JP2004515087A - 開ループ測定を用いて閉ループ電力を適応制御するための方法と装置 - Google Patents

開ループ測定を用いて閉ループ電力を適応制御するための方法と装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】通信システム(100)内の第1局(120)から第2局(124)に送信される第1信号(410)に関連するパラメータを制御する方法および装置は、送信された信号(410,420)に関連する伝搬状態を決定するために第2局から第1局(120)に送信される第2信号(420)を監視する。ループ利得は伝搬状態に基いて調整される。ループ利得は制御されるパラメータを調整(即ち、増加または減少)するのに用いられるコマンドのサイズを調整するのに使用される。伝搬状態が休止状態のとき、ループ利得は1に設定される。伝搬状態が作動状態のとき、ループ利得は1より大きいいくらかの値に設定され、それによってパラメータを制御するのに用いられるコマンド(555,655)のサイズを増加させる。本発明の好ましい実施形態において、制御されるパラメータは第1信号(410)の送信電力レベルである。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般的に広帯域(スペクトル拡散)通信システム、さらに詳しく言えば、前記システムで、信号状態を検出するのに制御ループまたはパス遅延を用い、その検出された状態の変化を有効にするのに制御可能素子を用いて信号パラメータを調節する方法と装置に関する。この発明はさらに、同時に動作する送信機間での干渉を最小限に抑え、しかも個々の通信の質を最大限に高めるよう制御される1つのパラメータとして、送信電力を用いることに関する。
【0002】
【従来の技術】
大量のシステムユーザ間で情報を伝達するのに、様々な多元接続通信システムと技術が開発されている。スペクトル拡散変調技術、例えば符号分割多元接続(CDMA)スペクトル拡散技術などは、特に、大量のシステムユーザにサービスを提供する場合には、他の変調方式を凌ぐ利点を持つ。多元接続通信システムにおけるCDMA技術の使用は、「衛星または地上中継器を利用するスペクトル拡散多元接続通信システム」と題する1990年2月13日発行の米国特許第4,901,307号、および「個々の受信位相、時刻、およびエネルギーを追跡するのにスペクトル拡散通信システムの送信電力の全スペクトルを使用する方法と装置」と題された米国特許出願No.08/368,570で開示されており、両者とも、本発明の譲受人に譲渡されており、本書に引用することにより編入されている。
【0003】
これら特許は、大量の移動通信または遠隔通信システムユーザまたは加入者ユニット(“移動ユニット”)が、他の移動ユニットまたは例えば公衆電話交換網のような接続されている他のシステムのユーザと通信するのに、少なくとも1つの受信機を使用する通信システムを開示する。通信信号は、衛星中継器とゲートウェイを経由して、または直接地上基地局(セルサイトまたはセルと呼ばれることがある)に伝送される。
【0004】
CDMA通信では、周波数スペクトルを何度も再利用でき、それによって移動ユニット数を増やすことが可能となる。CDMA使用の結果、他の多元接続技術を用いて達成し得るよりも高いスペクトル効率を得ることができる。ただし、通信システムの全体的な能力を最大限に高め、相互干渉と信号品質を許容レベルに維持するため、システム内の信号電力が、所要の通信リンクに必要な最低レベルの電力に維持されるよう調節しなければならない。
【0005】
衛星を使用する通信システムでは、通信信号は一般に、ラシアンで表されるフェーディングを起こす。したがって、受信信号は、レイリーフェーディング統計量を持つ多重反射成分と合計される直接成分からなる。直接成分と反射成分の電力比は一般的に、6−19dB台であり、移動ユニットのアンテナの特性と移動ユニットの動作環境により左右される。
【0006】
衛星通信システムとは対照的に、地上通信システムの通信信号は一般的に、直接成分なしで、反射成分すなわちレイリー成分のみから成る単一フェーディングを起こす。したがって、地上通信信号は、ラシアンフェーディングがフェーディング特性のほとんどを占める衛星通信信号に比べて、さらに厳しいフェーディング環境にさらされている。
【0007】
地上通信システムでのレイリーフェーディングは、物理的環境の中の色々な異なる形状物から反射される通信信号によって引き起こされる。その結果、信号はほとんど同時に、様々な方向から様々な伝送遅延で、移動ユニット受信者に届く。セルラ式移動電話システムのUHF周波数帯を含む、移動無線通信が通例使用するUHF周波数帯では、異なるパスを通る信号にかなりの位相差が生じることがある。信号を弱めあう可能性のある合計は、時折強いフェーディングをもたらす結果となることがある。
【0008】
例えば従来の有線電話システムにおいて可能な双方向の会話を同時に作動状態にする全二重チャネルを提供するため、ある周波数帯を、アウトバウンドリンクまたはフォワードリンク(すなわち、ゲートウェイまたはセルサイト送信機から移動ユニット受信機への伝送)に使用し、別の異なる周波数帯をインバウンドリンクまたはリバースリンク(すなわち、移動ユニット送信機からゲートウェイまたはセルサイト受信機への伝送)に使用する。この周波数帯の区別により、送信機から受信機へのフィードバックまたは干渉なしに、移動ユニット送受信器を同時に作動状態にすることができる。
【0009】
しかし、異なる周波数帯を用いることは、電力制御と密接に関係している。異なる周波数帯を使用することは、パルチパスフェーディングをフォワードおよびリバースリンクに対して独立プロセスにさせた。フォワードリンクパス損失を簡単に測定することはできず、同じパス損失がリバースリンクにも現れると想定される。
【0010】
さらに、セルラ式移動電話システムでは、移動電話は、本書に引用することにより開示が本書に編入される、「CDMAセルラ電話システムでの通信においてソフトハンドオフを行う方法とシステム」と題された1989年11月7日出願の、同時係属出願中の米国特許出願No.07/433,030により開示されているとおり、多数のセルサイトを通して通信することができる。多数のセルサイトとの通信では、移動ユニットとセルサイトには、今述べた出願で開示され、さらに詳しくは「CDMAセルラ式電話システムにおけるダイバーシティ受信機」と題された1989年11月7日出願の、同時係属出願中の米国特許出願No.07/432,552で開示されている通りの複数受信系が含まれている。
【0011】
電力制御の1つの方法は、移動ユニットまたはゲートウェイにまず受信信号の電力レベルを測定させる方法である。この電力測定値は、使われている各衛星の既知のトランスポンダダウンリンク送信電力レベルおよび移動ユニットとゲートウェイの受信機の既知の感度と共に、移動ユニットの各チャネルのパス損失を見積るのに使われる。その後基地局または移動ユニットのトランシーバは、このパス損失推定値、データ伝送速度、および衛星受信機感度を考慮に入れて、移動体ユニットへの信号送信に使うのに適した電力を求めることができる。移動体ユニットの場合、電力の増減を前記の測定値と決定値に応じて要求することができる。同時に、ゲートウェイも前記要請に応じて、またはゲートウェイ独自の測定値に基づいて電力を増減することができる。
【0012】
移動ユニットが衛星に送信した信号は衛星により中継され、ゲートウェイ、一般的に通信システム制御システムに届く。ゲートウェイまたは制御システムは、送信された信号から受信信号の電力を測定する。ゲートウェイはその後、受信電力レベルが望ましい通信レベルを維持するのに必要な最低限の電力レベルからどれだけ偏移しているかを求める。好ましくは、望ましい最低レベルの電力とは、システム干渉を減らしながら通信品質を維持するのに必要な電力レベルである。
【0013】
その後ゲートウェイは、移動ユニットの送信電力を調整または“微調整”できるよう、電力制御コマンド信号を移動ユニットに送信する。移動ユニットはこのコマンド信号を使って、送信電力レベルを好ましい通信を維持するのに必要な最低レベルの電力に近づくよう変更する。一般的に移動ユニットまたは衛星の動きによりチャネル状態が変化するため、移動ユニットはゲートウェイからの制御コマンドに応答する。
【0014】
この構成では、ゲートウェイからの制御コマンドを電力制御フィードバックと呼ぶ。ゲートウェイからの電力制御フィードバックは通常、衛星による往復伝搬遅延のためにかなり遅くなる。移動ユニットまたはゲートウェイから衛星への伝搬遅延は4.7から13ミリ秒台である。これは、一方向伝搬遅延(すなわち、移動体ユニットから衛星へ、そしてゲートウェイへ、またはゲートウェイから衛星へ、そして移動体ユニットへ)という結果を招く。このように、ゲートウェイからの電力制御コマンドは、そのコマンド信号が送られてから、最長26ミリ秒で移動ユニットに達することができる。同様に、電力制御コマンドに応答して移動ユニットが行った送信電力の変更は、変更が行われてから最長26ミリ秒でゲートウェイによって検出される。
【0015】
