JP2004510550A - スルーポートオフポンプ冠動脈バイパス手術を実施するための機器およびシステム - Google Patents

スルーポートオフポンプ冠動脈バイパス手術を実施するための機器およびシステム Download PDF

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Abstract

スルーポートオフポンプ冠動脈バイパス手術を行うためのシステムは、患者の胸壁の肋骨間に挿入することが可能なポート(10)と、ポートを通って延び且つ固定的に連結可能な心臓スタビライザー(461)と、スタビライザーの中を通って延びる外科用器具に加えられる異質な運動を減衰するように構成された器具スタビライザー(1100)とを含む。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は概して、外科用器具およびシステムに関する。本発明は、さらに詳細には、非開胸冠動脈バイパス手術を行うときに使用可能なポート、心臓スタビライザおよび器具スタビライザに関する。
【0002】
最先端の技術
実質的にすべての冠動脈バイパス(CAB)処置は、開胸法により実施される。この処置では、胸骨切開術と呼ばれる胸郭中間部の切開により胸郭が開かれ、肋骨は、開創器を使って後退させてしっかりと開いた状態に保持される。この方法では、十分な量だけ心臓に接近できる。次に、心臓が停止させられ、血流が人工心肺を通るように切り替えられる。次に、バイパス処置を実施し、処置が完了すると、心臓が再び始動させられ、血液はこの「バイパス」を通って流れ得るようになる。この処置は標準的だが、決して望ましいとは言えない。第1に、心臓の停止は危険な処置であり、重大な合併症、さらに死亡の原因になる可能性がある。第2に、この処置は、苦痛で外傷を伴う胸骨切開を必要とする。こうした切開のために、回復時間は比較的長く、患者には永久的な傷跡が残る。
【0003】
より最近では、何人かの外科医が、拍動している心臓に冠動脈バイパス手術を実施した。胸郭は、胸骨切開術により開放して、後退させる。縫合のために、心臓スタビライザと呼ばれる装置を使用して、心臓の手術部位を本質的に不動化させる。心臓スタビライザは一般に開創器に固定され、開創器は切開部位において胸郭の壁部に固定される。手術部位に直接接近し、手術部位を不動化することは、手術にとって重要である。こうした要因により、外科医は、縫合またはその他の手術操作を正確に行うことが可能となる。この方法体系は効果的であり、心臓を停止させることによる合併症の潜在的な可能性を排除するが、胸骨切開術に関連する欠点が残る。
【0004】
最近、拍動している心臓に非開胸バイパス処置を実施することが、他の外科医により提案された。しかし、この提案には、処置をどのように満足に実施するかに関する具体的な指針が伴っていなかった。さらに、本願の発明者は、非開胸処置には克服すべき多くの障害があることを確認した。第1に、バイパスを要する場所が処置の際に著しく移動しないように、心臓を不動化する必要がある。第2に、開胸処置には、開創器および器具支持枠が付随するが、非開胸処置では、処置に必要な器具を保持するこうした枠がない。さらに、ポート装置を通る器具を確実に支持するのに適する安定したポート装置がない。第3に、ポートを通して何らかの外科手術を実施する場合、外科手術部位で作業するために使用する器具は、開胸器具に比べて相対的に長い。作業を行う場合の外科医の手から器具の先端までの距離は、従来の外科手術よりも何倍も長くなる可能性がある。こうした長さの増加は、通常の手の震動および動作の誤差を増幅する。
【0005】
発明の概要
したがって、本発明の目的は、より傷害が少ない状態で手術部位に接近する器具を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、人体、特に胸壁に挿入しやすいポート装置を提供することにある。
【0007】
本発明のその他の目的は、高い安定性を有するポート装置を提供することにある。
【0008】
本発明のその他の目的は、ポート装置から挿入することができ、冠動脈バイパス手術を心臓の当該部分に実施することができるように、拍動している心臓の一部を固定するように構成された心臓スタビライザを提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、ポート装置の外側にある近位のハンドルを介して操作可能な心臓スタビライザを提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、手順を実施する器具の先端の望ましくない運動を最小限にする器具固定システムを提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、ポート装置に結合できる器具固定システムを提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、互いに結合して動作して、拍動している心臓上におけるポートオフポンプ冠動脈バイパス手術を容易にする構成要素のシステムを提供することにある。
【0013】
本発明のその他の目的は、拍動している心臓上においてポートオフポンプ冠動脈バイパス手術を実施する方法を提供することにある。
【0014】
以下で詳細に説明するこれらの目的に鑑み、ポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス手術を実施するためのシステムが提供される。このシステムは、3つの主なサブシステム、すなわちポート装置と、心臓スタビライザと、器具スタビライザとを含む。
【0015】
ポート装置は、患者の肋骨の間に挿入することができ、手順に必要な各々の器具、たとえば光学部品、把持器、持針器、吸引管/注入管、スタビライザの進入路として機能する。現時点で好ましい実施形態によると、ポート装置は管状のポート本体を備え、このポート本体は、その長さに沿った複数の周方向溝と、ポート本体の周囲に設けられ且つポート本体の溝内に係合する爪車ばねを有するスリットボールと、スリットボールが内部に配置されるソケットを規定する基部とを有する。この基部は、ボールを圧縮して、ソケット内の選択した配向位置にボールをロックし且つポート本体をボールに対して不動化する締付システムを含む。ポート本体の遠位端部は、回転可能に遠位端部に取り付けられた一対のスイベルを含む。取り外し可能な閉鎖具は、ポート本体内に延び、スイベルが閉鎖位置(スイベルがポート本体の軸線に略平行に向く位置)と、開放位置(スイベルがポート本体から外側に向き、横棒を形成する位置)との間で回転して再び戻るように操作され得る。ポート本体は、患者の胸壁にある一対の肋骨を通して挿入されるようにサイズが決められる。
【0016】
他の実施形態では、管状本体の近位部分は、少なくとも一部が本体の外周部周囲に延びる複数のねじ溝と、心臓スタビライザ、器具スタビライザまたは別の装置をポートに解除可能に固定することを可能にする手段とを含む。管状本体のこの遠位部分は、スイベルが本体と略同じ方向に延びる第1の配向位置と、第1の配向位置に対してある角度、好ましくは略垂直である第2の配向位置との間で移動するように構成されたスイベルに結合される。
【0017】
ポート装置の特定の実施形態によると、ワッシャは、スイベルと、本体の近位部分との間に配置され、ロックナットはねじ溝とねじ式に係合する。管状本体を患者の胸壁にある2つの肋骨間に挿入するとき、スイベルは第2の配向位置に開き、ワッシャは本体に沿って移動し、胸壁をスイベルとワッシャとの間に配置することができる。次に、ロックナットを本体の周囲に締め付けて、ワッシャを胸壁に対してロックし、管状本体を胸壁内に安定的に取り付ける。
【0018】
ポート装置のその他の実施形態によると、ポート本体の長さに沿って移動可能なプラットフォームは、調節可能な脚部および足部を備える。脚部は、足部が胸壁に接触して、胸壁を足部とスイベルとの間に締め付けるように調節される。さらに、脚部は、本体を胸壁に対して所望の角度で配置するように調節できる。ポート装置のこれら実施形態の好ましい態様によると、プラットフォームはポート本体に対して爪車で駆動され、脚部はプラットフォームに対して爪車で駆動され、患者に対するポートの迅速な調節が可能である。さらに、好ましくは、これら脚部は、患者の身体上におけるポートの安定性を促進するために設けられる。
【0019】
数種類のポート実施形態の様々な態様によると、ポートは、ロックナットをワッシャまたは本体に沿ったプラットフォームに迅速にロックできるように構成されたねじシステムを備えることができ、1つまたは2つのスイベルおよび/またはボール管継手により、ポートが外科手術部位などの所望の場所に方向付けられるようにポートの角度方向を決めることができる。さらに、スイベルは、第1の配向位置から第2の配向位置に移動するようにばねで付勢されるか、または誘導針を設けて、スイベルを第1の配向位置と第2の配向位置との間で機械的に移動させることができる。
【0020】
心臓スタビライザは、シャフトと、シャフトの遠位端部に結合される2つの接合されたアームとを備えることが好ましい。各々のアームの端部には、心臓壁部の輪郭に対して傾斜し、心臓壁部に圧力を付与して、脚部間における心臓壁部の移動を効果的に排除するように構成された回転可能な足部が存在する。スタビライザは、正確な吻合を実施することが可能な十分に大きい安定化領域を提供するように構成される。本発明の好ましい態様によると、スタビライザは、組立式(折り畳み可能)であり、ポート装置を通して挿入して、ポート装置に対して長手方向にロックされるように特に構成される。スタビライザは、ポートの外側に延びるスタビライザの近位部分を作用させることにより所望の構成になるように操作して、こうした位置にロックするように構成することも好ましい。さらに、スタビライザは、ポートから引き戻すときに、自動的に折り畳まれるように構成される。
【0021】
心臓スタビライザの様々な実施形態によると、スタビライザの足部は、足部間における心臓壁部の不動化を促進するようにさらに構成される。圧縮力のほかに、足部は、吸引、化学薬剤、電流または温度冷却を作用させ、心臓壁部の不動化を強化する。
【0022】
本発明の他の態様によると、器具スタビライザは、器具先端に付勢力を付与することにより、器具スタビライザを通って延びる外科用器具の遠位端部における望ましくない運動を最小限にするように構成される。器具スタビライザは、ポートに連結するか、またはより好ましくは縫合などにより患者に直接連結する。現在好ましい実施形態によると、器具スタビライザは、器具が中を通って延びることが可能なカニューレ(管状部材)と、器具に密接に適合するように構成され、近位および遠位の安定化を提供する遠位接触要素、たとえばカニューレのOリングまたはテーパ付き直径を含むことが好ましい。器具スタビライザは近位ハウジングも備え、このハウジングは、カニューレの軸線を横断する運動のために、管状部材に安定化力を付与する機構を備えることが好ましい。この力を付与する機構は、たとえば弾性バンド、ばね、支柱などで良い。一実施形態では、安定化力は、ハウジング内の機械的機構ではなく、患者の組織により付与される。外科用器具がカニューレの中を通って延び且つ接触要素と接触するときに、カニューレの運動、ひいては外科用器具の運動は、カニューレに対する安定化力により減衰される。ハウジングは、たとえば負圧、縫合または接着剤により患者の身体に結合可能であることが好ましい。現在好ましい実施形態によると、カニューレは、基部に対してある角度の配向位置でロックすることができる。さらに、カニューレには、器具スタビライザが挿入される体腔の通気を要する外科手術処置に器具スタビライザを使用することを可能にする弁を任意に備える。その他の実施形態によると、カニューレは不要であり、固定力を医療器具に付与する機構を別の器具のシャフト、たとえば心臓スタビライザのシャフトに取り付けることができる。
【0023】
スタビライザのスイベルは、器具スタビライザと共に使用して、器具スタビライザのカニューレを患者の身体に対する角度をもって方向付けることができる。スタビライザのスイベルは、互いに回転可能に結合された上側楔および下側楔を備える。各楔は、カニューレが中を通って延びることができる開口部を備える。楔の相対回転構成は、上側楔の開口部を下側楔および下側楔が着座する表面に対して方向付けるように機能する。
【0024】
上記の構成要素は共に、ポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス手術を実施するための外科用システムを規定する。このシステムを使用する好ましい方法によると、ポート装置は、胸壁に固定して配置され、たとえば締め付けられ、心臓壁部上における手順の必要に応じて方向付けられる。心臓スタビライザはポートに結合されて、所定のバイパス場所を囲む心臓壁部に圧縮力を付与し、その場所を実質的に不動化するように作用する。器具スタビライザは、胸腔内の穿刺孔から挿入され、スタビライザのカニューレの遠位先端を手術部位に隣接して配置する。第1の外科用器具、たとえば外科用メスホルダまたは持針器は、カニューレを貫通して、処置の少なくとも一部を実施するように作用する。その他の外科用器具が必要な場合、第1の器具を取り外して、カニューレの中にその他の器具を通させることができる。あるいは、器具スタビライザは、各々の器具に対して設けることができる。バイパス手順が完了したら、器具および器具スタビライザを手術位置から取り外し、心臓スタビライザも当該ポートから取り外す。次に、ポートに対する締付力を緩めて、ポートを胸壁から引き抜く。最後に、ポートおよび器具スタビライザを配置した切開孔および穿刺孔を閉鎖する。この方法は、多くの直視下心手術の必要性、および心停止の必要性をなくす。
【0025】
本発明のその他の目的および利点は、当業者にとって、添付の図面に関連して詳細な説明を参照すると明白になるであろう。
【0026】
好適な実施形態の詳細な説明
本発明により、ポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス手術を実施するためのシステムを提供する。このシステムは、ポート装置と、心臓スタビライザとを備える。
【0027】
ここで、図1を参照すると、ポート装置10の第1の実施形態は、管状本体12と、管状本体上に摺動可能に取り付けられたワッシャ(座金)14と、ワッシャ14の近位側で本体12にねじで結合されるロックナット16とを備える。管状本体12は、近位部分20および遠位部分22を備える。遠位部分22は、2つの同軸枢動孔26、28を規定するUリンク24を備え、一対の締付スイベル30、32が枢動孔26、28においてUリンク24に回転可能に結合されている。
【0028】
スイベル32に関して図1および図2を参照すると、各々のスイベルは、好ましくは曲線状の外側表面42および好ましくは略平坦な接触表面44を有するウィング部分40と、各々が軸孔50、52を含む2つのアーム部46、48とを備える。各々のスイベルの一方のアーム部46には、スイベルをU字リンク24の周囲に交互配置することができるように構成された凹部54が設けられている。スイベルの各々のアーム部46、48は、軸部材56、58により管状本体12に結合され、軸部材56、58は、個々の軸孔50、52および枢動孔26、28を貫通して延び、枢動軸線Aを規定する。軸部材56を参照すると、各々の軸部材は、比較的円筒状の第1の部分60と、細長い台形状レバー62と、第1の部分とレバー部分との間の干渉部分64とを備えている。干渉部分64は、第1の部分62よりも直径がわずかに大きく、ローレット66またはその他の把持構造を備えている。軸部材56の干渉部分64は、個々の軸孔の周囲でアーム部46に係合し、第1の部分60はU字リンクの孔26内に延びて、孔26内で自由に回転可能であり、軸部材58の干渉部分64は、個々の軸孔の周囲でアーム部48に係合する。したがって、各々の軸部材56、58は一方のスイベルにのみ固定して取り付けられ、スイベルは軸部材の周囲で枢動する。次に、各々のスイベルがU字リンク周りで回転すると、個々のレバーも回転し、同様に個々のレバーの回転により、スイベルが個々に回転する。スイベル30、32は、スイベルが本体12に略平行に延びる閉鎖配位(図1)から、中間配位(たとえば、図3)を経て、スイベル30、32が第1の方位に対して好ましくは垂直に延びる開放配位(図4)まで回転可能である。スイベル30、32は、第1の方位にあるときに、U字リンク24により規定される開口部72、74(図4)を好ましくは完成し、スイベルの外側表面42の湾曲部は、略滑らかな表面を有する遠位部分22の外側表面を形成する。さらに、第1の配位では、レバー62は、本体12の長手方向軸線Aを横断する向きに配位されることが好ましい。
【0029】
図5を参照すると、管状本体12の近位部分20は、本体の正反対の側に沿って延びる第1および第2の組の螺旋状の間抜きねじ部(溝)72、74を備えている。ねじの中絶部分76は、概略180°回転した後の止め部78を形成する。長手方向の溝80は、各組のねじ部72、74を互いに接続している。ロックナット16は、以下に説明するように、長手方向の溝80およびねじ部72、74内を移動する。
【0030】
次に、図1、図4および図5を参照すると、本体12の近位端20は、結合構造、たとえばボールラッチの孔82を備え、以下に詳細に説明するように、心臓スタビライザ、以下に説明するポート誘導針、またはその他の装置を取外し可能に孔82に結合する。
【0031】
ワッシャ14は、好ましくは円板状であり、ワッシャが管状本体12の周囲に嵌合することを可能にする中央開口部84を有し、以下に詳細に説明するように、スイベル30、32と共同して動作して人体組織をスイベル30、32の間に締め付ける外側クランプ構造を形成する。
【0032】
図1および図6を参照すると、ロックナット16は、中央開口部86と、ハンドル部分88と、ボール部分90とを備えている。中央開口部内には、2つの瘤部91、92が半径方向に延びており、管状本体12の近位部分上にあるねじ部72、74および長手方向溝80(図5)内に乗るサイズにできる。したがって、各々の瘤部91、92が個々の長手方向溝80内に配置されると、ロックナット16はポート本体12上で急速に移動し、次に回転して瘤部91、92をねじ部72、74内に挿通させて、ロックナット16を本体12上の所望の位置に固定させる。瘤部91、92を形成する1つの好ましい方法は、正反対の2つの半径方向孔94をハンドル部分86に形成し、ペグ98が中央開口部86内に延びて瘤部を形成するように、ペグ98を各々の半径方向孔内に挿入することを含む。ボール部分90は、切頭球状であり、ワッシャ14の中央開口部84の直径よりもわずかに大きい直径を規定する。図1および図5を参照すると、その結果、ワッシャ14は、ロックナット16のボール部分90上に関節接合するのに適したものとなる。
【0033】
次に図7および図8を参照すると、ポート装置を胸壁内の切開部に導入し、スイベルを閉鎖構成と開放構成との間で移動させるように構成された誘導針100が示されている。誘導針100は、中央管状ハンドル102と、近位キャップ104と、ハンドル102を貫通して延び、キャップ104に結合するマンドレル106とを備える。ハンドル102は、近位止めノッチ107と、ポート本体12の孔82内に係合するために正反対側に対向して配置された2つの半球状ラッチ要素110を含む遠位小径部分108とを備え、半球状ラッチ要素110は共にボールラッチを形成している。ラッチ要素110は、ハンドル102の指状部112上に設けられており、半径方向の力が加わると半径方向内側に移動する。キャップ104は、半径方向孔116を有する管状部分114と、この管状部分より直径が相対的に大きいノブ118とを備える。キャップ104の管状部分114はハンドル内に延び、ノブ118はハンドルの近位端119に着座する。マンドレル106は、半径方向孔122および正反対側に位置する2つの遠位平坦部分124を有する円筒状シャフト120と、遠位作動部126とを備える。シャフト120は、ハンドル102を貫通してキャップ104内に延びる。横断ピン128は、半径方向孔116を貫通して半径方向孔122内に配置され、マンドレル106のシャフト120とキャップ104とを一緒に固定する。さらに、横断ピン128は、止めノッチ107内に延びて、ハンドル102に対するノブ(およびマンドレル)の回転を制限する。平坦部分124は、ハンドル102の指状部112が圧縮されるときに、ラッチ要素110が半径方向に移動できる空間を提供する。図7〜図9を参照すると、マンドレル106の作動部126は、好ましくは先の丸い端部130と、端部130の周囲で反対方向に対向する一対の略平坦な側部132とを備える。平坦な側部132の間には、反対方向に対向する一対の作動溝134が設けられている。作動溝134は、ほぼL字形状であり、先の丸い端部130で終端する長手方向部分136と、横断部分138とを備えている。横断部分138は、ノッチ140を備えている。
【0034】
次に、図10を参照すると、ポート装置のスイベル30、32を開放して、誘導針の作動部126を挿入し、ボールラッチに係合する、すなわちポート装置の近位端がラッチ要素110に乗り上げて、ラッチ要素をポート本体12の孔82内に入れることにより、誘導針100がポート装置10に結合されている。スイベル30、32が開放構成になっている状態では、レバー62(図2)も作動溝134の個々の長手方向部分136内に整列配置され、この長手方向部分136内に位置する。さらに詳細には、レバー62の枢動軸線Aは、溝(図2および図9)の内側角部142のすぐ近位側に位置する。図2、図9、図11および図12を参照すると、ハンドル102を固定した状態に維持しながら、ノブ118が時計周り方向に回転させられる(溝134がレバー62に対して移動する)。角部142はレバー62に接触し、レバーを各々の溝の横断部分内に回転させ、それによりポート本体12周りにスイベルを閉鎖させる。各々のレバーの一方の端部は、個々の溝134内のノッチ140に係合し、ノブが反対方向に回転させられるまで、レバー(およびスイベル)を閉鎖位置に「ロック」する。閉鎖を完了するために必要なハンドル102に対するノブ118の回転量は、たとえば溝134に対して約24°など、比較的制限されており、上部ノッチ107に対する横断ピン128の接触がその移動を制限している。
【0035】
誘導針にその他の形状の溝を設け、溝の回転によりレバーおよびスイベルを移動させることができる。たとえば、図16を参照すると、誘導針100a上のJ字溝134aは、時計周り方向に約45°回転して、スイベルを閉鎖(または開放)する機能を果たす。
【0036】
作動部126の平坦な側部132は、スイベルが閉鎖構成にあるときに(図12)スイベル30、32が側部132に当たり、その結果、スイベルの外面がポート装置の管状本体の外周部を事実上完成するように賦形される。
【0037】
