JP2004516918A - フィッシャー−トロプシュ触媒の向上 - Google Patents

フィッシャー−トロプシュ触媒の向上 Download PDF

Info

Publication number
JP2004516918A
JP2004516918A JP2002524627A JP2002524627A JP2004516918A JP 2004516918 A JP2004516918 A JP 2004516918A JP 2002524627 A JP2002524627 A JP 2002524627A JP 2002524627 A JP2002524627 A JP 2002524627A JP 2004516918 A JP2004516918 A JP 2004516918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
catalyst
oxidation
slurry
catalyst precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002524627A
Other languages
English (en)
Inventor
ダージ,ミシェル,エー.
コビール,ラッセル,ジョン,ジュニア
ラピダス,アルバート,ルボビッチ
ジュリエナ クリロバ,アラ
ブレナン,ショーン,ポール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ExxonMobil Technology and Engineering Co
Original Assignee
Exxon Research and Engineering Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exxon Research and Engineering Co filed Critical Exxon Research and Engineering Co
Publication of JP2004516918A publication Critical patent/JP2004516918A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G2/00Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon
    • C10G2/30Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen
    • C10G2/32Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts
    • C10G2/33Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used
    • C10G2/331Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used containing group VIII-metals
    • C10G2/332Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used containing group VIII-metals of the iron-group
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J25/00Catalysts of the Raney type
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J33/00Protection of catalysts, e.g. by coating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/12Oxidising

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

スラリー相における分散活性金属(「DAM」)の低温酸化を行い、通常の高温不活性化プロセスにより形成されるものと比較して独特の酸化触媒前躯体を形成する、DAM水素添加触媒の活性およびメタン選択性の両方を向上する方法が開示される。酸化触媒前躯体は安定であるが、続いて水素含有ガスにより高温で処理することによって還元され、向上触媒が形成される。本方法は、当技術分野で認められる技術によって形成される広範囲のDAMにおいて有用である。本方法は、酸化前躯体から形成される向上触媒、および水素添加反応におけるその使用に対して等しく適用可能である。