従って、送信電力制御コマンドは、測定ユニットがコマンドの結果を検出できるようになる前に、一般的な処理遅延だけでなく往復伝搬遅延にもあうことになる。残念なことに、特に伝搬遅延が大きい場合、電力制御コマンドに応答して移動ユニットが行う調整は、ゲートウェイが次に受信電力を測定するまで、行われず、ゲートウェイが検出することもない。その結果、実行されている先の電力制御コマンドの利益なしで、送信電力を調整するため別の電力制御コマンドが送信されることになる。事実、伝搬遅延と電力制御ループの反復時間により、電力制御コマンドに対して移動ユニットが初めて応答し、ゲートウェイがその結果を検出する前に、複数の電力制御コマンドがペンディングまたは“伝搬中”状態になることがある。その結果、送信電力は、“リミットサイクル”と呼ばれる設定点当たりで変動する。すなわち、送信電力は、着信とコマンド実行の遅れから、好ましい値を越えたり、好ましい値に届かなかったりする。
【0016】
この問題の解決策の1つとして、電力制御ループの反復時間が伝搬遅延と処理遅延にもっと厳密に近づくよう、単に反復時間を増やすという方法がある。しかし、通信信号が出会うことがある急激なフェーディングと突然の信号遮断の影響を考えると、突然の信号損失を防止するには、反復時間を短くする必要がある。そのため、送信電力がにわかに、不必要に増加され、電力の浪費とシステム干渉の増加がもたらされる結果となることがある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
必要なものは、送信信号電力の変化または他の信号パラメータや要求にすばやく応答し、しかも制御コマンドへの応答に関連する伝搬遅延と処理遅延の影響を防止する方法と装置である。そのような方法と装置は、複雑さや制御構造を追加する必要、またはゲートウェイでのプロトコル変更の必要もほとんどないことが望ましい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、通信システムの信号パラメータの調節に役立つ方法と装置を目的としている。特に本発明は、例えば、信号伝搬に大きな遅れが生じる衛星を利用するような通信システムでの送信電力調整のための方法と装置を目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送信された信号の伝搬状態を判定するため第2局(たとえば移動ユニット)から第1局(たとえばゲートウェイ)に送られた信号を監視することにより第1局から第2局に送信される信号の電力レベルを制御することに関連する伝搬遅延の影響を防止する。伝搬状態に基づき、ループ利得が求められる。第1局から第2局に送信される信号の電力レベルを制御するコマンドのサイズを調整するのに、ループ利得が使われる。伝搬状態により、第2局と第1局との通信チャネルが休止している(すなわち、切り換わらない)と示されると、ループ利得は1に設定される。伝搬状態により、第2局と第1局との通信チャネルが作動状態であると示されると、ループ利得は1より大きい値に設定され、それにより、制御コマンドのサイズが調整される。
【0020】
本発明の1実施態様によると、状態検出器は、第2局と第1局間の通信チャネルの伝搬状態を判定する。状態検出器は、第2局から第1局に送信される信号の電力レベル変化の大きさが、それぞれの連続時間(たとえばループ反復時間)ごとのしきい値を越えていないかどうか判定する。越えている場合には、状態検出器は、伝搬状態が作動状態であると表示する。越えていなければ、状態検出器は、伝搬状態が休止状態であると表示する。
【0021】
本発明の1つの特徴は、第1チャネルの信号(すなわち、第1局から第2局に送信された信号)は、第2チャネルに送信された信号(すなわち、第2局から第1局に送信される信号)を用いて制御されることである。もっと詳しく言えば、第1チャネルの送信信号電力レベルは、第2チャネルでの受信信号電力レベルを監視することにより制御される。第1チャネルと第2チャネルは部分的に相関している(特にフェーディングに関して)ため、第2チャネルでの信号の伝搬状態は、第1チャネルの信号伝搬状態の変化を示すと推定される。この推定に基づき、ループ利得を調整することにより、制御ループは、従来の技術に比べてかなり短い時間で、第1チャネルでの変化に応答できることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は特に、低地球軌道(LEO)衛星を採用する通信システムでの使用に適している。しかし、当業者には当然のことながら、本発明のコンセプトを通信目的に利用されない衛星システムにも適用できる。本発明は、十分な大きさの信号伝搬遅延がある場合、低地球軌道外の軌道を回る衛星システム、または衛星以外の中継システムにも適用できる。
【0023】
この発明の好ましい実施態様を以下に詳細に述べる。特定のステップ、構成、および配置について述べるが、これは具体的に説明することだけを目的としていると了解されたい。当業者は、他のステップ、構成および配列を本発明の精神およびその範囲から逸脱することなく使用できると認めるであろう。本発明は、位置測定、および衛星や地上セルラ電話システム向けでの使用を含め、様々な無線情報および通信システムでの使用が見いだされるかも知れない。好ましい用途は、移動または携帯電話サービス用CDMA無線スペクトル拡散通信システムである。
【0024】
本発明が役立つ無線通信システムの例を図1に図解する。この通信システムは、CDMAタイプの通信信号を使用するよう考えられているが、本発明によればその必要はない。図1に図解されている通信システム100の一部では、2台の遠隔移動ユニット124と126を使った通信を有効にするための1つの基地局112、2個の衛星116と118、および2つの関連ゲートウェイまたはハブ120と122が示されている。一般的に、基地局と衛星/ゲートウェイは、別々の通信システムの構成部品であり、地上基地および衛星基地と呼ばれているが、これは必要ない。このようなシステムの基地局、ゲートウェイ、および衛星の総数は、必要なシステム容量および現在技術上既知のその他要因によって異なる。
【0025】
移動ユニット124と126にはそれぞれ、例えばセルラ式電話、データトランシーバやデータ転送装置(例、コンピュータ、パーソナルデータアシスタント、ファクシミリ)、またはページャ(ポケットベル)や位置測定受信機といった、これらに限定されない、必要に応じて手持ちでまたは車に搭載して使用できる無線通信装置が含まれる。一般的に、このようなユニットは、必要に応じて手持ちされるか、車両に搭載される。ここでは、移動ユニットは携帯電話として図解されている。しかし、本発明が教示することは、‘屋内’ならびに‘屋外’配置の遠隔無線サービスが望ましい固定ユニットまたはその他タイプの端末に当てはまる。
【0026】
この技術では、基地局、ゲートウェイ、ハブおよび固定局という言葉は、入れ換えて使われることがあり、ゲートウェイは通常、衛星を経由する通信を方向づけする専用基地局からなると理解されている。移動ユニットはまた、ある種の通信システムでは、好みによって加入者ユニット、ユーザ端末、移動局、または単に「ユーザ」、「移動体」、または「加入者」とも呼ばれる。
【0027】
一般に、衛星116と118からのビームは、予め定められたパターンで地理学的地域を覆う。CDMAチャネルまたは‘サブビーム’と呼ばれる異なる周波数のビームを、同じ地域に重なるよう方向づけることができる。多数の衛星、セルラ基地局のビーム範囲またはサービスエリアは、通信システムの設計と提供されるサービスの種類、およびスペースダイバーシティが達成されているかどうかにより、所定の領域を完全にまたは部分的に重ねて設計されることがあると、当業者には容易に理解できる。例えば、それぞれのシステムは、異なるユーザ集団に異なる特性を持って異なる周波数でサービスを提供できるか、または所定の移動ユニットが、それぞれの地理学的サービス範囲が重なり合っている複数の周波数および/または複数のサービスプロバイダを使うことができる。
【0028】
48以上の衛星を採用するシステム、多数の移動ユニットにサービスを提供するため低地球軌道の8つの異なる軌道面を通るシステムを例として、様々な複数衛星通信システムが提案されている。しかし、本発明の教示内容を、他の軌道距離と配列を含む、様々な衛星システムおよびゲートウェイ構成に適用する方法を、当業者は容易に理解する。同時に、本発明は様々な基地局構成の地上基地システムに等しく適用できる。
【0029】
図1では、移動ユニット124や126と基地局の間、または衛星116や118を経由して、ゲートウェイ120や122を使って確立される通信について考えられる信号パスを図解する。基地局と移動ユニットの通信リンクは、線130と132により図解されている。衛星116や118と移動ユニット124と126の間の衛星と移動ユニットの通信リンクは、線140、142、および144によって示されている。ゲートウェイ120や122と衛星116や118の間のゲートウェイと衛星の通信リンクは、線146、148、150および152により示されている。ゲートウェイ120や122と基地局112を、一方向または双方向通信システムの一部として使ったり、単にメッセージやデータを移動ユニット124や126に伝送するために使ったりすることができる。
