JP2004508555A - キャピラリー充填器 - Google Patents

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ド・ビユーケレール,ベルナー・ルネ・イレーヌ
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テイボテク・ビーブイビーエイ
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Abstract

キャピラリー充填システムは自動的にキャピラリーロールからキャピラリーを取り、そしてそれらを充填ステーションへ輸送するが、該ステーションでは該キャピラリーはコンパウンドで充填される。次いで該充填済みキャピラリーはテンプレート上に固定されるが、そこではそれらは実験用に使用されるべく準備完了している。又該キャピラリーの充填方法も論じられる。

Description

【0001】
本発明はキャピラリー(capillary)を充填(filling)するシステムと方法に関し、特に選別検査(screening)用のシステムと方法で使用するための充填済みキャプラリーのマトリックス準備(perparing a matrix of filled capillary)用のこの様なシステムと方法に関する。特に本発明は更に標準的ライブラリープレート(standard library plate)から充填されるキャピラリーマトリックスの準備を容易化するシステムと方法に関する。
【0002】
最近は、選別検査プログラムが薬剤として使用する可能性のあるコンパウンドを識別する。特に、薬剤発見(drug discovery)は、液体分析物(liquid analytes)の様なコンパウンドを可能性ある薬剤候補として選別検査するために高スループット選別検査(high throughput screening){エイチテーエス(HTS)}技術に依存することが多い。エイチテーエスでは、ライブラリーに最も屡々組織化される、益々多い数のコンパウンドが同時にテストされる。コンパウンドのライブラリーは、以後標準ライブラリープレートと称される、標準的な多数ウエルプレート(standard multiwell plate)で貯蔵されてもよい。
【0003】
多数のコンパウンドの同時テストは、少なくとも部分的には、自動テスト(automated testing)、組合せ化学(combinatorial chemistry)、そしてポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)の様な、技術開発のためである。又種々の病気用に新しいそしてより良い薬剤の高まる需要は、多数のコンパウンドの同時テストを含む、エイチテーエス技術のニーヅを駆り立てる。
【0004】
エイチテーエスでの使用のための選別検査事業で普通使用される多数ウエルプレートの様な、現在の標準的多数ウエルプレート又はマイクロチタープレート(microtitor plate)は127.8mm×85.5mmの寸法を有する。該標準的多数ウエルプレート用では、プレート当たりウエル数(number of wells per plate)、すなわち該密度(density)は数年間で、プレート当たり16ウエルの密度から、プレート当たり96ウエルに、そして幾つかの場合には、プレート当たり384ウエルまで進展した。今日最も普通に使用される標準的多数ウエルプレートはプレート当たり96ウエルの密度を有する。この標準的96ウエルプレートでのウエル間の中心から中心の間隔(centerline−to−centerline distance)は典型的には9mmの桁(order of 9 mm)である。エイチテーエスシステムは標準的多数ウエルプレートのフオーマットでの使用のために開発されて来た。しかしながら、高まるスループットの要求とより多くのコンパウンドの同時テストとのために、エイチテーエスでは、例えば、384,864,1536,そして9600のウエルを有するより高密度のプレートを使用する傾向がある。
【0005】
これらの増加した密度のプレートの使用は新しい問題を提起している。特に、コンパウンドを該プレート内へ移すことは該テスト過程を制限しており、それは該コンパウンドが種々の異なる形状を使用して高密度で持ち込まれなばならないからである。又テスト過程中、これら高密度プレート上への溶液の次のデイスペンス(dispensing)も困難を提起する。加えて、薬剤発見でのロボット及び他の形式の自動化の導入は、例えば、速度、並列化(parallelization)、容積、そしてロボットシステムの信頼性に関する心配の様な、新しい心配へ導く。
【0006】
現在の移送及びデイスペンスシステム(transfer and dispensing systems)はプランジャー{ロビン サイエンテイフイック社(Robin Scientific Inc.)のハイドラシステムテーエム(Hydrasystem TM)の様な}、ニードル又はピンを有するガラスピペッター(glass pipettors)か、又はピエゾ電気ピペッター(piezo−electric pipettors)に依存することが屡々である。各この様なシステムは欠点を有する。例えば、現在のピペット動作用システムは自動化テストで実質的となり得るピペットチップの比較的高いコストを含んでいる。液体放散用のニードル及びピンの使用は、より廉価であるが、デイスペンスされる容積の制御を欠き、多数レプリカの製作をもたらさない。最近のピエゾ電気ピペッターはデイスペンスされる容積に関して通常はより高い制御を提供するが、典型的に比較的大型で、小型化は難しく、それらは比較的高価なために大量の並列デイスペンス用に好適でない。最近のガラスピペッターは、同じように高価ではないが、最近のピエゾ電気ピペッターの欠点の多くを共有し、100ナノリットル程の少ない容積で液体をデイスペンス出来ない。
【0007】
従って、本発明は、当該技術の制限と欠点に依る問題の1つ以上を実質的に解消する、キャピラリーを充填し、充填されたキャピラリーのマトリックスを準備するためのシステムと過程に向けられている。本発明の原理に依れば、複数の未充填キャピラリー(unfilled capillaries)を第1輸送器(first transporter)上にロード(load)するよう構成されたローダー(loader)を含み、充填済みキャピラリーのマトリックスを準備するためのシステムが提供される。開示されたシステムの1実施例では、マニピュレーター(manipulator)が含まれそして該マニピュレーターは、該第1輸送器から複数の未充填キャピラリーを収集し、該キャピラリーに溶液を充填し、そして該充填済みキャピラリーを第2輸送器(second transporter)上にロードするよう構成されている。又マトリックスパッカーサブシステム(matrix packer subsystem)が含まれそして該サブシステムは該第2輸送器から該充填済みキャピラリーを収集し、該充填済みキャピラリーをマトリックステンプレート(matrix template)上に供給するよう構成されている。
【0008】
本発明の実施例に依れば、固定器(fixer)が該充填済みキャピラリーを該テンプレート上に取り付けるよう構成されてもよい。
【0009】
本発明の更に進んだ実施例に依れば、該第1及び第2輸送器はコンベアーである。なお更に進んだ実施例では、該未充填キャピラリーは該ローダー内のローリングテープ(rolling tape)内に含まれる。本発明のなおもう1つの実施例では、該ローダーは該ローリングテープを解く(unwind)ためのアンワインダー(unwinder)、該ローリングテープから該キャピラリーを開放する機構、そして該キャピラリーが開放された後該ローリングテープを捲き直す(rewinding)ワインダーを含む。
【0010】
本発明のもう1つの実施例では、該マニピュレーターは多自由度(multiple degrees of freedom)を有する。もう1つの実施例に依れば、該マニピュレーターは、該キャピラリーの収集、充填そしてローデイングの動作間で、垂直軸上で回転出来る。
【0011】
もう1つの実施例では、該マニピュレーターはフインガー(fingers)で該第1輸送器から該キャピラリーを収集する。本発明の更に進んだ実施例では、該フインガーは真空機構により駆動される。本発明のなお更に進んだ実施例では、該マニピュレーターは、真空又は低圧力で発生された空気流れを介して複数のキャピラリーを保持出来るフインガーの配列を有する。
【0012】
本発明のなおもう1つの実施例に依れば、該第1輸送器は複数の等間隔のスペース(equidistant spaces)を有する。該第1輸送器上のスペース間の間隔はローリングテープ上の未充填キャピラリー間の間隔と実質的に等しくてもよい。更に、該マニピュレーターは、キャピラリーを受けるよう構成された複数の等間隔の真空フインガーを含んでもよく、該第1輸送器上のスペース間の間隔は該真空フインガー間の間隔に実質的に等しくてもよい。本発明のなおもう1つの実施例では、該第2輸送器は複数の等間隔のスペースを含み、該第1輸送器上の該スペース間の間隔は該第2輸送器上のスペース間の間隔に実質的に等しくてもよい。
【0013】
本発明の更に進んだ実施例に依れば、該第1輸送器を駆動するドライブ機構が含まれてもよい。更に進んだ実施例では、該第1輸送器は複数の等間隔のスペースを含んでもよく、そして該ドライブ機構は該第1輸送器を各スペースが1つの未充填キャピラリーを受けるよう駆動する。
【0014】
本発明の原理に依れば、又充填済みキャピラリーのマトリックスを作る方法が提供される。該開示された方法では、基盤上のキャピラリーのシーケンスが提供される。該キャピラリーは該基盤からシーケンスで除去され、マニピュレーター上に収集される。複数のキャピラリーは実質的に同時に溶液を充填され、該充填済みキャピラリーはマトリックス上にロードされる。
【0015】
本発明のもう1つの実施例では、該キャピラリーは予め決められた容積の溶液を充填されてもよい。該充填過程はコンパウンドを含む複数の溶液内に該キャピラリーを浸積(dipping)する過程を含んでもよい。更に、該充填済みキャピラリーは該マトリックスに固定されてもよい。
【0016】
本発明のなおもう1つの実施例では、該基盤はテープのロールであり、除去する過程は該テープを解く過程と、該テープから該キャピラリーを開放する過程と、そして該テープを捲き直す過程とを含む。
【0017】
本発明のもう1つの実施例では、該マニピュレーターは、該キャピラリーの収集、充填、そしてローデイング動作間では、垂直軸上で回されてもよい。
【0018】
本発明の実施例に依れば、該マニピュレーターはフインガーで該キャピラリーを収集してもよい。もう1つの実施例では、該フインガーは真空機構により駆動されてもよい。
【0019】
