JP2004500648A - クライアントサーバー環境における差分バックアップシステムの管理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
関連出願とのクロスリファレンス
本出願は35USC§119(e)の規定に従い、2000年1月10日付で出願した仮出願番号60/171,285に基づく優先権主張を行うものである。なお、本優先権主張の基礎となる出願は参照を目的として本願へその一部として編入されている。
合衆国後援研究開発に関する記述
該当しない。
【0002】
発明の背景
本出願はファイルバックアップシステム、より詳細にはクライアントサーバー環境における差分ファイルバックアップの管理方法に関する。
【0003】
クライアントサーバーネットワークシステムは周知であり、多数の産業分野において多用途に広く利用されている。代表的なクライアントサーバー系においては、ユーザーはクライアント機器を操作してデータ処理のためデータを1または2以上の中枢コンピューター及びサーバーへ送信する。処理の行われたデータはクライアント側で局所的に、あるいはサーバー側で中枢的に保管される。いずれの場合においても、単一箇所の故障、すなわち一次データ保存システムの故障は、クライアント側であってもサーバー側であっても結果的にデータの破局的消失を生ずるものである。かかる単一箇所の故障によるデータの消失を防止するため、クライアントデータの回復を可能とするファイルバックアップシステムが通常採用されている。
【0004】
従来のファイルバックアップシステムでは、バックアップすべく指定されたファイルの完全なバックアップを実行し、またファイルに変更が為されたときだけそのファイルの完全なバックアップバージョンを保存していた。このようなバックアップシステムは大きな記憶容量と過度の時間を必要とするため記憶のための必要条件が確保できなくなってきている。差分バックアップシステムは、ファイルの最初の記憶後にそのファイルのすべてのバックアップを繰り返さないことにより過度の時間を要する記憶量の面での改善を図るものである。このようなバックアップシステムにおいては、変更分、すなわち最初のファイルと新しいファイルとの差分のみが保存される。この方法によれば、完全に保存された最初のファイル(基本ファイル)と複数の差分ファイル(デルタファイル)を含むファイルの多様な成分を組み合わせることによってファイルを再構成することが可能となる。バックアップファイルシステムへのアプローチの増加に伴いバックアップに要する時間の短縮とシステム全体に要求される記憶容量の軽減化が図られている。
【0005】
差分あるいは増分バックアップファイルシステムにはそれらの運用に関連したいくつかの問題がある。第1は、差分バックアップシステムは完全ファイルバックアップシステムのようにロバストではないことである。第2に、多数のファイルの古いバージョンがバックアップ記憶装置内に蓄積して貴重な記憶スペースを占有し回復時間を増加することである。第3に、長期間にわたって受け取った差分ファイルバックアップは媒体全体に及ぶ多様なファイル成分の断片を生じ、テープバックアップシステムの場合には、ファイル成分がいくつかの異なるテープに跨って分散されることである。従って、ファイル成分が少数のテープ上に含まれ、またファイルバックアップシステムがファイル成分を処理することで記憶スペースを再生することが可能となるようにデータを処理する方式でファイルをバックアップできることが望ましい。
【0006】
発明の要約
本発明においては、クライアントサーバー環境における差分ファイルバックアップシステムの管理方法が開示されている。本発明の1の実施態様において、前記方法には基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含むファイルバックアップシステム上に記憶されているファイル成分と関連付けられたアクセスポイント数を減らすステップが含まれる。サーバーはファイルバックアップシステムが用いる第1メモリ装置からデータを読み出す。このデータにはバックアップファイルの基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルが含まれており、該データは第2メモリ装置へ書き込まれる。サーバーは第2メモリ装置内に含まれたデータを処理してバックアップファイル成分が第1メモリ装置中に渡って有するアクセスポイント数を減らす。
【0007】
本発明の一態様においては、処理後に成分ファイルが前記第1メモリ装置へ書き込まれる際に各成分ファイルが互いに隣接するように、対象のバックアップファイルのファイル成分の配置を含むファイルが構成し直される。本発明の他の態様においては、バックアップファイルの成分ファイルがそのファイルの最終変更日によってグループ化される。
【0008】
本発明の他の実施態様においては、基本ファイルと1または2以上のデルタファイルを含む成分ファイルの部分集合が合体されて新たな基本ファイルを形成している。この実施態様における一態様では、ファイルが1または2以上のファイル失効ルールに従って選択される。また他の態様ではファイルの部分集合が、最終の基本ファイルが生成された時以降に存在するデルタファイル数に従って選択される。また他の態様では、サーバーが合体されるファイルの大きさを測定し、及び合体後に新しい基本ファイルの大きさを推定している。この合体作業は二つのファイルの大きさの相違が所定量より大きい場合に限り実行される。
【0009】
本発明のさらに他の実施態様においては、サーバーが合体されたファイルが崩壊したデータを含んでいるかどうかを検出し、及び適当なクライアント装置が未崩壊のそのファイルのコピーをサーバーへ再送信することを要求する。
【0010】
他の実施態様においては、バックアップされるファイルは、さらにファイルバックアップシステムの第1メモリ装置へ書き込まれたアーカイブファイル中に記憶される。このアーカイブファイルは、ファイルバックアップシステムの第1メモリ装置からアーカイブファイルを読み出して第2メモリ装置へそのアーカイブファイルを書き込むことによって対象のバックアップファイルに関連付けられたアクセスポイント数を減らすように処理される。サーバーは、第1メモリ装置へ書き戻された時に隣接されるべきバックアップファイルの成分を含むアーカイブファイルを配置し直す。他の態様においては、アーカイブファイル中の成分ファイルは配置し直されて、最近まで変更されていないファイルと最近変更されたファイルとにそれぞれ別々にグループ化される。
【0011】
他の実施態様においては、サーバーは対象のバックアップファイルを選択して第1メモリ装置から第2メモリ装置へと成分を読み出す。サーバーは対象のバックアップファイルを再構成してそのバックアップファイルが失敗していないかどうかを検出する。バックアップファイルの再構成に失敗した場合には、サーバーはクライアント装置へ対象バックアップファイルに対応するファイルの最新バージョンを再送するように要求する。サーバーは再送されたファイルを受信するとその最新バージョンを保存し、かつ崩壊したファイルを削除する。
【0012】
さらに他の実施態様においては、サーバーは対象のバックアップファイルを選択し、バックアップシステムの第1メモリ装置から第2メモリ装置へとそのファイルの成分を読み出す。サーバーは対象のバックアップファイルを再構成してそのバックアップファイルが失敗していないかどうかを検出する。そのバックアップファイルの再構成が失敗である場合には、サーバーはミラーサーバーに対して対象バックアップファイルの未崩壊バージョンを送信するよう要求する。サーバーは再送されたファイルを受け取るとそのファイルを保存した上で前記崩壊したファイルを削除する。
【0013】
