JP2004510029A - 拡大したカラースペース特性を示す水性印刷に適したインキ - Google Patents
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Abstract
向上したクロマチックな性質を示す水性インキ中で利用する新規のマゼンタおよびシアン着色剤を提供する。特に、上記着色剤は、マゼンタまたはシアン呈色を与え、これらの呈色は、増加したカラースペース特性、高い水溶性、不純物との優れた適合性を示し、さらにフレキソ印刷手順に適した対費用効果をそれ相当に示す。フレキソ印刷プロセス中での上記着色剤を利用する方法も本発明の中に包含される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インキに属する利用に適した、改善した色の性質を示すある種の着色剤に関するものである。特に、このような着色剤はマゼンタまたはシアン呈色を与え、これらの呈色は、増加したカラースペース特性、高い水溶性、不純物との優れた適合性を示し、さらにフレキソ印刷手順に適した対費用効果をそれ相当に示す。フレキソ印刷プロセス中でのこのような着色剤を利用する方法も本発明の中に包含される。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷は、紙(例えば、新聞および紙広告に関するおよびそのための)、厚紙、およびプラスチックフィルム基材上での汎用性のある全般的な大規模印刷の方法として広く受け入れられている。このような手順は、型付ゴム、及び/又はその上にある像の付いたポリマーのプレートを具備するレリーフ型の印刷を利用する必要がある。このような手順は、塗布の容易性と有機溶剤の省略を保証するために、限定されないが、水性および低粘度といった非常に特殊な物理特性を示す特殊なインキを必要とする。このようなプロセスでの非常に大きな重要性に関して、利用される前記インキは目に見えるほどの摩擦色落ちを示してはならず、したがって所望の紙基材表面に接触させて塗布した後の乾燥時間が非常に短くなければならない。こういった要求を、低粘度、水性のインキで達成することはかなり難しい。このような従来のフレキソ印刷インキ着色剤の例としては、「印刷インキマニュアル(Fifth Edition, Edited by R.H. Leach, R.J. Pierce, Published by Blueprint of London, 1993)」の“印刷工程”と題した第2章、特にフレキソ印刷工程と題したセクション2.2(33−42頁)に、そして“フレキソ印刷インキ”と題した第9章(547−598頁)に記載があり、参照により本明細書に全体的に組み込まれる。
【0003】
上記した標準的フレキソ印刷インキの色は、ブラック、イエロー、シアン、およびマゼンタである。過去において、上記の標準色インキについては所望の物理特性が得られていたけれども、不都合なことに、所望の印刷基材のためのおよびその上での着色剤としてのインキの完全な利益を可能にするために利用できる対応する色の性質が欠けていた。例えば、従来利用されてきたシアンおよびマゼンタのフレキソ印刷インキで得られるカラースペースはかなり限られていた。サンプルのインキおよび化合物及び/又は組成物の着色適性は、厳密には以下の式で個々の成分を測定することによって数学的に定義される。
【0004】
E*=((L*)2 + (a*)2 + (b*)2)1/2
ここで、E*は印刷サンプルの全体としての色の測定値を表す。L*、a*、およびb*は、色座標である。ここで、L*は、前記印刷サンプルの明るさおよび暗さの測定である。a*は、前記印刷サンプルの赤色または緑色の測定である。そして、b*は、前記印刷サンプルの黄色または青色の測定である。この試験手順のさらなる考察と説明のためには、Billmeyer, F.W., et al., Principles of Color Technology, 2nd Edition, pp. 62−64 and 101−04を参照のこと。これは参照により本明細書に全体的に組み込まれる。マゼンタおよびシアンといった色を印刷するプロセスに関して、所望の色の特性は、他のプロセスのシェード(shades)の含有を最小化する。着色剤のこのような混合物の最もよい例は、前記個々のプロセスのシェードが前記他のプロセスのシェードをまったく含まない場合であろう。しかしながら、従来の実用性のある色は、純粋なシェードの範囲の外側に吸光特性を示すのが通常である。それにもかかわらず、特定の純粋な吸光測定値をもつ着色剤はより良いプロセスのシェードを与えるために必要であるということは、着色剤産業界で知られている。例えば、マゼンタ色では、かなり薄い黄色および緑色を持つ、より濃い赤色および青色が望ましい。シアンでは、内容と程度においてかなり薄い他の色(赤色および黄色)を持つ、より濃い青色および緑色が望ましい。これらの測定値は着色剤の有効性を、主に美的な目的のために、最終的に決定する。さらに、これらの測定値に関して非常に重要なことは、目的とする着色剤が固有の色自体を決定するために、特定のλmax値を示すことである。マゼンタでは、このような値の範囲は、525から545nmの間にある。しかしながら、このような色に適した最終的な値は、およそ534nmである(当然ながら、このような色における測定したa*およびb*は、同様にして吸光特性を決定する。従って、このような測定値におけるある対応するレベルを達成することは、このような特定のマゼンタ、または以下に示すシアン着色剤を得るのに役立つ)。現在まで、マゼンタ着色剤に適したこのような特定のλmaxは達成されず、特に水性のフレキソ印刷インキの範囲で利用するものではなおさらである。最も性能のよい着色剤は、印刷基材(例えば、セルロース系の紙)上で接触および保持するのに必要な密度(およそ0.96)で、以下に示すようなCIELAB値を示すローダミン顔料である。L*=52.25、a*=51.60、およびb*=−4.48。これらの測定値はある着色プロセスでは受け入れられるけれども、この場合でも、水性フレキソ印刷用のマゼンタ着色剤は、有効なシェードおよび色相を与えるために、さらによりよい吸光特性を必要とする(色相誤差はこのような顔料としては比較的高く、およそ44.9、そして濁りも同様に比較的高く、およそ16.8である)。従って、有効かつ美的に満足のいく印刷呈色に必要とする所望のマゼンタ水性フレキソ印刷着色剤を与えるには、未だ改善が必要である。さらに、このような特定着色剤の達成は、優れた明るい色を与え、目的とする印刷基材上で異なる色相およびシェードを与えるために、他の着色剤との有効な混合物を与える。
【0005】
同じ必要性が、およそ629nmのλmaxを示すシアン着色剤に適した最終目的についても当てはまる(しかしながら、この場合も、このような着色剤に適したa*およびb*値が所望の吸光特性を実際に決定する)。事実上、上記で考察したような理論的な着色剤は、低い色相誤差、および、同様に低い濁り値を示さなければならない。このような着色剤では、得られた着色剤が、特に異なる着色剤の組合せにおける色の構成成分として、非常に多用途であることがわかる程度まで、実効的なカラースペースが拡大される。
【0006】
さらに、着色剤のブレンドは、プリント表面に塗布される実際の組成物の範囲内に関して、または、このような表面上でのオーバープリントとして、あるa*およびb*の値を示す。この値はユニークであり、呈色、明るさ、および全般的な経験的なアピアランスによってこのようなブレンドの有効性を決定する。従って、マゼンタおよびシアン構成成分による着色剤のブレンド(したがって、異なる色相シェード、例えば、バイオレット、レッド、ブルー、およびこれらから派生する他のシェードを与えることができる)は、所望のレベルの美的質を与える十分な及び/又は適切なCIELAB値(さらにa*およびb*測定値)を示すべきである。現在まで、このような必要なa*およびb*値を示す有効なマゼンタおよびシアン着色剤がないことが、このような必要なブレンドも妨げている。
【0007】
