JP2004505991A - Latペプチドおよび免疫抑制剤を同定するためのアッセイにおけるそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規ペプチドおよび新規免疫抑制剤を同定するためのアッセイにおけるそれらの使用に関する。さらに特に、本発明は、タンパク質チロシンキナーゼ基質とそれらの細胞内リガンドとの相互作用、ならびにそれらの細胞内リガンドとシグナル伝達経路の他のメンバーとの間の相互作用を調整するであろうところの化合物を同定するための方法および組成物を提供する。

Description

【0001】
本発明は、新規ペプチドおよび新規免疫抑制剤を同定するためのアッセイにおけるそれらの使用に関する。特に、本発明は、化合物をスクリーニングしそしてSykファミリータンパク質チロシンキナーゼSykおよびZAP−70とそれらの基質との相互作用を調整する化合物を同定することを意図する。
【0002】
T細胞は、移植拒絶反応、自己免疫疾患および炎症反応の開始に重要な役割を果たし、それゆえにこれらの適応症における医薬関与(pharmaceutical intervention)の一次標的である。T細胞の活性化は、細胞の成長および分化をもたらす複雑なプロセスである。成熟周辺T細胞へのT細胞受容体の関与が、細胞の増殖および複雑な機能の獲得に至る多重細胞内シグナルを開始する。受容体結合をこれらの細胞内イベントに結びづける生化学的機構は徹底的に検討されている(Van Leeuwen, J. E. M. and Samelson, L. E., Curr. Opin. Immunol. 11, 242−248, 1999)。SykおよびZAP−70を含む、タンパク質チロシンキナーゼのSykファミリーは、受容体シグナル形質導入の開始および増幅に本質的な役割を果たしている(Chu, D. H. et al., Immunol. Rev. 165, 167−180, 1998)。ZAP−70は、T細胞およびNK細胞(ナチュラルキラー細胞)中でのみ発現されるが、そこではそれはその特異的基質LAT(T細胞活性化リンカー)をリン酸化し、それからそれが数多くの下流エフェクター分子を補充する。SykはB細胞、肥満細胞、好中球、マクロファージおよび血小板中に見出され、そしてB細胞受容体およびFc受容体シグナル形質導入に関与する。
【0003】
一つの実施態様において、本発明は、活性化され、リン酸化されたZAP−70および/もしくはSykキナーゼとLATとの相互作用を調整しそしてそれ故に免疫抑制剤として作用するところの化合物を同定することを意図する。
好ましい実施態様において、開示したLATは、活性化されたZAP−70および/もしくはSykキナーゼとそれらの基質との特異的結合を妨害し、それによりシグナル形質導入をさらにブロックする薬剤を同定するようにデザインした薬剤スクリーニングアッセイに有用である。
他の実施態様において、この発明は、ZAP−70および/もしくはSykキナーゼ−特異的結合親和性を持つLATポリペプチドを提供する。この発明はまた、細胞内に導入する発現ベクターの部分として開示したLATをコード化する核酸を提供する。
【0004】
本発明は、第一の態様において、式Iの化合物を提供するが、
−Tyr−R           (I)
式中
はHOOC(CHCO−またはR−Asp−であり、ここで、Rは水素、アミノアシル残基もしくはオリゴペプチジル残基であり;そして
はアミノ酸、優先的に天然由来のアミノ酸もしくはオリゴペプチド、優先的に天然由来のアミノ酸から作られたオリゴペプチドであるが;
配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4で表される化合物を除くという条件付きである。
【0005】
式Iの化合物は、スクシノイル−Tyr−もしくは−Asp−Tyrモチーフに加えて、いかなるアミノ酸、優先的に天然由来のアミノ酸、を含んでもよい。オリゴペプチジル残基もしくはオリゴペプチドは好ましくは2〜7アミノ酸残基の長さであり得る。さらに好ましい数のアミノ酸は5〜7アミノ酸残基の長さであり得る。式Iの化合物は、遊離でもよくもしくは固体支持体、例えば、ポリスチレン(例えばポリ−リシン被膜ポリスチレンのマイクロタイタープレート)、ポリアミド(例えばポリアクリルアミドのピンもしくはビーズまたはセルロース、例えば紙);標識基、例えばビオチン、特にL(+)−ビオチン(また他の、例えばオリゴ−リシンもしくはアルギニン(Lysおよび/もしくはArg),n=2〜6)、発色性もしくは蛍光性基(例えば2,4−ジニトロフェニル);または高分子担体、例えばもう一つのペプチド、例えばペネトラチンもしくはリポペプチドのような膜透過性ペプチドまたはタンパク質(例えばウシ血清アルブミン)のいずれかに結合してもよい。