JP2004362424A - 暗証情報入力システム及び暗証情報入力装置 - Google Patents
暗証情報入力システム及び暗証情報入力装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】暗証情報を入力操作するための暗証番号入力装置1と、この入力操作を振動によって確認するための携帯装置2とを別体とし、この携帯装置2をユーザに携帯させておく。これにより、振動音が第三者に聞き取られてしまうことを防止でき、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておくことが可能になり、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能になる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関に設置される現金自動預け払い機(ATM)等に適用される暗証情報入力システム及び暗証情報入力装置に係る。特に、本発明は、視覚障害者の利用に供するべく、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に知らせることを可能にした場合のセキュリティ性の向上を図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金融機関に設置される現金自動預け払い機等にあっては、CRT(Cathode Ray Tube Display)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部上にタッチパネルを配置し、操作ガイダンスと共に表示部にキーを表示し、このキーをタッチパネル上から指で触れる(押下する)ことにより取引の実行に必要な情報(暗証番号等)をユーザが入力するようになっている。また、その際、ユーザがキーの押下を確認できるように、押下したキーの色を変化させることも行われている。
【0003】
しかしながら上述した従来の技術にあっては、視覚障害者がキーの押下を確認しながら暗証番号等を入力していくことは不可能であった。仮に、上記タッチパネルとは別に専用のキーボード、例えばキー上に点字等が描かれたものを装備させておいた場合、視覚障害者は、所望のキーの位置は認識できるものの、そのキーの押下操作が有効とされたか否か(装置が押下操作を認識したか否か)を確認しながら暗証番号等を入力していくことは不可能である。
【0004】
この不具合を解消するものとして下記の特許文献1が提案されている。この特許文献1には、暗証番号入力装置に入力部と振動部とを備えさせ、入力部が操作されて暗証番号の入力を受け付けた場合には、その度に、入力された暗証番号の数値に対応した回数だけ振動部を振動させることが開示されている。つまり、番号「1」を押したときには1回振動し、番号「5」を押したときには5回振動するといったように操作番号と振動回数とを対応させることにより、入力した番号を振動により視覚障害者が確認できるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−34396号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1に開示されている技術にあっては以下に述べる課題があった。
【0007】
つまり、ユーザ以外の他人を隔てる個人ブースに暗証番号入力装置が設置されている場合には問題がないが、そうでない場合には、入力部から暗証番号を入力しそれに伴って暗証番号入力装置が振動した際、その振動音を第三者に聞き取られてしまって、この第三者に暗証番号が認識されてしまう可能性がある。
【0008】
この振動音を第三者に聞き取られないようにするためには、振動の振幅や振動周波数を低く抑えることが考えられるが、これでは、その振動をユーザ(視覚障害者)に確実に認知させることが困難になってしまうため、ある程度の大きさの振幅や振動周波数で振動を行わせることはこの種の装置においては絶対的な条件となる。
【0009】
これまで、入力情報に応じた振動をユーザ(視覚障害者)に確実に認知させるべく十分な大きさの振幅や振動周波数で振動を行わせながらも、その振動が原因で第三者に入力情報が認識されてしまうといったことを確実に回避できるシステムは未だ提案されていない。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、視覚障害者の利用に供するべく、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能な暗証情報入力システム及び暗証情報入力装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために、本発明は、暗証情報を入力操作するための装置(暗証情報入力装置)と、この入力操作を振動によって確認するための装置(携帯装置)とを別体とし、この携帯装置を携帯しておく(例えば衣服のポケット等に入れておく)ことにより、その振動音が第三者に聞き取られてしまうことを防止できるようにしている。このため、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておくことが可能になり、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0012】
