JP2004503815A - より自然な外観を有する色付きコンタクトレンズ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
色付きコンタクトレンズ及びその製造方法を提供する。眼の画像を記録し、場合により改善し、色成分に分け、場合により改善し、次いで色成分それぞれをコンタクトレンズに、直接的に又は間接的に、転写する。最終結果は、生まれつきの虹彩色を改善するか、生まれつきの虹彩色の外観上の色を変化させる、自然な外観を有するコンタクトレンズである。
【選択図】 なし
【選択図】 なし
Description
【0001】
技術分野
本発明は、色付きコンタクトレンズ模様を作製することに関し、特に、人の虹彩の画像から種々の色模様を分けたのち、種々の色模様のそれぞれをコンタクトレンズにプリントして、虹彩の複雑な外観を模倣する色付きコンタクトレンズを得ることによって創作されるレンズ模様に関する。
【0002】
発明の背景
人の虹彩の色を改変又は改善するための初期の試みは、虹彩部分を覆う濃淡のない色の区域を有するコンタクトレンズを使用するものであった。米国特許第4,468,229号明細書(Su)に開示されたこのタイプのコンタクトレンズの一例は、特定の化学処方の少なくとも一つの反応性染料とで反応するコポリマーヒドロゲル材料を含む、その表面の少なくとも一部を着色されたコンタクトレンズであった。この技術によって多数の複雑なパターンを達成することは困難である。
【0003】
色付きコンタクトレンズ、たとえば、多数の色の虹彩を有する不透明レンズがレンズの虹彩部分に芸術的に描かれているか写真的に再現されているWichterleの米国特許第3,679,504号明細書で論じられているものが開発された。しかし、これらのレンズもまた自然には見えず、そのため、商業的には決して成功を収めなかった。自然な外観をもつ不透明レンズを製造する他の試みが、米国特許第3,536,386号明細書(Spivak)、第3,712,718号明細書(LeGrand)、第4,460,523号明細書(Neefe)、第4,719,657号明細書(Bawa)、第4,744,647号明細書(Meshelら)、第4,634,449号明細書(Jenkins)ならびに欧州公開特許第0309154号明細書(Allergan)及び英国特許出願公開第2202540号明細書(IGEL)に開示されている。
【0004】
最初に商業的成功を収めた不透明な色付きコンタクトレンズは、米国特許第4,582,402号明細書に開示されたKnappによる発明に基づいて製造された。Knappは、その好ましい実施態様で、濃淡のない色の虹彩部分ではなく色付きの不透明なドットを有するコンタクトレンズを開示した。Knappレンズは、一色でプリントした簡単なドットパターンを使用して、製造が簡単かつ廉価であるレンズに自然な外観を提供する。ドットの断続的パターンは虹彩を完全に覆うわけではないが、マスク効果を生じさせるのに十分な密度のドットを提供する。レンズを装用する人は、通常の観測者によって見られた場合、ほぼ連続的な色の外観を示す。Knappはまた、種々のパターンを種々の色で使用しながらプリント工程を1回以上繰り返してもよいと開示している。理由は、よく見ると、虹彩は二以上の色を含むことが見てとれるからである。虹彩の微細構造の改善を考慮して、プリントされるパターンは絶対的に均一である必要はない。現在、商業的成功を収めている1カラーKnappレンズは、ドットを不ぞろいなパターンに配設して虹彩の構造を改善している。
【0005】
Knappレンズを改良するために種々の努力が払われてきた。Jahnkeに付与された米国特許第5,414,477号明細書は、断続的なインクパターンを異なる色合いの着色剤の二つ又は三つの部分として塗布して、より自然な外観を提供することを開示している。Jahnkeの開示は、異なる色の部分を分けるために使用されるぎざぎざの境界を記載し、それによって色付きレンズの自然な外観を改善している。Jahnkeの開示はまた、必要な分別を提供するため、三つの別個に色付けされた部分及び多数のぎざぎざの境界線の使用を記載している。
【0006】
より自然に見えるレンズを創作するための他の試みは、瞳孔部分の周辺から虹彩部分の周辺まで放射状に延びる互いにつながる線の集団を開示する、Rawlingsへの米国特許第5,120,121号明細書を含む。さらに、欧州特許出願公開第0472496号明細書は、虹彩に見られる線を模倣しようとする線のパターンを有するコンタクトレンズを示している。
【0007】
これらの努力にもかかわらず、コンタクトレンズ産業は、虹彩に固有の深み及びきめを提供しながらも虹彩の色を改善又は改変することができる低廉な色付きレンズを求め続けている。この目的は、色付きレンズ越しに生まれつきの虹彩色及びパターンの一部を見せる色付きコンタクトレンズを提供することにより、より忠実に達成された。
【0008】
発明の概要
本発明は、色付きコンタクトレンズを提供する。好ましくは、コンタクトレンズは、好みの眼の画像を選択し、その画像をその色成分及びパターンに分解し、色成分及びパターンを処理し、それらの色及びパターンをコンタクトレンズ上に直接又は間接的に再現することによって製造される。
【0009】
まず、人の眼の画像を写真的手段又は他の再現手段によって記録することができる。あるいはまた、人の眼の画像をグラフィックアート技法によって創作することもできる。場合によっては、記録した画像をこの時点で改善して特定の美容効果を達成することもできる。
【0010】
次に、記録した画像を処理して画像をその多数の色成分及びそれに対応するパターンに分ける。場合によっては、これらの色及びパターンを改善して特定の美容効果を達成することもできる。分別処理は、コンピュータ及び市販のソフトウェアを使用して実施することができる。そして、これらの色成分及びパターンを使用して、不透明又は不透明に近い部分を含む多数のプレートを製造し、これをカラーレンズ製造工程に使用することができる。そして、公知のあらゆるプリント技術を使用して不透明又は不透明に近い部分の多数の層を特定の順序でコンタクトレンズにプリントすることにより、色付きレンズを製造する。
【0011】
望むならば、記録した画像又は個々の色成分の一部もしくは全部を多数の異なる方法で変更又は改変して、眼の外観を変えるのに適したパターンを製造することができる。このような変更方法は、記録した画像又は個々の色成分から暗めの色の一部を除去することと、色成分及びそれに対応するパターンを、色のドット又は島のような要素に変換することと、色成分を利用可能な顔料及び対応するインク(このような顔料及びインクは米国食品医薬品局によって認可されることができ、それにより、政府認可の可能性を高める)と合致させることと、記録した画像又は色成分及びパターンをさらなる色及びパターン、星形の線、コントラストゾーンなどで改善することと、特定の数学的アルゴリズム、たとえば二次元フーリエ変換を使用することと、ソフトウェア、たとえばAdobe PhotoShop(登録商標)を使用してパターンを他のやり方で操作することとを含む。このような改変は、記録した画像を処理して別々の色成分及びパターンにする前に、記録した画像に対して実施することができる。改変はまた、そのような処理ののち、個々の色成分に適用することもできる。
【0012】
1カラーレンズ、2カラーレンズ及び3カラーレンズならびに人の眼を模倣しようとする他の開示を上回る外観における改善は非常に特徴的である。特定の以前のカラーレンズと同様に、本発明にしたがって製造されるレンズは、装用者の虹彩の見かけ色及び色パターンの根本的な変更を可能にする。たとえば、虹彩の見かけ色を、暗褐色から淡青色又は緑などへと変化させることは難しくない。本発明の好ましい実施態様は4色部レンズ又は4層レンズであるが、4よりも少ない層又は4よりも多い層もまた考慮される。層の数は単に、人の眼の記録した画像から要求される数の色及びパターンを分けるために使用されるソフトウェアに命令するオペレータが望む数である。一般に、より多くの色及び模様を分け、色付きコンタクトレンズにプリントすればするほど、レンズは、人の眼及び眼における所望の美容外観効果をより近似する。
【0013】
本発明の好ましい実施態様の一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付き模様とを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、好ましくは、美容的に引きつける人の眼又はそのよう眼の写真を記録したのち、記録した画像を多数の色成分へとその対応するパターンで分けることによって生成される。そして、多数の色分別を使用して、色付きレンズを製造するためのプリント処理で使用される種々の部分を創作する。記録した画像から分けた特定の色からなる種々の部分それぞれに別個のプレート又は版を創作する。そして、これらのプレートを使用して種々の色又は層それぞれをコンタクトレンズにプリントするか、コンタクトレンズを成形する型の中の膜に、その膜が最終的なコンタクトレンズの一部になるようにプリントする。最終的なレンズは、すべての層及び色を含み、初めに記録した人の眼の画像を忠実に模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色及び色パターンを変えることができる。
【0014】
色成分及びそれに対応するパターンは、多くの方法でコンタクトレンズ上に再現することができる。引用例として本明細書に含めるRawlingsの米国特許第5,116,112号明細書は、インクを注型成形型の中の層又は膜にプリントすることと、コンタクトレンズを成形することと、コンタクトレンズを取り出して、インクを含む層又は膜がコンタクトレンズ表面の一部になるようにすることとを含むプリント法を開示している。引用例として本明細書に含めるKnappの米国特許第4,704,007号明細書及び第4,502,402号明細書は、本発明との使用に考慮されるパッドプリントの方法を開示している。また、コンタクトレンズ上に画像を再現する他の方法、たとえばレーザプリント及びインクジェットプリントが考慮される。
【0015】
本発明の好ましい実施態様のもう一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付きパターンとを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、美容的に引きつける人の眼を写真撮影したのち、写真撮影した画像を走査し、走査した画像を記憶することによって生成することができる。ひとたび記憶させると、分別ソフトウェアを使用して、走査したデータを多数の色成分及びパターンに分けることができる。層の数は単に、人の眼の記録した画像から要求される数の色及びパターンを分けるために使用されるソフトウェアに命令するオペレータが望む数である。種々の色/パターン分別それぞれに別個のプレート又は版を創作する。そして、これらのプレートは、種々の色又は層それぞれをコンタクトレンズにプリントする際に使用される。最終的なレンズは、すべての層、色及びパターンを含み、初めに記録した人の眼の画像を模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色及び色パターンを変えることができる。
【0016】
