JP2004500432A - モメタゾンとサルメテロールを含む組合せ医薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、サルメテロールとモメタゾンとの組合せを含む医薬製剤、ならびに医療における(特に呼吸器疾患の予防および治療における)前記製剤の使用に関する。
Description
【0001】
本発明は、サルメテロール(salmeterol)とモメタゾン(mometasone)との組合せ、特にサルメテロールとモメタゾンとの組合せを含む組成物、ならびに医療における(特に呼吸器疾患の予防および治療における)前記組成物の使用に関する。
【0002】
英国特許第2 140 800号には、4−ヒドロキシ−α1−[[[6−(4−フェニルブトキシ)ヘキシル]アミノ]メチル]−1,3−ベンゼンジメタノール 1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシレート(キシナホ酸サルメテロール)を含めて、β2−アドレナリン受容体アゴニストであるフェネタノールアミン化合物が記載されている。キシナホ酸サルメテロールは、現在、気管支喘息および関連疾患の治療のために臨床上使用されている。
【0003】
欧州特許第57,401号および米国特許第4,472,393号には、モメタゾン、すなわち9,21−ジクロロ−11β,17−ジヒドロキシ−16α−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン、そのエステルである、例えばフランカルボン酸モメタゾン、すなわち(11β,16α)−9,21−ジクロロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン等の、およびその医薬製剤が記載されている。モメタゾンは抗炎症性コルチコステロイドであり、現在、呼吸器疾患の治療に臨床上使用されている。
【0004】
キシナホ酸サルメテロールおよびフランカルボン酸モメタゾンは有効な治療薬でありうるが、強力で選択的な作用および有利な作用プロファイルを有する喘息治療薬に対する医療上の必要性が存在する。
【0005】
したがって、本発明によれば、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物が提供される。
【0006】
前記組合せ物の化合物は、同じまたは異なる医薬製剤として同時に投与してもよく、あるいは、連続的に投与してもよいことは当然である。連続投与の場合には、2番目の化合物を遅れて投与することが、その組合せ物の有益な治療効果を損なわないようにすべきである。
【0007】
本発明のさらなる態様によれば、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤が提供される。本発明の好ましい態様によれば、キシナホ酸サルメテロールと、フランカルボン酸モメタゾン(好適には1水和物の形態)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤が提供される。最も好ましい態様では、上記医薬製剤は吸入による投与に適したものである。
【0008】
本発明は、本明細書に記載される本発明の特定の好ましい態様のあらゆる組合せに及ぶことを理解すべきである。
【0009】
当業者には理解されるように、サルメテロールは不斉中心を1個有し、モメタゾンは数個の不斉中心を有する。本発明は、サルメテロールの(S)および(R)エナンチオマーを実質的に純粋な形態または任意の割合で混合された形態で含むものであり、また、モメタゾンのそれぞれの異性体も実質的に純粋な形態または任意の割合で混合された形態で含むものである。サルメテロールのエナンチオマーについては、例えば、欧州特許第0422889号および国際公開WO99/13867号にすでに記載されている。
【0010】
「生理学的機能を有する誘導体」という用語は、例えば、体内で遊離の化合物に変換可能であることにより、遊離の化合物と同一の生理学的機能を有するサルメテロールまたはモメタゾンの化学誘導体を意味する。本発明によれば、生理学的機能を有する誘導体の例としてはエステルを挙げることができる。
【0011】
本発明にしたがう好適な塩としては、有機酸によって生成される塩および無機酸によって生成される塩の両方が含まれる。製薬上許容される酸付加塩としては、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、オキザロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、および、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸などのナフタレンカルボン酸から生成されるものが挙げられる。
【0012】
サルメテロールまたはモメタゾンの製薬上許容されるエステルは、C1−6アルキル、アリール、アリール C1−6アルキル、ヘテロアリール(例えばフラニル)またはアミノ酸エステルに変換されたヒドロキシル基をもつことができる。
【0013】
上記の通り、サルメテロールとモメタゾンの両方、ならびにそれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的機能を有する誘導体は、呼吸器疾患の治療に用いられることが記載されている。したがって、サルメテロールとモメタゾン、ならびにそれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的機能を有する誘導体を含む製剤は、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防および治療に有用である。そのような状態としては、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD) (例えば、慢性および喘鳴気管支炎、気腫)、気道感染症および上気道疾患を挙げることができる。
