JP2004511613A - コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、A)20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂5.0〜50.0質量%、B)水希釈性エポキシ樹脂硬化剤5.0〜55質量%、C)繊維0.1〜10.0質量%、D)ワックス系開放時間延長剤0または0.1〜5.0質量%、E)流動学的添加剤0または0.1〜5.0質量%、F)充填剤5.0〜70.0質量%、G)水0または0.1〜20.0質量%、およびH)他の添加剤および/または加工助剤0〜70質量%を含むコーティング組成物に関する。成分A)〜H)の質量割合の合計が100質量%となり、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は成分A)から排除される。本発明の組成物は、レベリングおよび絶縁コンパウンドでの使用に特に適している。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、コーティング組成物に関する。
【0002】
(背景技術)
合成ポリマーバインダーの使用は、建築産業で長い歴史を持っている。1950年代の工業的乳化重合の開始、および安定な熱可塑性合成樹脂分散体の供給の増加に伴って、例えば、塗料および面プラスター分野では二つの方式で開発が始まった。一方で、エマルション塗料は粗い充填剤および砂と混合され、独特の表面模様を得るために厚く塗布された。これは、初期塗布プラスター、ローラー塗布プラスターおよび溝プラスターを産みだした。他方、弾性合成樹脂分散体は、その接着特性、耐湿性および機械特性を改良するために、鉱物質モルタルに添加された。これにより、改良された無機プラスターが得られ、最終的には石灰、セメントまたは水ガラスなどの化学的硬化成分を含まない純粋な合成樹脂プラスターが得られた。
【0003】
更に、急速硬化絶縁コンパウンド、連続気泡成形体および透水舗装硬化物の製造のために、例えば、ポリウレタンの無水二成分系の形の、熱硬化ポリマーバイダー系を使用することが、DE−A−3932406およびDE−A−4320118に記載されている。液体キャスト樹脂塗布、床レベリングコンパウンドおよびコンクリート保護系用の二成分ポリウレタン系に替わる技術として、溶剤含有および無溶剤熱硬化二成分エポキシ系の使用が、専門書(例えば、E. Foglianisi, R. Gruetzmacher, R. Hoefer, Wofuer eignen sich Fussbodenbeschichtungen aus Polyurethan und Epoxy−Harzen? Industriebau, Suppl. Industrie−Bod en−Technik 43 [2], March/April 1997, 18−20頁参照)から知られている。これには、水性系も言及されている。
【0004】
水性エポキシ系が、自動車産業での陽極電着塗装に、および缶ラッカーや耐蝕性プライマーにも、以前から知られている(例えば、J. L. Chou, Novel Corrosion−Resistant Waterborne Epoxy Coatings, Polymers Paint Colour Journal, 1994 (Vol. 184), 413頁および416〜417頁参照)。
【0005】
基本的に、エポキシ樹脂エマルションは、乳化重合による熱可塑性ポリマー分散体の製造にすでに成功裡に用いられ、例えば、C. Baumann, D. Feustel, U. Held, R. Hoefer, Stabilisierungssysteme fuer die Herstellung von Polymer−Dispersionen, Welt der Farben, 2/1996, 15−21頁に記載されたのと同じ界面活性化合物から調製されてよい。
【0006】
例えば、Disponil 23(Cognis Deutschland GmbHの製品, Duessledorf/DE)などの特別の非イオン性乳化剤は、エポキシ樹脂二次エマルションの実際の製造に用いられる。エポキシ樹脂硬化剤として既に知られる不飽和脂肪酸のポリアミノアミドを酢酸添加してプロトン化することにより、それらを配合可能なカチオン性乳化剤および硬化剤に転化させることにより、別の非常に有効な乳化剤を得ることができる。従って、これらのカチオン性ポリアミノアミドもエポキシ樹脂乳化剤およびエポキシ樹脂硬化剤である。これらは、酸性のpH範囲でその最適効力を発現する。強アルカリは、カチオン電荷を中和し、乳化剤活性を減少させ、それにより、例えば強アルカリ性セメント表面上では、エマルションが急速に不安定化されて早期に破壊されるので、硬化フィルムの水に対する比較的高い感受性への傾向にもかかわらず、前記の非イオン性で従ってアルカリ安定なエマルションは、セメント結合コーティングに対するプライマーおよびシーリングに、および水硬化性モルタルの変性になお使用されている。
【0007】
(発明の開示)
以上に説明したように、溶剤含有エポキシ樹脂および水性エポキシ樹脂はともに当業者に知られ、建築産業で塗装やコーティングのためにかなり前から用いられてきているが、良好な加工性、アルカリ安定性、不透水性、初期耐水性、適当な開放時間、同時に加工の終点の簡単な認識性、自己レベリング挙動、高圧縮強さ、高い充填剤結合能と関連する貯蔵および沈降安定性、環境毒性適合性などの必要とされる特性の組み合わせが達成されていないという不十分さの故に、それらの絶縁およびレベリングコンパウンドとしての使用が未だ妨げられている。
本発明が解決しようとする課題は、従来技術により既知の系と比べて改良された性能特性により特徴付けられる絶縁およびレベリングコンパウンドを提供することであった。
【0008】
本発明におけるレベリングおよび絶縁コンパウンドは、特に、コンクリート、木材または他の基材に適用された場合、均一に素早く流れ、平滑な表面を造るエポキシ樹脂に基づく床コーティング組成物であると理解される。それらは、州建築基準(例えば、”Die neue Bauordnung fuer Hessen” Hessischer Staedte− und Gemeinebund出版、Kommunale Schriften fuer Hessen 45; H. Klopfer, Muss man Industriefussboeden waermedaemmen? in Industriefussboeden ’95, Techn. Akademie Esslingen, Ostfildern, 1995 に引用)に定義されるような、防音および断熱にも役立ち得る。この定義から、レベリングおよび絶縁コンパウンドがコーティング組成物とみなされることは明らかである。
【0009】
本発明は、
A)20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂5.0〜50.0質量%、
B)水希釈性エポキシ樹脂硬化剤5.0〜55質量%、
C)繊維0.1〜10.0質量%、
D)ワックス系開放時間延長剤0または0.1〜5.0質量%、
E)流動学的添加剤0または0.1〜5.0質量%、
F)充填剤5.0〜70.0質量%、
G)水0または0.1〜20.0質量%、および
H)他の添加剤および/または加工助剤0〜70質量%
を含むコーティング組成物であって、成分A)〜H)の質量割合の合計が100質量%となり、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は成分A)から排除されているコーティング組成物物
に関する。
【0010】
A)からF)の成分に関して、各化合物は単独でまたはそれらの混合物として用いてよいことが特に指摘される。従って、一種および数種の、エポキシ樹脂A)、エポキシ樹脂硬化剤B)、繊維C)、開放時間延長剤D)、流動学的添加剤E)および充填剤F)を用いてよい。
【0011】
コーティング組成物は、当業者に既知のいずれの方法で製造してもよい。特に、成分を連続的に共に混合してよい。しかし、最終コーティング組成物を形成するために、二つまたはそれ以上の成分をまず予備混合し、その後その形で他の成分と接触させてもよい。この特別な変法は、特に成分G)(=水)に適用する。水を用いる場合、本発明のコーティング組成物の製造の間、水を様々な方法で系に導入することができる。例えば、特に市販のA)〜F)群の化合物を、含水供給形で使用してもよい。換言すれば、水を、それ自体でコーティング組成物の他の必須成分と共に導入しても、あるいは、A)〜F)の個々または全ての成分を含水供給形で用いて導入しても、両方の方法の組み合わせによってもよい。
【0012】
好ましい態様において、コーティング組成物は、まずB)〜H)の全成分を混合して混合物(I)を製造し、その後混合物(I)に成分A)を加えることにより製造される。混合物(I)対成分A)の比は、好ましくは、(I)中に存在する硬化剤B)および成分A)が、得られるコーティング組成物中で等モル比で存在するように選ばれる。
【0013】
成分A)〜H)の質量割合は、全て個々の活性物質含量に基づいている。例えば、コーティング組成物が一つまたはそれ以上の成分を含水供給形で用いて調製される場合、全体としてのコーティング組成物の特徴は、存在する個々の成分の量(活性物質として表される)により決定され、ある成分がコーティング組成物の製造中に無水または含水の形で使用されたかどうかによって決定されるのではない。従って、成分G)、すなわち水の含量割合は、全体としてコーティング組成物中に存在する水の合計として常に表される。
【0014】
前記のように、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は、成分A)から除外される。これに関連して、この限定は、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの直接反応生成物のみに適用されることを指摘しておく。ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの直接反応生成物の誘導体はもちろん除外されない。なぜなら、これら誘導体は、別の類(すなわち、化学的に異なる化合物)に属するからである。
【0015】
成分A)
本発明のコーティング組成物の成分A)は、20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂により形成されるが、エピクロロヒドリンとビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとの反応生成物は成分A)から除外される。
好ましくは、水に自己分散する、20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂が成分A)として用いられる。当業者にとって、「自己分散」は、相当する化合物が、特別な乳化剤、分散剤などを用いずに、水と接触して分散体およびエマルションを自然に形成することを意味する。
【0016】
適当な成分A)の例は、WO95/18165に従ったエポキシ樹脂とモノ−、ジ−またはポリアルキレンアミンとの反応、またはWO96/20970に従った多価フェノールおよびアミン/エポキシ付加物とエポキシ樹脂との反応により、形成される化合物である。
以下の化合物が成分A)としての使用に適してる:
・本発明のB2)型硬化剤の製造中に形成される中間生成物Z5(下記参照)、・本発明のB3)型硬化剤の製造中に形成される中間生成物Z7(下記参照)
【0017】
市販の化合物A)の例は、Waterpoxy 1402、Waterpoxy 1422およびWaterpoxy 1455であり、これらは、Cognis Deoutschland GmbH から(以前はHenkel KGaAから)販売されている。これらの製品は全て、含水供給形で販売されている。
1つの態様において、成分A)ha,5〜30質量%の量で用いられる。
【0018】
成分B)
本発明のコーティング組成物の成分B)は、水希釈性エポキシ樹脂硬化剤である。好ましくは、α,β−不飽和カルボン酸エステルおよびモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物に基づく付加物から誘導される化合物が、成分B)として用いられる。成分B)は、好ましくは以下に記載のB1)〜B3)の群から選ばれる。
B1)の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα,β−不飽和カルボン酸エステル(I):
【化1】
[式中、R1は、15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は互いに独立に、水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、若しくは−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である。)である。]
を、エステル交換反応触媒の存在下、
(b)一つまたはそれ以上のヒドロキシ化合物と、(b)中の水酸基の、α,β−不飽和カルボン酸エステル中のエステル基COOR1に対する当量比が1.5:1から10:1の範囲であるような量で化合物(a)および(b)用いて
反応させ、
得られた中間生成物Z1を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、(c)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子の、中間生成物Z1中のエステル基に対する当量比を10:1〜1:10の範囲に調節して
反応させ、
次いで、得られた中間生成物Z2を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシ(d)中のオキシラン環の、(c)で用いられるモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルケニルオキシド化合物に対する当量比を100:1〜1.5:1の値に調節して
反応させ、
その後、得られた中間生成物Z3を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間生成物Z3中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20の値に調節して
反応させることにより、得られる。
【0019】
本発明の硬化剤は、その分子量に依存して、液体または固体の物質である。
「当量比」は、当業者によく知られている。当量表現の背後にある基本概念は、反応に関与する各物質に対して、所望の反応に係わる反応性基が考慮されることである。当量比を示すことにより、用いられる化合物(x)および(y)の様々な反応性基全てが相互に関係する比を表現することができる。これに関連して、反応性基が最小の有効反応性基と理解される、すなわち、反応性基の概念は官能基の概念と一致しないことに留意することが重要である。H−酸化合物の場合、例えばこれは、OH基またはNH基はそのような反応性基を示すが、同一の窒素原子に位置する二つの反応性水素原子を持つNH2基はそのような反応性基ではないことを意味する。この場合、官能基NH2の中の二つの水素原子は、適切に反応性基とみなされるので、官能基NH2は二つの反応性基(すなわち水素原子)を含む。
【0020】
1つの態様において、中間生成物Z1および化合物(c)は、(c)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子の、中間生成物Z1中のエステル基に対する当量比が、4:1〜1:4の範囲、特に2.5:1〜1.5:1の範囲であるような量で用いられる。
別の態様において、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、(c)中のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物の当量比が、50:1〜10:1の範囲に調節される。
【0021】
本発明で用いられる式(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸エステル(a)の例は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルである。特に好ましい化合物(a)は、マレイン酸ジアルキル、特にマレイン酸ジエチルおよびマレイン酸ジメチルである。
【0022】
ヒドロキシ化合物(b)は、脂肪族または芳香族であってよい。化合物(b)は、エステル交換反応触媒に対して不活性でなければならない。
【0023】
適当な芳香族化合物(b)の例は、レゾルシノール、ヒドロキノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)の異性体混合物、テトラブロモビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノール、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど、および前記化合物の塩素化および臭素化生成物である。ビスフェノールAが好ましい芳香族化合物(b)である。
【0024】
1つの好ましい態様において、ヒドロキシ化合物(b)は、脂肪アルコール、アルカンジオールおよびポリエーテルジオールの群から選ばれる。所望により、これらの化合物はアルコキシル化されていてもよい。
【0025】
脂肪アルコールは、飽和またはオレフィン性不飽和であってよい6〜36個の炭素原子を含む第1アルコールである。適当な脂肪アルコールの例は、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ペラゴニルアルコール、デカノール、ウンデカノール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ミリスチルアルコール、ペンタデカノール、パルミチルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、ノナデカノール、アラキジルアルコール、ヘネイコサノール、ベヘニルアルコール、トリコサノール、リグノセリルアルコール、10−ウンデカノール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リシノリルアルコール、リノールアルコール、リノレンアルコール、ガドレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、ブラシジルアルコールである。
【0026】
アルカンジオールは、一般式:HOCH2−R5−CH2OH[式中、R5は、飽和または不飽和の、直鎖または分岐の、および芳香族構造を含んでよい、疎水性炭化水素基である。]で示される化合物である。その例は、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレンジオール(ポリテトラヒドロフランとしても知られる)および所謂ダイマージオールである。ダイマージオールが、本発明の目的に特に好ましい。
【0027】
ダイマージオールは、例えばダイマー脂肪酸エステルの還元により得られる、周知の市販化合物である。これらのダイマー脂肪酸エステルの基礎となるダイマー脂肪酸は、不飽和脂肪酸のオリゴマー化により得られ得るカルボン酸、一般に、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などの脂肪酸などである。オリゴマー化は、通常、例えば粘土などの触媒の存在下に高温で行われる。得られる物質(工業品質のダイマー脂肪酸)は、二量化生成物が優勢な混合物である。しかし、少量の高次オリゴマー、特にトリマー脂肪酸も存在する。ダイマー脂肪酸は、市販製品であり、様々な組成と品質で販売されている。ダイマー脂肪酸に関して多くの文献が入手可能であり、例えば、以下の文献:Fette & Oele 26(1994), 47−51頁;Speciality Chemicals 1984 (May Number), 17, 18, 22−24頁が参照できる。ダイマージオールは、当業者に周知であり、例えばダイマージオールの製造、構造および化学は、最近の文献:Fat Sci. Technol. 95 (1993), No. 3, 91−94頁に記載されている。本発明によれば、好ましいダイマージオールは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%のダイマー含量を有し、ダイマー分子あたりの炭素原子数が主として36〜44個のものである。
【0028】
本発明におけるポリエーテルジオールは、一般式:HOCH2−R6−CH2OH[式中、R6は、飽和または不飽和の、直鎖または分岐の、および芳香族構造を含んでよい、疎水性炭化水素基であり、その中の一つまたはそれ以上のCH2単位が、それぞれ酸素原子により置換される。]で示されるジオールである。
【0029】
ポリエーテルジオールの特に魅力的な種が、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオールおよび1,8−オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレンジオール(ポリテトラヒドロフラン)およびダイマージオールなどのアルカンジオールのアルコキシル化により得ることができる。これらアルコキシル化ジオールの製造は、通常以下のように行われる:第一段階において、要求されるジオールをエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと接触させ、得られる混合物を20〜200℃の温度でアルカリ触媒の存在下に反応させる。用いたジオールへのエチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)の付加生成物は、このようにして得られる。故に、付加生成物は、特定のジオールとのEO付加物またはPO付加物またはEO/PO付加物である。EO/PO付加物の場合、EOおよびPOの付加が統計的にまたはブロック的に生じる。
【0030】
化合物(a)および(b)の反応に適当なエステル交換反応触媒は、従来技術から当業者に知られるエステル交換反応触媒である。適当な触媒は、ナトリウムメトキシド、ジブチルスズジアセテート、テトライソプロピルオルトチタネ−トである。所望により、エステル交換反応後に触媒を不活性化してもよいが、必ずしも必要ではない。
【0031】
