JP2004510684A5 - - Google Patents

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JP2004510684A5
JP2004510684A5 JP2001507802A JP2001507802A JP2004510684A5 JP 2004510684 A5 JP2004510684 A5 JP 2004510684A5 JP 2001507802 A JP2001507802 A JP 2001507802A JP 2001507802 A JP2001507802 A JP 2001507802A JP 2004510684 A5 JP2004510684 A5 JP 2004510684A5
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【書類名】明細書
【発明の名称】神経学的疾患の治療のためのアゾアミノ酸誘導体
【特許請求の範囲】
【請求項1】次の式(I):
【化1】
Figure 2004510684
[式中、
Xは、O、S、NRまたはC(Rであり;
A、BおよびRは独立して、E、(C〜C10)直鎖または分岐アルキル、(C〜C10)直鎖または分岐アルケニルまたはアルキニル、あるいは(C〜C)シクロアルキルまたはシクロアルケニルであり、ここで前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル中の1〜2個の水素原子は、任意に且つ独立して、E、(C〜C)シクロアルキルまたはシクロアルケニルで置き換えられており、そして前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基中の1〜2個のメチレン(−CH−)基は、任意に且つ独立して、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、=N−、−N=または−N(R)−で置き換えられており、
あるいはB及びRは独立して水素であり;ここで
は、水素、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルまたはアルキニル、あるいは(C〜C)架橋アルキルから選択され、ここで前記架橋は、Rが結合している窒素原子と前記アルキル、アルケニルまたはアルキニルのいずれかの炭素原子との間で形成されて、環を形成し、該環は、任意にベンゾ融合しており;
ここでEは、飽和、部分飽和または不飽和の、あるいは芳香族一環式または二環式環系であり、ここで各環はC、N、OまたはSから独立して選択された5〜7個の環原子を含み、そして4個以下の環原子はN、OまたはSから選択され;
E中の1〜4個の水素原子は、任意に且つ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、ニトロ、SOH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニル、O−[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]、O−[(C〜C)直鎖または分岐アルケニル]、(CH−N(R)(R)、(CH−NH(R)−(CH−Z、(CH−N(R−(CH−Z)(R−(CH−Z)、(CH−Z、O−(CH−Z、(CH−O−Z、S−(CH−Z、CH=CH−Z、1,2−メチレンジオキシ、C(O)OH、C(O)O−[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]、C(O)O−(CH−ZまたはC(O)−N(R)(R)で置き換えられており;
ここでRおよびRの各々は独立して水素、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルであるか、あるいはRおよびRが同じ窒素原子に結合された時、その窒素原子と一緒になって5員環または6員環を形成し、ここで該環は、N、OまたはSから独立して選択された1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含み、RおよびR中の前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル基はZで任意に置換されており;
各nは独立して0〜4であり;
各Zは、飽和、部分飽和または不飽和の、一環式または二環式環系から独立して選択され、各環はC、N、OまたはSから独立して選択された5〜7個の環原子を含み、そして4個以下の環原子はN、OまたはSから選択され;
Z中の1〜4個の水素原子は、任意に且つ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C(O)OH、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、O−(C〜C)直鎖または分岐アルキル、C(O)O−[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]、アミノ、NH[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]、あるいはN−[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]で置き換えられており;
JおよびKは、同時に水素ではないことを条件として、水素、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルあるいはアルキニル、あるいはシクロヘキシルメチルから独立して選択され、ここで前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル中の1〜2個の水素原子は任意に且つ独立してEで置き換えられており;
ここでJおよびKは、任意に且つ独立して、ハロゲン、OH、O−(C〜C)アルキル、O−(CH−Z、NO、C(O)OH、C(O)−O−(C〜C)アルキル、C(O)NR、NRおよび(CH−Zから選択された3個以下の置換基で置換されているか;あるいは
Kは、JまたはRの一方と一緒になって、O、N、SおよびS(O)から選択された3個以下の追加のヘテロ原子を任意に含む5〜7員の飽和または不飽和ヘテロ環式環を形成し、ここで前記ヘテロ環式環中の1〜4個の水素原子は、任意に且つ独立して、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルまたはアルキニル、オキソ、ヒドロキシルまたはZで置き換えられており、ここで前記ヘテロ環式環中の−CH−基は、任意に且つ独立して、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−で置き換えられており、そして前記ヘテロ環式環は任意にEと融合しており;
Gが存在する時、Gは、−S(O)−、−C(O)−、−S(O)−Y−、−C(O)−Y−、−C(O)−C(O)−または−C(O)−C(O)−Y−であり;
Yは酸素またはN(R)であり;
ここでRは、水素、E、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルまたはアルキニルであるか;あるいはRおよびDは、それらを結合している原子と一緒になって5員環系または6員環系を形成し、該環は、O、S、N、NH、SOまたはSOから独立して選択された1〜3個の追加のヘテロ原子を任意に含み、そして前記環は任意にベンゾ融合しており;
Dは、水素、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニルまたはアルキニル、任意に(C〜C)直鎖もしくは分岐アルキルまたは(C〜C)直鎖もしくは分岐アルケニルまたはアルキニルにより置換された(C〜C)シクロアルキルまたはシクロアルケニル、[C〜C−アルキル]−E、[(C〜C)−アルケニルまたはアルキニル]−E、あるいはEであり;
ここでD中の前記アルキル、アルケニルまたはアルキニル鎖の1〜2個のCH基は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)で任意に置き換えられており;
mは0〜3であり;そして
xは0又は1であり;
但し、Jが水素であるか、あるいはGが−S(O)−、−C(O)C(O)−、−SO−Y、−C(O)−Yまたは−C(O)C(O)−Yから選択され、Y=Oであるかぎり、Dは水素ではない]
を有する化合物、およびその医薬として許容される誘導体。
