JP2004518113A - 水の全硬度を決定するための方法および剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、水溶液サンプルのカルシウムおよびマグネシウムの迅速な定量決定のためのドライケミカルの方法およびテストストリップに関する。前記テストストリップは、8.5以下のpHである緩衝液系において、オルトクレゾールフタレイン錯体(o−CPC;CAS登録NO.2411−894−4)を発色試薬として含む。特に、6.75のpH値である水性−エタノール性イミダゾール緩衝液を用いることで、o−CPCがCaおよびMgに関して等モル感受性を有するように、条件を調整することができる。従って、水溶液サンプルの水の全硬度は容易に測定できる。
Description
【0001】
本発明は、水溶液サンプルのカルシウムおよびマグネシウムの迅速な定量決定のためのドライケミカルの(dry−chemical)方法およびテストストリップに関する。
【0002】
我々の飲料水を含む天然に生ずる水は、様々なガスに加え、土および岩から溶出した多数の塩および他の化合物を含む。ここで、水の硬度成分が特に重要である。全硬度の用語は、水に溶解するアルカリ土類金属イオン、基本的にはカルシルム(Ca)塩およびマグネシウム(Mg)塩を意味する。ストロンチウムおよびバリウムは、無視できるほど微量である。全硬度の約70〜85%は水のCa含有量によるものであり、約15〜30%は水のMg含有量によるものである。
【0003】
ドイツでは、水の硬度はドイツ硬度(German degrees of hardness)(°dH)で特定され、硬度はCaOとして計算される。1°dHは、水1lあたり、CaO10mgもしくはCaO0.178mmolまたはMgO7.14mg含有量に相当するとして定義される(例えばK. Hoell; Wasser [Water], 7th Edition (1986), Walter de Gruyter, Berlin)。
0〜7°dHの硬度を有する水は軟らかい(硬度範囲1)として知られ、8〜14°dHの硬度を有する水は適度に硬い(硬度範囲2)として知られ、15〜20°dHの硬度を有する水は硬い(硬度範囲3)として知られ、21°dHを超える硬度を有する水は非常に硬い(硬度範囲4)として知られる。
【0004】
硬水は石膏または石灰岩(lime rock)と特に低い沈殿領域が見出されているのに対し、軟水は難溶性岩と高い沈殿領域が見出されている。加えて、季節的変動はわずかなものである。
【0005】
多くの産業的および商業的工程において、水は低いまたはゼロ硬度でなければならず、従って全硬度量(total hardness content)は定期的に検査しなければならない。
【0006】
水の主要な質の判定基準として、水の硬度は、食品および飲料(例えばコーヒー、ワイン、ビール、ミネラルウォーター)の味に影響を与える。加えて、人の健康に与える水の硬度の影響もまた議論されている。一般的に、軟水は例えば輸送路から微量の重金属を移動することをより可能にし、骨および歯の形成に悪影響を及ぼすので、極端な硬水よりむしろ極端な軟水の方が、健康に危険があると考えられている。
【0007】
従って水の全硬度の決定は、食物分析および環境分析で極めて重要である。
全硬度は、主に滴定による方法(滴定)で決定される。DIN38409 Part6によると、全硬度はTitriplex(登録商標)III溶液(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)を緩衝錠剤指示薬(indicator buffer tablet)に対して用いることで、錯滴定として決定される。
【0008】
カルシウムおよびマグネシウムの含有量もまた、分光学的方法(例えば原子吸光、炎光光度法)およびそれから計算される全硬度量によりしばしば決定される(例えば L.A. Huetter, Wasser und Wasseruntersuchung [Water and Water Analysis], 4th Edition (1990), Verlag Sauerlaender, Aarau)。
【0009】
全硬度の迅速な決定のために利用できる方法は、滴定決定方法に基づく。決定の正確性のために、いわゆるウェットケミカルの(wet−chemical)テストセットが通常この目的で用いられる。この方法で指示薬は、計り分けられた量のサンプルに加えられ、滴定剤が加えられ、または適切な計量器具(例えばピペット)により滴下される。消費する滴定剤の量は、サンプルの全硬度の目安であり、例えばピペットの目盛りを通じて、または滴の数を通じて割り当てすることができる。
【0010】
カルシウムおよびマグネシウムの決定のための、滴定方法に基づかないウェットケミカルの方法も公知であるが、代わりに酸塩基指示薬オルトクレゾールフタレインコンプレクソン(o−CPC:3’3”−ビス[(ビス(カルボキシメチル)アミノ)メチル]−5’,5’−ジメチルフェノールフタレイン−フタレインパープル(Phthalein Purple)として公知である)を発色試薬(指示薬)として用いることも公知である。特にこの染料は、体液中のCaの決定のために用いられる。
【0011】
例は、DE 2335350、EP 0 203 334およびW.R. Moorehead and H.G. Biggs; Clin. Chem. 20 (1974), 1458−1460に与えられる。
この公知方法の不利点は、CaおよびMgの量的平行決定(quantitative parallel determination)のために用いることができないということである。
【0012】
加えて、当該分野の経歴がない不熟練人が、しばしば全硬度決定を行うので、その方法は不便で、全硬度の簡単な決定方法に対する顧客の要求を満たさない。例えば、決定の後に適切な方法で処理しなくてはならない試薬溶液を用いることが必要である。
【0013】
固体の吸着担体、いわゆるテストスティック(test sticks)を用いての分析は、最近重要性を増大させている。これらのドライケミカルの方法の主な利点は、特に簡単な操作および試薬が少量なための容易な処理を含む。決定反応のために必要な試薬のすべてまたは大部分は、サンプルが適用されている固体の吸着または膨張性担体の相応する層に組み込まれる。サンプルとの反応領域と接触した後に、決定反応は進行する。形成された色は、決定される検体の量の目安で、視覚的に、すなわち半定量的に、または簡単な反射率計を用いて定量的に評価することができる。
【0014】
全硬度の決定のためのテストスティックは、商業的に利用可能である。決定は同様に、既に上記した滴定による方法に基づく。決定のために、テストスティックをサンプルにただ浸す必要がある。決定反応に必要な他の試薬に加えて、滴定剤(Titriplex(登録商標)III)の様々の量を含む複数の決定領域は、このタイプのテストスティックに適用される。分析される水の硬度および滴定剤の量に依存して、明確な色の変化は、テスト領域で起こる。