【0030】
移動ユニット106に使用するための例としてのトランシーバ200を図2に示す。トランシーバ200は少なくとも1本のアンテナ210を使って、アナログ受信機214に送られる通信信号を受信する。そのアナログ受信機では通信信号がダウンコンバートされ、増幅され、デジタル化される。同じ1本のアンテナに送信と受信の両方の機能を果させるため、一般的にデュプレクサ素子212が使われる。しかし、送信周波数と異なる受信周波数で動作するため別々のアンテナを採用するシステムもある。
【0031】
アナログ受信機214により出力されるデジタル通信信号は、少なくとも1つのデジタルデータ受信機216Aと、少なくとも1つのサーチャー受信機218に伝送される。付加的なデータ受信機216B−216Nを使って、当業者には明らかなユニットの受入れ可能な複雑さに基づいて必要なレベルの信号ダイバーシティを獲得することができる。
【0032】
少なくとも1つの移動ユニット制御プロセッサ220がデジタルデータ受信機216B−216Nとサーチャー受信機218に接続されている。制御プロセッサ220は、他の機能もあるが、基本信号処理、タイミング、電力とハンドオフの制御または調整、および信号搬送に使う周波数の選択を行う。制御プロセッサ220がしばしば実行するもう一つの基本制御機能は、PN符号シーケンスまたは通信信号の波形を処理するのに使われる直交関数の選択または操作である。制御プロセッサ220による信号処理には、相対的な信号強さの測定および様々な関連信号パラメータの計算を含めることができる。例えばタイミングや周波数のような、該信号パラメータの計算には、効率または測定速度を高めるか、制御処理リソースの割当てを改善するための付加的なまたは別の専用回路の使用を組み込むことができる。
【0033】
デジタルデータ受信機216A−216Nの出力を、移動ユニット内のデジタルベースバンド回路222へ結合する。ユーザのデジタルベースバンド回路222は、移動ユニットユーザへの情報の送受信に使われる処理素子とプレゼンテーション素子からなっている。すなわち、一時または長期デジタルメモリなどの信号やデータの記憶素子、ディスプレイ画面、スピーカー、キーパッド端末、および受話器;A/D素子、ボコーダ、およびその他音声信号とアナログ信号の処理素子など、この技術で良く知られている素子を用いるユーザデジタルベースバンド回路222のあらゆる形式の部品からなっている。ダイバーシティ信号処理を採用する場合、ユーザデジタルベースバンド回路222は、ダイバーシティ結合器とデコーダから構成することができる。これら素子のいくつかは、制御プロセッサ220の制御の下で、または制御プロセッサ220と通信して動作することもできる。
【0034】
音声データまたはその他データが、移動ユニットから生じる出力メッセージまたは通信信号として準備される場合、ユーザデジタルベースバンド回路222は、受信、保存、プロセス(処理)、および他に伝送についてようなデータの準備に使われる。ユーザデジタルベースバンド回路222は、このデータをプロセッサ220の制御の下で動作する送信変調器226に提供する。送信変調器226の出力は、アンテナ210からゲートウェイへの出力信号の最後の伝送のために出力電力制御を送信電力増幅器230に提供する電力制御装置228に伝えられる。
【0035】
移動ユニット200も、出信号の周波数を調整するため送信パス内で必要に応じて1つ以上の前補正素子を採用することができる。これは、1つのまたは様々な既知の技術を使って行うことができる。移動ユニット200は、送信波形で遅延を加算または減算する既知の技術を用いて出信号のタイミングを調整するため、送信パス内に前補正素子を採用することもできる。
【0036】
受信した通信信号または1つ以上の共有リソース信号について測定された1つ以上の信号パラメータに対応する情報やデータを、技術上周知である様々な技術を使ってゲートウェイへ送信できる。例えば、情報を、ユーザデジタルベースバンド回路222により、単独の情報信号として伝送したり、作成された他のメッセージに添付することができる。別の方法として、制御プロセッサ220の制御の下で送信変調器226または送信電力制御装置228により、情報を予め定められた制御ビットとして挿入することもできる。例として、「符号分割多元接続システムにおける高速フォワードリンク電力制御」と題された1995年1月17日発行の米国特許第5,383,219号、「送信電力制御システムにおける制御パラメータのダイナミックモディフィケーションの方法とシステム」と題された1995年3月7日発行の米国特許第5,396,516号、および「送信電力制御システム」と題された1993年11月30日発行の米国No.5,267,262を参照のこと。
【0037】
アナログ受信機214は、受信した信号の電力またはエネルギーを示す出力を提供する。別の方法として、受信電力検出器221が、アナログ受信機の出力をサンプリングし、技術上周知の処理を行って、この値を求めることができる。送信電力増幅器230または送信電力制御装置228がこの情報を直接使って、移動体ユーザ200が伝送する信号の電力を調整することができる。
【0038】
デジタル受信機216A−Nとサーチャー受信機218は、特定の信号を復調し、追跡するため、信号相関素子と共に構成されている。サーチャー受信機218は、パイロット信号または他の比較的固定されたパターンの強力な信号を探すのに使われる一方、デジタル受信機216A−Nは、検出されたパイロット信号に対応する他の信号の復調に使われる。従って、これらユニットの出力を監視して、パイロット信号または他の信号のエネルギーまたは周波数を求めることができる。これら受信機は、復調されている信号に関して現在の周波数とタイミング情報を制御プロセッサ220に提供するため、監視可能な周波数追跡素子も採用している。
【0039】
ゲートウェイ120と122で使用するための、具体例としての送受信装置300を図3に示す。図3に示されているゲートウェイ120、122の一部は、その後技術上周知の様々な機構を使ってダウンコンバートされ、増幅され、デジタル化される通信信号を受信するためのアンテナ310に接続された1つ以上のアナログ受信機を持っている。アナログ受信機314によって出力されるデジタル化された信号は、324として点線で囲って示された少なくとも1つのデジタル受信機モジュールへの入力として提供される。
【0040】
ある種の変形が技術上周知であるが、各デジタル受信機モジュール324は、ゲートウェイ120,122と1つの移動ユニット124、126の間の通信を管理するのに使われる信号処理素子に相当する。1つのアナログ受信機314は、多くのデジタル受信機モジュール324に入力を提供することができ、いくつかのこのようなモジュールが、所定の時間に扱われる衛星ビームおよびダイバーシティモード信号のすべてを調整するため、ゲートウェイ102、122で一般的に使用される。各デジタル受信機モジュール324には、1つ以上のデジタルデータ受信機316と1つのサーチャー受信機318がある。サーチャー受信機318は一般に、パイロット信号以外の適切なダイバーシティモードの信号を探し出す。通信システムで実行される場合、複数のデジタルデータ受信機316A−Nがダイバーシティ信号受信に使われる。
【0041】
デジタルデータ受信機316の出力は、技術上周知の、ここではさらに詳しく図解されていない装置で構成される次のベースバンド処理素子に提供される。具体例としてのベースバンド装置は、マルチパス信号を各加入者ごとの1つの出力に結合するダイバーシティ結合器とデコーダを含んでいる。具体例としてのベースバンド装置はまた、一般的にデジタルスイッチやネットワークに出力データを提供するためのインターフェイス回路を含んでいる。
【0042】
入力側では、例えばボコーダ、データモデム、およびデジタルデータ切換えおよび保存構成部品などを含むが、これらに限定されない、様々な他の既知の素子が、ベースバンド処理素子322の一部を形成することができる。これらの素子は、音声信号とデータ信号の1つ以上の送信モジュール334への伝送を処理し、制御し、または指示するために動作する。
【0043】
移動ユニットに送信される信号はそれぞれ、1つ以上の適切な送信モジュール334に繋がれる。代表的なゲートウェイは、いくつかの送信モジュール334を使って、多くの移動ユニット124、126へ一度にサービスを提供し、複数の衛星およびビームにも一度に提供する。ゲートウェイ120、122が使用する送信モジュール334の数は、システムの複雑さ、送受信範囲内の衛星の数、加入者容量、選択されるダイバーシティの程度などを含む、技術上周知の素子によって決まる。
【0044】
各送信モジュール334には、送信のためにデータをスペクトル拡散変調する1つの送信変調器が含まれている。送信変調器326には、デジタル送信電力制御装置328に繋がれる出力がある。デジタル送信出力制御装置328は、干渉低減のために最低レベルの電力を印加し、リソース割当てを行うが、送信パスでの減衰および他のパス伝送特性を補正する必要がある場合、適切なレベルの電力を印加する。送信変調器326は信号拡散する際、少なくとも1つのPN発生器332を使用する。この符号生成はまた、ゲートウェイ122、124で使われる1つ以上のプロセッサまたは保存素子の機能的な一部を形成することができる。