本発明の1実施例では、充填済みキャピラリーのホルダーを組み立てる方法が提供される。該方法は、複数の未充填キャピラリーを供給する過程と、該複数のキャピラリーの少なくとも1部分を収集する過程と、該収集されたキャピラリーをマニピュレーターで把持(gripping)する過程と、該把持されたキャピラリーを実質的に同時に少なくとも1つの溶液で充填する過程と、該充填済みキャピラリーを該マニピュレーターから除去する過程と、そして該充填済みキャピラリーをホルダー内に挿入する過程とを含む。
【0020】
もう1つの実施例では、該方法は更に、該複数の未充填キャピラリーを第1輸送器上に1度に1つローデイングする過程と、そして該第1輸送器からの該キャピラリーの少なくとも1部分を同時に収集する過程とを含む。該方法はなお更に、該充填済みキャピラリーを該マニピュレーターから第2輸送器上へアンロード(unloading)する過程と、そして該充填済みキャピラリーをホルダー内に挿入する過程とを含む。該少なくとも1つの溶液はプレート当たり第1密度のウエルを有する標準的多数ウエルライブラリープレート(standard multiwell library plate)で提供されてもよい。該ホルダーはプレート当たり第2密度のウエルを有する標準的多数ウエルプレートに対応する配置で該充填済みキャピラリーを保持するよう構成されてもよい。
【0021】
1実施例では、該方法は基盤上にキャピラリーのシーケンスを供給する過程と、そして該基盤からシーケンスで該キャピラリーを除去する過程を含んでもよい。該基盤はテープのロールであってもよく、そして該除去する過程は該テープを解く過程と、該テープから該キャピラリーを開放する過程と、そして該テープを捲き直す過程とを含んでもよい。該方法は更に該充填済みキャピラリーを該ホルダーに保持する過程を含む。
【0022】
もう1つの実施例に依ると、該方法はなお更に、該複数のキャピラリーの少なくとも1部分を収集するために該マニピュレーターを第1ステーションへ動かし、該収集されたキャピラリーを充填するために該マニピュレーターを第2ステーションへ動かし、そして該充填済みキャピラリーをアンロードするために該マニピュレーターを第3ステーションへ動かす過程含んでもよい。
【0023】
本発明のもう1つの実施例では、未充填キャピラリーと、ウエルの配列内に1つ以上の溶液を含む標準的多数ウエルライブラリープレートと、から溶液充填済みキャピラリー(solution−filled capillaries)の配列を創る方法が提供される。該方法は複数のキャピラリーを供給する過程と、前記複数のキャピラリーの少なくとも幾つかをキャピラリーの第1配列に組織(organizing)する過程とを含む。キャピラリーの該第1配列は該標準的多数ウエルライブラリープレートのウエルの配列と寸法的に対応するよう構成される。又該方法はキャピラリーの該第1配列を、1つ以上の溶液を含む該標準的多数ウエルライブラリープレートのウエルの対応する配列内に浸積する過程と、キャピラリーの該第1配列を該標準的多数ウエルライブラリープレートからの溶液で充填する過程と、そして今や充填済みのキャピラリーの該第1配列を少なくとも部分的にキャピラリーの第2配列内に再組織する過程とを含む。
【0024】
1実施例では、キャピラリーの該第2配列の寸法はキャピラリーの該第1配列の寸法と異なってもよい。もう1つの実施例では、キャピラリーの該第1配列は96のキャピラリーの8×12配列で配置されてもよい。キャピラリーの該第2配列は1536のキャピラリーの48×32配列で配置されてもよい。更に、該第1配列内の該キャピラリー間の中心線から中心線の間隔は約9mmであってもよく、そして該第2配列内の該キャピラリー間の中心線から中心線の間隔は約2.25mmであってもよい。
【0025】
もう1つの実施例では、各充填済みキャピラリーの位置と該キャピラリー内の溶液の素性(identity)は該キャピラリーの第1配列が充填される時から該充填済みキャピラリーの第2配列が創られる時まで追跡されてもよい。
【0026】
本発明のなおもう1つの実施例に依れば、複数の充填済みキャピラリーを保持するためのキャピラリーホルダーが提供される。該キャピラリーホルダーは複数の孔と各孔に付随する少なくとも1つのばね要素(spring element)とを有するテンプレートを備えてもよい。該ばね要素は該テンプレートと一体であってもよい。該孔と該ばね要素はフオトエッチング(photo−etching)により形成されてもよい。更に、該ばね要素は弾性的に変形可能(deformable)であってもよい。
【0027】
本発明の追加的特徴と側面は下記説明で表明され、そして部分的には、該説明から明らかであるか又は本発明の実施法により理解される。本発明の特徴と側面は記述された説明とその請求項のみならず付属する図面で特に指摘されたシステムと方法とにより実現され、取得(attained)される。前記の概要説明と下記詳細説明とは共に例示的で解説的であり、請求される本発明の更に進んだ説明を提供するよう意図されていることは理解されるべきである。
【0028】
本明細書に組み入れられ、その1部を構成する付属図面は本発明の好ましい実施例を図解しそして、該説明と共に、本発明の特徴と原理とを説明するため役立つものである。
【0029】
ここで本発明の現在の好ましい実施例を詳細に参照するが、その例は付属する図面で図解される。
【0030】
本発明は充填済みキャピラリーのマトリックスを創るためのシステムと方法とに関する。1実施例では、未充填キャピラリーが第1輸送システム(first transport system)上に自動的に供給されるよう自動化されたシステムと方法が提供されてもよい。該輸送システムは該未充填キャピラリーをマニピュレーターまで運んでもよく、該マニピュレーターは該マニピュレーターが完全にロードされる迄該未充填キャピラリーの行を次々に(row after row)収集してもよい。該マニピュレーターは該未充填キャピラリーを位置的に確実に保持するために真空力(vacuum forces)を使用してもよい。次いで該マニピュレーターは位置的にシフトし、該キャピラリーがキャピラリー力(capillary forces)により充填されるまで該未充填キャピラリーを1溶液又は複数溶液内に浸積してもよい。再び該マニピュレーターは第2輸送器システム上に該今や充填済みのキャピラリーを、1行づつ、アンロードするために位置的にシフトする。該第2輸送システムは、充填済みキャピラリーの行を受けるマトリックスブロックへ該充填済みキャピラリーを運ぶ。該マトリックスブロックはそれが完全にロードされるまで該キャピラリーを収集するが、その時に該充填済みキャピラリーのマトリックスブロックは次のユーザーにより使用される準備は完了している。
【0031】
本発明の1実施例では、該キャピラリーを1溶液又は複数溶液で充填する時、該キャピラリーは標準多数ウエルプレートのウエル内に浸積されるように配置されてもよい。現在の標準的多数ウエルプレートは典型的に約127.8mm×85.5mmである。充填済みキャピラリーのマトリックスブロック内に収集された時、該キャピラリーも又標準的ウエルテストプレート、すなわち該標準的多数ウエルプレートと同じ寸法を有するプレート、で使用されるように配置されてもよい。更に、該浸積ステーション(dipping station)での該標準的多数ウエルプレートは、充填済みキャピラリーのマトリックスブロックが構成される該標準的ウエルテストプレートと、同じか又は異なるウエル密度を有してもよい。例えば、該浸積ステーションでの該標準的多数ウエルプレートはプレート当たり96のウエルの密度を有し、該充填済みキャピラリーのマトリックスブロックはプレート当たり96ウエル、プレート当たり384ウエル,プレート当たり1536ウエル、プレート当たり9600ウエルの密度、又は何等かの他の密度を有する標準的ウエルテストプレート用に構成されてもよい。更に、充填済みキャピラリーのマトリックスブロック内に収集された時、該キャピラリーは非標準ウエルテストプレートで使用されるよう配置されてもよい。この様な非標準ウエルテストプレートは該標準的多数ウエルプレートのそれらとは他の寸法を有する。加えて、この様な非標準ウエルテストプレートは該浸積ステーションでの該標準的多数ウエルプレートと同じ又は異なるプレート当たりウエル密度を有することが出来る。なお更に、充填済みキャピラリーのマトリックスブロックはウエルの非長方形配列を有する非標準ウエルテストプレートでの使用のために配置されることが出来る。例えば、該マトリックスブロック内の充填済みキャピラリーは、ウエルの対応する円形パターンを有する非標準ウエルテストプレートでのテスト用に円形パターンで配置されることも出来る。
【0032】
本発明のキャピラリー充填システムの例示的実施例は図1で示され、引用数10により総体的に呼称される。ここで実施例化される様に、図1を参照すると、キャピラリー充填システム10は1つ以上のキャピラリーを自動的に充填し、そして好ましくは充填済みキャピラリーのマトリックスブロックを準備するよう調和して動作する幾つかの部品サブシステムを有する。キャピラリー充填システム10はキャピラリーローダーサブシステム(capillary loader subsystem)20,キャピラリー充填器サブシステム(capillary filler subsystem)30,そしてマトリックスパッキングサブシステム(matrix packing subsystem)40を有する。各サブシステムは下記で詳細に説明される。
【0033】
キャピラリーローダーサブシステム20は、例えばテープロール202上の様な、基盤上のキャピラリーのシーケンスから個別キャピラリー201を取り外し、それらを充填用に準備する。キャピラリー201は約1mmより小さく、或いはより好ましくは、約0.5mmより小さい内径を有し、そして約10mmまでの長さを有する小さなガラスチューブであってもよい。該キャピラリーチューブ用の他の寸法は該チューブがキャピラリー作用を通して充填される限り好適である。
【0034】
キャピラリー201はテープロール202上で供給されてもよい。テープロール202は個別キャピラリー201を基盤208に可逆的に結合する接着剤を有してもよい。保護対策として、これらのキャピラリーを保持する基盤208は該ロールの内側へ向かってキャピラリーと共に捲かれる。基盤208は一般的に該基盤に接着されたキャピラリー程幅広くはない。
【0035】
