JP2004517106A - 有効成分を生体内で回復させる化合物の薬剤としての使用 - Google Patents
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Abstract
A’とV’との間の対応する結合の生体内での開裂により少なくとも実体Aを回復させることができる、一般式:
【化1】
の活性化合物の薬剤としての使用であって、−Vは一般式X−R−Y(式中、Rは、脂肪族、環式または脂環式、飽和または不飽和の、任意にC1〜C5アルキル基、および/または水酸基により置換されたC2〜C10の炭化水素鎖;XおよびYは、各々、遊離酸、アミンまたはアルコール官能基)の生体ベクトル化化合物;AおよびCは各々異なる二つの有効成分で、一方は官能基Xと反応して生体内で開裂可能なイオン結合A’−−−V’または共有結合A−Vを生成することができる官能基Xの補足的化学官能基を含み、他方は官能基Yと反応して生体内で開裂可能なイオン結合V’ −−−−Cまたは共有結合V’−C’を生成することができる官能基Yの補足的化学官能基を含む。
【化1】
の活性化合物の薬剤としての使用であって、−Vは一般式X−R−Y(式中、Rは、脂肪族、環式または脂環式、飽和または不飽和の、任意にC1〜C5アルキル基、および/または水酸基により置換されたC2〜C10の炭化水素鎖;XおよびYは、各々、遊離酸、アミンまたはアルコール官能基)の生体ベクトル化化合物;AおよびCは各々異なる二つの有効成分で、一方は官能基Xと反応して生体内で開裂可能なイオン結合A’−−−V’または共有結合A−Vを生成することができる官能基Xの補足的化学官能基を含み、他方は官能基Yと反応して生体内で開裂可能なイオン結合V’ −−−−Cまたは共有結合V’−C’を生成することができる官能基Yの補足的化学官能基を含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優先的に(ただし排他的ではない)補足および/または相乗作用を有する配合薬剤の合成、製造、使用を対象とする。
【0002】
「補足作用」とは、それぞれ異なる二つの薬理学的メカニズム、たとえばビグアニンおよびスルホニル尿素のような二つの糖尿病薬の組み合わせ(配合薬)使用により、同一の病理に対して作用しうる、または主となる病理に対して作用する、かつたとえば糖尿病と心臓欠陥病が重なった病理に対して作用しうる二つの異なる化合物の薬理学的作用を意味する。同様に、人体において体系的に組み合わされた二つの病理に対して、または一つの病理と前記病理の治療による副作用に対して、それぞれ異なる二つのメカニズムにより同時に作用することが可能な二つの異なる化合物の薬理作用も意味する。本発明による薬効の配合は、唯一回の服用により、かつ唯一つの化合物の使用により二重治療を可能にすることを目的とする。
【0003】
「相乗作用」とは、例として下記に説明、提案するように、たとえば輸送試薬の作用によりビグアニン作用の相乗作用のような、前記化合物のうちの少なくとも一つの潜在的作用に相乗作用をもたらす二つの化合物の薬理作用を意味する。
【0004】
【従来の技術】
従来、配合された二つの医薬有効成分を含む薬剤を処方する必要がある場合、生薬が使われてきたが、これらの配合は実際には選択された医薬有効成分が匹敵する半減期を有している場合にしか可能ではない。
【0005】
この時、同時投与にもかかわらず、薬局方で定められた割合で二つの有効成分の連続放出または同時放出を可能にする補薬の選択が非常に重要である。これはこれらの補薬が有効成分の放出とそれぞれの生物学的利用能を調節するからである。
【0006】
二つの有効成分を処方したい場合に、この補薬の選択は早くも極端に難しい問題となる。これは考慮すべき物理化学的および生理学的パラメータの数が多すぎるためである。
【0007】
こうしたいくつかの困難さがあるため、二つの有効成分を同時に投与する必要がある場合は、二つの別々の生薬形態で有効成分を投与する方法がもっとも多く用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
生体内での生物学的利用能および相乗作用および/または作用の補完性は、二つの生薬形態の同時または連続服用に依存し、したがって予想や測定が困難であり、その上患者の適用性にもかかわってくる。
【0009】
本発明により、生体内で、たとえば腸、肝臓、血漿またはその他の標的器官レベルで、連続または同時に異なる二つの有効成分を放出させることができる活性化合物を利用することで、異なる有効成分の同時投与というこのような問題を解決できることが、しかも使用する有効成分の半減期には左右されないことが明らかになった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、A’とV’との間の対をなす結合の生体内での開裂により少なくとも実体Aを回復することができる、一般式A’−−−V’−−−C’の活性化合物の薬剤としての使用を提案する。ここで
−Vは一般式 X−R−Yの生体ベクター化化合物であり、式中
*Rは、脂肪族、環式または脂環式、飽和または不飽和、任意にC1〜C5アルキル基および/または水酸基により置換されている、炭素原子2〜10個の炭化水素鎖を表す、
*XおよびYはそれぞれ遊離酸、アミン、またはアルコール官能基である。
−AおよびCはそれぞれ異なる二つの有効成分であり、一方は、官能基Xと反応して生体内での開裂可能結合、イオン結合A’−−−V’または共有結合A’−V’を生成することができる、官能基Xの補足的化学官能基を含み、もう一方は官能基Yと反応してイオン結合V’−−−C’または共有結合V’−C’を生成することができる、官能基Yの補足的化学官能基を含む。
【0011】
好ましくは、結合V’−−−C’またはV’−C’は生体内で開裂可能であり、前記活性化合物は、前記生体内での開裂により実体VおよびCも同様に回復することができる。
【0012】
本発明による活性化合物は、それぞれ結合した形態下で遊離基A’、V’、C’に得るために、たとえば、それぞれ実体A、V、Cの間の反応により得ることができる。
【0013】
AおよびCは、たとえば相乗して、補足的にまたは組み合わせで作用することができる、それぞれ異なる二つの有効成分であり、すなわちこれらの有効成分の一方、たとえばAはそれ自体薬理学的に活性な生成物、材料または化合物であって、たとえばBは薬理学的に活性な、またはAの効果の相乗作用によって作用する、生成物、材料または化合物であると理解されている。
【0014】
この相乗作用はAのレセプターの免疫学的感作、生物学的利用能の改善によるAのベクター化、またはAの不活性化の抑制に因るものであっても良い。
【0015】
これらの有効成分AおよびCは場合によってはすでに、簡単な配合で、あるいは同一の医薬形態で、あるいは同時または組み合わせ処方により使用されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
「補足的化学官能基」とは、生体化合物の遊離官能基または末端官能基と反応することができる、あらゆる化学官能基を意味する。たとえば、VはAと反応する官能基およびCと反応する官能基を含まなくてはならない。このように、AおよびCそれぞれが酸官能基を含む場合、Vはジアミン、ジアルコールまたはアルコールアミンであり、それぞれアミド、エステル、または塩を形成する。このようにAおよびCそれぞれがアミン官能基を含む場合は、Vは二塩基酸であり、アミドまたは塩を形成する。AおよびCがそれぞれアルコール官能基を含む場合、Vは二塩基酸であり、ジエステルを形成する。本発明の原理により、あらゆる組成物が可能である。その結果、Aが酸官能基を、Cがアルコール官能基を含む場合、Vはたとえばアルコールアミンであり、Aの酸官能基と反応してアミド、エステルまたは塩を生成し、Cのアルコール官能基と反応してエステルを生成する。
【0017】
「共有結合」とは、ここでは、生体ベクター化化合物Vと有効成分AおよびCとの間で、いわゆる補足的化学官能基反応により形成されることが可能な化学的結合を意味する。
【0018】
「イオン結合」とは、ここでは、生体ベクター化化合物Vと有効成分AおよびCとの間で、いわゆる補足的化学官能基反応により形成され得る、静電引力による結合を意味し、したがって酸塩、アミン塩、アルコキシド、酸/塩基型の結合であり、前記イオン結合により形成される錯体に属する、化合物Vと有効成分AおよびCとの間に存在するモル比率には無関係である。
【0019】