【0045】
送信電力制御装置328の出力は、合計器336に伝送される。この合計器では、前記出力は他の送信制御回路からの出力と合計される。これら出力が、同一周波数での、送信電力制御装置328の出力と同じビームの範囲内の他の移動ユニット124、126への送信用信号となる。合計器336の出力は、デジタル−アナログ変換、適切なRF搬送周波数への変換、さらなる増幅と移動ユニット124、126に放射するための1本以上のアンテナ340への出力のために、アナログ送信機338に提供される。アンテナ310と340は、システムの複雑さと構成によって、1本の同一アンテナであってもよい。
【0046】
移動ユニット200の場合のように、1つ以上の前補正素子または前補正装置(表示されていない)を、通信が確立されるリンクの既知のドップラに基づいて出力周波数を調整するため、送信パスに配置することができる。送信の前の周波数調整に使われる技術または素子は、技術上周知である。加えて、同一の、またはもう一つの前補正装置は、既知の伝搬遅延と通信が確立されるリンクの符号ドップラに基づいて出力タイミングを調整する働きをする。送信前の信号タイミングの調整に使われる技術または素子も、技術上周知である。
【0047】
少なくとも1つのゲートウェイ制御プロセッサ320を、受信機モジュール324、送信モジュール334、およびベースバンド回路332に結合する。これらユニットを互いに物理的に分離することができる。制御プロセッサ320は、例えば信号処理、タイミング信号生成、電力制御、ハンドオフ制御、ダイバーシティ結合、およびシステムインターフェイス連結といった機能を含むが、これらに限定されない機能を有効にするコマンド信号および制御信号を提供する。加えて、制御プロセッサ320は、PN拡散符号、直交符号シーケンス、および加入者通信で使うための特定の送信機と受信機を割り当てる。
【0048】
制御プロセッサ320はまた、パイロット信号、同期信号、およびページングチャネル信号の生成と電力を制御し、それら信号を送信電力制御装置328に結合するのを制御する。パイロットチャネルは、データによって変調されていない単なる信号であり、切換えなしの反復パターンまたは送信変調器326への不変フレーム構造タイプ入力信号を使用してもよく、PN発生器332から適用されるPN拡散符号のみの効率的な送信を行う。
【0049】
制御プロセッサ320を、例えば送信モジュール324や受信モジュール334といったモジュールの素子に直接結合することができる。各モジュールは一般に、それぞれのモジュールの素子を制御する、例えば送信プロセッサ330や受信プロセッサ321といったモジュール固有のプロセッサからなっている。このように、好ましい実施態様では、制御プロセッサ320は、図3に示す通り、送信プロセッサ330と受信プロセッサ321に接続される。この方法では、1つの制御プロセッサ320が、多数のモジュールの動作およびリソースをより効率的に制御できる。送信プロセッサ330は、パイロット信号、同期信号およびページング信号の生成、トラフィックチャネル信号、およびそれらそれぞれの電力制御装置328への接続を管理する。受信プロセッサ321は、受信した電力を復調し、監視するためサーチング、PN拡散符号を制御する。
【0050】
ユーザ端末について上で検討してきた通り、受信電力検出器323を使って、受信アナログ受信機314により、またはデジタル受信機316の出力のエネルギーを監視することによって決定されたような信号の電力を検出することができる。この情報は、以下でさらに詳しく述べる通りの電力制御ループの一部として出力電力を調整するため、送信電力制御装置328に与えられる。またこの情報を、必要に応じて、受信機プロセッサ321または制御プロセッサ320にも提供できる。この情報を、受信プロセッサ321に関数として組み込むこともできる。
【0051】
ある一定の動作、例えば共有リソース電力制御では、ゲートウェイ120と122は、例えば受信信号強度、周波数測定値、または移動ユニットからの通信信号中の他の受信信号パラメータといった情報を受信する。受信プロセッサ321は、この情報をデータ受信機316の復調された出力から導き出すことができる。別の方法として、この情報は、制御プロセッサ320または受信プロセッサ321が監視する信号の予め定められた場所での発生として検出することができ、しかも、制御プロセッサ320に伝送することができる。制御プロセッサ320はこの情報を使って、送信され、しかも送信電力制御装置328とアナログ送信機338を使って処理される信号の出力電力ならびにタイミングと周波数を制御することができる。
【0052】
通信システム100が動作している間、フォワードリンク信号と呼ばれる通信信号s(t)は、ゲートウェイ(120,122)が生成する搬送周波数Aを使って、ゲートウェイにより移動ユニット(124,126)に送信される。フォワードリンク信号は、時間遅延、伝搬遅延、ドップラによる周波数偏移、およびその他の影響を受ける。フォワードリンク信号は、ゲートウェイから衛星に送信される間(すなわちフォワードリンク信号のアップリンク部分で)、まずこれらの影響を受ける。次に衛星から移動ユニットに送信される時(すなわち、フォワードリンク信号のダウンリンク部分で)、同様の影響を受ける。信号がいったん受信されれば、戻り信号またはリバースリンク信号を送信する際にさらに遅延が生じる。移動ユニットから衛星への(すなわち、リバースリンク信号のアップリンク部分で)送信では伝搬遅延とドップラが生じ、また衛星からゲートウェイへの間(すなわち、リバースリンク信号のダウンリンク部分で)でも伝搬遅延とドップラが生じる。
【0053】
図4は、1つ以上の衛星中継器116を採用する通信システム100で送信される様々な信号を図示している。ゲートウェイ120は、衛星中継器116を経由して移動ユニット124にフォワードリンク信号410を送信する。フォワードリンク信号410は、ゲートウェイ120から衛星中継器116へのアップリンク部分412と、衛星中継器116から移動ユニット124へのダウンリンク部分414からなっている。移動ユニット124はリバースリンク信号420を、衛星中継器116を経由してゲートウェイ120に送信する。リバースリンク信号420は、移動ユニット124から衛星中継器116へのアップリンク部分422と、衛星中継器116からゲートウェイへのダウンリンク部分424からなっている。
【0054】
図5は、リバースリンク制御ループ500を示している。リバースリンク制御ループ500は、通信システム100に関連するパラメータの制御、好ましくは通信システム100に送信された信号の電力レベルを制御するのに役立つ。リバースリンク制御ループ500には、移動ユニット送信機510、第1遅延ブロック520、リバースパスチャネルプロセス530、第2遅延ブロック540、ゲートウェイ受信機550、および第3遅延ブロック560が含まれる。本発明の1実施態様では、移動ユニット送信機510には、トランシーバ200内の電力制御ループ機能、特に、図2で示されている通りの制御プロセッサ220とデジタル送信電力制御装置228が含まれている。さらに、本発明のこの実施態様に関して、ゲートウェイ受信機550には、図3で示されている通りの受信モジュール324、制御プロセッサ320、および送信モジュール334内の電力制御ループ機能が含まれている。
【0055】
図6は、フォワードリンク制御ループ600を示している。フォワードリンク制御ループ600は、通信システム100で送信された信号に対応するパラメータを制御するのに、また好ましくは、通信システム100で送信された信号の電力レベルを制御するのに役立つ。フォワードリンク制御ループ600には、1つのゲートウェイ送信機610、第2遅延ブロック540、フォワードパスチャネルプロセス630、第1遅延ブロック520、1つの移動ユニット受信機650、そして第3遅延ブロック560がある。本発明の1実施態様では、ゲートウェイ送信機610には、送信モジュール334内の電力制御ループ機能、とりわけ、図3に示されている通りの送信プロセッサ330と送信電力制御装置328の電力制御ループ機能、および制御プロセッサ320の電力制御ループ機能が含まれている。さらに、本発明のこの実施態様に関して、移動ユニット受信機550には、トランシーバ200内の電力制御ループ機能、とりわけ図2で示されている通りの制御プロセッサ220の電力制御ループ機能が含まれている。
【0056】
リバースリンク制御ループ500の動作は、主として図5を参照し、次に図4に関連して述べる。移動ユニット送信機510は、特定の送信電力レベルで信号515(図5ではx(t1)として表示)を出力する。本発明の好ましい実施態様では、信号515は、移動ユニット124からゲートウェイ120へのリバースリンク信号420のアップリンク部分422に相当する。信号515は遅延ブロック520を通りτ1の遅延にあう。遅延ブロック520に会った結果、信号515は信号525(図5ではx(t−τ)と表示)に変形される。信号525は、τの時間だけ遅延した信号515に相当する。