スイベルが誘導針100の周囲に閉鎖構成でロックされると、誘導針は、ポート装置10を胸壁の切開部内、好ましくは2本の肋骨間、または体組織の別の領域における切開部内に導入するように操作され得る。ポートを切開部内に固定するには、ノブ118を反時計周り方向に回転させて、レバーの両端をノッチ140から解放し、レバーを長手方向部分136の個々の壁部に乗せて、枢動軸線A周りに回転させる。その結果、レバー62は、溝134の長手方向部分136内に整列配置され、スイベルを開放構成に移動させる(図10)。開放構成では、各々のスイベルは個々の肋骨の下に位置することが好ましい。ポート本体12を引き戻して肋骨に接触させ、次に、切開部を囲む組織の外側表面に当たるようにワッシャ14を移動させる。ナット16は、長手方向の溝80を通って前進し、ワッシャに接触して圧迫し、次にねじ部72、74内でねじ式に回転してワッシャにロックされる。その結果、スイベルおよびワッシャは、肋骨および組織の周囲でクランプ作用(締め付け作用)を提供し、ポート装置の管状本体12を胸壁内に安定して固定する。
【0038】
次に、ハンドル102の指状部112を押し下げて、誘導針100をポート本体12から解放する。最後に、誘導針を引抜き、開いた状態のポートを残す。このポートに外科用器具や他の装置を導入して、しっかりと連結することができる。ロックナット16のボール部分とワッシャ14とが関節接合関係になっているため、管状ポート12をワッシャおよび胸壁部に対して関節動作させることができることを理解されたい。
【0039】
レバーを長手方向溝に位置合わせして、これに入れるように誘導針をポート装置内に再挿入することにより、このポート装置を身体から取り出すことができる。誘導針はこの管状本体に連結されることが好ましい。ロックナットを解放し、ポート装置を胸腔内に少し移動して、スイベルを折り畳む空間を作り出す。次に、誘導針のノブをハンドルに対して回転させて、作動部をスイベルに対して回転させると、スイベルが折り畳まれて管状本体に対向した閉鎖構成となる。次に、誘導針およびポート装置を一緒に患者の胸壁部から引き抜く。
【0040】
誘導針は、互いに別々に使用できる別個の管状ハンドルおよびマンドレル構成要素として構成してもよい。このような実施形態の誘導針では、ハンドルをポート本体に連結し、これを操縦してポート本体を肋内の穴に導入することができる。そのハンドル内にマンドレルを挿入し、これを操作してスイベルを開くことができる。スイベルを開いたら、マンドレルを取り出し、ハンドルをポート本体から外す。この実施形態の誘導針を、以下に図59および図60の誘導針2000として示す。
【0041】
ここで図13および図14を見ると、第1の実施形態に類似した本発明による第2の実施形態であるポート装置210(類似部品には200を加えた参照番号が付与されている)が図示されている。ポート装置210の管状本体212は、中抜き部がない二重螺旋ねじ部273を含む。ポート装置の近位端は、雌型バヨネット継手283を含む。管状本体の遠位端は単一スイベル231を含み、このスイベル231は、2つのアーム230、232を含み、中央部分233にて本体の遠位端に形成されたU字リンク224に回動自在に連結されている。スイベルの内側接触表面244を好ましくは凸形にして、管状本体をさまざまな角度でワッシャに対して関節動作させる場合にも、スイベルを肋骨に対向して配置させやくする。スイベル231は、バネ235で付勢され、管状本体に略垂直となる開放構成まで移動させられることが好ましい。したがって、挿入時には、マンドレル(図示せず)を管状本体内に位置付けて、スイベルを管状本体に略平行となる閉鎖構成に維持することが好ましい。このとき、マンドレルを雌型バヨネット継手に連結してもよい。スイベル231の近位端が肋骨を通過した後(図15参照)、マンドレルを管状本体から抜き出すと、バネ235が、開放構成まで自動的にスイベル231を回動させるため、スイベルは肋骨350に捕捉された状態となる。好ましくは第1の実施形態で説明したものと同じであるワッシャ214およびロックナット216が、組織352に密着して(図15に図示するように)、肋骨350および組織352をワッシャとスイベルとの間に締め付ける。
【0042】
ロックナットおよびワッシャを弛めた後、スイベルを胸腔内に遠位方向に押し込み、マンドレルを管状本体内に再度挿入してスイベルのアームに接触させ、圧力を加えることで、スイベルを閉鎖構成まで回動させることにより、スイベル231を、患者身体から取り出すために、閉鎖構成に戻すことができる。
【0043】
ここで図17を参照すると、本発明による第3の実施形態であるポート装置600が図示されている。ポート装置は、管状本体602と、調節可能なプラットフォーム604とを含む。管状本体602は、その遠位端に位置するスイベル630、632と、ねじ部672、674と、本体に沿った長手方向溝680とを含み、これらは好ましくは第1の実施形態で説明したものと同じである。プラットフォーム604は、中央開口部606と、その開口部内に延びている瘤部(図示していないが、実質的に、第1の実施形態における瘤部91、92と同じである)とを含む。この瘤部を設けたことにより、プラットフォームを長手方向溝680およびねじ部672、674に沿って移動させて、プラットフォームを本体602に対して運動させ、ねじ式にロックさせることができる。プラットフォーム604は、さらに、好ましくは中央開口部606周りに等間隔で、4つなど複数のねじ穴700a〜dを含んでいる。ボルト702a〜dが穴700a〜d内に部分的に螺入され、それぞれのボルトが、ボルトを手動で回転させるための近位ハンドル704a〜dと、ボルトの遠位端部周りに枢動可能な遠位足部706a〜dとを備えている。
【0044】
ポート装置600に連結した状態で図示している誘導針100を好ましくは用いて、ポート装置600のスイベル630、632を胸壁部内に挿入および配置した後、誘導針100をポートから外して取り出す。取り出した後、ボルトを回転させることによって胸壁部に対するプラットフォーム604の角度を調節する。すなわち、プラットフォーム604を胸壁部と略同一平面上に配向させることが所望される場合、各ハンドル704a〜dを回転することによって、各ボルト702a〜dを略同じ長さ量だけ締め、胸壁部をスイベル630、632と足部706a〜dとの間に均一に締め付ける。しかし、プラットフォームおよびその内側にあるポート本体602と胸壁部との間に角度を設けることが所望される場合(手術部位に到達しやすいように)、ボルト706a〜dをそれぞれ異なる長さ量だけ穴700a〜d内にねじ込んで、プラットフォーム604に胸壁部と所望の角度をとらせる。
【0045】
ここで図18および図19を参照すると、第3の実施形態600と略類似である本発明による第4の実施形態であるポート装置800が図示されている。このポート装置の管状本体802には、本体602に対するねじ部672、674(図17)の代わりに、4組の溝672a、672b(672cおよび672dは、図示していないが、それぞれ672aおよび672bの直径方向反対側に位置している)が形成されている。溝672a〜dの各組は、本体表面上の各接線に平行に延び、本体周りに90度ずつオフセットされて配置されている。プラットフォーム804は、90度離間されて配置された4つの半径方向チャネル810a、810b(810cおよび810dは図示せず)を含んでいる。各チャネル810a〜d内には、爪車ピン812が設けられている。各爪車ピン812を溝672a〜dの各組に向けて付勢するために、各チャネル810a〜d内にバネ814が配置されており、そのバネは、ロックカラー816によりチャネル内に支持されている。爪車ピン812は、プラットフォームを管状本体の溝より遠位側に移動させるときに、バネの付勢に抗して爪車ピンを半径方向外向きに移動できるように、傾斜縁部818を含む形状となっている。さらに、爪車ピンは、半径方向内向きの移動を制限するための止め部820を含んでいる。このような構成により、プラットフォームが近位側に移動することを防止するために爪車ピンを溝内にロックした状態で、プラットフォームを管状本体に沿って容易かつ迅速に遠位方向に所望位置まで移動させ、胸壁部をスイベル830、832とプラットフォームに連結されている足部806a〜dとの間に締め付けることが可能となる。その後、胸壁部に対して所定の角度でプラットフォームを配向させるように足部を調節することができる。
【0046】
プラットフォームを管状本体周りから開放することが所望されるときには、胸に対向している状態から足部を弛め、爪車ピンが管状本体の滑らかな部分822に沿って位置するようにプラットフォームをおよそ45度回転させる。こうすると、大きな抵抗なく、プラットフォームを管状本体に対して近位方向に移動させることができる。
【0047】
次に図20〜図24を見ると、本発明による第5の実施形態であるポート装置1800が図示されている。ポート装置1800は、ポートチューブ(管状本体またはポート本体)1802(図23および図24)と、プラットフォーム1804(図20)と、複数本の脚1806(図20)とを含んでいる。図23および図24を参照すると、ポートチューブ1802は、その遠位端部に、上述したように(図2参照)、軸部材を具備するチューブに連結された1対のスイベル1830、1832と、長手方向に離間して複数本の周方向溝1872が形成されている近位本体1812とを含んでいる。本体の近位端部には、以下に説明するように誘導針のラッチを収容し連結させるために、好ましくは直径方向反対側に位置する2つの留め穴1882が含まれている。
【0048】
図20〜図22を再度参照すると、プラットフォーム1804は、好ましくは略三角形状であり、ポートチューブ1802を収容する中央開口部1900(図22)と、好ましくはプラットフォームの角部に隣接して設けられた、脚1806を収容するための3つの周辺部脚穴1902とを含む。下方縁部1905がそれぞれ傾斜している3つの爪車ピン1904が、中央開口部1900周りに等間隔に離間して配置されている。この爪車ピン1904を各バネ1906で付勢して、中央開口部1900内に半径方向内向きに延出させる。各爪車ピン1904は、上方に延びる凸状ボス部分1908を含んでいる。中央開口部1900内には、ポートチューブ開放カラー1910が設けられており、このカラー1910は中央通路1911を含んでいる。爪車ピン1904はこの中央通路1911内に延出している。カラー1910は、さらに、各ボス部分1908の上に凸面溝1912を含んでいる。さらに、カラーは、各溝と溝1912との間にスロット1914を含んでいる。各スロット1914内にぺグ1916が延出してプラットフォーム内に固定されている。これにより、カラー1910は中央開口部1900に対して制限された量だけ、すなわち、ぺグ1916がスロット1914内で移動できる距離だけ回転できるようになる。その上、ぺグ1916はカラーをプラットフォーム1804に連結して、その離脱を防止している。カラー1910が、プラットフォーム1804に対して、溝1912の中央が各ボス部分1908上に位置する第1の位置から回転すると、凸状溝の各表面がボス部分に接触するため、爪車ピン1904はバネ1906の付勢に抗して移動して、中央開口部1900から後退する。カラー1910は、好ましくは、カラー1910をプラットフォームに対して限定量だけ回転させ、その結果として爪車ピンを「離脱」させることを容易にさせるために、ヒトの指で把持可能な上側ノブ部分1917を含んでいる。
【0049】
プラットフォーム1804をポートチューブ1802周りで遠位側に押上げると、ポートチューブ1802の溝1872が傾斜した爪車ピン1904に接触して、バネ1906の付勢に抗して爪車ピンを半径方向外向きに移動させる。プラットフォーム1804をポートチューブ1802周りで所望距離だけ移動し終わると、対応する遠位方向の力がなくなるため、爪車ピンは溝に係合して、チューブに対するプラットフォームの近位方向移動を防止する。その後、カラー1910をプラットフォームに対して回転させることにより、プラットフォーム1804をポートチューブ1802周りから開放することができる。こうした構造により、爪車ピンをポートチューブの溝内にロックしてプラットフォームの近位方向移動を防止した状態で、プラットフォームを所望の位置までポートチューブに沿って遠位方向に容易かつ迅速に移動させることができる。
【0050】
各脚1806は、略円筒状シャフト1920と、脚に下向きの(遠位方向)力をかけやすくする上側ノブ1922と、シャフト1920の遠位端部で枢動可能な下側足部1924とを含んでいる。シャフト1920の長手方向の一部は、シャフトの接線に平行に切り込まれた溝1928が形成する一連の歯1926を含んでいる。各シャフト1920は、プラットフォーム1804の各脚穴1902内に挿入して設けられる。プラットフォームは、各脚穴ごとに、凸状先端部1932を有した爪車ピン1930を含んでおり、凸状先端部1932の上側表面1934は傾斜している。この爪車ピン1930は、バネ1936に付勢されて脚穴1902内に半径方向に延出している。各脚を遠位方向に押して、傾斜している上側表面1934を歯1926に接触させ、バネ1936の付勢に抗して半径方向内向きに移動させて、脚1920が各脚穴1902内を移動できるようにすることにより、脚をプラットフォーム1804に対して遠位方向に容易かつ迅速に移動させることができる。しかし、爪車ピン1932が歯と歯1926との間の溝1928内に把持されるため、脚は相対的に近位側に移動することはできない。その後、爪車ピン1930を収容している溝1928の内側表面がピンの先端部1932に接触して、ピンを脚穴の外に移動させるように脚をプラットフォームに対して回転させることにより、各脚を解放することができる。脚が十分に回転してその円筒状部分を爪車ピン1934に対向させると、ピンは脚穴に入れず、歯も溝も別の向きまで回転しているため、歯に接触したり溝に入ったりすることができなくなる。このようにして、脚は近位側および遠位側に自由に移動させることができるようになる。脚をプラットフォームに対して独立して移動させて、その長手方向位置および角度位置をさまざまに調節できることを理解されたい。さらに、脚は、極めて安定な三脚を形成している。また、脚の調節および締付け性能の調整が、チューブに対するプラットフォームの調節性能により高められている。
【0051】
次に図23および図24を参照すると、誘導針2000がポート装置に連結されて、ポート装置を胸壁部内に挿入しやすくし、スイベルを締め付け位置に移動させることを可能とさせている。誘導針は、案内スリーブ2004内に延びるマンドレル2002を含んでいる。マンドレル2002は、その近位端部に位置するハンドル2006と、中央のシャフト部分2008と、遠位作動部2010とを含んでいる。シャフトの近位部分には、ピン2012が設けられており、シャフト表面上に突出している。作動部2010は、作動部100aのJ字フック溝134a(図16)について図示されているように、J字フック溝を含んでいる。スリーブ2004は、近位J字フックスロット2016と、ポートチューブ1802の留め穴1882と係合するように構成されたタブまたはラッチ2020を有した遠位弾性指状部2018とを含んでいる。
【0052】
操作時には、まず、ポート1800のスイベル1830および1832を手動で開放構成に移動させる。次に、スリーブ2004のタブ2020をポートチューブ1802の留め穴1882と係合させ、誘導針2000のスリーブ2004をポート1800に連結する。そして、マンドレルに設けたピン2012がスリーブのJ字フックスロット2016の近位端部と整合するように、マンドレル2002をスリーブ2004内に挿入する。これにより、開放構成にあるスイベルのレバー62(図2)が、作動部2010のJ字フック溝の遠位端部と整合する。図24を参照すると、ハンドル2006を遠位側に移動し、スリーブ2004に対して回転させると、ピン2012はスリーブに形成したスロット2016内をその遠位端部まで移動する。こうして、作動部が移動すると、J字形状溝がレバーを案内して、スイベル1830、1832を閉鎖構成へと回動させる。
【0053】
次に、誘導針2000を操縦して、閉じたポートチューブ1802を胸壁部の開口部内に挿入する。挿入後、ハンドルを反対方向に操作して、胸壁部内にてスイベル1830、1832を開く。次に、プラットフォーム1804を誘導針2000周りで移動させ、ポートチューブ周りで徐々に移動させて、開いたスイベルと脚1920の足部1924との間に胸壁部を締め付ける。その後、脚1920をプラットフォームに対して遠位側に徐々に動かす、または近位側に移動させるために弛めて、ポートチューブを胸壁部に対して所望通り配向させることができる。次に、弾性指状部2018を半径方向内側に押し入れてタブ2020を留め穴1882から外すことにより、誘導針2000を開放し、ポートチューブ1802から引き抜く。引き抜いた後、上述したように、内視鏡的器具をポートチューブ1802内に挿入することができる。
【0054】
その処置を完了したら、再度、誘導針をポートチューブに連結する。脚およびポートチューブから爪車係合を外して、プラットフォームをポートチューブ周りから取り外してもよい。その後、誘導針を操作してスイベルを動かして閉鎖構成とし、ポートチューブを胸壁部から引き抜く。
【0055】
ここで図25および図26を見ると、第6の実施形態であるポート装置2100は、ソケット2106を形成している基部2104と、ソケット内で回転可能であり且つ上下両極で扁平なボール構成要素2108と、ボール構成要素2108内に延びる管状ポート本体2110とを含んでいる。
【0056】
ポート本体2110は、その長手方向の一部に複数の周方向溝2112を含んでいる。ポート本体2110の遠位端部では、1対のスイベル2114、2116が、ポート本体の遠位端部に位置する支柱2115、2117に連結されている。これについては以下でさらに説明する。本体2110の近位端部には、第5の実施形態について上述したように、好ましくは、2つの直径方向反対側に位置する留め穴2118が含まれており、誘導針100a(図16)または2000(図23)のラッチを収容して連結する。
【0057】
図27を参照すると、上下両極で扁平なボール構成要素2108は、その両端部の間に延びる穴2122と、その両端部からボール構成要素内に部分的に延びる8つのスリット2124、2126とを含んでいる。第1の4つのスリット2124は、ボール構成要素の一方の端部に互いに90度ずつ離して設けられており、第2の4つのスリット2126(2つのみ図示)は、もう一方の端部に、第1の4つのスリットに対して45度だけオフセットしながら互いから90度離間して設けられている。これにより、ボール構成要素2108がスリット2124、2126にて圧縮され、穴2122の直径を縮小することが可能となる。また、ボール構成要素2108の内側に形成したチャネル2129内に、バネのわずかな部分のみが穴内に突出するように、2つの略オメガ形状のリングバネ2128を配置する。上述したように、ポート本体2110は、ボール構成要素2108内に、すなわちその穴内に延びている。ボール2108が実質的に圧縮されていない状態であれば(図25および図26)、バネ2128はポート本体内の溝2112について戻り止めとして機能する。したがって、ボール構成要素に対するわずかな長手方向の力を受けると、ポート本体2110は、ボール構成要素の穴内で長手方向に移動することができる。
【0058】
図25、図26、および図27を参照すると、基部2104は、胸壁部上に配置するサイズである略円形のフットプリント(設置面)2130(図25)と、基部を手で操縦することを容易にするための把持構造2134を設けた上側表面2132と、好ましくは中央に位置するソケット2106とを含んでいる。基部2104は、さらに、ソケット2106から基部の周縁部まで延びる半径方向の小さな空隙2136を含んでいる。直立した壁部2138、2140が空隙2136の各側に設けられており、略U字型ロックレバー2142が蝶番ピン2143で直立壁部にて基部2104に枢動可能に連結されている。各壁部2138、2140は、さらに、締め付け表面として機能する、好ましくは内部に設けられた六角穴付き皿ねじ2144を含んでいる。ロックレバー2142は、皿ネジの締め付け表面に対する締め付けカムとしてそれぞれ機能する、内側に延びる2つの丸皿セットネジ2146を含んでいる。図26、図27、および図28を参照すると、ロックレバー2142を基部2104に対して回動させると、丸皿ネジ2146が皿ネジ2144に接触して、直立壁部2138、2140にて基部2104を圧縮させるため、空隙2136が縮小する。皿ネジ2144は、丸皿ネジ2146をその上に移動させる硬質表面となる。さらに、皿ネジ2146のソケット開口部が丸皿ネジの頭部をロックする役割を果たす。これにより、ソケット2106内のボール構成要素2108が基部2104に対してロックされる。さらに、ボール構成要素2108がポート本体2110周りに圧縮され、バネ2128をポート本体の溝2112内に相互にロックさせ、それにより、ポート本体2110をボール構成要素2108に対してロックさせる。こうして、ロックレバーは、基部に対するポート本体の角度位置および長手方向位置を固定する。
【0059】
ロックレバーをそのロック位置に移動させることによる圧縮が不十分または過剰であれば、その場合に応じて、丸皿ネジのロックレバーからの延出量およびそれによる締め付け力を増減して調節することができる。さらに、皿ネジを使用する別法として、溝を直立壁部に成形することができる。この溝は、好ましくは、ロックレバーを締め付け位置にロックするために丸皿ネジを係合する窪みを設けたものとする。
【0060】
図25〜図31を参照すると、第6の実施形態であるスイベル2114、2116を具備したポートが図示されている。スイベル2114の場合(好ましくはスイベル2116も全く同じものとする)、スイベル2114は、第1および第2の相互係合型スイベル構成要素2150、2152と、保持ピン2154と、好ましくはエラストマ製であるスリーブ2156とを含んでいる。第1のスイベル構成要素2150は、穴2162を有したフランジ2160と、キー部分2166を有する本体部分2164と、キー部分内に延びる内腔2168とを含んでいる。第2のスイベル構成要素2152は、外側軸2170(スイベル2116の穴2162内に嵌合するサイズ)を有するフランジ2169と、誘導針100a(図26)のJ字フック溝(図16)内に係合するようにされた細長い内側スイベル耳部2172とを含んでいる。第2のスイベル構成要素2152は、さらに、第1のスイベル構成要素2150のキー部分2166を収容するサイズおよび形状であるチャネル2176を有する本体部分2174と、本体部分2174内に延びる内腔2178とを含んでいる。このチャネルの曲率半径は軸2170に対応しており、キー部分は、穴2162に対応する曲率半径で形成されている。
【0061】