発明の詳細な説明
以下においては、本発明に従った差分ファイルバックアップシステムの管理方法及び管理システムが開示されている。図1に示すように、ユーザー(図示なし)はクライアント装置118を操作する。クライアント装置118にはクライアントデータを記憶するメモリ122とバックアップデータベース120が備えられている。クライアント装置118はサーバー同士が接続されている一対のサーバー102、110へ接続されている。サーバー102、110はバックアップファイルデータを保存する第1メモリ装置106、114と、サーバーによって処理されるデータを保存する第2メモリ装置108、116と、前記バックアップファイルデータに関連付けられたデータを保存するディスクデータベース104、112をそれぞれ備えている。
【0014】
クライアント装置118は差分バックアップシステムにおいてバックアップ記憶のため選定されたファイルデータをサーバー102、110へ与える。差分バックアップシステムは最初のセーブにおいて全ファイルを記憶し、それ以降のバックアップ操作においてはそのファイルの増分及び差分のみを記憶する。かかる方式により、システムにおいてバックアップされたファイルの成分には原ファイル全体(基本ファイル)と複数の増分あるいは差分変更ファイル(デルタファイル)が含まれる。差分バックアップシステムを用いることによりどのような形式のファイルもバックアップでき、以下に限定されないが、例えば実行ファイル、データファイル、文書作成ファイル、画像ファイル、書類ファイル、及び他のデータを含むファイル等がこの方式でバックアップされる。
【0015】
図1に示したシステムにおいては、サーバー102、110のいずれか一つがデータ記憶のための主バックアップ部として使用され、そして他のサーバーがミラーサーバーとして使用される。ミラー部には主サーバー部と同じファイルバックアップデータが記憶されるので、バックアップデータの第2バックアップとなる。この「バックアップデータのバックアップ」は、主サーバー102と連結する第1メモリ装置内における単一箇所の故障によるユーザーデータの崩壊を防止することよりシステム全体のロバスト性を増大するものである。図示された実施態様においては、サーバー102が任意に主部として選択されるとともにサーバー110がミラー部として選択されている。但し、本発明による差分ファイルバックアップシステムの管理にあたっては、ミラー部を用いずに1台のみのサーバーを使用することも可能である。
【0016】
サーバー102はクライアント装置118からアーカイブバックアップ記憶のため選定されたファイルデータを受け取ってこのデータを処理して該ファイルが以前記憶されていたかどうかを判定する。もしそのファイルが未だ記憶されていなければ、サーバー102はすべてのファイルを第1メモリ装置106へ記憶してその全ファイルのコピーをミラーサーバー110へ与える。ミラーサーバー110はまた全ファイルをミラーサーバーと結合した第1メモリ装置114へ記憶する。サーバー102、110の双方はそれぞれ別個に然るべきディスクデータベース104、112を更新する。
【0017】
もしそのファイルが以前記憶されたものであれば、変更の増分あるいは差分のみがサーバー102によって第1メモリ装置に記憶される。サーバー102はサーバー110へ差分変更データを与えてその第1メモリ装置へ記憶させる。次いでサーバー102、110の双方はそれぞれ別個に該当するディスクデータベース104、112を更新する。
【0018】
上記したように、2つのサーバー102、110の各々は、それぞれの第1メモリ装置104、112に記憶されているバックアップファイルデータと結合したディスクデータベース104、112を保存している。図2Bはディスクデータベース102、112内に記憶されている特定のファイルに対応し、ディスクデータベース内に集め保存できるデータの形式を示している。かかるデータにはファイル名212、データが記憶されているファイル214、テープ識別子216、ファイル形式218、その他のデータ220が含まれる。このデータは各サーバー毎に別個に保存され、以下においてさらに詳細に説明するが、主サーバー102とミラーサーバー110に記憶されたファイルバックアップデータを再同期化するために用いられる。これにより各バックアップシステムが確実に同じデータを包含することが可能となる。以下で述べるが、もしアーカイブファイルを用いてデータを記憶すると、特定のアーカイブファイルを識別するためのデータの追加欄が必要となる。
【0019】
同様に、クライアント装置118はバックアップされるサーバー102へ与えられたファイルデータに対応するバックアップデータベース120を保存している。図2Aに示すように、バックアップデータベース120には、ファイル名202、最終バックアップ実行日204、クライアントメモリ122中のフォルダー位置206、ファイル形式208、その他データ210が含まれる。以下で説明するが、サーバーは以前にバックアップされたファイルに関するクライアントデータからクライアント装置118とサーバー102間の再同期化を与えることを要求できる。以下に述べるように、もしアーカイブファイルがデータを記憶するために用いられるならば、特定のアーカイブファイルを識別するためのデータの追加欄が必要とされる。
【0020】
第1メモリ装置106、114は一般的にサーバーとサーバーに結合したクライアント装置のためのバックアップファイル記憶用として使用される。一実施態様においては、第1メモリ装置106、114は双方とも高速ストリーミングテープバックアップシステムとして構成されている。これらのテープシステムは連続してサーバーから高速で効率的にデータを読み出しかつサーバーへ高速で書き込めるように設計されている。しかしながら、ストリーミングテープバックアップシステムはテープ上にあるデータを見つけ出すことに関しては効率的ではない。適切なデータのサーチ、見つけ出し、読み出し、書き込みのため装置の始動、停止を繰り返し行うことにより装置全体の効率が低下してしまう。いくつかの目的とするデータを含むテープの開始部分の印しとなるテープ上の各ポイントはその特定のデータあるいはファイルのアクセスポイントと呼ばれる。従って、対象となるバックアップファイルの多様なファイル成分中に含まれるデータの検索に必要なアクセスポイント数を最小にすることにより差分ファイルバックアップシステム全体の効率が高められる。他方、前記第1メモリ装置は書き込み/読み出し光ディスクシステムあるいはハードディスクドライバで構成されてもよい。
【0021】
さらに、第1メモリ装置上でのデータ操作には、テープ送り装置への媒体の装填及び取り出し装置による待ち時間と、読み出し/書き込みヘッドで必要とされるテープ部分の位置取り等による待ち時間を要する。このように、本発明の一部構成として、第1メモリ装置に記憶されたデータを操作する前にデータは読み出され、第1メモリ装置が行うのと同様に、概して速く任意かつ非連続にデータへアクセスできる第2メモリ装置へとデータは書き込まれる。第2メモリ装置としてはRAM、あるいはハードディスク、フロッピー(登録商標)等のディスクドライブ、あるいは読み出し/書き込み光ディスク、あるいは他のメモリ装置を用いることができる。かかる方法により、対象のファイルのみならず必要な他のファイルも含む多量のデータを第1メモリ装置から読み出して時間的不利を生ずることなく第2メモリ装置へ書き込むことが可能となる。多数の異なるバックアップデータ上での操作を含む必要な処理を行った後、処理されたデータは第1メモリ装置へ再度書き込まれる。この場合、記憶され、最終的にリサイクルされている古いテープとともに新しいテープを用いて新たに処理されたデータを記憶することが好ましい。
【0022】
