JP2004363653A - 検証蓄積装置およびそれを利用した無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信障害の原因となるデータを検出する。
【解決手段】通信部32は、V5.2通信回線に対応した通信機能を有する。アプリケーション処理部42は、ネットワーク層の上位に位置するアプリケーションを処理する。フォーマット変換部34は、伝送されるデータを信号解析用のフォーマットに変換する。参照データ選択部52は、ネットワーク監視装置20を介して、ユーザから指示された動作モードを受け付け、それに対応した参照データを参照データ記憶部50から選択する。データ判定部36は、フォーマット変換部34で信号解析用フォーマットに変換されたデータと参照データを比較して、不一致の部分を選択する。蓄積部38は、データ判定部36で選択された不一致部分のデータを記憶する記憶媒体である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は検証蓄積装置およびそれを利用した無線装置に関する。特に、V5.2通信回線に対応した検証蓄積装置およびそれを利用した無線装置である。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報処理システムは、一般に多様な端末によって構成され、さらにそれらの端末が通信回線を通じて情報処理を行っている。このような情報処理システムにおいては、通信障害の切り分けと、その通信障害の原因解析が必要になってくる。通常、端末等の開発段階では、通信障害を引き起こす要因の削除のために、プロトコルアナライザによって、通信プロトコルのシミュレーションやテストを行う。しかしながら、多様な端末の通信回線への接続によって、プロトコル変換数やインターフェース変換数も増加し、一般的に通信障害の発生がより多発しやすくなる。従来のプロトコルアナライザの一例は、モニタ処理部とシミュレーション処理部から構成されており、通信障害の切り分けおよびその原因解析はモニタ処理部で実行し、装置で使用するプロトコルのシミュレーションおよびテストはシミュレーション処理部で実行している。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−107140号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
簡易型携帯電話システムやそれを利用したWLL(Wireless Local Loop)が、日本や外国で実用化されている。これらのシステムの中で、アクセス系ネットワークとして、無線端末装置と基地局装置が無線通信回線で接続されており、さらにバックボーン系ネットワークとして、基地局装置と交換機が有線通信回線で接続されている。このような有線通信回線のひとつに、ヨーロッパ郵便電気通信主管庁会議(CEPT:european conference on postal and telecommunicationsadministrations)内のヨーロッパ電気通信標準協会(ETSI:european telecommunication standards institute)規定のV5.2通信回線がある。
【0005】
V5.2通信回線の特徴は、アナログ電話アクセスやISDN(Integrated Services Digital Network)アクセスを含んだ各種のアクセスをサポートしており、さらにベアラチャネル接続プロトコルの名で知られる専用のプロトコルを使用することで、アクセス網内の集線能力を高めているため、伝送路の有効利用が可能になることである。このV5.2通信回線に対応した交換機は、主に回線交換のための基本的な動作を提供するハードウエア部分と、ハードウエア部分の機能をより高度に制御するソフトウエア部分によって構成されている。そのうちのソフトウエア部分は機能向上や不具合の修正のためにバージョンアップが定期的に行われている。
【0006】
以上のような目的でバージョンアップを行っているにもかかわらず、バージョンアップされたソフトウエアプログラムによって新たな不具合が生じ、交換機に接続された基地局装置と正常な通信が行えなくなる場合もあった。そのような場合、ソフトウエアプログラムを修正する場合もあれば、基地局装置以外の交換機に接続された端末が正常に動作しているため、基地局装置を修正する場合もある。また、その前提としての不具合箇所の切り分けが重要になってくる。さらに、交換機自体は、様々なメーカによって製造されているため、その不具合も多岐に及んでいた。
【0007】
そのような状況にもかかわらず、V5.2通信回線に対応したプロトコルアナライザなどの評価装置はあまり存在せず、さらに存在するプロトコルアナライザでも最新のV5.2プロトコルに対応してない場合が多かった。その結果、通信障害が生じた場合には、ネットワーク上を伝送するデータを出力して、人的作業によって評価していたため、不具合箇所の発見自体に多くの時間を費やしていた。さらに、ポイント・トゥー・ポイントのプロトコルのV5.2通信回線では、プロトコルアナライザ等を使用するために、ユーザへの通信サービスを中断しなければならなかった。
【0008】
