JP2004516254A6 - 眼の疾患を治療するための方法および組成物 - Google Patents

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Abstract

インテグリン受容体αβおよび/またはαβのアンタゴニストを用い、眼における血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防および/または治療するための方法および組成物。これらの組成物は、ナノ粒子であってよく、眼の強膜中への注入によって眼に投与される。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、一般的に医学の分野に関し、具体的にはインテギン(integin)受容体αβおよび/またはαβのアンタゴニストを用いて眼の疾患を治療するための方法および組成物に関する。より具体的には、本発明は、インテグリン受容体αβおよび/またはαβのアンタゴニストを用いて眼の疾患を治療するための方法および組成物であって、組成物を眼の強膜中に注入することによって投与する方法および組成物に関する。
【0002】
(背景)
インテグリンは、細胞外マトリックスタンパク質に結合し、それによって一般的に接着事象と呼ばれる細胞−細胞および細胞−細胞外マトリックス相互作用を媒介することが知られている細胞受容体の一種である。インテグリン受容体は、αおよびβサブユニットから形成されるヘテロ二量体糖タンパク質複合体という共通の構造的特徴を有する膜貫通型タンパク質の一ファミリーを構成している。
【0003】
ビトロネクチンと優先的に結合するという当初の特徴から名付けられたインテグリン受容体の一種であるビトロネクチン受容体は、αβ、αβおよびαβと命名された3種類の異なるインテグリンを指すことが知られている。Horton、Int.J.Exp.Pathol.、71巻、741〜759ページ、1990年。αβはフィブロネクチンおよびビトロネクチンと結合する。αβは、フィブリン、フィブリノーゲン、ラミニン、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、フォンビルブラント因子、オステオスポンチン(osteospontin)および骨のシアロタンパク質Iを含む様々なリガンドと結合する。αβはビトロネクチンと結合する。組織中の多くの細胞相互作用においてこれら3種類のインテグリンが果たす特異的な細胞接着の役割は依然として研究中であるが、異なる生物学的機能を有する異なるインテグリンが存在することは明らかである。
【0004】
多くのインテグリンにとってリガンド中の重要な認識部位の1つは、アルギニン−グリシン−アスパラギン酸(RGD)トリペプチド配列である。RGDは、ビトロネクチン受容体インテグリンについて前述したすべてのリガンド中に見いだされる。このRGD認識部位は、RGD配列を含むポリペプチド(「ペプチド」)によって模倣でき、そのようなRGDペプチドはインテグリン機能の知られている阻害薬である。
【0005】
RGD配列を含むインテグリン阻害薬は、例えばEP0770622A2に開示されている。記載されている化合物は、特にβ−および/またはβ−インテグリン受容体とリガンドとの相互作用を阻害し、αβ、αβおよびαβ受容体に比べ、インテグリンαβ、αβおよびαIIβの場合は特に活性である。これらの作用は、例えばJ.Biol.Chem.、265巻、12267〜12271ページ(1990年)においてJ.W.Smithらによって記載された方法に従って立証することができる。さらに、これらの化合物は抗炎症作用を有している。
【0006】
RGD配列を含むインテグリン阻害薬を基に、RGD配列を含まない多くのアンタゴニストが提供されてきた。RGD配列を含まないこれらのインテグリン阻害薬は、例えばWO96/00730A1、WO96/18602A1、WO97/37655A1、WO97/06791A1、WO97/45137A1、WO97/23451A1、WO97/23480A1、WO97/44333A1、WO98/00395A1、WO98/14192A1、WO98/30542A1、WO99/11626A1、WO99/15178A1、WO99/15508A1、WO99/26945A1、WO99/44994A1、WO99/45927A1、WO99/50249A2、WO00/03973A1、WO00/09143A1、WO00/09503A1、WO00/33838A1に開示されている。
【0007】
DE1970540A1は、αインテグリン受容体、特にインテグリンαβおよびαβのインテグリン阻害薬として作用する二環式芳香族アミノ酸を開示している。これらの化合物は、ビトロネクチン受容体αβに対する接着受容体アンタゴニストとして特に活性である。この効果は、例えばJ.Biol.Chem.、265巻、11008〜11013および12267〜12271ページ(1990年)においてJ.W.Smithらによって記載された方法によって立証することができる。
【0008】
WO00/26212A1は、αインテグリン受容体、特にインテグリンαβおよびαβのインテグリン阻害薬として作用するクロメノンおよびクロマノン誘導体を開示している。これらの化合物も、ビトロネクチン受容体αβに対する接着受容体アンタゴニストとして特に活性である。
【0009】
インテグリン阻害薬は、特に様々な障害を予防しかつ治療するためのヒトおよび動物薬における薬剤として活性な本体として提案されてきた。具体的には、循環、血栓症、心筋梗塞、動脈硬化症、炎症、卒中、狭心症、腫瘍障害、溶骨性障害、特に骨粗鬆症、血管新生および血管新生に伴う障害、例えば眼の糖尿病性網膜症、黄斑変性症、近視、眼のヒストプラスマ症、慢性関節リウマチ、骨関節症、血管新生緑内障、および潰瘍性大腸炎、クローン病、多発性硬化症、乾癬および血管形成術後の再狭窄を治療しかつ予防するための使用が提案されてきた。
【0010】
血管新生に伴う眼疾患は、米国における視力障害の主な原因である。視力障害は、65歳以上の場合には主に加齢性黄斑変性症(AMD)によって引き起こされるが、65歳未満の場合には主に糖尿病性網膜症によって引き起こされる。
【0011】
2000年3月6日のウォールストリートジャーナルには、AMDの発生および最新の治療法に関する概観が掲載されている。この概観によれば、AMDは現在、約1,200万人の米国人を苦しめている。AMDは、中心視力および色覚を担う黄斑を徐々に破壊する。時には、中心視力がぼやけた染みへ悪化することが数週間または数ヶ月の間に急速に起きることがある。「萎縮性」および「滲出性」と呼ばれる2種類の形態の疾患が存在する。
滲出性AMDは、AMD総数の10%を占めるに過ぎないが、AMDによる失明の90%を占める。
【0012】
最近まで、滲出性AMDの唯一の治療は、有害な血管に強力なレーザー光を当て、血管を加熱して凝固させるものであった。しかしながら、このレーザー外科療法が適用できるのは滲出性AMD患者の約15%に過ぎなかった。現在、別の治療法が実験段階にある。光線力学療法と呼ばれる1つの手法では、低出力レーザーを光吸収色素の注入と組み合わせる。別の治療法は、より外科的な手法であり、「限定的網膜転位(limited retinal translocation)」と呼ばれる。この治療法では、眼の外壁から網膜を分離しかつ回転させた後で、漏出性血管を高出力レーザーで破壊する。
【0013】
US5,766,591は、網膜組織で血管新生が起きている患者を治療するためのRGD含有αβアンタゴニストの使用について記載している。より具体的には、糖尿病性網膜症、黄斑変性症および血管新生緑内障の患者を治療するための前記アンタゴニストの使用が提案されている。しかしながら、この適応症に関する実施例は示されていない。投与経路に関しては、一般的な情報のみが示されている。具体的には、静脈内、腹腔内、筋肉内、腔内および経皮投与が述べられている。いかなる場合でも、αβアンタゴニストは、αβなどの他のインテグリンよりもαβに対して阻害選択性のあることが好ましい。
【0014】
WO97/06791A1は、αβアンタゴニストも血管新生を阻害するために使用できることを記載している。US5,766,591でαβアンタゴニストに提案されているのと同様に、αβアンタゴニストは、糖尿病性網膜症、黄斑変性症および血管新生緑内障の患者を治療するために提案されている。投与経路に関しては、静脈内、眼内、滑液嚢内、筋肉内、経皮および経口投与が特に述べられている。
【0015】
WO00/07565A1は、強膜層中への強膜内注入により薬剤として活性な物質を眼に投与する方法について記載している。WO00/07565A1の全開示を参照により本出願に組み込む。WO00/07565A1には、活性物質として、インテグリンブロッカーを含む多くの活性物質が述べられている。しかしながら、用語インテグリンブロッカーは受容体タイプに関しては述べておらず、αおよびβサブユニットから形成される多種類のヘテロ二量体受容体のいずれかに対する阻害薬として作用するすべての物質を指している。さらに、インテグリンブロッカーに関する実施例は示されていない。
【0016】
(発明の説明)
αβおよび/またはαβインテグリン受容体の阻害薬が、特に有用な薬理学的および物理化学的特性と良好な耐用性を併せ持ち、特に、眼の強膜層中に阻害薬を注入することにより、眼において血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しかつ治療するために使用できることが分かった。
【0017】
したがって、本発明は、眼において血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しおよび/または治療するための方法であって、眼の血管新生を阻害するのに十分な治療上有効な量のαβおよび/またはαβ阻害薬を含む組成物を前記患者の眼の強膜層中に注入することを含み、網膜組織の上にある強膜の外面の位置を通して注入を行う方法を対象とする。
【0018】
治療上有効な量は、強膜層中に注入された場合に、目の組織中で血管新生の測定可能な阻害を生み出すのに十分な阻害薬の量である。一般的には、αβおよび/またはαβ阻害薬を約0.5μgから約5mgまでの量で使用する。
【0019】
本発明の方法は、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、近視およびヒストプラスマ症を予防しおよび/または治療するのに特に有用である。
【0020】
本発明の好ましい実施形態では、アミノ酸配列RGDを含むポリペプチドは、眼疾患を予防しおよび/または治療するための方法においてαβおよび/またはαβ阻害薬として使用される。前述のように、RGDは、フィブロネクチンまたはビトロネクチンのようなインテグリンの天然リガンド中に存在するペプチド配列Arg−Gly−Asp(アルギニン−グリシン−アスパラギン酸)である。線状または環状ペプチドを含む溶けるRGDは、インテグリンとそれらに対応する天然リガンドとの相互作用を阻害することができる。
