JP2004519331A - 塑性加工部材およびその製造方法 - Google Patents

塑性加工部材およびその製造方法 Download PDF

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政志 福田
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Abstract

注湯口(101)を塞ぐ開閉栓(13)の端面がキャビティ(16)の一部を構成すると共に冷却部材(100)が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯(1´)を冷却部材で強制冷却して一方向から凝固した鋳塊(1)に所定割合以上の加工率で塑性加工を加える。開閉栓の端面と冷却板は鋳型を部分的に画成する。鋳塊の開閉栓端面側で劣っていた機械的特性を改善すると共に全体の強度をアップした塑性加工部材が得られる。

Description

【0001】
【関連出願の相互参照】
本出願は、米国特許法111条(b)項に基づく2001年3月19日出願の米国仮出願第60/276、501号の米国特許法119条(e),(1)項の出願日に基づく米国特許法111条(a)項の利益を主張した出願である。
【0002】
(技術分野)
この発明は、注湯口を塞ぐ開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却して凝固した鋳塊に塑性加工を施した塑性加工部材およびその製造方法に関するものである。
【0003】
(背景技術)
従来、開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却し、この冷却部材側から開閉栓側に向けて一方向に凝固させて製造した金属鋳塊(塑性加工部材)は、例えば日本特開平9−174198号公報で知られている。
【0004】
この方法による一方向からの凝固によって製造された金属鋳塊にあっては、その内部品質が、鋳巣、引け巣、ピンホール、酸化物の巻き込み等の内部欠陥のない高品質な金属鋳塊となる。しかも、閉塞性の鋳型に注湯するので、溶湯の計量を実施することなく注湯量が常に一定となり、さらには、メニスカス部に大きな曲面が形成されることもなく、金属鋳塊の寸法や重量に大きなバラツキが発生する虞れもない。
【0005】
一方、その金属組織は強制冷却する冷却部材側と開閉栓端面側とで異なり、開閉栓端面側では、デンドライトアームスペーシング(dendrite arm spacing、デンドライト2次枝間隔、以下「DAS」という)が大きく、また結晶粒径も大きくなる傾向にある。
【0006】
しかし、上記のように、金属鋳塊の金属組織において、DASが大きく、また結晶粒径が大きくなると、引張強度や0.2%耐力、伸びといった機械的特性は、一般に弱くなる傾向にある。したがって、上記の一方向からの凝固により製造した金属鋳塊の場合でも、その開閉栓端面側が冷却部材側に比べて機械的特性が劣ることになり、その金属鋳塊を用いて製品にした場合、機械的特性にバラツキが発生するという問題点を有していた。
【0007】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、一方向からの凝固により製造した金属鋳塊において、その開閉栓端面側での機械的特性を改善し、冷却部材側と開閉栓端面側との品質のバラツキをなくして機械的特性を全体として均一なものとした塑性加工部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
発明の開示
この発明に依る塑性加工部材は、注湯口を塞ぐ開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却して一方向から凝固した鋳塊に所定割合以上の加工率で塑性加工を加えてあることを特徴とする。
【0009】
また、この発明に依る塑性加工部材製造方法は、注湯口を塞ぐ開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却して一方向から凝固した鋳塊に所定割合以上の加工率で塑性加工を加えて塑性加工部材とすることを特徴とする。
【0010】
上記所定割合以上の加工率で鋳塊に対して加える塑性加工は、一回または複数回の塑性加工で達成されることを含む。
【0011】
上記鋳塊に対する所定割合以上の加工率は25%以上であり、必要に応じて50%以上であることを含む。
【0012】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、上記塑性加工は鋳塊に対する部分的な塑性加工であることを含み、少なくとも開閉栓端面側を含む部分に対する塑性加工であることを含む。
【0013】
上記塑性加工部材は、中間加工製品又は最終加工製品であることを含む。
【0014】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、上記塑性加工は、鍛造(冷間、熱間)加工、鍛伸据込加工、圧延加工、押出し加工、転造加工、ロータリフォージング(転動加工)の何れかであることを含む。
【0015】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、上記金属は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金であることを含む。
【0016】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、上記鋳塊の冷却部材側における金属組織のDASに対して鋳塊の開閉栓端面側における金属組織のDASが1.1〜10.0倍であることを含む。
【0017】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、上記鋳塊の冷却部材側における金属組織の結晶粒径に対して鋳塊の開閉栓端面側における金属組織の結晶粒径が1.05〜7倍であることを含む。
【0018】
上記塑性加工部材又は上記製造方法において、当該塑性加工を施した部材の第2相晶出粒子径は冷却部材側の粒子径に対する、開閉栓端面側の粒子径の比が1.2以上であることを含む。
【0019】
