JP2004363229A - 半導体ウェハの研磨装置および研磨方法 - Google Patents

半導体ウェハの研磨装置および研磨方法 Download PDF

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秀哲 金山
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Abstract

【課題】オーバー研磨を抑制し、スラリー特性の低下を防ぐことにより、研磨時におけるディッシング、及びエロージョンの発生を抑制する。
【解決手段】研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、研磨定盤内に研磨終点検出部とを備えるウェハの研磨装置及びそれを用いた研磨方法を提供する。ここで、研磨終点検出部が、終点検出部内に研磨中のスラリー温度、粒度、若しくは粘度を測定する部位を備える。その結果、研磨時に適宜研磨条件を調整することが出来るため、オーバー研磨を防ぎ、安定した研磨プロセスを提供することが出来る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体ウェハの研磨方法に鑑み、特に半導体ウェハ表面の研磨(Chemical Mechanical Polishing)を行う際の研磨装置と研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の微細化は著しく、この達成のために半導体装置の製造方法についても新しい技術が数多く開発されている。特に金属配線材料と絶縁材料等からなる配線層を幾層にも積み上げる多層配線技術の採用は、半導体装置の微細化、高機能化に大きく貢献できる反面、多くの技術課題を有しているのが実情である。例えば、その課題の一つとして各配線層における平坦性の確保が挙げられる。この各層における平坦性が確保されず、凹凸が有る表面状態では、微細化の鍵となるフォトリソグラフィー工程で、フォーカスずれを発生させ、配線パターンの形成が不可能となる。この課題を解決するために最近では、半導体ウェハの表面を化学的・機械的に研磨して平坦化するケミカルメカニカルポリッシュ(以下CMPと称す)の技術が多用されるようになった。
【0003】
特に、銅を配線に使用するプロセスでは、例えばあらかじめ層間絶縁膜に形成した溝状の配線パターンに金属を埋め込み、CMPによって余分な金属膜を除去して配線を形成する、ダマシン法と呼ばれる配線プロセスが有力となっている。
【0004】
しかし、近年の配線ピッチの微細化に伴い、配線の深さは大きくなるため、アスペクト比、つまり配線の縦/横の比が大きくなっている。そのため、図7(a)に示すように、配線形状の差、具体的には配線幅が広いところと配線幅は小さいが配線密度が大きなところとでは、メッキの厚さが大きく異なる場合がある。この状態でCMPを行うと、図7(b)に示すように、導電膜703が層間絶縁膜701よりも削れてしまい、図7(c)に示すような理想的な平坦面が得られず、表面に段差が発生する。この表面段差1を、ディッシングと呼ぶ。また細線密集部では層間絶縁膜が減少し、想定していた表面より絶縁膜が減少する。この段差2をエロージョンと呼ぶ。
【0005】
この問題を解決するために、例えば特許文献1に示すような方法がある。具体的には、金属膜を錯形成剤によって機械的強度の低い錯体に変えて、低い研磨圧力で銅膜を研磨する。また、金属膜と錯形成剤との錯形成反応を促進する温度に錯形成領域の温度調整を行う。さらに、温度調整器により錯形成領域の温度を一定にする。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−284297号公報(段落番号[0013]〜[0039])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来方法によると、研磨前のウェハ面上には凹凸があるために、スラリーが研磨布に滴下されてから研磨面全体に至るまでに、均一な状態で分散することは困難である。よって、従来方法により最適な温度に設定したとしても、面上に付着しているスラリーの量が異なるため、研磨速度がバラツキ、オーバー研磨が進行することになる。さらに、スラリーの特性は多くの場合温度変化に左右されるため、ウェハ面内で温度がばらつくことも均一な研磨を行うためには好ましくない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、終点検出部内に研磨中のスラリー温度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置を提供する。
【0009】
また、研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、終点検出部内に研磨中のスラリー粒度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置を提供する。
【0010】
また、研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、終点検出部内に研磨中のスラリー粘度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置を提供する。