結合は、スクシノイル−Tyr−中のチロシンのもしくは−Asp−Tyr−モチーフ中のアスパラギン酸もしくはチロシンのを除いて、式Iの化合物に含まれるアミノ酸の側鎖のいずれか一つを経由するか、または、直接もしくはリンカー、例えばアミノヘキサノイルもしくはスクシニル、を経由して、末端のアミノもしくはカルボキシ基を経由してもよい。式Iの化合物のアミノ基は遊離でもよくまたはペプチド化学における当業者に公知の保護基のいずれかにより、例えば、アシル、ウレタンもしくは尿素基、さらに好ましくはアセチル、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニルもしくは9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)により保護されてもよい。末端カルボキシ基は、官能性誘導体、例えばエステル、例えばアルキルもしくはアラルキル、例えばメチルもしくはベンジルエステル、未置換アミドまたはモノ−もしくはジ−置換アミド、例えばN−メチル、N,N−ジエチルもしくはN−フェニル、N−エチルアミド、により置換されてもよい。
【0006】
式Iの化合物の例としては、式IIaもしくはIIbの化合物が挙げられるが、
Figure 2004505991
式中
、X、X、X、X、X 、X 、X 、X 、X およびX のそれぞれはアミノ酸、優先的に天然由来のアミノ酸であり;
は連結基もしくは一重結合であり;
は水素、標識基、C〜C−アルコキシカルボニル,R−C(O)−、R−OC(O)−もしくはR−NHC(O)−、であるが、式中RはC〜C−アルキル、カルボキシ−C〜C−アルキル、アリールもしくはアラルキルであり、ここで、該アリール基は非置換であるかまたはハロゲン、C〜C−アルキルもしくはC〜C−アルコキシにより置換されている;
はNRもしくはORであるが、式中RおよびRは独立して水素、C〜C−アルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって複素環式残基を形成するが、そこで複素環式残基は5−もしくは6−員環でありそして優先的にその環中のさらなる残基がN、OもしくはSであり、ならびにRは水素もしくはC〜C−アルキルであり;
はアミノ酸側鎖であり;どちらにおいても、
(a)a、b、c、dおよびeは1であり;もしくは
(b)aは0ならびにb、c、dおよびeは1であり;もしくは
(c)aおよびbは0ならびにc、dおよびeは1であり;もしくは
(d)a、bおよびcは0ならびにdおよびeは1であり;もしくは
(e)a、b、cおよびdは0ならびにeは1であり;もしくは
(f)a、b、c、dおよびeは0であり;ならびにどちらにおいても
(a’)n、o、p、qおよびrは1であり;もしくは
(b’)nは0ならびにo、p、qおよびrは1であり;もしくは
(c’)nおよびoは0ならびにp、qおよびrは1であり;もしくは
(d’)n、oおよびpは0ならびにqおよびrは1であり;もしくは
(e’)n、o、pおよびqは0ならびにrは1であり;もしくは
(f’)n、o、p、qおよびrは0である。
アリールアルキル基もしくは部分は直鎖もしくは分岐であってもよい。
【0007】
式IIaにおいては、以下の意義が独立して、一括してまたはいかなる組合せもしくはサブ−組合せで好ましい:
は水素、アセチル、スクシノイルもしくはL(+)−ビオチニルであり;
はアミノヘキサノイル、スクシニルもしくは直接結合であり;
はGlu、SerもしくはGly、好ましくはGluであり;
はGlu、Ala、もしくはPhe、好ましくはGluであり;
はAsp、Glu、Gln、Ser、GlyもしくはLeu、好ましくはAsp、SerもしくはGlyであり;
はGlu、Gln、Asp、Ile、AlaもしくはAsp、好ましくはGlu、IleもしくはAlaであり;
はPro、AspもしくはGly、好ましくはProもしくはAspであり;
はGlu、His、ValもしくはMet、好ましくはGluであり;
はAsn、Asp、Ser、Glu、Trp、TyrもしくはPhe、好ましくはAsnもしくはPheであり;
はPro、Val、Leu、MetもしくはNle、好ましくはPro、ValもしくはLeuであり;
はMet、Gln、Ser、Pro、Asn、GlyもしくはNle、好ましくはGly、ProもしくはGlnであり;
はGln、Glu、AspもしくはVal、好ましくはGluであり;
6‘はGlu、Gln、LeuもしくはAsp、好ましくはLeuであり;
は−OH、−OCH、−OCHCH、−NH、NHCH、N(CHもしくはNHCHCHであり;
は(CH−CH−CH−、HN−CO−(CH−、HN−CO−CH−もしくはHOOC−CO−(CH−、好ましくはHN−CO−CH−であり;そして