「生体内での開裂可能結合」とは、AおよびVの補足化学官能基と、CおよびVの補足化学官能基との間のイオン結合または共有結合の切断による、生体内での、有効成分AおよびC、および生体ベクター化化合物Vの放出および回復を可能にする結合のすべてを言う。
【0020】
開裂可能共有結合は、放出部位の生体内での媒質に存在する酵素の作用により開裂される。これらの共有結合はアミド結合またはエステル結合であり、この開裂に関与する酵素はアミダーゼ、エステラーゼ、ヒドロラーゼである。これらの酵素は特に消化管に存在し(経口投与)、肝臓、血液に大半が、さらに標的器官に潜在的に存在する。
【0021】
−CO−NH−結合を加水分解するアミダーゼは肝臓で見いだされ、比較的不活性である。このことが、このような結合をもたらす本発明による化合物による長時間の効果を期待させる。これらアミダーゼの中でいくつかのものが公知であり、たとえばガンマアミノ含有結合またはガンマ酸結合を加水分解するエンドペプチダーゼである。Vは、実際には本発明により、(たとえばグルタミン酸またはリジンの場合)ガンマ位置の第2の酸またはアミン官能基を伴うガンマ−アミノ酸であっても良い。
【0022】
−CO−O−結合を加水分解するエステラーゼは生体組織内で非常に数多く存在する。しかし偏在性であり、基質の特異性は極めてわずかである。このため、本発明による活性化合物の構成要素A、V、Cの急速な放出により反応速度が速い。もっとも基質特異性のものはその基質の名を持つ。たとえばコリンエステラーゼまたはプロカインエステラーゼなどがある。
【0023】
ヒドロラーゼもまた、エステルおよび食物の形態で生体にもたらされるあらゆる大型の分子を加水分解する。これらのヒドロラーゼも数が多く、偏在性である。しかし、使用される生体ベクター化化合物Vに特異的である。
【0024】
本発明の実施に役立つ開裂酵素として、ペプシン、トリプシン、カタラーゼ、エンド−およびエクソペプチダーゼのようなプロテアーゼがある。またアミラーゼおよびオシダーゼ、さらには脂質分解のためのリパーゼおよびβオキシダーゼも有効である。
【0025】
これらの酵素は、生体ベクター化化合物の構造に酵素で開裂することができる一つまたは複数の結合が含まれる場合にしか介入しない。たとえばリパーゼは、生体ベクター化化合物が長鎖の二塩基酸(脂肪酸に匹敵する、炭素原子が8〜10個)である場合、かつA−VまたはV−C結合がAまたはCの第2級アルコール官能基との縮合により得られる場合に作用する。
【0026】
開裂可能イオン結合はたとえば腸、肝臓、血漿、または標的器官などのそれらの放出場所に応じて開裂され、酸塩、アミン酸、またはアルコキシドが一般に生体媒質(環境)のpHによりイオン化されていると考えられている。一般に、pHは2〜8であり、たとえば胃は2、腸は6である。
【0027】
したがって使用される塩の型に応じて本発明による活性化合物のイオン化が起こり、活性化合物が少なくとも一つのイオン結合を含むとき、前記活性化合物の解離が起こる。塩はその解離定数、生体内での放出部位のpHに応じて選択される。たとえば胃での解離には低酸かつ強塩基の塩を選ばれる。
【0028】
生体ベクター化化合物の選択、特にその遊離官能基XおよびYの選択は、ベクター化されることが意図された、すなわち共有結合またはイオン結合によりこの生体ベクター化化合物に結合される、有効成分AおよびCの中または上に存在する化学、遊離、補足官能基の種類に応じて、また選択された開裂および放出部位に応じても行われる。この生体ベクター化化合物は、天然または非天然の、および/または代謝可能および/または生物分解性および/または生理学的用量で人体または動物に対して無毒な生成物である。この生体ベクター化化合物は、生物学的に保証されたかつ説明されている化合物から選択され、たとえばタンパク質の合成に関与するガンマアミノ酸、クレプス回路に関与する二塩基酸、細胞膜を構成するエタノールアミンなど、代謝可能、無毒で、それ自体またはその代謝産物が生命の大きな生物学的回路内に組み込まれることができるものである。生体ベクター化化合物としてたとえば、クレプス回路内で見いだすことができるコハク酸、またはコハク酸に生物分解されるメチルコハク酸を挙げてもよい。
【0029】
すべての有効成分は、天然または、たとえば合成または組み替えにより人為的に得られる化学的、生物化学的、生物学的分子である。この分子は、人体または動物の体内におけるあらゆる有機性または官能性疾患または障害を治療するまたは予防すると証明されている生物学的活性を有する。この活性は用量に比例した効果、または二元性の作用を有し、この生物学的活性は客観的に証明されているまたは証明可能である。これは特に、すでにこのように公知のまたは将来知られるであろう薬理学的および治療学的物質である。
【0030】
相乗的におよび/または補足的に作用し得る、異なる有効成分AおよびCはほぼ等しい半減期を有し、同じ治療学的等級に属する、かつ異なる二つの作用メカニズムにより同一の病気に作用する、または異なる治療学的等級に属し、体系的に組み合わされた複数の病理、たとえば第1有効成分により治療される主要な病気と第2有効成分により治療される二次的病気であり、前記二次的病気は第1有効成分の投与により引き起こされるような病気を治療することができる有効成分の中から優先的に選択される。
【0031】
したがって採用された有効成分の薬理的作用はたとえば補足的、あるいは相乗的である。作用が相乗的である場合、またはたとえば相乗作用がある場合、用量を少なくすれば副作用も減少させることができる。
【0032】
これらの有効成分は特に以下のように選択する。
【0033】
−相乗的および/または補足的に作用するその能力に応じて
−生体ベクター化化合物に結合する性向に応じて
−採用された生体ベクター化化合物に結びつける結合の酵素の作用による開裂によって生体内で放出される、生物化学的または代謝的なその能力に応じて、または放出部位における生体内でのpHに応じて。
【0034】
生体ベクター化化合物と有効成分AおよびBとの間で考慮される結合は、胃腸および肝臓レベルで可能な代謝に依存する。
【0035】
たとえば、塩は消化管内で解離が可能で、加水分解は胃腸耐性生薬形態により遅らせることが可能である。エステルは酸性媒質で加水分解される、または胃液のエステラーゼにより加水分解され、同様に加水分解を胃腸耐性生薬形態により遅らせることが可能である。アミドは肝臓アミダーゼにより加水分解され、これらの加水分解の反応速度は一般にゆっくりである。
【0036】
したがって、本発明による薬物として使用が可能な活性化合物AVCに至るには、次の各工程が必要である。
−治療の対象となる一つまたは複数の標的に応じた有効成分の選択、およびこの有効成分上の、生体ベクター化化合物の官能基の補足的化学官能基となることが可能な遊離化学的なかつアクセス可能な官能基の存在または不在の選択、すなわちこの有効成分上の反応性のある酸性、アミンまたはアルコール官能基の存在である。
−考慮された有効成分AおよびCの補足的化学官能基に応じた生体ベクター化化合物の選択、および生体ベクター化化合物の量の選択。前記考慮された生体化合物は代謝可能、および/または生物学的分解性、および/または生理学的用量で人にまたは動物に対して無毒である。これは、生物学的に同一であり、説明または明らかにされている化合物の中から選択される。
−AVC候補化合物の合成の可能性検査
−標的となった放出部位ごとの開裂テストの結果に応じた、さらに毒性テストの結果に応じた分類によって、候補化合物の中からの最終活性化合物の選択。
【0037】
本発明の実施に適した酸性、アミンまたはアルコール官能基は、たとえば立体障害のような問題により、またはこれら化学官能基の電気活性を代える置換基の近在によりその反応において束縛されていることのない官能基である。
【0038】
採用された合成方法はたとえば、二重塩、ジエステル、ジアミド、エステル塩、アミド塩、またはエステルアミドの形成に一般に用いられる方法であり、すなわち存在する化学官能基およびそれらの個々の反応性に応じた保護/脱保護による一般的合成方法である。
【0039】
したがって、たとえば二つの酸性官能基を含む生体ベクター化化合物により、カルボキシルの一方をメチル基と共に保護し、他方は、第 1有効成分、たとえばAと反応させるために非常に反応性のある形態下に、たとえば酸塩化物の形態下にあり、保護された官能基は第2有効成分、たとえばCと反応させることができるように、次に緩やかな加水分解により放出される。
【0040】
この時反応のシーケンスは好ましくは、たとえば次の通りである。
−たとえば酸塩化物または無水物の形成による、次に有効成分Aのアミン官能基との反応による生体ベクター化化合物のアミドの合成、別の酸性官能基はたとえばエステルの形成により保護される、