Description

【0001】
本発明は、分散活性金属触媒の活性化方法に関する。これにより、高級炭化水素を合成ガスから製造する際に、その活性および選択性が向上される。
【0002】
発明の背景
高級炭化水素を合成ガス(即ち一酸化炭素および水素)から製造することは、一般にフィッシャー−トロプシュ(「F−T」)プロセスとして知られ、多年に亘って商業的に用いられてきた。これらのプロセスは特殊な触媒に依存する。フィッシャー−トロプシュ合成の最初の触媒はニッケルであった。ニッケルは依然として、脂肪および特殊化学品を水素添加するための好ましい触媒である。多年に亘って、他の金属、特に鉄およびコバルトは高級炭化水素のフィッシャー−トロプシュ合成で好まれ、銅はアルコール合成用触媒の選択肢であった。コバルトは、その高い生産性および比較的低いメタン選択性から、フィッシャー−トロプシュ合成において特に好まれた。多年に亘って開発されたこれらの合成技術として、触媒はより精密となり、またその触媒活性を促進するように機能する他の金属および/または酸化物が増加された。これらの助触媒金属には、白金、パラジウム、レニウム、ルテニウムおよびイリジウムなどの第VIII族金属が含まれる。金属酸化物助触媒には、より広範囲の金属(モリブデン、タングステン、ジルコニウム、マグネシウム、マンガンおよびチタンなど)の酸化物が含まれる。当業者には、フィッシャー−トロプシュ合成で用いられる触媒を調製するための特定の金属または合金の選択は、多分に所望とする生成物によることが理解される。
【0003】
フィッシャー−トロプシュ合成によって合成ガスから炭化水素を製造するためには、分散活性金属(「DAM」)が特に好ましい。DAMは、主として、即ち少なくとも約50重量%、好ましくは少なくとも約80重量%が、上記されるものなどの金属の一種または混合物からなり、更に処理することなくフィッシャー−トロプシュ合成を触媒することが可能である。DAM触媒は、当該分野で認知されている多数の方法のいずれによって調製してもよい。
【0004】
1924年に、M.Raneyは、今日Raneyプロセスとして知られるプロセスにより、ニッケル水素添加触媒を調製した。本明細書においては、簡単のために、用語「Raney」をプロセス、並びにそれによって得られる合金および触媒を示す総括的な用語として用いる。この特定の合成は、本質的には、少なくとも二成分の金属からなる合金を形成する工程であって、該金属の少なくとも一種が抽出しうる金属である工程;および該抽出しうる金属を抽出して、触媒活性を有する不溶性金属の多孔質残留物を残留させる工程からなる。残留(または非抽出性)触媒金属は当業者には周知であり、これにはNi、Co、Cu、Feおよび第VIII族貴金属が含まれる。同様に、浸出性または溶解性金属群も周知であり、これにはアルミニウム、亜鉛、チタンおよびケイ素が含まれ、典型的にはアルミニウムである。これらの金属群それぞれの少なくとも一成分から合金を形成すると、それを微細粉末に粉砕し、水酸化ナトリウムなどの強カセイアルカリで処理して、溶解性金属を浸出させる。
【0005】
Raney触媒の基本的な調製に関しては、多くの変形が存在する。例えば、溶射による当該担体への合金の沈積(米国特許第4,089,812号)、アルミニウムの非浸出性金属基体上への表面拡散による合金の形成(米国特許第2,583,619号)、粉末合金からの固定床反応槽用ペレットの形成(米国特許第4,826,799号、米国特許第4,895,994号および米国特許第5,536,694号)などである。これらの開発により、成型Raney触媒を固定床反応槽で用いることが可能になった。
【0006】
DAM触媒を用いてフィッシャー−トロプシュ反応を行う好ましい反応器は、Exxon Research & Engineering Companyにより開発されたスラリーバブルカラムである。この反応器は、顕著な発熱を伴う三相触媒反応を行うのに極めて適しており、米国特許第5,348,982号に開示される。これらの反応器においては、固相触媒は、液相を通って連続的にバブリングされる気相によって、液相中に分散されるか、または懸濁状態に保持される。スラリーバブル反応器における触媒充填量は変えることができ、その濃度は広範囲に及ぶが、濃度が非常に高くなって、スラリーの混合やポンピングが非常に困難となり、実際的な運転がもはや不可能となる、いわゆる「マッド限界」からはかけ離れた濃度に保持されなければならない。触媒および反応器の両方について生産性が最大化するためには、スラリーバブル反応器において、金属充填量の高い触媒、またはバルク金属触媒を用いることが好ましい。
【0007】
DAM触媒を形成するプロセスについての広範な概説は、「Active Metals」(Alois Furstner編、VCH Verlagsgesellschaft mbH出版、D−69451 Weinheim(FRG)、1996年)およびそこに引用される引用文献に見出される。これらに記載されている方法論には、Reike法や、超音波、金属塩の還元、コロイド、ナノスケールクラスターおよび粉末の利用が含まれる。他の関連する引用文献には、例えば、ペンタカルボニル鉄の高強度音響分解による非晶質鉄触媒の調製(Suslickら、Nature、第353巻、第414〜416頁、1991年)およびコバルト塩のヒドラジン還元による単一ドメインコバルトクラスターの形成(Gibsonら、Science、第267巻、第1338〜1340頁、1998年)が含まれる。最後に、金属間合金、特に金属水素化物を形成することが知られるもの(LaCoなど)は、水素の吸着/脱着サイクルを適用することによって、微細粉末とすることができる。DAM触媒はまた、金属のギ酸塩および蓚酸塩の熱または化学分解によって調製することもできる。これらの方法は例として示したもので、いかなる意味においても、本発明に関連して用いられる用語「DAM」を限定するものではない。
【0008】
DAM触媒の主要な特性の一つは、一般に、乾燥状態において自然発火性であることである。この理由から、それらは一般に、典型的には適切な溶剤(例えば水または油)中のスラリーとして気密容器内に貯蔵し運搬するか、または非空気透過性物質(ワックスなど)の除去可能な保護層で被覆される。形成された状態のままで(即ち、上記の浸出性金属の抽出およびそれに続く乾燥工程に続き、更なる処理を全く施すことなく)用いることのないDAMは、全く知られていない。サイクルの反対端において、DAM製造業者は、廃触媒、即ちもはや商業的に有効でない触媒は、安全に廃棄できるように不活性化を経なければならないと推奨している。これらの不活性化は一般に、空気酸化による金属の酸化、または希釈漂白溶液処理により達成される。
【0009】
触媒の活性を向上する手段が、プロセスにおけるその価値を顕著に増大させることは、理解されるであろう。触媒の価値についての他の重要な観点は、一般に「メタン選択性」と称されるその選択性、即ち所望の高級炭化水素に転化された原料物質のパーセントに対する、製造された短鎖炭化水素(主としてメタン)のパーセントの比である。本発明によれば、DAM触媒の活性を実質的に向上するのみでなく、更にそのメタン選択性をも顕著に向上する方法が提供される。
【0010】
発明の概要
