JP2004508159A - 入れ子式拡散フィルタ - Google Patents

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Abstract

少なくとも1つの拡散チャネルを形成する2つ以上の入れ子式カップ(12、15、19)を備えた、機器エンクロージャとともに使用する拡散チャネルアセンブリ(10)。入れ子式カップは、熱可塑性フィルム材料から形成される。カップの各々は、実質的にカップの外縁全体の周りに周辺シール部(24、25、26)を有していて、このシール部は、通気孔(23、27、28)を有するカップ部を包囲している。周辺シール部は、シール面を形成し、概してカップ部と一体的である。カップ部は、通気孔(23、27、28)と、隣接するカップ部間に通気孔を接続する少なくとも1つの間隙(30)と、を有する。隣接するカップ部の通気孔(23、27、28)と連結された間隙(30)は、少なくとも5mmの長さの拡散チャネルを少なくとも1つ形成する。周辺シール部がシールされてカップ部の周りに気密シールを形成し、一体的な拡散チャネルアセンブリが構成される。好ましくは、最内カップ部によって形成された空洞に吸着剤フィルタ材料が封入され、それは、最内カップ部の周辺シール部に取付けられたカバー層によってこのカップ部に収納される。

Description

【0001】
発明の背景および分野
本発明は、拡散チャネルおよびフィルタアセンブリと、拡散チャネルと任意に濾過する機能とを提供する、電子アセンブリ、特にハードディスクドライブにおいて使用される拡散チャネルアセンブリを作製する方法と、に関する。
【0002】
敏感な電子装置は、しばしば、性能の劣化無しに効率的にかつ正確に動作するために、実質的にクリーンな環境を必要とする。これら電子機器は、しばしば、エンクロージャに収納される。使用時、これら電子機器は低温と高温との間を循環し、封入された機器において外部環境に対する相対圧力が変化する。圧力差によりエンクロージャ内に換気がもたらされ、それぞれ加熱および冷却サイクルを伴って空気がエンクロージャを出入りする。高温サイクル中にアセンブリの内部で生成される化学汚染物質を除去することと共に、エンクロージャが冷却化している時にガス状または粒子状物質等の外部汚染物質からエンクロージャを保護することが重要である。また、エンクロージャの内部と外部との相対湿度の差により、エンクロージャに水蒸気が拡散する結果となる可能性がある。一般に、エンクロージャには、エンクロージャに対して空気が出入りするための好ましい経路を生成する通気孔が設けられている。エンクロージャ内に収容されたいかなる機器をも保護するために、通気孔には、ガス状汚染物質のための吸着タイプフィルタおよび/または粒子状汚染物質のための粒子フィルタを備えることができる。好ましくは、エンクロージャへの水蒸気の浸入を最小限にするのを促すために、フィルタと共に拡散チャネルが設けられる。拡散チャネルは、水分子がエンクロージャに入ることが可能になる前に必ず拡散する経路を生成することにより、水蒸気の機器への浸入を制限する。一般に、拡散チャネルとフィルタとは直列に設けられ、拡散チャネルはフィルタとエンクロージャとの間に介挿される。しかしながら、複数の拡散チャネルとフィルタとをあらゆる配置で使用すること等、代替配置が提案されてきた。
【0003】
拡散チャネルは、一般に、エンクロージャハウジングと一体的であって、鋳造または金属プレス加工技術によって形成されてきた。しかしながら、あらゆる設計、製造および費用を考慮することにより、現ディスクドライブ設計の好ましい手法は、通気孔を通して提供される任意の汎用エンクロージャに直接取付けることができる拡散チューブおよび/またはフィルタアセンブリを提供することであった。これの例は、1つのフィルタと2つ以上のフィルム層とのラミネートから形成された拡散チューブを記載している米国特許第5,997,614号に述べられている手法である。拡散チャネルおよび/または通気孔を画定する切出し部を有するフィルム層は、概して、接着剤を使用して互いに取付けられる。フィルタはさらに、接着剤を使用してこのラミネートに取付けられる。この手法の問題は、空気流が、フラットフィルムの成形通気孔の開口に取付けられたフィルタ材料の一部に対してのみ向けられているため、フィルタが十分に活用されない、ということである。また、3次元拡散チャネルおよび通気孔を形成するために、離散的なダイカット構成を有する複数のフラットフィルムを位置合せする必要があるため、製造プロセスが複雑になる。同様の手法が、米国特許第5,417,743号においても論考されており、そこでは、拡散チャネルはダイカットフィルムからではなく切出された感圧接着剤層によって形成される。この手法は、拡散チャンバが部分的に接着剤被覆層によって画定されるため制限される。接着剤被覆層は、材料の取扱いおよび取付けを困難にすると共に、チャネルがその内部の露出した接着剤によって閉塞される可能性があるという意味でいくつかの問題をもたらす。また、接着剤によって、ディスクドライブを汚染する可能性のある外部アウトガス汚染物質の生成による問題も生じる可能性がある。