【0021】
以下に使用するアミノ酸残基の略語を示す。
【0022】
Ala A アラニン
Arg R アルギニン
Asp D アスパラギン酸
D−homoPhe D−ホモ−フェニルアラニン
D−Nal D−3−(2−ナフチル)アラニン
D−Phe D−フェニルアラニン
D−Phg D−フェニルグリシン
D−Trp D−トリプトファン
D−Tyr D−チロシン
Gly G グリシン
4−Hal−Phe 4−ハロ−フェニルアラニン
homoPhe ホモ−フェニルアラニン
Ile I イソロイシン
Leu L ロイシン
Nal 3−(2−ナフチル)アラニン
Nle ノルロイシン
Phe F フェニルアラニン
Phg フェニルグリシン
Trp W トリプトファン
Tyr Y チロシン
Val V バリン。
【0023】
眼の疾患を予防しおよび/または治療するための方法で使用するαβおよび/またはαβ阻害薬として特に好ましいものは、式Iの化合物であり、生理学的に許容されるそれらの塩でもある。
【0024】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−D−(A)E) I
(式中、
Dは、D−Phe、Phe、D−Trp、Trp、D−Tyr、Tyr、D−homoPhe、homoPhe、D−Nal、Nal、D−Phg、Phgまたは4−Hal−Phe(DまたはL体)であり、ここでHalは、F、Cl、Br、Iであり、
Eは、Val、Gly、Ala、Leu、IleまたはNleであり、
Aは、1〜18個の炭素原子を有するアルキルであり、
nは、0または1である。)
式Iでは、アルキルはメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルまたは第三−ブチルであることが好ましい。
【0025】
その他の点では式Iに対応するが、DがD−Pheであり、EがGly、Ala、Val、Leu、IleまたはNleである副次式(subformula)Iaによって表すことができるポリペプチドを、本発明の方法におけるαβおよび/またはαβ阻害薬として使用することが特に好ましい。
【0026】
さらに、副次式Iaで表される化合物のすべての生理学的に適合する塩を使用することが特に好ましい。
【0027】
前記方法における活性化合物としては、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−Val)およびシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMeVal)が最も好ましい。
【0028】
式Iによって表されるRGD含有ペプチドならびに上記で具体的に述べたペプチドはEP0770622A2に開示されており、その開示を参考文献として本出願に組み込む。したがって、それぞれの式Iおよび副次式Iaの置換基の意味は、EP0770622A2においてそれぞれ5ページ24行〜32行および5ページ33行〜41行に開示されているそれぞれの副次式Iaおよび副次式Ibの置換基についての定義と同様である。
【0029】
ポリペプチドではなく、RGD配列を含んでいないαβおよび/またはαβインテグリン受容体の阻害薬も、眼の強膜層中に阻害薬を注入することにより、眼における血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しかつ治療するために使用できることが分かった。
【0030】
したがって、本発明の方法のさらに好ましい一実施形態では、眼の疾患を予防しおよび/または治療するための方法で使用するαβおよび/またはαβ阻害薬として特に好ましいものは、式IIの化合物および生理学的に許容されるその塩である。
【0031】
【化11】
Figure 2004516254
(式中、
は、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキルまたはベンジルであり、
は、R10、CO−R10、COOR、COOR10、SOまたはSO10であり、
は、H、Hal、OA、NHR10、N(R10、−NH−アシル、−O−アシル、CN、NO、OR10、SR10、RまたはCONHR10であり、
は、H、=O、=S、C〜C−アルキルまたはアシルであり、
は、NH、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり(ここで、一級アミノ基には従来型のアミノ保護基が付いているか、R10、CO−R10、COOR10、またはSO10またはRによる一置換、二置換、または三置換であってもよい。)、
、Rは、互いに各々独立に、存在しないか、またはHであり、
およびRは一緒に単結合でもあり、
X、Yは、互いに各々独立に、=N−、−N−、O、S、−CH−または=C−であるが、ただし2つの定義X、Yのうち少なくとも1つは=N−、−N−、OまたはSであり、
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、O、S、NR、C(=O)、CONH、NHCO、C(=S)NH、NHC(=S)、C(=S)、SONH、NHSOまたはCA=CA’であり、
は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、または三置換であってもよい単核または二核の複素環であり、
は、H、Hal、OA、NHA、NAA’、NHアシル、Oアシル、CN、NO、SA、SOA、SOA、SOArまたはSOHであり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキルであり、
11は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
A、A’は、互いに各々独立にHまたは無置換またはRにより一置換、二置換、または三置換されたアルキルまたはシクロアルキル(その各々は1〜15個の炭素原子を有し、1、2または3個のメチレン基はN、Oおよび/またはSで置き換えられていてもよい)であり、
Arは、無置換または0、1、2、3もしくは4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、Aおよび/またはRにより一置換、二置換、または三置換された単核または二核の芳香族環系であり、
Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1、2、3または4である。)
特に好ましいαβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IIaからIIgで表すことができ、本発明の方法で使用するが、副次式IIaからIIgは、その他の点では式IIに対応するが、
IIa)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
10は、H、Aまたはベンジルであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換アルキルまたはシクロアルキルであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
IIb)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、Rであり
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
10は、H、Aまたはベンジルであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換アルキルまたはシクロアルキルであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
IIc)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
Aは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
10は、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
11は、Hであり、
m、nは、互いとは各々独立に0、1または2であり、
IId)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、Rであり
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
10は、H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜6個の炭素原子を有する無置換のアルキルであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
IIe)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、Rであり
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
は、1H−イミダゾル−2−イル、チアゾル−2−イル、1H−ベンゾイミダゾル−2−イル、2H−ピラゾル−2−イル、1H−テトラゾル−5−イル、2−イミノ−イミダゾリジン−4−オン−5−イル、1−A−1,5,−ジヒドロ−イミダゾル−4−オン−2−イル、ピリミジン−2−イルまたは1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルであり、
10は、H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜6個の炭素原子を有する無置換アルキルであり、
m、nは、互いとは各々独立に0、1または2であり、
IIf)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
10は、Arであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換アルキルまたはシクロアルキルであり、
m、nは、互いとは各々独立に0、1または2であり、
IIg)では、
は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
は、Hであり、
は、Hまたは=Oであり、
は、Rであり
W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
Yは、NHまたはOであり、