他方において、本発明方法はハードディスクあるいは読み出し/書き込み可能な光ドライブ等の単一メモリ装置を用いるファイルバックアップシステム上で実施することも可能である。かかる実施態様においては、データは1のディスクドライブから他のドライブへを転送されず、むしろすべての処理は前記した単一ドライブ上に記憶されたデータに対して行われる。
【0023】
ミラーサーバーが使用されている実施態様においては、ハードウェアの誤作動あるいは他の問題が二つのサーバー間で発生する可能性があり、発生した場合にはサーバー上に記憶されたデータ間の同期が失われる事態に至る。図11は各バックアップファイルシステムに記憶されたデータを他と同期化する方法1100を示すものである。ステップ1102に示すように、ディスクデータベース1104中の各記録はサーバー102によって読み出され、ステップ1104に示すように、ファイルデータベース112中の各記録はサーバー110によって読み出される。これら二組の記録はステップ1106に示すように所定のキーに従って区分けされる。ステップ1108に示すように、これら二つの記録リストは比較される。もし何らかのファイルが主サーバーから無くなると、操作はステップ1110に示すようにステップ1112へと進み、ミラーサーバーはそのファイルを主サーバーへ送信する要求を受ける。もし何らかのファイルがミラーサーバーから無くなると、操作はステップ1114に示すようにステップ1116へと進み、主サーバーはそのファイルをミラーサーバーへ送信するよう要求される。このサーバーからサーバーへの再同期化は規則周期的に行われ、以下に述べるいずれかの操作に先立って実施できることが好ましい。
【0024】
いくつかの例では、1または2以上のファイルをスーパーファイルあるいはアーカイブファイルへ記憶させることが有利である。アーカイブファイル中へデータを記憶させるデータ自体あるいはファイルのブロックに対しては、アーカイブファイル中へデータを記憶するための記憶スペースが最小となることを確保するため圧縮あるいは他の処理が施される。別の実施態様においては、図11に示す方法はそれを変更すればアーカイブファイルを用いるシステムにおいて実施することが可能である。ステップ1102におけるこの例では、主サーバーは該主サーバーに記憶された各アーカイブを読み出し、及びステップ1104においてはミラーサーバーが該ミラーサーバーに記憶された各アーカイブを読み出す。ステップ1106においては、アーカイブのリストが所定のキーに従って区分けされ、及びステップ1108において二つの区分けされたリストが比較される。もし何れかのアーカイブファイルが主サーバーから無くなると、操作はステップ1110に示すようにステップ1112へ進み、及びミラーサーバーに対してそのアーカイブファイルの主サーバーへの送信が要求される。もし何れかのファイルがミラーサーバーから無くなると、操作はステップ1114に示すようにステップ1116へ進み、及び主サーバーに対してその無くなったアーカイブファイルをミラーサーバーへ送信するように要求が行われる。このサーバーからサーバーへの再同期化は規則周期的に行われ、及び以下に述べるいずれの操作にも先立って実施されることが好ましい。
【0025】
図10は差分バックアップシステムに関してアクセスポイント数を減らす方法を説明している。ステップ1002に示すように、サーバーは対象のバックアップファイルとその特定されたバックアップファイルの成分ファイルを識別する。ステップ1004に示すように、データは対象のバックアップファイルの少なくとも成分ファイルを含む第1メモリ装置から読み出される。ステップ1006に示すようにこのデータは第2メモリ装置へ書き込まれ、及びステップ1008に示すようにサーバーによって処理される。処理されたデータはステップ1010に示すように第1メモリ装置へ再度書き込まれる。
【0026】
図3は本発明に従った差分バックアップファイル記憶システムに用いられるアクセスポイント数を最小とするための成分ファイルの処理方法を説明する図である。図示した実施態様においては、バックアップされたファイルの多様な成分であるファイル302、306、310及び314が示されている。ファイル302はファイルがセーブされた最初の例である基本ファイルであり、及びファイル306、310、314は前記基本ファイルと結合したデルタファイルを含み、及びこれらファイルは一定期間にわたってファイル302中の基本ファイルに対して行われた種々の変更を示すものである。図3に示すように、ファイル成分はそれぞれ分離しているので、バックアップファイル全体に対して4つのアクセスポイント301、303、305、307がそれぞれ存在している。従って、テープバックアップシステムは必要な成分ファイルデータへアクセスするためにそれ自体の位置を4回変えなければならない。多様なファイル成分ファイルを断片化して切り離すことにより、すなわち互いに隣接した多様な成分ファイルを配置することにより、1のみのアクセスポイント309があるようにファイルの順番が再整理される。上記の方法ステップについては図10に示している。さらに、他の可能なファイル配置方法も同様に使用することができる。例えば、他の制約に左右されるものの、多用な成分ファイルを1以上のグループへグループ化することによってもなおアクセスポイント数を十分減らすことは可能である。例えば図3の実施態様においては、成分ファイルの2つのグループが構成されているので、アクセスポイント数は猶50%まで減ることがあり得る。
【0027】
図4に示したアーカイブファイルを用いる別の実施態様においては、多様なファイル成分が処理に際して第2メモリ装置へ読み込まれる隣接アーカイブ中に含まれるように、バックアップファイルの成分ファイルを含みかつ成分ファイル自体ではないアーカイブファイルが配置し直され、図4に示すように、アーカイブ402、406、410は対象のバックアップファイルの多様な成分、すなわち基本ファイル412及びデルタファイル414、416を含んでいる。アーカイブファイルを配置し直す前のアクセスポイント401、403、405数は3である。配置し直した後のアクセスポイント数は1のみである。上記説明に対応する方法ステップについては図10に示している。
【0028】
他の実施態様においては、アーカイブファイル内において、ファイルがより変更されそうなファイルとあまり変更されそうもないファイルとに別々のアーカイブ中にグループ分けされるように配置し直される。もしアーカイブファイルが必要とされるファイルを1または2のみしかもっていない場合は、アーカイブファイル内あるいはアーカイブファイル自体の読み出し、処理、書き込み直しは効率的なサーバーの使用とは言えない。かかる実施態様においては、多様なファイルが最後のデルタファイルあるいは増分変更ファイルのデータに基づいて一緒にグループ化される。従って、差分バックアップ記憶システムに追加されたデルタファイルをもったばかりのバックアップファイルは1組のアーカイブ中へグループ化され、一定期間にわたって変更されていないバックアップファイルは他の組のアーカイブ中へとグループ化される。
【0029】
多様な成分ファイルあるいはアーカイブファイルの再配置に加えて、バックアップシステム上に記憶されている各バックアップシステムと結合するアクセスポイント数を他の方法を用いて最小とし、さらにバックアップシステム上に記憶された各バックアップファイルの成分ファイルの各々に要求される記憶量を減らすことが可能である。
【0030】