【0011】
また、研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、終点検出部内に研磨中のスラリー温度と、スラリー粒度と、スラリー粘度とをそれぞれ測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置を提供する。
【0012】
また、半導体ウェハをCMP法により研磨する研磨工程において、研磨中のスラリー温度を測定する際に、スラリー温度が上昇したときに温度を下げる処理を行う工程を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨方法を提供する。
【0013】
その結果、研磨前のウェハ表面が凹凸を有していた場合においても、ウェハ上にスラリーを均一に分散させると共に、ウェハ面内の温度、粒度、若しくは粘度を正確に測定し、スラリーの研磨特性にバラツキが発生するのを防止することが出来るため、オーバー研磨を抑制し、安定した研磨プロセスを提供することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
(発明の原理)
ダマシン法による銅膜の形成においては、電解メッキプロセスが用いられる。近年の配線ピッチの微細化に伴い、配線は深くなる傾向にあるため、この電解メッキプロセスの課題として、アスペクト比、つまり配線の縦/横の比が大きくなることが挙げられる。このアスペクト比の課題を解決するために、配線の表面付近で成長することなく、ホールの底から成長するボトムアップフィルと呼ばれるプロセスが重要になる。
【0015】
しかし、この方法ではホールの底からだけでなくホールの壁面からも同様に膜成長可能であるため、表面付近が配線中より先に成長しすぎる場合があり、その場合ホールの入り口が先に閉じることになり、シームとよばれる空洞が形成されてしまう。このためにメッキの埋め込み性をよくするために、メッキ液中の添加剤、つまりメッキ成長を抑制する抑制剤とメッキ成長を促進する促進剤とを配線形状に適した条件で添加する必要がある。しかしながら、こうしたメッキの埋め込み性に対してCMPプロセスに大きく影響を与える課題が2点ある。
【0016】
1つ目は、配線形状の差によってメッキの厚さに差が存在することである。先でも述べたように、図7(a)に示すように配線幅が広いところと配線幅は小さいが配線密度が大きなところとでは、メッキの厚さが極端に異なる場合がある。このように細線密集部で銅膜が設定値よりも厚く堆積される現象をオーバーフィルと呼ぶ。例えば、メッキ膜厚が100nm〜300nm程度異なる場合もある。この差をなくすためには、添加剤を調整する必要性があるが、その場合にはメッキ成長の埋め込み性が悪化するという問題がある。
【0017】
2つ目は、メッキプロセス中にウェハを保持するために、ウェハ外周部がリングでコンタクトされていることにより、メッキ膜厚が不均一になることである。具体的には、リングが存在する箇所はウェハを保持すると同時に電流の供給源となっているために、リング付近の電子密度が高くなり、ウェハ中心部に比べてコンタクト部のメッキ膜厚が厚くなる傾向が見られる。例えば、先のオーバーフィルが約300nmの条件でウェハ中心部に比べてリング部分が約2.5倍の膜厚になる場合がある。
【0018】
この状態でCMPを行うと、先にも述べたように、図7(b)に示すように、銅配線703が層間絶縁膜701よりも削れてしまい、平坦面が得られず、表面に段差が発生するディッシング1という現象が発生する。また細線密集部では層間絶縁膜が減少し、理想表面より絶縁膜が減少するエロージョン2という現象も発生する場合がある。これらの現象は埋め込み配線形成に様々な問題を引き起こし、例えば、配線高さが減少するので、配線抵抗が上昇する。また、多層配線構造にした場合、上層で銅または窒化タンタルなどバリアメタルの研磨残りを発生させ、配線短絡不良等の発生原因となる。また、フォトリソグラフィーの焦点ずれが大きくなり、パターン形成不良も発生する。このように、ディッシング及びエロージョンなどの現象を低減することは、より高性能な埋め込み配線を形成するために重要な課題である。
【0019】
本発明では、こうしたメッキの課題を満足しつつ、ディッシング、エロージョンを低減する方法を提供する。
【0020】
具体的には、ディッシング、エロージョンという現象は、オーバー研磨とともに増加する性質がある。オーバー研磨とは、平坦化後に基板表面に部分的に残留した余分な銅を完全に除去するためのものであり、銅の研磨残りによる配線間の短絡不良を改善するには有効な手段である。
【0021】
しかし、オーバー研磨が過度になると、ディッシングやエロージョンを拡大させ配線抵抗の上昇や、上層配線間において研磨残りを引き起こすため、取り扱いには十分な注意が必要であり、オーバー研磨は必要最小限に抑制することが望ましい。つまり、オーバー研磨を発生させる原因は、銅成膜と化学的機械研磨の基板面内バラツキであるため、面内バラツキを低減させることによって、オーバー研磨を抑制し、ディッシングやエロージョンを低減することができる研磨方法を提供することが出来る。
【0022】
次に、課題解決のための着目点について詳細に説明する。着目点としては2点挙げられる。
【0023】
