターを、Nogoが媒介するシグナル伝達を増加する能力について試験してもよい。最終的には、かかる薬剤を、標的病状の動物モデルにおいて試験する。
【0059】
治療用途
本発明の方法により同定される、BACEとNogoとの間の相互作用のモジュレーターまたはNogo活性もしくはBACE活性のモジュレーターを、Nogo活性またはBACE活性のモジュレーションに反応性の障害の治療または予防に使用することができる。
【0060】
特に、BACE活性および/またはNogo活性のモジュレーションに反応性の神経障害を治療することができる。NogoまたはBACE活性のモジュレーターを使用して、かかる障害に苦しむ患者の症状を軽減するかまたは状態を改善することができる。
【0061】
NogoまたはBACE活性のモジュレーターは軸索再生に有用でありうる。これは、神経系、そして特に脊髄、脳(例えば脳卒中後の)、および末梢神経系に損傷を受けている患者を治療するのに有用でありうる。かかるモジュレーターは典型的には、例えばNogoの軸索再生に対する阻害効果を阻害することによりNogo活性を阻害する。
【0062】
NogoまたはBACE活性のモジュレーターは、新生物疾患、過増殖障害ならびに増殖不全障害を治療または予防するのに有用でありうる。特に、固形腫瘍、癌腫、グリア芽細胞腫、稀突起膠細胞腫、神経芽細胞腫および網膜芽細胞腫などの神経系の新生物疾患を、NogoまたはBACE活性のモジュレーターを用いて治療または予防することができる。NogoまたはBACE機能のモジュレーターを用いて治療しうる過増殖障害および増殖不全障害としては、肝硬変、乾癬、良性腫瘍、ケロイド形成、線維嚢胞症および組織肥大が挙げられる。かかるモジュレーターは、典型的には、例えば軸索再生に対するNogoの阻害効果を増強することにより、Nogo活性を増強または促進しうる。
【0063】
NogoまたはBACE活性のモジュレーターは、癌の転移または拡散を防止するのに有用である。例えば、Nogoの阻害活性を増強する薬剤は、肺、腎臓、肝臓または筋肉などの身体の他の器官へのCNS癌の拡散を予防するために有用でありうる。
【0064】
BACEポリペプチドおよびBACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもかかる障害の治療または予防に使用することができる。
【0065】
従って、本発明は、BACE、またはNogoと結合することができるその変異体、またはNogoと結合することができるそれらのいずれかの断片をコードするポリヌクレオチドの、Nogo活性のモジュレーションに反応性の障害の治療法にて使用するための医薬品の製造における使用であって、ここで前記ポリヌクレオチドは、
(a) 配列番号1もしくは12の配列;または
(b) 配列番号1もしくは12の相補体とハイブリダイズする配列;または
(c) (a)もしくは(b)に規定した配列について遺伝コードの結果として縮重している配列;または
(d) (a)、(b)もしくは(c)に規定したポリヌクレオチドと相補的である配列;
を含んでなる、前記使用を提供する。
【0066】
配列番号1または12のコード配列の相補体とハイブリダイズする配列を含んでなるポリヌクレオチドは、バックグラウンドを有意に超えるレベルでハイブリダイズすることができる。バックグラウンドのハイブリダイゼーションは、例えば、cDNAライブラリー中に存在する他のcDNAが原因で起こりうる。本発明のポリヌクレオチドと配列番号1または12のコード配列の相補体との間の相互作用により発生するシグナルレベルは、典型的には、他のポリヌクレオチドと配列番号1または12のコード配列との間の相互作用の少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍高い。その相互作用の強度は例えば、プローブを、例えば32Pを用いて放射標識して測定することができる。選択的ハイブリダイゼーションは、典型的には、低ストリンジェンシー(0.3M 塩化ナトリウムおよび0.03M クエン酸ナトリウム、約40℃)、中度のストリンジェンシー(例えば、0.3M 塩化ナトリウムおよび0.03M クエン酸ナトリウム、約50℃)または高ストリンジェンシー(例えば、0.03M 塩化ナトリウムおよび0.003M クエン酸ナトリウム、約60℃)の条件を用いて達成することができる。しかし、かかるハイブリダイゼーションは当技術分野で公知のいずれの適当な条件で実施してもよい(Sambrookら、1989を参照)。例えば、高ストリンジェンシーが必要な場合には、適当な条件は、60℃にて0.2×SSCが挙げられる。低ストリンジェンシーが必要な場合には、適当な条件は、60℃にて2×SSCが挙げられる。