本発明者はこうした状況を認識して、本発明をなしたものであり、その目的は、通信障害に影響を与えるデータを容易に検出できる検証蓄積装置およびそれを利用した無線装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は、検証蓄積装置である。この装置は、通信対象のデータを入出力する通信部と、通信対象のデータを信号解析用のフォーマットに変換する変換部と、信号解析用のフォーマットに変換されたデータがいかなる動作モードにおいて通信されたものであるかに基づき、その動作モードをインデックスとして、その動作モードにおいて期待される正常なデータである参照データを導出する参照データ導出部と、導出した参照データにもとづいて、信号解析用のフォーマットに変換したデータを検証する検証部と、検証したデータを蓄積する蓄積部とを含む。
以上の装置により、参照データにもとづいて、信号解析用のフォーマットに変換されたデータを検証するため、誤ったデータの検出が容易になる。
【0010】
通信部は、回線交換型のネットワークに接続された交換機に対して、通信対象のデータを入出力してもよい。検証部は、信号解析用のフォーマットに変換されたデータから、導出した参照データと異なった部分を選択してもよい。変換部は、複数の通信対象のデータをまとめてひとつのデータ単位として、信号解析用のフォーマットに変換し、検証部は、ひとつのデータ単位の信号解析用のフォーマットに変換されたデータのうちに、導出した参照データと異なった部分が存在すれば、当該ひとつのデータ単位の信号解析用のフォーマットに変換したデータを抽出し、蓄積部は、抽出したひとつのデータ単位の信号解析用フォーマットに変換したデータを蓄積し、蓄積したデータのうち、導出した参照データと異なった部分に対応したデータを選択しつつ出力する出力部をさらに含んでもよい。
【0011】
「回線交換型のネットワーク」とは、交換機とネットワーク上のノードが1対1で接続してデータ通信するネットワークであるが、ネットワーク自体は有線に限らず、無線であってもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、無線装置である。この装置は、有線ネットワークに接続された交換機に対して、通信対象のデータを入出力する有線通信部と、通信対象のデータを無線端末装置に送受信する無線通信部と、通信対象のデータを信号解析用のフォーマットに変換する変換部と、信号解析用のフォーマットに変換されたデータがいかなる動作モードにおいて通信されたものであるかに基づき、その動作モードをインデックスとして、その動作モードにおいて期待される正常なデータである参照データを導出する参照データ導出部と、導出した参照データにもとづいて、信号解析用のフォーマットに変換したデータを検証する検証部と、検証したデータを蓄積する蓄積部とを含む。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は、V5.2通信回線を介して交換機と接続し、無線回線を介して端末装置と接続する基地局装置に関し、特に、交換機との間で生じる通信障害を検出するために、交換機との間で伝送するデータのうち通信障害の原因となりそうなデータを蓄積する基地局装置である。何らかの通信障害が生じた場合、ユーザは、解析したい動作モード、例えば、「起動処理」や「切替処理」などを基地局装置に指示する。基地局装置は、指示された動作モードの場合に交換機との間で伝送されるべき誤りのないデータを現在の参照データとして、予め記憶した参照データの中から選択する。さらに、実際に交換機との間で伝送されるデータを分岐して取得し、信号解析に適した信号解析用のフォーマットに変換する。参照データと信号解析用のフォーマットに変換したデータを比較し、異なる部分が存在すれば、当該信号解析用のフォーマットに変換したデータを蓄積する。蓄積されたデータは、ユーザの指示に応じて、外部に出力する。
【0015】
図1は、実施の形態1に係る通信システム100を示す。通信システム100は、交換機10、基地局装置12、端末装置14、ネットワーク監視装置20を含む。また、基地局装置12は、入出力IF30、通信部32、検証蓄積装置54、アプリケーション処理部42、ベースバンド処理部44、無線部46、基地局用アンテナ16を含み、検証蓄積装置54は、フォーマット変換部34、データ判定部36、蓄積部38、参照データ導出部40を含み、参照データ導出部40は、参照データ記憶部50、参照データ選択部52を含み、端末装置14は、端末用アンテナ18を含む。
【0016】
交換機10は、V5.2通信回線に対応しており、主にハードウエア部分とソフトウエア部分で構成されている。ここでは、ハードウエアに通信障害の問題はなく、ソフトウエアプログラムに問題がある場合を対象とする。
【0017】
入出力IF30は、V5.2通信回線に対応しており、交換機10との間のデータを入力するインターフェースである。物理的には、RJ−45に対応している。
【0018】
通信部32は、V5.2通信回線に対応した通信機能を有し、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの物理層、データリンク層、ネットワーク層に対応した部分である。ここでは、本実施の形態で対象とする通信障害がほとんど生じないものとする。
【0019】