【0015】
これらのテストスティックの主な不利点は、決定原理の帰結として、大規模の全硬度しか測定できないことである。このタイプの決定は、反射率計の補助による定量的分析のためには用いることができない。これはテストステッィクにおいて連続的な色の深みの変化、すなわち、ある波長における緩和の増大または減少を必要とする。
【0016】
加えて、これらのテストスティックの製造は、様々の量の試薬を染みこませた複数の領域が担体上で密封されなければならないため、非常に複雑である。
【0017】
全硬度のための公知であるテストスティック決定の更なる不利点は、テスト領域で形成する着色が安定しておらず、連続的に増大するため、特に反応領域をカラー目盛りに割り当てる困難性がある。
【0018】
同様に、存在する決定原理は、異なるパラメータのための複数の決定領域が、テストストリップに適用されなければならない複式テストストリップ(multiple test strip)の製造に適していない。テストストリップのこの型は、特に診断用および水族館管理の(aquaristics)領域で用いられる。
【0019】
従って本発明は、上記不利点を有さない、水溶液サンプル中の全硬度の決定のための方法を提供する目的に基づいており、簡単におよび迅速に実行することができ、ならびに安価である。またその方法は、複式テストストリップへの全硬度の集約を可能とする。特にその方法は視覚的、半定量的であるだけでなく、反射率計を用いて定量的評価をも行えるはずである。
【0020】
中性から酸性緩衝液中にオルトクレゾールフタレインコンプレクソンを発色試薬として含むテストストリップにより、全硬度の決定のための方法が、前記のすべての要求を満たすことが見出された。
【0021】
従って本発明は、水溶液サンプル中のカルシウムおよびマグネシウムの決定のための方法に関し、オルトクレゾールフタレインコンプレクソンが発色試薬として、8.5以下のpHである緩衝液系に適用されるテストストリップが、分析されるサンプルで湿っており、結果としての発色反応を反射率計により、または視覚的に評価することを特徴とする。
【0022】
好ましい態様において、緩衝液系がpH7以下である。
本発明はまた、pH<8.5の緩衝液系で、少なくともオルトクレゾールフタレインコンプレクソンを含む領域を、少なくとも一つ有するCaおよびMgの決定のためのテストストリップに関する。
【0023】
好ましい態様において、緩衝液系が、pHが6.75であるイミダゾール緩衝液からなる。
好ましい態様において、テストストリップの少なくとも一つの領域が付加的にバリウム塩を含む。
他の好ましい態様において、テストストリップの少なくとも一つの領域がCaまたはMgに特異的または非特異的錯化剤を含む。
【0024】
好ましい態様において、テストストリップは、CaおよびMgの決定のための本発明による少なくとも一つの領域に加え、例えば亜硝酸塩、硝酸塩、pHまたは炭酸塩の硬度などの他の検体決定のための更なる領域を有する。
【0025】
本発明はまた、本発明によるテストストリップを少なくとも一つ含む水溶液サンプル中のCaおよびMgの決定のための分析キットに関する。
【0026】
本発明による方法および本発明によるテストストリップは、水サンプル、食物または体液などの水溶液サンプル中のCaおよびMgの全量の決定に特に適している。本発明による方法は、特に好ましくは、水および食物サンプルの分析のために用いられる。食物サンプルの場合、決定されるCaおよび/またはMgのある比率は、しばしば結合形式(bound form)であることに注意すべきである。この場合、そのサンプルはまず、適切な方法で消化されなければならない。
【0027】
本発明による方法の基礎は、pH<8.5の緩衝液と組み合わせて、オルトクレゾールフタレインコンプレクソン(o−CPC:3’,3”−ビス[(ビス(カルボキシメチル)アミノ)メチル]−5’,5’−ジメチルフェノールフタレイン)発色試薬を用いることである。
【0028】
本発明による方法において用いられる決定システムは、テストストリップの型、すなわち、決定のために必要なすべての試薬(発色試薬、緩衝液系、任意に安定化剤および溶解剤)が、テストストリップにある吸着担体に組み込まれている含浸マトリックス(impregnatd matrix)である。決定試薬が適用される吸着担体は、通常テストストリップ全体の代わりにテストストリップの一つの領域だけを覆う。この方法で、決定試薬の組成物を備える一つの領域を有するだけでなく、例えば検体の様々な濃度範囲の検出、または様々な検体の決定のために、様々の組成物を備えた複数の領域をテストストリップ上に組み合わせることも可能である。本発明により、検体の決定のために必要な試薬が吸着担体に適用されるテストストリップの範囲は、従って領域として知られる。
【0029】
オルトクレゾールフタレインコンプレクソンが指示薬として用いられる公知のすべての方法は、pH9を超えるpH値を作り出す緩衝液系を用いる。アルカリ性条件では、CaおよびMgが存在しなくても(ブランク値)、pHに依存して幾分極度の固有な発色をもたらすので、これらの塩基性緩衝液系は、テストストリップの本発明による使用に不適切であることが見出されている。アルカリ性反応条件下で(pH>8.5)、テストストリップを用いる場合、ブランク値の発色は、カルシウムおよびマグネシウムの高い含有量を有するサンプルの発色と、わずかに異なるだけであることが見出されている。
【0030】
o−CPCを用いての低いブランク値を達成するための本質的な必要条件は、CaおよびMgに対する必要な感受性を同時に維持する一方で、少なくとも弱いアルカリ性pH(<8.5)、より良くはおおよそ中性または弱い酸性pHでも設定することである。
【0031】
CaおよびMgの合計の決定のために、更なる本質的必要条件は、MgおよびCaに対する正確な等モル(identical molar)感受性をもたらす条件を確立することである。
【0032】
従って緩衝液系は、一方で非常に低いブランク値が生じるか、または全く生じず、他方ではそれぞれCaおよびMgに関して十分に高い等モル感受性が生じなければならない。
【0033】
pHを設定するための適切な緩衝液系は、吸着担体に適用できる緩衝液系でテストの他の組成物と適合し、決定反応を妨害しないものである。
【0034】
