JP2004509310A - レンジフード - Google Patents

Abstract

本発明はレンジフードを提供するものである。レンジフードのフード本体（２０）は空気をキッチンからフード本体内に吸い込むための穿孔をもつ下部プレート（２２）からなり、内向きの鎖錠フランジ（２３、２３′）が下部プレートの各側壁の頂壁に沿って形成されている。各々が鎖錠部分をもつ２つの案内パネル（２１、２１′）はそれらの鎖錠部分と上記内向き鎖錠フランジとの掛合によって下部プレート（２２）と組み立てられる。二重吸収フィルタ（３０）がフード本体の内部に据え付けられて、オイル、ダストおよび他の不純物を空気の渦巻き効果によって排気空気から除去するようになす。またレンジフードは、排気空気を大気中に排出するために、フードカバー（１０）、排気ダクト（１１）、ファンモータ（１３）、排気ファン（１２）および換気ダクト（１４）をもつ。

Description

【０００１】
技術分野
本発明は、一般的に、家庭またはレストランのキッチン内で電子レンジの如き調理器具の上方の位置に据え付けられるレンジフードに関し、更に詳細には、オイル、ダストおよび他の不純物を排出空気から有効に吸収することによって除去すると同時に、汚染され空気を臭いと共にキッチンから大気中に迅速にかつ円滑に排出することができる二重吸収フィルタを用いるレンジフードであって、所望の長期間にわたって使用できるようデザインされているレンジフードに関するものである。
【０００２】
背景技術
当業者には既知のように、レンジフードは、料理プロセス中に食物から発生したオイル含有の蒸気および調理器具から発生したガスと混合した汚染された空気を円滑に排出するために電子レンジの如き調理器具の上方の位置に据え付けられる。慣例のレンジフードでは、フィルタはキッチンの天井に据え付けられた換気ダクトと連通するフード本体内に据え付けられ、オイル、ダストおよび他の不純物を排出空気から除去する。
【０００３】
しかし、かかる慣例のレンジフードは、オイル、ダストおよび他の不純物が時間の経過と共に徐々にフィルタ上に沈着し、かくして最後にはユーザーに現存のフィルタを新しいものと変えることを余儀なくさせるので問題となる。かくして慣例のレンジフードはユーザーには不便であり、ユーザーにそれを維持しかつ修理するのに過大な金を支払うことを余儀なくさせることとなる。
【０００４】
韓国実用新案公開公報第Ｎｏ．９９−１６３２９号は、双子ファンと電子レンジ正面グリルとの間に画成された排出空気通路内の予定位置に据え付けられる電子レンジ用のレンジフードフィルタであって、正面と背後の排気案内器が、お互いに交差するように、フィルタ本体の正面と後ろの金属ネットの表面に夫々配置されているようなレンジフードを開示している。
【０００５】
韓国実用新案公開公報第Ｎｏ．９９−２５９２０号は、レンジフード内にフィルタ防護器を着脱自在に取り付けるための装置を開示している。この装置では、インサートピンがフィルタ防護器の後端の各両側に一体に形成され、かつ案内孔がフード本体の両側壁の内面に形成されている。かくしてフィルタ防護器は該防護器のインサートピンをフード本体の案内孔中に挿入することによってフード本体に着脱自在に取り付けらるようになっている。
【０００６】
韓国特許公報第Ｎｏ．１４４６２１号は、フード本体、排気案内ドラム、フィルタ、水トレイ、溢流パイプおよび供給パイプからなるレンジフードを開示している。このレンジフードでは、フード本体は換気ダクトと連通するようキッチンの天井に配置され、かつ排気案内ドラムはフード本体に備えた上部プレートの下面に固定されている。また、案内ドラムは頂部から底に向かう方向で該通路の幅を徐々に減少させるように傾斜しているそれらの向かい合った側壁によって空気通路を形成する複数のスリットをもつ。フィルタは排気案内ドラムの内側に据え付けられ、一方、水トレイは案内ドラムの下方の位置に据え付けられている。溢流パイプは、その頂部が水トレイ内の水レベルと整列するよう据え付けられる。供給パイプは有機分離水を水トレイに供給しかつ水トレイ内に予定の水レベルを維持するために使用される。
【０００７】
