JP2004503615A - 粒子状物質のプラズマ処理のための装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
粒子状物質のプラズマ処理の方法、さらに詳しくは、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置、及び連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法を提供する。
Description
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、37U.S.C.§119(e)条に基づき米国仮出願シリアル番号第60/211、288号((2000年6月13日出願)(代理人整理番号第8130P号)(代理人整理番号第8130P号))の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は一般に、粒子状物質のプラズマ処理の方法に関するものであり、さらに詳しくは、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置、及び連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法に関する。
【0003】
(発明の背景)
薄フィルム技術は、湿潤性、硬度、磨耗、接着、透過性、屈折率及び粒子の生体適合性のような表面特性を改質するのに広く用いられている。プラズマが強化する化学蒸着(PECVD)は、かかる表面特性を改質するための特に有用な技術の一例である。PECVDは真空のもとで操作するので、沈着温度を下げることが可能であり、それによって被覆の質を改善する。これは特に温度に敏感な粉末の被覆の場合である。好適な有機蒸気(モノマー)がプラズマに導入されれば、又は有機蒸気のプラズマが創出される場合、蒸気の重合が起き、ポリマーフィルムが形成され、それを温度に敏感な粉末に沈着することができる。イオン、原子、準安定物、並びに電子のようなプラズマ及び広範な電磁スペクトルからのエネルギー種は、ガス状モノマーを解離し又は改質して前駆体を形成し、それは、化学的に反応して所望のフィルム形成を導く。放電において遊離の電子を加速する電場が適用され、次いでそれは衝突を介して原子又は分子にエネルギーを送る。典型的に、イオン化の程度は0.1%未満である。これによって気体の温度を100℃より低く保つことができ、温度に敏感な粉末を処理することができる。従って、かかるポリマー沈着は表面に高度に架橋し、強く結合させることができるのでPEVCDは表面被覆の手段を提供する。
【0004】
粉末が多数の産業応用に用いられる場合、粉末又は顔料の表面の特徴は非常に重要な因子である。カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、顔料、シリカ、雲母及びゼオライトを含む粉末は、ゴム産業、電子産業、塗料産業及び石油化学産業において有用な原料である。表面特性は、粉末の流動性、分散性、溶解度特性及び接着特性に影響を及ぼす。多数の適用において、大まかな特性を変えることなく、疎水性から親水性に、又は逆に親水性から疎水性に粉末の表面の特徴を変えることが必要である。プラズマ重合技術は、均一な、超薄の且つ小さい穴がない被覆を粉末に送る機会を与えており、その結果として過去2〜3年、多数の適用が表面化してきた。
【0005】
幾つかの従来技術の研究は、エンジニアリングプラスチックで用いられる充填剤(雲母、シリカ)の冷却プラズマ処理に関する仕事を報告している。研究の1つでは、Ar−C3 H6 プラズマを用いて炭酸カルシウム粉末の表面を改質し、表面改質効果の評価方法として熱測定の液浸を用いた。もう1つの研究は、水溶性アクリル樹脂系におけるNH3 −及びO2 −プラズマで処理された顔料の分散速度及び分散安定性を高めることが可能であることを示している。さらにもう1つの研究は、回転ドラム式反応器におけるワックスの低温気体プラズマ処理の使用を開示しており、改善された分散性、乳化性、溶解度特性及び反応性に関連して増加するその湿潤性は多種多様な物質に向かっていることが判っている。
【0006】
プラズマ流動床反応器は、粉末と反応性気体との間の本質的な混合を提供し、処理された表面の反応速度及び均一性の双方を改善することができることが判っている。反応器の垂直に配置した多孔質プレートに粉末を入れ、反応器の底の気体注入口から気体を注入する。気体は粉末の床を通り抜けて上る。気体流の臨界流量を越えると、圧力が低下し、個々の粉末の抗力が上昇する。その結果、粉末が動き始め、流体に懸濁するようになる。この状況を「流動化」と呼び、完全に懸濁された粒子の状態を意味する。特定の場合では、軽く揺られる流動床の状態で粉末を保持するために反応器に振動機を接続することができる。
【0007】
粒子が有機モノマーを含有するプラズマの中を動きまわる場合、高い表面積(>100m2 /g)の粒子にさえ、プラズマで重合する有機物質のフィルムが沈着される。そのために大規模利用にほど遠いこの方法の難しさは、基材とプラズマの間の良好な接触の欠如である。平坦な表面とは対照的に、粉末及び顆粒を被覆するための基準を満たした方法は未だ無い。バレル型又はジャー型のような従来の反応器は、安定した混合が欠如するために粉末物質に用いることはできない。従って、本発明の発明者らは、プラズマ−粒子反応を改善するための種々の理論的及び実験的研究を行ってきた。
【0008】
粉末の凝集及び塊単位当りの大きな表面積のために、粉末のプラズマ処理を行うことは難しい。流動床におけるプラズマの安定性は、粒子のプラズマとの相互作用によって否定的に影響を受ける可能性がある。粒子は高周波又はマイクロ波のエネルギーを直接吸収する可能性があり、又はそれらは励起された気体種、すなわち、電子と衝突し、電子密度を下げる可能性がある。固形濃度が高くなりすぎると、プラズマ容積の大部分が影響を受け、その結果として、プラズマが消失する可能性がある。高周波グロー放電の存在は、過酸化カルシウムジペルオキシヒドレートからのカルシウム超酸化物の流動床調製において粒子の凝塊形成を大きく低下させることが知られている。凝塊形成の低下はおそらく静電気の減少による。しかしながら、流動化反応器で粉末を調製するために、化学反応における研究だけでなく粉末の取り扱いに関する研究も重要になっている。従来の流動床で取り扱われる粒子はほとんど10〜30ミクロンより大きいが、ミクロンサイズの粒子プラズマ処理は正確には難問のままである。
【0009】
従って、効率的な反応器への設計及び反応器の製作に関するさらなる研究を行うことが望ましい。流動化反応器のための従来の型式はプラズマ反応器に適用できるとは思われないため、連続方式又は半連続方式による粒子状物質のプラズマが誘導するグラフト重合のための新しい、且つ改善された方法を有することが極めて望ましい。
【0010】
以下の発明は上述したような1以上の課題を克服することを指向する。
【0011】
(発明の概要)
本発明は連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置、及び連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法を開示する。
【0012】
