JP2004503029A - 歪みのない画像のコントラストの増加 - Google Patents

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Abstract

X線のような画像の画質を、画像の点の強度のコントラストを局所的に増加させることにより向上させる。第1の低周波数上方曲線を極大値に当てはめ、第2の独立の低周波数下方曲線を極小値に当てはめて、それらの間に生の画像データが存在するフェアウェイを形成する。フェアウェイの極大強度と極小強度との間の局所的レンジを各点につき抽出する。各点を、フェアウェイの局所的レンジと画像の動的レンジとの間の比率でスケーリングして、その点と近傍の点との間の強度の差を最大にする。好ましくは、繰り返し移動平均法によりフェアウェイ曲線を形成する。好ましい実施例において、スケーリングの結果フェアウェイを外れたアウトライアー点を、動的レンジより高い精度で一時的に記憶させる。フェアウェイ補正データのヒストグラムを形成するが、このヒストグラムは動的レンジより大きいレンジを有し、実質的に全てのアウトライアー点を取り込む。最も外れたアウトライアー点だけをこのヒストグラム補正でトリミングし、その結果得られる画像全体のレンジ限界を動的レンジに合うようにスケーリングする。

Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、デジタルX線画像の近傍データ間のコントラストを向上させる方法に関する。詳述すると、この方法は、デジタル画像の近傍データ間の実際のコントラストを求め、各点の強度を画像を歪ませることなく画像の動的レンジにストレッチング、即ち強制的に合わせるものである。
【0002】
【発明の背景】
X線画像は通常、フィルム写真法を用いる標準のX線装置から得られる。この場合、X線画像は、デジタル走査技術によりコンピューターファイルに変換される。近年、一群の光センサーによりX線画像のデジタルバージョンを直接捕捉するX線装置が出現している。X線画像は、医学的診断ツールとして使用される。特にCATスキャン及びMRIのような優れた関連画像技術が他にもあるが、X線画像は現在も広く使用されている。X線画像はかかる画像の大部分を占めており、コストも比較的低いため、引き続き使用される可能性が非常に高い。本発明は、医師にとってのX線画像の有用性を改善するものである。
【0003】
一つにはX線画像形成の実際的な制約により、肺のような隣り合う軟らかい組織内の密度の偏差と、骨のような隣り合う緻密な組織内の密度の偏差とを共に明示する画像を提供することは困難である。これらの偏差は、強度の変化で表される。デジタル画像は固有の動的レンジを有する。陽画像として現像(フィルムの場合)またはデジタル処理されると、緻密な部分の明るい強度(通常は白)領域は動的レンジのハイエンドを、また強度の低い(黒)領域は動的レンジのローエンドを占めるのが普通である。実際、画像形成により微妙な偏差を捕捉できるが、かかる偏差間の強度は人間の目では容易に検知できない場合がある。この問題は、ライトボックスで通常、透過照明されるフィルム画像をデジタル画像に変換してデジタルディスプレイ上に表示する場合さらに深刻である。換言すれば、黒い領域内の偏差と白い領域内の偏差とは容易に識別できない。
【0004】
従って、デジタルX線画像のコントラストを向上する方法が知られているが、最も有名なものはコントラストストレッチング法である。コントラストストレッチングを行う種々の方法は、幾つかの特許の主題となっている。
【0005】
例えば、Maack et al.(Maack)の米国特許第5,357,549号には、胸部X線写真の肺の領域のような特定対象領域についてのみ画像強度をストレッチする技術が記載されている。Maack特許は、この技術を動的レンジ圧縮と呼んでいる。Maack特許は、低周波数成分を突き止め、等化係数を求め、それらの係数を画像に適用して低周波数成分を圧縮することにより、動的レンジの残部を画像強度の高周波数領域で利用できるようにする。この方法は診断医にとって当面、興味があるが、選択された1つの画像強度領域以外の領域については画質の向上を行えないため、選択領域以外の領域のデータが失われる。
【0006】
Fangの米国特許第5,835,618号は、暗い強度領域及び明るい強度領域の両方について画質を向上させる動的レンジリマッピング(remapping)法を用いることによりMaack特許を改良したものである。このリマッピングまたは補正方法は、ローパスフィルターのような手段によりデータを平滑化し、データ平均値を求め、平滑化したデータを平均値に調整した後、平滑化し調整したデータを元のデータに適用するものである。各々が平均値からオフセットした、調整したデータの2つの曲線が得られるが、1つの曲線は定数(Δ1)だけ上方にオフセットし、もう一方の曲線は定数(Δ2)だけ下方にオフセットして、上方及び下方のしきい値を規定することにより、データを2つの別個の母集団に分離する。定数Δ1及びΔ2はあるレンジを画定する。その後、先ずそのレンジ内の元のデータに、次いでレンジ外のデータに、加算または乗算アルゴリズムをそれぞれ適用する。例えば、加算を選択する場合、レンジ内の元のデータをデータの元の強度と平均値との差により調整するが、この差はユーザーが規定する制御パラメータにより0と1の間にスケーリングされる。その後、調整したデータを画像の全動的レンジにスケーリングする。レンジ外のデータは異なるアルゴリズムを用いて調整する。
【0007】
残念ながら、Fangの方法はレンジ内のデータとレンジ外のデータとに異なる処理を施すため、レンジ境界の不連続性のような人工的なデテール及び他の歪みが生じる。レンジのすぐ内側のデータ値と、レンジのすぐ外側のデータ値の差が非常に大きくなって、強い歪み信号が生じる可能性がある。平滑化した画像が像全体の平均値から外れると必ず調整アルゴリズムによりこれらの歪みが発生するが、偏差の大きさが歪みの大きさに影響を与える。Fangは、ユーザーが動的圧縮の度合いを操作することを想定している。しかしながら、歪みを最小限に抑えるには、ユーザーは、補正の減少量、上方向のオフセット及び下方向のオフセットをそれぞれ操作しなければならない。例えば、選択するレンジが大きければ大きいほど、歪みを小さくできるが、沢山の微妙なデテールが失われる。レンジを小さくすると弱い信号を増強できるが、強い信号により大きな歪みが発生する。即ち、この方式は、3つのパラメータを操作して画質の向上を最大にし、それと共に画像の歪みを最小限に抑えるために、ユーザー側の時間、努力及び経験を必要とする。
【0008】
上述した画質向上法の何れを用いても、元のデータが失われるかまたは歪みが発生する。このデータのロス及び歪みによりアーチファクトが発生するが、このアーチファクトは、放射線医または他の診断医による画像の解釈に重大な影響を与える可能性がある。理想的には、画像の近傍データ間に強度の偏差が存在しなければ、アーチファクトが導入されないように、また強度の偏差が画像の明るい領域または暗い領域の何れにあるかに関係なく、それらデータ間のコントラストを最大にして、診断医が画像をチェックできるようにする必要がある。
【0009】
最適のアプローチでは、性質がそれぞれ独立の制御パラメータを用いる必要がある。変数が相関するものであれば、ユーザーは、1つの結果を部分的に達成するためには別の結果を部分的に犠牲にすることにより、妥協を図る必要がある。残念ながら、ユーザーがかかる決定を適切に行えるようになるまで、その方法に習熟しなければならない。さらに、かかる制御パラメータは、所与のパラメータが変化しても、その変化が小さければ手に負えなくなることがなく、途方もない結果を発生させず、選択を誤っても「まあまあ」の結果が得られるように、ロバスト性を有する必要がある。
【0010】
【発明の概要】
本発明は、画像を歪ませることなく、また人工的デテールを付加せずに画像の近傍点間のデテールを最大にする方法である。画像の全てのコントラストは、局所的には同じ態様で補正される。
【0011】
本発明の方法は、好ましい実施例において、近傍点間の偏差がデジタル的には有意であるが、コントラストが人間の目で見分けるには低すぎる画像に適用される。かかるケースにはX線画像が含まれる。X線画像には、利用可能な情報が予想以上含まれている。本発明は、この情報を増強して、情報量の多い処理済みX線画像を提供するものである。本発明の利点は、
・医師及び他の診断医が行う視覚による診断を支援するためにコントラストが改善される;
・処理済み画像と入力画像との相関関係が改善される−例えば、胸部画像の処理済み画像が元の胸部画像に似るようになる;
・デテールが最大にされる−X線画像のどの部分も最大の視感度を得るために最大にされ、暗い領域と明るい領域内の微妙な偏差の間でコントラストが向上される;
画質の向上が自動化される−従って、エンドユーザーは画質を向上させる経験がなくても大丈夫である;また
歪みや人口的デテールが回避される−かくして、現在でも困難な画像診断の仕事に誤った情報が付加されることがない。
【0012】
本発明の広い局面では、第1の低周波数上方曲線または表面を極大値に当てはめ、第2の別個の低周波数下方曲線または表面を極小値に当てはめて、これらの間の空間にフェアウェイを形成することにより、近傍点強度間のコントラストが局所的に増加し、画像の画質が向上する。生の画像データはこのフェアウェイ内に来る。各点について、フェアウェイの極大強度との極小強度との間に局所的レンジが抽出される。画像の局所的レンジと動的レンジの比率として局所的スケーリング係数を求める。その後、各点をその局所的スケーリング係数によりスケーリングして、その点と近傍点間の強度の偏差を最大にする。
【0013】
低周波数曲線は、近傍の行間及び近傍の列間の点の強度の偏差に適合する二次元移動平均を用いて求めるのが好ましい。
【0014】
フェアウェイの外側のアウトライアー点は、歪み打ち切り法ではなくて、アウトライアーの強度レンジを求めて増強画像を再スケーリングするヒストグラム補正により増強するのが好ましい。詳述すると、局所的にスケーリングされるアウトライアーは、画像の動的レンジから外れた強度を有するため、より高い精度で一時的に記憶または保存する。
【0015】