は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、もしくは三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
10は、Arであり、
11は、Hであり、
Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換アルキルまたはシクロアルキルであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1または2である。
【0032】
式IIおよび副次式IIa〜IIgの化合物は、DE19705450A1に開示されており、その全開示を参考文献として本出願に組み込む。したがって、それぞれの式IIおよび副次式IIa〜IIgの置換基は、DE19705450A1においてそれぞれ2ページ3〜43行および5ページ58行〜7ページ30行に開示されているそれぞれの式Iおよび副次式Ia〜Igの置換基についての定義と同様の意味を有する。置換基の定義は、DE19705450A1の4ページ35行〜5ページ56行に示されている。
【0033】
本発明の方法では、以下のαβおよび/またはαβ阻害薬のうち1種類を使用することが特に好ましい。
【0034】
(2S)−2−[(R)−カンファー−10−スルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−(3−グアニジノ−プロピル)−(2R)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
(2S)−2−ベンジルオキシカルボキシアミド−3−(2−グアニジノメチル−1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)プロピオン酸、
(2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−[3,4−ジヒドロ−2−(2−グアニジノ−2−オキソエチル)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
(2S)−2−ベンジルオキシカルボキシアミド−3−(2−グアニジノアセトアミドメチル−1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)プロピオン酸、
(2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)−カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
(2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)−カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
(2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[2−(2−イミノ−4−オキソイミダゾリジン−5−イル)エチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
(2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイルメチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
(2S)−2−[(R)−カンファースルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
および生理学的に許容されるそれらの塩。
【0035】
最も好ましいものは、
(2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイル−エチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸および
(2S)−2−[(R)−カンファースルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸である。
【0036】
本発明の方法のさらに好ましい一実施形態では、眼の疾患を予防しまたは治療するための方法で、使用するαβおよび/またはαβ阻害薬は、式IIIの化合物ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物である。
【0037】
【化12】
Figure 2004516254
(式中、
は、CHOR10、COOR10、CONHR10、CON(R12であり、Rは、R10、CO−R10、CO−R、COOR、COOR10、SO、SO10、CONHR、CON(R、CONHR10またはCON(R12であり、
は、H、Hal、NHR10、N(R12、NH−アシル、−O−アシル、CN、NO、OR10、SR10、SO10、SO10、COOR10、CONHR、CON(R、CONHR10またはCON(R12であり、
は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
は、NH、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり(ここで、一級アミノ基には従来型のアミノ保護基が付いているか、R10、CO−R10、COOR10、またはSO10またはR−NH−により一置換、二置換、または三置換されてもよい。)、
は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
、Rは、互いに各々独立に存在しないか、またはHであり、
およびRは一緒に、単結合でもあり、
Zは、存在しないか、O、S、NH、NR、C(=O)、CONH、NHCO、C(=S)NH、NHC(=S)、C(=S)、SONH、NHSOまたはCA=CA’であり、
は、H、Hal、OR11、NH、NHR12、N(R12、NHアシル、Oアシル、CN、NO、SR11、SOR12、SO12またはSOHであり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
11は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
12は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
Aは、Hまたは無置換またはRにより一置換、二置換、または三置換されていて、1、2または3個のメチレン基がN、Oおよび/またはSで置き換えられていてもよい、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたは3〜15個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
Arは、0、1、2、3または4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Aおよび/またはRにより一置換、二置換、または三置換されている単核または二核の芳香族環系であり、
Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
m、nは、互いに各々独立に0、1、2、3または4である。)
本発明の方法のこの実施形態では、特に好ましいαβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IIIaからIIInで表すことができ、副次式IIIaからIIInは、その他の点では式IIIに対応するが、
IIIa)では、
は、Hであり、
IIIb)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
IIIc)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
IIId)では、
mは、0であり、
IIIe)では
mは、0であり、
は、Hであり、
IIIf)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
mは、0であり、
IIIg)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
mは、0であり、
IIIh)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
Aは、Hまたは1〜15個の炭素原子を有する無置換のアルキルまたは3〜15個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
Arは、フェニルまたはナフチルであり、
mは、0であり、
IIIi)では、
は、1から4個のN原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
IIIj)では、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
mは、0であり、
は、1から4個のN原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
IIIk)では、
Zは、存在せず、
IIIl)では、
Zは、存在せず、
は、Hであり、
IIIm)では、
Zは、存在せず、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
IIIn)では、
Zは、存在せず、
は、Hであり、
は、Hであり、
は、COOR10またはSO10であり、
10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
は、1から4個のN原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
Aは、Hまたは1〜6個の炭素原子を有する無置換アルキルであり、
Arは、フェニルまたはナフチルであり、
mは、0である。
【0038】
式IIIおよび副次式IIIa〜IIInの化合物は、WO00/26212A1に開示されており、その全開示を参考文献として本出願に組み込む。したがって、それぞれの式IIIおよび副次式IIIa〜IIInの置換基の意味は、WO00/26212A1においてそれぞれ1ページ5行〜2ページ31行および13ページ20行〜15ページ6行に開示されているそれぞれの式Iおよび副次式Ia〜Inの置換基についての定義と同様の意味を有する。置換基の定義は、WO00/26212A1の8ページ18行〜13ページ10行に示されている。
【0039】
本発明の方法では、以下のαβおよび/またはαβ阻害薬のうち1種類を使用することが特に好ましい。
【0040】
