JP2004504076A - 尿道及び尿道周囲組織を評価するためのシステム及び方法 - Google Patents

尿道及び尿道周囲組織を評価するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、尿道及び尿道周囲組織の評価を行うための、男性、女性、及び小児の尿道への挿入に適応するMRIコイルを用いたシステム及び方法を提供する。該MRIコイルは、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路をからなるインターフェース回路と電気的に繋がっている。該インターフェース回路はまた、磁気共鳴撮像器とも電気的に繋がっている。特定の実施例においては、本発明は、女性の骨盤底の障害、前立腺の状態、及び小児の骨盤の異常を含む、尿道及び尿道周囲組織に関連する状態の診断及び処置を行うための方法を提供する。

Description

【0001】
1.発明の分野
本発明は、一般的には磁気共鳴画像診断(MRI)に関し、より詳細にはインビボMRIのための装置に関する。
【0002】
2.関連技術
尿道及び尿道周囲組織の解剖学的構造を評価することは、男性及び女性の多くの臨床状態の診断及び処置にとって重要である。悪性の状態としては、膀胱癌、子宮や女性生殖器の癌、及び前立腺癌がある。非悪性の状態としては、例えば、男性及び女性における様々な種類の尿失禁といった排尿障害がある。成人における状態に加えて、解剖学的診断は、小児における骨盤や尿管の異常を評価する助けともなる。
【0003】
尿道及び尿道周囲組織の解剖学的構造を評価することは、膀胱癌の進展度診断、及び望ましい処置方法の決定において有用である。膀胱癌は、年間約45,000人が罹患し、毎年約10,000人の男女がこの疾患のために死亡している。膀胱の腫瘍は、表在性の筋非浸潤病変と筋浸潤を伴う深い腫瘍に分類することができる。この疾患がさらに進行すると、隣接腫瘍からの圧迫、または真性の腫瘍浸潤により、膀胱頚部または尿道周辺の組織がゆがめられることがある。膀胱癌患者における尿道周囲組織の評価は、膀胱癌の進展度を確定する助けとなり得る。表在性高分化型病変には内視鏡的切除術が適し、浸潤腫瘍には膀胱上窩尿路変更術と併せた膀胱切除が必要かもしれない。膀胱壁への関与の度合の評価は、適切な治療法を選択する医師にとって有用かもしれない。
【0004】
女性生殖器官の癌は、状況によっては、尿道周囲組織にも及ぶ。例えば子宮頸癌はリンパ管を通じて広がり、最初は子宮頸部のすぐ横の組織内に位置するリンパ節まで広がる。また直接経膣で広がることもある。これらの組織に関与する病変は、関与する組織の程度や位置によって、II期またはIII期と表される。そのような癌は局部的に進行すると考えられている。局部的に進行した子宮頸癌には、切除治療よりもむしろ、放射線治療が行われるのが一般的である。したがって、適切な処置のコースを決定するためには、正確な解剖学的情報が必要である。尿道周囲の骨盤組織の評価がそのような有用な情報を提供することもある。同様に、外陰や子宮内膜の癌の進展度診断にも尿道周囲の解剖学的構造の評価が役立ち得る。
【0005】
年間約400、000人が前立腺癌と診断され、毎年約45、000人がこの疾患により死亡している。悪性病変は腺部のあらゆる部分に発症し、その約3分の1が多数の領域に及ぶ。早期診断が生存の鍵であり、該疾患の進展度を診断することは、適切な治療を決定するために重要である。米国の臨床的進展度診断システムでは、A、B、C、及びDの4つのステージに分類されている。前立腺の異常が触知できない患者が該当するステージAは、癌の体積によってステージA1とA2(A1<5%、A2>5%)に分類され、ともに良性疾患と推定されるので経尿道的切除術術(TURP)による切除が行われる。ステージBは、直腸検査で触診される小結節の癌に代表され、ステージB1(小結節が1.5cm以下)とB2(小結節が1.5cmを超える)の疾患に分類される。ステージCは、癌が前立腺の外部にまで広がって感じられる患者が該当し、ステージDは、転移癌を伴う患者がこれに該当する。徐々に、TNMシステム(悪性腫瘍の国際臨床分類)が受け入れられるようになってきている。特にPSA(前立腺特異抗原)の上昇から癌があるとわかったが、それが触知できない癌である場合に、患者の進展度診断ができるためである。ステージT1cは、PSA上昇のみに基づいて癌があるとされた患者が含まれ、T1aはA1、T1bはA2、T2aはB1、T2bはB2及びT3はCに、それぞれ対応している。
【0006】
前立腺特異的抗原(PSA)のレベルは、該疾患の臨床上の程度に相関するものであったが、該疾患の解剖学的程度の評価は、外科的インターベンションの適切な種類を決定することに貢献する。早期癌は、腺嚢を超えて広がることはなく、遠隔部位に広がることもなく、前立腺に局在すると理解されている。前立腺癌には、患者の年齢、健康状態及び腫瘍の状態に応じて、治療に幅広い選択肢がある。可能な選択肢としては、「監視待機」、放射線治療、根治的前立腺切除、凍結外科療法、及びホルモン療法がある。癌が小さく、早期の癌で、患者が高齢(70歳以上)の場合、「監視待機」の対象となるだろう。これらの患者は、膀胱の出口の閉塞症状及び遠位の疾患の発生についてモニターされる。状況によっては、この選択肢は若年患者にとっても適切な場合がある。根治的前立腺切除と称される、前立腺及び精嚢の全摘術は、癌が臓器に限定されているT1またはT2において恥骨後アプローチまたは会陰的アプローチのいずれかを用いて行われる。放射線治療は、これらの患者において外科的手術の代わりに行われる。放射線照射は、外部ビーム放射線治療によって、または前立腺内における放射性シードの局所的配置によって行うことができる。放射線治療と前立腺切除の効果の比較に関しては議論がある。放射線治療は、下痢、膀胱炎、インポテンス、失禁等の合併症を伴う可能性がある。これらのうち後者2つは、外科手術より放射線治療において頻度が低い。凍結外科療法による切除は、前立腺に限定される癌の治療の別のアプローチである。この治療を行うためには、医師は、超音波ガイダンス下で、前立腺実質中にステンレススチールプローブを皮下的に配置する。その後、液体窒素をそのプローブ内に循環させ、前立腺全体に広がる「アイスボール」(ice ball)を生成させ、その広がりを経直腸超音波を用いてモニターし、組織内の凍結「前線」(front)の進み方を観察する。前立腺組織において凍結と解凍のサイクルを行った結果、組織に凝固性の壊死を引き起こす。他の治療形態と同様、凍結外科療法を受けた患者は、処置後インポテンスや失禁を発症する危険性がある。しかしながら、この療法は侵襲性が低く、これまでのところ、結果は期待が持てるものである。対照的に、進行癌では、これらの治療法のいずれを用いても適切な処置はできない。したがって、前立腺に限定されているため根治的前立腺切除や他の局所的治療によって適切に治療される癌と、癌が前立腺を超えて広がっていて局所的治療は適応でない癌を区別することは重要である。尿道近位端が前立腺の内部にあるため、前立腺レベルでの尿道周囲組織の解剖学的評価は、前立腺及びその悪性状態を評価する機能をも果たす。
【0007】
尿道や尿道周囲組織に影響を及ぼす非悪性の状態のうち、尿失禁は特に重要である。米国において、少なくとも1000万人の成人が尿失禁に苦しんでいる。これには、米国人高齢者の15〜30%、老人ホームに暮らす推定150万人の少なくとも2分の1が含まれる。この疾患にかかる個人が抱える重大な精神社会学的重荷に加え、尿失禁は定量化されたヘルスケア、及び控えめに見積もっても年約100億ドルにのぼる関連費用も問題となる。尿失禁は症状であり、それ自体疾患ではない。それはいくつかの臨床的パターンとして発生するが、それぞれに一連の病因が考えられる。
【0008】
多くの場合、尿失禁は慢性的な問題であり、適切な診断及び処置がなければ、いつまでも続く。首尾よく処置されなかった尿失禁患者の数は驚くほど多い。解剖学的基礎、病態生理学及びこの状態に対する可能な処置についての知識が不十分なことも理由の1つである。新たな診断テストが開発されてはいるが、それらを適切に適用するためのガイドラインは未だ定式化されていない。また、様々な治療が提案されてはいるが、特定の状態に施すべき最良の処置については意見が分かれている。
【0009】
尿失禁の評価は現在のところ、病歴や身体検査といったルーチンの診断ツールと、膀胱内圧測定、電気生理学的括約筋テスト、膀胱及び直腸の超音波、膀胱尿道鏡検査、尿流速計、及び映像尿力学診断といった特定の研究との組合せに依存している。超音波は経尿道的に、男性の尿道における横紋筋性括約筋の解剖学的構造や機能を評価するために用いられてきた。また、経膣超音波及び尿道内超音波は、尿失禁を評価するために女性患者に用いられてきた。
【0010】
前立腺及び子宮頸部を高分解能で臨床的画像診断するためのキャビティー内磁気共鳴画像診断(MRI)受信コイルの出現により、MRIボディーコイルのみで得られた画像診断に比べて高い空間分解能で骨盤底を画像化する技術の展望が示された。関連領域における信号−ノイズ(SNR)比をさらに上昇させたいという動機から、著者らは、女性骨盤の解剖学的構造及び異常について、経直腸撮像法ならびに経膣撮像法を用いて、これらのキャビティー内コイルの価値を詳細に実証報告してきた。尿道及び骨盤底の外部MRIを、女性志願者及び患者に対して行い、関連領域の解剖学的構造を明らかにした。尿道及び尿道周囲組織の異常を評価するために、直腸内及び外部MRIの検査も行った。こうした努力にもかかわらず、これらの領域における臨床的及び放射線学上の評価は依然として難しく、完全に十分とはいえない。骨盤、直腸内、及び膣内フェーズドアレイコイルを用いた高分解能での磁気共鳴撮像は、女性の尿道及び尿道周囲組織の異常を描出する能力を劇的に高めたが、この部位の解剖学的構造についての議論、討論はいまだに続いている。
【0011】
前立腺を含む骨盤組織の解剖学的構造を評価するためのシステム及び方法は、例えば、米国特許第4,932,411; 5,050, 607; 5,170,789; 5,307,814; 5,340,010; 5,355,087; 5,365,928; 5,451,232; 5,413,104; 5,476,095号明細書等、多くの引例に開示されている。しかしながら、当該技術分野において、特に女性における、尿道及び骨盤底についての、詳細かつ十分な解剖学的情報が必要だという状況はかわらない。この情報は、女性患者における尿失禁やその他の尿道の異常を理解するのに非常に役立ち、よって、外科的処置法を理解することに役立つだろう。さらに、現代の治療技術を導くため、及び前立腺癌の処置についてのより精密な解剖学的アプローチの開発を可能にするために、男性の尿道及び前立腺についての詳細な解剖学的情報を提供するための方法が当該技術分野においては必要である。
【0012】
さらに、小児の骨盤の解剖学的構造を評価するのに適した技術が当該技術分野において必要である。先天性、後天性にかかわらず、尿生殖器の異常は、精密な解剖学的診断が役に立つ。例えば、膀胱外反症は解剖学的変形の一例であるが、それは、腹部の中胚葉の、成長した腹壁の臍下被膜の一部をなす胎生学的構造である排出腔膜への内部成長の欠如が原因で起こる。その完成した形状においては、膀胱の粘膜は後部腹壁上に露出し、恥骨結合が融合せず、尿道が尿道上裂をきたす。程度は低いが同様の合併症として尿道上裂のみが起こることがある。総排泄腔外反症は非常にまれな先天性異常であり、腫れた盲腸と回腸の開口部によって分離された2つの外反膀胱の半分(extrophied hemibladders)の存在がみとめられる。正常な膀胱機能の回復によってこの解剖学的異常を補正すること、ならびに、男性において正常な陰茎の外形を回復することが処置の目的である。骨盤尿道構造及び生殖器官を段階的に再生する必要があるため、総排泄腔外反症を治すことは非常に難しいことである。泌尿器系の解剖学的構造のより徹底的な理解が、必要な再生治療の計画及び実行する際、医師にとって助けとなるかもしれない。
【0013】
診断技術は、骨盤の状態のための治療技術と組み合わせることができることが理解される。部位的及び局部的な解剖学構造を理解し、関連する病理学を認識することで、正確で効果的な処置を容易に行うことができるようになる。骨盤領域における悪性及び非悪性の状態にとって有用な治療法と組み合される診断技術は、当該技術分野において必要である。
【0014】
磁気共鳴画像診断(MRI)または磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)、特殊高周波(RF)の技術は、これらの診断上及び治療上の問題に適用できるかもしれない。MRIまたはMRSにおいて、画像(スペクトル)の質をより高めるために、RF受信コイルを関連領域に配置し、信号−ノイズ比(SNR)を増加させる。RF受信コイルは、体積コイル、表面コイル、及び腔内コイルのカテゴリーに大きく分類できる。体積コイルは、その体積内に関連領域を包含し、その撮像領域はコイルの内部に向けられている。表面コイルは、関連領域の上部に置かれ、その撮像領域はコイルのどちらかの側に向けられている。腔内コイルは、ヒトまたは動物の体の天然開口部(尿道、前立腺、膣、直腸、食道、膵臓等)、または人工的開口部(血管内等)に挿入される。それらの撮像領域はコイルの外部に向けられ、コイルの周りの領域の高分解能画像(スペクトル)を提供する。腔内に適用される可能性のある、異なるコイル設計が当該技術において利用可能である。腔内RFコイル設計は、多くの形状で存在し、それらには、硬性(GE前立腺生検ガイダンスコイル(R.D. Watkins, K.W. Rohling, E.E. Uzgiris, C.L. Dumoulin, R.D. Darrow、及び、R.O. Giaquinto,”Magnetic Resonance Image Guided Biopsy in Prostate”, 412頁, Book of Abstracts, ISMRM 2000)、軟性(Atalar, E., P.A. Bottomley、及び、E.A. Zerhouni, Method of Internal Magnetic Resonance Imaging and Spectroscopic Analysis and Associated Apparatus, Assignee: Johns Hopkins University:米国特許第5,699,801号明細書。1997年12月23日)、及びその他の形状がある。矩形/フェーズドアレイ腔内設計もまた早い時期に開示されていた(Atalarの米国特許第5,699,801号明細書)。
【0015】