図1の図表(ある従来の、ならびに、本発明のシアンおよびマゼンタ着色剤についてのそれぞれのカラースペース測定値)は、いかに従来の着色剤がそれらの利用可能な色の性質において制限されているのかを示す。この図で示されたカラースペースの範囲は、特に結果として生じる高い色相誤差および濁りの特性のために、このような従来の着色剤の制限を示す。このような特性は、フレキソ印刷に関して、特に、他の色と混合して、所望の印刷基材のためのおよびその上の異なる色相およびシェードの完全な補完を提供する必要があるときに問題がある。色相誤差が高いと、前記シアン及び/又はマゼンタ成分を必要とする所望の色(例えば、バイオレット、レッド、ブルー、グリーンなど)を生み出すのが困難になる。濁りはシェードおよびアピアランスに影響を与え、そして仮にこのような特性が高すぎる場合、鈍さ(dullness)、およびこれに類するものが多くなるであろうし、特にこのような着色剤が他の着色剤との組合せにおいて利用されているときはなおさらである(実際上、濁りは色の組合せの範囲内で黒色の構成成分を付加することに効果が似ている)。結果として、また、このような色の特性との関連において、このような低いそれぞれのクロマチックな特性の達成は、同様にして着色剤に増加したカラースペースの性質を与える。一般的に、フレキソ印刷の基準は、このような着色剤のための目標とする測定値として、58から63までの範囲をもつマゼンタ色相誤差、および13から17までの範囲をもつ平均15の濁り、並びに、およそ0.97のインキ密度測定値を示している。シアン着色剤においては、このような測定値は33度の色相誤差(好ましくは31から35までの範囲)、13から17の範囲をもつ15の濁り、およびおよそ0.95のインキ密度を目標としている。すなわち、今日入手できる最もよい着色剤はこのような高い測定値を示している。しかしながら、少なくとも同じ一般的な密度特性を保持しながら、このような色相誤差および濁りの性質をより低くする必要があることが分かっている。色相誤差および濁りの測定値におけるこのような減少で、図1に示された“三角形”の範囲内のエリアが拡大し、今日典型的に利用されているものと比較して一層多様性をもつ着色剤を与える。従って、マゼンタおよびシアンの水性着色剤、特にフレキソ印刷に適するものを提供する必要が大いにあり、このことより以前には達成できなかったような所望の低い濁りおよび低い色相誤差の特性を示す。繰り返すが、現在まで関連する先行技術から教示され容易に示唆される、及び/又は、印刷産業界で利用されているこのような特別のタイプの水性着色剤はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の大変望ましい低い濁りと色相誤差の特性を示す、少なくとも1つのマゼンタまたはシアン着色剤(染料、色素、顔料、およびこれに類するものを含む)を具備する改善した水性のインキ組成物を与えることである。本発明の他の目的は、今日において利用されている標準的な水性のマゼンタまたはシアン着色剤と比較して、少なくとも2°の平均色相誤差の減少を示すマゼンタまたはシアン着色剤を提供することである。本発明のさらに他の目的は、他の標準的な水性の着色剤と混合したとき、フレキソ印刷プロセスで利用する明るく有効な生成着色剤を与える、水性のマゼンタまたはシアン着色剤を与えることである。従来の(従って比較の)着色剤およびそのインキ、並びに本発明の着色剤およびそのインキの全てのクロマチックな性質は、このような組成物の実際の印刷サンプルに基づいていることに注目することが重要である。印刷後にのみ、カラースペース、濁り、色相誤差、等々のこのような評価を解析および測定することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、マゼンタ着色剤(例えば、およそ543nmのラムダ最大値のクロマチックな性質を示す)に関するものであって、この着色剤が水性のインキの中に導入され、およそ0.95からおよそ1.05までの密度で紙に塗布されたとき、前記印刷は、少なくとも52のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値、又は、少なくとも45のa*、および多くとも−4.6のb*というCIELAB値を示す(それぞれがおよそ54以上のL*値、多くとも40、好ましくは多くとも35、より好ましくは多くともおよそ30、最も好ましくは多くともおよそ25の色相誤差、および、多くとも15、好ましくは多くともおよそ14、より好ましくは多くとも13.75、最も好ましくは多くともおよそ13.5の濁り測定値を有している)。好ましくは、このようなマゼンタ着色剤は、少なくとも52のa*、および多くとも−4.6のb*を示し、特に好ましい値としては、少なくとも52.2のa*、および多くとも−19.8のb*を示す。同一の密度およびおよそ61.02のLでのリソールルビン比較インキでは、印刷は、45.31のa*、5.98のb*、63.0の色相誤差、および20.0の濁りを有し、そして、先行技術の範囲内で公知の最も近いマゼンタ着色剤である、上記で説明したローダミン顔料は、本発明の着色剤によって達成されるこれらの要求を満たすことができない。従って本発明はまた、本発明のマゼンタ着色剤の拡大したカラースペースと、このような比較の標準的リソールルビンおよびローダミン顔料(最も近い公知例)のカラースペースとの間のシェードにおける改善に関する。
【0010】
本発明はまた、シアン着色剤(例えば、およそ629nmのラムダ最大値のクロマチックな性質を示す)に関するものであって、この着色剤が水性のインキの中に導入され、およそ0.95からおよそ1.05までの密度で紙に塗布されたとき、印刷は、多くとも−26のa*、および多くとも−27のb*というCIELAB値、又は、多くとも−27のa*、および多くとも−25のb*というCIELAB値を示す(それぞれがおよそ54以上のL*値、多くとも30、好ましくは多くとも28、より好ましくは多くともおよそ26、最も好ましくは多くともおよそ24の色相誤差、および、多くとも15、好ましくは多くともおよそ14.5、より好ましくは多くとも14、最も好ましくは多くともおよそ13.75の濁り測定値を有している)。好ましくは、このようなシアン着色剤は、多くとも−28.27のa*、および少なくとも−22.12のb*を示す。同一の密度およびおよそ55.52のLでの銅フタロシアニン比較インキ(最も近い公知の比較例)では、印刷はおよそ−24.53のa*、およそ−27.15のb*、32.5の色相誤差および15.0の濁りを有する。本発明はそれゆえに、本発明のシアン着色剤の拡大したカラースペースと、上述の銅フタロシアニン顔料のような標準的着色剤のカラースペースとの間のシェードにおける改善にも関する。さらに、本発明は、単独の着色剤として、または他の公知のまたは本発明の着色剤、顔料、色素、染料などとともに、上述の本発明の着色剤を含む水性インキに関する。さらに、本発明は着色剤のブレンドに関するものであって、0.95から1.05までの間の密度で基材上に印刷されたとき、少なくとも47のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値、又は、少なくとも45のa*、および多くとも−0.5のb*というCIELAB値を示す(マゼンタ含有ブレンド)。一方、シアン含有ブレンドでは、本発明は、着色剤のブレンドに関するものであって、0.95から1.05までの間の密度で基板上に印刷されたとき、多くとも−25のa*、および多くとも−24のb*というCIELAB値を示す。また、本発明は、あらゆる上述の着色剤及び/又はインキを利用することを含むフレキソ印刷の方法と、前記所望の着色剤が塗布される部分において上で述べたようなCIELAB値を示すカラー印刷基材に関する。
【0011】
上で述べたような(したがって上述のブレンドの成分としての)着色剤は、少なくともポリマーの着色剤、少なくとも1つの染料、少なくとも1つの色素、少なくとも1つの顔料、およびあらゆるこれらの混合物からなる群より選択されるあらゆる化合物を含む。特に、本発明の着色剤は、同一タイプの最もよく知られた従来の着色剤のカラースペースに対して増加したカラースペース特性を示す、少なくとも1つの着色剤を含まなければならない。好ましくは、但し必ずしもという訳ではないが、このような着色剤はシアンまたはマゼンタ型のものである。本発明の着色剤における発色基としての適切な選択の単なる例として(非限定的な例として)、マゼンタ着色剤には、色素およびポリマー着色剤上のローダミンなど、並びにシアンには、アシッドブルー9、青色ポリマー着色剤(例えば、Milliken&Company等から入手可能)が挙げられる。上で述べたように、このような着色剤と他の成分のブレンドをオーバープリントすることは、上記オーバープリントの少なくとも1つの成分が、本明細書において定義され、且つ説明された本発明の着色剤である限りは、本発明の範囲内である。
【0012】
典型的には、このような着色剤は、一般的には水性組成物のみで存在しないし、及び/又は、利用されず、水溶性特性を与えるために、樹脂(例えば、Joncryl(登録商標)60, S.C Johnson & Sonで製造)と組合せる。さらに、立体障害をもつ付加物(例えば、1つの例として、ジメチルエタノールアミン等)のポリマー着色剤および染料への付加は、発色団自体に保護を与えるので、最終のインキ組成物中にある塩基等との反応は前記カラーベースの組成物中では容易に起こらないことがわかっている。結果として、本発明の着色剤は、このような塩基の攻撃に敏感ではなく、従って上記で説明したような所望のクロマチックな性質を示すことが解っている。さらに本発明の着色剤上のこのような立体障害をもつ付加物(例えば、ジ−C1−C10−アルキル−C2−C4−アルカノールアミン)は、溶解性に影響を与えないので、樹脂と反応した着色剤の水溶性はその所望のレベルに保持される。着色剤の粘度もまた、水溶液中にあるとき、このような付加物の存在に影響されない。与えられた前記色は、上記に示したように、優れており、特に上述の色相誤差、濁り、および最終的にはカラースペース特性に関して優れている。さらに、このようなヒンダードアミン付加物の存在は、水性インキ組成物中にあるあらゆる不純物に対してより強い抵抗性を与える。例えば、上記に示したように、あらゆる塩基性の化合物または溶剤は、前記付加物が存在しているとき、前記着色剤に有害な影響を与えない。他の不純物、例えば、殺生物剤、泡制止剤、およびこれに類するものも、同一の着色剤に容易には反応せず、あまり影響を与えない。不純物に対するこのような抵抗性は、上記に説明した従来の着色剤と比較して、所望のクロマチックな性質を実際に与えるように見える。全てのこれらの特性の結果として、本発明の着色剤は、様々な異なるインキ組成物中で利用されるとき、並びに、特に、他の着色剤組成物と混合して異なるシェードおよびカラーをユーザーに提供するとき、非常に安定である。最後に、このような本発明の着色剤によって与えられる密度は、フレキソ印刷プロセスでの利用を目的としたものとおおよそ同じである。