【0014】
したがって、本発明は、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする、哺乳動物(例えば、ヒト)における臨床状態を予防または治療する方法を提供し、この方法は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物を、治療に有効な量で投与することを含んでなる。本発明はさらに、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする、哺乳動物(例えば、ヒト)における臨床状態を予防または治療する方法を提供し、この方法は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、の組合せ物を、治療に有効な量で投与することを含んでなる。好ましい態様では、キシナホ酸サルメテロールと、フランカルボン酸モメタゾン(好適には1水和物)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、を含む医薬製剤を、治療に有効な量で投与することを含んでなる上記方法を提供する。特に本発明は、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染症または上気道疾患を予防または治療するための上記方法を提供する。
【0015】
あるいは、本発明は、治療に使用するための、特に選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防または治療に使用するための、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物を提供する。特に、本発明は、治療に使用するための、特に選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防または治療に使用するための、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体(好適には、キシナホ酸サルメテロール)と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体(好適には、1水和物の形態でもよいフランカルボン酸モメタゾン)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、を含む医薬製剤を提供する。好ましい態様では、本発明は、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染症または上気道疾患の予防または治療に関する。
【0016】
サルメテロールとモメタゾン、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有する誘導体の、治療効果を達成するために必要な量は、個々の化合物、投与経路、治療すべき被験者、および治療すべき特定の障害または疾患によって当然変化しうる。単独療法の場合、キシナホ酸サルメテロールは通常、成人に対して、50μgまたは100μgの用量で1日2回エアロゾル吸入により投与する。
【0017】
組合せ物の活性成分は化学物質として未加工のままで投与することもできるが、医薬製剤として提供することが好ましい。組合せ物の個々の化合物を別々に投与する場合、それらは通常、当技術分野ですでに記載されている医薬製剤としてそれぞれ提供することができる。
【0018】
医薬製剤はしばしば、ひとつのパッケージ中に治療の全過程を含む「患者パック」の形で患者に処方される。患者パックは、薬剤師がバルク供給品から患者の薬剤供給量を分割する伝統的な処方と比較して、その伝統的処方では通常見のがしてしまう、患者パックに含まれるパッケージ内印刷物を患者が常に利用しうるという利点を有する。パッケージ内に印刷物を入れると、医師の説明に従う患者のコンプライアンスが向上し、それゆえ、より成功した治療につながることがわかっている。本発明の正しい使用を患者に指示するパッケージ内印刷物が入っている単一の患者パックまたは各成分化合物の患者パックを用いて本発明の組合せ物を投与することは、本発明の好ましい追加の特徴であることが理解されるであろう。
【0019】
以下、「活性成分」という用語は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体、好ましくはキシナホ酸サルメテロール、および、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体、好ましくはフランカルボン酸モメタゾン、を意味する。
【0020】
好適には、本発明にしたがう吸入用の医薬製剤は、アクチュエーション(作動)ごとに治療有効量、例えば、サルメテロールについては10μg〜150μgの用量、好ましくは50μgの用量、そしてモメタゾンについては100μg〜1.6mgの用量、好ましくは200μg〜1mgの用量、より好ましくは200μg〜400μgの用量を提供するような量で活性成分を含有する。
【0021】
本発明の医薬製剤は、その他の治療薬をさらに含んでもよく、そのような他の治療薬としては、例えば、その他のコルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニドもしくはトリアムシノロンアセトニド)またはNSAID (例えば、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、PDE−4阻害剤、ロイコトリエンアンタゴニスト、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤およびエラスターゼ阻害剤、β2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン2aアゴニスト))等の抗炎症剤、または他のβ2−アドレナリン受容体アゴニスト(例えば、サルブタモール、ホルモテロール、フェノテロールもしくはテルブタリンおよびそれらの塩)、または抗コリン作用薬(例えば、イプラトロピウムもしくはチオトロピウム)を挙げることができる。
