JP2004506846A - パルスまたは非定常エゼクタの方法およびシステム - Google Patents
パルスまたは非定常エゼクタの方法およびシステム Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、低速流体を二次源12から吸い出すために使用される流体エゼクタ内に一次流体流動10をより効率的に注入するための方法および装置を提供する。一実施形態では、一次流体流動10が、二次流動場内に位置する内部ノズル11の中に入っているパルスまたは非定常流体流動である。この二次流体流動は、エゼクタまたは側板13内の壁の中に限られている。二次流体流動12および一次流体10流動は、エゼクタ側板13部内で交わり、ここでは、二次流体流動12が一次流体流動10によって閉じ込められている。一次流体10および二次流体12が混合するエゼクタ側板13部の形状は、一次インジェクタ・パルスの開始が、エゼクタ側板13からの前のパルスの流出により開始するエゼクタ13を介して上流方向に移動する音響波と同期できるようにした形状である。エゼクタの形状性質は、パルス一次流体流動の、音響性質、周波数、衝撃係数、振幅によって決定される。さらに、一次流体流動の周波数、衝撃係数、振幅は、インジェクタの効率を変えるために変えることができる。
Description
【0001】
(発明の技術分野)
本発明は、一般に流体流動を吸い出すエゼクタの分野に関し、より詳細には、一次高速流体またはジェットと二次低速流体との混合効率を、一次流体流動を二次低速流体に脈動させることによって改良したエゼクタに関する。
【0002】
(発明の背景)
エゼクタ内では、水蒸気、ガス、気化ジェットなどの一次高速流体が、二次低速流体とともに混合しながら、二次低速流体を閉じ込め吸い出すため使用される。エゼクタ内では、高速の流れと二次低速流体の間の力だけで、ディフューザの混合部内で、一次高速流体と二次流体との混合が起きる。エゼクタは、一次高速流体の流れと二次低速流体の間の摩擦力から生じるエネルギーが散逸するため、変換効率が低い。
【0003】
ジェット・エンジンは、吐出しノズルからの高エネルギーの排気の流れの方向を変えることにより推力を生じさせる。通常、ジェット・エンジンは、入口を介して空気を受け入れ、コンプレッサ部内でその空気を圧縮する。圧縮空気は、燃焼室へ向かい、燃料と混合し、燃焼する。燃料している燃料から放出されたエネルギーが、燃焼室内で高温を生じさせる。高圧空気はタービン部を通過して、排気室に入る。次いで、高圧空気は、ノズルを介して排気室から押し出され、ここで空気はエンジンから流出する。通常、空気がノズルのスロートの中を通過する場合、空気は、亜音速から超音速に膨張加速し、ほとんど排気流動のエネルギーを圧力から速度に変換する。排気室内の空気のエネルギー・レベルは、一般に、ノズルから流出する時の空気の速度に関連する。エンジンから流出する空気の所与の質量流動の速度が大きくなればなる程、エンジンによって生じる推力が大きくなる。
【0004】
高性能の航空機は、一般に、アフターバーナを使用して排気室内の空気のエネルギー・レベルを増強する。アフターバーナが、燃料を排気室に追加し、排気室内の燃料に点火する。このことにより、排気流動の温度が上昇する。アフターバーンした燃料によって追加されたエネルギーは、エンジンの推力を大きく上昇させることができるが、温度が高くなって空気の密度が下がることにより、より大きなノズル有効スロート面積が必要となる。一般的なジェット・エンジンでアフターバーン中にノズル有効面積が大きくなっていないと、コンプレッサ部およびタービン部内に過剰背圧がかかり、エンジンが失速する原因となる。このような問題を緩和するために、通常、アフターバーナを備えるジェット・エンジンは、可変形状のノズルを使用して、排気室からの排気流動の速度を落とす。アフターバーンが開始すると、ノズルのスロートの円周が大きくなり、スロートを通る流動断面積が大きくなる。この断面が大きくなったことにより、上昇した温度を許容しながら排気の適切な圧力を維持する。可変形状のノズルを備えるアフターバーンする最新のジェット・エンジンは、アフターバーナによって追加された余分の熱エネルギーに合わせて、一定のエンジン流動および背圧を維持するためにスロート断面積を2倍も大きくする必要がある。
【0005】
可変形状のノズルによりアフターバーナの使用が可能となるが、これはまた、航空機の性能を損なう、固有の欠点を多く有している。たとえば、可変形状のノズルが、エンジンの重量に占める割合が大きい部品である場合がある。このようなノズルは、通常、大きくて重い金属フラップからできており、このため、排気流動を物理的に遮断して方向を転換することにより、機械的にノズルの形状を変えて、排気ガスに関連する高温高圧に耐えるようにする必要がある。通常アフターバーナを備えたエンジンで使用される、IRISタイプのノズルでは、ノズル・フラップを排気流動内の適切な位置に調節するために使用されるアクチュエータは、ノズルが許容しなければならない排気流動によって出される力のために、重く、高価で、複雑なものとなりやすい。
【0006】
さらに、ノズル・フラップは、通常、互いに閉じて重なることにより、排気流動を収縮させて、熱い空気をフラップ間から逃がすことができる。この逃げによって推力が減少する。その上、可変形状のノズルはまた、高度戦術戦闘機に良く使用される新型ノズルのアパーチャの形状上に実装するのが困難である。
【0007】
この重量制限を克服する一方法に、ジェット・エンジン内に固定形状のノズルを使用して、一次流動がこのノズルの中を通過する時に、高圧力空気の二次流動を一次流動全体に注入する方法がある。二次流動が、ノズルから流出する排気を一部遮断して、排気室内の圧力を上昇させることができる。排気室内に過剰圧力がある場合は、二次流動を減らして、ノズル・スロート面積を大きくしてノズルの圧力を下げることができる。
【0008】
二次流動の注入によりアフターバーンしているジェット・エンジンの固定形状のノズルを使用することができるが、反対に、この方法により、エンジンの動作効率が低下する。主に、排気の流動全体に空気を注入する場合は、効果的にノズルを遮断するため、大量の高圧力空気を使用しがちである。したがって、注入のため圧縮空気がコンプレッサ部から抽気される場合、コンプレッサ部から燃焼部への流動が減少するため排気流動の全運動量が減少し、注入により効率が低下する場合がある。この効率の低下により、所与の燃料供給および燃料流動に対する動作範囲が減少する可能性がある。
【0009】
(発明の概要)
したがって、本発明の一目的は、高圧力コンプレッサ空気をジェット・エンジンの一次排気流動に注入することに関連する非効率性を減少させることである。この非効率性を減少させることにより、一次流動に注入するための、コンプレッサ部から燃焼部への二次流動を減少させることにより、所与の燃料供給および燃料流動に対する動作範囲がより広くなる。
【0010】
本発明は、一次流体流動をより効率的に注入するための方法および装置を提供する。一実施形態では、一次流体流動は、二次流動場内にある内部ノズルの中に入っているパルスまたは非定常流体流動である。この二次流体流動は、エゼクタ側板の壁内に限られている。二次および一次流体流動は、エゼクタのミキサ部内で交わるが、ここでは、二次流体流動が、一次流体流動によって閉じ込められている。ミキサ部の形状は、組み合わせられ注入され閉じ込められた流体流動が、エゼクタから流出する前に混合できるようなものである。混合部の形状は、二次の開口端から反射して、上流方向に向かって移動する圧力波が、一次パルスの開始時に一次出口を出られるように決定される。パルス一次流体流動の音響性質、周波数、振幅により、最高効率を得るための混合部の形状性質が決定される。さらに、一次流体流動の周波数および振幅は、インジェクタの効率を変えるために変化させることができる。
【0011】
本発明によれば、高速非定常またはパルス流動が、エゼクタ内に入れられている低速流体内に注入される。本発明のさらなる目的は、高圧力コンプレッサ空気を使用して、低圧力または周囲の空気などの低速流体を効率的に加速し、ノズル・スロート面積を制御するため流体を遮断することである。閉じ込められた質量流動がエゼクタの全質量流動を増加させ、次いでノズル内に注入される。パルス・エゼクタは、エゼクタが一次を直接ノズル内に注入する場合と比べて、インジェクタによって作り出される遮断をより有効なものにする。高圧力流動を使用する低速流動のポンピングおよび圧縮について、パルス・エゼクタは、定常エゼクタと比べてより効率的である。従来のエゼクタは、入手可能な高圧力源を使用して、より低圧力の流体を吸い出している。たとえば、高圧力流体の小さなジェットが、低速流体を含む大型の側板内に入っており、この中では、高速流体が、エントレインメントを介し、エゼクタ内を通って低速流体を引っ張っている。従来技術による解決法では、定常ジェットを利用しており、ここでは、定常一次ジェットと低圧力の二次流体間の乱流と粘性の相互作用により、ポンピング作用が起きる。航空機では、しばしば、この定常状態エゼクタのコンセプトを使用して、航空機の環境制御システムを介して冷却空気を吸い出すようにしている。このエゼクタの適用形態では、空気が、エンジン・コンプレッサから抽気されて、航空システムおよび人員を涼しくするための環境制御システムを介して空気を吸い出すために使用されるエゼクタのための高圧力源として働く。
【0012】
本発明により、エゼクタ内への定常注入の代りに、高圧力空気のパルスまたは非定常注入を使用することにより、冷却に必要な高圧力コンプレッサ空気の重量および体積を減らすための方法および装置が提供される。
【0013】
従来のエゼクタ内では一次高速流体ジェットの流れと閉じ込められた二次低速流体の流れの混合および圧縮が、この2つの流体の流れの間の力だけで生じる。この2つの流れの間の摩擦力がエネルギーを散逸させ、その結果、変換効率が低下する。したがって、本発明の他の目的は、高圧力一次流体の流れによって二次流動の流れを吸い出すためのメカニズムが、2つの流れの混合によるエントレインメントと、一次高速ジェット内のパルスによって生成される通常の圧力による力から得られる二次低速流体ジェットの圧縮の両方を含むエゼクタを提供することである。エネルギーの損失を最小限に抑える理想的な圧縮プロセスは、非定常の、パルスまたは断続的周期的なプロセスでなければならない。
【0014】
本発明のこれらおよびその他の特徴から、一次高速流体ジェットの流れがエゼクタ通路内で有効に脈動する、本発明によるエゼクタ・システムが達成される。エゼクタは、非定常またはパルス一次高速流体ジェットを、インジェクタ内の囲いをした二次流体内に周期的な方式で注入するための手段を備える。
【0015】
本発明および本発明による利点をさらに完全に理解するために、以下の記述を、添付図面と合わせて参照されたい。なお、同じ参照番号は、同じ特徴を示すものとする。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明による好ましい実施形態が、各図に示してあるが、同じ数字を用いて、さまざまな図面の中の同じおよび対応する部分を指す。
【0017】
図1に示すように、従来のエゼクタは、高速一次流体流動10と低速二次流体流動12の間の粘性相互作用を通じて機能する。本発明が図2に示してあるが、ここでは、高速一次流動10が、側板13内に入っている一次ノズル11を介して、非定常またはパルス方式で設けられている。このことにより、一次流体10と二次流体12の混合が増加し、一次ノズル11の出口に大波効果16が起きて、それによって、一次流体10が脈動するため混合効率が向上しやすくなる。一次流体10の、この脈動作用により、一次流体10と二次流体12の間のエントレインメントが大きくなり、また混合も向上し、したがって、インジェクタ15の全般的な性能が向上する。一次高速流動10と二次低速流動12の間の混合は、エネルギーが非常に散逸しやすくなる粘性プロセスである。したがって、運動量はこの相互作用内に保たれているが、熱としてエネルギーが大量に損失する。一次高速流動10を脈動させることにより、一次流動10と二次流動12の間の混合の散逸効果が減少する。さらに、一次流動10を脈動させることにより、音響波が、下流方向の流動18内に生成される。この音響波は、単なる混合現象に加え、二次流動12との弾性相互作用を有する。このことにより、エネルギーの一次流動10から二次流動12への伝達がより効率的となる。
【0018】
計算流体力学シミュレーション(CFD)の結果、一次流体10のパルス周波数が変化すると、エゼクタの効率も、同様に変化することが示されている。この効率は、一次の質量流動率に対する二次の質量流動率として測定される。この割合が高ければ高いほど、エゼクタは良くなる、つまりより効率的になる。
【0019】