好適なスイベル組立体によれば、第1の構成要素2150および第2のスイベル構成要素2152について、第1の構成要素2150の穴2162は、各本体部分を向き合わせた状態で、第2のスイベル構成要素2152の軸2170上に設けられる。この軸2170が、ポート本体の枢動孔2180(図27)内に配置される。第2の類似の組立体が作製され、そのボスが、ポート本体の枢動孔2182内に配置される。こうして、2つの第1のスイベル構成要素と2つの第2のスイベル構成要素とがポート本体に連結されるが、これらの構成要素は、4つの別個の回動可能な部品として構成されており、所望のスイベルの構成要素にはまだなっていないことを理解されたい。次に、第1のスイベル構成要素のキー部分2166を第2のスイベル構成要素のチャネル2176内に挿入して、所望スイベル2114(図31および図29を比較)の形状を形成するように互いに相対的に回転させると、適切な第1および第2のスイベル構成要素2150、2152となる。次に、ピン2154を、第1および第2のスイベル構成要素の内腔2168、2178内に挿入して、これらの構成要素を互いにロックする。スリーブ2156をスイベル構成要素の本体部分上に被せてスイベル2114を完成させ、内側胸壁部に接触するための柔らかい接触表面を設ける。スイベル2116についても、同じ最終組立体を作製する。このように複数部品によりスイベルを設計すると、上述した単一部品によるスイベルに対していくつかの利点が得られる。第1に、このスイベルであれば、組み立て時に、複数の支柱を無理に離間させることなく、ポート本体の支柱2115、2117に連結することができる。第2に、部品の機械加工時に、スイベルの耳部2172を、別個の部品としてではなく、スイベルの一体部品として形成することができる。ただし、この耳部は、スイベルの成形時に単一部品型スイベルの一体部品として形成されてもよいことを理解されたい。
【0062】
以上、さまざまなスイベル構成要素を具備するポート装置について開示してきたが、他のスイベル構成要素および、バネや機械的システムを含むスイベル構成要素の開放手段も同様に使用可能であることを理解されたい。さらに、ポートに対する誘導針および外科用器具などの連結装置用特定種類の接続手段を開示してきたが、他の接続手段も利用可能であることを理解されたい。心臓壁に対してポート装置を配向するさまざまな手段を開示してきたが、他のこのような配向手段も同様に使用可能であることを理解されたい。さらに、各ポート装置実施形態の特徴はすべて、他の実施形態に組み入れ可能であることを理解されたい。
【0063】
次に図32を見ると、第1の実施形態の心臓スタビライザ400は、好ましくは、中空シャフト402と、シャフト内に延びるロッド404と、ロッドをシャフト内で長手方向に移動させるためにシャフト402およびロッド404の近位端部に連結された近位制御ハンドル406とを含んでいる。これについては以下により詳細に説明する。シャフト402およびロッド404は、ロッドがシャフトに対して回転しないようにキー止めされている(図示せず)。シャフトロック部407がシャフト402の周囲に設けられており、ポート装置10(図1)および210(図13)などのポート装置に心臓スタビライザ400をロックする機能を果たし、ポート装置に対してシャフト402をさまざまな長手方向位置および角度位置にロックすることを可能とさせる。
【0064】
さらに詳細には、図32および図33を参照すると、シャフトロック部407は、ポートコネクタ408aと、キャップ408bと、ポートコネクタとキャップとの間に位置するボール構成要素409とを含む。ボール構成要素409は、シャフト内腔410と、ボール構成要素の一方の端部に直径に沿って設けられた第1の組のスロット411aと、ボール構成要素のもう一方の端部に直径に沿って設けられた第2の組のスロット411bとを含んでいる。2組のスロット411aおよび411bを設けることにより、ボール構成要素409を半径方向に圧縮して、シャフト内腔410の直径を縮小することを可能とさせている。ポートコネクタ408aおよびキャップ408bは、それぞれ、開口部412a、412bと、互いに嵌合させるためのネジ切りなどの嵌合手段413a、413bと、その嵌合手段を中心としたポートコネクタおよびキャップの相対回転を容易にするためのつまみ構造414a、414bとを含んでいる。ポートコネクタ408aは、さらに、ポート210の雌型バヨネット継手283(図14)と嵌合させるためのバヨネットなどのポート嵌合構造415を含んでいる。シャフト402は、シャフト内腔410内に延びている。ポートコネクタ408a、408bが互いと緩く嵌合している状態では、シャフトおよびボール構成要素409はポートコネクタおよびキャップに対して枢動可能であり、内腔410内でシャフトをシャフトロック部に対して長手方向に移動させることができる。キャップ408bをポートコネクタ408aにきつく嵌合させると、ボール構成要素409およびシャフト402は各位置にロックされる。
【0065】
再度図32を参照すると、制御ハンドル406は、シャフト402の近位端部402aに固定的に連結された取付部416と、取付部416に回転可能に連結されたノブ417とを含んでいる。ノブ416はネジ穴417を含んでおり、ロッド404の近位端部404aにはねじ部が設けられているため、ロッド404の近位端部404aはノブの内腔417内にネジ式に係合することができる。キー止めされたロッドはシャフト402に対して回転できないので、ノブ417を取付部416に対して回転させると、ロッド404がシャフト402に対して長手方向に移動させられる。
【0066】
ここで図32、図34および図35を参照すると、シャフト402の遠位端部402bに、カラー418が設けられている。ロッド404の遠位端部404bはU字リンク422に連結されている。U字リンク422は、ロッド404に連結された支柱部分432と、切頭円錐状部分434と、U字型ソケット436とを含み、U字型ソケット436は、球状凹部442を設けた側壁438、440と、後部壁446と、およそ180°の円弧状に延びる正面開口部448とを含んでいる。スロット450が、後部壁446から切頭円錐状部分434を通過して支柱部分432内まで延びている。ハンドル406を操作してロッド404をシャフトに対して近位側に移動させると、カラー418が、U字リンク422の切頭円錐状部分434上に配置されてソケット436を圧縮する。反対に、ロッド404をシャフト402に対して遠位側に移動させると、U字リンク422の切頭円錐状部分434はカラーから解放されるため、ソケット436はわずかに拡大する。
【0067】
図34〜図37を参照すると、2つの関節接合アーム424、426が、U字リンクのソケット436に連結されており、回転可能な安定化足部428、430が、各アームの端部に連結されている。第1および第2の関節接合アーム424、426は、それぞれ、上側アーム450、452と、下側アーム454、456と、リスト取付部458、460とを含んでいる。このリスト取付部458、460に、安定化足部428、430がそれぞれ連結されている。関節接合アーム424、426および足部428、430が協働して、安定化組立体461を形成している。
【0068】
具体的に言えば、第1および第2の上側アーム450、452それぞれが、その一方の端部に、部分的に中空で略半球形である肩部462、464を含み、他方の端部に上側肘部分466、468を含んでいる。第1の肩部462(第1の上側アーム)は、第1の上側カム472を規定するリム470を含み、第2の肩部464(第2の上側アーム)は、第2の上側カム478を規定するリム476を含んでいる。さらに、第1および第2の上側アームは、それぞれ、アーム内を長手方向に延びるピン穴480、482を含んでいる。ピン穴480、482内には、ロックピン484、486が設けられており、このピンは、以下により詳しく説明するように、第1および第2の上側アームの互いに対する動きを制限する機能を果たす。
【0069】
第1および第2の肩部462、464は、協働して略球体を形成するように、配向および構成されている。肩部が形成する球体内に、肩部バネ487が配置され、バネ487の端部488、490は、リム470、476の周囲にそれぞれ連結されている。バネ487が圧縮コイルであるため、上側アーム450、452は互いに離間する方向に付勢されている。バネ487内には、バネを肩部内部で安定させるためのスペーサ492が設けられている。肩部は、各半球形肩部の一部が凹部442の1つ内にそれぞれ配置された状態で、一緒にソケット436内に設けられる。肩部462、464はソケット436内で球を形成しているだけのように見えるが、この上さらに、2つの上側アーム450、452を別々に肩部上にて互いに対して回転できるようにするという別の機能も果たしていることを理解されたい。バネ487は、上側アーム450、452を、この2つが整列する、すなわち、互いに対して略180°の位置になる開放位置に付勢するように構成されている。上側アーム450、452それぞれは、さらに、前側斜面494、496を含んでいる。これにより、上側アームをバネの付勢に抗して互いに向けて移動させると、およそ45°、好ましくは47°という小さな角度を間に規定することができる(図36)。これは、斜面494、496が2つの上側アーム間の干渉を最小限に抑えるからであり、斜面がなければ、アーム間にこのような小さな角度を規定することはできない。
【0070】
以下、下側アーム454、456について、およびこれら下側アームの上側アームへの連結について、第1の関節接合アーム424の上側アーム450および下側アーム454を用いて説明する。第2の関節接合アーム426の下側アームおよびその連結は、第1の関節接合アームのそれぞれと略同じであるが、第1の関節接合アームとは上下逆に設置されることを理解されたい。
【0071】
上側アーム450の上側肘部分466は、下側アーム454の下側肘部分に回転可能に連結されている。上側肘部分466は、略半球形であり、皿ネジ穴500および第1の肘部バネ受け部502を含んでいる。上側アーム454には、上側肘部分466に隣接する斜面504が設けられている。下側アーム454は、略中空で略半球形である下側肘部分510を含んでいる。この肘部分が、上側アーム450の上側肘部分466と嵌合する。下側肘部分510は、第2の肘部バネ受け部514を形成するリム512と、カムロック部518およびカム止め部520を含む下側アームカム516とを含んでいる。肘部分510は、さらに、ネジ穴522を含んでいる。
【0072】
圧縮コイル式肘部バネ524が、上側および下側肘部分466、510内に設けられている。肘部バネ524は、第1および第2の肘部バネ受け部502、512にそれぞれ連結されて、上側アームと下側アームとをその間に比較的小さな角度を形成する構成まで付勢する端部526、528を含んでいる。管状スペーサ530が、肘部バネ524内に設けられている。管状スペーサ530は、バネを肩内部で安定させ、ネジ穴500内に延びるネジ532の通路を設けるためのものであり、下側アームを上側アームに対して枢動させられるように上側および下側アームを一緒に固定するようにネジ穴522内にねじ式に係合されている。
【0073】
下側アームの下側端部は、リム512に直角に配向されたリム542とネジ穴548とを具備する上側リスト部分540を含んでいる。リム542は、第1のリストバネ受け部544と止め部546とを形成している。
【0074】
リスト取付部458は、第2のリストバネ受け部550と、貫通孔552と、2つのねじ部付き取付穴554、556とを含み、この取付穴は、貫通孔552の両側に1つずつ設けられている。リストバネ558は、上側リスト部分とリスト取付部との間でスペーサ560周りに設けられており、第1および第2のリストバネ引掛け部に係合している。下側アーム454からリスト取付部458に向かう方向から見て時計回りに上側リスト部分540に対してリスト取付部458を回転させるように、リストバネ558が付勢されている。第2のアーム426に設けられたリストバネ558´は、2つのリスト取付部を互いに離れる方向に付勢して回転させるように、リスト取付部を反対方向に回転させる。
【0075】
カラー562が、貫通孔552と位置合わせされて設けられており、ネジ564が、カラー562および貫通孔552内を通って延び、上側リスト部分540のネジ穴548内に固定される。
【0076】
足部428は、外側表面566と、接触表面568と、リスト取付部458のネジ穴554、556に整列する2つの離間した穴576、578とを含んでいる。足部428は、ネジ580、582が穴576、578内に延びて、リスト取付部458穴554、556内にネジ式に係合した状態で、その外側表面566にてリスト取付部458に連結されている。
【0077】
次に、第2の関節接合アームの構成要素にダッシュを付した参照番号を付与して、心臓スタビライザ410および特に安定化組立体461の動作について説明する。図36および図37を参照すると、関節接合アーム424、426および足部428、430は、手動で図示の形状に折り畳まれている。すなわち、上側アーム450、452は肩部周りで折り畳まれ、足部428、430は、互いに向けて内側に回転して、各接触表面568、568´を接触させている。この形状における上側アーム450と上側アーム452との間の角度αはおよそ47°であり、足部428、430は、心臓スタビライザ410のシャフト402に略平行に配向されている。ここで、ハンドル406を操作して、カラー418によりソケット436を上側アームの肩部462、464周りに圧縮して、上側アーム450、452と、下側アーム454、456と、足部428、430とを互いの相対位置にてロックして、ポート210内に挿入する断面積を相対的に狭くする。
【0078】
安定化組立体461を、患者身体の胸壁部(図示せず)内に取り付けたポート210内に挿入する(図38)。シャフト402周りに余裕を持って設けたシャフトロック部407をポートに向けてシャフト402に沿って摺動させ、シャフトロック部のポートコネクタ408aをポートに連結する(図39)。次に、安定化組立体461がポート210のスイベル231を超えて胸腔内の位置まで移動して安定化組立体461を拡げられるようになるまで(図40)、シャフト402をシャフトロック部407内に移動させる。シャフトロック部407を締めて、ポート210に対して選択された位置にシャフト402を保持する。
【0079】
次に、ハンドル406のノブ407を操作して、ソケット422をカラー418による圧縮から解放して、関節接合アーム424、426を、アーム内に具備されたバネおよびロックピンの力に応じて運動することを可能とさせる。具体的に言えば、図36および図41〜図43を参照すると、ソケットを解放すると、肩部バネ487が動作して、上側アーム450、452を閉じた位置(図20において、α=およそ47°)から開いた位置(図41において、α=およそ87°、図42および図43において、α=およそ126°)へ移動させる。さらに、肘部バネ524、524´が動作して、下側アーム454、456を上側アーム450、452に対し、より小さな相対角度βへ折り曲げる。図36におけるβはおよそ156°、図41におけるβはおよそ135°、図42におけるβはおよそ111°である。図44を参照すると、αはおよそ163°、βは略90°であり、上側アーム450、452のロックピン484、484´の遠位端部586、586´が、下側アーム454、456の肘部510、510´のカムロック部518、518´と係合する。そこで、図45に示すように、角度αが略180°になると、ロックピン484、484´が、上側アームのカム472、478に係合されて、上側および下側アームを90°の角度βにロックする。肘関節部のバネの作用により、αが増加したためにβも増加する場合にのみ、βは、αに応じて変化することに留意されたい。αとβとの関係が固定されるのは、アームが完全に折り畳まれた状態または完全に展開した状態のみである。ソケット436がカラー418から解放されると、上述した拡張およびアームロックが自動的に起こることを理解されたい。拡張後、ハンドル406を操作して、カラーを再度ソケット上に締め付けることにより、上側アームの相対移動を防止することができる。上側アームが移動すると、安定化組立体461が不安定になりかねない。
【0080】
上側および下側アームを互いにロックしたら、シャフト402(図32)は、シャフトロック部407から取り外され、足部428、430の接触表面568、568´が心臓壁に接触するように、長手方向に移動させられ得る。足部は、心臓壁の形状に合わせるように、リスト取付部458、460にて下側アームに対して回転するようにされている。好ましくは、下側アームの止め部546(図35)により、図37に示す配向に対して足部の回転を90°に制限する。再度、シャフト402をシャフトロック部内にロックすることにより足部で心臓の壁部に十分な圧力を加え、足部間でバイパス処置を実施できるように、足部間にて心臓壁の動きを有効に安定化する。
【0081】
さらに、ポートオフポンプ冠状動脈バイパス処置を実施した後、ポートから心臓スタビライザを抜き出すことが所望される場合、ハンドル406を操作して、安定化組立体461を外すことができる。次に、スタビライザのシャフトをシャフトロック部から解放して、かつ/またはシャフトロック部のポートコネクタをポートから解放して、安定化組立体を近位側に引っ張る。上側アームがポートに接触すると、上側アームは、拡張時とは逆に、すなわちより小さな角度αへ折り曲げられ、ロックピンがカムおよびカムロック部から解放される。上側アームは肩部周りに折り畳まれ、足部の接触表面は互いに接触して、略共面上に位置するように回転する。これにより、下側アームが肘部を中心に回転し、上側アームと下側アームとの間の角度βが拡大するため、組立体をポートから引き抜くことが可能となる。
【0082】
ここで図47を見ると、別の実施形態の心臓スタビライザ3000が図示されている。心臓スタビライザ3000は、心臓スタビライザをポート装置2100(図25および図26)などのポート組立体に連結し且つそれに対して調節するためのシャフトロック部3004を備えたシャフト3002と、シャフト3002の遠位端部に位置する心臓接触型安定化組立体3006と、安定化組立体3006を制御するための近位ハンドル組立体3008とを含んでいる。
【0083】
図48〜図52を参照すると、安定化組立体3006は、閉鎖位置(図47)と開放位置(図48〜図51)との間で移動可能な2つのアーム組立体3012、3014を含んでいる。各アーム組立体は、主に、互いに関節接合している上側アーム3016、3018および下側アーム3020、3022と、下側アームの遠位端部に位置する回転可能なリスト取付部(手首取付部)3026、3028と、リスト取付部に安定して連結された足部3030、3032とを含んでいる。以下にさらに説明するように、上側アーム3016、3018は、シャフト3002の遠位端部に位置する上側肩状関節組立体3034にて関節動作可能になっている。図52および図53を参照すると、シャフト3002は、外側管状部材3040と、外側部材に対して可動なドローバー(牽引棒)3042とを含んでいる。裾広がりな開口部3046を有するコレット閉鎖器3044が、外側部材3040の遠位端部上に設けられ、U字リンク3050を有する(さらにコレットを形成している)支柱3048がドローバー3042の遠位端部に連結されている。支柱3048は、さらに、スロット3052と、スロット3052からU字リンク3050まで延びる分岐部3054とを含んでいる。この分岐部付近で支柱を圧縮することができる。以下でさらに説明するように、コレットケーブルガイド3056が、U字リンク3050とスロット3052との間で支柱3048上に延びている。ピン3058が、コレット内の穴3060内と、外側管状部材の穴3062(コレット閉鎖器3044を管状部材の端部に連結するため)内と、支柱3048のスロット3052内とに設けられる。管状部材3040内におけるドローバー3042の動きは、ピン3058に対するスロット3052の移動により制限される。
【0084】
図52を参照すると、上側アームが関節接合している肩状関節組立体3034は、以下のように組み立てられる。アーム3012、3014の上側アーム3016、3018は、それぞれ、穴3064、3066を有した近位フランジ3060、3062を含んでいる。近位フランジ3060、3062は、上側蝶番構成要素3070と下側蝶番構成要素3072との間に配置される。蝶番構成要素3070、3072は、それぞれ、フランジの穴3064、3066の一方から他方の蝶番機構の穴3076内および後側壁部3077に延びる支柱3074を有しているため、上側アームは、蝶番構成要素間で後側壁部に向けて回転することができる。蝶番構成要素3070、3072は、それぞれ、所定線分を中心とする半径により規定された外側表面部分3078、3080と、外側表面部分3078、3080に沿って位置する突出した軌道部3082、3084とを有する。蝶番構成要素3070、3072は、その上部および底部を回転可能な案内構成要素3086、3088によって包囲されている。この案内構成要素は、それぞれ、蝶番構成要素3070、3072の軌道3082、3084が移動可能な内径方向チャネル3090、3092を含んでいる。この案内構成要素3086、3088は、さらに、U字リンク3050の取付穴3098、3100内に延びる上側および下側支柱部分3094を含んでいる。こうして、上側アームがシャフト3002を略横切る近位配向から相対的に遠位の配向まで、蝶番構成要素3070、3072に対して上側アーム3016、3018を回転させることができるようになる。蝶番構成要素は、シャフトの平面内において(好ましくは、180°以上)案内構成要素3086、3088のチャネル3090、3092内を回転、すなわち、後方移動(例えば背屈)と前方移動(例えば底屈)することができ、案内構成要素は、U字リンク3050内にて左から右に回転することができる。このように、安定化組立体3006のアーム3012、3014は、シャフト3002に対して極めて高い操縦性を備えて設けられる。
【0085】
図48〜図52から、アーム3012、3014は、鏡像の関係で構成されている点以外、略類似していることを理解されたい。すなわち、一方のアームの各構成要素は、他方のアーム上に対応する構成要素を有している。したがって、わかり易くするため、アーム3012について、参照番号の後ろに「a」を付けた関連する参照番号を用いて、以下により詳しく説明する。アーム3014は、参照番号の後ろに「b」をつけて示した部品を具備した構成要素を同様に有することを理解されたい。
【0086】
上側アーム3016の外側端部3110は、下側平坦部分3112aと、その中を延びる穴3113aとを含んでいる。オフセット部分3114aは、上側アーム3016の平坦部分3112aを配置するチャネル3115aと、穴3116aと、止め部3117aとを含んでいる。下側アーム3020の上側端部3118aは、第1のコイルバネ3122aを具備する肘部ソケット3120aと、穴3124aとを含んでいる。この穴3124aから第1のコイルバネ3122aの中央に、ネジ肩部3126aが挿入され、ネジ3128aが穴3116aを介して肩部3126a内に挿入され、穴3113a内にネジ込まれる。オフセット部分3114aは、下側アーム3020の枢支点を上側アーム3016に対して下降させるように動作する。同時に、第1のコイルバネ3122aの両端部がオフセット部3114aと下側アーム3020とに連結されて、上側および下側アームを付勢して、鈍角をなす構成にまで互いに対して枢動させる。止め部3117aが、上側および下側アームによる相対的枢動可能量を制限している。
【0087】
下側アーム3020の下側端部3130aは、第2のコイルバネ3134aを具備するリストバネソケット(手首部バネソケット)3132aと、下側アーム3020内にさらに延びるネジ穴(図示せず)とを含んでいる。リスト取付部3026は、ソケット部分(図示せず)と、そのソケット部分内に延びる穴3138aとを含んでいる。ネジ肩部3140aは穴3138aおよび第2のコイルバネ3134aを通って延び、ネジ3142aは、その肩部3140aを通って延びて、下側アーム3020の下側端部3130aにてネジ穴内にねじ込まれる。これにより、リスト取付部3026を下側アーム3020に回転可能に連結することができる。