【請求項2】AおよびBの各々は独立して−CH−CH−Eまたは−CH−CH−CH−Eから選択され;
Eは一環式または二環式芳香族環系であり、該環は、C、N、OまたはSから独立して選択された5〜7個の環原子を含み、そして1〜4個の環原子はN、SまたはOから独立して選択され;
E中の1〜4個の水素原子は、任意に且つ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、ニトロ、SOH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C〜C)直鎖または分岐アルキル、(C〜C)直鎖または分岐アルケニル、O−[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]、O−[(C〜C)直鎖または分岐アルケニル]、(CH−N(R)(R)、(CH−NH(R)−(CH−Z、(CH−N(R−(CH−Z)(R−(CH−Z)、(CH−Z、O−(CH−Z、(CH−O−Z、S−(CH−Z、CH=CH−Z、1,2−メチレンジオキシ、C(O)OHまたはC(O)−N(R)(R)で置き換えられている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】Dが芳香族一環式または二環式環系であり、ここで各環は、C、N、OまたはSから独立して選択された5〜7個の環原子を含み、そして4個以下の環原子はN、OまたはSから選択される請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】Dがフェニルであり、xが1である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】Gが−C(O)C(O)−である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】Gが−SO−である、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】Gが−C(O)−である、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】Gが−C(O)Y−である、請求項4に記載の化合物。
【請求項9】xが0であり、Dが、(C〜C)直鎖または分岐アルキルあるいは[(C〜C)直鎖または分岐アルキル]−Eから選択され;そして
Eが芳香族一環式または二環式環系であり、該環系中の各環は、C、N、OまたはSから独立して選択された5〜7個の環原子を含み、そして1〜4個以下の環原子はN、SまたはOから選択される、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項10】Eがフェニルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】AおよびBの各々が独立して−CH−CH−Eまたは−CH−CH−CH−Eから選択され;そして
Eがピリジルである;
請求項2に記載の化合物。
【請求項12】請求項1に記載の化合物と薬学的に有効なキャリアとを含む組成物。
【請求項13】神経栄養因子(neurotrophic foctor)をさらに含む請求項12に記載の組成物。
【請求項14】前記神経栄養因子が、神経成長因子(NGF)、インスリン様成長因子(IGF−1)、gIGF−1およびDes(1−3)IGF−Iなどのその活性切断(truncated)誘導体、酸性および塩基性線維芽細胞成長因子(それぞれaFGFおよびbFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、線毛神経栄養因子(CNTF)、グリア細胞系由来神経栄養因子(GDNF)、ノイロトロピン−3(NT−3)およびノイロトロピン−4/5(NT−4/5)から選択される請求項13に記載の組成物。
【請求項15】前記神経栄養因子が神経成長因子(NGF)である請求項14に記載の組成物。
【請求項16】請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を患者または神経細胞に投与する段階を含む、患者または生体外(ex vivo)神経細胞における神経再生を刺激するか、あるいは神経損傷または神経退化を予防する方法。
【請求項17】前記化合物が患者に投与され、そして薬学的に適するキャリアと合わせて薬学的に許容できる組成物に向けて配合される請求項16に記載の方法。
【請求項18】前記化合物と合わせた多投薬形態の一部として、あるいは別個の投薬形態として神経栄養因子を前記患者に投与する追加の工程を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】前記神経栄養因子が、神経成長因子(NGF)、インスリン様成長因子(IGF−1)、gIGF−1およびDes(1−3)IGF−Iなどのその活性切断(truncated)誘導体、酸性および塩基性線維芽細胞成長因子(それぞれaFGFおよびbFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、線毛神経栄養因子(CNTF)、グリア細胞線由来神経栄養因子(GDNF)、ノイロトロピン−3(NT−3)およびノイロトロピン−4/5(NT−4/5)から選択される請求項18に記載の方法。
【請求項20】前記神経栄養因子が神経成長因子(NGF)である請求項19に記載の方法。
【請求項21】三叉神経痛、舌咽神経痛、顔面神経麻痺、重症筋無力症、筋ジストロフィー、筋障害、進行性筋萎縮症、進行性延髄遺伝性筋萎縮症、椎間板ヘルニア症候群(HID)、破損椎間板ヘルニア症候群、椎間板ヘルニア症候群(PID)、頸椎症、そう症、胸部出口破壊症候群、鉛、ダプソン、ダニ類またはポルフィリン症によって引き起こされるものなどの末梢神経疾患、あるいは他の末梢性ミエリン症、アルツハイマー病、Gullain−Barre症候群、パーキンソン病および他のパーキンソン症候群、ALS、トゥーレット症候群、多発性硬化症、他の中心性ミエリン症、脳卒中および脳卒中に付随した虚血、神経パロパシー(paropathy)、他の神経退化症、運動ニューロン疾患、坐骨挫傷、糖尿病に付随した神経障害、脊髄損傷、顔面神経挫傷および他の傷害、化学療法誘発神経障害および他の薬剤投与誘発神経障害ならびにハンチントン病から選択された疾患を患う患者を治療するために前記方法を用いる請求項16に記載の方法。
【請求項22】生体外(ex vivo)神経細胞における神経再生を刺激するために前記方法を用いる請求項16に記載の方法。
【請求項23】前記生体外(ex vivo)神経細胞を神経栄養因子と接触させる追加の段階を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】前記神経栄養因子が、神経成長因子(NGF)、インスリン様成長因子(IGF−1)、gIGF−1およびDes(1−3)IGF−Iなどのその活性切断(truncated)誘導体、酸性および塩基性線維芽細胞成長因子(それぞれaFGFおよびbFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、線毛神経栄養因子(CNTF)、グリア細胞線由来神経栄養因子(GDNF)、ノイロトロピン−3(NT−3)およびノイロトロピン−4/5(NT−4/5)から選択される請求項23に記載の方法。
【請求項25】前記神経栄養因子は神経成長因子(NGF)である請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、神経の病気と関連する神経の傷害を治療あるいは予防するためのアミノアルキル誘導体に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む組成物および神経の傷害を治療あるいは予防するためにこれらの組成物を利用する方法を提供する。
【0002】
発明の背景
神経の病気は神経細胞の死あるいは損傷と関連する。神経の病気の代表的な治療法には、神経細胞死を抑制できる薬剤が関係する。より最近の研究方法では、神経成長の促進による神経再生の促進が関係する。
【0003】
ニューロンの生存に決定的に重要な神経細胞の成長は、in vitroでは神経成長因子(NGF)により刺激される。例えば、グリア細胞ラインから得られた神経栄養因子(GDNF)は、in vivoおよびin vitro両方で神経栄養活性を示し、最近はパーキンソン病の治療のために研究されている。インシュリンおよびインシュリン様成長因子がラットの褐色細胞腫PC12細胞中の神経突起および培養交感神経細胞および感覚神経細胞中の神経突起の成長を刺激することが示された[Recio−Pintoら、J.Neurosci., 6, pp. 1211−1219 (1986)]。