【0067】
配列番号1もしくは12のDNAコード配列の相補体に選択的にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列は一般的に、配列番号1のコード配列に対して、配列番号1もしくは12における少なくとも20個、好ましくは少なくとも30個、例えば少なくとも40個、少なくとも60個、さらに好ましくは少なくとも100個の連続ヌクレオチドの領域にわたって、または最も好ましくは配列番号1もしくは12の全長領域にわたって、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性を有する。核酸およびタンパク質の相同性を評価する方法は当技術分野では周知である。例えば、UWGCGパッケージは、相同性を計算するのに使用しうるBESTFITプログラムを提供する(Devereuxら、1984)。同様に、PILEUPおよびBLASTアルゴリズムを利用して配列を整列させることができる(例えば、Altschul、1993およびAltschulら、1990に記載)。かかるプログラムは多数の異なる設定が可能である。本発明に従って、デフォルトの設定を使用することができる。
【0068】
上記の配列同一性の程度と最小サイズとの任意の組み合わせを用いてBACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを規定してもよく、よりストリンジェントな組み合わせ(すなわち、より長い長さにわたるより高い配列同一性)を用いることが好ましい。従って、例えば、25ヌクレオチドにわたって、好ましくは30ヌクレオチドにわたって、少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチドは本発明の一態様を形成し、同様に40ヌクレオチドにわたって、少なくとも95%の配列同一性を有するポリヌクレオチドは本発明の一態様を形成する。
【0069】
配列番号1もしくは12のコード配列をヌクレオチド置換、例えば1個、2個または3〜10個、25個、50個または100個の置換に由来するヌクレオチド置換より、改変してもよい。配列番号2もしくは13のポリヌクレオチドを、その代わりにまたは追加的に、1個以上の挿入および/または欠失および/または一端もしくは両端の伸長により、改変することができる。改変したポリヌクレオチドは一般的に、Nogoと結合することができるタンパク質をコードする。典型的には改変したポリペプチドによりコードされるタンパク質はアスパルチルプロテアーゼ活性を有する。縮重置換を生じさせてもよいし、および/または改変した配列が翻訳されたときに、例えば、上記の表に示したような保存的アミノ酸置換をもたらしうる置換を生じさせてもよい。
【0070】
ポリヌクレオチドはDNAまたはRNAを含みうる。それらはまた、合成ヌクレオチドまたは修飾ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドであってもよい。ポリヌクレオチドに対する様々な異なるタイプの修飾が当技術分野では周知である。これらとしては、メチルホスホネート主鎖およびホスホロチオエート主鎖、分子の3'末端および/または5'末端におけるアクリジンまたはポリリジン鎖の付加が挙げられる。本発明の目的のために、本明細書に記載のポリヌクレオチドは当技術分野で利用しうるいずれの方法により修飾してもよいことは理解されるべきである。かかる修飾は、本発明のポリヌクレオチドのin vivo活性または寿命を増強するために実施することができる。
【0071】
BACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、組換え法により、合成により、または当業者が利用しうる任意の方法により製造すればよい。それらはまた、標準技術によりクローニングしてもよい。ポリヌクレオチドは、典型的には単離されたおよび/または精製された形態で提供される。
【0072】
一般的に、本明細書に記載の技術は当技術分野で周知であるが、特にSambrookら, 1989, Molecular Cloning: a laboratory manualを参照することができる。
