JP2004362755A - 内部テープガイド付きシングルリールデータ記憶テープカートリッジ - Google Patents

Abstract

【課題】 内部テープガイド付きシングルリールデータ記憶テープカートリッジを提供する。
【解決手段】 テープアクセスウィンドウを有するハウジングを含むシングルリールデータ記憶テープカートリッジを提供する。シングルテープリールアセンブリは、ハウジング内に回転可能に設けられ、かつ記憶テープが巻き付けられるハブを含む。テープガイドは、テープアクセスウィンドウに対向して、シングルテープリールアセンブリに隣接するハウジング内に設けられ、かつシングルテープリールアセンブリからテープアクセスウィンドウまでの記憶テープの通路を画定しかつ記憶テープの横運動を制限するように構成される。
【選択図】 図１

Description

本発明は、一般にシングルリールデータ記憶テープカートリッジに関する。より詳細には、使用中に記憶テープの通路を画定するテープガイドを組み込んでいるシングルリールデータ記憶テープカートリッジに関する。

シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、数十年にわたって、コンピュータ、Ｉ／Ｏ、およびビデオの分野において使用されてきた。シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、次の検索及び使用のために多量の情報を記録する非常に人気のある形態である。

シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、一般にシングルテープリールアセンブリおよび磁気記録テープの長さを維持する外郭すなわちハウジングからなる。記憶テープは、シングルテープリールアセンブリのハブ部分に巻き付けられ、かつ画定された通路を介して駆動システムによって駆動される。ハウジングは、通常分離したカバーおよびベースを含み、その組み合わせは、ハウジングの前部でテープアクセスウィンドウを形成する。シングルリールカートリッジの設計では、記憶テープの自由端は、典型的にはハウジングから記憶テープを案内するのを補助するリーダーブロックに固定される。記憶中、リーダーブロックは、テープアクセスウィンドウで選択的に保持される。

シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、記憶テープからデータを読取ったりそこにデータを書込んだりする際にテープ駆動機構と協動する。一般的に、記録テープは、テープ駆動機構と係合して、テープ駆動機構の内部部品によってカートリッジハウジングから離れて方向付けられる。たとえば、リーダーブロックは、テープ駆動機構によって係合されるように構成され、かつテープ駆動機構は、記憶テープを方向付けて、読取／書込ヘッドに係合させる。この結果、テープ駆動機構は、所望のテープ通路をテープ駆動機構内に画定する種々の内部ガイドを別々に含む。

種々の固有の設計制限は、記憶テープのテープ駆動機構との所望の正確な係合を損なうことがある。たとえば、テープリールが、好ましくない横への（すなわち端縁から端縁）テープ移動の一因になることがある。この点に関しては、テープリールは、典型的には中央ハブおよび対向フランジを含む。記憶テープは、中央ハブに巻き付けられ、かつテープリールフランジによって横方向に拘束される（すなわち、それぞれの頂部および底部端縁に接触することによって記憶テープの横移動を制限する）。しかしながら、記憶テープの両端縁の磨耗を最小にするために、テープの両端縁とテープリールフランジとの間に、わずかな間隔を維持する。すなわち、対向テープリールフランジ間の左右の間隔全体は、記憶テープの幅より大きく、典型的にはおよそ０．０５〜０．５ｍｍである。その結果、テープリールの回転中、記憶テープは、テープリールフランジからテープリールフランジまで横方向に移動することができる。少なくともこの理由で、大きな好ましくない横へのテープ移動が、記憶テープがカートリッジを離れるにつれて生じることがある。