【0004】
インシュリンおよびインシュリン様成長因子はまた、in vivoおよびin vitroの損傷した運動神経の再生を刺激する[Nearら、Proc. Natl. Acad. Sci., pp89, 11716−11720 (1992); および、Edbladhら、Brain Res., 641, pp. 76−82 (1994)]。同様に、繊維芽細胞増殖因子(FGF)は神経増殖[D. Gospodarowiczら、Cell Differ., 19, p. 1 (1986)]および成長[M. A. Walterら、Lymphokine Cytokine Res., 12, p. 135 (1993)]を刺激する。
【0005】
しかしながら、神経の病気の治療に神経成長因子を使用する事に関連しては、幾つかの欠点がある。神経成長因子は、直ちに血液―脳の障壁を通過することが出来ず、血漿中では不安定であり、また、薬剤運搬性に乏しい。
【0006】
最近は、小さな分子がin vivoの神経突起の成長を刺激することが示されている。神経の病気を患っている個人においては、神経成長のこの刺激は、ニューロンがさらに変質するのを予防し、神経細胞の再生を加速する。例えば、エストロゲンは、軸索および樹状突起(これらは、神経細胞により送り出された神経突起で、成長中の、あるいは損傷を受けた成人の脳中で細胞同士の連絡を行う)の成長を促進することが示された[C. Dominique Toran−Allerandら、J. Steroid Biochem. Mol. Biol., 56, pp. 169−78 (1996); および、B. S. McEwenら、Brain Res. Dev. Brain Res., 87, pp. 91−95 (1995)]。エストロゲンを摂取する女性においては、アルツハイマー病の進行が遅くなる。エストロゲンは、NGFや他のニューロトロフィンを補足して、ニューロンが分化して生存するのを助けるという仮説が立てられている。
【0007】
神経変性の病気の治療の他の標的箇所は、タンパク質のイムノフィリンクラスである。イムノフィリンは、サイクロスポリンA、FK506およびラパマイシンなどの免疫抑制剤の活動を仲介する可溶性タンパク質のファミリーである。特に関心が持たれるのは、12 kDaイムノフィリン、FK−506結合タンパク質(FKBP12)についてである。FKBP12はFK−506およびラパマイシンと結合し、T細胞の活性化と増殖を抑制するに至る。
【0008】
興味あることには、FK−506とラパマイシンの活動のメカニズムは異なっている。レビューについては、S. H. Solomonら、Nature Med., 1, pp. 32−37 (1955)を参照されたい。タンパク質のロートマーゼ活性を抑制するFKBP12に対して親和性を有する化合物が神経成長の刺激活性を有することが報告されている[Lyonsら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91, pp. 3191−3195 (1944)]。このような化合物の多くは、また、免疫活性抑制の活性を有する。
【0009】
感覚神経節ならびにPC12細胞中の神経突起の成長を刺激するのに、FK506(タクロライマス)はNGFと相乗的に作用することが示された[Lyonsら、(1944)]。この化合物はまた病巣脳の虚血において、神経保護的であり[J. SharkeyおよびS. P. Butcher, Nature, 371, pp. 336−339 (1994)]、また、損傷坐骨神経における軸索再生の速度を増大させる[B. Goldら、J. Neurosci., 15, pp. 7509−16 (1995)]ことを示した。
【0010】
しかしながら、免疫抑制化合物の使用は、これらの化合物を使用した長期治療が腎毒性[Koppら、J. Am. Soc. Nephrol., 1, p. 162 (1991)]、神経系の欠損[P. C. DeGroenら、N. Eng. J. Med., 317, p. 861 (1987)]および高血圧症[Kahnら、N. Eng. J. Med., 321, p. 1725 (1989)]を起こし得るという欠点を持つ。
【0011】
より最近は、ロートマーゼ活性を抑制するが、しかし、話しによれば、免疫抑制機能に欠けるFKBP結合化合物のサブクラスの、神経成長刺激すへの使用が開示された[US Patent 5,614,547; WO 96/40633; WO 96/40140; WO 97/16190; J. P. Steinerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94, pp. 2019−23 (1997); およびG. S. Hamiltonら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 7, pp. 1785−90 (1997)を参照されたい]。
【0012】
ピペリジン誘導体による神経細胞中の神経軸索の刺激がWO 96/41609に記載されている。これまで、軸索成長を刺激するとして知られるピペリジンおよびピロリジン誘導体の臨床上の使用は有望ではない。これらの化合物が血漿中で不安定で、血液―脳の障壁を十分な量で通過しないからである。
神経細胞の傷害の治癒を促進することにより、色々な神経系変性の病気は治療出来るであろうが、これらの性質を有する薬剤は比較的少ない。かくして、神経病理的病気と関連する神経細胞の傷害を予防するか治療する能力のある新化合物および新組成物に対する需要が依然として存在する。
【0013】
発明の概要
本発明は式(I)で示される化合物
【化2】
Figure 2004510684
および薬学的に受け入れられるこれらの化合物の誘導体を提供する。
【0014】
ここで、
XはO、S、NR又はC(Rであり;
A、BおよびRは独立してE,(C−C10)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C10)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニル、あるいは(C−C)−シクロアルキルまたはシクロアルケニルであり、ここに、該アルキル、アルケニルあるいはアルキニルの1ないし2個の水素原子は任意且つ独立してE、(C−C)−シクロアルキルあるいはシクロアルケニルと置き換えられ、そして、ここに、該アルキル、アルケニルあるいはアルキニル基の1ないし2ケのCH基は任意および独立して−O−, −S−, −S(O)−, −S(O)−, =N−, −N= あるいは −N(R)−と置換され;
【0015】
あるいはBおよびRは独立して水素であり;
ここに、Rは水素、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニル、あるいは(C−C)−架橋アルキルから選ばれ、ここで、該Rが結合している窒素原子と該アルキル、アルケニルあるいはアルキニルの任意の炭素原子との間が架橋されて環が形成され、そして、該環は任意にベンゾフューズされ(benzofused);
【0016】
ここに、Eは飽和、部分飽和あるいは不飽和であり、あるいは芳香属の単環あるいは二環システムであり、ここに、各環は独立してC, N, OあるいはSから選ばれる5ないし7ケの環原子を含み、そして、ここに、4ケ以下の環原子はN, OあるいはSから選ばれ;
【0017】
ここに、E中の1ないし4ケの水素原子は、任意かつ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、ニトロ、SOH, トリフロロメチル、トリフロロメトキシ、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニル、O−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル]、O−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニル]、(CH−N(R)(R), (CH−NH(R)−(CH−Z, (CH−N(R−(CH−Z)(R−(CH−Z), (CH−Z, O−(CH−Z, (CH−O−Z, S−(CH−Z, CH=CH−Z, 1,2−メチレンジオキシ、C(O)OH, C(O)O−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル], C(O)O−(CH−ZあるいはC(O)−N(R)(R)で置き換えられており;