本発明の好ましい実施態様のもう一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付きパターンとを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、美容的に引きつける人の眼又はそのような眼の写真を記録したのち、記録した画像を多数の色成分及びそれに対応するパターンに分けることによって生成することができる。そして、多数の色分別を使用して、色付きレンズを製造するためのプリント処理で使用される種々の部分を創作する。記録した画像から分けた特定の色からなる種々の部分それぞれに別個の模様を創作する。種々の方法を使用して種々の模様それぞれをコンタクトレンズに適用することができる。最終的なレンズは、すべての層又は色を含み、初めに記録した人の眼の画像を模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色を変えることができる。
【0017】
人の眼又は処理に使用される人の眼の写真に依存して、多くの異なる色の部分を創作することができることがわかる。さらには、使用される分別ソフトウェアに依存して、同じ人の眼の画像から異なる層又は部分を展開することができる。また、同じ画像を使用するとしても、その画像から分けられる色又は層の数に依存して、最終製品が異なることにもなる。
【0018】
「通常の観察者」とは、本発明のレンズを装用する人から約2〜5フィート離れて立つ正常な視力2.0−2.0の人をいう。
【0019】
本特許の出願は、カラーで仕上げられた少なくとも一つの図面又は写真を含む。カラー図面又は写真を含む本特許の写しは、要求に応じて、必要な費用の支払いをもって特許庁から提供される。
【0020】
図1は、本発明のコンタクトレンズ10を示す。これは、レンズ中央の瞳孔部分20と、瞳孔部分を包囲する環状の虹彩部分22とを有する。親水性又はソフトコンタクトレンズの場合、周辺部分24が虹彩部分22を包囲する。色付きのパターン26が虹彩部分22に設けられている。このパターン26は、それぞれが自らのパターンでプリントされた多数の色付き部分で構成されている。これらの色パターンの組み合わせが生まれつきの虹彩の見かけ色及び色パターンを変化させる。
【0021】
虹彩部分22に位置するパターン26は、種々の色付きパターンの多数の層を合わせることによって創作される。これらの多数の色付きパターンそれぞれを生成するためには、まず、美容的に好感がもてる眼(図示せず)の画像を記録しなければならない。眼の画像は、写真撮影、絵付け、手描き、プリント又は周知のグラフィックデザイン手段によって創作することができる。これは、クレヨン画、鉛筆画、インク画、水彩画などならびにコンピュータ創作画像を含む。
【0022】
そして、画像を、コンピュータメモリなどのような媒体に記録する。画像の記録は、多数の異なる方法によって、たとえば、スキャナを使用して画像をコンピュータメモリに走査すること、又はデジタルカメラを使用して画像をコンピュータメモリ又は他の媒体に取り込むことなどによって達成することができる。眼の画像をコンピュータメモリに記録する処理は、1工程、すなわち、デジタルカメラで眼の画像を撮ることであってもよい。
【0023】
ひとたび美容的に好感がもてる眼の画像が記録されるか捕り込まれると、場合によっては、周知の手段、たとえばAdobe Photoshop(登録商標)のようなコンピュータソフトウェアを使用して、記録した画像を改善することができる。
【0024】
次に、記録した画像をその色成分及びそれに対応するパターンに分けることができる。この色パターンの分別は、Adobe Photoshop(登録商標)のようなコンピュータソフトウェアの使用を含む多くの方法で達成することができる。プログラムは、記録した画像をその色成分又は対応するパターンに分ける。色成分層それぞれは、使用される眼の画像、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムのオペレータの使い方に依存する独自のパターンを有する。場合によっては、この段階でグラフィックアート技法を使用して構成成分それぞれを改善することもできる。
【0025】
図2〜6を参照すると、完成したコンタクトレンズパターンの画像がその色パターン構成成分それぞれとともに示されている。図2は、コンタクトレンズに適用される完成した画像であり、図3〜6は、種々の色パターン構成成分である。構成成分は、いかなる順序でもレンズ(又はレンズを成形する型の中の膜)にプリントすることもできるが、図3、次に図4、次に図5、次に図6の順にプリントすることが好ましい。
【0026】
図3は、美容的に好感がもてる眼の写真から分けられた主色パターンである色付き層30を示す。この例では、色付き層30は青であり、虹彩部分22及び周辺部分24を覆うが、瞳孔部分20は覆わない。好ましい実施態様では、青又は緑色が中間の虹彩区域を占める。好ましい青インクペーストの一つは以下の組成を有する。
【0027】
成分 重量%
乳酸エチル 30.55
結合剤溶液 61.15
PCNブルー 1.21
TiO2 7.09
【0028】
好ましい緑インクペーストの一つは以下の組成を有する。
【0029】
成分 重量%
乳酸エチル 28.53
結合剤溶液 63.85
PCNブルー 0.03
Cr2O3 7.59
【0030】
図4は、虹彩部分22を部分的に覆う色付き層32を示す。色付き層32は、インナースターバーストとして知られる模様である。図示する実施態様では、インナースターバーストはうす茶色である。一つの好ましいうす茶インクペーストは以下の組成を有する。
【0031】
成分 重量%
乳酸エチル 30
結合剤溶液 63.49
PCNブルー 0.06
IOイエロー 4.3
IOレッド 1.54
TiO2 0.61
【0032】
図5は、虹彩部分22を部分的に覆う色付き層34を示す。色付き層34は、スペックとして知られるパターンである。図示する実施態様では、スペックは、記録した画像から色分別を実施したのちコンピュータマウスで描画したものである。一つの好ましい実施態様では、スペックは、改善された紫色である。一つの好ましい紫インクペーストは以下の組成を有する。
【0033】
成分 重量%
乳酸エチル 22.5
結合剤溶液 76
カルバゾール 1.5
【0034】
図6は、周辺部分24を部分的に覆う色付き層36を示す。色付き層36は、アウタースターバーストとして知られる模様である。図示する実施態様では、アウタースターバーストは、記録した画像から色分別を実施したのちコンピュータマウスで描画したものである。この例では、色付き層36は黒である。一つの好ましい黒インクペーストは以下の組成を有する。
【0035】
成分 重量%
乳酸エチル 23.98
結合剤溶液 64.04
IOブラック 11.98
【0036】
すべての色及びそれに対応するパターンが最終的に組み合わさって、美容的に好感がもてる眼を装う色付きコンタクトレンズパターンを創作する。好ましい実施態様では、4枚の色層―黒層、うす茶層、灰色層及び青もしくは緑層―を使用する。
【0037】
眼の外観を変えるのに適した模様を造るためには、記録した画像又は個々の色成分パターンの一部もしくは全部を改変又は変更することが好ましいかもしれない。そのような変更を実施するのに多くの異なる方法がある。ソフトウェアを使用して、記録した画像又は個々の色成分の暗めの色合いを除去して最終的な外観を改変してもよい。また、色成分を、色のドット又は島のような要素に変換することもできる。この変換は、以下に記載するようなプリント処理を容易にすることができる。さらには、処理中に分けられる色は、食品医薬品局によって以前に認められた顔料及びインクと対応させることができる。このような変更が色付きコンタクトレンズの受け入れを促進するかもしれない。
【0038】
記録した画像又は個々の色成分は、色及びパターン、たとえば星形の線及びコントラストゾーン(すなわち、淡めの環状区域)を加えることによって改善することができる。さらなる層が眼の外観をさらに改善することもできる。また、改変又は変更は、はじめに色及びパターンを分けるために使用したソフトウェアを使用してパターンを操作することによって実施することもできるし、数学アルゴリズム、たとえば二次元フーリエ変換を使用してパターンを改変することによって実施することもできる。フーリエ変換のための装置は、引用例として本明細書に含める米国特許第4,139,897号明細書に開示されている。他の改善技法は、コンピュータプログラムを使用して、記録した画像を絵付け、エアブラッシング、ハーフトーン化、アンシャープマスキング(sharp unmasking)、スマッジング、ぼかし、焦点ずらし、調色、覆い焼き及びスポンジングすることを含む。
【0039】
さらには、上記したものの他にも、本発明にしたがって分けることができる色が多くある。美容的に好感がもてる眼から分けることができる他の色は、とりわけ、褐色、紫、シアン、マゼンタ及び黄を含む。さらには、本発明は、最終的なパターンを構成する4枚の層に限定されない。場合によっては、4色未満の色で必要な詳細を提供することができる。場合によっては、色付き層を分けるために使用されるソフトウェアに依存して、5色以上の色を組み合わせて最終的なパターンを創作することもできる。設計者が、たとえば、美容的に好感がもてる青い眼の写真に紫の痕跡があると判断するならば、設計者は、さらに別の紫の層、すなわち第五の層を加えることもできる。このさらなる層はもう一つプリント工程を追加するが、さらに好感がもてる色のコンタクトレンズを提供することができる。
【0040】
所望の美容効果に依存して、レンズの虹彩部分における着色は、生まれつきの虹彩を非常にわずかしか見せないように調節することもできるし、実質部分を見せるように調節することもできる。生まれつきの虹彩を見せることは、各構成層を、透明又は半透明の空間によって分けられる色付き要素のパターンに造ることによって、又は一以上のパターンに透明又は半透明の空間を打ち抜くことによって達成することができる。使用者がどれほど多くの虹彩をレンズ越しに見せることを望むかは、使用者が、色改善効果を達成することを望むのか、色変更効果を達成することを望むのかに依存する。透けて見える生まれつきの虹彩が多ければ多いほど、より多くの色改善効果が達成される。透けて見える生まれつきの虹彩が少なければ少ないほど、より多くの色変更効果が達成される
【0041】
一つの好ましい実施態様では、人の生まれつきの虹彩色の約0.1%〜約20%が透けて見える。もう一つの好ましい実施態様では、生まれつきの虹彩の約21%〜約50%が透けて見える。色を調節すると、約51%〜約75%を透けて見せることもできるし、約76%〜約99%を透けて見せることさえできる。
【0042】
生まれつきの虹彩がどれくらい透けて見えるのかを決定するもう一つの方法は、色付きパターンがコンタクトレンズ上でどれくらいの被覆度を有するのかに依存する。被覆度とは、適用されるパターン環帯の範囲にすべて入る所与の分析フィールドにおける全面積に対する着色剤によって覆われる面積の比をいう。被覆度を分析する方法は数多くある。一つの好ましい方法は、Bausch & Lomb 0mnicon 5000 Image Analyzerを取扱説明書の指示にしたがって使用する方法である。
【0043】