アミン、特に好ましくは複素環アミンに基づく緩衝液系が特に好ましい。特に適切な緩衝液系の例は、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、ピラゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピペラジン、ピペラジン、トリアゾールおよびトリアジン緩衝液、またはそれらの誘導体もしくは混合物である。ここで特に好ましいのは、イミダゾール緩衝液系である。適切な溶媒は、緩衝液系に依存して、好ましくはアルコール、典型的には分枝状または非分枝状C1からC6のアルコールの混合物、またはグリセロールと水の混合物である。
【0035】
特に好ましいのは、水性−エタノール性イミダゾール緩衝液である。含浸溶液のイミダゾール濃度は、0.1〜1.0mmol/lの範囲、より好ましくは0.3〜0.4mmol/lの範囲である。水:エタノール比は、1:4から4:1の混合比にする。1:3の比が特に好ましい。
緩衝溶液のo−CPC濃度は、1〜20mmol/lの範囲、より好ましくは2〜5mmol/lの範囲である。
【0036】
上記緩衝液系のpHを特別に設定することにより、o−CPCがCaおよびMgとの等モル感受性を有する条件を確立することは可能である。好ましい水性−エタノール性イミダゾール緩衝液の場合において、6.75のpHに設定されるべきである(例3参照)。当業者は、それぞれの吸光度を決定することにより、他の緩衝液系のための適切なpH値を見出すことができる。
【0037】
本発明に従った好ましい緩衝液系の使用に関して、o−CPCは、先行技術に記載されるように、緩衝溶液に直接的に溶解させ得るかわりに、まず強い酸性媒体に溶解させる必要がないことが、特に有利と示されてきた。
【0038】
テストシステムに対する本質的な利点は、テストの性質(特に較正データ)の変化を伴わない長い有効期限である。従って安定化剤は、しばしば溶け込ませられる。本発明によるテストストリップ製造のための含浸溶液は、従って任意に安定化剤を含むことができる。例えばアルキルポリアルキレングリコールエーテル、ヒドロキシプロピルセルロースまたはポリアルコールなどの安定化剤は、当業者には公知である。微量のバリウム塩(特に好ましくは塩化バリウム)の含浸溶液への添加は、テストシステムの著しい安定化(室温における寿命は2年を超える)だけでなく、同時にテスト領域の発色の均一性の改善を可能とするために、特に好ましくは、バリウム塩が本発明によるテストストリップに安定化剤として加えられる。これは、決定のより高い正確性および決定の再現性の結果を有する。バリウム塩、好ましくは塩化バリウムの含浸溶液中の濃度は、0.05〜1.0mmol/lの範囲、より好ましくは0.1〜0.2mmol/lの範囲にするべきである(例1参照)。
【0039】
適切な錯化剤の本発明によるテストストリップへの混和、および特別な要素のために最適なpHの設定は、本発明によるシステムの決定を、CaおよびMgの分離決定のために用いられることを可能とする。適切なpHおよび適切な錯化剤の決定は、当業者には公知である。8−ヒドロキシキノリンおよび8−ヒドロキシキノリンスルホン酸が、Mgを錯化するのに特に有利であることが証明され、および[ビス(アミノエチル)グリコールエーテルN,N,N’,N’−テトラ酢酸(=TitriplexVI)が、Caを錯化するのに特に有利であることが証明されてきた(例4および5参照)。
【0040】
加えて、例えばTitriplexIII(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)などの、CaおよびMgに関して非特異的な錯化剤の決定システムへの混和は、決定の感受性に影響を与える、すなわち、決定をより敏感にさせないことを可能とする。異なる感受性の二つのテスト領域の組み合わせは、テストストリップの測定範囲を相応して増大させることを可能とする。水は非常に様々の硬度(約0.5〜30°dHの範囲)を有し、テストシステムはこの測定範囲を対称とすべきであるから、このことは特に全硬度の決定のために極めて重要である(例2参照)。
【0041】
本発明によるテストストリップのために用いられる吸着担体は、このタイプのドライケミカルのテストのために通常用いられていて、カルシルムおよびマグネシウムを含まないすべての物質でよい。濾紙の使用が最も広く知られているが、他の吸着セルロースまたはプラスチック製品を用いることも可能である。
【0042】
吸着担体は、含浸溶液で、好ましくは全硬度、カルシウムまたはマグネシウムを決定するために必要なすべての試薬を含む緩衝液系で、公知方法により含浸される。含浸されて乾燥された紙は、適切な方法で適切な大きさに切断され、テストストリップを製造するために、担体フィルム上に公知方法により貼り付けられまたは密閉される。
【0043】
本発明による方法を実行するために、pHが8.5より小さい緩衝液中にo−CPCを有する少なくとも一つの領域を含むテストストリップは、分析されるサンプルに少し浸すか、または分析されるサンプルで湿らせる。どんな過剰なサンプル溶液もその後拭き取られる。短い時間内(通常1分より短い)で、分析時間の間、安定な状態を保つ色は明らかになり、視覚的にまたは反射率計を用いて分析される。
【0044】
本発明による方法および本発明によるテストストリップは、好ましくは、分析キットの使用に対して適している。本発明による分析キットは、本発明による少なくとも一つのテストストリップを含む。これは好ましくは、水溶液サンプル中のCaおよびMgの全量を決定するための少なくとも一つのテストストリップである。分析キットは、例えば方法の実行の解説、または視覚的評価のための色表などの更なる構成物を任意に含むことができる。
【0045】
従って本発明による方法は、水溶液サンプル中のMgおよびCaの決定のための単純、迅速なおよび敏感な方法を提供する。方法の単純な実行は、複雑な装置および有害な化学物質を扱うことなく、決定を不熟練人でも行うことを可能とする。ただ一つの決定領域が、大きな濃度範囲を通常対称とするためには二つの決定領域が、定量的決定でさえ、テストストリップ上に必要であるために、本発明による決定原理はまた、困難なく複式テストストリップに結合することができる。従って例えば、亜硝酸塩、硝酸塩、pHおよび/または炭酸塩の硬度と組み合わせることができる。
【0046】
更なる詳細がなくとも、当業者は、広い範囲において上記記載を利用することができると推測する。従って好ましい態様および例は、どんな方法でも絶対的に制限しない、ただ単に記述的な開示としてみなすべきである。
【0047】
本明細書で指摘したすべての応用、特許および刊行物の完全な開示内容、特に相応する応用DE 100 61 140出願日08.12.2000は、参考資料の方法によりこの応用に組み込まれる。
【0048】
例
例1
テストストリップを用いた全硬度の決定−反応色の反射率計による評価
テストスティックの製造:
以下の含浸溶液を濾過紙(Binzer、1450CV;酸洗浄)に適用し、そして温風で乾燥する。紙は、ホットメルト接着剤(例えばDynapol接着剤)を用いて白い担体フィルム上に密封され、そして約6mmx8mm計量用の反応領域が生じるように適切な方法でストリップに切断する。