1つ目の着目点は、研磨終点検出器である。一般的な方法として研磨時の終点は、ウェハに光を照射してその反射光強度の変化に基づいて判断する。具体的に図面を参照しながら説明する。図6(a)は、研磨終点検出器のセンサの概略図である。このセンサは、照射用ファイバ501よりウェハに光を照射し、ウェハからの反射光を受光用ファイバ502で検知する。受光用ファイバ502で検出する光強度、つまり反射光強度は光を照射している膜質に依存する。この点について、図6(b)に示す、層間絶縁膜601上にバリアメタル膜602、銅膜603が順に堆積されている膜を研磨する場合を例に説明する。図6(b)に示す研磨初期606から終点検出直前607までの間は同じ銅膜603を研磨しているため、膜厚の減少に伴い、照射光604に対する反射光605の反射光強度は、一定の傾きで変化する。しかし、銅膜603の研磨が終了し、銅膜603の下にあるバリアメタル膜602が露出すると同時に、反射光強度は急激に変化する。よって、終点検出時608における反射光強度の変化は早く特にウェハ上に堆積された膜厚にバラツキが生じている場合には、終点検出の時刻がウェハ上で異なることとなり、適切な範囲でオーバー研磨を止めることが困難となる。また、検出器の窓にくもりが発生することも問題となる。詳しくは、研磨終点検出器のセンサが研磨定盤の中に備えられているため、研磨定盤上にある研磨布の検出側とウェハ側の両面は光情報に影響がないようフィルムにより覆われている。このフィルムが、研磨中の摩擦熱によってウェハ温度変化等の影響を受け、曇りが発生し、反射光強度の変化を正確に捉えることが出来ず、適切な範囲でオーバー研磨を止めることが困難となる。
【0024】
2つ目の着目点は、スラリーである。近年の銅膜の研磨時に使用するスラリーは不溶解性スラリーを用いるケースが多い。不溶解性スラリーは研磨材料の表面に錯体を形成して、研磨していくものである。錯体が形成された部分は、化学的には溶解しにくくなるため、膜の凹部分で研磨布に触れない箇所は容易には研磨されない。一方、錯体が形成された膜の凸部分は直接研磨布に接触するため、研磨が進行する。つまり、不溶解性スラリーとは、凹凸の凸の部分は研磨布に接触するので研磨されるが、凹の部分(研磨パッドにあたっていない部分)は錯体で保護されているため、化学的に研磨されにくく、研磨パッドに接触するまで研磨の進行が抑制される機能を有するものである。しかしこの種のスラリーは、温度依存性が高く、ウェハ面上の温度分布に大きな差があると、スラリーの研磨特性にも違いが生じる。また、スラリーが研磨布に滴下されてから研磨面に至るまでの分散状態によっても、ウェハ面内にバラツキが発生するため、均一な研磨は難しい。
【0025】
そこで、本発明では以下の実施形態において、終点検出器に温度、粒度、若しくは粘度を検出する機構を設け、研磨中のウェハの変化を詳細に測定すると共に、不溶解性スラリーを用いた場合であっても、ウェハに別途溶液を供給するなど研磨加工中のスラリーの状態を安定させることにより、研磨速度の面内バラツキを抑え、安定した研磨プロセスを行う方法及びその装置を提供する。
【0026】
(第1の実施形態)
本発明の研磨装置は、温度センサが常時研磨中のウェハ位置を捉えることのできる範囲で設けられていることに特徴がある。以下具体的に図面を参照しながら説明する。
【0027】
本発明に係る研磨装置は、図1に示すように、モータによって鉛直な回転軸を介して水平に回転する研磨定盤101と、この研磨定盤101の表面に貼着された、例えばポリウレタンよりなる研磨布102と、被研磨体であるウェハ103を保持して前記研磨布102に所定の圧力で接触させるウェハ保持部104と、前記研磨布102の表面にスラリーを供給するスラリー供給ノズル105と、研磨布102をドレスするコンディショナー106を備え、さらに研磨布102下の研磨定盤101内に研磨中の研磨終点位置を検出する終点検出器107を備えている。
【0028】
またこの終点検出器107のほかに、研磨中のスラリーの温度を常時モニターできる赤外温度センサ108を有する温度検出装置113を備えている。
【0029】
更に、スラリー供給源にはスラリー供給ノズル105以外に、ウェハ103上に水を供給することのできる水ノズル109も設けられている。
【0030】
ここで、ウェハ保持部104は例えば真空チャック機構(ウェハを空気圧の調整によって装着する機構)を備え、研磨定盤101の中心部から変位した位置でウェハ103を吸着保持し、研磨布102に接触させるように構成されると共に、鉛直な回転軸110を介して水平に回転出来るよう構成されている。またこの鉛直な回転軸110は研磨布102に対して上下に昇降できるよう構成されている。
【0031】
次に、赤外温度センサ108は、検出対象物から放射される赤外線を感知してその表面温度を検出するものであり、常時研磨中のウェハ位置を捉えることのできる範囲で設けられている。この赤外温度センサ108は、取り込んだ検出温度と予め設定した設定温度とを比較して検出温度と設定温度に差が生じた時、その信号がウェハ保持部104を支持する鉛直な回転軸110の昇降運動制御部111及び水供給制御部112に出力されるように構成されている。例えば、検出温度が設定温度より高いことを感知した場合には、昇降運動制御部111が作動してウェハ103を研磨布102から離し、場合によっては水供給制御部112が作動してウェハ103上に水を供給する。