(2S)−3−[2−(3−アミノプロピル)−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル]−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)−プロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソクロマン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(1H−ベンゾイミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−ブチルスルホンアミドプロピオン酸、
(2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホンアミドプロピオン酸、
ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物。
【0041】
最も好ましいものは、
(2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−ブチルスルホンアミドプロピオン酸、および
(2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホンアミドプロピオン酸である。
【0042】
本発明の方法のさらに好ましい一実施形態では、眼の疾患を予防しおよび/または治療するための方法で使用するαβおよび/またはαβ阻害薬として特に好ましいものは、式IVの化合物ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物である。
【0043】
【化13】
Figure 2004516254
(式中、
AおよびBは、互いに各々独立に、O、S、NH、NR、CO、CONH、NHCOまたは直接の結合であり、
Xは、無置換またはRまたははRにより一置換された、1〜2個の炭素原子を有するアルキレンまたは直接結合であり、
は、H、Zまたは−(CH−Arであり、
は、H、Rまたは−C(O)Zであり、
は、NHR、−NR−C(=NR)−NHR、−C(=NR)−NHR、−NR−C(=NR)−NHR、−C(=NR)−NHRまたはHetであり、
またはRは、互いに各々独立に、H、オキソ、R、−(CH−Ar、−C(O)−(CH−Ar、−C(O)−(CH−R、−C(O)−(CH−Het、Het、NHR、NHAr、NH−Het、OR、OAr、ORまたはO−Hetであり、
は、H、−C(O)R、−C(O)−Ar、R、COOR、COO−(CH−Ar、SO−Ar、SOまたはSO−Hetであり、
は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたは1〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
は、Hal、NO、CN、Z、−(CH−Ar、COOR、OR、CF、OCF、SO、NHR、N(R、NH−C(O)R、NHCOORまたはC(O)Rであり、
は、CNまたはNOであり、
Zは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
Arは、無置換またはRにより置換されたアリールであり、
Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
Hetは、5〜10個の原子を有し、1または2個のN原子および/または1または2個のSまたはO原子を含み、その複素環系がRにより一置換または二置換されてもよい、不飽和、部分的飽和または完全飽和の単環式または二環式複素環式環系であり、
Hetは、1〜4個の窒素原子を有し、無置換またはHal、R、OR、CN、NHZまたはNOにより一置換または二置換されてもよい、単環式または二環式芳香族複素環式環系であり、
nは、0、1または2であり、
mは、0、1、2、3、4、5または6であり、
oは、0、1または2である。)
本発明の方法のこの実施形態では、特に好ましいαβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IVaからIViで表すことができ、副次式IVaからIViは、その他の点では式IVに対応するが、
IVa)では、
Xは、直接結合であり、
【0044】
【化14】
Figure 2004516254
IVb)では、
Xは、直接結合であり、
は、Hであり、
は、Hであり、そして
は、Arであり、
【0045】
【化15】
Figure 2004516254
IVc)では、
Xは、直接結合であり、
は、Hであり、
は、ArまたはHetであり、そして
IVd)では、
Xは、直接結合であり、
は、Hであり、
Bは、Oであり、
Aは、NHであり、
nは、0であり、
mは、3または4であり、そして
は、Hetであり、
は、Arであり、
【0046】
【化16】
Figure 2004516254
IVe)では、
Xは、直接結合であり、
は、Hであり、
Bは、Oであり、
Aは、NHであり、
nは、0であり、
mは、3または4であり、そして
は、Hetであり、
【0047】
【化17】
Figure 2004516254
IVf)では、
Xは、無置換またはArにより置換されたメチレンであり、
は、Hであり、
は、HまたはArであり、そして
は、オキソであり、
【0048】
【化18】
Figure 2004516254
IVg)では、
Xは、メチレンであり、
【0049】
【化19】
Figure 2004516254
IVh)では、
Xは、メチレンであり、
は、HまたはArであり、
は、HまたはArであり、
は、Hであり、
IVi)では、
Xは、メチレンであり、
は、HまたはArであり、
は、HまたはArであり、
Bは、Oであり、
Aは、NHであり、
nは、0であり、
mは、3または4であり、
は、Hetであり、そして
は、Hである。)
【0050】
【化20】
Figure 2004516254
本発明の方法で使用する式IVの特に好ましいαβおよび/またはαβ阻害薬は、
3−フェニル−3−{6−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
3−フェニル−3−{6−[4−(ピリジン−2−イルアミノ)−ブトキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
3−フェニル−3−{5−[4−(ピリジン−2−イルアミノ)−ブトキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
3−フェニル−3−{5−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
3−フェニル−3−[6−(ピリジン−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸、
3−フェニル−3−[6−(ベンゾイミダゾール−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸または
3−フェニル−3−[6−(イミダゾール−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸
ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物である。
【0051】
本発明の方法で使用する式IVの最も好ましいαβおよび/またはαβ阻害薬は、
3−フェニル−3−{6−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸である。
【0052】
この化合物ならびに式IVおよび副次式IVa〜IViの化合物は、同時係属のドイツ特許出願番号10006139.7に開示されており、その全開示を参考文献として本出願に組み込む。したがって、式IVおよび副次式IVa〜IViの置換基は、ドイツ特許出願番号10006139.7においてそれぞれ1ページ3行〜2ページ13行および17ページ4行〜20ページ9行に開示されているそれぞれの式Iおよび副次式Ia〜Iiの置換基についての定義と同様の意味を有する。置換基の定義は、ドイツ特許出願番号10006139.7の9ページ6行〜16ページ28行に示されている。
【0053】
眼疾患を治療する方法で用いるための前述の化合物の具体的な適合性は、いくつかの代表的化合物について実験的に裏付けられた。
【0054】
化合物を強膜内投与した後の血管新生の阻害は、血管新生の刺激と、続くαβおよび/またはαβ阻害薬の強膜内投与後に眼における血管新生を定量することによって立証することができる。αβおよび/またはαβ阻害薬の血管新生に対する阻害効果を立証するのに適しているモデルの一つは、例えばMolecular、Cellular、and Clinical Aspects of Angiogenesis、Maragoudakis E.(編)、Plenum Press、New York、241ff.(1996)にShaffer R.W.らによって記載されているウサギの角膜マイクロポケット(micropocket)モデルである。このモデルでは、例えば線維芽細胞増殖因子(FGF)または血管内皮増殖因子(VEGF)のような血管新生を刺激するサイトカインを含有するハイドロン(Hydron)ペレットを角膜中に埋め込むことによって血管新生を刺激する。埋め込んだ後、試験する活性化合物を傍輪部(paralimbal)強膜内注入によって投与する。血管新生に対する効果は、所定の時間後に顕微鏡を用いる目視検査、撮影法および写真の、コンピュータを利用した定量によって測定する。
【0055】
サイトカイン誘発の血管新生の適用に代わるものとして、例えば、Murata T.ら(IOVS、41、2309ff.(2000))によって記載されているように、レーザー光凝固術によっても血管新生の誘導を行うことができる。
【0056】
本発明の別の目的は、血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しかつ治療するための方法あって、眼の血管新生を阻害するのに十分な治療上有効な量のαβおよび/またはαβ阻害薬を含む組成物を前記患者の眼の強膜層内中に注入することを含む方法に適した組成物を提供することである。
【0057】
眼の強膜層中への化合物の投与に用いられる製剤は、強膜層中への注入に適した直径の小さなカニューレを介する注入によって強膜中に投与するのに適したいかなる形態であってもよい。注入用投与形態の例は溶液、懸濁液またはコロイド性の懸濁液である。強膜は薄い無血管性の層で、脊椎動物の眼の大部分を取り囲んでいる極めて規則正しいコラーゲンの網状組織で構成されている。強膜は無血管性であるため、注入された材料が眼から速やかに除去も消失もしない天然の貯蔵所として強膜を利用することができる。