テープロール202はローダーハウジング210内のロード用ペグ(loading peg)203上にロードされる。その上にキャピラリー201を有するテープロール202の1端は収集器(collector)220を通るよう導かれるが、該収集器は該キャピラリーを1つずつ取り外す。テープロール202は使い済みテープロール(spent tape roll)204として捲き直し用ペグ(rewinding peg)205の周りに捲き直される(rewound)。電気モーターの様なモーター209、又は他の同様な適当なドライブ機構が、ロール202,204がロードされたペグ203、205を回転させ、そしてテープ基盤208を引っ張り状態に保つよう役立つ。もう1つのモーター207は該テープをテープロール202から引く。収集器220は該テープが該収集器を通って横断する時接着されたキャピラリー201を基盤208から取り外す。例えば、キャピラリー201は、1つ以上の接触フインガーにより又は真空力を使用することにより、取り外されてもよい。真空は周囲より低い空気圧を称し、真空力は周囲圧の領域から周囲圧より低い領域への空気流れから起こる力を称する。
【0036】
モーター209と連携したロード用及び捲き直し用ペグ203,205は、ロール202,204からの該テープが、例えば、ロータリーダッシュポット又はスリップカップリング、又は他の同様な適当な機構を介してペグ203、205を駆動することにより、ぴんと張られて保たれることを保証する。ロール202、204からの該テープを一定張力に保つことは、制御された、ロール202のアンローリング(unrolling)と、ロール204のローリング(rolling)と、を提供する。
【0037】
ローダーサブシステム20の自動化はキャピラリー201のオペレータの扱いをを最小化する。該オペレータはテープロール202のロードと使い済みロール204の取り外しのみを要する。ローダー20のキャピラリー取り外し機構の自動化は手動動作を減じそして付随する誤りを減じる。又、オペレータによるキャピラリー取扱の除去は手接触によるキャピラリー201の起こり得る何等かの汚損を最小化する。
【0038】
収集器220はキャピラリー201をテープロール202の基盤208から除去し、該個別キャピラリーを摺動する歯付きコンベア又はラック225上の開いたスペース201内に堆積させる。ラック225は各隣接歯222間に個別スペース221を有し、各スペース221は1つのキャピラリー201を収容する。もし標準的なプレート当たり96ウエルのライブラリープレートが該キャピラリー充填に使用される筈であるとすれば、ラック225は96の個別スペース有してもよい。隣接スペース221間の間隔、そしてかくしてラック225上の隣接キャピラリー201間の間隔は、例えば、1536テンプレート用には約2.25mmの、一定に保たれるのが典型的である。
【0039】
ラック225は第1輸送器227上に設置される。モーター(図示せず)又は他の適当な同様なドライブ機構が収集器220の下の輸送器227を駆動し、各スペース221は1つのキャピラリー201を受ける。該モーター速度はラック225上へのキャピラリーローデイングの速度を増加又は減少するように調整されてもよい。更に、テープ202を駆動するドライブ機構及び輸送器227を駆動するドライブ機構は、ラック225上の各スペース221が1つのキャピラリー201を受けると同じ速度で該キャピラリー201を該テープ基盤208から除去するよう同期化されてもよい。代わりに、例えば、単一モーターの様な、単一ドライブ機構が、テープ202の捲き解きと輸送器227の駆動の両方を行うよう使用されてもよく、或いは、代わりに、全てのそのサブシステム20,30,40を含む全システム10を駆動するよう使用されてもよい。
【0040】
該キャピラリーローダーサブシステム20は、説明される他の残りのサブシステムと同様に、完全に自動化されてもよく、そして好ましくは計算機制御されるのがよい。これはキャピラリーを望ましい寸法のマトリックスブロック内にロードし充填する速度を増加し、人間の動作と誤りを最小化する。
【0041】
本発明の実施例に依れば、ラック225の第1スペース221を収集器220の下に位置付ける第1サーボモーター、例えば、ダイレクトドライブサーボモーター(direct drive servo−motor)が提供される。第2サーボモーターはテープロール202をアンロール(unroll)し、それは、図6の摘み取り機構(plucking mechanism)228の様な機構によりテープロール202の基盤から1度に1つのキャピラリー201取り外すことに帰着する。次いで該第1ドライブモーターは輸送器227を次の位置に動かすのでラック225上の第2スペース221が該収集器220の下で検出される。ローデイングの過程は全ての望まれるスペース221が空のキャピラリー201により充填されるまで繰り返される。
【0042】
摘み取り機構228は基盤208からキャピラリー201を除去するための何等かの適当な手段であってもよい。例えば、真空力が該基盤から各キャピラリーを引くために使用されてもよく;取付られたキャピラリーを有する該基盤が楔型スクレーパー(wedge−shaped scraper)を過ぎるよう引かれ該スクレーパーが該基盤から該キャピラリーを緩やかにスクレープ(scrapes)してもよく;或いは取付られたキャピラリーを有する該基盤がスロットを通るよう引かれそこで該キャピラリーの端部が、該基盤がキャピラリーから上方へそして引き剥がし動作で該キャピラリーから離れるよう引かれた時該キャピラリーを保持するよう役立つチャンネルを通過してもよい。
【0043】
1実施例に依れば、図6に示す様に、収集器220は可動ガイド(mobile guide)230と固定ガイド(fixed guide)231を有する。これらのガイドは、ラック225の形状と連携して、キャピラリー201がラック225のスペース221内に精密に堆積されることを保証する。テープロール202から来る取付られたキャピラリー201付き該テープはガイド230,231間の狭いスロット232内に導かれる。スロット232の幅は例えば、可動ガイド230を内方へ固定ガイド231に向かって動かすことにより変えられてもよい。スロット232は、ロール202からの該テープが収集器220に入る場所から、摘み取り機構228を過ぎて、収集器220がラック225に接触するか殆ど接触する場所まで、延びている。スロット232は、それらが基盤208から除去される前と後の両方の場合にキャピラリー201の端部を保持し、導くよう構成された2つのチャンネルを有する。該テープに取付られた該キャピラリーが摘み取り機構228に到着すると、該キャピラリーは該キャピラリーはテープ基盤から取り外される。この特定の実施例では、基盤208は該スロット内で該キャピラリーから上へ離れるよう剥がされ、該キャピラリーは該スロット内に残る。今や個別になったキャピラリーは、例えば重力により、該スロットを通って落下し、例えば2つ以上のキャピラリーの、キャピラリー列(queue of capillaries)となり、ラック225上にロードされるよう待つ。スロット232の該列部分は該キャピラリーがスムーズに通過するに充分な程幅広いが、2つ以上のキャピラリーをつかえさせ、該キャピラリーの下方運動を阻止させる程幅広くはない。収集器220の下、スロット232の底部にラック225がある。
【0044】
もう1つの実施例に依れば、ラック225は、スペース221が該スロットの下に配置されないとキャピラリー201がスロット232を離れないように、収集器220のスロット232の下に精密に位置付けられる。換言すれば、収集器220の底部と歯222の頂部の間の間隙はキャピラリー201の直径より小さい。かくして、ラック225が収集器220の下を横に移動すると、歯222とスペース221のシリースはスロット232内に並ぶキャピラリーの下を通過する。歯222がスロット232の下を過ぎる時スロット内のキャピラリーは留まっているが、該スペースが該スロットの下を過ぎるとスペース内に落下する。唯1つのキャピラリーを収容するために、スペース221は完全に対称なプロフアイルを備えているが、該プロフアイルは望ましい公差(tolerance)を達成するためにフオトエッチ(photo−etched)される。この仕方で、各スペース221は、該スペース内のキャピラリーが該スペースを完全に充たすように形成される。ラック225が収集器220の下を横に移動する時、スペース221内のキャピラリー201、すなわち充たされたスペースは、スロット232内の並ぶ何れのキャピラリーも該充たされたスペース内に落下することを禁じるであろう。該公差は、既に充たされたスペース内に部分的に落下するスロット232内に並ぶ何れかのキャピラリーのために、収集器220に対しつかえるラック225の可能性を最小化するよう設定されるのが好ましい。更に、スロット232の下部エッジに隣接し、該エッジを規定する収集器220の部分がキャピラリー201をスペース221に導くことを助けそして又つかえを防止することを助けるよう形作られるてもよい。
【0045】
ラック225は輸送テーブル229の両側上に固定される2枚のプレート240から作られてもよい。プレート240はステンレス鋼、黄銅、プラスチック又は他の適当な材料で形成されてもよい。歯222と開いたスペース221はこれらのプレート内に形成されてもよい。プレート240は、もし黄銅で形成されれば、例えば、約0.1mmの厚さを有し、輸送器テーブルと同じ長さであってもよい。プレート240の長さは、歯を規定するスペースを有しない第1端部領域、歯222とスペース221を有する中央領域(例えば、96個のスペース)、そしてこれ又歯を規定するスペースを有しない第2端部領域を含むよう設定されてもよい。ラック225がその最も左の位置にある時は、プレート240の該第1端部領域は収集器220のスロット232の下に配置される。該第1端部領域はスペースを有しないので、スロット232内に並ぶキャピラリーの最下部からキャピラリーは落下脱落はしない。ラック225が、第1端部領域から第2端部領域へ、収集器220下で動くと、歯222とスペース221とを有する該中央領域はスロット232の下を過ぎ、そしてキャピラリー201はスペース内に落下する。該第2端部領域はプレート240内に規定される最後のスペースから、輸送テーブル229がその最も右の位置にある時に収集器220の下にある点を僅かに超えるまで、延びている。収集器220の下の該点を僅かに超えて延びるプレート240の部分は、輸送テーブル229の位置付けの誤差がキャピラリーの収集器220外へのそして床上への落下に帰着しないことを保証するために使用される小さな安全地帯である。該輸送テーブル229の該最も右の位置は、マニピュレーター305が第1ローデイング位置にあって、ラック225内の該最も右のスペース221がマニピュレーター305の最も右のフインガーと同じ高さである時に起こる。
【0046】
1実施例に依れば、キャピラリー201は、該キャピラリーの長さの約40%がプレート240の1つの側上に配置されるようにラック225内に置かれる。例えば、第1プレート240は該キャピラリーの長さの約10%の位置で各キャピラリーを支え、そして第2プレート240は、その長さの約55%の位置で該キャピラリーを支え、かくして該キャピラリーの長さの約45%をプレート240の1つの側へ延びさせる。後で論じられる様に、該キャピラリーのこの延びさせられた部分は該キャピラリー充填器システム30のマニピュレーター305により保持される。