本発明によれば、スラリー相において低温酸化不活性化を行い、金属、その水酸化物およびその酸化物からなる群から選択される少なくとも一種からなる酸化触媒前躯体を形成し、次いで水素を用いて高温で還元再活性化することにより、分散活性金属(「DAM」)フィッシャー−トロプシュ触媒の活性およびメタン選択性の両方が向上される。本発明はまた、通常の酸素含有ガスによる高温酸化によって得られるものと組成の異なる酸化触媒前躯体を形成するための、スラリー低温酸化の用途を含む。
【0011】
発明の詳細な説明
第VIII族金属の表面は、高温酸化−還元(O−R)サイクルに付すと、水素添加、メタン生成、フィッシャー−トロプシュ合成などの接触反応に対してより高い活性を示すことは、フィッシャー−トロプシュ合成化学の分野における当業者には周知である。これらの「活性化」技術は、「Applied Catalysis, A.General」(第175巻、第113〜120頁、1998年)およびその引用文献に概説されている。一連の特許、例えば米国特許第4,492,774号、同第4,399,234号、同第4,585,789号および同第4,670,414号には、還元/酸化/還元(R−O−R)サイクルによるコバルト触媒の活性化が開示されている。本発明者らの知る限りでは、文献に開示されるこれらの酸化/還元および還元/酸化/還元サイクルはいずれも、高温下、固体触媒を酸素含有ガスで処理することにより行われている。この処理により、金属の最も安定な酸化物(即ち、コバルトの場合、Co)が形成される。本発明により処理される全てのDAMは、一種以上の酸化状態で存在し、そのために一種以上の酸化物を形成する能力によって特徴付けられる。従来は、これらのDAMを完全に酸化し、最も安定な酸化物に対応する最も高い酸化状態にするために、上記した方法が見出されてきた。
【0012】
上記の活性化処理においては、酸化工程における処理ガスの酸素含有量は、15ppmという低さから純酸素の間で異なり、温度は、典型的には約200〜600℃である。また、これらの活性化の方法論に関するいくつかの出版物では、反応の発熱性を制御してコバルト酸化物粒子の焼結を防止することの重要性が強調されている。これは、この焼結が最終的な触媒の活性に対して有害な場合があることによる。本発明者らは、DAM触媒(特に、Raney触媒または金属水素化物のように、活性水素種を含むことがあるもの)の酸化においては、その高い金属含有量のため、この後者の所見はより一層重大であることを見出した。
【0013】
本発明によれば、フィッシャー−トロプシュ合成に対する活性およびメタン選択性の両方の実質的な向上が、DAM触媒を、酸化をスラリー相中低温で行う酸化/還元サイクルで処理することによって達成されることが見出された。低温とは、200℃未満、好ましくは100℃未満の温度を意味する。酸化は、気体状酸化剤をDAM触媒のスラリーを通してバブリングすることによって、或いは適切な酸化剤の水溶液から形成された、またはそれと組合わせたスラリー自体によって達成される。本発明により酸化性ガスを用いてDAM触媒を酸化不活性化するための典型的な条件は、以下のとおりである。
液体/DAM容積比:少なくとも約3:1、好ましくは少なくとも約5:1
温度:約25〜100℃、好ましくは約50〜80℃
全圧:約15〜300psia、好ましくは約15〜100psia
スラリーにおけるDAMとの接触時間:少なくとも1時間、好ましくはDAMが自然発火性を失うまで
ガス流量:少なくとも100cc/分
典型的な酸化ガスには、酸素に加えて、オゾンおよび窒素酸化物(即ち亜酸化窒素および一酸化窒素)が含まれる。これらはいずれも純粋な形態で用いてもよいが、典型的には一種以上の不活性希釈ガスと混合される。酸素を用いる場合には、例えば、典型的には空気をスラリー中に流入させる。或いは、純酸素を約1〜50体積%、好ましくは約5〜25体積%の割合で不活性ガスと混合してもよい。
【0014】
本発明による酸化処理を、酸化剤の希釈溶液を用いて行う場合には、酸化剤を、フィッシャー−トロプシュ合成の永久毒と認識されている物質(例えば、イオン形態の塩素、臭素、リンおよび硫黄)がスラリー中に導入されないように選択する。空気と接触すると酸化剤を現場で形成する化合物(例えば、空気と接触するとヒドロペルオキシドを形成するある種のアルコール)の溶液は、溶液中の酸化剤の範囲に含まれる。好ましい酸化剤には、硝酸、無機硝酸塩(例えば硝酸アンモニウム)、過酸化水素並びに当技術分野で認められる有機過酸化物およびヒドロペルオキシドが含まれる。当業者には、個々の酸化剤の濃度はその酸化能力により異なることが理解される。一般に、スラリー中の酸化剤の量および酸化時間は、得られる乾燥状態のDAM物質が、周囲空気および湿気に曝露された際に、制御できない自然発火性反応を示さなくなる点まで確実に酸化されるのに十分であるが、触媒中の活性金属イオンの溶解または抽出などの望ましくない第二の反応を生じるほどには大きくないものとする。
【0015】
本方法によりスラリーを形成するのに用いる液体は、好ましくは水である。しかし、フィッシャー−トロプシュ合成に対するいかなる既知の毒性物質も導入せず、且つ酸化処理の条件で非反応性である有機溶剤を用いることは、本方法の範囲内である。炭化水素、特にフィッシャー−トロプシュ合成自体から誘導されるものが適切であり、酸素含有ガス、またはそれらに溶解性がある上記の酸化剤(有機過酸化物など)の希釈溶液のいずれかと共に用いてもよい。更に、水およびそれと混和性がある有機溶剤の混合物もまた用いることができる。連続相(即ちエマルジョン)を形成するために存在する適切な分散剤または乳化剤と組合わせれば、水と非混和性溶剤との混合物もまた用いることができる。他の適切な液体には、稠密流体、例えば軽質液相(即ちC3〜5)アルカン、シクロペンタンなどの超臨界流体が含まれる。好ましい混合液体には、水/低級アルカノール、水/フィッシャー−トロプシュ生成物および水/アルカノール/アルカンが含まれるが、これらに限定されることを一切意図するものではない。
【0016】
本発明による酸化処理は、スラリー反応に適したいかなる反応器において行ってもよい。これには固定床反応器、移動床反応器、流動床反応器、スラリー反応器、気泡床反応器などが含まれるが、これらに限定されることを一切意図するものではない。スラリー反応器が分散床またはスランプ床のいずれとして運転されるかに関係なく、スラリー内の混合条件は、典型的には、プラグ流れの生じる条件と完全な逆混合の生じる条件の間にある、理論的な制限的条件である。
【0017】
本発明によるDAMの低温酸化処理の生成物は、金属および酸化種の混合物である。これは、DAM中の金属は一種以上の酸化状態で存在し、本発明の処理においては、DAM中の活性金属の相当の部分が、より低い酸化状態に酸化されるという事実の結果である。これとは対照的に、従来技術の高温酸化処理では、活性金属が、最も高く、且つ最も安定な酸化状態にまで完全に酸化される。例えば、本発明の処理においては、コバルト金属は、相当の部分がCOよりむしろCoOおよび/またはCo(OH)に酸化され、鉄金属は、FeよりむしろFeOおよび/またはFe(OH)に酸化される。加えて、本発明の処理が行われるスラリーが水を含む場合には、上記の混合物の一部として、金属の水酸化物が形成される。この混合物は実際には、存在する活性金属の50%以下が、最も高い酸化状態の酸化物の形態にあり、最も高い酸化状態にある金属の量と、金属状態にある金属の量の合計が、存在する活性金属の85%を超えず(ここで、%はいずれもモル%基準)、残りがより低い酸化状態の酸化物および/または水酸化物である酸化触媒前駆体である。好ましくは、存在する活性金属の25%以下が、最も高い酸化状態の酸化物の形態にあり、最も高い酸化状態にある金属の量と、金属状態にある金属の量の合計が、存在する活性金属の60%を超えず、残りがより低い酸化状態の酸化物および/または水酸化物である。