図3は、本発明によるこのような1つのインジェクタの周波数に応じた、射出比、または効率を示す図である。図3に示すように、周波数に比較的小さな変化があっても、有効性または射出比が大きく変化する。射出比は、一次質量流動率に対する二次質量流動率の測定値である。このことは、一次流動と第2の流動との混合が、観察された主要プロセスではないことを示している。むしろ、射出比は、比較的小さな周波数の変化が射出率に大きな影響を及ぼす可能性があることによって示されるように、音響効果の関数である。混合が、射出比に関連する主要要素であるなら、周波数の変化が射出比または効率に大きな影響を及ぼすはずがない。たとえば、図3に示すように、3300Hzから3700Hzの注入率の変化により、0.9から0.5の効率または射出比の変化となる。
【0020】
これらの周波数および波長は、インジェクタ長の形状に関連する。たとえば、周波数は、インジェクタの調波または長さの整数倍である。
【0021】
図4A〜4Fは、さらに、周波数効果と、音響効果がこのプロセス内の重要な変数であることを示している。図4A〜4Fは、3300Hz、この特定の設計に対して有効な一次周波数での、X/L=0の一次出口とX/L=1の二次出口の間のインジェクタの中心線に沿った圧力を示す図である。図4Aでは、一次のパルスの開始により生じる圧力ピークは、X/L=0.1で観察され、第2のピーク、反射圧縮波は、X/L=1の近くで観察される。パルス期間内の後続の1/6間隔で、図4B〜Fは、注入されたパルスの下流方向の移動(正のX/L)と反射パルスの上流方向の移動を示す図である。反射圧縮が一次に到達すると、次の一次パルスが開始する。注入パルスの開始を反射波の到達と同期させることにより、注入パルスの強さが増幅され、その結果、二次流動のポンピングのためにより強力な波が生じることとなる。エゼクタの最適な性能を得るための周波数は、パルス17が一次ノズル11から流出する時、波が順方向に伝搬し、次いで希薄波および圧縮波が上流方向に戻るという点で、インジェクタの長さに関連する。したがって、一次または関連調波は最適周波数を有する。
【0022】
定常エゼクタに対するパルス・エゼクタのさらなる利点は、その形状により、定常エゼクタの場合と比べてはるかに短い距離で完全な混合が得られるため、パルス注入に要するインジェクタ19の長さが、定常状態射出に要する長さより短くて済むことである。戦術航空機など実際に応用する場合には、エゼクタの長さを短くし、システムの重量と体積を小さくすることができるというような利点の可能性を有する。
【0023】
このシステムのさらなる利点の1つは、流体ノズルの制御を向上するための重要な変数の1つが質量の流動であることである。流体ノズルの制御に使用される注入質量流動を増加することにより、排気流動の、より高いベクトル角度を得ることが可能となる。既存の解決法を使用すると、インジェクタ内のこの増加した質量流動には、コンプレッサ段階から抽気される高圧力コンプレッサ空気が余分に必要となり、その結果、ジェット・エンジンの全体的な効率が低下する。ノズル制御のためのインジェクタとして本発明によるパルス・エゼクタを使用することにより、インジェクタの質量流動が増加する。二次流動は、周囲の外部源、またはその他の低圧力源から出て、高圧力空気と混合し、したがって、コンプレッサ段階からの高圧力空気の迂回を減少させることにより、全体的なエンジン効率を減少することなく注入質量流動を上げることができる。したがって、本発明により、高圧力コンプレッサ段階の空気に対するインジェクタおよびその他の荷重が減少できる。
【0024】
本発明による他の実施形態が図5に示してあるが、これは、内部ノズル26の中に入っておりインジェクタ側板27に囲まれている高圧力空気源のパルス・ジェット22を示している。ファン、周囲または再注入空気28などの低圧力空気が、側板30内に入っている。CFDを例示した32、34、36、38、40、42は、音響波として、一次パルス・ジェット22と閉じ込められた空気28の混合を示している。ここで、混合の効率は、パルス周波数、振幅、インジェクタ44の長さ、面積比を含む高圧力空気のパルス・ジェットに関連するいくつかの変数により影響される。これらのCFDの例は、一次流動がインジェクタ44の境界で散逸されるように、面積比が選択できることを示している。実験計画法(DOE)アプローチを使用して、インジェクタの割合またはエゼクタの効率に対するこれらの変数の影響の特徴を表すことができる。たとえば、周波数は、エゼクタの長さに反比例する。
【0025】
固定形状のノズルの有効スロートの注入による制御のための、このようなパルス・エゼクタの適用形態に加えて、このようなエゼクタを、航空機の換気または環境制御システム内の付加的な質量流動を吸い出すために使用することもできる。CFDの結果から、エゼクタを脈動させることにより吸い出された質量流動量を、100%程度、つまりほぼ2倍に定常状態エゼクタに対するポンピング効果を上げることが可能であることが分かる。
【0026】
このようなエゼクタのその他の適用形態としては、煙突などへの工業上の適用形態があり、ここでは、エゼクタを備える煙突の煙の方向を変えて、煙や排気が特定の方向に向くようにすることが望ましい場合がある。他の適用形態としては、電子設備の冷却用に使用するため、パルス・エゼクタ内に一次注入としてパルス合成ジェットを使用することがあろう。操作し最適化すべき他の変数は、二次流動に対する一次高圧力流動の面積比である。理想的には、一次流動が、二次流動の端部で散逸することである。本発明による実施形態のなかには、一次流動面積に対する二次流動面積の割合が、2:1または3:1の範囲の割合を使用しているものがある。しかし、本発明は、この範囲に限定される必要はない。
【0027】
本発明による他の実施形態は、エゼクタを段階的に行うために、第3のまたは追加の低圧力流動45内に一次流動10および二次流動12を場合によっては入れることを含む。この方式で、図6Aに示すように、より大きな、より効率的な大面積のエゼクタを得ることが可能である。あるいは、図6Bに示すように、二次源49全体にわたって多くの一次ジェット47を分散させるため、大きな面積比があるのが望ましい場合があろう。
【0028】
他の実施形態が図7Aおよび7Bに示してあり、ここでは、合成ジェットとしても周知の、正味ゼロの質量流束ジェットを、一次ジェット流動としてのパルス・ジェットの代りに使用している。正味ゼロの質量流束ジェットについては、振動ダイアフラム50がプレナム51の一方の端部に位置し、一次オリフィス52はプレナム51の反対側の端部に位置している。ダイアフラム50が前後に振動することにより、非定常ジェットがオリフィス52から流出する。図7Aに示す、この合成ジェットの外行程上で、オリフィス52によって拘束された狭い流れ内で、ジェットの流出55が作り出される。しかし、図7Bに示す内行程中に、ダイアフラムが、オリフィス52の周りのすべての区域から、二次流体53を引き込む。これは、ダイアフラム50が引き返す時に、空気がすべての方向から再び入って来るため、達成される。空気は、まっすぐのジェットとして戻ってこず、したがって、ある期間の正味平均は、ジェットが作り出すものと同じ流動場を作り出す。
【0029】
ゼロの質量流束ジェットのノズルからのジェット流動がエゼクタ側板56に入り、次いで、パルス・エゼクタのパルス・ジェットの実施形態と同様に、エントレインメントと音響波を使用して二次空気流53を吸い出す。このコンセプトにより、バルブのないポンプができる。正味ゼロの質量流束ジェットと閉じ込められた二次流動の混合流動は、ゼロの質量流束ジェットだけの流出部分と比べて、はるかに高い全質量流動を有し、その結果生じたジェットはより定常性を有する。
【0030】
ダイアフラムは、圧電デバイス、電気機械、全くの機械、またはその他の手段によって駆動できる。航空宇宙産業への適用形態については、これにより、コンプレッサ空気の抽気のない独立式一次ジェットが作り出される。ここでは、ダイアフラム上の力が、一次ジェットの強度を決定する。この合成ジェットは、航空機タイプの適用形態に限定されるものではない。この合成ジェットは、極めて小量の規模で生産され、またマイクロエレクトロニクスまたはマイクロメカニックのデバイスの一部として組み込まれまたは製造されて、このようなデバイスを冷却するための内部ポンプとして機能することができる。次に図8を参照すると、パルス注入の有効性を判断するための実験用装置が示してある。長方形の形状を有する流動容器210が、流動場212を画定し、これが流体の流動214を収容する。流体の流動214は、ノズル輪郭216全体を通過し、容器出口218で流動容器210を出る。ノズル輪郭216は流動容器210と連動して、ノズル220を形成する。ノズル220の開口の断面積は、ノズル輪郭216の表面と、長手方向の軸に直角の流動容器210の上部壁との間の面の面積、および流体の流動214の一般ベクトルに従って、長手方向の流動軸に沿って変化する。ノズル220は、ノズル輪郭216を有する流体の流動214を一方向のみ収縮させて、流体の流動の影響をテストするための正確な手段を提供する。他の実施形態では、ノズル220は、収束ノズル、発散ノズル、または収束ノズルと発散ノズルを組み合わせて、流動を収縮させることによって流体の流動を加速または方向を変更するものを含むことができる。ノズル220は、最大の収縮が得られるノズル220に沿った点で画定されたスロート222を備え、ノズルの開口は、スロートで最小断面積を有する。
【0031】
スロート222近接部のノズル輪郭216とともに組み込まれたパルス・エゼクタ224により、ノズル220を介した開口に、流体の流動が供給される。パルス・エゼクタ224は、本発明によって教示されたようなパルス・エゼクタであって良い。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ224は、ダクト226からの高加圧流体と、非定常エゼクタによって吸い出される低圧力の流体を受ける。エゼクタは、パルス・エゼクタ224の端部に形成されたポートを介して加圧流体の混合供給物を流動場212内に供給する。
【0032】
図8は、パルス・エゼクタ224に入り、次いでスロート222でノズル220内に注入する一次流体を脈動させるための、2つの別個の制御装置を示す図である。高速機械バルブ228が、バルブ開口232を備えたリング230を回転させることにより、パルス・エゼクタ224に対し圧力を周期的に調整し、その結果、リング230が、ダクト226を通る流動を周期的に遮断して、バルブ開口232がダクト226に対応する時に、流動が周期的にダクト226を通ることができるようになる。機械バルブは、短い転換時間で、エゼクタへのゼロ一次流動からインジェクタへの全一次流動へと移る振幅を有する四角いパルス波形を供給することができる。図8はまた、パルス・エゼクタ224に関連する音響パルス・バイブレータ234を示す図である。音響パルス・バイブレータ234は、調整エネルギーをダクト226に供給する、どのようなバイブレーション・デバイスでも良い。たとえば、圧電バイブレータは、立体音響システムによって作り出されるエネルギーに似た、音響エネルギーを供給することができる。音響バイブレータは、さまざまな波形を作り出すことができる。他の実施形態では、流動を調整する有効な任意の手段が使用可能である。
【0033】
パルス・エゼクタ224が、一次だけから得られるものよりはるかに大きい質量流動を有する、調整された、弱いパルス流体の流動を供給する。一次パルスは、機械バルブ228や音響パルス・バイブレータ234などの制御装置によって決定される。パルス・エゼクタ224に関連する制御装置は、流体の流動のパルスを変えて、所定の周波数、振幅、または波形を有するようにできる。たとえば、機械バルブ228は、リング230の回転率を変えることにより、パルス・エゼクタ224に供給されるパルスの周波数を変えることができる。動作中、主要な流体の流動214が、流動場212に沿って容器の出口218の方に流動容器210の中を通過する。流体の流動は、液体や気体などのどのような流体でも良い。流体の流動214がノズル220のスロート222を通過する時、パルス・エゼクタ224は、混合された、パルスの一次および二次流体の流動を主要流動場212全体に注入する。図8は、主要流動場212にほぼ直角のエゼクタ流出の注入を示す図であり、流動は、流体の流動214の方向に対向するまたはその方向に沿ったどの角度でも注入することができる。注入流動によるノズルを通る主要流動の遮断は、注入流動の主要流動内への浸透の程度に関連する。注入流動の主要流動内への浸透は、注入/主要流動運動量流束の割合によって制御され、これは、主要流動および注入流動の質量および速度、そして流動が脈動する時の流動の速度変化に関連する。パルス・エゼクタを素通りする主要流動の質量および速度に対して、パルス・エゼクタから流出する注入流動の質量および速度が大きければ大きいほど、主要流体の流動経路内への注入流動の浸透が大きくなる。注入流動の浸透が増すことにより、ノズルを通る主要流動の遮断が大きくなり、浸透点でのノズル開口の断面積を効果的に減少させることができる。