本発明の1つの態様では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置には、第1のホッパー区分、長手方向中央区分及び第2のホッパー区分を含む真空加工チャンバーが包含される。第1のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手中央部分及び開放末端部を有する。第1のホッパー区分は第1の長手軸に沿って位置を定める。第1のホッパー区分の注入口は粒子状物質の送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。長手中央区分は第1の開放末端部、長手中央部分、及び第2の開放末端部を有する。長手中央区分は第1の長手軸に沿って位置を定める。真空加工チャンバーは、長手中央区分の中央点にて第2の長手軸について少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸は第1の長手軸に対して垂直である。第2のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手中央部分及び開放末端部を有する。第2のホッパー区分は第1の長手軸に沿って位置を定め、第2のホッパー区分の注入口は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。第1のホッパー区分の開放末端部は、第1のバルブを介して長手中央区分の第1の開放末端部に接続され、第2のホッパー区分の開放末端部は、第2のバルブを介して長手中央区分の第2の開放末端部に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、第1のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分に送るように適合し、第2のホッパー区分は長手方向中央区分からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマーを受け取るように適合する。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、第2のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分に送るように適合し、第1のホッパー区分は長手方向中央区分からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマーを受け取るように適合する。長手方向中央区分は、その中で真空又は大気に近い圧力を維持するための真空発生ポンプ手段に接続される。長手方向中央区分は、重合可能でないプラズマ気体を用いてプラズマグロー放電を発生させるためにその中に配置されるプラズマ発生電極を有する。粒子状物質が重力のもとで長手方向中央区分を通って降下するとき、粒子状物質はプラズマグロー放電に暴露される。
【0013】
本発明のもう1つの態様では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法には、第1のホッパー区分、長手方向中央区分、及び第2のホッパー区分を含む真空加工チャンバーを提供する工程が挙げられる。第1のホッパー区分は、注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有する。第1のホッパー区分は第1の長手方向軸に従って位置が定められる。第1のホッパー区分の注入口は粒子状物質の送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。長手方向中央区分は第1の開放末端部、長手方向中央部分、及び第2の開放末端部を有する。長手方向中央区分は第1の長手方向軸に従って位置を定める。真空加工チャンバーは、長手方向中央区分の中央点にて第2の長手方向軸について少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸線は第1の長手方向軸に対して垂直である。第2のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有する。第2のホッパー区分は第1の長手方向軸に従って位置が定められ、第2のホッパー区分の注入口は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。第1のホッパー区分の開放末端部は、第1のバルブを介して長手方向中央区分の第1の開放末端部に接続され、第2のホッパー区分の開放末端部は、第2のバルブを介して長手方向中央区分の第2の開放末端部に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。方法にはさらに真空加工チャンバーが回転位置「a」にあるように、第2の長手方向軸に関して真空加工チャンバーを回転する工程が挙げられる。方法にはさらに、粒子状物質の送り込みバルブを介して第1のホッパー区分に粒子状物質を提供すること、少なくとも500ミリトールの真空を長手方向中央区分に提供すること、及び重合可能ではない気体により長手方向中央区分にプラズマグロー放電を創出してプラズマ領域を形成することが挙げられる。方法にはその上さらに、(i)第1のホッパー区分及び(ii)第2のホッパー区分の1つから、長手方向中央区分のプラズマ領域に粒子状物質を落すこと、及び粒子状物質が長手方向中央区分を通って降下する間に、プラズマ領域で粒子状物質を処理することが挙げられる。その後、方法には、第1のホッパー区分及び第2のホッパー区分の1つにプラズマ処理された粒子状物質を回収し、真空加工チャンバーが回転位置「b」にあるように第2の長手方向軸について真空加工チャンバーを回転することが挙げられる。粒子状物質を落す、処理する、及び回収する工程並びに真空チャンバーを回転する工程は、約0.001秒〜60秒の範囲の合計滞留時間を得るために十分な回数を反復する。次いで、方法には、重合可能な液状モノマーのバルブを介して重合可能な液状モノマーを第1のホッパー区分及び第2のホッパー区分の1つに提供すること、及び最終的に処理された粒子状物質を重合可能な液状モノマーにさらすことが挙げられる。
【0014】
(発明の詳細な説明)
まず図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態では、装置、すなわち、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための真空加工チャンバー1には、第1のホッパー区分10、長手方向中央区分20、及び第2のホッパー区分30を含む真空加工チャンバーが挙げられる。
【0015】
第1のホッパー区分10は、注入口11、閉鎖末端部12、長手方向中央部分13及び開放末端部14を有する。第1のホッパー区分10は、第1の長手方向軸Aに沿って位置を定める。第1のホッパー区分10の注入口11は、粒子状物質、好ましくはモノマーの送り込みバルブ15に取り外し可能に接続可能である。
【0016】
長手方向中央区分20は、第1の開放末端部21、長手方向中央部分22、及び第2の開放末端部23を有する。長手方向中央区分20は、第1の長手方向軸Aに沿って位置を定める。真空加工チャンバー1は、長手方向中央区分20の中央点にて第2の長手方向軸Bについて少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸Bは第1の長手方向軸Aに対して垂直である。
【0017】
第2のホッパー区分30は、注入口31、閉鎖末端部32、長手方向中央部分33及び開放末端部34を有する。第2のホッパー区分30は第1の長手方向軸Aに沿って位置を定め、第2のホッパー区分30の注入口31は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35と取り外し可能に接続可能である。
【0018】
第1のホッパー区分10の開放末端部14は、第1のバルブ40を介して長手方向中央区分20の第1の開放末端部21に接続され、第2のホッパー区分30の開放末端部34は、第2のバルブ50を介して長手方向中央区分20の第2の開放末端部23に接続される。
【0019】
真空加工チャンバー1が回転位置「a」にある場合、モノマー送り込みバルブ15は、第1のホッパー区分10の注入口11に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35は、第2のホッパー区分30の注入口31に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバー1が回転位置「b」にある場合、モノマー送り込みバルブ15は、第2のホッパー区分30の注入口31に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35は、第1のホッパー区分10の注入口11に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。