次に、アウトライアーを含む高い精度の強度で記憶させた全てのデータを、画像の動的レンジより大きく、実質的に全てのアウトライアーを捕捉する十分な大きさの所定の、または拡張したレンジを有するヒストグラムに配置する。ヒストグラムのカウントを行い、ヒストグラムのローエンド及びハイエンドに所定のトリミングレートを適用する。フェアウェイは近傍点間の強度の大きい偏差も小さい偏差も共に取り込むため、アウトライアーは画像のほとんど任意の局所的位置でフェアウェイの外側に現れることがある。このように選択すると、最も外れたアウトライアーは通常、広く散開するため、トリミングしても画質の向上に対する悪影響は最小限に抑えられる。トリミング済みの画像点には、極小強度と新しい極大強度とを有する新しいレンジを画定するトリミング済みレンジがある。全ての点をもう一度スケーリングするが、今度は、トリミング済みレンジと画像の動的レンジの比率として求めたスケーリング係数で行う。
【0016】
低周波数曲線は、二次元移動平均を用いて決定するのが好ましいが、もっと好ましくは、フィルターボックスにより平均値を求める方法であって、前のフィルターボックスの和をとり、ただ、遅れた点の強度を減算し、また進んだ点の強度を加算して、新しいフィルターボックス和を得る方法を利用すると、必要な計算回数が著しく減少する。和をボックスの点の数で割算することにより各ボックスの和をただ規準化すると、移動平均プロセスが完了する。
【0017】
【好ましい実施例の詳細な説明】
【0018】
【画像の特性】
全てのデジタル装置には、相対的なエネルギーの変動を記録する能力の指標である動的レンジがある。X線の場合、蛍光体から直接発せられ電荷結合(CCD)装置により捕捉される蛍光の強度またはスキャナーのフィルムを介する透過照明の強度である。この動的レンジは通常、記録または走査解像度とデジタル記憶手段(データファイル)とに従って設定される。典型的なデジタルファイルは8ビットであるため、その動的レンジは0−255である。10ビットのファイルも知られているが、このファイルの動的レンジは0−1024である。12ビットを記憶に用いると動的レンジは0−4096、16ビットでは動的レンジは0−65,535である。本願の目的のために、本出願人は、本発明の方法が8ビットを記憶に使用する(0−255)として説明する。この方法は、実際の画像の動的レンジとは無関係であり、このレンジには限定の意図がない。
【0019】
本発明の目的は、局所的コントラストと最大にするが、画像の動的レンジを外れると生じる歪みを回避するための画質向上方法を提供することである。本発明は、局所的コントラストの最大化の一部として、局所的レンジを動的レンジにストレッチするという認識に基づく。1つの点と近くの点との間の相対的なコントラストを局所的レベルで保持する。処理済み画像の有意サイズの部分はそれぞれ、使用中の技術の動的レンジの大部分を利用しなければならない。画質向上方法の別の部分は、ストレッチすべき局所的レンジを求めることである。別の部分は、動的レンジの端部におけるクリッピングに付随する歪みを最小限に抑えるかなくすことである。クリッピングは、コントラストストレッチングにより強度値が極小または極大を超える理論値へスケーリングされる場合に生じる。例えば、動的レンジが0−255である場合、仮想レンジ256−300にあるスケーリング済み出力値は255として記録できるに過ぎないため、かかる領域内のデテールが失われる。
【0020】
図1は、画質を向上させるための画像10を示す。本発明を利用した結果、図2の出力画像30が得られた。
【0021】
【サンプル画像】
画像10は、約878×1007個のピクセルのデータアレイにより構成され、各ピクセルの強度レベルを記憶する動的分解能は0−255である。本願明細書の大部分は、本発明を、878列のデータのうち1つのサンプル列だけに一次元的に適用するとして説明する。本願に示すように、この方法は実際、行と列の両方を分析するためのネストされた演算を用いて二次元で実施する。
【0022】
この列の一次元の中間処理の例を以下に紹介する。
【0023】
図3を参照して、画像の左から約3分の2の所で選択したデータ列11を、画像10から物理的に抽出したものとして例示する。
【0024】
図4aを参照して、サンプル列11の生のデータを高周波数曲線14として示す。グラフの左側はX線画像10の底部に相当する。水平軸は、画像の底部からカウントしたドットまたは点の索引番号(0−1007)に対応する。垂直軸は、動的レンジを1とした場合の各点の相対的強度を示す。この画像10では、1.0は可能な限り白い状態(この特定のファイルでは動的レンジの上方限界値である255)、0は可能な限り黒い状態(動的レンジの下方限界値)を意味する。この画像では黒から白までを表すために動的レンジを実質的に全部(0−1)を使用したが、この特定列データまたは副集合はその約75%だけを用いている。例えば、画像10の脊椎におけるデータの相対的強度はほとんど1.0である。
【0025】
【動的レンジの利用率が低い例】
図4bにおいて、サンプル列のデータ11を生のデータ曲線14の方向に対応するものとして示す。
【0026】
1つの従来方式の結果である図5a及5bを参照して、当該技術分野では、図14aの生のデータ11から低周波数成分を除去し、その結果得られるレンジを動的レンジ全体にストレッチすることにより局所的コントラストを維持することが知られている。図5aでは、実際のデータ14上に、このデータから公知の方法により計算し、平滑化した低周波数曲線またはトレンド曲線15が重畳されている。
【0027】
図5bに示すこの従来技術の方法では、生のデータ14からトレンド曲線15を減算して出力曲線16を求めた後、そのデータの極小及び極大を動的レンジにスケーリングする。この単純な方法により局所的デテールが保持されるが、図5bのグラフに示す残りのデータは動的レンジが局所的に使用される点で不適当である。点330−350におけるピークから谷までのレンジが非常に小さいデータ17、点580−620におけるデータ18及び点780−850におけるデータ19は、動的レンジを同様に使用するように補正するのが理想的であろう。データ18のレンジは動的レンジの約5分の1だけを使用し、一方データ17は約半分、データ19は動的レンジのほとんど全部を使用することを注意されたい。この方法はデータ14の全ての集合を同じように取り扱うため、X線画像内のデテールの可視性を最大にしない。従来技術の図5bを参照すると、データ19のレンジ強度が大きいため、データ18の小さな強度範囲は動的レンジの約25%にストレッチされるにすぎないことがわかる。
【0028】
【利用率の改善】
画像10の全ての領域、即ち、元々動的レンジの小部分を利用する領域と大きな部分を利用する領域とについて最適なストレッチングを行うためには、局所的コントラストをそれぞれ別個に取り扱う必要がある。これを行う1つの方法は、近傍データの副集合を識別し選択して、データ14の残りの部分とは実質的に無関係にスケーリングすることである。
【0029】
図7aを参照して、該図は、3つの曲線、即ち、図4aの入力または生のデータ14と、フリーハンドで描いた上方曲線20及び下方曲線21を示す。これらの曲線20、21は、生のデータ14の理想的な境界を提供する1つの考え方を表すものである。これらの境界曲線20、21は低周波数を有し、さらに、生のデータの極値をかすめる、即ち、上方限界曲線は極大値(20i、20i+1...20n)を、また下方限界曲線は極小値(21i、21i+1...21n)をかすめるという特性を有する。
【0030】
2つの曲線20、21が低周波数であるため、図5aの単一のトレンド曲線15の場合と同様に、局所的な相対的強度またはコントラストが確実に保持される。しかしながら、従来技術の図5b及びFangの米国特許第5,835,618号の従来システムとは異なり、境界曲線20、21は平均値15でなくて実際のデータ14にそれぞれ独立に応答する。
【0031】
上方及び下方境界曲線20、21は、最終的に動的レンジへストレッチされるデータレンジに近似可能な境界フェアウェイ22を形成する。
【0032】
従来技術の図5bのたった25%とは対照的に、点580−620における強度レンジデータ18と、点780−850のデータ19とは共に、動的レンジの約100%へ直接スケーリング可能であることがわかるであろう。
【0033】
本発明の挑戦は、コンピューター処理システムに課せられる問題を複雑にする制約を克服するためには、これらの上方及び下方境界曲線20、21をどこに、そして如何にして設定するかを決定することである。本明細書の残りの部分は、これら境界曲線20、21を決定する方法を開示している。
【0034】
【理想的なケース】
式1で導入されるような数学的補正(図18aのR)を境界曲線20、21に施して、生の入力データの各点を一度に1つずつ調整する。入力データ点は、図3の選択列11について、サンプル画像の各列11の1007個の点または行から選択される、既知の強度を有するピクセルまたは点である。
Figure 2004503029
上式において、
・画像の点は所与の点における入力データ値;
・下方限界は同じ点における極小曲線の値;
・上方限界は同じ点における極大曲線の値;
・動的レンジ限界は、ファイルまたはシステムの動的レンジ限界値(ここでは256);
・出力データは補正済みデータ値である。
【0035】
この最初の補正の成否は、生の入力画像データ14及び2つの所定変数またはパラメータから上方及び下方限界値10、21を求める方法に依存する。
【0036】
フリーハンドで描く理想的なケースを実現できるとすると、境界曲線20、21から外れるデータポイントは存在せず、式1は完全な解法であって、全ての局所的コントラストが画像の他の領域とは実質的に無関係に保持され、スケーリングされる。残念ながら、数値的方法の限界及び収穫逓減の法則により、境界曲線は必ずしも全ての点を包み込まない。
【0037】
図7bを参照して、計算により求める曲線20、21は、前の手と目で予測する最適な上方及び下方境界曲線との類似性を有する。しかしながら、理想的なケースと比べると相違点がある。即ち、グラフ全体にわたって、計算により求めるフェアウェイ22から外れるアウトライアー点27が幾つか存在する。換言すれば、生のデータ14を点及び画像10は概ね、最終的にはクリッピングを多少受けるが、本願に示す好ましい別の方法を使用するとその影響を実質的に問題にならない程度にすることができる。
【0038】