【0034】
図8に示す装置により、主要流動とさまざまな注入流動の、特定のノズル輪郭に対する最大遮断についての実験による判断が可能となる。まず最初に、注入流動に対する主要流動の特定速度比について、定常状態の注入による遮断のための基線が、決定できる。次いで、パルス・エゼクタから流出する非定常流動あるいはパルスまたは調整流動を、主要流動内に注入し、非定常またはパルス一次流動を、定常注入流動と同じ平均流動率を有するエゼクタに送り込むことができる。注入一次の適切な周波数、振幅、波形で、パルス・エゼクタは、定常状態注入により供給される遮断よりも強化された遮断を、パルス・エゼクタで得られる、より大きい質量流動による高圧一次のみに供給する。パルス流動は、異なるパルス周波数、振幅、波形をテストして同調させ、パルス・エゼクタの所与の平均流動率に対する最大遮断を達成することができる。したがって、エゼクタに対する一次注入物質の周期的調整により時間平均注入質量流動の正味増加が得られるため、パルス・エゼクタは、定常状態インジェクタにより供給される遮断と比べて、ノズルを通る主要流動の流体の遮断を増加させることができる。
【0035】
図9は、本発明によるパルス流体の二次流動パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタを備えて構成されたジェット・エンジンを示す図である。空気の一次流動214が、取入れ口244を介してジェット・エンジン242に入る。複数の回転ファン・ブレード248から成るファン部246が、バイパス部250とコンプレッサ部252内に流動214を押し込む。コンプレッサ部252が、複数のコンプレッサ・ブレード254から成り、これが流動214を燃焼室256内に圧縮する。燃料が、燃焼室256内で流動214と混合し点火され、それによって、流動214にエネルギーを追加し、その結果、燃焼室256内の流動214の温度が上昇する。燃焼室256内の圧力が、複数のタービン・ブレード260から成るタービン部258内に流動214を押しつける。タービン部258が、流動214からいくらかのエネルギーを取り除いて、コンプレッサ部252とファン部246に動力を供給する。次いで、流動214が、排気室262内を通過し、ここで、バイパス部250からの流動と混合する。アフターバーナ264が、流動214のエネルギーを増加するために点火できる燃料を追加することができる。次いで、流動214が、排気流動として、エンジン242から出口66を通って排出される。
【0036】
エンジン242が、所与の時間にわたって流動214の空気の質量および密度の速度に関連する推力を生じさせる。通常、ジェット・エンジン内では、流動214は、スロート270に到達するまで空気の亜音速流動である。ノズル268が、出口266と連動して、排気室262からの流動214を受け、排気流動214をより高い速度、通常超音速度に加速する。排気流動の最適加速を得るために、ノズル268が、スロート270で流動を収束させるが、ここは、最小断面積を有するノズル268の点または部であり、スロート270の収縮は、通常、流動を音速に、そしてスロート270の後には超音速に加速する。スロート270での流動の収縮が、動作中、流動内のエネルギーを圧力および温度から速度に変え、したがって、流動214がノズル268から流出する時に、流動214のベクトルに対向する推力を作り出す。ノズル268が固定形状のノズルとして示してあるが、可変形状のノズルを排気流動の制御を向上するために本発明に組み込むことが可能であることを理解されたい。
【0037】
空気ダクト274が、コンプレッサ部252で流動214からの高圧力の空気を収集し、その高圧力の空気をパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276に供給する。代替実施形態では、空気ダクト274が、高圧力の空気を含むエンジン242のバイパス部250、燃焼室256、またはその他の部分から空気を収集することができる。代替実施形態では、別個のコンプレッサが、高圧力の空気を空気ダクト274に供給できる。制御装置278が、ダクト274内の加圧空気を制御して、非定常またはパルス二次流動を生じさせ、ノズル268の近接部に注入するため、その二次流動をパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276に送る。ノズル268の近接部は、本明細書に使用する場合、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動と排気室262から流出する排気流動14の相互作用によりノズル開口272を多少遮断することになる位置を意味する。空気ダクト274が、ノズル268の内部壁の対向側に位置する、2つ以上の対向するインジェクタ276に圧縮空気を供給できる。
【0038】
動作中、制御装置278が、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からのパルス二次流動の周波数、振幅、波形を変えて、エンジン242の性能を最適化することできる。たとえば、出口266を介して排気室262から出る時の排気流動214の加速を向上するために、ノズル開口272の有効断面積を小さくすることができる。制御装置278が、対向するインジェクタ276のそれぞれの方向を変えて、ノズル268の開口272の断面積を効果的に減らすのに十分な質量流動とパルス特性を有するパルス二次流動を注入して、排気流動214の適切な加速を確実にするだけでなく、流動214を絞り排気室262内の圧力と温度を制御することができるようにする。それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、同様の特性を有する二次流動を注入する場合、流動214は、そのベクトルを変えずに加速することができる。一実施形態では、機械バルブが、100から1000ヘルツの周波数の四角いパルス波形を供給することができる。他の実施形態では、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276を、それ自体の関連制御装置278によって制御することができる。制御装置278は、全動作条件範囲にわたってノズルの有効断面積を制御するためのプロセッサとソフトウェアとを備えることができる。
【0039】
エンジン242が変化する電力設定で操作されている時、流動14のエネルギー・レベルは、たとえば、燃焼室256内にある燃料の量の変動によって変わる。流動214に加えられるエネルギー・レベルが大きくなればなるほど、排気室262内の圧力と温度が上昇する。通常、ジェット・エンジンは、アフターバーナを選択した場合、ノズルの断面積が大きくなる。流動エネルギー・レベルが高いと、制御装置278が、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276の方向を変えて、開口272の有効断面積を大きくすることにより、二次流動に対する遮断を減少して、排気室262内の圧力を下げる。流動214のエネルギー・レベルを、アフターバーナ264を備えた排気室262内に燃料を供給することによって最大化すると、排気室262内の排気流動が過剰圧力を生じ、バイパス室250、そして、極端な場合には、タービン部258を通る空気の逆流が生じることとなる。アフターバーナ264の使用によって排気室262内に生じた背圧の影響を最小限に抑えるために、制御装置278がパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276の方向を変えて、ノズル開口272の遮断をなくすか、または最小限にとどめ、したがって、ノズル開口272の断面積を効果的に大きくすることができる。図9に示したシステムが、可変形状のノズルの機能を実施、または補充して、ジェット・エンジンの全電力範囲にわたってノズルの有効断面積を調整することができることが、当業者なら理解できるであろう。
【0040】
図10は、本発明によるインジェクタ276および277の一実施形態と、インジェクタ276および277の、ノズル開口272を介して排気室262から流出する流動214に対する影響とを示す図である。インジェクタ276および277の電源を切って、二次流動を注入しないようにすると、ノズル開口272の有効断面積は、ノズル268の壁280間の流動214にほぼ直角の面の面積によって画定される。対称の対向するインジェクタ276および277が同様の二次流動284および285を流動14に供給すると、二次流動は、ノズルの開口を均等に遮断して、ノズル開口272の有効断面積を数字282で示してある面積まで小さくする、ノズルの放出係数を変える。ノズルの放出係数は、有効流動断面積に類似している。したがって、ノズル開口272は、アフターバーナ内のエンジンに相互に関連する可能性のある有効断面積を示し、そして、ノズル開口282は、アフターバーンしていないエンジンに相互に関連する可能性のある有効断面積を示す。
【0041】
最新のジェット機は、通常、スロート面積を制御するため可変形状のノズルを使用している。アフターバーンするターボファン・エンジンにおいては、アフターバーナ操作中、エンジン動作圧力を絞り、失速マージンを制御するために、2倍ものスロート面積が必要となる。最小可能有効スロート面積を得るために、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および277は、パルス流動以外にいくつかの機能を含むことができる。
【0042】
まず最初に、パルス・エゼクタ276および277が、最大浸透および遮断を有する空気流を一次流動214内に供給する。最良の浸透を得るために、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、約1.1の膨張面積比を有する、詰まったパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタから得られるものなど、音速または超音速の二次流動284を供給する。注入二次流動の超音速はまた、最適な質量流動特性を提供しなければならない。インジェクタ276および277が、ノズルの放出係数をさらに減少させるためにできるだけ大きい、修正質量流動パラメータおよび一次に対する二次の全圧力比を二次流動に供給しなければならない。たとえば、一次流動に対する、5%〜10%の注入修正質量流動と、2〜8の全圧力比は、航空機システムの重量および体積設計の制約条件内の最大許容性質の推定値である。代替実施形態では、二次流動へ点火燃料または注入物質を追加することによって、質量流動特性をさらに向上させることができよう。
【0043】
次に、インジェクタ276および277の向きと位置を決めて、主要流動214の遮断を最大化することができる。インジェクタ276および277が、ノズル268の長手方向の軸に沿って主要流動214の方向に完全に対向する注入角度286にある二次流動284を供給する。図10は、0度と30度の間の角度がノズル開口272の遮断を高めるが、ノズル268の長手方向の軸から15度にある286の角度を示す図である。代替実施形態では、インジェクタ276および277の角度286を、ある範囲の値に調整することができる。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、スロート270の始めに位置し、そのためパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動が、ノズル流動場12の亜音速部分となるようにする。流動場の亜音速部分に二次流動を注入することにより、ノズルの推力効率に大きな影響を及ぼす可能性のある、衝撃の形成を防止する。
【0044】
最後に、インジェクタ276および277を、さまざまなノズル設計の中に組み込んで、ノズル設計、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの質量流動特性、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの向き、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの位置、二次流動パルス特定が連動して、所与の二次流動に対する最大の遮断を供給することができる。図11を参照すると、1つの有効な内部ノズル収束輪郭が示してある。排気室262が、アフターバーナ・ダクト290でエンジンの排気を受け、その排気をスロート270に供給するようにしてある。排気室62は、高放出の、滑らかな過渡輪郭形状を有する。排気室262は、インジェクタ276の効果を高めるため、さまざまなプロファイルの、詰まったノズル収束形状を有することができるが、図11には楕円形の形状が示してある。楕円形状は、aで示した長さの主要軸に沿って頂点を有する主要軸292と、bで示した長さの小さい方の軸に沿って頂点を有する小さい方の軸94とを備える。排気室262に続くアフターバーナ・ダクト290は、距離aの4倍などの、主要軸292に比例する直径を有する。小さい方の軸294の長さbは、ノズル268の収縮比、つまり、アフターバーナ・ダクト290とスロート270の面積比を確立する。そして、約1.8などの、F110−GE−129ターボファン・エンジンのノズルのそれと同様の値で設定することができる。