【0020】
真空加工チャンバー1が回転位置「a」にある場合、第1のホッパー区分10は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質60を長手方向中央区分20に送るように適合し、第2のホッパー区分30は長手方向中央区分20からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質60及び重合可能な液状モノマー70を受け取るように適合する。真空加工チャンバー1 が回転位置「b」にある場合、第2のホッパー区分30は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分20に送るように適合し、第1のホッパー区分10は長手方向中央区分20からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマー70を受け取るように適合する。
【0021】
長手方向中央区分20は好ましくは、その中で真空又は大気に近い圧力を維持するために注入口80及び85を介して真空発生ポンプ手段に接続する。長手方向中央区分20はプラズマ発生システム、好ましくはプラズマ発生コイル90を有し、それは好ましくは、コイル90が好ましくは長手方向中央区分20の外壁に接触しているように、好ましくはコイル90が第1の長手方向軸Aと共に共配置されるように、長手方向中央区分20の外壁の周りで包まれる。そのほかの好適なプラズマ発生システムの非限定例には、長手方向中央区分20の壁に埋め込まれたプラズマ発生コイル、長手方向中央区分の内部に配置されたプラズマ発生コイル、長手方向中央区分20の壁に埋め込まれたプラズマ発生電極及び/又は長手方向中央区分20の内部に配置されたプラズマ発生電極が挙げられる。
【0022】
プラズマ発生システムは、重合可能ではないプラズマ気体を用いることによってプラズマグロー放電を発生することができる。粒子状物質60が重力のもとで長手方向中央区分を降下するとき、粒子状物質60はプラズマグロー放電に暴露される。
【0023】
好ましくは、長手方向中央区分20は、その中で圧力を測定するための圧力検出器に接続される。
【0024】
本発明の装置1の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20はプラズマ診断のために光学発光スペクトロメーター手段100に接続される。かかる手段には、オーシャンオプティクス社(Ocean Optics )により製造されるS2000スペクトロメーターが挙げられる。この機器の目的はプラズマ活性化した化学種を分析することである。
【0025】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、プラズマ診断のために質量スペクトロメーター手段120に接続される。かかる手段には、スタンフォードリサーチ(Stanford Research )により製造される残留気体分析装置が挙げられる。この機器の目的はチャンバーに存在する化学種を分析することである。
【0026】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、プラズマ診断のためにラングミュアプローブ手段130に接続される。かかる手段にはサイエンティフィックシステムズ(Scientific Systems )により製造されるスマートプローブ(SmartProbe )が挙げられる。この機器の目的はプラズマの電子密度を測定することである。
【0027】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、長手方向中央区分20の内部の圧力を検知するための圧力検知手段140に接続される。かかる手段には、MKS社により製造されるMKS266圧力変換器が挙げられる。この機器の目的は真空レベルを測定することである。
【0028】
好ましい実施形態では、注入口80及び85を介した真空発生ポンプ手段は、望ましくは少なくとも約500ミリトール、さらに好ましくは少なくとも約100ミリトール、一層さらに好ましくは少なくとも約20ミリトールの真空を生じるように適合する。プラズマの温度を下げ、電子密度を上げるためこの真空が望ましい。
【0029】
本発明の別の側面の好ましい実施形態では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法には、上述のような真空加工チャンバー1を提供する工程が包含される。
【0030】
再び図1を参照して、方法の好ましい実施形態では、図1に示すように真空加工チャンバーが回転位置「a」にあるように、先ず、真空加工チャンバー1を第2の長手方向軸Bについて回転させる。
【0031】
好ましい方法(位置a):
プラズマ気体を注入口85から導入する。3方バルブ83を、85から87を開放し、85から86を閉鎖するような位置にする。89及び79の管に開放接続するバルブ81と共に排気口79からポンプで出すことによって好ましくは少なくとも500ミリトールの真空を維持する。バルブ82を閉鎖し、粒子状物質60の流れ(下方)と比較してプラズマ気体を逆流(上方)させる。同様に、位置bについては、バルブ81を閉鎖し、バルブ83は85及び86と接続し、バルブ82を開放する。もう1つの実施形態では、(位置aにて)バルブ81を閉鎖し、バルブ83は85及び86に接続することによって共に流れるプラズマ気体を達成し、バルブ82は開放する。好ましくは一定の圧力で真空を維持した後、電力をコイル90に適用し、結果としてプラズマ放電を生じる。次いで、バルブ40を開放し、粒子状物質60を重力のもとで区分22に落し、そこでプラズマに暴露される。次いで、開放バルブ50を介して、粒子状物質60は第2のホッパー区分30の長手方向中央部分33に入る。粒子状物質60すべてが第2のホッパー区分30の長手方向中央部分33に入った後、バルブ50を閉鎖し、バルブ35を開放して粒子状物質60を重合可能な液状モノマー70に暴露する。装置1を位置bに置くことによって反復プラズマ処理を得ることができる。装置1は対称なので、方法は類似しており、同一の順を有する。
【0032】
装置1に接続する管及び線はすべて柔軟であり、軸B周辺を自由に回転できるようにする。バルブ40及び50のオリフィスのサイズは好ましくは粒子状物質60の流量を制御するために調整可能である。粒子状物質60の安定な流れを維持するために、バルブ40及び50、及び区分23、21、14、及び34において振動手段を使用することが望ましい。
【0033】
次いで、重合可能ではない気体によって長手方向中央区分20にてプラズマグロー放電を創出して、プラズマ領域を形成する。重合可能ではない気体は、ヘリウム、アルゴン、酸素、窒素、空気、水素、アンモニウム、フッ化炭素、及びこれらの混合物から成る群から選択される。重合可能でない気体は好ましくはアルゴンである。
【0034】
好ましい実施形態では、プラズマグロー放電は、高周波、マイクロ波出力、又はその組み合わせを用いて発生し、望ましくは、タイムオン及びタイムオフ間隔を含む調節された方式で発生する。
【0035】
次いで、粒子状物質60は、(i)第1のホッパー区分10及び(ii)第2のホッパー区分30の1つから、長手方向中央区分20におけるプラズマ領域に落され、粒子状物質60が長手方向中央区分20を通って降下するときプラズマグロー放電に暴露される。その後、回転位置によって第1のホッパー区分10及び第2のホッパー区分30の1つにプラズマ処理された粒子状物質を回収する。その後、真空加工チャンバー1が回転位置「b」にあるように、真空加工チャンバー1を第2の長手方向軸Bについて回転する。