【0013】
特に、オプションの添加剤として望まれるものは、上記に説明したように、最終のインキ組成物の粘度を調節しフィルム強度を増加させるために存在している水溶液またはエマルジョンの樹脂である。このような樹脂は、これに限るものではないが、アクリル、アクリルラテックス、タンパク質およびウレタンを含む。低い水溶解度のために制限して使用されるが、この組成物に適した樹脂として利用可能なものは、カルボキシレート化されたアクリル、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリビニルピロリドンである。このような樹脂は本来はアクリルが好ましく、全インキ組成物の0%からおよそ40%までを構成する。特に好ましいアクリル樹脂は、アクリル溶液樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)60、Morton International,Inc.によって製造されたMorcryl(登録商標)132および150}、アクリルエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)537、540、1954、SCX−2153、およびSCX−2155}、スチレン化アクリルエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)89および130、Morton International,Inc.によって製造されたLucidene(登録商標)602、およびB.F.Goodrichによって製造されたZinpol(登録商標)460}、アクリルコロイドエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)142およびSCX−646}、アクリルコポリマーエマルジョン樹脂{例えば、ICI Resinsによって製造されたNeoCryl(登録商標)XA−590およびB−817}、およびポリエステルスチレンアクリル樹脂{例えば、Morton International,Inc.によって製造されたLucidene(登録商標)1500}である。最も好ましいアクリル樹脂は、Joncryl(登録商標)130{S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたスチレン化アクリルエマルジョン}であり、水堅牢度を増加させる。これらの樹脂は、水溶解性を増加させるためにアンモニアで中和させるのが一般的である。また、本発明の組成物の可能性のある樹脂成分に関しては、低い粘度をもち、印刷基材に最も効果的な色の深度を与えるものがある。好ましくは、前記樹脂は、#2シェルカップを使用して試験したときに、およそ10秒からおよそ26秒までの範囲の、そして最も好ましくはおよそ22秒の粘度(比較として、水自体はこの試験の下でおよそ8.9秒の粘度を示す)をもつインキ組成物を与えるために十分な量で存在する。この量は一般的に全インキ組成物のおよそ5wt%からおよそ40wt%までを構成する。また本発明の組成物に非常に重要なことは、インキ組成物を処方する前に、軟化または脱イオン化した水を利用して濃い液体着色剤を希釈することである。硬質のまたは水道の水はカルシウムもしくは他の金属イオンを含むので、これらが上述の樹脂と複合して組成物の全体としての粘度を実際上増加させてしまう。
【0014】
従って、本発明の着色剤は、水性インキ中でこのような着色剤単独の利用を可能にするとともに、インキ組成物中で混合されたこのような高いカラースペースをもつ着色剤の組合せを利用することを可能にする。さらに、そしてより重要なことは、このような高いカラースペースをもつ本発明のマゼンタおよびシアン着色剤を、他のタイプの低いカラースペース着色剤(顔料など)と混合して、所望の色相およびシェードを持つより明るい呈色を与えることを実現したことである。
【0015】
【発明の実施の形態】
好ましい本発明の着色剤をつくる好ましい非限定的な方法を以下に示す。
【0016】
例1(本発明のマゼンタ色素)
インキ組成物を、およそ20.8の水と、およそ0.9部のジメチルエタノールアミン(DMEA)と反応させたおよそ4.1部のローダミンB色素(Aldrich[CAS81−88−9]から入手可能、およそ80%の色素含量)からなる着色剤との混合によって生成した。得られたスラリーを、前記色素が前記水溶液に溶解しておよそ8.45のpHをもつ暗赤色の透明な液体を与えるまで混合した。
【0017】
およそ4.9部の得られた透明な赤色液体に、5.3部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂、2.4部の水、および1.5部のDMEAを添加して、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。ハンドプルーファー(hand proofer)を使って、赤いインキを新聞基材上に書き付けて、0.98の密度を得た(印刷プラス紙)。また、本発明の着色剤のλmaxは、およそ534nmと測定された。
【0018】
例2(本発明のマゼンタポリマー着色剤)
インキ組成物を、およそ37.8の水と、48.7部のポリマー着色剤(Milliken&Companyから入手可能なLiquiTone(登録商標)マゼンタ418)、12.2部のJoncry(登録商標)130アクリルエマルジョン、および1.3部の(DMEA)との混合により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。その後にハンドプルーファーを使って、得られたポリマー着色剤インキを新聞基材上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0019】
例3(比較例)
インキ組成物を、50.0部のAcroverse(登録商標)32R80Dリソールルビン顔料(Penn Colorから入手可能)、15.5部の水、および34.5のJoncryl(登録商標)60アクリルエマルジョンの分散により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色顔料インキを新聞上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0020】
例4(色素と顔料の本発明の組合せ)
インキを、5.8部の例1のインキ、および6.1部の比較例3のインキの混合により生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色インキ混合物を新聞上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0021】
例5(ポリマー着色剤と顔料の本発明の組合せ)
インキを、32.8部の水、24.3部のマゼンタ418ポリマー着色剤、21.1部のリソールルビン顔料分散液(例えば上記した例3のもの)、21.2部のJoncryl(登録商標)130アクリルエマルジョン、および0.6部の(DMEA)の混合により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。その後にハンドプルーファーを使って、得られた着色剤のインキを新聞基材上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0022】
例6(青色顔料をもつ本発明のシアン色素)
インキを、17.8部の下記の例9のアシッドブルー9(本発明の)インキ、および82.2部の例8において下記に示した銅フタロシアニンインキを混合して生成した。ハンドプルーファーを使って、前記青色の色素と顔料のインキ混合物を新聞用紙上に書き付けて、0.99の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0023】
例7(青色顔料をもつ本発明のシアンポリマー着色剤)
インキを、36.1部の水、11.2部のブルー892(ミリケンのポリマー着色剤、本発明のポリマー着色剤のみについては下記の例10を参照)、および31.6部のJoncryl(登録商標)60アクリルエマルジョン樹脂を一緒に混合して生成し、#2シェルを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使ってポリマー着色剤インキを新聞用紙上に書き付けて、1.0の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0024】
例8(比較例の単独の青色顔料)