【0047】
例示的動作では、テープロール202からの取り付けられたキャピラリー201を有する該テープはモーター207、例えば、サーボモーターにより収集器220を通して引かれる。プログラマブルロジックコントローラー(Programmable Logic Controller){ピーエルシー(PLC)}はモーター207のみならずシステム10内の他の部品も制御してもよい。基盤208、すなわち、取り付けられたキャピラリーを有しない該テープは捲き直し器又は使い済みテープロール(spent tape roll)204によりリカバーされる。ダッシュポットモーター(dashpot motor)209は使い済みテープロール204を駆動する。基盤208は張力を受けて保持される。
【0048】
1つの検出器、例えば、第1レーザーセンサー251が、ペグ203と収集器220の間に延び取り付けられたキャピラリーを有するテープが取り付けられたキャピラリーを有するかどうか、或いは、代わりに、該テープがペグ203と収集器220の間になお延びているかどうかを検出するため使用されてもよい。もう1つの検出器、例えば、第2レーザーセンサー252が、基盤208が収集器220とペグ205の間に延びているかどうかを検出するため使用されてもよい。もしこれらの検出器の何れかがそれらの対応するテープを検出することに失敗すれば、エラー信号が該ピーエルシーユニットの様な、制御器に伝送され、そしてサーボモーター207は運転しない。
【0049】
第3のレーザーセンサー253の様なもう1つの検出器が収集器220内の該キャピラリー列が充たされているかどうかをチェックしてもよい。もしこの第3センサーが該列内に何等キャピラリーを検出しないならば、それは取付られたキャピラリーを有するテープを、該キャピラリー201が該テープから外され該列びに追加される収集器220内に、引くことをモーター207にスタートさせるために信号を該ピーエルシーに送ってもよい。代わりに、第3センサー253は、該列内の特定キャピラリー、例えば、最下部(bottom)から10番目のキャピラリーを検出し、そしてその特定のキャピラリーが検出されない時信号を送るような高さに設定されることが出来る。第3センサー253がキャピラリー201を検出した時、停止するために信号がサーボモーター207に送られてもよい。第3センサー253は余りに多くのキャピラリーが堆積しコレクター220をつかえさせることに対して守る。
【0050】
電気モーターは該輸送テーブル229が上に固定されているスピンドル(図示せず)を駆動してもよい。ローデイング過程中、該輸送テーブル229とラック225とが位置付けられる精度は0.1mmの桁であるのが典型的である。今度は第1輸送器227に結合されたモーターは、1つのキャピラリー201をこの第1スペース内に落下させるために、ラック225の第1の最も左のスペース221を収集器220のスロット232の下に位置付ける。ラック225を有する輸送器227は左へ横に動かされるので、該第1スペースに続く、第2スペースが今度はスロット232の下に位置付けられそして第2の1つのキャピラリーが該第2スペース内に落下する。この過程は全てのスペース221が充たされるまで続く。
【0051】
今やキャピラリー201で完全にロードされたラック225を有する、該輸送器227は、マニピュレーター305によりアンロードされるための準備で、右の端の位置へ動く。該最も右の位置へのこの移動中、ラック225は収集器220の下へ進む。もし何等かの理由で、該スペース221の1つが収集器220の下の初期通過中キャピラリーで充たされなかったならば、ラック225が収集器220の下を再び通るので該空のスペースは充たされる。更に、ラック225がその最も右の位置へ動く時ラック225内の該キャピラリーを検出し、数えるために、もう1つの検出器、例えば、第4のレーザーセンサー254が収集器220の右に配置される。もし、例えば、収集器220の下の2つの通過の後、ラック225内のキャピラリーの数が正しくないならば、第4のレーザーセンサー254は該ピーエルシーユニットへ信号を送り、該過程はオペレーター介入を予想したホールド(hold)に置かれてもよい。
【0052】
キャピラリー201がラック225上の位置にあると、図7に示す様に、該第1輸送器227はキャピラリーをキャピラリーローダーサブシステム20からキャピラリー充填器サブシステム30へ持ってくる。個別キャピラリー201を自動的に充填するよう機能するキャピラリー充填器サブシステム30は、把持ユニット(gripping unit)311を有するマニピュレーター305を備える。把持ユニット311は、プレート301の前側上の複数の真空フインガー302と、プレート301の後側上の1連の別々に制御可能な真空マニフオールド312と、を収容する実質的に平坦な真空パームプレート(vacuum palm plate)301を有する。把持ユニット311の真空フインガー302は該充填過程中キャピラリー201を保持する。図2はプレート301上にフインガー302により保持された典型的キャピラリー201を描く。
【0053】
図7は第1輸送器227からプレート301上にキャピラリー201をロードするための第1ステーションの把持ユニット311を示す。該第1ステーションでは、把持ユニット311は矢印303により描く様に中央カラム320の上下に垂直に動く。図8は、標準的な96の多数ウエルのプレートの様な、ライブラリープレート310からキャピラリー201を充填するための第2ステーションの把持ユニット311を示す。該第1ステーションから該第2ステーションへ動くために、把持ユニット311は矢印306により描かれる様に中央カラム320の周りに回転する。該第2ステーションで、把持ユニット311は矢印307により示す様にアーム321の周りに回転し、そして矢印303により前に描いた様に中央カラム320の上下に垂直に動く。図9はキャピラリー201を第2輸送器427上にアンロードするための第3ステーションの把持ユニット311を示す。該第3ステーションでは、把持ユニット311は、これ又矢印303で描いた様に、中央カラム320の上下に垂直に動く。
【0054】
1実施例では、マニピュレーター305は、2つの回転自由度と1つの並進自由度との様な3つの自由度を有し、そして各自由度に付随するサーボモーターを有する、2軸マニピュレーター(two axis manipulator)である。プログラマブルロジックコントローラーユニットはこれらのサーボモータの各々を独立に制御する。当業者により決定されてもよい様な、マニピュレーター305に付随する代わりの自由度と把持ユニット311の運動とが把持ユニット311をその望ましい向き(desired orientations)に位置付けるために役立ってもよい。例えば、把持ユニット311は該第1から該第2ステーションへ水平に摺動し、該キャピラリーを充填するために水平ヒンジラインの周りに回転しそしてその元の直立位置へ戻るよう回転し、次いで該第2から該第3ステーションへ摺動することも出来る。
【0055】
図8に示す様に、把持ユニット311は1連の別々に制御可能な真空マニフオールド(vacuum manifolds)312を有してもよい。各マニフオールド312は複数のフインガー302に真空接続(vacuum−connected)されてもよい。フインガー302は、標準的ライブラリープレートのウエルの軸線と合致する仕方でプレート301の前側上に配置される。かくして、例えば、把持ユニット311は、各々が12個のフインガーの行に真空接続された、8つの真空マニフオールド312を有してもよい。
【0056】
図12(a)及び12(b)で示す様に、フインガー302は並べて置かれた(placed side−by−side)、3枚のプレート、例えば、ステンレス鋼から作られてもよい。中部プレート317の厚さは個別キャピラリー201の直径と同じか、又はそれよりほんの僅か大きい。外側プレート318の厚さはより薄く、例えば、キャピラリー201の直径の半分の桁であってもよい。中部プレート317の最上部表面(top surface)は外側プレート318の最上部表面のレベルの下に置かれ、かくして溝又は凹みを創り、その中にキャピラリー201が入る。更に、1実施例に依れば、該最上部表面から後部表面へ延びるスロット319が中部プレート317内に加工される。スロット319はプレート301の内部の真空チャンネル313に空気流れ的に接続される。フインガー302の該3枚のプレートはフインガー302の自由端で一緒に溶接されてもよい。
【0057】
図11で示された様に、フインガー302のもう1つの端部はプレート301の孔を通して固定されており、該孔はプレート301内を走っている真空チャンネル313に開いている。フインガー302の中心線間の間隔は約9mmであり、それは標準的多数ウエルプレート内のウエル間のセンターピッチ(pitch center)と対応しそして又ラック225のキャピラリー201間の中心線から中心線の間隔、2.25mmの4倍に対応している。
【0058】
かくして、各水平行内のフインガー302はプレート301内部の真空チャンネル313に真空接続され、各水平行のフインガーは別々の真空チャンネルを有する。これらのチャンネル313は各々(フインガーの各行用1つ)ベンチュリーバルブ(venturi valve)314に接続される。ベンチュリーバルブ314はプレート301の後部の上に固定されてもよい。プログラマブルロジックコントローラーユニットがこれらのバルブの各々を別々に制御するために使用されてもよい。
【0059】
ベンチュリーバルブ314がオンにスイッチされると、それはその出力として真空又は負圧(negative pressure)を創る。この真空はチャンネル313に接続され、それによりそのチャンネル内に真空を創ろうとする。しかしながら、フインガー302、自体が気密性(airtight)でないので、空気流れはこれらのフインガーを通して引かれる。この空気流れは、キャピラリー201がフインガーの溝内に挿入されると、キャピラリー201の側を溝に対して確実に保持する。該空気流れはキャピラリー201を通るようには意図されてない。上記説明の、スロット319は、該空気流れを、キャピラリー201の、該端部より寧ろ、該側部へ集中するか、又は向けることにより、キャピラリー201をフインガー302の溝内に確実に保持することに役立つ。
【0060】
各フインガー302はキャピラリー201の長さの約3分の1である。その長さの約3分の1に沿って各キャピラリー201を把持することは、把持ユニット311が水平に回されそしてキャピラリー201がフインガー302から垂直に垂れ下がる時に、もし該空気流れが、該キャピラリーを保持するために、充分に強力ならば、適当な把持力を提供する。後から説明する様に、キャピラリー201の自由な、把持されない端部は、コンパウンドがキャピラリー作用を介して取り上げられるようにするために、ライブラリープレートのウエル内に挿入される。