虹彩部分22における色付きパターンの創作は、好ましくは、引用例として本明細書に含めるKnappの米国特許第4,582,402号明細書の公知のプリント法ならびに引用例として本明細書に含めるRawlingsの米国特許第5,034,166号明細書及び上記で引用例として本明細書に含めたRawlingsの米国特許第5,116,112号明細書の公知のプリント法を使用してレンズに4回、1回ごと異なる色の層をプリントすることによって達成される。一般に、各色付き層で生成される模様に対応する凹みを有するプレート又は版に所望の色合いのインクを塗布する。たとえば、図3は、美容的に好感がもてる眼の写真から青色を分けることによって生成した青層を示す。青層に対応するプレートには青インクが塗布される。
【0044】
そして、プレートの表面をドクターブレードで掻きとることによって過剰なインクをプレートから除去して、プレート中の凹みをインク、この場合はうす茶インクで満たされた状態に残す。そして、シリコンゴムパッドをプレートに押し当てて凹みからインクを吸い上げたのち、パッドをレンズ表面に押し当ててパターンをレンズに転写する。そして、プリントしたパターンを硬化させてレンズから剥がれないようにする。当然、レンズの前面又は後面のいずれにプリントしてもよいが、現在、前面のプリントが好ましい。
【0045】
レンズの前側及び後側の両方を直接的又は間接的にプリントすることができる。オス型又はメス型又は両方の型に直接インクをプリントして、型にモノマーを充填し、型どうしを係合させ、レンズ成形モノマーとインクとをいっしょに硬化させることができる。型、好ましくはメス型にプリントしたのち硬化したレンズにもプリントする組み合わせを実施することもできる。これは、両面プリントを達成する簡便な方法である。
【0046】
上記のように、好ましい実施態様は、4枚の層を特定の順序でプリントすることを考慮する。しかし、層の順序又は層の数はそのように限定されない。
【0047】
一つの好ましい実施態様では、青色コンタクトレンズは、美容的に好感がもてる青い眼の写真に関する4枚の色付き層、すなわち黒、うす茶、灰色及び青をプリントすることによって創作される。
【0048】
本発明を実施するために使用される好ましいレンズ及びインク成分は、公知であり、引用例として本明細書に含めるLoshaekの米国特許第4,668,240号明細書に記載されている。具体的な成分及び標的重量は、以下で詳細に記載する。非常に簡潔にいうと、−COOH、−OH又は−NH2基を有するポリマーで構成されたレンズを、同じ官能基、不透明着色物質及びジイソシアネート化合物を有する結合ポリマーを含有するインクでプリントする。まず、結合ポリマー、顔料及び溶媒の混合物を調製したのち、さらに多くの溶媒及びジイソシアネートと混合して許容しうるインクを形成する。好ましい結合ポリマー溶液は、青、灰色、褐色及び黒の場合には約35,000CPSの粘度を有し、緑の場合には50,000CPSの粘度を有する。不透明なインクをプリントし、レンズ表面で硬化させる。レンズの化学構造は、上記化学構造に限定される必要はない。たとえば、Narducyの米国特許第4,857,072号明細書に開示された系は、着色剤をレンズに付与するのに上述した官能基を要しない。
【0049】
本発明で使用することができるインクペースト及び顔料は、以下、インクカラーチャートに記す成分及び重量%値を使用して、多数の異なる方法で製造することができる。通常、インクペーストを付着促進剤と配合してインクを製造する。
【0050】
たとえば、うす茶インクペーストは、結合剤溶液63.49重量%、乳酸エチル30.00重量%、二酸化チタン0.61重量%、PCNブルー0.06重量%、酸化鉄イエロー4.30重量%及び酸化鉄レッド1.54重量%を使用して製造することができる。これらの色が好ましい実施態様に使用されるが、他の色又は成分の重量%の変更を使用してもよい。以下のチャートは、可能なインク及び顔料濃度の代表例にすぎず、完全なリストではない。当業者であれば、コンタクトレンズ装用者の虹彩に対して改善効果を提供するであろう他のインク及び顔料濃度を開発することができよう。
【0051】
【表1】
【0052】
クリアペーストを上記調合物のいずれかに加えて色を淡くすることができる。これは、色の改善ではなく色の変更を求める場合に、より自然に見える色を生じさせることができる。いかなる親水性ポリマーペーストをもクリアペーストとして使用することができる。好ましい実施態様では、クリアペーストは、乳酸エチルで薄めたシクロペンタノン中2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)と2−エトキシエチルメタクリレート(EOEMA)との9:1コポリマーである。
【0053】
インク調合物は、レンズ表面に浸透させて深みの知覚を生じさせることもできる。そのようなインク及びレンズは、英国特許0384632号明細書に記載されている。
【0054】
色付きパターンは、いかなる方法でレンズの虹彩部分に被着させてもよい。現在好ましい方法は、以下いくらか詳細に記載するオフセットパッドプリントによる方法を含む。他の代替方法は、レーザ(米国特許第4,744,647号明細書)又はインクジェットプリンタの使用を含む。
【0055】
平坦面及びプリントされる所望の色付き層に対応する円形の凹みを有するプレート(図示せず)を用意する。プレートは、アナログ又はデジタル集積回路を作製するための周知の技術によって製造することができる。まず、所望のパターンの約20倍の大きさのパターンを用意する。次に、そのパターンを、周知の写真技法を使用して、残りの区域よりも暗く着色される部分を有する正確な所望のサイズのパターンに縮小する。露光すると水不溶性になるフォトレジスト材によって平坦面を覆う。フォトレジスト材をパターンで覆い、露光させる。パターンの暗い区域の下の区域に対応するフォトレジストパターンの部分を水洗によって除去し、得られたプレートを必要な深さまでエッチングする。そして、フォトレジスト材の残りを機械的に除去する。
【0056】
顔料、顔料溶媒のための結合剤もしくはキャリヤ及びジイソシアネートを含む着色剤をプレートの平坦面に被着させ、ドクターブレードでパターンを掻きとる。これが、平坦面から過剰なインクを除去しながら凹みをインクで満たす。
【0057】
剥離させやすくするためにシリコンオイルを含浸させたシリコンゴム製のパッドをパターンに押し当てて、凹みからインクを除去する。パッド上のインクをわずかに乾燥させて粘着性を改善したのち、コンタクトレンズの前面に押し当てると、インクが所望のパターンで虹彩部分に被着する。当然、パッドは、レンズの凸状前面にフィットするように変形するのに十分な可撓性を有しなければならない。種々の色層それぞれに種々の色層プレートを使用しながらプリント工程を多数回繰り返す。
【0058】
次に、被着させた層を処理して、レンズが眼の中に配置されたときに遭遇する眼液への暴露下でもレンズから剥がれないようにする。剥離を防止する正確な方法は、レンズの構成材料及び模様に依存する。レンズの単なる空気乾燥又は加熱で十分である。親水性レンズの場合、Wichterleの米国特許第3,679,504号明細書(引用例として本明細書に含める)に記載されている不透明パターンを被覆するための技法を使用してもよい。
【0059】
上述した工程は、種々の色付き層のプリントに対して順序を課すが、プリントの順序及びプリントの回数は本発明にとって重要ではなく、他のプリント順序又はプリント回数もまた本発明に包含されよう。
【0060】
コンタクトレンズの虹彩部分22に種々の層をプリントするための代替態様は、各層を、パッドプリントするのではなく、インクジェットプリントすることを考慮する。インクジェットプリントは、パッド又はプレートを要することなく達成され、パッドプリントよりも高い解像度で施すことができ、それにより、各色付き層のより大きな詳細及びコンタクトレンズの虹彩部分22上のより自然な最終パターンを可能にする。
【0061】
インクジェットプリントの使用はまた、コンタクトレンズ又は他の装置と接触する装置の数を減らす。たとえば、シリコンパッドは、まずプレート又は版と、次にコンタクトレンズそのものと接触しなければならない。部品どうしの接触は部品を摩耗させる傾向にあり、すると、部品は交換を要することになる。インクジェット法の間、マイクロノズルは、コンタクトレンズとも他いかなる装置とも物理的に接触しない。これにより、マイクロノズル摩耗の可能性は低減する。
【0062】
さらには、インクジェットプリンタは、一つの色層から異なる色層への変更をコンピュータ制御によって容易に実施することができるように電子制御される。したがって、ひとたび美容的に好感がもてる眼の写真又は画像が記録され、記憶され、その多数の色付き層に分けられると、インクジェット法を使用して各層を色付きコンタクトレンズに適用し、それにより、装用者の虹彩の見かけ色及び色パターンを変化させることができる色付きコンタクトレンズを創作することができる。
【0063】
インクジェットプリンタを使用するのならば、当業者は、インクを調節してインクジェットプリントのために最適化するべきである。たとえば、好ましいインクは、少なくとも一つの顔料を含む。顔料は、プリンタ処理の間の目詰まりを防ぐため、インクジェットノズルよりもずっと小さくあるべきである。一般に、これは、好ましい顔料が3ミクロン以下であることを意味する。大きめの顔料は、目詰まりの危険性を減らすため、より小さな粒子に粉砕することができる。
【0064】
好ましいインクは、少なくとも35mN/mの表面張力を有する。インクが十分に噴出し、レンズと接触したとき延展する限り、いかなる表面張力パラメータをも許容することができる。好ましくは、インクは、その表面張力に基づいて十分に画定された小滴の流れに分裂する。インクの表面張力は、稀釈剤又は界面活性剤を加える、又は除くことによって調節することができる。
【0065】
好ましいインクは有機溶媒を有する。インクは、アルコール、グリコール、ケトン又はエステルをはじめとする多くの溶媒を含有することができる。インクは、5秒未満で乾燥することが好ましいが、それが必須ではない。好ましいインクは、場合によっては、保湿剤(たとえばエチレングリコール)及び界面活性剤を含有することもできる。
【0066】
また、連続的なインクジェット作動のためには、インクを電極によって帯電させて側溝から離し、プリント面に落とすことが好ましい。これは、約0.5重量%の塩を加えることによる方法をはじめとして、当該技術で周知の多くの方法によって達成することができる。
【0067】
好ましいインクは、インクジェットの適用において容易に流動する。好ましくは、インクは、約1センチポアズ〜約50センチポアズの粘度を有する。より好ましくは、粘度は、約2〜約30センチポアズである。もっとも好ましくは、粘度は、約5〜15センチポアズである。
【0068】
着色剤は、一つの層又は多くの層で、所望の美容効果を達成するいかなる模様ででもプリントすることができる。好ましい着色剤のパターンは、引用例として本明細書に含める米国特許第5,936,705号明細書、第5,414,477号明細書及び第5,272,010号明細書で特定されている模様を含む。
【0069】