【0018】
本発明のプロセスによる酸化処理が完了すると、即ち、DAMが制御できない自然発火性をもはや示さなくなると、得られた酸化触媒前駆体をスラリーから回収し、乾燥する。「制御できない自然発火性を示さない」とは、DAMを空気中で濾過した際に、温度が200℃超に上昇しないことを意味する。前駆体は次いで、約200〜600℃、好ましくは約300〜450℃、最も好ましくは約340〜400℃の温度で、水素含有ガスを用いて還元することによって活性触媒に転化される。還元中の水素分圧は、約1〜100気圧、好ましくは約1〜40気圧の範囲である。本発明の方法により活性化されたDAM触媒における典型的なフィッシャー−トロプシュ活性は、元のDAMの活性の少なくとも120%、より一般的には少なくとも150%である。同じ理由によって、DAMのメタン選択性は、本方法によって、元のDAMの80%未満、より一般的には60%未満に低減される。当業者には公知であるように、本明細書に記載されたフィッシャー−トロプシュ合成による最も望ましい生成物は、高分子量の炭化水素である。従って、これとは対照的に、メタンの製造量ができるだけ少ないことが望ましい。従って、メタン選択性は、そのパーセンテージが低減すると向上するので、メタン選択性の低減は、実質的には改善である。
【0019】
本発明の方法は、活性金属触媒の活性およびメタン選択性の両方が実質的に向上することから、明らかに商業的に魅力がある。また、活性化の二工程を異なる回数行うと、触媒の自然発火性がスラリー低温酸化後に実質的に低減されて、本発明による酸化触媒前駆体が形成されるので、これも同じく本発明の範囲内である。酸化触媒前駆体は、窒素などの不活性雰囲気下に、通常の気密容器内で運搬することができる。好ましくは、スラリー中で酸化される触媒を、空気中で100℃超の温度で少なくとも1時間処理することにより、更に安定化する。これによって、不活性雰囲気下に運搬する必要がなくなることがある。いずれの場合においても、通常の活性金属触媒を、水または吸蔵物で覆われた状態で運搬する際に現在負担すべき費用が実質的に節約される。
【0020】
本発明の活性化方法によりDAMから形成される触媒は、水素と一酸化炭素の混合物からなる合成ガスを、シフトまたは非シフト条件(好ましくは、水性ガスシフト反応が殆どまたは全く起こらない後者の条件)で接触させることにより液体および気体状生成物を形成する、高級炭化水素を形成するための合成プロセスで用いられる。プロセスは、約160〜260℃の温度、約5気圧〜約100気圧、好ましくは10気圧〜40気圧の圧力および約300V/Hr/V〜約20,000V/Hr/V、好ましくは約1,000V/Hr/V〜約15,000V/Hr/Vのガス空間速度で行われる。高級炭化水素を製造する場合、水素/一酸化炭素の化学量論比は約2.1:1である。この比率は約1:1〜4:1の間で変わりうるもので、好ましくは1.5:1〜2.5:1であり、より好ましくは1.8:1〜2.2:1である。これらの反応条件は当業者には周知であり、反応条件の特定の組合わせは本明細書に示される要件から容易に決定しうる。反応は、例えば、固定床、移動床、流動床など、実質的にいかなるタイプの反応器において行ってもよい。本方法で形成される炭化水素含有生成物には、硫黄および窒素が本質的に含まれない。
【0021】
上記の方法において製造される炭化水素は、典型的には、C5+炭化水素の全てまたは一部を分留および/または転化に付すことによって、より価値のある生成物に品質向上される。「転化」とは、炭化水素の少なくとも一部の分子構造が変化される一種以上の操作を意味し、これには、非接触処理(例えばスチーム分解)およびその一部または留分が適切な触媒と接触する接触処理(例えば接触分解)の両方が含まれる。水素が反応体として存在する場合、これらのプロセス工程は、典型的には水素転化、または、水素異性化、水素化分解、水素化脱ロウ、水素仕上げなどと様々に呼ばれる。より過酷な水素仕上げは、典型的には水素化と呼ばれる。これらの反応は、パラフィンリッチの炭化水素原料を含む炭化水素原料を水素転化することについての文献に詳細に報告される条件下で行われる。これらのプロセスによりこれらの原料から得られるより価値のある生成物の具体例には、合成原油、液体燃料油、分散液、精製オレフィン、溶剤、モノマーまたはポリマー、潤滑油、医薬油、ワックス質炭化水素、種々の窒素または酸素含有生成物などが含まれるが、これらに限定されない。液体燃料油の例には、ガソリン、ディーゼル燃料油およびジェット燃料油が含まれ、潤滑油には、自動車用油、ジェット油、タービン油などが含まれる。工業油には、油井掘削流体、農業油、伝熱油などが含まれる。
【0022】
本発明を実施するに際して、種々の他の実施形態および変更形態は、上記した本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に自明であり、また当業者によって容易に実施されると解される。従って、本明細書に添付される特許請求の範囲は、上述された正確な記載に限定されるものではなく、むしろ、本発明が関連する分野の当業者によってその等価物として扱われるすべての特徴および実施形態を含め、本発明に帰属する特許を受けることができる新規性の特徴をすべて包含するものとみなされる。本発明は、次の実験作業を引用して更に説明される。
【0023】
実施例1:空気を用いるスラリー酸化
500ml三つ口丸底フラスコ中で、市販触媒(Raney(登録商標)2700)9gを脱イオン水270ccと混合した。フラスコを加熱マントルに乗せ、90℃に加熱した。フラスコ中に空気を激しくバブリングさせることにより、スラリーを撹拌して懸濁させた。この間、温度を90℃に保ち、水を添加して蒸発中のロスを補った。7時間後、フラスコを窒素気流下にグローブボックス内に置いた。次いでスラリーをろ過し、窒素雰囲気下で乾燥した。X線回折分析は、コバルト金属および水酸化コバルトに固有の回折ピーク(コバルト金属:約44゜2Π、水酸化コバルト:約19、32.5および38゜2Π)を示した。痕跡量のCoOが存在していたかもしれないが、Coは全く検出されなかった。更に、ろ過前に採取した湿潤試料25.381gを熱重量分析により分析し、当該プロセスで処理した。アルゴン気流下、試料を100℃に昇温して乾燥し、乾燥試料の重量(以下Wsとする)を得た。次いで、アルゴン気流を空気流に置換し、温度を700℃に上げた。試料の重量は、O/Co比が1.33:1である、完全に酸化された試料(即ちCo)の重量(以下Woとする)に対応した。次いで、試料を室温に冷却し、アルゴン気流下に30分間パージした。アルゴン気流を水素気流に置換し、10℃/分の昇温速度で温度を再度700℃まで昇温した。これにより、試料の重量は、O/Co比がゼロである、完全に還元された試料(即ちコバルト金属)の重量(以下Wrとする)に対応した。本プロセスによって処理された試料の酸素含有量を、下式を用いて計算した。
O/Co=1.33×(Ws−Wr)/(Wo−Wr)
本発明に従って処理した試料は、O/Co比が0.47であった。これは、試料が概ね水酸化コバルト23%およびコバルト金属77%からなることを示す。
【0024】
実施例2:硝酸を用いるスラリー酸化