上述の如く、一方向に凝固させて金属鋳塊に塑性加工を加えることにより、開閉栓端面側で劣っていた機械的特性が改善され、部材全体の強度をアップすると共に、その強度のバラツキ化も均一化することができる。
【0020】
(発明を実施するための最良の形態)
先ず、この発明の塑性加工部材の製造方法について第1図を用いて説明する。
【0021】
第1図はこの発明の塑性加工部材を製造する鋳造装置を概略的に示す断面側面図である。ここで例示する鋳造装置10は、冷間鍛造、熱間鍛造、密閉鍛造、圧延、押出し、転造等の塑性加工において素材として使用される金属鋳塊や、製品形状を呈する鋳造成形品等の各種鋳造体(金属鋳塊)を製造するためのものである。鋳造体の原材料としては、鉄鋼を挙げることができるが、特にアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属やそれぞれの合金を適用するのが好適である。
【0022】
上記鋳造装置10は、第1図に示すように、冷却板100と鋳型12と開閉栓13とを備えて構成してある。
【0023】
冷却板100は、鉄や銅、アルミニウムなどの耐火性に優れ、かつ熱伝導率の高い金属、あるいはグラファイト、炭化ケイ素、四窒化三ケイ素などの熱伝導率の高い耐火材によって成形したものである。この冷却板100には、その下部にケース14およびスプレーノズル15を設けてある。ケース14は有底で、冷却板100の下面を覆うように取り付けてある。スプレーノズル15は、その先端の噴射孔から冷却水を噴射するためのもので、先端部をケース14の内部に臨ませ、かつ噴射孔を冷却板100の下面に対向させた状態で当該ケース14に取り付けてある。これら冷却板100、ケース14およびスプレーノズル15は、ケース14を介して図示せぬ昇降駆動装置に連結してあり、この昇降駆動装置の駆動によって一体的に上下動することが可能である。
【0024】
鋳型12は、上述した冷却板100よりも径の小さい上壁12aと、この上壁12aの下面周縁部に環状に設けた側壁12bと、上壁12aの上面周縁部に環状に設けた上部壁12cとを一体に成形したものである。この鋳型12は、冷却板100の上方域に固設してあり、該冷却板100が下動した場合に底面が開口する一方、冷却板100が上動した場合に底面が覆われ、上壁12aおよび側壁12bと冷却板100との間に閉塞されたキャビティ16を画成するようになる。鋳型12の材料としては、製造すべき鋳造体1の原材料、その溶湯1′との濡れ性、使用温度、耐食性等の条件から統合的に判断し、ケイ酸カルシウム(CaSiO3)、酸化カルシウム(CaO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al203)および酸化マグネシウム(MgO)を主成分とした断熱耐火物、または窒化ケイ素、四窒化三ケイ素、窒化ホウ素を含む四窒化三ケイ素、炭化ケイ素、グラファイト、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウムおよび窒化アルミニウムの単体あるいはこれらの混合耐火物、さらには鉄や銅などの金属の中から適宜選定することができる。なお、第1図には明示していないが、鋳型12の適宜箇所には、注湯の際にキャビティ16内の空気を外部に放出するための通気路を設けておくことが好ましい。
【0025】
また、上記鋳型12には、上壁12aの中央となる部位に注湯口101を貫設してある。注湯口101は、その下端部が一様の内径を有する一方、その上端部が上方に向けて漸次内径が増大するテーパ状を成している。このテーパ状を成す部分の仰角は、15°〜75°、好ましくは30°〜60°である。この実施形態では、鋳型12として、炭化ケイ素によって構成したものを適用してある。なお、注湯口101は、上壁12aの中央となる部位に限定されることなく、鋳塊形状や用途に応じて、その位置を変更させてもよい。例えば、注湯口が塑性加工の最終製品に、痕跡として残ることが不都合な場合は、残らない部位(例えば、切削等で除去される部位)を選んで位置を設定することができる。
【0026】
開閉栓13は、上述した注湯口101の下端部内径よりも太径で、かつ注湯口101の上端開口よりも細径の円柱状を成すもので、その下端部にテーパ部13aおよび嵌合部13bを有している。テーパ部13aは、下端に向けて漸次外径が減少する部分である。嵌合部13bは、上述した注湯口101の下端部に嵌合する大きさに形成した円柱状部分である。この開閉栓13は、その軸心を注湯口101の軸心に合致させた状態で上下方向に沿って移動可能に配設してあり、図示せぬ栓駆動装置の駆動によって上下動することが可能である。開閉栓13の材料としては、例えば、ケイ酸カルシウム(CaSiO3)、酸化カルシウム(CaO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al203)、酸化マグネシウム(MgO)等を主成分とした断熱耐火物や、炭化ケイ素、四窒化三ケイ素あるいはこれらの混合物等のように、耐火・断熱性の他に機械的強度の高い非金属を適用することが好ましいが、鉄や鋳鋼等、溶湯1′との反応性のない、あるいは反応性のごく小さい金属材料を適用することも可能である。
【0027】
なお、第1図中の符号17は鋳型12の上方域を覆う上蓋であり、また符号18は鋳型12の上部壁12cに連結した電気炉である。
【0028】
上記のように構成した鋳造装置10によって鋳造体1を製造する場合には、先ず、昇降駆動装置(図示せず)によって冷却板100を上動させ、該冷却板100と鋳型12の上壁12aおよび側壁12bとの間にキャビティ16を画成する。また、栓駆動装置によって開閉栓13を下動させ、該開閉栓13の嵌合部13bを注湯口101の下端部に嵌合させる。さらに、開閉栓13のテーパ部13aを注湯口101のテーパ状部分に当接させる。
【0029】
この状態においては、開閉栓13によって注湯口101が閉成されることになり、上部壁12cによって上壁12aの上部に構成された受槽19とキャビティ16との間が互いに遮断されることになる。なお、鋳型12の内壁面には、鋳造体1との型離れを促進する目的で、また開閉栓13には、溶湯1′との反応を防止する目的で、それぞれに離型剤を塗布しておくとよい。
【0030】
