JP2004508233A - 自動車のための多アクセサリーポート組立体 - Google Patents

Abstract

アクセサリーを自動車のフレームに取り付けるための多アクセサリーポート組立体（１０）は、フレーム部材（１２）と、該フレーム部材の両端に担持されており、該フレーム部材を自動車に固定するための１対の取り付けブラケット（１４）と、該フレーム部材に担持された少くとも２つのアクセサリーポート（２２，２２）から成る。各アクセサリーポートは、フレーム部材から突出しており、荷物キャリヤー等のアクセサリーの取り付けポートを受容するための開口（２４，２４）を有する。

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のアクセサリー分野に関し、特に、バイクラック（バイク掛け）、スキーラック、荷物キャリヤー等の任意の数のレクリエーション用及び実用向けのアクセサリーを受容し保持するための少くとも２つのポート（受け口）を組み入れた自動車のための多アクセサリーポート組立体に関する。
【０００２】
【発明の背景】
近年、必要に応じて自動車に好便に固定することができるバイクラック、スキーラック、スノーボードラック、折りたたみテーブル、仕事台、荷物キャリヤー等の自動車アクセサリーの人気が高まっている。一般に、これらのデバイス（アクセサリー）は、自動車のバンパーに直接固定されるか、あるいは、自動車に端にされているトレーラヒッチ（留め具）受け組立体を介して固定される。後者の例は、２０００年４月３日に出願された「牽引アクセサリーポートを備えたトレーラヒッチ組立体」と題する米国特許仮出願第６０／１９４，５０２号に開示されている。（その記載内容が本明細書に編入されているものとする。）
【０００３】
牽引アクセサリーを自動車のバンパーに直接取り付けることは、今日の多くの自動車のバンパー構造からして大抵の場合もはや不可能になっている。たとえ可能である場合でも、直接取り付けは目障りであり、バンパーに損傷を及ぼすこともあるので、多くの消費者は好まない。従って、大抵の消費者は、上述したタイプのアクセサリーを利用する場合、自動車にトレーラヒッチ受け組立体を装着し、アクセサリーをヒッチ受け組立体を介して自動車に取り付ける。
【０００４】
もちろん、今日市販されている自動車の中には、トレーラ牽引を支持するのに充分なサイズとパワーを有していない小型車も多数存在する。従って、そのような車には、トレーラヒッチ受け組立体を利用することができない。従って、そのような小型車がたとえ上述したタイプのアクセサリー及びそれらに保持されている機器又は材料を搬送するのに充分な大きさとパワーを有しているとしても、それらのアクセサリーを小型車に固定するためのトレーラヒッチ受けタイプの取り付け具は、今日までのところ提供されていない。
【０００５】
従って、小型車に固定するための多アクセサリーポート組立体を求める要望がある。そのようなデバイスは、車のオーナーがいろいろなアクセサリーを車に固定するのに容易で見た目に格好のよい便利な方法を好み、しかも、トレーラ牽引力にこだわらない場合は、比較的大きい車にも適用することができる。
【０００６】
【発明の概要】
本発明によれば、上記要望を充足する自動車用多アクセサリーポート組立体が提供される。本発明の多アクセサリーポート組立体は、フレーム部材と、該フレーム部材の両端に担持されており、該フレーム部材を自動車に固定するための１対の取り付けブラケットと、１つ以上のレクリエーション用及び実用向けアクセサリーを受容し保持するための少くとも２つのポートから成る。各アクセサリーポートは、フレーム部材から所定距離Ｄだけ後方に突出しており、少くとも１つのレクリエーション用及び／又は実用向けアクセサリーを受容し保持するための円形開口を有する。そのようレクリエーション用及び実用向けアクセサリーとしては、例えば、バイクラック、スキーラック、荷物キャリヤー等がある。
【０００７】
より具体的にいえば、各アクセサリーポートは、水平平面に対して約１０〜３０°、特定的には２０°の夾角を画定する平面Ａ内に延長する長手軸線を有する。後に詳述するように、フレーム部材、及び、当該多アクセサリーポート組立体が装着される自動車に対する各アクセサリーポートの相対的な向きが、使用者の便宜に供し、使用者を満足させるに足るアクセサリーの整列及び取り付けの容易さを保証する。
【０００８】
以下に、添付図を参照して本発明の好ましい実施形態を例として説明するが、本発明は、ここに例示した実施形態の構造及び形状に限定されるものではなく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更及び改変を加えることができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１、１ａ及び１ｂを参照して説明すると、本発明のトレーラヒッチ受け組立体、即ち、多アクセサリーポート組立体１０は、中央フレーム部材又は横部材１２を含む。横部材１２は、図に示されるように円形断面としてもよく、あるいは、正方形又は楕円形の断面、又は、トレーラヒッチ受け組立体として機能するのに要する強度を提供する他の任意の適当な形状の断面とすることができる。
【００１０】
横部材１２の両外端に近接した部位に、組立体１０を車に取り付けるための車取り付けブラケット１４が取り付けられている。詳述すれば、各取り付けブラケット１４は、横部材１２の対応する端部を受容する寸法及び形状の切欠き１６を有しており、結合を確実にするために横部材１２に溶接されている。各取り付けブラケット１４は、いずれも孔２０を有する取り付けフランジ１８と上向きに突出した取り付け耳片１９を備えている。トレーラヒッチ受け組立体１０を牽引自動車に取り付けるために、これらの孔２０と牽引自動車のフレームＦ（図３参照）に穿設された対応する孔にナット−ボルト締着具（図示せず）が通される。
【００１１】
もちろん、取り付けフランジ１８及び取り付け耳片１９の配置、向き及び形状等は、そのトレーラヒッチ受け組立体を装着すべき車のフレームに適合するようにヒッチ受け組立体ごとに変えることができる。従って、図に示された取り付けフランジ１８及び取り付け耳片１９の配置、向き及び形状は、本発明を制限するものではなく、例として示されたものである。
【００１２】