着色剤の一つ又は多数の層がコンタクトレンズ上で形成するパターンは、好ましくはゾーンからなり、そのゾーンはゾーン内の色付き付形領域で構成され得る。さらには付形領域がドットで構成されていることができる。ゾーンの例は、不ぞろいの内側及び外側境界を有する一つの環状虹彩カラーゾーン、多数の同心環状ゾーン、アウター及びインナースターバーストを有する環状ゾーンならびに多数の半径方向線に沿って構造が不ぞろいである一つの虹彩ゾーンを含む。ゾーン内の色付き付形区域の例は、円形区域、卵形領域、いもむし形の不規則な細長い領域、星型セグメント及びこれらの形の組み合わせを含む。
【0070】
好ましい実施態様では、色付きコンタクトレンズを結合溶液で被覆する。結合は、プリント中又はプリント後に起こすことができる。結合溶液は、コンタクトレンズのうち光学ゾーンにではない領域だけに塗布することが好ましい。
【0071】
コンタクトレンズを被覆する処理は、当該技術で周知であるいかなる方法によって実施することもできる。一つの実施態様では、結合溶液をレンズに吹き付けることもできる。この方法を使用するならば、吹き付けを実施する前にマスクをレンズの光学ゾーンにかぶせるべきである。もう一つの実施態様では、プリントパッドを使用して結合溶液をレンズに被覆することもできる。
【0072】
結合溶液の好ましい溶媒は、使用する被覆方法に依存する。吹き付け被覆法を使用するならば、溶媒は、低い粘度を有するべきである。すなわち、粘度は、50センチポアズ未満であることが好ましい。プリントパッド被覆法を使用するならば、溶媒は高めの粘度を有するべきである。すなわち、粘度は、100センチポアズを超えることが好ましい。粘度は、ポリマー鎖の加算もしくは減算又は溶媒の加算もしくは減算によって調節することができる。有機混合物が好ましい溶媒である。
【0073】
好ましくは、結合溶液は少なくとも一つのモノマーを含む。より好ましくは、結合溶液は、少なくとも一つの親水性モノマー及び少なくとも一つの疎水性モノマーを含む。
【0074】
可塑剤として作用し得るいかなる親水性モノマーをも使用することができる。親水性モノマーは、プリントされた材料をレンズとともに割れることなく変形させることができる。好ましい親水性モノマーには、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、NVP、GMA及びDMAがある。
【0075】
いかなる疎水性モノマーを使用しても、レンズの強度を改善し、有機溶媒へのモノマーの可溶性を改善することができる。好ましい疎水性モノマーには、2−エトキシエチルメタクリレート(EOEMA)、MMA及びBMAがある。
【0076】
好ましくは、結合溶液は開始剤を含有する。好ましくは、UV又は熱活性化開始剤を使用する。
【0077】
好ましくは、結合溶液は、着色剤を膜の中に捕らえる密接に架橋した膜を造る。このためには、エチレングリコールジメタクリレートを加えることが好ましい。コンタクトレンズへのモノマーの浸透を可能にする膨潤剤が付着を改善する。好ましい膨潤剤は、シクロペンタノン又はシクロヘキサノンを含む。
【0078】
好ましくは、結合溶液は付着促進剤を含有する。好ましくは、付着促進剤はヘキサメチレンジイソシアネートである。引用例として本明細書に含める米国特許第5,272,010号明細書に開示されているものをはじめとして、いかなる付着促進剤を使用してもよい。
【0079】
好ましくは、結合溶液は連鎖移動剤を含有する。好ましくは、連鎖移動剤はメルカプトエタノールである。
【0080】
湾曲面を有するコンタクトレンズに上記インクをプリントするように設計することができるならば、いかなるインクジェットプリンタをも本発明とで使用することができる。
【0081】
好ましいインクジェットプリンタは、DOD(ドロップオンデマンド)又は連続ジェットのいずれかである。好ましいインクジェットプリンタは、直径150ミクロン未満、好ましくは直径100ミクロン未満のピクセルをプリントすることができる。この結果を達成するためには、ノズルから発されるインクの滴が100ピコリットル未満、好ましくは50ピコリットル未満、より好ましくは10ピコリットル未満の量を有することが好ましい。ピクセルサイズは、当業者に周知である標準鏡検技法を使用して計測される。
【0082】
好ましいインクジェットノズルは、インク粘度及び熱の力を加えられる条件で、好ましい量の滴を形成するようなサイズである。インクジェットプリンタヘッドは、コンタクトレンズの湾曲面を考慮するために調節可能であるべきである。好ましくは、ノズルは、レンズ表面に対し、レンズの周囲に半球形を形成する状態で垂直に向くことができる。あるいはまた、レンズ表面を回転させてもよい。また、非対称パターンを有する半径方向非対称レンズの場合には、プリンタヘッドをレンズ回転子とで割出しすることが有用であるかもしれない。
【0083】
好ましい実施態様では、インクジェットヘッドは、コンピュータの使用によって制御される。
【0084】
好ましい実施態様では、バッチ処理を使用して多数のコンタクトレンズを速やかに続けてプリントすることもできる。たとえば、レンズ8個のバッチ(1パレート)を8個のプリンタヘッドに送ることもできる。リフトがレンズカップを押してプリンタヘッドの近くに置く。制御された方式でカップを回転させることもできる。プリントヘッドは、コンピュータソフトウェアから送られる命令に基づいて噴出をオン及びオフにする。そして、リフトがレンズを降ろしてそのパレートの上に戻す。すると、パレートは、結合溶液をレンズにプリント又は吹き付けするためのシステムに通される。そして、レンズは、レンズを加熱し、乾燥させる硬化処理に送られる。
【0085】
インクジェットプリンタ及びインクジェット技術に関する情報は、イリノイ州Gurnee MillsのDomino−Amjetのような販売業者ならびにスペインのバルセロナ及びフロリダ州オーランドを含む世界中の様々な場所で定期的に開催される「The Ink Jet Academy」を通じて容易に入手することができる。
【0086】
通常のお決まり実験を通じて、当業者は、種々の定量可能な分析技術を使用して、着色剤をコンタクトレンズにプリントする工程を最適化することができる。
【0087】
不透明度又は光の反射率を最適化することができる。固形ヒドロゲル上の固形インク模様によって反射される光の量を計測すると、どの染料/顔料の組み合わせが最良の着色剤を構成するのかを決定することができる。UV−Vis分光計がこの情報を定量することができる。
【0088】
インクの表面張力は、Denoy環及び動的接触角(DCA)装置を使用してモニタすることができる。コンタクトレンズへのインクの付着は、FDAが要求する磨耗試験を使用して試験することができる。詳しくは、FDAウェブサイトhttp://www.fda.govを参照すること。完成したコンタクトレンズ中に残留モノマーがあるかどうかを決定するためには、HPLC、LC/MSデータが洞察的である。
【0089】
離型後にレンズが型のオス側にくるようレンズ又は型を下塗りで処理してレンズを一貫して離型させて、表面へのインクの付着を高める、又は型に投入される親水性成分を増強することが好ましいかもしれない。このような下塗りは、引用例として本明細書に含める米国特許第5,158,718号明細書及び第5,894,002号明細書に記載されている。
【0090】
本発明が、装用者の虹彩の外観を変化させることができる色付きコンタクトレンズを提供するということがわかる。請求の範囲で定義する発明の本質及び範囲を逸することなく、部品の機能及び配置に種々の変更を加えることもでき、例示し、記載したものの代わりに同等な手段を用いることができ、特定の特徴を他から独立して使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のコンタクトレンズのデザインを示す。
【図2】
本発明のコンタクトレンズにプリントされる色付き画像を示す。
【図3】
図2の画像の第一の色成分を示す。
【図4】
図2の画像の第二の色成分を示す。
【図5】
図2の画像の第三の色成分を示す。
【図6】
図2の画像の第四の色成分を示す。
技術分野
本発明は、色付きコンタクトレンズ模様を作製することに関し、特に、人の虹彩の画像から種々の色模様を分けたのち、種々の色模様のそれぞれをコンタクトレンズにプリントして、虹彩の複雑な外観を模倣する色付きコンタクトレンズを得ることによって創作されるレンズ模様に関する。
【0002】
発明の背景
人の虹彩の色を改変又は改善するための初期の試みは、虹彩部分を覆う濃淡のない色の区域を有するコンタクトレンズを使用するものであった。米国特許第4,468,229号明細書(Su)に開示されたこのタイプのコンタクトレンズの一例は、特定の化学処方の少なくとも一つの反応性染料とで反応するコポリマーヒドロゲル材料を含む、その表面の少なくとも一部を着色されたコンタクトレンズであった。この技術によって多数の複雑なパターンを達成することは困難である。
【0003】
色付きコンタクトレンズ、たとえば、多数の色の虹彩を有する不透明レンズがレンズの虹彩部分に芸術的に描かれているか写真的に再現されているWichterleの米国特許第3,679,504号明細書で論じられているものが開発された。しかし、これらのレンズもまた自然には見えず、そのため、商業的には決して成功を収めなかった。自然な外観をもつ不透明レンズを製造する他の試みが、米国特許第3,536,386号明細書(Spivak)、第3,712,718号明細書(LeGrand)、第4,460,523号明細書(Neefe)、第4,719,657号明細書(Bawa)、第4,744,647号明細書(Meshelら)、第4,634,449号明細書(Jenkins)ならびに欧州公開特許第0309154号明細書(Allergan)及び英国特許出願公開第2202540号明細書(IGEL)に開示されている。
【0004】
最初に商業的成功を収めた不透明な色付きコンタクトレンズは、米国特許第4,582,402号明細書に開示されたKnappによる発明に基づいて製造された。Knappは、その好ましい実施態様で、濃淡のない色の虹彩部分ではなく色付きの不透明なドットを有するコンタクトレンズを開示した。Knappレンズは、一色でプリントした簡単なドットパターンを使用して、製造が簡単かつ廉価であるレンズに自然な外観を提供する。ドットの断続的パターンは虹彩を完全に覆うわけではないが、マスク効果を生じさせるのに十分な密度のドットを提供する。レンズを装用する人は、通常の観測者によって見られた場合、ほぼ連続的な色の外観を示す。Knappはまた、種々のパターンを種々の色で使用しながらプリント工程を1回以上繰り返してもよいと開示している。理由は、よく見ると、虹彩は二以上の色を含むことが見てとれるからである。虹彩の微細構造の改善を考慮して、プリントされるパターンは絶対的に均一である必要はない。現在、商業的成功を収めている1カラーKnappレンズは、ドットを不ぞろいなパターンに配設して虹彩の構造を改善している。
【0005】
Knappレンズを改良するために種々の努力が払われてきた。Jahnkeに付与された米国特許第5,414,477号明細書は、断続的なインクパターンを異なる色合いの着色剤の二つ又は三つの部分として塗布して、より自然な外観を提供することを開示している。Jahnkeの開示は、異なる色の部分を分けるために使用されるぎざぎざの境界を記載し、それによって色付きレンズの自然な外観を改善している。Jahnkeの開示はまた、必要な分別を提供するため、三つの別個に色付けされた部分及び多数のぎざぎざの境界線の使用を記載している。