【0073】
またポリヌクレオチドは本発明のアッセイにおける不可欠な成分であり、本発明で使用しうるタンパク質または試験薬を同定するためのプローブ(またはプローブを設計するためのテンプレート)となりうる。本発明のヌクレオチドは組換えタンパク質合成に関与するとともに、それ自体が治療薬として遺伝子治療技術に利用されうる。アンチセンス配列も、例えばBACEの発現のダウンレギュレーションのための戦略として、遺伝子治療に利用しうる。
【0074】
本発明に使用するポリヌクレオチドは、発現ベクター中に挿入してもよい。かかる発現ベクターは分子生物学の技術により慣用法により構築され、例えば、プラスミドDNA、ならびにタンパク質発現を可能にするために必要でありかつ正しい方向に配置された、適当なイニシエーター、プロモーター、エンハンサーおよびポリアデニル化シグナルなどの他のエレメントの使用を伴う。その他の適当なベクターは、当業者には明らかであろう。この点についてのさらなる例は、Sambrookらを参照すること。
【0075】
また、ポリヌクレオチドを上記ベクター中にアンチセンス方向に挿入して、アンチセンスRNAの産生を提供することもできる。アンチセンスRNAまたは他のアンチセンスポリヌクレオチドはまた、合成法によって作ることもできる。かかるアンチセンスポリヌクレオチドは、本発明のアッセイにおいて試験化合物として使用することができ、またはNogo活性のモジュレーションに反応性の障害の治療方法において、特に脊髄または末梢神経系の損傷の治療用に、有用でありうる。
【0076】
適当なウイルスベクターの例としては、単純ヘルペスウイルスベクターおよびレトロウイルスがあり、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびHPVウイルス(HPV-16またはHPV-18など)が挙げられる。当業者にはこれらのウイルスを使用する遺伝子導入技術はよく知られている。例えば、レトロウイルスベクターを利用して、アンチセンスRNAを生じるポリヌクレオチドを宿主ゲノム中に安定的に組み込むことができる。対照的に、複製欠陥アデノウイルスベクターはエピソームのまま保持され、従って一過性発現を可能にする。
【0077】
上記の病的状態のいずれかを予防または治療するのに使用する薬剤の製剤化は、その特定の薬剤の性質、製薬または獣医学用途のいずれを意図するかなどの要因に依存しうる。典型的には、モジュレーターは製薬上許容される担体または希釈剤とともに製剤化されて使用される。例えば、局所、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、経皮または経口投与用に製剤化することができる。医師はそれぞれの特定の患者に対して必要な投与経路を決定しうるであろう。製薬担体または希釈剤は例えば、等張溶液であってもよい。
【0078】
薬剤の用量は、様々なパラメーター、特に使用する薬剤;治療する患者の年齢、体重および状態;投与経路;ならびに必要な投与計画に従って決定することができる。さらに、医師は必要な投与経路および任意の特定の患者に対する用量を決定しうるであろう。
【0079】
モジュレーターは特定の部位へ、さもなくば脳細胞を標的として投与されるべきであろう。例えば、モジュレーターをニューロンへ送達してもよい。これは、例えば、単純ヘルペスウイルスなどのウイルス株による送達によって達成することができる。本発明のポリヌクレオチドを含むウイルスベクターは先に記載した。ウイルスベクターの送達方法は、例えば、本発明のポリヌクレオチドを投与する場合に使用しうる。ベクターはさらに、ある特定のニューロンに特異的であるプロモーターまたは他の調節配列を含んでもよい。
【0080】
本発明のポリヌクレオチドとベクターは、裸の核酸構築物として直接投与することができる。哺乳類細胞による裸の核酸構築物の取込みは、複数の既知のトランスフェクション技術により増強され、例えば、トランスフェクション剤の使用を伴う技術が挙げられる。これらの薬剤の例としては、カチオン剤(例えばリン酸カルシウムおよびDEAE-デキストラン)およびリポフェクタント(例えばlipofectamTMおよびtransfectamTM)が挙げられる。
【0081】