図に示されるように、組立体１０は、その横部材１２に担持された１対のアクセサリーポート（アクセサリーを取り付けるためのポート）２２を備えている。各アクセサリーポート２２は、鋼チューブから形成され、２つの取り付けブラケット１４の間に（即ち、組立体の内側に）位置するように横部材１２に溶接されている。各アクセサリーポート２２は、斯界において周知のタイプの連結ピントピンクリップによってアクセサリーを確実に連結するための円形開口２４と、ポートの側壁に穿設された直径方向に整列した横孔２６を有している。
【００１３】
各アクセサリーポート２２は、車の操作者が容易にアクセスできるように、横部材１２及び該組立体１０が装着されている車に対して所定の向き（角度）に配向される。詳述すれば、図１ａに示されるように、各アクセサリーポート２２は、平面Ａ内に延長する長手軸線を有する。平面Ａは、水平平面に対して約１０〜３０°、より特定的には２０°の夾角を画定する。
【００１４】
アクセサリーポート２２のこの構造的配置が、レクリエーション用及び実用向けアクセサリーを取り付けようとするとき使用者にとって使い易くする態様を図２ａ、２ｂ及び３を参照して詳しく説明する。図３に示されるように、組立体１０を牽引自動車のフレームＦに取り付ける場合、横部材１２を自動車のバンパーＢの真下に位置づけする。両方のアクセサリーポート２２は、バンパーＢの最後縁にまで、又は、最後縁を越えて延長するように横部材１２から後方に距離Ｄだけ突出し、かつ、水平平面に対して約２０°の角度で上向きに突出している。かくして、アクセサリーポート２２の円形開口２４は、目で見やすく、かつ、アクセスし易い。
【００１５】
このために、使用者は、例えば荷物キャリヤーのプラットホームＣ（図２ａ、２ｂ参照）のようなレクリエーション用及び実用向けアクセサリーの取り付け支柱Ｐをアクセサリーポート２２の開口２４に係合させるのが容易である。この点、アクセサリーポート２２とそれに係合させる取り付け支柱Ｐが円形であることが、両者の結合を一層容易にさせる。詳述すれば、アクセサリーポート２２と取り付け支柱Ｐが両方とも円形であるから、両者は連続した途切れのない嵌合側壁を形成する。従って、支柱Ｐをポート２２の開口の形状に合わせて嵌合させるために（回転方向に）割り出す必要がなく、単純に支柱Ｐをポート２２の開口に直線的に整列させるだけでよい。更に、結合操作を容易にする一助として、結合させる際、支柱Ｐをほとんどどの方向にでも僅かに撓ませることができる。更なる利点として、ポート２２の下側突出リップは、アクセサリーの重量の大部分を支持するためのプラットホームとして機能するので、アクセサリーの結合操作中アクセサリーの取り扱いを容易にする。
【００１６】
正しく整列させたならば、支柱Ｐはポート２２内へ容易に滑り込ませることができる。支柱Ｐがポート２２内に完全に挿入座着されると、支柱Ｐの横孔（図示せず）がポート２２の横穴２６に整列する。この時点で連結ピン（図示せず）をこれらの横穴に通し、ピンクリップ（図示せず）を用いて連結ピンを所定位置に固定する。かくして得られる、２つのポート２２を介しての２点結合は、アクセサリーと車との間の結合の安定性を劇的に増大させる。この増大された安定性は、本発明の多アクセサリーポート組立体を適用できるアクセサリーの範囲を大きく拡げる。もちろん、レクリエーション用及び実用向けアクセサリーＣは、ピンクリップと連結ピンを取り外し、支柱Ｐをポート２２から引き抜くことよって容易に外すことができる。
【００１７】
本発明のコンセプトを用いることによって多くの利点が得られる。アクセサリーは、車のフレームＦに直接固定された多アクセサリーポート組立体１０を介して車に取り付けられる。従って、アクセサリーの取り付けは、バンパーＢ及びその仕上げ塗りの美的外観を害することがない。多アクセサリーポート組立体１０の車のフレームへの直接取り付けは、又、最大限の剛性と支持を与えることにも資する。これと、２つ以上のポートを介しての多点取り付けとが相俟って、組立体１０の性能を著しく向上させ、組立体１０を介して広範囲の異なるアクセサリーを安定して支持することを可能にする。
【００１８】
本発明の好ましい実施形態の以上の説明は、本発明を例示し説明する目的でなされたものであり、本発明をここに開示された形態に限定するものではない。以上の説明に照らしていろいろな改変、変更が可能である。例えば、ポート２２は横部材１２の側壁から突出させたものとして示されているが、それらは、横部材１２にその上面又は下面に沿って溶接又はその他の手段で結合してもよい。ポート２２の断面形状も、円形以外のいろいろな形状（例えば、楕円形、正方形、長方形、三角形、六角形等）とすることができる。又、ポート２２の数も、安定度を増すために追加の取り付け点を提供することができるように、あるいは、２つ又はそれ以上のアクセサリーを受容し保持することができるように、３つ又はそれ以上とすることができる。
【００１９】
ここに開示した実施形態は、本発明の原理及びその実用への応用を示す最良の例として選択され、説明されたが、当業者は、本発明をその特定の用途に適合するようにいろいろな実施形態でいろいろな改変を加えて使用することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】
図１は、本発明の多アクセサリーポート組立体の透視図である。
【図１ａ】
図１ａは、図１の組立体の側面図である。
【図１ｂ】
図１ｂは、図１及び１ａの組立体の背面図である。
【図２ａ】
図２ａは、荷物キャリヤープラットホームを本発明の多アクセサリーポート組立体のアクセサリーポートに結合する態様を示す透視図である。
【図２ｂ】
図２ｂは、荷物キャリヤープラットホームを本発明の多アクセサリーポート組立体のアクセサリーポートに結合する態様を示す側面図である。
【図３】
図３は、本発明の多アクセサリーポート組立体のアクセサリーポートが該組立体が装着されている牽引自動車のバンパーの下に上向き後方に突出する態様を示す側面図である。
【符号の説明】
１０　多アクセサリーポート組立体、トレーラヒッチ受け組立体
１２　横部材
１４　取り付けブラケット
１８　取り付けフランジ
１９　取り付け耳片
２０　孔
２２　アクセサリーポート、ポート
２４　開口
２６　横孔
Ｂ　バンパー
Ｃ　荷物キャリヤープラットホーム、アクセサリー
Ｆ　フレーム
Ｐ　支柱