市販触媒(Raney(登録商標)2700)16gを、少量の水と共にビーカーに入れ、テフロン(登録商標)被覆撹拌羽で撹拌した。0.5N硝酸溶液17.6ccの全量を滴下した。スラリーの温度が上昇し始め、添加が完了した時点で42℃に達した。スラリーを更に30分間撹拌した。触媒の酸化中、硝酸イオンがアンモニウムイオンに還元されたことにより、スラリーのpHは塩基性になった。触媒中の溶解した水素および金属の酸性酸化により生成した本来の水素が完全に消費されるように、硝酸イオンの全添加量を調整した。硝酸を更に添加すると、ピンク色の発色により示される、望ましくないコバルトイオンの溶液中への溶解が起こる。実施例1で用いられた手順に従って、不活性化触媒をろ過し、脱イオン水で洗浄し、不活性雰囲気下で乾燥した。X線分析および熱重量分析を、実施例1で示された手順に従って行った。試料は本質的にコバルト金属、水酸化コバルトおよび痕跡量のCoOからなり、CoはX線分析では全く検出されなかった。熱重量分析により測定されたO/Co比は0.6であった。これは、試料が概ね水酸化コバルト30%およびコバルト金属70%を含むことを示す。
【0025】
実施例3:過酸化水素を用いるスラリー酸化
市販触媒(Raney(登録商標)2700)6.4gの全量を、少量の水と共にビーカーに入れ、テフロン(登録商標)被覆撹拌羽で撹拌した。2%過酸化水素溶液60ccの全量を滴下した。スラリーの温度が上昇し始め、添加が完了した時点で40℃に達した。スラリーを更に30分間撹拌した。実施例1で用いられた手順に従って、不活性化触媒をろ過し、脱イオン水で4回洗浄し、不活性雰囲気下に乾燥した。X線分析および熱重量分析を、実施例1で示された手順に従って行った。試料は本質的にコバルト金属および水酸化コバルトからなり、CoOおよびCoのいずれもX線分析では全く検出されなかった。熱重量分析により測定されたO/Co比は0.81であった。これは、試料が概ね水酸化コバルト40%およびコバルト金属60%を含むことを示す。
【0026】
実施例4
コバルト約30gからなる市販触媒(Raney(登録商標)2700)および水からなる懸濁液(少なくとも5:1のコバルト/水比を有する)を、500ml三つ口丸底フラスコに入れた。フラスコ中に空気を激しくバブリングさせることにより、スラリーを撹拌して懸濁させた。スラリーの温度を60℃に昇温した。その間に、触媒の緩慢な酸化が起こった。6時間後に空気流を停止し、触媒の少量試料を取り出して乾燥し、自然発火性の消失を確認した。酸化が十分でなければ、空気中でろ過した際に、更なる酸化が必要であったことを示す、斑点状のオレンジ色の発火を伴う激しい発熱が観察される。酸化が完了した時点で、酸化されたコバルトをろ過した。実施例1とは対照的に、空気中でのろ過の際に、若干の温度上昇が認められた。これは、空気中でのろ過の際に更なる酸化が起こったことを示す。空気と接触して起こるこの発熱は、新鮮Raney触媒が空気と接触される際に認められる発熱とは対照的に、制御可能であるという事実は、極めて注目に値する。不活性化触媒を、減圧オーブン中80℃で2時間乾燥し、実施例1におけるように分析した。分析により、酸化触媒前躯体は、コバルト金属、水酸化コバルトおよびCoからなることが示された。O/Co比は0.9であった。これは、実施例1において形成された、窒素中でろ過された試料より高度に、前躯体が酸化されたことを示す。更に、Coが存在することは、スラリー条件下でのコバルトの酸化が、Co形成の原因である空気による直接酸化と異なることの明瞭な証拠である。酸化触媒前躯体を、固定床反応器において、水素流通下、大気圧、375℃で2時間、GHSV>20,000の条件下で還元した。得られた還元触媒を直接フィッシャー−トロプシュ合成で用いない場合、それは空気が存在しない不活性雰囲気中で貯蔵できる。
【0027】
実施例5
撹拌機および流通ガス供給源を備えたオートクレーブを用いてフィッシャー−トロプシュ合成を行った。背圧調整器により圧力を280psigに保持した。一酸化炭素転化率は、クロマトグラフ分析およびガスコントラクションにより測定した。オートクレーブにおいて、ワックス375g上に、市販Raneyコバルト触媒約11.3g(密度1.62g/mlとして)を水性スラリーとして充填した。オートクレーブを水素で30分間パージした。次いで、温度をワックスの融点(210゜F)に昇温し、水がオートクレーブからなくなるのに十分な時間保持した。このようにして、Raneyコバルトの溶融ワックススラリーを形成した。次いで、原料ガスを水素から水素/一酸化炭素の2.4:1混合物に切り替え、温度を反応温度(即ち約380゜F)まで徐々に昇温した。同じ条件下での第二の運転においては、触媒を本発明に従い、実施例4に示されるように処理した。両運転における典型的な反応条件は、430゜F、GHSV 3,400〜4,000/時間、全圧280psigであった。二つの運転の結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 2004516918
【0029】
表1の結果は、当該プロセスの方法の有利な効果を示している。即ち、触媒活性が2倍に上昇し、メタン選択性が3倍に向上(減少)している。
【0030】
実施例6
市販Raney触媒約30gを含む水性スラリー(5:1の水/コバルト比を有する)を丸底フラスコに入れ、ガラス撹拌機で撹拌して懸濁させた。次いで、フラスコに0.5N硝酸20mlを滴下した。添加中に、スラリーの温度は約40〜50℃までゆっくり上昇し、pHは約11に増加した。触媒の酸化中に、スラリーの硝酸塩イオンがアンモニウムイオンに還元され、それによりpHの増加をみた。Raney触媒中の溶解した水素および触媒中の金属の酸化により生成した水素の両方が完全に消費されるように、硝酸イオンの全添加量を調整した。5分間撹拌した後、固形物をろ過し、脱イオン水で4回洗浄し、減圧オーブン中80℃で2時間乾燥した。触媒の熱重量分析は、実施例4の処理触媒と同様、酸素/Co比0.9と合致した。酸化触媒はそのまま貯蔵した。X線回折分析により、処理触媒のための酸化触媒前躯体は、コバルト金属、CoO、Co(OH)およびCoからなることが示された。
【0031】
実施例1の処理触媒および上記のように調製した硝酸酸化触媒(いずれも、水素ガスを用いて375℃で2時間還元)を用いて比較運転を行った。両触媒に対する典型的な反応条件は、430゜F、GHSV 8,700/時間、全圧280psigであった。二つの運転についての結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
Figure 2004516918
【0033】
処理触媒の活性は数値的には同一であり、唯一の相異点は、硝酸で酸化された触媒おいてメタン選択性が若干低い点である。
【0034】
実施例7
湿潤Raney(登録商標)2700触媒7mlを脱イオン水と混合してスラリーを形成した。過酸化水素10mlの全量をスラリーに滴下した。一滴の添加毎に、顕著な発熱反応に特有の白濁が生じた。過酸化物を完全に添加した時点で、スラリーの温度は60℃に達した。30分撹拌した後、温度は室温に戻った。触媒をろ過し、脱イオン水で2回洗浄した。ろ過の際に、若干の温度上昇が認められた。これは、酸化が不完全であったことを示す。熱放出は、乾燥Raney触媒が室温で空気と接触した際に特徴的に見られるオレンジ色の発火に比べて微些なものであった。触媒の熱重量分析は、酸素/Co比0.9と合致していた。X線回折分析により、処理触媒のための酸化触媒前躯体は、コバルト金属、CoO、Co(OH)およびCoからなることが示された。