−アミドの形成後、前記生体化合物の別の酸性官能基はエステルの加水分解により保護が除去され、有効成分Cとのアミン塩またはエステルの形成が再び可能になる。
【0041】
たとえば、このようにして式:
【化2】
の化合物が得られ、式中、A’とV’との間の結合はアミド結合の形成により行われており、V’とC’との間の結合は、アミンと酸との間の塩の形成により得られている。
【0042】
【化3】
及び
【化4】
との結合の生体内での開裂に対する、および有効成分AおよびCの対応する放出に対する性向を評価をする各種テストを行ってもよい。これらのテストはたとえば腸液内での有効成分の放出を観察する、またはラットの肝細胞の 1次培養による肝臓の代謝を研究するものである。
【0043】
これら二つのテストを下記に説明している。
【0044】
腸液内の試験管内での開裂試験
トリプシン、ペプチダーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよび膵臓外分泌のその他すべての酵素を含む腸液の調製を用いる。このテストはあらかじめ基準化合物により検証を行う。既知量(約1マイクログラム)の化合物A’V’C’を既知量の腸液(トリプシンおよびリパーゼの含有量は調節されている)の存在下に置く。反応混合物を37℃で1時間維持する。この時間は腸内通過時間に相当するものである。15分毎に採取を行う。生成物AおよびCを検出して、それらの濃度を、UV検出器に、またはUVが使用できない場合は質量分析器に連結したHPLCにより測定する。使用するカラムはAおよびCの種類により異なるが、放出された酸、アミンまたはアルコール形態が存在するため一般にイオン交換カラムである。較正を行った後、一時間で放出されるAまたはCの総量を測定し、中間地点で使用される活性化合物A’V’C’に対する酵素の解離定数Kmおよび最大速度Vmaxを計算することができる。このテストは、同じ原理を正確に用いて、ただし腸液を胃液に代えて、胃液内のA、C、Vの放出測定と組み合わせてもよい。
【0045】
ラット肝細胞の一次培養対する試験管内での試験
HEPES媒質内の代謝を調べるために、人の肝細胞に近いラットの肝細胞の一次培地を用い、これに約1マイクログラムのA’V’C’化合物を既知量加える。生成物を6時間接触させたままで放置し、1時間後、2時間後、4時間後に採取を行い、表面浮遊物を取り去り、容器の底の肝細胞を溶解する。これらの媒質内で、放出された有効成分AおよびCの濃度を測定する。先のように、代謝に関与する酵素のVmaxおよびKmの計算が可能になる。
【0046】
本発明による化合物が細胞膜を通過しない場合、同じタイプの調査をラット肝臓のホモジェネートで行うことができる。
【0047】
生体ベクター化化合物Vに毒性がある場合、本発明による活性化合物A’V’C’の毒性と関連している。この活性化合物がA、C、Vに代謝され、Vが生物学的定義による物質であるため、本発明による化合物の毒性は、有効成分Aおよび有効成分Cの投与による毒性の総計に匹敵するものとなるはずである。さらに、活性化合物がこれらの条件で、少なくとも一つの前記有効成分について、同じ前記の単独の有効成分よりも高い有効性を有する二つの有効成分を配合している場合、前記化合物について毒性がより低いと見なすことができる。それにもかかわらず、AまたはCで示される同一の濃度に対して、AおよびCおよび:
【化5】
の毒性を比較するために、生体内での標準方法に代わる毒性予測方法が下記で提案されている(Toxiocologic Emergencies,Sixth Edition 1997,GoldfranckらAppleton and Lange,Connecticut,USAを参照)。
【0048】
毒性の試験管内実験
96時間にわたって肝細胞の一次培養方法を実施する(Biochemical Pharmacology,vol.50,1995,pp775−780を参照)。肝細胞をコラゲナーゼの灌流によりin situで単離する。次にウエル毎に細胞100万の割合で、子牛胎児血清、コルチゾール、グルタミンを追加したWilliams媒質内に配置する。各ウエル内に濃度を高め毒性のあるAおよびCおよび:
【化6】
を添加する。採取を6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、96時間後に行い、細胞の生存率を、メチレンブルーテストにより、アルブミン発現により、肝細胞の細胞死により、シトクロームP450の活性の測定により決定する。
メチレンブルーテストによる細胞の生存率では、LD50により得られる結果と似た結果が得られる。
【0049】
アルブミン発現により得られる結果で、あらゆる毒物に対する肝細胞の許容限界を知ることができる(毒性限界)。実際、肝細胞の大きな役割の一つはタンパク質を合成することである。毒の影響があると、このアルブミンの合成および放出発現が損ねられる。
【0050】
毒物に接触すると細胞がこれを破壊するプログラムを作るため、肝細胞の細胞死から得た結果で毒性限界を確認することができる。これは異常DNAにより測定される細胞死現象に一致する。
【0051】
シトクロームP450の活性を測定することにより、薬理学的に活性な薬品で往々にして起こるこれら酵素の誘導および阻害現象の情報が提供される。一連のテストでシトクロームP450の異形態の活性を決定することができる。
【0052】
補足作用および抗生物質作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化7】
の活性化合物の合成は、たとえばスルファメトキサゾールおよびトリメトプリムのようなスルファミドを生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0053】
補足作用および抗潰瘍作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化8】
の活性化合物の合成は、たとえばラニチジンおよびアゾールを、生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0054】
補足作用および抗リューマチ作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化9】
の活性化合物の合成は、たとえば非ステロイド系抗炎症薬およびペニシラミンを、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0055】
相乗作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化10】
の活性化合物の合成は、たとえばメトホルミンおよび、輸送試薬としてのその役割によりメトホルミン作用の相乗効果を可能にするアルギニンを、生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0056】
組み合わされた作用を持つ二つの有効成分の同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化11】
の活性化合物の合成は、たとえば転換酵素阻害剤のような抗高血圧薬、たとえばキナプリル、ベナゼプリル、カプトプリル、高血圧治療におけるヒドロクロロチアジドのような利尿薬、またはたとえばラニチジンのような抗潰瘍薬、ヘリコバクター感染による胃−腸潰瘍治療におけるメトロニダゾールのような抗生物質を、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0057】
補足的作用を持つ二つの有効成分の同時投与を生体内での開裂により、治療に体系的に関連する二次効果に対する作用により可能にする本発明による一般式:
【化12】
の活性化合物の合成は、たとえばジクロフェナクまたはナプオキセンのような非ステロイド性抗炎症薬、およびシメチジンのような抗潰瘍薬を、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0058】
たとえば糖尿病の治療における薬物として使用でき、メトホルミン(第1有効成分)およびアルギニン(第2有効成分)の生体内での開裂により回復できる活性化合物は、のアルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシネートを合成するために、生体ベクター化化合物としてコハク酸を用いて作製する。
【0059】
例として示したこの活性化合物の調製方法は次の工程を含む。
−エーテル、またはベンゼン中の溶液状コハク酸の、炭酸ナトリウム中の水性溶液状のアルギニンとの、モノ塩化−モノエステル反応