【0004】
米国特許第5,124,856号は、互いに適合して複雑な構造を形成する射出成形タイプの部品によって形成された拡散チャネルとフィルタ装置との組合せを記載している。この装置は、上部拡散板と底部ハウジングとによって形成されるハウジング内に適合され、底部板と共にそれら要素を保持するトップテープエレメントを備えた、多層フィルタを有する。この装置は、極めて複雑であり費用がかかる。このタイプの装置はまた、米国特許第5,030,260号および同第4,863,499号にも開示されており、後者は、成形ハウジング部品内に形成された蛇行経路を有する複数の成形部品を開示している。
【0005】
発明の要約
本発明は、機器エンクロージャ、概して、空気がエンクロージャの外部の環境と交換される結果となる動作サイクルを経る電子機器エンクロージャと共に使用される、拡散チャネルアセンブリに関する。2つ以上の入れ子式カップが、拡散チャネルアセンブリを形成する。カップは、隣接する入れ子式カップ間に少なくとも1つの拡散チャネルをもたらすように連続して配置される。入れ子式カップは、内部カップの開口と、本発明の拡散チャネルアセンブリを形成する少なくとも2つのカップのシールされた周縁と、によって画定される平面から延在するカップ部を有するフィルム材料から形成される。各カップ部は、好ましくはリップ部である周辺シール部を有する。リップ部は、リップ部の面から外側に延在するカップ部と同一面内にある。カップ部の各々は、カップ部の全外周の周りに周辺シール部を有する。周辺シール部は、隣接する入れ子式カップ部上で共にシールされるシール面を形成することにより、統合された拡散チャネルアセンブリを形成する。
【0006】
カップ部は、概して、リップ部と一体的である。すなわち、それらは、同じ連続したフィルム材料から形成される。さらにカップ部の各々は、カップ部を形成しているフィルムのいずれかに形成された通気孔を有する。隣接するカップ部間には、空気の移動のためのチャネルまたは通路を形成する少なくとも1つの間隙が形成されている。その少なくとも1つの間隙は、隣接するカップ部の通気孔と流体連通することにより、少なくとも約5mmの長さの少なくとも1つの拡散チャネルを形成する。好ましくは、複数チャネルが結合されることにより、より長い単一拡散チャネルとなる。
【0007】
好ましい実施形態では、拡散チャネルアセンブリはさらにフィルタ材料を含む。フィルタ材料は、好ましくは、少なくとも1つのカップ部によって形成される空洞内に配置される。この空洞は、好ましくは、アセンブリの最内カップ部に形成されるが、2つのカップ部の間の間隙に形成されることも可能である。最内カップ部の空洞に収納されたフィルタ材料は、カバー層によりその空洞内に保持される。カバー層は、好ましくは、この最内カップのリップ部に取付けられる。
【0008】
本発明は、さらに、電子エンクロージャと組合せて使用される本明細書で開示するような拡散チャネルフィルタアセンブリを形成する方法に関する。概してこの方法は、各々に、複数の間隔が空けられたカップ部を有する2つ以上のフィルムを提供することを含む。カップ部の間には、ランド領域が設けられ、それらランド部は同一の広がりを有しかつ同一平面上にある。また、カップ部には、従来の孔形成方法によって形成される通気孔も設けられる。フィルムが1つに集められる結果、隣接するフィルムのカップ部が入れ子にされる。好ましくは、最内カップ部の空洞内に吸着剤フィルタ材料もまた配置され、カップ部と共にフィルタ材料を収納するためにカバー層が設けられる。カップ部の間には、周辺シールが実質的に形成され、任意に、カバー層は、超音波溶接またはヒートシーリング作用によって周辺シールにシールされる。個々の入れ子式カップ部は、分離されて、離散的な拡散チャネルまたは拡散チャネルフィルタアセンブリを形成する。
【0009】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は、機器エンクロージャ、特に電子機器エンクロージャとともに使用される成形拡散チャネルアセンブリを提供する。拡散チャネルアセンブリは、通気孔を有する任意のエンクロージャに容易に取付けることができ、外部環境からエンクロージャ内への水蒸気および汚染物質の浸入を最小限にするために、蛇行または非蛇行経路拡散チャネルを提供することができる。好ましくは、拡散チャネルフィルタアセンブリに入るまたはそこから出る空気内のガス状または粒子状汚染物質の捕捉を可能にするフィルタもまた、拡散チャネルアセンブリと同一線上に設けられる。