【0058】
投与形態により、活性化合物は即時放出または持続放出の態様で遊離する。注入回数をさらに減らすことができるため、持続放出製剤が好ましい。
【0059】
持続放出の動態を達成するための1つの可能性は、活性化合物をナノ粒子に包埋するかカプセル化することである。ナノ粒子は、粉末として、付加的賦形剤との粉末混合物として、または懸濁剤として投与することができる。ナノ粒子のコロイド性懸濁剤は、直径の小さなカニューレを通して容易に投与できるため好ましい。
【0060】
ナノ粒子は、直径が約5nmから約1000nmまでの粒子である。以下に使用する用語「ナノ粒子」は、活性化合物が分散されるポリマーマトリックスによって形成される粒子、別名「ナノスフェア(nanosphere)」を意味し、活性化合物を含有し、高分子膜によって取り囲まれた核で構成されているナノ粒子、別名「ナノカプセル(nanocapsule)」も意味する。眼の強膜中に投与するためには、ナノ粒子は約50nmから約500nmまでの、特に約100nmから約200nmまでの直径を有することが好ましい。
【0061】
ナノ粒子は、分散したモノマーのin situにおける重合または予備形成ポリマーを用いて調製することができる。in situにおいて調製されたポリマーは生分解性でなくおよび/または毒物学的に深刻な副生物を含むことが多いため、予備形成ポリマーからのナノ粒子が好ましい。予備形成ポリマーからのナノ粒子は、様々な技法、すなわちエマルジョン蒸発、溶媒置換、塩析により、および乳化拡散により調製することができる。
【0062】
エマルジョン蒸発は、予備形成ポリマーからナノ粒子を調製するための古典的技法である。この技法によれば、ポリマーおよび活性化合物を水と混合しない有機溶媒に溶かし、これを水溶液中で乳化する。次いで、粗製のエマルジョンを超音波装置などの高エネルギー源に曝露するか、高圧ホモジナイザーまたはミクロフルイダイザーを通過させて粒径を小さくする。次いで、熱および/または真空により有機溶媒を除去すると、直径が約100nm〜約300nmのナノ粒子が形成される。水に対する不溶性、良好な可溶化特性、容易な乳化および高い揮発性のために通常、有機溶媒として塩化メチレンおよびクロロホルムが使用される。しかしながら、これらの溶媒は、それらの生理学的耐用性の点から見て重大な意味を持つ。さらに、粒径を小さくするために必要な高せん断力はポリマーおよび/または活性化合物の損傷につながることがある。
【0063】
溶媒置換法は、EP0274961A1に初めて記載された。この方法では、活性化合物およびポリマーを、すべての割合で水と混合する有機溶媒に溶かす。この溶液を、緩やかに撹拌しながら安定剤を含有する水溶液中に導入すると、ナノ粒子が自然に生成する。好適な有機溶媒および安定剤の例は、それぞれアセトンまたはエタノール、およびポリビニルアルコールである。有利には、塩素化溶媒およびせん断応力を回避することができる。ナノ粒子の生成機構は、溶媒置換中に発生する界面乱流により説明されている(Fessi H.ら、Int.J.Pharm.55(1989)R1〜R4)。最近、活性化合物およびポリマーを含有する有機溶媒を撹拌せずに水溶液中に導入する溶媒置換技法がWO97/03657A1によって開示された。
【0064】
塩析技法は、WO88/08011A1に初めて記載された。この技法では、水に不溶のポリマーおよび活性化合物の水溶性有機溶媒、特にアセトン溶液を、コロイド安定剤および塩析剤を含有する濃縮した水性の粘稠な溶液またはゲルと混合する。得られる水中油エマルジョンに、水相中に拡散するのに十分な量の水を加え、水相中への有機溶媒の速やかな拡散を誘発すると、界面乱流およびナノ粒子の生成につながる。続いて、ナノ粒子の懸濁液中に残っている有機溶媒および塩析剤を、水で繰り返し洗浄することにより除去する。あるいは、溶媒および塩析剤をクロスフロー濾過によって除去することができる。
【0065】
乳化拡散法では、水が飽和した部分的に水溶性の有機溶媒にポリマーを溶かす。この溶液を、安定剤を含有する水溶液と混合すると、水中油エマルジョンが得られる。このエマルジョンに水を加え、ナノ粒子の生成に伴う水性の外相中に溶媒を拡散させる。粒子の生成中に、各エマルジョン小滴がいくつかのナノ粒子となる。この現象は界面乱流によって引き起こされる流動効果によって十分説明することができないため、粗製エマルジョンの小滴からの有機溶媒の拡散が活性化合物およびポリマー相の分子を運んで過飽和の局所領域をもたらし、そこからナノ粒子の形態でポリマーが凝集すると考えられている(Quintanar−Guerrero D.らColloid.Polym.Sci.275(1997)640〜647)。有利には、プロピレンカーボネートまたは酢酸エチルのような薬剤として許容される溶媒を有機溶媒として使用することができる。
【0066】
前述の方法により、様々なタイプのポリマーでナノ粒子を作成することができる。本発明の方法における使用、すなわち眼の強膜中への製剤の注入を含む方法の場合には、生体適合性ポリマーから作成したナノ粒子が好ましい。用語「生体適合性の」は、生体環境に導入された後に生体環境に対して深刻な影響を有しない材料を指す。生体適合性ポリマーから、生分解性でもあるポリマーが特に好ましい。用語「生分解性の」は、生体環境に導入された後により小さな分子に酵素的または化学的に分解され、その後に除去されうる材料を指す。
【0067】
生分解性ポリマーは当業者によく知られている。その例は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、乳酸とグリコール酸のコポリマー(PLGA)、乳酸とカプロラクトンのコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸などのヒドロキシカルボン酸からのポリエステル、およびポリ(オルト)エステル、ポリウレタン、ポリアンヒドリド、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、アルギン酸、デキストランおよびセルロースを含む他の多糖類、コラーゲンおよびアルブミンなどの天然ポリマーである。
【0068】
リポソームは、容易に注入可能な別の薬物送達系である。したがって、本発明の方法では、リポソーム送達系の形態で活性化合物を眼の強膜中に投与することもできる。リポソームは当業者によく知られている。リポソームは、コレステロール、ホスファチジルコリンのステアリルアミンなどの様々なリン脂質から作成することができる。本発明の方法に有用なリポソームは、小さな単層ベシクル、大きな単層ベシクルおよび多重膜ベシクルを含むがそれらに限定されないすべてのタイプのリポソームを包含する。
【0069】
(実施例)
αβおよび/またはαβ阻害薬の強膜内投与の効果は、Shaffer R.W.(上記参照)によって記載されているウサギの角膜マイクロポケットモデルで調べた。αβおよび/またはαβ阻害薬の一例として、(2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイルエチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸を実験に用いた。血管新生の誘導のためには塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を含有するハイドロンペレットを用いた。bFGF含有インプラントの調製は、表面に穴を開けられた5mmの芯を有する特別調製したテフロンペグ中でハイドロン[ポリ(ヒドロキシエチル)メタクリレート]を成形することにより行った。成形材料約12μlを各ペグに入れて無菌フード内で一夜重合させ、次いで紫外線照射により滅菌した。
【0070】
実験は12匹の動物からなり、動物の各眼において、ウサギの角膜の中央支質(mid stroma)内で外科的に作製した「ポケット」中に1個のペレットを埋め込んだ。外科手術は、ビームスプリッタおよび個々の角膜を写真に記録するためのカメラを備えたWildM691型手術用顕微鏡を用い、無菌技法の下で行った。A69Beaverブレードを用い、角膜厚の半分の深さまで3mm×5mmの「ポケット」を作製した。スパーテルを用いて支質を末梢から切開し、角膜輪部の周辺に2mmの余裕をとってペレットを埋め込んだ。bFGF含有ハイドロンペレットを埋め込んだら直ぐに、傍輪部強膜内注入により、リン酸緩衝食塩水(PBS)に溶かした(2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイルエチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸2.0mg/mlからなる薬液100μlを12匹の動物のうち6匹の各眼に投与した。比較のため、PBSのみを用い、他の6匹の動物でも同一の手順を行った。埋め込み後、眼の写真を撮り、所定の間隔後に血管新生の面積を測定した。埋め込みから5日および7日後に得られた結果を表1および2に示す。
【0071】
【表1】
Figure 2004516254
埋め込み5日後には、PBSのみを投与された動物群に比べると、薬液を投与された動物群では血管新生が56.5%(p< .01)阻害された。
【0072】
【表2】
Figure 2004516254
埋め込み7日後には、PBSのみを投与された動物群に比べると、薬液を投与された動物群では血管新生が52.3%(p< .01)阻害された。
【0073】
得られた結果は、本発明の有利な効果を明らかに証明している。αβおよび/またはαβ阻害薬を単回のみで投与し、薬物製剤が溶液のみであったにもかかわらず、血管新生の強力な阻害が何日にもわたって行われた。

Claims (46)

  1. 眼において血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しおよび/または治療するための薬物を調製するためのαβおよび/またはαβ阻害薬の使用であって、網膜組織の上にある強膜の外面の位置を通して前記患者の眼の強膜層中に薬物を注入する使用。
  2. αβおよび/またはαβ阻害薬がRGD含有ポリペプチドである請求項1に記載の使用。
  3. 前記ポリペプチドが式Iの化合物であり、生理学的に許容されるそれらの塩でもある請求項2に記載の使用。
    シクロ−(Arg−Gly−Asp−D−(A)E) I
    (式中、
    Dは、D−Phe、Phe、D−Trp、Trp、D−Tyr、Tyr、D−homoPhe、homoPhe、D−Nal、Nal、D−Phg、Phgまたは4−Hal−Phe(DまたはL体)であり、
    Eは、Val、Gly、Ala、Leu、IleまたはNleであり、
    Aは、1〜18個の炭素原子を有するアルキルであり、
    nは、0または1である。)