使用中、シングルリールテープカートリッジからの記憶テープは、テープリールから引き出され、かつ読取／書込アクセスのためにテープ駆動機構へ方向付けられる。テープ駆動機構には、テープ駆動機構ハウジング内でガイドが設けられ、記憶テープの好ましくない横移動を含みかつそれを最小にする。その結果、テープ案内システム内のガイドは、記憶テープの移動エッジから磨耗を受ける。テープ案内システム内のガイドが磨耗するにつれて、データ記憶テープの横移動が増加し、読取／書込エラーが増加する一因となる。さらに、記憶テープが予想された位置すなわち基準よりわずかに上方または下方にあれば、読取／書込ヘッドは、記憶テープ上に所望のデータトラックを見出すことが困難であろう。さらに、読取／書込ヘッドは、ヘッドが所望のトラックを「失う」トラッキング問題に直面するかもしれない。結局、記憶テープメディアの最近の改良によって、そのメディア上での使用可能なトラック密度が増加し、かつ読取／書込工程中の記憶テープの後の横移動の結果、読取／書込エラーが増加することがある。

シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、膨大な量の情報を維持する重要なデータ記憶装置である。記憶テープを含むカートリッジ部品の進化で、データ記憶テープカートリッジの性能が大きく改良されてきた一方、横へのテープ移動を含む他の問題は存在する。したがって、シングルテープリールアセンブリから使用中に記憶テープの横移動を最小にするテープアクセスウィンドウまでの記憶テープの通路を画定するであろうシングルリールデータ記憶テープカートリッジが必要である。

本発明の一つの態様は、テープアクセスウィンドウを有するハウジングを含むシングルリールデータ記憶テープカートリッジに関する。シングルテープリールアセンブリは、ハウジング内に回転可能に設けられ、かつ記憶テープが巻き付けられるハブを含む。テープガイドは、テープアクセスウィンドウに対向して、シングルテープリールアセンブリに隣接するハウジング内に設けられ、かつシングルテープリールアセンブリからテープアクセスウィンドウまでの記憶テープの通路を画定する。

本発明の他の態様は、シングルリールデータ記憶テープカートリッジおよびテープ駆動機構（テープ駆動装置）を使用する方法に関する。その方法は、シングルリールデータ記憶テープカートリッジを読取／書込ヘッドを有するテープ駆動機構に係合させるステップを含む。さらに、シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、テープアクセスウィンドウを有するハウジング、ハウジング内に回転可能に設けられ、ハブを含むシングルテープリールアセンブリ、およびハブに巻き取られる記憶テープを含む。その方法は、テープアクセスウィンドウに対向してハウジング内に設けられるテープガイドによって少なくとも部分的に画定されるテープ通路に沿って記憶テープを係合させる（ａｒｔｉｃｕｌａｔｉｎｇ）ステップとをさらに含む。その方法は、テープアクセスウィンドウを通して記憶テープを駆動しかつ記憶テープを駆動して読取／書込ヘッドに係合させるステップをさらに含み、テープガイドは、テープリールアセンブリからテープアクセスウィンドウまでの記憶テープの通路を画定する。

本発明の実施形態は、次の図面を参照してよりよく理解される。図面の要素は、必ずしも互いに一定の比率に応じない。同じ参照符号は、対応する類似の部分を指定している。

本発明の一実施形態によるシングルリールデータ記憶テープカートリッジは、一般には図１の２０で示される。一般的に、シングルリールデータ記憶テープカートリッジ２０は、ハウジング２２、ブレーキアセンブリ２４、シングルテープリールアセンブリ２６、記憶テープ２８、リーダーブロック３０、および内部テープガイド３２を含む。シングルテープリールアセンブリ２６は、ハウジング２２内に設けられる。記憶テープ２８は、次にシングルテープリールアセンブリ２６に巻き取られ、かつリーダーブロック３０に取り付けられる先端部２９を含む。

ハウジング２２は、典型的なテープ駆動機構（図示せず）によって受け入れられるような大きさにされている。したがって、ハウジング２２は、他の寸法も等しく受入れ可能ではあるが、約１２５ｍｍ×１１０ｍｍ×２１ｍｍの大きさを示している。このことを念頭に置いて、ハウジング２２は、第１ハウジング部３４および第２ハウジング部３６によって画定される。一実施形態では、第１ハウジング部３４はカバーを構成し、一方第２ハウジング部３６はベースを構成する。明細書全体にわたって用いられるように、方向用語、たとえば「カバー」、「ベース」、「上部」、「下部」、「頂部」、「底部」等は、あくまでも図示するために用いられるものであり、決して限定するものではない。