比較例のインキを、30.2部のAcroverse(登録商標)32S34D銅フタロシアニン顔料分散液(Penn Color Inc,Doylestown,PAで製造)、30.6部の水、39.2部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂を分散することにより生成し、#2シェルカップを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、前記青色顔料インキを新聞用紙上に書き付けて、1.0の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0025】
例9(本発明のシアン色素)
インキを、83.15部の水、14.65部のアシッドブルー9着色剤(Aldrich[CAS 2650−18−2])、および2.20部のジメチルエタノールアミン(DMEA)を一緒に混合することにより生成した。スラリーを、色素が溶解するまで混合し、8.5のpHをもつ暗青色の透明な液体を得た。
【0026】
67.5部の上記のアシッドブルー9溶液に22.4部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂、および10.1部の水を加えて、#2シェルカップを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、青色インキを新聞用紙上に書き付けて、0.99の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0027】
例10(本発明のシアンポリマー着色剤)
インキを、48.8部の水、37.4部のブルー892(Millikenのポリマー着色剤)、および13.8部のJoncryl130アクリルエマルジョン樹脂を一緒に混合することにより生成し、#2シェルを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、前記ポリマー着色剤インキを新聞用紙上に書き付けて、0.99密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0028】
例11(ローダミン顔料およびリソールルビン顔料の比較例のブレンド)
インキを、同量の例3のインキとローダミン顔料の混合により生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色インキ混合物を新聞上に書き付けて、0.97の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0029】
得られた組成物の分析
全てのインキサンプルを、以下に示す式の個々の成分を測定してそれらの着色性を試験した。
【0030】
E*=((L*)2+(a*)2+(b*)2)1/2
この場合も、E*は、印刷サンプルの全体のカラー測定値を示す。L*、a*、およびb*は色座標である。ここで、L*は印刷サンプルの明るさおよび暗さの測定である。a*は、印刷サンプルの赤色または緑色の測定である。そして、b*は、印刷サンプルの黄色または青色の測定である。このような測定値は、X−Rite Model938分光濃度計を使って印刷表面上の印刷着色剤からとった。例1−10の結果を以下の表に示す。
【0031】
【表1】
すなわち、このような着色剤を含む本発明の着色剤および組成物は、水性インキで利用される従来の顔料よりも非常に優れた色相誤差および濁り測定値を示す。結果として、このような本発明の着色剤等は、フレキソ印刷方法で明るく有効な着色剤を提供するのに、特に、他の本発明ではない着色剤と組合せて特徴的な所望の色相およびシェードを提供するのに非常に優れている。さらに、このような本発明の着色剤のa*およびb*値は、2つの比較例の顔料と比較して必要なおよび所望のカラースペースにおける増加を示す。
【0032】
その後、例1、4、6、および9の着色剤およびブレンドを、新聞用紙をシュミュレートする紙基材にフレキソ印刷で塗布した。前記呈色は優れており、かつ明るかった。
【0033】
図の詳細な説明
図1の図表は、現在利用されている標準的な着色剤(例えば、顔料)の限られたカラースペース特性を、水性インキプロセスに適したより有効で明るい着色剤を提供するために決定された着色剤と比較して示している。例1、9、および10の着色剤の特定のカラー特性のこのような増加は、少なくとも、限られた特性をもつ従来の着色剤に対して、上記特性を所望の方向(すなわち、例えば、シアンについてはより青色、マゼンタについてはより赤色)に移動させることを示している。従って、本発明の着色剤は、特定基材上に印刷したとき、水性フレキソ印刷方法に現在広く利用されている先行技術の顔料のカラースペースと比較して、より高い所望の向上したカラースペース、色相誤差、濁り等々といった性質を与える。
【0034】
もちろん、本発明の多くの代替的な実施形態および変更形態があり、これらは本出願の精神および範囲に包含されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、着色剤を新聞用紙表面上に書き付けたときの、ある着色剤のカラースペース特性をグラフィック形式で示したものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インキに属する利用に適した、改善した色の性質を示すある種の着色剤に関するものである。特に、このような着色剤はマゼンタまたはシアン呈色を与え、これらの呈色は、増加したカラースペース特性、高い水溶性、不純物との優れた適合性を示し、さらにフレキソ印刷手順に適した対費用効果をそれ相当に示す。フレキソ印刷プロセス中でのこのような着色剤を利用する方法も本発明の中に包含される。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷は、紙(例えば、新聞および紙広告に関するおよびそのための)、厚紙、およびプラスチックフィルム基材上での汎用性のある全般的な大規模印刷の方法として広く受け入れられている。このような手順は、型付ゴム、及び/又はその上にある像の付いたポリマーのプレートを具備するレリーフ型の印刷を利用する必要がある。このような手順は、塗布の容易性と有機溶剤の省略を保証するために、限定されないが、水性および低粘度といった非常に特殊な物理特性を示す特殊なインキを必要とする。このようなプロセスでの非常に大きな重要性に関して、利用される前記インキは目に見えるほどの摩擦色落ちを示してはならず、したがって所望の紙基材表面に接触させて塗布した後の乾燥時間が非常に短くなければならない。こういった要求を、低粘度、水性のインキで達成することはかなり難しい。このような従来のフレキソ印刷インキ着色剤の例としては、「印刷インキマニュアル(Fifth Edition, Edited by R.H. Leach, R.J. Pierce, Published by Blueprint of London, 1993)」の“印刷工程”と題した第2章、特にフレキソ印刷工程と題したセクション2.2(33−42頁)に、そして“フレキソ印刷インキ”と題した第9章(547−598頁)に記載があり、参照により本明細書に全体的に組み込まれる。
【0003】
上記した標準的フレキソ印刷インキの色は、ブラック、イエロー、シアン、およびマゼンタである。過去において、上記の標準色インキについては所望の物理特性が得られていたけれども、不都合なことに、所望の印刷基材のためのおよびその上での着色剤としてのインキの完全な利益を可能にするために利用できる対応する色の性質が欠けていた。例えば、従来利用されてきたシアンおよびマゼンタのフレキソ印刷インキで得られるカラースペースはかなり限られていた。サンプルのインキおよび化合物及び/又は組成物の着色適性は、厳密には以下の式で個々の成分を測定することによって数学的に定義される。
【0004】
E*=((L*)2 + (a*)2 + (b*)2)1/2