典型的には、核酸構築物をトランスフェクション剤と混合して組成物を製造する。好ましくは、裸の核酸構築物、ポリヌクレオチドを含むウイルスベクターまたは組成物を製薬上許容される担体または希釈剤と混合して、医薬組成物を製造する。適当な担体および希釈剤としては、等張生理食塩水、例えばリン酸緩衝化生理食塩水が挙げられる。組成物は、非経口、筋肉内、静脈内、皮下、または経皮投与用に製剤化することができる。
【0082】
医薬組成物は、本発明のポリヌクレオチド、遺伝子治療用のウイルスベクターが適切な領域で細胞中に取り込まれうる方法で投与する。本発明のポリヌクレオチドをウイルスベクターにより細胞へ送達するとき、投与されるウイルスの量は、アデノウイルスベクターについては、106〜1010pfu、好ましくは107〜109pfuの範囲、さらに好ましくは約108pfuである。注射するときは、典型的には、製薬上許容される適当な担体または希釈剤中に含有させたウイルスを1〜2ml投与する。本発明のポリヌクレオチドを裸の核酸として投与するときは、投与する核酸の量は典型的には1μg〜10mgの範囲である。
【0083】
産物を生じるポリヌクレオチドが誘導プロモーターの制御下にある場合、治療期間中だけ遺伝子発現を誘導するのが必要である場合がある。病的状態が治療されてしまったら、インデューサーを除去し、本発明のポリペプチドの発現を終了させる。これは明らかに臨床上有利である。かかる系は、例えば、抗生物質テトラサイクリンを投与し、そのtetリプレッサー/VP16融合タンパク質に対する効果によって遺伝子発現を活性化する系が挙げられる。
【0084】
組織特異的プロモーターの使用は、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドおよびベクターを用いる疾患の治療の助けとなるであろう。関係する罹患した細胞型のみにおいて治療遺伝子を発現させることができることは、かかる遺伝子が他の細胞型にて発現されると有毒である場合には特に、有利であろう。
【0085】
上記の投与経路および用量は手引きとしてだけ意図されるものであり、熟達した医師であれば、任意の特定の患者およびその状態に対する最適な投与経路および用量を容易に決定しうるであろう。次の実施例は本発明を説明するものである。
【実施例】
【0086】
実施例1
標的タンパク質BACE1を、プライマー:AGGAAGTGGAAGTGGCCACCATGGCCCAAGCCCTGCCCおよびGTAGGGGTAATTGGCCTTCAGCAGGGAGATGTCATCを用いてPCRにより増幅した。
【0087】
PCR産物を発現ベクター中にクローニングして、8残基ヒスチジンタグをC末端にイン・フレームで挿入した。この構築物をHEK293細胞中にトランスフェクトし、発現構築物について選択する条件下でその細胞を増殖させた。
【0088】
代表的な実験において、ほぼ108個のトランスフェクトした細胞由来の膜濃縮画分65mgから、BACEをアフィニティ精製した。1% CHAPSO中に溶解した膜タンパク質を500μl Ni-NTA樹脂とともにインキュベートし、150mMイミダゾールを用いて溶出した。得られる溶出液をセファロース(Pierce)を用いて1時間、前清澄化した。セファロースを捨てた後、溶出液を、セファロース(Pierceアミノリンクプラス(aminolink plus))と共有結合した抗His抗体(Serotec)とともに4℃にて一夜インキュベートした。最後に、免疫沈降させたタンパク質をサンプルバッファー中に再懸濁し、4〜12%ビス-トリスゲル上にて還元条件下で分離し、コロイド状クーマシーブルーを用いて染色した。タグ付加細胞系に特異的なバンドを切り出し、トリプシンを用いてゲル中で消化した。トリプシン消化した全ペプチドをLC/MS/MSにかけて、非重複タンパク質データベースをサーチすることによりタンパク質を同定した。
【0089】
代表的実験において同定したタンパク質を以下にまとめた。
【0090】
同定されたNogoB(ASY)ペプチド:
1 MEDLDQSPLV SSSDSPPRPQ PAFKYQFVRE PEDEEEEEEE EEEDEDEDLE
51 ELEVLERKPA AGLSAAPVPT APAAGAPLMD FGNDFVPPAP RGPLPAAPPV
101 APERQPCWDP SPVSSTVPAP SPLSAAAVSP SKLPQDDEPP ARPPPPPPAS
151 VSPQAEPVWT PPAPAPAAPP STPAAPKRRG SSGSVVVDLL YWRDIKKTGV