次いで、電気炉18を駆動させ、この状態から上述した受槽19に所定量の溶湯1′を供給する。電気炉18を駆動するのは、受槽19において溶湯1′を所定の温度に維持する目的の他、後述する一方向凝固による効果を顕著とするために側壁12bからの吸熱を防止する目的がある。
【0031】
次いで、栓駆動装置によって開閉栓13を上動させ、該開閉栓13の嵌合部13bを注湯口101の下端部から抜去させる。
【0032】
この状態においては、注湯口101が開成され、上述した受槽19とキャビティ16との間が互いに連通されることになり、当該受槽19に貯留した溶湯1′が注湯口101を通じてキャビティ16に注入され、これを満たすようになる。開閉栓13を上動させる際には、冷却板100を100℃以上に加熱しておくことが好ましく、これより低い温度では鋳造欠陥の一種である「きらわれ」が発生するので好ましくない。加熱温度の上限は、溶湯1′と同じ温度くらいが適当である。さらに、上述した「きらわれ」の発生を防止するべく冷却板100に予め離型剤を塗布しておくとよい。また、冷却板100の表面をショットブラストにより粗い面とするのも、「きらわれ」の発生を防止するのに有効である。
【0033】
キャビティ16に溶湯1′が充填された後においては、開閉栓13を再び下動させることによって注湯口101を閉成する。そして、注湯の完了前、あるいは注湯の完了後、冷却板100の温度が所定温度に達した時に、冷却板100に対してスプレーノズル15から冷却水を噴射し始める。なお、冷却板100の、溶湯が最も遅く到達する部位に熱電対を挿入し、その熱電対で冷却板100の温度変化をモニタするようにした。冷却板100に対して冷却水が噴射されると、キャビティ16内に充填された溶湯1′が下方から上方に向けて一方向に順次凝固されるようになる。すなわち、凝固界面(溶湯と凝固部との境界面)が冷却板100から一方向性を保持して、好ましくは閉ループを形成することなく漸次上方に移動するようにして凝固されることとなる。キャビティ16内の溶湯1′が凝固した後においては、鋳型12に対して冷却板100を下動させれば、当該冷却板100の上面に鋳型12から鋳造体1が離型されることになる。
【0034】
なお、ここではキャビティ16の形状に応じて、冷却板100側の下面と開閉栓13側の上面とが平行な鋳造体1が得られるが、この鋳造体は、キャビティの形状を変えることで任意の形状に形成することができ、上下面が平行でなくてもよいし、平面と曲面との組み合わせや、曲面で構成された3次元的に異形のものでもよい。3次元的に異形なものの場合、凝固界面は必ずしも水平な平坦面をなすとは限らないが、その場合でも、凝固界面は閉ループを形成することはなく、一方向性を保持している。
【0035】
こうして製造された鋳造体(鋳塊)1にあっては、凝固界面が常に一方向性を保持して閉ループを形成することなく一方向凝固を行っているため、その内部品質が、鋳巣、引け巣、ピンホール、酸化物の巻き込み等の欠陥のない良好なものとなる。しかも、キャビティ16の上方が上壁12aおよび開閉栓13の先端面によって閉塞された状態となるため、溶湯の計量を実施することなく注湯量が常に一定となり、さらには、メニスカス部に大きな曲面が形成されることもなく、鋳塊1の寸法や重量に大きなバラツキが発生する虞れもない。
【0036】
この鋳塊1をアルミニウムもしくはアルミニウム合金で製造し、その金属組織のDASおよび結晶粒径を偏光顕微鏡(倍率:×40〜×100)を用いて観察した。なお、DASの測定は、軽金属学会発行の「軽金属(1988)、vol.38,No.1、p54」に記載の「デンドライトアームスペシング測定手順」に基づいて行い、また結晶粒径の測定は、同学会発行の「軽金属(1983)、vol.33,No.2、p111」に記載の「金属組織」に基づいて行った。
【0037】
DASについては、上記した一方向性結晶成長の下で、冷却板100(塊のボトム面B)側から開閉栓13(塊のトップ面T)側に向かって増大する顕著な傾向が認められた。ボトム面B側のDASをd1、トップ面T側のDASをd2と表すと、強制冷却によりd1<d2となる。ただし、d2<1.1d1であるとd2の増大傾向が微小であり一方向性結晶成長の効果がほとんどなく鋳造欠陥が多くなる条件も含まれてしまう。一方、d2>10.0d1であるとd2の増大が過大であり、鋳塊の工業生産の面から現実的ではない。そこで、d2=1.1d1〜10.0d1の範囲にあることが好ましい。より好ましくはd2=1.1d1〜5.0d1である。また、一方向性結晶成長の効果を高くするためには、ボトム面B側でのDASは40μm以下であることが好ましい。このように強制冷却することにより、200μm以上のミクロポロシティ、ミクロシュリンケージなどの鋳造欠陥が100平方mm以内に1個以内、50〜200μmの空洞欠陥が10個以内という健全な鋳塊を製造することができる。
【0038】
また、鋳塊の金属組織において、等軸晶組織構造を形成する結晶の結晶粒径についても、DASと同様に、上記した一方向性結晶成長の下では、ボトム面B側からトップ面T側に向かって増大する顕著な傾向が認められた。ボトム面B側の結晶粒径をd1′、トップ面T側の結晶粒径をd2′と表すと、強制冷却によりd1′<d2′となる。ただし、d2′<1.05d1′であるとd2′の増大傾向が微小であり一方向性結晶成長の効果がほとんどなく鋳造欠陥が多くなる条件も含まれてしまう。一方、d2′>7.0d1′であるとd2′の増大が過大であり、鋳塊の工業生産の面から現実的ではない。そこで、d2′=1.05d1′〜7.0d1′の範囲にあることが好ましい。より好ましくはd2′=1.05d1′〜5.0d1′である。また、一方向性結晶成長の効果を高くするためには、ボトム面B側での結晶粒径d1′は平均して100μm以下であることが好ましい。
【0039】
この実施形態では、上記のように、溶湯が一方向に順次凝固される鋳造装置(一方向凝固鋳造装置)を用いて各種形状の鋳塊を製造し、その鋳塊に対してさらに塑性加工を施し、この塑性加工により、特にその開閉栓側での機械的特性を改善し、バラツキをなくして機械的特性を全体として均一なものとしている。
【0040】