適当なアミノ化合物(c)は、モノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物である。これは、これらの化合物が、一方で一つ、二つまたはそれ以上のアミノ官能基(NHまたはNH2官能基)を含み、他方でアルキレンオキシド単位を含むことを意味する。アルキレンオキシド単位は、特に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシドであり、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドが特に好ましい。化合物(c)は、20℃で水に少なくとも部分的に可溶の物質である。
【0032】
化合物(c)の製造は、従来技術より既知であり、ヒドロキシ官能化合物とアルキレンオキシドとの反応、および得られる末端ヒドロキシル基のアミノ基への転化からなる。
ヒドロキシ官能化合物のアルキレンオキシドとの反応に関する限り、エトキシル化およびプロポキシル化は特に重要である。以下の方法が通常用いられる:第1段階において、必要とされるヒドロキシ官能化合物を、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと接触させ、得られる混合物を20〜200℃の温度範囲でアルカリ触媒の存在下に反応させる。このようにしてエチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)の付加生成物が得られる。付加生成物は、好ましくは、特定のヒドロキシ官能化合物とのEO付加物またはPO付加物またはEO/PO付加物である。EO/PO付加物の場合、EOおよびPOの付加が統計的にまたはブロック的に生じる。
【0033】
1つの態様において、一般式:R8−O−R9−CH2CH(R10)−NH2で示される物質が、化合物(c)として用いられる。本式中:
・R8は、脂肪族、環式脂肪族または芳香族であってよい1〜12個の炭素原子を含む単官能有機基であり、
・R9は、5〜200ポリアルキレン単位、特にEOおよび/またはPO単位からなるポリオキシアルキレン基である。
・R10は、水素または4個までの炭素原子を含む脂肪族基である。
【0034】
本発明の目的に特に適している化合物(c)の代表例は、市販物質であり当業者に既知の「Jeffamines」である。一例は、Texacoによれば、メタノールをエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドと反応させ、次いで、得られた中間生成物の末端ヒドロキシル基をアミン基に転化することにより製造される「Jeffamine 2070」である(WO96/20971、10頁、12−15行参照)。
化合物(c)は、148〜5000、および好ましくは400〜2000の平均分子量(数平均Mn)を有する。
【0035】
エポキシ化合物(d)は、1分子中に平均して少なくとも二つのエポキシ基を含むポリエポキシドである。これらのエポキシ化合物は、飽和および不飽和で、脂肪族、環式脂肪族およびヘテロ環状であって良く、ヒドロキシル基も含んでよい。それらは、混合および反応条件下で不都合な副反応を生じない置換基、例えば、アルキル基またはアリール基、エーテル基なども含んでよい。これらのエポキシ化合物は、多価、好ましくは二価の、アルコール、フェノール、これらフェノールの水素化生成物、および/またはノボラック(一価または多価フェノールとアルデヒド、特に好ましくはホルムアルデヒドとの、酸触媒存在下での反応生成物)に基づく好ましいポリグリシジルエーテルである。これらのエポキシ化合物のエポキシ当量質量は、好ましくは160と500の間、より好ましくは170と250の間である。物質のエポキシ当量質量は、1モルのオキシラン環を含む物質の質量(グラム)である。好ましい多価フェノールは、以下の化合物である:レゾルシノール、ヒドロキノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)の異性体混合物、テトラブロモビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノール、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど、および、前記化合物の塩素化物、臭素化物である。ビスフェノールAが特に好ましい。
ビスフェノールA
【化2】
【0036】
多価アルコールのポリグリシジルエーテルも適当な化合物(d)である。そのような多価アルコールの例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール(n=1〜20)、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、およびビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2,2−プロパンである。
【0037】
他の適当な化合物(d)は、エピクロロヒドリンまたは類似エポキシ化合物と、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および二量化リノレン酸などの脂肪族、環式脂肪族または芳香族ポリカルボン酸との反応により得られるポリカルボン酸のポリグリシジルエーテルである。その例は、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステルおよびヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルである。
【0038】
適当なエポキシ化合物(d)の包括的なリストは、
・A. M. Paquin, ”Epoxidverbindungen und Epoxidharze”, Springer−Verlag, Berlin 1958, Chapter V, 308−461頁、および
・Lee, Neville ”Handbook of Epoxy Resins” 1967,第2章, 201および2−33頁
に見出すことができる。
いくつかのエポキシ化合物(d)の混合物も使用されてよい。
【0039】
本発明の目的に適当なアミン(e)は、第1または第2アミンである。好ましいアミン(e)は、一分子当たり少なくとも二つの窒素原子および少なくとも二つの活性アミノ水素原子を含むポリアミンである。脂肪族、芳香族、脂肪芳香族、環式脂肪族および複素環状ジ−およびポリアミンが用いられてよい。
【0040】
以下は、適当なアミン(e)の例である:ポリエチレンアミン(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタアミンなど)、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ビス−(3−アミノプロピル)アミン、N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−1,2−エタンジアミン、N−(3−アミノプロピル)−1,2−エタンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、アミノエチルピペラジン、ポリ(アルキレンオキシド)ジアミン、およびトリアミン(例えば、Jeffamine D−230、Jeffamine D−400、Jeffamine D−2000、Jeffamine D−4000、Jeffamine T−403、Jeffamine EDR−148、Jeffamine EDR−192、Jeffamine C−346、Jeffamine ED−600、Jeffamine ED−900、Jeffamine ED−2001)、メタキシレンジアミン、フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トルエンジアミン、イソホロジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、メチレン架橋により結合されたポリ(シクロヘキシル芳香族)アミンの混合物(MBPCAAとしても知られる)およびポリアミノアミド。 他の適当な化合物(e)は、前記α,β−不飽和カルボン酸エステル(a)と上記アミンとの反応生成物、および前記ポリエポキシ化合物(d)と上記アミンとの反応生成物である。
【0041】
B2)型の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα,β−不飽和カルボン酸エステル(I):
R2R3C=(R4)COOR1 (I)
[式中、R1は15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は、互いに独立に水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、または−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である)を示す。]
を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、アミノ窒素原子上の反応性水素原子の、カルボン酸エステル(a)中の式(I)で示されるCOOR1基のα,β−位のC=Cに対する当量比が、10:1〜1:10の範囲である量で(a)および(c)を用いて、反応させ、
続いて、中間生成物Z4を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、モノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物(c)に対する当量比を100:1〜1.5:1の値に調節して、
反応させ、
その後、中間生成物Z5を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間体生成物Z5中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20に調節して、
反応させる
ことにより得られる。
B1)型の硬化剤に関する先の説明は、物質(a)および物質(c)〜(e)にも当てはまる。
【0042】
B3)型の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα、β−不飽和カルボン酸エステル(I):
R2R3C=(R4)COOR1 (I)
[式中、R1は15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は、互いに独立に水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、または−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である)を示す。]
を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、アミノ窒素原子上の反応性水素原子の、カルボン酸エステル(a)中の式(I)で示されるCOOR1基のα,β−位のC=Cに対する当量比が、10:1〜1:10の範囲である量で(a)および(c)を用いて、反応させ、
続いて、中間生成物Z4を、
(g)一つまたはそれ以上のポリヒドロキシ化合物と、中間生成物Z4中のエステル基の、ポリヒドロキシ化合物(g)中のヒドロキシ基に対する当量比を1:1.1〜1:10の値に調節して、反応させ、
次いで、中間生成物Z6を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、中間生成物Z6に対する当量比を1.5:1〜6:1の値に調節して、反応させ、