ここで、E*は印刷サンプルの全体としての色の測定値を表す。L*、a*、およびb*は、色座標である。ここで、L*は、前記印刷サンプルの明るさおよび暗さの測定である。a*は、前記印刷サンプルの赤色または緑色の測定である。そして、b*は、前記印刷サンプルの黄色または青色の測定である。この試験手順のさらなる考察と説明のためには、Billmeyer, F.W., et al., Principles of Color Technology, 2nd Edition, pp. 62−64 and 101−04を参照のこと。これは参照により本明細書に全体的に組み込まれる。マゼンタおよびシアンといった色を印刷するプロセスに関して、所望の色の特性は、他のプロセスのシェード(shades)の含有を最小化する。着色剤のこのような混合物の最もよい例は、前記個々のプロセスのシェードが前記他のプロセスのシェードをまったく含まない場合であろう。しかしながら、従来の実用性のある色は、純粋なシェードの範囲の外側に吸光特性を示すのが通常である。それにもかかわらず、特定の純粋な吸光測定値をもつ着色剤はより良いプロセスのシェードを与えるために必要であるということは、着色剤産業界で知られている。例えば、マゼンタ色では、かなり薄い黄色および緑色を持つ、より濃い赤色および青色が望ましい。シアンでは、内容と程度においてかなり薄い他の色(赤色および黄色)を持つ、より濃い青色および緑色が望ましい。これらの測定値は着色剤の有効性を、主に美的な目的のために、最終的に決定する。さらに、これらの測定値に関して非常に重要なことは、目的とする着色剤が固有の色自体を決定するために、特定のλmax値を示すことである。マゼンタでは、このような値の範囲は、525から545nmの間にある。しかしながら、このような色に適した最終的な値は、およそ534nmである(当然ながら、このような色における測定したa*およびb*は、同様にして吸光特性を決定する。従って、このような測定値におけるある対応するレベルを達成することは、このような特定のマゼンタ、または以下に示すシアン着色剤を得るのに役立つ)。現在まで、マゼンタ着色剤に適したこのような特定のλmaxは達成されず、特に水性のフレキソ印刷インキの範囲で利用するものではなおさらである。最も性能のよい着色剤は、印刷基材(例えば、セルロース系の紙)上で接触および保持するのに必要な密度(およそ0.96)で、以下に示すようなCIELAB値を示すローダミン顔料である。L*=52.25、a*=51.60、およびb*=−4.48。これらの測定値はある着色プロセスでは受け入れられるけれども、この場合でも、水性フレキソ印刷用のマゼンタ着色剤は、有効なシェードおよび色相を与えるために、さらによりよい吸光特性を必要とする(色相誤差はこのような顔料としては比較的高く、およそ44.9、そして濁りも同様に比較的高く、およそ16.8である)。従って、有効かつ美的に満足のいく印刷呈色に必要とする所望のマゼンタ水性フレキソ印刷着色剤を与えるには、未だ改善が必要である。さらに、このような特定着色剤の達成は、優れた明るい色を与え、目的とする印刷基材上で異なる色相およびシェードを与えるために、他の着色剤との有効な混合物を与える。
【0005】
同じ必要性が、およそ629nmのλmaxを示すシアン着色剤に適した最終目的についても当てはまる(しかしながら、この場合も、このような着色剤に適したa*およびb*値が所望の吸光特性を実際に決定する)。事実上、上記で考察したような理論的な着色剤は、低い色相誤差、および、同様に低い濁り値を示さなければならない。このような着色剤では、得られた着色剤が、特に異なる着色剤の組合せにおける色の構成成分として、非常に多用途であることがわかる程度まで、実効的なカラースペースが拡大される。
【0006】
さらに、着色剤のブレンドは、プリント表面に塗布される実際の組成物の範囲内に関して、または、このような表面上でのオーバープリントとして、あるa*およびb*の値を示す。この値はユニークであり、呈色、明るさ、および全般的な経験的なアピアランスによってこのようなブレンドの有効性を決定する。従って、マゼンタおよびシアン構成成分による着色剤のブレンド(したがって、異なる色相シェード、例えば、バイオレット、レッド、ブルー、およびこれらから派生する他のシェードを与えることができる)は、所望のレベルの美的質を与える十分な及び/又は適切なCIELAB値(さらにa*およびb*測定値)を示すべきである。現在まで、このような必要なa*およびb*値を示す有効なマゼンタおよびシアン着色剤がないことが、このような必要なブレンドも妨げている。
【0007】
図1の図表(ある従来の、ならびに、本発明のシアンおよびマゼンタ着色剤についてのそれぞれのカラースペース測定値)は、いかに従来の着色剤がそれらの利用可能な色の性質において制限されているのかを示す。この図で示されたカラースペースの範囲は、特に結果として生じる高い色相誤差および濁りの特性のために、このような従来の着色剤の制限を示す。このような特性は、フレキソ印刷に関して、特に、他の色と混合して、所望の印刷基材のためのおよびその上の異なる色相およびシェードの完全な補完を提供する必要があるときに問題がある。色相誤差が高いと、前記シアン及び/又はマゼンタ成分を必要とする所望の色(例えば、バイオレット、レッド、ブルー、グリーンなど)を生み出すのが困難になる。濁りはシェードおよびアピアランスに影響を与え、そして仮にこのような特性が高すぎる場合、鈍さ(dullness)、およびこれに類するものが多くなるであろうし、特にこのような着色剤が他の着色剤との組合せにおいて利用されているときはなおさらである(実際上、濁りは色の組合せの範囲内で黒色の構成成分を付加することに効果が似ている)。結果として、また、このような色の特性との関連において、このような低いそれぞれのクロマチックな特性の達成は、同様にして着色剤に増加したカラースペースの性質を与える。一般的に、フレキソ印刷の基準は、このような着色剤のための目標とする測定値として、58から63までの範囲をもつマゼンタ色相誤差、および13から17までの範囲をもつ平均15の濁り、並びに、およそ0.97のインキ密度測定値を示している。シアン着色剤においては、このような測定値は33度の色相誤差(好ましくは31から35までの範囲)、13から17の範囲をもつ15の濁り、およびおよそ0.95のインキ密度を目標としている。すなわち、今日入手できる最もよい着色剤はこのような高い測定値を示している。しかしながら、少なくとも同じ一般的な密度特性を保持しながら、このような色相誤差および濁りの性質をより低くする必要があることが分かっている。色相誤差および濁りの測定値におけるこのような減少で、図1に示された“三角形”の範囲内のエリアが拡大し、今日典型的に利用されているものと比較して一層多様性をもつ着色剤を与える。従って、マゼンタおよびシアンの水性着色剤、特にフレキソ印刷に適するものを提供する必要が大いにあり、このことより以前には達成できなかったような所望の低い濁りおよび低い色相誤差の特性を示す。繰り返すが、現在まで関連する先行技術から教示され容易に示唆される、及び/又は、印刷産業界で利用されているこのような特別のタイプの水性着色剤はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の大変望ましい低い濁りと色相誤差の特性を示す、少なくとも1つのマゼンタまたはシアン着色剤(染料、色素、顔料、およびこれに類するものを含む)を具備する改善した水性のインキ組成物を与えることである。本発明の他の目的は、今日において利用されている標準的な水性のマゼンタまたはシアン着色剤と比較して、少なくとも2°の平均色相誤差の減少を示すマゼンタまたはシアン着色剤を提供することである。本発明のさらに他の目的は、他の標準的な水性の着色剤と混合したとき、フレキソ印刷プロセスで利用する明るく有効な生成着色剤を与える、水性のマゼンタまたはシアン着色剤を与えることである。従来の(従って比較の)着色剤およびそのインキ、並びに本発明の着色剤およびそのインキの全てのクロマチックな性質は、このような組成物の実際の印刷サンプルに基づいていることに注目することが重要である。印刷後にのみ、カラースペース、濁り、色相誤差、等々のこのような評価を解析および測定することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、マゼンタ着色剤(例えば、およそ543nmのラムダ最大値のクロマチックな性質を示す)に関するものであって、この着色剤が水性のインキの中に導入され、およそ0.95からおよそ1.05までの密度で紙に塗布されたとき、前記印刷は、少なくとも52のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値、又は、少なくとも45のa*、および多くとも−4.6のb*というCIELAB値を示す(それぞれがおよそ54以上のL*値、多くとも40、好ましくは多くとも35、より好ましくは多くともおよそ30、最も好ましくは多くともおよそ25の色相誤差、および、多くとも15、好ましくは多くともおよそ14、より好ましくは多くとも13.75、最も好ましくは多くともおよそ13.5の濁り測定値を有している)。好ましくは、このようなマゼンタ着色剤は、少なくとも52のa*、および多くとも−4.6のb*を示し、特に好ましい値としては、少なくとも52.2のa*、および多くとも−19.8のb*を示す。同一の密度およびおよそ61.02のLでのリソールルビン比較インキでは、印刷は、45.31のa*、5.98のb*、63.0の色相誤差、および20.0の濁りを有し、そして、先行技術の範囲内で公知の最も近いマゼンタ着色剤である、上記で説明したローダミン顔料は、本発明の着色剤によって達成されるこれらの要求を満たすことができない。従って本発明はまた、本発明のマゼンタ着色剤の拡大したカラースペースと、このような比較の標準的リソールルビンおよびローダミン顔料(最も近い公知例)のカラースペースとの間のシェードにおける改善に関する。
【0010】