【0049】
含浸溶液の組成物:
0.3gのo−CPCおよび3.3gのイミダゾールを連続的に100mlの無水エタノール中に計り入れ、攪拌しながら溶解する。30mlの水および1mlの0.1%塩化バリウム溶液をその後加える。溶液のpHは、塩化水素酸1mol/lを用いて、pH6.75に調節される。
【0050】
標準溶液の調整:
標準水溶液は、適切なカルシウムまたはマグネシウム塩、好ましくは塩化カルシウム二水和物または硝酸マグネシウム六水和物を計量することにより調整される。
分析:
決定のために、テストスティックが完全に湿るように、サンプル溶液中に少し浸す。全硬度に依存して、長時間安定である様々の強度のスミレ色の発色が数秒内で形成する。これらは、わずか15秒後に視覚的に、カラーカードと比較して評価することができる。
【0051】
定量的評価のために、テストストリップは、正確に15秒後、小型の手動ダイオード基部反射率計(small manual diode−based)(RQflex(登録商標)反射率計)で評価される。測定された相対的緩和(remission)(%)と全硬度の相互関係を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
例2
全硬度の例を用いて測定範囲を増大させるため、様々の決定感受性を有する2つの反応領域の組み合わせ
以下の試薬溶液で染み込ませられた付加的な領域は、例1からのテストスティックに適用される。約8x6mm計量用の2つの反応領域の間隔は4mmである。
領域2のための含浸溶液の組成物:
2.2mlの0.1モルTitriplexIII(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)溶液を領域1のための含浸溶液70mlに加える(例1参照)。溶液のpHは、塩化水素酸1mol/lを用いて、pH6.75に調節する。
【0054】
分析
テストストリップは、例1に記載したように、正確に15秒後、RQflex(登録商標)反射率計で測定される。RQflex(登録商標)反射率計は、このタイプの評価に必要な光学ダブルビーム(double beam optics)を有する。測定された相対的緩和(%)と2つの領域に対する全硬度の相互関係を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
2つのテスト領域の組み合わせは、全硬度が約0.1〜30°dHの範囲に定量的に決定されることを可能とする。
【0057】
例3
CaおよびMgに対するシステムの決定敏感性に関する含浸溶液のpH効果
例1からの含浸溶液は、様々なpH値(pH6.75および7.1)に、HClを用いて調節され、テストスティックは同様に製造された。同じモル濃度のCa標準およびMg標準はその後測定された。
含浸溶液のpHの関数として、測定された相対的緩和(%)とCaまたはMg濃度の相互関係を表3および表4に示す。
CaおよびMgの合計の決定に前提条件であるCaおよびMgに対する等モル感受性が、含浸溶液のpHが6.75においてだけ得られた。
【0058】
pH6.75の含浸溶液
【表3】
【0059】
pH7.1の含浸溶液
【表4】
【0060】
例4
テストストリップを用いたマグネシウムの決定―反応色の反射率計による評価
カルシウムを錯化するために、TitriplexVIを例1からの含浸溶液に加えた。含浸溶液中のTitriplexVIの濃度は、7.5g/lであった。溶液のpHは、HClを用いて7.0に設定した。TitriplexVIの付加は、Caが200mg/lまで存在する下で、妨害のないMgの分析を可能とする。
測定された相対的緩和(%)とマグネシウム含有量の相互関係を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】
例5
テストストリップを用いたカルシウムの決定−反応色の反射率計による評価
8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸を、マグネシウムを錯化するために、例1からの含浸溶液に加えた。含浸溶液中の8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸の濃度は、11.8g/lであった。HClを用いて、溶液のpHを7.4に設定した。TitriplexVIの付加は、Mgが100mg/lまで存在する下で、妨害のないCaの分析を可能とする。
測定された相対的緩和(%)とカルシウム含有量の相互関係を表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】
例6
実地実験:水サンプルの全硬度、カルシウムおよびマグネシウムの決定−標準方法との比較
ニーダーザクセン州の様々な地域の公共的供給ネットワークからの30の飲料水サンプルが分析のために用いられた。
【0065】
Mgの決定のために用いられる標準的方法は、原子吸光分光法(表7参照)で、Caの決定のために用いられる標準的方法は、炎光光度法(表8参照)である。全硬度(表9参照)は、カルシウムおよびマグネシウムに対する個々の値から計算された。全硬度は滴定法により決定された。DIN 38409 Part6に従って、全硬度は、緩衝錠剤指示薬に対して、Titriplex(登録商標)溶液(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)を用いて、錯化計量的に決定された。
【0066】
前例に記載したテストスティックは、反射率計分析のために用いられた。:例2(表9参照)からの全硬度のためのテストスティック、例4(表7参照)からのマグネシウムの決定のためのテストスティック、および例5(表8参照)からのカルシウムの決定のためのテストスティック
【0067】
飲料水サンプル(mg/l)のMgイオンの決定
反射率計による評価を伴った、AASとテストスティックの相互間の比較
【表7】
【0068】
飲料水サンプル(mg/l)のCaイオンの決定
反射率計による評価を伴った、炎光光度法とテストスティックの相互間の比較
【表8】
【0069】
飲料水サンプルの全硬度(°dH)の、滴定による決定および反射率計による(テストスティックを用いる)決定ならびにCaおよびMg決定からの計算値
【表9】
本発明は、水溶液サンプルのカルシウムおよびマグネシウムの迅速な定量決定のためのドライケミカルの(dry−chemical)方法およびテストストリップに関する。
【0002】