【0036】
前記の4つの工程、すなわち、粒子状物質を落す、処理する及び回収する工程並びに真空加工チャンバーを回転する工程は、好ましくは約0.001秒〜約60秒、さらに好ましくは約0.5秒〜約60秒の範囲で合計滞留時間を得るのに十分な回数を反復する。本明細書で使用されるとき「滞留時間」という用語は、粒子が中央の長手方向区分のプラズマ領域を通って落ちるのに費やされる全時間を意味する。
【0037】
その後、好ましくは、重合可能な液状モノマーのバルブ35を介して、回転位置によって第1のホッパー区分10及び第2のホッパー区分30の1つに重合可能な液状モノマー70が提供される。前記重合可能な液状モノマーは、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OHのアクリル酸及びメタクリル酸、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OR3 のアクリレート類及びメタクリレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−C(O)NHR3 のアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、一般式HO(O)C−C(R2 )=C(R2 )−C(O)OHのマレイン酸及びフマル酸、一般式R3 O(O)C−C(R2 )=C(R2 )C(O)OR3 のマレエート類及びフマレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−O−R3 のビニルエーテル類、式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−N−CH2 −CH2 −CH2 −C(O)のN−ビニル−2−ピロリドン、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−OC(O)CH3 のビニルアセテート、及び一般式R2 CH=CHR3 の脂肪族ビニル化合物、及びこれらの混合物から成る群から選択され;式中、R2 はそれぞれ独立して水素又はC1 〜C10 のアルキルであり、R3 はそれぞれ独立して、非置換の又はカルボキシ、ヒドロキシ、アミノの1以上で置換された10までの炭素原子の脂肪族炭化水素基、又はサルフェート、ホスフェート、又はスルホネート基、又はかかる基の混合物の1以上で任意に置換された(ポリ)エチレンオキシド基である。もう1つの方法では、重合可能な液状モノマーは、フルオローモノ及びポリアクリレート、フルオロオレフィン、フルオロスチレン、フルオロアルキレンオキシド、フッ素化ビニルアルキルエーテルモノマー類、又は好適なそのコモノマーとのコポリマーでコモノマーはフッ素化されているか又はされていないものから成る群から選択される。
【0038】
最終的に、処理された粒子状物質は好ましくは重合可能な液状モノマー70に暴露される。好ましくは、処理された粒子状物質を重合可能な液状モノマー70に暴露するのに先立って、重合可能な液状モノマー70が気化して重合可能ではないモノマーの蒸気を形成する。
【0039】
従って、このように本発明を詳細に記載することによって、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更を行ってもよく、本発明が明細書に記載されるものに限定されるとみなされないことが当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいた好ましい装置の模式図である。
(関連出願の相互参照)
本出願は、37U.S.C.§119(e)条に基づき米国仮出願シリアル番号第60/211、288号((2000年6月13日出願)(代理人整理番号第8130P号)(代理人整理番号第8130P号))の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は一般に、粒子状物質のプラズマ処理の方法に関するものであり、さらに詳しくは、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置、及び連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法に関する。
【0003】
(発明の背景)
薄フィルム技術は、湿潤性、硬度、磨耗、接着、透過性、屈折率及び粒子の生体適合性のような表面特性を改質するのに広く用いられている。プラズマが強化する化学蒸着(PECVD)は、かかる表面特性を改質するための特に有用な技術の一例である。PECVDは真空のもとで操作するので、沈着温度を下げることが可能であり、それによって被覆の質を改善する。これは特に温度に敏感な粉末の被覆の場合である。好適な有機蒸気(モノマー)がプラズマに導入されれば、又は有機蒸気のプラズマが創出される場合、蒸気の重合が起き、ポリマーフィルムが形成され、それを温度に敏感な粉末に沈着することができる。イオン、原子、準安定物、並びに電子のようなプラズマ及び広範な電磁スペクトルからのエネルギー種は、ガス状モノマーを解離し又は改質して前駆体を形成し、それは、化学的に反応して所望のフィルム形成を導く。放電において遊離の電子を加速する電場が適用され、次いでそれは衝突を介して原子又は分子にエネルギーを送る。典型的に、イオン化の程度は0.1%未満である。これによって気体の温度を100℃より低く保つことができ、温度に敏感な粉末を処理することができる。従って、かかるポリマー沈着は表面に高度に架橋し、強く結合させることができるのでPEVCDは表面被覆の手段を提供する。
【0004】
粉末が多数の産業応用に用いられる場合、粉末又は顔料の表面の特徴は非常に重要な因子である。カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、顔料、シリカ、雲母及びゼオライトを含む粉末は、ゴム産業、電子産業、塗料産業及び石油化学産業において有用な原料である。表面特性は、粉末の流動性、分散性、溶解度特性及び接着特性に影響を及ぼす。多数の適用において、大まかな特性を変えることなく、疎水性から親水性に、又は逆に親水性から疎水性に粉末の表面の特徴を変えることが必要である。プラズマ重合技術は、均一な、超薄の且つ小さい穴がない被覆を粉末に送る機会を与えており、その結果として過去2〜3年、多数の適用が表面化してきた。
【0005】
幾つかの従来技術の研究は、エンジニアリングプラスチックで用いられる充填剤(雲母、シリカ)の冷却プラズマ処理に関する仕事を報告している。研究の1つでは、Ar−C3 H6 プラズマを用いて炭酸カルシウム粉末の表面を改質し、表面改質効果の評価方法として熱測定の液浸を用いた。もう1つの研究は、水溶性アクリル樹脂系におけるNH3 −及びO2 −プラズマで処理された顔料の分散速度及び分散安定性を高めることが可能であることを示している。さらにもう1つの研究は、回転ドラム式反応器におけるワックスの低温気体プラズマ処理の使用を開示しており、改善された分散性、乳化性、溶解度特性及び反応性に関連して増加するその湿潤性は多種多様な物質に向かっていることが判っている。
【0006】
プラズマ流動床反応器は、粉末と反応性気体との間の本質的な混合を提供し、処理された表面の反応速度及び均一性の双方を改善することができることが判っている。反応器の垂直に配置した多孔質プレートに粉末を入れ、反応器の底の気体注入口から気体を注入する。気体は粉末の床を通り抜けて上る。気体流の臨界流量を越えると、圧力が低下し、個々の粉末の抗力が上昇する。その結果、粉末が動き始め、流体に懸濁するようになる。この状況を「流動化」と呼び、完全に懸濁された粒子の状態を意味する。特定の場合では、軽く揺られる流動床の状態で粉末を保持するために反応器に振動機を接続することができる。
【0007】