アプリケーション処理部42は、ネットワーク層の上位に位置するアプリケーションを処理する。主として、ソフトウエアプログラムによって処理され、交換機10との回線接続などを指示する。アプリケーション処理部42でのアプリケーションにおいても本実施の形態で対象とする通信障害が生じるものとする。また、後述するベースバンド処理部44にも接続して、無線回線に対するアプリケーションの処理も行い、さらにV5.2通信回線と無線回線間でのデータも変換する。
【0020】
フォーマット変換部34は、アプリケーション処理部42、通信部32、交換機10の間で伝送されるデータを信号解析用のフォーマットに変換する。信号解析用のフォーマットの詳細は後述するが、通信で使用するデータから通信制御と関係のない部分を除去した形で構成される。
【0021】
参照データ選択部52は、後述のネットワーク監視装置20を介して、ユーザから指示された動作モードを受け付け、それに対応した参照データを参照データ記憶部50から選択する。ここで動作モードには、前述のとおり「起動処理」や「切替処理」などがあり、そのうちのひとつが識別番号などによって通知される。参照データ記憶部50には、様々な動作モードに対する参照データが識別番号単位で蓄積されており、参照データ選択部52からの指示によって選択される。また、参照データは前述の信号解析用フォーマットを有し、かつアプリケーション処理部42のアプリケーションや交換機10のソフトウエアプログラムに障害がなければ、アプリケーション処理部42、通信部32、交換機10の間で伝送されるべきデータである。
【0022】
データ判定部36は、フォーマット変換部34で信号解析用フォーマットに変換されたデータと参照データを比較して、不一致の部分を選択する。さらに、不一致の部分を出力する。
【0023】
蓄積部38は、データ判定部36で選択された不一致部分のデータを記憶する記憶媒体である。さらに、後述のネットワーク監視装置20からの指示に応じて、記憶したデータを出力する。
【0024】
ネットワーク監視装置20は、基地局装置12を外部から制御し、または通信障害が発生した場合に信号解析すべき動作モードを識別番号によって選択する。また、蓄積部38に蓄積されたデータを取り出し、図示しないモニタに表示する。
【0025】
ベースバンド処理部44は、アプリケーション処理部42での処理対象の信号を変復調するなど、無線通信のためのベースバンド信号処理を行って、送信信号を生成したり、受信信号を処理したりする。変復調の方法は、使用される無線通信システムに応じて選択されればよいが、ここでは無線通信システムを簡易型携帯電話システムとし、それに応じて変調方式をπ/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)に、復調方法を遅延検波にする。
【0026】
無線部46は、送信信号や受信信号と無線周波数の信号との間の周波数変換を行う。また、無線周波数の信号を増幅するが、送信信号はパワーアンプで増幅され、受信信号はローノイズアンプで増幅される。さらに無線周波数の信号は、基地局用アンテナ16と端末用アンテナ18を介して、端末装置14との間で伝送される。
【0027】
制御部48は、基地局装置12のタイミングの制御や制御信号の生成などを行う。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0028】
図2は、交換機10に対する切替要求の手順を示すシーケンス図である。なお、ここでの切替要求は、通常の通信処理の中で実行されるのではなく、通信障害の原因を発見するために実行される場合を想定する。そのため、予めユーザはネットワーク監視装置20で「切替要求」の動作モードを選択し、基地局装置12は、その選択された動作モードに応じて動作しているものとする。基地局装置12は、交換機10に切替要求の信号を送信する(S10)。それに応じて、交換機10は、基地局装置12に切替要求応答の信号を送信する(S12)。また、交換機10は、基地局装置12に切替要求命令の信号を送信する(S14)。それに応じて、基地局装置12は、交換機10に切替要求命令応答の信号を送信する(S16)。
【0029】
図3(a)−(b)は、切替要求命令の信号のフォーマットを示しており、特に、図3(a)は、図2のステップ14で交換機10から基地局装置12に実際に送信される切替要求命令の信号のフォーマットである。切替要求命令は、「Protcol Discrimination」から「Physical C−channel identification(4)」までの11のフィールドによって構成されている。それぞれのフィールドは8ビットの信号列を含み、その一例を右側に示している。図3(b)は、図3(a)の切替要求命令をフォーマット変換部34で信号解析用のフォーマットに変換した信号を示す。
【0030】
信号解析用のフォーマットでは、図3(a)の実際に送信された信号のうち、「Sequence Number(1)」から「Sequence Number(3)」までのフィールドが除去されている。また、図3(a)と同様に、そのフィールド内の信号列の一例をその右側に示すが、この信号列が参照データ選択部52で選択された参照データに相当する。また、最も右側にフォーマット変換部34で信号解析用のフォーマットに変換した信号の信号列を示すが、データ判定部36は、この信号列と参照データを比較して、「Logical C−channel identification(1)」と「Message Type」の誤りを発見して、これらのフィールドを選択して、蓄積部38に蓄積する。これを図3(c)に示す。