その後、中間生成物Z7を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間生成物Z7中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20に調節して、反応させる
ことにより得られる。
B1)型の硬化剤に関する先の説明は、物質(a)および物質(c)〜(e)にも当てはまる。
【0043】
ポリヒドロキシ化合物(g)は、脂肪族または芳香族であってよい。
1つの態様において、ポリヒドロキシ化合物(g)は、特別な脂肪族ジオール、すなわちアルカンジオール、特に二量化体ジオール、ポリエーテルジオール、およびポリエステルジオールの群から選ばれる。成分(b)についてのB1)型の硬化剤における先の説明は、二量化体ジオールを含むアルカンジオールおよびポリエーテルジオールにも当てはまる。
【0044】
本発明におけるポリエステルジオールは、一般式:
HOCH2−R7−CH2OH
[式中、R7は飽和または不飽和の直鎖または分岐の疎水性炭化水素基であり、芳香族構造も含んでよく、その中の一つまたはそれ以上のCH2単位は、COO単位によりそれぞれ置換される。]
で示されるジオールである。それらは、通常、二官能性ポリオールとジカルボン酸またはそれらの無水物との反応により製造される。通常用いられるポリオールは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールである。典型的なジカルンボン酸は、コハク酸、アジピン酸、フタル酸無水物である。1,6−ヘキサンジオールアジピン酸ポリエステルが特に好ましい。
1つの態様において、成分B)は、5〜25質量%の量で用いられる。
【0045】
成分C)
本発明のコーティング組成物の成分C)は、繊維から形成される。
当業者によく知られるように、「繊維」なる語は、分子(またはミセル)が全体に分子の長さ方向(または直格子線)で平行である、長い集合体の総称として用いられる。繊維は、個々にまたは束になった形において、限られた長さの線状構造(単繊維または毛髪)、または実質上無限の繊維(フィラメント)である。
以下の繊維またはそれらの混合物は、成分C)として特に適当である:Twaron 1094およびTwaron 1094。
【0046】
繊維C)は、特にコーティング組成物の特性に影響を与えることが意図されている。化学的、熱的および機械的特性における改良とは別に、コーティングの製造関連特性が、繊維により顕著に影響される。本発明のコーティング組成物は、加工挙動に関しても明確な効果を示す。コーティング組成における繊維C)の効果は、例えば、組成物中に存在する充填剤が、硬化中に、沈降したとしてもゆっくりとしか沈降せず、とりわけ全く沈降しないことである。
【0047】
本発明の組成物中の繊維C)の存在により、コーティング組成物の機械特性が、繊維を含まない組成物と比較して、顕著に改良されている。本発明の組成物は、コーティング組成物の全成分に基づき、0.1〜10質量%の量で繊維C)を含む。好ましくは、繊維は0.1〜5.0質量%の量で用いられる。自己レベリングコーティングを得るために、0.1〜2.5質量%の範囲が特に好ましい。繊維をこの特定の割合で含むコーティング組成物は、繊維を含まないコーティング組成物よりも、より柔軟で、より高い曲げ強度、引っ張り強度および引裂き強さを示すコーティングを与える。対照的に、繊維を添加せずに得たコーティングは、脆く、柔軟でないので、その機械特性を測定することはできない。
【0048】
成分D)
本発明のコーティング組成物の成分D)は、ワックス系の、いわゆる開放時間延長剤により形成される。このような系は、当業者に既知である(ワックスの定義は、例えば、U. Zorll, Ed., ROEMPP−Lexikon, Lacke und Druckfarben, p.615, Georg Thieme Verl., Stuttgart, New York, 1998 に記載されている)。水性エマルション形または無機担体上の固体供給形のワックスは、開放時間の延長のため、並びに、充填および絶縁コンパウンドの柔軟性および可塑性を増大させるために、加工中に用いられる。「ワックス」の表現は、狭義のワックスおよび脂肪アルコールの両方を包含する。
【0049】
相当するワックス系加工添加剤は、R. Neumann, H.−G. Schulte, R. Hoefer, Pulver, das Eigenschften schafft, Bautenschutz und Bausanierung, Heft 3/1999, pp/22−27 および U. Nagorny, Extension of workability of synthetic resin plasters with additives based on fatty raw materials; ConChem−Journal, No. 1/1994, pp. 23−26 に詳細に記載されている。粉体状ワックス系開放時間延長剤、特に固体担体上の分子あたり16〜72個の炭素原子を含む脂肪アルコールが特に好ましい。これに関連して、WO98/49114の開示を特に参照する。特に適当なワックス系開放時間延長剤は、Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DEから市販のLoxanol(登録商標)842DP(水性分散体)およびLoxanol(登録商標)P(無水粉体状固体)製品である。
一つの態様において、成分D)が、コーティング組成物の全成分に基づき0.1〜2.0質量%の量で使用される。
【0050】
成分E)
本発明のコーティング組成物の成分E)は、流動学的添加剤により形成される。当業者に既知の流動学的添加剤、好ましくは層状シリケートまたはポリ(メタ)アクリレートまたはセルローズエーテルまたは結合性増粘剤が、個々にまたは組み合わせて用いられてよい。
【0051】
好ましくは、層状シリケートが、疎水的に変性されたポリエーテルウレタン(HEUR)または疎水的に変性されたポリエーテル(HMPE)と組み合わせて用いられる。疎水的変性は、言及した種類の化合物の分子中に疎水性基が存在することを意味している。特に好ましいHEURは、G. Schulte, J. Schmitz 及び R. Hoefer, Additive fuer waessrige Systeme und umweltfreudliche Lacke, Welt der Farben, 28−31(12 / 1997)に記載された無溶剤HEUR、およびDE−A−4242687に記載された擬塑性HEURである。
1つの態様において、成分E)は、コーティング組成物の全成分に基づき、0または0.1〜3.0質量%の量で用いられる。
【0052】
成分F)
本発明のコーティング組成物の成分F)は、充填剤により形成される。適当な充填剤の例は、シリカ砂、重晶石、炭酸カルシウム、珪酸塩、硫酸カルシウム、タルク、カオリン、雲母、長石、金属酸化物、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、カーボンブラック、グラファイト、硫酸バリウムなどである。充填剤は、コーティング組成物の全成分に基づき5.0〜70.0質量%の量で使用される。
【0053】
成分G)
本発明のコーティング組成物の成分G)(水)は、0または0.1〜12.0質量%、好ましくは1.0〜10.0質量%の量で使用される。
【0054】
成分H)
当業者に知られている他の添加剤および/または加工助剤を、本発明のコーティング組成物の成分H)として用いてよい。その例は、顔料、セメント、砂利、脱気剤、消泡剤、分散助剤、抗沈降剤、促進剤、遊離アミン、流れ制御添加剤、導電率改良剤を含む。
本発明は、レベリングおよび絶縁コンパウンドとしての(特に建設業における)前記コーティング組成物の使用にも関する。床へのコーティング組成物の使用が特に好ましい。
【0055】
(実施例)
1.使用材料
Waterpoxy 751:エポキシ樹脂エマルションおよび液状標準エポキシ樹脂を硬化するのに用いられる水に溶解した単独アミン付加物(Gognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Twaron 1094:ポリパラフェニレンテレフタルアミド(Tawron Products GmbH, Wuppertal/DE)、繊維長さ=1.1〜1.7mm
Minex S 20:かすみ石閃長岩(Quarzwerke GmbH, Frehcen/DE)
Quarzsand H 33:”Haltener” シリカ砂(Quarzwerke GmbH, Frehcen/DE)
Schwerspatmehl C 14:硫酸バリウム(Sachtleben Chemie GmbH, Duisburg/DE)
Calcicoll W7:天然結晶性炭酸カルシウム(Alpha Calcit Fuellstoff GmbH, Clongn/DE)
Bentone EW:高精製易分散性スメクタイトに基づく流動学的添加剤(Rheox Inc., Highstown, NY/USA)
Heucosin Grau(G3911N型):顔料組成物(Dr. Hans Heubach GmbH, Langelsheim/DE)
Dowanol TPM:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、異性体混合物(Reininghaus−Chemie GmbH, Essen/DE)
Loxanol DPN:開放時間延長用液状エマルション(Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Foamaster 223:低臭エマルションペイント用消泡剤(Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Nopco DSX 1550:水性ペイント用非イオン性流動学的添加剤;水/ブトキシジグリコール中のポリウレタンプレポリマー(Nopco)
Waterpoxy 1455
【0056】
2.処方
実施例1
表1に示した成分の混合物を、溶解機を用いて成分を順次攪拌することにより調製した。この混合物100質量部に、Waterpoxy 1455(本発明のコーティング組成物の成分A))86質量部を加えた。
【0057】
【表1】
【0058】
水は、含水供給形で使用された成分A)およびB)からほとんど導入されるので、系中に水(本発明のコーティング組成物の成分G)が存在することを指摘しておく。
【0059】
実施例2
表2に示した成分の混合物を、溶解機を用いて成分を順次攪拌することにより調製した。この混合物100質量部に、Waterpoxy 1455(本発明のコーティング組成物の成分A))86質量部を加えた。
【0060】
【表2】
【0061】
水は、含水供給形で使用された成分A)およびB)からほとんど導入されるので、系中に水(本発明のコーティング組成物の成分G)が存在することを指摘しておく。
【0062】
3.性能特性
実施例1および2の組成物について、以下のことが観測された:
・使用した繊維の沈降が最小であった。
・沈降物はほとんど形成されなかった。
・通常の系および比較例と比較して、硬化されたコーティング組成物は、優れた機械強度および高い弾性を有していた。
・高い層厚みが容易に達成された。
・コーティング組成物は、成分が組み合わされた後、速やかに自己レベリングした。
(技術分野)
本発明は、コーティング組成物に関する。
【0002】
(背景技術)