本発明はまた、シアン着色剤(例えば、およそ629nmのラムダ最大値のクロマチックな性質を示す)に関するものであって、この着色剤が水性のインキの中に導入され、およそ0.95からおよそ1.05までの密度で紙に塗布されたとき、印刷は、多くとも−26のa*、および多くとも−27のb*というCIELAB値、又は、多くとも−27のa*、および多くとも−25のb*というCIELAB値を示す(それぞれがおよそ54以上のL*値、多くとも30、好ましくは多くとも28、より好ましくは多くともおよそ26、最も好ましくは多くともおよそ24の色相誤差、および、多くとも15、好ましくは多くともおよそ14.5、より好ましくは多くとも14、最も好ましくは多くともおよそ13.75の濁り測定値を有している)。好ましくは、このようなシアン着色剤は、多くとも−28.27のa*、および少なくとも−22.12のb*を示す。同一の密度およびおよそ55.52のLでの銅フタロシアニン比較インキ(最も近い公知の比較例)では、印刷はおよそ−24.53のa*、およそ−27.15のb*、32.5の色相誤差および15.0の濁りを有する。本発明はそれゆえに、本発明のシアン着色剤の拡大したカラースペースと、上述の銅フタロシアニン顔料のような標準的着色剤のカラースペースとの間のシェードにおける改善にも関する。さらに、本発明は、単独の着色剤として、または他の公知のまたは本発明の着色剤、顔料、色素、染料などとともに、上述の本発明の着色剤を含む水性インキに関する。さらに、本発明は着色剤のブレンドに関するものであって、0.95から1.05までの間の密度で基材上に印刷されたとき、少なくとも47のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値、又は、少なくとも45のa*、および多くとも−0.5のb*というCIELAB値を示す(マゼンタ含有ブレンド)。一方、シアン含有ブレンドでは、本発明は、着色剤のブレンドに関するものであって、0.95から1.05までの間の密度で基板上に印刷されたとき、多くとも−25のa*、および多くとも−24のb*というCIELAB値を示す。また、本発明は、あらゆる上述の着色剤及び/又はインキを利用することを含むフレキソ印刷の方法と、前記所望の着色剤が塗布される部分において上で述べたようなCIELAB値を示すカラー印刷基材に関する。
【0011】
上で述べたような(したがって上述のブレンドの成分としての)着色剤は、少なくともポリマーの着色剤、少なくとも1つの染料、少なくとも1つの色素、少なくとも1つの顔料、およびあらゆるこれらの混合物からなる群より選択されるあらゆる化合物を含む。特に、本発明の着色剤は、同一タイプの最もよく知られた従来の着色剤のカラースペースに対して増加したカラースペース特性を示す、少なくとも1つの着色剤を含まなければならない。好ましくは、但し必ずしもという訳ではないが、このような着色剤はシアンまたはマゼンタ型のものである。本発明の着色剤における発色基としての適切な選択の単なる例として(非限定的な例として)、マゼンタ着色剤には、色素およびポリマー着色剤上のローダミンなど、並びにシアンには、アシッドブルー9、青色ポリマー着色剤(例えば、Milliken&Company等から入手可能)が挙げられる。上で述べたように、このような着色剤と他の成分のブレンドをオーバープリントすることは、上記オーバープリントの少なくとも1つの成分が、本明細書において定義され、且つ説明された本発明の着色剤である限りは、本発明の範囲内である。
【0012】
典型的には、このような着色剤は、一般的には水性組成物のみで存在しないし、及び/又は、利用されず、水溶性特性を与えるために、樹脂(例えば、Joncryl(登録商標)60, S.C Johnson & Sonで製造)と組合せる。さらに、立体障害をもつ付加物(例えば、1つの例として、ジメチルエタノールアミン等)のポリマー着色剤および染料への付加は、発色団自体に保護を与えるので、最終のインキ組成物中にある塩基等との反応は前記カラーベースの組成物中では容易に起こらないことがわかっている。結果として、本発明の着色剤は、このような塩基の攻撃に敏感ではなく、従って上記で説明したような所望のクロマチックな性質を示すことが解っている。さらに本発明の着色剤上のこのような立体障害をもつ付加物(例えば、ジ−C1−C10−アルキル−C2−C4−アルカノールアミン)は、溶解性に影響を与えないので、樹脂と反応した着色剤の水溶性はその所望のレベルに保持される。着色剤の粘度もまた、水溶液中にあるとき、このような付加物の存在に影響されない。与えられた前記色は、上記に示したように、優れており、特に上述の色相誤差、濁り、および最終的にはカラースペース特性に関して優れている。さらに、このようなヒンダードアミン付加物の存在は、水性インキ組成物中にあるあらゆる不純物に対してより強い抵抗性を与える。例えば、上記に示したように、あらゆる塩基性の化合物または溶剤は、前記付加物が存在しているとき、前記着色剤に有害な影響を与えない。他の不純物、例えば、殺生物剤、泡制止剤、およびこれに類するものも、同一の着色剤に容易には反応せず、あまり影響を与えない。不純物に対するこのような抵抗性は、上記に説明した従来の着色剤と比較して、所望のクロマチックな性質を実際に与えるように見える。全てのこれらの特性の結果として、本発明の着色剤は、様々な異なるインキ組成物中で利用されるとき、並びに、特に、他の着色剤組成物と混合して異なるシェードおよびカラーをユーザーに提供するとき、非常に安定である。最後に、このような本発明の着色剤によって与えられる密度は、フレキソ印刷プロセスでの利用を目的としたものとおおよそ同じである。
【0013】
特に、オプションの添加剤として望まれるものは、上記に説明したように、最終のインキ組成物の粘度を調節しフィルム強度を増加させるために存在している水溶液またはエマルジョンの樹脂である。このような樹脂は、これに限るものではないが、アクリル、アクリルラテックス、タンパク質およびウレタンを含む。低い水溶解度のために制限して使用されるが、この組成物に適した樹脂として利用可能なものは、カルボキシレート化されたアクリル、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリビニルピロリドンである。このような樹脂は本来はアクリルが好ましく、全インキ組成物の0%からおよそ40%までを構成する。特に好ましいアクリル樹脂は、アクリル溶液樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)60、Morton International,Inc.によって製造されたMorcryl(登録商標)132および150}、アクリルエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)537、540、1954、SCX−2153、およびSCX−2155}、スチレン化アクリルエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)89および130、Morton International,Inc.によって製造されたLucidene(登録商標)602、およびB.F.Goodrichによって製造されたZinpol(登録商標)460}、アクリルコロイドエマルジョン樹脂{例えば、S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたJoncryl(登録商標)142およびSCX−646}、アクリルコポリマーエマルジョン樹脂{例えば、ICI Resinsによって製造されたNeoCryl(登録商標)XA−590およびB−817}、およびポリエステルスチレンアクリル樹脂{例えば、Morton International,Inc.によって製造されたLucidene(登録商標)1500}である。最も好ましいアクリル樹脂は、Joncryl(登録商標)130{S.C.Johnson&Son,Inc.によって製造されたスチレン化アクリルエマルジョン}であり、水堅牢度を増加させる。これらの樹脂は、水溶解性を増加させるためにアンモニアで中和させるのが一般的である。また、本発明の組成物の可能性のある樹脂成分に関しては、低い粘度をもち、印刷基材に最も効果的な色の深度を与えるものがある。好ましくは、前記樹脂は、#2シェルカップを使用して試験したときに、およそ10秒からおよそ26秒までの範囲の、そして最も好ましくはおよそ22秒の粘度(比較として、水自体はこの試験の下でおよそ8.9秒の粘度を示す)をもつインキ組成物を与えるために十分な量で存在する。この量は一般的に全インキ組成物のおよそ5wt%からおよそ40wt%までを構成する。また本発明の組成物に非常に重要なことは、インキ組成物を処方する前に、軟化または脱イオン化した水を利用して濃い液体着色剤を希釈することである。硬質のまたは水道の水はカルシウムもしくは他の金属イオンを含むので、これらが上述の樹脂と複合して組成物の全体としての粘度を実際上増加させてしまう。
【0014】
従って、本発明の着色剤は、水性インキ中でこのような着色剤単独の利用を可能にするとともに、インキ組成物中で混合されたこのような高いカラースペースをもつ着色剤の組合せを利用することを可能にする。さらに、そしてより重要なことは、このような高いカラースペースをもつ本発明のマゼンタおよびシアン着色剤を、他のタイプの低いカラースペース着色剤(顔料など)と混合して、所望の色相およびシェードを持つより明るい呈色を与えることを実現したことである。
【0015】
【発明の実施の形態】
好ましい本発明の着色剤をつくる好ましい非限定的な方法を以下に示す。
【0016】
例1(本発明のマゼンタ色素)