【0018】
ここに、RとRの各々は独立して、水素、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルであり、あるいは、ここに、RとRは、同一の窒素原子に結合している時には、この窒素原子と共に5ないし6員環を形成し、ここに該環は、独立してN, O あるいはSから選ばれた1ないし3ケの付加的なヘテロ原子を任意に含み、ここに、RおよびR中の該アルキル、アルケニルあるいはアルキニル基は任意にZと置換され;
【0019】
各nは独立して0ないし4であり;
各Zは、独立して飽和、部分飽和あるいは不飽和の単環あるいは二環システムから選ばれる。ここに、各環は、独立してC, N, Oあるいは Sから選ばれる5ないし7ケの環原子を含み、そして、ここに、4ケ以下の環原子はN, Oあるいは Sから選ばれ;
【0020】
ここにZ中の1ないし4水素原子は、任意かつ独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C(O)OH, (C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、O(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、C(O)O−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル]、アミノ、NH−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル]あるいはN−[(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル]で置換され;
【0021】
JおよびKは独立して、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニル、あるいはシクロヘキシルメチルから選ばれ、ここに、該アルキル、アルケニルあるいはアルキニル中の1ないし2ケの水素原子は、任意かつ独立して、Eで置換され、
但し、JA−Kは同時に水素であることはなく;
ここに、JおよびKは、任意に且つ独立に、ハロゲン、OH, O−(C−C)−アルキル、O−(CH−Z, NO, C(O)OH, C(O)−O−(C−C)−アルキル、C(O)NR, NRおよび(CH−Zから選ばれた3ケ以下の置換基で置換され;あるいは、
【0022】
Kは、J又はRと一緒になって、O, N, SおよびS(O)から選ばれる3ケ以下の付加的なヘテロ原子を任意に含む5ないし7員の飽和あるいは不飽和複素環を形成し、ここに、該複素環の1ないし4ケの水素原子は、任意かつ独立して(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニル、オキソ、ヒドロキシルあるいはZと置換され、また、ここに、該複素環の任意の−CH−基は任意かつ独立して−O−, −S−, −S(O)−, −S(O)− あるいは −N(R)−と置換され、また、ここに、該複素環は任意にEとフューズされ(fused);
【0023】
Gは、存在する場合は、−S(O)−, −C(O)−, −S(O)−Y−, −C(O)−Y−, −C(O)−C(O)−あるいは−C(O)−C(O)−Yであり;
Yは酸素あるいはN(R)であり;
ここにRは、水素、E、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニルであり、あるいは、ここに、RとDは結合している原子と共に5ないし7員環システムを形成し、ここに、該環は、O, S, N, NH, SOあるいはSOから独立して選ばれた1ないし3ケの付加的なヘテロ原子を任意に含み、そして、ここに、該環は任意にベンゾフューズされ(benzofused);
【0024】
Dは、水素、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキル、(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニル、任意に(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルキルあるいは(C−C)−直鎖あるいは枝分かれアルケニルあるいはアルキニルで置換された(C5−C7)−シクロアルキルあるいはシクロアルケニル、[(C−C)−アルキル]−E, [(C−C)−アルケニルあるいはアルキニル]−E、あるいはEであり;
【0025】
ここに、前記D中のアルキル、アルケニルまたはアルキニル鎖の1ないし2ケのCH基は任意に−O−, −S−, −S(O)−, −S(O)−あるいは −N(R)−と置換され;
mは0〜3であり;
xは0又は1であり;
ただし、Jが水素であるか、Gが−S(O)−, C(O)C(O)−, SO−Y, C(O)−YあるいはC(O)C(O)−Y(ここに、YはOである)から選ばれる場合は、Dは水素ではない。
【0026】
他の実施態様においては、本発明は、式(I)の化合物を含む薬剤組成物を提供する。これらの組成物は、神経再生および軸索生長によって影響されるいろいろな神経病の治療法、あるいはex vivoの神経細胞中の神経再生を刺激する方法に利用できる。このような病気の例としては,身体負傷あるいは糖尿病のような病気による末梢神経破壊、中枢神経系(例えば、脳あるいは脊髄)に対する損傷、卒中、パーキンソン病、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症のような神経変性による神経疾患が挙げられる。
【0027】
発明の具体的な説明
本発明は式(I)を有する化合物;
【化3】
Figure 2004510684
及びその医薬品として受け入れ可能な誘導体にあって、式中の:
【0028】
XはO、S、NR又はC(Rであり;
A、B及びRは独立にE、(C−C10)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C10)−直鎖又は分岐アルケニル又はアルキニル、又は(C−C)−シクロアルキル又はシクロアルケニルであり;前記アルキル、アルケニル又はアルキニル中の1又は2水素原子が随意且つ独立にE、(C−C)−シクロアルキル又はシクロアルケニルにより置換され;そして前記アルキル、アルケニル、又はアルキニル基中の1ないし2個のCH−基が随意且つ独立に−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、=N−、−N=又は−N(R)−により置換されるか;
【0029】
又はB及びRは独立に水素であり;
前記Rは水素、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルあるいはアルキニル、又は(C−C)架橋型アルキルより選択され、前記架橋は前記Rが結合する窒素原子と前記アルキル、アルケニル又はアルキニル間に形成されて環を形成し、そして前記環は随意にベンゾ融合されるものであり;
前記Eは飽和、部分飽和又は不飽和型、あるいは芳香族単環式又は2環式環系であって、前記各環はC、N,O又はSから独立に選択される5ないし7環原子を含み、;4を越えない環員がN、O又はSより選択されるものであり;
【0030】
前記E中の1ないし4個の水素原子が随意且つ独立に水素、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、ニトロ、SOH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル、O−[(C−C)−直鎖又は分岐アルキル]、O−[(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル]、(CH)−N(R)(R)、(CH)−NH(R)−(CH−Z、(CH−N(R)−(CH−Z)(R−(CH−Z)、(CH−Z、O−(CH−Z、(CH−O−Z、S−(CH−Z、CH=CH−Z、1,2−メチレンジオキシ、C(O)OH、C(O)O−[(C−C)−直鎖又は分岐アルキル]、C(O)O−(CH−Z又はC(O)−N(R)(R)により置換され;