粒子が有機モノマーを含有するプラズマの中を動きまわる場合、高い表面積(>100m2 /g)の粒子にさえ、プラズマで重合する有機物質のフィルムが沈着される。そのために大規模利用にほど遠いこの方法の難しさは、基材とプラズマの間の良好な接触の欠如である。平坦な表面とは対照的に、粉末及び顆粒を被覆するための基準を満たした方法は未だ無い。バレル型又はジャー型のような従来の反応器は、安定した混合が欠如するために粉末物質に用いることはできない。従って、本発明の発明者らは、プラズマ−粒子反応を改善するための種々の理論的及び実験的研究を行ってきた。
【0008】
粉末の凝集及び塊単位当りの大きな表面積のために、粉末のプラズマ処理を行うことは難しい。流動床におけるプラズマの安定性は、粒子のプラズマとの相互作用によって否定的に影響を受ける可能性がある。粒子は高周波又はマイクロ波のエネルギーを直接吸収する可能性があり、又はそれらは励起された気体種、すなわち、電子と衝突し、電子密度を下げる可能性がある。固形濃度が高くなりすぎると、プラズマ容積の大部分が影響を受け、その結果として、プラズマが消失する可能性がある。高周波グロー放電の存在は、過酸化カルシウムジペルオキシヒドレートからのカルシウム超酸化物の流動床調製において粒子の凝塊形成を大きく低下させることが知られている。凝塊形成の低下はおそらく静電気の減少による。しかしながら、流動化反応器で粉末を調製するために、化学反応における研究だけでなく粉末の取り扱いに関する研究も重要になっている。従来の流動床で取り扱われる粒子はほとんど10〜30ミクロンより大きいが、ミクロンサイズの粒子プラズマ処理は正確には難問のままである。
【0009】
従って、効率的な反応器への設計及び反応器の製作に関するさらなる研究を行うことが望ましい。流動化反応器のための従来の型式はプラズマ反応器に適用できるとは思われないため、連続方式又は半連続方式による粒子状物質のプラズマが誘導するグラフト重合のための新しい、且つ改善された方法を有することが極めて望ましい。
【0010】
以下の発明は上述したような1以上の課題を克服することを指向する。
【0011】
(発明の概要)
本発明は連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置、及び連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法を開示する。
【0012】
本発明の1つの態様では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置には、第1のホッパー区分、長手方向中央区分及び第2のホッパー区分を含む真空加工チャンバーが包含される。第1のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手中央部分及び開放末端部を有する。第1のホッパー区分は第1の長手軸に沿って位置を定める。第1のホッパー区分の注入口は粒子状物質の送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。長手中央区分は第1の開放末端部、長手中央部分、及び第2の開放末端部を有する。長手中央区分は第1の長手軸に沿って位置を定める。真空加工チャンバーは、長手中央区分の中央点にて第2の長手軸について少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸は第1の長手軸に対して垂直である。第2のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手中央部分及び開放末端部を有する。第2のホッパー区分は第1の長手軸に沿って位置を定め、第2のホッパー区分の注入口は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。第1のホッパー区分の開放末端部は、第1のバルブを介して長手中央区分の第1の開放末端部に接続され、第2のホッパー区分の開放末端部は、第2のバルブを介して長手中央区分の第2の開放末端部に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、第1のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分に送るように適合し、第2のホッパー区分は長手方向中央区分からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマーを受け取るように適合する。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、第2のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分に送るように適合し、第1のホッパー区分は長手方向中央区分からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマーを受け取るように適合する。長手方向中央区分は、その中で真空又は大気に近い圧力を維持するための真空発生ポンプ手段に接続される。長手方向中央区分は、重合可能でないプラズマ気体を用いてプラズマグロー放電を発生させるためにその中に配置されるプラズマ発生電極を有する。粒子状物質が重力のもとで長手方向中央区分を通って降下するとき、粒子状物質はプラズマグロー放電に暴露される。
【0013】
本発明のもう1つの態様では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法には、第1のホッパー区分、長手方向中央区分、及び第2のホッパー区分を含む真空加工チャンバーを提供する工程が挙げられる。第1のホッパー区分は、注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有する。第1のホッパー区分は第1の長手方向軸に従って位置が定められる。第1のホッパー区分の注入口は粒子状物質の送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。長手方向中央区分は第1の開放末端部、長手方向中央部分、及び第2の開放末端部を有する。長手方向中央区分は第1の長手方向軸に従って位置を定める。真空加工チャンバーは、長手方向中央区分の中央点にて第2の長手方向軸について少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸線は第1の長手方向軸に対して垂直である。第2のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有する。第2のホッパー区分は第1の長手方向軸に従って位置が定められ、第2のホッパー区分の注入口は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブと取り外し可能に接続可能である。第1のホッパー区分の開放末端部は、第1のバルブを介して長手方向中央区分の第1の開放末端部に接続され、第2のホッパー区分の開放末端部は、第2のバルブを介して長手方向中央区分の第2の開放末端部に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、粒子状物質の送り込みバルブは、第2のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは第1のホッパー区分の注入口に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。方法にはさらに真空加工チャンバーが回転位置「a」にあるように、第2の長手方向軸に関して真空加工チャンバーを回転する工程が挙げられる。方法にはさらに、粒子状物質の送り込みバルブを介して第1のホッパー区分に粒子状物質を提供すること、少なくとも500ミリトールの真空を長手方向中央区分に提供すること、及び重合可能ではない気体により長手方向中央区分にプラズマグロー放電を創出してプラズマ領域を形成することが挙げられる。方法にはその上さらに、(i)第1のホッパー区分及び(ii)第2のホッパー区分の1つから、長手方向中央区分のプラズマ領域に粒子状物質を落すこと、及び粒子状物質が長手方向中央区分を通って降下する間に、プラズマ領域で粒子状物質を処理することが挙げられる。その後、方法には、第1のホッパー区分及び第2のホッパー区分の1つにプラズマ処理された粒子状物質を回収し、真空加工チャンバーが回転位置「b」にあるように第2の長手方向軸について真空加工チャンバーを回転することが挙げられる。粒子状物質を落す、処理する、及び回収する工程並びに真空チャンバーを回転する工程は、約0.001秒〜60秒の範囲の合計滞留時間を得るために十分な回数を反復する。次いで、方法には、重合可能な液状モノマーのバルブを介して重合可能な液状モノマーを第1のホッパー区分及び第2のホッパー区分の1つに提供すること、及び最終的に処理された粒子状物質を重合可能な液状モノマーにさらすことが挙げられる。