本発明の拡散チャネルアセンブリを、接着剤等により、濾過された空気および/または環境的なおよび/または内部で生成された汚染物質からの保護を必要とする任意のエンクロージャに、容易に取付けることができる。本発明の拡散チャネルアセンブリと共に使用するために適した特定のエンクロージャは、動作サイクル中に、エンクロージャと外部環境との間に換気を生み出す可能性のある圧力差をもたらす、温度変化が発生する機器を収納する電子機器エンクロージャである。また、内部環境と外部環境との間の相対湿度の差により、動作サイクル中または動作サイクル後に水蒸気が機器エンクロージャ内に引入れられる結果となる可能性がある。かかる機器には、限定されないが、データ記憶装置、光学装置または敏感な回路装置等の電子機器が含まれる。データ記憶装置には、ハードディスクドライブ、光ドライブ等が含まれる。列挙したもの等の敏感な電子機器は、一般に、機器の動作サイクル中にわずかな量の空気の出入りを可能にする好ましい通路を提供する少なくとも1つの通気孔を除いて概して気密性である、エンクロージャ内に配置される。封入された機器に対する保護を提供するために、本発明の拡散チャネルアセンブリを、エンクロージャの通気孔に取付けることができる。
【0010】
本発明の拡散チャネルアセンブリは、2つ以上の入れ子式カップから形成される。入れ子式カップは、少なくとも1つの拡散チャネルを形成し、その拡散チャネルは少なくとも部分的に間隙によって形成され、間隙は、入れ子式カップとそれら間隙を接続する入れ子式カップの通気孔との間に生成される。これら間隙と接続する通気孔とは、連続した流体通路を生成する。入れ子式カップは、好ましくは、熱可塑性フィルム材料から形成される。概して、フィルム材料は、アセンブリにける最終厚さが、約0.05mm〜約0.60mm、好ましくは約0.15〜約0.50mmである。また、完成フィルムの厚さは、概して、フィルムが真空成形プロセス等によってカップ部になるように形成される時、その断面に亙って変化する。入れ子式カップの各々は、概してフィルムに形成されたカップ部を包囲する周辺シール部を有する。この周辺シール部は、部分的に、隣接するカップを互いに取付けるためおよび任意に最外または最内カップをカバー層に取付けるために使用されるシール面を形成する。周辺シール部は、好ましくはカップ部を包囲しかつカップ部と一体化するように形成される。周辺シール部は、好ましくは一体リップ部である。
【0011】
カップ部には、通気孔が設けられる。カップ部の通気孔により、機器エンクロージャから外部環境におよびその逆に、空気が拡散チャネルアセンブリに入り、それを通過し、その後そこから出ることが可能になる。すべてのカップ部に、少なくとも1つの通気孔が設けられる。また、すべての隣接するカップ部の間に少なくとも1つの間隙が形成される。間隙により、1つのカップ部の通気孔から隣接するカップ部の通気孔に空気が通過する。隣接するカップ部の通気孔に連結された間隙は、少なくとも1つの拡散チャネルを形成する。拡散チャネルは、少なくとも5mm、代替的に少なくとも10mmまたは少なくとも20mmの全長を有していなければならない。概して、チャネルが長いほど、特定の用途に対する圧力低下を考慮することによって決定される拡散チャネル長の上限での拡散チャネルアセンブルの保護機能が向上する。概して、最も一般的な用途に対する拡散チャネル長の上限は、約60mmである。所望の拡散チャネル長は、複数のより短いチャネルセグメントの連続した連係により実現することができる。また、拡散チャネルアセンブリにおいて2つ以上の拡散チャネルにこれら拡散チャネルを分離するフィルタ材料を設けることができる、ということも考えられる。さらに、2つ以上の拡散チャネルアセンブリを単一フィルタ材料に接続してもよい、ということも考えられる。
【0012】
拡散フィルタアセンブリの少なくとも1つのカップ部内に、フィルタ材料を設けることができる。このフィルタ材料は、好ましくは、最内カップ部の空洞内に収納される。この実施形態では、フィルタ材料は、マイクロポーラス膜、ブローンマイクロファイバウェブまたは通気性熱可塑性ウェブ(すなわち、ブローンマイクロファイバウェブ)とガラスファイバウェブとのラミネート等、カップの周辺シール部に取付けられた適当な通気性カバー層によって、空洞内に収納される。代替的に、フィルタ材料を、2つの隣接するカップ部の間の間隙に配置することができる。この実施形態では、フィルタ材料は、アセンブリの2つの隣接するカップ部と任意にカップ部の少なくとも通気孔が設けられた部分を裏打ちする通気性の層とによって収納される。
【0013】