しかしながら、キャビティー内設計における高いSNR及び信号均質性を提供することが依然必要とされている。独立しているが幾何学的に隣接している、共鳴周波数が同じになる2以上のコイル間の相互インダクタンスは、特定の状況下ではSNR及び信号均質性を向上させるかもしれない。しかし、そのような設計では、コイルどうしが結合することもあり、それによって、信号性能が悪くなり、信号の組織への透過深さが減少するかもしれない。通常、この相互インダクタンスは、キャパシタ、インダクタ、及び/または、その他の電子エレメントの組合せをコイルの共振回路に加えることによって補償される。他の補償手段としては、2以上のコイルを互いに対して機械的にそろえ、それによって、コイルを幾何学的に互いから絶縁させるという手段がある。
【0016】
しかしながら、幾何学的な減結合では、十分な絶縁が行えるとは限らない。コイル全体の性能が、まだコイル間に残る結合によって低下するかもしれない。しかしながら、これらの種類の設計の素子どうしの結合を除去するための方法は1つも教示されていない。そのため、そのような装置を臨床で使用することはできなかった。2つ以上の近接するコイルを互いから絶縁するための手段として、コイルの磁束を操作するための金属パドルを使用するということが1946年Bloch、Hansen、及びPackardによって文献に記載されており(F. Bloch, W. W. Hansen, M. E. Packard, Phys. Rev. 70:474 (1946年))、その後Andrewによって (E. R. Andrew, Nuclear Magnetic Resonance. Pp.56−63, Cambridge Univ. Press, London, (1955年))、さらにその後Houltらによって(D. I. Hoult, C. N. Chen, V. J. Sank, Quadrature detection in the laboratory frame. Magn. Reson. Med. 1, 339−353 (1984年))再び検討されている。しかしながら、これらの文献においては、大きな体積コイルを互いに減結合するのに、やや小さなパドルを使用して、コイル内部のB1場均質性の歪みを最小限にしていた。本報告で初めて記載されるように、そのようなパドルを、腔内コイルの「裏返し」(inside out)設計に適用することによって、パドルをコイル間の最も感度の高い領域に挿入することが可能となった。さらに、そのパドルは、コイルのサイズと比べて大きく設計することができ、コイル絶縁のための非常に効果的な手段を、B1場に実際的に影響を及ぼすことなく、コイル外部に向かって提供することができた。約50dBの絶縁性を達成するために電子機器を追加する必要はない。信号均質性ならびに信号透過深さ、したがって、画像の質はコイル間の相互インダクタンスを最小限にすることによって非常に向上した。したがって、簡単に実効でき、効果的なMRIやMRSの2以上の独立したRF送信または受信コイル間の相互インダクタンスを最小限にする手段も当該技術分野においては必要である。さらに信号均質性及び信号透過深さを向上させることができる、腔内に適用するためのRFコイルを考案することも必要である。
【0017】
発明の要約
一局面において、本発明は、ヒト骨盤の解剖学的領域を磁気共鳴画像診断するための装置を提供する。一実施形態においては、本発明の装置は、アンテナを含む尿道内磁気共鳴撮像コイルと、前記アンテナと磁気共鳴撮像器との間に置かれたインターフェース回路であって、前記インターフェース回路は前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含む、インターフェース回路と、前記アンテナを覆うハウジングとを含むことができる。前記アンテナは、フレキシブル回路上に形成することができる。前記インターフェース回路は、コネクタによって前記アンテナに接続されているインターフェースボックス内に収容されていてもよい。前記アンテナは、受信専用コイルであってもよい。前記同調−整合回路は、第1の組のキャパシタは直列、第2の組のキャパシタは並列に、少なくとも2組のキャパシタを含むことができる。前記減結合回路はPINダイオードを含んでいてもよい。前記インターフェース回路はさらに、DC調整回路を含んでいてもよい。前記ハウジングは、遠位端において密閉されていてもよい。この実施形態および本発明の全ての実施形態においては、前記インターフェース回路と前記磁気共鳴撮像器との間の電気的繋がりは、ワイヤレス接続を用いて形成することができる。そして本発明による他の特定の実施形態においては、前記インターフェース回路とアンテナとの間の電気的繋がりは、ワイヤレス接続を用いて形成することができる。
【0018】
別の局面においては、本発明は、ヒト骨盤の解剖学的領域を磁気共鳴画像診断(MRI)するための装置であって、該装置は、第1のアンテナと第2のアンテナとを含む尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムであって、前記第2のアンテナは前記第1のアンテナに対して、あらかじめ選択された位置に方向付けられる、尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムと、磁気共鳴撮像器と前記第1及び第2のアンテナの間に置かれたインターフェースシステムであって、前記インターフェースシステムは、前記磁気共鳴撮像器ならびに前記第1のアンテナ及び第2のアンテナのそれぞれと電気的に繋がっており、前記インターフェースシステムは、同調−整合システム、減結合システム、及びバルンシステムを含む、インターフェースシステムと、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも1つを覆うハウジングと含む装置を提供する。
【0019】
さらに別の局面において、本発明は、患者の骨盤内の解剖学的領域を処置するためのシステムであって、該システムは、患者の尿道に挿入することが可能であり、前記尿道に一時的に留置しておくことが可能な延長部材であって、前記延長部材は、尿道内撮像システム及び尿道内治療システムを収容し、前記尿道内撮像システムは、アンテナを含む尿道内MRIコイルを含み、前記尿道内治療システムは、治療様式を、尿道内撮像システムによって撮像される解剖学的領域の部分へ経尿道的に送達するための尿道内送達装置を含む延長部材と、前記アンテナと磁気共鳴撮像器との間に置かれたインターフェース回路であって、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路とを含む、インターフェース回路とを含むシステムを提供する。
【0020】
一局面においては、本発明は、患者の骨盤内の解剖学的領域を処置するための方法を提供することができる。一実施例においては、患者の尿道の内部に挿入でき、かつ、一時的に留置することができる延長部材を含む医療装置を設け、前記延長部材は尿道内撮像システム及び尿道内治療システムを収容し、前記尿道内撮像システムは、アンテナを含む尿道内MRIコイルを含み、前記尿道内治療システムは、治療様式を、尿道内撮像システムによって撮像される解剖学的領域の部分へ経尿道的に送達するための尿道内送達装置を含み、インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路はアンテナと電気的に繋がっており、また、磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、前記磁気共鳴撮像器を設け、前記延長部材を前記患者の尿道に挿入し、前記延長部材を前記尿道に一時的に留置し、前記患者の骨盤を、磁気共鳴撮像器に対して診断的に効果的な位置に位置付け、前記磁気共鳴撮像器を使用して、解剖学的領域の周囲の組織内に磁気共鳴信号を励起させ、前記ヒト骨盤にグラジエント磁気パルスを加え、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、前記尿道内MRIコイルで前記磁気共鳴信号を受信し、そこから応答性出力信号を生成し、前記出力された信号を処理し、解剖学的領域の画像を取得して、処置すべき解剖学的領域の部分を特定し、尿道内治療システムを該部分の治療的近位端に配置し、そして、前記治療送達装置を用いて、治療様式を前記部分に経尿道的に送達する工程が含まれる。ここに用いられているように、尿道に延長部材を一時的に留置することには、持続期間の長短にかかわらず、その方法の診断的または治療的処置を達成する、あらゆる一時的留置が含まれる。一時的に留置することによって、診断または処置のコースの間、延長部材を異なる位置に置きなおすことが可能となる。患者の骨盤を診断的に効果的な位置に置くことは、主な磁気共鳴撮像器に対して撮像すべき体の部分を適切な位置に位置付けることに関連するMRI技術の当業者に理解されるであろう。尿道内治療システムを該部分の治療的近位端に位置付けることは、そこから経尿道的治療システムが治療上効果的な量の治療様式を、処置すべき解剖学的領域の部分へ送達することができるあらゆる位置付けが当該技術分野の当業者に理解され、言及されるであろう。
【0021】
別の局面においては、本発明は、ヒト骨盤の解剖学的領域を評価する方法を提供することができる。一実施例においては、該方法は、フレキシブル回路上に存在するアンテナを備えた尿道MR受信コイルを設け、インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、アンテナを覆うハウジングを設け、前記磁気共鳴撮像器を設け、前記尿道内MRI受信コイルをヒト骨盤内のヒト尿道に挿入し、ヒト骨盤を前記磁気共鳴撮像器の主磁場内に位置付け、前記主磁場をヒト骨盤に加え、RFパルスを前記ヒト骨盤に加え、ヒト骨盤において磁気共鳴信号を励起し、グラジエント磁気パルスを前記ヒト骨盤に加え、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、前記尿道内MRI受信コイル内で前記磁気共鳴信号を受信し、前記尿道内MRIから応答性出力信号を発信し、前記出力信号を処理し、それらをヒト骨盤の解剖学的領域についての情報に変換し、それによって、前記解剖学的領域を検査することを含むことができる。
【0022】
本発明のシステム及び方法は、男性又は女性の被験者を対象とすることができる。一局面においては、これらのシステム及び方法は、前立腺の異常の診断を対象とすることができる。別の局面においては、これらのシステム及び方法は、女性骨盤底の異常の診断を対象とすることができる。男性または女性の尿道のために設計されたコイルは、男性または女性の部位的解剖学的構造に適応する特別な特徴を含んでいる。経尿道的に位置付けるための、2つの異なるコイル設計は、本発明はにおいて、a)シングルループコイル、及び、b)矩形コイル、として実施形態に組み込まれている。潜在的なRF加熱の影響を減らし、コイル性能を向上させるために、両設計のコイルにバルン回路を組み込むことができる。画像強度補正(IIC)アルゴリズムを使用して、用いられる小さな視野(FOV)全域で、腔内コイルB1信号ばらつきを補償することができる。
【0023】
発明の詳細な説明
1. 総論
理論に拘束されるわけではないが、下記の特定の解剖学的構造が本発明のシステムや方法を用いた評価に適するだろう。女性の膀胱及び尿道は、膣壁前部の骨盤内表面に位置し、尿生殖隔膜によって膣遠位端に、膀胱子宮頸接合によって膣近位端に固定されている。尿道近位端の前表面は恥骨結合の後面に恥骨尿道靭帯によって強固に固定され、残りの膣遠位端は、尿生殖隔膜の下方3分の2により固定されている。膀胱側壁は、膣壁前部と骨盤側壁との付着によって支えられている。骨盤側壁から膣が剥離すると、二次的に膀胱後部のずれを伴った脱が起こることがある。肛門挙筋が弱ったり、損傷したりすることによって、膣壁の弛緩または剥離がおこり、またストレス失禁が発症することもある。膣壁前部は、膣壁に挿入する恥骨尾骨筋繊維、ならびに、基靭帯及び仙骨靭帯によって強固に固定されている。
【0024】
男性と女性の尿道懸垂帯メカニズムは類似している。男性の尿道は、膀胱の内部尿道開口部から陰茎末端の外部尿道開口部に向かって伸びている。それは、前立腺部、膜部、海綿体部の3つの部分に分かれている。尿道の前立腺部分は、最も大きく、それは、前立腺をその底部から頂上部に向かってほぼ垂直に走り、前立腺の前面近傍に位置している。この面において、尿道は前立腺の腺によって囲まれている。尿道の膜部は、最も短い部分であり、約2.5cm下の尿生殖隔膜を貫通する前立腺の頂上部と恥骨結合の後との間を下へ伸びている。この膜部は括約筋繊維に完全に囲まれている。より最近になって、解剖学者らは、男性尿道の横紋筋性括約筋の構造は、前立腺に向かって伸びる尿生殖隔膜の一部、または、膀胱底部から尿生殖隔膜に伸びる横紋筋のいずれかであろうと考えられると記載している。より最近の研究によれば、この構造は尿道球から膀胱頸部領域に向かって、前立腺及び尿道膜部に沿って垂直に伸び、尿道膜部の前部及び側部の周りに蹄鉄形のループを形成し、また広い腱縫線を経て会陰体に背部から挿入する構造であることが明らかになった。尿道の海綿体部は、膜部末端から外部尿道開口部へ伸びる空洞体に包含されている。女性と同様、男性尿道の懸垂帯メカニズムも、前恥骨尿道靭帯、中間部恥骨尿道靭帯、及び、恥骨前立腺靭帯または後恥骨尿道靭帯の3つの連続する構造からなると従来から考えられている。両側の尿道懸垂帯メカニズムは、尿道の側部境界に沿って挿入され、恥骨弓からの支持スリング(supporting sling)形成している。肛門挙筋の側面は、骨盤内を垂直に伸び、前立腺の側面全体に直接置かれている。膀胱は、本質的に前立腺の前部に位置付けられている。断面では、膀胱三角及び前立腺の繊維性筋基質前部は、連続した単一のユニットのように見える。恥骨膀胱靭帯は、膀胱及び前立腺を恥骨に固着させている。
【0025】
尿失禁は、受容能力のある括約筋メカニズムによって閉じられた膀胱の受容部に貯められた尿に依存する。尿失禁は、貯蔵の問題(排尿筋の不安定)または括約筋メカニズムに関する問題から生じることもある。この括約筋メカニズムには、内部括約筋の活動、尿道周囲による尿道近位端の支持、及び外部括約筋の機能が含まれる。さらに、複雑な神経系が、尿道や膀胱の機能を調整して、社会的要求に応じて尿の蓄積または排尿ができるようにしている。失禁メカニズムに対して、悪影響を及ぼす因子は多い。例えば、前立腺の根治的切除に伴って生じ得る手術の後遺症が、括約筋メカニズムを傷つけるかもしれない。出産に伴って起こる骨盤底の神経筋損傷が、尿道を支持し、正常な女性の尿道膀胱角度を維持する構造に影響を及ぼすこともある。閉経に伴うエストロゲンの欠如もまた、骨盤及び尿道周囲組織の調子を悪くすることが理解されている。尿失禁障害の解剖学的病因の理解が適切な処置を決定する中心となる。
【0026】
