JP2004519658A - 上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、原子炉における燃料棒組立体の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法に導かれ、上部連結プレート押えボルトの原位置における迅速で容易な検査のための位置への配置のために、原子炉燃料棒組立体の上部連結プレートと整列するようになっている検査装置を含んでいる。取付具は複数の超音波送受波器を備えており、取付具が検査位置に置かれたとき、ボルトが所定の位置にある間にボルトの効果的な超音波探査を実行するために各々の送受波器が押えボルトの一本の近傍に配置されるように、超音波送受波器は配置される。取付具が検査位置に配置されそして超音波送受波器が作動されるとき押えボルトの各々の中にきずがあるかどうかを示すために、多チャンネル超音波探傷器が送受波器の各々に接続される。本発明の更なる特徴は、ボルト軸部及びねじ部の正確な探査に役立ち、そのことにより検査感度を大きく高めるために、ボルト頭部から所定の距離で音場を集束させるための球状集束送受波器を使用することである。
Description
【0001】
本発明の分野
本発明は、原子炉の分野に関するものであり,特に原子炉内の燃料棒組立体における上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法とに関するものである。
【0002】
本発明の背景
原子炉内のボルトの破損は放射線照射の結果としてしばしば発生する。したがって炉心及び使用済み燃料冷却設備におけるボルトの検査は重要である。
【0003】
公知の構造の原子炉は、通常は燃料棒の組立体を使用しており、前記燃料棒は、燃料棒の軸が互いに平行になるように、一般に正方形または長方形マトリクスに配置されている。適切なスペーサが、燃料棒を所望のマトリクスに配置するために使用されている。連結プレートとして知られている要素が、燃料棒組立体の移動を容易にするため及び燃料棒を抑えるために、燃料棒組立体の少なくとも一方の端に一般的に使用されている。燃料棒組立体は原子炉の中で、通常は垂直方向で支持されており、垂直配置の上端に配置された上部連結プレートとして知られている連結プレートが、燃料棒の所望のマトリクスにおける正しい配列のために使用されている。上部連結プレートに関する一般的な構造は、原子炉内の他の要素に対する連結プレートの適正な緊張を提供するために板ばねを含んでおり、前記板ばねは通例は連結プレートの水平方向の縁に沿って配置されている。コーナークランプが、板ばねの少なくとも一方の端部を押さえつけるために、連結プレートの対向するコーナーで使用されている。コーナークランプは、山形の組立体であって一対の押えボルトによって連結プレートに固定されている。連結プレートの他のコーナーは、連結プレートを炉内の他の組立て要素と正しく整列させるために、ガイドピンを受け入れるためのガイドピン穴が通例は備えられている。
【0004】
板ばね押えボルトが、炉の運転サイクルにさらされるとき、例えば微細なクラックのようなきずを時々進展させることがわかっている。このようなきずが進展したとき、押えボルトは、板ばねを適正な位置に適切に保持する機能を失うことがある。ばねは緊張力を与えるように使用されるので、もはや正しく機能しない。このことは、上部連結プレートのいくつかの部品、例えば、ばね、クランプ、及び/又はボルトが緩むという結果になる。もしボルトが破損すると、板ばねが正しく機能しなくなりそして燃料棒組立体が垂直に動くことが可能となるが、このことは望ましいことではない。加えて、適切な燃料棒組立体取扱い装置が、所望の移動と配置のために組立体を正しく把持することができなくなることがある。ボルトが破損したとき、ばねを位置決めして固定しているコーナークランプが自由になる。このことはばねが自由に動くことを可能にする(それでもまだ上部連結プレートによって制約を受けている)。燃料棒組立体を移動する必要があるとき、燃料棒取扱い把持機は、上部連結プレート整列穴とインターフェースをとる必要があり、また上部連結プレートリップの内側と係合するために隙間をもっている必要がある。破損したボルトによる組立てにおいて、ばねは通常上部連結プレートの内側リップへのアクセスを妨害して、係合及び把持を実行不可能にする。極端な場合には、クランプブロックは、固定されてない状態になることがありそして炉内を損傷させる可能性をもつ。破損ボルトをもつ燃料棒組立体は、修理されるまで炉心に戻すことができない。
【0005】
一部のボルトが深刻な問題に導くきずを実際に持っているかどうかが分からなくても、それでもなお上部連結プレートの交換は、多大な費用と時間のかかる手順を含んで着手される。ボルトを取り外さないで初期的なきずの切迫性を判定するためにボルトを直接的に検査するための有効な方法は、今のところ使用されていない。
【0006】
本発明の目的
不必要ではないこともないが費用と時間がかかる上部連結プレート組立体全体の取り替えを、そのような取り替えが不必要であるかもしれないときに、克服するために、燃料棒組立体の上部連結プレート上のばね押えボルトの効果的で迅速な検査のための方法と装置とを提供することが、それ故に本発明の全体的な目的である。
【0007】
本発明のより具体的な目的は、上部連結プレート用コーナークランプの押えボルトの迅速で、簡単で、費用のかからない検査のための装置と方法とを、一方でボルトを所定位置に残したまま、提供することである。