【0014】
(発明の詳細な説明)
まず図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態では、装置、すなわち、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための真空加工チャンバー1には、第1のホッパー区分10、長手方向中央区分20、及び第2のホッパー区分30を含む真空加工チャンバーが挙げられる。
【0015】
第1のホッパー区分10は、注入口11、閉鎖末端部12、長手方向中央部分13及び開放末端部14を有する。第1のホッパー区分10は、第1の長手方向軸Aに沿って位置を定める。第1のホッパー区分10の注入口11は、粒子状物質、好ましくはモノマーの送り込みバルブ15に取り外し可能に接続可能である。
【0016】
長手方向中央区分20は、第1の開放末端部21、長手方向中央部分22、及び第2の開放末端部23を有する。長手方向中央区分20は、第1の長手方向軸Aに沿って位置を定める。真空加工チャンバー1は、長手方向中央区分20の中央点にて第2の長手方向軸Bについて少なくとも180度回転可能である。第2の長手方向軸Bは第1の長手方向軸Aに対して垂直である。
【0017】
第2のホッパー区分30は、注入口31、閉鎖末端部32、長手方向中央部分33及び開放末端部34を有する。第2のホッパー区分30は第1の長手方向軸Aに沿って位置を定め、第2のホッパー区分30の注入口31は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35と取り外し可能に接続可能である。
【0018】
第1のホッパー区分10の開放末端部14は、第1のバルブ40を介して長手方向中央区分20の第1の開放末端部21に接続され、第2のホッパー区分30の開放末端部34は、第2のバルブ50を介して長手方向中央区分20の第2の開放末端部23に接続される。
【0019】
真空加工チャンバー1が回転位置「a」にある場合、モノマー送り込みバルブ15は、第1のホッパー区分10の注入口11に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35は、第2のホッパー区分30の注入口31に取り外し可能に接続される。真空加工チャンバー1が回転位置「b」にある場合、モノマー送り込みバルブ15は、第2のホッパー区分30の注入口31に取り外し可能に接続され、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブ35は、第1のホッパー区分10の注入口11に取り外し可能に接続される。さらに、回転位置「b」は、回転位置「a」について180度である。
【0020】
真空加工チャンバー1が回転位置「a」にある場合、第1のホッパー区分10は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質60を長手方向中央区分20に送るように適合し、第2のホッパー区分30は長手方向中央区分20からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質60及び重合可能な液状モノマー70を受け取るように適合する。真空加工チャンバー1 が回転位置「b」にある場合、第2のホッパー区分30は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を長手方向中央区分20に送るように適合し、第1のホッパー区分10は長手方向中央区分20からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び重合可能な液状モノマー70を受け取るように適合する。
【0021】
長手方向中央区分20は好ましくは、その中で真空又は大気に近い圧力を維持するために注入口80及び85を介して真空発生ポンプ手段に接続する。長手方向中央区分20はプラズマ発生システム、好ましくはプラズマ発生コイル90を有し、それは好ましくは、コイル90が好ましくは長手方向中央区分20の外壁に接触しているように、好ましくはコイル90が第1の長手方向軸Aと共に共配置されるように、長手方向中央区分20の外壁の周りで包まれる。そのほかの好適なプラズマ発生システムの非限定例には、長手方向中央区分20の壁に埋め込まれたプラズマ発生コイル、長手方向中央区分の内部に配置されたプラズマ発生コイル、長手方向中央区分20の壁に埋め込まれたプラズマ発生電極及び/又は長手方向中央区分20の内部に配置されたプラズマ発生電極が挙げられる。
【0022】
プラズマ発生システムは、重合可能ではないプラズマ気体を用いることによってプラズマグロー放電を発生することができる。粒子状物質60が重力のもとで長手方向中央区分を降下するとき、粒子状物質60はプラズマグロー放電に暴露される。
【0023】
好ましくは、長手方向中央区分20は、その中で圧力を測定するための圧力検出器に接続される。
【0024】
本発明の装置1の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20はプラズマ診断のために光学発光スペクトロメーター手段100に接続される。かかる手段には、オーシャンオプティクス社(Ocean Optics )により製造されるS2000スペクトロメーターが挙げられる。この機器の目的はプラズマ活性化した化学種を分析することである。
【0025】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、プラズマ診断のために質量スペクトロメーター手段120に接続される。かかる手段には、スタンフォードリサーチ(Stanford Research )により製造される残留気体分析装置が挙げられる。この機器の目的はチャンバーに存在する化学種を分析することである。
【0026】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、プラズマ診断のためにラングミュアプローブ手段130に接続される。かかる手段にはサイエンティフィックシステムズ(Scientific Systems )により製造されるスマートプローブ(SmartProbe )が挙げられる。この機器の目的はプラズマの電子密度を測定することである。
【0027】
本発明の装置の好ましい実施形態では、長手方向中央区分20は、長手方向中央区分20の内部の圧力を検知するための圧力検知手段140に接続される。かかる手段には、MKS社により製造されるMKS266圧力変換器が挙げられる。この機器の目的は真空レベルを測定することである。
【0028】
好ましい実施形態では、注入口80及び85を介した真空発生ポンプ手段は、望ましくは少なくとも約500ミリトール、さらに好ましくは少なくとも約100ミリトール、一層さらに好ましくは少なくとも約20ミリトールの真空を生じるように適合する。プラズマの温度を下げ、電子密度を上げるためこの真空が望ましい。
【0029】