合成ポリマーバインダーの使用は、建築産業で長い歴史を持っている。1950年代の工業的乳化重合の開始、および安定な熱可塑性合成樹脂分散体の供給の増加に伴って、例えば、塗料および面プラスター分野では二つの方式で開発が始まった。一方で、エマルション塗料は粗い充填剤および砂と混合され、独特の表面模様を得るために厚く塗布された。これは、初期塗布プラスター、ローラー塗布プラスターおよび溝プラスターを産みだした。他方、弾性合成樹脂分散体は、その接着特性、耐湿性および機械特性を改良するために、鉱物質モルタルに添加された。これにより、改良された無機プラスターが得られ、最終的には石灰、セメントまたは水ガラスなどの化学的硬化成分を含まない純粋な合成樹脂プラスターが得られた。
【0003】
更に、急速硬化絶縁コンパウンド、連続気泡成形体および透水舗装硬化物の製造のために、例えば、ポリウレタンの無水二成分系の形の、熱硬化ポリマーバイダー系を使用することが、DE−A−3932406およびDE−A−4320118に記載されている。液体キャスト樹脂塗布、床レベリングコンパウンドおよびコンクリート保護系用の二成分ポリウレタン系に替わる技術として、溶剤含有および無溶剤熱硬化二成分エポキシ系の使用が、専門書(例えば、E. Foglianisi, R. Gruetzmacher, R. Hoefer, Wofuer eignen sich Fussbodenbeschichtungen aus Polyurethan und Epoxy−Harzen? Industriebau, Suppl. Industrie−Bod en−Technik 43 [2], March/April 1997, 18−20頁参照)から知られている。これには、水性系も言及されている。
【0004】
水性エポキシ系が、自動車産業での陽極電着塗装に、および缶ラッカーや耐蝕性プライマーにも、以前から知られている(例えば、J. L. Chou, Novel Corrosion−Resistant Waterborne Epoxy Coatings, Polymers Paint Colour Journal, 1994 (Vol. 184), 413頁および416〜417頁参照)。
【0005】
基本的に、エポキシ樹脂エマルションは、乳化重合による熱可塑性ポリマー分散体の製造にすでに成功裡に用いられ、例えば、C. Baumann, D. Feustel, U. Held, R. Hoefer, Stabilisierungssysteme fuer die Herstellung von Polymer−Dispersionen, Welt der Farben, 2/1996, 15−21頁に記載されたのと同じ界面活性化合物から調製されてよい。
【0006】
例えば、Disponil 23(Cognis Deutschland GmbHの製品, Duessledorf/DE)などの特別の非イオン性乳化剤は、エポキシ樹脂二次エマルションの実際の製造に用いられる。エポキシ樹脂硬化剤として既に知られる不飽和脂肪酸のポリアミノアミドを酢酸添加してプロトン化することにより、それらを配合可能なカチオン性乳化剤および硬化剤に転化させることにより、別の非常に有効な乳化剤を得ることができる。従って、これらのカチオン性ポリアミノアミドもエポキシ樹脂乳化剤およびエポキシ樹脂硬化剤である。これらは、酸性のpH範囲でその最適効力を発現する。強アルカリは、カチオン電荷を中和し、乳化剤活性を減少させ、それにより、例えば強アルカリ性セメント表面上では、エマルションが急速に不安定化されて早期に破壊されるので、硬化フィルムの水に対する比較的高い感受性への傾向にもかかわらず、前記の非イオン性で従ってアルカリ安定なエマルションは、セメント結合コーティングに対するプライマーおよびシーリングに、および水硬化性モルタルの変性になお使用されている。
【0007】
(発明の開示)
以上に説明したように、溶剤含有エポキシ樹脂および水性エポキシ樹脂はともに当業者に知られ、建築産業で塗装やコーティングのためにかなり前から用いられてきているが、良好な加工性、アルカリ安定性、不透水性、初期耐水性、適当な開放時間、同時に加工の終点の簡単な認識性、自己レベリング挙動、高圧縮強さ、高い充填剤結合能と関連する貯蔵および沈降安定性、環境毒性適合性などの必要とされる特性の組み合わせが達成されていないという不十分さの故に、それらの絶縁およびレベリングコンパウンドとしての使用が未だ妨げられている。
本発明が解決しようとする課題は、従来技術により既知の系と比べて改良された性能特性により特徴付けられる絶縁およびレベリングコンパウンドを提供することであった。
【0008】
本発明におけるレベリングおよび絶縁コンパウンドは、特に、コンクリート、木材または他の基材に適用された場合、均一に素早く流れ、平滑な表面を造るエポキシ樹脂に基づく床コーティング組成物であると理解される。それらは、州建築基準(例えば、”Die neue Bauordnung fuer Hessen” Hessischer Staedte− und Gemeinebund出版、Kommunale Schriften fuer Hessen 45; H. Klopfer, Muss man Industriefussboeden waermedaemmen? in Industriefussboeden ’95, Techn. Akademie Esslingen, Ostfildern, 1995 に引用)に定義されるような、防音および断熱にも役立ち得る。この定義から、レベリングおよび絶縁コンパウンドがコーティング組成物とみなされることは明らかである。
【0009】
本発明は、
A)20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂5.0〜50.0質量%、
B)水希釈性エポキシ樹脂硬化剤5.0〜55質量%、
C)繊維0.1〜10.0質量%、
D)ワックス系開放時間延長剤0または0.1〜5.0質量%、
E)流動学的添加剤0または0.1〜5.0質量%、
F)充填剤5.0〜70.0質量%、
G)水0または0.1〜20.0質量%、および
H)他の添加剤および/または加工助剤0〜70質量%
を含むコーティング組成物であって、成分A)〜H)の質量割合の合計が100質量%となり、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は成分A)から排除されているコーティング組成物物
に関する。
【0010】
A)からF)の成分に関して、各化合物は単独でまたはそれらの混合物として用いてよいことが特に指摘される。従って、一種および数種の、エポキシ樹脂A)、エポキシ樹脂硬化剤B)、繊維C)、開放時間延長剤D)、流動学的添加剤E)および充填剤F)を用いてよい。
【0011】
コーティング組成物は、当業者に既知のいずれの方法で製造してもよい。特に、成分を連続的に共に混合してよい。しかし、最終コーティング組成物を形成するために、二つまたはそれ以上の成分をまず予備混合し、その後その形で他の成分と接触させてもよい。この特別な変法は、特に成分G)(=水)に適用する。水を用いる場合、本発明のコーティング組成物の製造の間、水を様々な方法で系に導入することができる。例えば、特に市販のA)〜F)群の化合物を、含水供給形で使用してもよい。換言すれば、水を、それ自体でコーティング組成物の他の必須成分と共に導入しても、あるいは、A)〜F)の個々または全ての成分を含水供給形で用いて導入しても、両方の方法の組み合わせによってもよい。
【0012】
好ましい態様において、コーティング組成物は、まずB)〜H)の全成分を混合して混合物(I)を製造し、その後混合物(I)に成分A)を加えることにより製造される。混合物(I)対成分A)の比は、好ましくは、(I)中に存在する硬化剤B)および成分A)が、得られるコーティング組成物中で等モル比で存在するように選ばれる。
【0013】
成分A)〜H)の質量割合は、全て個々の活性物質含量に基づいている。例えば、コーティング組成物が一つまたはそれ以上の成分を含水供給形で用いて調製される場合、全体としてのコーティング組成物の特徴は、存在する個々の成分の量(活性物質として表される)により決定され、ある成分がコーティング組成物の製造中に無水または含水の形で使用されたかどうかによって決定されるのではない。従って、成分G)、すなわち水の含量割合は、全体としてコーティング組成物中に存在する水の合計として常に表される。
【0014】
前記のように、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は、成分A)から除外される。これに関連して、この限定は、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの直接反応生成物のみに適用されることを指摘しておく。ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの直接反応生成物の誘導体はもちろん除外されない。なぜなら、これら誘導体は、別の類(すなわち、化学的に異なる化合物)に属するからである。
【0015】
成分A)
本発明のコーティング組成物の成分A)は、20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂により形成されるが、エピクロロヒドリンとビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとの反応生成物は成分A)から除外される。
好ましくは、水に自己分散する、20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂が成分A)として用いられる。当業者にとって、「自己分散」は、相当する化合物が、特別な乳化剤、分散剤などを用いずに、水と接触して分散体およびエマルションを自然に形成することを意味する。
【0016】
適当な成分A)の例は、WO95/18165に従ったエポキシ樹脂とモノ−、ジ−またはポリアルキレンアミンとの反応、またはWO96/20970に従った多価フェノールおよびアミン/エポキシ付加物とエポキシ樹脂との反応により、形成される化合物である。
以下の化合物が成分A)としての使用に適してる:
・本発明のB2)型硬化剤の製造中に形成される中間生成物Z5(下記参照)、・本発明のB3)型硬化剤の製造中に形成される中間生成物Z7(下記参照)
【0017】
市販の化合物A)の例は、Waterpoxy 1402、Waterpoxy 1422およびWaterpoxy 1455であり、これらは、Cognis Deoutschland GmbH から(以前はHenkel KGaAから)販売されている。これらの製品は全て、含水供給形で販売されている。
1つの態様において、成分A)ha,5〜30質量%の量で用いられる。
【0018】
成分B)
本発明のコーティング組成物の成分B)は、水希釈性エポキシ樹脂硬化剤である。好ましくは、α,β−不飽和カルボン酸エステルおよびモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物に基づく付加物から誘導される化合物が、成分B)として用いられる。成分B)は、好ましくは以下に記載のB1)〜B3)の群から選ばれる。
B1)の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα,β−不飽和カルボン酸エステル(I):
【化1】