【0022】
上記製剤には、経口、非経口(皮下、皮内、筋内、静脈内および関節内を含む)、吸入(様々なタイプの定量噴霧式吸入器、ネブライザーまたはインサフレーター(噴霧器)によって生成しうる微粒子ダストまたはミストを含む)、直腸および局所(皮膚、バッカル、舌下および眼内を含む)投与に適するものが挙げられるが、最も好適な経路は、例えば、レシピエントの状態および疾患によって左右される。上記製剤は、単位投与剤形として便利に提供してもよく、また、医薬分野で周知のどのような方法で調製してもよい。すべての方法が、活性成分と1種以上の補助成分を構成する担体とを組み合わせることを含む。通常、上記製剤を調製するには、活性成分を液体担体または微細な固体担体またはその両方と、均一かつ密に混合し、次いで、必要であれば、その製品を所望の製剤に成形する。
【0023】
吸入用の製剤には、粉末組成物(好ましくはラクトースを含む)およびスプレー組成物が含まれ、スプレー組成物は、例えば、水溶液もしくは水性懸濁液として製剤化することができ、または、好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガス)を用いて、加圧パックから送出されるエアロゾルとして製剤化することができる。好適なエアロゾル製剤としては、欧州特許第0372777号および国際公開WO93/11743号に記載されているものが挙げられる。懸濁液のエアロゾルの場合には、エアロゾル製剤を投与したとき、実質的に全ての活性成分を肺に吸入させるように、活性成分を微粉化する必要がある。したがって、活性成分の粒径は、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満とし、好ましくは1〜10ミクロンの範囲(例えば、1〜5ミクロン)とする。
【0024】
鼻腔内スプレー剤は、増粘剤、pHを調整するための酸もしくはアルカリまたは緩衝塩、等張調整剤または抗酸化剤等の作用剤を添加した水性または非水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。
【0025】
吸入器またはインサフレーターで使用するための、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジ、または例えばラミネートアルミホイルのブリスターは、活性成分と適切な粉末基剤(ラクトースまたはデンプン等)との粉末ミックスを含むように製剤化することができる。この態様では、乾燥粉末製剤を投与したとき、実質的に全ての活性成分を肺に吸入させるように活性成分を適当に微粉化する。したがって、活性成分の粒径は、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満とし、好ましくは1〜10ミクロンの範囲とする。
【0026】
ネブライザー吸入用の溶液は、酸もしくはアルカリ、緩衝塩、等張調整剤または抗菌剤等の作用剤を添加した水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。それらは、ろ過またはオートクレーブ中で加熱することにより滅菌することができ、あるいは、非滅菌製品として提供することもできる。
【0027】
好適な単位投与剤形の製剤は、上記したような医薬として有効な用量またはその適切な部分の活性成分を含む製剤である。したがって、定量噴霧式加圧型エアロゾルで送出するように設計された製剤の場合には、エアロゾルの1回のアクチュエーションが治療有効量の半分を送出することがあるので、治療有効量を送出するためには2回のアクチュエーションが必要となる。
【0028】
上記で特に挙げた成分に加えて、本発明の製剤は、対象の製剤の種類を考慮して、当技術分野で常用されている他の作用剤を含んでもよいことは当然である。さらに、特許請求の範囲に記載の製剤は、米国食品医薬品局によって規定されている生物学的等価物を含むものである。
【0029】
本発明をより理解しやすくするために、以下の実施例を単なる例示として記載する。
【0030】
実施例
A : 定量噴霧式吸入器
実施例 1
微粉化した活性成分をアルミニウム缶中に計量して入れ、次いで、1,1,1,2−テトラフルオロエタンを真空フラスコから添加し、計量バルブを適所に圧着した。
実施例2および3の製剤についても同様の方法を使用することができる。
【0031】
実施例 2
【0032】
実施例 3
【0033】
実施例 4
キシナホ酸サルメテロール(5.8mg)およびフランカルボン酸モメタゾン(16.0mg)を、国際公開WO96/32150号に記載されているPTFE/PESポリマーブレンドで内部がコーティングされている8mLアルミニウムキャニスター中に、直接計量して入れた。Valois DF60計量バルブを適所に圧着し、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(全量12gになるまで)を添加し、充填したキャニスターを少なくとも5分間超音波処理に付した。得られたエアロゾルは、1回のアクチュエーションあたり、サルメテロール25μg(キシナホ酸塩として)およびフランカルボン酸モメタゾン100μgを送出した。
実施例1〜4に記載した製剤の代替調製方法は、微粉化した薬剤と噴射剤の一部とを加圧容器中に混合することを含む。得られた懸濁液のアリコートと、次に噴射剤のアリコートを計量バルブを介して密封キャニスター中に充填した。