なお、ここで、材料の塑性変形を利用して目的の形状、性質を与える加工を総称して塑性加工ということとする。例えば鍛造(冷間、熱間)、鍛伸据込加工、圧延、押出し、転造加工、ロータリフォージング(転動加工)等を挙げることができる。また、塑性加工の加工率Kは、例えば据込加工のような場合は、(変形により減少した高さ)÷(初期高さ)×100%であり、また押出しのような場合は、(変形により減少した断面積)÷(初期断面積)×100%である。
【0041】
以下に、具体的な実施例を示して説明する。
【0042】
実施例1
【0043】
JIS2218合金溶湯を他の溶解設備(図省略)で溶解し、その溶湯を一方向凝固鋳造装置に注湯して、1辺が72mm、厚さ20mmの鋳塊11a(第2図(a))を鋳込んだ。鋳造条件は表1の実施例1の欄に示す通りであった。なお、
鋳造する前に、Al−5質量%Ti−1質量%Bを添加し、添加量は添加したTi量が0.01質量%となる量とし、この添加により結晶粒の微細化を図った。ここで鍛造に供されたJIS2218合金溶湯の化学成分は表2に示した通りであった。
【0044】
【表1】
Figure 2004519331
【0045】
【表2】
Figure 2004519331
【0046】
鋳塊11aには505℃×8時間保持による均質化処理を施し、その後この鋳塊11aから幅40mm、長さ65mm、厚さ20mmの短冊体11b(第2図(b))を切り出した。このときの短冊体11bの厚さ方向は、鋳塊11aの凝固方向と同一方向であり、厚さ方向の上面が鋳塊11aのトップ面Tに、また下面がボトム面Bにそれぞれ該当している。
【0047】
この短冊体11bを加熱炉内にて420℃に加熱し、400トンメカニカルプレスを使用し、表3に示す条件で鍛伸加工を行い、鍛伸部材11c(第2図(c))を作成した。鍛伸加工は、第2図(b)の矢印Y1に示すように、幅40mmを薄くする方向で行い、加工率(据込率)Kは、25,50,75%の3水準とした。
【0048】
【表3】
Figure 2004519331
【0049】
鍛伸加工後、この鍛伸部材11cに人工時効処理(T6処理)を行った。すなわち、T6処理条件として、505℃×4時間保持後に水焼き入れを行う溶体化処理と、その後に190℃×8時間保持の戻し処理とを行った。このT6処理後の鍛伸部材11cから、機械的特性を調べるために、第3図に示すような形状の引張試験片11dを削り出した。この引張試験片11dの形状は、ASTM規格の「E8−99、Fig8」における公称径0.113in.の寸法規格に合致している。引張試験片11dの採取位置は、第2図(c)に示すような、鍛伸部材11cのX,Y,Z位置であって、Xは鋳塊11aの(第2図(a))トップ面Tの近傍、Yは中間、Zはボトム面Bの近傍にそれぞれ対応している。このようにして、1個目の鋳塊11a(短冊体11b)には25%の加工率で鍛伸を施しその鍛伸部材11cのX,Y,Z位置からそれぞれ引張試験片11d(第3図)を取りだし、2個目の鋳塊11a(短冊体11b)には50%の加工率で鍛伸を施しその鍛伸部材11cのX,Y,Z位置からそれぞれ引張試験片11dを取りだし、3個目の鋳塊11a(短冊体11b)には75%の加工率で鍛伸を施しその鍛伸部材11cのX,Y,Z位置からそれぞれ引張試験片11d(第3図)を取りだし、それらを引張試験に供した。
【0050】
引張試験は、島津製作所製のオートグラフを用いて行い、引張試験速度は1mm/分にて行った。評価項目は引張強度、0.2%耐力、および伸びの3項目である。
【0051】
比較例1
【0052】
上記実施例1と比較するための引張試験片を次のようにして作成した。すなわち、実施例1と同一合金溶湯、同一鋳造方法にて、同一形状の鋳塊を鋳造し、同一熱処理条件にて均質化処理を施した後、同一形状の短冊体を切り出した。
【0053】
そして、短冊体に鍛伸加工を施さないものと、10%の鍛伸加工を施したものとに、実施例1と同一条件でT6処理を行い、そのT6処理を施した部材から、引張試験片を削り出した。
【0054】
なお、10%の鍛伸加工は、実施例1と同一の方法で行い、かつ引張試験片の採取位置は、第2図(c)のX,Y,Z位置と同じ位置からであり、鋳塊のトップ面T、ボトム面Bとの関係は、実施例1のX、Z位置と対応している。また、引張試験片の形状、引張試験方法および評価項目も実施例1と同一である。
【0055】
表4は実施例1及び比較例1における引張試験結果の、引張強度、0.2%耐力および伸びの諸データを示す。この引張試験結果から、引張強度、0.2%耐力、伸びともに、据込率25%以上で、改善が顕著となり、特にトップ面X位置での各特性が好ましい値となり、改善が高い。50%以上の据込率で、トップ面T、中心ともにより好ましい値を有するボトム面Bの特性にほぼ一致している。
【0056】
【表4】
Figure 2004519331
【0057】
一方、比較例の鍛伸加工を施さない短冊体、10%の鍛伸加工を施した短柵体は、いずれもトップ面の改善が殆ど見られなかった。
【0058】
実施例2
【0059】
上記の実施例1では、鍛伸加工を1回で行ったが、この実施例2では鍛伸加工を複数回に分けて鋳塊に行った。
【0060】
JIS6061合金溶湯を他の溶解設備(図省略)で溶解し、その溶湯を一方向凝固鋳造装置に注湯して、1辺が80mm、厚さ30mmの鋳塊21a(第4図(a))を鋳込んだ。鋳造条件は表1の実施例2の欄に示す通りであった。鋳造する前に、合金溶湯中に、Al−5質量%Ti−1質量%Bを添加し、添加後の合金溶湯を鋳造に供した。添加量は添加したTi量が0.01質量%となる量とし、この添加により結晶粒の微細化を図った。ここで鋳造に供されたJIS6061合金溶湯の化学成分は、表5に示した通りであった。
【0061】
【表5】
Figure 2004519331
【0062】
鋳塊21aには540℃×6時間保持による均質化処理を施し、その後この鋳塊21aから幅50mm、長さ80mm、厚さ30mmの短冊体21b(第4図(b))を切り出した。このときの短冊体21bの厚さ方向は、鋳塊21aの凝固方向と同一方向であり、厚さ方向の上面が鋳塊21aのトップ面Tに、また下面がボトム面Bにそれぞれ該当している。
【0063】
この短冊体21bを、冷間又は熱間にて鍛伸加工(据え込み)を行い、鍛伸部材21c(第4図(c))を作成した。鍛伸加工は第4図(b)の矢印Y2に示すように、幅50mmを薄くする方向で、2回に分けて行い、2回目の鍛伸で冷間鍛伸加工は25%、熱間鍛伸加工は50%の加工率(据込率)Kが得られるようにした。