図1に示すように、拡散フィルタアセンブリ10は、各々がそれぞれ外面13、17および20と内面14、16および21とを有する、3つの入れ子式カップ12、15および19から形成される。最外カップ12は、外部環境との連通を可能にする通気孔23を有する。最外カップ12はまた、一体リップ24を有し、そこでは、一体リップの内面14が隣接する入れ子式カップのリップ部25および26にシールされる。中間および最内カップ部にもまた、それぞれ通気孔27および28が設けられる。3つのカップ部は、リップ部が互いにシールされた時にカップ部間に間隙30が形成されるように寸法が決められている。最外カップ12、中間カップ15および最内カップ19のリップ部をシールすることによって、連続した周辺シールがもたらされる。一体アセンブリに生成された間隙30は、通気孔23、27および28と共に、外部環境から内部エンクロージャ環境への連続した通路または拡散チャネルを形成する。リップ部24、25および26は、カップを一貫した再現可能な方法で連結するために使用することができる都合のよい面を形成する。
【0014】
図1に示すように、最内カップ19によって形成された空洞内に、フィルタ材料32が配置される。このフィルタ材料は、結合剤または接着剤によってカップ部の内面に接合することができる一体的な自己支持型材料とすることができる。代替的に、フィルタ材料は、緩い(loose)または非自己支持型材料とすることができる。緩いフィルタ材料を使用する場合、フィルタと機器エンクロージャの内部または外部環境との間に障壁を形成する内部カップのリップ部の内面21に、通気性カバー層34がシールされる。このカバー層は、フィルタ材料が機器エンクロージャに入らないようまたは拡散チャネルフィルタアセンブリから離れないようにする。しかしながら、カバー層は、空気が容易に通過するように通気性である。このカバー層はまた、粒子フィルタ層としても機能することができる。カバー層は、好ましくは、スパンボンドウェブ、ボンデッド・カードウェブ、メルトブローンウェブ等の不織ウェブである。代替的に、カバー層は、膜または膜と通気性不織ウェブとのラミネートまたは通気性熱硬化性ウェブとガラスファイバウェブとのラミネートとすることができる。緩いフィルタ材料の場合、フィルタ材料が通気孔28および拡散チャネルに入らないように、内部カップ部の内面には、概して通気性ライナ36が設けられる。このライナは、カバー層のために使用されるような通気性不織布または膜から形成することができる。フィルタ材料は、好ましくは、活性炭素、炭酸カルシウム、シリカゲル等の吸着性フィルタ材料であり、好ましくは、粒子状または繊維状炭素等の炭素が使用される。代替的に、フィルタ材料は、帯電性または非帯電性繊維の不織フィルタウェブ等の粒子状フィルタ材料とすることができる。
【0015】
最外カップ部12の外面13には、好ましくは、拡散チャネルアセンブリを機器エンクロージャの内面に取付けるための感圧接着剤層37が設けられる。また、感圧接着剤37を、使用前にリリースライナ38によって保護することも可能である。
【0016】
図2に示すように、拡散チャネルアセンブリ40のシール面を形成するリップ部42、44および46は、図1の実施形態のように、入れ子式カップの周縁部の周りで略同一平面上にあり同一の広がりを有する。リップ部は、互いに結合することができるように係合し、カップ部の周りに気密シールを形成する。好ましくは、これら面は平滑であり、リップ部は略平坦である。これにより、リップ部または他の周辺シール部を熱機械的手段によって容易に連結することができる。したがって、リップ部は、好ましくは、熱によってシール可能な材料から形成され、リップ部は好ましくは熱的にまたは超音波的に互いにシールされる。代替態様は、少なくとも1つの面に外部ヒートシール可能層を有する多層フィルムから形成されたカップおよびそれらのリップ部を有する、というものである。このヒートシール可能層は、ヒートシーリングプロセス中に流動する傾向があるため、必ずしも平滑である必要はない。また、カバー層は好ましくは内部カップのリップ部の内面に熱的にシールされ、したがって好ましくは少なくとも部分的にヒートシール可能材料(たとえば、ヒートシール可能繊維)によって形成される。また、カバー層は、好ましくは内部カップのリップ部の内面に熱的にシール可能であり、したがって好ましくは少なくとも部分的にヒートシール可能材料(たとえば、ヒートシール可能繊維)によって形成される。代替的に、周辺シール部は接着剤または機械要素によって接合することも可能である。接着材による取付けにより、周辺シール部は、接着剤が流れ込みシール面の係合を強化する構造化面を有することができる。拡散チャネルアセンブリ40はまた、最内カップ50上の代替通気孔構成も示す。この構成では、拡散チャネルアセンブリ40の最内カップ19の単一の通気孔28の代りに、一続きのより小さい孔48が設けられている。より小さい孔を使用することにより、実質的に図1に示すような内部スクリム36を設ける必要が無くなり、フィルタ材料に対しより一様な気流分散が提供される。
【0017】