[式中、R1は、15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は互いに独立に、水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、若しくは−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である。)である。]
を、エステル交換反応触媒の存在下、
(b)一つまたはそれ以上のヒドロキシ化合物と、(b)中の水酸基の、α,β−不飽和カルボン酸エステル中のエステル基COOR1に対する当量比が1.5:1から10:1の範囲であるような量で化合物(a)および(b)用いて
反応させ、
得られた中間生成物Z1を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、(c)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子の、中間生成物Z1中のエステル基に対する当量比を10:1〜1:10の範囲に調節して
反応させ、
次いで、得られた中間生成物Z2を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシ(d)中のオキシラン環の、(c)で用いられるモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルケニルオキシド化合物に対する当量比を100:1〜1.5:1の値に調節して
反応させ、
その後、得られた中間生成物Z3を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間生成物Z3中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20の値に調節して
反応させることにより、得られる。
【0019】
本発明の硬化剤は、その分子量に依存して、液体または固体の物質である。
「当量比」は、当業者によく知られている。当量表現の背後にある基本概念は、反応に関与する各物質に対して、所望の反応に係わる反応性基が考慮されることである。当量比を示すことにより、用いられる化合物(x)および(y)の様々な反応性基全てが相互に関係する比を表現することができる。これに関連して、反応性基が最小の有効反応性基と理解される、すなわち、反応性基の概念は官能基の概念と一致しないことに留意することが重要である。H−酸化合物の場合、例えばこれは、OH基またはNH基はそのような反応性基を示すが、同一の窒素原子に位置する二つの反応性水素原子を持つNH2基はそのような反応性基ではないことを意味する。この場合、官能基NH2の中の二つの水素原子は、適切に反応性基とみなされるので、官能基NH2は二つの反応性基(すなわち水素原子)を含む。
【0020】
1つの態様において、中間生成物Z1および化合物(c)は、(c)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子の、中間生成物Z1中のエステル基に対する当量比が、4:1〜1:4の範囲、特に2.5:1〜1.5:1の範囲であるような量で用いられる。
別の態様において、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、(c)中のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物の当量比が、50:1〜10:1の範囲に調節される。
【0021】
本発明で用いられる式(I)で示されるα,β−不飽和カルボン酸エステル(a)の例は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルである。特に好ましい化合物(a)は、マレイン酸ジアルキル、特にマレイン酸ジエチルおよびマレイン酸ジメチルである。
【0022】
ヒドロキシ化合物(b)は、脂肪族または芳香族であってよい。化合物(b)は、エステル交換反応触媒に対して不活性でなければならない。
【0023】
適当な芳香族化合物(b)の例は、レゾルシノール、ヒドロキノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)の異性体混合物、テトラブロモビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノール、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど、および前記化合物の塩素化および臭素化生成物である。ビスフェノールAが好ましい芳香族化合物(b)である。
【0024】
1つの好ましい態様において、ヒドロキシ化合物(b)は、脂肪アルコール、アルカンジオールおよびポリエーテルジオールの群から選ばれる。所望により、これらの化合物はアルコキシル化されていてもよい。
【0025】
脂肪アルコールは、飽和またはオレフィン性不飽和であってよい6〜36個の炭素原子を含む第1アルコールである。適当な脂肪アルコールの例は、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ペラゴニルアルコール、デカノール、ウンデカノール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ミリスチルアルコール、ペンタデカノール、パルミチルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、ノナデカノール、アラキジルアルコール、ヘネイコサノール、ベヘニルアルコール、トリコサノール、リグノセリルアルコール、10−ウンデカノール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リシノリルアルコール、リノールアルコール、リノレンアルコール、ガドレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、ブラシジルアルコールである。
【0026】
アルカンジオールは、一般式:HOCH2−R5−CH2OH[式中、R5は、飽和または不飽和の、直鎖または分岐の、および芳香族構造を含んでよい、疎水性炭化水素基である。]で示される化合物である。その例は、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレンジオール(ポリテトラヒドロフランとしても知られる)および所謂ダイマージオールである。ダイマージオールが、本発明の目的に特に好ましい。
【0027】
ダイマージオールは、例えばダイマー脂肪酸エステルの還元により得られる、周知の市販化合物である。これらのダイマー脂肪酸エステルの基礎となるダイマー脂肪酸は、不飽和脂肪酸のオリゴマー化により得られ得るカルボン酸、一般に、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などの脂肪酸などである。オリゴマー化は、通常、例えば粘土などの触媒の存在下に高温で行われる。得られる物質(工業品質のダイマー脂肪酸)は、二量化生成物が優勢な混合物である。しかし、少量の高次オリゴマー、特にトリマー脂肪酸も存在する。ダイマー脂肪酸は、市販製品であり、様々な組成と品質で販売されている。ダイマー脂肪酸に関して多くの文献が入手可能であり、例えば、以下の文献:Fette & Oele 26(1994), 47−51頁;Speciality Chemicals 1984 (May Number), 17, 18, 22−24頁が参照できる。ダイマージオールは、当業者に周知であり、例えばダイマージオールの製造、構造および化学は、最近の文献:Fat Sci. Technol. 95 (1993), No. 3, 91−94頁に記載されている。本発明によれば、好ましいダイマージオールは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%のダイマー含量を有し、ダイマー分子あたりの炭素原子数が主として36〜44個のものである。
【0028】
本発明におけるポリエーテルジオールは、一般式:HOCH2−R6−CH2OH[式中、R6は、飽和または不飽和の、直鎖または分岐の、および芳香族構造を含んでよい、疎水性炭化水素基であり、その中の一つまたはそれ以上のCH2単位が、それぞれ酸素原子により置換される。]で示されるジオールである。
【0029】
ポリエーテルジオールの特に魅力的な種が、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオールおよび1,8−オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレンジオール(ポリテトラヒドロフラン)およびダイマージオールなどのアルカンジオールのアルコキシル化により得ることができる。これらアルコキシル化ジオールの製造は、通常以下のように行われる:第一段階において、要求されるジオールをエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと接触させ、得られる混合物を20〜200℃の温度でアルカリ触媒の存在下に反応させる。用いたジオールへのエチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)の付加生成物は、このようにして得られる。故に、付加生成物は、特定のジオールとのEO付加物またはPO付加物またはEO/PO付加物である。EO/PO付加物の場合、EOおよびPOの付加が統計的にまたはブロック的に生じる。
【0030】
化合物(a)および(b)の反応に適当なエステル交換反応触媒は、従来技術から当業者に知られるエステル交換反応触媒である。適当な触媒は、ナトリウムメトキシド、ジブチルスズジアセテート、テトライソプロピルオルトチタネ−トである。所望により、エステル交換反応後に触媒を不活性化してもよいが、必ずしも必要ではない。
【0031】
適当なアミノ化合物(c)は、モノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物である。これは、これらの化合物が、一方で一つ、二つまたはそれ以上のアミノ官能基(NHまたはNH2官能基)を含み、他方でアルキレンオキシド単位を含むことを意味する。アルキレンオキシド単位は、特に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシドであり、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドが特に好ましい。化合物(c)は、20℃で水に少なくとも部分的に可溶の物質である。
【0032】
化合物(c)の製造は、従来技術より既知であり、ヒドロキシ官能化合物とアルキレンオキシドとの反応、および得られる末端ヒドロキシル基のアミノ基への転化からなる。
ヒドロキシ官能化合物のアルキレンオキシドとの反応に関する限り、エトキシル化およびプロポキシル化は特に重要である。以下の方法が通常用いられる:第1段階において、必要とされるヒドロキシ官能化合物を、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと接触させ、得られる混合物を20〜200℃の温度範囲でアルカリ触媒の存在下に反応させる。このようにしてエチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)の付加生成物が得られる。付加生成物は、好ましくは、特定のヒドロキシ官能化合物とのEO付加物またはPO付加物またはEO/PO付加物である。EO/PO付加物の場合、EOおよびPOの付加が統計的にまたはブロック的に生じる。