【0064】
25%の鍛伸は次のようにして行った。すなわち、短冊体21bに潤滑皮膜として金属石ケン皮膜を形成した後、400トンプレスにて15%に据込んだ。その後、加熱炉にて360℃で4時間の焼鈍処理を施してから再度金属石ケン皮膜を形成した後、プレスにて10%の据込みを行い、合計25%とした。
【0065】
50%の鍛伸は次のようにして行った。すなわち、短冊体21bを加熱炉にて420℃に加熱し、表3に示す鍛伸加工(据込み)条件にて、途中での室温迄の冷却と、420℃迄の再加熱とを経て、25%ずつ2回行って50%とした。
【0066】
鍛伸加工後、この鍛伸部材21cに人工時効処理(T6処理)を行った。すなわち、T6処理として、540℃×4時間保持する溶体化処理を行い、その後、170℃×8時間保持の戻し処理を行った。このT6処理後の鍛伸部材21cから、機械的特性を調べるために、実施例1と同じ方法で引張試験片を得、試験に供した。試験機、試験方法、評価項目等は、実施例1と同一である。
【0067】
上記の実施例2では2回目の鍛伸で25%または50%の加工率が得られるようにしたので、実施例2Aとして、実施例2と同一条件にて得た鋳塊から、同一形状の短冊体を切り出し、鍛伸加工に供して鍛伸部材とし、420℃にて、短冊体を加熱した後、1度で(1)25%(2)50%に据え込んだ。その鍛伸部材から引張試験片を採取して、引張試験に供し、実施例2と比較した。他の条件は実施例2と同一である。
【0068】
表6は実施例2,2Aにおける引張試験結果である引張強度、0.2%耐力および伸びの諸データを示す。表6より明らかなように、1回で鍛伸しても、2回に分けて鍛伸しても、はぼ同等の機械的特性が得られることが分かる。
【0069】
【表6】
Figure 2004519331
【0070】
実施例3
【0071】
この実施例3では、塑性加工とし鋳造延加工を複数回に分けて行った。先ず実施例2と同じJIS6061合金溶湯を他の溶解設備(図省略)で溶解し、その溶湯を一方向凝固鋳造装置に注湯して、長辺80mm、短辺50mm、厚さ30mmの鋳塊31a(第5図(a))を鋳込んだ。鋳造条件は表1の実施例3の欄に示す通りであった。ここで鋳造に供された合金溶湯の化学成分は表5に示した通りであった。
【0072】
鋳塊31aには550℃×6時間保持による均質化処理を施し、その後圧延を行った。なお、この鋳塊31aの厚さ方向は、鋳塊31aの凝固方向と同一方向であり、厚さ方向の上面がトップ面Tに、また下面がボトム面Bにそれぞれ該当している。
【0073】
圧延は2段圧延機を利用し、圧延前にロールの予備加熱を行って150℃とし、鋳塊31aは加熱炉内で400℃に予備加熱を行った。圧延時の加圧は、第5図(a)の矢印Y3に示すように、厚さ30mmを薄くする方向で行い、圧延方向を鋳塊長手方向に合わせ、加工率(圧下率)Kが25%に達する迄、5回の圧延を繰り返して行った。各圧下量は元の素材に対して5%、すなわち1.5mmを与えた。圧延は無潤滑にて行った。
【0074】
得られた圧延部材31bを実施例2の要領にてT6処理し、第5図(b)のX,Y,Zの位置から圧延方向に平行に、引張試験片を採取し、引張試験に供した。試験機、試験方法、評価項目等は、実施例1と同一である。
【0075】
上記の実施例3では5回の圧延で25%の加工率が得られるようにしたので、実施例3Aとして、1回の鍛伸で25%の加工率が得られるようにし、双方を比較した。すなわち、実施例3と同一条件にて得た鋳塊を、400℃にて加熱した後、25%に据え込み、その鍛伸部材から引張試験片を採取して、引張試験に供した。他の条件は実施例3と同一である。
【0076】
また、比較例3として、圧延や鍛伸といった塑性加工を行う前の鋳塊31a(第5図(a))のX,Y,Zの位置から、鋳塊31aの長手方向に沿って引張試験片を採取し、引張試験に供した。その他の各種条件は実施例3と同一である。
【0077】
表7は実施例3,3A,比較例3における引張試験結果である引張強度、0.2%耐力および伸びの諸データを示す。試験結果より明らかなように、5回の圧延によっても、また1回の鍛伸によっても、ほぼ同等の機械的特性が得られ、しかも加工率が0%の比較例3と比較して明らかな改善がみられた。
【0078】
【表7】
Figure 2004519331
【0079】
実施例4
【0080】
この実施例4では、塑性加工として鋳塊に熱間鍛造を行った。
先ず、Al−Si−Cu−Mg系合金溶湯を、他の溶解設備(図省略)で溶解し、その溶湯を一方向凝固鋳造装置に注湯して鋳込み、直径110mmφ−厚さ50mmの円柱状の鋳塊41a(第6図(a))を得た。鋳造条件は表1の実施例4の欄に示す通りであった。なお、この鋳塊41aの厚さ方向は、凝固方向と同一方向である。ここで鋳造に供された合金溶湯の化学成分は表8に示した通りであった。
【0081】
【表8】
Figure 2004519331
【0082】
鋳塊41aには、490℃×8時間保持による均質化処理を施した。その後、この鋳塊41aのボトム面Bを上面とし、トップ面Tを下面としてダイスに投入し、上方からパンチでプレスして、第6図(b)に示すように、外径111φ、内径100φのカップ形状に鍛造し、カップ状鍛造部材41bを得た。鍛造は熱間鍛造であり、表9に示す条件の下で行った。また、加工率Kは、パンチ下死点位置を調整し、カップ状鍛造部材41bの底厚h(第6図(b))を可変にすることで、25,50,75%とした。
鍛造は、後方押し出しであり、潤滑油をパンチ及びダイスにスプレー塗布して行った。鍛造後にT6処理(溶体化:490℃×4時間、戻し:170℃×10時間)を行い、第6図(b)のX,Y,Zの位置から引張試験片を採取し、引張試験に供した。試験機、試験方法、評価項目等は、実施例1と同一である。
【0083】
【表9】
Figure 2004519331
【0084】
また、加工率K=50%のカップ状鍛造部材41bについては、顕微鏡観察用サンプルを採取した。採取位置は、第6図(b)に示すように、カップ内底面41pから1mm内部、3mm内部、中心、カップ外底面41qから3mm内部、1mm内部の合計5点とした。顕微鏡観察用サンプルは研磨仕上げ後、画像処理装置によって第2相晶出粒子に関する測定を行った。ここで、第2相晶出粒子とは、共晶ケイ素および初晶ケイ素をいう。画像解析処理装置は、ニコン社製「コスモゾーンR500」を用いた。顕微鏡観察倍率は共晶ケイ素粒子径については、800倍、初晶ケイ素粒子径については200倍で行った。