【0032】
以上のように構成された半導体ウェハの研磨装置を用いて研磨を行うことにより、常時研磨中のウェハ温度変化をモニターし、研磨中のウェハ温度を適時制御しながら研磨を行うことが出来る。その結果、研磨速度の面内バラツキを抑え、オーバー研磨を抑制出来るため、安定した研磨プロセスを行うことが出来る。
【0033】
(第2の実施形態)
本発明の研磨方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態は、研磨面、つまり研磨中のウェハ、若しくはスラリー温度を測定し制御する点に特徴がある。
【0034】
図2(a)▲1▼は、研磨前のウェハ構造の一例を示した図である。
【0035】
まず、シリコン基板上に成膜された層間絶縁膜201に形成された、例えば溝幅0.14μm、溝深さ0.25μmのトレンチ内に絶縁膜内への銅の拡散を防止するバリアメタル膜202、例えば窒化タンタルを30nmほど成膜した後、バリアメタル膜上にスパッタ装置により銅膜を120nmほど成長させ、その上に銅メッキ203を400nmほど成膜することにより、図2▲1▼に示すような構造を形成する。
【0036】
次に、このウェハを研磨装置に装着し、次のように研磨を行う。
【0037】
図1に示すように、即ち被研磨面を下側に向けてウェハ103をウェハ保持部104に真空吸着させる。そしてウェハ保持部104及び研磨定盤101を回転させながらウェハ保持部104を下降させてウェハ103を研磨布102に所定の圧力で接触させ、かつスラリー供給ノズル105からスラリーを研磨布102の表面に供給する。ここで、研磨定盤101とウェハ保持部104の回転を受けて、ウェハ103は自転しかつ研磨定盤101に対して相対的に公転しながら、研磨を行う。具体的には、図2(a)▲2▼に示すウェハ上の銅膜203は、研磨布102とウェハ103の摩擦、及びウェハとスラリーとの摩擦、さらにその摩擦熱により進行する、スラリーの成分と銅との化学反応により、銅膜203が研磨される。
【0038】
本発明の特徴は、この銅膜203と窒化タンタル膜(以下バリアメタル膜202)の研磨工程にある。以下、この研磨工程におけるウェハの状態、解決したい問題点、解決方法を順に説明する。
【0039】
まず、ウェハの研磨状態を具体的に説明する。研磨中、図1に示すように研磨時のウェハ103と研磨布102から発生する摩擦熱、及び図2に示すように、研磨時の銅膜203とスラリーの間で起こる化学反応に伴う反応熱によって、研磨中のスラリーの表面温度が上昇する。このウェハ103の表面温度変化に伴って、スラリーの研磨特性が影響を受ける。その後、図2(a)▲2▼に示すように、銅膜203が研磨され削り取られた後、バリアメタル膜202が露出する。続いて、図2(a)▲3▼に示すように、ウェハ内の銅膜残りを防止するためにオーバー研磨が行われることになる。この際にスラリーの研磨特性が変化を受けることにより、過剰に研磨が進行し、図2(a)▲3▼に示すようなディッシング204が大きくなる場合がある。
【0040】
図2(b)に示したグラフは、銅膜203の研磨を行ったときの表面段差緩和性を示したものである。このグラフから読み取れるように、バリアメタル膜202が露出するまでは、メッキ成膜のパターン段差を緩和する工程である。バリアメタル膜202が露出した後、オーバー研磨を行うことによって、CMP起因の表面段差であるディッシング204が、基本的には研磨時間の進行とともに大きく進むことになる。
【0041】
次に、研磨時における問題点について具体的に説明する。
【0042】
ここで用いるスラリーは、研磨表面にケミカルなエッチング作用の受けにくい不溶解性の錯体を形成することを特徴とする、不溶解性スラリーであり、このようなスラリーを用いることによって、スラリーが研磨時に研磨不要な部分へアタッキングするのを緩和することが出来る。この種のスラリーを用いると、表面凹凸のうち凹部は研磨が進行せず、錯体で保護された状態で、ウェハ研磨面の凸部のみメカニカルに研磨が進行する。この作用のため、バリアメタル膜202が露出するまでに、研磨表面の段差を研磨工程の早い段階において緩和することが出来る。
【0043】
しかし、完全に表面段差がなくなった時点で、オーバー研磨領域に進行することは困難であり、図2(b)曲線Iに示すように、バリアメタル膜202が露出した時点で、例えば10nm程のディッシングが進行することが多い。つまり、不溶解性スラリーの特性を十分に引き出すのが難しいことが分かる。
【0044】
この理由として、先に述べたように研磨中の摩擦熱や化学反応熱によりスラリーの温度が上昇するため、研磨の加工性能が十分に引き出せないことが挙げられる。具体的には、凹部の局所的な熱上昇により研磨レートが変動し研磨が均一に進行しない、また研磨中に発生した研磨屑や化学反応物がウェハ上に残留し研磨布によりウェハ上にこすりつけられる等の現象が発生し、各所で局所的な研磨が進行し、ウェハ全体で研磨が不均一になるためと考えられる。研磨時における温度上昇は、例えば通常行われる銅膜のCMP研磨時間約100秒間において20℃、場合によっては約200秒間の研磨時に70℃近くに上昇する場合がある。つまり、研磨時に伴うウェハと研磨布との摩擦熱やスラリーと研磨材料との化学反応、研磨屑や化学反応生成物の除去効率の低下などが大きく起因しているものと考えられる。