いくつかの例においては、アーカイブファイルが特定のクライアント装置によって生成されサーバーへ送信される。これらのアーカイブファイルは数週間あるいは数年にわたってバックアップシステムの第1メモリ装置中に受信されかつ記憶される。従って、特定の考慮対象に関するアーカイブファイル、及び多数のテープあるいは光ディスクがメモリ装置中に分散することになる。この場合、アーカイブファイルは特定の考慮対象に関するファイルを含み、及びアーカイブファイルの処理は第1メモリ装置中のその考慮対象全体のアクセスポイント数を減らすように行われることになる。この実施態様においては、アーカイブファイルは第1メモリ装置から第2メモリ装置へと読み出され、及びアーカイブファイルが特定の考慮対象についてグループ分けされるように処理される。
【0031】
図5に模式的に示され、また図9A、9Bにも示されているのは、「N番目レベルの再基本ファイル化」と呼ばれるアクセスポイント数を減らす他の方法である。サーバーは所定数以上の成分(N成分)を含むバックアップファイルデータを識別するディスクデータデータベースを使用している。データは、ステップ902−906に示されるように、対象のバックアップファイルの少なくともN成分を含むバックアップシステムからディスクキャッシュ中及び第2メモリ装置116上へ読み出される。一実施態様においては、操作はステップ918へと進み、図5に示すように、基本ファイル502と次のN個のデルタファイル504、506、508が合体して単一の新しい基本ファイル514を構成している。この新しい基本ファイル514と他のデルタファイル510、512は次いで第2メモリ装置へと書き込まれ、そして最終的に第1メモリ装置へと書き込まれる。図9のステップ918−924においては、ステップ918ではサーバーに関してディスクデータベースが更新され、ステップ920ではN個の成分ファイルが削除されている。ステップ924に示すように、前記新しい基本ファイルは第1メモリ装置へ書き込まれる。
【0032】
かかる方法により、たとえ前記したようにバックアップファイルが断片化され切り離されていなくとも、アクセスポイント数は基本ファイルと次のN個のデルタファイルを新しい基本ファイルへと合体させることによって減っている。Nは一般的には50、75あるいは100の数値である。
【0033】
N番目レベルの基本ファイル化は資源集中的運用そのものである。従って、バックアップファイルの記憶容量を多少減少させてもサーバーの利用可能性の観点から見ると操作の実施に必要なコストに見合うものではない。N番目レベルの再基本ファイル化操作をさらに最適化するための最適化ルーチン926を与えることによって好ましい実施態様を構成することも可能である。ステップ908に示すように、サーバーは対象のバックアップファイルのN個の成分が合体された集合体の大きさを測定する。ステップ910に示すように、サーバーはN個の成分ファイルを合体した後にその新しい基本ファイルの大きさを推定する。ステップ912に示すように二つの大きさの差が特定され、もしその差が所定値よりも大きい場合には、ステップ914に示すようにその処理は継続され装置はステップ918へと進行する。もし前記差異が所定値より大きくない場合には、ステップ914に示すようにN個の成分はステップ916のように合体されずに保持される。
【0034】
N番目レベルの再基本ファイル化は上記1または2以上のアーカイブファイル内に記憶されたファイルに対しても実施できる。必要なアーカイブファイルが対象のバックアップファイルの必要な成分を含むことが識別された後で、識別されたアーカイブファイルは第1メモリ装置から読み出されて第2メモリ装置へと書き込まれる。その後で上述したような多様なファイル成分の処理が行われる。新しいアーカイブファイルが生成され、取り除かれずに保持されたファイルはそのアーカイブファイル中に包含される。前記新しいアーカイブファイルは上述したように第2メモリ装置と第1メモリ装置へ再度書き込まれる。
【0035】
別の実施態様においては、本願発明はハードディスクドライブ等の単一メモリ装置のみを用いるバックアップファイルシステムへ適用することができる。このような実施態様においては、ファイルのN番目レベルの再基本ファイル化はメモリの回収とファイルの再構成処理をさらに最適化するために利用され、上記したように及び、ステップ920で新しい基本ファイルが単一のメモリ装置へ書き込まれることを除いて、図9に示したようにステップ920の始めからずっと図示された方法によって実施される。二つのメモリ装置システムについてのファイル除去の最適化処理に関して行ったコメントと同じコメントが単一メモリ装置システムについても適用される。
【0036】
システムからファイルを取り除くことによってスペースを回収できることも利点である。取り除かれるファイルは多様な基準によって選択される。例えば、クライアントコンピューターが最早使用できない場合、一定のファイルを限定された時間だけ記憶させたり、あるいは一定数のファイルの古いバージョンのみサーバーに記憶させるなどである。例えば、表1は一実施態様においてファイルを取り除くために使用できる種々の失効ルール示すものである。
【0037】
【0038】
ファイルの取り除き方法は、図6において模式的に及び図8A−8Cにおいて開示されている。サーバーはディスクデータデータベースを用いて複数の失効ルールに従って取り除かれるべきバックアップファイルデータの識別を行う。データは、ステップ802−806に示すように、対象の識別されたバックアップファイルを含むバックアップシステムからディスクキャッシュ中及び第2メモリ装置上へ読み出される。サーバーはステップ808に示すように、取り除かれるファイルが新しいバージョン用の基本ファイルの一部として必要とされるかどうかを判定する。もしそのファイルがステップ810に示すように新しいバージョン用の基本ファイルの一部として必要とされない場合、そのファイルは削除される。
【0039】
もしそのファイルがバックアップファイルの新しいバージョン用の基本ファイルの一部として必要とされるならば、ステップ822及び図6に示すように、取り除かれる多様なファイル成分及び次のデルタファイルからこれらファイルを合体させて新たな基本ファイルを構成することによって新しい基本ファイルが構成される。特に、基本ファイル602及びデルタファイル604、606、608はそれらに関連するデルタファイル612、614を含んだ新しい基本ファイル616へと合体される。サーバーはステップ824に示すようにディスクデータベースを更新し、その後にステップ826に示すように取り除かれるファイルは削除される。前記新しい基本ファイルはステップ828に示すように第1メモリ装置へと書き込まれる。
【0040】
ファイルの取り除きは全くの資源集中的操作である。従って、バックアップファイルの記憶容量を多少減少させてもサーバーの利用可能性から見ると操作の実施に必要なコストに見合うものではない。ファイル取り除き操作をさらに最適化するための最適化ルーチン830を与えることによって好ましい実施態様を構成することも可能である。ステップ812に示すように、サーバーは対象のバックアップファイルのファイル成分の取り除かれる集合体の大きさを測定する。ステップ814に示すように、サーバーはN個の成分ファイルを合体した後にその新しい基本ファイルの大きさを推定する。ステップ816に示すように二つの大きさの差が特定され、もしその差が所定値よりも大きい場合には、ステップ818に示すようにその処理は継続され装置はステップ822へと進行する。もし前記差異が所定値より大きくない場合には、ステップ816に示すようにバックアップファイルのファイル成分はステップ820のように取り除かれることなく保持される。
【0041】