−濃縮ナトリウム媒質の塩酸塩からのメトホルミン主成分の放出、および無水アルコールによる抽出、
−メトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩の形成。
【0060】
【実施例】
本発明は今回実施例として、コハク酸からなる生体化合物Vに結合した二つの有効成分、すなわちメトホルミン(有効成分A)およびアルギニン(有効成分C)を参照して説明を行っている。コハク酸は、一方で共有結合によりアルギニンのアミン官能基と、他方でイオン結合(塩化反応)によりメトホルミンのアミン官能基と反応する。
【0061】
アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシニマートの合成
a)第1ステップ:アルギニンヘミスクシンイミドの調製
アルギニンベース(6g)を炭酸ナトリウム水性溶液(N=10.6g/100ml)120ml中に溶解する。さらにコハク酸モノ塩化−モノエステルを硫酸エーテル50ml中に希釈して、アルギニンに対するモル対モル反応のためにコハク酸モノ塩化−モノエステルをわずかに過剰にする。室温で強く攪拌し、含エーテル溶液を水性溶液に10分間かけて添加する。反応液体を1時間強く攪拌して保存し、ゆっくりと加熱してエーテルを完全に蒸留する。完全に蒸発させ、残留物を最小量の蒸留水(20ml)に取って、希釈塩酸により酸化する。濃縮(不完全真空下で軽く加熱する)により、アルギニンヘミスクシンイミドの白い結晶を得る。
【0062】
NMRスペクトル、元素分析、薄層クロマトグラフィーによる生成物の純化を検証する。特にニンヒドリンへの反応によってアルギニンのアミノ酸残留物の存在および、滴定によりコハク酸の遊離カルボキシルの存在を確認する。
収率は数量で示す。
【0063】
b)第2ステップ:メトホルミンベースの放出
塩酸メトホルミン10グラムを水酸化ナトリウム5N溶液40mlに添加する。反応混合物を2時間40℃で加熱する。真空下40℃で気化した後、粘性残留物を無水エタノール100mlに取る。濾過により不純物を除去すると、塩化ナトリウムの不可溶残滓が残る。メトホルミンベースアルコール溶液状にあり、気化により粘性粉末の形態で単離される。NMRスペクトルによりメトホルミンの構造を確認する。塩素の不在は硝酸銀で確認する。
【0064】
メトホルミン、すなわちN,N−ジメチル−イミドジカルボニミドジアミドは、MERCK分類索引中で番号5792で識別され、ケミカルアブストラクト番号657−24−9で特徴づけられる。
【0065】
c)第3ステップ
アルギニンヘミスクシンイミドの水溶液中に、メトホルミンベースをモル毎に添加する。すぐに溶解される。
水分は60℃の真空下で完全に気化される。残留物を蒸留水中で溶液に戻し、真空下での濃縮で結晶化する。
水に可溶であり、有機溶媒に不可溶な透明な結晶を得る。融点は188〜189℃である。
【0066】
NMRスペクトル、元素分析、薄層クロマトグラフィー後のただ一つの斑点の存在で生成物の構造および純度が確認できる。総収率は数量で表す。
先の反応後、収率は90%前後である。損失は純化および濾過による。
アルギニン、メトホルミン、およびメトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩の構造式をそれぞれ図1〜3に示した。
【0067】
開裂テスト
このテストは、試験管内ででの毒性試験に従って先に記載された腸液内の試験管内での方法により行う。アルギニンヘミスクシンイミド部分を変化させることはなく、メトホルミンの急速な放出が観察される。第2の試験は、先に記載した方法に従って、ラットの肝細胞培地上で行う。24時間にわたるアルギニンのゆっくりとした放出が観察される。
【0068】
毒性
このテストは先に記載された試験管内での毒性試験に従って行う。毒物の含有量は10― 2Mメトホルミンにより観察し、これは活性化合物A’−V’−B’、すなわちメトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩に対して同一である。
【0069】
得られた活性化合物の薬理学的活性の検査
本発明による活性化合物の動力学的および薬理学的メリットを、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナート、塩酸メトホルミン/塩酸アルギニンの配合を例にして、下記に記載した。
【0070】
a)経口によりそれぞれ塩酸メトホルミンを50mg/kg、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートを50mg/kgが与えられたラットが各々20匹の二つのグループにおいて行った薬物動態学的研究で、各種の動力学的パラメータを計算することが可能になった。アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートはメトホルミンを二つのグループにおいて放出し、これは測定されたメトホルミンの血漿比率である。
【0071】
塩酸メトホルミンを50mg/kg投与した後、最高濃度が90分にわたって観察され、3.9μg/mlと測定された。生物学的利用可能フラクションは60%であり、半減期は平均で2.5時間である。
【0072】
アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの50mg/kgの投与は、塩酸メトホルミンの約25mg/kg、すなわち半量に等しい。最高濃度は60分後に観察され、メトホルミン2.9μg/mlと測定された。生物学的利用可能フラクションは75%であり、半減期は2.6時間である。
これらの結果は、メトホルミンの通過(総量および通過速度)が、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの場合に改善されていることを証明している。
【0073】
薬理学的見地から、糖尿病にさせたラットの二つのモデルを使って抗糖尿病活性を調べた。
第1のモデルは、21日間で5.5mMから12〜14mMに移行する血糖値の上昇を誘発する化合物、ストレプトゾトシン(50mg/kg IP)によりラットを治療する。メトホルミンの投与(30mg/kg)はこの高血糖値を有意に減少させ、平均12.11から9.85mMに下がった。30mg/kgの同じ投薬量(メトホルミンベースの薬半分)に対して、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートはより大きく高血糖値を減少させ、12.66から7.56mMに下げた。2例の治療の違いはメトホルミンの量がもっとも低いにもかかわらず重要である。
【0074】
第2のモデルはラットの飲み水に10%のフルクトースの投与して行われた。インシュリン耐性が進行し、次に非インシュリン耐性型糖尿病になった。アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートは、メトホルミンベースによる同量のメトホルミン単独よりもより有意に活性であることが明らかになった。
【0075】
ハムスターの頬嚢に関する研究で、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートは微小循環に対して少なくとも二つの有効成分の効果を生じさせることが証明された。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルギニンの化学式である。
【図2】メトホルミンの化学式である。
【図3】アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの化学式である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、優先的に(ただし排他的ではない)補足および/または相乗作用を有する配合薬剤の合成、製造、使用を対象とする。
【0002】
「補足作用」とは、それぞれ異なる二つの薬理学的メカニズム、たとえばビグアニンおよびスルホニル尿素のような二つの糖尿病薬の組み合わせ(配合薬)使用により、同一の病理に対して作用しうる、または主となる病理に対して作用する、かつたとえば糖尿病と心臓欠陥病が重なった病理に対して作用しうる二つの異なる化合物の薬理学的作用を意味する。同様に、人体において体系的に組み合わされた二つの病理に対して、または一つの病理と前記病理の治療による副作用に対して、それぞれ異なる二つのメカニズムにより同時に作用することが可能な二つの異なる化合物の薬理作用も意味する。本発明による薬効の配合は、唯一回の服用により、かつ唯一つの化合物の使用により二重治療を可能にすることを目的とする。