最良の結果を求めて、これら計算により求めるフェアウェイ22を実用的にするために2つのステップより成る補正を実行する。ヒストグラムの使用を含む別の技術を用いて、アウトライアーを取り扱い、それに含まれる画像情報のロス及び歪みを回避する。
【0039】
例えば、2つのステップより成る補正を行った後では、図3、4aのサンプル列の上方曲線20の全長が、クリッピングされるデータの不全率をその列のデータ14の母集団のたった約0.2%にする。クリッピングされるデータは、補正済みの画像30全体に広がっているため重要度が最も低い点であり、その結果元の画像10の近傍点群に歪が発生しない。そのため、第1のステップにおいて境界曲線20、21それ自体が約10%の不全率と関係があるかもしれないが、第2の、そして最終的な補正を行うと不全率が0.2%の非常に低いものとなる。
【0040】
【第1のフェアウェイ補正】
計算により求めたフェアウェイ22の外側にあるアウトライアー点23(例えば、図9aの点330及び350周辺)を動的レンジにすぐに無理に合わせようとすると、画像データの本来の性質が損なわれる。入力画像10に用いたのと同じ低い精度を有するとされる変数を用いるコンピューター処理システムを用いる場合、かかる無理な処理が生じる。例えば、上方限界より上のアウトライアー点は、仮想的に280に数学的にスケーリングできる。このアウトライアー点は、動的レンジが0−255であるため255にクリップされるが、相対的な強度データが失われる。従って、デジタル記憶手段を用いてフェアウェイ補正時におけるアウトライアーのクリッピングを回避するためには、動的レンジより高い一時的なデータ精度を使用することが可能であり、データは別の、即ち第2の補正を行うまでその精度に維持される。
【0041】
式1を画像10の生のデータに適用し、画像の動的レンジ限界よりも高い精度の変数タイプを用いて画像を一時的に記憶させる。例えば、記憶する画像データにとり現在では普通の値である、0−255(8ビット)、0−1023(10ビット)または0−4095(12ビット)の動的レンジの限界では、標準の2バイト(16ビット)符号付整数変数で十分である。2バイトの整数は約+/−32,000までの大きなレンジを可能にし、負の数も同様に含む。従って、2バイト符号付整数は、歪み効果を生ぜしめずにアウトライアー点を保持することができる。
【0042】
図9bを参照して、式1を図3、4aのサンプル列データ14に適用し、一例として0−255の動的レンジ限界を用いると、計算により求める一時的データ24は、ほとんど−50から350の範囲内となる。その結果得られるデータレンジは、高精度2バイト整数変数として一時的に記憶される点を除き、0よりも小さいアウトライアー点と255よりも大きいアウトライアー点について歪みを発生させる。
【0043】
このフェアウェイ補正により得られるデータ24(図9b)を実際の動的レンジに適切にスケーリングするために、第2のヒストグラム補正が施される。
【0044】
【第2のヒストグラム補正】
図9bの一時的高精度画像データは、その大部分において、画像の動的レンジに強制的に戻される。種々の手段を用いることができる。
【0045】
1つのアプローチは、強制不全率を用いることである。ただ、一時的データ24のヒストグラムを計算し、データ14の大部分を生かすために非常に小さいレベルのアウトライアー点23を犠牲にする。合理的な第1のテストは約1%のクリッピングまたはトリミング行うことである。即ち、データの下方の1%と上方の1%とをトリミングし、残りの点を画像の動的レンジにスケーリングする。
【0046】
従って、以下に詳述するように、また図18aに示すように、第2の補正は、ヒストグラムを用いて図9bのフェアウェイ補正一時的データ24を集め、データの最も低いか最も高い1%部分をトリミングする。その後、高精度の一時的変数としての残りのトリミング済みレンジの点の値を、再び、0から255の低精度の動的レンジにスケーリングにより戻す。その結果得られる出力データ34を図6bに示すが、全ての点の出力データ全体が図2の出力画像30に表されている。サンプル列11の出力データ34に対する影響を図6bに示すが、ここでは、点が最初に、画像10の実質的に低強度(暗い)領域において、または実質的に高強度(明るい)領域において隣接しているか否かとは無関係に、コントラストが同じ動的レンジに有意に増加している。増強したデータ34を表す図6bの列31と、図4bの元の列11及びデータ14とを比較されたい。
【0047】
図6aにおいて、フェアウェイの上方及び下方境界曲線20、21は全てがほとんど等しい局所的な動的レンジを画定するが、もっとも、それらは点330乃至350に存在する中間レンジの強度データ17、580乃至620における小レンジのデータ18及び780乃至850における最大局所的レンジのデータ19をそれぞれ包み込むことに注意されたい。この例において、トリミング率は1%より非常に低いことがわかっている。
【0048】
一時的な高精度データとして記憶される最大及び最小の値を数個だけ強制的にトリミングする方法は、結局のところ、データ点の列の少数のまばらに散開する点が提供を受けるにすぎないことを意味する。従って、画質が著しく劣化することはない。理論的には大きい明るさを持つであろう少数の孤立した極端に明るい(高強度)点がトリミングされた。しかしながら、画像全体のコントラストが低くなるという犠牲を払ってそれら少数の点を救うことは誤った考えである。
【0049】
【上方及び下方境界曲線の決定】
第1のフェアウェイ補正では、極限となる上方及び下方境界曲線20、21を決定するために幾つかの基準を設ける。これらの基準は、ある意味で、図7aのフリーハンドによる曲線に最も良く似たものにするためのルールを規定する。これらの基準には、
・上方及び下方境界曲線20、21を形成する極大及び極小曲線は、低周波数成分より成ること;
・各曲線20、21の周波数は、局所的デテールを維持するに十分に低い(滑らかな)ものであり、しかも、例えば、図3の肋骨内のコントラスト、肋骨間の肺のコントラスト及び肋骨と肺の間のコントラストをそれぞれ維持するように、対象となる小領域を分離するに十分に高いものであること;
・極大及び極小曲線20、21は、局所的極限データ点20i−20n、21i−21nをかすめるものであること;
・計算により求めるフェアウェイ22の幅は図7aの幅と同じであり、しかも点23の一部が最終的にフェアウェイ22を外れると理解されることがある。
【0050】
最も簡単な表現で、且つ1つのまたは別の数値的方法を用いて、2つの境界曲線20、21を生の入力データに当てはめる。低次または低周波数の1つの上方曲線20を、データ14の極大強度の点にできるだけ当てはめる。また、低次または低周波数の第2の曲線21を、データ14の極小強度の点にできるだけ当てはめる。アウトライアー点23を無視して、2つの境界曲線20と21の間の各点を画像の動的レンジにスケーリングすることができる。上方及び下方境界曲線20、21を求めるために如何なる数値的方法を用いてもアウトライアー点23が存在するのは不可避であるため、上述した第2のヒストグラム法により画質の向上に対するそれらの影響を最小限に抑える。
【0051】
上方及び下方境界曲線20、21を決定する1つの方法は、移動平均を適用することである。これは、各々が周辺または近傍データの平均値である一連の点より成るトレンド曲線15を形成することを意味するに過ぎない。一次元(1D)の分析は、ただ、所定のインターバル内に含まれる強度データ14を加算した後、それをサンプル列11の上方及び下方の各点について繰り返すだけである。二次元(2D)の分析では、分析される各点の周辺領域内の全ての強度データを平均する。本明細書の目的のために、矩形のボックスとしての領域を想定し、平均値をその中心とする。このボックスまたはフィルターボックスは、その点の両側の特定数の行(単なる一次元分析の場合と同じ)と、その点の両側のある数の列として画定される。
【0052】
1つの実施例において、画像の個々の列11をそれぞれ1つずつ選択することにより図1の画像の移動平均をとると便利である。行毎の分析のような他のアプローチも、計算の順序が変わるだけで使用することができる。
【0053】
上方及び下方境界曲線20、21を選択した列11について求める。二次元の分析法を用いると、列11の隣接する点間に連続性が維持されるだけでなく、隣接する列11、11、11..間に連続性が維持される。実際、二次元の分析法を用いると、この例の列毎の分析は行毎の分析と正確に同じ効果を与える。
【0054】
各列11は、各々が列と交差する行にあり、強度値(動的レンジ内)を有する点である複数の近傍点より成る。生の強度データの平均値のところに低周波数または平滑化曲線15が位置するように第1の移動平均法を実行する。この平均曲線は、生のデータ14を、強度が第1の平均曲線15より大きい点の残りの上方母集団40と、強度が第1の平均曲線15より小さい点の残りの下方母集団41とに分割する。
【0055】
その後、移動平均法を再び用いて繰り返しプロセスを実行することにより、点の残りの上方及び下方母集団40、41の各々について連続する新しい平均曲線を計算により求める。繰り返し毎に母集団40、41が小さくなるにつれて、それぞれの連続する平均曲線が、生のデータ14の極大及び極小強度20i−20n及び21i−21nの方へ移動する。
【0056】
他の曲線あてはめ法を用いることが可能であり、実施例の移動平均法もさらに最適化することができることがわかる。これらのオプションのうちの一部を以下に説明する。
【0057】
図10a−12bを参照して、上方境界の決定についてのみさらに詳説すると、図4aの生のデータに移動平均法を適用する。図10aを参照して、第1の平均低周波数曲線15を計算により求め、図4aの生のデータ14に重畳する。その結果が部分的な低周波数曲線24iであるが、部分的なのは低周波数曲線24iより大きい点の残りの母集団40だけをプロットしたからである。
【0058】
この実施例において、上方境界曲線及び下方境界曲線21は、連続する平均曲線を繰り返し求めてそれぞれのデータ母集団40、41を減少させることにより、同じ態様で決定する。上方境界曲線20についての説明は、下方境界曲線21についても同様に当てはまる。
【0059】