Claims (26)

  1. 一種以上の酸化物を形成する能力によって特徴付けられる微粒子状分散活性金属の一種または混合物を、酸化触媒前躯体に転化する方法であって、該方法は、
    a)適切な流体中に分散された分散活性金属からなるスラリーを形成する工程;
    b)該スラリー中の該分散活性金属を、200℃未満の温度で、該金属が制御できない自然発火性をもはや示さなくなるのに要する時間をかけて酸化剤と接触させ、該金属、その水酸化物およびその酸化物からなる群から選択される少なくとも一種からなる酸化触媒前躯体を形成する工程であって、該水酸化物および酸化物の少なくとも一部は、より低い酸化状態の金属からなることを特徴とする工程;
    c)該酸化触媒前躯体を回収する工程;および
    d)該酸化触媒前躯体を乾燥する工程
    からなることを特徴とする転化方法。
  2. 前記分散活性金属は、前記スラリー中で気体状酸化剤と接触することを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  3. 前記気体状酸化剤は、酸素、オゾンおよび窒素酸化物からなる群から選択される成分を含むことを特徴とする請求項2に記載の転化方法。
  4. 前記スラリーを形成する前記流体は、水からなり、前記酸化触媒前躯体は、前記金属の水酸化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  5. 前記流体は、乳濁液であることを特徴とする請求項4に記載の転化方法。
  6. 前記工程b)は、100℃未満の温度で行われることを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  7. 前記スラリーを形成する前記流体は、炭化水素の混合物または超臨界流体であることを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  8. 前記酸化剤は、前記スラリー流体内に含まれることを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  9. 前記酸化剤は、硝酸、無機硝酸塩および過酸化物からなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の転化方法。
  10. 前記前躯体は、不活性雰囲気下に乾燥されることを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  11. 前記前躯体は、空気中で、100℃超の温度で少なくとも1時間乾燥されることを特徴とする請求項1に記載の転化方法。
  12. 請求項1の転化方法によって形成される酸化触媒前躯体。
  13. 存在する前記活性金属の50%以下は、最も高い酸化状態の酸化物の形態にあり、最も高い酸化状態にある金属の量と、金属状態にある金属の量の合計は、存在する活性金属の85%を超えない(%はいずれもモル%基準)ことを特徴とする請求項12に記載の酸化触媒前躯体。
  14. 請求項4の転化方法によって形成される酸化触媒前躯体。
  15. 請求項11の転化方法によって形成される酸化触媒前躯体。
  16. 請求項12に記載の酸化触媒前躯体を、水素含有ガスで処理することによって還元する工程を含む水素添加反応を行うための向上触媒の形成方法。
  17. 請求項14に記載の酸化触媒前躯体を、水素含有ガスで処理することによって還元する工程を含む水素添加反応を行うための向上触媒の形成方法。
  18. 請求項16の形成方法によって形成される向上触媒。
  19. 請求項17の形成方法によって形成される向上触媒。
  20. 前記金属の少なくとも一種は、コバルトであることを特徴とする請求項18に記載の向上触媒。
  21. 前記金属の少なくとも一種は、コバルトであることを特徴とする請求項19に記載の向上触媒。
  22. コバルトの触媒活性のための少なくとも一種の助触媒金属を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の向上触媒。
  23. 前記金属の少なくとも一種は、鉄であることを特徴とする請求項18に記載の向上触媒。
  24. 請求項17に記載の向上触媒の存在下に、一酸化炭素を反応条件で水素と反応させることによって水素添加することを特徴とする高級炭化水素の製造方法。
  25. 前記金属は、コバルト、またはコバルトと少量の、水素添加プロセスにおいてその触媒活性に対する助触媒となる金属の組み合わせであることを特徴とする請求項24に記載の高級炭化水素の製造方法。
  26. 形成される前記炭化水素の少なくとも一部は、分留操作および転化操作の少なくとも一種によって、より有用な生成物に品質向上されることを特徴とする請求項24に記載の高級炭化水素の製造方法。
JP2002524627A 2000-09-01 2001-08-03 フィッシャー−トロプシュ触媒の向上 Pending JP2004516918A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/654,183 US6355593B1 (en) 2000-09-01 2000-09-01 Fischer-Tropsch catalyst enhancement
PCT/US2001/024289 WO2002020159A2 (en) 2000-09-01 2001-08-03 Fischer-tropsch catalyst enhancement