【0008】
本発明の更に具体的な目的は、そのような検査を実施するための取付具を含んでいる装置を提供することであって、前記取付具は、上部連結プレートと位置を合わせられるようにされていて且つ押えボルトの原位置での効果的な検査を実施するために連結プレートの近傍に位置する検査位置に設置されるものである。
【0009】
本発明の更なる目的は、きずの無いいくつかのボルトを持っている上部連結プレートの費用のかかる不必要な交換を避けるための手段を、押えつけ組立体装置を分解することなしに提供することであり、その結果そのような分解が不要なとき、時間と費用とを大きく節約する。
【0010】
本発明の更なるより具体的な目的は、そのような検査を実施するための方法と装置とを提供することであって、前記方法と前記装置とは、各々のボルトの超音波探査が、いずれかのボルトがきずの初期的兆候をもっているか否かを判定することを迅速且つ少ない費用で実施できるように、上部連結プレートの近傍に配置できる取付具の上でプローブによって実行される超音波送受波器を利用するものである。
【0011】
本発明の更に他の目的は、送受波器の音場の焦点を規定された距離で生じさせるレンズを備えている球状集束超音波送受波器を利用することであり、前記焦点は、焦点を越えた音場が、ボルトのねじ山部より上のボルト軸部を取り囲むことができるように、ボルト頭部の底面の位置に置かれることが可能である。このタイプの送受波器を準備することと、ボルトのこの領域に音場を含むこととが、試験感度を大いに高める。
【0012】
本発明の他の目的は、連結プレートの上に取付具を置いて各々のボルトの探査からの超音波データを単純に見ることとによる、押えボルトを検査するための装置と方法を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、例えば25.4mm(one inch)の十分の一くらいの浅い深さを有するクラックのようなきずを検出するための迅速で効率的な手段を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的、特徴、及び利点は後述される詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
簡単な説明
本発明は、原子炉における燃料棒組立体の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法とに導かれ、そして上部連結プレートの押えボルトの原位置での迅速で簡単な検査のための位置への配置のために、原子炉燃料棒組立体の上部連結プレートと整列されるようにされた検査取付具を含んでいる。取付具は、取付具が検査位置に配置されたとき、ボルトが所定の位置にある間に各々の送受波器が効果的な超音波探査を実行するために押えボルトの一つの近傍に配置されるように、取付具に配設された複数の超音波送受波器を備えている。取付具が検査位置に置かれて超音波送受波器が作動されるとき、各々の押えボルトにきずがあるか否かを示すために、多チャンネル超音波探傷器が、各々の送受波器に接続される。本発明の更なる特徴は、ボルトの軸部及びねじ部の適正な探査に役立てるためにボルトの頭部から所定の距離で音場を集束させるための球状集束送受波器を使用することであり、これにより検査感度が著しく向上する。
【0016】
本発明の前述の特徴及び更なる特徴は、本明細書に添付された以下の図面を参照しながら更に完全に説明される。
【0017】
発明の説明
ここで図面、特に図1を参照すると、参照符号11は燃料棒12の典型的な配列を示している。燃料棒12の配列11は、正方形断面のマトリックス組立体に配列されたものとして図示されている。スペーサ13は、通常よく知られた方法で各燃料棒を隣接する燃料棒から正しく離間させるために設けられる。上部連結プレート14も本技術分野でよく知られており、通常は四つの側壁15を有するハウジングから形作られている。板ばね17が、炉内構造物をもつ燃料棒組立体に適正な緊張力を与えるために側壁15の上縁16に沿って配置されている。コーナークランプ18aおよび18bは通常、各々が山形組立体から形作られており、板ばね17の一方の端を押え込むのに使われる。各々のコーナークランプは少なくとも二本の押えボルト20をもっている。各々の押えボルトは、ボルト頭上部21aとボルト頭下部21bとをもったボルト頭(図5参照)をもっている。ボルトは軸部22とねじ部23とを持っている。溝24(図2及び5参照)が、所定の場所にボルトがセットされたら回転防止棒25を収容するために、ボルト頭部21のボルト頭上部21aに設けられている。回転防止棒25は、両端をコーナークランプ18a又は18bに溶接される。ボルト20a,20b,20c,及び20dは、コーナークランプ18a又は18bの一つを貫通して上部連結プレート14の側壁15の上縁16にある受け穴の中に達する。ねじ締結は各々の受け穴の中で実施される。
【0018】
図1に示された装置では、コーナークランプ18a及び18bが、上部連結プレート14の対向するコーナー26及び27にそれぞれ設けられている。ガイドピン穴30及び31が、上部連結プレート14のコーナー28及び29にそれぞれ設けられている。ピン穴30及び31は、燃料棒組立体と嵌合する部品の正確な整列のためにガイドピンを挿入するための手段を提供している。
【0019】