インキ組成物を、およそ20.8の水と、およそ0.9部のジメチルエタノールアミン(DMEA)と反応させたおよそ4.1部のローダミンB色素(Aldrich[CAS81−88−9]から入手可能、およそ80%の色素含量)からなる着色剤との混合によって生成した。得られたスラリーを、前記色素が前記水溶液に溶解しておよそ8.45のpHをもつ暗赤色の透明な液体を与えるまで混合した。
【0017】
およそ4.9部の得られた透明な赤色液体に、5.3部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂、2.4部の水、および1.5部のDMEAを添加して、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。ハンドプルーファー(hand proofer)を使って、赤いインキを新聞基材上に書き付けて、0.98の密度を得た(印刷プラス紙)。また、本発明の着色剤のλmaxは、およそ534nmと測定された。
【0018】
例2(本発明のマゼンタポリマー着色剤)
インキ組成物を、およそ37.8の水と、48.7部のポリマー着色剤(Milliken&Companyから入手可能なLiquiTone(登録商標)マゼンタ418)、12.2部のJoncry(登録商標)130アクリルエマルジョン、および1.3部の(DMEA)との混合により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。その後にハンドプルーファーを使って、得られたポリマー着色剤インキを新聞基材上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0019】
例3(比較例)
インキ組成物を、50.0部のAcroverse(登録商標)32R80Dリソールルビン顔料(Penn Colorから入手可能)、15.5部の水、および34.5のJoncryl(登録商標)60アクリルエマルジョンの分散により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色顔料インキを新聞上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0020】
例4(色素と顔料の本発明の組合せ)
インキを、5.8部の例1のインキ、および6.1部の比較例3のインキの混合により生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色インキ混合物を新聞上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0021】
例5(ポリマー着色剤と顔料の本発明の組合せ)
インキを、32.8部の水、24.3部のマゼンタ418ポリマー着色剤、21.1部のリソールルビン顔料分散液(例えば上記した例3のもの)、21.2部のJoncryl(登録商標)130アクリルエマルジョン、および0.6部の(DMEA)の混合により生成し、#2シェルカップを使っておよそ9.5のpHで測定したときに、22秒の粘度を示す液体を生成した。その後にハンドプルーファーを使って、得られた着色剤のインキを新聞基材上に書き付けて、1.0の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0022】
例6(青色顔料をもつ本発明のシアン色素)
インキを、17.8部の下記の例9のアシッドブルー9(本発明の)インキ、および82.2部の例8において下記に示した銅フタロシアニンインキを混合して生成した。ハンドプルーファーを使って、前記青色の色素と顔料のインキ混合物を新聞用紙上に書き付けて、0.99の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0023】
例7(青色顔料をもつ本発明のシアンポリマー着色剤)
インキを、36.1部の水、11.2部のブルー892(ミリケンのポリマー着色剤、本発明のポリマー着色剤のみについては下記の例10を参照)、および31.6部のJoncryl(登録商標)60アクリルエマルジョン樹脂を一緒に混合して生成し、#2シェルを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使ってポリマー着色剤インキを新聞用紙上に書き付けて、1.0の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0024】
例8(比較例の単独の青色顔料)
比較例のインキを、30.2部のAcroverse(登録商標)32S34D銅フタロシアニン顔料分散液(Penn Color Inc,Doylestown,PAで製造)、30.6部の水、39.2部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂を分散することにより生成し、#2シェルカップを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、前記青色顔料インキを新聞用紙上に書き付けて、1.0の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0025】
例9(本発明のシアン色素)
インキを、83.15部の水、14.65部のアシッドブルー9着色剤(Aldrich[CAS 2650−18−2])、および2.20部のジメチルエタノールアミン(DMEA)を一緒に混合することにより生成した。スラリーを、色素が溶解するまで混合し、8.5のpHをもつ暗青色の透明な液体を得た。
【0026】
67.5部の上記のアシッドブルー9溶液に22.4部のJoncryl(登録商標)60アクリル溶液樹脂、および10.1部の水を加えて、#2シェルカップを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、青色インキを新聞用紙上に書き付けて、0.99の密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0027】
例10(本発明のシアンポリマー着色剤)
インキを、48.8部の水、37.4部のブルー892(Millikenのポリマー着色剤)、および13.8部のJoncryl130アクリルエマルジョン樹脂を一緒に混合することにより生成し、#2シェルを使って測定したときに22秒の粘度を得た。ハンドプルーファーを使って、前記ポリマー着色剤インキを新聞用紙上に書き付けて、0.99密度Tを得た(印刷プラス紙)。
【0028】
例11(ローダミン顔料およびリソールルビン顔料の比較例のブレンド)
インキを、同量の例3のインキとローダミン顔料の混合により生成した。ハンドプルーファーを使って、得られた赤色インキ混合物を新聞上に書き付けて、0.97の密度を得た(印刷プラス紙)。
【0029】
得られた組成物の分析
全てのインキサンプルを、以下に示す式の個々の成分を測定してそれらの着色性を試験した。
【0030】
E*=((L*)2+(a*)2+(b*)2)1/2
この場合も、E*は、印刷サンプルの全体のカラー測定値を示す。L*、a*、およびb*は色座標である。ここで、L*は印刷サンプルの明るさおよび暗さの測定である。a*は、印刷サンプルの赤色または緑色の測定である。そして、b*は、印刷サンプルの黄色または青色の測定である。このような測定値は、X−Rite Model938分光濃度計を使って印刷表面上の印刷着色剤からとった。例1−10の結果を以下の表に示す。
【0031】
【表1】
すなわち、このような着色剤を含む本発明の着色剤および組成物は、水性インキで利用される従来の顔料よりも非常に優れた色相誤差および濁り測定値を示す。結果として、このような本発明の着色剤等は、フレキソ印刷方法で明るく有効な着色剤を提供するのに、特に、他の本発明ではない着色剤と組合せて特徴的な所望の色相およびシェードを提供するのに非常に優れている。さらに、このような本発明の着色剤のa*およびb*値は、2つの比較例の顔料と比較して必要なおよび所望のカラースペースにおける増加を示す。
【0032】
その後、例1、4、6、および9の着色剤およびブレンドを、新聞用紙をシュミュレートする紙基材にフレキソ印刷で塗布した。前記呈色は優れており、かつ明るかった。
【0033】
図の詳細な説明
図1の図表は、現在利用されている標準的な着色剤(例えば、顔料)の限られたカラースペース特性を、水性インキプロセスに適したより有効で明るい着色剤を提供するために決定された着色剤と比較して示している。例1、9、および10の着色剤の特定のカラー特性のこのような増加は、少なくとも、限られた特性をもつ従来の着色剤に対して、上記特性を所望の方向(すなわち、例えば、シアンについてはより青色、マゼンタについてはより赤色)に移動させることを示している。従って、本発明の着色剤は、特定基材上に印刷したとき、水性フレキソ印刷方法に現在広く利用されている先行技術の顔料のカラースペースと比較して、より高い所望の向上したカラースペース、色相誤差、濁り等々といった性質を与える。
【0034】
もちろん、本発明の多くの代替的な実施形態および変更形態があり、これらは本出願の精神および範囲に包含されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、着色剤を新聞用紙表面上に書き付けたときの、ある着色剤のカラースペース特性をグラフィック形式で示したものである。