  4. 前記ポリペプチドが、その他の点では式Iに対応するが、
    Dが、D−Pheであり
    Eが、Gly、Ala、Val、Leu、IleまたはNleである
    副次式Iaによって表される化合物である請求項2に記載の使用。
  5. 前記ポリペプチドがシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−Val)である請求項2に記載の使用。
  6. 前記ポリペプチドがシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMeVal)である請求項2に記載の使用。
  7. 前記の治療上有効な量が約0.5μgから5mgである請求項2に記載の使用。
  8. 前記眼疾患が糖尿病性網膜症である請求項2に記載の使用。
  9. 前記眼疾患が黄斑変性症である請求項2に記載の使用。
  10. 前記眼疾患が近視である請求項2に記載の使用。
  11. 前記眼疾患が眼のヒストプラスマ症である請求項2に記載の使用。
  12. αβおよび/またはαβ阻害薬が式IIの化合物または生理学的に許容されるその塩である請求項1に記載の使用。
    Figure 2004516254
    (式中、
    は、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキルまたはベンジルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR、COOR10、SOまたはSO10であり、
    は、H、Hal、OA、NHR10、N(R10、−NH−アシル、−O−アシル、CN、NO、OR10、SR10、RまたはCONHR10であり、
    は、H、=O、=S、C〜C−アルキルまたはアシルであり、
    は、NH、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、ここで、一級アミノ基には従来型のアミノ保護基が付いているか、R10、CO−R10、COOR10、またはSO10、またはRによる一置換、二置換、または三置換であってもよく、
    、Rは、互いに各々独立に、存在しないかまたはHであり、
    およびRは一緒に、単結合でもあり、
    X、Yは、互いに各々独立に、=N−、−N−、O、S、−CH−または=C−であるが、ただし2つの定義X、Yのうち少なくとも1つは=N−、−N−、OまたはSであり、
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、O、S、NR、C(=O)、CONH、NHCO、C(=S)NH、NHC(=S)、C(=S)、SONH、NHSOまたはCA=CA’であり、
    は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、または三置換であってもよい単核または二核複素環であり、
    は、H、Hal、OA、NHA、NAA’、NHアシル、Oアシル、CN、NO、SA、SOA、SOA、SOArまたはSOHであり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキルであり、
    11は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    A、A’は、互いに各々独立に、Hかまたは無置換またはRによる一置換、二置換、または三置換のアルキルまたはシクロアルキルであって、その各々は1〜15個の炭素原子を有し、1、2または3個のメチレン基はN、Oおよび/またはSで置き換えられていてもよく、
    Arは、無置換かまたはAおよび/またはRによる一置換、二置換、または三置換の0、1、2、3または4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単核または二核の芳香族環系であり、
    Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1、2、3または4である。)
  13. αβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IIaからIIgの化合物からなる群から選択される請求項12に記載の使用。
    但し副次式IIaからIIgは、その他の点では式IIに対応するが、
    IIa)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    10は、H、Aまたはベンジルであり、
    11は、Hであり、
    Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換のアルキルまたはシクロアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IIb)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、Rであり
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    は、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、または三置換であってもよい1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、単核または二核の複素環であり、
    10は、H、Aまたはベンジルであり、
    11は、Hであり、
    Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換のアルキルまたはシクロアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IIc)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    Aは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    10は、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
    11は、Hであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IId)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、Rであり
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、単核または二核の複素環であり、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、もしくは三置換であってもよく、
    10は、H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
    11は、Hであり、
    Aは、1〜6個の炭素原子を有する無置換のアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IIe)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、Rであり
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    は、1H−イミダゾル−2−イル、チアゾル−2−イル、1H−ベンゾイミダゾル−2−イル、2H−ピラゾル−2−イル、1H−テトラゾル−5−イル、2−イミノ−イミダゾリジン−4−オン−5−イル、1−A−1,5,−ジヒドロ−イミダゾル−4−オン−2−イル、ピリミジン−2−イルまたは1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルであり、
    10は、H、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、カンファー−10−イルまたはベンジルであり、
    11は、Hであり、
    Aは、1〜6個の炭素原子を有する無置換のアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IIf)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    10は、Arであり、
    11は、Hであり、
    Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換のアルキルまたはシクロアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2であり、
    IIg)では、
    は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、R10、CO−R10、COOR10またはSO10であり、
    は、Hであり、
    は、Hまたは=Oであり、
    は、Rであり
    W、Zは、互いに各々独立に、存在しないか、C(=O)、NH、CONHまたはNHCOであり、
    Xは、−NH−、Oまたは−CH−であり、
    Yは、NHまたはOであり、
    は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、単核または二核の複素環であり、無置換または、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、または三置換であってもよく、
    10は、Arであり、R11は、Hであり、
    Aは、1〜15個の炭素原子を有する無置換のアルキルまたはシクロアルキルであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1または2である。
  14. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    (2S)−2−[(R)−カンファー−10−スルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−(3−グアニジノ−プロピル)−(2R)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
    (2S)−2−ベンジルオキシカルボキシアミド−3−(2−グアニジノメチル−1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)プロピオン酸、
