JP2004508842A - 培養装置 - Google Patents
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Abstract
溶液の並列培養用の装置は、その中に1つまたは複数のタイタープレート(2)を挿入することができる保持フレーム(1)を有する。各タイタープレート(2)は、押し付け可能なカバープレート(4)によって個別に封止され、これによって干渉蒸発効果および移送現象が防止される。シール(5)は、カバープレート(4)と保持フレーム(1)との間に、設置される。貫通切抜き部が、タイタープレート(2)の下の保持フレーム(1)内に位置し、プランジャ形構造(6)を有する共通一体ベースプレート(7)によって封止される。温度制御用の装置を、カバープレート(4)内、保持フレーム(1)内、および一体ベースプレート(7)内に配設することができる。保持フレーム(1)は、液体溶媒を収容するための溝形凹部を有する。
Description
【0001】
本発明は、溶液の並列培養用の装置に関する。
有望な研究開発の成果に促されて、生物学、生物化学、有機化学のプロセスおよび方法に対する関心が益々高まっている。複雑な研究プロジェクトと、生物学または化学物質の工業生産および分析との両方において、益々増大する数のサンプルを益々速く処理することが要求されている。このような増大する需要によって、できる限り多数のサンプルを並列に実行することのできる効率的で安価な方法が必要とされている。同時に、その方法に必要な生物学的および化学的な物質を、最小化しようとする試みがなされている。
【0002】
個々の試験管の代わりに、現在ではマトリックス形態に配設した多数の微小反応容器を組み合わせることにより、反応ユニットを得ることが普通になっている。個々の反応容器のさらに高度な小型化が、反応空隙としてプレート内に引っ込めて設けられた微小空隙を用いることによって達成される。この種のタイタープレートは、例えば写真技術で構造化された(Photostructured)ガラスプレートまたは表面処理プラスチックプレートで構成することができる。シリコン製のチップが多数の微小な、規則的に配列された空隙を有する、タイタープレートも公知である。用途によっては、個々の反応空隙が、複雑な形状を有することが有利である。タイタープレートは、その寸法特性によっては、マイクロタイタープレートまたはナノタイタープレートとも呼ばれている。個々の反応空隙は、ミリリットルから数マイクロリットルの範囲のサンプルに使用する容積を有し、ナノタイタープレートにおいてはナノリットル範囲の容積が達成される。
【0003】
このような方法で達成される小型化によって、個々の方法段階の並列性を増大させると共に、プロセスで消費する化学物質および溶媒の購買と廃棄のために常時発生する費用を同時に低減することが可能となる。
【0004】
サンプルの処理量を増大させるには、個々の方法段階について最大限に可能な自動化が必要となる。特に、連続的に反復するプロセス、例えば個々の反応空隙の充填および廃棄は通常、完全に自動化された方法で実行される。個々の反応空隙、全タイタープレート、および方法に必要な装置および機器も、その形状が、方法を実施中にサンプルの取扱いを自動化できるものでなくてはならない。
【0005】
個々の反応空隙の有効な容積が小さいほど、発生する可能性のある蒸発効果が、方法の進行に影響を与えたり、定量分析において誤った結果を与える程度が大きくなる。干渉蒸発効果は、特に高温におけるサンプルの培養中に発生する。個々のサンプル容量を数マイクロリットルからそれ以下に低減すると、約40℃の低温で、かつ実質的に完全飽和水蒸気雰囲気おいても、液体損失なしでは培養は不可能である。
【0006】
タイタープレート上に配置するカバーは、発生する蒸発効果を低減することができることが知られている。しかしながら、数マイクロリットルのサンプル容量に対して、またさらに少量のサンプル容量に対してはより大きな程度で、毛細管力によって促進される、反応空隙から隣接する空隙への液体移行が発生し、このことは、すべての個々の反応空隙を封止することは、不釣合いに複雑な装置を用いてのみ可能であることを示すものである。
【0007】
スペーサ上に載せられるカバーは、個々のサンプル量の液体損失を防止することはできない。実質的に飽和水蒸気雰囲気中で培養が実行される場合でも、個々の反応空隙からの液体移行は、置き型のカバーでは適切な程度にまで防止することはできない。
【0008】
したがって本発明の目的は、可能な限り製造の複雑さを低減しながら個々の反応空隙からの蒸発効果を防止する、冒頭で述べた汎用型の装置を設計することである。この装置はまた、方法段階の実質的な自動化を可能にしなくてはならない。
【0009】
この目的は、溶液の並列培養の装置であって、タイタープレートを収容する保持フレームを有すると共に、押し付けが可能であって、タイタープレートを保持フレーム内に緊密に押し込むカバープレートを有する装置に基づく本発明によって達成される。
【0010】