成人での尿失禁の臨床的形態には、ストレス失禁、切迫尿失禁、横溢性尿失禁、及び混合形態が含まれる。臨床診断及び基礎となる解剖学的異常の理解にしたがって適切な治療が選択される。ストレス失禁では、咳をしたとき、かがんだとき、笑ったとき、または重いものをもち上げたときに腹部内圧が尿道抵抗以上まで上昇したとき、膀胱出口部の機能不全が尿の漏れを引き起こす。ストレス失禁には、尿道括約筋の直接的な解剖学的損傷、及び膀胱頸部支持体の脆弱化といった多くの原因がある。切迫尿失禁は、トイレに到着するまで十分長く排尿を止めておく能力のない排尿切迫を感じる患者に関連する。多くの場合、無抑制膀胱収縮が尿失禁の原因となっている。この状態の原因としては、中枢及び末梢神経系異常及び局部刺激因子がある。横溢性尿失禁は、膀胱を正常に空にすることができず、過膨張となり、頻繁に小量の尿損失をきたす場合に発症する。原因としては、神経系の異常、ならびに、放出を妨げる全身的及び局所的なあらゆる因子が含まれる。多くの場合、尿失禁は病因が混在し、1以上のサブタイプの局面が組み合わされている。
【0027】
ストレス失禁は、特に女性においては、骨盤底の脆弱化を反映していることがある。骨盤底は、前部、後部及び中間部の3つの区画からなると理解されている。前部区画の脆弱化は、泌尿器系の予後をもたらすことがある。骨盤底の中間部及び後部の脆弱化は、膣または直腸の脱を引き起こすことがある。内部、中間部または後部域の解剖学的欠陥は、排尿またはその他の機能不全をきたすことがある。外部筋肉メカニズムは、膣を開放し、尿道の流出路を閉じるために存在している。同様に骨盤底の筋肉は、排尿制御を行うことができる。膣が伸長することで、満たされた膀胱が膀胱頸部の伸長した受容部を活性化するのを阻止する。膣または膣周囲組織の弛緩は、これらの筋肉の力の伝達が妨げられ、それによって、尿道の開閉が妨げられる。そのような弛緩はまた、膀胱が不安定なパターンで開閉のどちらかのモードに動くように指示される、周辺制御の神経系プロセスを妨げることがある。組織弛緩はこのように、排尿筋の不安定をきたす排尿環流の時期尚早の活性化を引き起こすこともあるし、または、ストレス尿失禁やその他の空にするパターンの異常を引き起こすこともある。筋肉機能の多くは、恥骨仙骨膀胱靭帯、尿道下膣壁、恥骨尾骨筋及び挙筋板を含む、尿道近位端及び膀胱頸部の開閉に影響を及ぼす。これらの筋肉の腱の単位の周りの結合組織は、筋肉から尿道への力の伝達を可能にし、それによって随意の尿失禁を阻止することができる。
【0028】
男性は女性に比べて尿失禁の経験が少ない。男性及び女性の骨盤の解剖学的構造の違いによるためである。男性においては、横溢性失禁及び排尿筋不安定の問題が主流である。男性におけるストレス失禁は前立腺手術の後に起こるものがほとんどである。前立腺が誘発する尿失禁のいくつかは、生体フィードバックが効果的な処置となり得る。前立腺手術後の連続的な尿もれでは、人工括約筋の移植を必要とすることはほとんどないだろう。前立腺領域の解剖学的構造の理解が高まっているにもかかわらず、また、手術技術が改良されているにもかかわらず、かなり多くの患者がいまだに根治的前立腺切除後に尿失禁を経験している。これは、括約筋構造への損傷、膀胱の機能不全、狭窄閉塞、またはこれらのうちのいくつかの組合せによるものであることが多い。尿道及び尿道周囲組織の徹底的な解剖学的評価は、そのような尿失禁の原因を見極め、それによって適切なタイプの処置を選択する際に重要となる。
【0029】
女性及び男性患者における尿道の評価には、困難な臨床上及び放射線学上の問題がある。尿道を現在臨床的に可能なものより高い分解能で画像化することができれば、尿失禁及びその他の尿道の異常のより満足の行く研究が可能となるかもしれない。女性尿道の研究に寄与する、本発明によって提供される新規な尿道内アプローチのためのMR受信コイルの開発によって、8:32分内で得られる空間的面内分解能を78×78μmにした女性尿道の超高分解能MR画像を得ることができるかもしれない。さらに、ここに開示されているシステム及び方法は、経尿道的に挿入されたMR受信コイルを通して、男性前立腺のより正確な評価を可能とするかもしれない。女性尿道のための尿道内RF受信コイルの設計に有用なエレメントとしては、a)尿道の内腔に適する小さな装置直径、b)尿道の長さを適用範囲とする縦方向の信号、c)透過深さを向上させるための、コイルに対する放射線感度減衰の最小化、d)半径方向に等価な物体に対する均質な反応、及び、e)軸方向に等価な物体に対する均質な反応、が含まれる。長手方向の信号範囲が、より限局領域、前立腺尿道の領域を目的とするかもしれないが、男性尿道においても特徴は類似している。男性患者で使用するためには、該装置は、適切な尿道内部レベルにまで非外傷的に進むように十分に可撓性を有していることが有利である。さらに、ヒトに使用する可能性が想定されている場合には、装置の安全性を考慮する必要がある。RFアンテナを人体に組み込むことに関連する重要な安全性の問題は、コイル、又は、コイルをスキャナーに接続する同軸ケーブルによって局部的にRF加熱が生じる可能性があることである。この研究においては、小面積のループコイルは、RF加熱に関してリスクが高いとは考えられていないが、コイルをスキャナーに接続する同軸ケーブルを用いた設計全体では、コイルの遠位端において組織加熱を引き起こし得るRFエネルギーをピックアップする可能性がある。
【0030】
2.女性尿道の描出に適応するシステム
図1は、女性尿道における使用に適応する本発明の実施形態を示す。示された実施形態においては、腔内コイル10の外径は、15F(5mm)に限定されることが好ましい。本実施形態においては、コイル10の長さは50mmである。したがって、成人尿道の全長、すなわち、32〜40mmの範囲を、最大の感度と均質性を備えたコイル10で覆うことができる。示された実施形態においては、撮像ループ12は、外径(OD)5.0min、内径(ID)4mmの生体適合性ポリマーチューブ14内に収容されている。特定の実施形態においては、フレキシブル回路16上に形成された撮像ループ12は、使用中にフレキシブル回路16が崩壊したり、もつれたりしないようにするために支える別のチューブまたは弾性硬化剤の上に搭載されることもある。ポリマーチューブ14の遠位端を密閉してコイル10を絶縁し、生理学的組織や体液と直接接触しないようにすることもできる。あるいは、撮像ループ10に直接絶縁体を塗布して被覆することもでき、これも同様にコイル10が生理学的組織や体液と直接接触しないように絶縁する機能を果たす。女性尿道における典型的な臨床使用の際には、コイルの遠位端5〜6cmを尿道に挿入すればよく、そのときフレキシブル回路20及びケーブルシステム22の近位端に搭載されたコイル電子素子は、体外に置かれたままとなる。ストッパーを用いて、コイルが尿道にさらに挿入しないようにすることもできる。ケーブルシステム22の近位端は、BNCやその均等物等のコネクタ24に作動的に接続され、腔内コイルシステム10を磁気共鳴撮像器に取り付けることが可能となる。
【0031】
示された実施形態は、生体適合性ポリマーチューブ14で形成されたハウジングを示しているが、本発明の撮像ループシステムを収容する外部層を形成するためには様々な材料が使用できることが理解される。関連する技術分野の当業者には理解されるであろうが、シリコン、ポリウレタン、またはその他の低ジュロメーターの物質といった可撓性材料を使用して、撮像ループシステムを囲むハウジングを形成することもできる。さらに、ハウジングは特定のチップで形成することもできるし、または、特殊な泌尿器科学的設計を適切に組み込むこともできる。例えば、クデ式カテーテルチップを設けてもよいし、または、蛇行経路を通過するように適合させたコイル状のチップ、または、糸状(filiforms)及びフォロアまたはその他の泌尿器科のツールを用いて収容するようにハウジングを変形することができる。本発明の装置の経路が男性、女性、及び小児の、尿管及び尿道を含む骨盤の経路の中へ入り、そこを通って通過することが容易となるような他の変形例が当業者には明らかであろう。
【0032】
この図に示されているようなシングルループコイル、及び、図10Bに示されている矩形コイルといった同じ外径寸法をもつ2つの異なる種類のコイルを組み立ててもよい。この図の設計に示されているシングルループ尿道コイルは、図1のインセット(inset)に示されているように、フレキシブル回路16上にエッチングされた銅トレースからなるループ回路を基礎としてもよい。例示の実施形態においては、滅菌プロセス中に酸化が起こるのを防ぎ、また、使用中、銅トレースを維持して健全に保つために、銅トレースをポリアミド層でコーティングしてもよい。銅トレースに対する他の種類のコーティングも当該技術分野の当業者によって容易に考えられるだろう。この図に示されているようなフレキシブル回路16によれば、コイルの設計全体を半可撓性にすることもできるし、製造において再現性を付与することもできる。一実施形態においては、最終的な組み立て品においてフレキシブル回路16上でコンダクタ28は4mm離れている。以下に、より詳細に示すように、同調キャパシタ及び整合キャパシタを回路20の近位端の表面に直接はんだ付けすることもできる。
【0033】
図2は、本発明の画像診断システム100の一実施形態を示す模式図である。図2に示されているように、撮像ループコイル104は、撮像ループコイル104のためのハウジングを提供するポリウレタンチューブ102の中に配置してもよい。ポリウレタンチューブ102の遠位端101は、撮像ループコイル104が体液と接触しないように保護するために密閉されていてもよい。撮像ループコイル104は、以下に、より詳細に示すように、回路上に形成されていてもよい。ポリウレタンチューブ110の層は近位端に向かって延び、撮像ループコイル104と、磁気共鳴撮像器(図示せず)に取り付けられるケーブルシステムとを結合するインターフェース回路の一部をなす同調−整合回路及び減結合回路を遮蔽するブレード(図示せず)を覆っている。この図はまた、バルン112も示しており、ここではそれは約87cmの長さの同軸ケーブルのアッセンブリとして示されている。不均衡遮蔽電流がコイル上で共鳴を確立することを阻止するためにバルン回路を使用し、それによって、加熱効果を減少させることができることがわかる。示された実施形態においては、バルン回路はまた、アッセンブリ全体、及び負荷条件の変化によって生成される信号不均質性を減少させるために、インターフェース回路の一部をなす同調−整合回路及び減結合回路を遮蔽するために使用することもできる。バルン112の近位端には同軸ケーブル114があり、それらの間の結合は、同軸−三軸接合120として示されている。示された実施形態においては、同軸ケーブル114は、約50cmにわたって近位端に向かって伸びている。同軸ケーブル114の近位端103にはBNCコネクタのようなコネクタ118が取り付けらており、それによって画像診断システム100と磁気共鳴撮像器(図示せず)とを付着させることができる。臨床使用の際には、撮像ループコイル104の遠位端5〜7cmを女性尿道に挿入すればよい。画像診断システム100の残りの部分は体外に置かれたままである。この図に示されている寸法は例示に過ぎない。解剖学的条件が変われば、他の寸法及び直径を適用してもよいことが理解される。例えば、女児の尿道の大きさ及び形状では、前記寸法を変更する必要があることは、当該技術分野の当業者には明らかであろう。
【0034】
図3は、本発明の画像診断システムの一実施形態においてバルンを設けるために使用される三軸ケーブルアッセンブリをより詳細に示している。この図は、層が示されたバルン112の断面図を示している。本発明の画像診断システムの示された部分の遠位端130には、コアコンダクタ134がケーブルアッセンブリの層の内部の中心に位置付けられていることが示されている。このコアコンダクタ134は、以下に、より詳細に示すように、フレキシブル回路(図示せず)においてコンダクタトレースに接続される。このコアコンダクタ134の周りには、一次遮蔽層138で囲まれた一次絶縁体層154があり、フレキシブル回路(図示せず)にはんだ付けされている。一次遮蔽層138の周りには、二次絶縁層144がある。フレキシブル回路アッセンブリ(図示せず)の近位端には、標準的な同軸ケーブル148がある。この構造は、二次絶縁体144を被覆する二次遮蔽層/ブレード層142を備え、さらにそれはPETまたは類似の材料で形成された外部絶縁層146で囲まれている。示された部分の近位端132には、マイクロ同軸コネクタまたはRG58同軸ケーブルが接続される。二次遮蔽層142は、一次遮蔽層138に、はんだ付けポイント140においてはんだ付けされる。
【0035】
図4は、本発明の一実施形態のバルンアッセンブリ112を示す模式図である。上述のように、示された部分の遠位端130には、コアコンダクタ134が示されており、この構造は、撮像コイル(図示せず)のフレキシブル回路上でコンダクタトレースに接続される。コンダクタ134の周りには、一次絶縁層154がある。この外側には、同軸ケーブルの一次遮蔽層138がある。一次遮蔽層138の外側には、二次絶縁層144がある。二次絶縁層144の外側には、二次遮蔽層として機能する外部ブレード層142がある。示された部分の近位端132にはマイクロBNCコネクタ152を適用してもよく、それは一次遮蔽層138及び二次遮蔽層142をコネクタ152のアースに付着させる。この三軸ケーブルは、マイクロ同軸ケーブルを筒状の銀めっき銅ブレイドに挿入することによってオーダーメードで作ることができる。一実施形態においては、その後ポリエステル熱収縮チューブをアッセンブリ全体に引きのばしてもよい。
【0036】
図5は、本発明の撮像コイル(図示せず)に接続可能なケーブルアッセンブリ113の一実施形態を示す。この図に示されたケーブルアッセンブリ113は、バルンアッセンブリ112、フレキシブル回路撮像コイル(図示せず)に接続可能な、剥き出しになった遠位端130、近位端側に位置付けられた同軸ケーブル114、近位端132に位置付けられたBNCコネクタのような近位コネクタ118、及びバルンアッセンブリ112と同軸ケーブル114の間のはんだ接合部、または転移部120とを含む。寸法の例を示す。近位端のBNCオスコネクタ118で終結する50cmのRG58同軸ケーブル等の伸張ケーブル114によって、MRIスキャナーと表面コイルポートとの接続が容易になるかもしれない。
【0037】