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004516918A true JP2004516918A (ja) 2004-06-10

Family

ID=24623792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002524627A Pending JP2004516918A (ja) 2000-09-01 2001-08-03 フィッシャー−トロプシュ触媒の向上

Country Status (12)

Country Link
US (1) US6355593B1 (ja)
EP (1) EP1322419B1 (ja)
JP (1) JP2004516918A (ja)
AT (1) ATE475480T1 (ja)
AU (2) AU2001279154B2 (ja)
CA (1) CA2418511C (ja)
DE (1) DE60142695D1 (ja)
ES (1) ES2348705T3 (ja)
MY (1) MY117625A (ja)
NO (1) NO20030966D0 (ja)
TW (1) TWI231773B (ja)
WO (1) WO2002020159A2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6753354B2 (en) * 2002-01-29 2004-06-22 Exxonmobil Research And Engineering Company Fischer-tropsch catalyst enhancement
US20040074337A1 (en) * 2002-10-18 2004-04-22 Srinivasan Venkatesan Preparation and controlled oxidation of an active nickel catalyst particulate
US6787576B2 (en) 2002-12-27 2004-09-07 Exxonmobil Research And Engineering Company Linear alpha olefins from natural gas-derived synthesis gas over a nonshifting cobalt catalyst
US20100108948A1 (en) * 2008-10-28 2010-05-06 Martin John Fernie Process to prepare a mixture of hydrogen and carbon monoxide
US8759244B2 (en) * 2009-06-03 2014-06-24 Sasol Technology (Proprietary) Limited Process and installation for making protected catalyst bodies by means of a molten organic substance
WO2010141379A2 (en) * 2009-06-03 2010-12-09 Rentech, Inc. Slurry bed fischer-tropsch catalysts with silica/alumina structural promoters
GB2599998A (en) * 2020-10-13 2022-04-20 Velocys Tech Ltd Catalyst
GB2599966A (en) * 2020-10-13 2022-04-20 Velocys Tech Limited Catalyst