上方境界曲線を求めるための第1のステップは、計算により求めた低周波数成分データの平均より低い入力データを除去することである。図10bはその結果得られるデータ24iを示すが、図示をわかりやすくするため、低い点(下方境界曲線21を決定するために使用する)はグラフから削除されている。換言すれば、第1のステップは、残りの上方母集団40aを突き止めて、入力データと前の計算で求めた低周波数成分データ(この場合、第1の平均曲線15)のうち大きい方により各点が構成される人工的な画像を形成することである。その結果得られる人工的なデータの母集団40iは、局所的ピークでデテールを有し、局所的谷部分では低周波数成分だけを有する。
【0060】
人工的データのこの残りの母集団40iから、連続する新しい平均曲線24i+1を計算する。各点が実データ局所的ピークと、低周波数平均境界曲線24i+1の谷とのうち大きい方の値より成るこの残りの母集団の新しい低周波数成分を計算により求め、残りの母集団の最大値及びその低周波数成分とより成る第2の残りの母集団40を再び形成する。
【0061】
図11aに示すように、このプロセスをiからnの繰り返しループにより繰り返すと、連続する平均曲線が後退して、連続する各平均曲線24i+1を計算する時の前の平均曲線24となる。
【0062】
同じ繰り返し法を用いて、下方境界曲線21を見つけることができる。唯一の相違点は、第1及びそれに続く残りの下方母集団41i−40n(人工的画像)が、入力データと、連続する曲線26i−26nの連続する低周波数成分とのうち小さい方の値として計算されることである。このように上方及び下方境界曲線を求めると、図7bに示すような適当なフェアウェイ22が計算により得られる。
【0063】
1つの次元において、サンプル列11では、図7bに示すように、上方及び下方境界曲線20、21の間に生のデータ14の大部分が挟まれる。図7cを参照して、計算が実際行われる二次元画像については、列データ14のフェアウェイ22は、連続して分析する生のデータ14の各組について第2の次元(隣接する列)に拡張することが可能であり、これは、隣接する各上方境界曲線20、20、20..(20+)及び隣接する各下方境界曲線21、21、21..(21+)より成る2つの滑らかな表面の間の空間に類似する。上方及び下方境界表面20+、21+の画像の例を図8a、8bにそれぞれ示す。
【0064】
用語「境界曲線」20、21と「境界表面」20+、21+は互換的に用いるが、一般的に、画像が一次元曲線のライン毎に分析されるかまたは効率を上げる目的で表面を同時に画定する二次元で分析されるかのような分析方法の内容を反映するものである。
【0065】
この二次元方式では、基準をわずかに変更した形に言い直すことができるが、それは、極大及び極小境界表面20+、21+は低周波数成分より成り、極大及び極小表面は局所的極限データ点(20i−20nまたは21i−21n)をかすめるものであり、これらの表面を分けるフェアウェイ22はデータの極限レンジに近く、少数のアウトライアー23だけが最終的に表面間の空間の外側に位置することになる。
【0066】
図11bを参照して、最後の繰り返し40nにより、上述した各基準を満足する極大境界曲線20が得られる。
【0067】
【低周波曲線の次数の決定】
上述したように、データ集合の低周波数成分を求める従来式アプローチの1つは移動平均法または移動平均フィルターを用いるものであり、簡単に述べると、対象となるデータ(画像)の副集合を選択し、この副集合の平均値(平均強度)を算定し、この値を第2の画像データアレイのその副集合の中心(平均強度)のところに置くことである。
【0068】
最も簡単な二次元の方法は、各行及び列に奇数個の点を有するフィルターボックスを使用して、平均の点を求め易くまた種々のデータアレイにおいて容易にインデックスできるようにすることである。便宜的に、矩形のフィルターボックスを示すが、ボックス内の点の平均値を計算し、その結果をボックスの中心にある点に記憶させる。移動平均フィルターボックスの中心を1つの点だけ移動させた後、次の出力点について新しい平均値を計算する。効率的なアルゴリズムを用いると、繰り返し行う計算を最小限に抑えることが可能となり、この意味で、ボックスは物理的なものではない。このプロセスを画像の全ての点について実行する。円のような他の形状を使用してもよく、また加重平均法も同様に用いることができる。
【0069】
ボックスのサイズは、次数または周波数が低いか高いかを決定する。例えば、生の入力データ列に1007個のデータ点がある実施例では、503個の点のデータボックスにより仮想的に2つの平均点または周波数ゼロの線形曲線が得られ、画像10の全てのデータがブレンドされてコントラストの偏差があいまいなものとなる。ボックスの幅が1または3個の点にすぎない場合、平均値は事実上、生のデータと同じであって高周波数の曲線が得られるが、これは局所的なデータを全く保持しない。コンピューターのサイズの選択については、以下において詳述する。
【0070】
移動平均フィルターによる分析には、幾つかの実用上の弱点がある。これらの弱点の1つは、エッジを過ぎるとデータが存在せず、従ってエッジ近くの低周波数成分を計算するために人工的な方法が必要であることであり、もう1つの弱点は、冗長的な加算演算が多いために計算効率が低いことである。
【0071】
図12及び14cを参照して、本発明において画像のエッジを取り扱う方法は、端の点または画像の境界におけるデータを鏡像化することである。画像データの寸法より大きい一時的データアレイ(imag)が用意する。画像データを、画像データの始めと終わりに十分な余地があるアレイに記憶させる。鏡像化される点の数は、移動平均フィルターボックスのサイズにより異なる。フィルターボックスを画像のエッジに配置しても平均値を計算し、それを画像のエッジに記憶できるようにするために、少なくともフィルターボックスのサイズ(col_pad及びrwo_padのサイズ)の2分の1と同数の点を鏡像化する必要がある。
【0072】
図12を参照して詳述すると、元の入力データは、点の番号の範囲が大きい点(図1の878×1007個の点の画像については、点1よりも低い負の数があり、また1007の画像エッジを超えた点がある)を除くと前のグラフと同一である。点1の前及び垂直な実線51で示す点1007の後に、鏡像化データ44を示す。余分の人工的データは、グラフ上で点1から1007の範囲にある実際のデータ14の各点を正確に鏡像化した像である。
【0073】
鏡像化は画像のエッジを処理する1つの実用的方法であるが、その理由は、得られる人工的鏡像化データ44が実際のデータ14と同じ特性を有するからである。同じ特性には、実際のデータと人工的データとの間または人工的なデータ同士の間の点毎のコントラストが実際の生の入力データ内のものと同一であり、且つ入力データと人工的データの基本的な統計的性質が同じであることが含まれる。
【0074】
【移動平均フィルター】
図13a及び13bのサンプルとしてのVisual Basic(マイクロソフト社)コードに示すように、普通は低効率の移動平均法を、計算により求めた値を何回も繰り返し使用して高効率にすることができる。この決定方法を、図14aの擬似コードにおいて、上方及び下方境界曲線20、21の計算に用いる時にサブルーチンeffc_2dmaと呼ぶ。鏡像化データ44を、フィルターボックスの予想寸法の少なくとも2分の1を満たすに十分な数の行及び列だけ、画像10のエッジの周りに発生させる。
【0075】
画像エッジを鏡像化した後、移動平均法を用いて低周波数境界曲線20、21を見つける。機械的に適用すると、移動平均法は、計算(加算)を多数回繰り返すため計算効率が悪い。このことは、移動平均法を繰り返しプロセスで使用しなければならないため特に問題である。
【0076】
図13aの擬似コードを参照して、Aでは、画像全体の寸法を、寸法rows−padの鏡像化データを含めて、rmin及びrmaxとして初期化する。Bにおいて、フィルターボックスの列寸法をc2bg及びc3enとして初期化する。均等な重み(1.0)を有する矩形の移動平均フィルターボックスを使用する。
【0077】
移動平均フィルターの最も効率の悪い利用方法は、ライン上の点の副集合(一次元)またはフィルターボックス内の点(二次元)の強度値を加算することである。かかる分析によると、周りのフィルターボックスの点を1つの点だけ増分し、各点を加算して平均値を加算する。演算回数は、点の数を加算し、割算して平均値を求める回数である。
【0078】
フィルターボックスの平均値の計算の大部分が繰り返されることを知ると、効率を改善できる。
【0079】
図13bを参照して、一次元の公知の基本的な考え方では、画像点の行IIIII..につき、フィルターボックスの1行×7列の点BBBBBBBを加算し(7回の加算)、7で割算して、強調表示の四角の中心に示す平均値を求める。フィルターを1列だけインクリメントして、最左列の点の値をその和から減算し、最右列の点の値を加算するが、これら全てを再び7で割算する。結果は、算術演算が2回、割算が1回だけである。大きなフィルターボックスでは、これにより計算が著しく節減する。
【0080】
出願人は、この公知の方法を改良して二次元の分析に適用し、これらの非常に大きい点アレイにおける計算の繰り返しを回避しながら画像全体にそれを適用することができた。
【0081】
行と列の方法または列と行の方法の何れであっても分析は同じであることを実証することができる。図13cにおいて、隣り合う行の複数のフィルター副集合点を加算した後、得られた和を複数のフィルター列(7個の幅)にわたって加算する。計算により同じ平均値が得られ、図13dにおいて、隣り合う行の複数のフィルター副集合点が加算した後、得られた和を複数のフィルター行にわたって加算する。
【0082】
図13eは、図13bにおいて1つの次元につき説明した効率的な計算方法を行対行の横方向の二次元で適用する方法を示す。
【0083】
図13d、13eに示すアプローチは、二次元で適用される移動平均法を視覚表示すものにすぎない。実際、図13aのC及びDのコードからわかるように、この分析は実際、2つの繰り返しステップと、1つの規準化ステップより成る。
【0084】
第1の繰り返しステップCにおいて、フィルターボックス内にある複数の点について一次元フィルターボックス列の和を計算し、それをアレイ(stot)に記憶させる。画像全体について、連続するフィルターボックス列の和を効率的な一次元の方法を用いて計算する。アレイ(stot)を、フィルターボックス列の和について中心点によりインデックスする。
【0085】