図6は、撮像コイル104とバルン、同調−整合回路及び減結合回路を含むインターフェース回路の一実施形態を示す電気的模式図である。同調−整合回路は、2組のキャパシタを含み、1組182は直列に、他の1組184は並列に、フレキシブル回路の遠位端及び近位端にそれぞれ搭載され、撮像ループ180の出力を50オームのインピーダンスに調整している。これらのキャパシタのために、フレキシブル回路上にパッドをエッチングしてもよい。それぞれのキャパシタの値はコイルごとに決定すればよい。コイルは、63.86MHzにチューニングし、50オームにマッチングし、0.9%の塩化ナトリウム溶液が注入された4.5リットルのポリエチレン容器(150×150×200mm)に挿入して、患者に挿入されるコイルの負荷条件に近づける。このファントムに挿入されたコイルを用いて、SNR性能及び信号均質性テストを行うことができる。一実施形態においては、並列キャパシタ184の値は約382pF、直列キャパシタ182では約76pFである。別の実施形態においては、並列キャパシタの値は約300pF、直列キャパシタでは95pFである。非磁気”case A−size”高品質セラミックチップキャパシタ(American Technical Ceramics ATC, Huntington Station, NY)を用いることもできるが、別法も当業者には明らかである。外径1.2mmの非磁気小径50オーム同軸ケーブル(K 01152−07, Huber & Suhner, Herisau, Switzerland)を、同調−整合電子素子からの信号をスキャナーの表面コイルポートに伝達するために用いることもできる。
【0038】
同調−整合回路は、撮像コイル104からの入力を得る。同調−整合回路からの出力は、減結合回路及びバルン回路を経て磁気共鳴撮像器のプリアンプ(図示せず)に送信される。減結合回路はPINダイオード190によって形成され、フレキシブル回路上に位置付けられる。減結合回路は、ボディーコイルによる送信中にコイルを離調し、スキャニングシーケンス中にスキャナーによって導入されるDC電流に接地するために用いられる。送信中にボディーコイルから減結合するために、能動減結合ネットワークを組み込み、コイルコンダクタにRFが集中するのを避ける。一実施形態においては、減結合回路は、撮像コイル104及び同調−整合回路と同じフレキシブル回路に組み込まれる。ボディーコイルからの減結合は、一実施形態においては、PINダイオード190を回路内に並列キャパシタ184の近位端から1.5cm離して配置することによって達成することができる。スキャナーボディーコイルを用いた送信中に腔内受信コイルを離調するために、能動減結合ネットワークを組み込み、コイルコンダクタにRFが集中するのを避ける。一実施形態においては、これは、PINダイオード(タイプ7204)を中心コンダクタと同軸ケーブルのアースの間に並列に同調−整合キャパシタ184を配置することによって達成することができる。一実施形態においては、PINダイオード190はキャパシタ184から臨界距離l=70min離して同軸ケーブル中に配置される。こうして、同軸ケーブルのインダクタンスLline及びキャパシタ184のキャパシタンスは、ダイオードのスイッチがオンになったとき、作動周波数ω0(一実施形態においてはω=63.87MHz)のとき共振回路を確立する。ボディーコイルを用いてRFパルスを送る際、誘発された直流(DC)電圧は、スキャナー表面コイル部では、活発にPINダイオード190をオンにする。受信コイルによって示されるインピーダンスは高くなり、送信中、このコイルを離調する。受信モードの間、ダイオード190は、スキャナーによって付与される逆DC電圧によって開放され、腔内受信コイルを共鳴に後退させる。受信モードの間、プリアンプによって付与される逆DC電圧は、コイル中のダイオードのスイッチをオフにし、作動周波数ω0(一実施形態においては、ω0=63.9MHz)で、共鳴に後退させる。
【0039】
既に記載したように、バルン回路は、長さ87cmの同軸ケーブル148のアッセンブリを含み、さらに別の遮蔽142をアッセンブリ全体に有しており、撮像システムの近位端において、二次遮蔽142が一次遮蔽(図示せず)に電気的に接続されている。二次遮蔽142またはブレードは延伸し、同調−整合キャパシタ及びPINダイオードを遮蔽している。バルン回路の全長は、約86.5cmとすることができる。この長さは4分の1波長に相当し、それは高いインピーダンス(63.9MHzで500Ωより大きいか、または等しい)をケーブルコイル接合において伝達し、不均衡遮蔽電流がコイル中に共鳴を確立することを阻止している。一実施形態においては、バルン回路は、熱収縮チューブを備えた外径1.59mmの銀メッキ銅ブレード、19AWG (Alpha Wire Company, USA)を同軸回路上に搭載することによって設けることができる。ブレードは、小型RFプラグ (MMCX−50−12/111, Huber & Sulmer, Herisau, Switzerland)において同軸ケーブルの遮蔽に接触させてもよい。ブレードの電気的長さは、4分の1波長を形成するように選択すればよく、それはRFプラグにおける短絡を、ケーブルコイル接合における高インピーダンスに転換する。遮蔽電流は、コイル上に共鳴を確立することを阻止し、それによって加熱効果を減少させる。ブレードはコイル電子素子上に伸び、それらを遮蔽するように作製することもできる。この実施形態においては、コイルのノイズ性能が向上されることが有利であり、ロッドアンテナとして機能するアッセンブリ全体によって生成される信号不均質性を減少させることができる。この構成においてバルン回路の全長は、l=910mmと決められ、得られたインピーダンスはZ=750オームと決められた。ここに記載された値は、開示された実施形態の参照とするための例示にすぎないことが理解される。他の値を用い、他の実施形態においても達成されることが理解される。
【0040】
図7は、本発明の画像診断システムとともに用いるのに好適な撮像コイル104の一実施形態を示す。この図に示されているように、インダクタループアンテナ180は、銅トレース188等のコンダクタを用いたフレキシブル回路194上に形成されている。一実施形態においては、インダクタループアンテナ180は、ポリイミドフレキシブル回路基板上にトレースされた銅トレースによって形成してもよい。滅菌プロセス中に酸化が起こるのを防ぎ、また、使用中、銅トレースを維持して健全に保つために、銅トレースをポリイミド層でコーティングしてもよい。この図に示されているように、前述したようにキャパシタとPINダイオードとを付着させるためのパッド192を設けてもよい。
【0041】
図8は、本発明の撮像コイル104の一実施形態を示す。ここでは、その上に撮像ループが形成されたフレキシブル回路194がポリマー製ハウジング198中に含まれていてもよい。この配置によって、フレキシブル回路194は、並列インダクタ(図示せず)をより大きな直径のルーメン196に沿っておいた状態で、楕円形ルーメン196中に平坦に置かれる。あるいは、図9A及びBに示すように、フレキシブル回路を筒状、または、尿道の解剖学的構造に一致した他の形に形成することもできる。図9Aは、撮像コイル104の縦断面図、図9Bは横断面図を示す。図9Aには、撮像ループフレキシブル回路202がその遠位端204に密閉されたポリマー製チューブ内に収容された状態が示されている。撮像ループを支持するフレキシブル回路202の近位端は、同調−整合回路及び減結合回路(図示せず)を支持するフレキシブル回路の一部となっている。フレキシブル回路202は、内部チューブ210の周りに巻きつけられている。図9Bはこの配置をより詳細に示す。フレキシブル回路202は、外部ポリマー製ハウジング204内に、内部チューブ210に巻きつけられ、半円を形成するように示されている。示された実施形態によれば、前述したようにフレキシブル回路202上に配置された銅トレース212は約180度互いに離れて配置されている。孔(図示せず)またはフレキシブル回路202のその他の変形例が、その形成を容易にするために設けられている。シングル撮像コイルの他の配置も、当該技術分野の当業者によって容易に考えられる。
【0042】
図10A及び10Bは、シングル撮像ループコイルシステム及びダブル撮像ループコイルシステムをそれぞれ示す。前述したように、図10Aで示された一実施形態においては、シングル撮像ループコイルシステムは、撮像コイル104、ケーブルアッセンブリ113、及び一組の直列キャパシタ182及び一組の並列キャパシタを含む同調−整合回路181とPINダイオード190を含む減結合回路、及びケーブルアッセンブリの一部として含まれるバルン112とを含むインターフェース回路を含む。図10Bは、2つの分離した撮像コイルが互いに相対的に位置付けられたダブルループ撮像コイルシステムを示している。遠位側には、各撮像コイルシステムからのシングルループコイル104が互いに直交して位置付けられている。近位側では、撮像コイルシステムのインターフェース回路が同調−整合回路181及びPINダイオード190を含み、各インターフェース回路からの出力が近位端に向かって、各撮像コイルシステムに配置された同軸ケーブル114を通って伸びている。バルン112として機能する三軸ブレード層が2つの撮像コイルシステムのための回路を囲んでいる。
【0043】
図10Bは、矩形コイルアッセンブリ全体の電気的模式図をより詳細に示している。矩形コイルアッセンブリは、上記シングルループ設計を基礎としている。この図は、ポリアミドチューブ内に互いに直交して配置された2つの可撓性コイル回路を示している。各コイルは、分離した同軸ラインに、別個に同調、整合、減結合、及び結合される。直列182及び並列184キャパシタの値、ならびに、並列キャパシタ184とPINダイオードの間の同軸ラインの長さは、シングルループコイルのそれと同じにすればよい。示された実施形態においては、2つの分離した同軸ラインは、熱収縮チューブによってケーブル上に搭載された共通λ/4ブレードの内部で結合し得る。コイルアッセンブリの近位端(即ち、プリアンプ末端)において、ブレードは、RFプラグの同軸ラインの外側コンダクタにしたがって、接地回路に結合してもよい。ブレードの遠位端は、コイル同調及び整合キャパシタ上に伸ばしてもよい。例示した実施形態においては、この構成において得られたインピーダンスがZ=770オームとなるようにバルン回路の長さはl=930mmと決められた。
【0044】
図11A及び11Bに示されているように、2つのコイル間の相互インダクタンスの最小化は、矩形に配置された金属減結合パドル500を撮像コイル502と504の間に挿入することによって達成することができる。図11Aは、本発明の一実施形態における矩形撮像コイル510の縦図であり、2つの撮像コイル502と504の間に減結合パドル500が挿入されている。示された実施形態においては、減結合パドル500は、長方形の断面(3×1mm)をもつ非磁気ブレードで構成される。しかしながら、その形状は示されているように長方形でなければならないわけではなく、その断面積は示されているような長方形である必要はない。ここで示されているように、パドル500は、コイル502及び504の全長(50mm)にわたって延伸してもよい。2つのコイル間の同軸の長軸に沿ってパドルを捻ることによって、磁束線を操作し、それによって、非常に効果的な方法でコイル間の結合に影響を及ぼすことができる。図11Bは、コイル502及び504に対して45度に配置された減結合パドル500を示している。それは特に、双方のコイルを効果的に絶縁することが有利である。コイル502及びコイル504が互いに直交して配置されているので、それらは、既に幾何学的には互いに減結合しているかもしれない。しかしながら2つのコイル間に残る相互インダクタンスが、信号均質性の悪化及び信号透過深さの低下を引き起こすことがある。2つのコイル502と504との間の領域に挿入されたとき、金属性非磁性減結合パドル500は、磁束を操作する。パドル500を長軸に沿って捻ることによって、示されているような45度の位置に近づけられるが、それは、効果的にコイル502と504の間の相互インダクタンスを減結合する。この手段によれば、コイル502及び504は、50dBより大きく絶縁される。あるいは、矩形設計の2つのコイルは、矩形表面コイルとして使用するための矩形ハイブリッドカプラを用いて組み合わせるか、または2つのコイルは、フェーズドアレイコイルとしてのマルチコイルシステムを個別に用いて、矩形ハイブリッドカプラを用いずに、2つのコイルを使用することができる。ダブルフェーズドアレイ結合法は、矩形構成によって理論的に得られるSNRにおいて√2上昇(√2 increase)を維持することができ、また、あらゆる斜め方向の撮像を、信号強度の損失を引き起こさずに行うことができる。
【0045】
図12に詳細に示されているように、シングルループコイル502及び504は、互いに直交して配置されてもよい。コイル502は、プロトン0の磁気共鳴周波数にチューニングされ、キャパシタ512及び513の援助をそれぞれ受けてレシーバの入力インピーダンスにマッチングされる。腔内受信コイルは、RF送信中、PINダイオード518に能動的にスイッチングされた状態で高周波(RF)送信用ボディーコイルから減結合する。同軸ライン522は、受信コイル501をスキャナーの表面コイルポートに接続している。コイル504は、514、515及び520とそれぞれ個別に同調、整合、及び減結合される。同軸ライン524は、受信コイル504をスキャナーの表面コイルポートに接続させている。双方のコイルはフェーズドアレイ、または、矩形受信コイルとして接続され得る。アッセンブリは、PINダイオード518及び520を省略して、送信、または、送信/受信コイルとして接続することもできる。
【0046】
特定の実施形態においては、図13A〜Dに示されているように、減結合パドル600を自己拡張可能として設計することもできる。したがって、血管内、尿道内部、経食道、直腸等、非常に小径のコイル用途にも適用することができる。折りたたまれた状態では、図13A(側面図)及び図13B(正面図)に示されるように、コイル(図示せず)及びパドル600は、誘導針シース602内に収容されている。それらは、この状態で身体に導入することができ、検査中の組織に置かれ、それらは、図13C及び13Dに模式的に示されているように、カテーテルシース602を引っ込めることによって展開することができる。その後自己拡張コイル及びパドル600を画像化診断の標的組織で広げることができる。パドル600の枠及びループコイルは、あらゆる電気導電性、例えば、ニチノールのような可撓性金属合金で製造することができる。自己拡張とするために、パドル600は、どんな金属ブレードで構成してもよい。
【0047】
図14に示されるように、減結合パドル600は、遠隔減結合及び精密調整が可能となるような設計にすることができる。(可撓性)活性化ロッド604に取り付けたとき、パドル600及びコイル(図示せず)は、カテーテルまたは誘導針(図示せず)に、例えば、カテーテルまたは誘導針602の作動チャンネルを通る活性化ロッド604によって運ばれる。ロッド604はその後、カテーテルシステムの近位端に配置されたコントロールによって、例えば、ロッドの近位端においてハンドピース610を捻り、その遠位端に取り付けられたパドルにトルクを送達することによって操作することができる。それによって、パドル位置及びコイル絶縁性を精密に調整することができる。