図3の実施形態に示すように、拡散チャネルアセンブリ60は、最内カップ66と最外カップ68との間に設けられた2つの中間カップ62および64を有する。この実施形態ではまた、2つの中間カップはリップ部を有する。また、2つの中間カップは、少なくとも1つの通気孔を備えたカップ部を有する。2つの中間カップを使用することにより、拡散チャネルアセンブリの断面フットプリントを増大させることなく、拡散チャネルの長さを延長することができる。隣接するカップ68、62、64および66それぞれの通気孔70、72、74および76は、カップ部上で位置がずれている。位置のずれた通気孔の各ペア間に少なくとも1つの間隙78が設けられることにより、隣接するカップ部上の通気孔が流体連通し連続した拡散チャネルを形成する。より多くのカップを追加することで、拡散チャネルアセンブリのフットプリントが増大することなく、拡散チャネルの全長が長くなる。
【0018】
概して、上述した実施形態のように、隣接するカップ部間の間隙は、外側のカップが隣接する内側のカップ部よりわずかに大きい寸法を有することによって形成され、隣接する入れ子式カップ部間の空間または間隙が形成される。通気孔は、隣接するカップ部においていかなるオフセット位置にも配置することができるが、好ましくは、有効な拡散チャネル長を増大させるために隣接するカップ部上の可能な限り遠くに配置される(すなわち、適当な間隙によってまだ接続される)。通気孔の断面積は、概して0.5mm〜3.0mmであり、好ましくは0.78mm〜1.78mmである。通気孔が小さいほど、気流に対する抵抗が大きくなり、通気孔が大きいほど、水蒸気がより自由にアセンブリ内に拡散する。隣接する入れ子式カップ部間の機能的空間または間隙は、隣接するカップ部間によって異なることが可能であるが、概して、その最狭部において幅は約0.2mm〜約1.0mmである。隣接するチャネル間の間隙によってもたらされる拡散チャネルの断面積は、概して0.5mm〜3.0mmであり、好ましくは0.8mm〜1.2mmである。断面積が小さいほど気流に対する抵抗が増大し、断面積が大きいほど水蒸気がより自由に拡散することが可能となる。
【0019】
図4は、本発明の拡散アセンブリ80の断面を示し、通気孔82および84が、それぞれ中間カップ86および最内カップ88の側壁に配置されることにより、より長い拡散経路長を提供している。
【0020】
図5は、本発明の拡散チャネルアセンブリ90において拡散チャネルを製造する代替実施形態の端面図を示す。この実施形態では、最外カップ92は、平坦な側壁94を有し、側壁94はその側壁部とこの側壁に配置された通気孔96とを接続する。中間カップ100の側壁部98は、通気孔104を含む隆起部102を有する。最外カップ92が中間カップ100と入れ子にされると、側壁部94および98は連係して拡散チャネルの第1部116を形成する。最内カップ110の側壁部108は、通気孔114を含む隆起部112を有し、最内カップ110が中間カップ100と入れ子にされると、側壁部98および108が連係して拡散チャネルの第2部106を形成する。この実施形態では、隆起部106および116が隣接する入れ子式カップ部の面と連係することによって、間隙が形成される。隆起部は、概して、内側のカップ部が、隆起部を有する外側のカップ部に隣接する場合に、間隙を形成する平坦面を有する、または間隙を形成する隆起部を有するように、寸法が決められ構成される。後者の場合、内側のカップ部の隆起部は、外側のカップ部の隆起部の少なくとも一部と略同一の広がりを有し、図5に示すような間隙を形成するためにわずかに幅が小さいか、あるいは代替的に同一の広がりを有し、外側のカップの隆起部全体を封入し間隙を形成するために外側の隆起部の幅よりわずかに深くかつ広くなる。
【0021】
図6乃至図8は、図5に示すものと同様の拡散フィルタアセンブリを形成するために使用することができる、それぞれ最外、中間および最内カップ部のストリップを示す。図6a〜図6dに示すように、ストリップ120は、カップの剛性を増大させるために側壁部126において支持リブ124を有するカップ部122を有する。ストリップ120はまた、アセンブリモジュールのギアドライブ機構と相互作用する等しく間隔が空けられた孔128も有し、ストリップのカップ部における入れ子を可能にするカップ部の複数ストリップの位置合せを維持する。ストリップ120のカップ部122は、図5の最外カップ92に対応し、ストリップ130のカップ部132は、図5の中間カップ100に対応し、ストリップ140のカップ部142は、図5の最内カップ110に対応する。図7のカップ部132の側壁部134は、図5の側壁部98の隆起部102に対応する隆起部136を有する。同様に、図8のカップ部142の側壁部144は、図5の側壁部108の隆起部112に対応する隆起部146を有する。
【0022】