【0031】
前記R及びRは独立に水素、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルであるか、又は式中のR及びRは、同一窒素分子に結合する場合にはその窒素原子と共に5又は6員環を形成し、前記環は随意に1ないし3個の、N、O又はSより独立に選択される追加のヘテロ原子を含み;R及びR中の前記アルキル、アルケニル又はアルキニル基は随意にZにより置換され、
【0032】
各nは独立に0ないし4であり;
各Zは飽和型、部分飽和型、又は不飽和型の単環式又は2環式環系より独立に選択され、前記各環はC、N、O又はSから独立に選択される5ないし7個の環原子を含み;前記のうち4個を越えない環原子がN、O又はSより選択され;
前記Z中の1ないし4個の水素原子ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C(O)OH、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、O−(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、C(O)O−[(C−C)−直鎖又は分岐アルキル]、アミノ、NH[(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル]又は、N−[(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル]によりは随意且つ独立に置換され;
【0033】
前記式中のJ及びKは(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル又はアルキニル、又はシクロアルキルより独立に選択され、前記アルキル、アルケニル又はアルキニル中の1ないし2個の水素原子は随意且つ独立にEにより置換され;
但し、J及びKが同時に水素であることはなく;
前記式中のJ及びKは任意に且つ独立に水素、OH、O−(C−C)−アルキル、O−(CH−Z、NO、C(O)OH、C(O)−O−(C−C)−アルキル、C(O)NR、NR及び(CH−Zから選択された最大3置換基により置換されるか;又は
【0034】
J又はRと一緒になって、任意且つ独立に1ないし4個のO、N、S及びS(O)より選択されるヘテロ原子を含む5−7員飽和型又は不飽和型複素環式環を形成し、前記複素環式環中の1ないし4個の水素原子は随意且つ独立に、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルあるいはアルキニル、オキソ、ヒドロキシル又はZにより置換され;そして前記複素環式環中の−CH−基は随意且つ独立に−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、又は−N(R)−により置換され;そして前記複素環式環は随意にEにより融合され;
【0035】
前記式中Gは存在する場合には−S(O)−、−C(O)−、−S(O)−Y−、−C(O)−Y−、−C(O)−C(O)−、又は−C(O)−C(O)−Y−であり;
前記Yは水素又はN(R)であり;
前記Rは水素、E、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルあるいはアルキニルであるか;又は前記R及びDはそれらが結合する原子と共に5ないし7員環系を形成し、前記環は随意に1ないし3個の、O、S、N、NH、SO又はSOより独立に選択される追加ヘテロ原子を含み;そして前記環は随意にベンゾ融合され;
【0036】
前記式中のDは水素、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルあるいはアルキニル、(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニルあるいはアルキニル、[(C−C)−アルキル]−E、[(C−C)−アルケニル又はアルキニル]−E、又はEにより随意置換される(C−C)−シクロアルキル又はシクロアルケニルであり;
【0037】
前記D中のアルキル、アルケニル又はアルキニル鎖中の1ないし2個のCH基が、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−N(R)により随意置換されており;
mは0〜3であり;そして
xは0又は1であり;
Jが水素であるか、又はGが−S(O)、C(O)C(O)−、SO−Y、C(O)−Y又はC(O)C(O)−Yであり、YがOであるときにはDが水素でない、化合物及び医薬品として受け入れ可能なその誘導体を提供する。
好適実施態様によれば式(i)のA及びBはそれぞれ(C−C10)直鎖又は分岐アルキルであり、前記アルキル中の1−2個の水素は随意にEにより置換される。
【0038】
別の好適実施態様では、Bは水素である。
より好適な実施態様によれば、式(i)のA及びBはそれぞれ−CH−CH−E又は−CH−CH−CH−Eである。
より好ましい実施態様によれば式(i)のEは(C−C)直鎖又は分岐アルキル、E又は[(C−C)直鎖又は分岐アルキル]−Eである。
より好ましい実施態様によれば、Dは芳香族単環式又は2環式システムであり、各環はC、N、O又はSより独立に選択された5−7環原子を含み、前記環原子のうち4以下はN、O又はSより選択されない。
【0039】
さらにより好ましい実施態様によれば、Dはフェニル又はC−C直鎖又は分岐アルキル基である。
別のより好ましい実施態様によれば、式(I)中のEは単環型又は2環式芳香族環系であり、前記環はC、N、O又はSより独立に選択された5−7環原子を含み、前記1ないし4個の環原子は独立にN、O又はSより選択される。
【0040】
Eの好適実施態様は、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソチアゾリル、1、3、4−チアジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、1、3、5−トラジニル、1、3、5−トリチアニル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、プリニル、シノリニル、フタラジニル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ポリミジニル、ピラジニル、インドリニル、インドリニジル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1、8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル及びベンゾチアゾリルを含み、前記Eは随意上記同様に置換される。
【0041】
Eのより好ましい実施態様にはフェニル、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジミジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアフェニル、キノリニル、イソキノリニル及びベンゾチオフェニルが含まれ、前記Eは随意に上記同様置換される。
【0042】
別の好適実施態様によれば、JはH,メチル、エチル又はベンジルである。
Kは(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル又はアルキニル、あるいはシクロヘキシルメチルより選択され、前記アルキル、アルケニル又はアルキニル中にある1ないし2個の水素原子は随意且つ独立にEにより置換される。
【0043】
別の好適実施態様によれば、J及びKは窒素原子と共に、O、N、S及びS(O)より選択される最多3個までのヘテロ原子を随意含む5−7員複素環式環を形成し、前記複素環式環中の1ないし4個の水素は随意且つ独立に(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル又はアルキニル、オキソ、ヒドロキシル又はZにより置換され;そして前記複素環式環中の−CH−基は随意且つ独立に−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N(R)−により置換され;そして前記複素環式環は随意にEと融合する。
【0044】