【0045】
図11に示した排気室262の楕円形状は、アールを付けた形状の収束部296を有するスロート270と混ざり合う。スロート270は、収束部296との交差部から分岐部298との交差部へのスロート長さに沿って一定の面積を有し、その長さは、aの長さなど、主要軸292に比例する。ノズルの放出係数は、注入なしで上り、注入とともに下がる。分岐部298が、スロート270からの流動214を受け入れ、約30.48cm(12インチ)の長さcに沿って流動214の方向を変えて、流動214が出口266から放出される前に、流動214がノズル268の壁に再び確実に付着するようにする。分岐部298は、1.1〜1.3の膨張面積比などの、低い膨張を有し、ここで、膨張面積比は、スロート270の断面積によって分割される出口266での断面積として定義される。分岐部298の低い膨張により、注入に伴うノズルの放出係数が小さくなる。
【0046】
スロート270は、軸対称、長方形(2次元)、楕円、菱形、三角形、およびその他の低い観測RADARおよびIR構成などを含む、いくつかのアパーチャ形状を有することができる。図11は、長方形のスロート270の上部および底部の全周を囲むスロットとして形成された、2つの対向するインジェクタ276を支持する長方形のスロート・アパーチャを示す図である。それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、単一ダクトから全スロットに沿って均一な流動を供給するか、あるいは連動して均一な流動またはスロットに沿って変化する流動を供給することのできるスロットのそれぞれの中にいくつかの小さい注入要素を含むことができる。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、ノズルの重心300からのあるノズル・スロート半径など、排気室262近接部のスロート270内に置かれている。
【0047】
動作中、排気室262が、ジェット・エンジンからアフターバーナ・ダクト290を通って排気流動214を受け入れ、スロート270および分岐部298を通る流動214の方向を変えて、開口266を介して流出するようにする。流動214は、スロート270を通過して、流動214の方向に対向する推力を作り出す時に、加速する。排気室262の高放出の滑らかな過渡輪郭形状と釣り合った形状のスロートとの相互作用により、ノズル268が、排気室262内で比較的低圧力で動作することができる。排気室262内の比較的低圧力により、流動214が、亜音速でアフターバーナ・ダクト290とスロート270に入ることができるようになるが、スロート270を通過し、膨張して分岐部298内に入る時、超音速に加速する。したがって、スロート270の近接部に位置するパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動は、二次流動が、亜音速の時に流動214で方向付けられる場合、衝撃波生成をもたらさない。流動214が、図12に示した音速面302に沿って超音速に達するが、これは、流動14がインジェクタ276および308を通過した後に起きる。音速面302が、流動214を、排気室262近接部の亜音速部分と出口266近接部の超音速部分とに分割する。
【0048】
次に図12を参照すると、ライン304が、ノズル268を通過している、流動214の質量流動特性を表している。流動214がスロート270を通過すると、流動214のエネルギーは、高圧力低速度から低圧力高速度に変換される。インジェクタ276および308が、スロート270を一部遮断し、したがって、流動214の音速面302を曲げる流動を供給する。複数のインジェクタがスロート270の周縁部周囲に対称の二次流動を供給する場合、スロート270の有効断面積が小さくなり、スロート270を介して加速する時に、排気室262内の圧力を上昇し、流動214の速度を上昇する。インジェクタ76からの二次流動によって供給される遮断量を制御することにより、アフターバーナ・ダクト88内の圧力を制御することができる。
【0049】
インジェクタ276および308がスロート270の周縁部周囲の非対称の流動を亜音速流動214内に供給する時、流動214は、スロート270のより大きな遮断に関連したノズルの壁に沿ってより急速に膨張し、より大きな遮断の近接部に膨張する流動をひき起こし、より大きな遮断に対して遠位の流動と比べ、より急速に音速に達する。角度306によって示した10度のたわみは、推力のベクトル変更を反映していが、これは、流動214の亜音速部分での非対称流動の導入から生じるものである可能性がある。流動の非対称は、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および308からの流動の、注入の向き、質量流動特性、パルス周波数、波形、振幅の変形を含む、いくつかの変形によって生じる可能性がある。非対称流動は、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および308が、流動214に対する影響を規定し、ある場所に集中させたために生じ、これは、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタのそれぞれを側壁で分離することによってさらに制御できる。
【0050】
補充注入ポート308が、音速面302後部の流動214に追加流動を供給することにより、インジェクタ276からの非対称流動によって作り出される推力のベクトル変更を向上する。ポート308が、追加流動を供給して、音速面302をポート308の方へ曲げるが、衝撃波は作り出さない。
【0051】
ノズル268のスロットル機能やベクトル変更機能を組み合わせて、アフターバーン、低観測、その他のエンジンのノズル設計範囲を広げることができる。インジェクタ276および308からの全注入質量流動が、スロート270でノズル268の適切な遮断量を供給することによってスロットル機能を制御することができる。異なるインジェクタ間に注入質量流動が非対称に分布することにより、所与のスロットル設定に対しベクトル変更をすることができ、ベクトルの角度は注入質量流動の分布に依存するようになる。同様に、パルス特性とパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの向きとの変形により、流動214のスロットル機能とベクトル変更を有効ノズルに同時に供給することができる。いくつかの可変形状特性を有するノズルにおいては、排気室、収束部、スロートおよび分岐部の輪郭および形状の変形により、流動214のベクトル変更も向上させることができる。
【0052】
ジェット・エンジンからの排気流動のスロットル機能とベクトル変更とを組み合わせることのできるノズルにより、特に、高性能戦術航空機において、多くの利点が提供される。機械的な面を重視した材料に対し、熱に関して最適化した材料からなる固定ノズルは、航空機内に組み込まれて、航空機の推進システムの重量と複雑性を劇的に減少させることができる。航空機のエンジンからの排気流動によって作り出される推力が、外部表面を動かさずに、縦揺れと横揺れベクトルを作り出すことができ、その結果、航空機の尾部の外部表面が小さくなり、関連する航空機抗力が減少する。固定ノズルはまた、非円形アパーチャ形状にも適用可能である。亜音速一次流動へ二次流動を注入することにより、衝撃と、その衝撃に関連する推力の損失を起こすことなしに、ベクトル変更とスロットル機能を作り出すことができる。
【0053】
本発明を、例示した実施形態を参照しながら詳細に記述してきたが、この記述は単に例示のためであって、何ら限定的なものではないことを理解されたい。したがって、本発明の実施形態の詳細のさまざまな変更および本発明の追加実施形態は、この記述を参照された当業者には明らかであり、また製造することもできることが理解されよう。このような変更および追加実施形態はすべて、首記の特許請求の範囲に含まれる本発明の趣旨および範囲内に包含されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるエゼクタを示す図である。
【図2】本発明による一実施形態を示す図である。
【図3】周波数に応じたエゼクタの効率を示すグラフである。
【図4A】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4B】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4C】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4D】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4E】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4F】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図5】エゼクタ内に組み込んだ本発明によるエゼクタと、一次高速流体と二次低速流体との混合とを示す図である。
【図6A】本発明により提供されるエゼクタの複合および段階的使用を示す図である。
【図6B】本発明により提供されるエゼクタの複合および段階的使用を示す図である。
【図7A】合成エゼクタを示す図である。
【図7B】合成エゼクタを示す図である。
【図8】パルス射出ノズル流動制御のための実験用装置を示す図である。
【図9】パルス射出ノズル流動制御を装備したジェット・エンジンを示す側面断面図である。
【図10】ノズルに組み込まれたエゼクタを示す側面断面図である。
【図11】そのスロートに組み込まれたスロット・エゼクタを有するノズルの透視断面図である。
【図12】非対称の射出を供給して排気流動のベクトルを変更するノズルの側面断面図である。
(発明の技術分野)
本発明は、一般に流体流動を吸い出すエゼクタの分野に関し、より詳細には、一次高速流体またはジェットと二次低速流体との混合効率を、一次流体流動を二次低速流体に脈動させることによって改良したエゼクタに関する。
【0002】
(発明の背景)
エゼクタ内では、水蒸気、ガス、気化ジェットなどの一次高速流体が、二次低速流体とともに混合しながら、二次低速流体を閉じ込め吸い出すため使用される。エゼクタ内では、高速の流れと二次低速流体の間の力だけで、ディフューザの混合部内で、一次高速流体と二次流体との混合が起きる。エゼクタは、一次高速流体の流れと二次低速流体の間の摩擦力から生じるエネルギーが散逸するため、変換効率が低い。
【0003】
ジェット・エンジンは、吐出しノズルからの高エネルギーの排気の流れの方向を変えることにより推力を生じさせる。通常、ジェット・エンジンは、入口を介して空気を受け入れ、コンプレッサ部内でその空気を圧縮する。圧縮空気は、燃焼室へ向かい、燃料と混合し、燃焼する。燃料している燃料から放出されたエネルギーが、燃焼室内で高温を生じさせる。高圧空気はタービン部を通過して、排気室に入る。次いで、高圧空気は、ノズルを介して排気室から押し出され、ここで空気はエンジンから流出する。通常、空気がノズルのスロートの中を通過する場合、空気は、亜音速から超音速に膨張加速し、ほとんど排気流動のエネルギーを圧力から速度に変換する。排気室内の空気のエネルギー・レベルは、一般に、ノズルから流出する時の空気の速度に関連する。エンジンから流出する空気の所与の質量流動の速度が大きくなればなる程、エンジンによって生じる推力が大きくなる。
【0004】
高性能の航空機は、一般に、アフターバーナを使用して排気室内の空気のエネルギー・レベルを増強する。アフターバーナが、燃料を排気室に追加し、排気室内の燃料に点火する。このことにより、排気流動の温度が上昇する。アフターバーンした燃料によって追加されたエネルギーは、エンジンの推力を大きく上昇させることができるが、温度が高くなって空気の密度が下がることにより、より大きなノズル有効スロート面積が必要となる。一般的なジェット・エンジンでアフターバーン中にノズル有効面積が大きくなっていないと、コンプレッサ部およびタービン部内に過剰背圧がかかり、エンジンが失速する原因となる。このような問題を緩和するために、通常、アフターバーナを備えるジェット・エンジンは、可変形状のノズルを使用して、排気室からの排気流動の速度を落とす。アフターバーンが開始すると、ノズルのスロートの円周が大きくなり、スロートを通る流動断面積が大きくなる。この断面が大きくなったことにより、上昇した温度を許容しながら排気の適切な圧力を維持する。可変形状のノズルを備えるアフターバーンする最新のジェット・エンジンは、アフターバーナによって追加された余分の熱エネルギーに合わせて、一定のエンジン流動および背圧を維持するためにスロート断面積を2倍も大きくする必要がある。