【0061】
第1位置で、キャピラリー201をラック225からプレート301上の複数の水平行のフインガー302へロードするために、把持ユニット311は垂直に上下運動する。前側から延びるフインガー302を有するプレート301の前側はラック225上に保持されたキャピラリー201の行に隣接して置かれる。フインガー302の最も上部の行からスタートして、そしてキャピラリー201の配列とフインガー302の行との間に近く位置付けると、ラック225のスペース221を離れてフインガー302内へキャピラリー201の行を持ち上げるために、ベンチュリーバルブ又はポンプの様な他の同様な手段により、僅かな真空圧力がフインガー302内に創られる。上記で論じた様に、キャピラリー201を確実に保持するためにどんな適当な部分もフインガー302により保持されてもよいが、典型的には、キャピラリー201の長さの約3分の1がフインガー302内に保持される。
【0062】
把持ユニット311は典型的には、全部で96のキャピラリー用に、8行、12列のフインガー302を収容する。しかしながら、どんな望まれる数の行と列のキャピラリーが本発明と共に使用されてもよい。フインガー302の各行がキャピラリー201で充たされると、モーター(図示せず)又は他の適当なドライブ機構がマニピュレーター305上の把持ユニット311の垂直位置を変える。キャピラリー201は、各行がキャピラリーで充たされるように、最上部か又は最下部かの何れかから把持ユニット311のフインガーの行を充たしてもよい。把持ユニット311は、次のセットの行がラック225により利用可能にされたキャピラリーの次の配列へ接近出来るようにするために垂直に移動する。キャピラリー201をロードする把持ユニット311の垂直運動は把持ユニット311がキャピラリー201で完全に充たされるまで続けられる。この点に於いて、下記でより詳細に説明される様に、段階(a)が完了する。
【0063】
1実施例に依れば、12×8のフインガーが移植(implant)される、把持ユニット311はラック225に隣接した垂直面内に位置付けられ、フインガー302の最上部の行(topmost row)はラック225上のキャピラリー201のレベルの丁度下にある。フインガーの最上部の行の第1フインガー302は該ラックの第1キャピラリー201の直接下に位置付けられる。12のフインガーのこの最上部の行に付随するベンチュリーバルブ314が賦活される。把持ユニット311は、フインガー302の該第1行がラック225上のキャピラリーのレベルを約2mmだけ送るまで、垂直に移動する。この行のフインガーを通しての空気の流入は該フインガーが該ラックからキャピラリーを確実に取り上げさせる。最初の12のキャピラリーは今やフインガーの第1行により保持される。フインガー302は約9mm離れるよう隔てられ、キャピラリー201は約2.25mm離れるよう隔てられているので、この行の該フインガーは、第1でスタートして、該ラック上の第1の48のキャピラリーの4つ毎に1つのキャピラリーを取り上げる。次いで把持ユニットは、ラック225上に残るキャピラリーのレベルの丁度下の第2行の12のフインガーを位置付けるために、約7mm(すなわち、該ラック上のキャピラリーのレベルの下のその元の位置から合計9mm)垂直に上へ動かされる。把持ユニット311のこの約7mmの垂直運動の後、キャピラリー201を有するラック225は更に約2.25mm横に再位置付けされる。又把持ユニット311の垂直運動は、個別の過程の代わりに、ラック225の該横の再位置付けと合致して起こってもよい。かくして、この第2行のフインガーの第1フインガーは残りのキャピラリーの第1キャピラリー(前に、該ラック上の第2キャピラリーであった)の直接下に位置付けられる。この第2行の12のフインガーに付随するベンチュリーバルブ314が賦活されそしてこの行のフインガーを通しての空気の次の流入が該フインガーが該ラックから更に12のキャピラリーを取り上げさせる(これ又、該ラック上の第1の残りのキャピラリーでスタートして4つ毎に1つのキャピラリーを取る)。このシーケンスは把持ユニット311上のフインガー301の第3、第4の行用に繰り返される。この回で、第1の48個のキャピラリーが把持ユニット311上にロードされたことになる。
【0064】
フインガーの第5行の上に第2グループの48個のキャピラリーを位置付けるために、ラック225は、約98mm(44キャピラリースペース×2.25mm)に、フインガーの第1及び第2グループ間に、もし何等かあれば、或るギャップ長さをプラスしただけ、横に動かされる。フインガーの最初の4つの行用に上記で詳述したシーケンスがフインガーの第2の4つの行用に繰り返される。再び約9mmの4つの垂直ステップで、最後の48個のキャピラリーが取り上げられる。この点で、全ての96のキャピラリーは把持ユニット311上にロードされ、全ての8個のベンチュリーバルブが賦活されたことになる。
【0065】
種々の段階を通してのプレート301の運動に関して図1で示したシステム10の平面図及び背面図を図3及び4が描いている。段階(a)では、プレート301はキャピラリー201をロードされる。プレート301がキャピラリー201で完全にロードされると、マニピュレーター305は、マニピュレーター305の垂直軸に対する矢印306の方向でプレート301を90度輸送する。又次いでプレート301の面は矢印307の方向で90度回転されるのでキャピラリー201は、段階(b)に描かれる様に、下方に面する。段階(b)で、キャピラリー201をその上に有するプレート301の面は下方に向いており、プレート301は次いで、キャピラリー201の先端は、例えば、標準的な96のウエルプレート310内に含まれたコンパウンド内に浸積されるまで矢印308の方向に下げられる。ウエルプレート310は分析物(analytes)の様な溶液、又は他のこの様な可能性ある薬剤候補かコンパウンドを含んでもよい。更に、上記説明の様に、ウエルプレート310に関する用語”標準的(standard)”の使用は該ウエルプレートを9mmのセンター上にウエルを有する(having wells on 9 mm centers)96のウエルプレートに限定するつもりはない。寧ろ、”標準的多数ウエルプレート(standard multiwell plate)”は選別試験工業で普通使用されるフットプリント(footprint)を有するウエルプレートを称する。最近は、この普通に使用されるフットプリントは127.8mm×85.5mmである。標準的多数ウエルプレートは、16又は384の様な、他の密度も可能であるが、プレート当たり96個のウエルの密度を有する。
【0066】
1実施例に依れば、把持ユニット311は中央カラム320の周りで第1ステーションから第2ステーションへ回転し、次いでプレート301が垂直の向きから水平の向きへ動くようアーム321の周りに回転する。水平の向きでは、図8に示す様に、保持したキャピラリー201を有して、フインガー302は下方を指す。96個の多数ウエルプレート310は、該96個のキャピラリーの軸線が標準的な96の多数ウエルプレート310の該96個のウエルの中心線に概略一致するように、該キャピラリーの下の浸積位置(dip−position)内に位置付けされる。把持ユニット311を垂直に下方へ動かすことはキャピラリー201の自由端がプレート301の溶液に入ることに帰着する。
【0067】
1実施例に依れば、複数の標準的多数ウエルライブラリープレート310はスタッカー(stacker)330内に1時的に貯蔵される。適当な時間間隔で、スタッカー330からの該最下部ウエルプレート310は該スタッカーからウエルプレートコンベアー331経由で第2ステーションへ動かされる。換言すれば、コンベアー331は1つのプレート310をスタッカー330から、下方に向く把持ユニット311の直接下の該浸積位置へ、動かす。第2ステーションでは、ウエルプレートリフター335は、ウエルプレート310内の溶液の頂部表面をコンベアー331の上の既知の高さへ位置付けるように、コンベア331からウエルプレート310を持ち上げる。基準ウエル内の溶液のレベルは、例えば、該持ち上げ中に、センサー332で測られてもよい。該ウエル内溶液がセンサー332で検出されると、信号が該ピーエルシーユニットへ送られ、ウエルプレートリフター335は停止し、そのレベルでプレート310を保持するよう命じられる。把持ユニット311はキャピラリー201の自由端を該溶液内に下げ、キャピラリー201は充填され、そして把持ユニット311は該溶液外へ該キャピラリーを上げる。ウエルプレートリフター335はウエルプレート310をコンベアー331上へ戻るよう下げるが、それは丁度使用したウエルプレートを第2ステーション外へそして新しいウエルプレートを位置内へ移動させる。典型的に、把持ユニット311が該ウエルプレートからキャピラリーを充填する度に異なるウエルプレートが供給される。
【0068】
ウエルプレート310は、該ウエルプレートのウエル内に同じ溶液又は異なる溶液の何等かの組み合わせを置くことにより準備される。該キャピラリー内の各溶液の素性と位置(identity and position)とを記憶(remembering)し、追跡(tracking)する追跡システム(tracking system)が実施されてもよい。このシステムは最初に該ウエルプレート310のウエル内の各溶液の素性と位置とを識別する。キャピラリーが充填されると、該追跡システムは、行と列による様な、フインガーの配列内の位置と、把持ユニット311内の充填済みキャピラリーの各々内の付随溶液と、を識別する。該充填済みキャピラリーが把持ユニット311から第2輸送器427上へアンロードされると、該追跡システムは今度は、該充填済みキャピラリーの各々の該第2輸送器上の位置と付随溶液とを識別し、記憶する。同様に、該充填済みキャピラリーがマトリックスブロック430上に組み立てられると、それらの位置と付随溶液の素性が思い出され、記憶される。この情報は、分析を行う時、どのコンパウンドが該マトリックスブロック配置のキャピラリーのどの位置にあるかを識別するため使用される。
【0069】
キャピラリー201はキャピラリー力によりウエルプレート310からの溶液で充填される。キャピラリー201を溶液で充填すると、把持ユニット311はマニピュレーター305によりその元の垂直高さまで戻るよう垂直に上げられる{段階(a)と(c)に於ける様に}。又プレート301の面は矢印307の方向で90度回転され、そしてマニピュレーター305は段階(c)へ把持ユニット311を矢印306の方向で90度動かすので、キャピラリー201は図1で描かれる様に該システムの前から視認可能である。
【0070】