【0088】
図48〜図50および図52を参照すると、足部3030は、ネジ3144aでリスト取付部3026の下側部分に安定して取り付けられており、リスト取付部3026が下側アーム3020に対して回転すると、足部が相対的に同程度分だけ回転するようになっている。足部3030は、上側表面3146aと下側足裏3148aとを有する。上側表面3146aは、心臓に対する手術処置で使用する血管ループまたは他の材料(縫合糸など)のための近位および遠位保持部3150a、3152aを含んでいる。足部3030の外側部は、足部の硬さおよび安定性を高めるために直立する補強リブ3154aを含んでおり、足部の内側部には、2つの足部3030と3032と間の角度的間隔を拡大させるために、扇形状3156aが設けられている。足部の足裏3148aには、複数の短いスパイク(釘)3158aと穴3160aとが交互に設けられている(図56)。スパイク3158aおよび穴3160aは、安定化組立体3006が2つの足部3030、3032の足裏3148を合わせた状態(図47)で閉鎖位置にあるときに、一方の足部のスパイク3158aが、他方の足部の穴3160bに入り、逆の場合もまた同様に入るようにすることで、足部の足裏3148a、3148bは略同一平面をなすように配置されている。
【0089】
図48〜図52を参照すると、上側アーム3016、3018が緩められると、以下の機構により、足部3030、3032は閉鎖位置に付勢される。各リスト取付部3026、3028は、穴(図示せず)を設けたレバー部分3164、3166を含んでいる。横送り台3172、3174が、このレバー部分3164、3166のそれぞれの穴にリストピン3176、3178で回転可能に連結されている。各クロススライド(横送り台)3172、3174は、細長いスロット3180、3182と、ピン3184、3186とを含んでいる。第1のクロススライド3172のピン3184は第2のクロススライド3174のスロット3182内で摺動可能に移動でき、第2のクロススライドのピン3186は、第1のクロススライド3172のスロット3180内で摺動可能に移動できる。各クロススライドの横方向外側部分には、さらに、近位側に延びている支柱3190、3192が設けられており、この支柱はベルト用フック3194、3196を有している。このベルト用フック間には、弾性ベルト3206が伸張されており、ベルト3206により、リスト取付部材3026、3028は互いに向けて付勢されている。
【0090】
以下に、近位ハンドル組立体3008を説明した後、さまざまな形状をとる安定化組立体3006の運動制御について説明する。
【0091】
ここで図47および図53を見ると、近位ハンドル組立体3008は、シャフト3002の近位端部が着座するシャフト内腔3213を共に規定する上側および下側ハンドル部品3210、3212と、ヨーク部分3215を有する制御空洞3214と、円形カム領域3216と、円形カム領域の近位側のピボットスロット3218とを含んでいる。このハンドル部品の旋回スロット3218の位置に、横断方向スロット3228が設けられており、横断方向スロット3228の横部分に軌道3224、3226が設けられている。さらに、ケーブル案内路3220、3222が、制御空洞3214の横方向側部に形成されており、シャフト内腔3213と軌道3224、3226との間に延びている。
【0092】
図53および図54を参照すると、空洞3214内に、作動組立体および制御組立体が設けられている。作動組立体は、数字の「8」の形状をしたフレームを通常有するヨーク3230を含んでいる。ドローバー3042の近位端部が、ヨーク3230の遠位部分内に延びており、複数の留め具3232がドローバーをヨークに安定して連結している。内側カム3234が、ヨーク3230の後方部分内に設けられている。カム軸3236は内側カム内を延びており、外側カム3238は、ヨーク3230の外側で内側カムの上下に設けられている。内側カム3234は、カム軸3236にダウエルピン(だぼピン)3240で回転可能に固定され、外側カム3238は、別のピン3242で内側カム3234に回転可能に固定されている。レバー3244は、上側ハンドル3210の外部に延びているカム軸3236の一部に固定的に連結される(例えば、レバー3244内の穴3247、3248内およびカム軸3236内にそれぞれ延びるピン3246で)。図47を参照すると、上側ハンドル3210は、レバー3244をカム軸3236と共に回転させることのできるレバーチャネル3249を含んでいる。レバーチャネル3249は、レバー3244がとる3つの位置(「閉鎖」、「開放」および「ロック」の3つであるが、レバーは他の中間位置をとることもできる)を示すものであり、「閉鎖」および「ロック」位置用の止め部3251を規定している。
【0093】
再び、図53および図54を参照すると、制御組立体は、旋回スリット3218内で回転可能な操作桿軸3250と、操作桿軸3250に回転可能に連結された雄型および雌型横棒部材3252、3254と、好ましくはネジ3258で、雄型横棒部材3252に連結された操作桿3256とを含んでいる。雄型横棒部材3252は、操作桿軸3250に設けた穴3251内に延び、雌型部材3254は雄型部材の端部上に設けられている。横棒部材3252、3254は共に、ピン穴3257、3259内に配置されたダウエルピン3255により固定されている。雄型および雌型横棒部材3252、3254は、それぞれ、好ましくは直径方向のケーブル穴3260、3262を含んでいる。2つのケーブル3264、3266は、操作桿3256の動作を安定化組立体の動作に変換する機能を果たす。図48でわかるように、ケーブル3266などの各ケーブルに対して、ループ部分3268が安定化組立体3006の上側アーム3018に設けた穴3270を介してつながれている。ケーブル部分3272、3274は、このループ3268から各上側アーム3018の上側および下側部分周囲に延び(図48)、コレットケーブルガイド3056内の各案内スロット3276、3278(図52)を通過し、管状部材3040を通過し、各ケーブル通路3222(図53)内に入る。上側アーム3016、3018に隣接する近位側およびコレットケーブルガイド3056の遠位側には、ケーブル支持用の弾性ベルト3280がケーブル3264、3266の周囲に設けられている(図48〜図50)。さらに、ハンドルケーブルガイド3281(図53)が、上側ハンドル部品3210と下側ハンドル部品3212との間で制御空洞3214の周囲に設けられて、ケーブル3264、3266を管状部材3040からケーブル通路3220、3222へ案内している。ケーブル3266の両端部は、雌型横棒3254の上側および下側部分周囲に延びて、横棒のケーブル穴内3262に、好ましくは止めネジ3282で、ロックされる。また、ケーブル3264の両端部は、雄型横棒3252の上側および下側部分周囲に延びて、横棒のケーブル穴3260内に別の止めネジ3284でロックされる。
【0094】
心臓スタビライザ3000を以下のように操作する。図47および図53に示されているように、レバー3244を「閉鎖」位置に向けると、内側および外側カム3234、3238は実質的に作動しないため、制御部材3042およびケーブル3264、3266が弛緩状態となる。これにより、安定化組立体3006は、安定化組立体内のコイルバネ3122a、3122bおよび3134a、3134bと弾性ベルト3206との付勢に応じて移動することができるようになる。第1のコイルバネ3122a、3122bが下側アーム3020、3022を付勢して、上側アーム3016、3018に対して鈍角となるように回転させ、アームに強制的に伸張構造をとらせる。また、第2のコイル3134a、3134bはリスト取付部3026、3028を付勢して、足部3030、3032の足裏3148a、3148bが互いに向き合う方向へ回転させる。弾性ベルト3206がリスト取付部3026、3028を一緒に引っ張ることにより、足部の足裏が互いに接触する。これらの力により、安定化組立体3006は、上述したポート装置の管状本体などのポート内への挿入に適した狭いプロファイルとなる。
【0095】
図55に(および図56のレバー位置により)示されているように、レバー3244をカム軸3236上で「開放」位置まで回転すると、外側カム3238が回転して、操作桿軸3250に接触し、これをピボットスロット3218内で近位側に移動させる一方、内側カムは作動しない(すなわち、表面に接触しない)まま、その新たな回転位置に留まる。操作桿軸3250がこのように近位側に移動することにより、横棒3252、3254は近位側に移動して、第1のコイルバネ3122a、3122b(図52)の付勢に打ち勝つに十分にケーブル3264、3266を緊張させ、上側アーム3016、3018を肩状関節組立体3034(図48)内にて回転させ、シャフト3002に対して略横断方向の配向をとらせる(図55)。下側アーム3020、3022は同時に、上側アーム3016、3018に対して回転して、シャフト3002に対して略平行に延び、スライド3172、3174が摺動して互いに係合することにより平行な整列位置に維持されて、止め部3117a、3117bにより、上側アームに略垂直な位置に留められる(図49〜図52および図55)。図51を参照すると、アーム3012、3014がこのように「開放」位置に拡張されると、足部3030、3032の足裏3148、3148bは、好ましくは135°〜170°である角度ψで示すように、互いに角度をなす。
【0096】
アーム3012、3014が「開放」位置にあるとき、操作桿3256を操縦して、安定化組立体3006をシャフトに対して所望方向に向けることができる。操作桿軸3250上で横棒(横棒3252、3254の組立体)を枢動させると、一方のケーブルが他方より強く引っ張られるため、足部3030、3032をシャフトに対して左および右へ移動させることができる。例えば、図58を参照すると、ケーブル3264はケーブル3266より後方に引っ張られて、足部3030、3032をシャフト3002の右側に方向付けさせる。足部3030、3032を方向付けさせる程度は、ハンドル部品3310、3312の横断方向スロット3228内を通る横棒の近位行程と遠位行程との間で、無制限に調節可能である。さらに、横棒(部材3352、3354)を、その長手方向軸を中心に回転させることにより、各ケーブルの一方の端部が、同じケーブルの他方の端部に対して引っ張られるため、安定化組立体3006は後方(例えば背屈)位置と前方(例えば底屈)位置との間で回転する。図56に、後方「背屈」位置を図示する。このように、操作桿3256を枢動かつ回転させることにより、足部3030、3032を所望の方向に向けることができる。
【0097】
図57を参照すると、所望通りに配向した後、レバー3244をチャネル内で止め部に接触する「ロック」位置まで回転させる。図58を参照すると、「ロック」位置では、カム軸3236が回転して、内側カム3234がヨーク3230を近位側に移動させ、これにより、制御部材3042がU字リンク3050をコレット閉鎖器3044の裾広がり端部3046内に引っ張り込むことで、U字リンク3050を圧縮して、肩状関節組立体3034を固定化する(図48、図52および図58)。比較的柔らかいヨーク材料を使用する場合、摩損を防止するために、内側カム3234との接触用に硬質なダウエルピン3299を使用してもよい。さらに、「ロック」位置では、外側カム3238が操作桿軸3250を、操作桿旋回スロット3218の後方に後退させ接触させることにより、操作桿3256の動作を実質的に固定化すると同時に、シャフト3002に対する安定化組立体3006の近位側への移動により緩みが生じていればその緩みをすべてなくす。こうして、「ロック」位置において、安定化組立体3006は安定となり、心臓組織に接触して、心臓組織を足部間にて実質的に固定化するに十分な力を付与できるようになる。足部3030、3032上のスパイク3158a、3158bが、心臓表面上に位置する足部に牽引摩擦力を付与することを理解されたい。
【0098】
次に、図47および図59参照すると、シャフトロック部3004がシャフト3002の周囲に設けられ、心臓スタビライザ3000を上述したポート装置の1つにロックし、ロックした後、心臓スタビライザをそのポート装置に対して調節できるようにしている。シャフトロック部3004は、基部3302と、基部と共にソケット3306を規定するキャップ3304と、ソケット内に位置し且つスロットを設けた扁球状コレット3308とを含んでいる。心臓スタビライザ3000のシャフト3002は、コレット3308内に延びている(図47)。基部3302およびキャップ3304は、ネジ3310、3312、3314で共に連結されているため、コレット3308がソケット3306内で圧縮されることはない。ネジ3314の1つが基部3302およびキャップ3304内に延びており、その端部に、カム表面3318を有するロックレバー3316が設けられている。カム表面3318がカム作用位置(これについては以下に説明)にないようにレバー3316が配置されているとき、シャフト3002がコレット3308内で摺動可能となり、コレットはソケット内で継手組立体3300の長手方向軸線に対して±5°の範囲で回転できるようになる。レバー3316を回転させると、カム表面3318は、カム作用位置にきてキャップ3304頂部上に乗り、キャップ3304および基部3302を一緒に押圧してコレット3308を圧縮させ、シャフト3002を、基部およびキャップに対してその角度位置および長手方向位置にロックさせる。
【0099】
基部3302は、さらに、スリット管状部分3320と2つの螺旋状ぺグスロット3322とが設けられている遠位端部を含んでいる。この管状部分3320内にカムブシュ3324が設けられ、カムレバーぺグ3326がぺグスロット3322内に延びる。カムレバー3326は、カムブシュ3324内の穴3330に入るネジ3328で、カムブシュ3324に固定されている。カムブシュ3324は裾広がり端部3332を有し、この裾広がり端部は、非ロック形態のときに、管状部分3320の遠位側に位置する。
【0100】
使用の際には、心臓スタビライザの安定化組立体3006をポート装置の管状本体内に挿入して通過させ、カムブシュ3324および管状部分3320を、そのポート装置管状本体の近位端部内に挿入する。カムレバーぺグ3326を手動でぺグ用スロット3322内で回転させ、カムブシュ3324をスリット管状部分3320内に引き入れ、スリット管状部分を十分に拡張させて、シャフトロック部3004をロックすることにより、心臓スタビライザ3000をポート装置にロックする。
【0101】
さまざまな実施形態の心臓スタビライザによれば、スタビライザの足部をさらに、足部間にて心臓壁を容易に固定化できるようにすることができる。足部は、心臓壁の固定性を高めるために、圧縮力に加えて、吸引力、化学薬剤、電流、または熱冷却を加えられるように構成され得る。
【0102】
さらに、心臓スタビライザの安定化組立体の開放およびその開放程度の制限のためのさまざまな手段を開示してきたが、同じ機能を提供する手段であれば他の手段も使用可能であることを理解されたい。さらに、安定化組立体の構成要素間に形成される角度について、具体的な好適な角度を開示したが、開示した以外の角度であっても、カムの係合によりアームをロックできる好適な角度であれば使用可能であることを理解されたい。
【0103】
次に、図60〜図62を参照すると、器具スタビライザ1100の第1の実施形態が図示されている。器具スタビライザ1100はニューレ1102を含んでおり、カニューレ1102の中を腹腔鏡器具などの内視鏡的器具が延びることができる。一般に、内視鏡器具は、内視鏡内を通すことができる、または内視鏡と併せて操作できる器具であって、身体空隙の内側を観察するために使用される器具である。カニューレ1102の遠位端部1106には、内部を延びる内視鏡器具と接触するサイズに構成されたOリング1110を含んだテーパ形状のフェルール1108が設けられている。カニューレ1102の近位端部1112は、器具スタビライザの近位ハウジング1114に連結されている。
【0104】
近位ハウジング1114は、上側シェル1116および下側シェル1118と、これらの間に固定されている円盤1120とを含んでいる。上側シェル1116は、内視鏡器具が通り得る中央開口部1122を含んでいる。下側シェルは、比較的大きな中央開口部1124と、任意選択である上述したポートまたは他のポート上の嵌合構造にハウジング1114を連結できるように構成された瘤部1126などの嵌合構造とを含んでいる。円盤1120は、好ましくは、円盤の両側にそれぞれ設けられ且つ等間隔に離間配置された3つのバネ1128で固定されている。バネ1128の相対位置を維持するために、円盤の各側および上側および下側シェルの対応内側表面は、バネの端部を挿入する凹部1130を含んでいる。上側および下側シェル1116、1118を一緒に、例えば、超音波溶接、ネジ込み連結、またはネジなどの複数の留め具により、円盤1120の周囲で連結する。円盤1120は中央開口部1132を含み、締まり嵌めや接着剤による接合などによって、この中央開口部1132内にカニューレ1102の近位端部1112が固定される。あるいはまた、カニューレ1102が、中央開口部1132内にぴったりと嵌合され、カニューレの遠位端部1106の長さをハウジング1114に対して調節するために長手方向に移動できるようにされていてもよい。
【0105】
次に、図63および図64を見ると、器具スタビライザ1100は、患者身体内に設置されたポート210などのポート内に挿入できるようになっている。カニューレ1102の遠位端部1106をポート内に延在させた後、嵌合構造1126(図60)をポートの嵌合構造283に連結して、器具スタビライザおよびポートを共にしっかりと固定することができる(図64)。次に、内視鏡器具1138を上側シェルの開口部内およびカニューレ内に挿入する。内視鏡器具1138は、カニューレ1102の遠位端部を出ると、Oリング1110に接触して、器具とOリングとの間に締まり嵌め状態を形成する。これにより、内視鏡器具の移動に対してわずかな抵抗が発生する。バネで安定化された円盤1120が、身体組織と協働して、内視鏡器具1138の横方向移動を安定化させると同時に、Oリング1110が、器具1138の長手方向移動を安定化させる機能を果たす。このため、内視鏡器具が受ける手の震えなどのかすかな力は減衰される。さらに、Oリングと器具とが、好ましくはカニューレの遠位端部の位置で接触することから、器具の有効支点が手術部位に比較的近くなるため、器具の方向付けが容易になり、筋肉疲労が軽減される。
【0106】
図65および図66を参照すると、本発明による第2の実施形態の器具スタビライザ1200が図示されている。器具スタビライザ1200は、第1の実施形態について上述したように、カニューレ1202と、安定化された円盤1220を有するハウジングとを含んでいる。カニューレ1202が、円盤に対して摺動可能でありながら、大きな相対的長手方向力を受けない限りその相対位置を維持するように、カニューレを、好ましくは、円盤1220の開口部内に締まり嵌めする。カニューレの近位端部1212には、フェルール1240が設けられている。さらに、カニューレの遠位端部1206は、フェルールおよびグロメットを具備するのではなく(第1の実施形態のように)、テーパ形状となっている。遠位端部1206に単数または複数のスリット1242を設けた後、そのスロットの周囲で端部を圧縮することにより、遠位端部1206をテーパ形状にすることができる。このテーパの程度を十分にして、カニューレとカニューレ内に延びる器具とを密着させる。
【0107】
図65を参照すると、第2の実施形態の好適な一態様によれば、穿刺ロッド1250をスタビライザ1200内に配置して、穿刺ロッドの鋭利な穴あけ先端部1252がカニューレの遠位端部から延出するようにさせることができる。延出させた後、器具スタビライザを使用したいときに、穿刺ロッド先端部とスタビライザとを患者の組織内に穿刺し、穿刺ロッドのみを取り出してスタビライザを残す。これにより、スタビライザを迅速かつ容易に挿入できる上、形成される入口は比較的小さく、ポートを使用する必要もなくなる。穿刺ロッドは、鋭利で先の尖った穿刺ロッドの代わりに、先の丸い焼灼先端部を含んでもよい。これにより、焼灼電流を加えて胸壁部を切開することができるが、焼灼電流を加えていない間は相対的に無外傷性であるように十分に先の丸い先端部となっている。
【0108】
図65および図66を参照すると、第2の実施形態による別の好適な態様によれば、フランジ1244がハウジング1214の周縁周りに設けられている。フランジは、好ましくは均等距離で離間している複数の縫合糸穴1246を含んでいる。縫合糸穴1246は、器具スタビライザを患者に直接縫合する場所を提供する。器具スタビライザを患者に直接連結する他の手段も使用可能である。例えば、下側シェル1218の下側表面1219を好ましくは凸状にして、器具スタビライザを患者の皮膚に一時的に接着できる接着剤を設けることができる。さらに別の例として、下側シェル1218を、患者の皮膚に対して真空を適用できるようにしてもよい。図73〜図78について以下により詳細に説明するように、吸引用に個々に選択可能ないくつかの吸引領域(例えば、それぞれが下側シェルの四分円内を延びる4つの吸引領域)を使用して、下側シェル1218の複数部分を選択的に皮膚に連結してもよい。こうすると、安定化された円盤は、明らかに、患者の肉が有する制動特性と併せて、スタビライザ1200内に延びる内視鏡器具に付与される揺れを制動するように動作することができる。
【0109】
次に、図67を見ると、第1の実施形態に略類似した第3の実施形態である器具スタビライザ1300が図示されている。第3の実施形態は、下側シェル1318と円盤1320の下側面との間に、複数のバネ1328からなる単一組のバネを含んでいる。上側シェル1316は、好ましくは半球形の凹形内側表面1346を含む。円盤1320の上側には半球形部分1348が設けられている。中央開口部1332が、円盤の半球形部分1348を含めて円盤1320内を貫通している。バネが、半球形部分1348を上側シェルの凹形内側表面1346に押圧する。カニューレ1302には、カニューレ内に延びる器具と密着する寸法の開口部(図示せず)を有した遠位ブシュ1310が設けられている。器具をハウジング1314に対して動かすと、円盤1320の半球形部分1348が上側シェル1316の内側表面1346に対して関節動作する。しかし、器具の動作はバネ1328により減衰される。
【0110】