かかる慣例のレンジフードは、それらがオイル、ダストまたは他の不純物をキッチン内から円滑に、容易に、迅速にかつ有効に除去できない点で問題がある。慣例のレンジフードに使用されるフィルタは頻繁に掃除され、または新しいものと取り換えられなければならない。というのは、フィルタの掃除または交換なしには、フィルタを所望の長期間にわたって使用することは不可能だからである。慣例のレンジフードは従ってユーザーにとって不便である。
【０００８】
発明の開示
従って、本発明は、従来技術の有する上述の問題点を留意してなされたものであり、従ってその目的は、典型的には産業用に使用されてきた二重吸収フィルタを使用し、かくして汚染され空気を臭いと共にキッチンから大気中に迅速にかつ円滑に排出し、同時に、オイル、ダストおよび他の不純物を排出空気から有効に除去し、更に所望の長期間にわたって使用できる家庭用またはレストラン用のレンジフードを提供することにある。
【０００９】
上記目的を達成するために、本発明は本発明の発明者により出願されかつ特許が許可された韓国特許登録第２３８９９３号に開示された二重吸収フィルタを用いるレンジフードを提供するものである。本発明のレンジフードは複数の穿孔と、その各側壁の頂縁に沿って形成された内向きの鎖錠フランジをもつ下部プレートからなる。各々がＵ形断面をもつ鎖錠部分をもつ２つの案内パネルはそれらの鎖錠部分と上記内向き鎖錠フランジとの掛合によって下部プレートと組み立てられ、かくしてフード本体を形成する。潰れることのできるベロー構造をもつ二重吸収フィルタがフード本体内に据え付けられ、フード本体内にフィルタを維持しかつフィルタがフード本体から望ましくなく除去されるのを防止するために、複数の支持体が案内パネルに据え付けられる。フード本体の頂部はフードカバーによって覆われ、一方、排気ダクトがフードカバーの頂部から上向きに延びる。ファンモータが排気ダクトの頂部に据え付けられ、排気ファンが排気ダクトの頂部内に据え付けられ、かつフード本体内に吸い込み力を生ぜしめるためにファンモータと関連して作動される。換気ダクトはフード本体から空気を大気中に排出するために排気ダクトの頂部から延びる。
【００１０】
レンジフードにおいて、二重吸収フィルタは複数の長手方向の中空本体の平行集積体によって形成され、その各々は厚紙から作られ、かつ逆三角形断面をもち、各中空本体の長手方向頂壁はＶ形断面を形成するようその中心軸線に沿って下方に曲げられている。円形輪郭をもつ複数の頂部孔は中心軸線に沿ってフィルタの各中空本体の頂壁に形成されており、一方、円形輪郭をもつ複数の側部孔が、側部孔が頂部孔とは直接に整列せずに、孔がジグザグ配列をなすように頂部孔に対して互い違いに配置されるようにして、フィルタの各中空本体の側壁上に形成されている。側部孔を通してフィルタの内部に導入された排出空気中に含まれた液相不純物はかくして、頂壁を通してフィルタから排出されずに、フィルタ内部の鋭角をなす底に落下して、この底上に集められる。
【００１１】
本発明のレンジフードでは、フィルタは耐火性の厚紙から作られ、この厚紙は防火材料を含浸させられ、かつ慣例の製紙プロセスによって製造される。該フィルタは各々が厚紙から作られかつ逆三角形断面をもつ複数の長手方向の中空本体の平行集積体によって形成される。フィルタは潰されることができるベロー構造をもち、かくして所望に応じて伸長したり潰されたりする。フィルタがフード本体に内に据え付けられることに因って、本発明のレンジフードは、キッチンから臭いと共に汚染空気を迅速にかつ円滑に排出し、同時にオイル、ダストおよび他の不純物を排出空気から除去する。
本発明の上記のおよび他の目的、特徴および他の利益は図に基づく以下の詳細な説明からより明瞭に理解されるだろう。
【００１２】
発明を実施する最良の形態
以下、同じまたは類似の構成要素を示すために同じ参照数字を使用してい種々の図を参照して、本発明を説明する。
図１は慣例のレンジフード用のフィルタの斜視図である。図２は本発明の好適実施例のレンジフードの斜視図である。図３は本発明のレンジフードの断面斜視図である。図４は本発明のレンジフードに使用するフィルタの斜視図である。図５は本発明のレンジフードに使用するフィルタの断面図である。
【００１３】