これは、タイタープレートを緊密に押し込むカバーを有効にする。追加の圧力は、タイタープレート、保持フレームおよびカバープレートによって画定される空間から蒸発溶媒が逸失するのを防止するのに必要かつ十分にする。保持フレームに押し付けられるカバープレートからの、タイタープレートの上部側の分離は、極めて小さく有利であるが、直接接触は不可能である。タイタープレート上方にある薄い空隙の寸法が小さいことは、対流現象が実質的に完全に防止されることを意味するものである。しかしながら、対流がなくなると、主としてそれによって促進される蒸発効果はまったく起こらなくなる。この理由で、個々の反応空隙からのサンプル物質または溶液の重大な液体移動も発生しない。
【0011】
タイタープレート上方の空気体積が非常に小さい結果として、押し付けられたカバープレートによって緊密に封止されると、そのすぐ後に、十分飽和した雰囲気と平衡に達する。この種の平衡状態によって、所定の培養温度とは無関係に、蒸発し易い液体の蒸発も防止される。
【0012】
保持フレームには、タイタープレートの下に、タイタープレートの面に直角に移動可能なプランジャによって緊密に封止することができると共に、タイタープレートの寸法に一致させた貫通切抜き部を設けるのが好ましい。生物学的および化学的サンプルの並列培養について効率的で経済的な性能を得るための本質的な要件は、個々の方法段階のすべてを実質的に自動化することである。
したがって、個々の反応空隙が篩い構造基礎だけによって底部に画定されているタイタープレート内で、サンプル物質または使用済の溶媒を下方に吸引することができる。挿入されたタイタープレートは、上方から充填すると共に、タイタープレートを移動させたり、保持フレームから取り外すことなく、保持フレーム内の対応して一致させた切抜き部を介して、下方に排出することができる。
【0013】
実際の培養に加えて、例えば、定量分析などのその後の方法段階も、完全に自動で実行することができる。個々の反応空隙内のサンプル容積が小さいせいで、非常に小さな干渉効果であっても、敏感に不正確な結果を与える可能性があるので、タイタープレートとの不必要な接触をできるだけ避けることが特に有利である。
【0014】
培養中、可動プランジャは、タイタープレートの直下に設置される。カバープレートと同様に、可動プランジャは、タイタープレート下の封止空気容積を低減し、これによって分配サンプル物質および溶媒の蒸発効果と移行現象を防止する。
【0015】
プランジャは、自動的にそのために設けられた場所に入れたり、再び取り外したりすることができる。挿入されたタイタープレートを含めた保持フレーム全体を取り外し、さらに他の実験器具で使用することができる。
【0016】
本発明の一実施態様では、カバープレートを、保持フレームにねじ、スプリングまたはクランプ用具で緊密に押し付けられるようにすることを提案する。使用するサンプルおよび溶媒のそれぞれの特性によって、必要となる最小のカバープレート圧力は変化させることができる。しかしながら、これと同時に、簡便かつ迅速に解除可能な封止機構は、装置の自動作動に有利である。特に、カバープレートの保持フレームへのねじ接続は、非常に高い温度における長時間の培養中でも、タイタープレートを十分に緊密に封止する。
【0017】
本発明案の有利な実施態様では、保持フレームが温度制御用デバイスを備えることを提案する。多くの生物学的および科学的プロセスが、雰囲気温度の影響を受ける。したがって、制御され、かつ再現可能なサンプルの培養は、タイタープレートの温度が予め規定されている場合にのみ可能であることが多い。温度制御のないデバイスが、培養のために、すでに高温にある培養器に導入された場合には、平衡状態に達するまでには、温度差に応じて、対応する長い時間を要する。しかしながら、タイタープレート内の小さな温度勾配でも、それは蒸発効果および移行現象を有利にし、その結果、隣接する反応空隙の相互影響が起こる。
【0018】
保持フレームに位置する温度制御デバイスによって、真上に載せられたタイタープレートの温度を、均一で一定にすることができる。強制的な温度変化は、例えば培養の最初および終りに起こるように、はるかに迅速に、かつはるかによく制御された方法で、達成することができる。
【0019】
カバープレートは、温度制御用のデバイスを備えるのが好ましい。タイタープレートの温度は、加熱可能なカバープレートを介して制御することもできる。またカバープレートの温度を上昇させることによって、カバープレートの下面にサンプル物質および溶媒が凝縮するのを抑制することもできる。これは、特に蒸発溶媒が、カバープレートの下面に析出すること、および個々の液滴が制御されずにタイタープレート上に落下することも防ぐ。
【0020】
本質的に透明なカバープレートを使用する場合には、カバープレートの曇りを、対応して指定したカバープレートの温度によって防ぐことが可能であり、これによってタイタープレートの個々の反応空隙が、いつもはっきりと見ることができる。これによって、例えば、培養中の光学分析方法が、最初にカバープレートを取り外すことなくできるようになる。
【00021】