図68〜図70を参照すると、第1の実施形態に略類似した第4の実施形態の器具スタビライザ1400が図示されている。器具スタビライザ1400は、上側および下側シェル1416、1418と、円盤1420とを含んでいる。円盤1420は、上側シェルと下側シェルとの間に設けられており、6つの半径方向スロット1450と、各スロットに対して中央に設けられた半径方向内腔1452とを含んでいる。各半径方向内腔1452には、支柱1456の第1の端部1454が配設されている。各シェル1416、1418の内側は、円周方向に等間隔に離間して配置された6つの支柱取付部1458を含んでいる。支柱取付部1458には、それぞれ下向きおよび上向きに角度をつけて交互に位置する上側および下側支柱把持部1460、1462が設けられている。これに、各支柱1456の第2の端部1464を収容する。上側シェル1416は溝1466を含み、下側シェル1418は溝1466内に嵌合するサイズである円形隆起部1468を含んでいる。上側および下側シェル1416、1418は、支柱1456の第2の端部1464が上側および下側シェルの各支柱取付部1458に収容され、隆起部1468が溝1466内に嵌合するように、円盤1420を挟む。次に、シェル1416、1418を互いに組み立てて、超音波溶接などにより密閉する。シェルが組み立てられた状態では、支柱1456は交互に上向きおよび下向き形状に折れ曲げられる。この支柱により円盤に対する安定化力が得られる。この円盤1420内にカニューレ1402が連結されるため、カニューレ1402のフェルール1408内におけるOリング1410を介する内視鏡器具の運動を減衰させることができる。
【0111】
図71を参照すると、第5の実施形態の器具スタビライザ1500が提供されている。器具スタビライザ1500は、ハウジング1514に連結されたカニューレ1502を含んでいる。カニューレ1502は、カニューレの内部に通じる開口部を設けた近位半球形ヘッド1509と、カニューレ内に延びる内視鏡器具と密着するサイズである遠位グロメット1510とを備えている。ハウジング1514は、下側プラットフォーム1518と、上側キャップ1516と、これらの間に位置する中央リング1519とを含んでいる。上側キャップ1516は、半球形ヘッド1509が関節接合できる凹形内側表面(図示せず)と、内側リップ(図示せず)とを含んでいる。下側プラットフォーム1518は、中央開口部1570と、複数の離間したスロット1574を設けた周囲円形隆起部1572と、外側リップ1575とを含んでいる。カラー1576が、カニューレの一部周囲に固着連結され、プラットフォーム1518の隆起部1572内に配置されている。カラー1576は、隆起部1572に形成されたスロット1574に対応する複数のスロット1578を含んでいる。単数または複数の弾性またはばね性を有したベルト1580が、スロット1574とスロット1578との間でこれらスロット内を延びており、プラットフォーム1518の開口部1570に対してカラー1576を安定させている。中央リング1519は、外壁1582と、中央開口部1586を設けたプレート部分1584とを含んでいる。上側キャップ1516をプラットフォーム1518に接合したとき、外壁1582が上側キャップ1516の内側リップとプラットフォーム1518の外側リップ1575との間に保持される。プレート部分1584は、ハウジング1514が組み立てられてカニューレ1502がハウジングに対して移動したときに、ベルト1580がスロット1574、1578から外れることを防止するように作用する。グロメット1510と接触させた状態でカニューレ1502内に器具を配置すると、器具の動きは、グロメット1510の密着嵌合と、ベルト1580のカラー1576およびカニューレ1502に対する力とにより、減衰され、安定化される。
【0112】
次に、図72を参照すると、第6の実施形態の器具スタビライザ1500aが図示されている。器具スタビライザ1500aは、第2の実施形態で説明したように、円盤1520a内に締まり嵌めされているカニューレ1502aを含んでいる。第1の実施形態の場合と同様に、カニューレ1502aの近位端部1512aにはフェルール1540aが、遠位端部1506aにはフェルールおよびグロメットが設けられている。ネジ係合された上側および下側シェル1516a、1518aが、円盤1520aの周囲を取り囲んでいる。プレート1560aは、上側シェルの上方内側表面に対向して設けられ、これに対して回転できるようになっている。圧縮バネ1528aが、第1の実施形態について説明したように、円盤1520aを上側シェルと下側シェルとの間に「浮遊」させるように、円盤の両側に設けられている。シェル1516aおよび1518aは、バネがさらに圧縮され(例えば、時計回りの回転による)また圧縮量を減らされる(例えば、反時計回りの回転による)ように、互いに対して回転させることができ、これにより、カニューレに対する安定化力を制御して変更することができる。
【0113】
図73および図74を参照すると、本発明による第7の実施形態の器具スタビライザ2400が図示されている。図73および図74に、スタビライザのカニューレ2402内に延びる穿刺ロッド2500が図示されている。スタビライザのカニューレ2402は、第1の実施形態について説明したように、安定化された円盤2420を有するハウジング2414内を延びている。このカニューレ2402は、円盤2420の開口部に対して摺動可能であるように、円板2420の開口部内に締まり嵌めされていることが好ましく、比較的長手方向に強い力を受けない限りその相対位置を維持するようになっている。
【0114】
第7の実施形態の1つの好適な態様によれば、カニューレの近位端部2412に、その入口部分の直径を変更して内部を延びる器具の周囲にシールを形成するように構成された調節可能なシール組立体2430が設けられている。この組立体2430は、好ましくは、カニューレの近位端部に設けられたアダプタ2432と、アダプタ2432上に設けられたシールハウジング2434と、シールハウジング2434内に設けられた弾性可圧縮ブシュ2436と、シールハウジング2434上に設けられたシールキャップ2438とを含んでいる。シールキャップ2438は、シールキャップ2438がシールハウジング2434に対して回転させられたときに、ブシュ2436を軸方向に圧縮してその直径を縮小するように配置された中央部分2440(図73)を含んでいる。カニューレの遠位端部2406には、その内部を延びる穿刺ロッドまたは他の器具に接触するサイズの別のフェルール2408とグロメット2410とが設けられている(図76)。
【0115】
カニューレ2402は、自由選択で、弁2490を含む(図77)。弁2490(例えば、フラッパ、ダックビル、または他の標準弁)は、器具スタビライザを挿入した身体空洞の通気が必要な手術処置に器具スタビライザを使用することを可能とさせる。弁2490を図示のようにカニューレ内に設けても、カニューレの近位側または遠位側の位置に設けてもよい。弁2490が近位側にある場合、流体はカニューレ内を通過できなくなる。好ましくは、弁に抗してカニューレ内に内視鏡器具を挿入することにより、弁が自動的に開口し、内視鏡器具がカニューレ内を移動可能となるようにする。
【0116】
図73、図74、図75および図77を参照すると、第7の実施形態の器具スタビライザの別の好適な態様によれば、スタビライザハウジング2414は、上側キャップ2416とボール基部2418とを含み、これらが協働して、円盤2420およびバネ2428を取り囲んでいる。ネジ2430が上側キャップ2414とボール基部2416とを一緒に固定している。ボール基部2416は、真空プレート2454のソケット2452内に連結される下側扁球部分2450を含んでいる。ソケット2452の一部は、プレート2454の上側表面上の4つのカム表面2456によって規定されている。プレート2454の上側表面は、さらに、略環状のチャネル2458を含んでいる。リング形状ロックレバー2460は、このチャネル2458内に収容されるものであり、内側カム2462を含んでおり、内側カム2462は、レバー2460がチャネル内で回転されたときに、カム表面2456と接触してこれを半径方向に圧縮し、それにより、ボール基部2418を一定位置にロックする。レバー2460は、回転を容易にするハンドル2462と、2つの周辺スロット(図示せず)2464とを含んでいる。2つのダウエルピン2466は、プレート2454およびスロット2464内に半径方向に延び、レバー2460をプレート上に保持するが、その回転は許容する。ハンドル2462がプレート2454に設けられた周辺開口部2468内しか移動できないため、このハンドルにより回転が制限されている。プレート2454の底面は、2つの略同心円状部分2472、2474を有する真空路2470を規定している。真空路2470は、プレート2454の上側表面に延びる穴2476と流体連通しており、ルアーコネクタ2478がこの穴に連結される。真空供給源(図示せず)がこのルアーコネクタ2478に連結され、プレート2454が人間の身体上に配置されたとき、真空路2470内の陰圧により、プレートおよび器具スタビライザ2400を人間の身体に固定する。プレート2454に他の真空路を設けてもよい。例えば、図78を参照すると、プレート2454の真空路2470aは、ルアーコネクタ2478と流体連通しているリング形通路2474aと流体連通する複数の円形開口部2472aを含むことができる。図74および図78を参照すると、プレート2454周辺部に設けた穴2480を用いて、プレートを人間の身体組織に縫合して、スタビライザを身体にさらに固定してもよい。
【0117】
次に、図79〜図83を見ると、第8の実施形態の器具スタビライザ2600が図示されている。器具スタビライザ2600は、上記シール組立体2430について説明したように、近位端部に調節可能なシール組立体2630を有し、遠位端部にはグロメット2610を保持するフェルール2608を有したカニューレ2602を含んでいる(図83)。球状の曲率半径を有するフランジ2620が、カニューレ2602の周囲に設けられている。カニューレ2602は、ドーム形状のキャップ2616を有するハウジング2614内を延びている。このキャップは、中央開口部2617と、切頭円錐形開口部2619を有する基部2618とを有する。キャップ2616と基部2618とが協働して、フランジ2620の球状曲率半径と略同じ球状曲率半径を有するチャネル2615を形成しており、フランジは、このチャネル内を移動することができる。ハウジング2614は、複数の周辺穴2680を含んでいる。使用の際、カニューレ2602の遠位端部が患者身体内の穿刺穴内に挿入されると、この周辺穴2680を介してハウジング2614が患者に縫合される。こうして、ハウジング2614は穿刺穴上に着座、固定される。次に、カニューレ2602をハウジング2614に対して傾斜させると(図81〜図83に示されているように)、患者の身体組織が、カニューレ内に延びる器具の不当な動作を制動する安定化力を提供する。使用の際、フランジ2620およびチャネル2615の曲率半径の中心は、好ましくは患者の身体内に配置させる。
【0118】
次に、図84を見ると、第9の実施形態の器具スタビライザ1600が図示されている。器具スタビライザ1600は、器具連結器1602と、好ましくは安定なシャフト1604とを含んでいる。器具連結器1602は、好ましくは弾性を有しており、中央カラー1603と、弾性つなぎ部によって好ましくはリング形であるシャフトカラー1603に連結された複数のリング1606または、例えば紐、カラー、チューブ、クランプなどの他の器具把持手段とを含んでいる。シャフト1604は、器具スタビライザ専用シャフトであっても、または上述した心臓スタビライザや手術処置時に実質的に安定である別の任意の器具など、別の器具の安定化されたシャフトであってもよい。外科用器具1630をリング1606の1つに挿入する。どのリングであれば手術部位に最適に到達できるかという判断に基づいてリングを好ましくは選択して、複数のリングに複数の外科用器具を挿入することができる。リングからシャフトカラーに延びる弾性つなぎ部は、外科用器具が受ける不当な運動を減衰させする機能を果たす。さらに、図85を参照すると、器具連結器1602を複数シャフト1604上に用いて、単一器具1630を複数の連結器1602で安定化させ、器具1630が受ける力をさらに減衰させるようにすることができる。
【0119】
複数の実施形態が有するさまざまな特徴を他の組み合わせて使用できるようにすることが意図されている。したがって、器具スタビライザを患者の身体またはポートやシャフト(第9の実施形態の場合)に連結するためのさまざまな手段を開示してきたが、他にも、適した手段であれば使用可能であることを理解されたい。さらに、器具スタビライザの第1〜第9の実施形態において、カニューレは円盤に連結されているか、ハウジング内で安定化されたフランジを具備しているが、三角形であるなど、円盤形状以外のプレートも使用可能である。また、他の減衰手段も使用可能である。例えば、ハウジング内に保持されたゴムや他の弾性材料プレートを使用することができる。このようなゴム製プレートは自己減衰性であるため、バネ、ベルトなどを必要としない。さらに、外科用器具およびカニューレが受ける力を安定化および減衰させるためのさまざまな手段を開示してきたが、他の手段も同様に使用可能であることを理解されたい。また、カニューレとの嵌合構造を得るためにOリング、グロメットおよびテーパ状カニューレを開示したが、ダイヤフラムやスポンジ片などの他の嵌合型ブシュも使用可能である。さらに、こうしたブシュをカニューレの長手方向のどこに設けてもよい。しかし、ブシュを近位端部に設ける場合、遠位端部でも器具とスタビライザとの間で締まり嵌めがなされることが好ましい。さらに、第8の実施形態において説明したように、安定化された円盤および締まり嵌めブシュの一方のみを含む器具スタビライザを提供してもよい。また、器具スタビライザの第1〜第6および第8の実施形態に、第7の実施形態で説明したように、シール組立体および/または弁を含めてもよい。
【0120】
次に、図86および図87を見ると、本発明によるスタビライザスイベル1700が図示されている。以下に説明するように、スタビライザスイベルは、スタビライザ1100などの器具スタビライザを患者身体上の位置に対して一定角度に維持することを可能とさせる。スタビライザスイベル1700は、協働して好ましくは円柱を規定する上側および下側の相補型楔構成要素それぞれ1702、1704と、円盤1720とを含む。
【0121】
上側楔構成要素1702は、要素1702を貫通する開口部1707を形成する管状嵌合部分1706を備えた上側表面1705と、周縁部1709を有する円形凹部1708を含む下側表面1711と、開口部1707の周囲で離間して配置され、上側楔の凹部1708内において凹部の表面1712に好ましくは垂直な方向に延びる3つのネジ穴1710とを含んでいる。上側表面1705と下側表面1711とは、好ましくは、互いにおよそ22.5°をなしている。さらに、ロックネジ1714が、上側楔内において、上側楔の上側表面1705に好ましくは垂直な方向に延びている。
【0122】
下側楔1704は、上側表面1715と、下側表面1716と、好ましくは開口部1707より比較的大きい中央開口部1717と、上側表面1715に好ましくは垂直な方向に下側楔内に延び、開口部1717の周囲で好ましくは等間隔で離間した3つのネジ穴1718とを含んでいる。下側楔構成要素の上側表面1715および下側表面1716は、好ましくは、互いにおよそ22.5°をなしている。
【0123】
円盤1720は、一方の面上の周方向傾斜部1722と、3つの穴1724とを含んでいる。円盤1720は、上側楔1702と下側楔1704との間の凹部1708内に設けられる。好ましくは、テーパ状で略平坦な頭部1728をそれぞれ有する3つのネジ1726が、ネジ1726の頭部のテーパ状部分を円盤1720の傾斜部1722と相補的に位置させて3つのネジ穴1718内に係合されることにより、ネジ1726は、円盤を上側楔1704に対して回転できる状態を維持しつつ、円盤を取り囲んで支持することになる。第2の組のネジ1730は、円盤の穴1724を通って延びて、円盤を上側楔1702の凹部1708内に固定する。円盤1720と凹部の周縁部1709とが、ネジ1726の頭部1728を回転させ得る軌道を規定する。このように、上側および下側楔は、管状嵌合部分1706が下側楔1704の中央開口部1717に対して(図88および図89)および下側楔が着座する表面に対してさまざまな角度に方向付けることができるように、互いに連結され、互いに対して回転できるようになっている。上側および下側楔の表面が図示の所与角度をなしている場合、管状嵌合部分を、下側楔の開口部に対して0〜45°の範囲で方向付けられる。各上側および下側楔に他の相対角度を持たせることにより、嵌合部分を方向付けられる角度範囲も異なることを理解されたい。上側および下側楔の相対的回転構造を可能にする他の機構も使用可能である。
【0124】
図89を参照すると、嵌合部分1706と中央開口部との間の角度が最大になった場合にも、好ましくはどの場所でも、矢印Aで示されているように嵌合部分内の通路が遮蔽されないように、中央開口部1717のサイズが決定されている。所望の相対角度が与えられたなら、下側楔と接触させるようにロックネジ1714を締め、それによって、上側および下側楔を一方の側で離間させ、他方の側で回転に対する十分な抵抗を生じさせる。ロックネジ1714を再度弛めることにより、上側および下側楔1702、1704の相対的回転が可能となる。
【0125】
次に、図90を見ると、スタビライザ1100などの器具スタビライザが、管状嵌合部分1706にてスタビライザスイベル1700に連結可能となっている。次に、スタビライザおよびその内部を延びる器具を所望方向に支持できるように、スタビライザスイベルを配置する表面すなわち患者に対するスタビライザ1100の相対角度を決定することができる。さらに、スイベル1700を器具スタビライザ内に一体成形して、これら2つを1つの共通器具にできることを理解されたい。
【0126】
このシステムを用いる1つの好適な方法によれば、ポート装置を、締め付けるなどして、胸壁部内に安定に配置し、手術の必要に応じて、心臓壁に対し方向付ける。心臓スタビライザをポートに連結し、これを操作して、バイパス形成の必要な箇所を包囲している心臓壁に圧縮力を付与して、その箇所を実質的に固定化させる。器具スタビライザを胸腔内の穿刺穴内に挿入し、スタビライザのカニューレの遠位先端部を手術部位に隣接して配置する。メスや持針器などの第1の外科用器具をカニューレ内に通過させ、これらを操作して、その処置の少なくとも一部を行う。他の外科用器具が必要であれば、第1の器具を取り出してから、他の器具をカニューレ内に延在させることができる。あるいはまた、器具スタビライザに各器具を設けることができる。バイパス処置が完了したら、器具および器具スタビライザを手術位置から取り除き、心臓スタビライザもそのポートから取り除く。次に、ポート上の締め付け力を弛めて、ポートを胸壁部から引き抜く。最後に、ポートおよび器具スタビライザを配置していた切開穴および穿刺穴を閉じる。この方法では、心臓を停止させる必要がなくなるだけでなく、複数回にわたる開口心臓処置が必要なくなる。
【0127】
以上、ポートオフポンプ冠状動脈バイパス手術を行うシステムと、そのポート装置および心臓スタビライザとに対する幾つかの実施形態について、説明および図示してきた。本発明による特定の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は当技術分野で許容される限りの範囲の広さを有するものであり、本明細書も同様に読み取られるべきである。したがって、このシステムの構成要素をポートオフポンプ冠状動脈バイパス処置で使用するものとして具体的に説明したが、各構成要素を単独で、または他の処置と組み合わせて使用できることを理解されたい。さらに、ポートおよび器具スタビライザを、内視鏡器具との併用について説明したが、それぞれを他の種類の外科用器具と併用することも可能である。したがって、当業者は、提供した本発明に対して、その請求した趣旨および範囲を逸脱することなく、他のさまざまな変更も加えられることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるポート装置の第1の実施形態の底面斜視図であり、スイベルは閉鎖構成で示されている。
【図2】
本発明によるポート装置の第1の実施形態によるスイベルおよび枢動軸の部分分解上面斜視図である。
【図3】
本発明によるポート装置の第1の実施形態の底面斜視図であり、スイベルは部分的開放構成で示されている。
【図4】
本発明によるポート装置の第1の実施形態の上面斜視図であり、スイベルは開放構成で示されている。
【図5】
本発明によるポート装置の第1の実施形態の側面図であり、スイベルは開放構成、ポート本体はワッシャに対して傾斜して示されている。
【図6】
本発明によるポート装置の第1の実施形態によるロックナットの上面斜視図である。
【図7】
本発明による誘導針の正面斜視図である。
【図8】
図7に示されている誘導針の分解斜視図である。
【図9】
図7に示されている誘導針の遠位端部の拡大斜視図である。
【図10】
本発明によるポート装置に結合された誘導針の側面斜視図であり、スイベルは開放構成で示されている。
【図11】
図10に類似する図であり、スイベルは部分的閉鎖構成で示されている。
【図12】
図10に類似する図であり、スイベルは閉鎖構成で示されている。
【図13】
本発明によるポート装置の第2の実施形態の分解側面斜視図であり、スイベルは閉鎖構成で示されている。
【図14】
ポート装置の第2の実施形態の上面斜視図であり、スイベルは開放構成で示されている。
【図15】
ポート装置の第2の実施形態の側面斜視図であり、患者の体組織内および肋骨間に挿入された状態を示している。
【図16】
本発明によるポート誘導針の第2の実施形態の斜視図である。
【図17】
本発明によるポート装置の第3の実施形態の斜視図である。
【図18】
本発明によるポート装置の第4の実施形態の斜視図である。
【図19】
本発明によるポート装置の第4の実施形態の管状本体の図18の線19−19に沿った部分断面図である。
【図20】
本発明によるポート装置の第5の実施形態の上面斜視図である。
【図21】
ポート装置の第5の実施形態の縦断面図であり、ポート管がない状態で示されている。
【図22】
ポート装置の第5の実施形態の図21に示されている線22−22に沿った横断面図であり、ポート管がない状態で示されている。
【図23】
ポート装置の第5の実施形態の斜視図であり、誘導針が内部に挿入されてポートのスイベルが運動し、スイベルが開放位置にあるように誘導針が配置された状態を示している。
【図24】
ポート装置の第5の実施形態の斜視図であり、誘導針が内部に挿入されてポートのスイベルが移動し、スイベルが閉鎖位置にあるように誘導針が配置された状態を示している。
【図25】
ポート装置の第6の実施形態の底面斜視図であり、誘導針が内部に挿入されてポートのスイベルが運動する状態を示している。
【図26】
ポート装置の第6の実施形態の上面斜視図であり、誘導針が内部に挿入されてポートのスイベルが移動する状態を示している。
【図27】
ポート装置の第6の実施形態の分解斜視図である。
【図28】
ポート装置の第6の実施形態の斜視図であり、ポートは基部に対してある位置にロックされた状態を示している。
【図29】
何れかのポート装置のスイベルの他の実施形態の斜視図である。
【図30】
図29のスイベルの組立分解上面斜視図である。
【図31】
図29のスイベルの組立分解斜視側面図である。
【図32】
本発明による心臓スタビライザ装置の第1の実施形態の側面斜視図である。
【図33】