ここで図3A、3B、3C、及び4を参照すると、検査取付具35が、上面37と底面38とをもつ支持板(取付具支持板)36を含んでいる。コーナーガイドピン組立体40が、支持板36の対向するコーナーC1及びC3の各々に配置されている。各々のガイドピン組立体40は、板36の底面38から下に延びる直線部41、及び直線部41から下に延びるテーパ部69、及び直線部41とテーパ部69との間の遷移部における支持肩42を含んでいる。直線部41は、底面38から支持肩42までの距離を定めている寸法Dをもっている。検査取付具35を上部連結プレート14に対して整列させるために、ガイドピン組立体40は、上部連結プレート14のガイドピン穴30及び31と整列するように配置されている。取付具35が上部連結プレート14に対して正しく配置されることを保証するために、特に、各々のガイドピン組立体40のテーパ部69が、ガイドピン穴30又は31の一つと嵌合するように使われる。ガイドピン穴30及び31は上部連結プレート14と炉のほかの部品との整列に使用されてよい一方で、それらは、上に説明したように、取付具35を整列するために使用することもできる。
【0020】
取付具35を上部連結プレート14に対して位置決めするとき、各々のガイドピン組立体40のテーパ部69がガイドピン穴30又は31の中に挿入されるので、寸法Dが、取付具35の板36が上部連結プレート14から離間する間隔をあらかじめ決めるように、支持肩42が、上部連結プレート14の各ピン穴周囲の平坦面上に載る。
【0021】
調整可能な支持ピン43が、板36のコーナーC2及びC4の各々に配置されている。各々の支持ピン43は、ナットとボルトとの組合せ体43A、及びボルトの遠端部に支え板43Bをもっている。ナットとボルトとの組合せ体43Aは、板36の底面38から支え板43Bの支持面43Cまでの距離dを調整するために、調整可能である。取付具35が、上部連結プレート14の近くに配置されて、テーパ部69がガイドピン穴30及び31の中に位置するとき、支持面43Cはコーナークランプ18a及び18b上に接するようになる。距離dの調整は、板36が上部連結プレート14に対して平行に位置することが保証されるように、ナットとボルトとの組合せ体43Aによってなされる。
【0022】
板36は、板36のコーナーC4でコーナーの調整可能プローブクランプ45a及び45bを、そして板36の対向するコーナーC2で調整可能プローブクランプ46a及び46bを支持している。各々のプローブクランプは、プローブを支持板36の開口47を貫通して支えるようになっている。従ってそのような開口47が四つある。図示されている実施例では四つプローブ71、72、73、及び74があり、前記プローブの各々は開口47を貫通して延びている。プローブ71及び72は調整可能プローブクランプ45a及び45bでそれぞれ支持され、一方プローブ73及び74は調整可能プローブクランプ46a及び46bでそれぞれ支持される。四つのプローブの各々が超音波送受波器75を支持している。各々の調整可能プローブクランプ45a、45b、46a、及び46bは、送受波器を正確に位置決めするために調整可能である。取付具35が水面下の燃料棒の中に沈められるときに板36への水圧をできるだけ少なくするために、板36は水の通過を可能とするための複数の開口76を備えている。超音波送受波器75を保持しているプローブへの損傷に対する保護を提供するために、被覆82が支持板36から下に延びている。
【0023】
ライザ77が取付具支持板36に固定されている。支持棒78がライザ77に固定されている。支持棒78は、ばね80をもったばね荷重式Uジョイント79をもっており、前記ばね80は、適正な緊張をばね荷重式Uジョイント79に与えるために支持棒を取り囲んでいる。ばね80は、ピン81と83との間に設けられている。支持棒78の上端は、水面下にある取付具35の正確な操作のためにポール部分に接続されている。
【0024】
検査取付具35が連結プレート14と近接するように持ち込まれて、上部連結プレート14上の適切なガイドピン穴と嵌合するためのテーパ部69を使うことによってそれらが正しく整列されるとき、各々のプローブ71、72,73、及び74の送受波器75はその縦軸を押えボルト20a、20b、20C、及び20dの縦軸とそれぞれ整列させる(図5参照)。取付具35の支持ピン43の支持面43Cが、上部連結プレートのコーナークランプ18a及び18bとそれぞれ接触するように持ち込まれて、支持肩42が上部連結プレートのガイドピン穴30及び31の周囲の面と接触するとき、ガイドピン組立体40の直線部41の寸法Dは、各々のボルト20a、20b、20c、及び20dのボルト頭部21の上端から送受波器ヘッド75までの適正な間隔を与える。
【0025】
検査取付具35が正しく配置されそして超音波送受波器が作動されたとき、各々の送受波器ヘッドは音場を作り出す。図5は、送受波器ヘッド75の配置を示しており、前記送受波器ヘッド75は、焦点53に至って焦点を結ぶ音場52を作り出すための球形状の凹レンズ51をもっている。音場52は、上部円錐状音場54と下部円錐状音場55とをもつ砂時計形状である。焦点53が、砂時計のくびれを形作っている。
【0026】
ガイドピン組立体40の直線部41の適切な寸法Dを決めることにより、音場の焦点53はボルト頭部21の下部21bの底面近くに位置決めされる。従って溝24を持つボルト上端を上部音場54に配置することにより、送受波器からの音の散乱が最小限に抑えられる。更に、焦点の位置をボルト頭下部21bの底面の直ぐ上にあらかじめ決めることにより、下部音場55の広がりがねじ部23の上のボルト軸部22に含まれることが可能である。この領域に音場を含むことは、検査感度を非常に高める。