第１ハウジング部３４及び第２ハウジング部３６は、好ましくは傾斜を付けられておりかつテープアクセスウィンドウ４０を形成する一コーナー３８を除いて、それぞれ、相互に合わさるような大きさにされておりかつ一般に矩形である。テープアクセスウィンドウ４０は、リーダーブロック３０がテープアクセスウィンドウ４０から除去されるとき記憶テープ２８をテープ駆動機構（図示せず）にねじ込むことができるように、記憶テープ２８がハウジング２２から出るための開口部にもなる。逆に、リーダーブロック３０がテープアクセスウィンドウ４０と係合されると、テープアクセスウィンドウ４０が覆われる。

テープアクセスウィンドウ４０に加えて、第２ハウジング部３６は、さらに中央開口部４２を形成する。中央開口部４２は、テープ駆動機構（図示せず）のドライブチャック部分によって、シングルテープリールアセンブリ２６へのアクセスを容易にしている。

ブレーキアセンブリ２４は、先行技術において公知の型であり、かつ一般にブレーキ４４およびばね４６を含む。シングルテープリールアセンブリ２６は、また公知の部品であり、かつ上部フランジ４８、下部フランジ５０、およびブレーキアセンブリ２４を同軸で受け入れるような大きさにされた環形のハブ５２を含む。記憶テープ２８は、テープリールフランジ４８および５０によって横方向に拘束されて、ハブ５２に巻き取られる。先行技術において公知であるように、ブレーキ４４およびばね４６は、シングルリールデータ記憶テープカートリッジ２０が使用されていないとき、シングルテープリールアセンブリ２６をハウジング２２に選択的に「係止」する。代わりに、ブレーキアセンブリ２４および／またはシングルテープリールアセンブリ２６のための他の構成も、等しく受入れ可能である。

記憶テープ２８は、好ましくは、先行技術で一般に公知の型の磁気テープである。たとえば、記憶テープ２８は、一方側では適当なバインダーシステム内に分散される磁気材料の層で被覆され、かつ他方側では適当なバインダーシステム内に分散される導電材料で被覆される均合のとれたポリエチレンナフタレート（ＰＥＮ）系材料から成ってもよい。受入れ可能な磁気テープは、たとえばミネソタ州オークディールのイメーション株式会社（Ｉｍａｔｉｏｎ Ｃｏｒｐ．（Ｏａｋａｄａｌｅ， ＭＮ））から入手可能である。

リーダーブロック３０は、テープアクセスウィンドウ４０を覆い、かつ記憶テープ２８の検索を容易にする。大まかに言うと、リーダーブロック３０は、ハウジング２２のウィンドウ４０に合致し、かつ記憶テープ２８を読取／書込ヘッドに送り込む際にテープ駆動機構（図示せず）が操作すべき把握面となることによってそのテープ駆動機構と協動するような形状にされている。この点に関しては、リーダーブロック３０は、好ましくは剛性材料から形成される。一実施形態では、リーダーブロックは、他の材料および製造技術も受入れ可能であるが、ガラス繊維入りポリカーボネートから成形されている。さらに、リーダーブロック３０の代わりに、ダンベル形のピン等の他の公知の部品を使用することもできる。