a、b、c、d、e、n、o、p、qおよびrは上に規定した通りである。
【0008】
式IIbにおいては、以下の意義が独立して、一括してまたはいかなる組合せもしくはサブ−組合せで好ましい:
はGlu、His、ValもしくはMet、好ましくはGluであり;
はAsn、Asp、Ser、Glu、Trp、TyrもしくはPhe、好ましくはAsnもしくはPheであり;
はPro、Val、Leu、MetもしくはNle、好ましくはPro、ValもしくはLeuであり;
はMet、Gln、Ser、Pro、Asn、GlyもしくはNle、好ましくはGly、ProもしくはGlnであり;
はGln、Glu、AspもしくはVal、好ましくはGluであり;
6‘はGlu、Gln、LeuもしくはAsp、好ましくはLeuであり;
は−OH、−OCH、−OCHCH、−NH、NHCH、N(CHもしくはNHCHCHであり;
はLeu、Gln、Asn、GlyもしくはGlu、好ましくは、Asnの側鎖であり;そして
n、o、p、qおよびrは上に規定した通りである。
好ましくは、Rは、n、o、p、qおよびrが1であるときには−OHであり、ならびにn、nおよびo、n、oおよびp、n、o、pおよびq、もしくはn、o、p、qおよびrが0であるときにはNHまたはNHCHCHである。
【0009】
好ましいペプチド配列は、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10および配列番号24であるが、
式中、N−末端のXaaはR−Y−を表しそしてC−末端のXaaは−NHCH(R)C(O)−Rを表すが、式中、R、Y−およびRは上に規定した通りであり、ならびにRは、配列番号5および配列番号8の場合にはAsn側鎖であり、配列番号6および配列番号7の場合にはグリシン側鎖であり、そして配列番号9、配列番号10および配列番号24の場合にはロイシン側鎖である。
さらに好ましいペプチド配列は配列番号5である。
【0010】
式IIaおよびIIbの好ましい化合物は、RはOHもしくはNH、特にOHであり、またはYは直接結合でありそしてRは−C(O)CHでありもしくはYはアミノヘキサノイルでありそしてRはビオチニルである、化合物である。
式Iの最も好ましい化合物は、XaaがHCC(O)−である配列番号21およびXaaがL(+)−ビオチニル−アミノヘキサノイルである配列番号12により表されるものである。
【0011】
式1の化合物は、例えばペプチド合成の技術上公知のようなもしくは以下の実施例に説明されるような既知方法の類似により調製され得る。望ましい場合には、当業者に公知の保護基を、存在する官能基の一つもしくはそれ以上に一時的に結合してもよい。保護基としてはまた、適切な官能基を持つポリマー樹脂が挙げられる。典型的なプロトコールにしたがい、この発明の化合物を、例えば、樹脂支持体、例えばポリスチレンをベースとする樹脂支持体上で段階的様式により合成し得る。α−アミノ基を、例えば、Fmocにより保護しそして側鎖の官能基は、例えば、tert−ブチルもしくはトリフェニルメタン(Trt)により保護してもよい。段階的固相合成は通常、α−アミノ基の脱保護、洗浄、カップリング(即ち、成長するペプチド鎖の次のアミノ酸残基の結合)および洗浄の繰返しサイクルからなる。ペプチド鎖の完全な組み立て後に、末端の保護基を除去しそして、任意に、標識基を末端アミノ基にカップリングしてもよい。ペプチドを樹脂支持体から切断し、側鎖の保護基を除去し、そして生成物をペプチド化学の確立された方法にしたがい精製し得る。
【0012】
さらなる態様において、この発明は、
(a)ZAP−70タンパク質および/もしくはSykタンパク質を式Iの化合物、アデノシン5’−三リン酸(ATP)およびテスト化合物と共にインキュベートすること;ならびに
(b)テスト化合物がタンパク質チロシンキナーゼSykおよび/もしくはZAP−70とそれらの基質との相互作用をテスト化合物の不存在下でもたらされる相互作用と比較して調整する能力を評価すること、
を含む、ZAP−70もしくはSykの阻害剤をスクリーニングする方法を提供する。
この評価ステップ(b)は、好ましくは、
(c)式Iのリン酸化化合物の量を測定すること;および
(d)テスト化合物との結果をテスト化合物の不存在下における結果と比較し(実施例C−1〜C−4を参照)、ZAP−70もしくはSykの阻害を示すテスト化合物の存在下におけるリン酸化の減少を得ること、により実施される。
【0013】
ステップa)でZAP−70を用いるときには、この発明の方法は、ZAP−70阻害剤、好ましくは免疫抑制剤、特にZAP−70に特異的な免疫抑制剤、さらに特にT細胞の機能、T細胞の増殖もしくはナチュラルキラー細胞の機能およびナチュラルキラー細胞の増殖を阻害する免疫抑制剤、を同定するのに有用である。