【0031】
図4は、判定した信号を蓄積する手順を示すフローチャートである。ユーザは、ネットワーク監視装置20に信号解析を希望する動作モードを入力する(S20)。参照データ選択部52は、入力された動作モードに対応した参照データを参照データ記憶部50から選択する(S22)。フォーマット変換部34は、参照データに対応した通信データを信号解析用のフォーマットに変換する(S24)。データ判定部36が、信号解析用のフォーマットに変換した通信データと参照データを比較し、両者が一致してなければ(S26のN)、通信データのうち一致してない部分を蓄積部38に蓄積する(S28)。一方、信号解析用のフォーマットに変換した通信データと参照データが一致していれば(S26のY)、通信データを蓄積しない。
【0032】
以上の構成による基地局装置12の動作を説明する。ユーザは、「切替処理」の動作モードをネットワーク監視装置20から指示する。参照データ選択部52は、「切替処理」に対応した参照データを参照データ記憶部50から選択する。アプリケーション処理部42、通信部32は、交換機10に対して「切替処理」を実行して、それに応じた通信データを送受信する。フォーマット変換部34は、通信データを信号解析用のフォーマットに変換し、データ判定部36が、変換した通信データを参照データと比較して、一部分に存在する誤りを検出する。誤った部分のデータは蓄積部38に記憶される。ユーザからネットワーク監視装置20を介して、記憶されたデータの出力が指示されれば、蓄積部38はデータを出力する。
【0033】
本実施の形態によれば、伝送されるべき既知のデータに対する実際に通信されたデータの誤りを検出するため、通信障害の原因追及が容易になる。さらに、誤ったデータのみを蓄積するため、通信障害がなければデータはほとんど蓄積されない。その結果、通常の通信サービスに関係なく、動作が可能である。
【0034】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と同様に、V5.2通信回線を介して接続した交換機との間で伝送するデータのうち通信障害の原因となりそうなデータを蓄積する基地局装置である。本実施の形態における基地局装置は、信号解析用のフォーマットに変換したデータを参照データと比較して、信号解析用のフォーマットに変換したデータの誤った部分を検出する。さらに当該誤った部分を含んだ比較のデータ単位をそのまま蓄積する。また、ユーザの指示によって出力する場合に、蓄積されたデータのうち、誤った部分のみを選択して出力する。比較を行ったデータ単位でまとめて処理するため、処理が簡略になる。
【0035】
実施の形態2における基地局装置12として、図1に示されるものが有効である。データ判定部36での参照データに一致しなかったデータの選択方法と蓄積部38でのデータの蓄積方法及び出力方法が異なる。
【0036】
データ判定部36は、フォーマット変換部34で信号解析用フォーマットに変換されたデータと参照データを比較して、不一致の部分がある場合、比較した信号解析用フォーマットに変換されたデータをそのまま蓄積部38に出力する。例えば、図3(b)に示した切替要求命令では、「Logical C−channel identification(1)」と「Message Type」に誤りが存在するが、そのような場合に切替要求命令全体を蓄積部38に出力して、蓄積部38は切替要求命令全体を記憶する。
【0037】
図5(a)は、実施の形態2に係る蓄積部38に蓄積した信号の構成を示し、図5(a)は、「Logical C−channel identification(1)」と「Message Type」が誤った切替要求命令であり、蓄積部38に蓄積されている。ネットワーク監視装置20から当該信号の出力を要求されれば、蓄積部38は、「Logical C−channel identification(1)」と「Message Type」のフィールドのみを選択して出力する。これを図5(b)に示す。
【0038】
以上の構成による基地局装置12の動作を説明する。ユーザは、「切替処理」の動作モードをネットワーク監視装置20から指示する。参照データ選択部52は、「切替処理」に対応した参照データを参照データ記憶部50から選択する。アプリケーション処理部42、通信部32は、交換機10に対して「切替処理」を実行して、それに応じた通信データを送受信する。フォーマット変換部34は、通信データを信号解析用のフォーマットに変換し、データ判定部36が、変換した通信データを参照データと比較して、「切替要求命令」の一部分に存在する誤りを検出する。「切替要求命令」のデータはそのまま蓄積部38に記憶される。ユーザからネットワーク監視装置20を介して、記憶されたデータの出力が指示されれば、蓄積部38は「切替要求命令」のデータのうち、誤ったデータを出力する。
【0039】