【0048】
最大パドルサイズは、減結合されるコイル間の空間によって制限される。該パドルは、2以上の受信コイルまたは送信コイルのあらゆる組合せに使用することができる。特に、尿道内、直腸内、経食道、血管内、膣内、その他のキャビティー内の解剖学的部位を含むキャビティー内に使用することができる。パドルは、矩形、フェーズドアレイ、バードケージ形等、当該技術分野において公知のあらゆるコイル設計と組み合わせて使用してもよい。減結合パドルは、血管内または尿道内に位置づけられるように、非常に小さく細いコイル設計での使用に適合させている。上記のように、減結合パドルは、ニチオール等の形状記憶合金を用いて、可撓性または自己拡張性とすることができる。別の実施形態においては、可撓性ロッド等の遠隔同調メカニズムを用いて、カテーテルまたは誘導針を介して、遠隔から操作することができる。減結合パドルは、様々な材料によって作製することができる。特定の実施形態においては、金属ブレード、好ましくは非磁性のブレードを使用してパドルを形成してもよい。その他の実施形態においては、パドルは中空のチューブによって生成し、楕円形、長方形、またはその他のコイルアッセンブリの間で長手方向に伸張可能な形状に形成することができる。その他の減結合パドルの配置及び類似の分離構造の実施形態も当該技術分野の当業者によって容易に考えられるだろう。
【0049】
3.男性尿道及び前立腺の描出に適応するシステム
上記実施形態の変形例は、これらのシステム及び方法を、前立腺を含む男性尿管の評価に適応させることができる。一実施形態においては、本発明の撮像コイルを男性尿道に挿入し、前立腺の近くに位置付けることができる。前記のように、コイルによってピックアップされた信号を、同調−整合回路、減結合回路及びバルン回路を含むインターフェース回路を介して伝え、GE1.5TスキャナーのようなMRIスキャナーやその他のMRIシステムの表面コイルポートに接続してもよい。一実施形態においては、男性尿道に適応するシステムは、組織と直接接触しないように、標準フォーリーカテーテルと類似のポリマー製チューブに収用してもよい。
【0050】
本発明の男性尿道に使用される撮像コイルシステムは、撮像コイルループ、同調−整合回路、減結合回路及びバルン回路を含むインターフェース回路、撮像ループコイルを包含するハウジング、ならびに、バルン及びDC調節回路を収容する外部遮蔽ボックスを含む。一実施形態においては、撮像コイルは、フレキシブル回路上にエッチングされた銅トレースを含んでいてもよい。銅トレースは、ポリイミド層、または、滅菌プロセス中に酸化が起こるのを防ぎ、また、使用中、銅トレースを維持して健全に保つ機能を果たすその他の層とともに塗布されてもよい。コイルの出力を50オームインピーダンスに調整するために、同調−整合キャパシタをフレキシブル回路の近位端及び遠位端に搭載してもよい。一実施形態においては、減結合回路をフレキシブル回路に組み込んでもよく、それによって、ボディーコイルによるRF送信中に、コイルをチューニングし、それによって減結合アーチファクト(撮像アーチファクト)を避け、さらに臨床使用中の加熱を避けることができる。一実施形態においては、コイルの遠位端5〜20cmを尿道に挿入し、経尿道近位端から前立腺に方向付けられる。コイル及びインターフェース回路の残りの長さは、体外に置かれたままである。
【0051】
図15は、男性尿道、前立腺及びその周囲組織の評価に有利な本発明の一実施形態の撮像コイル300を示す。この図によれば、フレキシブル回路アンテナ304はポリマー製ハウジング318に収容されている。一実施形態においては、ハウジング318は、図15中に線a−a’における断面図として図15に示されているように、楕円形ルーメン320を備えている。楕円形ルーメン320の方向は、フレキシブル回路アンテナ304を、患者の尿道及び尿道周囲組織に対して予め選択された方向に保つものである。既に述べたように、フレキシブル回路アンテナ304は、MR撮像コイルとして機能するフレキシブル回路上にエッチングされた銅トレースを含んでいてもよい。一実施形態においては、フレキシブル回路は、長さ約11cmのシングルフレキシブル回路でもよい。図15には本発明のMR画像診断システムのその他の部品も示されている。この実施形態においては、同調−整合キャパシタ308を撮像コイル回路の近位端及び遠位端にはんだ付けし、コイルの出力を50オームインピーダンスに調整してもよい。コイル300の出力インピーダンスは、水素プロトンによって生成される信号周波数であると理解される63.9MHzで50オームにマッチングされる。生理食塩水において実施される、63.9MHzでのインピーダンスマッチングは、1つは直列(キャパシタンス=75pF)、他の1つは並列(キャパシタンス=351pF)の2組のキャパシタを用いて達成される。それらの得られたキャパシタンスを達成するために1以上のキャパシタを用いることができる。キャパシタのためのパッドを撮像ループフレキシブル回路304上の近位端及び遠位端上にエッチングによって設けてもよい。一実施形態においては、生理食塩水における、63.9MHzでのインピーダンスを50オームにマッチングするために、”A”テープセラミックの、非磁性の表面搭載キャパシタを用いることができる。同調−整合回路からの出力をプリアンプ(図示せず)に、減結合回路及びバルン回路を介して送信してもよい。
【0052】
ダイオード310を含む、示された実施形態の能動減結合回路を、同様のフレキシブル回路に組み込み、MRIボディーコイルによるRF送信中にコイルを離調し、それによって、得られた画像中でアーチファクトの減結合を回避し、コイルが置かれた領域の臨床使用中の温度上昇を避けることができる。一実施形態においては、撮像コイル300の遠位端5〜20cmを尿道に挿入すればよい。コイル300の残りの長さは、体外に置かれたままである。示された実施形態においては、撮像コイル300の近位端に置かれるのは、マイクロBCNコネクタのようなコネクタ314でもよい。このコネクタ314によって、撮像コイル300をインターフェースボックス(図示せず)に取り付けることができる。撮像コイル300を、長さ40cmのマイクロ同軸ケーブル40によって、インターフェースボックス(図示せず)に接続してもよい。マイクロ同軸ケーブルは、インターフェースボックス上のレセプタクルに接続されたマイクロ同軸コネクタ中で終端させてもよい。フレキシブル回路304の減結合回路の部分は、ポリエステル熱収縮チューブをその上に引きのばすことによって絶縁される。MRIボディーコイルのRF送信中、減結合回路を遮蔽するために、マイクロ同軸ケーブルのシールドに電気的に接続された、すずでめっきした銅ブレードを設けてもよい。機械的安定性及び電気的絶縁性を得るためにポリエステル絶縁層に加えて、UV硬化接着剤の薄層をはんだ接合部上に塗布してもよい。
【0053】
図16は、前述の撮像コイル300とともに用いるのに適したインターフェースボックス304の模式図である。インターフェースボックス340の遠位端には、上記撮像コイルを取り付けるためにマイクロBNCコネクタ342を用いることができる。インターフェースボックスは、バルン及びDC調整回路を収容するRF遮蔽ボックスである。バルン回路は、同軸ケーブルインダクタ及びアースをケースに接続するためのキャパシタとを含む。その電気的特性は、ケーブルコイル接合において高いインピーダンスが得られ、それによって、不均衡遮蔽電流がコイル中で共鳴を確立するのを防ぐように調整される。信号をインターフェースボックス304に送信し、そこで、信号はケーブルトラップ344を通過し、そこから332オームの抵抗350、及び、コイルに対して直列の1000pFのキャパシタ352を含むDC調整回路へ向かう。抵抗350及びキャパシタ352は、互いに対して平行である。キャパシタ352は、DCブロックとして機能し、DC電流の大きさをダイオードにそらすが、キャパシタ352は、RF信号に対して短絡し、コイルのSNR性能には影響を及ぼさない。インターフェースボックス304の近位端には、撮像コイルをMRI機器に取り付けるのに好適なBNCコネクタのようなコネクタ358がある。現在、分離可能なインターフェースボックスを男性尿道用の撮像ループシステムの近位端に設けることが有利であると思われるが、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、上記例示した特長のためにインターフェース回路及び接続性を提供するためのその他の配置を代用することもできる。
【0054】
4.診断及び治療用途を組み合わせたシステム
本発明のシステム及び方法は、尿道及びその他の骨盤の状態のための治療法と組み合わせて用いることができる。画像診断及び誘導治療のための尿道コイルと治療法とを組み合わせた様々な実施形態が当該技術分野の当業者によって考えられるだろう。特定の実施形態においては、撮像コイルをフォーリーカテーテルと同様の尿道内カテーテルに組み込むことができる。撮像コイルを様々な方法、例えば、”Apparatus, Systems and Methods for In Vivo MRI”という発明の名称の2001年3月26日出願の米国特許に記載の方法のように、異なる構成の撮像スリーブの形態でフォーリーカテーテルに組み込むことができるということは、当業者によって理解されるであろう。その特許の内容をここに参照のために引用する。フォーリーカテーテルの他の変形例も、本発明の撮像コイルシステムを検査すべき組織の近くに運ぶために使用することができる。
【0055】
図17Aは、本発明による、撮像コイル710を備えた尿道内カテーテル700の一実施形態を示す。標準的なフォーリーカテーテルを、撮像コイル710を収容するように変形してもよい。示された実施形態においては、膨らませることのできるバルーン702、インフレーションポート704及びインフレーションチャンネル708、及び尿またはその他の体液を排出するのに使用される排液ルーメン712等の標準的なフォーリーカテーテルの特徴を備えているのがわかる。示された実施形態においては、尿道内カテーテル700の長さ方向に沿って同軸に配置された中心ルーメン714が存在する。上述のように、このルーメンには、撮像コイル710が位置付けられ、同軸ケーブル720が接続している。示された実施形態においては、同軸ケーブル720は、MRIシステム(図示せず)の残りの部分と干渉し得る同軸コネクタ722に接続される。示された実施形態においては、インフレーションチャンネル708、排液ルーメン712及び中心ルーメン714が尿道内カテーテルチューブのポリマー壁718に包含されている。先端724は、尿道内カテーテル700が容易に尿道に入り、通ることができるように構成すればよい。図17Bは、図17Aの尿道内カテーテル700の線A−A’に沿った断面図である。この断面図においては、中心ルーメン714は、楕円形であることがわかる。本発明の方法の例示された実施例においては、撮像ループ710は、バルーン702の近位端の中心ルーメン714の尿道内カテーテル700内に配置することができる。作製されたカテーテル700はその後、尿道を経て膀胱に進む。バルーン702は、膨らませるとその場所でカテーテルをロックする。排液ルーメン712から、液体を排出させることができる。あるいはこのルーメン712は、薬物または造影剤を膀胱に注入するためのアクセス経路としての機能も果たす。本発明の尿道内カテーテル700は、MRIを用いた治療処置に導かれた経尿道的撮像を行うことができるように設計または変形することができる。前立腺治療に用いることができる経尿道処置としては、例えば、前立腺肥大のためのマイクロ波治療、脱水エタノールの注入、レーザーによる前立腺切除、前立腺の経尿道的切開術、尿道周囲組織の針による切除、及び経尿道的ステントの配置がある。尿失禁の治療のために行うことのできる処置としては、例えば、コラーゲン、シリコン、カルシウム、ヒドロキシアパタイト粒子等の経尿道的注入等がある。これらのシステム及び方法を用いた尿道周囲組織及び骨盤の障害のための他の処置も当該技術分野の当業者によって考えられるだろう。
【0056】
当業者によって理解されるだろうが、本発明の尿道内治療装置は、患者の尿道に挿入することができ、そこに一時的に留置しておくことができる延長部材であって、尿道内画像診断システムや尿道内治療システムを収容する部材を含むことができる。既に述べたように、尿道内部画像診断システムは、アンテナを含む尿道内MRIコイル、及び、経尿道的に尿道内部画像診断システムによって画像診断される解剖学的部位の部分に治療様式を送達するための尿道内伝達装置を含む尿道内MRIコイルを含むことができる。延長部材は、バルーンを膨らませることによって、または当該技術分野の当業者に知られている他の留置メカニズムによって、予め選択された位置に一時的に留置することができる。一実施形態においては、送達される治療様式としては、電磁放射線照射がある。電磁放射線照射は、光エネルギー、熱エネルギーまたはその他の形態の電磁放射線を含む。電磁放射線には、レーザ生成光、マイクロ波エネルギー、赤外線放射または紫外線放射が含まれる。他の治療様式として薬物を含むことも意図される。様々な薬物が当業者に知られており、それらの薬物には、抗腫瘍性薬、抗炎症剤、抗生物質、ホルモン剤、放射線感作物質、及び、被験尿道の周囲組織においてみとめられる状態に対して有効な他の様々な物質が含まれる。一実施形態においては、薬物は、放射線源を含む。放射線シードやその他の放射性挿入物を含む、特定の放射線源が、当該技術分野においては既に知られている。放射線源及びその他の薬物は、本発明のシステム及び方法によって挿入される挿入可能な装置に添加することもできる。一実施形態においては、治療様式は挿入可能な装置を含む。様々な挿入可能な装置が本発明の範囲を逸脱しない限り、当業者によって考えられる。それには、例えば、ステント、導管、弁、インプラント、排液管、チューブ、フィルム、及び、挿入可能または徐放性ドラッグデリバリーシステムが含まれる。
【0057】
本発明の尿道内カテーテルシステムは、尿失禁及び関連する障害の診断に好適である。例えば、圧力及び液体センサを備えることができ、また、カテーテルの異なる部分及び造影剤を、排液ルーメンを介して膀胱に注入することもできる。これらの技術は、尿失禁の正確な診断のための更なる情報を提供するために、撮像コイル710の診断方法と従来の泌尿器科学の研究とを組み合わせてもよい。一診断方法によれば、尿道の異なる点において膀胱内の液体圧力を測定して、異なる部位での液体圧力の変化を理解する助けとなる。これらの測定は、処置中に変化する膀胱及び骨盤底を観察することが可能な撮像コイル710を用いた、同時かつリアルタイムの画像診断と相関させることができる。
【0058】