ステップa)でSykを用いるときには、この発明の方法は、Syk阻害剤、好ましくは免疫抑制剤、特にSykに特異的な免疫抑制剤、さらに特にB細胞の機能および/もしくはB細胞の増殖を阻害する免疫抑制剤、を同定するのに有用である。
【0014】
前述の事項にしたがい、本発明はさらに以下の項目を提供する:
1.(a)ZAP−70タンパク質および/もしくはSykタンパク質を式Iの化合物、アデノシン5’−三リン酸(ATP)およびテスト化合物と共にインキュベートすること;ならびに
(b)テスト化合物がタンパク質チロシンキナーゼSykおよび/もしくはZAP−70とそれらの基質との相互作用をテスト化合物の不存在下でもたらされる相互作用と比較して調整する能力を評価すること、
を含む、ZAP−70および/もしくはSykの阻害剤を同定するためのアッセイ。
2.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるT細胞阻害剤。
3.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるNK細胞阻害剤。
4.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるB細胞阻害剤。
5.この発明の方法もしくはアッセイにより同定される免疫抑制剤。
6.この発明の方法もしくはアッセイにより同定される炎症性疾患の調整剤。
【0015】
7.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤の有効量を被験者に投与することを含む、そのような阻害を必要とする該被験者においてT細胞の機能およびT細胞の増殖を阻害する方法。
8.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤の有効量を被験者に投与することを含む、そのような阻害を必要とする該被験者においてNK細胞の機能およびNK細胞の増殖を阻害する方法。
9.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤の有効量を被験者に投与することを含む、そのような阻害を必要とする該被験者においてB細胞の機能およびB細胞の増殖を阻害する方法。
10.この発明の方法もしくはアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤を、そのための一つもしくはそれ以上の薬学的に許容される賦形剤もしくは担体と共に含む、医薬組成物。
11.式Iの化合物をLATの基質として使用。
12.例えば少なくとも一つのTyr残基においてリン酸化される、式Iの化合物。
【0016】
以下の実施例において、全ての温度は℃である。以下の略号を使用する:DMF=ジメチルフォルムアミド;Pmc=2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン;tBu=tertブチル;DIPCDI=N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;DIEA=N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン;RT=室温;MS=電子スプレー質量分析法により測定される分子イオン(例えばM+H1+);APC=アロフィコシアニン;ZAP−70=70kDのゼータ鎖−関連タンパク質;Syk=p72sykタンパク質チロシンキナーゼ;IRK=インスリン受容体キナーゼ;SA=ストレプトアビジン;Lck=p56lckとも呼ばれて、56,000の相対的分子質量を持ちそしてチロシンキナーゼのSrcファミリーに属する。それはリンパ球様細胞中で、優先的に胸腺リンパ球および周辺T細胞中で、もっぱら発現される。
【0017】
実施例A1:L(+)−ビオチニル−アミノヘキサノイル−Glu−Glu−Gly−Ala−Pro−Asp−Tyr−Glu−Asn−Leu−Gln−Glu−Leu−Asn(配列番号12)の調製
Fmoc−Asn(Trt)−オキシメチル−4−フェノキシメチル−共(ポリスチレン−1%−ジビニルベンゼン)、Asnの含量は約0.5mmol/g、のN−α Fmoc基をDMF中20%ピペリジンを用いて切断する。側鎖で保護されたFmoc−アミノ酸[Asp(OtBu)、Glu(OtBu)、Asn(Trt)、Gln(Trt)およびTyr(tBu)]についてアミノ基当り4当量をDIPCDIおよびHOBtをDMF中で用いてカップリングさせる。ペプチド鎖の完全な組み立て後に、末端のFmoc−保護基を、上述のように、DMF中ピペリジンで除去する。それから、L(+)−ビオチニル−アミノヘキサン酸を4当量の試薬を用いてDMF中でDIPCDIおよびHOBtを用いて末端アミノ基へRTで4日間カップリングさせる。ペプチドを樹脂支持体から切断し、そして全ての側鎖の保護基を、TFA中で5%ドデシルメチルスルフィドおよび5%水からなる試薬をRTで2時間用いて同時に除去する。樹脂粒子をろ過し、TFAで洗浄し、そして、10〜20容量のジエチルエーテルの添加により、合併したろ液から生成物を沈澱させ、エーテルで洗浄しそして乾燥する。2%リン酸水溶液中でアセトニトリルの勾配を用いるC−18広−孔シリカカラム上のクロマトグラフィーにより、生成物を精製する。純粋な化合物を含有するフラクションを集め、陰イオン交換樹脂(Biorad、AG4−X4酢酸塩形)を通してろ過しそして凍結乾燥して、タイトル化合物を得る。MS:1958.0(M−H)−1