我々の飲料水を含む天然に生ずる水は、様々なガスに加え、土および岩から溶出した多数の塩および他の化合物を含む。ここで、水の硬度成分が特に重要である。全硬度の用語は、水に溶解するアルカリ土類金属イオン、基本的にはカルシルム(Ca)塩およびマグネシウム(Mg)塩を意味する。ストロンチウムおよびバリウムは、無視できるほど微量である。全硬度の約70〜85%は水のCa含有量によるものであり、約15〜30%は水のMg含有量によるものである。
【0003】
ドイツでは、水の硬度はドイツ硬度(German degrees of hardness)(°dH)で特定され、硬度はCaOとして計算される。1°dHは、水1lあたり、CaO10mgもしくはCaO0.178mmolまたはMgO7.14mg含有量に相当するとして定義される(例えばK. Hoell; Wasser [Water], 7th Edition (1986), Walter de Gruyter, Berlin)。
0〜7°dHの硬度を有する水は軟らかい(硬度範囲1)として知られ、8〜14°dHの硬度を有する水は適度に硬い(硬度範囲2)として知られ、15〜20°dHの硬度を有する水は硬い(硬度範囲3)として知られ、21°dHを超える硬度を有する水は非常に硬い(硬度範囲4)として知られる。
【0004】
硬水は石膏または石灰岩(lime rock)と特に低い沈殿領域が見出されているのに対し、軟水は難溶性岩と高い沈殿領域が見出されている。加えて、季節的変動はわずかなものである。
【0005】
多くの産業的および商業的工程において、水は低いまたはゼロ硬度でなければならず、従って全硬度量(total hardness content)は定期的に検査しなければならない。
【0006】
水の主要な質の判定基準として、水の硬度は、食品および飲料(例えばコーヒー、ワイン、ビール、ミネラルウォーター)の味に影響を与える。加えて、人の健康に与える水の硬度の影響もまた議論されている。一般的に、軟水は例えば輸送路から微量の重金属を移動することをより可能にし、骨および歯の形成に悪影響を及ぼすので、極端な硬水よりむしろ極端な軟水の方が、健康に危険があると考えられている。
【0007】
従って水の全硬度の決定は、食物分析および環境分析で極めて重要である。
全硬度は、主に滴定による方法(滴定)で決定される。DIN38409 Part6によると、全硬度はTitriplex(登録商標)III溶液(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)を緩衝錠剤指示薬(indicator buffer tablet)に対して用いることで、錯滴定として決定される。
【0008】
カルシウムおよびマグネシウムの含有量もまた、分光学的方法(例えば原子吸光、炎光光度法)およびそれから計算される全硬度量によりしばしば決定される(例えば L.A. Huetter, Wasser und Wasseruntersuchung [Water and Water Analysis], 4th Edition (1990), Verlag Sauerlaender, Aarau)。
【0009】
全硬度の迅速な決定のために利用できる方法は、滴定決定方法に基づく。決定の正確性のために、いわゆるウェットケミカルの(wet−chemical)テストセットが通常この目的で用いられる。この方法で指示薬は、計り分けられた量のサンプルに加えられ、滴定剤が加えられ、または適切な計量器具(例えばピペット)により滴下される。消費する滴定剤の量は、サンプルの全硬度の目安であり、例えばピペットの目盛りを通じて、または滴の数を通じて割り当てすることができる。
【0010】
カルシウムおよびマグネシウムの決定のための、滴定方法に基づかないウェットケミカルの方法も公知であるが、代わりに酸塩基指示薬オルトクレゾールフタレインコンプレクソン(o−CPC:3’3”−ビス[(ビス(カルボキシメチル)アミノ)メチル]−5’,5’−ジメチルフェノールフタレイン−フタレインパープル(Phthalein Purple)として公知である)を発色試薬(指示薬)として用いることも公知である。特にこの染料は、体液中のCaの決定のために用いられる。
【0011】
例は、DE 2335350、EP 0 203 334およびW.R. Moorehead and H.G. Biggs; Clin. Chem. 20 (1974), 1458−1460に与えられる。
この公知方法の不利点は、CaおよびMgの量的平行決定(quantitative parallel determination)のために用いることができないということである。
【0012】
加えて、当該分野の経歴がない不熟練人が、しばしば全硬度決定を行うので、その方法は不便で、全硬度の簡単な決定方法に対する顧客の要求を満たさない。例えば、決定の後に適切な方法で処理しなくてはならない試薬溶液を用いることが必要である。
【0013】
固体の吸着担体、いわゆるテストスティック(test sticks)を用いての分析は、最近重要性を増大させている。これらのドライケミカルの方法の主な利点は、特に簡単な操作および試薬が少量なための容易な処理を含む。決定反応のために必要な試薬のすべてまたは大部分は、サンプルが適用されている固体の吸着または膨張性担体の相応する層に組み込まれる。サンプルとの反応領域と接触した後に、決定反応は進行する。形成された色は、決定される検体の量の目安で、視覚的に、すなわち半定量的に、または簡単な反射率計を用いて定量的に評価することができる。
【0014】
全硬度の決定のためのテストスティックは、商業的に利用可能である。決定は同様に、既に上記した滴定による方法に基づく。決定のために、テストスティックをサンプルにただ浸す必要がある。決定反応に必要な他の試薬に加えて、滴定剤(Titriplex(登録商標)III)の様々の量を含む複数の決定領域は、このタイプのテストスティックに適用される。分析される水の硬度および滴定剤の量に依存して、明確な色の変化は、テスト領域で起こる。
【0015】
これらのテストスティックの主な不利点は、決定原理の帰結として、大規模の全硬度しか測定できないことである。このタイプの決定は、反射率計の補助による定量的分析のためには用いることができない。これはテストステッィクにおいて連続的な色の深みの変化、すなわち、ある波長における緩和の増大または減少を必要とする。
【0016】
加えて、これらのテストスティックの製造は、様々の量の試薬を染みこませた複数の領域が担体上で密封されなければならないため、非常に複雑である。
【0017】
全硬度のための公知であるテストスティック決定の更なる不利点は、テスト領域で形成する着色が安定しておらず、連続的に増大するため、特に反応領域をカラー目盛りに割り当てる困難性がある。
【0018】
同様に、存在する決定原理は、異なるパラメータのための複数の決定領域が、テストストリップに適用されなければならない複式テストストリップ(multiple test strip)の製造に適していない。テストストリップのこの型は、特に診断用および水族館管理の(aquaristics)領域で用いられる。