他の好ましい態様によれば、K及びRは窒素原子と一緒になって5−7員複素環を形成し、任意に、O、N、S及びS(O)から選択された3個以下のヘテロ原子を含み、前記複素環中の1〜4個の水素原子は任意に且つ独立に(C−C)−直鎖又は分岐アルキル、(C−C)−直鎖又は分岐アルケニル又はアルキニル、オキソ、ヒドロキシあるいはZにより置き換えられており、そして前記複素環中の−CH−基は任意に且つ独立に−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−又は−N(R)−により置き換えられており、そして前記複素環基は任意にEと融合している。
【0045】
式(I)の化合物は立体異性体、幾何学異性体、又は安定型互変異性体である。発明は、E及びZイソマー、S及びRエナンチオマー、ジアステレオ異性体、ラセミ化合物及びそれらの混合体の様な、可能な全ての異性体を包含する。2の位置にある置換基がS配置を採ることが好ましい。
【0046】
本発明の化合物は既知合成法により容易に調製することができる。例えば式(I)の化合物は下記スキームIに示す如くに調製できるだろう:
【化4】
Figure 2004510684
【0047】
a=J−CHO及びNaCNBH
b=xが0の場合KCO及びD−Cl又はD−Br、xが1の場合ジイソプロピルエチルアミン及びD−G−Cl、
c=HCl/EtOAc又はトリフルオロ酢酸/CHCl; K−CHO及びNaCNBH
e=COCl、続いて−X−(CH−CH(A)(B)のアミン又はアルコールの添加
【0048】
当業者は本発明の化合物を製造するための類似の合成方法を知るであろう。
別の実施態様によれば、本発明は式(I)の化合物及び医薬品として受け入れ可能なキャリアーとを含む組成体を提供する。
【0049】
これら組成体に使用できる医薬品として受け入れ可能なキャリアーには、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンの様な血清蛋白質、リン酸塩の様なバッファー基質、グリシン、ソルビン酸、ソルビトールカリウム、飽和型植物性脂肪酸の部分グリセリド混合体、水、硫酸プロタミンの様な塩又は電解質、2ナトリウム水素リン塩、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド性シリカ、3ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベース基質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレンポリオキシピロピレン−ブラックポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛油が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
別の実施態様では、本発明の組成体は式(I)の化合物、医薬品として受け入れ可能なキャリアー及び神経栄養性因子を含む。
ここで使用される場合、用語“神経栄養因子”とは神経組織の成長又は増殖を促進できる化合物を意味する。当分野では多くの神経栄養因子が同定されており、それら因子の幾つかは本発明の組成体中に利用されている。
【0051】
これら神経栄養因子には、神経成長因子(NGF)、インシュリン様成長因子(IGF−1)及びgIGF−1及びDes(1−3)IGF−Iの様なその活性型切断誘導体、酸性及び塩基性繊維芽細胞増殖因子(それぞれaFGF及びbFGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、毛様体神経栄養因子(CNTF)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、ニューロトロフィン−3(NT−3)及びニューロトロフィン4/5(NT−4/5)が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の組成体に於ける最適神経栄養因子はNGFである。
【0052】
ここに使用される場合、本発明の組成体及び方法に使用される記載化合物は、医薬品として受け入れ可能なその誘導体を含むものである。“医薬品として受け入れ可能な誘導体”とは、本発明の化合物又は患者に投与することで本発明の化合物、又は病気又は物理的外傷からの神経損傷を修復すること、又は予防することを促進できることを特徴とするその代謝物あるいは残渣を(直接又は間接的に)提供することができるその他化合物の、医薬品として受け入れ可能ないずれかの塩、エステル又はそれらエステルの塩を意味する。
【0053】
記載の化合物の医薬品として受け入れ可能な塩が使用される場合、これら塩は好ましくは無機又は有機酸及び塩基に由来する。これら酸性塩には次の物が含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホネート、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、硫酸樟脳塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミスルフェート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホネート、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホネート、2−ナフタレンスルホネート、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアネート、トシレート及びウンデカノエート。
【0054】
塩基性塩にはアンモニウム塩、ナトリウム及びカリウム塩の様なアルカリ金属塩、カルシウム及びマグネシウム塩の様なアルカリ土金属塩、ジシクロヘキシルアミン塩の様な有機塩基の塩、N−メチル−D−グルカミン、及びアルギニン、リジン等のアミノ酸の塩が含まれる。また、塩基性窒素含有基はメチル、エチル、プロピル及びブチル塩化物、臭化物及びヨウ化物の様な低級アルキルハロゲンン化物;ジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミル硫酸塩の様なジアルキル硫酸塩、デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリル塩化物、臭化物及びヨウ化物の様な長鎖型ハロゲンン化物、ベンジル及びフェネチル臭化物の様なアラキルハロゲンン化物等の作用物質により4元化することができる。これにより水溶性又は油溶性、又は分散性産物が産生される。
【0055】
本発明の組成体及び方法に利用される記載の化合物は、選択的生物学的特性を高めるために適当な機能性を付与され、変更されてもよい。この様な変更は当分野既知であり、特定生物学的システム(例えば血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を促進するもの、経口利用性を増すもの、注射による投与を可能にする溶解性の増加、代謝を変更するもの及び排出速度を変更するものが含まれる。
【0056】
本発明の組成体は経口的、非腸管的、吸入スプレーにより、局所的、直腸、経鼻、口腔内、膣に投与されるか、又は埋め込み型リザーバーを利用して投与される。ここで使用される場合の用語“非腸管的”とは、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、滑液内、胸骨内、くも膜下内、肝臓内、病巣内及び頭蓋内注射又は注入技術を含む。好ましくは、組成体は経口、腹膜内又は静脈内に投与される。
【0057】
本発明の組成体の無菌注射形状は水性又は油性の懸濁液であろう。これら懸濁液は、好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用する当分野既知の技術により製剤化できるだろう。無菌の注射製剤はまた、無毒の非腸管的に受け入れ可能な希釈液又は溶媒、例えば1,3−ブタンジオールの様な溶媒による無菌の注射可能な溶液又は懸濁液でもよい。使用可能である受け入れ可能な賦形剤及び溶媒には水、リンガー液及び等張の塩化ナトリウム液が含まれる。
【0058】
更に、無菌の固定油も一般に溶媒又は懸濁媒体として使用される。この目的に関しては、合成モノ−又はジ−グリセリドを含むいずれのブランドの固定油も使用できる。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体の様な脂肪酸は、オリーブ油又はカスターオイルのような天然の医薬品として受け入れ可能な油同様に注射製剤に有用であり、特にそれらのポリオキシエチレン化型が有用である。これら油溶液又は懸濁液はまたPh. Helv又は同様のアルコールの様な長鎖型のアルコール希釈液又は分散体も含むことができる。