図32の心臓スタビライザ装置のシャフトロックの組立分解斜視図である。
【図34】
図32の心臓スタビライザ装置の遠位端部にある安定化機構の斜視図である。
【図35】
図32の心臓スタビライザ装置の安定化組立体の組立分解斜視図である。
【図36】
閉鎖状態にある図32の心臓スタビライザ装置の安定化組立体の肩状部および上側アーム部の破断縦断面図である。
【図37】
閉鎖状態にある図32の心臓スタビライザ装置の安定化組立体および本発明によるポート装置の破断底面斜視図である。
【図38】
心臓スタビライザ装置の斜視図であり、安定化組立体は、折り畳まれた構成であり、本発明のポート装置内に挿入された状態を示している。
【図39】
心臓スタビライザ装置の斜視図であり、安定化組立体は折り畳まれて本発明のポート装置内に挿入され、シャフトロックはポート装置に結合された状態で示されている。
【図40】
心臓スタビライザ装置の斜視図であり、安定化組立体が折り畳まれて、本発明のポート装置を貫通して延びている状態で示されている。
【図41】
部分的開放の第1の構成にある安定化組立体の部分縦断面図である。
【図42】
第1の構成より多く開放している部分的開放の第2の構成になっている安定化組立体の部分縦断面図である。
【図43】
心臓スタビライザ装置の斜視図であり、安定化組立体が本発明のポート装置を貫通して延び、第2の構成になっている状態で示されている。
【図44】
第2の構成より多く開放している第3の構成になっており、ロックピンが下部アーム部のカムロックに係合している安定化組立体の部分縦断面図である。
【図45】
下側アーム部が上側アーム部に対してロックされる完全に開放している第4の構成にある安定化組立体の部分縦断面図である。
【図46】
心臓スタビライザ装置の斜視図であり、安定化組立体は、本発明のポート装置を貫通して延び、完全に開放した第4の構成になっている状態で示されている。
【図47】
本発明による閉鎖構成で示されている心臓スタビライザの第2の実施形態の斜視図である。
【図48】
本発明の第2実施形態による心臓スタビライザの遠位端部の拡大斜視図である。
【図49】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの遠位端部の拡大平面図である。
【図50】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの遠位端部の拡大側面図である。
【図51】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの遠位端部の拡大遠位側端面図である。
【図52】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの遠位端部の組立分解斜視図である。
【図53】
閉鎖構成で示されている本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの縦方向上側断面図である。
【図54】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの制御および作動組立体の拡大斜視図である。
【図55】
開放構成で示されている本発明の第2実施形態による心臓スタビライザの縦方向上側断面図である。
【図56】
本発明による開放構成で示されている心臓スタビライザの第2の実施形態の斜視図である。
【図57】
本発明によるロック構成で示されている心臓スタビライザの第2の実施形態の斜視図である。
【図58】
本発明の第2の実施形態による心臓スタビライザの縦方向上側断面図であり、安定化組立体は回転位置にあり、ロック構成で示されている。
【図59】
本発明の第2の実施形態によるシャフトロックの拡大斜視図である。
【図60】
本発明による器具スタビライザの第1の実施形態の底面斜視図である。
【図61】
器具スタビライザの第1の実施形態の上面斜視図である。
【図62】
器具スタビライザの第1の実施形態の拡大図である。
【図63】
本発明によるポート装置と整列配置された器具スタビライザの第1の実施形態の拡大斜視図である。
【図64】
ポート装置に結合された器具スタビライザの斜視図であり、外科用器具が器具スタビライザおよびポート装置を貫通して延びている状態を示している。
【図65】
本発明による器具スタビライザの第2実施形態の底面斜視図であり、穿刺ロッドがスタビライザ内に延在している状態を示す。
【図66】
本発明による器具スタビライザの第2の実施形態の上面斜視図である。
【図67】
本発明による器具スタビライザの第3の実施形態の組立分解図である。
【図68】
本発明による器具スタビライザの第4の実施形態の縦断面図である。
【図69】
本発明による器具スタビライザの第4の実施形態の組立分解底面斜視図である。
【図70】
本発明による器具スタビライザの第4の実施形態の組立分解上面斜視図である。
【図71】
本発明による器具スタビライザの第5の実施形態の組立分解斜視図である。
【図72】
本発明による器具スタビライザの第6の実施形態の縦断面図である。
【図73】
本発明による器具スタビライザの第7の実施形態の縦断面図であり、穿刺ロッドが器具スタビライザ内に挿入された状態を示している。
【図74】
器具スタビライザの第7の実施形態の底面斜視図であり、穿刺ロッドが器具スタビライザ内に挿入された状態を示している。
【図75】
器具スタビライザの第7の実施形態の組立分解斜視図である。
【図76】
器具スタビライザの第7の実施形態によるハウジングの拡大破断断面図である。
【図77】
器具スタビライザの第7の実施形態の遠位端部の拡大破断断面図であり、穿刺ロッドが器具スタビライザ内に挿入された状態を示している。
【図78】
器具スタビライザの第7の実施形態の底面斜視図であり、代替的な真空基部を備えた状態を示している。
【図79】
本発明による器具スタビライザの第8の実施形態の上面斜視図である。
【図80】
本発明による器具スタビライザの第8の実施形態の底面斜視図である。
【図81】
本発明による器具スタビライザの第8の実施形態の上面斜視図であり、傾斜構成で示されている。
【図82】
本発明による器具スタビライザの第8の実施形態の側面図であり、傾斜構成で示されている。
【図83】
図82の線83−83に沿った断面図である。
【図84】
本発明による器具スタビライザの第9の実施形態の斜視図である。
【図85】
本発明による器具スタビライザの第10の実施形態の斜視図である。
【図86】
本発明によるスタビライザのスイベルの標準方向における側面図である。
【図87】
本発明によるスタビライザのスイベルの組立分解図である。
【図88】
第1の角度方向にあるスタビライザのスイベルの側面図である。
【図89】
第2の角度方向にあるスタビライザのスイベルの側面図である。
【図90】
第2の角度方向にあるスタビライザのスイベルに結合された器具スタビライザの側面図である。

Claims (243)

  1. 胸壁に挿入するためのポート組立体において、
    a)近位端部および遠位端部を有する管状本体と、
    b)前記本体の遠位端部の周囲で回転可能になっており、前記本体と略同じ方向に延びる第1の配向位置と、前記第1の配向に対して所定角度の第2の配向位置との間で移動するように構成されている少なくとも1つのスイベルと、
    c)前記胸壁を前記スイベルに対して締め付けるための締付手段と、
    を備えるポート組立体。
  2. 前記締付手段が前記本体を前記胸壁に対して垂直な角度にすることを可能にする、請求項1に記載のポート組立体。
  3. 前記締付手段が、前記本体上のねじと、前記本体上の前記ねじの周囲に挿通可能であり且つ複数のねじ付孔を含むプラットフォームと、前記ねじ付孔内に挿通される複数のボルトとを備える、請求項2に記載のポート組立体。
  4. 前記ボルトの各々が前記ボルトの周囲で枢動可能な足部を備える遠位端部を有する、請求項3に記載のポート組立体。
  5. 前記締付手段が、前記本体上の溝と、前記溝に対して爪車式に移動可能なプラットフォームとを備える、請求項2に記載のポート組立体。
  6. 前記プラットフォームに複数の調節可能な足部が設けられる、請求項5に記載のポート組立体。
  7. 前記締付手段が前記本体にロック可能なロックナットを備える、請求項2に記載のポート組立体。
  8. 前記締付手段が、前記本体上の前記ロックナットと前記スイベルとの間に位置するワッシャ要素をさらに備える、請求項7に記載のポート組立体。
  9. d)前記スイベルを前記第2の配向位置に回転させる手段をさらに備える、請求項1に記載のポート組立体。
  10. 前記回転手段が前記ポート組立体に取り外し可能に結合する別個の組立体を備える、請求項9に記載のポート組立体。
  11. a)近位部分および遠位部分を備える管状本体であって、前記近位部分が、前記本体の外周部の周囲に少なくとも部分的に延びる複数のねじ溝を備える管状本体と、
    b)前記遠位部分に結合されており、組織接触表面を備えた少なくとも1つのスイベルであって、前記スイベルが前記本体と略同じ方向に延びる第1の配向位置と、前記第1の配向位置に対して所定角度の第2の配向位置との間で移動するように構成されるスイベルと、
    c)前記本体の前記ねじ溝上に係合するロックナットと、
    d)前記本体上の前記ロックナットと前記スイベルとの間に位置するワッシャと、
    を備えるポート組立体。
  12. 前記本体の前記ねじ溝が二重螺旋状に配置される、請求項11に記載のポート組立体。
  13. 前記本体の前記ねじ溝が間抜けになっており、前記ねじ溝の各々が第1の端部および第2の端部を有する、請求項11に記載のポート組立体。
  14. 前記本体が前記ねじ溝の前記第1の端部に連通する少なくとも1つの長手方向溝をさらに備え、
    前記ロックナットが前記少なくとも1つの長手方向溝内に少なくとも部分的に長手方向に延びることが可能な少なくとも1つのキー要素を備え、前記ロックナットが前記本体の周囲で回転可能であり、前記少なくとも1つのキー要素の各々が前記ねじ溝の各々を通って延びる、請求項11に記載のポート組立体。
  15. 前記本体が前記ワッシャの周囲で枢動可能である、請求項11に記載のポート組立体。
  16. 前記ロックナットが球状部分を備え、前記ワッシャが、対応する球形を有する内側表面を備え、前記ロックナットと、前記ロックナット内の前記本体とが、前記ワッシャ内で枢動可能に配置することができるようになっている、請求項15に記載のポート組立体。
  17. 前記本体が前記ワッシャに対して所定位置にロック可能である、請求項15に記載のポート組立体。
  18. 前記本体の前記近位部分がバヨネット型コネクタを備える、請求項11に記載のポート組立体。
  19. 前記スイベルの前記接触表面が非平面輪郭を有する、請求項11に記載のポート組立体。
  20. 前記スイベルが、前記第2の配向位置に移動するように付勢される、請求項11に記載のポート組立体。
  21. 前記スイベルがばねで付勢される、請求項20に記載のポート組立体。
  22. 前記スイベルが、前記第1の配向位置に移動するように付勢される、請求項11に記載のポート組立体。
  23. 前記少なくとも1つのスイベルが2つのスイベルである、請求項11に記載のポート組立体。
  24. 前記2つのスイベルの各々が、前記本体の正反対の側にある前記第2の配向位置に移動するように付勢される、請求項23に記載のポート組立体。
  25. e)遠位部分、中央部分および近位ハンドル部分を含む誘導針であって、該誘導針が前記ポート組立体の前記管状本体に挿入され且つ前記ハンドル部分が前記本体に対して移動したときに、前記遠位部分が前記少なくとも1つのスイベルに接触して、前記少なくとも1つのスイベルを前記第1の配向位置と前記第2の配向位置との間で移動させるようになっている誘導針をさらに備える、請求項11に記載のポート組立体。
  26. 前記少なくとも1つのスイベルが2つのスイベルであり、前記2つのスイベルの各々が接触要素を含んでおり、前記ハンドル部分が移動したときに、前記誘導針の前記遠位部分が、前記2つのスイベルを前記第1の配向位置と前記第2の配向位置との間で移動させる力を前記接触要素に加える、請求項25に記載のポート組立体。
  27. 前記接触要素が、長尺形であり、前記スイベルに略垂直に延びている、請求項26に記載のポート組立体。
  28. 前記ハンドル部分上における前記移動が、前記本体の長手方向軸線周りの回転であり、前記接触要素の力が前記長手方向軸線に対して角度をなしている、請求項26に記載のポート組立体。
  29. 前記誘導針の前記遠位部分が、前記接触要素が乗る少なくとも1つの溝を含む、請求項26に記載のポート組立体。
  30. 前記溝がJ字形状である、請求項29に記載のポート組立体。
  31. 前記誘導針の前記近位部分および前記遠位部分が前記中央部分に対して回転可能であり、前記中央部分が前記ポート本体に連結するように構成される、請求項26に記載のポート組立体。
  32. 前記管状本体が、前記管状本体を成人の人体の肋骨間に挿入することが概略可能なサイズの直径を有する、請求項11に記載のポート組立体。
  33. 前記管状本体は、前記ワッシャおよび前記スイベルが前記第2の配向位置において成人の胸壁を前記ワッシャと前記スイベルとの間に配置するのに適する距離だけ分離するような長さを有する、請求項11に記載のポート組立体。
  34. a)近位端部および遠位端部を有する管状本体と、
    b)前記本体の前記遠位端部にある第1の締付要素と、
    c)前記本体の近位部分上に配置されるプラットフォームと、
    d)各々が、前記プラットフォームに対して長手方向に移動可能な遠位足部を有する複数の脚部であって、前記管状本体が胸壁に挿入され、胸壁が、前記第1の締付要素と前記脚部の前記遠位足部との間に締め付け可能である脚部と、
    を備えるポート組立体。
  35. 前記第1の締付要素が、前記本体の前記遠位端部の周囲で回転可能な少なくとも1つのスイベルである、請求項34に記載のポート組立体。
  36. 前記プラットフォームおよび前記管状本体が共に爪車機構を規定する、請求項34に記載のポート組立体。
  37. 前記爪車機構が、前記管状本体上の複数の周方向溝と、前記溝に係合するための前記プラットフォーム上の係合手段とを含む、請求項34に記載のポート組立体。
  38. 前記係合手段がばねで付勢される、請求項37に記載のポート組立体。
  39. 前記係合手段が、前記管状本体を前記プラットフォームから取り外すことができるように解除可能である、請求項34に記載のポート組立体。
  40. 前記プラットフォームが概略三角形状である、請求項34に記載のポート組立体。
  41. 前記複数の脚部が正確に三脚である、請求項34に記載のポート組立体。
  42. 前記複数の脚部の各々が前記プラットフォームに対して個々に長手方向に調節可能であり、前記プラットフォームを前記胸壁に対して斜角に方向付けることができるようになっている、請求項34に記載のポート組立体。
  43. 前記複数の脚部の各々が前記プラットフォームに対して略垂直である、請求項34に記載のポート組立体。
  44. 前記プラットフォームが前記脚部に係合するための複数の係合手段を含む、請求項34に記載のポート組立体。
  45. 前記複数の脚部の各々が複数の歯を含み、前記プラットフォームが、前記歯に係合するばね付勢要素を含む、請求項34に記載のポート組立体。
  46. 前記足部の各々がその個々の脚部の周囲で枢動可能である、請求項34に記載のポート組立体。
  47. e)前記少なくとも1つのスイベルを前記本体の前記遠位端部の周囲で回転させるための誘導針手段をさらに備える、請求項35に記載のポート組立体。
  48. 前記誘導針手段が、スリーブと、前記スリーブの中を通って延び且つ前記スリーブに対して回転可能なマンドレルとを含む、請求項47に記載のポート組立体。
  49. 前記少なくとも1つのスイベルが、前記少なくとも1つのスイベルを回転させるためのレバー手段を含み、前記マンドレルが、近位ハンドルと、中央シャフト部分と、J字形状溝を形成された遠位作動部とを含み、
    前記マンドレルが管状本体に対して回転するときに、前記J字形状溝が、前記少なくとも1つのレバー手段を案内して、前記少なくとも1つのスイベルを開放構成と閉鎖構成との間で回転させるように構成される、請求項48に記載のポート組立体。
  50. 前記スリーブがJ字形状スロットを含み、前記マンドレルは、前記スリーブに対する前記マンドレルの移動が制御されるように、前記J字形状スロット内に乗る構造を含む、請求項49に記載のポート組立体。
  51. 前記スリーブが前記管状本体に解除可能に結合できる、請求項49に記載のポート組立体。
  52. 胸壁の孔に挿入し、医療器具を収容するためのポート組立体において、
    a)近位端部および遠位端部を有し、医療器具の遠位部分を中に通して収容するサイズの開口部を規定するポート本体と、
    b)前記胸壁部分の周囲に締め付ける機械的締付具と、
    c)前記ポート本体を前記締付具に対して整列配置するための手段と、
    d)前記ポート本体を前記締付具にロックするための手段と、
    を備えるポート組立体。
  53. 前記ポート本体が前記締付具に対して長手方向に移動可能である、請求項52に記載のポート組立体。
  54. 前記締付具が前記胸壁の外側部分および内側部分を締め付ける、請求項52に記載のポート組立体。
  55. 前記締付具が、前記ポート本体の遠位部分に結合され且つ前記遠位部分に対して回転可能なスイベルと、基部部材とを備える、請求項52に記載のポート組立体。
  56. 前記整列配置手段が、前記ポート本体の周囲のボールと、ソケット要素とを含む、請求項52に記載のポート組立体。
  57. 前記ポート本体が前記ボールに対して長手方向に移動可能である、請求項56に記載のポート組立体。
  58. e)前記ボールに対して前記ポート本体の移動を制限するための移動止め手段をさらに備える、請求項56に記載のポート組立体。
  59. 前記ボールが、2つの扁平部分と、前記扁平部分の各々の内部に延びる複数のスリットとを含む、請求項56に記載のポート組立体。
  60. 前記締付手段が前記ボールを締め付け、前記ポート本体が前記ボールに対して移動するのを実質的に防止する、請求項57に記載のポート組立体。
  61. e)前記ポート本体の中を通って延びる遠位端部を有する医療器具に前記ポート組立体を結合するための手段をさらに備える、請求項52に記載のポート組立体。
  62. 胸壁の孔に挿入し、医療用器具を収容するためのポート組立体において、
    a)近位端部および遠位端部を有し、医療器具の遠位端部を中に通して収容するサイズの開口部を規定するポート本体と、
    b)前記ポート本体の前記遠位端部にあるか、または前記遠位端部に隣接し、前記ポート本体に対して回転可能な少なくとも1つのスイベルと、
    c)前記少なくとも1つのスイベルに近接する前記ポート本体の一部上で長手方向に移動可能な基部と、
    d)前記基部を前記ポート本体にロックするための手段と、
    を備えるポート組立体。
  63. 前記ポート本体および前記基部が、互いに対して角度をなして移動可能である、請求項62に記載のポート組立体。
  64. e)前記ポート本体周囲のボール要素であって、前記基部は、前記ボール要素が内部で回転可能なソケットをさらに含む、請求項63に記載のポート組立体。
  65. e)前記ポート本体を前記胸壁内の孔に導入し、前記少なくとも1つのスイベルを回転させるための手段をさらに備える、請求項62に記載のポート組立体。
  66. 前記少なくとも1つのスイベルが2つのスイベルであり、前記スイベルの各々が、互いに結合されて枢動軸線を規定する第1の要素および第2の要素を備え、前記第1の要素が、前記枢動軸線に整列配置された孔を含み、前記第2の要素が、前記枢動軸線に整列配置された外側軸と、内側の長形耳部とを含む、請求項62に記載のポート組立体。
  67. 胸壁の孔に挿入し、医療用器具を収容するためのポート組立体において、
    a)近位端部および遠位端部を有し、医療用器具の遠位部分を中に通して収容するサイズの開口部を規定するポート本体と、
    b)胸壁の内側部分および外側部分を締め付けるための締付手段と、
    c)ロック手段と、
    を備え、前記ポート本体が該締付手段に対して長手方向に移動可能となっており、前記ロック手段が前記ポート本体を前記締付手段に対してロックするようになっているポート組立体。
  68. d)前記ロック手段が非ロック状態にあるときに前記ポート本体が前記ボールに対して移動するのを制限するための移動止め手段をさらに備える、請求項67に記載のポート組立体。
  69. 胸壁の孔に挿入し、医療用器具を収容するためのポート組立体において、
    a)近位端部および遠位端部を有し、医療用器具の遠位端部を中に通して収容するサイズの開口部を規定するポート本体と、
    b)前記ポート本体の前記遠位端部にあるか、または前記遠位端部に隣接し、前記ポート本体に対して回転可能な2つのスイベルであって、前記スイベルの各々が、互いに結合されて枢動軸線を規定する第1の要素および第2の要素を備え、前記第1の要素が、枢動軸線に整列された孔を含み、前記第2要素が、前記枢動軸線に整列配置された外側軸と、内側の長形耳部とを含むスイベルと、
    を備えるポート組立体。
  70. 前記第1の要素および前記第2の要素の一方が、曲率半径に沿って湾曲したチャネルを画定し、前記第1の要素および前記第2の要素の他方が、前記曲率半径に沿って湾曲して、前記チャネル内に適合するサイズのキー部分を含む、請求項69に記載のポート組立体。
  71. 前記第1の要素および前記第2要素の各々が孔を含み、ピンが、前記第1の要素および前記第2要素の前記孔の中に挿入される、請求項70に記載のポート組立体。
  72. 前記スイベルの各々が、前記第1の要素および前記第2の要素の部分上に弾性スリーブを備える、請求項69に記載のポート組立体。
  73. a)近位端部および遠位端部を有し、長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)各々が心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有する一対の固定パッドであって、前記パッドの一方が第1の軸線周りに回転可能であり、前記パッドの他方が前記第1の軸線に略平行だが同軸ではない第2の軸線周りに回転可能であるように、前記遠位端部に連結されている固定パッドとを備え、
    前記パッドが前記第1の軸線および前記第2の軸線の各々の周りに回転するときに、前記パッドの前記接触表面が略平行状態を保つ心臓安定化装置。
  74. 前記パッドは、前記パッドが前記長手方向軸線に略平行な第1の方向に延びる第1の配向位置と、前記パッドが互いに略平行であり且つ前記長手方向軸線に対して斜めである第2の方向に延びる第2の配向位置との間で移動可能である、請求項73に記載の心臓安定化装置。
  75. 前記パッドが前記第1の配向位置にあるとき、前記接触表面が互いに接触する、請求項73に記載の心臓安定化装置。
  76. 前記パッドの各々が、多関節アーム組立体により前記シャフトの前記遠位端部に結合される、請求項73に記載の心臓安定化装置。