【0005】
可変形状のノズルによりアフターバーナの使用が可能となるが、これはまた、航空機の性能を損なう、固有の欠点を多く有している。たとえば、可変形状のノズルが、エンジンの重量に占める割合が大きい部品である場合がある。このようなノズルは、通常、大きくて重い金属フラップからできており、このため、排気流動を物理的に遮断して方向を転換することにより、機械的にノズルの形状を変えて、排気ガスに関連する高温高圧に耐えるようにする必要がある。通常アフターバーナを備えたエンジンで使用される、IRISタイプのノズルでは、ノズル・フラップを排気流動内の適切な位置に調節するために使用されるアクチュエータは、ノズルが許容しなければならない排気流動によって出される力のために、重く、高価で、複雑なものとなりやすい。
【0006】
さらに、ノズル・フラップは、通常、互いに閉じて重なることにより、排気流動を収縮させて、熱い空気をフラップ間から逃がすことができる。この逃げによって推力が減少する。その上、可変形状のノズルはまた、高度戦術戦闘機に良く使用される新型ノズルのアパーチャの形状上に実装するのが困難である。
【0007】
この重量制限を克服する一方法に、ジェット・エンジン内に固定形状のノズルを使用して、一次流動がこのノズルの中を通過する時に、高圧力空気の二次流動を一次流動全体に注入する方法がある。二次流動が、ノズルから流出する排気を一部遮断して、排気室内の圧力を上昇させることができる。排気室内に過剰圧力がある場合は、二次流動を減らして、ノズル・スロート面積を大きくしてノズルの圧力を下げることができる。
【0008】
二次流動の注入によりアフターバーンしているジェット・エンジンの固定形状のノズルを使用することができるが、反対に、この方法により、エンジンの動作効率が低下する。主に、排気の流動全体に空気を注入する場合は、効果的にノズルを遮断するため、大量の高圧力空気を使用しがちである。したがって、注入のため圧縮空気がコンプレッサ部から抽気される場合、コンプレッサ部から燃焼部への流動が減少するため排気流動の全運動量が減少し、注入により効率が低下する場合がある。この効率の低下により、所与の燃料供給および燃料流動に対する動作範囲が減少する可能性がある。
【0009】
(発明の概要)
したがって、本発明の一目的は、高圧力コンプレッサ空気をジェット・エンジンの一次排気流動に注入することに関連する非効率性を減少させることである。この非効率性を減少させることにより、一次流動に注入するための、コンプレッサ部から燃焼部への二次流動を減少させることにより、所与の燃料供給および燃料流動に対する動作範囲がより広くなる。
【0010】
本発明は、一次流体流動をより効率的に注入するための方法および装置を提供する。一実施形態では、一次流体流動は、二次流動場内にある内部ノズルの中に入っているパルスまたは非定常流体流動である。この二次流体流動は、エゼクタ側板の壁内に限られている。二次および一次流体流動は、エゼクタのミキサ部内で交わるが、ここでは、二次流体流動が、一次流体流動によって閉じ込められている。ミキサ部の形状は、組み合わせられ注入され閉じ込められた流体流動が、エゼクタから流出する前に混合できるようなものである。混合部の形状は、二次の開口端から反射して、上流方向に向かって移動する圧力波が、一次パルスの開始時に一次出口を出られるように決定される。パルス一次流体流動の音響性質、周波数、振幅により、最高効率を得るための混合部の形状性質が決定される。さらに、一次流体流動の周波数および振幅は、インジェクタの効率を変えるために変化させることができる。
【0011】
本発明によれば、高速非定常またはパルス流動が、エゼクタ内に入れられている低速流体内に注入される。本発明のさらなる目的は、高圧力コンプレッサ空気を使用して、低圧力または周囲の空気などの低速流体を効率的に加速し、ノズル・スロート面積を制御するため流体を遮断することである。閉じ込められた質量流動がエゼクタの全質量流動を増加させ、次いでノズル内に注入される。パルス・エゼクタは、エゼクタが一次を直接ノズル内に注入する場合と比べて、インジェクタによって作り出される遮断をより有効なものにする。高圧力流動を使用する低速流動のポンピングおよび圧縮について、パルス・エゼクタは、定常エゼクタと比べてより効率的である。従来のエゼクタは、入手可能な高圧力源を使用して、より低圧力の流体を吸い出している。たとえば、高圧力流体の小さなジェットが、低速流体を含む大型の側板内に入っており、この中では、高速流体が、エントレインメントを介し、エゼクタ内を通って低速流体を引っ張っている。従来技術による解決法では、定常ジェットを利用しており、ここでは、定常一次ジェットと低圧力の二次流体間の乱流と粘性の相互作用により、ポンピング作用が起きる。航空機では、しばしば、この定常状態エゼクタのコンセプトを使用して、航空機の環境制御システムを介して冷却空気を吸い出すようにしている。このエゼクタの適用形態では、空気が、エンジン・コンプレッサから抽気されて、航空システムおよび人員を涼しくするための環境制御システムを介して空気を吸い出すために使用されるエゼクタのための高圧力源として働く。
【0012】
本発明により、エゼクタ内への定常注入の代りに、高圧力空気のパルスまたは非定常注入を使用することにより、冷却に必要な高圧力コンプレッサ空気の重量および体積を減らすための方法および装置が提供される。
【0013】
従来のエゼクタ内では一次高速流体ジェットの流れと閉じ込められた二次低速流体の流れの混合および圧縮が、この2つの流体の流れの間の力だけで生じる。この2つの流れの間の摩擦力がエネルギーを散逸させ、その結果、変換効率が低下する。したがって、本発明の他の目的は、高圧力一次流体の流れによって二次流動の流れを吸い出すためのメカニズムが、2つの流れの混合によるエントレインメントと、一次高速ジェット内のパルスによって生成される通常の圧力による力から得られる二次低速流体ジェットの圧縮の両方を含むエゼクタを提供することである。エネルギーの損失を最小限に抑える理想的な圧縮プロセスは、非定常の、パルスまたは断続的周期的なプロセスでなければならない。
【0014】
本発明のこれらおよびその他の特徴から、一次高速流体ジェットの流れがエゼクタ通路内で有効に脈動する、本発明によるエゼクタ・システムが達成される。エゼクタは、非定常またはパルス一次高速流体ジェットを、インジェクタ内の囲いをした二次流体内に周期的な方式で注入するための手段を備える。
【0015】
本発明および本発明による利点をさらに完全に理解するために、以下の記述を、添付図面と合わせて参照されたい。なお、同じ参照番号は、同じ特徴を示すものとする。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明による好ましい実施形態が、各図に示してあるが、同じ数字を用いて、さまざまな図面の中の同じおよび対応する部分を指す。
【0017】
図1に示すように、従来のエゼクタは、高速一次流体流動10と低速二次流体流動12の間の粘性相互作用を通じて機能する。本発明が図2に示してあるが、ここでは、高速一次流動10が、側板13内に入っている一次ノズル11を介して、非定常またはパルス方式で設けられている。このことにより、一次流体10と二次流体12の混合が増加し、一次ノズル11の出口に大波効果16が起きて、それによって、一次流体10が脈動するため混合効率が向上しやすくなる。一次流体10の、この脈動作用により、一次流体10と二次流体12の間のエントレインメントが大きくなり、また混合も向上し、したがって、インジェクタ15の全般的な性能が向上する。一次高速流動10と二次低速流動12の間の混合は、エネルギーが非常に散逸しやすくなる粘性プロセスである。したがって、運動量はこの相互作用内に保たれているが、熱としてエネルギーが大量に損失する。一次高速流動10を脈動させることにより、一次流動10と二次流動12の間の混合の散逸効果が減少する。さらに、一次流動10を脈動させることにより、音響波が、下流方向の流動18内に生成される。この音響波は、単なる混合現象に加え、二次流動12との弾性相互作用を有する。このことにより、エネルギーの一次流動10から二次流動12への伝達がより効率的となる。
【0018】
計算流体力学シミュレーション(CFD)の結果、一次流体10のパルス周波数が変化すると、エゼクタの効率も、同様に変化することが示されている。この効率は、一次の質量流動率に対する二次の質量流動率として測定される。この割合が高ければ高いほど、エゼクタは良くなる、つまりより効率的になる。
【0019】
図3は、本発明によるこのような1つのインジェクタの周波数に応じた、射出比、または効率を示す図である。図3に示すように、周波数に比較的小さな変化があっても、有効性または射出比が大きく変化する。射出比は、一次質量流動率に対する二次質量流動率の測定値である。このことは、一次流動と第2の流動との混合が、観察された主要プロセスではないことを示している。むしろ、射出比は、比較的小さな周波数の変化が射出率に大きな影響を及ぼす可能性があることによって示されるように、音響効果の関数である。混合が、射出比に関連する主要要素であるなら、周波数の変化が射出比または効率に大きな影響を及ぼすはずがない。たとえば、図3に示すように、3300Hzから3700Hzの注入率の変化により、0.9から0.5の効率または射出比の変化となる。
【0020】
これらの周波数および波長は、インジェクタ長の形状に関連する。たとえば、周波数は、インジェクタの調波または長さの整数倍である。
【0021】
図4A〜4Fは、さらに、周波数効果と、音響効果がこのプロセス内の重要な変数であることを示している。図4A〜4Fは、3300Hz、この特定の設計に対して有効な一次周波数での、X/L=0の一次出口とX/L=1の二次出口の間のインジェクタの中心線に沿った圧力を示す図である。図4Aでは、一次のパルスの開始により生じる圧力ピークは、X/L=0.1で観察され、第2のピーク、反射圧縮波は、X/L=1の近くで観察される。パルス期間内の後続の1/6間隔で、図4B〜Fは、注入されたパルスの下流方向の移動(正のX/L)と反射パルスの上流方向の移動を示す図である。反射圧縮が一次に到達すると、次の一次パルスが開始する。注入パルスの開始を反射波の到達と同期させることにより、注入パルスの強さが増幅され、その結果、二次流動のポンピングのためにより強力な波が生じることとなる。エゼクタの最適な性能を得るための周波数は、パルス17が一次ノズル11から流出する時、波が順方向に伝搬し、次いで希薄波および圧縮波が上流方向に戻るという点で、インジェクタの長さに関連する。したがって、一次または関連調波は最適周波数を有する。
【0022】
定常エゼクタに対するパルス・エゼクタのさらなる利点は、その形状により、定常エゼクタの場合と比べてはるかに短い距離で完全な混合が得られるため、パルス注入に要するインジェクタ19の長さが、定常状態射出に要する長さより短くて済むことである。戦術航空機など実際に応用する場合には、エゼクタの長さを短くし、システムの重量と体積を小さくすることができるというような利点の可能性を有する。
【0023】
このシステムのさらなる利点の1つは、流体ノズルの制御を向上するための重要な変数の1つが質量の流動であることである。流体ノズルの制御に使用される注入質量流動を増加することにより、排気流動の、より高いベクトル角度を得ることが可能となる。既存の解決法を使用すると、インジェクタ内のこの増加した質量流動には、コンプレッサ段階から抽気される高圧力コンプレッサ空気が余分に必要となり、その結果、ジェット・エンジンの全体的な効率が低下する。ノズル制御のためのインジェクタとして本発明によるパルス・エゼクタを使用することにより、インジェクタの質量流動が増加する。二次流動は、周囲の外部源、またはその他の低圧力源から出て、高圧力空気と混合し、したがって、コンプレッサ段階からの高圧力空気の迂回を減少させることにより、全体的なエンジン効率を減少することなく注入質量流動を上げることができる。したがって、本発明により、高圧力コンプレッサ段階の空気に対するインジェクタおよびその他の荷重が減少できる。
【0024】
本発明による他の実施形態が図5に示してあるが、これは、内部ノズル26の中に入っておりインジェクタ側板27に囲まれている高圧力空気源のパルス・ジェット22を示している。ファン、周囲または再注入空気28などの低圧力空気が、側板30内に入っている。CFDを例示した32、34、36、38、40、42は、音響波として、一次パルス・ジェット22と閉じ込められた空気28の混合を示している。ここで、混合の効率は、パルス周波数、振幅、インジェクタ44の長さ、面積比を含む高圧力空気のパルス・ジェットに関連するいくつかの変数により影響される。これらのCFDの例は、一次流動がインジェクタ44の境界で散逸されるように、面積比が選択できることを示している。実験計画法(DOE)アプローチを使用して、インジェクタの割合またはエゼクタの効率に対するこれらの変数の影響の特徴を表すことができる。たとえば、周波数は、エゼクタの長さに反比例する。