図18は、前立腺のマイクロ波切除及び類似の処置に適用される尿道内カテーテルシステム750を示す。示された実施形態においては、撮像コイル710は尿道内カテーテル750の中心ルーメン内に位置付けられている。前図に示したように、排液ルーメン712、ならびにバルーン702を膨らませるためのインフレーションチャンネル708及びインフレーションポート704が配置されている。前図同様、撮像コイル710は、その近位端において同軸コネクタに取り付けられる同軸ケーブル720に取り付けられる。示された尿道内カテーテル750は、少なくとも1つのRF/マイクロ波切除コイル752をカテーテルシステムの表面に含んでいる。RF切除コイルは、正極コイルと接地コイル2つのコイルを備えていてもよい。一実施形態においては、これらのコイル752は、治療される前立腺部位の大きさによるが、2〜6センチメートル離して配置すればよい。一実施形態においては、接地コイル及び正極コイルの長さは約0.1cm〜2cmである。一実施形態においては、正極コイルを尿道内カテーテルシステム750上におき、患者側は接地コイルとする。示された実施形態同様、上記マイクロ波切除のために、尿道内カテーテルシステムの代わりに超音波治療を行うこともできる。そのような実施形態においては、マイクロ波コイル752は、コイル上に配置可能な1以上の変換器を備えた一組の超音波変換器に代えることができる。これらの実施形態は、切除法によって肥大した前立腺によって閉塞している尿道を開く、良性の前立腺肥大の治療の臨床成績を向上させるかもしれない。前立腺の経尿道的切開は、膀胱鏡または経直腸超音波ガイダンスのもとで行うことができる。これら双方の処置の成果は、それらを導くために、高分解能MR画像診断を用いれば、有意に向上するかもしれない。
【0059】
図19は、前立腺の画像診断ガイド下のレーザ切除に好適な尿道内カテーテルシステム800を示す。示された実施形態においては、尿道内カテーテルシステム800は、排液ルーメン712、インフレーションポート704及びインフレーションチャンネル708を備えたバルーン702、同軸ケーブル720の近位に取り付けられた撮像コイル710、同軸ケーブル720に取り付けられた同軸コネクタ722といった、既に図示した特徴を備えている。尿道内カテーテル800のポリマー製チューブ718の外部には、シース802が備えられており、それは必要に応じて、レーザエネルギーを前立腺の特定の領域に運ぶ。シース802は、レーザエネルギーの各部への送達が外部制御されるように、複数の部分に分けられたレーザ送達用ガイドであってもよい。撮像コイル710を介して受信された画像ガイダンスは、医師によって分析され、レーザ送達シース802のいずれの部分においてレーザエネルギーをオンあるいはオフにするかが決定される。本発明のシステム及び方法に関わる処置においては、尿道内カテーテルシステムを、尿道を介して挿入し、バルーン702を膨らませることによって膀胱内に留置することができる。その後撮像コイル710は、尿道及び前立腺の撮像を行う。それらの画像によれば、尿道内カテーテル800の位置は、シース802が関連領域を切除するために適切に位置付けられるように調整される。その後レーザエネルギーは、切除されるべき前立腺またはその他の切除される組織の領域に導かれる。他の実施形態においては、光ファイバーバンドルをポリマー壁718に組み込んでもよいし、または、他の方法で、レーザエネルギーを前立腺またはその他の関連組織に送達することができるように、尿道内カテーテル800の壁に運んでもよい。示された実施形態は、尿道内カテーテルシステム800の特徴を示しているが、本発明は、尿道を横断するため、及び尿道内部の診断及び治療システムを位置付けるために、あらゆる好適な延長部材を採用することができる。当該技術分野の当業者にとって理解されるであろうが、本発明の延長部材は、マルチルーメンカテーテル、または、シングルルーメンかマルチルーメンの1組のカテーテルシステムを含んでいてもよい。延長部材はさらに、部分的にまたは完全に実質であり、その中に尿道内部診断及び治療システムが包含される。本発明の延長部材に関する診断及び治療部材のその他の配置も、当該技術分野の当業者にとっては、ルーチンの実験を用いるに過ぎない。
【0060】
ある実施形態においては、本発明の尿道内部治療システムは、延長部材の外部表面上に固定させること、または載せることができる。特定の実施形態においては、尿道内治療システムを外部表面に一時的に固着し、そこから移動させている。特定の実施形態においては、尿道内治療システムを前記延長部材の内部に収容することができる。特別の実施形態においては、延長部材は、中空のチューブ部材を含んでもよい。尿道内治療システムは、前記中空チューブ部材内に収容されていてもよい。ある実施形態においては、尿道内治療システムは前記中空のチューブ部材内の第1の位置から前記中空のチューブ部材の外部の第2の位置まで移動させることができるようにしてもよい。別の実施形態においては、尿道内治療システムが前記第1から前記第2の位置に移動したとき、治療様式を送達するために送達装置を活性化するようにしてもよい。
【0061】
前記システム及び方法は、例示の目的で記載したに過ぎない。本発明の診断技術と治療法、特に電磁エネルギーを用いた治療法との組合せも、当該技術分野の当業者によって容易に考えられるだろう。
【0062】
5.実施例
実施例1:加熱特性
加熱実験は、生体の電気特性に類似させた0.45%塩化ナトリウムでドーピングした寒天ゲル(DIFCO Laboratories, Franklin Lakes, NJ)ファントムにコイルを挿入して行った。そのゲルの導電率を測定したところ、64MHzで0.8S/m、中間値はヒト組織の範囲内であった。8チャンネル蛍光光学式温度計(UMI 8, FISO Technologies, Inc., Quebec, Canada)を用いて温度をモニターした。5個のセンサを等間隔に配置し、シングルループコイルの1つのコンダクタに沿って外側コイルチューブに付着させた。こうして、2つのセンサをフレキシブル回路の遠位端及び近位端に直接接触させた。6番目のセンサは、バルン回路の開口部に配置した。
【0063】
温度上昇の初期勾配(dT/dt)を見つけ、寒天ゲルの比熱容量C=4180J/kgを掛けることによって、比吸収率(SAR)を計算した。スキャンは、1.5T Signa LX(GE Medical Systems, Milwaukee, WI)上で行い、ボディーコイルで送信した。スキャニングパラメータは、高速スポイルドグラジエントエコーシーケンス (FSPGR: 軸方向断面、フリップ角度122*, TR/TE5.8/1.9 ms、視野480x480min、マトリックス256x128、113NEX、BW31.25kHz、10分毎に4スライス、10分間隔、撮像時間9.56分)とした。送信利得は、スキャナーキャリブレーションソフトウェアによって選択された値より意図的に7.2dB大きくし、スキャナーから得ることができる最高送信利得を得た。スキャニングパラメータは、ピークSAR3.96W/kg、中間SAR1.98W/kgとした。ファントム及びケーブルは、スキャナー穴の主軸に対して平行に保った。ケーブルを磁石のアイソセンタまで上げ、ファントムの大きさによる限定を受けながら、穴の壁に可能な限り近づくまで(8cm)横方向に動かした。この位置で加熱が略最大になる(25)。試験された各位置について、コイルを切断し、腔内コイルの離調が不可能となる最悪のケースをシミュレーションした。
【0064】
頭部または胴部組織のどの描画においても8W/kg、各15分間という現在の国際電気標準会議(IEC)60601−233の規準に基づけば、試験したケースで局所的SAR限界(表1)を超える過度な加熱となったものはなかった。
【0065】
実施例2:インビトロ試験
撮像は、RFトランスミッタとしてスキャナーのボディーコイル及び受信専用プローブとして尿道内コイルを用いて行った。アンテナ信号特性を評価するために軸方向及び冠状方向の光子密度(PD)強調画像を高速スピンエコー(FSE)シーケンス(PD?FSE:8エコー、TR/TE=2000/14.5ms、BW=15.6kHz、6NEX)を用いて得た。視野(FOV)が30x30minでマトリックスが256x128の軸方向断像、及び視野(FOV)80x80minでマトリックスが256x128の冠状方向断像を3:24minで収集した。
【0066】
コイルの撮像性能の評価は、1つをホルマリン固定法で、6つをヒト女性死体から採取した新鮮な骨盤内で行った。コイルは、その先端部約5mmを膀胱に挿入し、続けて尿道に導入した。この位置にすることで、尿道全体及び内部括約筋を、信号強度とコイル均質性を最大にした状態で、確実に覆うことができた。位置限定をする目的で、体の外部から5”x9”長方形表面コイルを用い、小骨盤の解剖学的構造の全体的な定位を得た。このコイルでは、尿道内コイルを用いた高分解能の画像診断を続けて行うことはできなかった。二重の傾斜した矢状方向及び冠状方向の大きな視野の高速スポイルドグラジエントFSPGRローカライザー画像に続いて、尿道全体の高分解能PD強調およびT2強調画像が尿道コイルに対して傾斜した平面軸において得られた。視野を40x40mmから30x30mm、最終的には20x20mmへと連続的に減少させることによって、空間平面内分解能を連続的に上昇させた。
【0067】
小型腔内撮像プローブによって得られた画像の信号強度は、B、ピックアップ装置の不均質性によって非常に不均質となる。受信コイルの中間付近、及び、特にコイルコンダクタ付近は感度が高いので、これらの領域は信号飽和の状態となる。一方、コイルから離れると半径rは大きくなり、信号は略1/r2で減少する。画像のコントラスト及び輝度の調整によって、一度に画像の全ての部分を見ることは、不可能ではないにしても困難である。コイルの感度マップを相関させることによって、画像強度を分割し、均質な信号強度の画像を計算することがこの問題の解決である。この場合、画像上のノイズは均質ではなく、画像の周辺に向かうほど上昇するだろう。しかし、画像(20)の中心部を都合よく表示するためには、単一輝度及びコントラストレベルを用いることができる。適用された表示方法は、画像を読み取り、画像面に対する主磁場方向を導出し、そしてコイルはその面に垂直であるとの推定を行う。コイル位置及び角度を、相互に干渉させながら入力する。
【0068】
実施例1及び2の結果
スキャナー中のコイル/ファントムの各位置において、その温度は、センサ1からセンサ5に、即ち、ファントム内部からファントム端縁に向かって上昇している(表1参照)。
【0069】
表1:コイルに沿った5つの異なる位置での10:00分以内のスキャニングにおけるSARの上昇。コイルの撮像領域及び同軸チョークのマウスを寒天ゲル内に約75mm挿入した。スキャナー中のコイル/ファントムの位置は、a)穴の中間、コイルは接続されている、b)穴の中間、コイルは切断されている、即ち、減結合できなかった、c)スキャナー穴に近接、コイルは接続されている、そして、d)スキャナー穴に近接、コイルは切断されている、即ち、減結合できなかった、とした。
【0070】
【表1】
Figure 2004504076
【0071】
コイルがスキャナー表面コイルポートから切断されている、即ち、受信コイルの減結合ができない場合(表1の位置b)、温度は上昇する。ファントム/コイルをスキャナー穴に向かって、すなわち、RF送信ボディーコイルに近づいて移動させた場合(表1、位置c)、温度は上昇する。ファントム/コイルをスキャナー穴の壁の近くに置き、表面コイルポートからコイルを切断することによって(表1、位置d)、撮像コイルの近位端(センサ1)での加熱及びSAR(1.33C/5.32W/kg)は最大となる。
【0072】
食塩水に導入したとき、シングルループコイルは、コイルの周辺全体にわたって良好な軸方向の信号均質性を示した。コイルの近距離場には、コイルコンダクタに向けられた2つの高い信号スポットがみられる。矩形受信コイルでは、信号ループ構成と比べて、軸方向の信号均質性及び信号透過深さが向上していることがわかった。減結合パドルを矩形コイル構造から取り除いた結果、コイルの性能が大幅に減少した。コイル間の結合によって、信号均質性が悪くなり、また、透過深さは減少する。長手方向の信号分散はコイルの略全長にわたって均質となる(データは示されていない)。
【0073】
加熱効果の減少の他に、バルン回路を全体の設計に加えた結果、コイルの均質性、ひいては画像の質が向上した。2つの効果は説明のつくものであると考えられる。第1に、バルン回路のブレードをコイルの同調及び整合キャパシタ上まで延伸し、外部に向かう共振成分を遮蔽し、これによって、受信コイル構成に固有のノイズを減少させた。第2に、バルン回路は、ループのないカテーテルアンテナと同等の、RFの電場に結合されるロッドアンテナとして機能する、誘導電流を同軸ケーブルの外部のシールド上に限定した。これらの誘導電流は、コイルのB1場と干渉し、その均質性を減少させる可能性がある。
【0074】
金属「パドル」を、2つの隣接するコイルを互いから絶縁する手段として使用して、コイルの磁束を操作することは、1946年に初めて文献に公開され、後に他者により再検討されている。しかしながら、これらの文献によれば、大容量のコイルを互いから減結合するために、どちらかいうと小さなパドルを用いて、B1場均質性の歪みをコイル内部に抑えることを試みている。ここに記載されているように、そのようなパドルを腔内コイルの”裏返し”設計に適用することによって、パドルをコイル間で内部の最も感度の高い領域に挿入することができた。さらに、このパドルは、コイルのサイズと比べて大きく設計することができ、コイル外部に向かうB1場に実質的な影響を及ぼすことのない、非常に効果的なコイル絶縁手段となった。約50dBの絶縁性を達成するために電子機器をさらに追加する必要はなかった。画像の質は、コイル間の相互インダクタンスを最小限にすることによって著明に向上した。パドルを挿入しなかったら、2つのコイル間が相互作用するために、矩形コイルの信号性能は、シングルループコイルの信号性能より劣っていた。
【0075】
シングルループコイルに固有の信号不均質性にも関わらず、2つのコイルコンダクタによって生成された軸方向像に2つの明るい信号ホットスポットが認められた。この設計は既に良好な軸方向の信号均質性を示していた。シングルループの全体の均質性及び信号透過深さは、矩形コイル構成より劣っていた。それは略円形の軸方向のB1場を生成するものであった。
【0076】
実施例3:死体での研究
ボディーコイル及び尿道に挿入された尿道コイルを用いた、軸方向及び矢状方向の局所化画像を取得したところ、尿道内コイル近くに信号増加は認められない。このことは、ボディーコイル送信中に減結合回路が受信コイルを確実に離調することを示している。矢状方向のスライス像は、高分解能で撮像するために尿道コイルが最終的な位置に置かれ、コイルの先端が膀胱に約5min挿入された状態を示している。