該キャピラリーを充填する溶液の容積は予め決定されてもよい。一般に、何れかの個別キャピラリーでの溶液の容積は該溶液の粘性、該キャピラリーの断面と容積、そして該キャピラリーが該溶液内に浸積される時間の量の関数である。キャピラリーを充填することは全キャピラリー容積が溶液を含むことを必ずしも意味せず、と言うよりも該キャピラリーは、それらが何等かの量の溶液を含む時、充たされてない、又は空である、ことに相対することとして”充填されている(filled)”ことを意味する。
【0071】
1実施例では、把持ユニット311は特定の固定位置まで垂直に降下するので全てのキャピラリー201の自由端、すなわち、浸積用端部(dipping ends)はウエルプレート310内の溶液又はコンパウンド内に沈められる(submerged)。キャピラリー201の該浸積用端部は、該溶液の望ましい量がキャピラリー力(capillary forces)を介して該キャピラリーに入るまで、典型的には1秒の10分の2,3の桁で、該溶液内に、典型的には約1mmの桁で、沈められる。該キャピラリーを充填する時間は、少なくとも部分的には、該溶液の粘度と該キャピラリーの形状とに左右される。次いで把持ユニット311は上方へ動くので、96個の全部の充填済みキャピラリーは標準的多数ウエルライブラリープレートから引き上げられる。
【0072】
次いで把持ユニットはアーム321の周りに更に90度回転するのでプレート301はもう1度垂直向きとなりキャピラリー201は水平に延び、そして次いで中央カラム320の周りで第2ステーションから第3ステーションへ回転する。該第3ステーションでは、把持ユニット311はフインガー302からラック425上へキャピラリー201を放出又はアンロードする準備完了する。
【0073】
図1に示す様に、マトリックスパッキングサブシステム40は段階(c)で充填されたキャピラリー201を受け、歯付きコンベアー又はラック425を有する第2輸送器427を備える。ラック425は、段階(a)で把持ユニット311上へのキャピラリー201のローデイングと実質的に反対の仕方でスペース421内に該充填済みキャピラリー201を受ける。該充填済みキャピラリーはフインガー302からスペース421上へ、1行ずつ堆積され(deposited, row by row)、そして結果としてのキャピラリー201の配列は次いで輸送器427によりキャピラリーマトリックスブロック430の近くに(to close proximity to a capillary matrix block)移される。
【0074】
第2輸送器427は第1輸送器227が有した様な、水平のサーボ駆動されたスライドと、ラック425とを有する。プログラマブルロジックコントローラーユニットにより制御された、サーボモーターがスピンドルを駆動してもよい。輸送器227と同様に、該充填済みキャピラリーのアンローデイング過程中に、ラック425が把持ユニット311に対し位置付けられる精度は、典型的に約0.1mmの桁である。
【0075】
図9と10で示す様に、ラック425は輸送テーブル429の両側上に固定された2枚のプレート440で作られる。輸送テーブル429とラック425はリフター450がプレート440の間そしてラック425内に保持されたキャピラリーの行の下を通過させるよう構成される。プレート440は歯422の間に機械加工されたスペース421を有することが出来るステンレス鋼、黄銅、プラスチック、又は何等かの他の材料で作られてもよい。プレート440は、例えば、約0.1mmの厚さを有し、それらの長さは、該プレートの長さに沿って2つのグループのキャピラリー間で1又は2cmの桁の間隙を有する48個の2つのグループ{図16(b)で示す様な}で96のスペース421及び歯422を収容するようなものであるのがよい。スペース421間の中心線から中心線の間隔はマトリックスブロック430の充填済みキャピラリー間の間隔と一致して、例えば、1536キャピラリーテンプレート用で約2.25mmであるのがよい。代わりに、プレート440の長さは24の2つのグループ{図16(b)で示す様な}で48のスペースを収容するようなものがよい。このグループ分けは、例えば、384キャピラリーテンプレート用のマトリックスブロックと一致する。歯422はラック225上の歯222より深く、又ははっきりしており、キャピラリー201がラック425の頂部表面の下にあることを可能にする。これは、キャピラリー211の重さのみで該ラックの歯間のスペース内に該キャピラリー201を保持する場合特に有利である。
【0076】
該96の充填済みキャピラリーのアンローデイングは本質的に、ローデイング部分での該96の空のキャピラリーのローデイングと逆の順序で行われる。従って、把持ユニット311上のフインガー302の最下行からスタートしそして把持ユニットを垂直に下方へそして輸送器227を横にシーケンシャルに動かし、そして同時に該8つのベンチュリーバルブをシーケンシャルに賦活を止める(de−activating)ことにより、該96の充填済みキャピラリー201は把持ユニット311から精確に開放され、ラック425のスペース421内に堆積される。
【0077】
把持ユニット311と輸送テーブル429が該アンロード位置にある時、アンローデイングはスタート出来る。ラック425のスペース421は把持ユニット311により保持された充填済みキャピラリー201の最下行と整合される。把持ユニット311は、この最下行内のキャピラリー201がラック425の歯間のスペース421内に位置付けられるまで、垂直に下方へ動く。フインガーの最下行に付随するベンチュリーバルブ、又は他の真空ユニットがオフにスイッチされ、該フインガーを通る空気流れは停止し、それにより該充填済みキャピラリーを開放する。把持ユニット311は、フインガーの最下行の最上部が該ラック内に丁度置かれたキャピラリーの行の下になるまで垂直に下方へ動き続ける。輸送器テーブルが横に1つのスペース一杯動く(moves laterally one space over)ので、再び、ラック425の空のスペース421が、把持ユニット311により保持された充填済みキャピラリーの次の行と整合される。フインガーの該最下行用の上記で論じたアンローデイングシーケンスを繰り返し、把持ユニット311は、該最下行からこの2番目内の該充填済みキャピラリーがスペース421内に位置付けられるまで、垂直に下方へ動く。フインガーの該最下行から該2番目に付随する該ベンチュリーバルブはオフにスイッチされ、該フインガーを通る空気流れは停止し、それにより該充填済みキャピラリーを開放する。把持ユニット311は、フインガーの該最下行から該2番目の最上部が該ラック内のキャピラリーの行の下になるまで垂直に下方へ動き続ける。輸送器テーブルは横に1つのスペース一杯動くので、再び、ラック425の空のスペース421は把持ユニット311により保持された充填済みキャピラリーの次の行と整合される。そして、全ての充填済みキャピラリー201が把持ユニット311からラック425上へアンロードされるまで、続ける。
【0078】
充填済みキャピラリー201で完全にロードされた第2輸送器427はキャピラリーマトリックスブロック430の前のラック425上に該充填済みキャピラリー201を位置付けるために横に移動する。輸送器427がマトリックスブロック430の前に該充填済みキャピラリーを位置付けるために移動すると、第4レーザーセンサー431の様な、検出器がラック425の全てのスペース421が充填済みキャピラリーを有するかどうかをチェックする。もしこの第4センサー431がラック425内の欠けているキャピラリー又は未充填キャピラリーを検出するならば、それは該プログラマブルロジックコントローラーユニットの様な、制御器回路へ信号を送る。このエラー信号に応答して、例えば、輸送器427の運動は停止させられ、オペレーターは該誤りを手動的に修理する(fix)ことが出来る。
【0079】
キャピラリーマトリックスブロック430は充填済みキャピラリー201用のハウジングとして役立つ。マトリックスブロック430用の1実施例は、その全開示が引用によりここに明示的に組み入れられる”液体の小容積をデイスペンスするためのデバイス及び関連の方法(Device and Related Method for Dispensing Small Volumes of Liquid)”の名称で、1999年10月26日出願の米国特許出願番号第09/426,708号に説明されている。マトリックスブロック430は1536の充填済みキャピラリー201を収容するために、例えば、48列、32行を有する。大切なこととして、充填済みキャピラリーのどんな望ましい数の列と行もマトリックスブロック430を形成するために使用されてもよい。充填済みキャピラリー201は適当な接着剤又は何等かの他の固定機構を使用してマトリックスブロック430へ取付られてもよい。
【0080】
図10及び13で示す様に、輸送器427用の水平なサーボ駆動されたスライドが96の充填済みキャピラリーを有するラック425をマトリックスブロック430に相対して位置付ける。(例えば、1536個テンプレート用の48列×32行を含む)マトリックス配列が固定した垂直位置にある。ラック425上の96の充顛済みキャピラリーは、各グループがマトリックスブロック430内へ行として挿入されるべき、48のキャピラリーの2つのグループを形成している。かくして、該96の充顛済みピラリーはリフター450と押しプレート(pushing plate)460を使用して2段階で挿入される。
【0081】
リフター450はマトリックスブロック430の前に位置付けられ、プレート440の間そしてラック425内に保持されたキャピラリーの行の下を通るよう構成される。又押しプレート460はマトリックスブロック430の前に位置付けられる。リフター450はラック425から48のキャピラリーを取り、それらを、それらが該キャピラリーマトリックスブロック430内に置かれるレベルまで垂直に上げる。水平にそして2つの押しのシリースで動く、押しプレート460は、該48の上げられたキャピラリーを、全て1度に、マトリックスブロック430の行内に押し入れる。押しプレート460による該第1の水平な押しは該48の充顛済みキャピラリーの行をマトリックスブロック430内に部分的に挿入されさせるが、押しプレート460がリフター450に接触する前に停止する。リフター450は次いで垂直に降ろされ、該48の部分的に挿入されたキャピラリーはマトリックスブロック430外に落下することはない。リフター450は、それが最早押しプレート460の水平運動を妨げなくなるまで降ろされ、そしてプレート460は該部分的に挿入されたキャピラリーの第2の水平押しを行い、それにより該キャピラリーをマトリックスブロック430内に充分に挿入されさせる。
【0082】