【0033】
1つの態様において、一般式:R8−O−R9−CH2CH(R10)−NH2で示される物質が、化合物(c)として用いられる。本式中:
・R8は、脂肪族、環式脂肪族または芳香族であってよい1〜12個の炭素原子を含む単官能有機基であり、
・R9は、5〜200ポリアルキレン単位、特にEOおよび/またはPO単位からなるポリオキシアルキレン基である。
・R10は、水素または4個までの炭素原子を含む脂肪族基である。
【0034】
本発明の目的に特に適している化合物(c)の代表例は、市販物質であり当業者に既知の「Jeffamines」である。一例は、Texacoによれば、メタノールをエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドと反応させ、次いで、得られた中間生成物の末端ヒドロキシル基をアミン基に転化することにより製造される「Jeffamine 2070」である(WO96/20971、10頁、12−15行参照)。
化合物(c)は、148〜5000、および好ましくは400〜2000の平均分子量(数平均Mn)を有する。
【0035】
エポキシ化合物(d)は、1分子中に平均して少なくとも二つのエポキシ基を含むポリエポキシドである。これらのエポキシ化合物は、飽和および不飽和で、脂肪族、環式脂肪族およびヘテロ環状であって良く、ヒドロキシル基も含んでよい。それらは、混合および反応条件下で不都合な副反応を生じない置換基、例えば、アルキル基またはアリール基、エーテル基なども含んでよい。これらのエポキシ化合物は、多価、好ましくは二価の、アルコール、フェノール、これらフェノールの水素化生成物、および/またはノボラック(一価または多価フェノールとアルデヒド、特に好ましくはホルムアルデヒドとの、酸触媒存在下での反応生成物)に基づく好ましいポリグリシジルエーテルである。これらのエポキシ化合物のエポキシ当量質量は、好ましくは160と500の間、より好ましくは170と250の間である。物質のエポキシ当量質量は、1モルのオキシラン環を含む物質の質量(グラム)である。好ましい多価フェノールは、以下の化合物である:レゾルシノール、ヒドロキノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)の異性体混合物、テトラブロモビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノール、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど、および、前記化合物の塩素化物、臭素化物である。ビスフェノールAが特に好ましい。
ビスフェノールA
【化2】
【0036】
多価アルコールのポリグリシジルエーテルも適当な化合物(d)である。そのような多価アルコールの例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール(n=1〜20)、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、およびビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2,2−プロパンである。
【0037】
他の適当な化合物(d)は、エピクロロヒドリンまたは類似エポキシ化合物と、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および二量化リノレン酸などの脂肪族、環式脂肪族または芳香族ポリカルボン酸との反応により得られるポリカルボン酸のポリグリシジルエーテルである。その例は、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステルおよびヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルである。
【0038】
適当なエポキシ化合物(d)の包括的なリストは、
・A. M. Paquin, ”Epoxidverbindungen und Epoxidharze”, Springer−Verlag, Berlin 1958, Chapter V, 308−461頁、および
・Lee, Neville ”Handbook of Epoxy Resins” 1967,第2章, 201および2−33頁
に見出すことができる。
いくつかのエポキシ化合物(d)の混合物も使用されてよい。
【0039】
本発明の目的に適当なアミン(e)は、第1または第2アミンである。好ましいアミン(e)は、一分子当たり少なくとも二つの窒素原子および少なくとも二つの活性アミノ水素原子を含むポリアミンである。脂肪族、芳香族、脂肪芳香族、環式脂肪族および複素環状ジ−およびポリアミンが用いられてよい。
【0040】
以下は、適当なアミン(e)の例である:ポリエチレンアミン(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタアミンなど)、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ビス−(3−アミノプロピル)アミン、N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−1,2−エタンジアミン、N−(3−アミノプロピル)−1,2−エタンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、アミノエチルピペラジン、ポリ(アルキレンオキシド)ジアミン、およびトリアミン(例えば、Jeffamine D−230、Jeffamine D−400、Jeffamine D−2000、Jeffamine D−4000、Jeffamine T−403、Jeffamine EDR−148、Jeffamine EDR−192、Jeffamine C−346、Jeffamine ED−600、Jeffamine ED−900、Jeffamine ED−2001)、メタキシレンジアミン、フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トルエンジアミン、イソホロジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、メチレン架橋により結合されたポリ(シクロヘキシル芳香族)アミンの混合物(MBPCAAとしても知られる)およびポリアミノアミド。 他の適当な化合物(e)は、前記α,β−不飽和カルボン酸エステル(a)と上記アミンとの反応生成物、および前記ポリエポキシ化合物(d)と上記アミンとの反応生成物である。
【0041】
B2)型の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα,β−不飽和カルボン酸エステル(I):
R2R3C=(R4)COOR1 (I)
[式中、R1は15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は、互いに独立に水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、または−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である)を示す。]
を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、アミノ窒素原子上の反応性水素原子の、カルボン酸エステル(a)中の式(I)で示されるCOOR1基のα,β−位のC=Cに対する当量比が、10:1〜1:10の範囲である量で(a)および(c)を用いて、反応させ、
続いて、中間生成物Z4を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、モノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物(c)に対する当量比を100:1〜1.5:1の値に調節して、
反応させ、
その後、中間生成物Z5を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間体生成物Z5中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20に調節して、
反応させる
ことにより得られる。
B1)型の硬化剤に関する先の説明は、物質(a)および物質(c)〜(e)にも当てはまる。
【0042】
B3)型の硬化剤は、
(a)一つまたはそれ以上のα、β−不飽和カルボン酸エステル(I):
R2R3C=(R4)COOR1 (I)
[式中、R1は15個までの炭素原子を含む芳香族または脂肪族基である。置換基R2、R3およびR4は、互いに独立に水素、20個までの炭素原子を含む分岐または未分岐の脂肪族または芳香族基、または−(CH2)n−COOR1基(ここで、R1は前記に定義したとおりであり、nは0〜10の数である)を示す。]
を、
(c)一つまたはそれ以上のモノ−、ジ−またはポリアミノポリアルキレンオキシド化合物と、アミノ窒素原子上の反応性水素原子の、カルボン酸エステル(a)中の式(I)で示されるCOOR1基のα,β−位のC=Cに対する当量比が、10:1〜1:10の範囲である量で(a)および(c)を用いて、反応させ、
続いて、中間生成物Z4を、
(g)一つまたはそれ以上のポリヒドロキシ化合物と、中間生成物Z4中のエステル基の、ポリヒドロキシ化合物(g)中のヒドロキシ基に対する当量比を1:1.1〜1:10の値に調節して、反応させ、
次いで、中間生成物Z6を、
(d)一つまたはそれ以上のポリエポキシドと、ポリエポキシド(d)中のオキシラン環の、中間生成物Z6に対する当量比を1.5:1〜6:1の値に調節して、反応させ、
その後、中間生成物Z7を、
(e)一つまたはそれ以上の第1および/または第2アミンと、中間生成物Z7中のオキシラン環の、(e)のアミノ窒素原子上の反応性水素原子に対する当量比を1:1.5〜1:20に調節して、反応させる
ことにより得られる。
B1)型の硬化剤に関する先の説明は、物質(a)および物質(c)〜(e)にも当てはまる。
【0043】
ポリヒドロキシ化合物(g)は、脂肪族または芳香族であってよい。
1つの態様において、ポリヒドロキシ化合物(g)は、特別な脂肪族ジオール、すなわちアルカンジオール、特に二量化体ジオール、ポリエーテルジオール、およびポリエステルジオールの群から選ばれる。成分(b)についてのB1)型の硬化剤における先の説明は、二量化体ジオールを含むアルカンジオールおよびポリエーテルジオールにも当てはまる。
【0044】
本発明におけるポリエステルジオールは、一般式:
HOCH2−R7−CH2OH
[式中、R7は飽和または不飽和の直鎖または分岐の疎水性炭化水素基であり、芳香族構造も含んでよく、その中の一つまたはそれ以上のCH2単位は、COO単位によりそれぞれ置換される。]
で示されるジオールである。それらは、通常、二官能性ポリオールとジカルボン酸またはそれらの無水物との反応により製造される。通常用いられるポリオールは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールである。典型的なジカルンボン酸は、コハク酸、アジピン酸、フタル酸無水物である。1,6−ヘキサンジオールアジピン酸ポリエステルが特に好ましい。
1つの態様において、成分B)は、5〜25質量%の量で用いられる。
【0045】
成分C)
本発明のコーティング組成物の成分C)は、繊維から形成される。