【0057】
リバースパスチャネルプロセス530が信号525を受信する。信号525が移動ユニット124からゲートウェイ120に伝搬される時、リバースパスチャネル530は、減衰およびフェーディングなどのその他の影響を表す。言い換えれば、リバースパスチャネルプロセス530は、信号525が移動ユニット124から衛星116を経由してゲートウェイ120に伝搬されるため、信号525が通過する大気/環境の伝達関数を表す。信号535(図5ではy(t−t)と表示)は、プロセス530の結果として生成される。信号535は、明らかなように、減衰され、フェーディングされた信号525に相当する。
【0058】
次に、信号535は、第2遅延ブロック540によって遅延させられる。信号535は、第2遅延ブロックを通り、tの遅れに会う。第2遅延ブロック540の結果として、信号535は、信号545(図5ではy(t−τ−τ)と表示)に変形される。信号545は、τの時間だけ遅れた信号535に対応する。遅延tは、上で述べたとおりのリバースリンク信号420のダウンリンク部分424の伝搬遅延を表している。
【0059】
信号545は、移動ユニット124が送信したときゲートウェイ120が受信する信号を表す。特に、信号545は、移動ユニット124により送信され、τおよびτだけ遅らされ、プロセス530に従って減衰され、フェーディングされた後の信号を表す。
【0060】
ゲートウェイ受信機550は信号545を受信し、信号545の電力レベルを周知の方法によって求める。先に述べたように、信号545の電力レベルは、最低必要電力レベルに適合していることが望ましい。例えば、信号545の電力レベルが必要な電力レベルより低い場合、ゲートウェイ受信機550は、移動ユニット送信機510に信号515の送信電力を増やすよう指示する電力制御コマンドを発する。逆に信号545の電力レベルが必要な電力レベルより高い場合、ゲートウェイ受信機550は、移動ユニット送信機510に信号515の送信電力レベルを下げるよう指示する電力制御コマンドを発する。
【0061】
本発明の好ましい実施態様では、ゲートウェイ受信機550はシングルビットの電力制御コマンドを発する。言い換えれば、ゲートウェイ受信機550は、電力ップコマンドかまたは電力ダウンコマンドを発する。このような電力制御システムの概論が、本発明の譲受人に譲渡され、引用することにより本書に編入される「信機電力制御システムでの制御パラメータのダイナミックモディフィケーションの方法と装置」題された、1995年3月7日発行の米国特許第5,396,516号で開示されている。本発明の好ましい実施態様では、電力ップコマンドは、移動ユニット送信機510に、信号515の送信電力を定められた値、例えば1dBだけ増やすよう指示する。明らかなように、様々な調整固定値を用いることができる。さらに明らかなように、様々な電力制御調整レベルを提供するであろうビット数の多い電力制御コマンドを実行できる。
【0062】
さらに、本発明の好ましい実施態様では、ゲートウェイ受信機550は、信号545の電力レベルが必要な電力レベルより低い場合に、電力アップコマンドを発する。その他の時は何時も、ゲートウェイ受信機550は電力ダウンコマンドを発する。信号545の受信電力レベルが望ましい電力レベルの特定の範囲内にある場合、ゼロ電力コマンドを提供する付加的な第1のレベルを実行することができる。
【0063】
本発明の別の実施態様では、電力ップコマンドは、第1の固定値分だけ信号515の電力レベルを上げ、電力ダウンコマンドは別の固定値分だけ信号515の電力レベルを下げる。ここで第1の固定値は、別の固定値より少ない。この実施態様では、リバースリンク制御ループ500は、信号515の電力レベルを上げるのに比べてより早く信号515の電力レベルを下げる。この実施態様は、CDMA通信システムでの信号の電力レベルを下げるのに迅速に応答する。これは、上で述べたように、どれか特定の信号が受ける干渉の量を減らす。
【0064】
図6のフォワードリンク制御ループ600は、図5のリバースリンク制御ループ500と類似の方法で動作する。フォワードリンク制御ループ600は、電力制御コマンド655を送信してから、信号645としてその電力制御コマンド655への応答を検出するまでの間に類似の伝搬遅延を経験する。とりわけ、フォワードリンク制御ループ600は、τ+τ+τの伝搬遅延に会う。リバースリンク制御ループ500に関して先に述べた事柄に基づき、当業者は、フォワードリンク制御ループ600の動作を理解できるであろう。従って、フォワードリンク制御ループ600の動作は、これ以上詳細には述べない。
【0065】
本発明は、独自に使うこともでき、また本発明の譲受人に譲渡され、ここに引用することにより本書に編入される、本書と同時に出願された出願番号(未決、代理人事件整理番号QCPA236)の「ループ遅延を用いる予測的パラメータ制御の方法と装置」が示す解決策とともに用いることができる解決策を提供している。とりわけ、本発明の1実施態様は、リバースリンク制御ループ500から得た測定値を使って、フォワードリンク制御ループ600に対応するフォワードリンクループ利得を調整する、および/またはフォワードリンク制御ループ600から得た測定値を使ってリバースリンク制御ループ500に関連するリバースリンクループ利得を調整する。
【0066】
先に説明した通り、異なる周波数帯の使用は電力制御とかなり密接な関係を持っている。特に、異なる周波数帯の使用は、例えばフェーディングといった帯域間で密接な相互関係を持つ大気または環境の影響を引き起こす。拡散散乱がマルチパスフェーディングを引き起こす場合、複数の反射のフェージングが、2つの異なる周波数で独立した結果を生み出す。しかし鏡面反射成分(直接的な見通し線成分)における影響は、いくらか相関関係のある結果を持つ傾向となる。言い換えれば、移動ユニット送信機が直接的な見通し線を遮るブロック壁の背後に移動すると、フォワードリンク410とリバースリンク420に対応する信号、すなわち2つの送信周波数がほぼ同時にブロック壁によって減衰される。しかし、拡散散乱はまだ独立した反射を提供し、全体的な信号を構成する。この現象の主な影響は、直接的な見通し線成分に一般的に関連するゆっくりしたフェーディングプロセスで相関関係を持つフォワードパスチャネルプロセス630とリバースパスチャネルプロセス530との間に独立性があることである。
【0067】
従って、移動ユニット送信機510と衛星116の間の直接的な見通し線に障害物がなければ、フォワードパスチャネルプロセス630とリバースパスチャネルプロセス530のフェーディングプロセスは、K係数がかなり高いラシアンになる。直接的な見通し線が、例えば木のような植生によって遮られる場合、直接的な見通し線成分の減衰は、チャネル530と630の両方で、K係数の小さいラシアンフェーディングプロセスを誘発する。最後に、直接的な見通し線が固形物によって遮断される場合、フェーディングプロセスは、チャネル530と630の両方でレイリー現象となる。
【0068】
図7は、周波数ダイバーシティがあるパラメータ、特に、高い相関関係を持つプロセス間の電力レベルにどのように影響するかを示している。図8は、周波数ダイバーシティが、相関関係の乏しいプロセス間の同一パラメータにどのように影響するかを示している。図7では、急激な変動は、直接的な見通し線成分の減衰と高い相関関係を持つ2つのチャネルプロセス630と730間の独立にあることが示されている。このチャネルの影響は、チャネルプロセス530、630に関して、移動体ユーザ124が直接的な見通し線を遮るビル建物の背後に移動した場合のチャネルの影響と一致する。フォワードリンク受信電力910は、移動ユニット受信機650で受信する信号645の電力レベルを示す。リバースリンク受信電力920は、ゲートウェイ受信機550で受信する信号545の電力レベルを示す。建物の背後に移動することによる影響は、直接的な見通し線成分と相関関係を持っているため、受信電力910,920は、影響930(例えばフェーディング)により類似の損失を示す。
【0069】
図8では、このプロセスは、フェーディングプロセス中に異なる特性を明らかにする。これは、比較的小さい形状の構造物の背後に移動した移動体ユーザ124と対応付けることができる。当業者は、妨害によって引き起こされる直接的な見通し線成分の減衰量は、物体によって遮られる第1のわずかなフレネルゾーンの量に対応していると認めるであろう。フレネルゾーンの大きさは、送信周波数に反比例する。従って、高周波数では、構造物は第1フレネルゾーンのかなりの部分を遮ることができる。定周波数では、フレネルゾーンのサイズが大きいため、その周波数では同じ構造物はかなりの量を遮ぎることはない。このように、ゲートウェイ受信機550と移動ユニット受信機650で受信する電力レベルは、図8に示された電力レベルと非常によく類似することがある。特に、フォワードリンク受信電力820は、移動ユニット受信機650が受信する信号645の電力レベルを示す。リバースリンク受信電力810は、ゲートウェイ受信機550が受信する信号545の電力レベルを表す。この場合、チャネルプロセス530、630の相互関係は強くないため、受信電力810、820は、影響830により類似の損失を示さず、フォーワードリンク制御ループ600から得た測定値を、リバースリンク制御ループ500で直接使うこと、またその逆も可能になる。