【0025】
固定形状のノズルの有効スロートの注入による制御のための、このようなパルス・エゼクタの適用形態に加えて、このようなエゼクタを、航空機の換気または環境制御システム内の付加的な質量流動を吸い出すために使用することもできる。CFDの結果から、エゼクタを脈動させることにより吸い出された質量流動量を、100%程度、つまりほぼ2倍に定常状態エゼクタに対するポンピング効果を上げることが可能であることが分かる。
【0026】
このようなエゼクタのその他の適用形態としては、煙突などへの工業上の適用形態があり、ここでは、エゼクタを備える煙突の煙の方向を変えて、煙や排気が特定の方向に向くようにすることが望ましい場合がある。他の適用形態としては、電子設備の冷却用に使用するため、パルス・エゼクタ内に一次注入としてパルス合成ジェットを使用することがあろう。操作し最適化すべき他の変数は、二次流動に対する一次高圧力流動の面積比である。理想的には、一次流動が、二次流動の端部で散逸することである。本発明による実施形態のなかには、一次流動面積に対する二次流動面積の割合が、2:1または3:1の範囲の割合を使用しているものがある。しかし、本発明は、この範囲に限定される必要はない。
【0027】
本発明による他の実施形態は、エゼクタを段階的に行うために、第3のまたは追加の低圧力流動45内に一次流動10および二次流動12を場合によっては入れることを含む。この方式で、図6Aに示すように、より大きな、より効率的な大面積のエゼクタを得ることが可能である。あるいは、図6Bに示すように、二次源49全体にわたって多くの一次ジェット47を分散させるため、大きな面積比があるのが望ましい場合があろう。
【0028】
他の実施形態が図7Aおよび7Bに示してあり、ここでは、合成ジェットとしても周知の、正味ゼロの質量流束ジェットを、一次ジェット流動としてのパルス・ジェットの代りに使用している。正味ゼロの質量流束ジェットについては、振動ダイアフラム50がプレナム51の一方の端部に位置し、一次オリフィス52はプレナム51の反対側の端部に位置している。ダイアフラム50が前後に振動することにより、非定常ジェットがオリフィス52から流出する。図7Aに示す、この合成ジェットの外行程上で、オリフィス52によって拘束された狭い流れ内で、ジェットの流出55が作り出される。しかし、図7Bに示す内行程中に、ダイアフラムが、オリフィス52の周りのすべての区域から、二次流体53を引き込む。これは、ダイアフラム50が引き返す時に、空気がすべての方向から再び入って来るため、達成される。空気は、まっすぐのジェットとして戻ってこず、したがって、ある期間の正味平均は、ジェットが作り出すものと同じ流動場を作り出す。
【0029】
ゼロの質量流束ジェットのノズルからのジェット流動がエゼクタ側板56に入り、次いで、パルス・エゼクタのパルス・ジェットの実施形態と同様に、エントレインメントと音響波を使用して二次空気流53を吸い出す。このコンセプトにより、バルブのないポンプができる。正味ゼロの質量流束ジェットと閉じ込められた二次流動の混合流動は、ゼロの質量流束ジェットだけの流出部分と比べて、はるかに高い全質量流動を有し、その結果生じたジェットはより定常性を有する。
【0030】
ダイアフラムは、圧電デバイス、電気機械、全くの機械、またはその他の手段によって駆動できる。航空宇宙産業への適用形態については、これにより、コンプレッサ空気の抽気のない独立式一次ジェットが作り出される。ここでは、ダイアフラム上の力が、一次ジェットの強度を決定する。この合成ジェットは、航空機タイプの適用形態に限定されるものではない。この合成ジェットは、極めて小量の規模で生産され、またマイクロエレクトロニクスまたはマイクロメカニックのデバイスの一部として組み込まれまたは製造されて、このようなデバイスを冷却するための内部ポンプとして機能することができる。次に図8を参照すると、パルス注入の有効性を判断するための実験用装置が示してある。長方形の形状を有する流動容器210が、流動場212を画定し、これが流体の流動214を収容する。流体の流動214は、ノズル輪郭216全体を通過し、容器出口218で流動容器210を出る。ノズル輪郭216は流動容器210と連動して、ノズル220を形成する。ノズル220の開口の断面積は、ノズル輪郭216の表面と、長手方向の軸に直角の流動容器210の上部壁との間の面の面積、および流体の流動214の一般ベクトルに従って、長手方向の流動軸に沿って変化する。ノズル220は、ノズル輪郭216を有する流体の流動214を一方向のみ収縮させて、流体の流動の影響をテストするための正確な手段を提供する。他の実施形態では、ノズル220は、収束ノズル、発散ノズル、または収束ノズルと発散ノズルを組み合わせて、流動を収縮させることによって流体の流動を加速または方向を変更するものを含むことができる。ノズル220は、最大の収縮が得られるノズル220に沿った点で画定されたスロート222を備え、ノズルの開口は、スロートで最小断面積を有する。
【0031】
スロート222近接部のノズル輪郭216とともに組み込まれたパルス・エゼクタ224により、ノズル220を介した開口に、流体の流動が供給される。パルス・エゼクタ224は、本発明によって教示されたようなパルス・エゼクタであって良い。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ224は、ダクト226からの高加圧流体と、非定常エゼクタによって吸い出される低圧力の流体を受ける。エゼクタは、パルス・エゼクタ224の端部に形成されたポートを介して加圧流体の混合供給物を流動場212内に供給する。
【0032】
図8は、パルス・エゼクタ224に入り、次いでスロート222でノズル220内に注入する一次流体を脈動させるための、2つの別個の制御装置を示す図である。高速機械バルブ228が、バルブ開口232を備えたリング230を回転させることにより、パルス・エゼクタ224に対し圧力を周期的に調整し、その結果、リング230が、ダクト226を通る流動を周期的に遮断して、バルブ開口232がダクト226に対応する時に、流動が周期的にダクト226を通ることができるようになる。機械バルブは、短い転換時間で、エゼクタへのゼロ一次流動からインジェクタへの全一次流動へと移る振幅を有する四角いパルス波形を供給することができる。図8はまた、パルス・エゼクタ224に関連する音響パルス・バイブレータ234を示す図である。音響パルス・バイブレータ234は、調整エネルギーをダクト226に供給する、どのようなバイブレーション・デバイスでも良い。たとえば、圧電バイブレータは、立体音響システムによって作り出されるエネルギーに似た、音響エネルギーを供給することができる。音響バイブレータは、さまざまな波形を作り出すことができる。他の実施形態では、流動を調整する有効な任意の手段が使用可能である。
【0033】
パルス・エゼクタ224が、一次だけから得られるものよりはるかに大きい質量流動を有する、調整された、弱いパルス流体の流動を供給する。一次パルスは、機械バルブ228や音響パルス・バイブレータ234などの制御装置によって決定される。パルス・エゼクタ224に関連する制御装置は、流体の流動のパルスを変えて、所定の周波数、振幅、または波形を有するようにできる。たとえば、機械バルブ228は、リング230の回転率を変えることにより、パルス・エゼクタ224に供給されるパルスの周波数を変えることができる。動作中、主要な流体の流動214が、流動場212に沿って容器の出口218の方に流動容器210の中を通過する。流体の流動は、液体や気体などのどのような流体でも良い。流体の流動214がノズル220のスロート222を通過する時、パルス・エゼクタ224は、混合された、パルスの一次および二次流体の流動を主要流動場212全体に注入する。図8は、主要流動場212にほぼ直角のエゼクタ流出の注入を示す図であり、流動は、流体の流動214の方向に対向するまたはその方向に沿ったどの角度でも注入することができる。注入流動によるノズルを通る主要流動の遮断は、注入流動の主要流動内への浸透の程度に関連する。注入流動の主要流動内への浸透は、注入/主要流動運動量流束の割合によって制御され、これは、主要流動および注入流動の質量および速度、そして流動が脈動する時の流動の速度変化に関連する。パルス・エゼクタを素通りする主要流動の質量および速度に対して、パルス・エゼクタから流出する注入流動の質量および速度が大きければ大きいほど、主要流体の流動経路内への注入流動の浸透が大きくなる。注入流動の浸透が増すことにより、ノズルを通る主要流動の遮断が大きくなり、浸透点でのノズル開口の断面積を効果的に減少させることができる。
【0034】
図8に示す装置により、主要流動とさまざまな注入流動の、特定のノズル輪郭に対する最大遮断についての実験による判断が可能となる。まず最初に、注入流動に対する主要流動の特定速度比について、定常状態の注入による遮断のための基線が、決定できる。次いで、パルス・エゼクタから流出する非定常流動あるいはパルスまたは調整流動を、主要流動内に注入し、非定常またはパルス一次流動を、定常注入流動と同じ平均流動率を有するエゼクタに送り込むことができる。注入一次の適切な周波数、振幅、波形で、パルス・エゼクタは、定常状態注入により供給される遮断よりも強化された遮断を、パルス・エゼクタで得られる、より大きい質量流動による高圧一次のみに供給する。パルス流動は、異なるパルス周波数、振幅、波形をテストして同調させ、パルス・エゼクタの所与の平均流動率に対する最大遮断を達成することができる。したがって、エゼクタに対する一次注入物質の周期的調整により時間平均注入質量流動の正味増加が得られるため、パルス・エゼクタは、定常状態インジェクタにより供給される遮断と比べて、ノズルを通る主要流動の流体の遮断を増加させることができる。
【0035】
図9は、本発明によるパルス流体の二次流動パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタを備えて構成されたジェット・エンジンを示す図である。空気の一次流動214が、取入れ口244を介してジェット・エンジン242に入る。複数の回転ファン・ブレード248から成るファン部246が、バイパス部250とコンプレッサ部252内に流動214を押し込む。コンプレッサ部252が、複数のコンプレッサ・ブレード254から成り、これが流動214を燃焼室256内に圧縮する。燃料が、燃焼室256内で流動214と混合し点火され、それによって、流動214にエネルギーを追加し、その結果、燃焼室256内の流動214の温度が上昇する。燃焼室256内の圧力が、複数のタービン・ブレード260から成るタービン部258内に流動214を押しつける。タービン部258が、流動214からいくらかのエネルギーを取り除いて、コンプレッサ部252とファン部246に動力を供給する。次いで、流動214が、排気室262内を通過し、ここで、バイパス部250からの流動と混合する。アフターバーナ264が、流動214のエネルギーを増加するために点火できる燃料を追加することができる。次いで、流動214が、排気流動として、エンジン242から出口66を通って排出される。
【0036】
エンジン242が、所与の時間にわたって流動214の空気の質量および密度の速度に関連する推力を生じさせる。通常、ジェット・エンジン内では、流動214は、スロート270に到達するまで空気の亜音速流動である。ノズル268が、出口266と連動して、排気室262からの流動214を受け、排気流動214をより高い速度、通常超音速度に加速する。排気流動の最適加速を得るために、ノズル268が、スロート270で流動を収束させるが、ここは、最小断面積を有するノズル268の点または部であり、スロート270の収縮は、通常、流動を音速に、そしてスロート270の後には超音速に加速する。スロート270での流動の収縮が、動作中、流動内のエネルギーを圧力および温度から速度に変え、したがって、流動214がノズル268から流出する時に、流動214のベクトルに対向する推力を作り出す。ノズル268が固定形状のノズルとして示してあるが、可変形状のノズルを排気流動の制御を向上するために本発明に組み込むことが可能であることを理解されたい。
【0037】