【0003】
「相乗作用」とは、例として下記に説明、提案するように、たとえば輸送試薬の作用によりビグアニン作用の相乗作用のような、前記化合物のうちの少なくとも一つの潜在的作用に相乗作用をもたらす二つの化合物の薬理作用を意味する。
【0004】
【従来の技術】
従来、配合された二つの医薬有効成分を含む薬剤を処方する必要がある場合、生薬が使われてきたが、これらの配合は実際には選択された医薬有効成分が匹敵する半減期を有している場合にしか可能ではない。
【0005】
この時、同時投与にもかかわらず、薬局方で定められた割合で二つの有効成分の連続放出または同時放出を可能にする補薬の選択が非常に重要である。これはこれらの補薬が有効成分の放出とそれぞれの生物学的利用能を調節するからである。
【0006】
二つの有効成分を処方したい場合に、この補薬の選択は早くも極端に難しい問題となる。これは考慮すべき物理化学的および生理学的パラメータの数が多すぎるためである。
【0007】
こうしたいくつかの困難さがあるため、二つの有効成分を同時に投与する必要がある場合は、二つの別々の生薬形態で有効成分を投与する方法がもっとも多く用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
生体内での生物学的利用能および相乗作用および/または作用の補完性は、二つの生薬形態の同時または連続服用に依存し、したがって予想や測定が困難であり、その上患者の適用性にもかかわってくる。
【0009】
本発明により、生体内で、たとえば腸、肝臓、血漿またはその他の標的器官レベルで、連続または同時に異なる二つの有効成分を放出させることができる活性化合物を利用することで、異なる有効成分の同時投与というこのような問題を解決できることが、しかも使用する有効成分の半減期には左右されないことが明らかになった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、A’とV’との間の対をなす結合の生体内での開裂により少なくとも実体Aを回復することができる、一般式A’−−−V’−−−C’の活性化合物の薬剤としての使用を提案する。ここで
−Vは一般式 X−R−Yの生体ベクター化化合物であり、式中
*Rは、脂肪族、環式または脂環式、飽和または不飽和、任意にC1〜C5アルキル基および/または水酸基により置換されている、炭素原子2〜10個の炭化水素鎖を表す、
*XおよびYはそれぞれ遊離酸、アミン、またはアルコール官能基である。
−AおよびCはそれぞれ異なる二つの有効成分であり、一方は、官能基Xと反応して生体内での開裂可能結合、イオン結合A’−−−V’または共有結合A’−V’を生成することができる、官能基Xの補足的化学官能基を含み、もう一方は官能基Yと反応してイオン結合V’−−−C’または共有結合V’−C’を生成することができる、官能基Yの補足的化学官能基を含む。
【0011】
好ましくは、結合V’−−−C’またはV’−C’は生体内で開裂可能であり、前記活性化合物は、前記生体内での開裂により実体VおよびCも同様に回復することができる。
【0012】
本発明による活性化合物は、それぞれ結合した形態下で遊離基A’、V’、C’に得るために、たとえば、それぞれ実体A、V、Cの間の反応により得ることができる。
【0013】
AおよびCは、たとえば相乗して、補足的にまたは組み合わせで作用することができる、それぞれ異なる二つの有効成分であり、すなわちこれらの有効成分の一方、たとえばAはそれ自体薬理学的に活性な生成物、材料または化合物であって、たとえばBは薬理学的に活性な、またはAの効果の相乗作用によって作用する、生成物、材料または化合物であると理解されている。
【0014】
この相乗作用はAのレセプターの免疫学的感作、生物学的利用能の改善によるAのベクター化、またはAの不活性化の抑制に因るものであっても良い。
【0015】
これらの有効成分AおよびCは場合によってはすでに、簡単な配合で、あるいは同一の医薬形態で、あるいは同時または組み合わせ処方により使用されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
「補足的化学官能基」とは、生体化合物の遊離官能基または末端官能基と反応することができる、あらゆる化学官能基を意味する。たとえば、VはAと反応する官能基およびCと反応する官能基を含まなくてはならない。このように、AおよびCそれぞれが酸官能基を含む場合、Vはジアミン、ジアルコールまたはアルコールアミンであり、それぞれアミド、エステル、または塩を形成する。このようにAおよびCそれぞれがアミン官能基を含む場合は、Vは二塩基酸であり、アミドまたは塩を形成する。AおよびCがそれぞれアルコール官能基を含む場合、Vは二塩基酸であり、ジエステルを形成する。本発明の原理により、あらゆる組成物が可能である。その結果、Aが酸官能基を、Cがアルコール官能基を含む場合、Vはたとえばアルコールアミンであり、Aの酸官能基と反応してアミド、エステルまたは塩を生成し、Cのアルコール官能基と反応してエステルを生成する。
【0017】
「共有結合」とは、ここでは、生体ベクター化化合物Vと有効成分AおよびCとの間で、いわゆる補足的化学官能基反応により形成されることが可能な化学的結合を意味する。
【0018】
「イオン結合」とは、ここでは、生体ベクター化化合物Vと有効成分AおよびCとの間で、いわゆる補足的化学官能基反応により形成され得る、静電引力による結合を意味し、したがって酸塩、アミン塩、アルコキシド、酸/塩基型の結合であり、前記イオン結合により形成される錯体に属する、化合物Vと有効成分AおよびCとの間に存在するモル比率には無関係である。
【0019】
「生体内での開裂可能結合」とは、AおよびVの補足化学官能基と、CおよびVの補足化学官能基との間のイオン結合または共有結合の切断による、生体内での、有効成分AおよびC、および生体ベクター化化合物Vの放出および回復を可能にする結合のすべてを言う。
【0020】
開裂可能共有結合は、放出部位の生体内での媒質に存在する酵素の作用により開裂される。これらの共有結合はアミド結合またはエステル結合であり、この開裂に関与する酵素はアミダーゼ、エステラーゼ、ヒドロラーゼである。これらの酵素は特に消化管に存在し(経口投与)、肝臓、血液に大半が、さらに標的器官に潜在的に存在する。
【0021】
−CO−NH−結合を加水分解するアミダーゼは肝臓で見いだされ、比較的不活性である。このことが、このような結合をもたらす本発明による化合物による長時間の効果を期待させる。これらアミダーゼの中でいくつかのものが公知であり、たとえばガンマアミノ含有結合またはガンマ酸結合を加水分解するエンドペプチダーゼである。Vは、実際には本発明により、(たとえばグルタミン酸またはリジンの場合)ガンマ位置の第2の酸またはアミン官能基を伴うガンマ−アミノ酸であっても良い。
【0022】
−CO−O−結合を加水分解するエステラーゼは生体組織内で非常に数多く存在する。しかし偏在性であり、基質の特異性は極めてわずかである。このため、本発明による活性化合物の構成要素A、V、Cの急速な放出により反応速度が速い。もっとも基質特異性のものはその基質の名を持つ。たとえばコリンエステラーゼまたはプロカインエステラーゼなどがある。
【0023】
ヒドロラーゼもまた、エステルおよび食物の形態で生体にもたらされるあらゆる大型の分子を加水分解する。これらのヒドロラーゼも数が多く、偏在性である。しかし、使用される生体ベクター化化合物Vに特異的である。
【0024】
本発明の実施に役立つ開裂酵素として、ペプシン、トリプシン、カタラーゼ、エンド−およびエクソペプチダーゼのようなプロテアーゼがある。またアミラーゼおよびオシダーゼ、さらには脂質分解のためのリパーゼおよびβオキシダーゼも有効である。
【0025】
これらの酵素は、生体ベクター化化合物の構造に酵素で開裂することができる一つまたは複数の結合が含まれる場合にしか介入しない。たとえばリパーゼは、生体ベクター化化合物が長鎖の二塩基酸(脂肪酸に匹敵する、炭素原子が8〜10個)である場合、かつA−VまたはV−C結合がAまたはCの第2級アルコール官能基との縮合により得られる場合に作用する。
【0026】
開裂可能イオン結合はたとえば腸、肝臓、血漿、または標的器官などのそれらの放出場所に応じて開裂され、酸塩、アミン酸、またはアルコキシドが一般に生体媒質(環境)のpHによりイオン化されていると考えられている。一般に、pHは2〜8であり、たとえば胃は2、腸は6である。
【0027】