    (2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−[3,4−ジヒドロ−2−(2−グアニジノ−2−オキソエチル)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
    (2S)−2−ベンジルオキシカルボキシアミド−3−(2−グアニジノアセトアミドメチル−1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)プロピオン酸、
    (2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)−カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
    (2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)−カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
    (2S)−2−第三−ブチルオキシカルボキシアミド−3−{3,4−ジヒドロ−2−[2−(2−イミノ−4−オキソイミダゾリジン−5−イル)エチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
    (2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイルメチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸、
    (2S)−2−[(R)−カンファースルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸、
    および生理学的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される化合物である請求項12に記載の使用。
  15. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    (2S)−2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボキシアミド)−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−イミダゾリル)カルバモイルエチル]−(2S)−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル}プロピオン酸または
    (2S)−2−[(R)−カンファースルホンアミド]−3−{3,4−ジヒドロ−2−[N−(2−ベンゾイミダゾリル)カルバモイルメチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン−3−オン−6−イル)プロピオン酸である請求項12に記載の使用。
  16. 前記量が約0.5μgから5mgである請求項12に記載の使用。
  17. 前記眼疾患が糖尿病性網膜症である請求項12に記載の使用。
  18. 前記眼疾患が黄斑変性症である請求項12に記載の使用。
  19. 前記眼疾患が近視である請求項12に記載の使用。
  20. 前記眼疾患が眼のヒストプラスマ症である請求項12に記載の使用。
  21. αβおよび/またはαβ阻害薬が式IIIの化合物および生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物である請求項1に記載の使用。
    Figure 2004516254
    (式中、
    は、CHOR10、COOR10、CONHR10、CON(R12であり、
    は、R10、CO−R10、CO−R、COOR、COOR10、SO、SO10、CONHR、CON(R、CONHR10またはCON(R12であり、
    は、H、Hal、NHR10、N(R12、NH−アシル、−O−アシル、CN、NO、OR10、SR10、SO10、SO10、COOR10、CONHR、CON(R、CONHR10またはCON(R12であり、
    は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    は、NH、HN−C(=NH)またはHN−C(=NH)−NHであり、ここで、一級アミノ基には従来型のアミノ保護基が付いているか、R10、CO−R10、COOR10、またはSO10、またはR−NH−による一置換、二置換、または三置換であってもよい。)、
    は、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、単核または二核の複素環であり、無置換かまたは、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHもしくは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよく、
    、Rは、互いに各々独立に、存在しないか、またはHであり、
    およびRは一緒に単結合でもあり、
    Zは、存在しないか、O、S、NH、NR、C(=O)、CONH、NHCO、C(=S)NH、NHC(=S)、C(=S)、SONH、NHSOまたはCA=CA’であり、
    は、H、Hal、OR11、NH、NHR12、N(R12、NHアシル、Oアシル、CN、NO、SR11、SOR12、SO12またはSOHであり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    11は、Hまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    12は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    Aは、Hまたは無置換かまたはRによる一置換、二置換、または三置換された、1〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくは3〜15個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、その中の1、2または3個のメチレン基がN、Oおよび/またはSで置き換えられていてもよく、
    Arは、0、1、2、3または4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、無置換かまたは、Aおよび/またはRによる一置換、二置換、または三置換の単核または二核の芳香族環系であり、
    Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
    m、nは、互いに各々独立に0、1、2、3または4である。)
  22. αβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IIIaからIIInまでの化合物からなる群から選択される請求項21に記載の使用。
    但し副次式IIIaからIIInは、その他の点では式IIIに対応するが、
    IIIa)では、
    は、Hであり、
    IIIb)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    IIIc)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    IIId)では、
    mは、0であり、
    IIIe)では
    mは、0であり、
    は、Hであり、
    IIIf)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    mは、0であり、
    IIIg)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    mは、0であり、
    IIIh)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    Aは、Hまたは1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたは3〜15個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
    Arは、フェニルまたはナフチルであり、
    mは、0であり、
    IIIi)では、
    は、1から4個のN原子を有し、無置換かまたは、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよい単核または二核の複素環であり、
    IIIj)では、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    mは、0であり、
    は、1から4個のN原子を有する単核または二核の複素環であり、無置換かまたは、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oによる一置換、二置換、もしくは三置換されてもよく、
    IIIk)では、
    Zは、存在せず、
    IIIl)では、
    Zは、存在せず、
    は、Hであり、
    IIIm)では、
    Zは、存在せず、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    IIIn)では、
    Zは、存在せず、
    は、Hであり、
    は、Hであり、
    は、COOR10またはSO10であり、
    10は、H、A、Arまたは7〜14個の炭素原子を有するアラルキレンであり、
    は、1から4個のN原子を有する、単核または二核の複素環であり、無置換かまたは、Hal、A、−CO−A、OH、CN、COOH、COOA、CONH、NO、=NHまたは=Oにより一置換、二置換、または三置換されてもよく、
    Aは、Hまたは1〜6個の炭素原子を有する無置換のアルキルであり、
    Arは、フェニルまたはナフチルであり、
    mは、0である。
  23. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    (2S)−3−[2−(3−アミノプロピル)−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル]−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)−プロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソクロマン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(1H−ベンゾイミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,2−ジメチルプロポキシカルボキシアミド)プロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−ブチルスルホンアミドプロピオン酸、