空気ダクト274が、コンプレッサ部252で流動214からの高圧力の空気を収集し、その高圧力の空気をパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276に供給する。代替実施形態では、空気ダクト274が、高圧力の空気を含むエンジン242のバイパス部250、燃焼室256、またはその他の部分から空気を収集することができる。代替実施形態では、別個のコンプレッサが、高圧力の空気を空気ダクト274に供給できる。制御装置278が、ダクト274内の加圧空気を制御して、非定常またはパルス二次流動を生じさせ、ノズル268の近接部に注入するため、その二次流動をパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276に送る。ノズル268の近接部は、本明細書に使用する場合、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動と排気室262から流出する排気流動14の相互作用によりノズル開口272を多少遮断することになる位置を意味する。空気ダクト274が、ノズル268の内部壁の対向側に位置する、2つ以上の対向するインジェクタ276に圧縮空気を供給できる。
【0038】
動作中、制御装置278が、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からのパルス二次流動の周波数、振幅、波形を変えて、エンジン242の性能を最適化することできる。たとえば、出口266を介して排気室262から出る時の排気流動214の加速を向上するために、ノズル開口272の有効断面積を小さくすることができる。制御装置278が、対向するインジェクタ276のそれぞれの方向を変えて、ノズル268の開口272の断面積を効果的に減らすのに十分な質量流動とパルス特性を有するパルス二次流動を注入して、排気流動214の適切な加速を確実にするだけでなく、流動214を絞り排気室262内の圧力と温度を制御することができるようにする。それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、同様の特性を有する二次流動を注入する場合、流動214は、そのベクトルを変えずに加速することができる。一実施形態では、機械バルブが、100から1000ヘルツの周波数の四角いパルス波形を供給することができる。他の実施形態では、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276を、それ自体の関連制御装置278によって制御することができる。制御装置278は、全動作条件範囲にわたってノズルの有効断面積を制御するためのプロセッサとソフトウェアとを備えることができる。
【0039】
エンジン242が変化する電力設定で操作されている時、流動14のエネルギー・レベルは、たとえば、燃焼室256内にある燃料の量の変動によって変わる。流動214に加えられるエネルギー・レベルが大きくなればなるほど、排気室262内の圧力と温度が上昇する。通常、ジェット・エンジンは、アフターバーナを選択した場合、ノズルの断面積が大きくなる。流動エネルギー・レベルが高いと、制御装置278が、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276の方向を変えて、開口272の有効断面積を大きくすることにより、二次流動に対する遮断を減少して、排気室262内の圧力を下げる。流動214のエネルギー・レベルを、アフターバーナ264を備えた排気室262内に燃料を供給することによって最大化すると、排気室262内の排気流動が過剰圧力を生じ、バイパス室250、そして、極端な場合には、タービン部258を通る空気の逆流が生じることとなる。アフターバーナ264の使用によって排気室262内に生じた背圧の影響を最小限に抑えるために、制御装置278がパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276の方向を変えて、ノズル開口272の遮断をなくすか、または最小限にとどめ、したがって、ノズル開口272の断面積を効果的に大きくすることができる。図9に示したシステムが、可変形状のノズルの機能を実施、または補充して、ジェット・エンジンの全電力範囲にわたってノズルの有効断面積を調整することができることが、当業者なら理解できるであろう。
【0040】
図10は、本発明によるインジェクタ276および277の一実施形態と、インジェクタ276および277の、ノズル開口272を介して排気室262から流出する流動214に対する影響とを示す図である。インジェクタ276および277の電源を切って、二次流動を注入しないようにすると、ノズル開口272の有効断面積は、ノズル268の壁280間の流動214にほぼ直角の面の面積によって画定される。対称の対向するインジェクタ276および277が同様の二次流動284および285を流動14に供給すると、二次流動は、ノズルの開口を均等に遮断して、ノズル開口272の有効断面積を数字282で示してある面積まで小さくする、ノズルの放出係数を変える。ノズルの放出係数は、有効流動断面積に類似している。したがって、ノズル開口272は、アフターバーナ内のエンジンに相互に関連する可能性のある有効断面積を示し、そして、ノズル開口282は、アフターバーンしていないエンジンに相互に関連する可能性のある有効断面積を示す。
【0041】
最新のジェット機は、通常、スロート面積を制御するため可変形状のノズルを使用している。アフターバーンするターボファン・エンジンにおいては、アフターバーナ操作中、エンジン動作圧力を絞り、失速マージンを制御するために、2倍ものスロート面積が必要となる。最小可能有効スロート面積を得るために、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および277は、パルス流動以外にいくつかの機能を含むことができる。
【0042】
まず最初に、パルス・エゼクタ276および277が、最大浸透および遮断を有する空気流を一次流動214内に供給する。最良の浸透を得るために、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、約1.1の膨張面積比を有する、詰まったパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタから得られるものなど、音速または超音速の二次流動284を供給する。注入二次流動の超音速はまた、最適な質量流動特性を提供しなければならない。インジェクタ276および277が、ノズルの放出係数をさらに減少させるためにできるだけ大きい、修正質量流動パラメータおよび一次に対する二次の全圧力比を二次流動に供給しなければならない。たとえば、一次流動に対する、5%〜10%の注入修正質量流動と、2〜8の全圧力比は、航空機システムの重量および体積設計の制約条件内の最大許容性質の推定値である。代替実施形態では、二次流動へ点火燃料または注入物質を追加することによって、質量流動特性をさらに向上させることができよう。
【0043】
次に、インジェクタ276および277の向きと位置を決めて、主要流動214の遮断を最大化することができる。インジェクタ276および277が、ノズル268の長手方向の軸に沿って主要流動214の方向に完全に対向する注入角度286にある二次流動284を供給する。図10は、0度と30度の間の角度がノズル開口272の遮断を高めるが、ノズル268の長手方向の軸から15度にある286の角度を示す図である。代替実施形態では、インジェクタ276および277の角度286を、ある範囲の値に調整することができる。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、スロート270の始めに位置し、そのためパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動が、ノズル流動場12の亜音速部分となるようにする。流動場の亜音速部分に二次流動を注入することにより、ノズルの推力効率に大きな影響を及ぼす可能性のある、衝撃の形成を防止する。
【0044】
最後に、インジェクタ276および277を、さまざまなノズル設計の中に組み込んで、ノズル設計、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの質量流動特性、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの向き、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの位置、二次流動パルス特定が連動して、所与の二次流動に対する最大の遮断を供給することができる。図11を参照すると、1つの有効な内部ノズル収束輪郭が示してある。排気室262が、アフターバーナ・ダクト290でエンジンの排気を受け、その排気をスロート270に供給するようにしてある。排気室62は、高放出の、滑らかな過渡輪郭形状を有する。排気室262は、インジェクタ276の効果を高めるため、さまざまなプロファイルの、詰まったノズル収束形状を有することができるが、図11には楕円形の形状が示してある。楕円形状は、aで示した長さの主要軸に沿って頂点を有する主要軸292と、bで示した長さの小さい方の軸に沿って頂点を有する小さい方の軸94とを備える。排気室262に続くアフターバーナ・ダクト290は、距離aの4倍などの、主要軸292に比例する直径を有する。小さい方の軸294の長さbは、ノズル268の収縮比、つまり、アフターバーナ・ダクト290とスロート270の面積比を確立する。そして、約1.8などの、F110−GE−129ターボファン・エンジンのノズルのそれと同様の値で設定することができる。
【0045】
図11に示した排気室262の楕円形状は、アールを付けた形状の収束部296を有するスロート270と混ざり合う。スロート270は、収束部296との交差部から分岐部298との交差部へのスロート長さに沿って一定の面積を有し、その長さは、aの長さなど、主要軸292に比例する。ノズルの放出係数は、注入なしで上り、注入とともに下がる。分岐部298が、スロート270からの流動214を受け入れ、約30.48cm(12インチ)の長さcに沿って流動214の方向を変えて、流動214が出口266から放出される前に、流動214がノズル268の壁に再び確実に付着するようにする。分岐部298は、1.1〜1.3の膨張面積比などの、低い膨張を有し、ここで、膨張面積比は、スロート270の断面積によって分割される出口266での断面積として定義される。分岐部298の低い膨張により、注入に伴うノズルの放出係数が小さくなる。
【0046】
スロート270は、軸対称、長方形(2次元)、楕円、菱形、三角形、およびその他の低い観測RADARおよびIR構成などを含む、いくつかのアパーチャ形状を有することができる。図11は、長方形のスロート270の上部および底部の全周を囲むスロットとして形成された、2つの対向するインジェクタ276を支持する長方形のスロート・アパーチャを示す図である。それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、単一ダクトから全スロットに沿って均一な流動を供給するか、あるいは連動して均一な流動またはスロットに沿って変化する流動を供給することのできるスロットのそれぞれの中にいくつかの小さい注入要素を含むことができる。パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276が、ノズルの重心300からのあるノズル・スロート半径など、排気室262近接部のスロート270内に置かれている。
【0047】
動作中、排気室262が、ジェット・エンジンからアフターバーナ・ダクト290を通って排気流動214を受け入れ、スロート270および分岐部298を通る流動214の方向を変えて、開口266を介して流出するようにする。流動214は、スロート270を通過して、流動214の方向に対向する推力を作り出す時に、加速する。排気室262の高放出の滑らかな過渡輪郭形状と釣り合った形状のスロートとの相互作用により、ノズル268が、排気室262内で比較的低圧力で動作することができる。排気室262内の比較的低圧力により、流動214が、亜音速でアフターバーナ・ダクト290とスロート270に入ることができるようになるが、スロート270を通過し、膨張して分岐部298内に入る時、超音速に加速する。したがって、スロート270の近接部に位置するパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276からの二次流動は、二次流動が、亜音速の時に流動214で方向付けられる場合、衝撃波生成をもたらさない。流動214が、図12に示した音速面302に沿って超音速に達するが、これは、流動14がインジェクタ276および308を通過した後に起きる。音速面302が、流動214を、排気室262近接部の亜音速部分と出口266近接部の超音速部分とに分割する。
【0048】