第2の繰り返しステップDでは、画像全体について、点毎の移動平均分析を行い、事実上画像の各移動平均曲線を同時に求める。各点について、1つの点のスナップショットに関する図13eに示すように、その点の下方、その点及びその上方のフィルターボックス列の和(stot)を加算し、列の和をstotアレイから引き出す。フィルターボックスの点の数による割算、即ち規準化ステップはまだ実行していない。計算ループの進行に従って、また行と列かまたは列と行の何れかには無関係に、連続する各点につき、前の各フィルターボックス列の和(stot)を減算し、連続する各和を加算して、同じ効率的な方法を適用する。
【0086】
最後に、画像の各点をフィルターボックスの点の数により規準化する。
【0087】
図13aのCのコードを特に参照して、第1のネストしたループでは、irow及びico2について、近傍列の画像データを第1のサンプル列11のフィルターボックスにつき加算する。第1のネストしたループ(ico2)は、サンプル列の両側(フィルターボックスの幅方向)で、入力データの第1の列の特定行の位置にある列の点の部分的な和を計算する。その後、第2のネストしたループ(irow)が、行毎に、また画像限界値間の列を上方に、その部分和ルーチンをインクリメントする。
【0088】
次に、Cにおいて、ネストしたループの第2のものが、icol及びirowについて、連続する各列の部分和を計算する。ここでは、上述したように効率が改善されるが、第1の列から最後の列に移動し、部分和を再計算すると、新しい和は、最後の点が除かれ、始めの点が加わった最も最近の和であるにすぎない。さらに詳しくは、この第2のネストしたループの最も内側のループでは、中心点が1つの位置だけで移動すると、次のフィルターボックスの部分和が、前の最初の要素(ico5)を除き、現在の最後の要素(ico4)を加えたものと同じである。このようにして、部分和の計算をその1回だけ行い、ボックスが移動する度には行わない。部分和の演算回数は、画像の各点について1回の加算と1回の減算とにほぼ等しい。
【0089】
Dにおいて、フィルターボックスの加算を実行する。計算を行う別個のステップはフィルターボックス行の小計を得るためには不要であるが、その理由は、これらがCで行われ、アレイ(stot)にインデックスされているからである。Dにおいて、第1のネストしたループは、Cからの部分和と、第1の行をまたぐ別のフィルターボックスの近傍点の和とを組み合わせることによりフィルターボックスを計算する。
【0090】
第2のネストしたループは、Dにおいて、列の残りの部分及び行の残りの部分についてフィルターボックスの総和を計算する。再び、この第2のステップをできるだけ効率的に実行する。フィルターボックスの中心点が1つの位置だけ移動するため、新しい和は、前の第1の部分和を除き、最後の現在の部分和を加算するのと同じである。
【0091】
従って、CとDとの間において、二次元の総和の演算回数の合計は、画像10の各点についてたった2回の加算と2回の減算にほとんど等しい。
【0092】
最後に、Eにおいて、加算されるデータの和だけではなく平均値を知りたいため、強度の和をボックスの面積である加算される点の数(npts)で割算する必要である。
【0093】
上述の方法を用いると、強度の中間的なフィルターボックスアレイを物理的に維持する必要もなければ、それらを形成するための計算または演算も不要である。移動平均を求めるために必要な演算全体は、平均する点の数とは無関係に、画像の各点につきたった4回の加算/減算と1回の割算にほぼ等しい。従って、この種の例では不当ではない、81×101個の点(画像寸法の約10%)の移動平均用矩形ボックスの場合、普通は効率の悪い移動平均法であれば、画像の各点につき8181回の加算と1回の割算を必要としたであろうが、これはそれぞれ4回と1回にすることが可能なこの方式とは対照的である。
【0094】
二次元移動平均フィルターの計算効率が低いという問題は、小計について余分の画像データのアレイ(stot)を導入することにより解決される。
【0095】
この方法を、画像の1列毎に繰り返す。
【0096】
【繰り返し方法】
図14a−14cのサンプルコードと図14dの定義に示すように、移動平均フィルターボックスの寸法を設定し、移動平均平均値曲線24i−24n及び26i−26nを計算し、上方及び下方に繰り返しを行って、極限の上方及び下方境界曲線20、21、極限曲線または極限表面20+、21+を形成する。
【0097】
フィルターボックスの寸法は、所定のデフォルト値を用いることができる。後で示すように、画像10の画質はボックスのサイズが大きく変化してもどちらかといえば影響を受けない。ある特定のタイプの画像では、デフォルト値が受け入れ可能な結果を与える。
【0098】
図14aのFを参照して、フィルターボックスサイズの基準を与える1つの便利な方法は、そのサイズを画像10の寸法の何分の1かに設定することである。ボックスパラメータrows_pad及びcols_padを画像の行及び列の数から、ただその寸法を2で割算した百分比として計算することにより、ボックスの中心の何れかの側においてボックス寸法の2分の1となるようにする。これは、鏡像化する必要のある端の点におけるデータ点44の数であることに注意されたい。
【0099】
Gにおいて、アレイの限界を、画像データの種々の一時的バージョンを保持するように規定する。便宜的に、変数cmin、cmax、rmin及びrmaxを選択して、元のサイズの画像10または鏡像化されるサイズのデータアレイの同じデータ点のインデックス値が同じになるようにする。元の画像の記憶、読み取り及び書き込みや行、列及び強度データがデータファイルまたは画像アレイからいかにして抽出されるかはシステムとプログラミング言語に特有のものであることがわかるが、その手段は当業者に知られているため詳しく説明しない。
【0100】
図14aに定義するように、image_wrk1は生のデータを含み、image_wrk2は現在の情報限界データを含み、image_wrk3は現在の下方境界データを含み、image_wrk4は効率的な処理のためにフィルターボックスの和を保持する。これらのアレイは、鏡像化される寸法に初期化される。
【0101】
Hにおいて、image_wrk2が鏡像化される生のデータを保持するために初期化された後、ルーチンdata_mrr及びeffc_2dmaが鏡像化データの移動平均を計算して、それをimage_wrk2に配置し、それをimage_wrk3にコピーする。換言すれば、この第1の段階において、上方及び下方極限表面20+、21+の現在の近似値は、この早い点で、同一であり、移動平均曲線15にただ等しい。これらのサブルーチンは効率のためにただ1回呼ばれる。
【0102】
Iでは、アウトライアー23の許容可能な不全率が5%の任意の値にセットされる(上または下について)。ヒストグラム補正の性質は、繰り返し時における不全率が巨大でない限り何の問題もないというものである。また、ノイズを取り扱う上方表面極小及び下方表面極大パラメータsurf_mdffが存在する。このパラメータについては、以下において詳しく説明する。
【0103】
Jでは、繰り返しが初期化される。
【0104】
繰り返しの第1ステップであるJ1では、上方表面繰り返しアレイimag_wrk1に、データ40の残りの母集団と上方表面20+の最後の繰り返し50iのうち大きい方がロードされる。下方表面繰り返しアレイimag_wrk3は、データの残りの母集団41と下方表面21の繰り返し51iのアレイのうちの小さい方がロードされる。2つのアレイのデータを強制的に上方及び下方表面にあるようにするのがこの第1のステップである。
【0105】
繰り返しの第2ステップであるJ2では、2つのアレイのデータを鏡像化する。
【0106】
繰り返しの第3ステップであるJ3では、人工的データ集合の残りの上方及び下方母集団40、41の両方の低周波数成分50,51が突き止める。極限上方及び下方曲線20の2つの最も最近の近似値をサブルーチンeffc_2dmaから出力させ、アレイimag_wrk2及び imag_wrk3に記憶させる。
【0107】
第4ステップであるJ4では、極小及び極大表面20+、21+間の距離が、少なくとも特定の極小距離surf_mdffでなければならない。表面間の距離が極小値より小さい時は常に、表面を点毎に再調整して、それらの間の距離が極小値になるようにするが、そうしなければ恐らくノイズのようなとるにたらない偏差が動的レンジ全体にスケーリングされることになる。この分離距離の設定は、各表面に対して半分ずつ対称的に行う。ネストしたループの終わりの4つの条件文は、めったに起こらないが前の調整により1つの表面が動的レンジから押し出された場合に、それらの表面を調整する。これらのステップの後、2つの表面はどこでも少なくとも極小値だけ離隔することになる。
【0108】
この第4の分離ステップJ4はまた、繰り返しによる収束を支援するが、その理由は、この補正が行われるデータが表面20+、21+の調整済み空間の外側にある可能性が少ないからである。
【0109】
第5ステップであるJ5において、2つの表面間の空間の外側にあるアウトライアー23の数は、不全率を決定する。従って、極限表面での現在の試みがデータを閉じ込めることができなかった度合いをこのプロセスは知ることができる。
【0110】
繰り返しの第6で最後のステップであるJ6では、繰り返しを継続すべきか、または現在の上方及び下方境界曲線50n、51nで十分であるかを判定する。繰り返しフラッグ(itrf)がノーにセットされておれば繰り返しが終了するが、そうでなければループがJ1の繰り返しループを実行する。フラッグitrfは、2つの条件、即ち、正負両側の不全率が許容可能な不全率よりも小さいか否か、または繰り返しの数が大きすぎるか否かの条件の一方が満足される場合にノーにだけ設定されて、収束を指示する。この場合、任意の数10を用いる。再び、この不全率は二次的な補正があるためその程重要でないことを指摘するのは重要である。依然として、曲線当てはめの品質と繰り返しなしに行う作業の量との間には妥協点が存在する。
【0111】