【0059】
本発明の組成体はカプセル、錠剤、水性懸濁液又は溶液を含む経口的に受け入れ可能な投与形状で経口投与することができるが、これら形状に限定されない。経口使用に関する錠剤の場合、一般に使用されるキャリアーには乳糖及びコーンスターチが含まれる。一般にはステアリン酸マグネシウムのような光沢剤も加えられる。カプセル系除うでの経口投与に関しては、有用な希釈液には乳糖及び乾燥コーンスターチが含まれる。経口投与に関し水性懸濁液が必要な場合には、活性成分は乳化剤及び懸濁剤と組み合わされる。必要に応じて特定の甘味料、芳香剤、又は着色剤も加えることができるだろう。
【0060】
あるいは本発明の組成体は直腸投与に適した座薬の形状で投与されるだろう。これらは作用物質を、室温にて個体であるが直腸温度では液体であり、従って直腸内にて溶解し薬物を放出する、好適な非刺激性の賦形剤と混合することで調製できる。この様な材料にはココアバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の組成体はまた、特に治療対象が目、皮膚又は下部腸管を含む局所適用により容易に到達できる部位又は臓器を含む場合、局所的に投与することもできる。好適な典型的製剤はこれら領域又は臓器のそれぞれについて容易に調製される。
【0061】
下部腸管への局所適用は直腸用座薬(上記参照)又は好適な浣腸製剤により実施できる。局所−経皮的パッチも使用できるだろう。
局所適用に関しては、組成体は活性成分を1又はそれより多いキャリアー中に懸濁し、又は溶解された状態で含む好適な軟膏の形に製剤化されてもよい。本発明の化合物の局所投与に適したキャリアーには、ミネラルオイル、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水が含まれるが、これらに限定されない。
【0062】
あるいは組成体は、1又はそれより多い医薬品として受け入れ可能なキャリアー中に懸濁又は溶解された活性成分を含む好適なローション又はクリームの形に製剤化できる。好適キャリアーにはミネラルオイル、ソルビタンものステアリン酸塩、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セチルアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
眼への使用に関しては、組成体は等張のpH調製された無菌食塩水を用いた微細懸濁液として、又は好ましくは等張のpH調製された無菌の食塩水液として、塩化ベンジルアルコニウムの様な保存剤と共に又は無しに製剤化される。あるいは目への使用に関しては、組成体はワセリンの様な軟膏として製剤化されてもよい。
【0064】
本発明の組成体はまた経鼻エアゾール又は吸入により投与されてもよい。この様な組成体は製剤分野周知の技術により調整され、そして食塩水溶液同様にベンジルアルコール又はその他好適保存剤、生物利用度を促進する吸収促進剤、フルオロカーボン及び/又はその他通常の可溶化剤もしくは分散剤を利用し調整される。
【0065】
キャリアー材料と組合せられ単一投与形状を形成する記載の化合物及び随意の神経栄養因子の量は共に治療対象となる宿主、及び投与の具体的様式に依存し変わるだろう。好ましくは、組成体は記載化合物の投与体が0.01−100mg/kg体重/日の間で投与できる様に製剤化される。神経栄養因子が組成体中に存在する場合には、これら組成体を投与される患者に対し0.01μg−100mg/kg体重/日の量の神経栄養因子を投与することができる。
【0066】
具体的患者に適した特異的投与量及び治療方法は使用される具体的な化合物、年齢、体重、一般健康状態、性別、食餌、投与時間、排泄速度、薬の組合せ及び治療担当医の判断や治療対象となる具体的疾患の重症度を含む各種要因に依存するだろう。活性成分の量は組成体中に具体的に処方される化合物及び神経栄養因子の量にも依存するだろう。
【0067】
別の実施態様では、本発明はインビボ又はエクソビボにて神経細胞の神経損傷又は神経変性を修復し、又は防止するための方法を提供する。この様な方法は、神経細胞を上記化合物の何れかにより処理する段階を含む。好ましくはこの方法は患者に於ける神経損傷を修復又は予防し、化合物は追加的に医薬品として受け入れ可能なキャリアーを含む組成体に処方される。これら方法に利用される化合物の量は約0.01ないし100mg/kg体重/日の間である。
【0068】
別実施態様によれば、神経損傷の修復を促進し又は予防する方法は、神経細胞を本発明の組成体中に含まれる様な神経栄養因子により処理する追加段階を含む。本実施態様は、化合物および神経栄養因子を単一投与形状又は別々の複数の形状にて投与することを含む。別形状を利用する場合、それら同時、連続的、又はそれぞれ約5時間以内に投与されるだろう。
【0069】
好ましくは、本発明の方法は神経細胞の軸索成長に利用される。従って化合物は広範囲の病気又は物理的外傷による神経損傷の治療又は予防に好適である。これらにはアルツハイマー病、パーキンソン病、ALS、ハンチントン病、ツレット病、脳卒中や卒中に伴う虚血、神経障害、その他神経変性疾患、運動神経疾患、座骨神経挫傷、脊椎傷害及び顔面神経挫傷が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
特に好ましい発明の実施態様では、方法は三叉神経痛、大咽頭神経痛、ペル麻痺、重症筋無力症、筋ジストロフィー、筋肉損傷、進行性筋無力症、進行性遺伝性眼球筋萎縮症、ヘルニア型、断裂型又は脱出型無脊椎盤症候群、頸椎症、叢症、胸郭出口破損症候群、鉛、ダプソン、チック又はポルフィリアによる末梢神経症、その他末梢ミエリン障害、アルツハイマー病、グライン−バール症候群、パーキンソン病及びその他パーキンソン様疾患、ALS、ツレット症候群、多発性硬化症、その他中枢ミエリン障害、脳卒中及び脳卒中に伴う虚血、神経障害、その他神経変性型疾患、運動神経病、座骨神経挫傷、糖尿病関連神経症、脊椎傷害、顔面神経挫傷及びその他外傷、化学療法−及びその他医薬品による神経症、及びハンチントン病の患者の治療に使用される。
【0071】
より好ましくは、本発明の組成体はパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、脳卒中、神経痛、筋肉萎縮、及びギラン−バレー症候群の治療に使用される。
【0072】
医薬品として発明による化合物が使用される場合には、それらは活性成分だけでなくキャリアー、補助物質、及び/又は腸内又は非腸管的投与に好適な添加物も含む製剤の形状にて投与される。投与はカプセル又は錠剤の形状の固体として、溶液、懸濁液、エリキセル、エアゾール又は乳剤の形状の液体として経口又は舌下に、又は座薬の形で直腸に、あるいは注射に適した溶液の形で皮下、筋肉内又は静脈内に、或いは局所又はくも膜下に投与することができる。所望の医薬製剤に適した補助物質には、当業者既知の水、ゼラチン、アラビアゴム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール等の不活性型有機及び無機キャリアーが含まれる。医薬製剤はまた保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、又は浸透圧を変更するか、又は緩衝剤となる塩を含んでもよい。
【0073】
注射に適した溶液又は懸濁液は、非腸管的投与に好適であり、特にポリヒドロキシエトキシル化カストール油中に活性化合物を含む水溶液が好適である。
没食子酸塩、動物又は植物性リン脂質、又はその混合物の様な界面活性型補助物質、及びリポゾーム又はそれらの成分はキャリアーシステムとして利用できる。
本発明の式(I)の化合物及びそれらの生理学的に受け入れ可能な塩の神経栄養作用はW.E.Lyons ら、 Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.Vol.91 pp.3191−3195(1994) 及び W.E.Lyons ら、 Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A Vol.91,3191−3195 ページ (1994)の方法により決定できる。
【0074】
本発明をより完全に理解するために以下の実施例を記載する。これらの実施例は説明のみの目的であり、どの点においても本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