−解決手段−
具体的には、暗証情報の入力を行うための入力部及びこの入力部から入力された暗証情報に係る信号を発信する入力装置側通信部を有する暗証情報入力装置と、上記暗証情報入力装置を操作するユーザが携帯するものであって、入力装置側通信部が発信した暗証情報に係る信号を受信する携帯装置側通信部及びこの携帯装置側通信部からの信号を受けて上記暗証情報に基づいたパターンの振動を発生する振動部を有する携帯装置とを暗証情報入力システムに備えさせた構成としている。
【0013】
この特定事項によれば、先ず、視覚障害者であるユーザは携帯装置を衣服のポケット等に入れて携帯している。このユーザが暗証情報入力装置の入力部から暗証番号などの暗証情報を入力すると、その暗証情報に係る信号が入力装置側通信部から携帯装置の携帯装置側通信部に向けて発信される。この信号を受信した携帯装置側通信部は、その信号を振動部に送信し、振動部はその暗証情報に基づいたパターンの振動を発生する。ユーザは、この振動によって入力操作した暗証情報(暗証番号の数字)を確認することができる。このとき、携帯装置はユーザの衣服のポケット等に入れてあるため、その振動音が第三者に聞き取られてしまうことはなく、十分なセキュリティ性が確保されることになる。また、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておいても振動音が第三者に聞き取られてしまうことはないので、入力した情報を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることが可能である。
【0014】
また、暗証情報に基づいた振動部の振動パターンとして具体的には以下のものを採用している。つまり、暗証情報を振動パターンに変換する変換部を備えさせ、この変換部によって変換された振動パターンとしては、その携帯装置を携帯しているユーザのみが知り得る「暗証情報と振動パターンとの関係」で暗証情報が変換されたものとしている。
【0015】
例えば、暗証番号入力の場合、入力部の「1」が押された場合には振動部が振動を3回繰り返し、「2」が押された場合には振動を6回繰り返し、「3」が押された場合には振動を7回繰り返すといったような振動パターンに変換されて振動動作が行われる。従来では、入力部の「1」が押された場合には振動部が振動を1回行い、「2」が押された場合には振動を2回繰り返すといったものであった。このため、仮に振動音が第三者に聞き取られてしまった場合、その振動回数によって暗証番号が容易に認識されてしまい、十分なセキュリティ性が確保できていなかった。また、暗証番号の数字が大きいほど振動回数が多くなるため、暗証番号の数字が大きい場合にはユーザの入力操作の時間間隔(一つの番号を入力し、それに係る振動動作が終了してから次の番号を入力するまでの時間間隔)が長くなり、その時間間隔が第三者に知られてしまうと、それによって暗証番号が容易に推測されてしまう可能性もあった。本解決手段にあっては、ユーザのみが知り得る「暗証情報と振動パターンとの関係」で暗証情報が変換されて振動パターンが設定されるため、振動音が第三者に聞き取られてしまったり、ユーザの入力操作の時間間隔が第三者に知られてしまったとしても、暗証番号の認識や推測は不可能であり、高いセキュリティ性を確保することができる。
【0016】
また、視覚障害者及び健常者の両方が携帯装置を携帯している場合、健常者の携帯装置を振動させる必要はない。この点を考慮した構成として以下のものが掲げられる。つまり、暗証情報入力装置が、複数の携帯装置との間で暗証情報に係る信号の送受信が可能となるようにし、各携帯装置にそれぞれ個別のIDを備えさせる。そして、上記暗証情報入力装置に、入力操作しているユーザが携帯する携帯装置のIDを認識するID認識手段を備えさせると共に、暗証情報に基づいた振動部の振動を実行させるか否かの情報を各携帯装置のID毎に記憶させる。そして、ID認識手段が認識したIDが、暗証情報に基づいた振動部の振動を実行させるものであると登録されている場合に限り、入力装置側通信部が、暗証情報に係る信号を携帯装置に向けて発信するよう構成している。
【0017】
この特定事項により、暗証情報に基づいた振動部の振動を実行させるか否かの情報として、視覚障害者が携帯する携帯装置のIDと健常者が携帯する携帯装置のIDとを識別して記憶しておく。そして、ID認識手段が認識したIDが視覚障害者が携帯する携帯装置のものである場合には上述した振動部の振動によって入力情報を操作者(視覚障害者)に知らせるようにする。一方、ID認識手段が認識したIDが健常者が携帯する携帯装置のものである場合には振動部の振動は行わない。具体的には、入力装置側通信部から携帯装置側通信部への暗証情報に係る信号の発信を行わないようにする。これにより、無駄な信号の送受信を防止することができ、また、健常者が暗証情報入力装置を操作している際に携帯装置が頻繁に振動してしまって違和感を感じるといった状況を回避できる。
【0018】
暗証情報入力装置と携帯装置との間で行われる通信の信号が傍受されて暗証情報が第三者に取得されてしまうことを回避する構成として以下のものが掲げられる。つまり、暗証情報入力装置に、入力装置側通信部が発信する暗証情報に係る信号を暗号化する暗号化手段を備えさせる。そして、この暗号化手段によって暗号化された暗証情報に係る信号を入力装置側通信部が発信するようにする。一方、携帯装置に、入力装置側通信部が発信した暗号化された信号を復号化する復号化手段を備えさせる。そして、この復号化手段によって復号化された暗証情報に基づいたパターンの振動を振動部が発生する構成としている。