ループが完了すると、極限上方及び下方表面50n、20+及び51n、21+がわかり、品質制御の目的のために、画像ファイル(図8a、bに示す)または他のコンピューターファイルとしてそれ自体を出力することができる。表示または保存のためにかかる画像を出力するプロセスは、当業者に知られていて、使用する特定の画像フォーマット及びディスプレイの機種のような変数により異なるものであるため、ここでは説明しない。上方及び下方境界曲線を確立すると、第1のフェアウェイ補正及び第2のヒストグラム補正を実行して図1の画像の画質を向上させ、図2の画像を形成することができる。
【0112】
【収束率の改善】
図11aの多数の曲線からわかるように、繰り返し方式での収束はどちらかと言えば遅いものである。収束を早くする、即ち、繰り返し毎の移動距離を増加させる計算のインセンティブが存在する。
【0113】
図15aに詳細を示す別のアプローチでは、次の繰り返し平均曲線60について分析するデータは、図11bにおけるような残りのデータ母集団40、41ではなくて、データを誇張したものより成る。残りのデータ40、41の極限点と現在の繰り返し曲線50、51との間の差に繰り返し回数を乗算する。こうすると、繰り返し毎に不全点が補正されるため、収束が早くなる。動的レンジの20%を超える補正がないように、また何れの値も動的レンジの外側の値で置き換えられないようにするためのチェックがある。
【0114】
図15a−17を参照して、図4aの生のデータに適用されると、この別のアプローチは収束する(図15b)までにたった4回の繰り返し601−604が必要であったが、これとは対照的に、前の繰り返し241及び24nは10回であり、これは繰り返しの数が多い(10回)にもかかわらず不全率は5%より大きいものであった。図16に示すような収束率を増加させる方法により生じるフェアウェイ22は、繰り返しが少ないと自然にそうなるように、繰り返しが10回の前のケースほど滑らかではないが、受け入れ可能である。図17に示すように、それに続く第2のヒストグラム補正の結果34は、図6a及び6bと比較すると、前と非常によく似ている。何れの収束度が良好な結果を与えるかは目で見ても明らかでないが、動的レンジの大部分が局所的に使用される場合は共に非常によく似た効果を与えることが明らかである。
【0115】
極限表面を見つける別の繰り返し方式でない統計的方法では、生の入力データの移動平均を再び最初に計算する。その後、生のデータ14と移動平均曲線15の差を計算する。最後に図5bの残りのデータの標準偏差を、移動平均として同じサイズのフィルターボックスの元のデータを用いて計算する。図13aの効率の良い二次元移動フィルターと同じであるが移動標準偏差に合うように変更した論理回路を用いると、各点の標準偏差の局所的指標を効率よく求めることができる。その後、各点の移動平均+/−(一定の移動標準偏差)として極限表面を計算により求める。この定数を、1%のような不全率を通常生ぜしめる数にセットする。実験により、適当な定数は2.0に近い値であるように思える。真のガウスデータまたは完全な鐘形曲線では、データの約98%が平均値の3つの標準偏差内にあることに注意されたい。
【0116】
【第2のヒストグラム補正】
図18aのコード及び図18bの定義を参照して、上述したようにデータ補正を2つのステップに分離すると、極限表面の予測に高い柔軟性が得られる。表面20+、21+の近似曲線20、21は許容可能である。第1のステップにおいて極限表面外のデータ23の割合が高くても、重大なデータクリッピングは起こらない。
【0117】
これは、画像データがしきい値より大きいか小さいかにより画像データを異なる態様で処理するように条件文を適用して、ある意味で、2つの別個の母集団及び2つの異なる補正を行う従来技術の方法とは異なる重要な特徴である。
【0118】
本発明によると、第1のフェアウェイ補正はスケーリングレンジを前もって評価するが、ヒストグラム補正は、アウトライアー23が失われず、ヒストグラム及びその拡張スケーリングレンジを用いる間引き続き主要なデータ母集団14に保持され維持されるようにする。最後に、できるだけ多くのデータ点が包み込まれると、最も外れたアウトライアーだけが最終的にトリミングを受ける。
【0119】
Rにおいて、フェアウェイ補正を擬似コードの形で示すが、下方曲線imag_wrk3より小さい生のデータimag_wrk1がフェアウェイのレンジ(imag_wrk2− imag_wrk3)により動的レンジ(drim)にスケーリングされ、補正済みデータがimag_wrk4に保持される。
【0120】
第2のヒストグラム補正は、正確にデータのどれくらいをクリッピングまたはトリミングすべきかを制御するのを可能にする。第1のフェアウェイ補正を受けたデータは既にその性質上残りのデータであるため、トリミングすべき少量のデータだけが画像全体にまばらに分散し、従って画像には気付く程度のひずみは生じない。式1(Rにおける)の適用によるフェアウェイ補正を行うと、アウトライアー情報は、動的レンジに必要とされるよりも高い精度の変数で一時的に記憶されるため、保持される。このフェアウェイ補正は負の数も扱うことができる。
【0121】
下方極限曲線21の下のデータは負の値として計算し、また上方極限曲線20の上のデータは入力画像ファイル/データの動的レンジより大きい数として計算する。ついで、図9bと6bを比較するとわかるように、出力データと非常に良く似た統計的性質を有するデータに対してヒストグラム補正を行う。第1のフェアウェイ補正を受けたデータのヒストグラムを、起こる可能性のあるよりも広いレンジの事象を用いて実行する。実験では、フェアウェイ補正により計算される値のレンジは動的レンジの3倍を超える可能性はないことがわかっており、これらの限界はヒストグラムの寸法をセットするために任意に使用する。
【0122】
ヒストグラムのカウントを、第1のフェアウェイ補正を受けたデータをループを巡回させ、各強度データの発生回数をカウントすることにより行う。
【0123】
図18aを再び参照して、Sでは、フェアウェイ補正においてデータが−drimからdri2(出力動的レンジの3倍)までの予想されるレンジ内にある場合は通常、ヒストグラムをカウントする。フェアウェイ補正を受けたデータ値がこのレンジの外側にくる可能性はないが、それでも、これらの可能性について手当てする。ただ単にこのレンジをdrimの3倍以上に拡張しても何の保証にもならない。
【0124】
従って、Tでは、データ点が予想レンジの外側にくる起こりそうもない事態が発生した場合、ヒストグラムカウントをヒストグラムの極限でインクリメントする。極限におけるヒストグラムカウントは事実上全てのケースで0であり、例外的なケースを除いても0に非常に近いと予想される。最初の論理的に正しいケース文において、選択ケースのコードはカウントルーチンからジャンプする。ステップUにおいて値が画像データの1%にセットされた許容可能なトリミング(不全)率に到達するまでヒストグラムのランニング合計をとる。
【0125】
トリミング点をランニング合計を用いて見つける。Vに示すように、下方のトリミング点では、ループはヒストグラムの下方の端部でスタートし、ランニング合計が許容可能なトリミング率を超えるまで上方に移動する。その後、トリミング点の位置を1カウントだけ下方へ再調整して、ランニング合計が許容可能な率より少し小さくなるようにする。この値は、かかる事態が発生する可能性が非常に少ないこととは無関係に、(−drim)かそれより大きい値に無理に合わされる。
【0126】
Wにおいて、ループがヒストグラムの頂部でスタートして下方に移動する点を除き、極大または上方のトリミング点を突き止めるために同じアプローチを用いる。
【0127】
上方及び下方のトリミング点の値がわかると、許容可能なトリミング限界から画像の動的レンジ限界までの単純なヒストグラム補正または直線調整を行う。
【0128】
1つの実施例X1に示す最も簡単な状況では、一次補正データをトリミング限界から動的レンジへスケーリングする。最後に、動的レンジ外の任意のデータ点を動的レンジ限界の全範囲にトリミングする。これが、本発明で実行する補正の全てである。
【0129】
サンプリングされた各列について新しくスケーリングされた強度データをそれぞれ再び集めることが可能であるが、出力画像は図2に示す画像とは事実上見分けがつかない。
【0130】
X1において、上述の方法はそれ自体全く適切な解決法であるが、人間の視力が暗い領域で落ちるため、前に決定したトリミング点を、動的レンジ限界に正確にセットされるレンジとは異なるレンジにセットすると好ましいことが実験でわかっている。以下に述べる変更により、トリミング点を動的レンジの20%と95%にセットすると、図2の画像からわかる好ましい結果を得ることができる。また、データの健全性が増加する。図2は、最終的にトリミングを施される880000個の点のうちの約0.2%、即ち約1800個だけの結果を示す。通常、トリミングされるデータをカウントするコードは、計算効率を向上させるため含まない。
【0131】
この点において、完全な第1及び第2の補正画像はアレイimag_wrk4内にあって、標準の画像ファイルまたは他の任意の種類のコンピューターファイルとして磁気ディスクのようなメディアに出力可能である。GUIインターフェイスを有するパッケージ内に組み込まれておれば、処理済みデータを電子(RAM)メモリーからモニターまたは他のディスプレイ装置に表示させることが可能である。
【0132】
【画像補正パラメータ】
本発明は、入力画像と2つの数値パラメータとを利用する。これらのパラメータは、サンプルコードで前に言及しており、それらは、
・surf_mdff(図14bのJ4に示すように、表面間の許容可能な最小差を信号/ノイズ管理ファクターとして保持する);
・imag_pcnt(図14aのFに示すように、移動平均法に用いる画像サイズの百分比を保持する)である。
【0133】
パラメータsurf_mdffが値8にセットされた場合、それは、2つの極限表面20+、21+が、それらの間の距離が8単位の強度より小さくならないように無理に調整されることを意味する。surf_mdffを動的レンジの百分比で表す場合、0−255の3%は8となる。
【0134】
パラメータimag_pcntを10%にセットし、画像のサイズが2000×1500ドットである場合、移動平均フィルターボックスの寸法は200×150ドットにセットされるが、これらは全て平均されて単一の低周波数点の値が得られる。これは1つの点につき30,000回の加算、従って効率的なアルゴリズムが必要であることに注意されたい。さらに正確には、フィルターボックスは151×20個の点にセットされる。
【0135】