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53119290A (en) * 1977-03-25 1978-10-18 Bayer Ag Nonnigniting metal catalyst and manufacture
JPS6274990A (ja) * 1983-12-14 1987-04-06 エクソン リサ−チ アンド エンヂニアリング コムパニ− コバルト促進触媒を用いるフイツシヤ−・トロプシユ法
JPH04120191A (ja) * 1990-09-10 1992-04-21 Satoyuki Inui Co↓2とh↓2からの液状炭化水素の製造法
JPH04227060A (ja) * 1990-07-10 1992-08-17 Shell Internatl Res Maatschappij Bv 炭化水素合成用の触媒および触媒先駆体
JPH04259301A (ja) * 1990-08-21 1992-09-14 Bayer Ag 金属粉末のペレットを製造するための方法および装置、並びに触媒としてのその使用
JP2004504933A (ja) * 2000-08-01 2004-02-19 エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 水性低温酸化によってコバルト触媒の水素添加活性を高める方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2583619A (en) 1944-03-15 1952-01-29 Standard Oil Co Preparation of a raney catalyst surface
BE665319A (ja) * 1964-06-13
FR2036937B1 (ja) 1969-04-18 1976-04-16 Inst Francais Du Petrole
US4089812A (en) 1976-07-30 1978-05-16 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Interior Massive catalyst
US4670414A (en) 1981-10-13 1987-06-02 Kobylinski Thaddeus P Activated cobalt catalyst and synthesis gas conversion using same
US4413064A (en) 1981-10-13 1983-11-01 Gulf Research & Development Company Fluid bed catalyst for synthesis gas conversion and utilization thereof for preparation of diesel fuel
US4585798A (en) 1981-10-13 1986-04-29 Gulf Research & Development Company Synthesis gas conversion using ruthenium-promoted cobalt catalyst
US4399234A (en) 1981-10-13 1983-08-16 Gulf Research & Development Company Process for preparing gasoline range hydrocarbons from synthesis gas and catalyst used therefor
JPS5916884A (ja) 1982-07-19 1984-01-28 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd 新規フラン化合物
US4492774A (en) 1982-12-27 1985-01-08 Gulf Research & Development Company Method for converting synthesis gas using an activated cobalt-substituted layered aluminosilicate
US4977126A (en) 1987-05-07 1990-12-11 Exxon Research And Engineering Company Process for the preparation of surface impregnated dispersed cobalt metal catalysts
US4826799A (en) 1988-04-14 1989-05-02 W. R. Grace & Co.-Conn. Shaped catalyst and process for making it
US4895994A (en) 1988-04-14 1990-01-23 W. R. Grace & Co.-Conn. Shaped catalysts and processes
US4910175A (en) 1988-12-12 1990-03-20 E. I. Du Pont De Nemours And Company Catalyst recovery
US5348982A (en) 1990-04-04 1994-09-20 Exxon Research & Engineering Co. Slurry bubble column (C-2391)
US5168091A (en) 1990-10-15 1992-12-01 Exxon Research And Engineering Company Activation conditions to maximize the HSC activity of supported cobalt catalysts
US5292705A (en) 1992-09-24 1994-03-08 Exxon Research & Engineering Co. Activation of hydrocarbon synthesis catalyst
US5283216A (en) 1992-09-24 1994-02-01 Exxon Research And Engineering Company Rejuvenation of hydrocarbon synthesis catalyst
US5268344A (en) 1992-12-18 1993-12-07 Exxon Research & Engineering Company Draft tube for catalyst rejuvenation and distribution
US5382748A (en) 1992-12-18 1995-01-17 Exxon Research & Engineering Co. Hydrocarbon synthesis reactor employing vertical downcomer with gas disengaging means
US5260239A (en) 1992-12-18 1993-11-09 Exxon Research & Engineering Company External catalyst rejuvenation system for the hydrocarbon synthesis process
DE4345265A1 (de) 1993-10-16 1995-09-21 Degussa Katalysatorvorstufe für einen aktivierten Metall-Festbettkatalysator nach Raney

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53119290A (en) * 1977-03-25 1978-10-18 Bayer Ag Nonnigniting metal catalyst and manufacture
JPS6274990A (ja) * 1983-12-14 1987-04-06 エクソン リサ−チ アンド エンヂニアリング コムパニ− コバルト促進触媒を用いるフイツシヤ−・トロプシユ法
JPH04227060A (ja) * 1990-07-10 1992-08-17 Shell Internatl Res Maatschappij Bv 炭化水素合成用の触媒および触媒先駆体
JPH04259301A (ja) * 1990-08-21 1992-09-14 Bayer Ag 金属粉末のペレットを製造するための方法および装置、並びに触媒としてのその使用
JPH04120191A (ja) * 1990-09-10 1992-04-21 Satoyuki Inui Co↓2とh↓2からの液状炭化水素の製造法
JP2004504933A (ja) * 2000-08-01 2004-02-19 エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 水性低温酸化によってコバルト触媒の水素添加活性を高める方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU7915401A (en) 2002-03-22
TWI231773B (en) 2005-05-01
MY117625A (en) 2004-07-31
ATE475480T1 (de) 2010-08-15
DE60142695D1 (de) 2010-09-09
CA2418511A1 (en) 2002-03-14
NO20030966D0 (no) 2003-02-28
AU2001279154B2 (en) 2005-11-24
CA2418511C (en) 2009-10-27
WO2002020159A2 (en) 2002-03-14
EP1322419B1 (en) 2010-07-28
ES2348705T3 (es) 2010-12-13
US6355593B1 (en) 2002-03-12
WO2002020159A3 (en) 2002-06-06
EP1322419A2 (en) 2003-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6465529B1 (en) Process for increasing cobalt catalyst hydrogenation activity via aqueous low temperature oxidation
AU2001281036B2 (en) Fischer-tropsch catalyst enhancement
AU2001277027A1 (en) Process for increasing cobalt catalyst hydrogenation activity via aqueous low temperature oxidation
EP1480931B1 (en) Catalyst enhancement process
AU2001281036A1 (en) Fischer-tropsch catalyst enhancement
AU2004231080B2 (en) Fischer-Tropsch catalyst production
AU2004231079B2 (en) Fischer-Tropsch catalyst production
ZA200404714B (en) Regeneration of supported catalysts for carbon monoxide hydrogenation.
JP2004516918A (ja) フィッシャー−トロプシュ触媒の向上
AU2001279154A1 (en) Fischer-tropsch catalyst enhancement
EP1313558B1 (en) Fischer-tropsch catalyst enhancement
AU2001281234B2 (en) Carbon monoxide hydrogenation process
AU2001281235A1 (en) Fischer-tropsch catalyst enhancement
ZA200508175B (en) Fischer-Tropsch catalyst production
ZA200508170B (en) Fischer-Tropsch catalyst production

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120508