【0018】
実施例A1で記した手順を用いるが、適切なアミノ酸および樹脂支持体に取り替えることにより、表1の配列を持つ化合物を調製する:
【表1】
Figure 2004505991
【表2】
Figure 2004505991
【表3】
Figure 2004505991
【表4】
Figure 2004505991
A:配列番号
R:L(+)−ビオチニル−アミノヘキサノイル
【0019】
式1の化合物は、スクリーニングアッセイに、特にタンパク質チロシンキナーゼZAP−70のもしくはタンパク質チロシンキナーゼSykの阻害剤を同定するためのスクリーニングアッセイにおける成分として有用である。タンパク質チロシンキナーゼZAP−70および/もしくはタンパク質チロシンキナーゼSykをブロックしそれ故にT細胞の活性化および/もしくはナチュラルキラー細胞の活性化および/もしくはB細胞の活性化をブロックする、これらの阻害剤はまた、望ましくない細胞の成長、分化、特に免疫細胞の分化、および過敏症/アレルギーに関連する疾病を処置するのに使用を見出す。加えて、これらは、自己反応性T細胞の阻害、有害なT細胞生成物(サイトカイン、リンホカインのような)の生成、T細胞の活性、ナチュラルキラー細胞の活性および/もしくはB細胞の活性の阻害、に使用を見出す。これらの阻害剤は、炎症性疾患の調整剤としてさらに有用である。かくして、それは、免疫性疾患、例えば自己免疫疾患、T細胞の免疫調整および移植拒絶反応の予防と処置に、しかしまた、そこでZAP−70またはSykが役割を果たすところの細胞のシグナル化が妨げられる、癌にも適切であるであろう。
【0020】
治療的使用については、本発明の阻害組成物を医薬組成物として投与することができる。本発明にしたがって使用するためのそのような医薬組成物は、一つもしくはそれ以上の生理的に許容される担体もしくは添加物を用いて従来の方式により製剤化し得る。かくして、化合物およびそれらの生理的に許容される塩および溶媒和物は、吸入法もしくは通気法(口もしくは鼻を通じるかのどちらかで)または局所、経口、バッカル、注射もしくは直腸投与による投与のために製剤化され得る。
【0021】
ZAP−70タンパク質もしくはSykタンパク質は、天然資源から、または例えば適切なプライマーを調製し、ならびにゲノムDNAもしくはcDNAから構成されるライブラリー中でZAP−70もしくはSykをコード化するヌクレオチドを含む核酸をスクリーニングし、該核酸の多重コピーを調製しそして適切な宿主細胞、例えばバキュロウイルス、内へ、導入するための適切なベクター内に該核酸を挿入するかもしくは直接に核酸を宿主細胞に導入し、得られた宿主細胞を培養しそして望ましい酵素を精製することを伴う遺伝子工学技法を応用することにより、調製し得る。
【0022】
以下の実施例は本発明をさらに例示するが、これらの実施例は例示の目的のために提供されるものであり、本発明を限定するものではない。
【0023】
実施例B1:組換えZAP−70キナーゼのクローン化、発現および精製
完全長ヒトZAP−70(GenBank #L05148)をコード化する核酸をJurkat cDNAライブラリーからRT−PCRにより増幅しそして pBluescript KS ベクター(Stratagene, Ca.)内にクローン化する。ZAP−70 cDNAインサートの真実性は完全配列分析によりバリデートされる。それから、このドナープラスミドを用いて、加えてN−末端ヘキサヒスチジンタグを特徴づけるプラスミドpVL1392(Pharmingen, Ca.)に基づく組換えバキュロウイルス転移ベクターを構築する。AcNPVウイルスのDNAとの共−トランスフェクションに引き続き、10個の独立したウイルスの分離株をプラ−ク精製により誘導化し、小規模で増幅し、続けて市販の抗−ZAP−70抗体(Clone 2F3.1, Upstate Biotechnology)を用いるウエスタンブロットにより組換えZAP−70発現について分析する。一つの陽性組換えプラ−クのさらなる増幅で、量の決まったウイルスのストックを調製しそして、規定化し最適化した条件下に、血清無添加のSF900 II培地(Life Technologies)中で成長するSf9細胞の感染に使用する。