好ましい実施形態では、図２に示されるように、テープアクセスウィンドウ４０に対向して、テープガイド３２は成形されて第２ハウジング部３６となる。この点に関しては、ハウジング２２は、前壁５４および後壁５６を画定する。テープアクセスウィンドウ４０の少なくとも一部分は、前壁５４に形成される。テープガイド３２は、シングルテープリールアセンブリ２６と後壁５６との間に位置決めされる。説明を容易にするために、記憶テープ２８は図２には示さない。テープガイド３２は、弓状背面６０、弓状接触面６２、頂部フランジ６４、および底部フランジ６６を含む。弓状背面６０は、シングルテープリールアセンブリ２６のフランジ、たとえば上部フランジ４８に合致するように湾曲している。テープ接触部６２もまた湾曲されている。頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、それぞれ、テープ接触面６２を越えて突出し、かつ記憶テープ２８（図１）がテープガイド３２を越えて移動するにつれて、その記憶テープ２８の横移動（横運動）を制限する。このようにして、テープ接触面６２は、移動しているデータ記憶テープ２８のための通路の一部分を形成する。特に、テープガイド３２は、シングルテープリールアセンブリ２６からテープアクセスウィンドウ４０までの記憶テープ２８の通路を、テープガイド３２とテープアクセスウィンドウ４０との間の通路が、ハブ５２が何回も巻き付けられた記憶テープ２８を保持しようとほんの数回しか巻き付けられていない記憶テープ２８を保持しようと一定であるように画定する。

好ましい一実施形態では、頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、それぞれ、記憶テープ２８の横移動を、３００μｍ未満、好ましくは１００μｍ未満に制限する。より好ましくは、記憶テープ２８の横運動は、５０μｍ未満に制限される。たとえば、例証的な一実施形態では、頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、記憶テープ２８の横運動を、約２０μｍに制限する。

好ましい一実施形態では、記憶テープ２８（図１）の通路は、記憶テープ２８を、ハブ５２から離れて、テープガイド３２までかつテープ接触面６２に沿って、最終的にはテープアクセスウィンドウ４０から外へ案内することによって維持される。たとえば、記憶テープ２８は、シングルテープリールアセンブリ２６からテープガイド３２の第一端部６７までの通路を移動する。記憶テープ２８は、テープ接触面６２を通過して、テープガイド３２の第２端部６８に到達する。第２端部６８は、記憶テープ２８の通路をテープアクセスウィンドウ４０に整列させるように構成される。したがって、記憶テープ２８がテープガイド３２を出るにつれて、その通路は、テープガイド３２からテープアクセスウィンドウ４０までの記録テープ２８の一定の通路が維持されるように、テープアクセスウィンドウ４０と常に整列される。その結果、記憶テープ２８の通路は、それがテープアクセスウィンドウ４０を越えて延びないように維持される。記憶テープ２８の横移動は、図３によりよく示されるように、頂部フランジ６４および底部フランジ６６によって最小にされ、記憶テープ２８をテープガイド３２に沿って案内するのを容易にする。

図３は、図２のテープガイド３２の断面を示しており、記憶テープ２８の断面を説明を明確にするために付け加えている。描かれているように、記憶テープ２８の横移動は、頂部フランジ６４および底部フランジ６６によってそれぞれ制限されている。頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、記憶テープ２８がテープ接触面６２を横切るにつれて、記憶テープ２８の移動を制限するように構成される。特に、頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、横方向に移動することができる記憶テープ２８の対向端縁６９に対する剛性の止めの役目を果たす。その結果、テープ接触面６２は、記憶テープ２８のための通路を画定し、かつ頂部フランジ６４および底部フランジ６６は、記憶テープ２８の端縁６９の横移動を制限する。

典型的な一実施形態では、テープガイド３２は、好ましくは、耐久性材料、たとえば金属、セラミック、またはプラスチックから製造される。テープガイド３２を製造する適当な材料の例としては、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、ポリエステル、ナイロン、および、一般に、熱可塑性および熱硬化性プラスチックが挙げられる。テープガイド３２を含む耐久性材料を、好ましくは、その接触面で耐摩耗性となるように被覆する。一つの好ましいコーティングとしては、少なくともＣ２０のロックウェル硬度まで熱処理される無電解金属コーティングがある。