【0085】
粒子径は1つの粒子の面積を円に置き換えたときの直径、すなわち円相当径(ヘイウッド径)とし、観察視野内に存在する粒子の平均粒子径として求めた。そして、共晶ケイ素、初晶ケイ素それぞれの平均粒子径について、カップ内底面41pから1mm内部の測定値を基準にそれぞれの部位での比を取った。
【0086】
比較例4
【0087】
上記の実施例4では25%以上の加工率で熱間鍛造を行ったが、比較例4として、0%、10%の加工率で熱間鍛造を行い、双方を比較した。すなわち、実施例4と同一条件にて得た加工率0%の鋳塊と、その鋳塊を表9の条件にて熱間鍛造した加工率10%のカップ状鍛造部材とを得、それぞれのワークをT6処理した後、引張試験片を採取した。加工率が異なる以外は、実施例4と同一条件である。
【0088】
比較例5
【0089】
上記の実施例4では一方向凝固鋳造により鋳塊を得たが、比較例5として日本特公昭54−42847号公報にて開示されている連続鋳造法によって鋳塊を製造し、双方を比較した。すなわち、実施例4と同一の溶湯を使用して、115mmφの連続鋳造棒を鋳込んだ。連続鋳造方法としては、上記日本特公昭54−42847号公報にて開示された気体加圧式ホットトップ鋳造法を用い、その鋳造条件は表10に示す通りであった。
【0090】
【表10】
Figure 2004519331
【0091】
得られた連続鋳造棒(鋳塊)を均質化処理後、110mmφへと皮むきし、さらに厚さ50mmに輪切りに切断した。その後、50%の加工率で熱間鍛造し、第6図(b)のカップ状部材を得た。そのカップ状部材をT6処理した後、引張試験片を得、また顕微鏡観察用サンプルを採取した。なお、均質化処理条件、鍛造条件、T6条件、引張試験片形状、引張試験方法、顕微鏡観察用試料作成手順等は、実施例4と同条件であった。また顕微鏡観察用サンプルの採取位置、第2相粒子の形状測定方法等も実施例4と同一である。
【0092】
【表11】
Figure 2004519331
【0093】
表11は実施例4,比較例4,比較例5における引張試験結果の、引張強度、0.2%耐力および伸びの諸データを示す。この表から、加工率が0,10%までの比較例4では、ボトム面Bに対してトップ面Tおよび中心の機械的特性(引張強度、0.2%耐力、伸び)が明らかに低いが、加工率が25%以上となる実施例4では、トップ面T、中心側の機械的特性は大幅に改善され、50%以上の加工率で、トップ面T、中心ともに、ボトム面Bの特性にほぼ一致している。
【0094】
また、引張強度の場合は加工率Kが75%になると、強度アップが見られなくなるかそのアップ度が緩和されるのに対し、伸びについては、加工率Kが75%になっても改善される傾向にあり、特にトップ面T側では引き続き改善効果が観察される。
【0095】
一方、比較例5の連続鋳造棒から得た加工率K=50%のカップ状部材の機械的特性は、実施例4の加工率K=50%の値とほぼ一致していた。
【0096】
表12および表13それぞれ実施例4と比較例5の第2相晶出粒子の形状測定結果を示している。
即ち、表12において、実施例4で得たカップ状鍛造部材41bの第2相粒子の形状については、共晶ケイ素粒径は内底面41pから外底面41qに向けて漸増傾向にあり、「カップ内底面41pより1mm内部」の粒子径を1としたときの「カップ外底面41qより1mm内部」の値は2.67であった。
【0097】
【表12】
Figure 2004519331
【0098】
【表13】
Figure 2004519331
【0099】
また、初晶ケイ素の0.307平方ミリメートル中に存在する粒子数は、内底面41p側から外底面41q側に向けて増加し、平均粒子径も増大して、「カップ内底面41pより1mm内部」の粒子径を1としたときの「カップ外底面41qより1mm内部」の値は1.57であった。
【0100】
一方、表13において、比較例5で得たカップ状部材の第2相晶出粒子は、共晶ケイ素、初晶ケイ素ともに、どの部位もほぼ同じ値を示した。また、初晶ケイ素の0.307平方ミリメートル中に存在する粒子数についても、どの部位でもほぼ同じ値を示した。
【0101】
上記のような第2相晶出粒子を備えている実施例4および比較例5の各々において、カップの「内底面から1mm内部」、「外底面から1mm内部」の2点についての耐摩耗性評価を行った。
【0102】
耐摩耗性試験装置および試験条件は以下の通りである。
(1)試験装置 高千穂精機製摩耗試験機 TRI−S500
(2)試験形式 ピン・オン・ディスク方式
(3)ディスク材 FC230
(4)潤滑油 キャッスルオイル社製クリーンSF−GF2(温度80℃)
(5)押付荷重 5kgf
(6)すべり速度 0.25m/秒
(7)すべり時間 60分
(8)ピンの形状 φ7.98mm×h20mm
【0103】
評価項目は摩耗量と硬度とし、各試験片は引張試験片を採取したのと同一のカップ状部材の上記の2点位置から採取した。摩耗量用試験片のピンは、その軸がカップ底部の厚さ方向と同一となるように、円柱状に削り出した。熱処理はT6処理済みである。
【0104】
また、摩耗量試験片と隣り合わせの部位から、硬度用試験片を採取し、ロックウェル硬度計を用いて硬度測定を行った。硬度のスケールはロックウェルBスケール(HRB)を用いた。
【0105】
表14は実施例4と比較例5における耐摩耗性評価試験の結果を示す。表14において、比較例5では、内底面、外底面側ともに摩耗量に変化はなかった。一方、実施例4では、「カップ内底面から1mm内部」での摩耗量は、比較例5とほぼ同一であるが、「外底面から1mm内部」での摩耗量は顕著に少なく、内底面から1mm内部の約50%であり、耐摩耗性が向上していることが分かった。他方、試験片の硬度(HRB)は比較例5,実施例4ともに同一レベルであった。
【0106】
【表14】
Figure 2004519331
【0107】