ファイルの取り除きは上記したアーカイブファイル内に記憶されたファイルに対しても実施できる。必要なアーカイブファイルが必要なバックアップファイル成分を含むことが識別された後に、識別されたアーカイブファイルは第1メモリ装置から読み出されて第2メモリ装置へと書き込まれる。その後に上述したような多様なファイル成分の処理が行われる。新しいアーカイブファイルが生成され、処理されたファイル及び取り除かれずに保持されたファイルはそのアーカイブファイル中に包含される。前記新しいアーカイブファイルは上述したように第2メモリ装置と第1メモリ装置へ書き換えられる。
【0042】
別の実施態様において、本願発明はハードディスクドライブ等の単一メモリ装置のみを用いるバックアップファイルシステムへ適用することができる。この実施態様では、メモリの回収とファイルの再構成処理をさらに最適化するためのファイルの取り除きは、上記したように及び、ステップ824で新しい基本ファイルが単一のメモリ装置へ書き込まれることを除いて、図8に示したようにステップ806の始めからずっと図示された方法の次のステップまで実施される。二つのメモリ装置システムについてのファイル除去の最適化処理に関して行ったコメントと同じコメントが単一メモリ装置システムについても適用される。
【0043】
図7A−7Cはサーバーとサーバーとの再同期化及びクライアント装置とサーバーとの再同期化を行う差分バックアップシステムを自己治癒する方法を示している。サーバーはステップ702に示すように対象のバックアップファイルの成分を識別し、及びステップ704に示すように識別されたファイル成分を含む第1メモリ装置からデータを読み出す。第1メモリ装置から読み出されたデータはステップ706に示すように第2メモリ装置へと書き込まれ、その後でサーバーはステップ708に示すように識別された成分からバックアップファイルの最新のバージョンを再構成する。再構成されたバックアップファイルはステップ710に示すようにそれが適当に再構成されたかどうかがチェックされ、もしそのファイルが適当に再構成されている場合はサーバーはステップ702に戻って操作を行い次のファイルの選択を行う。
【0044】
もしファイルが適当な再構成を行わなかった場合は装置はステップ712へ進み、サーバーはミラーサーバーが同一データを記憶するのに使用されているかどうかを判定する。もしミラーサーバーが使用されていれば、サーバーとサーバーとの再同期化処理(ステップ714−720)が実行され、そこでサーバーはステップ714に示すようにミラーサーバーに対して再構成されたバックアップファイルの最新バージョンを送信するよう要求する。サーバーはミラーサーバーからそのファイルを受信してステップ716に示すように受信し再構成されたバックアップファイルを第1メモリ装置へと書き込む。ステップ718に示すようにバックアップファイルの崩壊した成分は削除され、ステップ720においてディスクデータベースは更新される。
【0045】
もしミラーサーバーが使用されないならば、クライアント装置とサーバーとの再同期化処理(ステップ722−728)を行ってバックアップファイルの自己治癒を行う。装置はステップ722へ進み、サーバーはデータをバックアップしたことを知らせるメッセージをクライアント装置へ転送してファイル全体をサーバーへ再送信する。サーバーはサーバーから再送信されたファイルを受信し、ステップ728においてそのファイル全体を基本ファイルとしての第1メモリ装置へ書き込む。次いでサーバーはステップ726において崩壊したバックアップファイル成分を削除し、ステップ728においてディスクデータベースを更新する。
【0046】
別の実施態様において、上記自己治癒方法を単一メモリファイルバックアップシステムへ適用することも可能である。かかる実施態様においては、前記方法はその処理をステップ708から開始して適当な終了段階まで継続して行う。但しステップ716または724においては、受信し再構成されたデータはテープドライブではなく、単一メモリ装置中に書き込まれる。
【0047】
本願において開示された本発明概念から逸脱することなく上記の差分バックアップシステム管理方法及び管理システムへ変形及び変更を加えることができることは当業者には認識されるところである。従って、本発明は添付のクレームに記載された範囲によってのみ限定されているものと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファイルバックアップシステムブロック図である。
【図2A】図1のバックアップデータベースに記憶されたデータを模式的に表す図である。
【図2B】図1のディスクデータベースに記憶されたデータを模式的に表す図である。
【図3】本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを断片化して切り離す方法を模式的に表した図である。
【図4】本発明方法に従ってアーカイブファイル内に記憶されたバックアップファイルの成分ファイルを断片化して切り離す方法を模式的に表した図である。
【図5】本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを再基本ファイル化する方法を模式的に表した図である。
【図6】本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを取り除く方法を模式的に表した図である。
【図7A−7C】それぞれ本発明方法に従って差分バックアップファイルシステムを自己治癒する方法を説明するためのフローチャートである。
【図8A−8C】それぞれ本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを取り除く方法を説明するためのフローチャートである。
【図9A及び9B】それぞれ本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを再基本ファイル化する方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明方法に従ってバックアップファイルの成分ファイルを断片化し切り離す方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明方法に従ったサーバーからサーバーへの再同期化を説明するためのフローチャートである。
Claims (35)
- クライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの管理方法であって、前記システムにおいて、サーバーには第1メモリ記憶装置とそれに連結された第2メモリ装置が含まれ、バックアップファイルは基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含む複数の成分ファイルから構成され、及び前記基本ファイル及び少なくとも1のデルタファイルは前記第1メモリ装置上に第1のアクセスポイント数をもつ第1配置の第1メモリ装置に記憶されることを特徴とし、及び、前記方法は、
サーバーによって前記第1メモリ装置から少なくとも1の基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含む第1の複数データを読み出すステップと、
サーバーによって前記第1の複数データを第2メモリ装置へ書き込むステップと、
サーバーによって前記第2メモリ装置中の前記第1の複数データを処理して、バックアップファイルの複数の成分が前記第1配置におけるアクセスポイント数よりも少ない第2のアクセスポイント数をもつ第2配置へと配置し直すステップと、及び、
サーバーによって前記第2配置中の前記第1の複数データを前記第1メモリ装置へ書き込むステップから構成されることを特徴とする。 - 前記第1の複数データを処理する前記ステップが、前記第1メモリ装置へ書き込まれた時に、その中で前記複数の成分ファイルの部分集合が互いに隣接している前記バックアップファイルと結合された複数の成分ファイルの配置を変更するステップを含むことを特徴とする請求項1項記載の方法。