図14はノッチ(notches)451を有する例示的リフター450を図解する。1実施例に依れば、リフター450は、マトリックスブロック430の配列内に列があると同じ数のノッチ、例えば48×32配列、すなわち1536の配列、用の48ノッチ、を有するラック構造として構成されてもよい。ノッチ451はV型ノッチ(V−shaped notches)であってもよい。ノッチ451間の中心から中心の間隔は1536の配列用で約2.25mmであってもよい。もう1つの実施例では、各ノッチ451は該ノッチの基礎に孔452を有する。孔452は、リフター450のボデイ内に機械加工されたチャンネルである真空マニフオールド室453に流体的に接続されてもよい。室453は、該プログラマブルロジックコントローラーユニットにより制御される真空発生器(vuccum generator)(図示せず)に接続される。
【0083】
動作では、リフター450は、これ又該プログラマブルロジックコントローラーユニットにより制御される高精度リニアモーターに取付られ、それはリフター450を上下に移動させる。元はその垂直移動の最下部に位置付けられて、輸送器427の横運動はリフター450を、プレート440の間、そしてラック425内の充顛済みキャピラリーの行の水平レベルの下、に置く。リフター450の幅はプレート440間の間隔より小さい。ノッチ451はラック425内に静止する第1の48のキャピラリーと垂直に整合されている。リフター450は、ラック425の第1の48のキャピラリーがノッチ451により接触されるように垂直に上方へ動き、そしてリフター450の更に進む上方運動は該キャピラリーがラック425を離れて上がるようにする。ノッチ451の基礎で孔452と流体的接続された、室453内の真空圧力はリフター450による該キャピラリーの保持に役立つ。更に、この真空圧力は、該キャピラリーの全ての中心線が1平面内にあり、約2.25mmの中心から中心の間隔を有する仕方で、該キャピラリーを該V型ノッチの側に対し引くことにより該キャピラリーの精密整合に役立つ。リフター450は該48のキャピラリーを、該キャピラリーの中心線がマトリックスブロック430の第1の最上行の48の孔と一致するように、該グリッド構造テンプレートの32の位置に従って垂直に位置付ける。ノッチ451と、キャピラリーマトリックスブロック430内の該充顛済みキャピラリー用の孔と、の間のこの垂直整合は該リフト動作の前にリフター450を機械的に整合することにより実現される。
【0084】
一旦リフター450上の48のキャピラリーの行がマトリックスブロック430内の孔と整合されると、該キャピラリーは押しプレート460によりマトリックスブロック430の方向に押される。押しプレート460は該プログラマブルロジックコントローラーユニットにより制御されたリニアサーボユニットに結合されている。真空圧力は室453内にそしてノッチ451へ供給されるが、該キャピラリーは該ノッチ内で軸方向に摺動可能である。該48のキャピラリーはマトリックスブロック430のパーフオレーション(perforations)内へ軸方向に実質的に同時に部分挿入される。室453へ真空圧力を供給する真空発生器はオフにスイッチされ、それによりリフター450から該キャピラリーは開放される。リフター450は、押しプレート460とマトリックスブロック430との間の範囲を空けるように、プレート440間のその元の位置へ垂直に下方へ動かされる。次いで押しプレート460は48の部分的に挿入されたキャピラリーの行に再係合し、それらが充分に挿入されるまで該キャピラリーの行を実質的に同時に押す。
【0085】
次いで輸送器427は、ラック425上の次の48の充顛済みキャピラリーをリフター450のノッチ451との垂直の整合状態に位置付けるために横に動く。上記説明のリフター450と押しプレート460の運動は繰り返され、充顛済みキャピラリーの第2行がマトリックスブロック430内に挿入される。輸送器427は第3ステーション、充顛済みキャピラリーで完全にロードされた把持ユニット311の前の位置、へ戻るよう横に動く。把持ユニット311は前に説明した様に該充顛済みキャピラリーをラック425上へアンロードし、輸送器427はそれ自身をマトリックスブロック430の前に再位置付けするために横に動き、そして該過程は48のキャピラリーの全ての32の行がキャピラリーマトリックスブロック430内へ挿入されるまで繰り返される。マトリックスブロック430内への充顛済みキャピラリーの該挿入は最上行から最下行まで行われる。
【0086】
1実施例では、キャピラリーマトリックスブロック430は3つの部分;第1キャピラリーホルダー432,第2キャピラリーホルダー433,そしてフレーム434を有する。実施例に依ると、キャピラリーマトリックスブロック430は、接着剤固定器(adhesive fixer)又は他の固定機構の使用無しに該配列内に該充顛済みキャピラリーを機械的に保持する。マトリックスブロック430により規定される該配列のフオーマットは標準的ウエルプレートと同じフーマット、高密度ウエルプレート、又は他の非標準フオーマットであってもよい。未充顛キャピラリーの収集からスタートして、本発明は、これらの未充顛キャピラリーをウエルプレートから該キャピラリーを充顛するための配列内へ組み立て、そして次いで該今や充顛済みのキャピラリーを該キャピラリーの何等かの標準的又は非標準配置を有するキャピラリーマトリックスブロック内へ再組立することが出来る。マトリックスブロック430と対応するテストプレートとが一緒に置かれると、全ての充顛済みキャピラリー201の自由端は該テストプレート内のウエルの中央内へ延びる。
【0087】
フレーム434は第1及び第2キャピラリーホルダー432,433を保持する。フレーム434はマトリックスパッキングサブシステム40内への挿入用の一貫した搭載性(consistent mounting)を提供する。フレーム434の該一貫した搭載性はサブシステム40内のキャピラリーマトリックスブロック430のセットアップと除去を容易化する。例えば、フレーム434とサブシステム40はフレーム434をサブシステム40内に挿入するためには1つの方法しかないように構成されてもよく、それによりより一貫した嵌合を保証しそして全べての組立後リフター450の整合設定を手動的に調整せねばならないニーヅを減じる。
【0088】
図15に示す様に、第1のキャピラリーホルダー432は、マトリックスブロック430のキャピラリー孔435の配列を規定する、薄いシートを含むマトリックステンプレートとして構成される。第1キャピラリーホルダー432は、例えば、約0.1mmの厚さの、ステンレス鋼シート製であってもよい。各キャピラリー孔435の中心は、キャピラリーマトリックスブロック430と共に使用されるテストプレート内のウエルの中心と実質的に整合するよう設計される。孔435は該シート内に機械加工(machined)されてもよい。
【0089】
1実施例に依れば、図15で示す様に、ばね要素436を有する孔435はホルダー432内へフオトエッチ(photo−etched)されてもよい。フオトエッチングは、孔435内に、保持力を提供するために、例えば、3つのループ(loops)437、又は何等かの他の形状を形成するためにホルダー432から材料を除去するよう使用される。更に、各ループ437は、該ループそれ自身がホルダー432を形成するシート材料の厚さより小さいように部分的にエッチングされてもよい。ばね要素436は該充顛済みキャピラリーを該テンプレートに機械的に保持するよう構成されてもよい。ばね要素436は、マトリックスブロック430が使用される時、該キャピラリーが孔435を通ってスライドすることが出来るが、なおキャピラリー201を孔435内に保持するに充分な力を提供するよう、弾性的に及び/又は塑性的に何れかで撓む。ばね要素436は、該キャピラリーの配列がテストプレート内のウエルの底部のプロフアイルに整合するよう、個別キャピラリー201を比較的容易に軸方向にスライド可能にする。接着剤の様な他の機械的又は非機械的方法が該充顛済みキャピラリーを該テンプレートに保持するために使用されてもよい。
【0090】
第2のキャピラリーホルダー433は金属又はプラスチック又は何等かの他の適当な材料の2枚のシートで形成されるが、それは第1キャピラリーホルダー432の何れかの側に置かれる。該シートは、例えば、約7mmの桁の厚さであってもよい。これらのシートの各々は第1キャピラリーホルダー432内の孔パターンと実質的に同一の孔の配列を有する。第2ホルダー433の該孔はキャピラリー201の直径より約0.1mm広い。各シートの1つの側上で該孔は面取りしたエッジ(chamfered edge)を有するが、それは、例えば、キャピラリー201の直径の約3倍であってもよい。該最上部プレート(top plate)内の面取りは第1のキャピラリーホルダー432から離れる様に面しており、キャピラリー201を該第1及び第2キャピラリーホルダーの層を通るよう導くべきものであってもよい。該最下部プレート(bottom plate)内の面取りは第1キャピラリーホルダー432の方へ面してもよく、ばね要素435の撓み用の逃げ範囲(relief area)として役立ってもよい。
【0091】
該開示実施例に対し本発明の精神と範囲とから離れることなく種々の変型と変更とが行われ得ることは当業者には明らかであろう。例えば、未充顛キャピラリーはテープロール上で供給される必要はない。或いは、上記説明の2つの輸送器の代わりに1つの輸送器が使用されることも出来る。代わりに、当業者により設計出来る様に、該マニピュレーターはより少ない又はより多い自由度と異なる運動軸とを有することが出来る。更に、該マトリックスブロックは長方形マトリックス内に充顛済みキャピラリーを配置する必要はない。例えば、もしラックとリフターにそして/又は該マトリックスブロックの該リフターに対する運動に適当な変型が行われるならば、該マトリックスブロックは円形又は放射状のパターンで配置されたキャピラリーを有することが出来る。更に、例えば、該キャピラリーホルダー内の孔、そして、もし望むなら、ばね要素は他の精密な機械加工技術により形成されることも出来る。
【0092】
かくして、本発明は付属する請求項とそれらの法的均等物の範囲の中に入る開示した実施例のこの様な修正と変型をカバーするよう意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施例に依る例示的キャピラリー充填器システムのサイト図である。
【図2】
図1のキャピラリー充填器システムの真空フインガーにより保持されつつあるキャピラリーの斜視図である。
【図3】
その種々の段階を通過する時の図1のキャピラリー充填器システムの把持ユニットの平面図である。
【図4】
その種々の段階を通過する時の図1のキャピラリー充填器システムの把持ユニットの背面図(back view)である。
【図5】
本発明のもう1つの実施例に依り、第1ステーションでの把持ユニットとキャピラリーローデイングシステムの前に位置付けられた第1輸送器とを有する、もう1つの例示的キャピラリー充填器システムの正面図を示す。
【図6】
図5のキャピラリーローダーサブシステムを示す。
【図7】
該把持ユニットの前に位置付けられた図5のシステムの第1輸送器を示す。
【図8】