Claims (49)
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、少なくとも52のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値を示す、マゼンタ着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも40の色相誤差、および多くとも15の濁りを示す、請求項1の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも35の色相誤差、および多くとも14の濁りを示す、請求項2の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも30の色相誤差、および多くとも13.75の濁りを示す、請求項3の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも25の色相誤差、および多くとも13.5の濁りを示す、請求項4の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、少なくとも52のa*、および多くとも−4.6のb*を示す、請求項1の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、少なくとも52.2のa*、および多くとも−19.8のb*を示す、請求項6の着色剤。
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、少なくとも45のa*、および多くとも−4.6のb*というCIELAB値を示す、マゼンタ着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも40の色相誤差、および多くとも15の濁りを示す、請求項8の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも35の色相誤差、および多くとも14の濁りを示す、請求項9の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも30の色相誤差、および多くとも13.75の濁りを示す、請求項10の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも25の色相誤差、および多くとも13.5の濁りを示す、請求項11の着色剤。
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、多くとも−26のa*、および多くとも−27のb*というCIELAB値を示す、シアン着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも30の色相誤差、および多くとも15の濁りを示す、請求項13の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも28の色相誤差、および多くとも14.5の濁りを示す、請求項14の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも26の色相誤差、および多くとも14の濁りを示す、請求項15の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも24の色相誤差、および多くとも13.75の濁りを示す、請求項16の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも−28.27のa*、および多くとも−22.12のb*を示す、請求項13の着色剤。
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、多くとも−27のa*、および多くとも−25のb*というCIELAB値を示す、シアン着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも30の色相誤差、および多くとも15の濁りを示す、請求項19の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも28の色相誤差、および多くとも14.5の濁りを示す、請求項20の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも26の色相誤差、および多くとも14の濁りを示す、請求項21の着色剤。
- 前記印刷された着色剤は、多くとも24の色相誤差、および多くとも13.75の濁りを示す、請求項22の着色剤。
- 請求項1の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項6の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項7の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項8の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項13の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項18の着色剤を含む水性インキ。
- 請求項19の着色剤を含む水性インキ。
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、少なくとも47のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値を示す、着色剤のブレンド。
- 前記ブレンドは、少なくとも48のa*、および
多くとも−0.5のb*を示す、請求項31の着色剤のブレンド。 - およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、少なくとも45のa*、および多くとも−0.5のb*というCIELAB値を示す、着色剤のブレンド。
- およそ0.95から1.05までの間の密度で印刷基材に塗布したときに、多くとも−25のa*、および多くとも−24のb*というCIELAB値を示す、着色剤のブレンド。
- 多くとも−26.5のa*、および多くとも−24.5のb*というCIELAB値を示す、請求項34の着色剤のブレンド。
- (a)請求項24の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項25の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項26の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項27の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項28の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項29の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項30の水性インキを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項31の着色剤のブレンドを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項32の着色剤のブレンドを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項33の着色剤のブレンドを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - (a)請求項34の着色剤のブレンドを準備する工程と、
(b)印刷基材を準備する工程と、
(c)前記水性インキを前記印刷基材にフレキソ的に接触させる工程と
を具備する、基材のフレキソ印刷方法。 - フレキソ印刷された基材であって、前記基材の少なくとも一部分が着色剤でフレキソ印刷され、前記基材の前記着色印刷部分は少なくとも47のa*、および多くとも0のb*というCIELAB値を示し、前記着色印刷部分はおよそ0.95から1.05までの間の密度で前記基材表面に塗布されているフレキソ印刷基材。
- フレキソ印刷された基材であって、前記基材の少なくとも一部分が着色剤でフレキソ印刷され、前記基材の前記着色印刷部分は少なくとも45のa*、および多くとも−0.5のb*というCIELAB値を示し、前記着色印刷部分はおよそ0.95から1.05までの間の密度で前記基材表面に塗布されているフレキソ印刷基材。
- フレキソ印刷された基材であって、前記基材の少なくとも一部分が着色剤でフレキソ印刷され、前記基材の前記着色印刷部分は多くとも−25のa*、および多くとも−24のb*というCIELAB値を示し、前記着色印刷部分はおよそ0.95から1.05までの間の密度で前記基材表面に塗布されているフレキソ印刷基材。
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