【0027】
各々の送受波器75は、よく知られていて市販タイプの多チャンネル超音波探傷器60に接続線59によって示されるように接続されている。超音波探傷器60は所定の範囲に亘る音波探査の読み取りができる。図6は、所定の検査時間に亘る標準的な探査データを示したものである。図6に示された探査データは、ボルト頭部の上端を示しているスパイク61、及び回転防止溝24の底部を示しているスパイク62を表している。他のスパイク63は、ボルト頭部の底面を表している。スパイク64はねじ部23におけるねじを示しており、一方スパイク65はねじ部におけるクラック又はきずを表している。ボルトの回転の位置またはボルト頭部形体の下の起こり得るきずの回転の位置に関係なく、本発明の装置と方法とにより、2.54mm(0.100 inches)程度の大きさのクラック又は切れ目からなるきずがねじ部領域で容易に検出されることがわかる。
【0028】
それゆえ本発明が、可視的又は別のタイプの検査のために、ボルトを動かすことを必要とすることなしで、ボルト軸部における可能性のあるきず又はクラックの迅速な表示を提供することが理解されるであろう。特別に適合させられた球状送受波器ヘッドをもっている検査取付具の使用が、迅速で費用のかからない原位置でのボルトの検査を可能とする。
【0029】
本発明は、本発明の原理を示すいくつかの好適な実施例と共に説明され図解されてきた。しかしながら、本技術分野に知識を有するものにはさまざまな修正と変更を容易に思い浮かべることが可能でることが理解されるべきであり、さらに本発明を本明細書で示されて説明された実施例の構造及び働きに限定することは意図していない。従って、追加的な修正と均等物とは、本明細書の前述の特許請求の範囲で規定された本発明の範囲に含まれるものとしてみなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、上部連結プレートと押えボルト組立体とを図示している、垂直に配置された燃料棒組立体の斜視図である。
【図2】
図2は、単一の押えボルトの平面図である。
【図3A】
図3Aは、本発明の検査取付具の側面図である。
【図3B】
図3Bは、図3Aで示された検査取付具の底面図である。
【図3C】
図3Cは、図3BのC−C線で切断した断面図である。
【図4】
図4は、本発明で利用される球状送受波器ヘッドの概略断面図である。
【図5】
図5は、押えボルトの側面図であり、本発明で利用される超音波送受波器の概略図及び送受波器ヘッドから放射されている探査音場を伴うものである。
【図6】
図6は、きずを確認している超音波信号の図である。
本発明の分野
本発明は、原子炉の分野に関するものであり,特に原子炉内の燃料棒組立体における上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法とに関するものである。
【0002】
本発明の背景
原子炉内のボルトの破損は放射線照射の結果としてしばしば発生する。したがって炉心及び使用済み燃料冷却設備におけるボルトの検査は重要である。
【0003】
公知の構造の原子炉は、通常は燃料棒の組立体を使用しており、前記燃料棒は、燃料棒の軸が互いに平行になるように、一般に正方形または長方形マトリクスに配置されている。適切なスペーサが、燃料棒を所望のマトリクスに配置するために使用されている。連結プレートとして知られている要素が、燃料棒組立体の移動を容易にするため及び燃料棒を抑えるために、燃料棒組立体の少なくとも一方の端に一般的に使用されている。燃料棒組立体は原子炉の中で、通常は垂直方向で支持されており、垂直配置の上端に配置された上部連結プレートとして知られている連結プレートが、燃料棒の所望のマトリクスにおける正しい配列のために使用されている。上部連結プレートに関する一般的な構造は、原子炉内の他の要素に対する連結プレートの適正な緊張を提供するために板ばねを含んでおり、前記板ばねは通例は連結プレートの水平方向の縁に沿って配置されている。コーナークランプが、板ばねの少なくとも一方の端部を押さえつけるために、連結プレートの対向するコーナーで使用されている。コーナークランプは、山形の組立体であって一対の押えボルトによって連結プレートに固定されている。連結プレートの他のコーナーは、連結プレートを炉内の他の組立て要素と正しく整列させるために、ガイドピンを受け入れるためのガイドピン穴が通例は備えられている。
【0004】
板ばね押えボルトが、炉の運転サイクルにさらされるとき、例えば微細なクラックのようなきずを時々進展させることがわかっている。このようなきずが進展したとき、押えボルトは、板ばねを適正な位置に適切に保持する機能を失うことがある。ばねは緊張力を与えるように使用されるので、もはや正しく機能しない。このことは、上部連結プレートのいくつかの部品、例えば、ばね、クランプ、及び/又はボルトが緩むという結果になる。もしボルトが破損すると、板ばねが正しく機能しなくなりそして燃料棒組立体が垂直に動くことが可能となるが、このことは望ましいことではない。加えて、適切な燃料棒組立体取扱い装置が、所望の移動と配置のために組立体を正しく把持することができなくなることがある。ボルトが破損したとき、ばねを位置決めして固定しているコーナークランプが自由になる。このことはばねが自由に動くことを可能にする(それでもまだ上部連結プレートによって制約を受けている)。燃料棒組立体を移動する必要があるとき、燃料棒取扱い把持機は、上部連結プレート整列穴とインターフェースをとる必要があり、また上部連結プレートリップの内側と係合するために隙間をもっている必要がある。破損したボルトによる組立てにおいて、ばねは通常上部連結プレートの内側リップへのアクセスを妨害して、係合及び把持を実行不可能にする。極端な場合には、クランプブロックは、固定されてない状態になることがありそして炉内を損傷させる可能性をもつ。破損ボルトをもつ燃料棒組立体は、修理されるまで炉心に戻すことができない。