【0045】
そこで、以下に解決手段について説明する。
【0046】
まず、銅膜203の研磨が開始すると同時に、図1に示す検出部内の赤外温度センサ107による温度測定を開始する。
【0047】
ここで不溶解性スラリーによる銅膜研磨において、温度上昇レートと研磨レートの関係が、例えば5nm/℃、研磨レートと研磨時間の関係が、例えば600−700nm/min、で研磨を行う。この際に、研磨が進行するにつれウェハ温度も上昇し、研磨速度が速くなる。また、ウェハ温度が上昇し研磨時に温度変化が発生すると、ウェハ面内の研磨レートにもバラツキが発生する。なお、研磨時に研磨レートと温度上昇レートが線形的な関係にはなかったとしても、研磨時に温度が上昇し温度が一定に保たれない場合には、研磨性能に大きな影響を及ぼす。
【0048】
そこで本実施形態では以下2つの方法を用いて、温度上昇を防止することが出来る。ここでは、研磨性能に影響を与える研磨中の温度上昇の臨界点を、例えば10℃に設定する。
【0049】
ここで温度上昇の臨界点の設定は、ウェハの研磨条件に応じて任意に決めることが出来る。具体的には、連続で1分間研磨した時の研磨レートをまず測定し(例えば600nm/min)、その後、研磨中にウェハを研磨布から離脱し、再度接触する分割研磨を、例えば10回行った後の研磨レートを測定する。その際、両研磨レート(分割研磨工程の前後)がほぼ同じ(例えば600nm/min)であれば、まだ研磨性能に差は殆ど発生しておらず、面内バラツキ、及び欠陥は殆ど発生していないと見なすことが出来る。そこで、分割研磨における一回当たりの研磨レート上昇率を測定し(例えば60nm)、これを保証する数値(例えば50nm)を設定する。その後、研磨レート上昇率から温度上昇率を換算し(例えば10℃)、研磨性能に差が発生しにくく、欠陥数を低減出来る範囲、つまり温度上昇の臨界点を設定する。
【0050】
次に、研磨プロセス中に温度センサにて温度上昇の臨界点(例えば10℃)に達した際に、研磨時の温度を下げる操作を行う。以下図1を参照しながら説明する。
【0051】
まず、1つ目の方法は、温度上昇の臨界点に達した際に、ウェハを研磨表面から離すことにより、ウェハ表面温度を調整する方法である。
【0052】
具体的には、温度上昇の臨界点(例えば10℃)に達した信号がウェハ保持部104を支持する鉛直回転軸の昇降運動制御部111に入力されると、この昇降運動制御部111から研磨中のウェハ103を研磨布102の表面から一旦離脱するように鉛直方向に上昇する信号が回転軸110に出力され、ウェハ103は研磨布102から離れる。これにより、ウェハ103の研磨面は自然冷却され、スラリー温度が低下する。このとき、研磨布102の雰囲気を保つために、スラリーは研磨布102上に常に供給された状態にあることが好ましい。
【0053】
また、このウェハ103の離脱を行った際に、ウェハ研磨面に例えば水ノズル109から純水を供給して洗浄する。その結果、研磨中に発生した加工屑(パーティクル)やスラリーと銅膜等との化学反応物を除去することが出来、スクラッチ等の発生を防ぐことが出来る。なお、この水洗の方法は直接ウェハ103面に純水を照射する方法に限ったものではない。例えば、ウェハ保持部104の上方から純水を放射することで、間接的にウェハ103を水洗し、同様の効果を得ることも出来る。
【0054】
さらに、ウェハ103を離脱した際に研磨面を洗浄すると同時に、研磨布102上に付着した加工屑や化学反応物に対してコンディショナー106を用いてドレス作業を行うことも有効である。その結果、研磨布102上を研磨前の状態に調整することが出来るため、研磨表面の温度調整を行う都度、研磨布102の調整も行うこととなり、研磨レートの面内バラツキを更に抑えることが出来る。
【0055】
次に2つ目の方法は、温度上昇の臨界点に達した際に、ウェハ103を研磨表面から離すことなく水冷し、ウェハ表面温度を調整する方法である。
【0056】
具体的には、温度上昇の臨界点(例えば10℃)に達した際に、ウェハ103を研磨布102から離すことなく連続的に研磨を行いつつ水を流すことにより、ウェハ研磨面を水冷し、スラリー温度を下げるものである。通常、酸化膜CMPで用いるようなメカニカルな機能による研磨では、供給する純水等の洗浄溶液によってスラリー濃度や研磨表面の状態が変化し、研磨レートに大きく影響を及ぼす可能性があり、研磨中に純水等の洗浄溶液を供給することは好ましくない。しかし、銅膜のような不溶解性スラリーを用いて研磨を行う場合、不溶解性スラリーの成分と研磨面が反応し研磨膜表面の一部には錯体膜が形成されるため、膜表面が保護され、研磨面に洗浄溶液を供給しても研磨面の状態は大きな影響を受けない。よって、ウェハ103表面に洗浄液を供給し、温度調整を行いながら連続して研磨を行い、効率的な研磨を行うことが出来る。
【0057】
合わせて先にも述べたように、温度調整の際に洗浄液、例えば純水を研磨面に供給することにより、研磨中に発生した加工屑やスラリーと銅膜等との化学反応物を除去することが出来、スクラッチ等の発生を防ぐことが出来る。
【0058】