したがって使用される塩の型に応じて本発明による活性化合物のイオン化が起こり、活性化合物が少なくとも一つのイオン結合を含むとき、前記活性化合物の解離が起こる。塩はその解離定数、生体内での放出部位のpHに応じて選択される。たとえば胃での解離には低酸かつ強塩基の塩を選ばれる。
【0028】
生体ベクター化化合物の選択、特にその遊離官能基XおよびYの選択は、ベクター化されることが意図された、すなわち共有結合またはイオン結合によりこの生体ベクター化化合物に結合される、有効成分AおよびCの中または上に存在する化学、遊離、補足官能基の種類に応じて、また選択された開裂および放出部位に応じても行われる。この生体ベクター化化合物は、天然または非天然の、および/または代謝可能および/または生物分解性および/または生理学的用量で人体または動物に対して無毒な生成物である。この生体ベクター化化合物は、生物学的に保証されたかつ説明されている化合物から選択され、たとえばタンパク質の合成に関与するガンマアミノ酸、クレプス回路に関与する二塩基酸、細胞膜を構成するエタノールアミンなど、代謝可能、無毒で、それ自体またはその代謝産物が生命の大きな生物学的回路内に組み込まれることができるものである。生体ベクター化化合物としてたとえば、クレプス回路内で見いだすことができるコハク酸、またはコハク酸に生物分解されるメチルコハク酸を挙げてもよい。
【0029】
すべての有効成分は、天然または、たとえば合成または組み替えにより人為的に得られる化学的、生物化学的、生物学的分子である。この分子は、人体または動物の体内におけるあらゆる有機性または官能性疾患または障害を治療するまたは予防すると証明されている生物学的活性を有する。この活性は用量に比例した効果、または二元性の作用を有し、この生物学的活性は客観的に証明されているまたは証明可能である。これは特に、すでにこのように公知のまたは将来知られるであろう薬理学的および治療学的物質である。
【0030】
相乗的におよび/または補足的に作用し得る、異なる有効成分AおよびCはほぼ等しい半減期を有し、同じ治療学的等級に属する、かつ異なる二つの作用メカニズムにより同一の病気に作用する、または異なる治療学的等級に属し、体系的に組み合わされた複数の病理、たとえば第1有効成分により治療される主要な病気と第2有効成分により治療される二次的病気であり、前記二次的病気は第1有効成分の投与により引き起こされるような病気を治療することができる有効成分の中から優先的に選択される。
【0031】
したがって採用された有効成分の薬理的作用はたとえば補足的、あるいは相乗的である。作用が相乗的である場合、またはたとえば相乗作用がある場合、用量を少なくすれば副作用も減少させることができる。
【0032】
これらの有効成分は特に以下のように選択する。
【0033】
−相乗的および/または補足的に作用するその能力に応じて
−生体ベクター化化合物に結合する性向に応じて
−採用された生体ベクター化化合物に結びつける結合の酵素の作用による開裂によって生体内で放出される、生物化学的または代謝的なその能力に応じて、または放出部位における生体内でのpHに応じて。
【0034】
生体ベクター化化合物と有効成分AおよびBとの間で考慮される結合は、胃腸および肝臓レベルで可能な代謝に依存する。
【0035】
たとえば、塩は消化管内で解離が可能で、加水分解は胃腸耐性生薬形態により遅らせることが可能である。エステルは酸性媒質で加水分解される、または胃液のエステラーゼにより加水分解され、同様に加水分解を胃腸耐性生薬形態により遅らせることが可能である。アミドは肝臓アミダーゼにより加水分解され、これらの加水分解の反応速度は一般にゆっくりである。
【0036】
したがって、本発明による薬物として使用が可能な活性化合物AVCに至るには、次の各工程が必要である。
−治療の対象となる一つまたは複数の標的に応じた有効成分の選択、およびこの有効成分上の、生体ベクター化化合物の官能基の補足的化学官能基となることが可能な遊離化学的なかつアクセス可能な官能基の存在または不在の選択、すなわちこの有効成分上の反応性のある酸性、アミンまたはアルコール官能基の存在である。
−考慮された有効成分AおよびCの補足的化学官能基に応じた生体ベクター化化合物の選択、および生体ベクター化化合物の量の選択。前記考慮された生体化合物は代謝可能、および/または生物学的分解性、および/または生理学的用量で人にまたは動物に対して無毒である。これは、生物学的に同一であり、説明または明らかにされている化合物の中から選択される。
−AVC候補化合物の合成の可能性検査
−標的となった放出部位ごとの開裂テストの結果に応じた、さらに毒性テストの結果に応じた分類によって、候補化合物の中からの最終活性化合物の選択。
【0037】
本発明の実施に適した酸性、アミンまたはアルコール官能基は、たとえば立体障害のような問題により、またはこれら化学官能基の電気活性を代える置換基の近在によりその反応において束縛されていることのない官能基である。
【0038】
採用された合成方法はたとえば、二重塩、ジエステル、ジアミド、エステル塩、アミド塩、またはエステルアミドの形成に一般に用いられる方法であり、すなわち存在する化学官能基およびそれらの個々の反応性に応じた保護/脱保護による一般的合成方法である。
【0039】
したがって、たとえば二つの酸性官能基を含む生体ベクター化化合物により、カルボキシルの一方をメチル基と共に保護し、他方は、第 1有効成分、たとえばAと反応させるために非常に反応性のある形態下に、たとえば酸塩化物の形態下にあり、保護された官能基は第2有効成分、たとえばCと反応させることができるように、次に緩やかな加水分解により放出される。
【0040】
この時反応のシーケンスは好ましくは、たとえば次の通りである。
−たとえば酸塩化物または無水物の形成による、次に有効成分Aのアミン官能基との反応による生体ベクター化化合物のアミドの合成、別の酸性官能基はたとえばエステルの形成により保護される、
−アミドの形成後、前記生体化合物の別の酸性官能基はエステルの加水分解により保護が除去され、有効成分Cとのアミン塩またはエステルの形成が再び可能になる。
【0041】
たとえば、このようにして式:
【化2】
の化合物が得られ、式中、A’とV’との間の結合はアミド結合の形成により行われており、V’とC’との間の結合は、アミンと酸との間の塩の形成により得られている。
【0042】
【化3】
及び
【化4】
との結合の生体内での開裂に対する、および有効成分AおよびCの対応する放出に対する性向を評価をする各種テストを行ってもよい。これらのテストはたとえば腸液内での有効成分の放出を観察する、またはラットの肝細胞の 1次培養による肝臓の代謝を研究するものである。
【0043】
これら二つのテストを下記に説明している。
【0044】
腸液内の試験管内での開裂試験
トリプシン、ペプチダーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよび膵臓外分泌のその他すべての酵素を含む腸液の調製を用いる。このテストはあらかじめ基準化合物により検証を行う。既知量(約1マイクログラム)の化合物A’V’C’を既知量の腸液(トリプシンおよびリパーゼの含有量は調節されている)の存在下に置く。反応混合物を37℃で1時間維持する。この時間は腸内通過時間に相当するものである。15分毎に採取を行う。生成物AおよびCを検出して、それらの濃度を、UV検出器に、またはUVが使用できない場合は質量分析器に連結したHPLCにより測定する。使用するカラムはAおよびCの種類により異なるが、放出された酸、アミンまたはアルコール形態が存在するため一般にイオン交換カラムである。較正を行った後、一時間で放出されるAまたはCの総量を測定し、中間地点で使用される活性化合物A’V’C’に対する酵素の解離定数Kmおよび最大速度Vmaxを計算することができる。このテストは、同じ原理を正確に用いて、ただし腸液を胃液に代えて、胃液内のA、C、Vの放出測定と組み合わせてもよい。
【0045】
ラット肝細胞の一次培養対する試験管内での試験
HEPES媒質内の代謝を調べるために、人の肝細胞に近いラットの肝細胞の一次培地を用い、これに約1マイクログラムのA’V’C’化合物を既知量加える。生成物を6時間接触させたままで放置し、1時間後、2時間後、4時間後に採取を行い、表面浮遊物を取り去り、容器の底の肝細胞を溶解する。これらの媒質内で、放出された有効成分AおよびCの濃度を測定する。先のように、代謝に関与する酵素のVmaxおよびKmの計算が可能になる。
【0046】
本発明による化合物が細胞膜を通過しない場合、同じタイプの調査をラット肝臓のホモジェネートで行うことができる。
【0047】