【0019】
従って本発明は、上記不利点を有さない、水溶液サンプル中の全硬度の決定のための方法を提供する目的に基づいており、簡単におよび迅速に実行することができ、ならびに安価である。またその方法は、複式テストストリップへの全硬度の集約を可能とする。特にその方法は視覚的、半定量的であるだけでなく、反射率計を用いて定量的評価をも行えるはずである。
【0020】
中性から酸性緩衝液中にオルトクレゾールフタレインコンプレクソンを発色試薬として含むテストストリップにより、全硬度の決定のための方法が、前記のすべての要求を満たすことが見出された。
【0021】
従って本発明は、水溶液サンプル中のカルシウムおよびマグネシウムの決定のための方法に関し、オルトクレゾールフタレインコンプレクソンが発色試薬として、8.5以下のpHである緩衝液系に適用されるテストストリップが、分析されるサンプルで湿っており、結果としての発色反応を反射率計により、または視覚的に評価することを特徴とする。
【0022】
好ましい態様において、緩衝液系がpH7以下である。
本発明はまた、pH<8.5の緩衝液系で、少なくともオルトクレゾールフタレインコンプレクソンを含む領域を、少なくとも一つ有するCaおよびMgの決定のためのテストストリップに関する。
【0023】
好ましい態様において、緩衝液系が、pHが6.75であるイミダゾール緩衝液からなる。
好ましい態様において、テストストリップの少なくとも一つの領域が付加的にバリウム塩を含む。
他の好ましい態様において、テストストリップの少なくとも一つの領域がCaまたはMgに特異的または非特異的錯化剤を含む。
【0024】
好ましい態様において、テストストリップは、CaおよびMgの決定のための本発明による少なくとも一つの領域に加え、例えば亜硝酸塩、硝酸塩、pHまたは炭酸塩の硬度などの他の検体決定のための更なる領域を有する。
【0025】
本発明はまた、本発明によるテストストリップを少なくとも一つ含む水溶液サンプル中のCaおよびMgの決定のための分析キットに関する。
【0026】
本発明による方法および本発明によるテストストリップは、水サンプル、食物または体液などの水溶液サンプル中のCaおよびMgの全量の決定に特に適している。本発明による方法は、特に好ましくは、水および食物サンプルの分析のために用いられる。食物サンプルの場合、決定されるCaおよび/またはMgのある比率は、しばしば結合形式(bound form)であることに注意すべきである。この場合、そのサンプルはまず、適切な方法で消化されなければならない。
【0027】
本発明による方法の基礎は、pH<8.5の緩衝液と組み合わせて、オルトクレゾールフタレインコンプレクソン(o−CPC:3’,3”−ビス[(ビス(カルボキシメチル)アミノ)メチル]−5’,5’−ジメチルフェノールフタレイン)発色試薬を用いることである。
【0028】
本発明による方法において用いられる決定システムは、テストストリップの型、すなわち、決定のために必要なすべての試薬(発色試薬、緩衝液系、任意に安定化剤および溶解剤)が、テストストリップにある吸着担体に組み込まれている含浸マトリックス(impregnatd matrix)である。決定試薬が適用される吸着担体は、通常テストストリップ全体の代わりにテストストリップの一つの領域だけを覆う。この方法で、決定試薬の組成物を備える一つの領域を有するだけでなく、例えば検体の様々な濃度範囲の検出、または様々な検体の決定のために、様々の組成物を備えた複数の領域をテストストリップ上に組み合わせることも可能である。本発明により、検体の決定のために必要な試薬が吸着担体に適用されるテストストリップの範囲は、従って領域として知られる。
【0029】
オルトクレゾールフタレインコンプレクソンが指示薬として用いられる公知のすべての方法は、pH9を超えるpH値を作り出す緩衝液系を用いる。アルカリ性条件では、CaおよびMgが存在しなくても(ブランク値)、pHに依存して幾分極度の固有な発色をもたらすので、これらの塩基性緩衝液系は、テストストリップの本発明による使用に不適切であることが見出されている。アルカリ性反応条件下で(pH>8.5)、テストストリップを用いる場合、ブランク値の発色は、カルシウムおよびマグネシウムの高い含有量を有するサンプルの発色と、わずかに異なるだけであることが見出されている。
【0030】
o−CPCを用いての低いブランク値を達成するための本質的な必要条件は、CaおよびMgに対する必要な感受性を同時に維持する一方で、少なくとも弱いアルカリ性pH(<8.5)、より良くはおおよそ中性または弱い酸性pHでも設定することである。
【0031】
CaおよびMgの合計の決定のために、更なる本質的必要条件は、MgおよびCaに対する正確な等モル(identical molar)感受性をもたらす条件を確立することである。
【0032】
従って緩衝液系は、一方で非常に低いブランク値が生じるか、または全く生じず、他方ではそれぞれCaおよびMgに関して十分に高い等モル感受性が生じなければならない。
【0033】
pHを設定するための適切な緩衝液系は、吸着担体に適用できる緩衝液系でテストの他の組成物と適合し、決定反応を妨害しないものである。
【0034】
アミン、特に好ましくは複素環アミンに基づく緩衝液系が特に好ましい。特に適切な緩衝液系の例は、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、ピラゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピペラジン、ピペラジン、トリアゾールおよびトリアジン緩衝液、またはそれらの誘導体もしくは混合物である。ここで特に好ましいのは、イミダゾール緩衝液系である。適切な溶媒は、緩衝液系に依存して、好ましくはアルコール、典型的には分枝状または非分枝状C1からC6のアルコールの混合物、またはグリセロールと水の混合物である。
【0035】
特に好ましいのは、水性−エタノール性イミダゾール緩衝液である。含浸溶液のイミダゾール濃度は、0.1〜1.0mmol/lの範囲、より好ましくは0.3〜0.4mmol/lの範囲である。水:エタノール比は、1:4から4:1の混合比にする。1:3の比が特に好ましい。
緩衝溶液のo−CPC濃度は、1〜20mmol/lの範囲、より好ましくは2〜5mmol/lの範囲である。
【0036】
上記緩衝液系のpHを特別に設定することにより、o−CPCがCaおよびMgとの等モル感受性を有する条件を確立することは可能である。好ましい水性−エタノール性イミダゾール緩衝液の場合において、6.75のpHに設定されるべきである(例3参照)。当業者は、それぞれの吸光度を決定することにより、他の緩衝液系のための適切なpH値を見出すことができる。