本発明のレンジフードはフード本体２０をもつ。フード本体２０は下部プレート２２をもち、図２、３に示す如く複数の穿孔もつ。２つの内向きの鎖錠フランジ２３、２３′は下部プレート２２の対向している側壁の頂縁に沿って形成されており、２つの案内パネル２１、２１′が下部プレート２２の２つの側壁と組み立てられている。下部プレート２２を案内パネル２１、２１′と組み立てるために、２つの案内パネル２１、２１′の下縁はＵ形断面の２つの鎖錠レールを形成するために曲げられ、そしてその鎖錠レールの個所で下部プレート２２の２つの鎖錠フランジ２３、２３′と掛合し、かくして所望のフード本体を形成する。二重の吸収フィルタ３０は２つの案内パネル２１、２１′間の間隙でフード本体内に据え付けられている。フィルタ３０はベロー構造をもち、従ってそれは所望に応じて伸長したり、潰されたりする。２つのまたは３つのサポータ２４が２つの案内パネル２１、２１′間に横向きに延び、かつ複数の止めねじ２５を用いてパネル２１、２１′の頂縁に据え付けられ、かくしてフィルタ３０がフード本体２０から望ましくなく除去されるのを防止する。フード本体２０の頂部はフードカバー１０で覆われ、排気ダクト１１がフードカバー１０の頂部から上向きに延びている。ファンモータ１３が排気ダクト１１の頂部に据え付けられ、排気ファン１２が排気ダクト１１の頂部の内側に位置決めされ、かつモータ１３と接続して作動させられる。換気ダクト１４が排気ダクト１１の頂部から延び、従って汚染された空気がキッチンからくる臭いと一緒に、大気中に排出される前にファン１２の吸引力によって換気ダクト１４内に吸い込まれる。
【００１４】
二重吸収フィルタ３０の構造と作用は図４、５に更に詳細に示されている。図示の如く、フィルタ３０は複数の長手方向の中空本体の平行集積体によって形成され、上記各本体は厚紙から作られかつ逆三角形断面をなし、フィルタ３０の各中空本体の長手方向頂壁３１はＶ形断面を形成するようその中心軸線に沿って下方に曲げられている。円形輪郭をもつ複数の頂部孔３２は中心軸線３３に沿って頂壁３１に規則正しく形成されている。円形輪郭をもつ複数の側部孔３５は、側部孔３５が頂部孔３２と直接には整列せずに、孔３２、３５がジグザグ配列をなすように頂部孔３２に対して幾分互い違いに配置されるようにして、フィルタ３０の各中空本体の１側壁３４′上に規則正しく形成されている。２列の孔３２、３５のジグザグ配列に起因して、側部孔３５を通してフィルタ３０の内部に導入される排出空気中に含まれた液相不純物は、頂部孔３２を通してフィルタ３０から排出されずに、フィルタ３０の内部の鋭角をなす底３６に落下して、底３６上に集められることになる。
【００１５】
図４、５に示す如く、フィルタ３０の各中空本体の三角形断面の３つの点は正三角形の点をなす。この正三角形構造に起因して、フィルタ３０は、たとえそれが厚紙から作られていても、その内部に空気の渦巻効果を生ぜしめ、従ってフィルタ３０の作用効果を高めることになる。
【００１６】
本発明では、フィルタ３０は塩（ｓａｌｔ）の如き防火材料を含浸させた耐火性の材料から作られ、従ってフード周囲に過剰の熱があっても、フィルタ３０での火災の発生は殆ど完全に防止することができる。かかる耐火性材料を用いたフィルタ３０の製造はまた、フィルタ３０の熱放散効果、熱絶縁効果および電気絶縁効果を高めることができる。
【００１７】
更に、本発明のフィルタ３０は、所望の抗菌活性を得るためにその外面にセラミック材料を添加することができる。
【００１８】
本発明のレンジフードを用いるキッチンを換気するために、フードはファンモータ１３を始動するためにスイッチを入れられる。かくしてファン１２はモータ１３によって回転し、レンジフード内に吸い込み力を発生させる。臭いに加えて、オイル、ダストおよび他の不純物を含んだ汚染された空気は下部プレート２２の穿孔を通してキッチンからフード本体２０内に吸い込まれ、そしてフィルタ３０内に導入される。かかる場合、吸い込まれた空気は、側部孔３５を通してフィルタ３０の内部に流入する前に、フィルタ３０の側壁３４′の外面に沿って上向きに流れる。フィルタ３０の内側で、吸い込まれた空気は、頂部孔３２を通してフィルタ３０から流出する前に、渦を巻き、その間、空気より重いオイル、ダストおよび他の不純物はフィルタ３０の側壁３４、３４′の内面と接触して、フィルタ３０の側壁３４、３４′の鋭角をなす底３６に落下する。こうして、オイル、ダストおよび他の不純物は底３６の表面にくっつけられる。かかるより重いオイル、ダストおよび他の不純物を含まない空気は臭いと一緒にフィルタ３０から頂部孔３２を通して流出し、引き続き、大気中に迅速に排出される前に、フードカバー１０の内部、排気ダクト１１および換気ダクト１４を通過する。