以上のように本実施形態によれば、研磨の終点検出器107に温度検出装置113、例えば赤外温度センサ108を設けることにより、研磨中のスラリー温度を常時モニターできるため、加工性能に影響が出る温度位置、つまり温度上昇の臨界点で研磨表面を冷却することができる。その結果、ウェハ面内の温度を正確に測定し、スラリーの研磨特性にバラツキが発生するのを防止することが出来、オーバー研磨を抑制し、安定した研磨プロセスを提供することが出来る。
【0059】
なお、温度調節のためにウェハ保持部104を研磨布102から離脱させた際には、研磨布102の洗浄を行うことにより、加工屑や不要な化学反応物を排除できるため、スクラッチ等の発生を防止することができる。合わせて、ウェハ保持部104を研磨布102から離脱させた際に、研磨布102に対してドレスを行うことにより、研磨布102表面の微細孔に詰まった加工屑の排除と研磨布102の弾性力を復元させることができるため、スクラッチ防止かつ加工性能を保持することができる。
【0060】
(第3の実施形態)
本発明の研磨方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態は、研磨面、つまり研磨中のスラリーの粒度を測定し制御する点に特徴がある。なお、粒度測定部は、温度センサと同様、終点検出部に設けられている。
【0061】
まず、第2の実施形態とほぼ同様である研磨方法について簡単に説明する。ここで、図3は本実施形態における半導体ウェハの研磨装置の側面図である。本実施形態では、被研磨面を下側に向けてウェハ103をウェハ保持部104に真空吸着させた後、ウェハ保持部104及び研磨定盤101を回転させて研磨布102に所定の圧力で接触させると共に、適したスラリーを研磨面に供給することにより、研磨布102及びスラリーとの摩擦、及びその摩擦熱によるスラリーの成分と被研磨材料との化学反応により、研磨が進行する。
【0062】
本実施形態では、研磨時にスラリー粒度を測定しスラリー粒度バラツキをモニターすることにより、スラリー粒度のバラツキを低減することによって、オーバー研磨を抑制し、安定した研磨プロセスを提供することが出来る。
【0063】
具体的には、図3に示すように、研磨が開始すると同時に検出部内の超音波センサ301を用いて粒度分布測定を開始する。まず、粒度分布測定装置305内のトランスデューサーにより、超音波をウェハ研磨面に照射すると、ウェハ研磨面内のスラリー中の粒子によって、超音波は散乱、回折し、合わせて粘性および熱効果などの影響を受け減衰する。そこで、様々な周波数の超音波を使って、減衰スペクトルを測定し、Allegra−Howleyモデルによる数理モデリングとデータ変換によって、粒度分布および粒子濃度を算出する。
【0064】
なお、超音波を用いて粒度を測定する手段は、上記の方法に限ったものではない。超音波を利用する原理であれば、他の方法でも実現できる。それは、物質は個々に、光エネルギーを散乱吸収する固有の特性を有しているためである。つまり、物質が散乱吸収する物理量を測定演算することによって、各物質固有に有する濃度や粒度の相対値を測定し、その検出された濃度や粒度の相対値データを演算することにより、粒度、凝集粒子や濃度を連続モニターすることができる。
【0065】
次に、粒度の測定結果を用いて、研磨時において粒度のバラツキを防止する方法とその効果について説明する。
【0066】
最初に、スラリー粒度が研磨時に及ぼす影響について説明する。一般的に微粒子を水溶液に混合、分散させると、分散した微粒子は凝集しようとする傾向がある。スラリー中の粒子も同様に、研磨前のスラリーは最小サイズの砥粒の状態である一次粒子(例えば10nm程度)であるが、粒子間の相互作用により、研磨中にさらに大きな凝集体に成長する可能性がある。その結果、必要以上に大きな粒子によって研磨することになり、加工欠陥の発生原因となる。
【0067】
本実施形態では、この凝集化を防止するために2つの方法がある。
【0068】
まず1つ目は、PH調整剤を用いる方法である。この方法について、酸化膜CMP適用時と金属膜CMP適用時において以下に説明する。
【0069】
まず、酸化膜CMPで用いる砥粒粒子はシリカ粒子である場合が多い。シリカ粒子はその表面にSiOH基を有し、シリカ粒子は比較的弱い水素結合によって相互によって結びついている。ミクロ的に見れば、弱アルカリ性水溶液にこのシリカ粒子を分散させたスラリーは、シリカ粒子の表面にあったSi−O−SiとOH基が反応するため、SiとOの結合が切れてSi−OHが形成され、シリカ粒子表面にはOH基が形成される。その結果、シリカ粒子表面は負に帯電され、この電荷量は水素イオン濃度PH値に依存する。つまり、OH基が多いほどSi−O−SiとOH基の反応が進行しやすくなるので、高いPH値になる程シリカ粒子表面にはOH基が形成される。シリカ粒子表面に負電荷が多くなると、そのシリカ粒子の周りには、水溶液中のKやNaなどの正電荷も取り巻き易くなり、電気的な2重層が形成されることになる。この電気的な2重層の最外面の電位、すなわちスラリー中の加工液とシリカ粒子の電位(ゼータ電位という)が小さい時は、粒子間の引力が大きいため凝集現象が生じやすくなる。そこで、スラリーのPH値を調整することによって、具体的には、ゼータ電位を上げたい場合にはPH値を高くすることによって、一定値以上のゼータ電位を得るように制御し、スラリー中の粒子の凝集を防止することができる。
【0070】