【0037】
本発明に従った好ましい緩衝液系の使用に関して、o−CPCは、先行技術に記載されるように、緩衝溶液に直接的に溶解させ得るかわりに、まず強い酸性媒体に溶解させる必要がないことが、特に有利と示されてきた。
【0038】
テストシステムに対する本質的な利点は、テストの性質(特に較正データ)の変化を伴わない長い有効期限である。従って安定化剤は、しばしば溶け込ませられる。本発明によるテストストリップ製造のための含浸溶液は、従って任意に安定化剤を含むことができる。例えばアルキルポリアルキレングリコールエーテル、ヒドロキシプロピルセルロースまたはポリアルコールなどの安定化剤は、当業者には公知である。微量のバリウム塩(特に好ましくは塩化バリウム)の含浸溶液への添加は、テストシステムの著しい安定化(室温における寿命は2年を超える)だけでなく、同時にテスト領域の発色の均一性の改善を可能とするために、特に好ましくは、バリウム塩が本発明によるテストストリップに安定化剤として加えられる。これは、決定のより高い正確性および決定の再現性の結果を有する。バリウム塩、好ましくは塩化バリウムの含浸溶液中の濃度は、0.05〜1.0mmol/lの範囲、より好ましくは0.1〜0.2mmol/lの範囲にするべきである(例1参照)。
【0039】
適切な錯化剤の本発明によるテストストリップへの混和、および特別な要素のために最適なpHの設定は、本発明によるシステムの決定を、CaおよびMgの分離決定のために用いられることを可能とする。適切なpHおよび適切な錯化剤の決定は、当業者には公知である。8−ヒドロキシキノリンおよび8−ヒドロキシキノリンスルホン酸が、Mgを錯化するのに特に有利であることが証明され、および[ビス(アミノエチル)グリコールエーテルN,N,N’,N’−テトラ酢酸(=TitriplexVI)が、Caを錯化するのに特に有利であることが証明されてきた(例4および5参照)。
【0040】
加えて、例えばTitriplexIII(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)などの、CaおよびMgに関して非特異的な錯化剤の決定システムへの混和は、決定の感受性に影響を与える、すなわち、決定をより敏感にさせないことを可能とする。異なる感受性の二つのテスト領域の組み合わせは、テストストリップの測定範囲を相応して増大させることを可能とする。水は非常に様々の硬度(約0.5〜30°dHの範囲)を有し、テストシステムはこの測定範囲を対称とすべきであるから、このことは特に全硬度の決定のために極めて重要である(例2参照)。
【0041】
本発明によるテストストリップのために用いられる吸着担体は、このタイプのドライケミカルのテストのために通常用いられていて、カルシルムおよびマグネシウムを含まないすべての物質でよい。濾紙の使用が最も広く知られているが、他の吸着セルロースまたはプラスチック製品を用いることも可能である。
【0042】
吸着担体は、含浸溶液で、好ましくは全硬度、カルシウムまたはマグネシウムを決定するために必要なすべての試薬を含む緩衝液系で、公知方法により含浸される。含浸されて乾燥された紙は、適切な方法で適切な大きさに切断され、テストストリップを製造するために、担体フィルム上に公知方法により貼り付けられまたは密閉される。
【0043】
本発明による方法を実行するために、pHが8.5より小さい緩衝液中にo−CPCを有する少なくとも一つの領域を含むテストストリップは、分析されるサンプルに少し浸すか、または分析されるサンプルで湿らせる。どんな過剰なサンプル溶液もその後拭き取られる。短い時間内(通常1分より短い)で、分析時間の間、安定な状態を保つ色は明らかになり、視覚的にまたは反射率計を用いて分析される。
【0044】
本発明による方法および本発明によるテストストリップは、好ましくは、分析キットの使用に対して適している。本発明による分析キットは、本発明による少なくとも一つのテストストリップを含む。これは好ましくは、水溶液サンプル中のCaおよびMgの全量を決定するための少なくとも一つのテストストリップである。分析キットは、例えば方法の実行の解説、または視覚的評価のための色表などの更なる構成物を任意に含むことができる。
【0045】
従って本発明による方法は、水溶液サンプル中のMgおよびCaの決定のための単純、迅速なおよび敏感な方法を提供する。方法の単純な実行は、複雑な装置および有害な化学物質を扱うことなく、決定を不熟練人でも行うことを可能とする。ただ一つの決定領域が、大きな濃度範囲を通常対称とするためには二つの決定領域が、定量的決定でさえ、テストストリップ上に必要であるために、本発明による決定原理はまた、困難なく複式テストストリップに結合することができる。従って例えば、亜硝酸塩、硝酸塩、pHおよび/または炭酸塩の硬度と組み合わせることができる。
【0046】
更なる詳細がなくとも、当業者は、広い範囲において上記記載を利用することができると推測する。従って好ましい態様および例は、どんな方法でも絶対的に制限しない、ただ単に記述的な開示としてみなすべきである。
【0047】
本明細書で指摘したすべての応用、特許および刊行物の完全な開示内容、特に相応する応用DE 100 61 140出願日08.12.2000は、参考資料の方法によりこの応用に組み込まれる。
【0048】
例
例1
テストストリップを用いた全硬度の決定−反応色の反射率計による評価
テストスティックの製造:
以下の含浸溶液を濾過紙(Binzer、1450CV;酸洗浄)に適用し、そして温風で乾燥する。紙は、ホットメルト接着剤(例えばDynapol接着剤)を用いて白い担体フィルム上に密封され、そして約6mmx8mm計量用の反応領域が生じるように適切な方法でストリップに切断する。
【0049】
含浸溶液の組成物:
0.3gのo−CPCおよび3.3gのイミダゾールを連続的に100mlの無水エタノール中に計り入れ、攪拌しながら溶解する。30mlの水および1mlの0.1%塩化バリウム溶液をその後加える。溶液のpHは、塩化水素酸1mol/lを用いて、pH6.75に調節される。
【0050】
標準溶液の調整:
標準水溶液は、適切なカルシウムまたはマグネシウム塩、好ましくは塩化カルシウム二水和物または硝酸マグネシウム六水和物を計量することにより調整される。
分析:
決定のために、テストスティックが完全に湿るように、サンプル溶液中に少し浸す。全硬度に依存して、長時間安定である様々の強度のスミレ色の発色が数秒内で形成する。これらは、わずか15秒後に視覚的に、カラーカードと比較して評価することができる。
【0051】
定量的評価のために、テストストリップは、正確に15秒後、小型の手動ダイオード基部反射率計(small manual diode−based)(RQflex(登録商標)反射率計)で評価される。測定された相対的緩和(remission)(%)と全硬度の相互関係を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