Ni−NTAカラム上のアフィニティークロマトグラフィーにより、感染したSf9細胞の溶菌液からZAP−70タンパク質を単離する。
組換え完全長ヒトSyk(GenBank #Z29630)、完全長ヒトブルトンチロシンキナーゼ(Btk)(EMBL #X58957)、完全長ヒトLck(GenBank #X06369)およびヒトIRK(GenBank #M10051)の細胞質ドメインを類似の方法により生成する。
【0024】
ZAP−70もしくはSykによる適切な基質のリン酸化量を測定するアッセイは以下の技法を伴う:放射性標識ATP、例えば33Pを含む、を利用して、式Iの化合物中に取込まれた放射能をシンチレーション計数により測定し得る。残存する33P ATPからリン酸化生成物を分離する方法としては、ホスホセルロースもしくは膜−連鎖ストレプトアビジン上の捕獲またはポリアクリルアミドゲル電気泳動が挙げられる。シンチレーション近接法のように、分離ステップを必要としない、均一アッセイは、検出のために固相に取込まれたシンチラントを使用する。
【0025】
非放射性技法は、抗−ホスホチロシン抗体を用いて、式Iの固定化化合物のリン酸化レベルを定量化する、エンザイムイムノアッセイに基づき得る。さらに、蛍光検出法、例えば、蛍光偏光法、蛍光共鳴エネルギー移動、時間分解蛍光、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動および蛍光相関分光法、を使用し得る。フルオレセイン−接合抗−ホスホチロシン抗体を用いて、チロシンキナーゼ活性をアッセイし得る。
【0026】
実施例C1:時間分解蛍光共鳴エネルギー移動により測定されるZAP−70による式Iの化合物のリン酸化
ZAP−70キナーゼアッセイ:10nM ZAP−70単独もしくは10nM ZAP−70プラス42nM Lck、250nMの式Iのビオチン化した化合物および1μM ATPを40μlのZAP−70キナーゼ緩衝液(20mMトリス、pH7.5、10μM NaVO、1mM DTT、1mM MnCl、0.01%ウシ血清アルブミン、0.05% Tween 20)中でマイクロタイタープレート中RTで5時間インキュベートする。検出緩衝液(20mMトリス、pH7.5、0.01%ウシ血清アルブミン、0.05% Tween 20)中の10mM EDTA溶液10μlでキナーゼ反応を終結させる。
検出緩衝液中へ50μlのユウロプウム−標識抗−ホスホチロシン抗体(例えばEU−PT66:0.125nMの最終濃度;Advant/Wallac)および50μlのストレプトアビジン−アロフィコシアニン(SA−APC;40nMの最終濃度)の添加により、検出段階を実施する。RTで1時間インキュベーション後に、例えば Victor2 Multilabel Counter (Wallac) 上で665nmにおいて蛍光を測定する。
このアッセイにおいては、式Iの化合物、特に配列番号12、配列番号13、配列番号14もしくは配列番号25で表される化合物、は、ZAP−70によりおよびLacにより活性化されたZAP−70によりリン酸化されて、20,000〜46,000蛍光単位をもたらす。
【0027】
実施例C2:ZAP−70および33P−ATPによる式Iの化合物のリン酸化
ZAP−70キナーゼ緩衝液15μl中Lac(100nM)およびATP(10μM)で、ZAP−70(20nM)をインビトロで活性化する。この反応は、シリコン化したマイクロタイタープレート中RTで1時間実施される。5μMの選択的Lck阻害剤PP2(4−アミノ−5−(4−クロロフェニル)−7−(t−ブチル)−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン;Alexis Biochemicals;1μMの最終濃度)および30nMの33P−ATP(110 Tbq/mmol)を含むZAP−70キナーゼ緩衝液5μlの添加後に、混合液をRTでさらに10分間インキュベートする。
それから、ZAP−70キナーゼ緩衝液5μl中の0.4〜100μMの式Iの化合物(0.08〜20μMの最終濃度)を加えそしてRTで2時間インキュベートする。7.5mM塩酸グアニジン12.5μlの添加によりキナーゼ反応を終結させる。