本発明の別の側面の好ましい実施形態では、連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための方法には、上述のような真空加工チャンバー1を提供する工程が包含される。
【0030】
再び図1を参照して、方法の好ましい実施形態では、図1に示すように真空加工チャンバーが回転位置「a」にあるように、先ず、真空加工チャンバー1を第2の長手方向軸Bについて回転させる。
【0031】
好ましい方法(位置a):
プラズマ気体を注入口85から導入する。3方バルブ83を、85から87を開放し、85から86を閉鎖するような位置にする。89及び79の管に開放接続するバルブ81と共に排気口79からポンプで出すことによって好ましくは少なくとも500ミリトールの真空を維持する。バルブ82を閉鎖し、粒子状物質60の流れ(下方)と比較してプラズマ気体を逆流(上方)させる。同様に、位置bについては、バルブ81を閉鎖し、バルブ83は85及び86と接続し、バルブ82を開放する。もう1つの実施形態では、(位置aにて)バルブ81を閉鎖し、バルブ83は85及び86に接続することによって共に流れるプラズマ気体を達成し、バルブ82は開放する。好ましくは一定の圧力で真空を維持した後、電力をコイル90に適用し、結果としてプラズマ放電を生じる。次いで、バルブ40を開放し、粒子状物質60を重力のもとで区分22に落し、そこでプラズマに暴露される。次いで、開放バルブ50を介して、粒子状物質60は第2のホッパー区分30の長手方向中央部分33に入る。粒子状物質60すべてが第2のホッパー区分30の長手方向中央部分33に入った後、バルブ50を閉鎖し、バルブ35を開放して粒子状物質60を重合可能な液状モノマー70に暴露する。装置1を位置bに置くことによって反復プラズマ処理を得ることができる。装置1は対称なので、方法は類似しており、同一の順を有する。
【0032】
装置1に接続する管及び線はすべて柔軟であり、軸B周辺を自由に回転できるようにする。バルブ40及び50のオリフィスのサイズは好ましくは粒子状物質60の流量を制御するために調整可能である。粒子状物質60の安定な流れを維持するために、バルブ40及び50、及び区分23、21、14、及び34において振動手段を使用することが望ましい。
【0033】
次いで、重合可能ではない気体によって長手方向中央区分20にてプラズマグロー放電を創出して、プラズマ領域を形成する。重合可能ではない気体は、ヘリウム、アルゴン、酸素、窒素、空気、水素、アンモニウム、フッ化炭素、及びこれらの混合物から成る群から選択される。重合可能でない気体は好ましくはアルゴンである。
【0034】
好ましい実施形態では、プラズマグロー放電は、高周波、マイクロ波出力、又はその組み合わせを用いて発生し、望ましくは、タイムオン及びタイムオフ間隔を含む調節された方式で発生する。
【0035】
次いで、粒子状物質60は、(i)第1のホッパー区分10及び(ii)第2のホッパー区分30の1つから、長手方向中央区分20におけるプラズマ領域に落され、粒子状物質60が長手方向中央区分20を通って降下するときプラズマグロー放電に暴露される。その後、回転位置によって第1のホッパー区分10及び第2のホッパー区分30の1つにプラズマ処理された粒子状物質を回収する。その後、真空加工チャンバー1が回転位置「b」にあるように、真空加工チャンバー1を第2の長手方向軸Bについて回転する。
【0036】
前記の4つの工程、すなわち、粒子状物質を落す、処理する及び回収する工程並びに真空加工チャンバーを回転する工程は、好ましくは約0.001秒〜約60秒、さらに好ましくは約0.5秒〜約60秒の範囲で合計滞留時間を得るのに十分な回数を反復する。本明細書で使用されるとき「滞留時間」という用語は、粒子が中央の長手方向区分のプラズマ領域を通って落ちるのに費やされる全時間を意味する。
【0037】
その後、好ましくは、重合可能な液状モノマーのバルブ35を介して、回転位置によって第1のホッパー区分10及び第2のホッパー区分30の1つに重合可能な液状モノマー70が提供される。前記重合可能な液状モノマーは、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OHのアクリル酸及びメタクリル酸、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OR3 のアクリレート類及びメタクリレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−C(O)NHR3 のアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、一般式HO(O)C−C(R2 )=C(R2 )−C(O)OHのマレイン酸及びフマル酸、一般式R3 O(O)C−C(R2 )=C(R2 )C(O)OR3 のマレエート類及びフマレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−O−R3 のビニルエーテル類、式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−N−CH2 −CH2 −CH2 −C(O)のN−ビニル−2−ピロリドン、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−OC(O)CH3 のビニルアセテート、及び一般式R2 CH=CHR3 の脂肪族ビニル化合物、及びこれらの混合物から成る群から選択され;式中、R2 はそれぞれ独立して水素又はC1 〜C10 のアルキルであり、R3 はそれぞれ独立して、非置換の又はカルボキシ、ヒドロキシ、アミノの1以上で置換された10までの炭素原子の脂肪族炭化水素基、又はサルフェート、ホスフェート、又はスルホネート基、又はかかる基の混合物の1以上で任意に置換された(ポリ)エチレンオキシド基である。もう1つの方法では、重合可能な液状モノマーは、フルオローモノ及びポリアクリレート、フルオロオレフィン、フルオロスチレン、フルオロアルキレンオキシド、フッ素化ビニルアルキルエーテルモノマー類、又は好適なそのコモノマーとのコポリマーでコモノマーはフッ素化されているか又はされていないものから成る群から選択される。
【0038】
最終的に、処理された粒子状物質は好ましくは重合可能な液状モノマー70に暴露される。好ましくは、処理された粒子状物質を重合可能な液状モノマー70に暴露するのに先立って、重合可能な液状モノマー70が気化して重合可能ではないモノマーの蒸気を形成する。
【0039】
従って、このように本発明を詳細に記載することによって、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更を行ってもよく、本発明が明細書に記載されるものに限定されるとみなされないことが当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいた好ましい装置の模式図である。
Claims (10)
- 連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導する粒子状物質のグラフト重合のための装置であって:
第1のホッパー区分、長手方向の中央区分、及び第2のホッパー区分を特徴とする真空加工チャンバーを有し;
前記第1のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有し、前記第1のホッパー区分は第1の長手方向軸に従って位置が定められ、前記第1のホッパー区分の前記注入口は粒子状物質の送り込みバルブに取り外し可能に接続され;
前記長手方向中央区分は第1の開放末端部、長手方向中央部分、及び第2の開放末端部を有し、前記長手方向中央区分は前記第1の長手方向軸に従って位置を定められ;
前記真空加工チャンバーは前記長手方向中央区分の中央点にて第2の長手方向軸について少なくとも180度回転可能であり、前記第2の長手方向軸は前記第1の長手方向軸に対して垂直であり;