一方金属膜CMP用スラリーは、アルミナ粒子を用いる場合が多い。ここで金属膜がCuやAlである場合は、PH2〜4程度の酸性スラリーを用いることが一般的である。
【0071】
次に2つ目の方法として、界面活性剤を用いる方法がある。この方法によると、粒子に高分子を吸着させ、体積の大きな高分子間の反発力を利用することにより、スラリー粒子同士が凝集するのを防止することができる。なお、界面活性剤を利用することにより、研磨時に発生する不純物等を除去しやすくなるため、CMP後の加工面の洗浄性を高めることも出来る。
【0072】
続いて、研磨時に粒度調整を行う方法について、図面を用いて説明する。
【0073】
図3に示すように、研磨が開始すると同時に検出部内の超音波センサ301による粒度分布測定を開始する。この時のモニターした結果は、例えば図4に示すような形で得る事が出来る。この図4は、スラリーに含まれる砥粒粒子の粒径毎の含有割合を示したものである。先にも述べたように、スラリー中の砥粒粒子には最小単位である一次粒子やそれらが複数凝集した二次粒子が含まれている。これらの粒子には、粒径バラツキが存在するため、スラリーの種類により特有の粒度分布が得られる。また、研磨を続けていくに従い、砥粒が凝集し粒子径に変化が生じる。
【0074】
そこで研磨初期に得た、図4(a)に示すような粒度分布プロファイルに対して、研磨中に図4(b)に示すような粒度分布プロファイルに変化が生じた時点で、その変化があったことの出力信号が薬液供給制御部に伝達し、薬液ノズルからPH調整剤302若しくは界面活性剤303が徐々に滴下される。粒度分布が、図4(a)に示すような研磨初期の粒度分布プロファイルと変化が見られなくなった時点を終点とする。どちらの薬液を利用するかは、用いるスラリーの種類によるが、界面活性剤を用いると、CMP後の加工面の洗浄性をも高めることが出来る。
【0075】
さらに超音波を用いることにより、超音波を照射することで粒度変化をモニターすると同時に、研磨中のスラリーの砥粒をより分散させられるため、スラリーをより均一に分散させながら研磨することが出来る。
【0076】
以上のように本実施の形態によれば、終点検出部に超音波センサを設けることにより、研磨中のスラリー粒度を常時モニターできるため、研磨時にスラリー粒子が粗大化するのを防ぐことが出来る。
【0077】
その結果、研磨時のスラリー粒度を安定化することが出来るため、研磨速度が安定化すると共に、凝集したスラリ―粒子によるスクラッチの発生、粒子がコンタクトホールやトレンチ内に埋め込まれる現象の発生も抑えることが出来る。また、研磨状態が安定するため、研磨条件の再現性を向上させることが出来る。
【0078】
なお、本実施形態で測定した粒度の替わりに、図5に示す粘度分布測定装置401を用いて研磨中の変化を調整することが出来る。粘度分布測定装置を用いる場合も、粒度測定装置を用いる第3の実施形態と同様に、研磨工程中に常時スラリーの粘度をモニターする。研磨工程が進行するに従って、被研磨物質とスラリーの反応熱等の影響でスラリー中の砥粒が凝集し、粘度が変化する。ある値以上粘度が上昇した場合には、粘度検出器からの信号が薬液供給制御部304へ伝わり、PH調整剤302もしくは界面活性剤303が研磨布102に供給される。その結果、凝集していたスラリーが分散され、粘度の調整を行うことが出来、研磨状態を安定化させることが出来る。また粘度の上昇により、研磨時に発生する摩擦熱の量も多くなるため、粘度が変化すると、研磨時の温度も変化する。よって、粘度の変化と温度、粒度の変化には密接な関係があり、粘度が変化するということは、粒度、温度も変化しているものと考えられる。
【0079】
以上の実施形態において、銅膜のCMPを例にして説明したが、本発明の効果は酸化膜や他の金属膜をCMPした場合においても、同様に効果の認められるものである。
【0080】
さらに、以上の発明において、不溶解性のスラリーを例にして説明したが、他のスラリーを用いてもスラリーの安定域(出荷時の室温状態)における研磨を行うことには変わりは無く、実施することはでき、同様の効果が得られるものである。
【0081】
また、前記実施形態では研磨中のモニターについては温度、粒度、及び粘度測定を個別に挙げ説明したが、同時にモニターして3種若しくは2種のパラメータを調整することにより、さらに高い効果を実現することができることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
本発明の研磨装置において、終点検出器に温度検出部、粒度測定部、若しくは粘度測定部を備えることにより、研磨中のウェハ表面及びスラリーの状態を常時モニターできるため、研磨条件の調整を適宜行うことが出来る。
【0083】
また本発明の研磨方法において、研磨中に高くなるスラリー温度を水冷や研磨保持部の離脱により冷却することができるため、不溶解性スラリーを用いた場合においても、ウェハ面内で均一かつ円滑に研磨することすることができる。
【0084】
また、研磨中にスラリーの粒度測定、もしくは粘度測定を行うことによって、凝集するスラリーに水等を供給して分散させ、スラリー粒度分布のバラツキ、もしくは粘度の変化を防ぐことが出来る。
【0085】