【0070】
ただし、本発明は、受信電力810、820が同一損失を示す程度に基づいていない。むしろ、本発明は、例えばフェーディングのような影響がフォワードリンク410に現れたとき、その影響は、リバースリンク420でも非常によく似た状態で現れるという事実に基づいている。本発明は、制御ループの1つのプロセス530、630通して伝搬する信号の状態変化を検出し、他の制御ループに送信される電力レベルを変更するのに使われるループ利得を調整する。もっと詳しく言えば、ゲートウェイ受信機550は、リバースリンク制御ループ500の信号545の「伝搬状態」の変化を検出し、その後ゲートウェイ送信機610は、フォワードリンク制御ループ600のゲートウェイ送信機610により送信される信号615の電力レベルの変更に使われる制御コマンド665のステップサイズを調整する。同様に、移動ユニット受信機650は、フォワードリンク制御ループ600で信号645の伝搬状態の変化を検出し、その後移動ユニット送信機510は、リバースリンク制御ループ500の移動ユニット送信機510が送信する信号515の電力レベルを変更するのに使われる制御コマンド565のステップサイズを調整する。本発明の好ましい実施態様では、伝搬状態の変化は、以下でさらに詳しく述べる通りの信号の電力レベルの監視によって検出される。
【0071】
以下では、明確さと簡潔さのために、リバースリンク制御ループ500のみを引用して説明する。この説明は、フォワードリンク制御ループ600にも当てはまることは明らかであろう。本発明の1実施態様では、制御コマンド565のステップサイズを増やすことは、ループ利得を使うことによって行える。この実施態様では、信号515の送信電力レベルを調整するのに制御コマンド565を使用する前に、制御コマンド565のステップサイズを乗算するのに、ループ利得を使う。例えば、移動ユニット受信機650が信号645の伝搬状態に変化があることを検出すれば、移動ユニット送信機510は予め定められた係数(例えば2)によってループ利得を調整する。その後移動ユニット送信機510は調整済みループ利得と制御コマンド565を乗算し、それによって制御コマンド565の友好ステップサイズを増やす。
【0072】
図9は、本発明の1実施態様によるフォワードおよびリバースリンク制御ループ600と500を示している。特に図9は、移動ユニット状態検出器910を介してリバースリンク制御ループ500内の移動ユニット送信機510に結合されたフォワードリンク制御ループ600内の移動ユニット受信機650、およびゲートウェイ状態検出器930を介してフォワードリンク制御ループ600内のゲートウェイ送信機610に結合されたリバースリンク制御ループ500内のゲートウェイ受信機550を図解している。
【0073】
一般に、移動ユニット状態検出器910は、移動ユニット受信機650が受信した信号645の電力測定値905を受信する。1つ以上の電力測定値905に基づき、移動ユニット状態検出器910は、フォワードパスチャネルプロセス630が休止状態または作動状態のいずれで動作しているか判定する。この判定に基づき、移動ユニット状態検出器910は、移動ユニット送信機510が送信する信号515の電力レベルの変化量を調整するため制御コマンドに適用されるフォワード制御ループ利得915を出力する。
【0074】
同様に、ゲートウェイ状態検出器930は、ゲートウェイ受信機550が受信する信号545の電力測定値925を受信する。1つ以上の電力測定値925に基づき、ゲートウェイ状態検出器930は、リバースパスチャネルプロセス530が、休止状態または作動状態のいずれで動作しているか判定する。この判定に基づき、ゲートウェイ状態検出器930は、ゲートウェイ送信機610が送信する信号615の電力レベルの変化量を調整する制御コマンド665に適用されるリバース制御ループ利得935を出力する。
【0075】
リバースパスチャネルプロセス530とフォワードパスチャネルプロセスが、休止状態と作動状態の間を同じように変化するという仮定に基づき、本発明の状態検出器910、930により、制御ループ500、700は、状態検出器910、930なしで動作している制御ループ500、600よりも影響830(例えばフェーディングなど)に対してかなり早く応答できる。このことについて、以下でさらに詳しく論じる。
【0076】
先に述べた休止状態と作動状態はまとめて伝搬状態(すなわち信号がプロセス530、630を経てどのように伝搬していくか)とも呼ばれる。休止伝搬状態は、プロセス530、630がゲートウェイ120と衛星118の間、および移動ユニット124と衛星118の間で直接的な見通し線送信であることを表す状態に相当する。作動伝搬状態は、プロセス530、630がゲートウェイ120と衛星118の間、および/または移動ユニット124と衛星118の間で強力な直接的な見通し線送信成分を持っていない状態に相当する。上で論じた通り、直接的な見通し線成分が減衰されるとき、フェーディングが起きる。これは、受信信号電力レベルに激しい変化をもたらす。本発明はこれを補正する。
【0077】
ここでは本発明を、図10と関連付けて論じる。図10は、移動ユニット状態検出器910ならびに移動ユニット受信機650と移動ユニット送信機510の関連部分についてさらに詳しく図解している。以下の論考は、特にリバース制御ループ500と移動ユニット状態検出器910に向けるが、なおこの論考をフォワード制御ループ500およびゲートウェイ状態検出器に当てはめる方法も明らかであろう。
【0078】
移動ユニット受信機650には、電力レベル検出器1010がある。電力レベル検出器1010には、明らかなように移動ユニット受信機650が受信した信号645の電力レベルを周知の技術により判定できるようにする、移動ユニット受信機650の成分(構成要素)が含まれている。電力レベル検出器1010は、受信した信号645の電力レベルを状態検出器910に出力する。
【0079】
一般に、状態検出器910は、リバースパスチャネルプロセス530の状態を判定する。本発明の好ましい実施態様では、状態検出器910は、リバースパスチャネルプロセス530が休止状態(すなわち安定状態)かまたは作動状態(すなわち変化状態)のいずれで動作しているかを判定する。リバースパスチャネルプロセス530の状態に基づき、状態検出器910は、移動ユニット送信機510に利得915を出力する。利得915は、信号515の送信電力を変更するのに使われるループ利得を調整するのに使われる。リバースパスチャネルプロセス530が休止状態で動作している場合、状態検出器910は利得915の利得として1を出力する(すなわち、制御コマンド565のステップサイズは、デフォルトレベルまたは予め定められたレベルに留まる)。リバースパスチャネルプロセス530が作動状態で動作している場合、状態検出器910は、利得915に対して利得Gを出力する(すなわち、制御コマンド565のステップサイズは、係数Gだけ増やされる)。本発明の好ましい実施態様では、Gは2に設定されている。従って、本発明の好ましい実施態様では、状態検出器910は、作動状態で動作している場合、移動ユニット送信機510に、係数2だけ制御コマンド565のステップサイズを増やすよう指令する。明らかなとおり、例えばステップサイズ、時間遅延、予想電力フェーディングなどのシステムパラメータに基づき、Gに他の値を用いることができる。さらに、明らかなとおり、例えば、送信された信号515の電力レベルの変化の大きさや他のシステム測定値により、変数Gを使うことができる。
【0080】
移動ユニット送信機510は状態検出器910から利得915を受信し、ゲートウェイ受信機550から制御コマンド565を受信する。移動ユニット送信機510は、利得915を制御コマンド565に適用し、調整された制御コマンド1045を得る。本発明の好ましい実施態様では、移動ユニット送信機510は、制御コマンド565に利得915を乗数1040とともに掛け合わせて、調整済制御コマンド1045を出す。本発明の他の実施態様は、製品形成ロジックまたは類似のデバイスや技術を使って同じタスクを遂行する。
【0081】
移動ユニット送信機510内の電力レベル調整1050が、調整済制御コマンド1045を受信する。電力レベル調整1050には、移動ユニット送信機510が送信された信号515の電力レベルを明らかな周知の技術により調整できるようにする、送信電力制御装置328のこれらの成分が含まれている。
【0082】
図10はさらに、本発明の状態検出器910の1つの実施態様を図解している。特に図10は、状態ダイアグラム1020による状態検出器910の動作を示している。状態ダイアグラム1020には、状態X、状態X、および状態Xの3つの状態が含まれている。状態検出器910を始動時に状態Xに初期化する。本発明のこの実施態様では、状態の遷移は、電力レベル測定値905(図10でΔPと表示)の変化に基づいている。特に、本発明のこの実施態様では、休止状態と作動状態間の遷移は、電力レベル測定値の連続する2回の変化がそれぞれ、予め定められたしきい値(図10ではTと表示)を越えるかどうかに基づいて起きる。