図9に示すように、封止された拡散チャネルは、カップ部上に蛇行して延在することができ、それによって2つの隣接するカップ部間に形成された拡散チャネルの有効長が大幅に増大する。この実施形態では、拡散チャネルアセンブリ150は、チャネルの「L」形状の結果として長さが拡張された拡散チャネルを有する。図10は、拡散アセンブリ150の断面10−10であり、カップの側壁部と通気孔156とを接続する平坦な側壁部155を有する最外カップ154が、最内カップ158の側壁部160の隆起部162および通気孔166といかに連係して「L」形状の拡散チャネル152の間隙164を形成するかを示す。さらに、追加の蛇行チャネルセグメントをもたらすために、拡散チャネルアセンブリ150に追加のカップ部を付加することができる、ということが考えられる。
【0023】
カップを形成する熱可塑性フィルムは、好ましくは、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム等の単層または多層熱可塑性ポリマフィルムである。好ましいフィルム材料は、ポリエステルフィルムである。カップ部を、熱可塑性フィルムに標準成形、真空成形またはエンボシング技術により形成することができる。カップ部が形成された後に、通気孔を、ダイ、ホットニードルまたはレーザ穴あけ等によって形成することができる。
【0024】
図11は、ハードディスクドライブ170のハウジングの内部に取付けられた本発明の拡散チャネルフィルタアセンブリ172を示す。図12は、拡散チャネルフィルタアセンブリ172の拡大断面12−12である。アセンブリ172は、接着剤層178によってハウジング176の内面174に接着取付けされる。接着剤層178の開口180は、通気孔が閉塞することなくハウジング176上にアセンブリ172を配置するのを容易にするために、ハウジング170の通気孔182よりわずかに大きい。
【0025】
図13は、拡散チャネルアセンブリとともにフィルタエレメントを組込んでいない本発明の拡散チャネルアセンブリ190の概略図である。この実施形態では、カップ部192、194および196は、先の実施形態より浅いことにより、アセンブリに対しより低い輪郭を提供する。アセンブリ190は、機器を粒子状汚染物質から保護するために任意の粒子状フィルタ層198を組込んでよい。
【0026】
本発明の拡散チャネルアセンブリを形成する一般的な方法を、図14に示す。図6〜図8に示すような複数の間隔が空けられたカップ部を有する3枚のフィルム202、204および206が、カップ部の入れ子を可能にするようにフィルムを位置合せして保持するスプロケットフィード208上で、連続的に合せられる。入れ子化に続いて、事前成形された開口を有しリリースライナによって保護された転写接着剤が、最外カップ面に塗布される210ことにより、接着剤の開口が最外カップ部の通気孔と「位置合せ」される。任意のヒートシール可能不織スクリムが最内カップの空洞に配置され212、粒状炭素収着粒子が充填ステーション214で最内カップの空洞に装填される。そして、充填された最内カップ部を被覆するために連続的なカバーウェブ216がもたらされ、ヒートシーリング動作218において同時に、連続的な周辺シールが形成されアセンブリにカバー層がシールされる。成形されたアセンブリはさらにスプロケットフィード228によって駆動される。そして、シールされたアセンブリは、個々の入れ子式カップ部にルールダイカットされ220、離散的な拡散チャネルフィルタアセンブリを形成する。
【0027】
実施例
グリコール変性ポリ(エチレンテレフタレート)(名称「KODAR」PETG Copolyester6763で、テネシー州、KingsportのEastman Chemical Companyから入手可能)を使用し、米国特許第5,738,816号(Tidemann等)に述べられているものと同様の熱成形プロセスを使用して、一続きの略矩形状カップを有する44mm幅の3つの可撓性フィルム構成を用意した。23.19mm×9.89mm上部開口と、20.04mm×4.74mm側壁と、8.91mm高さと、側壁部の5°ドラフトと、補強側壁リブの12°ドラフトと、を有する、図6に示すようなフィルム「A」のカップを形成した。22.46mm×9.16mm上部開口と、19.64mm×6.34mm側壁と、8.82mm高さと、側壁部の10.5°ドラフトと、を有する、図7に示すようなフィルム「B」のカップを形成した。側壁の長手チャネルは、3.00mm幅および0.33mm深さであった。21.64mm×8.34mm上部開口と、19.34mm×6.04mm側壁と、8.49mm高さと、側壁部の9°ドラフトと、を有す、図8に示すようなフィルム「C」のカップを形成した。側壁の長手チャネルは、2.00mm幅および0.04mm深さであった。
【0028】
フィルムの形成に続いて、各フィルムのカップの側壁に、側壁の中心線上でありかつ側壁から3mmに配置した1.5mm直径孔を穿孔した。
【0029】