生体ベクター化化合物Vに毒性がある場合、本発明による活性化合物A’V’C’の毒性と関連している。この活性化合物がA、C、Vに代謝され、Vが生物学的定義による物質であるため、本発明による化合物の毒性は、有効成分Aおよび有効成分Cの投与による毒性の総計に匹敵するものとなるはずである。さらに、活性化合物がこれらの条件で、少なくとも一つの前記有効成分について、同じ前記の単独の有効成分よりも高い有効性を有する二つの有効成分を配合している場合、前記化合物について毒性がより低いと見なすことができる。それにもかかわらず、AまたはCで示される同一の濃度に対して、AおよびCおよび:
【化5】
の毒性を比較するために、生体内での標準方法に代わる毒性予測方法が下記で提案されている(Toxiocologic Emergencies,Sixth Edition 1997,GoldfranckらAppleton and Lange,Connecticut,USAを参照)。
【0048】
毒性の試験管内実験
96時間にわたって肝細胞の一次培養方法を実施する(Biochemical Pharmacology,vol.50,1995,pp775−780を参照)。肝細胞をコラゲナーゼの灌流によりin situで単離する。次にウエル毎に細胞100万の割合で、子牛胎児血清、コルチゾール、グルタミンを追加したWilliams媒質内に配置する。各ウエル内に濃度を高め毒性のあるAおよびCおよび:
【化6】
を添加する。採取を6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、96時間後に行い、細胞の生存率を、メチレンブルーテストにより、アルブミン発現により、肝細胞の細胞死により、シトクロームP450の活性の測定により決定する。
メチレンブルーテストによる細胞の生存率では、LD50により得られる結果と似た結果が得られる。
【0049】
アルブミン発現により得られる結果で、あらゆる毒物に対する肝細胞の許容限界を知ることができる(毒性限界)。実際、肝細胞の大きな役割の一つはタンパク質を合成することである。毒の影響があると、このアルブミンの合成および放出発現が損ねられる。
【0050】
毒物に接触すると細胞がこれを破壊するプログラムを作るため、肝細胞の細胞死から得た結果で毒性限界を確認することができる。これは異常DNAにより測定される細胞死現象に一致する。
【0051】
シトクロームP450の活性を測定することにより、薬理学的に活性な薬品で往々にして起こるこれら酵素の誘導および阻害現象の情報が提供される。一連のテストでシトクロームP450の異形態の活性を決定することができる。
【0052】
補足作用および抗生物質作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化7】
の活性化合物の合成は、たとえばスルファメトキサゾールおよびトリメトプリムのようなスルファミドを生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0053】
補足作用および抗潰瘍作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化8】
の活性化合物の合成は、たとえばラニチジンおよびアゾールを、生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0054】
補足作用および抗リューマチ作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化9】
の活性化合物の合成は、たとえば非ステロイド系抗炎症薬およびペニシラミンを、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0055】
相乗作用を持つ二つの有効成分AおよびCの同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化10】
の活性化合物の合成は、たとえばメトホルミンおよび、輸送試薬としてのその役割によりメトホルミン作用の相乗効果を可能にするアルギニンを、生体ベクター化化合物Vと反応させることにより行われる。
【0056】
組み合わされた作用を持つ二つの有効成分の同時投与を生体内での開裂により可能にする本発明による一般式:
【化11】
の活性化合物の合成は、たとえば転換酵素阻害剤のような抗高血圧薬、たとえばキナプリル、ベナゼプリル、カプトプリル、高血圧治療におけるヒドロクロロチアジドのような利尿薬、またはたとえばラニチジンのような抗潰瘍薬、ヘリコバクター感染による胃−腸潰瘍治療におけるメトロニダゾールのような抗生物質を、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0057】
補足的作用を持つ二つの有効成分の同時投与を生体内での開裂により、治療に体系的に関連する二次効果に対する作用により可能にする本発明による一般式:
【化12】
の活性化合物の合成は、たとえばジクロフェナクまたはナプオキセンのような非ステロイド性抗炎症薬、およびシメチジンのような抗潰瘍薬を、生体ベクター化化合物と反応させることにより行われる。
【0058】
たとえば糖尿病の治療における薬物として使用でき、メトホルミン(第1有効成分)およびアルギニン(第2有効成分)の生体内での開裂により回復できる活性化合物は、のアルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシネートを合成するために、生体ベクター化化合物としてコハク酸を用いて作製する。
【0059】
例として示したこの活性化合物の調製方法は次の工程を含む。
−エーテル、またはベンゼン中の溶液状コハク酸の、炭酸ナトリウム中の水性溶液状のアルギニンとの、モノ塩化−モノエステル反応
−濃縮ナトリウム媒質の塩酸塩からのメトホルミン主成分の放出、および無水アルコールによる抽出、
−メトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩の形成。
【0060】
【実施例】
本発明は今回実施例として、コハク酸からなる生体化合物Vに結合した二つの有効成分、すなわちメトホルミン(有効成分A)およびアルギニン(有効成分C)を参照して説明を行っている。コハク酸は、一方で共有結合によりアルギニンのアミン官能基と、他方でイオン結合(塩化反応)によりメトホルミンのアミン官能基と反応する。
【0061】
アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシニマートの合成
a)第1ステップ:アルギニンヘミスクシンイミドの調製
アルギニンベース(6g)を炭酸ナトリウム水性溶液(N=10.6g/100ml)120ml中に溶解する。さらにコハク酸モノ塩化−モノエステルを硫酸エーテル50ml中に希釈して、アルギニンに対するモル対モル反応のためにコハク酸モノ塩化−モノエステルをわずかに過剰にする。室温で強く攪拌し、含エーテル溶液を水性溶液に10分間かけて添加する。反応液体を1時間強く攪拌して保存し、ゆっくりと加熱してエーテルを完全に蒸留する。完全に蒸発させ、残留物を最小量の蒸留水(20ml)に取って、希釈塩酸により酸化する。濃縮(不完全真空下で軽く加熱する)により、アルギニンヘミスクシンイミドの白い結晶を得る。
【0062】
NMRスペクトル、元素分析、薄層クロマトグラフィーによる生成物の純化を検証する。特にニンヒドリンへの反応によってアルギニンのアミノ酸残留物の存在および、滴定によりコハク酸の遊離カルボキシルの存在を確認する。
収率は数量で示す。
【0063】
b)第2ステップ:メトホルミンベースの放出
塩酸メトホルミン10グラムを水酸化ナトリウム5N溶液40mlに添加する。反応混合物を2時間40℃で加熱する。真空下40℃で気化した後、粘性残留物を無水エタノール100mlに取る。濾過により不純物を除去すると、塩化ナトリウムの不可溶残滓が残る。メトホルミンベースアルコール溶液状にあり、気化により粘性粉末の形態で単離される。NMRスペクトルによりメトホルミンの構造を確認する。塩素の不在は硝酸銀で確認する。
【0064】
メトホルミン、すなわちN,N−ジメチル−イミドジカルボニミドジアミドは、MERCK分類索引中で番号5792で識別され、ケミカルアブストラクト番号657−24−9で特徴づけられる。
【0065】
c)第3ステップ
アルギニンヘミスクシンイミドの水溶液中に、メトホルミンベースをモル毎に添加する。すぐに溶解される。
水分は60℃の真空下で完全に気化される。残留物を蒸留水中で溶液に戻し、真空下での濃縮で結晶化する。