タイタープレートに加えて、保持フレームに液体溶媒を収容するための溝状の凹部を設けることが好ましい。タイタープレートがサンプル物質および溶媒で充填された後に、ある量の液体が蒸発し、これによってタイタープレートの直上で、そのときに十分に飽和されている大気との平衡に達する。タイタープレート上方の空気の体積が小さいために、少量の液体だけが蒸発したとしても、個々の反応空隙が同様に非常に容量が小さいために、これによって定量的な評価が大幅に損われるか、または定量評価が不可能になる可能性がある。しかし、タイタープレートが定位置に配置されるか、または充填される前に、液体溶媒が溝状凹部に導入されると、同様にこの液体がその量に比例して蒸発に寄与する。溝状凹部の寸法は、飽和雰囲気に必要な液体が、ほとんどが溝状凹部から蒸発するように、選択することができる。タイタープレートの個々の反応空隙からの蒸発効果を、さらに低減するか、または実質的に完全に防止することができる。
【0022】
本発明案の実施態様では、カバープレートに、タイタープレート上方の溶媒を収容するための凹部を設けることを提案する。例えば、この種の凹部は、溶媒浸漬マットを収容することができる。この方法では、比較的大量の溶媒が、微小な封止された空気体積内で利用可能である。マットの表面構造が、その中に存在する溶媒の蒸発を促進する。同時に、タイタープレートへの意図しない滴下を防止する。
【0023】
複数のタイタープレートを、保持フレーム内に互いに並べて挿入して、押し付け可能なカバープレートによって緊密に封止することができることが利点である。個々の反応空隙が微小な寸法であるせいで、小さなタイタープレート上にでも比較的多数の反応空隙を配設することができる。製造の複雑と製造コストは、タイタープレートの寸法の増加によって大幅に増大する。したがって、できるだけ大きな単一のタイタープレートの代わりに、複数の小さく、かつ容易に取り扱うことのできるタイタープレートを同時に使用するのが、基本的に有利である。このようにすることで、わずかな労力の増加で、非常に多数の個々の反応空隙を、並列に使用することができる。
【0024】
保持フレームに押し付ける共通カバープレートは、各タイタープレートを個々に封入する。隣接するタイタープレート間の液体またはガスの交換は、不可能である。複数の小型タイタープレートの場合には、各タイタープレートの上方の区画化された空気体積は、それに対応して小さく、これはわずかな液体のみが蒸発可能であることを意味する。
【0025】
本発明の有利な実施態様では、各タイタープレートに割り当てられた可動プランジャを、共通ベースプレート上に形成されたプランジャ形構造として設計することを提案する。このようにすることで、簡便かつ完全に自動化可能な方法で、各タイタープレートの下にある保持フレームの貫通切抜き部を開放し、再び封止することができる。したがって個々のプランジャの位置合わせと移動を制御するための複雑なデバイスは余剰となる。それぞれのストロークは、すべてのプランジャに対して同一であり、このために各タイタープレートは、培養中に本質的に同一の雰囲気条件となる。
本発明案のさらに有利な実施態様は、さらなる従属請求項の主題である。
以下に本発明を説明するための実施態様を、より詳細に説明すると共に図面に示す。
【0026】
図1および2に示す溶液の並列培養用の装置は、保持フレーム1内に挿入された複数のタイタープレート2を備える。各タイタープレート2は、保持フレーム1の横方向突起3上に載っている。各タイタープレート2はそれぞれ個別に、保持フレーム1の側面によって包囲されている。タイタープレート2の上側は、保持フレーム1の上縁よりもいくぶん下方に位置している。連続するカバープレート4が、上方から保持フレーム1上に押し付けられ、これによって各タイタープレート2が個別に封入されている。複数のシール5が、保持フレーム1およびカバープレート4との間に設置されている。これによって保持フレーム1上へのカバープレート4の圧力が比較的低い状態でも、個々のタイタープレート2の適当な封止が達成される。さらに、保持フレーム1との直接接触によるカバープレート4の損傷が防止される。
【0027】
保持フレーム1内の貫通切抜き部は、各タイタープレート2の下に位置する。これらは、連続する、一体型ベースプレート7上に形成されたプランジャ形構造6によって封止される。シール5が、同様に保持フレーム1と一体型ベースプレート7上に形成されたプランジャ形構造6との間に設置される。したがってタイタープレート2の上下で、タイタープレート2を取り囲む空気体積が最小化されて、緊密に封止される。
【0028】
カバープレート4、保持フレーム1および一体ベースプレート7は、貫通ねじ接続8によって互いに押圧される。これは、簡単な方法、例えばねじ切棒と両端からねじ込むことのできる翼ナットによって達成可能である。貫通ねじ接続8間の間隔は、適当な封止のために必要な保持フレーム1上へのカバープレート4の最小圧力に、一致させることができる。簡単な実施態様においては、図1に示すように、貫通ねじ接続8は、各タイタープレート2の各隅に設ければ十分である。
【0029】