30μlを、ウェル当り100μlのリン酸−緩衝生理食塩水でインキュベートしている、個々のSAM(商標)ビオチン捕獲プレートウェル(Promega)へ移す。1分間のインキュベーション後に、真空マニホールドシステム中で以下のように洗浄を実施する:ウェル当り200μlの2M NaClで5回、ウェル当り200μlの2M NaCl/1%HPOで6回、ウェル当り200μlの脱イオン水で2回およびウェル当り200μlの95%エタノールで2回。プレートを風乾しそしてプレートの底に不透明なシールを敷き、ウェル当り15μlのシンチレーション流体(例えば、Microscint, Packard)を加えそしてプレートを透明なトップシールでカバーする。液体シンチレーション分光計(例えば、TopCount, Packard)で放射能を測定する。例えば、配列番号12、配列番号13もしくは配列番号14の化合物がZAP−70によりリン酸化される。最高のcpmは12,000〜16,000の範囲にある。Km値は0.4〜2.0μMの範囲にある。
【0028】
実施例C3:時間分解蛍光共鳴エネルギー移動により測定されるSykによる式Iの化合物のリン酸化
Sykキナーゼアッセイ:10nM Syk、370nMの式Iの化合物および20μM ATPを40μlのSykキナーゼ緩衝液(20mMトリス、pH7.5、10μM NaVO、1mM DTT、10mM MgCl、0.01%ウシ血清アルブミン、0.05% Tween 20)中で混合しそしてRTで4時間インキュベートする。キナーゼ反応の終結、検出段階および蛍光の測定を実施例C1に記載のように実施する。
このアッセイにおいては、式Iの化合物、特に配列番号12、配列番号13もしくは配列番号14で表される化合物、は、Sykによりリン酸化されて、20,000〜30,000蛍光単位をもたらす。
【0029】
実施例C4:時間分解蛍光共鳴エネルギー移動により測定されるLck、BtkもしくはIRKによる式Iの化合物のリン酸化の欠如
Lckアッセイ:42nM Lck、250nMの式Iの化合物および1μM ATPを40μlのZAP−70キナーゼ緩衝液(実施例C1を参照)中でインキュベートする。キナーゼ反応の終結、検出段階および蛍光の測定を実施例C1に記載のように実施する。
Btkアッセイ:50nM Btk、370nMの式Iの化合物および20μM ATPを40μlのBtk緩衝液(20mMトリス、pH7.5、10μM NaVO、1mM DTT、10mM MnCl、2mM MgCl、0.01%ウシ血清アルブミン、0.05% Tween 20)中で混合しそしてRTで1時間インキュベートする。検出緩衝液100μl中のEu−PT66(2nM)およびSA−APC(80nM)を加えそして、1時間後に、蛍光を実施例C1に記載のように測定する。
IRKアッセイ:0.3nM IRK、120nMの式Iの化合物および20μM ATPを40μlのIRK緩衝液(20mMトリス、pH7.5、10μM NaVO、1mM DTT、2mM MnCl、20mM MgCl、0.01%ウシ血清アルブミン、0.05% Tween 20)中RTで5時間インキュベートする。
キナーゼ反応の終結、検出段階および蛍光の測定を実施例C1に記載のように実施する。
このアッセイにおいては、式Iの化合物、例えば配列番号12、配列番号13および配列番号14を持つ化合物、は、Lck、BtkもしくはIRKにより殆んどリン酸化されないで、1,300〜5,600蛍光単位(実施例C1における20,000〜46,000蛍光単位に対して)をもたらす。
【0030】
実施例C5:競合アッセイで測定されるZAP−70による式Iの化合物のリン酸化
ZAP−70キナーゼ緩衝液中80nM Lacおよび4μM ATPで、80nM ZAP−70(2)をシリコン化したポリプロピレンチューブ中RTで1時間インキュベートする。それから、選択的Lck阻害剤PP2(実施例C2を参照)を加え(1.2μMの最終濃度)を加えそしてさらに10分間インキュベートする。この溶液10μlを、例えば配列番号12(1μM)のビオチン化した化合物の10μlおよび例えば配列番号21、配列番号15、配列番号16もしくは配列番号17(0.28〜200μMの逐次希釈)、の式Iの化合物の非−ビオチン化ペプチドの20μlと混合し、そしてRTで4時間インキュベートする。キナーゼ反応の終結、検出段階および蛍光の測定を実施例C1に記載のように実施する。
このアッセイにおいては、式Iの化合物、例えば配列番号21、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号22、配列番号23もしくは配列番号24で表される化合物、は、配列番号12で表される化合物のZAP−70によるリン酸化を阻害する。IC50値は0.6〜21μMの範囲にある。

Claims (11)

  1. 式Iの化合物であって、
    −Tyr−R             (I)
    式中
    はHOOC(CHCO−またはR−Asp−であり、ここで、Rは水素、アミノアシル残基もしくはオリゴペプチジル残基であり;そして
    はアミノ酸もしくはオリゴペプチドであるが;