【0077】
矢状面に得られた高分解能T2強調高速スピンエコー画像によって、尿道全長を描出することが可能となる。コイルの長軸に沿った信号特性は、均質性の高い信号で尿道全長を確実に覆った。信号透過深さは、恥骨や直腸壁のような隣接構造を示すのに十分な深さである。
【0078】
PD強調及びT2強調軸画像上に、多層構造の外見の尿道が見られた。PD強調画像は、著明に高くなったSNRをはっきり示したものの、尿道の軟組織は、T2強調画像上においてより良好に実証された。したがって本研究は、生成されたT2強調画像に注目した。
【0079】
小さな視野(30mm)の軸方向T2強調高速スピンエコー画像は、尿道を4層構造で、高分解能で描出することを可能にした。尿道内腔を満たす液体は、明るい信号を有していた。T2強調画像上では、尿道の粘膜も非常に濃く、液体から区別可能であった。内腔を囲んで、周囲の淡い層が確認されたが、それは粘膜下組織に該当するものと考えられる。平滑筋に該当する濃い厚い層が尿道を囲んでいた。平滑筋層を囲む淡い層は、高密度の結合組織層を表していた。得られた面内分解能は94x156μmであり、スライス厚は1.5mmであった。所与のシーケンスパラメータから、尿道はSNRの高いコイルの近距離場にあることがわかった。尿道を超えた信号透過深さは、尿道の後ろの膣も十分に描出できた。画像密度補正を用いた画像の後処理及び表示によって信号不均質性及びコイルコンダクタによるホットスポットが確実に取り除かれ、コイルに隣接した構造の描出が容易になる。コイルBの除去によって増加した画像コントラスト、信号プロファイルによって、尿道壁の異なる層をより良好に描写することができた。T2画像上の信号飽和の背後に既に隠れている、平滑筋層内の構造は、画像強度アルゴリズムを適用することによって解像される。
【0080】
視野をさらに20minまで減少させながら、空間分解能を78x78〜tmまで上昇させることによって、尿道粘膜の1つの重なりさえ解像できる。1回以上、画像強度補正を行うことは画像コントラストを高め、コイルに隣接する構造の解像に有用であることがわかった。
【0081】
半可撓性の小径筒状設計のコイルは、死体女性尿道に容易に挿入できる。さらにこの設計は、コイルを尿道内に、尿道周囲組織に対して安定に位置付けることを可能にした。コイルの長さは、尿道の全長を均質性の高い信号で覆うのに十分な長さであった。コンダクタを4mm離しておくことで、十分な信号透過深さで組織に挿入し、高い空間分解能を持つと理解されている尿道の軸方向の延長部全体を撮像した。さらに、尿道を超えた信号によって、尿道周囲組織を検査することができた。しかし、外径15Fの半可撓性装置を尿道自身に挿入することは、力学研究の成果を除外はしないものの制限する。可撓性に関してコイル設計を更に改善して、歪んでいる間の、尿道の移動を描出することが望まれている。それは、この領域の達成された静的な高分解能撮像に対して、貴重な力学情報を附加するものである。
【0082】
得られた軸方向のT2強調画像は、高分解能で尿道を4層構造に描出することを可能とした。尿道内腔を満たす液体は明るい信号を有していた。T2強調画像上では、尿道粘膜も非常に濃く、液体から区別可能であった。内腔を囲む周囲の淡い層は、粘膜下組織に該当するものと考えられる。粘膜下の脈管系の層を取り囲む濃い領域が、非常に疎な結合組織マトリックス中の(細長い、または円形の)平滑筋層に該当する。平滑筋の層を囲む淡い層は密な結合組織層を表しており、その尿生殖器の横紋筋性括約筋の量は変化していた。
【0083】
提案された画像強度補正アルゴリズムは、電流分散の理論モデルを適用し、コイルコンダクタの相互作用的な位置付けをユーザから要求するため、得られた補正画像は、潜在的にシステム上またはユーザが原因のミスが起こりやすくなっている。しかしながら、IICを適用することで、コイルコンダクタによる信号不均質性及びホットスポットを確実に取り除くことができ、よって、コイル近くの構造を容易に描出できた。画像補正後、組織コントラストを首尾よく再取得した。コイルコンダクタの相互作用的なずれは、出力には影響がないか、または、わずかしか影響がなかった。したがって、採用されたIICは、尿道内での適用に耐え得るものであると考えられる。
【0084】
一連の研究において、本発明のコイルシステムの性能評価は、1つをホルマリン固定法で6つをヒト女性死体から採取した新鮮な骨盤内で行った。コイルは、その先端約5mmを膀胱に挿入し、続けて尿道に導入していった。この位置は尿道全体及び括約筋を、信号強度とコイル均質性を最大にした状態で、確実に覆うことができた。画像診断は、1.5 T Signa LX−2 EchoSpeed (GE Medical Systems, Milwaukee WI)上で行った。尿道全体の高分解能高速スピンエコー(FSE)T2強調画像を尿道コイルの軸方向に沿って得た。撮像パラメータは、FSE8エコー;TR/TE2000/78ms;視野30x30mm;マトリックス320x192;6NEX;BW15.6kHz;スライス1.5;撮像時間4:48分とした。高分解能撮像のために、面内解像を視野20x20mmまで減少させ、2.56x256マトリックスを用いて上昇させた。撮像時間は8NEXを用いて8:32分とした。画像強度補正(IIC)アルゴリズムを適用し、小さな視野を横切るコイルのB1信号のばらつきを補償した。適用された後処理方法によって、コイルの位置及び角度を相互作用的に入力することが可能となった。MR撮像の組織学的相関は、硬直していない死体から尿道をひとまとめにして取り出した。10%緩衝ホルマリン中に懸濁させて標本を固定した。その後それらを、パラフィン包埋し、厚み6マイクロメートルの軸方向切断面で切断し、ガラスサイド上でトリクロム染色により染色した。
【0085】
得られた結果は以下のとおりであった。負荷コイルの質的因子Qは、シングルループでは67、矩形コイルではそれぞれ80及び74と決められた。同軸チョークのインピーダンスはZ=750オームであった。パドルによって、両コイルを、性能を損失させることなく、50dBの絶縁ができた。尿道内部コイルを用いた小さな視野(30x30mm)の軸方向撮像によって、尿道の全ての層を高分解能で描出することが可能となった。尿道を超えた信号透過深さは、尿道前部の恥骨及び尿道の後部の膣を描出するのに十分な深さであった。IICを伴う画像の後処理及び表示によって、B−1不均質性を確実に取り除き、よってコイルに隣接する構造の描出が容易になった。異なる尿道壁層の描出能が改善された結果、画像コントラストが上昇した。さらに視野を20x20mmまで減少させることによって、面内分解能を78x78マイクロメートルまで上昇させた。これによって、尿道粘膜の1つの重なりさえ解像することができた。
【0086】
実施例4:動物での研究
シングルループコイルのインビボ画像診断性能を、健康な、全身麻酔下の体重55kgの雌ブタ尿道において評価した。実験は、病院及び政府機関によって制定された全ての規制に従って行った。撮像コイルを仰臥位に置かれたブタ尿道に挿入した。尿道全体の大きな視野の高分解能PD強調及びT2強調画像を尿道コイルに対して斜めの平面軸方向において得た。
【0087】
ブタ尿道シングルループコイルを用いて得た、尿道中間部の重度にT2強調された軸方向画像から、組織コントラストは死体実験の画像よりも向上していることが明らかになった。78X78μmという高い面内空間分解能及び数分という取得時間にもかかわらず、生体内で得られた画像は質が高く、ボケやモーションアーチファクトがなかった。
【0088】
結論として、これらの研究の実験データは、尿道内MRIが、女性の尿道及び周囲組織の、非常に分解能の高い画像を提供できることを証明するものである。したがって、それは、尿失禁の診断評価のための尿道撮影法及び機能的方法に対する非常に重要な補助となり、外科手術の計画及び外科治療容易化に貢献するだろう。
【0089】
上記本発明の実施形態は、いくつかの応用例及び本発明の主義を例示したに過ぎない。本発明の精神及び範囲を逸脱せずに、当該技術分野の当業者によって様々な変形例が行われるだろう。したがって、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、ここに示すクレームにより理解されることになるだろう。それは、法律によって認められる限り広く解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
以下の図面は、本発明の特定の説明的な実施形態を示すものであり、ここでは、同じ符号番号は同じ構成要素を示す。これらの示された実施形態は、発明を例示するものであって、限定するものではないことが理解されるだろう。
【図1】本発明の尿道内画像診断システムの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】女性尿道の使用に適応する尿道内画像診断システムの一実施形態を示す模式図である。
【図3】3軸ケーブルアッセンブリを示す模式図である。
【図4】バルンアッセンブリを示す模式図である。
【図5】ケーブルアッセンブリを示す模式図である。
【図6】撮像コイル及びインターフェース回路の一実施形態を示す電気的模式図である。
【図7】撮像コイルの実施形態を示す模式図である。
【図8】内部に撮像コイルを備えたルーメンの断面図を示す。
【図9】図9A及び9Bはそれぞれ、撮像コイルシステムの一実施形態を示す縦断面図及び横断面図である。
【図10】図10A及び10Bは、シングル撮像コイル及びインターフェース回路、ならびにダブル撮像コイル及びインターフェース回路をそれぞれ示す電気的模式図である。
【図11】図11A及び11Bは、減結合パドルと組み合わされた2つの撮像コイルの縦模式断面図及び横模式断面図をそれぞれ示す。
【図12】減結合パドルと組み合わされた2つの撮像コイルとインターフェース回路を示す電気的模式図である。
【図13】図13A〜Dは、折りたたまれた減結合パドルの縦断面図及び横断面図、ならびに広げられた減結合パドルの縦断面図及び横断面図をそれぞれ示す。
【図14】遠隔操作が可能な減結合パドルを示す模式図である。
【図15】男性尿道の使用に適応する撮像コイルの一実施形態を示す模式図である。
【図16】インターフェースボックスの電気的模式図である。
【図17】図17A及びBは、尿道内画像診断システムの一実施形態を示す。
【図18】RF切除と組み合された尿道内画像診断システムを示す。
【図19】レーザ切除と組み合された尿道内画像診断システムを示す。

Claims (61)

  1. ヒト骨盤の解剖学的領域を磁気共鳴画像診断するための装置であって、該装置は、
    アンテナを含む尿道内磁気共鳴撮像(MRI)コイルと、
    前記アンテナと磁気共鳴撮像器との間に置かれたインターフェース回路であって、前記インターフェース回路は前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含む、インターフェース回路と、
    前記アンテナを覆うハウジングとを含む、装置。
  2. 前記アンテナは、フレキシブル回路基板上に存在する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記インターフェース回路は、DC調節回路をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記同調−整合回路、減結合回路、バルン回路及びDC調節回路のうち少なくとも1つは、コネクタによって前記アンテナに接続されているインターフェースボックス内に収容されている、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記同調−整合回路、減結合回路、バルン回路及びDC調節回路のうち少なくとも1つは、ワイヤレス接続によって前記アンテナに接続されているインターフェースボックス内に収容されている、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記アンテナは、受信専用コイルである、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記同調−整合回路は、第1の組のキャパシタは直列、第2の組のキャパシタは並列に、少なくとも2組のキャパシタを含む、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記同調−整合回路、及び減結合回路のうち少なくとも1つは、フレキシブル回路基板上に存在する、請求項2に記載のシステム。
  9. 前記減結合回路は、PINダイオードを含む、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記ハウジングは、遠位端において密閉されている、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記インターフェース回路と前記磁気共鳴撮像器との間の電気的繋がりは、ワイヤレス接続を含む、請求項1に記載のシステム。
  12. ヒト骨盤の解剖学的領域を磁気共鳴画像診断(MRI)するための装置であって、該装置は、
    第1のアンテナと第2のアンテナとを含む尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムであって、前記第2のアンテナは前記第1のアンテナに対して、あらかじめ選択された位置に向けて置かれている、尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムと、
    磁気共鳴撮像器と前記第1及び第2のアンテナとの間に置かれたインターフェースシステムであって、前記インターフェースシステムは、前記磁気共鳴撮像器ならびに前記第1のアンテナ及び第2のアンテナのそれぞれと電気的に繋がっており、前記インターフェースシステムは、同調−整合システム、減結合システム、及びバルンシステムを含む、インターフェースシステムと、
    前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも1つを覆うハウジングと含む、装置。
  13. 前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも1つは、フレキシブル回路基板上に存在する、請求項12に記載の装置。
  14. 前記予め選択された位置は、前記第1のアンテナを、前記第2のアンテナに対してあらかじめ選択された角度で配置する、請求項12に記載の装置。
  15. 前記あらかじめ選択された角度が約90度である、請求項14に記載の装置。
  16. 前記あらかじめ選択された位置は、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に矩形パターンを生成する、請求項12に記載の装置。