201 VFGASLFLLL SLTVFSIVSV TAYIALALLS VTISFRIYKG VIQAIQKSDE
251 GHPFRAYLES EVAISEELVQ KYSNSALGHV NCTIKELRRL FLVDDLVDSL
301 KFAVLMWVFT YVGALFNGLT LLILALISLF SVPVIYERHQ AQIDHYLGLA
351 NKNVKDAMAK IQAKIPGLKR KAE
下線を引いたペプチドは、NogoBを他のNogoイソ型から識別するのに十分なペプチドである。
【0091】
実施例2: PC12 細胞の分化と神経突起伸長の測定
PC12細胞を、6ウェルプレートを用いて1ウェル当たり1x105細胞にて1.5mlの完全DMEMにまく。まいた細胞を37℃にて5% CO2中で一夜インキュベートしてそれらを付着させる。細胞を、予熱した完全DMEMを用いて洗浄する。1.5mlの低血清DMEM+/-NGF+/-Bace+/-Nogo+/-試験薬を加える。0、0.1、1、10、50および100ng/mlのBace、NogoおよびNGFの濃度範囲を試験する。試験薬を0、0.001、0.01、0.1、1および10nMの濃度で異なるウェルに加える。次いで細胞を48時間、37℃にて5%CO2中でインキュベートしてそれらを付着させる。
【0092】
48時間後、細胞はほぼ50%コンフルエントになるので、神経突起伸長を測定するために4%パラホルムアルデヒドリン酸中で固定する。酸フクシン染色液をPBS中に希釈し(2倍希釈)、混合し、そしてシリンジを通してろ過滅菌する。希釈した染色液500μlを各ウェルに加える。細胞を染色液中で2分間室温にてインキュベートし、そしてPBS(1ml)中で4回洗浄する。フクシンは細胞体と神経突起を赤く染色する。細胞体当たりの神経突起数と長さを倒立顕微鏡上で適当な画像解析およびソフトウエアを用いて測定する。
【0093】
実施例3
スウェーデン(Swedish)突然変異を含有するヒトAPP構築物を過剰発現する成体トランスジェニックマウス(呼称Tas10)由来の切片を、様々な抗体マーカーを用いて染色した。これらは、アミロイドプラークおよびそれに結合しているかまたはその周囲にあるタンパク質の検出が可能になるように選択した。
【0094】
代表的実験において、NogoAタンパク質に対するモノクローナル抗体(クローン6D5)は、切片(例えばTas10動物4)を、全てではないにしてもほとんどのプラーク様構造を取り囲む環状パターンに染色することを見出した(図1A)。
【0095】
これが実際にプラークに関連する染色であることを確認するために、アミロイドペプチドに対するモノクローナル抗体(クローン1E8)と、NogoAに対するアフィニティ精製したポリクローナル抗体(Alpha Diagnostics)とを一緒に用いて、さらなる切片を二重染色した。これらの切片において、濃いピンク色の産物が、アミロイドタンパク質が標識されているプラークに析出し、これらは、NogoAタンパク質発現の部位に対応する暗青色/紫色の産物に取り囲まれていた。これらの観察は、新しいアミロイド沈着領域におけるプラーク縁部の周囲にNogoAが過剰発現するという本発明者らの先の知見を立証するものであった(図1B)。
【0096】
神経フィラメント(Chemicon)、GFAP(Sigma)およびリン酸化タウ(phospho-tau)(クローンAT8)を含むさらなる様々な抗体マーカーはどれも、NogoA抗体を用いて観察したのと類似のパターンを生じることはなかった。Asp2/BACEに対するモノクローナル抗体(クローン9B21)を用いて同じ動物由来の切片を染色すると、NogoA染色に非常によく似た環状染色パターンを生じることが見出された(図1C)。次の連続切片および二重染色での実験において、NogoAとAsp2/BACEタンパク質は顕著に密接した関連を示すことが明らかになった(図1E)。観察し得た唯一の違いは、NogoA染色が、この領域のニューロンに特徴的な形態である分離した細胞構造を標識していると思われるAsp2/BACE染色よりも、さらに広がって分布することであった(図1D)。
【0097】
NogoA発現上昇と病理進行との相関のさらなる確証を、より低いプラーク量を示すトランスジェニック動物由来の切片の染色パターンにおいて見出した。これらの切片では、より少なくかつより小さいプラークが見られ、これらはより強度の弱いNogoA染色により取り囲まれていた(図1E)。
