JP2004363980A - 水晶振動子 - Google Patents
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Abstract
【目的】水晶片の追跡調査を可能とする水晶振動子を提供する。
【構成】複数の励振電極及び引出電極を水晶ウェハに一体的に形成して個々の水晶片に分割してなる水晶振動子において、前記水晶片の分割前に、前記水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けた構成とする。前記識別コードは前記引出電極に形成する。前記水晶片は厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域とからなり、前記励振電極は振動領域に形成されて前記外周領域に引出電極を延出してなる。
【選択図】図１
【構成】複数の励振電極及び引出電極を水晶ウェハに一体的に形成して個々の水晶片に分割してなる水晶振動子において、前記水晶片の分割前に、前記水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けた構成とする。前記識別コードは前記引出電極に形成する。前記水晶片は厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域とからなり、前記励振電極は振動領域に形成されて前記外周領域に引出電極を延出してなる。
【選択図】図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は水晶振動子を産業上の技術分野とし、特に追跡調査（トレーサビィリティ）を可能とする水晶振動子に関する。
【０００２】
【従来の技術】
（発明の背景）水晶振動子は周波数及び時間の基準源等として各種の電子機器に広く用いられる。近年では、光伝送システム等の発展から例えば６２２ＭＨｚ帯の高周波化が進む。このような高周波化を達成するものとして例えば凹状とした水晶振動子がある。
【０００３】
（従来技術の一例）第３図は一従来例を説明する水晶振動子の図である。
水晶振動子は例えばＡＴカットとし、厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域からなる凹状の水晶片１からなる。これにより、外周領域で保持できるので振動領域の厚みを小さくして高周波化しやすい。振動領域の両主面には励振電極２が形成され、外周領域に引出電極３を延出する。そして、図示しない組立て工程を経て容器内に密閉封入し、水晶振動子を完成する。
【０００４】
通常では、写真技術を用いたエッチングによって、水晶ウェハ４に縦横に凹部を形成するとともに励振電極２及び引出電極３を形成する。そして、各励振電極２の厚みを減じて周波数調整をした後、個々の水晶片１に分割される。この場合、周波数不良の水晶片１を排除して、良品のみが選別される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
（従来技術の問題点）しかしながら、上記構成の水晶振動子では、水晶ウェハ４に一体的に形成して分割するので、分割後には水晶片１の水晶ウェハ４における位置は判明しない。このため、周波数不良の水晶片１が良品中に混入した場合には、不良品を排除できない。また、切断時の欠損による振動特性等の不良品の位置が特定できず、位置と不良との関係を追跡できない等の問題があった。
【０００６】
（発明の目的）本発明は水晶片の追跡調査を可能とする水晶振動子を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１では、水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けた構成とする。これにより、個々の水晶片に分割した後、水晶ウェハにおける位置を認識できて追跡調査を可能にする。
【０００８】
同請求項２では、前記識別コードは前記引出電極に形成する。これにより、引出電極の形成時におけるマスクパターンを使用して形成でき、格別の工程を要することなく識別コードを容易に形成できる。
【０００９】
同請求項３では、前記水晶片は厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域とからなり、前記励振電極は振動領域に形成されて前記外周領域に引出電極を延出してなるので、高周波化を容易にする。
【００１０】
【実施例】
第１図は本発明の一実施例を説明する水晶振動子の図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
水晶振動子は前述したように水晶ウェハ４に複数の凹部とともに励振電極２及び引出電極３を形成して周波数調整後に、厚みの小さい振動領域と厚みの大きい振動領域を有する個々の水晶片１に分割される。
【００１１】
そして、ここでは、励振電極２を含めた引出電極３の形成時に、マスクパターンを用いて引出電極３に識別コード５を付与する。識別コード５は例えば算用数字として１・・・ｎを付与する。
【００１２】
このような構成であれば、個々の水晶片１に分割した後でも、識別コードに基づいて水晶ウェハ４における各水晶片１の位置を判別できる。したがって、周波数不良の水晶片１が良品中に混入しても不良品を排除できる。また、切断時の欠損による振動特性等の不良品の位置が特定できて、位置と不良との関係を追跡できる。
【００１３】
【他の事項】
上記実施例では凹部を有する水晶振動子を対象としたが、平板状であってもよく、要は水晶ウェハ４上に複数の水晶振動子を一体的に形成して個々に分割する場合に適用できる。また、識別コード５は算用数字としたが位置が認識できれば何でもよく、バーコードを用いてもよい。
【００１４】
【発明の効果】
本発明は、水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けたので、水晶片の追跡調査を可能とする水晶振動子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を説明する水晶片の平面図である。
【図２】本発明の一実施例を説明する水晶ウェハの平面図である。
【図３】従来例を説明する水晶片の図で、同図（ａ）は断面図、同図（ｂ）は平面図である。
【図４】従来例を説明する水晶ウェハの平面図である。
【符号の説明】
１ 水晶片、２ 引出電極、３ 励振電極、４ 水晶ウェハ、５ 識別コード．
【発明の属する技術分野】
本発明は水晶振動子を産業上の技術分野とし、特に追跡調査（トレーサビィリティ）を可能とする水晶振動子に関する。
【０００２】
【従来の技術】
（発明の背景）水晶振動子は周波数及び時間の基準源等として各種の電子機器に広く用いられる。近年では、光伝送システム等の発展から例えば６２２ＭＨｚ帯の高周波化が進む。このような高周波化を達成するものとして例えば凹状とした水晶振動子がある。
【０００３】
（従来技術の一例）第３図は一従来例を説明する水晶振動子の図である。