- 前記複数データ内に含まれた各ファイルには最終の変更を示すデータが含まれており、前記第1の複数データを処理するステップには、
前記最終の変更を示すデータに従って前記複数データ内に含まれている複数のファイルの配置を変更するステップが含まれていることを特徴とする請求項1項記載の方法。 - 前記デルタファイルは複数のデルタファイルのうちの1つであり、前記第1の複数データを処理する前記ステップには、
バックアップファイルと結合された複数の成分ファイルから所定の基準に従って基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップ、及び、
前記選択された基本ファイルと複数のデルタファイルの部分集合を新たな基本ファイルへと合体させるステップが含まれることを特徴とする請求項1項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項4項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、以前に記憶されたファイルがその日数を超過すると削除される日数が設定されている1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項5項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、ファイルが削除される日数を超えている前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項6項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、前記基本ファイルと次のN個のデルタファイルを含む前記複数のデルタファイルの部分集合を所定の基準に従って選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項4項記載の方法。
- 合体されたファイルが崩壊したデータを含むかどうかを検出するステップと、
合体されたファイルが崩壊したデータを含む場合において、
サーバーによって、合体されたファイルが崩壊したデータを含むことのメッセージをクライアントへ表示するステップと、
クライアント装置が表示されたメッセージを受信するステップと、
クライアント装置と連結している記憶装置においてクライアント装置が、サーバーに含まれている崩壊したファイルの未崩壊のコピーであってサーバー上でファイルが崩壊した時あるいは崩壊した時以降の生成データを保有する当該コピーを探し出すステップと、及び
クライアント装置と連結している記憶装置に含まれる未崩壊ファイルのコピーをクライアント装置が転送するステップをさらに含んで構成されることを特徴とする請求項4項記載の方法。 - 前記合体を行うステップには、
合体される基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合との第1の大きさを測定するステップと、
新しい基本ファイルの第2の大きさを推定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違を測定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値より大きいかあるいは同等である場合において、前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合とを合体させるステップと、及び
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値より小さい場合においては前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルとを合体しないステップが含まれることを特徴とする請求項4項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには、サーバーがアクセスできるファイルデータベースを用いて前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項4項記載の方法。
- クライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの管理方法であって、前記システムにおいて、サーバーには第1メモリ記憶装置とそれに連結された第2メモリ装置が含まれ、前記第1メモリ装置は複数のアーカイブファイルを記憶し、各アーカイブファイルは少なくともバックアップファイルの一部を記憶し、前記バックアップファイルは基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含む複数の成分ファイルから構成され、前記バックアップファイルと結合された前記複数の成分ファイルは1または2以上のアーカイブファイル中の第1配置中に記憶され、及び前記第1配置は前記第1メモリ装置上に対象となるバックアップファイルに関連付けられた第1のアクセスポイント数を有しており、前記方法は、
対象となるバックアップファイルの1または2以上の成分を含む複数のアーカイブファイルの部分集合を選択するステップと、
サーバーによって前記選択されたアーカイブファイルを読み出すステップと、
サーバーによって前記選択されたアーカイブファイルを前記第2メモリ装置へ書き込むステップと、
サーバーによって前記対象バックアップファイルの成分を処理して、前記対象バックアップファイルへ関連付けられた第2のアクセスポイント数が前記対象バックアップファイルへ関連付けられた前記第1のアクセスポイント数よりも小さくなるように前記対象バックアップファイルの成分が配置されることを可能にするステップと、及び
サーバーによって前記処理された前記対象バックアップファイルの成分を前記第1メモリ装置上の新しいアーカイブファイル中へ書き込むステップから構成されることを特徴とする前記方法。 - 前記第1の複数データを処理するステップには、前記バックアップファイルと結合された複数の成分ファイルを配置転換するステップが含まれ、前記複数の成分ファイルの部分集合は前記第1メモリ装置へ書き込まれたときに互いに隣接して同一のアーカイブファイル中に存在することを特徴とする請求項12項記載の方法。
- 前記デルタファイルは複数のデルタファイルのうちの1つであり、前記対象となるバックアップファイルの成分を処理するステップには、
前記バックアップファイルと結合された複数の成分ファイルから所定の基準に基づいて基本ファイルと複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップと、
前記選択された基本ファイルと複数のデルタファイルの部分集合を新たな基本ファイルへと合体させるステップが含まれることを特徴とする請求項12項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項14項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、以前に記憶されたファイルがその日数を超過すると削除される日数が設定されている1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項15項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、ファイルが削除される日数を超えている前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項16項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、前記基本ファイルと次のN個のデルタファイルを含めた所定の基準に従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項14項記載の方法。