例2
全硬度の例を用いて測定範囲を増大させるため、様々の決定感受性を有する2つの反応領域の組み合わせ
以下の試薬溶液で染み込ませられた付加的な領域は、例1からのテストスティックに適用される。約8x6mm計量用の2つの反応領域の間隔は4mmである。
領域2のための含浸溶液の組成物:
2.2mlの0.1モルTitriplexIII(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)溶液を領域1のための含浸溶液70mlに加える(例1参照)。溶液のpHは、塩化水素酸1mol/lを用いて、pH6.75に調節する。
【0054】
分析
テストストリップは、例1に記載したように、正確に15秒後、RQflex(登録商標)反射率計で測定される。RQflex(登録商標)反射率計は、このタイプの評価に必要な光学ダブルビーム(double beam optics)を有する。測定された相対的緩和(%)と2つの領域に対する全硬度の相互関係を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
2つのテスト領域の組み合わせは、全硬度が約0.1〜30°dHの範囲に定量的に決定されることを可能とする。
【0057】
例3
CaおよびMgに対するシステムの決定敏感性に関する含浸溶液のpH効果
例1からの含浸溶液は、様々なpH値(pH6.75および7.1)に、HClを用いて調節され、テストスティックは同様に製造された。同じモル濃度のCa標準およびMg標準はその後測定された。
含浸溶液のpHの関数として、測定された相対的緩和(%)とCaまたはMg濃度の相互関係を表3および表4に示す。
CaおよびMgの合計の決定に前提条件であるCaおよびMgに対する等モル感受性が、含浸溶液のpHが6.75においてだけ得られた。
【0058】
pH6.75の含浸溶液
【表3】
【0059】
pH7.1の含浸溶液
【表4】
【0060】
例4
テストストリップを用いたマグネシウムの決定―反応色の反射率計による評価
カルシウムを錯化するために、TitriplexVIを例1からの含浸溶液に加えた。含浸溶液中のTitriplexVIの濃度は、7.5g/lであった。溶液のpHは、HClを用いて7.0に設定した。TitriplexVIの付加は、Caが200mg/lまで存在する下で、妨害のないMgの分析を可能とする。
測定された相対的緩和(%)とマグネシウム含有量の相互関係を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】
例5
テストストリップを用いたカルシウムの決定−反応色の反射率計による評価
8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸を、マグネシウムを錯化するために、例1からの含浸溶液に加えた。含浸溶液中の8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸の濃度は、11.8g/lであった。HClを用いて、溶液のpHを7.4に設定した。TitriplexVIの付加は、Mgが100mg/lまで存在する下で、妨害のないCaの分析を可能とする。
測定された相対的緩和(%)とカルシウム含有量の相互関係を表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】
例6
実地実験:水サンプルの全硬度、カルシウムおよびマグネシウムの決定−標準方法との比較
ニーダーザクセン州の様々な地域の公共的供給ネットワークからの30の飲料水サンプルが分析のために用いられた。
【0065】
Mgの決定のために用いられる標準的方法は、原子吸光分光法(表7参照)で、Caの決定のために用いられる標準的方法は、炎光光度法(表8参照)である。全硬度(表9参照)は、カルシウムおよびマグネシウムに対する個々の値から計算された。全硬度は滴定法により決定された。DIN 38409 Part6に従って、全硬度は、緩衝錠剤指示薬に対して、Titriplex(登録商標)溶液(エチレンジニトリロテトラ酢酸二ナトリウム塩)を用いて、錯化計量的に決定された。
【0066】
前例に記載したテストスティックは、反射率計分析のために用いられた。:例2(表9参照)からの全硬度のためのテストスティック、例4(表7参照)からのマグネシウムの決定のためのテストスティック、および例5(表8参照)からのカルシウムの決定のためのテストスティック
【0067】
飲料水サンプル(mg/l)のMgイオンの決定
反射率計による評価を伴った、AASとテストスティックの相互間の比較
【表7】
【0068】
飲料水サンプル(mg/l)のCaイオンの決定
反射率計による評価を伴った、炎光光度法とテストスティックの相互間の比較
【表8】
【0069】
飲料水サンプルの全硬度(°dH)の、滴定による決定および反射率計による(テストスティックを用いる)決定ならびにCaおよびMg決定からの計算値
【表9】
Claims (8)
- 水溶液サンプルのカルシウムおよびマグネシウムの決定のための方法であって、オルトクレゾールフタレインコンプレクソンが発色試薬として、8.5以下のpHである緩衝液系に適用されるテストストリップが、分析されるサンプルが湿っており、結果としての発色反応を反射率計により、または視覚的に評価することを特徴とする、前記方法。
- 用いられるテストストリップの緩衝液系のpHがpH7以下であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 水溶液サンプルのカルシウムまたはマグネシウムの決定のためのテストストリップであって、pH<8.5の緩衝液で、少なくともオルトクレゾールフタレインコンプレクソンを含む領域を、少なくとも一つ有することを特徴とする、前記テストストリップ。
- 緩衝液系が、pH6.75であるイミダゾール緩衝液からなることを特徴とする、請求項3に記載のテストストリップ。
- テストストリップの少なくとも一つの領域が、付加的にバリウム塩を含むことを特徴とする、請求項3および4に記載のテストストリップ。
- テストストリップの少なくとも一つの領域がCaまたはMgに特異的または非特異的錯化剤を含むことを特徴とする、請求項3〜5に記載のテストストリップ。
- テストストリップが、他の検体の決定のために、更なる領域を少なくとも一つ付加的に有することを特徴とする、請求項3〜6に記載のテストストリップ。
- 請求項3〜7のいずれかに記載のテストストリップを少なくとも一つ含む、水溶液サンプルのCaおよびMgの決定のための分析キット。
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