図２は、ハウジング２２によって一体的に形成されたテープガイド３２の好ましい一実施形態を示しているが、代わりの好ましい実施形態では、図４に示されるように、挿入可能なテープガイド７０は、別個に形成されかつハウジング７１に挿入される。図４は、図２のハウジング２２内の部品の位置決めに非常に類似の態様でハウジング７１内に設けられる種々の内部部品を示している。特に、シングルテープリールアセンブリ２６は、ハウジング７１内に設けられ、かつテープアクセスウィンドウ４０に対向してハウジング７１に挿入されるテープガイド７０と協動する。テープガイド７０は、弓状背面７２および弓状テープ接触面７４を含む。背面７２は、シングルテープリールアセンブリ２６の上部フランジ４８の円形を補足するように湾曲されている。テープ接触面７４は、記憶テープ２８（図１）を案内しかつテープアクセスウィンドウ４０の方向に記憶テープ２８のための通路を画定するように構成されている。記憶テープ２８の案内を促進するために、テープガイド７０は、頂部フランジ７６および底部フランジ７８を含み、それらは、図３のテープガイド３２の断面についても同様に説明したが、記憶テープ２８の横移動を制限している。挿入可能なテープガイド７０には、第１ねじボス８２の周囲で結合するように構成された第１係合端部８０および第２ねじボス８６の周囲で結合するように構成された第２係合端部８４が設けられている。この点に関しては、第１係合端部８０は第１コーナーガイド８８を形成し、かつ第２係合端部８４は第２コーナーガイド９０を形成する。したがって、一体形のコーナーガイド８８および９０を形成する際に、テープガイド７０は、二つのねじボス８２および８６の回りに固定される。特に、図４に示されるように、本発明の一実施形態に従って、テープガイド７０は、シングルテープリールアセンブリ２６からテープアクセスウィンドウ４０までの記憶テープ２８の通路を画定する。具体的には、図５によりよく示されるように、テープガイド７０は、テープアクセスウィンドウ４０へ入りかつそこから出るときの記憶テープ２８のための一定通路９２を画定する。

テープアクセスウィンドウ４０へ入りかつそこから出るときの記憶テープ２８の一定通路９２によって、記憶テープ２８をテープ駆動機構（図示せず）と常に係合することができ、かつ記憶テープ２８の横移動に起因する読取／書込エラーを最小にする。図５に示されるように、記憶テープ２８の通路は、点線として表される。記憶テープ２８は、ハブ５２が記憶テープ２８でふさがれていようと（いっぱいのテープ通路９４）、ハブ５２に記憶テープ２８がほとんどなかろうと（空のテープ通路９６）維持されるテープアクセスウィンドウ４０を介して一定の通路９２を移動する。この点に関しては、テープガイド７０は、テープアクセスウィンドウ４０を介する記憶テープ２８の一定の通路９２を画定する。

テープガイド７０を、ハウジング７１（図４）の製造に続いてハウジング７１に挿入することができるか、あるいはテープアクセスウィンドウ４０に対向して、テープガイド３２を成形して直接ハウジング２２（図２）にすることができる。いずれの場合にも、テープガイド３２またはテープガイド７０は、シングルテープリールアセンブリ２６からテープアクセスウィンドウ４０までの記憶テープ２８（図１）の通路（たとえば９２および９６）を画定する。それでも、一つ以上の補助ガイドをデータ記憶テープカートリッジハウジング内にさらに位置決めして、記憶テープ２８をテープガイド７０へおよび／またはテープガイド７０から案内しかつテープ通路の長さを増す方が有利でありうる。たとえば、図６は、テープガイド７０および補助ガイド１００が設けられた代わりの実施形態のシングルリールテープカートリッジ９８の一部分の分解図を示している。図６の一実施形態では、補助ガイド１００は、補助ガイド１００の他の形状および／または位置もまた受入れ可能であるが、コーナーガイドにもなる。テープガイド７０および補助ガイド１００の、シングルテープリールアセンブリ２６に対する正確な整列を容易にするために、ベースプレート１０２が利用される。ハブピン１０４は、シングルテープリールアセンブリ２６をベースプレート１０２に取り付ける。テープガイド７０および補助ガイド１００は、先行技術におけるいかなる公知の機械的手段によっても、ベースプレート１０２に装着される。ベースプレート１０２をハウジング９８内に配設する一つの利点は、シングルテープリールアセンブリ２６、よって記憶テープ２８を、公知の距離すなわち基準だけ、ベースプレート１０２の水平面の上方に正確に配置することができるということである。テープ駆動機構（図示せず）は、それ自体、記憶テープ２８を位置決めする公知のデータ、より重要なことには記憶テープ２８に埋め込まれたデータトラックを参照することができる。したがって、ベースプレート１０２は、その表面上に設けられる部品のための取り付け手段とテープガイド７０および補助ガイド１００をシングルテープリールアセンブリ２６に対して位置決めする参照手段とのどちらにもなる。