【0006】
より自然に見えるレンズを創作するための他の試みは、瞳孔部分の周辺から虹彩部分の周辺まで放射状に延びる互いにつながる線の集団を開示する、Rawlingsへの米国特許第5,120,121号明細書を含む。さらに、欧州特許出願公開第0472496号明細書は、虹彩に見られる線を模倣しようとする線のパターンを有するコンタクトレンズを示している。
【0007】
これらの努力にもかかわらず、コンタクトレンズ産業は、虹彩に固有の深み及びきめを提供しながらも虹彩の色を改善又は改変することができる低廉な色付きレンズを求め続けている。この目的は、色付きレンズ越しに生まれつきの虹彩色及びパターンの一部を見せる色付きコンタクトレンズを提供することにより、より忠実に達成された。
【0008】
発明の概要
本発明は、色付きコンタクトレンズを提供する。好ましくは、コンタクトレンズは、好みの眼の画像を選択し、その画像をその色成分及びパターンに分解し、色成分及びパターンを処理し、それらの色及びパターンをコンタクトレンズ上に直接又は間接的に再現することによって製造される。
【0009】
まず、人の眼の画像を写真的手段又は他の再現手段によって記録することができる。あるいはまた、人の眼の画像をグラフィックアート技法によって創作することもできる。場合によっては、記録した画像をこの時点で改善して特定の美容効果を達成することもできる。
【0010】
次に、記録した画像を処理して画像をその多数の色成分及びそれに対応するパターンに分ける。場合によっては、これらの色及びパターンを改善して特定の美容効果を達成することもできる。分別処理は、コンピュータ及び市販のソフトウェアを使用して実施することができる。そして、これらの色成分及びパターンを使用して、不透明又は不透明に近い部分を含む多数のプレートを製造し、これをカラーレンズ製造工程に使用することができる。そして、公知のあらゆるプリント技術を使用して不透明又は不透明に近い部分の多数の層を特定の順序でコンタクトレンズにプリントすることにより、色付きレンズを製造する。
【0011】
望むならば、記録した画像又は個々の色成分の一部もしくは全部を多数の異なる方法で変更又は改変して、眼の外観を変えるのに適したパターンを製造することができる。このような変更方法は、記録した画像又は個々の色成分から暗めの色の一部を除去することと、色成分及びそれに対応するパターンを、色のドット又は島のような要素に変換することと、色成分を利用可能な顔料及び対応するインク(このような顔料及びインクは米国食品医薬品局によって認可されることができ、それにより、政府認可の可能性を高める)と合致させることと、記録した画像又は色成分及びパターンをさらなる色及びパターン、星形の線、コントラストゾーンなどで改善することと、特定の数学的アルゴリズム、たとえば二次元フーリエ変換を使用することと、ソフトウェア、たとえばAdobe PhotoShop(登録商標)を使用してパターンを他のやり方で操作することとを含む。このような改変は、記録した画像を処理して別々の色成分及びパターンにする前に、記録した画像に対して実施することができる。改変はまた、そのような処理ののち、個々の色成分に適用することもできる。
【0012】
1カラーレンズ、2カラーレンズ及び3カラーレンズならびに人の眼を模倣しようとする他の開示を上回る外観における改善は非常に特徴的である。特定の以前のカラーレンズと同様に、本発明にしたがって製造されるレンズは、装用者の虹彩の見かけ色及び色パターンの根本的な変更を可能にする。たとえば、虹彩の見かけ色を、暗褐色から淡青色又は緑などへと変化させることは難しくない。本発明の好ましい実施態様は4色部レンズ又は4層レンズであるが、4よりも少ない層又は4よりも多い層もまた考慮される。層の数は単に、人の眼の記録した画像から要求される数の色及びパターンを分けるために使用されるソフトウェアに命令するオペレータが望む数である。一般に、より多くの色及び模様を分け、色付きコンタクトレンズにプリントすればするほど、レンズは、人の眼及び眼における所望の美容外観効果をより近似する。
【0013】
本発明の好ましい実施態様の一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付き模様とを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、好ましくは、美容的に引きつける人の眼又はそのよう眼の写真を記録したのち、記録した画像を多数の色成分へとその対応するパターンで分けることによって生成される。そして、多数の色分別を使用して、色付きレンズを製造するためのプリント処理で使用される種々の部分を創作する。記録した画像から分けた特定の色からなる種々の部分それぞれに別個のプレート又は版を創作する。そして、これらのプレートを使用して種々の色又は層それぞれをコンタクトレンズにプリントするか、コンタクトレンズを成形する型の中の膜に、その膜が最終的なコンタクトレンズの一部になるようにプリントする。最終的なレンズは、すべての層及び色を含み、初めに記録した人の眼の画像を忠実に模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色及び色パターンを変えることができる。
【0014】
色成分及びそれに対応するパターンは、多くの方法でコンタクトレンズ上に再現することができる。引用例として本明細書に含めるRawlingsの米国特許第5,116,112号明細書は、インクを注型成形型の中の層又は膜にプリントすることと、コンタクトレンズを成形することと、コンタクトレンズを取り出して、インクを含む層又は膜がコンタクトレンズ表面の一部になるようにすることとを含むプリント法を開示している。引用例として本明細書に含めるKnappの米国特許第4,704,007号明細書及び第4,502,402号明細書は、本発明との使用に考慮されるパッドプリントの方法を開示している。また、コンタクトレンズ上に画像を再現する他の方法、たとえばレーザプリント及びインクジェットプリントが考慮される。
【0015】
本発明の好ましい実施態様のもう一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付きパターンとを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、美容的に引きつける人の眼を写真撮影したのち、写真撮影した画像を走査し、走査した画像を記憶することによって生成することができる。ひとたび記憶させると、分別ソフトウェアを使用して、走査したデータを多数の色成分及びパターンに分けることができる。層の数は単に、人の眼の記録した画像から要求される数の色及びパターンを分けるために使用されるソフトウェアに命令するオペレータが望む数である。種々の色/パターン分別それぞれに別個のプレート又は版を創作する。そして、これらのプレートは、種々の色又は層それぞれをコンタクトレンズにプリントする際に使用される。最終的なレンズは、すべての層、色及びパターンを含み、初めに記録した人の眼の画像を模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色及び色パターンを変えることができる。
【0016】
本発明の好ましい実施態様のもう一つの目的は、瞳孔部分と、瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、虹彩部分上の色付きパターンとを有する色付きコンタクトレンズを提供することである。色付きパターンは、美容的に引きつける人の眼又はそのような眼の写真を記録したのち、記録した画像を多数の色成分及びそれに対応するパターンに分けることによって生成することができる。そして、多数の色分別を使用して、色付きレンズを製造するためのプリント処理で使用される種々の部分を創作する。記録した画像から分けた特定の色からなる種々の部分それぞれに別個の模様を創作する。種々の方法を使用して種々の模様それぞれをコンタクトレンズに適用することができる。最終的なレンズは、すべての層又は色を含み、初めに記録した人の眼の画像を模倣する。色付きコンタクトレンズは、非常に自然な外観を与えながらも、レンズを装用する人の虹彩の見かけ色を変えることができる。
【0017】
人の眼又は処理に使用される人の眼の写真に依存して、多くの異なる色の部分を創作することができることがわかる。さらには、使用される分別ソフトウェアに依存して、同じ人の眼の画像から異なる層又は部分を展開することができる。また、同じ画像を使用するとしても、その画像から分けられる色又は層の数に依存して、最終製品が異なることにもなる。
【0018】
「通常の観察者」とは、本発明のレンズを装用する人から約2〜5フィート離れて立つ正常な視力2.0−2.0の人をいう。
【0019】
本特許の出願は、カラーで仕上げられた少なくとも一つの図面又は写真を含む。カラー図面又は写真を含む本特許の写しは、要求に応じて、必要な費用の支払いをもって特許庁から提供される。
【0020】
図1は、本発明のコンタクトレンズ10を示す。これは、レンズ中央の瞳孔部分20と、瞳孔部分を包囲する環状の虹彩部分22とを有する。親水性又はソフトコンタクトレンズの場合、周辺部分24が虹彩部分22を包囲する。色付きのパターン26が虹彩部分22に設けられている。このパターン26は、それぞれが自らのパターンでプリントされた多数の色付き部分で構成されている。これらの色パターンの組み合わせが生まれつきの虹彩の見かけ色及び色パターンを変化させる。
【0021】
虹彩部分22に位置するパターン26は、種々の色付きパターンの多数の層を合わせることによって創作される。これらの多数の色付きパターンそれぞれを生成するためには、まず、美容的に好感がもてる眼(図示せず)の画像を記録しなければならない。眼の画像は、写真撮影、絵付け、手描き、プリント又は周知のグラフィックデザイン手段によって創作することができる。これは、クレヨン画、鉛筆画、インク画、水彩画などならびにコンピュータ創作画像を含む。
【0022】
そして、画像を、コンピュータメモリなどのような媒体に記録する。画像の記録は、多数の異なる方法によって、たとえば、スキャナを使用して画像をコンピュータメモリに走査すること、又はデジタルカメラを使用して画像をコンピュータメモリ又は他の媒体に取り込むことなどによって達成することができる。眼の画像をコンピュータメモリに記録する処理は、1工程、すなわち、デジタルカメラで眼の画像を撮ることであってもよい。
【0023】
ひとたび美容的に好感がもてる眼の画像が記録されるか捕り込まれると、場合によっては、周知の手段、たとえばAdobe Photoshop(登録商標)のようなコンピュータソフトウェアを使用して、記録した画像を改善することができる。
【0024】
次に、記録した画像をその色成分及びそれに対応するパターンに分けることができる。この色パターンの分別は、Adobe Photoshop(登録商標)のようなコンピュータソフトウェアの使用を含む多くの方法で達成することができる。プログラムは、記録した画像をその色成分又は対応するパターンに分ける。色成分層それぞれは、使用される眼の画像、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムのオペレータの使い方に依存する独自のパターンを有する。場合によっては、この段階でグラフィックアート技法を使用して構成成分それぞれを改善することもできる。