一体ベースプレート7は、寸法的に安定な材質で製作して、保持フレーム1への取り付けに手間がほとんどかからないようにしてもよい。図2は、図1に示す装置の結果的にわずかに修正した説明のための実施態様を示し、複数の貫通ねじ接続8が、保持フレーム1の外側にのみ設けてある。カバープレート4は、追加で片側のねじ接続9によって保持フレーム1上に押し付けてもよい。プランジャ形構造6を備える一体ベースプレートの代わりに、共通ベースプレート7上に設置された複数のプランジャを使用することも考えられる。
【0030】
図3に示す保持フレーム1’は、挿入されたタイタープレート2を包囲するように配設された溝状凹部10を有する。溝状凹部10の容量は、充填されたタイタープレート2から蒸発する液体の割合が実質的に減少するように設計される。
【0031】
可動プランジャ11は、タイタープレート2の下で保持フレーム1’の貫通切抜き部を封止し、タイタープレート2に面する側に、液体浸漬マット12を配置する凹部を備える。保持フレーム1’の溝状凹部10からの液体は、主としてタイタープレート2の上方の空気体積中に主として蒸発するのに対して、タイタープレート2下方の空間は、本質的に可動プランジャ11の上側の液体浸漬マット12によって加湿される。
【0032】
可動プランジャ11を、凹部およびその中に設けられた液体浸漬マット12なしで、使用することも同様に考えられる。この種の可動プランジャは、例えばばね方式で、タイタープレート2上に押し付けることができ、タイタープレート2は保持フレーム1’に固定される。したがって、特定の用途に対して、タイタープレート2の下側に位置する開口を、可動プランジャ11で封止することが可能である。ばね力を適当に選択することによって、タイタープレート2の下側の封止を可能なかぎり緊密にできるが、同時に、通常は敏感であるタイタープレートが、過剰な加圧力によって損傷されるのを避けることができる。
【0033】
可動プランジャ11に、温度制御用のデバイスを備えることも考えられる。タイタープレート2直下に位置するか、またはそれと接触している可動プランジャ11が、その寸法と位置のせいで、タイタープレート2の温度を迅速、かつ正確に制御するのに有利である。
【0034】
図4および5は、本質的に同一のフレーム1’’を示す。図4に示すように、その中に液体浸漬マット12が設けられた浅い凹部が、挿入されたタイタープレート2の下方に位置している。しかしながら、液体浸漬マット12を、代わりまたは追加として、この目的で設けられたカバープレート4’の凹部に設けてもよい。カバープレート4’は、ねじ、ばねまたはクランプ用具によって、保持フレーム1’’上に押し付けられるが、これらは図には示してない。カバープレート4と保持フレーム1’’との間に設けられたシール5は、隣接するタイタープレート2間、または環境との間のガスまたは液体の交換を防止する。
【0035】
図4および5に示す、保持フレーム1’’の場合には、複数のタイタープレート2を、保持フレーム1’’中に並べて挿入し、押し付けの可能なカバープレート4によって緊密に封止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数のタイタープレートを収容する保持フレームの断面図である。
【図2】カバープレートを取り付けた、同様の設計による保持フレームの断面図である。
【図3】液体を収容するための複数の凹部を有する保持フレームの断面図である。
【図4】溶媒に浸漬したマットがタイタープレートの下の凹部に設置される、保持フレームの断面図である。
【図5】液体浸漬マットがカバープレートの下側の凹部内に取り付けられる、図4に示す保持フレームを示す図である。
本発明は、溶液の並列培養用の装置に関する。
有望な研究開発の成果に促されて、生物学、生物化学、有機化学のプロセスおよび方法に対する関心が益々高まっている。複雑な研究プロジェクトと、生物学または化学物質の工業生産および分析との両方において、益々増大する数のサンプルを益々速く処理することが要求されている。このような増大する需要によって、できる限り多数のサンプルを並列に実行することのできる効率的で安価な方法が必要とされている。同時に、その方法に必要な生物学的および化学的な物質を、最小化しようとする試みがなされている。
【0002】
個々の試験管の代わりに、現在ではマトリックス形態に配設した多数の微小反応容器を組み合わせることにより、反応ユニットを得ることが普通になっている。個々の反応容器のさらに高度な小型化が、反応空隙としてプレート内に引っ込めて設けられた微小空隙を用いることによって達成される。この種のタイタープレートは、例えば写真技術で構造化された(Photostructured)ガラスプレートまたは表面処理プラスチックプレートで構成することができる。シリコン製のチップが多数の微小な、規則的に配列された空隙を有する、タイタープレートも公知である。用途によっては、個々の反応空隙が、複雑な形状を有することが有利である。タイタープレートは、その寸法特性によっては、マイクロタイタープレートまたはナノタイタープレートとも呼ばれている。個々の反応空隙は、ミリリットルから数マイクロリットルの範囲のサンプルに使用する容積を有し、ナノタイタープレートにおいてはナノリットル範囲の容積が達成される。