【0098】
実施例4
プラークを囲む沈着物中に見出されるNogoAの起源を決定するため、アミロイドペプチド誘導毒性に感受性のあることが知られる培養ニューロン(この事例では胚性海馬ニューロン)を研究した。他のタイプの培養ニューロンについても類似の結果が得られる。
【0099】
培養海馬ニューロンを固定してNogoA特異的モノクローナル抗体を用いて染色した。細胞は、顕著な細胞質と軸索の染色を、一部の明らかな細胞表面クラスターとともに示した。比較的成熟した培養物において、NogoAはまた、シナプスに相当する神経突起に沿った軸索瘤に、ある程度の集積を示すことも示される(図2)。かかる培養物をAbetal-42ペプチドにより処理することにより、それらのNogoA発現に対する効果を確認することができ、またアルツハイマー病などの疾患(限定されるものでないが)の進行および病理を改変する手段としての、これらの応答を改変する分子を同定する系としても利用することができる。
【0100】
実施例5
スウェーデン(Swedish)突然変異は、この突然変異を有する個体がアルツハイマー病を早期に発症しやすくする。スウェーデン(Swedish)突然変異を有するヒトAPP遺伝子を安定的に過剰発現するヒト神経芽細胞腫細胞(SHSY5Y)は、APPから毒性Abetaペプチド断片へのプロセシングを改変する薬剤の効果を研究する上で有用な系を提供することができる。これらの細胞は通常、容易に検出可能なレベルのAbetaペプチドを培養培地中に分泌する。Nogo-A、Nogo-BもしくはNogo-Cの単独でのトランスフェクション、またはそれらをBACE/Asp2と組み合わせたトランスフェクションを用いて、これらのタンパク質の過剰発現がAPPに与える効果を確認することができる。Nogoイソ型によるAbeta形成の抑制により、Tas10マウスにおいてプラーク周囲に見られるNogoAの過剰発現がおそらく補償的/保護的機構を意味することが示唆された一方で、発現の上昇が特にアルツハイマー病、一般的には神経変性疾患の病理の一因となることも示唆された。従って、NogoとBACE/Asp2との相互作用を変化させる分子のスクリーニングは、必要に応じて結合のアゴニストまたはアンタゴニストを同定するように構成できるであろう。
【0101】
Nogoイソ型をコードするcDNAを、培養SHSY5Y-APPswe細胞中にトランスフェクトし、固定した細胞中で発現されたタンパク質を免疫組織化学を用いて検出した。Asp2はc末端mycエピトープ(図3A左パネル)を用いて検出したのに対して、NogoA(図3A右パネル)およびBイソ型は、図面の説明に記載のように、イソ型特異的ウサギポリクローナル抗体(それぞれ67および66と名付けた)またはモノクローナル抗体(抗Nogo-A 6D5)を用いて検出した。これらの実験は、これらのタンパク質をこの細胞バックグラウンドで過剰発現させることが可能であり、それをNogoに影響されるAPPプロセシングのモジュレーターについてのアッセイの基礎として利用しうることを立証する。さらに、二重トランスフェクトした細胞において、顕微鏡試験により細胞内のトランスフェクトしたタンパク質の一部の共局在を実証することができた。これらのデータは、Nogo-A(図3A)とNogo-B(図3B)の両方が、適当な細胞バックグラウンドにおいてAsp2/BACEと相互作用しうることを示し、しかもその相互作用がプラーク形成中のAPPのプロセシングを変化させる原因に十分なりうることを示唆する。
【0102】
実施例6
ヒト神経芽細胞腫の細胞系SHSY5Y-APPswedishを、試験構築物をコードするcDNAを用いてトランスフェクトし、そしてAPPプロセシングおよびAbetaの培地中への分泌に与える効果をELISAアッセイを用いて測定することができる。低細胞密度で実施した実験において、本発明者らは、Asp2/BACE構築物のトランスフェクション後に、Abeta x-40およびx-42の産生の増強を検出することができた(図4A)。NogoAまたはNogoBを発現する構築物を用いて並行的にトランスフェクトした細胞は、Abeta産生において同様の増加をもたらさないことが見出され、このことはそれら単独ではアミロイド形成を増強するには十分でないことを示唆する。
【0103】