【0025】
図2〜6を参照すると、完成したコンタクトレンズパターンの画像がその色パターン構成成分それぞれとともに示されている。図2は、コンタクトレンズに適用される完成した画像であり、図3〜6は、種々の色パターン構成成分である。構成成分は、いかなる順序でもレンズ(又はレンズを成形する型の中の膜)にプリントすることもできるが、図3、次に図4、次に図5、次に図6の順にプリントすることが好ましい。
【0026】
図3は、美容的に好感がもてる眼の写真から分けられた主色パターンである色付き層30を示す。この例では、色付き層30は青であり、虹彩部分22及び周辺部分24を覆うが、瞳孔部分20は覆わない。好ましい実施態様では、青又は緑色が中間の虹彩区域を占める。好ましい青インクペーストの一つは以下の組成を有する。
【0027】
成分 重量%
乳酸エチル 30.55
結合剤溶液 61.15
PCNブルー 1.21
TiO2 7.09
【0028】
好ましい緑インクペーストの一つは以下の組成を有する。
【0029】
成分 重量%
乳酸エチル 28.53
結合剤溶液 63.85
PCNブルー 0.03
Cr2O3 7.59
【0030】
図4は、虹彩部分22を部分的に覆う色付き層32を示す。色付き層32は、インナースターバーストとして知られる模様である。図示する実施態様では、インナースターバーストはうす茶色である。一つの好ましいうす茶インクペーストは以下の組成を有する。
【0031】
成分 重量%
乳酸エチル 30
結合剤溶液 63.49
PCNブルー 0.06
IOイエロー 4.3
IOレッド 1.54
TiO2 0.61
【0032】
図5は、虹彩部分22を部分的に覆う色付き層34を示す。色付き層34は、スペックとして知られるパターンである。図示する実施態様では、スペックは、記録した画像から色分別を実施したのちコンピュータマウスで描画したものである。一つの好ましい実施態様では、スペックは、改善された紫色である。一つの好ましい紫インクペーストは以下の組成を有する。
【0033】
成分 重量%
乳酸エチル 22.5
結合剤溶液 76
カルバゾール 1.5
【0034】
図6は、周辺部分24を部分的に覆う色付き層36を示す。色付き層36は、アウタースターバーストとして知られる模様である。図示する実施態様では、アウタースターバーストは、記録した画像から色分別を実施したのちコンピュータマウスで描画したものである。この例では、色付き層36は黒である。一つの好ましい黒インクペーストは以下の組成を有する。
【0035】
成分 重量%
乳酸エチル 23.98
結合剤溶液 64.04
IOブラック 11.98
【0036】
すべての色及びそれに対応するパターンが最終的に組み合わさって、美容的に好感がもてる眼を装う色付きコンタクトレンズパターンを創作する。好ましい実施態様では、4枚の色層―黒層、うす茶層、灰色層及び青もしくは緑層―を使用する。
【0037】
眼の外観を変えるのに適した模様を造るためには、記録した画像又は個々の色成分パターンの一部もしくは全部を改変又は変更することが好ましいかもしれない。そのような変更を実施するのに多くの異なる方法がある。ソフトウェアを使用して、記録した画像又は個々の色成分の暗めの色合いを除去して最終的な外観を改変してもよい。また、色成分を、色のドット又は島のような要素に変換することもできる。この変換は、以下に記載するようなプリント処理を容易にすることができる。さらには、処理中に分けられる色は、食品医薬品局によって以前に認められた顔料及びインクと対応させることができる。このような変更が色付きコンタクトレンズの受け入れを促進するかもしれない。
【0038】
記録した画像又は個々の色成分は、色及びパターン、たとえば星形の線及びコントラストゾーン(すなわち、淡めの環状区域)を加えることによって改善することができる。さらなる層が眼の外観をさらに改善することもできる。また、改変又は変更は、はじめに色及びパターンを分けるために使用したソフトウェアを使用してパターンを操作することによって実施することもできるし、数学アルゴリズム、たとえば二次元フーリエ変換を使用してパターンを改変することによって実施することもできる。フーリエ変換のための装置は、引用例として本明細書に含める米国特許第4,139,897号明細書に開示されている。他の改善技法は、コンピュータプログラムを使用して、記録した画像を絵付け、エアブラッシング、ハーフトーン化、アンシャープマスキング(sharp unmasking)、スマッジング、ぼかし、焦点ずらし、調色、覆い焼き及びスポンジングすることを含む。
【0039】
さらには、上記したものの他にも、本発明にしたがって分けることができる色が多くある。美容的に好感がもてる眼から分けることができる他の色は、とりわけ、褐色、紫、シアン、マゼンタ及び黄を含む。さらには、本発明は、最終的なパターンを構成する4枚の層に限定されない。場合によっては、4色未満の色で必要な詳細を提供することができる。場合によっては、色付き層を分けるために使用されるソフトウェアに依存して、5色以上の色を組み合わせて最終的なパターンを創作することもできる。設計者が、たとえば、美容的に好感がもてる青い眼の写真に紫の痕跡があると判断するならば、設計者は、さらに別の紫の層、すなわち第五の層を加えることもできる。このさらなる層はもう一つプリント工程を追加するが、さらに好感がもてる色のコンタクトレンズを提供することができる。
【0040】
所望の美容効果に依存して、レンズの虹彩部分における着色は、生まれつきの虹彩を非常にわずかしか見せないように調節することもできるし、実質部分を見せるように調節することもできる。生まれつきの虹彩を見せることは、各構成層を、透明又は半透明の空間によって分けられる色付き要素のパターンに造ることによって、又は一以上のパターンに透明又は半透明の空間を打ち抜くことによって達成することができる。使用者がどれほど多くの虹彩をレンズ越しに見せることを望むかは、使用者が、色改善効果を達成することを望むのか、色変更効果を達成することを望むのかに依存する。透けて見える生まれつきの虹彩が多ければ多いほど、より多くの色改善効果が達成される。透けて見える生まれつきの虹彩が少なければ少ないほど、より多くの色変更効果が達成される
【0041】
一つの好ましい実施態様では、人の生まれつきの虹彩色の約0.1%〜約20%が透けて見える。もう一つの好ましい実施態様では、生まれつきの虹彩の約21%〜約50%が透けて見える。色を調節すると、約51%〜約75%を透けて見せることもできるし、約76%〜約99%を透けて見せることさえできる。
【0042】
生まれつきの虹彩がどれくらい透けて見えるのかを決定するもう一つの方法は、色付きパターンがコンタクトレンズ上でどれくらいの被覆度を有するのかに依存する。被覆度とは、適用されるパターン環帯の範囲にすべて入る所与の分析フィールドにおける全面積に対する着色剤によって覆われる面積の比をいう。被覆度を分析する方法は数多くある。一つの好ましい方法は、Bausch & Lomb 0mnicon 5000 Image Analyzerを取扱説明書の指示にしたがって使用する方法である。
【0043】
虹彩部分22における色付きパターンの創作は、好ましくは、引用例として本明細書に含めるKnappの米国特許第4,582,402号明細書の公知のプリント法ならびに引用例として本明細書に含めるRawlingsの米国特許第5,034,166号明細書及び上記で引用例として本明細書に含めたRawlingsの米国特許第5,116,112号明細書の公知のプリント法を使用してレンズに4回、1回ごと異なる色の層をプリントすることによって達成される。一般に、各色付き層で生成される模様に対応する凹みを有するプレート又は版に所望の色合いのインクを塗布する。たとえば、図3は、美容的に好感がもてる眼の写真から青色を分けることによって生成した青層を示す。青層に対応するプレートには青インクが塗布される。
【0044】
そして、プレートの表面をドクターブレードで掻きとることによって過剰なインクをプレートから除去して、プレート中の凹みをインク、この場合はうす茶インクで満たされた状態に残す。そして、シリコンゴムパッドをプレートに押し当てて凹みからインクを吸い上げたのち、パッドをレンズ表面に押し当ててパターンをレンズに転写する。そして、プリントしたパターンを硬化させてレンズから剥がれないようにする。当然、レンズの前面又は後面のいずれにプリントしてもよいが、現在、前面のプリントが好ましい。
【0045】
レンズの前側及び後側の両方を直接的又は間接的にプリントすることができる。オス型又はメス型又は両方の型に直接インクをプリントして、型にモノマーを充填し、型どうしを係合させ、レンズ成形モノマーとインクとをいっしょに硬化させることができる。型、好ましくはメス型にプリントしたのち硬化したレンズにもプリントする組み合わせを実施することもできる。これは、両面プリントを達成する簡便な方法である。
【0046】
上記のように、好ましい実施態様は、4枚の層を特定の順序でプリントすることを考慮する。しかし、層の順序又は層の数はそのように限定されない。
【0047】
一つの好ましい実施態様では、青色コンタクトレンズは、美容的に好感がもてる青い眼の写真に関する4枚の色付き層、すなわち黒、うす茶、灰色及び青をプリントすることによって創作される。
【0048】
本発明を実施するために使用される好ましいレンズ及びインク成分は、公知であり、引用例として本明細書に含めるLoshaekの米国特許第4,668,240号明細書に記載されている。具体的な成分及び標的重量は、以下で詳細に記載する。非常に簡潔にいうと、−COOH、−OH又は−NH2基を有するポリマーで構成されたレンズを、同じ官能基、不透明着色物質及びジイソシアネート化合物を有する結合ポリマーを含有するインクでプリントする。まず、結合ポリマー、顔料及び溶媒の混合物を調製したのち、さらに多くの溶媒及びジイソシアネートと混合して許容しうるインクを形成する。好ましい結合ポリマー溶液は、青、灰色、褐色及び黒の場合には約35,000CPSの粘度を有し、緑の場合には50,000CPSの粘度を有する。不透明なインクをプリントし、レンズ表面で硬化させる。レンズの化学構造は、上記化学構造に限定される必要はない。たとえば、Narducyの米国特許第4,857,072号明細書に開示された系は、着色剤をレンズに付与するのに上述した官能基を要しない。
【0049】
本発明で使用することができるインクペースト及び顔料は、以下、インクカラーチャートに記す成分及び重量%値を使用して、多数の異なる方法で製造することができる。通常、インクペーストを付着促進剤と配合してインクを製造する。
【0050】
たとえば、うす茶インクペーストは、結合剤溶液63.49重量%、乳酸エチル30.00重量%、二酸化チタン0.61重量%、PCNブルー0.06重量%、酸化鉄イエロー4.30重量%及び酸化鉄レッド1.54重量%を使用して製造することができる。これらの色が好ましい実施態様に使用されるが、他の色又は成分の重量%の変更を使用してもよい。以下のチャートは、可能なインク及び顔料濃度の代表例にすぎず、完全なリストではない。当業者であれば、コンタクトレンズ装用者の虹彩に対して改善効果を提供するであろう他のインク及び顔料濃度を開発することができよう。