【００１９】
産業上の応用性
上述の如く、本発明は二重吸収フィルタを用いるレンジフードを提供するものである。このレンジフードは臭いに加えて、オイル、ダストおよび他の不純物で汚染した空気をキッチンから急速にかつ円滑に吸い込み、そして空気の渦巻き効果を生じる正三角形断面構造をもつ吸収フィルタによって空気からオイル、ダストおよび他の不純物を除去した後に、空気を臭いと一緒に大気中に排出する。また、本発明のレンジフードに使用されるフィルタはフィルタの熱絶縁効果、電気絶縁効果、耐火効果および構造強度を増すことができる材料から作られ、従って本発明のレンジフードは所望の長期間にわたり使用することができる。
【００２０】
実例として本発明の好適実施例を説明したが、本発明には、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲と精神を逸脱することなく、種々の変更、追加および代用が可能であることは、当業者には認められるだろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】レンジフード用の慣例のフィルタを示す斜視図である。
【図２】本発明の好適実施例のレンジフードの斜視図である。
【図３】本発明のレンジフードの断面斜視図である。
【図４】本発明のレンジフードに使用される二重吸収フィルタの斜視図である。
【図５】本発明のレンジフードに使用されるフィルタの断面図である。

Claims (6)

1. キッチンを換気するためにキッチンン内の調理器具上方の位置に据え付けるレンジフードにおいて、
   フード本体を含み、
   上記フード本体は、オイル、ダストおよび臭いを含んだ空気をキッチンからフード本体内に吸い込むための複数の穿孔をもつ下部プレートであって、上記下部プレートの各側壁の頂縁に沿って形成された内向きの鎖錠フランジをもって成る下部プレートと、各々がＵ形断面を有する鎖錠部分をもちかつ上記下部プレートの内向き鎖錠フランジと上記鎖錠部分との掛合によって下部プレートと組み立てられる２つの案内パネルとからなり、
   該レンジフードは更に、
   上記フード本体内に据え付けられるフィルタと、
   フード本体内にフィルタを維持するために上記案内パネルに取り付けられかつフィルタがフード本体から望ましくなく除去されるのを防止する複数の支持体と、
   フード本体の頂部を覆うフードカバーと、
   上記フードカバーの頂部から延びる排気ダクトと、
   上記排気ダクトの頂部に据え付けられたファンモータと、
   上記排気ダクトの頂部内に据え付けられかつ上記フード本体内に吸い込み力を作るためにファンモータで作動される排気ファンと、
   空気をフード本体から大気中に排出するために排気ダクトの頂部から延びる換気ダクトとを含むことを特徴とするレンジフード
2. 上記フィルタは複数の長手方向の中空本体の平行集積体によって形成された二重吸収フィルタであり、上記各中空本体は厚紙から作られかつ逆三角形断面をもち、上記フィルタの各中空本体の長手方向頂壁はＶ形断面を形成するようその中心軸線に沿って下方に曲げられており、複数の円形の頂部孔が中心軸線に沿ってフィルタの各中空本体の上記頂壁に形成されており、複数の円形の側部孔がフィルタの各中空本体の側壁に形成されており、上記側部孔は上記頂部孔とは直接に整列せずに、孔のジグザグ配列をなすように上記頂部孔に対して互い違いに配置されており、かくしてフィルタの内部に導入される排出空気中に含まれたオイルおよびダストの如き不純物が、上記頂部孔を通してフィルタから排出されずに、渦を巻いている間にフィルタの内部の鋭角をなす底に落下して、上記底に集められることを特徴とする請求項１に記載のレンジフード。
3. 上記フィルタの材料は防火材料を含浸させられていることを特徴とする請求項１又は２に記載のレンジフード。
4. 上記フィルタに含浸させられた上記防火材料は塩であることを特徴とする請求項３に記載のレンジフード。
5. 上記フィルタは抗菌活性をもつよう処理されることを特徴とする請求項１又は２に記載のレンジフード。
6. フィルタの上記抗菌活性はフィルタにセラミック材料を添加することによって付与することを特徴とする請求項５に記載のレンジフード。