さらなる実験において、3つのNogoイソ型全てとAsp2/BACEとの同時発現の効果を試験した。ならし培地の分析は、Nogoイソ型が検出可能なAbetaペプチドのレベルを顕著に低下させるようであることを示す(図4B)。観察されたAbetaレベルの変化は、Asp2/BACEとNogoとの直接的な細胞内相互作用(これは、細胞ライセートからのこれらのタンパク質の免疫共沈降により見出された)によるのであろう。このことは、トランスフェクトされた細胞中のそれらの共局在により支持されるが、すなわちモジュレーションは細胞内局在のレベルで生じていると思われる。全てのNogoイソ型はC末端ER保持モチーフを有しているので、Nogo発現の増加に伴うAsp2/BACE活性の観察された変化は、正常なAPPプロセシングの部位から離れた小胞体内でより多くのAsp2/BACEが保持される結果を引き起したものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1A】Nogo-Aモノクローナル抗体(6D5)を用いて染色したTas10(マウス番号4)の切片。
【図1B】左パネルは抗Nogo-Aポリクローナル抗体を用いて染色した切片を、異なる2つの倍率で示す。
【図1C】これらのTas10トランスジェニックマウスにおいて、Asp2/BACE特異的モノクローナル抗体(9B21)を用いた同様の環状染色。
【図1D】モノクローナル9B21を用いたTas10トランスジェニックマウス脳切片のAsp2/BACE染色を示す。
【図1E】Nogo-A(左パネル)とAsp2/BACE(右パネル)に対して染色したマウス番号3(18月齢Tas10トランスジェニック)からの連続切片。
【図2】胚性海馬ニューロンにおける細胞質全体のNogo-A発現および若干の表面局在を示す。
【図3A】一過性トランスフェクションにより、高レベルのAsp2/BACEまたはNogo-Aタンパク質を産生するSHSY5Y-APPswe細胞を示す。
【図3B】Asp2/BACE-mycおよびNogo-Aを同時トランスフェクションしたSHSY5Y細胞を示す。
【図3C】Asp2/BACE-mycおよびNogo-Bを同時トランスフェクションしたSHSY5Y細胞を示す。
【図4A】SHSHSY-APPswe細胞におけるNogoイソ型過剰発現の、Abeta産生に対する効果を示す。
【図4B】Nogoイソ型とAsp2/BACEとを同時発現させたSHSYSY-APPswe細胞における、Ab産生のモジュレーションを示す。

Claims (23)

  1. Nogo機能モジュレーターを同定する方法であって、下記(i)〜(iii):
    (i) 以下の(a)〜(c):
    (a)BACEポリペプチド;
    (b)Nogoポリペプチド;
    (c)試験薬
    [ここで前記BACEポリペプチド(a)はBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片であり、かつポリペプチド(b)はNogo、またはBACEと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である]
    を、試験薬(c)の不在下ではBACEポリペプチド(a)とNogoポリペプチド(b)とが結合できる条件下で、提供すること;
    (ii) Nogoが媒介する活性をモニターすること;および
    (iii) それにより試験薬がNogo活性のモジュレーターであるかどうかを決定すること、
    を含む前記方法。
  2. ステップ(ii)が(a)と(b)との間の相互作用をモニターすることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. モジュレーターが(a)と(b)との結合を阻害するものである、請求項2に記載の方法。
  4. モジュレーターが(a)と(b)との結合を増強するものである、請求項2に記載の方法。
  5. ステップ(ii)がプロテアーゼ活性をモニターすることを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記プロテアーゼ活性がアミロイド前駆体タンパク質のβ-セレクターゼ切断である、請求項5に記載の方法。
  7. モジュレーターが前記プロテアーゼ活性を阻害するものである、請求項5または6に記載の方法。