その結果、ウェハ面内の研磨速度のバラツキを抑えつつ、スラリー本来の段差緩和性能を十分に引き出しつづけることが可能となると共に、オーバー研磨を抑制し、ディッシングやエロージョンの発生を防ぐことが出来るため、歩留まりの低下を防いだ研磨方法、及びその装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度測定装置を有する本発明の研磨装置を示す図
【図2】(a)従来の研磨工程図
(b)第1の実施形態と従来例の比較を示す図
【図3】粒度分布測定装置を有する本発明の研磨装置を示す図
【図4】研磨中のスラリー粒度分布の推移を示す図
【図5】粘度測定装置を有する本発明の研磨装置を示す図
【図6】(a)従来の終点検出部を示す図
(b)終点検出方法についての参考図
【図7】本発明と従来方法の配線形成断面図
【符号の説明】
101 研磨定盤
102 研磨布
103 ウェハ
104 ウェハ保持部
105 スラリー供給ノズル
106 コンディショナー
107 終点検出器
108 赤外温度センサ
109 水ノズル
110 回転軸
111 昇降運動制御部
112 水供給制御部
113 温度検出装置
201 層間絶縁膜
202 バリアメタル膜
203 銅メッキ
204 ディッシング
301 超音波センサ
302 PH調整剤
303 界面活性剤
304 薬液供給制御部
305 粒度分布測定装置
401 粘度分布測定装置
501 照射用ファイバ
502 受光用ファイバ
601 層間絶縁膜
602 バリアメタル膜
603 銅膜
604 照射光
605 反射光
606 研磨初期
607 終点検出直前
608 終点検出時

Claims (13)

  1. 研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、前記研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、
    前記終点検出部内に温度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置。
  2. 研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、前記研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、
    前記終点検出部内に粒度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置。
  3. 研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、前記研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、
    前記終点検出部内に粘度を測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置。
  4. 研磨布を保持する研磨定盤と、研磨されるウェハを保持するウェハ保持部と、前記研磨定盤内に研磨終点検出部とを備え、
    前記終点検出部内に温度と、粒度と、粘度とをそれぞれ測定する部位を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨装置。
  5. 半導体ウェハをCMP法により研磨する研磨工程において、研磨中の温度を測定する際に、
    前記ウェハ温度が上昇したときに、温度を下げる処理を行う工程を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨方法。
  6. 前記研磨中の温度が上昇したときに温度を下げる処理を行う工程において、
    前記温度が上昇した時にウェハを研磨布から離し、
    前記温度が下降した時にウェハを研磨布に密着させることを特徴とする、請求項5記載の研磨方法。
  7. 前記研磨中の温度が上昇したときに温度を下げる処理を行う工程において、
    前記ウェハの研磨面に水を供給する工程を備えることを特徴とする、請求項5記載の研磨方法。
  8. 前記研磨中の温度が上昇したときに温度を下げる処理を行う工程において、
    前記ウェハ面を洗浄する工程と、研磨中に発生した加工屑を除去する工程とを備えることを特徴とする、請求項5記載の研磨方法。
  9. 前記研磨中に発生した加工屑を除去する工程は、研磨布に対してドレスを行う工程であることを特徴とする、請求項8記載の研磨方法。
  10. 半導体ウェハをCMP法により研磨する研磨工程において、研磨中のスラリー粒度、若しくはスラリー粘度を測定する際に、
    前記スラリー粒度分布、若しくはスラリー粘度が許容範囲より大きくなった場合に、前記粒度分布、若しくは前記スラリー粘度を初期状態に戻す工程を備えることを特徴とする、半導体ウェハの研磨方法。
  11. 前記粒度分布、もしくは前記粘度を初期状態に戻す工程において、研磨布上にPH調整剤を添加することにより行うことを特徴とする、請求項10記載の研磨方法。
  12. 前記粒度分布、もしくは前記粘度を初期状態に戻す工程において、研磨布上に界面活性剤を添加することを特徴とする、請求項10記載の研磨方法。
  13. 前記スラリーは、不溶解性のスラリーであることを特徴とする、請求項4記載の研磨方法。
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