本実施の形態によれば、所定のデータ単位の中に参照データと異なった部分があれば、所定のデータ単位でデータを処理するため、処理を簡略化できる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0040】
実施の形態1および2において、ベースバンド処理部44、無線部46、端末装置14は、簡易型携帯電話システムとしていた。しかしこれに限らず例えば、セルラー型携帯電話システムであってもよい。本変形例によれば、様々な無線通信システムに適用可能である。つまり、無線通信端末に接続すると共に、有線ネットワークに接続すればよい。
【0041】
実施の形態1および2において、通信部32、交換機10は、V5.2通信回線に対応させていた。しかしこれに限らず例えば、アナログ回線やマイクロ波中継回線であってもよい。本変形例によれば、様々なネットワークに適用可能である。つまり、回線交換型のネットワークであればよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、通信障害に影響を与えるデータを容易に検出できる検証蓄積装置およびそれを利用した無線装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る通信システムを示す構成図である。
【図2】図1の切替要求の手順を示すシーケンス図である。
【図3】図3(a)−(b)は、切替要求命令の信号のフォーマットを示し、図3(c)は、蓄積された信号のフォーマットを示した図である。
【図4】図1の判定した信号を蓄積する手順を示すフローチャートである。
【図5】図5(a)−(b)は、実施の形態2に係る蓄積部に蓄積した信号の構成を示し、図5(c)は、蓄積部から出力される信号の構成を示す。
【符号の説明】
10 交換機、 12 基地局装置、 14 端末装置、 16 基地局用アンテナ、 18 端末用アンテナ、 20 ネットワーク監視装置、 30 入出力IF、 32 通信部、 34 フォーマット変換部、 36 データ判定部、 38 蓄積部、 40 参照データ導出部、 42 アプリケーション処理部、 44 ベースバンド処理部、 46 無線部、 48 制御部、 50参照データ記憶部、 52 参照データ選択部、 54 検証蓄積装置、 100 通信システム。

Claims (5)

  1. 通信対象のデータを入出力する通信部と、
    前記通信対象のデータを信号解析用のフォーマットに変換する変換部と、
    前記信号解析用のフォーマットに変換されたデータがいかなる動作モードにおいて通信されたものであるかに基づき、その動作モードをインデックスとして、その動作モードにおいて期待される正常なデータである参照データを導出する参照データ導出部と、
    前記導出した参照データにもとづいて、前記信号解析用のフォーマットに変換したデータを検証する検証部と、
    前記検証したデータを蓄積する蓄積部と、
    を含むことを特徴とする検証蓄積装置。
  2. 前記通信部は、回線交換型のネットワークに接続された交換機に対して、前記通信対象のデータを入出力することを特徴とする請求項1に記載の検証蓄積装置。
  3. 前記検証部は、前記信号解析用のフォーマットに変換されたデータから、前記導出した参照データと異なった部分を選択することを特徴とする請求項1または2に記載の検証蓄積装置。
  4. 請求項3に記載の検証蓄積装置において、
    前記変換部は、複数の通信対象のデータをまとめてひとつのデータ単位として、前記信号解析用のフォーマットに変換し、
    前記検証部は、前記ひとつのデータ単位の信号解析用のフォーマットに変換されたデータのうちに、前記導出した参照データと異なった部分が存在すれば、当該ひとつのデータ単位の信号解析用のフォーマットに変換したデータを抽出し、
    前記蓄積部は、前記抽出したひとつのデータ単位の信号解析用フォーマットに変換したデータを蓄積し、
    前記蓄積したデータのうち、前記導出した参照データと異なった部分に対応したデータを選択しつつ出力する出力部をさらに含むことを特徴とする検証蓄積装置。
  5. 有線ネットワークに接続された交換機に対して、通信対象のデータを入出力する有線通信部と、
    前記通信対象のデータを無線端末装置に送受信する無線通信部と、
    前記通信対象のデータを信号解析用のフォーマットに変換する変換部と、
    前記信号解析用のフォーマットに変換されたデータがいかなる動作モードにおいて通信されたものであるかに基づき、その動作モードをインデックスとして、その動作モードにおいて期待される正常なデータである参照データを導出する参照データ導出部と、
    前記導出した参照データにもとづいて、前記信号解析用のフォーマットに変換したデータを検証する検証部と、
    前記検証したデータを蓄積する蓄積部と、
    を含むことを特徴とする無線装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008278484A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Elan Microelectronics Corp 信号変換装置及びこれを用いるマルチメディアシステム

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