  77. 前記多関節アームの各々が、肩状関節部、肘状関節部および手首状関節部を含む、請求項76に記載の心臓安定化装置。
  78. 前記多関節アーム組立体の各々が、前記関節部の各々の周りの回転度を制限する止め部を含む、請求項76に記載の心臓安定化装置。
  79. 前記多関節アーム組立体の各々が、前記関節部を予め決められた構成に付勢するばね要素を含む、請求項76に記載の心臓安定化装置。
  80. c)前記パッドを前記第2の配向位置に付勢するための手段をさらに備える、請求項74に記載の心臓安定化装置。
  81. a)近位端部および遠位端部を有し、長手方向軸線を規定する長尺シャフトと、
    b)第1の連結器により前記シャフトの前記遠位端部に回転可能に結合される第1の上側アーム要素および第2の上側アーム要素と、
    c)第1の肘状関節連結器および第2の肘状関節連結器により、前記第1の上側アーム要素および第2上側アーム要素にそれぞれ回転可能に結合される第1の下側アーム要素および第2の下側アーム要素と、
    d)第1の手首状関節連結器および第2の手首状関節連結器により、前記第1の下側アーム要素および前記第2の下側アーム要素にそれぞれ回転可能に結合される第1のパッド支持要素および第2のパッド支持要素と、
    e)前記第1のパッド支持要素および前記第2のパッド支持要素に取り付けられる第1の安定化パッドおよび第2の安定化パッドであって、前記パッドの各々が、心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有する第1の安定化パッドおよび第2の安定化パッドと、
    を備える心臓安定化装置。
  82. 前記第1の連結器が、前記シャフトの前記遠位端部にあるソケット構造と、前記第1の上側アーム要素および前記第2の上側アーム要素の各々により半分形成されるボールであって、前記上側アーム要素が、互いに対して回転可能であるボールとを含む、請求項81に記載の心臓安定化装置。
  83. 前記第1の連結器、前記第1の肘状関節連結器および前記第2の肘状関節連結器、並びに前記第1の手首状関節連結器および前記第2の手首状関節連結器の各々が、個々の回転度を制限する止めを含む、請求項81に記載の心臓安定化装置。
  84. 前記第1の連結器、前記第1の肘状関節連結器および前記第2の肘状関節連結器、並びに前記第1の手首状関節連結器および前記第2の手首状関節連結器の各々が、それぞれに連結された個々の要素を予め定められた構成に付勢するばね要素を含む、請求項81に記載の心臓安定化装置。
  85. 前記シャフトは、前記上側アームが前記シャフトに対して実質的に固定されるように、前記第1の連結器をロックするためのロック手段を含む、請求項81に記載の心臓安定化装置。
  86. a)近位端部および遠位端部を有し、前記遠位端部が略球状のソケット部分を規定する長尺シャフトと、
    b)各々が心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有する一対の安定化パッドと、
    c)前記パッドの対を前記シャフトに連結する一対のアーム組立体であって、前記アーム組立体の各々が、完全に略半球形を有する近位部分を含み、前記近位部分は、前記半球状の近位部分が前記ソケット部分内で互いに対してそれぞれ回転可能であるように、前記ソケット部分内に設けられているアーム組立体と、
    を備える心臓安定化装置。
  87. 前記半球状近位部分が互いに対して180°回転可能である、請求項86に記載の心臓安定化装置。
  88. d)前記半球状の近位部分を前記ソケット部分内で互いに対してロックするための手段をさらに備える、請求項86に記載の心臓安定化装置。
  89. a)近位端部および遠位端部を有するシャフトと、
    b)前記遠位端部に結合された第1の関節接合アームおよび第2の関節接合アームであって、前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームの各々が、上側アームと、該上側アームに対して回転可能な下側アームと、該下側アームの遠位端部に位置し且つ前記下側アームの長手方向軸線周りに回転可能なリスト取付部とを含む第1の関節接合アームおよび第2の関節接合アームと、
    c)第1の足部および第2の足部であって、前記第1足部が前記第1の関節接合アームの前記リスト取付部に結合され、前記第2の足部が前記第2の関節接合アームの前記リスト取付部に取り付けられる第1の足部および第2の足部と、
    を備える心臓安定化装置。
  90. 前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームが、前記下側アームを前記上側アームに対して回転させるばね要素を含む、請求項89に記載の心臓安定化装置。
  91. 前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームが、前記リスト取付部を前記下部アームに対して回転させるばね要素を含む、請求項89に記載の心臓安定化装置。
  92. 前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームが、前記上側アームに対する前記下側アームの回転を制限するための止め手段を含む、請求項89に記載の心臓安定化装置。
  93. 前記止め手段がピンおよびカムを含む、請求項92に記載の心臓安定化装置。
  94. d)前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームの相対位置をロックするためのロック手段をさらに備える、請求項89に記載の心臓安定化装置。
  95. 前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームが、上側アームが遠位側に押されているときに、自動的に折り畳まれる、請求項89に記載の心臓安定化装置。
  96. 胸壁を通して心臓外科手術を実施するための外科手術システムにおいて、
    a)ポートと、
    b)心臓安定化装置とを備え、
    該ポートが、
    i)近位部分および遠位部分を有する管状本体と、
    ii)前記本体の前記遠位部分の周囲で回転可能であり、前記本体と略同じ方向に延びる第1の配向位置と、該第1の配向位置に対して所定の角度の第2の配向位置との間で移動するように構成される少なくとも1つのスイベルと、
    iii)前記管状本体の周囲に位置する、前記胸壁を前記スイベルに締め付けるための手段と、
    を含み、
    該心臓安定化装置が、
    i)近位端部および遠位端部を有し、第1の連結手段と嵌合するための第2連結手段を含むシャフトと、
    ii)前記シャフトを前記ポート装置にロックするためのシャフトロック手段と、
    iii)前記シャフトの前記遠位端部に設けられており、各々が遠位端部を含む第1の関節接合アームおよび第2の関節接合アームと、
    iv)前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームのそれぞれ遠位端部にある第1の足部および第2の足部と、
    を含む、外科手術用システム。
  97. 前記管状本体が第1の連結構造を含み、前記シャフトロック手段が、前記シャフト周りに圧縮可能な要素と、該圧縮可能な要素を協働して締め付けて圧縮する第1の締付要素および第2の締付要素とを含み、前記第1の締付要素および前記第2の締付要素の一方が、前記第1の連結構造に連結可能な第2の連結構造を有する、請求項96に記載の外科手術システム。
  98. 前記圧縮可能な要素が略球状で、前記第1の締付要素および前記第2の締付要素内で回転可能であり、前記第1の締付要素および前記第2の締付要素が互いに対して緩むと、前記シャフトが前記第1の締付要素および前記第2の締付要素に対して角度をもって配置されるようになっている、請求項97に記載の外科手術システム。
  99. 前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームの各々が、上側アームと、該上側アームに対して回転可能な下側アームと、該下側アームの遠位端部にあるリスト取付部とを含み、前記第1の足部および前記第2の足部が、前記上側アームおよび前記下側アームの各々上にあるそれぞれのリスト取付部に連結される、請求項96に記載の外科手術システム。
  100. 前記第1の関節接合および前記第2の関節接合アームが、前記ポート装置の前記管状本体の前記遠位部分に対して遠位側に位置するときに、前記第1の関節接合アームおよび前記第2関節接合アームが自動的に折り畳まれ、前記シャフトが移動して前記第1の関節接合アームおよび前記第2の関節接合アームを圧迫するときに、前記ポート装置に対して近位側に移動する、請求項99に記載の外科手術システム。
  101. 前記アームが自動的に折り畳まれ、前記足部が互いの方向に回転する、請求項100に記載の外科手術システム。
  102. a)ハンドルを設けられた近位端部と、遠位端部とを有し、長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)前記シャフトの前記遠位端部にある一対の安定化アーム組立体であって、前記安定化アームの各々が、心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有した実質的に剛性の足部を備え、前記足部は、該足部が前記長手方向軸線に略平行に延び且つ略互いに接触する第1の構成と、前記足部が前記長手方向軸線に対して略垂直に延び且つ互いに対して変位する第2の構成とを有する一対の安定化アーム組立体と、
    c)前記足部を前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動させるように構成された作動部と、
    を備える心臓安定化装置。
  103. e)前記足部が略互いに平行に延び且つ前記シャフトの前記長手方向軸線に対して傾斜している第3の構成に前記足部を移動させるように構成された制御装置をさらに備える、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  104. 前記制御装置が、前記ハンドルに操作桿と、前記安定化アームから前記操作桿まで延びるケーブルとを含む、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  105. 前記操作桿が2つの軸線周りに回転可能である、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  106. f)前記足部を前記第2の構成および前記第3の構成の少なくとも一方にロックするロック部をさらに備える、請求項103に記載の心臓安定化装置。
  107. 前記シャフトが、管状外側部材と、前記外側部材内で長手方向に移動可能な内側部材とを含み、前記外側部材が遠位閉鎖器を含み、前記内側部材が、前記アーム組立体を連結する遠位U字リンクを含み、
    前記ロック手段が、前記内側部材を前記外側部材に対して長手方向に移動させ、前記U字リンクが前記閉鎖器内で圧縮されるようにする、請求項106に記載の心臓安定化装置。
  108. 前記接触表面は、前記足部が前記第1の構成にあるときに、互いに接触する、請求項012に記載の心臓安定化装置。
  109. 前記接触表面の各々は、複数のスパイクを有すると共に複数の穴を規定しており、前記接触表面が互いに接触しているときに、前記第1の足部の前記複数のスパイクが前記第2の足部の前記複数の穴に入り、前記第2の足部の前記複数のスパイクが、前記第1の足部の複数の穴に入る、請求項108に記載の心臓安定化装置。
  110. 各々の前記接触表面が複数のスパイクを有すると共に複数の穴を規定しており、前記足部が前記第1の構成にあるときに、前記接触表面が互いに接触し、前記第1の足部の前記複数のスパイクが前記第2の足部の複数の穴に入り、前記第2の足部の前記複数のスパイクが前記第1の足部の前記複数の穴に入る、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  111. 各々の前記アーム組立体が上側アームと、前記上側アームに対して回転可能な下側アームと、前記下側アームの周囲で回転可能なリストとを含み、前記足部が前記リストに固定的に連結される、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  112. 前記上側アームの各々が3つ軸線周りに回転可能である、請求項111に記載の心臓安定化装置。
  113. 前記2つの上側アームの一方は、前記2つの上側アームの他方が周囲で回転可能な前記軸線の何れとも非同軸である軸線周りに回転可能である、請求項111に記載の心臓安定化装置。
  114. 前記2つの上側アームの各々が周囲で回転する前記3つの軸線のうちの第1の軸線および第2の軸線が、前記シャフトの前記長手方向軸線に対して垂直に且つ前記長手方向軸線を通って延びており、前記3つの軸線のうちの第3の軸線が、前記シャフトの前記長手方向軸線に垂直だが前記長手方向軸線を通ることなく延びている、請求項112に記載の心臓安定化装置。
  115. 前記アーム組立体の各々に関して、前記下側アームが前記上側アームに対して、前記3つの軸線のうちの前記第1の軸線および前記第2の軸線に平行な第4の軸線周りに回転する、請求項114に記載の心臓安定化装置。
  116. 前記リストが前記下側アームに対して、前記第1の軸線、前記第2の軸線および前記第3の軸線の各々に垂直な第5の軸線周りに回転する、請求項114に記載の心臓安定化装置。
  117. 前記アーム組立体の各々が、前記下側アームを付勢してその個々の前記上側アームに対して回転させるばねを含む、請求項111に記載の心臓安定化装置。
  118. 前記アーム組立体の各々が、前記リストの各々を付勢してその個々の前記下側アームに対して回転させるばねを含む、請求項111に記載の心臓安定化装置。
  119. 前記アーム組立体を一緒に連結する相互係合スライドをさらに含む、請求項111に記載の心臓安定化装置。
  120. 前記相互係合スライドにまたは該相互係合スライドに隣接して、前記アーム組立体を互いに向けて付勢する弾性部材をさらに備える、請求項119に記載の心臓安定化装置。
  121. 前記足部の各々が縫合または導管ループの保持部を含む、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  122. 前記足部の各々が中間扇形状部分を含む、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  123. e)前記シャフトをポートに連結するための手段をさらに備える、請求項102に記載の心臓安定化装置。
  124. 前記連結手段は、前記ポートを通る長手方向軸線に対して前記シャフトが傾斜することを可能にするように構成される、請求項123に記載の心臓安定化装置。
  125. a)ハンドルが設けられた近位端部と、遠位端部とを有して長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)前記シャフトの前記遠位端部にある一対の安定化アーム組立体であって、前記安定化アームの各々が心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有する足部を備えている一対の安定化アーム組立体と、
    c)前記アーム組立体と前記足部とを選択した構成に移動させる制御装置と、
    d)前記アーム組立体と前記足部とを選択した構成にロックするロック部と、
    を備える心臓安定化装置。
  126. 前記足部の前記接触表面が前記選択した構成の各々において略互いに平行である、請求項125に記載の心臓安定化装置。
  127. 前記シャフトが、管状外側部材と、前記外側部材内で長手方向に移動可能な内側部材とを含み、前記外側部材が遠位閉鎖要素を含み、前記内側部材が、前記アーム組立体を連結させる遠位U字リンクを含み、
    前記ロック部が前記内側部材を前記外側部材に対して長手方向に移動させ、前記U字リンクが前記閉鎖要素内で圧縮されて、前記アーム組立体を不動化するようにする、請求項125に記載の心臓安定化装置。
  128. 前記内側部材が、その近位端部においてヨークに連結し、第1のカムが前記ヨークに設けられて、前記カムの動作によって前記ヨークを移動させ、前記内側部材を前記外側部材に対して移動させる、請求項127に記載の心臓安定化装置。
  129. 前記第1のカムが、前記ハンドル上に設けられたレバーに連結され、前記レバーの回転によって前記第1のカムを移動させる、請求項128に記載の心臓安定化装置。
  130. 前記制御装置が、前記ハンドルに対して移動可能な操作桿と、該操作桿から前記アーム組立体に延びるケーブルとを含む、請求項125に記載の心臓安定化装置。
  131. 前記操作桿が2つの垂直軸線周りに回転可能である、請求項130に記載の心臓安定化装置。
  132. 前記第1のカムは、前記操作桿を前記ハンドル内で長手方向に移動させるための第2カム手段に回転可能に結合されており、近位方向における前記操作桿の長手方向の移動が、前記アーム組立体を開放構成に維持して移動させるのに十分な張力を前記ケーブルに加える、請求項130に記載の心臓安定化装置。
  133. e)前記シャフトをポートに連結するための手段をさらに備える、請求項125に記載の心臓安定化装置。
  134. 前記連結手段が、前記ポートを通る長手方向軸線に対して前記シャフトを傾斜させることができるように構成される、請求項133に記載の心臓安定化装置。
  135. a)ハンドルを設けられた近位端部と、遠位端部とを有して長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)前記シャフトの前記遠位端部にある第1の安定化アームおよび第2の安定化アームであって、該第1の安定化アームおよび該第2の安定化アームを一緒に、前記アームの一部が接触する伸張構成に付勢する弾性付勢手段を含む第1の安定化アームおよび第2の安定化アームと、
    c)前記ハンドルに連結された制御要素と、
    d)前記第1の安定化アームから前記制御要素まで延びる第1のケーブル、および前記第2の安定化アームから前記制御要素まで延びる第2のケーブルであって、前記制御要素の動作により、前記第1のケーブルおよび前記第2のケーブルが緊張し、前記安定化アームが、前記伸張構成から、前記アームが離間配置される第2の構成に移動するようになっている第1のケーブルおよび第2のケーブルと、
    を備える心臓安定化装置。
  136. e)前記アーム組立体を前記第2の構成にロックするロック部をさらに備える、請求項135に記載の心臓安定化装置。
  137. 前記第1の安定化アームおよび前記第2の安定化アームが、前記シャフトの前記遠位端部に対して回転可能であり、
    前記制御要素が、前記第1のケーブルを前記第2のケーブルよりも緊張させるように構成され、
    前記制御要素が前記第1のケーブルを前記第2のケーブルよりも緊張させると、前記第1の安定化アームおよび前記第2の安定化アームが前記シャフトに対して回転するようになっている、請求項135に記載の心臓安定化装置。
  138. a)近位端部および遠位端部を有して長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)前記シャフトの前記遠位端部にある一対の安定化アーム組立体であって、前記安定化アームの各々が、第1の平面において前記シャフトの前記遠位端部に対して回転可能な上側アームと、前記第1の平面とは異なる第2の平面において前記上側アームに対して回転可能な下側アームとを備える一対の安定化アーム組立体と、
    を備える心臓安定化装置。
  139. c)前記第1の平面における前記上側アームの回転を操作する制御装置をさらに備える、請求項138に記載の心臓安定化装置。
  140. 前記制御装置が、前記長手方向軸線を有する平面から前記第1の平面を移動させる、請求項139に記載の心臓安定化装置。
  141. a)近位端部および遠位端部を有して長手方向軸線を規定するシャフトと、
    b)前記シャフトの前記遠位端部にある一対の安定化アーム組立体であって、前記安定化アームの各々が、心臓の表面に接触するように構成された接触表面を有する足部を備えている一対の安定化アーム組立体と、
    c)前記シャフトをポートに連結する手段と、
    を備える心臓安定化装置。
  142. 前記連結手段が、前記ポートを通る長手方向軸線に対して前記シャフトを傾斜させることができるように構成される、請求項141に記載の心臓安定化装置。
  143. 前記連結手段が、ソケットを規定するハウジングと、前記シャフトが中を通って延び且つ前記ソケット内で回転可能であるスリットボールコレットと、前記コレットを圧縮して、前記シャフトを前記コレット内に実質的にロックするロック要素とを含む、請求項142に記載の心臓安定化装置。
  144. 前記連結手段が、
    i)スロット付き管状部分と、
    ii)第1の直径を有する近位部分と、前記第1の直径より大きい第2の直径を有する相対的に遠位側に位置する遠位部分とを有するブシュと、
    iii)前記第2の直径を有する前記ブシュの前記遠位部分を前記スロット付き管状部分の下に移動させて、前記スロット付き管状部分の外径を増加させるように、前記ブシュを前記スロット付き管状部分に対して移動させるための手段と、
    をさらに含む、請求項142に記載の心臓安定化装置。
  145. 前記足部は、前記足部が前記長手方向軸線に略平行に延び且つ略互いに接触する第1の構成と、前記足部が前記長手方向軸線に略平行に延び且つ互いに対して変位する第2の構成とを有する、請求項142に記載の心臓安定化装置。
  146. 医療用器具のシャフトをポートの近位端部に連結するためのシャフトロックにおいて、
    a)上側部分および下側部分を有し、これらの間にソケットを規定し、前記下側部分がスロット付き管状部分を含むハウジングと、
    b)前記ソケット内で回転することができ、医療用器具のシャフトを収容するように構成された通路を規定する圧縮可能なコレットと、
    c)前記コレットを圧縮して、医療用器具のシャフトを前記コレット内に実質的にロックする締付要素と、
    d)第1の直径を有する近位部分と、前記第1の直径より大きい第2の直径を有する相対的に遠位側に位置する遠位部分とを有するブシュと、
    e)前記第2の直径を有する前記ブシュの前記部分を前記スロット付き管状部分の下に移動させて、前記スロット付き管状部分の外径を増加させるように、前記ブシュを前記スロット付き管状部分に対して移動させるための移動手段と、
    を含むシャフトロック。
  147. 前記スロットが、前記ブシュを通る軸線に平行に延びている、請求項146に記載のシャフトロック。
  148. 前記移動手段が螺旋状カムを含む、請求項146に記載のシャフトロック。
  149. a)器具が中を通って延びることが可能な管状部材と、
    b)安定化力を前記管状部材に付与するための減衰手段を含む近位ハウジングとを備え、