実施例4におけるカップ状鍛造部材41bの外底面側が耐摩耗性に優れるのは、一方向凝固鋳造法によって得られた鋳塊を鍛造加工してカップとなった後も、共晶ケイ素粒径、初晶ケイ素粒径が鋳塊トップ面T側に相当するカップ外底面側にて粗大であるために、耐摩耗性が向上したものと推定された。
【0108】
上記したような、実施例4のカップ状鍛造部材41bと、比較例5におけるカップ状部材とにおける諸特性の相違は、基本的には、実施例4のカップ状鍛造部材41bの基となった鋳塊には、冷却部材側、開閉栓側という捉え方が通用するのに対し、比較例5のカップ状部材の基となる連続鋳造棒を輪切りにして得られた素材は、その両端側で元来均等な結晶組織を有しているため、一端面側、他端面側という捉え方が通用しないことに起因していると言える。
【0109】
そして、この発明の各実施例において、一方向凝固鋳造法による鋳塊に塑性加工を施して製造した塑性加工部材について、第2相晶出粒子径(共晶ケイ素粒径、初晶ケイ素粒径)を調査した結果、その塑性加工部材は、冷却部材側の粒子径に対する、開閉栓側の粒子径の比が1.2以上であった。
【0110】
このような特徴を備えた、一方向凝固鋳造法による鋳塊に塑性加工を施し、所定の形状の部材とした場合、その部材をある部位では強度が高く、ある部位では耐摩耗性に優れるというように製造することが可能となる。例えば、上記のカップ形状の場合は、耐摩耗性が関係ない内底面側では強度を確保し、耐摩耗性が要求される外底面側では、強度と耐摩耗性の双方を確保させるといったことが可能となる。
【0111】
また例えば、最近のアルミニウム合金の特性を生かした軽量で高剛性の内燃機関用エンジンピストンの場合、ピストン全体の性能としては高熱伝導性や、耐摩耗性が求められるが、さらに詳細には、ピストンヘッド部およびリング溝部には耐摩耗性、低熱膨張性、耐熱衝撃性が求められ、一方、塑性加工により変形量が大きくなるピストンスカート部やピンボス部には、高い変形能と機械加工性、そして使用時に高疲労強度特性が求められる。ところで、鋳塊の開閉栓側を下にし、上面の冷却部材側中央をプレスすると、開閉栓側がリング溝部まで延伸し、顕著な耐摩耗性を有する開閉栓側でピストンヘッド部およびリング溝部を形成できるようになり、冷却部材側でピストンスカート部やピンボス部を形成することができるようになる。このようにして形成したピストンヘッド部およびリング溝部は、強度とともに耐摩耗性を確保することができ、またピストンスカート部やピンボス部は良質で強力な強度を確保することができる。このように、本発明の塑性加工部材を用いると、要求特性が部位毎に異なる加工品であってもその要求を、それぞれ満たすことができるようになる。
【0112】
以上述べたように、この発明の実施形態では、一方向凝固鋳造法で得られた鋳塊1(11a, 21a,31a, 41a)に塑性加工を施して塑性加工部材を得るようにしたので、トップ面側で劣っていた機械的特性を著しく改善することができ、一方向凝固鋳造法による鋳塊から製造した部材でも、その部材全体の強度をアップすることができるとともに、その強度のバラツキも均一化することができる。
【0113】
また、一方向凝固鋳造法による鋳塊1は、従来から内部品質に優れ、また寸法や重量のバラツキも小さいため、利用価値の高い製品として活用されていたが、このように、さらに鋳塊から製造した塑性加工部材の強度をアップし、また強度のバラツキも均一化させたので、強度を要する構造用部材としても大いに利用できるようなった。
【0114】
なお、上記の各実施例では、塑性加工を鍛伸、圧延、熱間鍛造であるとして説明したが、本発明は、その他の加工、例えば冷間鍛造、転造加工、ロータリフォージング(転動加工)、押出し等の、材料の塑性変形を利用して目的の形状、性質を与える塑性加工全般に適用することができる。
【0115】
また、上記の塑性加工部材は、鋳塊に塑性加工を施して得られるものであるが、この塑性加工部材は、最終的な加工製品であってもよいし、製品とするにはその後さらに何らかの加工を要する中間加工製品であってもよい。
【0116】
また、塑性加工時の加圧方向を、幅方向や厚さ方向として説明したが、この方向は任意の方向であっても同様の効果を発揮させることができる。
【0117】
また、鋳塊の全体に塑性加工を施すようにしたが、部分的に施すようにしてもよい。
【0118】
例えば一方向凝固鋳造法では鋳込みで異形鋳塊を製造することができるが、この異形鋳塊の全体を塑性加工する必要はなく、部分的に25%以上の加工率で塑性加工を行うようにしてもよい。その場合、必要な場所の少なくとも開閉栓を含む側の部位に、25%以上の加工率で塑性加工を加えるのが好ましく、それ以外の場所の加工率は25%未満でよい。
【0119】
特に、鋳塊が大きく、求める製品が大きくなる場合には、一旦据込鍛造により、少なくとも開閉栓を含む部分に25%以上の鍛伸加工を加えるようにすればよい。これによって、鋳造が困難な形状で入手不可の塑性加工用素材を、鋳塊を部分的に変形させることで、例えば鍛造金型形状に近い形に造り込むことが可能である。また、この部分的な塑性加工(鍛伸加工)により、材料の部分的な機械的特性を改善することができる。その部分鍛伸部材を次工程の型鍛造や、機械加工工程等へ回すことで、製品の必要とされる部位の機械的特性に、バラツキが発生しないようにすることができる。
【0120】
このように、部分的な塑性加工により、
▲1▼鋳塊としては、必要最小限の投入体積とすることができる。
▲2▼したがって、鍛造後のバリ量を最小とすることができる。丸棒から切断して切断ブランク材を使用するよりも鍛造歩留まりがよい。
▲3▼金型にかかる負荷を、切断ブランク材を使うよりも小さくすることができるので、金型寿命が長くなり、コスト低減に寄与することができる。
等のメリットが得られる。
【0121】
上記したような塑性加工部材、特に25%以上の塑性加工を加え機械的特性のバラツキをなくして利用される部品の代表例は以下の通りであるが、これ以外に多用されるのは当然のことである。
【0122】
先ず、自動車の足廻り部品としては、アッパーアーム、ロアーアーム、トーションロッド、ABSポンプハウジング等が挙げられる。
【0123】
次に、自動車のエンジン廻り部品としては、コネクティングロッド、GDIボディー、内燃エンジンピストン等が挙げられる。オートバイ用には、クッションアーム、ブラケット、フォークボトムブリッジ等が挙げられる。また、自転車部品としては、ギヤークランク等が挙げられる。