- 前記合体されたファイルに崩壊したデータが含まれいるかどうかを検出するステップと、
前記合体されたファイルが崩壊したデータを含む場合において、
サーバーによって、合体されたファイルが崩壊したデータを含むことのメッセージをクライアント装置へ表示するステップと、
クライアント装置が表示されたメッセージを受信するステップと、
クライアント装置に連結している記憶装置上でクライアント装置が、サーバーに含まれている崩壊したファイルの未崩壊のコピーであってサーバー上でファイルが崩壊した時あるいは崩壊した時以降の生成データを有する当該コピーを探し出すステップと、及び
クライアント装置と連結している記憶装置に含まれる未崩壊ファイルのコピーをクライアント装置が転送するステップをさらに含んで構成されることを特徴とする請求項14項記載の方法。 - 前記合体を行うステップには、
合体される基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合との第1の大きさを測定するステップと、
新しい基本ファイルの第2の大きさを測定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違を推定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値より大きいかあるいは同等である場合において、
前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合とを合体させるステップと、及び
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値より小さい場合には前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルとを合体しないステップが含まれることを特徴とする請求項14項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには、サーバーがアクセスできるファイルデータベースを用いて前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項14項記載の方法。
- 前記複数データ内に含まれた各ファイルには最終の変更を示すデータが含まれており、前記第1の複数データを処理するステップには、
最終の変更を示すデータに従って各アーカイブファイル内に含まれている複数のファイルを配置転換するステップが含まれていることを特徴とする請求項12項記載の方法。 - クライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの自己治癒方法であって、前記システムにおいて、サーバーには第1メモリ記憶装置とそれと連結された第2メモリ装置が含まれ、バックアップファイルは第1の生成データを有する基本ファイルと第1の生成日以降の複数の生成日を有する複数のデルタファイルを含む複数の成分ファイルから構成され、及び前記基本ファイル及び少なくとも1のデルタファイルは前記第1メモリ装置上に第1のアクセスポイント数をもつ第1配置中の第1メモリ装置に記憶されることを特徴とし、及び、前記方法は、
基本ファイルの生成日以降の所定数のデルタファイルを有する前記第1メモリ装置から対象となるバックアップファイルを選択するステップと、
前記第1メモリ装置から選択した対象バックアップファイルの成分を読み出すステップと、
前記選択した対象バックアップファイルの成分を前記第2メモリ装置へ書き込むステップと、
サーバーによって、前記バックアップファイルの最新バージョンを第2メモリ装置中のファイル成分から再構成するステップと、
前記再構成が失敗したかどうかを検出するステップと、
前記再構成が失敗した場合において、
対象バックアップファイルに対応するファイルの最新バージョンの再送信をクライアント装置へ要求するステップと、
前記対象バックアップファイルに対応するファイルの最新バージョンをクライアント装置が再送信するステップと、
クライアント装置から再送信されたファイルをサーバーが受信するステップと、
前記第2メモリ装置中にある前記選択された対象バックアップファイルの成分を受信したファイルで置き換えるステップと、及び
前記第2メモリ装置から受信したファイルを前記選択された対象バックアップファイルの成分の代わりに前記第1メモリ装置へ書き込むステップから構成されることを特徴とする。 - クライアント装置、第1サーバー及び第2サーバーを含むクライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの自己治癒方法であって、前記第1サーバーは第1メモリ装置及びそれと連結した第2メモリ装置を含み、ミラーサーバーはそれに連結した状態で第1及び第2メモリ装置を含み、前記第1及び第2サーバーの双方は互いに及びクライアント装置と連結され、バックアップファイルは第1の生成データを有する基本ファイルと前記第1生成日以降の複数の生成日を有する複数のデルタファイルを含む複数の成分ファイルから構成され、及び前記基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルが前記第1サーバーとミラーサーバーのそれぞれの第1メモリ装置上に第1のアクセスポイント数を有する第1配置中にある第1メモリ装置上に記憶されることを特徴とし、及び、前記方法は、
対象のバックアップファイルをそのバックアップファイルの生成日以降に所定数のデルタファイルを有する第1メモリ装置から選択するステップと、
前記第1メモリ装置から前記選択した対象バックアップファイルの成分を読み出すステップと、
前記選択された対象バックアップファイルの成分を第2メモリ装置へ書き込むステップと、
サーバーによって、第2メモリ装置中のファイル成分から前記バックアップファイルの最新バージョンを再構成するステップと、
前記再構成が失敗したかどうかを検出するステップと、
前記再構成が失敗した場合において、
前記対象バックアップファイルに対応するファイルの最新バージョンを再送信することを前記ミラーサーバーに要求するステップと、
ミラーサーバーによって、前記対象バックアップファイルに対応するファイルの最新バージョンを再送信するステップと、
サーバーによって再送信されたファイルをクライアント装置が受信するステップと、
前記第2メモリ装置中の前記選択された対象バックアップファイルの成分を受信したファイルと置き換えるステップと、及び
前記第2メモリ装置から受信したファイルを前記選択された対象バックアップファイルの成分の代わりに前記第1メモリ装置へ書き込むステップとから構成されることを特徴とする。 - 互いに連結された状態で第1サーバー、ミラーサーバー及びクライアント装置を含んで構成されるクライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの管理方法であって、前記システムにおいて、前記第1サーバー及び前記ミラーサーバーはそれぞれ第1メモリ装置、第2メモリ装置及びこれらメモリ装置へ連結されたディスクデータベースを備え、バックアップファイルは基本ファイルと少なくとも1のデータファイルを含む複数の成分ファイルを含み、各成分ファイルは対応する複数データを前記ディスクデータベース内に記憶された状態で保有し、前記基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルは前記第1メモリ装置上に第1のアクセスポイント数を有する第1配置中の前記第1サーバー及びミラーサーバー双方の第1メモリ装置に記憶されていることを特徴とし、及び、前記方法は、