  8. BACEポリペプチド(a)がBACEまたは前記のその断片である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. Nogoポリペプチド(b)がNogoBまたは前記のその断片である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. BACE活性のモジュレーターを同定する方法であって、下記(i)および(ii):
    (i) BACEポリペプチドまたはBACE機能を維持しているその変異体もしくはそれらのいずれかの断片を試験薬と接触させること、および
    (ii) BACE活性をモニターし、それにより試験薬がBACE活性のモジュレーターであるかどうかを決定すること、
    を含む前記方法。
  11. BACE活性が、Nogoもしくはその変異体またはそれらのいずれかの断片と前記ポリペプチドとが相互作用できることを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により同定可能であるNogo活性のモジュレーター。
  13. 請求項10または11に記載の方法により同定可能であるBACE活性のモジュレーター。
  14. 急性神経傷害を治療するための医薬品の製造における請求項12または13に記載のモジュレーターの使用。
  15. 急性神経傷害を治療するための医薬品の製造における、BACEポリペプチド、またはBACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの使用であって、但しBACEポリペプチドがBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記使用。
  16. 急性神経傷害を治療する方法であって、BACEポリペプチド、BACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたは請求項12もしくは13に記載のモジュレーターの有効量を、かかる治療を必要とするヒトもしくは動物に投与することを含み、但しBACEポリペプチドがBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記方法。
  17. 急性神経傷害を治療する方法であって、下記(i)および(ii):
    (i) BACE活性のモジュレーターを同定すること;および
    (ii) 前記モジュレーターの治療上の有効量をそれを必要とする患者に投与すること、
    を含む前記方法。
  18. 急性神経傷害が脊髄損傷、脳卒中、頭部外傷および末梢神経損傷から選択される、請求項14もしくは15に記載の使用または請求項16もしくは17に記載の方法。
  19. 中枢神経系の新形成を治療するための医薬品の製造における、請求項12または13に記載のモジュレーターの使用。
  20. 新生物疾患、過増殖障害もしくは増殖不全障害を治療するための医薬品の製造におけるBACEポリペプチド、またはBACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの使用であって、但しBACEポリペプチドがBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記使用。
  21. 新生物疾患、過増殖障害または増殖不全障害を治療する方法であって、BACEポリペプチド、BACEポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたは請求項12もしくは13に記載のモジュレーターの有効量を、かかる治療を必要とするヒトもしくは動物に投与することを含み、但しBACEポリペプチドがBACE、またはNogoと結合することができるその変異体もしくはそれらのいずれかの断片である、前記方法。
  22. 新生物疾患、過増殖障害または増殖不全障害を治療する方法であって、下記(i)および(ii):
    (i) BACE活性のモジュレーターを同定すること;および
    (ii) 前記モジュレーターの治療上の有効量をそれを必要とする患者に投与すること、
    を含む前記方法。
  23. 新生物疾患、過増殖障害もしくは増殖不全障害が中枢神経系の障害である、請求項19もしくは20に記載の使用または請求項21もしくは22に記載の方法。
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