【0003】
このような方法で達成される小型化によって、個々の方法段階の並列性を増大させると共に、プロセスで消費する化学物質および溶媒の購買と廃棄のために常時発生する費用を同時に低減することが可能となる。
【0004】
サンプルの処理量を増大させるには、個々の方法段階について最大限に可能な自動化が必要となる。特に、連続的に反復するプロセス、例えば個々の反応空隙の充填および廃棄は通常、完全に自動化された方法で実行される。個々の反応空隙、全タイタープレート、および方法に必要な装置および機器も、その形状が、方法を実施中にサンプルの取扱いを自動化できるものでなくてはならない。
【0005】
個々の反応空隙の有効な容積が小さいほど、発生する可能性のある蒸発効果が、方法の進行に影響を与えたり、定量分析において誤った結果を与える程度が大きくなる。干渉蒸発効果は、特に高温におけるサンプルの培養中に発生する。個々のサンプル容量を数マイクロリットルからそれ以下に低減すると、約40℃の低温で、かつ実質的に完全飽和水蒸気雰囲気おいても、液体損失なしでは培養は不可能である。
【0006】
タイタープレート上に配置するカバーは、発生する蒸発効果を低減することができることが知られている。しかしながら、数マイクロリットルのサンプル容量に対して、またさらに少量のサンプル容量に対してはより大きな程度で、毛細管力によって促進される、反応空隙から隣接する空隙への液体移行が発生し、このことは、すべての個々の反応空隙を封止することは、不釣合いに複雑な装置を用いてのみ可能であることを示すものである。
【0007】
スペーサ上に載せられるカバーは、個々のサンプル量の液体損失を防止することはできない。実質的に飽和水蒸気雰囲気中で培養が実行される場合でも、個々の反応空隙からの液体移行は、置き型のカバーでは適切な程度にまで防止することはできない。
【0008】
したがって本発明の目的は、可能な限り製造の複雑さを低減しながら個々の反応空隙からの蒸発効果を防止する、冒頭で述べた汎用型の装置を設計することである。この装置はまた、方法段階の実質的な自動化を可能にしなくてはならない。
【0009】
この目的は、溶液の並列培養の装置であって、タイタープレートを収容する保持フレームを有すると共に、押し付けが可能であって、タイタープレートを保持フレーム内に緊密に押し込むカバープレートを有する装置に基づく本発明によって達成される。
【0010】
これは、タイタープレートを緊密に押し込むカバーを有効にする。追加の圧力は、タイタープレート、保持フレームおよびカバープレートによって画定される空間から蒸発溶媒が逸失するのを防止するのに必要かつ十分にする。保持フレームに押し付けられるカバープレートからの、タイタープレートの上部側の分離は、極めて小さく有利であるが、直接接触は不可能である。タイタープレート上方にある薄い空隙の寸法が小さいことは、対流現象が実質的に完全に防止されることを意味するものである。しかしながら、対流がなくなると、主としてそれによって促進される蒸発効果はまったく起こらなくなる。この理由で、個々の反応空隙からのサンプル物質または溶液の重大な液体移動も発生しない。
【0011】
タイタープレート上方の空気体積が非常に小さい結果として、押し付けられたカバープレートによって緊密に封止されると、そのすぐ後に、十分飽和した雰囲気と平衡に達する。この種の平衡状態によって、所定の培養温度とは無関係に、蒸発し易い液体の蒸発も防止される。
【0012】
保持フレームには、タイタープレートの下に、タイタープレートの面に直角に移動可能なプランジャによって緊密に封止することができると共に、タイタープレートの寸法に一致させた貫通切抜き部を設けるのが好ましい。生物学的および化学的サンプルの並列培養について効率的で経済的な性能を得るための本質的な要件は、個々の方法段階のすべてを実質的に自動化することである。
したがって、個々の反応空隙が篩い構造基礎だけによって底部に画定されているタイタープレート内で、サンプル物質または使用済の溶媒を下方に吸引することができる。挿入されたタイタープレートは、上方から充填すると共に、タイタープレートを移動させたり、保持フレームから取り外すことなく、保持フレーム内の対応して一致させた切抜き部を介して、下方に排出することができる。
【0013】
実際の培養に加えて、例えば、定量分析などのその後の方法段階も、完全に自動で実行することができる。個々の反応空隙内のサンプル容積が小さいせいで、非常に小さな干渉効果であっても、敏感に不正確な結果を与える可能性があるので、タイタープレートとの不必要な接触をできるだけ避けることが特に有利である。
【0014】
培養中、可動プランジャは、タイタープレートの直下に設置される。カバープレートと同様に、可動プランジャは、タイタープレート下の封止空気容積を低減し、これによって分配サンプル物質および溶媒の蒸発効果と移行現象を防止する。
【0015】
プランジャは、自動的にそのために設けられた場所に入れたり、再び取り外したりすることができる。挿入されたタイタープレートを含めた保持フレーム全体を取り外し、さらに他の実験器具で使用することができる。