【0034】
B : 乾燥粉末吸入器
実施例 5
活性成分を微粉化して、上記所定の割合でラクトースとバルク混合した。このブレンドを、硬質ゼラチンカプセルまたはカートリッジ中、あるいは、Rotahaler、Diskhaler、またはDiskus吸入器(各々、Glaxo Group Limitedの登録商標)等の吸入器によって投与するために特別に製作した二重ホイルブリスターパック中に充填した。
実施例6の製剤についても同様の方法を使用することができる。
【0035】
実施例 6
【0036】
実施例 7
【0037】
活性成分を微粉化して、上記所定の割合でラクトースとバルク混合した。次いで、このブレンドを、Diskhaler吸入器(Glaxo Group Limitedの登録商標)によって投与するために特別に製作した二重ホイルブリスターパック中に充填した。
【0038】
C :ネブライザー用懸濁剤
実施例 8
【0039】
D :鼻腔内水性スプレー剤
実施例 9
【0040】
E: 鼻腔内乾燥粉剤
実施例 10
【0041】
カスケードインパクトデータ
本発明にしたがうエアロゾル製剤の粒度分布は、カスケードインパクト法等の慣例的な方法で測定することができる(例えば、米国薬局方23/NF18 General Test <601>, pp.1762−1765に規定)。
【0042】
結果
実施例4の製品について、カスケードインパクトデータは以下のとおりであった:
サルメテロール:
【0043】
モメタゾン:
上記データを図1にグラフとしても示す。
【0044】
実施例7の製品について、カスケードインパクトデータは以下のとおりであった:
サルメテロール:
【0045】
モメタゾン:
上記データを図2にグラフとしても示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例4の製品についてのカスケードインパクトデータを示したグラフである。
【図2】
実施例7の製品についてのカスケードインパクトデータを示したグラフである。
本発明は、サルメテロール(salmeterol)とモメタゾン(mometasone)との組合せ、特にサルメテロールとモメタゾンとの組合せを含む組成物、ならびに医療における(特に呼吸器疾患の予防および治療における)前記組成物の使用に関する。
【0002】
英国特許第2 140 800号には、4−ヒドロキシ−α1−[[[6−(4−フェニルブトキシ)ヘキシル]アミノ]メチル]−1,3−ベンゼンジメタノール 1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシレート(キシナホ酸サルメテロール)を含めて、β2−アドレナリン受容体アゴニストであるフェネタノールアミン化合物が記載されている。キシナホ酸サルメテロールは、現在、気管支喘息および関連疾患の治療のために臨床上使用されている。
【0003】
欧州特許第57,401号および米国特許第4,472,393号には、モメタゾン、すなわち9,21−ジクロロ−11β,17−ジヒドロキシ−16α−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン、そのエステルである、例えばフランカルボン酸モメタゾン、すなわち(11β,16α)−9,21−ジクロロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン等の、およびその医薬製剤が記載されている。モメタゾンは抗炎症性コルチコステロイドであり、現在、呼吸器疾患の治療に臨床上使用されている。
【0004】
キシナホ酸サルメテロールおよびフランカルボン酸モメタゾンは有効な治療薬でありうるが、強力で選択的な作用および有利な作用プロファイルを有する喘息治療薬に対する医療上の必要性が存在する。
【0005】
したがって、本発明によれば、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物が提供される。
【0006】
前記組合せ物の化合物は、同じまたは異なる医薬製剤として同時に投与してもよく、あるいは、連続的に投与してもよいことは当然である。連続投与の場合には、2番目の化合物を遅れて投与することが、その組合せ物の有益な治療効果を損なわないようにすべきである。
【0007】
本発明のさらなる態様によれば、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤が提供される。本発明の好ましい態様によれば、キシナホ酸サルメテロールと、フランカルボン酸モメタゾン(好適には1水和物の形態)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤が提供される。最も好ましい態様では、上記医薬製剤は吸入による投与に適したものである。
【0008】
本発明は、本明細書に記載される本発明の特定の好ましい態様のあらゆる組合せに及ぶことを理解すべきである。
【0009】
当業者には理解されるように、サルメテロールは不斉中心を1個有し、モメタゾンは数個の不斉中心を有する。本発明は、サルメテロールの(S)および(R)エナンチオマーを実質的に純粋な形態または任意の割合で混合された形態で含むものであり、また、モメタゾンのそれぞれの異性体も実質的に純粋な形態または任意の割合で混合された形態で含むものである。サルメテロールのエナンチオマーについては、例えば、欧州特許第0422889号および国際公開WO99/13867号にすでに記載されている。
【0010】
「生理学的機能を有する誘導体」という用語は、例えば、体内で遊離の化合物に変換可能であることにより、遊離の化合物と同一の生理学的機能を有するサルメテロールまたはモメタゾンの化学誘導体を意味する。本発明によれば、生理学的機能を有する誘導体の例としてはエステルを挙げることができる。