【0005】
一部のボルトが深刻な問題に導くきずを実際に持っているかどうかが分からなくても、それでもなお上部連結プレートの交換は、多大な費用と時間のかかる手順を含んで着手される。ボルトを取り外さないで初期的なきずの切迫性を判定するためにボルトを直接的に検査するための有効な方法は、今のところ使用されていない。
【0006】
本発明の目的
不必要ではないこともないが費用と時間がかかる上部連結プレート組立体全体の取り替えを、そのような取り替えが不必要であるかもしれないときに、克服するために、燃料棒組立体の上部連結プレート上のばね押えボルトの効果的で迅速な検査のための方法と装置とを提供することが、それ故に本発明の全体的な目的である。
【0007】
本発明のより具体的な目的は、上部連結プレート用コーナークランプの押えボルトの迅速で、簡単で、費用のかからない検査のための装置と方法とを、一方でボルトを所定位置に残したまま、提供することである。
【0008】
本発明の更に具体的な目的は、そのような検査を実施するための取付具を含んでいる装置を提供することであって、前記取付具は、上部連結プレートと位置を合わせられるようにされていて且つ押えボルトの原位置での効果的な検査を実施するために連結プレートの近傍に位置する検査位置に設置されるものである。
【0009】
本発明の更なる目的は、きずの無いいくつかのボルトを持っている上部連結プレートの費用のかかる不必要な交換を避けるための手段を、押えつけ組立体装置を分解することなしに提供することであり、その結果そのような分解が不要なとき、時間と費用とを大きく節約する。
【0010】
本発明の更なるより具体的な目的は、そのような検査を実施するための方法と装置とを提供することであって、前記方法と前記装置とは、各々のボルトの超音波探査が、いずれかのボルトがきずの初期的兆候をもっているか否かを判定することを迅速且つ少ない費用で実施できるように、上部連結プレートの近傍に配置できる取付具の上でプローブによって実行される超音波送受波器を利用するものである。
【0011】
本発明の更に他の目的は、送受波器の音場の焦点を規定された距離で生じさせるレンズを備えている球状集束超音波送受波器を利用することであり、前記焦点は、焦点を越えた音場が、ボルトのねじ山部より上のボルト軸部を取り囲むことができるように、ボルト頭部の底面の位置に置かれることが可能である。このタイプの送受波器を準備することと、ボルトのこの領域に音場を含むこととが、試験感度を大いに高める。
【0012】
本発明の他の目的は、連結プレートの上に取付具を置いて各々のボルトの探査からの超音波データを単純に見ることとによる、押えボルトを検査するための装置と方法を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、例えば25.4mm(one inch)の十分の一くらいの浅い深さを有するクラックのようなきずを検出するための迅速で効率的な手段を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的、特徴、及び利点は後述される詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
簡単な説明
本発明は、原子炉における燃料棒組立体の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための装置と方法とに導かれ、そして上部連結プレートの押えボルトの原位置での迅速で簡単な検査のための位置への配置のために、原子炉燃料棒組立体の上部連結プレートと整列されるようにされた検査取付具を含んでいる。取付具は、取付具が検査位置に配置されたとき、ボルトが所定の位置にある間に各々の送受波器が効果的な超音波探査を実行するために押えボルトの一つの近傍に配置されるように、取付具に配設された複数の超音波送受波器を備えている。取付具が検査位置に置かれて超音波送受波器が作動されるとき、各々の押えボルトにきずがあるか否かを示すために、多チャンネル超音波探傷器が、各々の送受波器に接続される。本発明の更なる特徴は、ボルトの軸部及びねじ部の適正な探査に役立てるためにボルトの頭部から所定の距離で音場を集束させるための球状集束送受波器を使用することであり、これにより検査感度が著しく向上する。
【0016】
本発明の前述の特徴及び更なる特徴は、本明細書に添付された以下の図面を参照しながら更に完全に説明される。
【0017】
発明の説明