Claims (7)

1. 自動車のための多アクセサリーポート組立体であって、
   フレーム部材と、
   該フレーム部材に担持された１対の取り付けブラケットと、
   各々、前記フレーム部材に担持されて該フレーム部材から所定の距離Ｄだけ後方へ突出しており、レクリエーション用及び実用向けのアクセサリーを受容し保持するための開口を有する１対のアクセサリーポートと、
   から成る多アクセサリーポート組立体。
2. 前記１対のアクセサリーポートの前記開口は、円形であることを特徴とする請求項１に記載の多アクセサリーポート組立体。
3. 前記各アクセサリーポートは、水平平面に対して約１０〜３０°の夾角を画定する平面Ａ内に延長する長手軸線を有することを特徴とする請求項１に記載の多アクセサリーポート組立体。
4. 前記各アクセサリーポートは、水平平面に対して約２０°の夾角を画定する平面Ａ内に延長する長手軸線を有することを特徴とする請求項１に記載の多アクセサリーポート組立体。
5. 前記アクセサリーポートは、前記１対の取り付けブラケットの内側で前記フレーム部材に担持されていることを特徴とする請求項１に記載の多アクセサリーポート組立体。
6. 前記各アクセサリーポートは、水平平面に対して約１０〜３０°の夾角を画定する平面Ａ内に延長する長手軸線を有することを特徴とする請求項２に記載の多アクセサリーポート組立体。
7. 前記各アクセサリーポートは、水平平面に対して約２０°の夾角を画定する平面Ａ内に延長する長手軸線を有することを特徴とする請求項２に記載の多アクセサリーポート組立体。