    (2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホンアミドプロピオン酸、
    ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される化合物である請求項21に記載の使用。
  24. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    (2S)−3−{2−[3−(1H−イミダゾル−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−ブチルスルホンアミドプロピオン酸および
    (2S)−3−{2−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル]−4−オキソ−4H−クロメン−6−イル}−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホンアミドプロピオン酸からなる群から選択される化合物である請求項21に記載の使用。
  25. 前記量が約0.5μgから5mgである請求項21に記載の使用。
  26. 前記眼疾患が糖尿病性網膜症である請求項21に記載の使用。
  27. 前記眼疾患が黄斑変性症である請求項21に記載の使用。
  28. 前記眼疾患が近視である請求項21に記載の使用。
  29. 前記眼疾患が眼のヒストプラスマ症である請求項21に記載の使用。
  30. αβおよび/またはαβ阻害薬が式IVの化合物ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物である請求項1に記載の使用。
    Figure 2004516254
    (式中、
    AおよびBは、互いに各々独立に、O、S、NH、NR、CO、CONH、NHCOまたは直接の結合であり、
    Xは、無置換かまたはRまたはRにより一置換された、1〜2個の炭素原子を有するアルキレン、または直接結合であり、
    は、H、Zまたは−(CH−Arであり、
    は、H、Rまたは−C(O)Zであり、
    は、NHR、−NR−C(=NR)−NHR、−C(=NR)−NHR、−NR−C(=NR)−NHR、−C(=NR)−NHRまたはHetであり、
    またはRは、互いに各々独立に、H、オキソ、R、−(CH−Ar、−C(O)−(CH−Ar、−C(O)−(CH−R、−C(O)−(CH−Het、Het、NHR、NHAr、NH−Het、OR、OAr、ORまたはO−Hetであり、
    は、H、−C(O)R、−C(O)−Ar、R、COOR、COO−(CH−Ar、SO−Ar、SOまたはSO−Hetであり、
    は、1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたは1〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
    は、Hal、NO、CN、Z、−(CH−Ar、COOR、OR、CF、OCF、SO、NHR、N(R、NH−C(O)R、NHCOORまたはC(O)Rであり、
    は、CNまたはNOであり、
    Zは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
    Arは、無置換またはRにより置換されたアリールであり、
    Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
    Hetは、5〜10個の原子を有し、1または2個のN原子および/または1または2個のSまたはO原子を含み、その複素環系がRにより一置換または二置換されてもよい、不飽和、部分的飽和または完全飽和の単環式もしくは二環式複素環式環系であり、
    Hetは、1〜4個の窒素原子を有し、無置換かまたはHal、R、OR、CN、NHZまたはNOにより一置換または二置換されてもよい、単環式または二環式芳香族複素環式環系であり、
    nは、0、1または2であり、
    mは、0、1、2、3、4、5または6であり、
    oは、0、1または2である。)
  31. αβおよび/またはαβ阻害薬が、副次式IVaからIViまでの化合物からなる群から選択される請求項30に記載の使用。
    (副次式IVaからIViは、その他の点では式IVに対応するが、
    IVa)では、
    Xは、直接結合であり、
    Figure 2004516254
    IVb)では、
    Xは、直接結合であり、
    は、Hであり、
    は、Hであり、
    は、Arであり、
    Figure 2004516254
    IVc)では、
    Xは、直接結合であり、
    は、Hであり、
    は、ArまたはHetであり、
    IVd)では、
    Xは、直接結合であり、
    は、Hであり、
    Bは、Oであり、
    Aは、NHであり、
    nは、0であり、
    mは、3または4であり、
    は、Hetであり、
    は、Arであり、
    Figure 2004516254
    IVe)では、
    Xは、直接結合であり、
    は、Hであり、
    Bは、Oであり、
    Aは、NHであり、
    nは、0であり、
    mは、3または4であり、
    は、Hetであり、
    Figure 2004516254
    IVf)では、
    Xは、無置換またはArにより置換されたメチレンであり、
    は、Hであり、
    は、HまたはArであり、
    は、オキソであり、
    Figure 2004516254
    IVg)では、
    Xは、メチレンであり、
    Figure 2004516254
    IVh)では、
    Xは、メチレンであり、
    は、HまたはArであり、
    は、HまたはArであり、
    は、Hであり、
    IVi)では、
    Xは、メチレンであり、
    は、HまたはArであり、
    は、HまたはArであり、
    Bは、Oであり、
    Aは、NHであり、
    nは、0であり、
    mは、3または4であり、
    は、Hetであり
    は、Hである。)
    Figure 2004516254
  32. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    3−フェニル−3−{6−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
    3−フェニル−3−{6−[4−(ピリジン−2−イルアミノ)−ブトキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
    3−フェニル−3−{5−[4−(ピリジン−2−イルアミノ)−ブトキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
    3−フェニル−3−{5−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸、
    3−フェニル−3−[6−(ピリジン−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸、
    3−フェニル−3−[6−(ベンゾイミダゾール−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸または
    3−フェニル−3−[6−(イミダゾール−2−イル−アミドカルボキシメトキシ)−インドール−3−イル]−プロピオン酸
    ならびに生理学的に許容されるそれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される化合物である請求項30に記載の使用。
  33. αβおよび/またはαβ阻害薬が、
    3−フェニル−3−{6−[3−(ピリジン−2−イルアミノ)−プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−プロピオン酸である請求項30に記載の使用。
  34. 前記量が約0.5μgから5mgである請求項30に記載の使用。
  35. 前記眼疾患が糖尿病性網膜症である請求項30に記載の使用。
  36. 前記眼疾患が黄斑変性症である請求項30に記載の使用。
  37. 前記眼疾患が近視である請求項30に記載の使用。
  38. 前記眼疾患が眼のヒストプラスマ症である請求項30に記載の使用。
  39. 眼において血管新生に伴う患者の眼の疾患を予防しおよび/または治療するための薬物を調製するためのαβおよび/またはαβ阻害薬の使用であって、薬物が、血管新生を阻害するのに十分な治療上有効な量のαβおよび/またはαβ阻害薬を含むナノ粒子を含み、網膜組織の上にある強膜の外面の位置を通して前記患者の眼の強膜層中に注入される使用。
  40. ナノ粒子が生体適合性ポリマーを含むことを特徴とする請求項39に記載の使用。
  41. ナノ粒子が生分解性ポリマーを含むことを特徴とする請求項39に記載の使用。
  42. ポリマーが、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、乳酸とグリコール酸のコポリマー(PLGA)、乳酸とカプロラクトンのコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ(オルト)エステル、ポリウレタン、ポリアンヒドリド、ポリアセタール、ポリジヒドロピランまたはポリシアノアクリレートであることを特徴とする請求項41に記載の使用。
  43. 組成物が、ナノ粒子が分散され、それによってコロイド性懸濁液を形成する液体媒体を含むことを特徴とする請求項39に記載の使用。
  44. ナノ粒子が約10nmから約500nmまでの直径を有することを特徴とする請求項39に記載の使用。
  45. ナノ粒子が約100nmから約200nmまでの直径を有することを特徴とする請求項39に記載の使用。
  46. ナノ粒子が溶媒置換法によって調製されたことを特徴とする請求項39に記載の使用。
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