【0016】
本発明の一実施態様では、カバープレートを、保持フレームにねじ、スプリングまたはクランプ用具で緊密に押し付けられるようにすることを提案する。使用するサンプルおよび溶媒のそれぞれの特性によって、必要となる最小のカバープレート圧力は変化させることができる。しかしながら、これと同時に、簡便かつ迅速に解除可能な封止機構は、装置の自動作動に有利である。特に、カバープレートの保持フレームへのねじ接続は、非常に高い温度における長時間の培養中でも、タイタープレートを十分に緊密に封止する。
【0017】
本発明案の有利な実施態様では、保持フレームが温度制御用デバイスを備えることを提案する。多くの生物学的および科学的プロセスが、雰囲気温度の影響を受ける。したがって、制御され、かつ再現可能なサンプルの培養は、タイタープレートの温度が予め規定されている場合にのみ可能であることが多い。温度制御のないデバイスが、培養のために、すでに高温にある培養器に導入された場合には、平衡状態に達するまでには、温度差に応じて、対応する長い時間を要する。しかしながら、タイタープレート内の小さな温度勾配でも、それは蒸発効果および移行現象を有利にし、その結果、隣接する反応空隙の相互影響が起こる。
【0018】
保持フレームに位置する温度制御デバイスによって、真上に載せられたタイタープレートの温度を、均一で一定にすることができる。強制的な温度変化は、例えば培養の最初および終りに起こるように、はるかに迅速に、かつはるかによく制御された方法で、達成することができる。
【0019】
カバープレートは、温度制御用のデバイスを備えるのが好ましい。タイタープレートの温度は、加熱可能なカバープレートを介して制御することもできる。またカバープレートの温度を上昇させることによって、カバープレートの下面にサンプル物質および溶媒が凝縮するのを抑制することもできる。これは、特に蒸発溶媒が、カバープレートの下面に析出すること、および個々の液滴が制御されずにタイタープレート上に落下することも防ぐ。
【0020】
本質的に透明なカバープレートを使用する場合には、カバープレートの曇りを、対応して指定したカバープレートの温度によって防ぐことが可能であり、これによってタイタープレートの個々の反応空隙が、いつもはっきりと見ることができる。これによって、例えば、培養中の光学分析方法が、最初にカバープレートを取り外すことなくできるようになる。
【00021】
タイタープレートに加えて、保持フレームに液体溶媒を収容するための溝状の凹部を設けることが好ましい。タイタープレートがサンプル物質および溶媒で充填された後に、ある量の液体が蒸発し、これによってタイタープレートの直上で、そのときに十分に飽和されている大気との平衡に達する。タイタープレート上方の空気の体積が小さいために、少量の液体だけが蒸発したとしても、個々の反応空隙が同様に非常に容量が小さいために、これによって定量的な評価が大幅に損われるか、または定量評価が不可能になる可能性がある。しかし、タイタープレートが定位置に配置されるか、または充填される前に、液体溶媒が溝状凹部に導入されると、同様にこの液体がその量に比例して蒸発に寄与する。溝状凹部の寸法は、飽和雰囲気に必要な液体が、ほとんどが溝状凹部から蒸発するように、選択することができる。タイタープレートの個々の反応空隙からの蒸発効果を、さらに低減するか、または実質的に完全に防止することができる。
【0022】
本発明案の実施態様では、カバープレートに、タイタープレート上方の溶媒を収容するための凹部を設けることを提案する。例えば、この種の凹部は、溶媒浸漬マットを収容することができる。この方法では、比較的大量の溶媒が、微小な封止された空気体積内で利用可能である。マットの表面構造が、その中に存在する溶媒の蒸発を促進する。同時に、タイタープレートへの意図しない滴下を防止する。
【0023】
複数のタイタープレートを、保持フレーム内に互いに並べて挿入して、押し付け可能なカバープレートによって緊密に封止することができることが利点である。個々の反応空隙が微小な寸法であるせいで、小さなタイタープレート上にでも比較的多数の反応空隙を配設することができる。製造の複雑と製造コストは、タイタープレートの寸法の増加によって大幅に増大する。したがって、できるだけ大きな単一のタイタープレートの代わりに、複数の小さく、かつ容易に取り扱うことのできるタイタープレートを同時に使用するのが、基本的に有利である。このようにすることで、わずかな労力の増加で、非常に多数の個々の反応空隙を、並列に使用することができる。
【0024】
保持フレームに押し付ける共通カバープレートは、各タイタープレートを個々に封入する。隣接するタイタープレート間の液体またはガスの交換は、不可能である。複数の小型タイタープレートの場合には、各タイタープレートの上方の区画化された空気体積は、それに対応して小さく、これはわずかな液体のみが蒸発可能であることを意味する。
【0025】