ここで図面、特に図1を参照すると、参照符号11は燃料棒12の典型的な配列を示している。燃料棒12の配列11は、正方形断面のマトリックス組立体に配列されたものとして図示されている。スペーサ13は、通常よく知られた方法で各燃料棒を隣接する燃料棒から正しく離間させるために設けられる。上部連結プレート14も本技術分野でよく知られており、通常は四つの側壁15を有するハウジングから形作られている。板ばね17が、炉内構造物をもつ燃料棒組立体に適正な緊張力を与えるために側壁15の上縁16に沿って配置されている。コーナークランプ18aおよび18bは通常、各々が山形組立体から形作られており、板ばね17の一方の端を押え込むのに使われる。各々のコーナークランプは少なくとも二本の押えボルト20をもっている。各々の押えボルトは、ボルト頭上部21aとボルト頭下部21bとをもったボルト頭(図5参照)をもっている。ボルトは軸部22とねじ部23とを持っている。溝24(図2及び5参照)が、所定の場所にボルトがセットされたら回転防止棒25を収容するために、ボルト頭部21のボルト頭上部21aに設けられている。回転防止棒25は、両端をコーナークランプ18a又は18bに溶接される。ボルト20a,20b,20c,及び20dは、コーナークランプ18a又は18bの一つを貫通して上部連結プレート14の側壁15の上縁16にある受け穴の中に達する。ねじ締結は各々の受け穴の中で実施される。
【0018】
図1に示された装置では、コーナークランプ18a及び18bが、上部連結プレート14の対向するコーナー26及び27にそれぞれ設けられている。ガイドピン穴30及び31が、上部連結プレート14のコーナー28及び29にそれぞれ設けられている。ピン穴30及び31は、燃料棒組立体と嵌合する部品の正確な整列のためにガイドピンを挿入するための手段を提供している。
【0019】
ここで図3A、3B、3C、及び4を参照すると、検査取付具35が、上面37と底面38とをもつ支持板(取付具支持板)36を含んでいる。コーナーガイドピン組立体40が、支持板36の対向するコーナーC1及びC3の各々に配置されている。各々のガイドピン組立体40は、板36の底面38から下に延びる直線部41、及び直線部41から下に延びるテーパ部69、及び直線部41とテーパ部69との間の遷移部における支持肩42を含んでいる。直線部41は、底面38から支持肩42までの距離を定めている寸法Dをもっている。検査取付具35を上部連結プレート14に対して整列させるために、ガイドピン組立体40は、上部連結プレート14のガイドピン穴30及び31と整列するように配置されている。取付具35が上部連結プレート14に対して正しく配置されることを保証するために、特に、各々のガイドピン組立体40のテーパ部69が、ガイドピン穴30又は31の一つと嵌合するように使われる。ガイドピン穴30及び31は上部連結プレート14と炉のほかの部品との整列に使用されてよい一方で、それらは、上に説明したように、取付具35を整列するために使用することもできる。
【0020】
取付具35を上部連結プレート14に対して位置決めするとき、各々のガイドピン組立体40のテーパ部69がガイドピン穴30又は31の中に挿入されるので、寸法Dが、取付具35の板36が上部連結プレート14から離間する間隔をあらかじめ決めるように、支持肩42が、上部連結プレート14の各ピン穴周囲の平坦面上に載る。
【0021】
調整可能な支持ピン43が、板36のコーナーC2及びC4の各々に配置されている。各々の支持ピン43は、ナットとボルトとの組合せ体43A、及びボルトの遠端部に支え板43Bをもっている。ナットとボルトとの組合せ体43Aは、板36の底面38から支え板43Bの支持面43Cまでの距離dを調整するために、調整可能である。取付具35が、上部連結プレート14の近くに配置されて、テーパ部69がガイドピン穴30及び31の中に位置するとき、支持面43Cはコーナークランプ18a及び18b上に接するようになる。距離dの調整は、板36が上部連結プレート14に対して平行に位置することが保証されるように、ナットとボルトとの組合せ体43Aによってなされる。
【0022】
板36は、板36のコーナーC4でコーナーの調整可能プローブクランプ45a及び45bを、そして板36の対向するコーナーC2で調整可能プローブクランプ46a及び46bを支持している。各々のプローブクランプは、プローブを支持板36の開口47を貫通して支えるようになっている。従ってそのような開口47が四つある。図示されている実施例では四つプローブ71、72、73、及び74があり、前記プローブの各々は開口47を貫通して延びている。プローブ71及び72は調整可能プローブクランプ45a及び45bでそれぞれ支持され、一方プローブ73及び74は調整可能プローブクランプ46a及び46bでそれぞれ支持される。四つのプローブの各々が超音波送受波器75を支持している。各々の調整可能プローブクランプ45a、45b、46a、及び46bは、送受波器を正確に位置決めするために調整可能である。取付具35が水面下の燃料棒の中に沈められるときに板36への水圧をできるだけ少なくするために、板36は水の通過を可能とするための複数の開口76を備えている。超音波送受波器75を保持しているプローブへの損傷に対する保護を提供するために、被覆82が支持板36から下に延びている。
【0023】
ライザ77が取付具支持板36に固定されている。支持棒78がライザ77に固定されている。支持棒78は、ばね80をもったばね荷重式Uジョイント79をもっており、前記ばね80は、適正な緊張をばね荷重式Uジョイント79に与えるために支持棒を取り囲んでいる。ばね80は、ピン81と83との間に設けられている。支持棒78の上端は、水面下にある取付具35の正確な操作のためにポール部分に接続されている。
【0024】