【0051】
【表1】
【0052】
クリアペーストを上記調合物のいずれかに加えて色を淡くすることができる。これは、色の改善ではなく色の変更を求める場合に、より自然に見える色を生じさせることができる。いかなる親水性ポリマーペーストをもクリアペーストとして使用することができる。好ましい実施態様では、クリアペーストは、乳酸エチルで薄めたシクロペンタノン中2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)と2−エトキシエチルメタクリレート(EOEMA)との9:1コポリマーである。
【0053】
インク調合物は、レンズ表面に浸透させて深みの知覚を生じさせることもできる。そのようなインク及びレンズは、英国特許0384632号明細書に記載されている。
【0054】
色付きパターンは、いかなる方法でレンズの虹彩部分に被着させてもよい。現在好ましい方法は、以下いくらか詳細に記載するオフセットパッドプリントによる方法を含む。他の代替方法は、レーザ(米国特許第4,744,647号明細書)又はインクジェットプリンタの使用を含む。
【0055】
平坦面及びプリントされる所望の色付き層に対応する円形の凹みを有するプレート(図示せず)を用意する。プレートは、アナログ又はデジタル集積回路を作製するための周知の技術によって製造することができる。まず、所望のパターンの約20倍の大きさのパターンを用意する。次に、そのパターンを、周知の写真技法を使用して、残りの区域よりも暗く着色される部分を有する正確な所望のサイズのパターンに縮小する。露光すると水不溶性になるフォトレジスト材によって平坦面を覆う。フォトレジスト材をパターンで覆い、露光させる。パターンの暗い区域の下の区域に対応するフォトレジストパターンの部分を水洗によって除去し、得られたプレートを必要な深さまでエッチングする。そして、フォトレジスト材の残りを機械的に除去する。
【0056】
顔料、顔料溶媒のための結合剤もしくはキャリヤ及びジイソシアネートを含む着色剤をプレートの平坦面に被着させ、ドクターブレードでパターンを掻きとる。これが、平坦面から過剰なインクを除去しながら凹みをインクで満たす。
【0057】
剥離させやすくするためにシリコンオイルを含浸させたシリコンゴム製のパッドをパターンに押し当てて、凹みからインクを除去する。パッド上のインクをわずかに乾燥させて粘着性を改善したのち、コンタクトレンズの前面に押し当てると、インクが所望のパターンで虹彩部分に被着する。当然、パッドは、レンズの凸状前面にフィットするように変形するのに十分な可撓性を有しなければならない。種々の色層それぞれに種々の色層プレートを使用しながらプリント工程を多数回繰り返す。
【0058】
次に、被着させた層を処理して、レンズが眼の中に配置されたときに遭遇する眼液への暴露下でもレンズから剥がれないようにする。剥離を防止する正確な方法は、レンズの構成材料及び模様に依存する。レンズの単なる空気乾燥又は加熱で十分である。親水性レンズの場合、Wichterleの米国特許第3,679,504号明細書(引用例として本明細書に含める)に記載されている不透明パターンを被覆するための技法を使用してもよい。
【0059】
上述した工程は、種々の色付き層のプリントに対して順序を課すが、プリントの順序及びプリントの回数は本発明にとって重要ではなく、他のプリント順序又はプリント回数もまた本発明に包含されよう。
【0060】
コンタクトレンズの虹彩部分22に種々の層をプリントするための代替態様は、各層を、パッドプリントするのではなく、インクジェットプリントすることを考慮する。インクジェットプリントは、パッド又はプレートを要することなく達成され、パッドプリントよりも高い解像度で施すことができ、それにより、各色付き層のより大きな詳細及びコンタクトレンズの虹彩部分22上のより自然な最終パターンを可能にする。
【0061】
インクジェットプリントの使用はまた、コンタクトレンズ又は他の装置と接触する装置の数を減らす。たとえば、シリコンパッドは、まずプレート又は版と、次にコンタクトレンズそのものと接触しなければならない。部品どうしの接触は部品を摩耗させる傾向にあり、すると、部品は交換を要することになる。インクジェット法の間、マイクロノズルは、コンタクトレンズとも他いかなる装置とも物理的に接触しない。これにより、マイクロノズル摩耗の可能性は低減する。
【0062】
さらには、インクジェットプリンタは、一つの色層から異なる色層への変更をコンピュータ制御によって容易に実施することができるように電子制御される。したがって、ひとたび美容的に好感がもてる眼の写真又は画像が記録され、記憶され、その多数の色付き層に分けられると、インクジェット法を使用して各層を色付きコンタクトレンズに適用し、それにより、装用者の虹彩の見かけ色及び色パターンを変化させることができる色付きコンタクトレンズを創作することができる。
【0063】
インクジェットプリンタを使用するのならば、当業者は、インクを調節してインクジェットプリントのために最適化するべきである。たとえば、好ましいインクは、少なくとも一つの顔料を含む。顔料は、プリンタ処理の間の目詰まりを防ぐため、インクジェットノズルよりもずっと小さくあるべきである。一般に、これは、好ましい顔料が3ミクロン以下であることを意味する。大きめの顔料は、目詰まりの危険性を減らすため、より小さな粒子に粉砕することができる。
【0064】
好ましいインクは、少なくとも35mN/mの表面張力を有する。インクが十分に噴出し、レンズと接触したとき延展する限り、いかなる表面張力パラメータをも許容することができる。好ましくは、インクは、その表面張力に基づいて十分に画定された小滴の流れに分裂する。インクの表面張力は、稀釈剤又は界面活性剤を加える、又は除くことによって調節することができる。
【0065】
好ましいインクは有機溶媒を有する。インクは、アルコール、グリコール、ケトン又はエステルをはじめとする多くの溶媒を含有することができる。インクは、5秒未満で乾燥することが好ましいが、それが必須ではない。好ましいインクは、場合によっては、保湿剤(たとえばエチレングリコール)及び界面活性剤を含有することもできる。
【0066】
また、連続的なインクジェット作動のためには、インクを電極によって帯電させて側溝から離し、プリント面に落とすことが好ましい。これは、約0.5重量%の塩を加えることによる方法をはじめとして、当該技術で周知の多くの方法によって達成することができる。
【0067】
好ましいインクは、インクジェットの適用において容易に流動する。好ましくは、インクは、約1センチポアズ〜約50センチポアズの粘度を有する。より好ましくは、粘度は、約2〜約30センチポアズである。もっとも好ましくは、粘度は、約5〜15センチポアズである。
【0068】
着色剤は、一つの層又は多くの層で、所望の美容効果を達成するいかなる模様ででもプリントすることができる。好ましい着色剤のパターンは、引用例として本明細書に含める米国特許第5,936,705号明細書、第5,414,477号明細書及び第5,272,010号明細書で特定されている模様を含む。
【0069】
着色剤の一つ又は多数の層がコンタクトレンズ上で形成するパターンは、好ましくはゾーンからなり、そのゾーンはゾーン内の色付き付形領域で構成され得る。さらには付形領域がドットで構成されていることができる。ゾーンの例は、不ぞろいの内側及び外側境界を有する一つの環状虹彩カラーゾーン、多数の同心環状ゾーン、アウター及びインナースターバーストを有する環状ゾーンならびに多数の半径方向線に沿って構造が不ぞろいである一つの虹彩ゾーンを含む。ゾーン内の色付き付形区域の例は、円形区域、卵形領域、いもむし形の不規則な細長い領域、星型セグメント及びこれらの形の組み合わせを含む。
【0070】
好ましい実施態様では、色付きコンタクトレンズを結合溶液で被覆する。結合は、プリント中又はプリント後に起こすことができる。結合溶液は、コンタクトレンズのうち光学ゾーンにではない領域だけに塗布することが好ましい。
【0071】
コンタクトレンズを被覆する処理は、当該技術で周知であるいかなる方法によって実施することもできる。一つの実施態様では、結合溶液をレンズに吹き付けることもできる。この方法を使用するならば、吹き付けを実施する前にマスクをレンズの光学ゾーンにかぶせるべきである。もう一つの実施態様では、プリントパッドを使用して結合溶液をレンズに被覆することもできる。
【0072】
結合溶液の好ましい溶媒は、使用する被覆方法に依存する。吹き付け被覆法を使用するならば、溶媒は、低い粘度を有するべきである。すなわち、粘度は、50センチポアズ未満であることが好ましい。プリントパッド被覆法を使用するならば、溶媒は高めの粘度を有するべきである。すなわち、粘度は、100センチポアズを超えることが好ましい。粘度は、ポリマー鎖の加算もしくは減算又は溶媒の加算もしくは減算によって調節することができる。有機混合物が好ましい溶媒である。
【0073】
好ましくは、結合溶液は少なくとも一つのモノマーを含む。より好ましくは、結合溶液は、少なくとも一つの親水性モノマー及び少なくとも一つの疎水性モノマーを含む。
【0074】
可塑剤として作用し得るいかなる親水性モノマーをも使用することができる。親水性モノマーは、プリントされた材料をレンズとともに割れることなく変形させることができる。好ましい親水性モノマーには、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、NVP、GMA及びDMAがある。
【0075】
いかなる疎水性モノマーを使用しても、レンズの強度を改善し、有機溶媒へのモノマーの可溶性を改善することができる。好ましい疎水性モノマーには、2−エトキシエチルメタクリレート(EOEMA)、MMA及びBMAがある。
【0076】
好ましくは、結合溶液は開始剤を含有する。好ましくは、UV又は熱活性化開始剤を使用する。
【0077】
好ましくは、結合溶液は、着色剤を膜の中に捕らえる密接に架橋した膜を造る。このためには、エチレングリコールジメタクリレートを加えることが好ましい。コンタクトレンズへのモノマーの浸透を可能にする膨潤剤が付着を改善する。好ましい膨潤剤は、シクロペンタノン又はシクロヘキサノンを含む。
【0078】
好ましくは、結合溶液は付着促進剤を含有する。好ましくは、付着促進剤はヘキサメチレンジイソシアネートである。引用例として本明細書に含める米国特許第5,272,010号明細書に開示されているものをはじめとして、いかなる付着促進剤を使用してもよい。
【0079】
好ましくは、結合溶液は連鎖移動剤を含有する。好ましくは、連鎖移動剤はメルカプトエタノールである。
【0080】
湾曲面を有するコンタクトレンズに上記インクをプリントするように設計することができるならば、いかなるインクジェットプリンタをも本発明とで使用することができる。
【0081】
好ましいインクジェットプリンタは、DOD(ドロップオンデマンド)又は連続ジェットのいずれかである。好ましいインクジェットプリンタは、直径150ミクロン未満、好ましくは直径100ミクロン未満のピクセルをプリントすることができる。この結果を達成するためには、ノズルから発されるインクの滴が100ピコリットル未満、好ましくは50ピコリットル未満、より好ましくは10ピコリットル未満の量を有することが好ましい。ピクセルサイズは、当業者に周知である標準鏡検技法を使用して計測される。