水に可溶であり、有機溶媒に不可溶な透明な結晶を得る。融点は188〜189℃である。
【0066】
NMRスペクトル、元素分析、薄層クロマトグラフィー後のただ一つの斑点の存在で生成物の構造および純度が確認できる。総収率は数量で表す。
先の反応後、収率は90%前後である。損失は純化および濾過による。
アルギニン、メトホルミン、およびメトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩の構造式をそれぞれ図1〜3に示した。
【0067】
開裂テスト
このテストは、試験管内ででの毒性試験に従って先に記載された腸液内の試験管内での方法により行う。アルギニンヘミスクシンイミド部分を変化させることはなく、メトホルミンの急速な放出が観察される。第2の試験は、先に記載した方法に従って、ラットの肝細胞培地上で行う。24時間にわたるアルギニンのゆっくりとした放出が観察される。
【0068】
毒性
このテストは先に記載された試験管内での毒性試験に従って行う。毒物の含有量は10― 2Mメトホルミンにより観察し、これは活性化合物A’−V’−B’、すなわちメトホルミンとのアルギニンヘミスクシンイミド塩に対して同一である。
【0069】
得られた活性化合物の薬理学的活性の検査
本発明による活性化合物の動力学的および薬理学的メリットを、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナート、塩酸メトホルミン/塩酸アルギニンの配合を例にして、下記に記載した。
【0070】
a)経口によりそれぞれ塩酸メトホルミンを50mg/kg、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートを50mg/kgが与えられたラットが各々20匹の二つのグループにおいて行った薬物動態学的研究で、各種の動力学的パラメータを計算することが可能になった。アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートはメトホルミンを二つのグループにおいて放出し、これは測定されたメトホルミンの血漿比率である。
【0071】
塩酸メトホルミンを50mg/kg投与した後、最高濃度が90分にわたって観察され、3.9μg/mlと測定された。生物学的利用可能フラクションは60%であり、半減期は平均で2.5時間である。
【0072】
アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの50mg/kgの投与は、塩酸メトホルミンの約25mg/kg、すなわち半量に等しい。最高濃度は60分後に観察され、メトホルミン2.9μg/mlと測定された。生物学的利用可能フラクションは75%であり、半減期は2.6時間である。
これらの結果は、メトホルミンの通過(総量および通過速度)が、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの場合に改善されていることを証明している。
【0073】
薬理学的見地から、糖尿病にさせたラットの二つのモデルを使って抗糖尿病活性を調べた。
第1のモデルは、21日間で5.5mMから12〜14mMに移行する血糖値の上昇を誘発する化合物、ストレプトゾトシン(50mg/kg IP)によりラットを治療する。メトホルミンの投与(30mg/kg)はこの高血糖値を有意に減少させ、平均12.11から9.85mMに下がった。30mg/kgの同じ投薬量(メトホルミンベースの薬半分)に対して、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートはより大きく高血糖値を減少させ、12.66から7.56mMに下げた。2例の治療の違いはメトホルミンの量がもっとも低いにもかかわらず重要である。
【0074】
第2のモデルはラットの飲み水に10%のフルクトースの投与して行われた。インシュリン耐性が進行し、次に非インシュリン耐性型糖尿病になった。アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートは、メトホルミンベースによる同量のメトホルミン単独よりもより有意に活性であることが明らかになった。
【0075】
ハムスターの頬嚢に関する研究で、アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートは微小循環に対して少なくとも二つの有効成分の効果を生じさせることが証明された。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルギニンの化学式である。
【図2】メトホルミンの化学式である。
【図3】アルギニンヘミスクシンイミド−メトホルミンヘミスクシナートの化学式である。
Claims (15)
- A’とV’との間の対応する結合の生体内での開裂により少なくとも実体Aを回復させることができる、一般式:
−Vは一般式X−R−Y
(式中、*Rは、脂肪族、環式または脂環式、飽和または不飽和の、任意にC1〜C5アルキル基、および/または水酸基により置換された炭素原子2〜10個の炭化水素鎖を表し、
*XおよびYはそれぞれ、遊離酸、アミンまたはアルコール官能基である)
の生体ベクター化化合物であり、
−AおよびCはそれぞれ異なる二つの有効成分であり、一方は、官能基Xと反応して生体内で開裂可能なイオン結合A’−−−V’または共有結合A−Vを生成することができる、官能基Xに対する補足的化学官能基を含み、もう一方は官能基Yと反応して生体内で開裂可能なイオン結合V’ −−−−Cまたは共有結合V’−C’を生成することができる、官能基Yに対する補足的化学官能基を含むものである、使用。 - V’−−−C’またはV’−C’結合が生体内で開裂可能であり、前記活性化合物もまた、前記生体内開裂により実体VおよびCを回復させることができることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 官能基XおよびYがそれぞれ異なることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 官能基XおよびYは同一であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 官能基Xは酸性またはアミン官能基であり、官能基Yはアルコール官能基であることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
- 官能基XおよびYはそれぞれ酸性官能基であることを特徴とする、請求項4に記載の使用。
- 結合A’−V’は共有結合であり、アミド型であることを特徴とする、請求項6に記載の使用。
- 結合V’−C’はイオン結合であり、塩型であることを特徴とする、請求項6に記載の使用。
- 活性化合物の一般式がA’−V’−C’であり、結合A’−V’およびV’−C’はそれぞれアミド型またはエステル型であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 活性化合物の一般式がA’−−−V’−−−C’であり、結合A’−−−V’およびV’−−−C’はイオン型であり、それぞれ異なっており、それぞれが塩型または酸/塩基型の結合であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 活性化合物の一般式がA’−−−V’−−−C’であり、結合A’−−−V’はイオン型であり、結合V’−−−C’は共有結合型であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 有効成分AおよびCがほぼ等しい血漿半減期を有することを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 有効成分AおよびCが同一の治療等級に属する、またはそれぞれ異なる治療等級であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項による使用。
- 有効成分が体系的におよびそれぞれに関連する二つの病気を治療することができることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
- 生体ベクター化化合物が代謝可能および/または生物的分解可能および/または人体または動物の体内において無毒であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
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