【0011】
本発明にしたがう好適な塩としては、有機酸によって生成される塩および無機酸によって生成される塩の両方が含まれる。製薬上許容される酸付加塩としては、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、オキザロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、および、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸などのナフタレンカルボン酸から生成されるものが挙げられる。
【0012】
サルメテロールまたはモメタゾンの製薬上許容されるエステルは、C1−6アルキル、アリール、アリール C1−6アルキル、ヘテロアリール(例えばフラニル)またはアミノ酸エステルに変換されたヒドロキシル基をもつことができる。
【0013】
上記の通り、サルメテロールとモメタゾンの両方、ならびにそれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的機能を有する誘導体は、呼吸器疾患の治療に用いられることが記載されている。したがって、サルメテロールとモメタゾン、ならびにそれらの製薬上許容される塩、溶媒和物、および生理学的機能を有する誘導体を含む製剤は、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防および治療に有用である。そのような状態としては、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD) (例えば、慢性および喘鳴気管支炎、気腫)、気道感染症および上気道疾患を挙げることができる。
【0014】
したがって、本発明は、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする、哺乳動物(例えば、ヒト)における臨床状態を予防または治療する方法を提供し、この方法は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物を、治療に有効な量で投与することを含んでなる。本発明はさらに、選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする、哺乳動物(例えば、ヒト)における臨床状態を予防または治療する方法を提供し、この方法は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、の組合せ物を、治療に有効な量で投与することを含んでなる。好ましい態様では、キシナホ酸サルメテロールと、フランカルボン酸モメタゾン(好適には1水和物)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、を含む医薬製剤を、治療に有効な量で投与することを含んでなる上記方法を提供する。特に本発明は、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染症または上気道疾患を予防または治療するための上記方法を提供する。
【0015】
あるいは、本発明は、治療に使用するための、特に選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防または治療に使用するための、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、の組合せ物を提供する。特に、本発明は、治療に使用するための、特に選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする臨床状態の予防または治療に使用するための、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体(好適には、キシナホ酸サルメテロール)と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体(好適には、1水和物の形態でもよいフランカルボン酸モメタゾン)と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、を含む医薬製剤を提供する。好ましい態様では、本発明は、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染症または上気道疾患の予防または治療に関する。
【0016】
サルメテロールとモメタゾン、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有する誘導体の、治療効果を達成するために必要な量は、個々の化合物、投与経路、治療すべき被験者、および治療すべき特定の障害または疾患によって当然変化しうる。単独療法の場合、キシナホ酸サルメテロールは通常、成人に対して、50μgまたは100μgの用量で1日2回エアロゾル吸入により投与する。
【0017】
組合せ物の活性成分は化学物質として未加工のままで投与することもできるが、医薬製剤として提供することが好ましい。組合せ物の個々の化合物を別々に投与する場合、それらは通常、当技術分野ですでに記載されている医薬製剤としてそれぞれ提供することができる。
【0018】
医薬製剤はしばしば、ひとつのパッケージ中に治療の全過程を含む「患者パック」の形で患者に処方される。患者パックは、薬剤師がバルク供給品から患者の薬剤供給量を分割する伝統的な処方と比較して、その伝統的処方では通常見のがしてしまう、患者パックに含まれるパッケージ内印刷物を患者が常に利用しうるという利点を有する。パッケージ内に印刷物を入れると、医師の説明に従う患者のコンプライアンスが向上し、それゆえ、より成功した治療につながることがわかっている。本発明の正しい使用を患者に指示するパッケージ内印刷物が入っている単一の患者パックまたは各成分化合物の患者パックを用いて本発明の組合せ物を投与することは、本発明の好ましい追加の特徴であることが理解されるであろう。