【0083】
状態Xから始まり、電力レベル測定値905の変化が予め定められたしきい値を越えると、状態検出器910は状態Xから状態Xに遷移する。電力レベル測定値905の変化が予め定められたしきい値を越えない場合、状態検出器910は状態Xのままで、予め定められたしきい値を越えるまで、その状態にとどまる。
【0084】
状態Xから、電力レベル測定値905の変化が予め定められたしきい値を越えると、状態検出器910は、状態Xから状態Xに遷移する。電力レベル測定値905の変化が予め定められたしきい値を越えない場合、状態検出器910は状態Xに戻る。
【0085】
状態Xから、電力レベル測定値905が予め定められたしきい値を越えつづける限り、状態検出器901は、状態Xにとどまる。電力レベル測定値905の変化が予め定められたしきい値を越えない場合、状態検出器910は、状態Xに戻る。
【0086】
状態検出器910が状態Xまたは状態Xにある限り、状態検出器910は、利得915を利得1として出力する。本発明のこの実施態様によれば、状態Xと状態Xは、リバースパスチャネルプロセス530が休止状態で動作していることを示す。この場合、制御コマンド565のステップサイズは変更されない。
【0087】
状態検出器910が状態Xにあるとき、状態検出器910は、利得915をGとして出力する。本発明のこの実施態様により、状態Xは、リバースパスチャネルプロセス530は作動状態で動作していることを示す。この場合、制御コマンド565のステップサイズを、係数Gだけ増やす。
【0088】
図10は、本発明の1実施態様のある表現を示している。明らかなことながら、同じ実施態様の異なる表現が存在する(すなわち、状態ダイアグラム以外の表現)。例えば、擬似符号は、本発明の類似実施形態の異なる表現を示している:
Figure 2004515087
【0089】
明らかなことながら、予め定められたしきい値を越える電力レベル測定値905の付加的な数の連続的な変化が用いられることがある。例えば、連続して4回の電力レベル測定値905がしきい値を越える変化は、休止状態から作動状態への変化を示すのに使われることがあるかもしれない。他の回数であっても、使われることがあるかもしれない。
【0090】
予め定められるしきい値は、明らかである様々なシステムパラメータに基づいて設定される。これらパラメータには、伝搬遅延、ループ反復速度、コマンドステップサイズ、および予想される電力レベルの変化などがあるが、これらに限定されるわけではない。
【0091】
ここで、本発明を図11と図12のフロー図から説明する。図11は、制御ループ500、600に類似の例としてあげた制御ループの動作を説明するフロー図である。図12は、状態検出器910、930に類似の例として上げた状態検出器の動作を説明するフロー図である。
【0092】
図11に関し、ステップ1110では、第1局が第2局から送信された信号を受信する。第1局が受信した信号は、第2局が第1局に送信した信号で、その信号の電力レベルは、制御されていることが望ましい。ステップ1120では、第1局は受信した信号の電力レベルを周知の技術により測定する。ステップ1130では、第1局は、第2局が送信する信号の電力レベルを調整するよう第2局に指示する制御コマンドを生成する。先に説明した通り、本発明の好ましい実施態様では、制御コマンドは、電力レベルを予め定められたステップサイズによって調整するよう指示する。当然ながら、他の実施様態は可変ステップサイズを使用できる。
【0093】
ステップ1140では、第1局は制御コマンドを第2局に伝達する。ステップ1150では、第2局は受信した制御コマンドにループ利得係数を掛け、送信される信号の電力レベルの調整値を求める。ステップ1160では、第2局は送信される信号の電力レベルを、ステップ1150で求めた調整値によって調整する。
【0094】
図12に関し、ステップ1210では、第2局は第1局から送信された信号を受信する。この信号は、図12に関しては先の説明の信号と異なる。この信号は、第1局から第2局に送信される、その電力レベルを有効に監視できるどのような信号でもよい。この信号は、その電力レベルが制御されることが望ましい信号である必要はない。この信号は、第1局と第2局の間で信号が送信されるプロセスだけを示すことだけが必要である。
【0095】
ステップ1220では、第2局は、第1局から受信した信号の電力レベルを監視する。本発明の1実施態様では、第2局は受信信号の電力レベルを測定する。本発明の別の実施態様では、第2局は信号を1つ以上のしきい値と比較する。本発明の好ましい実施態様では、第2局は受信信号の電力レベルを測定し、信号のその後のサンプル間での電力レベルの変化を求める。当然のことながら、他の実施態様は、受信信号の電力レベルを監視するのに他の技術を用いることができる。
【0096】
ステップ1230では、第2局は受信信号に関連する伝搬状態を監視された電力レベルに基づいて判定する。言い換えれば、第2局は、信号が送信される時のプロセスが上記の通りの休止状態か作動状態のいずれで動作していたかを判定する。
【0097】
ステップ1240では、第2局はステップ1230で判定された伝搬状態に基づいてループ利得を調整する。上で論じた通り、伝搬状態が休止状態の場合、ループ利得は1に設定される。伝搬状態が作動状態の場合、1より大きい利得係数に設定される。好ましい実施態様では、利得係数は2に設定される。当然ながら、非整数利得係数を含む他の利得係数を使うことができる。
【0098】
図13は本発明の好ましい実施態様に従う、ステップ1230の動作をさらに詳しく説明するフロー図である。決定ステップ1310では、第2局は、受信信号の電力レベルの変化がしきい値を越えるかどうか、および受信信号の電力レベルの先の変化がしきい値を越えているかどうかを判定する。言い換えれば、第2局は、電力レベルの変化がしきい値を越えることが2回連続して起きているかどうか判定する。特に、第2局は、変化の大きさがしきい値を越えているかどうか(すなわち電力レベルの増加または減少を等しく適用する)を判定する。
【0099】
ステップ1320に示されている、電力レベルの変化が2回連続してしきい値を越えている場合、ループ利得が1以外の利得係数に設定される。ステップ1330に示されている、電力レベルの変化が2回連続してしきい値を越えない場合、ループ利得は利得係数1に設定される。
【0100】
当然のことながら、本発明の適用範囲から外れることなく、ステップ1320の動作に様々な修正を加えることができる。チャネルの伝搬状態を推定するどのような技術でも用いることができる。例えば、変化には、最後のN個のサンプルの受信電力の平均と最後のM個のサンプルの受信電力の平均を比較する必要があるかもしれない。この場合、M>Nである。したがって、平均信号電力が、しきい値を下回っていたと判定することができる。別の実施態様は、ループ利得の減少に対立するものとしてループ利得の増加を求めるのに異なるアルゴリズム規定することがある。加えて、本発明は、他の情報源や電力レベルの変化を検出するセンサ以外のセンサを含む手段によってプロセスの伝搬状態を判定するための指標を使用することを考えている。
【0101】
図11、12および13を、「第1局」と「第2局」の観点から説明する。上記では、第2局での動作として説明したが、当然ながら本発明を第1局または第1局と第2局の両方で同時に使用することができる。その上、本発明をゲートウェイ120、移動ユニット124、または受信機と共に送信機が配置される他のこのような通信システム構成部品に関して実行することができる。
【0102】
先に示したように、本発明により、制御ループ500、700は影響830(例えばフェーディングなど)に対して、状態検出器910、930なしで動作している制御ループ500、600と比較して、ループ利得の増加に基づいてより早く応答できる。上で論じた通り、制御ループ500、600の応答時間は、往復伝搬時間による影響を受ける。言い換えれば、往復伝搬時間は、制御コマンド555が、例えばゲートウェイ受信機550により送信されてから、その制御コマンド555に対する応答(すなわち、信号545の電力レベルの変化)がゲートウェイ受信機550によって検出されるまでの間の時間である。
【0103】
応答がさらに早くなったことに加え、状態検出器910、930も、実際の電力レベルと望ましい電力レベルの間の誤差が近づく速度に影響を与える。これはスルーレートと呼ばれる。Gに設定された利得915の場合、スルーレートは利得なしの制御コマンド565のG倍の速さとなる。従って、例えばG=2の時、スルーレートは、利得なしのスルーレートの2倍の速度になる。適正な利得の決定は、伝播遅延、ループ反復速度、コマンドステップのサイズ、および予想される変化と受信電力レベルの変化率といった要因に左右される。
【0104】