3つのフィルムの3つのカップ部を、フィルム「A」のカップが構成の最外要素を形成し、フィルム「B」のカップが中間要素を形成し、フィルム「C」のカップが構成の内部要素を形成するように、互いに入れ子にすることにした。フィルムを、カップの側壁の孔が交互に配置されることにより、図5に示すものと同様の構造が拡散チャネルをもたらすように、フィルムを入れ子にした。隣接するカップ側壁の孔間の公称間隔は14mmであった。不織ウェブ(テネシー州、Old HickoryのRemay Style2014スパンボンドポリエステル)の矩形片を、フィルム「C」のカップの側壁に配置し、カップを、KCO処理した(1%KCO)ビーズ付き(平均粒子サイズ590ミクロン)活性炭素(ドイツ、ErkrathのMHB FILTRATION GMBH Co.から入手可能)で充填した。充填済みカップを、BHA−TEX Expanded Microporous PTFE Membrane、HEPAグレード(ミズーリ州、Lee SummitのBHA Technologiesから入手可能)に熱的ラミネートされたスパンボンドポリエステルからなるブリーザフィルタ膜で被覆した。ヒートシーラユニットにおいて上部ランド領域とブリーザフィルタとを共にヒートシールすることにより、構成全体を統合して一体構造にした。シーラユニットを、140℃で維持され積層されたポケット構造を収容する空洞を有する固定下部アンビルと、180℃で維持された可動上部アンビルと、から構成した。積層カップ構造を下部アンビルに配置し、上部アンビルを900N圧力下で積層カップアセンブリと接触させ、圧力をおよそ6秒間維持した。ヒートシーリングに続いて、個々の一体的拡散チャネルフィルタアセンブルをフィルムアセンブリからルールダイカットした。ルールダイカッティングに続き、フィルム「A」のカップの側壁の外面に、5mm×18mmで直径2mmの円形開口を有する、一片のアクリルベースの粘弾性減衰ポリマ(ミネソタ州、St.Paulの3Mから入手可能な#3M242R02)を、開口がポケットの側壁の孔の周りを中心とするように配置した。PSA接着剤を、ScotchpakTM Fluoropolymer Coated Release Liner(ミネソタ州、St.Paulの3Mから入手可能な#3M1022)で被覆した。
【0030】
一体フィルタアセンブリの気流/圧力低下相関を、水の1.27cm(0.5インチ)の圧力低下でユニットを通して気流速度を調整することにより確定した。一体フィルタ構成の1.27圧力低下での典型的な気流は、245ml/分であった。フィルタユニットの各コンポーネントの孔の直径および/または拡散チャネルの断面積を変化させることにより、気流速度が約25ml/分から約270ml/分の範囲に亙る本発明の一体フィルタユニットを用意することができた。
【0031】
一体フィルタユニットに亙る拡散率を、増量データから計算した。このデータは、瓶の蓋の孔の上にフィルタユニットを接着取付けし、乾燥した硫酸カルシウム(およそ40gm)を収納する瓶(118cm、4.0オンス)上に蓋をねじで取付け、T=78F、RH=86%の湿気環境に配置した時の瓶の増量を日々監視することにより、生成した。計算した拡散率は、6.52μg/分であった。フィルタユニットの各コンポーネントの孔の直径および/または拡散チャネルの断面積を変化させることにより、約1.39μg/分から約9.93μg/分に亙る計算された拡散率を有する、本発明の一体フィルタユニットを用意することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の拡散フィルタアセンブリの断面の概略図である。
【図2】最内カップ部上の代替的な通気孔の配置を示す本発明の拡散フィルタアセンブリの断面の概略図である。
【図3】4つの入れ子式カップ部を有する本発明の拡散フィルタアセンブリの断面の概略図である。
【図4】アセンブリのカップ部のうちの2つの側壁部の通気孔の代替的な配置を示す本発明の拡散フィルタアセンブリの断面の概略図である。
【図5】アセンブリのカップ部上に成形された特徴によって形成された拡散チャネルを示す本発明の拡散フィルタアセンブリの端面図の断面の概略図である。
【図6】本発明の拡散フィルタアセンブリを形成するために使用することができる、最外カップ部のストリップの概略図である。
【図7】本発明の拡散フィルタアセンブリを形成するために使用することができる、中間カップ部のストリップの概略図である。
【図8】本発明の拡散フィルタアセンブリを形成するために使用することができる、最内カップ部のストリップの概略図である。
【図9】2つのカップ部から形成された蛇行拡散チャネルを有する本発明の拡散アセンブリの上面図の概略図である。
【図10】図9の拡散チャネルアセンブリの断面10−10の概略図である。
【図11】ハードディスクドライブアセンブリのエンクロージャの内部に接着された本発明の拡散フィルタアセンブリの概略図である。