検査取付具35が連結プレート14と近接するように持ち込まれて、上部連結プレート14上の適切なガイドピン穴と嵌合するためのテーパ部69を使うことによってそれらが正しく整列されるとき、各々のプローブ71、72,73、及び74の送受波器75はその縦軸を押えボルト20a、20b、20C、及び20dの縦軸とそれぞれ整列させる(図5参照)。取付具35の支持ピン43の支持面43Cが、上部連結プレートのコーナークランプ18a及び18bとそれぞれ接触するように持ち込まれて、支持肩42が上部連結プレートのガイドピン穴30及び31の周囲の面と接触するとき、ガイドピン組立体40の直線部41の寸法Dは、各々のボルト20a、20b、20c、及び20dのボルト頭部21の上端から送受波器ヘッド75までの適正な間隔を与える。
【0025】
検査取付具35が正しく配置されそして超音波送受波器が作動されたとき、各々の送受波器ヘッドは音場を作り出す。図5は、送受波器ヘッド75の配置を示しており、前記送受波器ヘッド75は、焦点53に至って焦点を結ぶ音場52を作り出すための球形状の凹レンズ51をもっている。音場52は、上部円錐状音場54と下部円錐状音場55とをもつ砂時計形状である。焦点53が、砂時計のくびれを形作っている。
【0026】
ガイドピン組立体40の直線部41の適切な寸法Dを決めることにより、音場の焦点53はボルト頭部21の下部21bの底面近くに位置決めされる。従って溝24を持つボルト上端を上部音場54に配置することにより、送受波器からの音の散乱が最小限に抑えられる。更に、焦点の位置をボルト頭下部21bの底面の直ぐ上にあらかじめ決めることにより、下部音場55の広がりがねじ部23の上のボルト軸部22に含まれることが可能である。この領域に音場を含むことは、検査感度を非常に高める。
【0027】
各々の送受波器75は、よく知られていて市販タイプの多チャンネル超音波探傷器60に接続線59によって示されるように接続されている。超音波探傷器60は所定の範囲に亘る音波探査の読み取りができる。図6は、所定の検査時間に亘る標準的な探査データを示したものである。図6に示された探査データは、ボルト頭部の上端を示しているスパイク61、及び回転防止溝24の底部を示しているスパイク62を表している。他のスパイク63は、ボルト頭部の底面を表している。スパイク64はねじ部23におけるねじを示しており、一方スパイク65はねじ部におけるクラック又はきずを表している。ボルトの回転の位置またはボルト頭部形体の下の起こり得るきずの回転の位置に関係なく、本発明の装置と方法とにより、2.54mm(0.100 inches)程度の大きさのクラック又は切れ目からなるきずがねじ部領域で容易に検出されることがわかる。
【0028】
それゆえ本発明が、可視的又は別のタイプの検査のために、ボルトを動かすことを必要とすることなしで、ボルト軸部における可能性のあるきず又はクラックの迅速な表示を提供することが理解されるであろう。特別に適合させられた球状送受波器ヘッドをもっている検査取付具の使用が、迅速で費用のかからない原位置でのボルトの検査を可能とする。
【0029】
本発明は、本発明の原理を示すいくつかの好適な実施例と共に説明され図解されてきた。しかしながら、本技術分野に知識を有するものにはさまざまな修正と変更を容易に思い浮かべることが可能でることが理解されるべきであり、さらに本発明を本明細書で示されて説明された実施例の構造及び働きに限定することは意図していない。従って、追加的な修正と均等物とは、本明細書の前述の特許請求の範囲で規定された本発明の範囲に含まれるものとしてみなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、上部連結プレートと押えボルト組立体とを図示している、垂直に配置された燃料棒組立体の斜視図である。
【図2】
図2は、単一の押えボルトの平面図である。
【図3A】
図3Aは、本発明の検査取付具の側面図である。
【図3B】
図3Bは、図3Aで示された検査取付具の底面図である。
【図3C】
図3Cは、図3BのC−C線で切断した断面図である。
【図4】
図4は、本発明で利用される球状送受波器ヘッドの概略断面図である。
【図5】
図5は、押えボルトの側面図であり、本発明で利用される超音波送受波器の概略図及び送受波器ヘッドから放射されている探査音場を伴うものである。
【図6】
図6は、きずを確認している超音波信号の図である。
Claims (21)
- 原子炉における燃料棒組立体の上部連結プレートのばね押えボルトを超音波で検査するための装置であって、前記装置が、検査取付具と、少なくとも一つの超音波送受波器と、多チャンネル超音波探傷器とを具備しており:
前記検査取付具が、原子炉燃料棒組立体の上部連結プレートと整列されるようになっていて、且つ前記上部連結プレートの前記押えボルトの効果的な超音波検査のために前記上部連結プレートの近傍に位置する検査位置の中に配置されるようになっており;
前記検査取付具が前記検査位置に置かれそして前記送受波器が作動させられるとき、前記押えボルトの中に所定の最小の大きさのきずを検出するために、各々の前記送受波器が、前記上部連結プレートの押えボルトの効果的な超音波探査のための位置に在るように、前記少なくとも一つの超音波送受波器が、前記検査取付具に支えられそして前記検査取付具で位置決めされていて;