フォワードおよびリバースチャネルプロセス530、630の影響を理解することにより、移動ユニット124およびゲートウェイ120の前後で信号が経験する変化について同様の判定を行うことができる。従って、電力以外のパラメータを本発明により制御できるはずである。通信システムによっては、同一の、または付加的な制御ループを使って、例えば周波数、符号タイミングなどの通信信号のその他動作パラメータを制御できることがある。上下または前進と抑制といったコマンドを適宜生成でき、それらを使って、該パラメータの変更を実行できる。例えば、移動ユニット124の局部発振器の中心周波数のドリフトを押しとどめるため帰還リンク信号の動作周波数を調整するよう、移動ユニット124に命ずること、またはドップラ効果を補正するため符号タイミングを変更することなどができる。コマンドを用いて補正を実行できる多くのパラメータやプロセスが知られているが、同時にコマンドを受けたり、上で論じた電力制御コマンドにより伝送遅延を受けたりする。
【0105】
衛星をベースとする通信システム100に関して本発明を説明したが、衛星を採用しないシステムでも本発明を実行できることがある。例えば、地上システムでは、セルサイトと移動ユニット124間の伝搬が、電力制御ループ500のループ反復時間に比べて大きい場合、リミットサイクルと類似の問題が生じる。
【0106】
送信機510、610に一定の量だけ送信電力を増減するよう指示する電力ップコマンドまたは電力ダウンコマンドが受信機550、650によって発せられるシングルビットシステムに関して本発明を説明した。しかし、電力制御コマンド555、655が、必要な電力レベル610と受信電力レベル545の差によって定量化される、別の構成を実行することも当然できるはずである。
【0107】
先の好ましい実施態様の説明は、当業者が本発明を利用できるよう提供されている。これら実施態様の様々な変形は、当業者には容易に明らかとなるであろう。また、本書に定義された包括的な原理を、発明力を用いることなく別の実施態様に適用することができる。従って、本発明は本書に示した実施態様に限定されるものではなく、本書で開示した原理と新規特性に一致する広い範囲に認められることとする。
【0108】
基準特性を対応的に確認できる下記図面と詳細説明を関連付ければ、本発明の特徴、目的、および長所は、さらに明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明を用いる代表的な無線通信システムを図解する。
【図2】
図2は、移動体ユーザが使用するトランシーバ装置の具体例を図解する。
【図3】
図3は、ゲートウェイで使うための送受信装置の具体例を図解する。
【図4】
図4は、ゲートウェイと移動体ユーザ間のフォワードリンクとリバースリンク伝送を図解する。
【図5】
図5は、リバースリンク制御ループを図解する。
【図6】
図6は、フォワードリンク制御ループを図解する。
【図7】
図7は、フォワードパスプロセスとリバースパスプロセスが相関している時の、フォワードリンクとリバースリンクの受信電力レベルの比較例を図解するプロットである。
【図8】
図8は、フォワードパス名プロセスとリバースパスプロセスが部分的にしか相関していない時の、フォワードリンクとリバースリンクの受信電力レベルの比較例を図解するプロットである。
【図9】
図9は、本発明の1つの実施態様に従う状態検出器を用いるフォワードおよびリバースリンク制御ループを図解する。
【図10】
図10は、さらに詳しいリバースリンク制御ループと共に使われる場合の状態検出器を図解する。
【図11】
図11は、本発明のループ利得を使用する制御ループ具体例の動作を図解するフローチャート。
【図12】
図12は、本発明に従うループ利得の判定を図解するフローチャート。
【図13】
図13は、本発明の1実施態様によって伝搬状態の判定をさらに詳しく図解するフローチャート。

Claims (20)

  1. 第1局、第2局、および第1局と第2局の間の信号を結合する衛星リンクを具備し、各局は信号送信手段と信号受信手段を備える衛星通信システムの電力を制御する方法において、
    第2局において、第1局から送信された第1信号を受信し、
    第1局において、第2局から送信された第2信号を受信し、
    第1局において、前記受信した第2信号の電力レベルを測定し、
    第1局において、前記受信した第2信号の前記測定された電力レベルに基いて電力制御コマンドを生成し、
    前記電力制御コマンドを第1局から第2局に送信し、
    第2局において、前記電力制御コマンドにループ利得を適用し、
    第2局において、前記乗算された電力制御コマンドに基いて、第2局から送信された前記第2信号の送信電力レベルを調整し、
    第2局において、前記受信した第1信号の電力レベルを監視し、
    前記受信した第1信号の前記電力レベルに基いて、前記受信した第1信号の伝搬状態を決定し、
    前記第1信号の前記伝搬状態の関数として前記ループ利得係数を調整するステップを含む方法。
  2. 前記伝搬状態を決定するステップは、前記受信した第1信号がフェーディング中で動作しているか否かを決定するステップを含む請求項1記載の方法。
  3. 前記伝搬状態を決定するステップは、
    連続的な時間において受信した、前記受信した第1信号の複数の前記電力レベル間の電力レベルの変化を決定し、
    前記電力レベルの変化としきい値と比較し、
    前記電力レベルが前記しきい値を越えるか否かに基いて、前記伝搬状態を決定するステップを含む請求項1記載の方法。
  4. 前記伝搬状態を決定するステップは、
    前記電力レベルの変化が前記しきい値を越えないとき、前記伝搬状態を休止状態として決定し、
    前記電力レベルの変化が前記しきい値を越えるとき、前記伝搬状態を作動状態として決定するステップを含む請求項3記載の方法。
  5. 前記ループ利得係数を調整するステップは、前記伝搬状態が前記作動状態であるとき、前記ループ利得係数を非単位利得係数に設定するステップを含む請求項4記載の方法。
  6. 前記ループ利得係数を調整するステップは、前記伝搬状態が前記休止状態であるとき、前記ループ利得係数を単位利得係数に設定するステップを含む請求項4記載の方法。
  7. 前記ループ利得係数を設定するステップは、前記伝搬状態が前記作動状態であるとき、前記ループ利得係数を2に設定するステップを含む請求項5記載の方法。
  8. 第1局はゲートウェイであり、第2局は移動ユニットである請求項1記載の方法。
  9. 第1局は移動ユニットであり、第2局はゲートウェイである請求項1記載の方法。
  10. 通信システムのパラメータを制御する装置において、
    制御されるパラメータを有する第1信号を送信する手段と、制御コマンドを受信する手段を含む第2信号を受信する手段とを備えた第1局と、
    前記第1信号を受信する手段と、前記第2信号を送信する手段とを備えた第2局と、
    前記第2局に配置されて前記第1信号のパラメータを測定する手段と、前記第2局に配置されて前記測定されたパラメータに基いて前記制御コマンドを生成する手段と、前記第1局に配置されて前記制御コマンドとループ利得に基いて前記第1信号のパラメータを調整する手段とを備えた制御ループと、
    前記第2局から前記第1局に送信される前記第2信号が通過するプロセスの伝搬状態を決定する手段と、前記伝搬状態に基いて前記ループ利得を調整する手段とを備えた前記第1局に配置された状態検出器とを具備する装置。
  11. 前記伝搬状態を決定する手段は、前記第2信号に関連するパラメータを監視する手段を含み、前記パラメータは前記第1信号に関して制御されるパラメータと同じ性質である請求項10記載の装置。
  12. 前記伝搬状態を決定する手段は、前記第2信号に関連する前記パラメータの変化がしきい値を越えたか否かを決定する手段を含む請求項11記載の装置。
  13. 前記伝搬状態を決定する手段は、前記第2信号に関連する前記パラメータの変化の大きさがしきい値を越えたか否かを決定する手段を含む請求項11記載の装置。
  14. 前記伝搬状態を決定する手段は、複数の連続的な期間にわたって、前記第2信号に関連する前記パラメータの変化の大きさがしきい値を越えたか否かを決定する手段をさらに含む請求項13記載の装置。
  15. 前記伝搬状態を決定する手段は、
    前記複数の連続的な期間にわたって、前記変化の大きさが前記しきい値を越えないとき、前記伝搬状態を休止状態として決定する手段と、
    前記複数の連続的な期間にわたって、前記変化の大きさが前記しきい値を越えたとき、前記伝搬状態を作動状態として決定する手段とをさらに含む請求項14記載の装置。
  16. 前記ループ利得を調整する手段は、
    前記伝搬状態が休止状態のとき、前記ループ利得を単位利得係数に調整する手段と、
    前記伝搬状態が作動状態のとき、前記ループ利得を非単位利得係数に調整する手段とを含む請求項15記載の装置。
  17. 前記非単位利得係数は2である請求項16記載の装置。
  18. 制御されるパラメータは前記第1信号の電力レベルである請求項10記載の装置。
  19. 前記第1局はゲートウェイであり、前記第2局は移動ユニットである請求項18記載の装置。
  20. 前記第1局は移動ユニットであり、前記第2局はゲートウェイである請求項18記載の装置。
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