【図12】図11の接着された拡散フィルタアセンブリの断面12−12の概略図である。
【図13】本発明の拡散アセンブリの断面の概略図である。
【図14】本発明の拡散フィルタアセンブリを製造する方法の概略図である。

Claims (16)

  1. 機器エンクロージャとともに使用される拡散チャネルアセンブリであって、少なくとも1つの拡散チャネルを形成する少なくとも最外カップおよび最内カップの2つ以上の入れ子式カップを具備し、該入れ子式カップがフィルム材料から形成され、該カップの各々が、実質的に該カップの外縁全体の周りに周辺シール部を有し、該周辺シール部が、カップ部を包囲しかつシール面を形成し、隣接するカップの周辺シール部がシールされることによって該カップ部の周りに連続的なシールを形成し、該カップ部が、通気孔と、隣接するカップ部間に少なくとも1つの間隙とを有し、該間隙が、隣接するカップ部の通気孔に連結されて少なくとも1つの拡散チャネルを形成する、アセンブリ。
  2. 前記周辺シール部がリップ部であり、該リップ部が1つの平面内に延在し、前記カップ部が該平面の外へと延在し、フィルタ材料が少なくとも1つのカップ部内にある、請求項1記載の拡散チャネルアセンブリ。
  3. 少なくとも1つの拡散チャネルが、少なくとも5mmの長さを有する、請求項2記載の拡散チャネルアセンブリ。
  4. 前記カップ部とリップ部とが一体的であり、前記入れ子式カップのそれぞれが外面および内面を有し、外側カップが、当該拡散チャネルアセンブリの外部環境と連通する外部通気孔を有し、該外側カップが一体リップを有し、該一体リップの内面が隣接する入れ子式カップのリップ部にシールされ、また内部通気孔を有する内側カップも提供され、該内側カップのリップ部の外面が隣接する入れ子式カップのリップ部にシールされる、請求項1記載の拡散チャネルアセンブリ。
  5. 前記最内カップのリップ部の内面に通気性カバー層がシールされ、前記フィルタと外部環境との間に障壁を形成する、請求項2記載の拡散チャネルアセンブリ。
  6. 前記フィルタ材料が吸収性フィルタ媒体または粒子フィルタ材料である、請求項2記載の拡散チャネルアセンブリ。
  7. 前記リップ部が、シール面を形成し、前記入れ子式カップの周縁において同一平面上にありかつ同一の広がりを有し、略平滑な外面または内面を有する、請求項4記載の拡散チャネルアセンブリ。
  8. 前記最内カップと前記最外カップとの間にさらに少なくとも1つの中間カップが提供され、該中間カップのリップ部が、その内面および外面において、隣接するカップのリップ部に接合されており、該中間カップが、少なくとも1つの通気孔を備えたカップ部を有する、請求項4記載の拡散チャネルアセンブリ。
  9. 隣接するカップの前記通気孔が、カップ部上での位置がずれており、該位置ずれした通気孔間に少なくとも1つの連続した間隙が提供され、それによって隣接するカップ部の通気孔が流体連通して拡散チャネルを形成する、請求項1記載の拡散チャネルアセンブリ。
  10. 前記間隙が、外側カップ部が隣接する内側カップ部よりわずかに大きいことによって形成され、前記隣接する入れ子式カップ部間の間隙を形成する、請求項1記載の拡散チャネルアセンブリ。
  11. 前記隣接する入れ子式カップ部間の間隙が、0.2mm〜1.0mmである、請求項10記載の拡散チャネルアセンブリ。
  12. 前記通気孔が、底壁部または側壁部に位置する、請求項11記載の拡散チャネルアセンブリ。
  13. 前記カップ部の通気孔が、0.5mm〜3.0mmである、請求項1記載の拡散チャネルアセンブリ。
  14. 少なくとも1つのカップ部にチャネル部が形成され、該チャネル部が、前記間隙を形成する隣接カップ部の面と係合することができるリムによって包囲され、該チャネル部が、通気孔を有するとともに、隣接する入れ子式カップの通気孔と流体連通する、請求項4記載の拡散チャネルアセンブリ。
  15. 2つ以上の隣接する入れ子式カップ部に前記チャネル部が設けられていて、該隣接する入れ子式カップ部間に形成された間隙が0.2mm〜1.0mmであり、総拡散チャネル長が少なくとも5mm〜40mmである、請求項4記載の拡散チャネルアセンブリ。
  16. 電子エンクロージャにおいて使用される拡散チャネルアセンブリを形成する方法であって、各々の長さに沿って等しく間隔が空けられた複数のカップ部と該カップ部間のランド領域とを有する2つ以上のフィルムを提供することと、該カップ部に通気孔を提供することと、隣接するフィルムのカップ部を連続的に入れ子にして隣接するカップ部間に間隙を形成することと、該カップ部間のランド領域を連続的に接着することと、個々の入れ子式カップ部を分離することにより離散的な拡散チャネルアセンブリを形成することと、を含む方法。
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