本発明の有利な実施態様では、各タイタープレートに割り当てられた可動プランジャを、共通ベースプレート上に形成されたプランジャ形構造として設計することを提案する。このようにすることで、簡便かつ完全に自動化可能な方法で、各タイタープレートの下にある保持フレームの貫通切抜き部を開放し、再び封止することができる。したがって個々のプランジャの位置合わせと移動を制御するための複雑なデバイスは余剰となる。それぞれのストロークは、すべてのプランジャに対して同一であり、このために各タイタープレートは、培養中に本質的に同一の雰囲気条件となる。
本発明案のさらに有利な実施態様は、さらなる従属請求項の主題である。
以下に本発明を説明するための実施態様を、より詳細に説明すると共に図面に示す。
【0026】
図1および2に示す溶液の並列培養用の装置は、保持フレーム1内に挿入された複数のタイタープレート2を備える。各タイタープレート2は、保持フレーム1の横方向突起3上に載っている。各タイタープレート2はそれぞれ個別に、保持フレーム1の側面によって包囲されている。タイタープレート2の上側は、保持フレーム1の上縁よりもいくぶん下方に位置している。連続するカバープレート4が、上方から保持フレーム1上に押し付けられ、これによって各タイタープレート2が個別に封入されている。複数のシール5が、保持フレーム1およびカバープレート4との間に設置されている。これによって保持フレーム1上へのカバープレート4の圧力が比較的低い状態でも、個々のタイタープレート2の適当な封止が達成される。さらに、保持フレーム1との直接接触によるカバープレート4の損傷が防止される。
【0027】
保持フレーム1内の貫通切抜き部は、各タイタープレート2の下に位置する。これらは、連続する、一体型ベースプレート7上に形成されたプランジャ形構造6によって封止される。シール5が、同様に保持フレーム1と一体型ベースプレート7上に形成されたプランジャ形構造6との間に設置される。したがってタイタープレート2の上下で、タイタープレート2を取り囲む空気体積が最小化されて、緊密に封止される。
【0028】
カバープレート4、保持フレーム1および一体ベースプレート7は、貫通ねじ接続8によって互いに押圧される。これは、簡単な方法、例えばねじ切棒と両端からねじ込むことのできる翼ナットによって達成可能である。貫通ねじ接続8間の間隔は、適当な封止のために必要な保持フレーム1上へのカバープレート4の最小圧力に、一致させることができる。簡単な実施態様においては、図1に示すように、貫通ねじ接続8は、各タイタープレート2の各隅に設ければ十分である。
【0029】
一体ベースプレート7は、寸法的に安定な材質で製作して、保持フレーム1への取り付けに手間がほとんどかからないようにしてもよい。図2は、図1に示す装置の結果的にわずかに修正した説明のための実施態様を示し、複数の貫通ねじ接続8が、保持フレーム1の外側にのみ設けてある。カバープレート4は、追加で片側のねじ接続9によって保持フレーム1上に押し付けてもよい。プランジャ形構造6を備える一体ベースプレートの代わりに、共通ベースプレート7上に設置された複数のプランジャを使用することも考えられる。
【0030】
図3に示す保持フレーム1’は、挿入されたタイタープレート2を包囲するように配設された溝状凹部10を有する。溝状凹部10の容量は、充填されたタイタープレート2から蒸発する液体の割合が実質的に減少するように設計される。
【0031】
可動プランジャ11は、タイタープレート2の下で保持フレーム1’の貫通切抜き部を封止し、タイタープレート2に面する側に、液体浸漬マット12を配置する凹部を備える。保持フレーム1’の溝状凹部10からの液体は、主としてタイタープレート2の上方の空気体積中に主として蒸発するのに対して、タイタープレート2下方の空間は、本質的に可動プランジャ11の上側の液体浸漬マット12によって加湿される。
【0032】
可動プランジャ11を、凹部およびその中に設けられた液体浸漬マット12なしで、使用することも同様に考えられる。この種の可動プランジャは、例えばばね方式で、タイタープレート2上に押し付けることができ、タイタープレート2は保持フレーム1’に固定される。したがって、特定の用途に対して、タイタープレート2の下側に位置する開口を、可動プランジャ11で封止することが可能である。ばね力を適当に選択することによって、タイタープレート2の下側の封止を可能なかぎり緊密にできるが、同時に、通常は敏感であるタイタープレートが、過剰な加圧力によって損傷されるのを避けることができる。
【0033】
可動プランジャ11に、温度制御用のデバイスを備えることも考えられる。タイタープレート2直下に位置するか、またはそれと接触している可動プランジャ11が、その寸法と位置のせいで、タイタープレート2の温度を迅速、かつ正確に制御するのに有利である。
【0034】
図4および5は、本質的に同一のフレーム1’’を示す。図4に示すように、その中に液体浸漬マット12が設けられた浅い凹部が、挿入されたタイタープレート2の下方に位置している。しかしながら、液体浸漬マット12を、代わりまたは追加として、この目的で設けられたカバープレート4’の凹部に設けてもよい。カバープレート4’は、ねじ、ばねまたはクランプ用具によって、保持フレーム1’’上に押し付けられるが、これらは図には示してない。カバープレート4と保持フレーム1’’との間に設けられたシール5は、隣接するタイタープレート2間、または環境との間のガスまたは液体の交換を防止する。