当業者によく知られるように、「繊維」なる語は、分子(またはミセル)が全体に分子の長さ方向(または直格子線)で平行である、長い集合体の総称として用いられる。繊維は、個々にまたは束になった形において、限られた長さの線状構造(単繊維または毛髪)、または実質上無限の繊維(フィラメント)である。
以下の繊維またはそれらの混合物は、成分C)として特に適当である:Twaron 1094およびTwaron 1094。
【0046】
繊維C)は、特にコーティング組成物の特性に影響を与えることが意図されている。化学的、熱的および機械的特性における改良とは別に、コーティングの製造関連特性が、繊維により顕著に影響される。本発明のコーティング組成物は、加工挙動に関しても明確な効果を示す。コーティング組成における繊維C)の効果は、例えば、組成物中に存在する充填剤が、硬化中に、沈降したとしてもゆっくりとしか沈降せず、とりわけ全く沈降しないことである。
【0047】
本発明の組成物中の繊維C)の存在により、コーティング組成物の機械特性が、繊維を含まない組成物と比較して、顕著に改良されている。本発明の組成物は、コーティング組成物の全成分に基づき、0.1〜10質量%の量で繊維C)を含む。好ましくは、繊維は0.1〜5.0質量%の量で用いられる。自己レベリングコーティングを得るために、0.1〜2.5質量%の範囲が特に好ましい。繊維をこの特定の割合で含むコーティング組成物は、繊維を含まないコーティング組成物よりも、より柔軟で、より高い曲げ強度、引っ張り強度および引裂き強さを示すコーティングを与える。対照的に、繊維を添加せずに得たコーティングは、脆く、柔軟でないので、その機械特性を測定することはできない。
【0048】
成分D)
本発明のコーティング組成物の成分D)は、ワックス系の、いわゆる開放時間延長剤により形成される。このような系は、当業者に既知である(ワックスの定義は、例えば、U. Zorll, Ed., ROEMPP−Lexikon, Lacke und Druckfarben, p.615, Georg Thieme Verl., Stuttgart, New York, 1998 に記載されている)。水性エマルション形または無機担体上の固体供給形のワックスは、開放時間の延長のため、並びに、充填および絶縁コンパウンドの柔軟性および可塑性を増大させるために、加工中に用いられる。「ワックス」の表現は、狭義のワックスおよび脂肪アルコールの両方を包含する。
【0049】
相当するワックス系加工添加剤は、R. Neumann, H.−G. Schulte, R. Hoefer, Pulver, das Eigenschften schafft, Bautenschutz und Bausanierung, Heft 3/1999, pp/22−27 および U. Nagorny, Extension of workability of synthetic resin plasters with additives based on fatty raw materials; ConChem−Journal, No. 1/1994, pp. 23−26 に詳細に記載されている。粉体状ワックス系開放時間延長剤、特に固体担体上の分子あたり16〜72個の炭素原子を含む脂肪アルコールが特に好ましい。これに関連して、WO98/49114の開示を特に参照する。特に適当なワックス系開放時間延長剤は、Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DEから市販のLoxanol(登録商標)842DP(水性分散体)およびLoxanol(登録商標)P(無水粉体状固体)製品である。
一つの態様において、成分D)が、コーティング組成物の全成分に基づき0.1〜2.0質量%の量で使用される。
【0050】
成分E)
本発明のコーティング組成物の成分E)は、流動学的添加剤により形成される。当業者に既知の流動学的添加剤、好ましくは層状シリケートまたはポリ(メタ)アクリレートまたはセルローズエーテルまたは結合性増粘剤が、個々にまたは組み合わせて用いられてよい。
【0051】
好ましくは、層状シリケートが、疎水的に変性されたポリエーテルウレタン(HEUR)または疎水的に変性されたポリエーテル(HMPE)と組み合わせて用いられる。疎水的変性は、言及した種類の化合物の分子中に疎水性基が存在することを意味している。特に好ましいHEURは、G. Schulte, J. Schmitz 及び R. Hoefer, Additive fuer waessrige Systeme und umweltfreudliche Lacke, Welt der Farben, 28−31(12 / 1997)に記載された無溶剤HEUR、およびDE−A−4242687に記載された擬塑性HEURである。
1つの態様において、成分E)は、コーティング組成物の全成分に基づき、0または0.1〜3.0質量%の量で用いられる。
【0052】
成分F)
本発明のコーティング組成物の成分F)は、充填剤により形成される。適当な充填剤の例は、シリカ砂、重晶石、炭酸カルシウム、珪酸塩、硫酸カルシウム、タルク、カオリン、雲母、長石、金属酸化物、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、カーボンブラック、グラファイト、硫酸バリウムなどである。充填剤は、コーティング組成物の全成分に基づき5.0〜70.0質量%の量で使用される。
【0053】
成分G)
本発明のコーティング組成物の成分G)(水)は、0または0.1〜12.0質量%、好ましくは1.0〜10.0質量%の量で使用される。
【0054】
成分H)
当業者に知られている他の添加剤および/または加工助剤を、本発明のコーティング組成物の成分H)として用いてよい。その例は、顔料、セメント、砂利、脱気剤、消泡剤、分散助剤、抗沈降剤、促進剤、遊離アミン、流れ制御添加剤、導電率改良剤を含む。
本発明は、レベリングおよび絶縁コンパウンドとしての(特に建設業における)前記コーティング組成物の使用にも関する。床へのコーティング組成物の使用が特に好ましい。
【0055】
(実施例)
1.使用材料
Waterpoxy 751:エポキシ樹脂エマルションおよび液状標準エポキシ樹脂を硬化するのに用いられる水に溶解した単独アミン付加物(Gognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Twaron 1094:ポリパラフェニレンテレフタルアミド(Tawron Products GmbH, Wuppertal/DE)、繊維長さ=1.1〜1.7mm
Minex S 20:かすみ石閃長岩(Quarzwerke GmbH, Frehcen/DE)
Quarzsand H 33:”Haltener” シリカ砂(Quarzwerke GmbH, Frehcen/DE)
Schwerspatmehl C 14:硫酸バリウム(Sachtleben Chemie GmbH, Duisburg/DE)
Calcicoll W7:天然結晶性炭酸カルシウム(Alpha Calcit Fuellstoff GmbH, Clongn/DE)
Bentone EW:高精製易分散性スメクタイトに基づく流動学的添加剤(Rheox Inc., Highstown, NY/USA)
Heucosin Grau(G3911N型):顔料組成物(Dr. Hans Heubach GmbH, Langelsheim/DE)
Dowanol TPM:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、異性体混合物(Reininghaus−Chemie GmbH, Essen/DE)
Loxanol DPN:開放時間延長用液状エマルション(Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Foamaster 223:低臭エマルションペイント用消泡剤(Cognis Deutschland GmbH, Duesseldorf/DE)
Nopco DSX 1550:水性ペイント用非イオン性流動学的添加剤;水/ブトキシジグリコール中のポリウレタンプレポリマー(Nopco)
Waterpoxy 1455
【0056】
2.処方
実施例1
表1に示した成分の混合物を、溶解機を用いて成分を順次攪拌することにより調製した。この混合物100質量部に、Waterpoxy 1455(本発明のコーティング組成物の成分A))86質量部を加えた。
【0057】
【表1】
【0058】
水は、含水供給形で使用された成分A)およびB)からほとんど導入されるので、系中に水(本発明のコーティング組成物の成分G)が存在することを指摘しておく。
【0059】
実施例2
表2に示した成分の混合物を、溶解機を用いて成分を順次攪拌することにより調製した。この混合物100質量部に、Waterpoxy 1455(本発明のコーティング組成物の成分A))86質量部を加えた。
【0060】
【表2】
【0061】
水は、含水供給形で使用された成分A)およびB)からほとんど導入されるので、系中に水(本発明のコーティング組成物の成分G)が存在することを指摘しておく。
【0062】
3.性能特性
実施例1および2の組成物について、以下のことが観測された:
・使用した繊維の沈降が最小であった。
・沈降物はほとんど形成されなかった。
・通常の系および比較例と比較して、硬化されたコーティング組成物は、優れた機械強度および高い弾性を有していた。
・高い層厚みが容易に達成された。
・コーティング組成物は、成分が組み合わされた後、速やかに自己レベリングした。
Claims (8)
- A)20℃で固体の水分散性エポキシ樹脂5.0〜50.0質量%、
B)水希釈性エポキシ樹脂硬化剤5.0〜55質量%、
C)繊維0.1〜10.0質量%、
D)ワックス系開放時間延長剤0または0.1〜5.0質量%、
E)流動学的添加剤0または0.1〜5.0質量%、
F)充填剤5.0〜70.0質量%、
G)水0または0.1〜20.0質量%、および
H)他の添加剤および/または加工助剤0〜70質量%
を含むコーティング組成物であって、成分A)〜H)の質量割合の合計が100質量%となり、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応生成物は成分A)から排除されているコーティング組成物。 - 成分A)を5〜30質量%用いることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 成分B)を5〜25質量%用いることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
- 成分C)を0.1〜2.5質量%用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- 成分D)を0.1〜2.0質量%用いることを特徴とする請求項1〜4にいずれかに記載の組成物。
- 成分E)を0.1〜3.0質量%用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- 成分G)を1.0〜12.0質量%用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のコーティング組成物の、レベリングおよび絶縁コンパウンドとしての使用。
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