【0019】
以下、「活性成分」という用語は、サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体、好ましくはキシナホ酸サルメテロール、および、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体、好ましくはフランカルボン酸モメタゾン、を意味する。
【0020】
好適には、本発明にしたがう吸入用の医薬製剤は、アクチュエーション(作動)ごとに治療有効量、例えば、サルメテロールについては10μg〜150μgの用量、好ましくは50μgの用量、そしてモメタゾンについては100μg〜1.6mgの用量、好ましくは200μg〜1mgの用量、より好ましくは200μg〜400μgの用量を提供するような量で活性成分を含有する。
【0021】
本発明の医薬製剤は、その他の治療薬をさらに含んでもよく、そのような他の治療薬としては、例えば、その他のコルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニドもしくはトリアムシノロンアセトニド)またはNSAID (例えば、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、PDE−4阻害剤、ロイコトリエンアンタゴニスト、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤およびエラスターゼ阻害剤、β2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン2aアゴニスト))等の抗炎症剤、または他のβ2−アドレナリン受容体アゴニスト(例えば、サルブタモール、ホルモテロール、フェノテロールもしくはテルブタリンおよびそれらの塩)、または抗コリン作用薬(例えば、イプラトロピウムもしくはチオトロピウム)を挙げることができる。
【0022】
上記製剤には、経口、非経口(皮下、皮内、筋内、静脈内および関節内を含む)、吸入(様々なタイプの定量噴霧式吸入器、ネブライザーまたはインサフレーター(噴霧器)によって生成しうる微粒子ダストまたはミストを含む)、直腸および局所(皮膚、バッカル、舌下および眼内を含む)投与に適するものが挙げられるが、最も好適な経路は、例えば、レシピエントの状態および疾患によって左右される。上記製剤は、単位投与剤形として便利に提供してもよく、また、医薬分野で周知のどのような方法で調製してもよい。すべての方法が、活性成分と1種以上の補助成分を構成する担体とを組み合わせることを含む。通常、上記製剤を調製するには、活性成分を液体担体または微細な固体担体またはその両方と、均一かつ密に混合し、次いで、必要であれば、その製品を所望の製剤に成形する。
【0023】
吸入用の製剤には、粉末組成物(好ましくはラクトースを含む)およびスプレー組成物が含まれ、スプレー組成物は、例えば、水溶液もしくは水性懸濁液として製剤化することができ、または、好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガス)を用いて、加圧パックから送出されるエアロゾルとして製剤化することができる。好適なエアロゾル製剤としては、欧州特許第0372777号および国際公開WO93/11743号に記載されているものが挙げられる。懸濁液のエアロゾルの場合には、エアロゾル製剤を投与したとき、実質的に全ての活性成分を肺に吸入させるように、活性成分を微粉化する必要がある。したがって、活性成分の粒径は、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満とし、好ましくは1〜10ミクロンの範囲(例えば、1〜5ミクロン)とする。
【0024】
鼻腔内スプレー剤は、増粘剤、pHを調整するための酸もしくはアルカリまたは緩衝塩、等張調整剤または抗酸化剤等の作用剤を添加した水性または非水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。
【0025】
吸入器またはインサフレーターで使用するための、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジ、または例えばラミネートアルミホイルのブリスターは、活性成分と適切な粉末基剤(ラクトースまたはデンプン等)との粉末ミックスを含むように製剤化することができる。この態様では、乾燥粉末製剤を投与したとき、実質的に全ての活性成分を肺に吸入させるように活性成分を適当に微粉化する。したがって、活性成分の粒径は、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満とし、好ましくは1〜10ミクロンの範囲とする。
【0026】
ネブライザー吸入用の溶液は、酸もしくはアルカリ、緩衝塩、等張調整剤または抗菌剤等の作用剤を添加した水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。それらは、ろ過またはオートクレーブ中で加熱することにより滅菌することができ、あるいは、非滅菌製品として提供することもできる。
【0027】
好適な単位投与剤形の製剤は、上記したような医薬として有効な用量またはその適切な部分の活性成分を含む製剤である。したがって、定量噴霧式加圧型エアロゾルで送出するように設計された製剤の場合には、エアロゾルの1回のアクチュエーションが治療有効量の半分を送出することがあるので、治療有効量を送出するためには2回のアクチュエーションが必要となる。