【0035】
図4および5に示す、保持フレーム1’’の場合には、複数のタイタープレート2を、保持フレーム1’’中に並べて挿入し、押し付けの可能なカバープレート4によって緊密に封止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数のタイタープレートを収容する保持フレームの断面図である。
【図2】カバープレートを取り付けた、同様の設計による保持フレームの断面図である。
【図3】液体を収容するための複数の凹部を有する保持フレームの断面図である。
【図4】溶媒に浸漬したマットがタイタープレートの下の凹部に設置される、保持フレームの断面図である。
【図5】液体浸漬マットがカバープレートの下側の凹部内に取り付けられる、図4に示す保持フレームを示す図である。
Claims (16)
- タイタープレート(2)を収容する保持フレーム(1、1’、1’’)を有すると共に、押し付けが可能であって、保持フレーム(1、1’、1’’)内のタイタープレート(2)を緊密に封止するカバープレート(4、4’)を有する、溶液の並列培養用の装置。
- 保持フレーム(1、1’)が、タイタープレート(2)の下に、タイタープレート(2)の寸法に一致して、タイタープレート(2)の面に直角に移動可能なプランジャ(11)によって緊密に封止することのできる、貫通切抜き部を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 可動プランジャ(11)を、保持フレーム(1、1’)内に固定可能なタイタープレート(2)上に、ばね方式で押し付けることができることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
- カバープレート(4、4’)を、ねじ、ばね、またはクランプ用具によって、保持フレーム(1、1’、1’’)上に緊密に押し付けることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 、保持フレーム(1、1’、1’’)とカバープレート(4、4’)との間に、シール(5)を設置することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 保持部レーム(1、1’)と可動プランジャ(11)の間に、シール(5)を設置することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 保持フレーム(1、1’、1’’)が、温度制御のための装置を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 可動プランジャ(11)が、温度制御のための装置を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- カバープレート(4、4’)が、温度制御のための装置を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 保持フレーム(1’)が、タイタープレート(2)の横に、液体溶媒を収容するための溝状凹部(10)を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- カバープレート(4’)が、タイタープレート(2)の上に、溶媒を収容するための凹部を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 保持フレーム(1’’)が、タイタープレート(2)の下方に、溶媒を収容するための凹部を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 可動プランジャ(11)が、タイタープレート(2)に対向する側に、溶媒を収容するための凹部を有することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
- 複数のタイタープレート(2)を、保持フレーム(1、1’、1’’)内に互いに並べて挿入することができると共に、押し付け可能なカバープレート(4、4’)によって緊密に封止することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 複数の可動プランジャ(11)が、共通のベースプレート(7)上に設置されることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
- 複数の可動プランジャ(11)が、共通のベースプレート(7)上に形成されたプランジャ形構造(6)として設計されることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
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