【0124】
これらの部品は、その製造時には全体が25%以上、あるいは部分鍛造、部分鍛伸等で部分的に25%以上の塑性加工を受けることが適宜選択される。
【0125】
(産業上の利用可能性)
以上説明したように、この発明では、冷却部材側から開閉栓側に向けて一方向性結晶成長させて得られた鋳塊に塑性加工を施して塑性加工部材を得るようにしたので、開閉栓側で劣っていた機械的特性を著しく改善することができ、一方向性結晶成長による塑性加工部材の場合でも、その部材全体の強度をアップすることができるとともに、その強度のバラツキも均一化することができる。
【0126】
この一方向性結晶成長による塑性加工部材は、従来から内部品質に優れ、また寸法や重量のバラツキも小さいため、利用価値の高い製品として活用されていたが、このように、本発明に依りさらに素材全体の強度をアップし、また強度のバラツキも均一化させるようにしたので、強度を要する構造用部材としても大いに利用できるようなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】
この発明の塑性加工部材を製造する鋳造装置を概略的に示す断面側面図である。
【図2】
(a)は実施例1に於る鋳塊、(b)は短冊体、及び(c)は鍛伸部をそれぞれ示す図である。
【図3】
(a)は、引張り試験片の正面図、(b)は、側面図をそれぞれ示す。
【図4】
(a)は実施例2に於ける鋳塊,(b)は短冊体、及び(c)は鍛伸部材をそれぞれ示す図である。
【図5】
(a)は実施例3に於る鋳塊及び、(b)は圧延部材をそれぞれ示す図である。
【図6】
(a)は実施例4に於る鋳塊及び、(b)はカップ状鍛造部材をそれぞれ示す図である。

Claims (24)

  1. 注湯口を塞ぐ開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、注湯口から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却して凝固した鋳塊に所定割合以上の加工率で塑性加工を加えてある、ことを特徴とする塑性加工部材。
  2. 上記一方向は、冷却部材側から開閉栓端面側に向けての方向である請求項1に記載の塑性加工材。
  3. 上記所定割合以上の加工率で鋳塊に対して加える塑性加工は、一回の塑性加工である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  4. 上記所定割合以上の加工率で鋳塊に対して加える塑性加工は、複数回の塑性加工である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  5. 上記鋳塊に対する所定割合以上の加工率は、25%である、請求項1並びに3,4何れかに記載の塑性加工部材。
  6. 上記鋳塊に対する所定割合以上の加工率は50%である、請求項1及び3,4何れかに記載の塑性加工部材。
  7. 上記塑性加工は、鋳塊に対する部分的な塑性加工である、請求項1及び3から5の何れかに記載の塑性加工部材。
  8. 上記塑性加工は鋳塊の、少なくとも開閉栓端面側を含む部分に対する塑性加工である、請求項1及び3から6の何れかに記載の塑性加工部材。
  9. 当該塑性加工部材は中間加工製品である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  10. 当該塑性加工部材は最終加工製品である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  11. 上記塑性加工は冷間鍛造加工、熱間鍛造加工、鍛伸据込加工、圧延加工、押出し加工、転造加工、転動加工の何れかである、請求項1、7,8の何れかに記載の塑性加工部材。
  12. 上記金属溶湯の金属がアルミニウムもしくはアルミニウム合金である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  13. 上記鋳塊の、冷却部材側における金属組織のDASに対して開閉栓端面側における金属組織のDASが1.1〜10.0倍である、請求項11に記載の塑性加工部材。
  14. 上記鋳塊の、冷却部材側における金属組織の結晶粒径に対して開閉栓端面側における金属組織の結晶粒径が1.05〜7倍である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  15. 当該塑性加工後の部材の第2相晶出粒子径は、冷却部材側の粒子径に対する、開閉栓側の粒子径の比が1.2以上である、請求項1に記載の塑性加工部材。
  16. 開閉栓の端面が鋳型内面の一部を構成すると共に冷却部材が一部を構成する閉塞性の鋳型を用い、開閉栓から充填した金属溶湯を冷却部材で強制冷却して一方向から凝固した鋳塊に所定割合以上の加工率で塑性加工を加え塑性加工部材とする、ことを特徴とする塑性加工部材製造方法。
  17. 上記金属溶湯を強制冷却する方向は、冷却部材側から開閉栓端面側に向けての方向である請求項16に記載の製造方法。
  18. 上記所定割合以上の加工率で鋳塊に対して加える塑性加工は、一回の塑性加工である、請求項16に記載の製造方法。
  19. 上記所定割合以上の加工率で鋳塊に対して加える塑性加工は、複数回の塑性加工である、請求項17に記載の製造方法。
  20. 上記鋳塊に対する所定割合以上の加工率は、25%である、請求項16並びに18,19何れかに記載の製造方法。
  21. 上記鋳塊に対する所定割合以上の加工率は50%である、請求項16及び18,19何れかに記載の製造方法。
  22. 上記塑性加工は、鋳塊に対する部分的な塑性加工である、請求項16及び18から20の何れかに記載の製造方法。
  23. 上記塑性加工は鋳塊の、少なくとも開閉栓端面側を含む部分に対する塑性加工である、請求項16及び18から21の何れかに記載の製造方法。
  24. 上記製造方法は冷間鍛造加工、熱間鍛造加工、鍛伸据込加工、圧延加工、押出し加工、転造加工、転動加工の何れかである、請求項16、22,23の何れかに記載の製造方法。
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