実施例 化合物 103 109
化合物103〜109は以下の一般式を有する。
【化5】
Figure 2004510684
【0075】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物103
−CHCH−化合物104
−C(O)−CH−化合物105
−CH−Ph−化合物106
−C(O)−Ph−化合物107
−C(O)−O−CH−Ph−化合物108
−C(O)−C(O)−Ph−化合物109
ここでPhはフェニルである。
【0076】
実施例 化合物 110 116
化合物110〜116は以下の一般式を有する。
【化6】
Figure 2004510684
【0077】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物110
−CHCH−化合物111
−C(O)−CH−化合物112
−CH−Ph−化合物113
−C(O)−Ph−化合物114
−C(O)−O−CH−Ph−化合物115
−C(O)−C(O)−Ph−化合物116
ここでPhはフェニルである。
【0078】
実施例 化合物 117 123
化合物117〜123は以下の一般式を有する。
【化7】
Figure 2004510684
【0079】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物117
−CHCH−化合物118
−C(O)−CH−化合物119
−CH−Ph−化合物120
−C(O)−Ph−化合物121
−C(O)−O−CH−Ph−化合物122
−C(O)−C(O)−Ph−化合物123
ここでPhはフェニルである。
【0080】
実施例 化合物 124 130
化合物124〜130は以下の一般式を有する。
【化8】
Figure 2004510684
【0081】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物124
−CHCH−化合物125
−C(O)−CH−化合物126
−CH−Ph−化合物127
−C(O)−Ph−化合物128
−C(O)−O−CH−Ph−化合物129
−C(O)−C(O)−Ph−化合物130
ここでPhはフェニルである。
【0082】
実施例 化合物 131 137
化合物131〜137は以下の一般式を有する。
【化9】
Figure 2004510684
【0083】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物131
−CHCH−化合物132
−C(O)−CH−化合物133
−CH−Ph−化合物134
−C(O)−Ph−化合物135
−C(O)−O−CH−Ph−化合物136
−C(O)−C(O)−Ph−化合物137
ここでPhはフェニルである。
【0084】
実施例 化合物 138 144
化合物138〜144は以下の一般式を有する。
【化10】
Figure 2004510684
【0085】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物138
−CHCH−化合物139
−C(O)−CH−化合物140
−CH−Ph−化合物141
−C(O)−Ph−化合物142
−C(O)−O−CH−Ph−化合物143
−C(O)−C(O)−Ph−化合物144
ここでPhはフェニルである。
【0086】
実施例 化合物 145 151
化合物145〜151は以下の一般式を有する。
【化11】
Figure 2004510684
【0087】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物145
−CHCH−化合物146
−C(O)−CH−化合物147
−CH−Ph−化合物148
−C(O)−Ph−化合物149
−C(O)−O−CH−Ph−化合物150
−C(O)−C(O)−Ph−化合物151
ここでPhはフェニルである。
【0088】
実施例 化合物 152 158
化合物152〜158は以下の一般式を有する。
【化12】
Figure 2004510684
【0089】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物152
−CHCH−化合物153
−C(O)−CH−化合物154
−CH−Ph−化合物155
−C(O)−Ph−化合物156
−C(O)−O−CH−Ph−化合物157
−C(O)−C(O)−Ph−化合物158
ここでPhはフェニルである。
【0090】
実施例 化合物 159 165
化合物159〜165は以下の一般式を有する。
【化13】
Figure 2004510684
【0091】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物159
−CHCH−化合物160
−C(O)−CH−化合物161
−CH−Ph−化合物162
−C(O)−Ph−化合物163
−C(O)−O−CH−Ph−化合物164
−C(O)−C(O)−Ph−化合物165
ここでPhはフェニルである。
【0092】
実施例 10化合物 166 172
化合物166〜172は以下の一般式を有する。
【化14】
Figure 2004510684
【0093】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物166
−CHCH−化合物167
−C(O)−CH−化合物168
−CH−Ph−化合物169
−C(O)−Ph−化合物170
−C(O)−O−CH−Ph−化合物171
−C(O)−C(O)−Ph−化合物172
ここでPhはフェニルである。
実施例 11化合物 173 179
化合物173〜179を機構(scheme)に従って製造し、それらは以下の一般式を有する。
【化15】
Figure 2004510684
【0094】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物173
−CHCH−化合物174
−C(O)−CH−化合物175
−CH−Ph−化合物176
−C(O)−Ph−化合物177
−C(O)−O−CH−Ph−化合物178
−C(O)−C(O)−Ph−化合物179
ここでPhはフェニルである。
【0095】
実施例 12化合物 180 186
化合物180〜186を機構に従って製造し、それらは以下の一般式を有する。
【化16】
Figure 2004510684
【0096】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物180
−CHCH−化合物181
−C(O)−CH−化合物182
−CH−Ph−化合物183
−C(O)−Ph−化合物184
−C(O)−O−CH−Ph−化合物185
−C(O)−C(O)−Ph−化合物186
ここでPhはフェニルである。
【0097】
実施例 13化合物 187 192
化合物187〜192を機構に従って製造し、それらは以下の一般式を有する。
【化17】
Figure 2004510684
【0098】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物187
−CHCH−化合物188
−C(O)−CH−化合物189
−CH−Ph−化合物190
−C(O)−Ph−化合物191
−C(O)−O−CH−Ph−化合物192
−C(O)−C(O)−Ph−化合物193
ここでPhはフェニルである。
【0099】
実施例 14化合物 193 199
化合物193〜199を機構に従って製造し、それらは以下の一般式を有する。
【化18】
Figure 2004510684
【0100】
式中、−(G)−Dは次の通りである。
−CH−化合物193
−CHCH−化合物194
−C(O)−CH−化合物195
−CH−Ph−化合物196
−C(O)−Ph−化合物197
−C(O)−O−CH−Ph−化合物198
−C(O)−C(O)−Ph−化合物199
ここでPhはフェニルである。
【0101】
本発明者らは本発明の多くの実施形態を記載してきた一方で、本発明の生産物、プロセスおよび方法を利用する他の実施形態を提供するために本発明者らの基本構成を変えることが可能であることは明らかである。従って、本発明の範囲は、実施例を用いて提示されてきた特定の実施形態によるのではなく、添付した請求の範囲によって定められるべきであることが認められるであろう。
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