これら2つのパラメータはそれ自体、十分簡単な概念であるが、それがユーザーがかかる仕事をする必要がないという所望の基準であったことを出願人は想起する。
【0136】
2つのパラメータはそれぞれ互いに独立である。パラメータsurf_mdffはノイズの問題を取り扱う。この意味で、ノイズは各点における強度値のどちらかといえばランダムな変動であると考える。実際、surf_mdffは動的レンジの百分比で表される任意所与のドットの強度に関する公差である。一方、パラメータimag_pcntは、1つの瞬間で考慮すべき点の領域(フィルターボックス)を表す。ガウス座標で表すと、imag_pcntはxとy軸の両方(ドメイン)を、またsurf_mdffはz軸(レンジ)を制御するものである。
【0137】
既知の履歴ノイズ成分を有する画像についてデフォルト値を提供できるが、その場合、ユーザーの手を煩わせることがない。そうでなければ、一般的なガイドラインの助けを借りると、専門家でないユーザーでも、例えば、画像にノイズがないか、気付く程度か、またはひどいものか(ユーザーに対してこれらに対する値をそれぞれ、動的レンジ限界の3%、6%(典型的なデフォルト)または12%に特定可能である)のように、より高いレベルの選択肢からパラメータを特定することができる。
【0138】
パラメータの数値は、3つの要素と1または2回の乗算より成る小さな探索表によりプログラム内部に割り当てられる。これは、本発明のコードがGUI化され、プロセスが対話式で行われる場合、特に有用なアプローチである。ユーザーは、一目でノイズレベルを予想した後、ドロップダウンメニューで上述の選択を行うことができる。パラメータのロバスト性を、選択肢が3つの限られたものであっても全く問題ないようにすべきである。この方式の詳細については限定の意図がなく、実際的な方法を指示するものであることを理解されたい。
【0139】
ボックスサイズのパラメータimag_pcntに関し、その選択及び大きさは画像内のデテールの問題である。画像の詳細さを高くすればするほど、移動平均フィルターボックスを小さくして小さな領域につき動的レンジ全体が使用されるようにする必要がある。パラメータがロバスト性を有し、低利得であるため、それに対して同じ方式を用いることができる。X線画像の場合、以下の値が実験により求められた。即ち、胸部X線では画像サイズの5%、手では10%(典型的なデフォルト値)また脚部の骨では20%がデテールのレベルであった。
【0140】
ユーザーは、対象が何であるかを知るだけでパラメータを予想できる。パラメータのロバスト性を、選択肢が3つの限られたものであっても全く問題ないようにすべきである。
【0141】
このプロセスがGUIで実行されない場合でも、この簡単なパラメータ予測方式は、習熟する必要がほとんどなく、入力の「バッチ処理」が容易に行えるため、特に有用である。
【0142】
1つの特別ケースとして、より精細なレベルの選択肢を、技術的に精通した、または好奇心の高い者のためのオプションとして設けることが可能であり、全てのユーザーはきめの粗いレベルのオプションうぃ利用できる。ユーザー入力パラメータのデフォルト値は、ユーザーが実際に照会しなくても許容可能な結果が得られるものであることがわかっている。
【0143】
何れにしても、人間が理解可能であり、従ってユーザーがプロセスの物理的及び数学的局面についての知識を増やす必要がないやり方で変数を設けることが容易である。
【0144】
図19−21に、同一の入力画像(図1)をsurf_mdffの異なる値を選択して処理した結果である画像を提示する。図19は1.5%のsurf_mdff、図20a及び20bは同じ3%、図21は12%を用いたものである。図20a及び20bは同一で、比較の目的でのみ複製してあることに注意されたい。
【0145】
パラメータのロバスト性は、有意な効果を得るためにパラメータが2つ必要であることに気付けば明らかである。それぞれ1.5及び3%の図19及び20aの画像は、事実上見分けることができない。同様に、図20b及び21は事実上見分けることができない。出願人は、パラメータをどれだけ変更可能であるかについて限界があることを知悉している。
【0146】
surf_mdff値を増加するとランダムノイズが増幅されるのをよく抑制できるが、これはより微妙な効果の増幅も抑制する。この例の画像の場合、主観的な分析によると、図2(図20a、20bと同一)は、ランダムノイズがほとんど感知できずしかも微妙な局面が依然として非常にはっきりしているため、優れた補正であることがわかる。surf_mdff値が小さい場合、ノイズの増幅が望ましくなくなり、surf_mdff値が大きくなると、図21の場合のようにより微妙な局面の増幅率が減少する。
【0147】
しかも、これら3つの画像が図1と比較すると画像が劇的に向上しており、合理的なsurf_mdff値を選択すると、優れた結果を得ることができる。
【0148】
図22−25を参照して、surf_mdffの異なる値を選択して同じ入力画像(図1)を処理した結果である画像を示す。surf_mdff値は一定のままであるが、imag_pcnt値は変化する。再び、図2を基準として使用するが、これは画像サイズの5%の値を有する。比較のために、図2を図22として複製した。図23はフィルターボックスを7%で使用し、図24は10%、図25は画像サイズの20%で使用する。
【0149】
第2のボックスサイズのパラメータのロバスト性は、図22(図2)、図23または図24は何れも許容可能であることが主観的に観察されることから再び明らかである。最後に、図25の20%では、この結果は他のものと比較すると見劣りがする。しかし、図25は依然として図21と比べると画質が向上しており、このX線画像において20%の値を用いるとユーザーが可能な選択肢のうちで最悪の場合を表すことを注意されたい。診断医は胸部と脚の画像についてデテールの差を混同しないことが予想される。
【0150】
出願人がボックスサイズパラメータとして5%を選択して設定した場合(図2、22)と、示唆される10%のデフォルト設定(図24)とは共に、7%の中間値(図23)と同様、優れた結果を与えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、多くの詳細部分はすぐに視認できるが、骨盤及び脊柱の一様に明るく見える領域と、肺の一様に暗い血管領域とにおいて他の詳細部分が失われた胸部X線画像を示す。
【図2】
図2は、本発明の好ましい方法を適用して図1のX線画像の画質をデジタル的に向上させた画像を示す。
【図3】
図3は、本発明の方法により処理を行うために図1のX線画像からサンプルとなるデータ列を数学的に選択する仮想図であり、サンプル列を図1の画像から抽出し、見易くするために幅を誇張して、横に並べた図である。
【図4a】
図4aは、図3のサンプル列のデータのデータ強度の違いを、画像の下方から上方をグラフの左から右に対応させて示すグラフである。図4bは見やすくするために幅を誇張した対応のサンプル行のコピーである。
【図4b】
図4bは、見易くするために幅を誇張した対応のサンプル列のコピーである。
【図5a】
図5a、図4aのデータに単純な従来技術のコントラストストレッチングを適用した結果を示すグラフであり、図4aのデータとその上にプロットした滑らかな低周波数平均曲線とを示す。
【図5b】
図5bは、動的レンジ全体にストレッチングされた平均値からのデータの局所的偏差に基づき再スケーリングした出力データを示す。
【図6a】
図6aは、図4aのデータに本発明の方法を適用した結果を示すグラフであり、フェアウェイの上方及び下方境界曲線を示す。
【図6b】
図6bは、対応の出力データを示す。
【図6c】
図6cは、見易くするために幅を誇張した画像のサンプル列のコピーである。
【図7a】
図7a、スケーリングのためのフェアウェイをその上にプロットした図4の生の入力データ示すグラフであり、フェアウェイは理想的なフリーハンドによるスケッチである。
【図7b】
図7bは、本発明の好ましい移動平均法を用いて計算したフェアウェイを示す。
【図7c】
図7cは、生のデータがその間に存在する二次元境界表面の断片的な仮想図である。
【図8a】
図8aは、低周波数上方及び下方境界曲線または平滑化トレンド関数から得た画像である。
【図8b】
図8bは、低周波数上方及び下方境界曲線または平滑化トレンド関数から得た画像である。
【図9a】
図9aは、生の入力データと、動的レンジより大きい精度で記憶した第1のフェアウェイ補正・スケーリング済みデータとを比較するためのグラフである。
【図9b】
図9bは、生の入力データと、動的レンジより大きい精度で記憶した第1のフェアウェイ補正・スケーリング済みデータとを比較するためのグラフである。
【図10a】
図10aは、上方トレンド曲線を決定する際の最初のステップを示すグラフであり、生の入力データ上に重畳される低周波数平均曲線を示す。
【図10b】
図10bは、平均値かそれより大きい残りの点を示す。
【図11a】
図11aは、前の平均値を適用した後に残るデータについて新しい平均値を繰り返し求めることによりデータ母集団を新しいそして小数の残りの点に減少させる、図10bのデータから繰り返しによりデータを収束させる方法を示す。
【図11b】
図11bは、前の平均値を適用した後に残るデータについて新しい平均値を繰り返し求めることによりデータ母集団を新しいそして小数の残りの点に減少させる、図10bのデータから繰り返しによりデータを収束させる方法を示す。
【図12】
図12は、画像エッジにおけるデータ鏡像化を説明するグラフである。
【図13a】
図13aは、画像データに効率の良い移動平均プロセスを適用するための擬似コードを示す。
【図13b】
図13bは、加算の効率を改善するための移動平均法の仮想表示であり、7個の点の列の加算が1つの列だけインクリメントされる態様を示す。
【図13c】
図13cは、7×7のボックスの行が列毎に加算される態様を示す。
【図13d】
図13dは、列が行毎に加算される態様を示す。
【図13e】
図13eは、列が行毎に加算される態様を示す。
【図13f】
図13fは、画像データに効率の良い移動平均プロセスを適用するための種々のパラメータの定義を示す。
【図14a】
図14aは、図13aの移動平均データを適用し上方及び下方境界曲線を決定するための繰り返し法の1つの実施例を示す擬似コードである。
【図14b】