    配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4で表される化合物を除くという条件付きである、化合物。
  2. 式IIaもしくはIIbの化合物であって、
    Figure 2004505991
    式中
    、X、X、X、X、X 、X 、X 、X 、X およびX のそれぞれはアミノ酸であり;
    は連結基もしくは一重結合であり;
    は水素、標識基、C〜C−アルコキシカルボニル,R−C(O)−、R−OC(O)−もしくはR−NHC(O)−、であるが、式中Rは直鎖もしくは分岐のC〜C−アルキル、カルボキシ−C〜C−アルキル、アリールまたはアラルキルであり、ここで、該アリール基は非置換であるかまたはハロゲン、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルコキシにより置換されている;
    はNRもしくはORであるが、式中RおよびRは独立して水素、C〜C−アルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって複素環式残基を形成し、ならびにRは水素もしくはC〜C−アルキルであり;
    はアミノ酸側鎖であり;ならびに、
    (a)a、b、c、dおよびeは1であり;
    (b)aは0ならびにb、c、dおよびeは1であり;
    (c)aおよびbは0ならびにc、dおよびeは1であり;
    (d)a、bおよびcは0ならびにdおよびeは1であり;
    (e)a、b、cおよびdは0ならびにeは1であり;もしくは
    (f)a、b、c、dおよびeは0であり;ならびに
    (a’)n、o、p、qおよびrは1であり;
    (b’)nは0ならびにo、p、qおよびrは1であり;
    (c’)nおよびoは0ならびにp、qおよびrは1であり;
    (d’)n、oおよびpは0ならびにqおよびrは1であり;
    (e’)n、o、pおよびqは0ならびにrは1であり;もしくは
    (f’)n、o、p、qおよびrは0である、化合物。
  3. XaaがHCC(O)−である配列番号21、ならびにXaaがL(+)−ビオチニル−アミノヘキサノイルである配列番号12、およびXaaがL(+)−ビオチニル−アミノヘキサノイルである配列番号25により表される化合物。
  4. (a)ZAP−70タンパク質および/もしくはSykタンパク質を式Iの化合物、アデノシン5’−三リン酸(ATP)およびテスト化合物と共にインキュベートすること;ならびに
    (b)テスト化合物がタンパク質チロシンキナーゼSykおよび/もしくはZAP−70とそれらの基質との相互作用をテスト化合物の不存在下でもたらされる相互作用と比較して調整する能力を評価すること、
    を含む、ZAP−70もしくはSykの阻害剤をスクリーニングする方法。
  5. (a)ZAP−70タンパク質および/もしくはSykタンパク質を式Iの化合物、アデノシン5’−三リン酸(ATP)およびテスト化合物と共にインキュベートすること;ならびに
    (b)テスト化合物がタンパク質チロシンキナーゼSykおよび/もしくはZAP−70とそれらの基質との相互作用をテスト化合物の不存在下でもたらされる相互作用と比較して調整する能力を評価すること、
    を含む、ZAP−70および/もしくはSykの阻害剤を同定するためのアッセイ。
  6. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに特異的な免疫抑制剤。
  7. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定されるT細胞に特異的なもしくはT細胞およびNK細胞に特異的な免疫抑制剤。
  8. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定されるT細胞阻害剤および/もしくはB細胞阻害剤および/もしくはNK細胞。
  9. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定される炎症性疾患の調整剤。
  10. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤の有効量を被験者に投与することを含む、そのような阻害を必要とする該被験者においてT細胞の機能およびT細胞の増殖を阻害する方法。
  11. 請求項4に記載の方法もしくは請求項5に記載のアッセイにより同定されるZAP−70および/もしくはSykに対する阻害剤の有効量を被験者に投与することを含む、そのような阻害を必要とする該被験者においてNK細胞の機能およびNK細胞の増殖を阻害する方法。
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