【0082】
好ましいインクジェットノズルは、インク粘度及び熱の力を加えられる条件で、好ましい量の滴を形成するようなサイズである。インクジェットプリンタヘッドは、コンタクトレンズの湾曲面を考慮するために調節可能であるべきである。好ましくは、ノズルは、レンズ表面に対し、レンズの周囲に半球形を形成する状態で垂直に向くことができる。あるいはまた、レンズ表面を回転させてもよい。また、非対称パターンを有する半径方向非対称レンズの場合には、プリンタヘッドをレンズ回転子とで割出しすることが有用であるかもしれない。
【0083】
好ましい実施態様では、インクジェットヘッドは、コンピュータの使用によって制御される。
【0084】
好ましい実施態様では、バッチ処理を使用して多数のコンタクトレンズを速やかに続けてプリントすることもできる。たとえば、レンズ8個のバッチ(1パレート)を8個のプリンタヘッドに送ることもできる。リフトがレンズカップを押してプリンタヘッドの近くに置く。制御された方式でカップを回転させることもできる。プリントヘッドは、コンピュータソフトウェアから送られる命令に基づいて噴出をオン及びオフにする。そして、リフトがレンズを降ろしてそのパレートの上に戻す。すると、パレートは、結合溶液をレンズにプリント又は吹き付けするためのシステムに通される。そして、レンズは、レンズを加熱し、乾燥させる硬化処理に送られる。
【0085】
インクジェットプリンタ及びインクジェット技術に関する情報は、イリノイ州Gurnee MillsのDomino−Amjetのような販売業者ならびにスペインのバルセロナ及びフロリダ州オーランドを含む世界中の様々な場所で定期的に開催される「The Ink Jet Academy」を通じて容易に入手することができる。
【0086】
通常のお決まり実験を通じて、当業者は、種々の定量可能な分析技術を使用して、着色剤をコンタクトレンズにプリントする工程を最適化することができる。
【0087】
不透明度又は光の反射率を最適化することができる。固形ヒドロゲル上の固形インク模様によって反射される光の量を計測すると、どの染料/顔料の組み合わせが最良の着色剤を構成するのかを決定することができる。UV−Vis分光計がこの情報を定量することができる。
【0088】
インクの表面張力は、Denoy環及び動的接触角(DCA)装置を使用してモニタすることができる。コンタクトレンズへのインクの付着は、FDAが要求する磨耗試験を使用して試験することができる。詳しくは、FDAウェブサイトhttp://www.fda.govを参照すること。完成したコンタクトレンズ中に残留モノマーがあるかどうかを決定するためには、HPLC、LC/MSデータが洞察的である。
【0089】
離型後にレンズが型のオス側にくるようレンズ又は型を下塗りで処理してレンズを一貫して離型させて、表面へのインクの付着を高める、又は型に投入される親水性成分を増強することが好ましいかもしれない。このような下塗りは、引用例として本明細書に含める米国特許第5,158,718号明細書及び第5,894,002号明細書に記載されている。
【0090】
本発明が、装用者の虹彩の外観を変化させることができる色付きコンタクトレンズを提供するということがわかる。請求の範囲で定義する発明の本質及び範囲を逸することなく、部品の機能及び配置に種々の変更を加えることもでき、例示し、記載したものの代わりに同等な手段を用いることができ、特定の特徴を他から独立して使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のコンタクトレンズのデザインを示す。
【図2】
本発明のコンタクトレンズにプリントされる色付き画像を示す。
【図3】
図2の画像の第一の色成分を示す。
【図4】
図2の画像の第二の色成分を示す。
【図5】
図2の画像の第三の色成分を示す。
【図6】
図2の画像の第四の色成分を示す。
Claims (36)
- 非常に自然な外観を有する色付きコンタクトレンズをデザインする方法であって、
a)美容的に引きつける眼の画像を記録することと、
b)記録した画像を、コンタクトレンズ上に再現することができる複数の色成分及び模様に分けることと
を含む方法。 - 画像が実際の眼又は実際の眼の模写である、請求項1記載の方法。
- 実際の眼の模写が写真である、請求項2記載の方法。
- グラフィックデザイン手段を使用して画像を創作する、請求項1記載の方法。
- グラフィックデザイン手段が、ソフトウェアパッケージ、鉛筆画、インク画、クレヨン画、水彩画、油彩画及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項4記載の方法。
- 画像が、実際の眼のグラフィック的に改善された模写である、請求項1記載の方法。
- グラフィックデザイン手段を使用して画像をグラフィック的に改善する、請求項6記載の方法。
- グラフィックデザイン手段が、ソフトウェアパッケージ、鉛筆画、インク画、クレヨン画、水彩画、油彩画及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項7記載の方法。
- グラフィックデザイン手段がソフトウェアパッケージであり、グラフィック的改善を、絵付け、エアブラッシング、ハーフトーン化、アンシャープマスキング、スマッジング、ぼかし、焦点ずらし、調色、覆い焼き、スポンジング及びそれらの組み合わせからなる群より選択される方法によって達成する、請求項8記載の方法。
- 画像を記録する工程が、画像を走査することを含む、請求項1記載の方法。
- 走査することが、画像をコンピュータメモリに自動的に記憶することを含む、請求項10記載の方法。
- 画像をコンピュータメモリに記憶することが、コンピュータプログラムを使用することを含む、請求項11記載の方法。
- 記録した画像を改善することをさらに含む、請求項11記載の方法。
- 改善を、絵付け、エアブラッシング、ハーフトーン化、アンシャープマスキング、スマッジング、ぼかし、焦点ずらし、調色、覆い焼き、スポンジング及びそれらの組み合わせからなる群より選択されるタスクを実行するためのコンピュータプログラムを使用して達成する、請求項13記載の方法。
- 記録した画像が、特定の密度を有する要素を含み、方法が、要素の密度を変化させることをさらに含む、請求項11記載の方法。
- 記録した画像を分ける工程が、コンピュータプログラムを使用して各色成分又は対応するパターンを他の色成分又は対応するパターンから分割することを含む、請求項11記載の方法。
- 色成分が、褐色、青、灰色、緑、シアン、マゼンタ、黄、黒、紫及びうす茶からなる群より選択される色を含む、請求項16記載の方法。
- 複数の色成分が4種の色成分からなる、請求項1記載の方法。
- 4種の色成分が、黒、うす茶、灰色、ならびに褐色、青及び緑からなる群より選択される1色である、請求項18記載の方法。
- 4種の色成分を、黒、うす茶、灰色、及び青、褐色又は緑のいずれかを含む順序でプリントする、請求項18記載の方法。
- 複数の色成分の少なくとも一つを改変することをさらに含む、請求項1記載の方法。
- 少なくとも一つのパターンを改変することをさらに含む、請求項1記載の方法。
- 色成分又はパターンを直接コンタクトレンズにプリントすることにより、色成分又は模様をコンタクトレンズ上に再現する、請求項1記載の方法。
- 色成分又はパターンを、コンタクトレンズを製造するために使用される型の中の膜にプリントして、コンタクトレンズが型の中で成形されるとき、膜がコンタクトレンズの一部になるようにすることにより、色成分又はパターンをコンタクトレンズ上に再現する、請求項1記載の方法。
- 非常に自然な外観を有する色付きコンタクトレンズを製造する方法であって、
a)美容的に引きつける眼の画像を記録することと、
b)記録した画像を複数の色成分に分けることと、
c)複数の色成分それぞれをコンタクトレンズに転写することと
を含む方法。 - 複数の色成分の少なくとも一つを改変することをさらに含む、請求項25記載の方法。
- 転写することが、
a)パッドプリント法で使用するための、それぞれが複数の色成分のそれぞれに対応する複数の版を用意することと、
b)複数の色成分それぞれに対応する複数の色成分インクの一つを版のそれぞれに塗布することと、
c)それぞれが版のそれぞれに対応する複数のパッドを複数の色成分インクそれぞれで被覆することと、
d)複数のパッドそれぞれをコンタクトレンズと直接接触させて配置して、コンタクトレンズが複数の色成分インクそれぞれを得て、それにより、非常に自然な外観を有するコンタクトレンズを製造することと
を含む、請求項25記載の方法。 - 転写することが、
a)パッドプリント法で使用するための、それぞれが複数の色成分のそれぞれに対応する複数の版を用意することと、
b)複数の色成分それぞれに対応する複数の色成分インクの一つを版のそれぞれに塗布することと、
c)それぞれが版のそれぞれに対応する複数のパッドを複数の色成分インクそれぞれで被覆することと、
d)複数のパッドそれぞれを型の中の膜と直接接触させて配置して、コンタクトレンズが型の中で成形されるとき、膜がコンタクトレンズの一部になり、それにより、非常に自然な外観を有するコンタクトレンズを製造することと
を含む、請求項25記載の方法。 - 転写することが、インクジェットプリンタを使用して、複数の色成分インクのそれぞれを対応する色模様でコンタクトレンズに塗布して、それにより、非常に自然な外観を有するカラーコンタクトレンズを製造することを含む、請求項25記載の方法。
- 転写することが、インクジェットプリンタを使用して、複数の色成分インクのそれぞれを対応する色模様でコンタクトレンズに塗布して、それにより、非常に自然な外観を有するカラーコンタクトレンズを製造することを含む、請求項25記載の方法。
- 転写することが、複数の色成分インクのそれぞれを注型成形型中の面にプリントし、型中でコンタクトレンズを成形し、型中の面がコンタクトレンズに付着したのち、コンタクトレンズを型から取り出すことを含む、請求項25記載の方法。
- 瞳孔部分と、
瞳孔部分を包囲する虹彩部分と、
虹彩部分全体の上に位置する複数の色成分及び模様で構成された色付き断続的パターンとを含み、パターンが、虹彩の見かけ色及び色パターンを変化させるのに有効な量の虹彩部分を覆い、パターンが複数の色成分を含み、複数の色成分のそれぞれが特定の模様に対応し、複数の色成分及び特定の模様のそれぞれが実際の眼における色成分及び特定の模様に対応し、色成分及び特定の模様のそれぞれが、美容的に引きつける眼の画像を記録し、記録した画像の画像を複数の色成分及び特定の模様に分け、複数の色成分及び特定の模様をコンタクトレンズに転写することによって決定され、それにより、非常に自然な外観を有するコンタクトレンズを創作する色付きコンタクトレンズ。 - 人の生まれつきの虹彩色の約0.1%〜約20%がレンズ越しに見える、請求項32記載のレンズ。
- 人の生まれつきの虹彩色の約21%〜約50%がレンズ越しに見える、請求項32記載のレンズ。
- 人の生まれつきの虹彩色の約51%〜約75%がレンズ越しに見える、請求項32記載のレンズ。
- 人の生まれつきの虹彩色の約76%〜約99%がレンズ越しに見える、請求項32記載のレンズ。
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