図14bは、図13aの移動平均データを適用し上方及び下方境界曲線を決定するための繰り返し法の1つの実施例を示す擬似コードである。
【図14c】
図14cは、図13aの移動平均データを適用し上方及び下方境界曲線を決定するための繰り返し法の1つの実施例における種々の変数の定義を示す。
【図15a】
図15aは、図14bの方法にとって代わる改良式収束法の擬似コードを示す。
【図15b】
図15bは、図15aの擬似コードに従って図4aのデータを繰り返し迅速に収束させて上方境界曲線を求めるプロセスを説明するグラフである。
【図16】
図16は、図15aの迅速な収束法により得られる上方及び下方境界曲線のフェアウェイを示すグラフである。
【図17a】
図17aは、図16によるフェアウェイの上方及び下方境界曲線を示す。
【図17b】
図17bは、第2のヒストグラム補正ステップを施した後の対応出力データを示す。
【図18a】
図18aは、図13a、14a−14bに従って求めた上方及び下方境界曲線を適用し、第1のフェアウェイ補正及び第2のヒストグラム補正により図2の画像のような補正済み画像データを出力するための擬似コードを示す。
【図18b】
図18bは、図13a、14a−14bに従って求めた上方及び下方境界曲線を適用し、第1のフェアウェイ補正及び第2のヒストグラム補正により図2の画像のような補正済み画像データを出力するための擬似コードを示す。
【図18c】
図18cは、図13a、14a−14bに従って求めた上方及び下方境界曲線を適用し、第1のフェアウェイ補正及び第2のヒストグラム補正により図2の画像のような補正済み画像データを出力するための擬似コードにおける種々の変数の定義を示す。
【図19】
図19は、ノイズ抑制度の違いによる出力画像であり、1.5%の境界曲線間極小距離を適用した場合を示す。
【図20a】
図20aは、比較のために複製した3%の境界曲線間極小距離を適用した場合の図2の同一の出力画像を示す。
【図20b】
図20bは、比較のために複製した3%の境界曲線間極小距離を適用した場合の図2の同一の出力画像を示す。
【図21】
図21は、12%の境界曲線間極小距離を適用した場合の図2の同一の出力画像を示す。
【図22】
図22は、移動平均法に適用されるフィルタリングの程度(imag_pcnt)の違いによる図2の同一の出力画像を比較のために示すが、この図は画像サイズの5%のフィルターを適用した場合である。
【図23】
図23は、移動平均法に適用されるフィルタリングの程度(imag_pcnt)の違いによる図2の同一の出力画像を比較のために示すが、この図は画像サイズの7%のフィルターを適用した場合である。
【図24】
図24は、移動平均法に適用されるフィルタリングの程度(imag_pcnt)の違いによる図2の同一の出力画像を比較のために示すが、この図は画像サイズの10%のフィルターを適用した場合である。
【図25】
図25は、移動平均法に適用されるフィルタリングの程度(imag_pcnt)の違いによる図2の同一の出力画像を比較のために示すが、この図は画像サイズの25%のフィルターを適用した場合である。

Claims (19)

  1. 強度の動的レンジを有するデジタル画像から選択されるデータ母集団の近傍点間のコントラストを最大にする方法であって、各画像点は強度と位置とにより規定され、前記方法は、
    (a)データ母集団の極大強度に当てはめた曲線を有する第1の低周波数トレンド関数を求め、
    (b)データ母集団の極小強度に当てはめた曲線を有する、第1のトレンド関数とは別個の第2の低周波数トレンド関数を求め、
    (c)第1と第2のトレンド関数による境界を有するデータ母集団の極大極小間フェアウェイを形成し、
    データ母集団の各点について、
    (d)フェアウェイから極小強度と極大強度との極限レンジを抽出し、
    (e)画像の動的レンジと抽出した極限レンジとの間の比率として局所的スケーリング係数を求め、
    (f)各点を局所的スケーリング係数によりスケーリングするステップより成るコントラストを最大にする方法。
  2. 各点は、
    Figure 2004503029
    の関係を用いてスケーリングされる請求項1の方法。
  3. データ母集団には強度がフェアウェイの外側の1またはそれ以上のアウトライアー点が存在し、さらに、
    (a)各アウトライアー点を局所的スケーリング係数でスケーリングすることにより、スケーリング済み強度が画像の動的レンジの外側に来るようにし、
    (b)アウトライアー点のスケーリング済み強度を動的レンジにより大きい精度で記憶させることにより、強度情報のロスを防止し、
    (c)動的レンジより大きい、実質的に全てのアウトライアー点の強度を包含するレンジを形成するための所定の低強度及び所定の高強度を確立する、母集団全体の強度ヒストグラムを形成し、
    (d)所定の低強度より低い点及び所定の高強度より高い点をトリミングすることにより、トリミング済みレンジがトリミング済み極小強度と極大強度との間にあるトリミング済みデータ母集団を形成し、
    (e)トリミング済みデータ母集団の各点を、画像の動的レンジに対するトリミング済みレンジの比率によりスケーリングするステップより成る請求項1の方法。
  4. データ母集団を人間の視力に適した大きい強度に調整し、さらに、
    (a)トリミング済みデータ母集団の各点を画像の動的レンジより小さい出力レンジにスケーリングし、
    (b)スケーリング済みの各点を動的レンジと出力レンジとの差より小さい強度増分値によりオフセットすることにより、スケーリング済みの点が依然として動的レンジ内にある高強度レンジ内にくるようにするステップより成る請求項2の方法。
  5. 第1及び第2のトレンド関数を求めるステップは、
    (a)母集団全体を表す第1の関数を求め、
    (b)第1の関数または前の連続上方関数のうちの大きい方よりも強度が大きいデータ母集団の残りの点の副集合について連続上方関数を繰り返し求め、所定数の点より少ない点が連続上方関数より大きくなるまで上方に収束させて、収束した連続上方関数が第1のトレンド関数を形成するようにし、
    (c)第1の関数または前の連続下方関数のうちの小さいものよりも強度が小さいデータ母集団の残りの点の副集合について、所定数の点より少ない点が連続下方関数より小さくなるまで連続下方関数を繰り返すことによって、収束した連続下方関数が第2のトレンド関数を形成するようにするステップより成る請求項1の方法。
  6. 下方及び上方関数の一方または両方の収束を、
    (a)残りの副集合の点と繰り返しにより生じる各連続関数との差を求め、
    (b)それらの差を増幅して点の副集合に加算することにより点の誇張された副集合を形成し、
    (c)誇張された副集合の点に対して連続関数を繰り返し求めるステップより改善する請求項5の方法。
  7. 上記の差は、繰り返しの毎にカウンターをインクリメントし、それらの差にカウンターを乗算することにより増幅する請求項6の方法。
  8. 第1及び第2のトレンド関数をそれぞれ求めるために適用する1またはそれ以上の関数は移動平均である請求項5の方法。
  9. 第1の連続上方及び下方関数の各々について適用する関数は移動平均である請求項8の方法。
  10. 移動平均は、列寸法と行寸法による所定の大きさのフィルターボックスを有し、このフィルターボックスを、画像の2つの寸法において、
    (a)画像をエッジで、フィルターボックスの列及び行の寸法に相補的な数の点により拡張し、
    (b)フィルターボックスのサイズにつき、第1の列または行の寸法に沿う各画像点の周りで、一次元副集合の点の強度の第1和を求め、
    (c)画像の各点にインデックスされた状態で副集合の和を記憶させ、
    (d)フィルターボックスのサイズにつき、第2の行または列の寸法に沿う各画像点の周りで、副集合の第2和を求め、
    (e)第2和をフィルターボックスの点の数で割算することにより規準化するステップにより最適化する請求項8の方法。
  11. 画像は特定の寸法を有し、フィルターボックスの寸法を、第1及び第2のトレンド関数の一方または両方の周波数を調整するために画像の寸法の百分比にセットする請求項10の方法。
  12. フィルターボックスの寸法は画像寸法の約5%と20%の間である請求項11の方法。
  13. 画像は胸部X線画像であり、フィルターボックスの寸法は約5%である請求項12の方法。
  14. 画像のフェアウェイの局所的レンジを、ノイズを抑制するために画像の動的レンジの百分比により狭くない値に無理に合わせる請求項10の方法。
  15. 画像のフェアウェイの極小レンジを約3%と12%の間に無理に合わせる請求項14の方法。
  16. 画像のフェアウェイの極小レンジを約6%に無理に合わせる請求項15の方法。
  17. 画像をエッジにおいて、エッジの画像データの鏡像化することにより拡張する請求項10の方法。
  18. (a)画像は特定の寸法を有し、フィルターボックスの寸法は、第1及び第2のトレンド関数の一方または両方の周波数を調整するために画像寸法の百分比に設定され、
    (b)画像のフェアウェイの局所的レンジは、ノイズを抑制するために画像の動的レンジの百分比より狭くない値に無理に合わせてあり、
    (c)周波数及びノイズの抑制比率は診断医により調整可能である請求項10の方法。
  19. 強度の動的レンジを有するデジタル画像から選択されるデータ母集団の近傍点間のコントラストを最大にするシステムであって、各画像点は強度と位置とにより規定され、前記システムは、
    (a)データ母集団の極大強度に当てはめた曲線を有する第1の低周波数トレンド関数を求める手段と、
    (b)データ母集団の極小強度に当てはめた曲線を有する、第1のトレンド関数とは別個の第2の低周波数トレンド関数を求める手段と、
    (c)第1と第2のトレンド関数による境界を有するデータ母集団の極大極小間フェアウェイを形成して、データ母集団の各点につき、フェアウェイから極小強度と極大強度との極限レンジを抽出し、画像の動的レンジと抽出した極限レンジとの間の比率として局所的スケーリング係数を求め、各点を局所的スケーリング係数によりスケーリングする手段とより成るコントラストを最大にするシステム。
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