  17. 前記インターフェースシステムは、第1のインターフェース回路と第2のインターフェース回路を含み、前記第1のインターフェース回路は、第1の同調−整合回路、第1の減結合回路、及び第1のバルンを含み、そして、第2のインターフェース回路は、第2の同調−整合回路、第2の減結合回路、及び第2のバルンを含み、前記第1のインターフェース回路は、前記第1のアンテナと前記磁気共鳴撮像器との間に置かれ、前記第1のアンテナ及び前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、そして、前記第2のインターフェース回路は、第2のアンテナと磁気共鳴撮像器の間に置かれ、前記第2のアンテナ及び前記磁気共鳴撮像器に電気的に繋がっている、請求項12に記載のシステム。
  18. 前記尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムは、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に位置付けることが可能な減結合パドルをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
  19. 前記減結合パドルは、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に略等距離に、斜めの位置に、傾斜して位置付けることが可能である、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記減結合パドルの位置は、尿道内磁気共鳴撮像コイルシステムのユーザーにより調整可能である、請求項18に記載のシステム。
  21. 前記減結合パドルは、前記第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも1つと略類似の形状に形成されている、請求項18に記載のシステム。
  22. 前記減結合パドルは、前記第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも1つと略類似の寸法で形成されている、請求項18に記載のシステム。
  23. 前記第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも1つは、受信専用コイルである、請求項12に記載のシステム。
  24. 前記同調−整合システムは、第1の組のキャパシタは直列、第2の組のキャパシタは並列に、少なくとも2組のキャパシタを含む、請求項12に記載のシステム。
  25. 前記減結合システムは、PINダイオードを含む、請求項12に記載のシステム。
  26. 前記インターフェースシステムと前記磁気共鳴撮像器との間の電気的繋がりは、ワイヤレス接続を含む、請求項12に記載のシステム。
  27. 前記ハウジングは、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも1つを覆うために塗布された絶縁体層を含む、請求項12に記載のシステム。
  28. 前記ハウジングは、中空円筒状部材を含む、請求項12に記載のシステム。
  29. 前記中空円筒状部材は、遠位端において密閉されている、請求項28に記載のシステム。
  30. 前記中空円筒状部材は、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナを覆っている、請求項28に記載のシステム。
  31. 患者の骨盤内の解剖学的領域を処置するためのシステムであって、該システムは、
    患者の尿道に挿入することが可能であり、前記尿道内に一時的に留置しておくことが可能な延長部材であって、前記延長部材は、尿道内撮像システム及び尿道内治療システムを収容し、前記尿道内撮像システムは、アンテナを含む尿道内磁気共鳴撮像コイルを含み、前記尿道内治療システムは、治療様式を、尿道内撮像システムによって撮像される解剖学的領域の部分へ経尿道的に送達するための尿道内送達装置を含む、延長部材と、
    前記アンテナと磁気共鳴撮像器との間に置かれたインターフェース回路であって、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路とを含む、インターフェース回路とを含む、システム。
  32. 前記延長部材は、バルーンを膨らませることによってあらかじめ選択された位置に一時的に留置することができる、請求項31に記載のシステム。
  33. 前記アンテナは、フレキシブル回路上に存在する、請求項31に記載のシステム。
  34. 前記治療様式は、電磁線照射を含む、請求項31に記載のシステム。
  35. 前記電磁線照射は、光エネルギーを含む、請求項34に記載のシステム。
  36. 前記光エネルギーは、レーザによって生成される、請求項35に記載のシステム。
  37. 前記電磁線照射は、マイクロ波エネルギーを含む請求項34記載のシステム。
  38. 前記電磁線照射は、赤外線照射を含む、請求項34に記載のシステム。
  39. 前記電磁線照射は、紫外線照射を含む、請求項34に記載のシステム。
  40. 前記治療様式は、薬物を含む、請求項31に記載のシステム。
  41. 前記薬物は、放射線源を含む、請求項40に記載のシステム。
  42. 前記治療様式は、挿入可能な装置を含む、請求項31に記載のシステム。
  43. 前記同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路のうち少なくとも1つは、コネクタによってアンテナに接続されているインターフェースボックスに収容されている、請求項31に記載のシステム。
  44. 前記同調−整合回路、前記減結合回路、及び前記バルン回路の少なくとも1つは、ワイヤレス接続によってアンテナに接続されているインターフェースボックスに収容されている、請求項31に記載のシステム。
  45. 前記同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路のうち少なくとも1つは、前記フレキシブル回路基板上に存在する、請求項33に記載のシステム。
  46. 前記インターフェース回路と前記磁気共鳴撮像器との間の電気的繋がりは、ワイヤレス接続を含む、請求項31に記載のシステム。
  47. 前記尿道内治療システムは、延長部材の外側表面に固着されている、請求項31に記載のシステム。
  48. 前記尿道内治療システムは、一時的に前記外部表面に固着され、そこから移動させることが可能である、請求項47に記載のシステム。
  49. 前記尿道内治療システムは、延長部材の外部に塗布された周囲の層の内部に収容されている、請求項31に記載のシステム。
  50. 前記尿道内治療システムは、前記延長部材の内部に収容されている、請求項31に記載のシステム。
  51. 前記延長部材は、中空円筒状部材を含む、請求項31に記載のシステム。
  52. 前記尿道内部治療システムは、前記中空円筒状部材内に収容されている、請求項51に記載のシステム。
  53. 前記尿道内治療システムは、前記中空円筒状部材内の第1の位置から、前記中空円筒状部材の外側の第2の位置まで移動可能である、請求項52に記載のシステム。
  54. 前記送達装置は、前記尿道内システムが前記第2の位置に位置付けられると、治療様式を送達するために活性化される、請求項53に記載のシステム。
  55. 患者の骨盤内の解剖学的領域を処置するための方法であって、該方法は、
    患者の尿道内に挿入でき、かつ、一時的に留置することができる延長部材を含む医療器具を設け、前記延長部材は尿道内撮像システム及び尿道内治療システムを収容し、前記尿道内撮像システムは、アンテナを含む尿道内磁気共鳴撮像コイルを含み、前記尿道内治療システムは、治療様式を、尿道内撮像システムによって撮像される解剖学的領域の部分へ経尿道的に送達するための尿道内送達装置を含み、
    インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路はアンテナと電気的に繋がっており、また、磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、
    前記磁気共鳴撮像器を設け、
    前記延長部材を前記患者の尿道に挿入し、
    前記延長部材を前記尿道に一時的に留置し、
    前記患者の骨盤を、磁気共鳴撮像器に対して診断的に効果的な位置に置き、
    前記磁気共鳴撮像器を使用して、解剖学的領域の周囲の組織内に磁気共鳴信号を励起させ、
    前記ヒト骨盤にグラジエント磁気パルスを加え、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、
    前記尿道内磁気共鳴撮像コイル内で前記磁気共鳴信号を受信し、そこから応答性出力信号を生成し、
    前記出力された信号を処理し、解剖学的領域の画像を取得して、処置すべき解剖学的領域の部分を特定し、
    尿道内治療システムを該部分の治療的近位端に置き、そして
    前記治療送達装置を用いて、治療様式を前記部分に経尿道的に送達することを含む、方法。
  56. 前記領域の治療後画像を取得することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
  57. 前記領域の治療後画像を取得する工程は、前記尿道内撮像システムを用いて行われる、請求項54に記載の方法。
  58. ヒト骨盤の解剖学的領域を検査する方法であって、該方法は、
    フレキシブル回路基板上に存在するアンテナを含む尿道内磁気共鳴画像診断(MRI)受信コイルを設け、
    インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、
    アンテナを覆うハウジングを設け、
    前記磁気共鳴撮像器を設け、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイルをヒト尿道に挿入し、
    ヒト骨盤を、前記磁気共鳴撮像器の主磁場内に位置付け、
    前記主磁場をヒト骨盤に加え、
    RFパルスを前記ヒト骨盤に加えて、前記ヒト骨盤において磁気共鳴信号を励起し、
    グラジエント磁気パルスを前記ヒト骨盤に加えて、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイル内で前記磁気共鳴信号を受信し、
    前記尿道内MRIから応答性出力信号を発信し、
    前記出力信号を処理し、それらをヒト骨盤の解剖学的領域についての情報に変換し、
    それによって、前記解剖学的領域を検査する、方法。
  59. 患者の前立腺の異常を診断する方法であって、該方法は、
    フレキシブル回路基板上に存在する、アンテナを含む尿道内磁気共鳴画像診断(MRI)受信コイルを設け、
    インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、
    前記アンテナを覆うハウジングを設け、
    前記磁気共鳴撮像器を設け、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイルを尿道前立腺部に挿入し、
    前記患者の前立腺を磁気共鳴撮像器の主磁場内に位置付け、
    磁気共鳴撮像器を使用して、尿道前立腺部の周囲の組織において磁気共鳴信号を励起し、
    グラジエント磁気パルスを前記前立腺に加えて、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイル内で前記磁気共鳴信号を受信し、そこから応答性出力信号を生成し、
    前記出力信号を処理し、尿道前立腺部の周囲の組織についてのデータを取得し、そして、
    前記データを評価し、前立腺の異常を診断することを含む、方法。
  60. 女性患者の骨盤底の異常を診断する方法であって、該方法は、
    フレキシブル回路基板上に存在する、アンテナを含む尿道内磁気共鳴画像診断(MRI)受信コイルを設け、
    インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、
    アンテナを覆うハウジングを設け、
    前記磁気共鳴撮像器を設け、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイルを女性尿道に挿入し、
    前記骨盤底を磁気共鳴撮像器の主磁場内に位置付け、
    磁気共鳴撮像器を使用して、女性尿道の周囲の組織において磁気共鳴信号を励起し、
    グラジエント磁気パルスを女性尿道の周囲の組織に加えて、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、
    前記尿道内受信コイルで前記磁気共鳴信号を受信し、そこから、応答性出力信号を生成し、
    前記出力信号を処理して、女性尿道の周囲の組織についてのデータを取得し、そして、
    前記データを評価して、女性骨盤底の異常を診断することを含む、方法。
  61. 小児患者の骨盤の状態を診断する方法であって、該方法は、
    フレキシブル回路基板上に存在する、アンテナを含む尿道内磁気共鳴画像診断(MRI)受信コイルを設け、前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイルは、小児患者の尿道に挿入するための寸法に適応し、
    インターフェース回路を、前記アンテナと磁気共鳴撮像器の間に設け、前記インターフェース回路は、前記アンテナと電気的に繋がっており、また、前記磁気共鳴撮像器と電気的に繋がっており、前記インターフェース回路は、同調−整合回路、減結合回路、及びバルン回路を含み、
    アンテナを覆うハウジングを設け、
    前記磁気共鳴撮像器を設け、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイルを小児患者の尿道に挿入し、
    前記骨盤を前記磁気共鳴撮像器の主磁場内に位置付け、
    前記磁気共鳴撮像器を使用して、尿道の周囲の組織において磁気共鳴信号を励起し、
    グラジエント磁気パルスを前記ヒト骨盤に加えて、磁気共鳴信号を空間的にコード化し、
    前記尿道内磁気共鳴画像診断受信コイル内で前記磁気共鳴信号を受信し、そこから、応答性出力信号を生成し、
    前記出力信号を処理し、尿道の周囲の組織についてのデータを取得し、そして、
    前記データを評価して、小児患者の骨盤の異常を診断することを含む、方法。
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