水晶振動子は例えばＡＴカットとし、厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域からなる凹状の水晶片１からなる。これにより、外周領域で保持できるので振動領域の厚みを小さくして高周波化しやすい。振動領域の両主面には励振電極２が形成され、外周領域に引出電極３を延出する。そして、図示しない組立て工程を経て容器内に密閉封入し、水晶振動子を完成する。
【０００４】
通常では、写真技術を用いたエッチングによって、水晶ウェハ４に縦横に凹部を形成するとともに励振電極２及び引出電極３を形成する。そして、各励振電極２の厚みを減じて周波数調整をした後、個々の水晶片１に分割される。この場合、周波数不良の水晶片１を排除して、良品のみが選別される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
（従来技術の問題点）しかしながら、上記構成の水晶振動子では、水晶ウェハ４に一体的に形成して分割するので、分割後には水晶片１の水晶ウェハ４における位置は判明しない。このため、周波数不良の水晶片１が良品中に混入した場合には、不良品を排除できない。また、切断時の欠損による振動特性等の不良品の位置が特定できず、位置と不良との関係を追跡できない等の問題があった。
【０００６】
（発明の目的）本発明は水晶片の追跡調査を可能とする水晶振動子を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１では、水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けた構成とする。これにより、個々の水晶片に分割した後、水晶ウェハにおける位置を認識できて追跡調査を可能にする。
【０００８】
同請求項２では、前記識別コードは前記引出電極に形成する。これにより、引出電極の形成時におけるマスクパターンを使用して形成でき、格別の工程を要することなく識別コードを容易に形成できる。
【０００９】
同請求項３では、前記水晶片は厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域とからなり、前記励振電極は振動領域に形成されて前記外周領域に引出電極を延出してなるので、高周波化を容易にする。
【００１０】
【実施例】
第１図は本発明の一実施例を説明する水晶振動子の図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
水晶振動子は前述したように水晶ウェハ４に複数の凹部とともに励振電極２及び引出電極３を形成して周波数調整後に、厚みの小さい振動領域と厚みの大きい振動領域を有する個々の水晶片１に分割される。
【００１１】
そして、ここでは、励振電極２を含めた引出電極３の形成時に、マスクパターンを用いて引出電極３に識別コード５を付与する。識別コード５は例えば算用数字として１・・・ｎを付与する。
【００１２】
このような構成であれば、個々の水晶片１に分割した後でも、識別コードに基づいて水晶ウェハ４における各水晶片１の位置を判別できる。したがって、周波数不良の水晶片１が良品中に混入しても不良品を排除できる。また、切断時の欠損による振動特性等の不良品の位置が特定できて、位置と不良との関係を追跡できる。
【００１３】
【他の事項】
上記実施例では凹部を有する水晶振動子を対象としたが、平板状であってもよく、要は水晶ウェハ４上に複数の水晶振動子を一体的に形成して個々に分割する場合に適用できる。また、識別コード５は算用数字としたが位置が認識できれば何でもよく、バーコードを用いてもよい。
【００１４】
【発明の効果】
本発明は、水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けたので、水晶片の追跡調査を可能とする水晶振動子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を説明する水晶片の平面図である。
【図２】本発明の一実施例を説明する水晶ウェハの平面図である。
【図３】従来例を説明する水晶片の図で、同図（ａ）は断面図、同図（ｂ）は平面図である。
【図４】従来例を説明する水晶ウェハの平面図である。
【符号の説明】
１ 水晶片、２ 引出電極、３ 励振電極、４ 水晶ウェハ、５ 識別コード．
Claims (3)
- 複数の励振電極及び引出電極を水晶ウェハに一体的に形成して個々の水晶片に分割してなる水晶振動子において、前記水晶片の分割前に、前記水晶ウェハの各水晶片に識別コードを設けたことを特徴とする水晶振動子。
- 前記識別コードは前記引出電極に形成した請求項１の水晶振動子。
- 前記水晶片は厚みの小さい振動領域と厚みの大きい外周領域とからなり、前記励振電極は振動領域に形成されて前記外周領域に引出電極を延出してなる請求項１の水晶振動子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003160312A JP2004363980A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 水晶振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003160312A JP2004363980A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 水晶振動子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004363980A true JP2004363980A (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=34053133
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003160312A Pending JP2004363980A (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | 水晶振動子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004363980A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016208324A (ja) * | 2015-04-24 | 2016-12-08 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶素子の製造方法 |
-
2003
- 2003-06-05 JP JP2003160312A patent/JP2004363980A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016208324A (ja) * | 2015-04-24 | 2016-12-08 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶素子の製造方法 |
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Legal Events
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