    前記器具が前記管状部材の中を通って延びており且つ前記管状部材に対して非軸線方向に移動させられたときに、前記管状部材の移動、ひいては前記器具の移動が、前記減衰手段により減衰される外科用器具のための安定化装置。
  150. 前記管状部材が前記ハウジングに対して長手方向に摺動可能である、請求項149に記載の安定化装置。
  151. 前記管状部材が、減衰手段が作用するプレートに連結される、請求項149に記載の安定化装置。
  152. 前記減衰手段が、前記プレートの第1の側に作用する第1の組のばねと、前記プレートの第2の側に作用する第2の組のばねとを含む、請求項151に記載の安定化装置。
  153. 前記プレートが円板状である、請求項151に記載の安定化装置。
  154. 前記減衰手段が、弾性材料から製造されたプレートを含み、前記プレートに管状部材が連結される、請求項151に記載の安定化装置。
  155. 前記減衰手段が、少なくとも1つの弾性バンド、ばね、支柱を含む、請求項149に記載の安定化装置。
  156. 前記減衰手段が、前記管状部材に加えられる安定化力の量を調節することを可能にする調節手段を含む、請求項149に記載の安定化装置。
  157. 前記ハウジングが、前記ハウジングを患者の体組織に直接連結するための連結手段を含む、請求項149に記載の安定化装置。
  158. 前記連結手段が少なくとも1つの縫合保持部を規定する、請求項157に記載の安定化装置。
  159. 前記連結手段が前記ハウジングの底面に接着剤を含む、請求項157に記載の安定化装置。
  160. 前記ハウジングが凸状の底面を有する、請求項149に記載の安定化装置。
  161. 前記管状部材が前記器具に接触するためのブシュ手段を備えており、
    前記器具が前記管状部材の中を通って延び且つ前記ブシュ手段に接触するとき、前記管状部材の軸線方向移動、ひいては前記器具の軸線方向移動が、前記ブシュ手段により減衰される、請求項149に記載の安定化装置。
  162. 前記管状部材が近位部分および遠位部分を含み、前記ブシュ手段が前記遠位部分に配置される、請求項161に記載の安定化装置。
  163. 前記ブシュ手段が、Oリング、グロメット、隔膜、スポンジ状材料、前記管状部材の収縮部分の何れかである、請求項161に記載の安定化装置。
  164. 前記管状部材は、弁が閉鎖位置にあるときに流体が前記管状部材を通過するのを実質的に防止する弁を含む、請求項149に記載の安定化装置。
  165. 患者の身体上で外科手術処置に使用される外科用器具のための安定化装置において、
    a)器具が中を通って延びることができ、第1の直径を規定する管状部材であって、近位端部と、遠位端部と、前記第1の直径より小さく且つ前記第1の直径と同軸の第2の直径を規定する構造とを備える管状部材と、
    b)前記管状部材を患者の身体に連結するための手段と、
    を備え、器具が前記管状部材の中を通って延び且つ前記管状部材に対して軸線方向に移動するときに、前記器具の移動が前記構造により行われるようになっている安定化装置。
  166. 前記構造がブシュである、請求項165に記載の安定化装置。
  167. 前記ブシュが、Oリング、グロメット、隔膜およびスポンジ状材料のうちの1つを含む、請求項166に記載の安定化装置。
  168. 前記構造が前記管状部材の収縮部分である、請求項165に記載の安定化装置。
  169. c)遠位端部を含むシャフトをさらに備え、
    該シャフトの少なくとも一部が前記管状部材を通って延び、該シャフトの前記遠位端部が前記管状部材の前記遠位端部から外に延びるようになっている、請求項165に記載の安定化装置。
  170. 前記シャフトの前記遠位端部が中ぐり先端である、請求項169に記載の安定化装置。
  171. 前記構造が所定レベルの摩擦を外科用器具に付与し、前記レベルが調節可能である、請求項165に記載の安定化装置。
  172. a)長尺の内視鏡外科用器具と、
    b)器具安定化装置と、
    を備え、該器具安定化装置が、前記器具が通って延びることができる第1の直径を有する管状部材を含み、該管状部材が、前記第1の直径より小さく且つ前記第1の直径と同軸の第2の直径を有する構造を備えており、
    前記器具が前記管状部材を通って延びるときに、前記器具および前記管状部材の前記構造がしまり嵌めで係合し、前記管状部材を通る前記器具の軸線方向移動がわずかに妨げられるようになっている器具安定化システム。
  173. 前記器具安定化装置が、前記管状部材を患者の身体に連結するための手段を含む、請求項172に記載の器具安定化システム。
  174. 前記器具安定化装置が、安定化力を前記管状部材に付与するための減衰手段を含み、
    器具が前記管状部材の中を通って延び且つ前記管状部材に対して非軸線方向に移動するときに、前記管状部材の運動、ひいては前記器具の運動が、前記減衰手段により減衰される、請求項172に記載の器具安定化システム。
  175. 前記減衰手段がハウジング内に設けられ、前記管状部材は、前記減衰手段が作用する前記ハウジング内のプレートに連結される、請求項174に記載の安定化装置。
  176. 前記減衰手段が、弾性バンド、ばねおよび支柱のうちの少なくとも1つを含む、請求項175に記載の安定化装置。
  177. 前記減衰手段がハウジング内の弾性材料を含み、前記管状部材が前記弾性材料に連結され、前記ハウジングが患者に連結されるように構成される、請求項174に記載の安定化装置。
  178. 前記減衰手段が、前記管状部材に加えられる安定化力の量を調節することを可能にする調節手段を含む、請求項174に記載の安定化装置。
  179. a)近位端部および遠位端部を有する管状部材と、
    b)前記管状部材に連結され、外科用器具の遠位部分に係合して、非軸線方向付勢力を前記遠位部分に加える器具安定化手段と、
    を備える長尺の外科用器具のための安定化装置。
  180. c)前記管状部材を角度をなす方向に向けるためのスイベル手段をさらに備える、請求項179に記載の器具安定化装置。
  181. 前記スイベル手段は、前記スイベル手段が着座する表面に対して約0°〜45°の角度をなす方向に前記管状部材を向けるように構成されている、請求項180に記載の器具安定化装置。
  182. 前記スイベル手段は上側楔要素および下側楔要素を含み、該上側楔要素および該下側楔要素の各々がそれぞれに中央開口部を有し、前記上側楔要素が前記下側楔要素に対して回転可能である、請求項181に記載の器具安定化装置。
  183. 前記上側楔要素および前記下側楔要素を互いに対してロックするロック手段をさらに備える、請求項181に記載の器具安定化装置。
  184. 自身を人体上に少なくとも部分的に連結するために真空を使用する外科用器具のための安定化装置において、
    a)流路を規定する下側表面を有すると共に、前記流路を真空源に連結するためのアダプタを有する近位ハウジング組立体と、
    b)前記ハウジング組立体内で角度をもって移動可能な要素と、
    c)前記要素の中を通って延びており、前記外科用器具が前記管状部材内で半径方向に安定化されるように外科用器具に接触するための接触手段を有した管状部材と、
    を備える安定化装置。
  185. 前記管状部材が第1の部分および第2の部分を含み、前記管状部材の前記第1の部分は、前記外科用器具が前記管状部材の中を通って自由に移動することを可能とさせるのに適した第1のサイズを有し、前記接触手段が前記管状部材の前記第2の部分を含み、前記第2の部分は、外科用器具に接触するのに適した相対的に小さい第2のサイズを有する、請求項184に記載の安定化装置。
  186. 前記相対的に小さい第2のサイズが、Oリング、および前記管状部材の長手方向軸線に略整列して前記管状部材に連結されるブシュのうちの少なくとも1つにより規定される、請求項185に記載の安定化装置。
  187. 前記管状部材が前記要素に対して長手方向に移動可能である、請求項184に記載の安定化装置。
  188. d)前記ハウジング組立体に対する前記要素の移動を減衰させるために前記ハウジング内に減衰手段をさらに備える、請求項184に記載の安定化装置。
  189. 前記減衰手段が、前記プレートの第1の側に作用する第1の組のばねと、前記プレートの第2の側に作用する第2の組のばねとを含む、請求項188に記載の安定化装置。
  190. 前記ハウジング組立体が少なくとも1つの縫合保持部を規定する、請求項184に記載の安定化装置。
  191. 前記管状部材は、弁が閉鎖位置にあるときに流体が前記管状部材を通過するのを実質的に防止する弁を含む、請求項184に記載の安定化装置。
  192. 前記要素が曲率半径を有し、前記ハウジング組立体が前記曲率半径を有するチャネルを含み、前記要素が前記チャネル内で移動可能となっている、請求項184に記載の安定化装置。
  193. 前記流路が2つの同心部分を含む、請求項184に記載の安定化装置。
  194. 前記流路が、連通する複数の円形部分を含む、請求項184に記載の安定化装置。
  195. 前記ハウジング組立体が、前記下側表面を有する下側プレートと、前記要素を備える上側部分とを含み、前記上側部分が前記下側プレートに対して枢動可能である、請求項184に記載の安定化装置。
  196. d)前記上側部分を前記下側プレートに対してロックするためのロック手段をさらに備える、請求項195に記載の安定化装置。
  197. a)近位ハウジングと、
    b)人体に結合するように構成された基部と、
    c)前記ハウジングが前記基部に対して移動可能に傾斜するように前記ハウジングを前記基部に連結する手段と、
    d)前記ハウジングを通って延びて、前記ハウジングに対して連結されている管状部材であって、前記管状部材の中に延びる外科用器具の遠位端部に接触するための手段を有する管状部材と、
    を備える人体に外科手術を行う際に使用される外科用器具のための安定化装置。
  198. 前記管状部材が前記ハウジングに対して長手方向に移動可能である、請求項197に記載の安定化装置。
  199. 前記管状部材は前記ハウジングに対して傾斜させることが可能である、請求項197に記載の安定化装置。
  200. 前記ハウジングを前記基部に連結するための前記手段がボールおよびソケットの接合である、請求項197に記載の安定化装置。
  201. e)前記ハウジングを前記基部に対してある配向位置にロックするためのロック手段をさらに含む、請求項197に記載の安定化装置。
  202. 前記基部は、流路を規定する下側表面と、前記基部を真空源に連結するための手段とを含み、前記基部が人体に上に配置され且つ真空源に連結されたときに、前記流路と人体との間に負圧が形成される、請求項197に記載の安定化装置。
  203. 前記基部は、前記基部を人体に縫合することを可能とさせるように複数の縫合保持部を含む、請求項197に記載の安定化装置。
  204. 前記管状部材が第1の部分および第2の部分を含み、前記管状部材の前記第1の部分は、前記外科用器具が前記管状部材の中を通って自由に移動することを可能とさせるのに適した第1のサイズを有し、前記接触手段は、外科用器具に接触するのに適した相対的に小さい第2のサイズを有した前記管状部材の第2の部分を含む、請求項197に記載の安定化装置。
  205. 前記相対的に小さい第2のサイズが、Oリング、および前記管状部材の長手方向軸線に実質的に整列して前記管状部材に連結されるブシュのうちの少なくとも1つにより規定される、請求項204に記載の安定化装置。
  206. a)近位ハウジングと、
    b)前記基部を人体に連結するための手段を含む基部と、
    c)前記ハウジングを前記基部に対して移動可能に傾斜させることができるように、前記基部に前記ハウジングを連結するための手段と、
    d)前記ハウジングを通って延び、前記ハウジングに対して角度方向に移動可能な管状部材と、
    e)前記ハウジングに対する前記管状部材の運動を減衰させるための手段と、
    を備える、人体に外科手術を行う際に使用される外科用器具のための安定化装置。
  207. 前記管状部材が前記ハウジングに対して長手方向に移動可能である、請求項206に記載の安定化装置。
  208. 前記基部に前記ハウジングを連結するための前記手段がボールおよびソケットの接合である請求項206に記載の安定化装置。
  209. e)前記ハウジングを前記基部に対して所定の配向位置にロックするためのロック手段をさらに含む、請求項206に記載の安定化装置。
  210. 前記基部が下側表面を含み、前記基部を人体に連結するための前記手段が、前記下側表面に設けられた流路と、前記流路を真空源に連通させるための手段とを備え、前記基部が人体上に配置され且つ真空源に連結されたときに、前記流路と人体との間に負圧が形成される、請求項206に記載の安定化装置。
  211. 前記基部を人体に連結するための前記手段が、前記基部を人体に縫合することを可能にする複数の縫合保持部を備える、請求項206に記載の安定化装置。
  212. a)キャップ部分および基部部分を含み、該キャップ部分および該基部部分が、所定の曲率半径を有するチャネルを規定するハウジングと、
    b)前記ハウジングを人体に連結するための手段と、
    c)所定の曲率半径を有する近位フランジを備え、該フランジが前記チャネル内に乗る管状部材と、
    d)外科用器具に接触して外科用器具を半径方向に安定化させるために、前記管状部材内に設けられたまたは前記管状部材に連結された手段と、
    を備える、人体に外科手術を行う際に使用される外科用器具のための安定化装置。
  213. 前記フランジが前記管状部材に対して全方向に所定の曲率半径を有する、請求項212に記載の安定化装置。
  214. 前記安定化装置が人体に連結されたときに、前記チャネルおよび前記フランジが有する曲率半径の中心点が人体内に位置する、請求項212に記載の安定化装置。
  215. a)シャフトと、
    b)前記シャフトの周囲に連結されたカラーと、長尺の外科用器具の遠位部分を把持するための少なくとも1つの把持手段と、前記長尺の外科用器具の遠位部分に減衰力を付与する弾性材料を含む連結手段と、
    を備える、遠位部分を有する長尺の外科用器具のための安定化装置。
  216. 前記シャフトが別の医療用器具のシャフトである、請求項215に記載の安定化装置。
  217. 前記連結手段が、前記カラーと、前記少なくとも1つの把持手段の各々との間につなぎ部を含む、請求項215に記載の安定化装置。
  218. 前記つなぎ部が前記弾性材料を含む、請求項217に記載の安定化装置。
  219. a)第1の上側表面と、第1の下側表面と、第1の中央開口部とを有する上側楔要素と、
    b)第2の上側表面と、第2の下側表面と、前記第1の中央開口部より大きい第2の中央開口部とを有する下側楔要素であって、前記上側楔要素と前記下側楔要素とが互いに対して回転可能となっている下側楔要素と、
    c)前記上側楔要素および前記下側楔要素を互いに対してロックするためのロック手段とを備え、
    第1の構成において、前記第1の上側表面が前記第2の下側表面に略平行であり、前記第1の下側表面が前記第2の上側表面に対して略平行であり、第2の構成において、前記第1の上側表面が前記第2の下側表面に対して斜めであり、前記第1の下側表面が前記第2の上側表面に対して略平行であるスイベル装置。
  220. 前記第2の構成において、前記第1の中央開口部の直径が前記第2の下側表面に対して約45°である、請求項219に記載のスイベル装置。
  221. d)前記上側楔要素および前記下側楔要素の一方にある円形の軌道と、
    e)前記上側楔要素および前記下側楔要素の他方に連結し、前記軌道内に乗る少なくとも1つの案内要素と、
    をさらに備える、請求項219に記載のスイベル装置。
  222. 前記円形軌道が、前記上側楔要素および前記下側楔要素の前記一方に連結された円板と、前記上側楔要素および前記下側楔要素の前記一方の周囲縁部とにより規定される、請求項221に記載のスイベル装置。
  223. 前記少なくとも1つの案内要素が、前記上側楔要素および前記下側楔要素内にある少なくとも1つのねじの一部分である、請求項221に記載のスイベル装置。
  224. 少なくとも1つのねじの前記一部分が3つのねじの頭部分である、請求項223に記載のスイベル装置。
  225. a)胸壁開創器組立体と、
    b)前記開創器に連結された器具安定化装置と、
    を備え、該器具安定化装置は、
    i)前記器具が中を通って延びることができる管状部材と、
    ii)前記管状部材に安定化力を付与するための減衰手段を含む近位ハウジングと、
    を備え、
    前記外科用器具が前記管状部材の中を通って延び且つ前記管状部材に対して非軸線方向に移動するときに、前記管状部材の移動、ひいては前記外科用器具の移動が、前記減衰手段により減衰される、外科用器具と共に使用するための開創器システム。
  226. 前記安定化装置が前記開創器組立体の取付組立体に連結される、請求項225に記載の開創器システム。
  227. 前記取付組立体は、前記器具安定化装置を前記開創器組立体に対して複数の自由度で移動させることができるように構成される、請求項226に記載の開創器システム。
  228. 患者に対して非開胸スルーポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス外科手術処置を実施するために使用され、内視鏡器具と共に使用されるシステムにおいて、
    a)心臓壁部に圧力を付与して、前記圧力が付与される位置における心臓の運動またはその位置に隣接する心臓の運動を効果的になくすように構成される心臓スタビライザと、
    b)内視鏡器具を収容するように構成され、内視鏡器具の遠位端部に付勢力を付与することにより、内視鏡器具の遠位端部における望ましくない運動を最小限にするように構成される器具スタビライザと、
    c)患者の胸壁内にある2つの隣接する肋骨間に挿入可能な少なくとも1つのポート装置であって、前記心臓スタビライザおよび前記器具スタビライザの少なくとも一方が、前記少なくとも1つのポート装置の中を通って延びることができるポート装置と、
    を備えるシステム。
  229. 前記ポート装置の少なくとも1つが第1のポート装置および第2のポート装置からなり、前記心臓スタビライザが前記第1のポート装置の中を通って延び、前記器具スタビライザが前記第2のポート装置の中を通って延びる、請求項228に記載のシステム。
  230. d)前記心臓スタビライザが前記ポート装置に対して長手方向に固定されるように、前記心臓スタビライザを前記ポート装置に連結する手段をさらに備える、請求項228に記載のシステム。
  231. d)前記器具スタビライザが前記ポート装置に対して長手方向にロックされるように、前記器具スタビライザを前記ポート装置に連結するための手段をさらに備える、請求項228に記載のシステム。
  232. 前記連結手段が、前記器具スタビライザを前記ポート装置に対して回転可能にロックする、請求項231に記載のシステム。
  233. 前記ポート装置が胸壁に確実に固定可能である、請求項228に記載のシステム。
  234. 前記ポート装置は、前記ポート装置を胸壁に対して角度をもつ方向に向けるための手段を含む、請求項228に記載のシステム。
  235. a)心臓壁部に圧力を付与して、前記圧力が付与された位置における心臓壁部の運動または前記位置に隣接する心臓壁部の運動を効果的に最小限にするように構成された心臓スタビライザと、
    b)患者の胸壁内にある2つの隣接する肋骨間に挿入可能なポート装置であって、前記心臓スタビライザが、前記少なくとも1つのポートの中を通って延びることができ、前記ポートに連結されるポート装置と、
    を備える、患者に非開胸スルーポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス外科手術手順を行う際に使用するシステム。
  236. 前記ポート装置が胸壁に確実に固定可能である、請求項235に記載のシステム。
  237. 前記ポート装置は、前記ポート装置を胸壁に対して角度をなす方向に向けるための手段を含む、請求項235に記載のシステム。
  238. 患者に非開胸スルーポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス外科手術手順を行う際に使用され、内視鏡器具と共に使用されるシステムにおいて、
    a)内視鏡器具を収容するように構成され、器具の遠位端部に付勢力を付与することにより、器具の遠位端部における望ましくない運動を最小限にするように構成される器具スタビライザと、
    b)患者の胸壁内にある2つの隣接する肋骨間に挿入可能なポート装置において、前記器具スタビライザが前記少なくとも1つのポートを通って延びることができ、前記ポートに連結されるポート装置と、
    を備えるシステム。
  239. 前記ポート装置が胸壁に確実に固定可能である、請求項238に記載のシステム。
  240. 前記ポート装置は、前記ポート装置を胸壁に対して角度をなす方向に向けるための手段を含む、請求項238に記載のシステム。
  241. 患者に非開胸スルーポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス外科手術手順を行う際に使用され、内視鏡器具と共に使用されるシステムにおいて、
    a)心臓壁部に対して圧力を付与して、前記圧力が付与された位置における心臓壁部の運動または前記位置に隣接する心臓壁部の運動を効果的になくすように構成された心臓スタビライザと、
    b)管状部材と、前記管状部材に安定化力を付与するための減衰手段とを含み、内視鏡器具が前記管状部材の中を通って延び且つ前記管状部材に対して非軸線方に移動するときに、前記管状部材の運動、ひいては前記器具の運動が、前記減衰手段により減衰されるようになっている器具スタビライザと、
    c)患者の胸壁内にある2つの隣接する肋骨間に挿入することが可能な少なくとも1つのポート装置であって、前記心臓スタビライザと前記器具スタビライザの少なくとも一方が、前記少なくとも1つのポート装置の中を通って延びることが可能なポート装置と、
    を備えるシステム。
  242. 患者に非開胸スルーポートオフポンプ拍動心臓冠動脈バイパス外科手術手順を行う際に使用され、内視鏡器具と共に使用されるシステムにおいて、
    a)心臓壁部に圧力を付与して、前記圧力が付与された位置における心臓の運動または前記位置に隣接する心臓の運動を効果的になくすように構成された心臓スタビライザと、
    b)管状部材と、前記管状部材に連結されて、内視鏡の遠位部分に係合し、前記遠位部分に付勢力を付与するための器具安定化手段とを含む器具スタビライザと、
    c)患者の胸壁内にある2つの隣接する肋骨間に挿入可能なポート装置であって、前記心臓スタビライザおよび前記器具スタビライザの少なくとも一方が、前記少なくとも1つのポート装置の中を通って延びることが可能なポート装置と、
    を備えるシステム。
  243. 前記ポート装置は、前記2つの隣接する肋骨の周囲を内側および外側に締め付けるように構成される、請求項242に記載のシステム。
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