補助ガイド１００は、ハウジング９８の内周に沿って記憶テープ２８（図１）を方向付け、かつ記憶テープ２８をテープ接触面７４と接触する前に整列させるのに役立つ。補助ガイド１００は、それ自体、記憶テープ２８を、その通路内をテープガイド７０まで案内する。補助ガイド１００は、また頂部フランジ１１０および底部フランジ１１２を含んでもよく、それらは記憶テープ２８の横運動を制限する。任意で、テープガイド７０をハウジング９８内に配設し、かつ補助ガイド１００なしにベースプレート１０２に取り付けることができるだろう。しかしながら、図６に示されるように、補助ガイド１００は、ベースプレート１０２のコーナー１１４に位置決めされ、かつハウジング９８に嵌合するような大きさにされている。補助ガイド１００は、様々な形状および配置を取ることができ、かつ二つ以上の補助ガイドを含むこともある。たとえば、図６は、補助ガイド１００に対向して位置決めされる第２補助ガイド１１６を描いている。第２補助ガイド１１６はピンであり、それは頂部および／または底部フランジを含んでも含まなくてもよく、かつヘッドアクセスウィンドウ４０に隣接する追加案内となる。

ベースプレート１０２の利用は、カートリッジ内案内と両立する。たとえば、テープガイド７０を、その垂直位置が、円滑な巻取および巻出のために、ひいては記憶テープ２８（図１）のテープ駆動機構（図示せず）に対する改良された整列のために、シングルテープリールアセンブリ２６と整列されるようにベースプレート１０２に装着することができる。さらに、ベースプレート１０２を型枠として使用して、ハウジング９８内に他の特性を含めることができる。ベースプレート１０２に追加することができるであろう他の部品は、パックアーム、イン・カートリッジメモリチップ、遊びロール、およびラップピンである。最後に、シングルテープリールアセンブリ２６のハブ５２は、ボールおよびスリーブ等のジャーナル軸受を、その中の中央ボアに組み込むことができる。したがって、シングルテープリールアセンブリ２６は、揺れを少なくして回転し、それゆえ初期横テープ運動をほとんど示さない。ベースプレート１０２をハウジング９８内で使用するもう一つのメリットは、ベースプレート１０２によって、設計に剛性が増し、その結果落下試験性能が改良されるということである。

データ記憶テープを含む磁気メディアは、一般に研磨性がある。データ記憶テープ２８（図１）がテープ接触面７４および補助ガイド１００に沿って移動するにつれて、データ記憶テープ２８は部品と接触し、表面を研磨しうる。したがって、テープ接触面７４および補助ガイド１００を、研磨性記憶テープ２８メディアによって与えられる磨耗から保護すべきである。したがって、テープ接触面７４および補助ガイド１００は、好ましくは、金属、セラミック、またはプラスチック等の耐久性材料から製造される。テープガイド７０および補助ガイド１００を製造する適当な材料の例として、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、ポリエステル、ナイロン、および、一般に、熱可塑性および熱硬化性プラスチックが挙げられる。テープガイド７０および補助ガイド１００を含む耐久性材料を、好ましくは、それらの接触面で耐磨耗性となるように被覆する。一つの好ましいコーティングは、少なくともＣ２０のロックウェル硬度まで熱処理される無電解金属コーティングである。