【0028】
上記で特に挙げた成分に加えて、本発明の製剤は、対象の製剤の種類を考慮して、当技術分野で常用されている他の作用剤を含んでもよいことは当然である。さらに、特許請求の範囲に記載の製剤は、米国食品医薬品局によって規定されている生物学的等価物を含むものである。
【0029】
本発明をより理解しやすくするために、以下の実施例を単なる例示として記載する。
【0030】
実施例
A : 定量噴霧式吸入器
実施例 1
微粉化した活性成分をアルミニウム缶中に計量して入れ、次いで、1,1,1,2−テトラフルオロエタンを真空フラスコから添加し、計量バルブを適所に圧着した。
実施例2および3の製剤についても同様の方法を使用することができる。
【0031】
実施例 2
【0032】
実施例 3
【0033】
実施例 4
キシナホ酸サルメテロール(5.8mg)およびフランカルボン酸モメタゾン(16.0mg)を、国際公開WO96/32150号に記載されているPTFE/PESポリマーブレンドで内部がコーティングされている8mLアルミニウムキャニスター中に、直接計量して入れた。Valois DF60計量バルブを適所に圧着し、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(全量12gになるまで)を添加し、充填したキャニスターを少なくとも5分間超音波処理に付した。得られたエアロゾルは、1回のアクチュエーションあたり、サルメテロール25μg(キシナホ酸塩として)およびフランカルボン酸モメタゾン100μgを送出した。
実施例1〜4に記載した製剤の代替調製方法は、微粉化した薬剤と噴射剤の一部とを加圧容器中に混合することを含む。得られた懸濁液のアリコートと、次に噴射剤のアリコートを計量バルブを介して密封キャニスター中に充填した。
【0034】
B : 乾燥粉末吸入器
実施例 5
活性成分を微粉化して、上記所定の割合でラクトースとバルク混合した。このブレンドを、硬質ゼラチンカプセルまたはカートリッジ中、あるいは、Rotahaler、Diskhaler、またはDiskus吸入器(各々、Glaxo Group Limitedの登録商標)等の吸入器によって投与するために特別に製作した二重ホイルブリスターパック中に充填した。
実施例6の製剤についても同様の方法を使用することができる。
【0035】
実施例 6
【0036】
実施例 7
【0037】
活性成分を微粉化して、上記所定の割合でラクトースとバルク混合した。次いで、このブレンドを、Diskhaler吸入器(Glaxo Group Limitedの登録商標)によって投与するために特別に製作した二重ホイルブリスターパック中に充填した。
【0038】
C :ネブライザー用懸濁剤
実施例 8
【0039】
D :鼻腔内水性スプレー剤
実施例 9
【0040】
E: 鼻腔内乾燥粉剤
実施例 10
【0041】
カスケードインパクトデータ
本発明にしたがうエアロゾル製剤の粒度分布は、カスケードインパクト法等の慣例的な方法で測定することができる(例えば、米国薬局方23/NF18 General Test <601>, pp.1762−1765に規定)。
【0042】
結果
実施例4の製品について、カスケードインパクトデータは以下のとおりであった:
サルメテロール:
【0043】
モメタゾン:
上記データを図1にグラフとしても示す。
【0044】
実施例7の製品について、カスケードインパクトデータは以下のとおりであった:
サルメテロール:
【0045】
モメタゾン:
上記データを図2にグラフとしても示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例4の製品についてのカスケードインパクトデータを示したグラフである。
【図2】
実施例7の製品についてのカスケードインパクトデータを示したグラフである。
Claims (7)
- サルメテロールまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、モメタゾンまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有する誘導体と、製薬上許容される担体もしくは賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤。
- キシナホ酸サルメテロールと、フランカルボン酸モメタゾンと、製薬上許容される担体または賦形剤と、必要に応じて1種以上のその他の治療成分と、を含む医薬製剤。
- 吸入による投与に適する、請求項1または2に記載の医薬製剤。
- 製薬上許容される担体または賦形剤がラクトースである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 製薬上許容される担体または賦形剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび/または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 選択的β2−アドレナリン受容体アゴニストおよび/または抗炎症性コルチコステロイドを必要とする、哺乳動物(例えば、ヒト)における臨床状態を予防または治療する方法であって、治療に有効な量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬製剤を投与することを含んでなる上記方法。
- 前記臨床状態が、喘息等の可逆性気道閉塞を伴う疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染症または上気道疾患である、請求項6に記載の方法。
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