第2ステーションにある図5の該把持ユニットの斜視図を示す。
【図9】
第3ステーションにある把持ユニットと該把持ユニットの前に位置付けられた第2輸送器とを有する図5のキャピラリー充填器システムの正面図を示す。
【図10】
マトリックスブロックの前に位置付けられた図9の第2輸送器を示す。
【図11】
図5の把持ユニットのフインガーを有するプレートの正面図を示す。
【図12(a)及び12(b)】
図11のフインガーの詳細を示す。
【図13】
低下及び上昇の双方の位置のリフターを有する図5のマトリックスパッカーサブシステムの側面図を示す。
【図14】
図5のリフターの平面、前面及び側面図と詳細図とを示す。
【図15】
例示的なキャピラリーホルダーの正面図及び詳細図を示す。
【図16(a)及び16(b)】
図5の第2輸送器用ラックの代替え実施例を示す。

Claims (38)

  1. 溶液充填済みキャピラリーのマトリックスを創るシステムに於いて、
    複数の未充填キャピラリーを第1輸送器上にロードするよう構成されたキャピラリーローダーと、
    該第1輸送器から該複数の未充填キャピラリーを収集し、該複数のキャピラリーを少なくとも1つの溶液で充填し、そして該複数の充填済みキャピラリーを第2輸送器上にアンロードするよう構成されたマニピュレーターと、
    該第2輸送器から該複数の充填済みキャピラリーを収集しそして該複数の充填済みキャピラリーをマトリックステンプレート内に挿入するよう構成されたマトリックスパッカーとを具備することを特徴とする該システム。
  2. 該第1輸送器が複数の等間隔のスペースを有しており、各スペースは1つのチューブを保持するよう構成されており、そして該第2輸送器が複数の等間隔のスペースを有しており、各スペースが1つのチューブを保持するよう構成されていることを特徴とする請求項1の該システム。
  3. 該第1輸送器上の該複数の等間隔のスペース間の該中心線から中心線の間隔が約2.25mmであることを特徴とする請求項2の該システム。
  4. 該未充填キャピラリーがローリングテープで供給されそして該ローダーが該ローリングテープを解くアンワインダーと、該ローリングテープから該キャピラリーを開放する機構と、該キャピラリーが開放された後該ローリングテープを捲き直すワインダーとを有することを特徴とする請求項1の該システム。
  5. 該マニピュレーターが、該複数のキャピラリーを収集するために第1ステーションへ動き、該複数のキャピラリーを充填するために第2ステーションへ動き、そして該複数の充填済みキャピラリーをアンロードするために第3ステーションへ動くことが出来る把持ユニットを有することを特徴とする請求項1の該システム。
  6. 該把持ユニットがフインガーの配列を有する該第1輸送器から該複数のキャピラリーを収集し、そして該フインガー間の該中心線から中心線の間隔が該少なくとも1つの溶液を含むライブラリーウエルプレートのウエル間の該中心線から中心線の間隔に実質的に対応することを特徴とする請求項5のシステム。
  7. 該フインガーが該キャピラリーを保持するために真空発生の空気流れを使用することを特徴とする請求項6の該システム。
  8. 該マニピュレーターが該複数のキャピラリーを収集するためにフインガーの配列を有する把持ユニットを備えており、該フインガーは行に配列されており、そして行内の隣接するフインガー間の該中心線から中心線の間隔は該第1輸送器上の隣接するキャピラリー間の該中心線から中心線の間隔の整数倍であることを特徴とする請求項1の該システム。
  9. 隣接するフインガー間の該中心線から中心線の間隔が約9mmであることを特徴とする請求項8の該システム。
  10. 該ローダーが96の未充填キャピラリーを該第1輸送器上にロードし、該マニピュレーターが全ての96のキャピラリーを実質的に同時に充填し、そして該マトリックステンプレートが充填済みキャピラリーの96個又はその整数倍を受けるよう構成されていることを特徴とする請求項1の該システム。
  11. 該マトリックステンプレートは充填済みキャピラリーの48列×32行の配列を受けるよう構成されていることを特徴とする請求項10の該システム。
  12. 更に、該少なくとも1つの溶液を含むライブラリーウエルプレートを、該マニピュレーターが該複数のキャピラリーをそこから充填出来る場所へ、そしてその場所から、動かすよう構成されたライブラリーウエルプレートコンベアーを具備することを特徴とする請求項1の該システム。
  13. 該マトリックステンプレートが該充填済みキャピラリーを該マトリックステンプレートへ保持するよう構成されたばね要素を有することを特徴とする請求項1の該システム。
  14. 該マトリックスパッカーが、該第2輸送器から該複数の充填済みキャピラリーを収集し、該複数の充填済みキャピラリーを該マトリックステンプレート内の対応する複数の孔の前に位置付けるよう構成されたリフターを備えることを特徴とする請求項1の該システム。
  15. 該複数のキャピラリーがプレート当たり第1密度のウエルを有する標準的多数ウエルプレート内に貯蔵された少なくとも1つの溶液で充填され、そして該マトリックステンプレートがプレート当たり第2密度のウエルを有する標準的多数ウエルプレートに対応する配列で該複数の充填済みキャピラリーを保持するよう構成されていることを特徴とする請求項1の該システム。
  16. 該複数のキャピラリーが標準的多数ウエルプレート内に貯蔵された少なくとも1つの溶液で充填され、そして該マトリックステンプレートが非標準の多数ウエルプレートに対応する配列で該複数の充填済みキャピラリーを保持するよう構成されていることを特徴とする請求項1の該システム。
  17. 充填済みキャピラリーのホルダーを組み立てる方法に於いて、
    複数の未充填キャピラリーを提供する過程と、
    該複数のキャピラリーの少なくとも1部分を収集する過程と、
    該収集されたキャピラリーをマニピュレーターで把持する過程と、
    該把持されたキャピラリーを少なくとも1つの溶液で実質的に同時に充填する過程と、
    該充填済みキャピラリーを該マニピュレーターから除去する過程と、そして
    該充填済みキャピラリーをホルダー内へ挿入する過程とを具備することを特徴とする該方法。
  18. 更に、該複数の未充填キャピラリーを第1輸送器上へ1度に1つロードする過程と、そして該第1輸送器から該キャピラリーの少なくとも1部分を同時に収集する過程とを具備することを特徴とする請求項17の方法。
  19. 更に、該マニピュレーターから第2輸送器上へ該充填済みキャピラリーをアンロードする過程と、そして該充填済みキャピラリーをホルダー内に挿入する過程とを具備することを特徴とする請求項18の該方法。
  20. 該少なくとも1つの溶液はプレート当たり第1密度のウエルを有する標準的多数ウエルライブラリープレートで提供されることを特徴とする請求項17の該方法。
  21. 該ホルダーはプレート当たり第2密度のウエルを有する標準的多数ウエルプレートに対応する配置で該充填済みキャピラリーを保持するよう構成されることを特徴とする請求項20の該方法。
  22. 該把持する過程は真空力を使用する過程を備えることを特徴とする請求項17の該方法。
  23. 更に、基盤上にキャピラリーのシーケンスを提供する過程と、そして該基盤からシーケンスでの該キャピラリーを除去する過程とを具備することを特徴とする請求項17の該方法。
  24. 該基盤はテープのロールであり、そして該除去する過程は該テープを解く過程と、該テープから該キャピラリーを開放する過程と、そして該テープを捲き直す過程と、を備えることを特徴とする請求項23の該方法。
  25. 更に、該充填済みキャピラリーを該ホルダーに保持する過程を具備することを特徴とする請求項17の該方法。
  26. 更に、
    該複数のキャピラリーの少なくとも1部分を収集するために該マニピュレーターを第1ステーションへ動かす過程と、
    該収集されたキャピラリーを充填するために該マニピュレーターを第2ステーションへ動かす過程と、そして
    該充填済みキャピラリーをアンロードするために該マニピュレーターを第3ステーションへ動かす過程とを具備することを特徴とする請求項17の該方法。
  27. 該マニピュレーターが該収集されたキャピラリーを保持するための複数のフインガーを有することを特徴とする請求項17の該方法。
  28. 未充填キャピラリーと、ウエルの配列内に1つ以上の溶液を含む標準的多数ウエルライブラリープレートと、から溶液充填済みキャピラリーの配列を創る方法に於いて、該方法が、
    複数のキャピラリーを提供する過程と、
    前記複数のキャピラリーの少なくとも幾つかをキャピラリーの第1配列に組織する過程とを具備しており、キャピラリーの前記第1配列は該標準的多数ウエルライブラリープレートのウエルの該配列に寸法的に対応するよう構成されており、該方法は又
    キャピラリーの前記第1配列を、1つ以上の溶液を含む該標準的多数ウエルライブラリープレートのウエルの該対応する配列内に、浸積する過程と、
    キャピラリーの前記第1配列と該標準的多数ウエルライブラリープレートからの該溶液で充填する過程と、
    今や充填済みのキャピラリーの前記第1配列を少なくとも部分的にはキャピラリーの第2配列に再組織する過程とを具備することを特徴とする該方法。
  29. キャピラリーの前記第2配列の該寸法がキャピラリーの前記第1配列の寸法と異なることを特徴とする請求項28の該方法。
  30. キャピラリーの前記第1配列は96のキャピラリーの8×12配列に配置されていることを特徴とする請求項28の該方法。
  31. キャピラリーの前記第2配列は1536のキャピラリーの48×32配列に配置されていることを特徴とする請求項30の該方法。
  32. 前記第1配列内の前記キャピラリー間の中心線から中心線の間隔は約9mmであることを特徴とする請求項28の該方法。
  33. 前記第2配列内の前記キャピラリー間の中心線から中心線の間隔は約2.25mmであることを特徴とする請求項28の該方法。
  34. 各充填済みキャピラリーの位置と該キャピラリー内の該溶液の素性が、キャピラリーの該第1配列が充填される時から該充填済みキャピラリーの該第2配列が創られる時まで追跡されることを特徴とする請求項28の該方法。
  35. 複数の孔を有するテンプレートと、各孔に付随する少なくとも1つのばね要素とを具備する複数の充填済みキャピラリーを保持するためのキャピラリーホルダー。
  36. 該ばね要素が該テンプレートと一体であることを特徴とする請求項35の該ホルダー。
  37. 該孔と該ばね要素とがフオトエッチングにより形成されることを特徴とする請求項35の該ホルダー。
  38. 該ばね要素が弾性的に変形可能であることを特徴とする請求項35の該ホルダー。
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