前記第2のホッパー区分は注入口、閉鎖末端部、長手方向中央部分及び開放末端部を有し、前記第2のホッパー区分は、前記第1の長手方向軸に従って位置が定められ、前記第2のホッパー区分の前記注入口は、重合可能な液状モノマーの送り込みバルブに取り外し可能に接続され;
前記第1のホッパー区分の前記開放末端部は、第1のバルブを介して前記長手方向中央区分の前記第1の開放末端部と接続され;
前記第2のホッパー区分の前記開放末端部は、第2のバルブを介して前記長手方向中央区分の第2の開放末端部と接続され;
前記真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、前記粒子状物質送り込みバルブは前記第1のホッパー区分の前記注入口に取り外し可能に接続され、前記重合可能な液状モノマーの送り込みバルブは前記第2のホッパー区分の前記注入口に取り外し可能に接続され、また、前記真空加工チャンバーが回転位置「b」にあって、前記回転位置「b」が前記回転位置「a」に関して180度である場合、前記粒子状物質送り込みバルブは、前記第2のホッパー区分の前記注入口に取り外し可能に接続され、前記重合可能な液状モノマー送り込みバルブは前記第1のホッパー区分の前記注入口に取り外し可能に接続され;
前記真空加工チャンバーが回転位置「a」にある場合、前記第1のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を前記長手方向中央区分に送るように適合し、前記第2のホッパー区分は前記長手方向中央区分からの1以上のプラズマ処理された粒子状物質及び前記重合可能な液状モノマーを受け取るように適合し;
前記真空加工チャンバーが回転位置「b」にある場合、前記第2のホッパー区分は未処理の及びプラズマ処理された粒子状物質を前記長手方向中央区分に送るように適合し、前記第1のホッパー区分は前記長手方向中央区分からの1以上の前記プラズマ処理された粒子状物質及び前記重合可能な液状モノマーを受け取るように適合し;
前記長手方向中央区分は、その中で真空又は大気に近い圧力を維持するための真空発生ポンプ手段に接続され;及び
前記長手方向中央区分は、前記長手方向中央区分を通って前記粒子状物質が重力のもとで降下するときに前記粒子状物質をプラズマグロー放電に暴露するために、重合可能ではないプラズマ気体を用いて前記プラズマグロー放電を発生するためのその中に配置されたプラズマ発生電極を有する、ことを特徴とする装置。 - 前記長手方向中央区分が、その中で圧力を測定するための圧力検知手段及び/又はプラズマ診断のための光学発光スペクトロメーター手段及び/又はプラズマ診断のためのラングミュアプローブ手段及び/又はプラズマ診断のための質量スペクトロメーター手段に接続される、請求項1に記載の装置。
- 前記真空発生ポンプ手段が少なくとも500ミリトールの真空を生じるように適合する請求項1〜2に記載の装置。
- 連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導される粒子状物質のグラフト重合のための請求項1〜3に記載の装置の使用。
- 連続方式又は半連続方式によるプラズマで誘導される粒子状物質のグラフト重合のための方法であって:
(a)請求項1〜3のいずれかに記載の装置を提供し;
(b)前記真空加工チャンバーが回転位置「a」にあるように第2の長手方向軸に関して前記真空加工チャンバーを回転し;
(c)粒子状物質の送り込みバルブを介して前記粒子状物質を前記第1のホッパー区分に提供し;
(d)前記長手方向中央区分に少なくとも500ミリトールの真空を提供し;
(e)前記重合可能ではない気体により前記長手方向中央部分においてプラズマグロー放電を創出してプラズマ領域を形成し;
(f)前記第1のホッパー区分及び前記第2のホッパー区分の1つから前記長手方向中央区分における前記プラズマ領域に前記粒子状物質を落し;
(g)前記粒子状物質が前記長手方向中央区分を通って降下する間に、前記プラズマ領域において前記粒子状物質を処理し;
(h)前記第1のホッパー区分及び前記第2のホッパー区分の1つに前記プラズマ処理された粒子状物質を回収し;
(i)前記真空加工チャンバーが回転位置「b」にあるように第2の長手方向軸に関して前記真空加工チャンバーを回転し;
(j)0.001秒〜60秒の範囲の合計滞留時間を得るのに十分な回数工程(f)、(g)、(h)及び(i)を反復し;
(k)前記重合可能な液状モノマーの送り込みバルブを介して前記第1のホッパー区分及び前記第2のホッパー区分の1つに前記重合可能な液状モノマーを提供し;及び
(l)処理された粒子状物質を前記重合可能な液状モノマーにさらす工程を特徴とする方法。 - 前記重合可能ではない気体の消費量が1sccm〜1000sccmの範囲である請求項5に記載の方法。
- 重合可能ではない気体が、ヘリウム、アルゴン、酸素、窒素、空気、水素、アンモニウム、フッ化炭素、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項5に記載の方法。
- 処理された粒子状物質を前記重合可能な液状モノマーにさらすのに先立って前記重合可能な液状モノマーが気化して重合可能ではないモノマーの蒸気を形成する請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
- 高周波、マイクロ波出力、又はその組み合わせを用いて前記プラズマグロー放電を発生する、及び/又はタイムオン及びタイムオフ間隔を含む調節された方式でプラズマグロー放電を発生する請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
- 長手方向中央区分に提供される前記重合可能な液状モノマーが、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OHのアクリル酸及びメタクリル酸、一般式H2 C=C(R2 )−C(O)OR3 のアクリレート類及びメタクリレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−C(O)NHR3 のアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、一般式HO(O)C−C(R2 )=C(R2 )−C(O)OHのマレイン酸及びフマル酸、一般式R3 O(O)C−C(R2 )=C(R2 )C(O)OR3 のマレエート類及びフマレート類、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−O−R3 のビニルエーテル類、式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−N−CH2 −CH2 −CH2 −C(O)のN−ビニル−2−ピロリドン、一般式(R2 )(R2 )C=C(R2 )−OC(O)CH3 のビニルアセテート、及び一般式R2 CH=CHR3 の脂肪族ビニル化合物、及びこれらの混合物から成る群から選択され;式中、R2 はそれぞれ独立して水素又はC1 〜C10 のアルキルであり、R3 はそれぞれ独立して、非置換の又はカルボキシ、ヒドロキシ、アミノの1以上で置換された10までの炭素原子の脂肪族炭化水素基、又はサルフェート、ホスフェート、又はスルホネート基、又はかかる基の混合物の1以上で任意に置換された(ポリ)エチレンオキシド基であり、若しくは前記重合可能な液状モノマーは、フルオローモノ及びポリアクリレート、フルオロオレフィン、フルオロスチレン、フルオロアルキレンオキシド、フッ素化ビニルアルキルエーテルモノマー類、又は好適なそのコモノマーとのコポリマーでコモノマーはフッ素化されているか又はされていないものから成る群から選択される請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
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