次に図12を参照すると、ライン304が、ノズル268を通過している、流動214の質量流動特性を表している。流動214がスロート270を通過すると、流動214のエネルギーは、高圧力低速度から低圧力高速度に変換される。インジェクタ276および308が、スロート270を一部遮断し、したがって、流動214の音速面302を曲げる流動を供給する。複数のインジェクタがスロート270の周縁部周囲に対称の二次流動を供給する場合、スロート270の有効断面積が小さくなり、スロート270を介して加速する時に、排気室262内の圧力を上昇し、流動214の速度を上昇する。インジェクタ76からの二次流動によって供給される遮断量を制御することにより、アフターバーナ・ダクト88内の圧力を制御することができる。
【0049】
インジェクタ276および308がスロート270の周縁部周囲の非対称の流動を亜音速流動214内に供給する時、流動214は、スロート270のより大きな遮断に関連したノズルの壁に沿ってより急速に膨張し、より大きな遮断の近接部に膨張する流動をひき起こし、より大きな遮断に対して遠位の流動と比べ、より急速に音速に達する。角度306によって示した10度のたわみは、推力のベクトル変更を反映していが、これは、流動214の亜音速部分での非対称流動の導入から生じるものである可能性がある。流動の非対称は、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および308からの流動の、注入の向き、質量流動特性、パルス周波数、波形、振幅の変形を含む、いくつかの変形によって生じる可能性がある。非対称流動は、それぞれのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ276および308が、流動214に対する影響を規定し、ある場所に集中させたために生じ、これは、パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタのそれぞれを側壁で分離することによってさらに制御できる。
【0050】
補充注入ポート308が、音速面302後部の流動214に追加流動を供給することにより、インジェクタ276からの非対称流動によって作り出される推力のベクトル変更を向上する。ポート308が、追加流動を供給して、音速面302をポート308の方へ曲げるが、衝撃波は作り出さない。
【0051】
ノズル268のスロットル機能やベクトル変更機能を組み合わせて、アフターバーン、低観測、その他のエンジンのノズル設計範囲を広げることができる。インジェクタ276および308からの全注入質量流動が、スロート270でノズル268の適切な遮断量を供給することによってスロットル機能を制御することができる。異なるインジェクタ間に注入質量流動が非対称に分布することにより、所与のスロットル設定に対しベクトル変更をすることができ、ベクトルの角度は注入質量流動の分布に依存するようになる。同様に、パルス特性とパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタの向きとの変形により、流動214のスロットル機能とベクトル変更を有効ノズルに同時に供給することができる。いくつかの可変形状特性を有するノズルにおいては、排気室、収束部、スロートおよび分岐部の輪郭および形状の変形により、流動214のベクトル変更も向上させることができる。
【0052】
ジェット・エンジンからの排気流動のスロットル機能とベクトル変更とを組み合わせることのできるノズルにより、特に、高性能戦術航空機において、多くの利点が提供される。機械的な面を重視した材料に対し、熱に関して最適化した材料からなる固定ノズルは、航空機内に組み込まれて、航空機の推進システムの重量と複雑性を劇的に減少させることができる。航空機のエンジンからの排気流動によって作り出される推力が、外部表面を動かさずに、縦揺れと横揺れベクトルを作り出すことができ、その結果、航空機の尾部の外部表面が小さくなり、関連する航空機抗力が減少する。固定ノズルはまた、非円形アパーチャ形状にも適用可能である。亜音速一次流動へ二次流動を注入することにより、衝撃と、その衝撃に関連する推力の損失を起こすことなしに、ベクトル変更とスロットル機能を作り出すことができる。
【0053】
本発明を、例示した実施形態を参照しながら詳細に記述してきたが、この記述は単に例示のためであって、何ら限定的なものではないことを理解されたい。したがって、本発明の実施形態の詳細のさまざまな変更および本発明の追加実施形態は、この記述を参照された当業者には明らかであり、また製造することもできることが理解されよう。このような変更および追加実施形態はすべて、首記の特許請求の範囲に含まれる本発明の趣旨および範囲内に包含されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるエゼクタを示す図である。
【図2】本発明による一実施形態を示す図である。
【図3】周波数に応じたエゼクタの効率を示すグラフである。
【図4A】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4B】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4C】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4D】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4E】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図4F】ほぼ最適な周波数で動作しているエゼクタ内の圧力波の伝搬をさらに示す図である。
【図5】エゼクタ内に組み込んだ本発明によるエゼクタと、一次高速流体と二次低速流体との混合とを示す図である。
【図6A】本発明により提供されるエゼクタの複合および段階的使用を示す図である。
【図6B】本発明により提供されるエゼクタの複合および段階的使用を示す図である。
【図7A】合成エゼクタを示す図である。
【図7B】合成エゼクタを示す図である。
【図8】パルス射出ノズル流動制御のための実験用装置を示す図である。
【図9】パルス射出ノズル流動制御を装備したジェット・エンジンを示す側面断面図である。
【図10】ノズルに組み込まれたエゼクタを示す側面断面図である。
【図11】そのスロートに組み込まれたスロット・エゼクタを有するノズルの透視断面図である。
【図12】非対称の射出を供給して排気流動のベクトルを変更するノズルの側面断面図である。
Claims (23)
- 内部ノズルの中に入っている一次パルスまたは非定常流体流動と、
側板の中に入っている二次流体流動とを有し、前記一次流体流動が前記二次流体流動内に注入され、
さらに、前記二次流体流動が前記一次流体流動によって閉じ込められ、ディフューザ部の形状が前記一次および二次流体流動の性質および形状によって決定される混合部を備えるパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ。 - 前記側板の断面積に対する前記内部ノズルの断面積の割合が、前記一次パルスまたは非定常流体流動が前記側板の境界内に散逸されるようにした、請求項1に記載のパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ。
- 前記混合部の長さが、前記一次パルスまたは非定常流体流動によって生成される音響波が前記二次流体流動のエントレインメントを補って、パルス・エゼクタのポンピング効率を向上するようにした、請求項1に記載のパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ。
- 前記ディフューザの前記長さが、前記パルスまたは非定常一次流動の前記周波数の調波に基づく、請求項3に記載のパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ。
- パルス・タイプのインジェクタの効率を変えるために前記パルスまたは非定常一次流動の周波数、衝撃係数、振幅を変えることのできる制御装置をさらに含む、請求項1に記載のパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタ。
- 内行程と外行程の位置の間を周期的に移動することのできるプレナムの一方の端部に位置するダイアフラムと、
前記プレナムに沿って位置するオリフィスと、
前記内行程と外行程の位置の間で前記ダイアフラムを駆動するように動作可能な駆動装置とを備え、内行程で前記ダイアフラム二次流体が前記プレナムに引っ張られ、外行程で前記二次流体が一次ジェットとして前記プレナムから流出し、
さらに、前記二次流体を含む側板を備え、前記一次ジェットが前記二次流体流動に注入され、
前記二次流体流動が前記一次ジェットによって閉じ込められ、前記ディフューザ部の形状が前記一次流体流動の性質によって決定されるディフューザ部を備えた、合成ジェット・パルス・エゼクタ。 - 前記側板の断面積に対する前記プレナムの断面積の割合が、前記一次ジェットを前記側板の境界内に横方向に散逸するようにした、請求項6に記載の合成ジェット・パルス・エゼクタ。
- プレナム断面積に対する側板断面積の前記割合が、2:1と3:1の間である、請求項7に記載の合成ジェット・パルス・エゼクタ。
- 前記ディフューザ部の長さが、前記閉じ込められた流体流動がインジェクタから流出する時に、前記プレナムの流出口で低圧力が起きる、請求項6に記載の合成ジェット・パルス・エゼクタ。
- 前記ディフューザの前記長さが、前記パルスまたは非定常一次流動の前記周波数の調波に基づく、請求項9に記載の合成ジェット・パルス・エゼクタ。
- 合成パルス・タイプのインジェクタの効率を変えるために前記ダイアフラムの周波数および振幅を変えることのできる制御装置をさらに含む、請求項6に記載の合成ジェット・パルス・エゼクタ。
- 一次流動内の有効スロートまたは音速面を変化させることにより、エンジン・ノズル内の一次流動をベクトル変更するためのシステムであって、
主要流動を受けるための開口と、
前記少なくとも1つのパルス・エゼクタ・タイプのインジェクタが主要流動に対向するように傾斜して位置する少なくとも1つのパルス・エゼクタと、
少なくとも1つの補充パルス・エゼクタが少なくとも1つの一次パルス・エゼクタの下流方向に位置し、前記少なくとも1つの補充パルス・エゼクタが主要流動に対向するように傾斜し、少なくとも1つの一次および補充エゼクタが、主要流動をベクトル変更するために一次流動の亜音速部分に対向する流動場を供給する前記少なくとも1つの補充パルス・エゼクタと、
前記少なくとも1つの一次および補充パルス・エゼクタを方向付けて、有効スロートを変えるように動作可能な流動を供給するように動作可能な少なくとも1つの制御装置とを備えるシステム。 - 前記少なくとも1つの制御装置が、意図されたベクトルに沿って主要流動をベクトル変更するように動作可能な、請求項12に記載のシステム。
- 前記所定のベクトルが、所定のベクトル面内に入っている、請求項13に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの一次および補充エゼクタが、前記所定のベクトル面内の主要流動に対向し、長手方向の面内の前記所定のベクトル面に平行で、前記所定のベクトルに直交する第3の面内の一次流動軸に平行な流動場を供給する、請求項14に記載のシステム。
- 前記有効なスロートの場所、サイズ、および/または向きが変化する、請求項12に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの制御装置が、少なくとも1つの機械アクチュエータを方向付けて、少なくとも1つの流体のパルスを前記少なくとも1つの一次および補充パルス・エゼクタに供給する、前記少なくとも1つの制御装置に結合した前記少なくとも1つの機械アクチュエータをさらに備えた、請求項12に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの機械アクチュエータが機械バルブを備えた、請求項17に記載のシステム。
- 少なくとも1つの機械アクチュエータが音響バイブレータを備えた、請求項17に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの一次および補充パルスが、ノズルの前記スロートに対して回転する、請求項19に記載のシステム。
- 前記制御装置が、
動作条件範囲にわたって一次流動の有効スロートを制御するためソフトウェア命令を実行するように動作可能なプロセッサをさらに備えた、請求項12に記載のシステム。 - 前記少なくとも1つの補充パルス・エゼクタ・タイプのインジェクタからの流体のパルスが、前記少なくとも1つの補充パルス・エゼクタの方に一次流動の音速面の境界を曲げるように動作可能な、請求項12に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの一次および補充パルス・エゼクタが、主要流動をベクトル変更するために対称流動場を供給する、請求項12に記載のシステム。
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