本発明の一実施形態による、成形されてベースとなるテープガイド付きシングルリールデータ記憶テープカートリッジの斜視分解図である。 シングルリールデータ記憶テープカートリッジのベースの斜視図であり、テープリールに隣接する成形されたテープガイドを示す。 図２のテープガイドの断面図である。 シングルリールデータ記憶テープカートリッジのベースの斜視図であって、テープリールに隣接する挿入可能なテープガイドを示す。 シングルリールデータ記憶テープカートリッジに挿入されるテープガイドの斜視図であり、テープアクセスウィンドウを介する一定のテープ通路を示す。 シングルリールデータ記憶テープカートリッジのハウジングに挿入可能なベースプレートに装着されるテープガイド、コーナーガイド、及びテープリールアセンブリの斜視分解図である。

符号の説明

２０ シングルリールデータ記憶テープカートリッジ
２２、９８ ハウジング
２４ ブレーキアセンブリ
２６ シングルテープリールアセンブリ
２８ 記憶テープ
２９ 先端部
３０ リーダブロック
３２、７０ テープガイド
３４、３６ ハウジング部
３８、１１４ コーナー
４０ テープアクセスウィンドウ
４２ 中央開口部
４４ ブレーキ
４６ ばね
４８ 上部フランジ
５０ 下部フランジ
５２ ハブ
５４ 前壁
５６ 後壁
６０、７２ 背面
６２、７４ テープ接触面
６４、７６、１１０ 頂部フランジ
６６、７８、１１２ 底部フランジ
６７、６８ 端部
７１ ハウジング
８０、８４ 係合端部
８２、８６ ねじボス
８８、９０ コーナーガイド
９２、９４、９６ テープ通路
１００、１１６ 補助ガイド
１０２ ベースプレート
１０４ ハブピン

Claims (6)

1. テープアクセスウィンドウを画定するハウジングと、
   ハウジング内に回転可能に設けられ、ハブを含むシングルテープリールアセンブリと、
   ハブに巻き付けられる記憶テープと、
   前記シングルテープリールアセンブリに隣接する前記ハウジング内に設けられかつ前記テープアクセスウィンドウに対向して設けられるテープガイドと、を備えるシングルリールデータ記憶テープカートリッジであって、
   前記テープガイドは、前記シングルテープリールアセンブリから前記テープアクセスウィンドウまでの前記記憶テープの通路を画定する、シングルリールデータ記憶テープカートリッジ。
2. 前記テープガイドは頂部フランジおよび底部フランジを含み、それらは共に前記記憶テープの横運動を制限し、
   前記頂部フランジおよび底部フランジは、前記記憶テープの横運動を３００μｍ未満に制限するように構成される、請求項１に記載のカートリッジ。
3. 前記テープガイドは、縦方向に弓状のテープ接触面を含む、請求項１に記載のカートリッジ。
4. シングルリールデータ記憶テープカートリッジおよび読取／書込ヘッドを含むテープ駆動機構を使用する方法であって、
   前記シングルリールデータ記憶テープカートリッジを前記テープ駆動機構と係合させるステップであって、前記シングルリールデータ記憶テープカートリッジは、テープアクセスウィンドウを有するハウジング、前記ハウジング内に回転可能に設けられるシングルテープリールアセンブリ、および前記テープリールアセンブリに巻き取られる記憶テープを備えた、ステップと、
   前記テープアクセスウィンドウに対向して前記ハウジング内に設けられるテープガイドによって少なくとも部分的に画定されるテープ通路に沿って前記記憶テープを係合させるステップと、
   前記テープアクセスウィンドウを通して前記記憶テープを駆動しかつ前記記憶テープを前記読取／書込ヘッドに係合させるステップとを含み、
   前記テープガイドは、前記テープリールアセンブリから前記テープアクセスウィンドウまでの前記記憶テープの通路を画定する、方法。
5. 少なくとも部分的にテープガイドによって画定されるテープ通路に沿って前記記憶テープを係合させるステップは、前記テープガイドの縦方向に弓状のテープ接触面に沿って前記記憶テープを係合させるステップを含む、請求項４に記載の方法。
6. 少なくとも部分的にテープガイドによって画定されるテープ通路に沿って前記記憶テープを係合させるステップは、前記記憶テープの横運動を約３００ミクロン未満に制限するステップを含む、請求項４に記載の方法。
   
   

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