前記第1サーバーによって、該第1サーバーに連結されている前記ディスクデータベース内に含まれる複数データを読み出すステップと、
前記ミラーサーバーによって、該ミラーサーバーに連結されている前記データベース内に含まれる複数データを読み出すステップと、
前記第1サーバーによって、所定のキーに従って前記複数データを区分けするステップと、
前記ミラーサーバーによって、所定のキーに従って前記複数データを区分けするステップと、
前記第1サーバー及び前記ミラーサーバーによって区分けされた複数データを比較するステップと、
バックアップファイルの成分がミラーサーバー上にあってかつ第1サーバー上にない場合に、そのない成分をミラーサーバーが第1サーバーへ送信するステップと、及び
バックアップファイルの成分が第1サーバー上にあってかつミラーサーバー上にない場合に、そのない成分をミラーサーバーが第1サーバーへ送信するステップとから構成されることを特徴とする前記方法。 - クライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの管理方法であって、前記システムにおいて、サーバーには第1メモリ記憶装置とそれに連結された第2メモリ装置が含まれ、前記第1メモリ装置は複数のアーカイブファイルを記憶し、各アーカイブファイルは複数の考慮対象のうちの1つと関連付けられ、各アーカイブファイルは前記複数の考慮対象のうちの1つへ関連付けられているバックアップの少なくとも一部を記憶し、前記複数のアーカイブファイルは第1配置中に記憶され、及び前記複数の考慮対象の各々は前記第1メモリ装置上にその考慮対象と結合された第1のアクセスポイント数を有していることを特徴とし、及び、前記方法は、
1または2以上の考慮対象へ関連付けられた複数のアーカイブファイルの部分集合を選択するステップと、
サーバーによって、前記選択されたアーカイブファイルを読み込むステップと、
サーバーによって、前記選択されたアーカイブファイルを第2メモリ装置へ書き込むステップと、
サーバーによってアーカイブファイルを処理して、考慮対象と関連付けられた前記複数のアーカイブファイルに関わる第2のアクセスポイント数が考慮対象に関わる前記第1のアクセスポイント数よりも小さくなるように前記アーカイブファイルを配置するステップと、及び
サーバーによって前記処理された複数のアーカイブファイルを前記第1メモリ装置へ書き込むステップとから構成されることを特徴とする。 - クライアントサーバー系における差分ファイルバックアップシステムの管理方法であって、前記システムにおいて、サーバーにはサーバーに連結されたメモリ記憶装置が含まれ、バックアップファイルは基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含む複数の成分ファイルから構成され、及び前記基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルは前記第1メモリ装置上に第1のアクセスポイント数を有する第1配置中の前記メモリ装置へ記憶されることを特徴とし、及び、前記方法は、
全メモリ装置からサーバーによって少なくとも1の基本ファイルと少なくとも1のデルタファイルを含む前記第1の複数データを読み込むステップと、
サーバーによって前記第2メモリ装置中の前記第1の複数データを処理して第1の複数データを前記バックアップファイルの複数の成分が前記第1配置中の第1アクセスポイント数よりも小さい第2のアクセスポイント数をもつ第2配置へと配置転換するステップと、及び
サーバーによって、前記第2配置中の前記第1の複数データを前記メモリ装置へ書き込むステップとから構成されることを特徴とする。 - 前記デルタファイルは複数のデルタファイルのうちの1つであり、前記第1の複数データを処理するステップには、
前記バックアップファイルに関連付けられた前記複数の成分ファイルから所定の基準に基づいて基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップと、
前記選択された基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合を新たな基本ファイルへ合体するステップが含まれることを特徴とする請求項27項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項28項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、その日数を超えると以前記憶されたファイルが削除される日数が設定されている1または2以上の失効ルールに従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項29項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、その日数を超えるとファイルが削除される日数を超えている前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項30項記載の方法。
- 前記選択を行うステップには、前記基本ファイルとそれに続くN個のデルタファイルを含んだ前記所定の基準に従って前記複数のデルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれていることを特徴とする請求項30項記載の方法。
- 前記合体されたファイルが崩壊したデータを含んでいるかどうかを検出するステップと、
前記合体されたファイルが崩壊したデータを含む場合において、
サーバーによって、合体されたファイルが崩壊したデータを含むことのメッセージをクライアント装置へ転送するステップと、
前記転送されたメッセージをクライアント装置が受信するステップと、
前記クライアント装置によって、クライアント装置へ連結されかつサーバー上の崩壊ファイル以降の生成データを有する記憶装置において、サーバーに含まれている崩壊したファイルの未崩壊のコピーを探し出すステップと、及び
クライアント装置によって、クライアント装置へ連結されている記憶装置に含まれている未崩壊ファイルのコピーをサーバーへ転送するステップとがさらに含まれることを特徴とする請求項30項記載の方法。 - 前記合体を行うステップには、合体される前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルの部分集合の第1の大きさを測定するステップと、 前記新たな基本ファイルの第2の大きさ推定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違を測定するステップと、
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値と同等あるいはそれより大きい場合において、前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルを合体するステップと、及び
前記第1の大きさと前記第2の大きさとの相違が所定の閾値より小さい場合において、前記基本ファイルと前記複数のデルタファイルを合体しないステップとが含まれることを特徴とする請求項30項記載の方法。 - 前記選択を行うステップには、サーバーによってアクセス可能なファイルデータベースを用いて前記基本ファイルと前記デルタファイルの部分集合を選択するステップが含まれることを特徴とする請求項30項記載の方法。
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