前記検査取付具が前記検査位置に配置されたとき、前記多チャンネル超音波探傷器が、前記押えボルトの各々の中の可能性のあるきずを示すために、前記少なくとも一つの超音波送受波器に接続されている、ばね押えボルトを超音波で検査するための装置。 - 前記超音波送受波器が、その音場を所定の位置で集束させるための球状送受波器であるところの、請求項1に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記音場が、前記押えボルト頭部の底面の真上の焦点で集束されるところの、請求項2に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記音場が、砂時計の輪郭を形作る二重円錐に沿って発生し、かつ前記砂時計のくびれが、前記焦点に一致するところの、請求項3に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記上部連結プレートのばね押えボルト各々に対して一つの超音波送受波器が装備されるところの、請求項1に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記超音波送受波器が、二つ一組になって配置されるところの、請求項5に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記検査取付具が、前記超音波送受波器を支持するための手段をもっている取付具支持板を具備しているところの、請求項1に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記取付具支持板が、水の貫通流路を提供するための複数の穴を設けられているところの、請求項7に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 検出器プローブを中で支持するために前記取付具支持板に装着されている調整可能なプローブクランプを更に具備している、請求項7に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記検出器プローブが、前記超音波送受波器を保持しているところの、請求項9に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記検査取付具を前記上部連結プレートに整列させるために前記検査取付具に保持されているガイドピン組立体を更に具備している、請求項10に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記ガイドピン組立体が、直線部、及び前記直線部に接続されたテーパ部、及び前記直線部と前記テーパ部の接続部における支持肩を具備しているところの、請求項11に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記支持肩が前記上部連結プレートの面と接触しているとき、前記送受波器が前記ボルトの上端から離間される間隔を定める距離だけ、前記支持肩が、前記取付具支持板から離間しているところの、請求項12に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 前記検査取付具を前記上部連結プレートと整列させて位置決めするために、前記テーパ部と前記上部連結プレートの中のピン穴とが嵌合するようになっているところの、請求項13に記載の押えボルトを検査するための装置。
- 前記取付具支持板に保持されている少なくとも一つの調整可能な支持ピンであって、前記支持肩が前記上部連結プレートの前記面と接触するとき前記上部連結プレートに平行に前記取付具支持板が位置決めされることを確実にするための少なくとも一つの調整可能な支持ピンを更に具備している、請求項14に記載の押えボルトを検査するための装置。
- 前記取付具支持板に接続されたライザと、前記検査取付具を操作するために前記ライザに接続された支持棒とを更に具備している、請求項11に記載のばね押えボルトを検査するための装置。
- 検査取付具を原子炉燃料棒組立体の上部連結プレートに整列させる段階と;
前記上部連結プレートの前記押えボルトの効果的な超音波検査のために、前記検査取付具を前記連結プレート近傍の位置に位置決めする段階と;
前記複数の送受波器の各々が最小の大きさのきずを前記ボルトの中から検出するために前記押えボルトの各々を探査するための音場を生み出すように、前記検査取付具に保持された複数の超音波送受波器を作動させる段階と;
多チャンネル超音波探傷器上に可視的探査データを呈示して前記きずを示すために、前記ボルトを超音波で探査する段階とを含んでなる、原子炉における燃料棒組立体の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための方法。 - 各々の送受波器の前記音場を各々の前記押えボルト頭部の底面より上に位置する焦点に集束させる段階を更に含んでなる、請求項16に記載の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための方法。
- 前記音場が、砂時計の輪郭を有する二重円錐であるところの、請求項18に記載の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための方法。
- 前記砂時計の輪郭のくびれが、前記焦点であるところの、請求項19に記載の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための方法。
- 前記ボルトのねじ部における少なくとも2.54mm(0.100 inches)の深さを有しているきずが検出可能であるところの、請求項20に記載の上部連結プレートのばね押えボルトを検査するための方法。
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