【0019】
この特定事項によれば、仮に、暗証情報入力装置と携帯装置との間で行われる通信の信号が傍受されたとしてもその通信信号は暗号化されているためその内容を解読することは不可能であり、暗証情報が第三者によって取得されてしまうことはない。これにより、更に高いセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0020】
上記変換部の具体的な構成としては以下のものが掲げられる。先ず、変換部によって変換される振動パターンとしては、暗証情報に拘わらず、振動動作の開始から終了までの時間長さを略同一長さとするものである。従来では、入力部の「1」が押された場合には振動部が振動を1回行い、「2」が押された場合には振動を2回繰り返すといったように、暗証番号の数字が大きいほど振動回数が多くなるため、暗証番号の数字が大きい場合にはユーザの入力操作の時間間隔が長くなり、その時間間隔が第三者に知られてしまうと、それによって暗証番号が容易に推測されてしまう可能性があった。本解決手段にあっては、暗証情報に拘わらずユーザの入力操作の時間間隔が略同一の時間長さとなるため、暗証番号の推測は不可能であり、高いセキュリティ性を確保することができる。この振動パターンの時間長さを略同一とするための具体的な手法としては時間長さの異なる複数種類の振動を組み合わせることにより実現可能である。例えば、時間長さの異なる3種類の振動を用意しておき、最短長さの振動(第1振動)が「1」、中間長さの振動(第2振動)が「2」、最長長さの振動(第3振動)が「3」をそれぞれ表すとしておけば、「4」を表す場合には第1振動を2回と第2振動を1回実行し、「5」を表す場合には第1振動を1回と第2振動を2回実行し、「6」を表す場合には第1振動を1回と第2振動を1回と第3振動を1回実行する。これにより、振動開始から終了までの時間の長さが大きく変わることなく複数種類の数字を振動パターンの変更によって表すことができる。
【0021】
また、変換部によって変換される振動パターンを、ユーザが任意に登録可能としている。これによれば、ユーザが認識しやすいパターンで暗証情報が振動パターンに変換されるため、操作性が良好になり使い勝手の良好な暗証情報入力システムを構築することができる。尚、ユーザが振動パターンを登録または変更するための動作としては、例えば、変換部が携帯装置以外の装置に備えられている場合には、ユーザが携帯装置を操作して変換部にアクセスし、振動パターンを新規登録したり登録内容を書き換えたりすることで実現できる。また、変換部が携帯装置に備えられている場合には、この携帯装置の操作によって振動パターンを任意に設定することで実現できる。
【0022】
また、変換部は、入力部から入力された暗証情報が所定の暗証情報に合致しているか否かをユーザに認識させるよう振動パターンを設定するものとしてもよい。つまり、振動パターンとしては「正」「誤」の2種類のみとなり、暗証情報が正しく入力されている場合には「正」を意味する振動パターンの振動が実行され、暗証情報が正しく入力されていない場合には「誤」を意味する振動パターンの振動が実行されることになる。これにより、ユーザは入力ミスを容易に把握することができる。
【0023】
また、上記各解決手段に係る暗証情報入力システムの構成要素である暗証情報入力装置も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、上記解決手段に係る暗証情報入力システムに備えられる暗証情報入力装置であって、変換部が、ユーザのID毎に設定された振動パターンで暗証情報を変換する構成とされたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本形態では、本発明を、金融機関に設置される現金自動預け払い機(ATM)に適用した場合であって、入力される暗証情報が暗証番号(例えば4桁の整数)である場合について説明する。
【0025】
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態について説明する。図1は、本形態に係る暗証情報入力システムを構成する暗証情報入力装置としての暗証番号入力装置1及び携帯装置2の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
暗証番号入力装置1は、現金自動預け払い機の本体装置であって金融機関の店内に設置されている。一方、携帯装置2は、その金融機関の各顧客(特に、視覚障害者である顧客)が衣服のポケット等に入れてそれぞれ携帯しており、例えば携帯電話としての機能を兼用している。また、この携帯装置2は、携帯電話としての機能を兼用しておらず現金自動預け払い機専用の個人端末装置として構成されていてもよい。尚、以下の説明では、金融機関の各顧客のうち視覚障害者である顧客についてはその全員がこの携帯装置2を携帯しており、健常者である顧客についてはその一部がこの携帯装置2を携帯している場合について説明する。
【0027】
−各装置の構成説明−
<暗証番号入力装置1の説明>
暗証番号入力装置1は、図1に示すように、暗証番号入力部11、2つの通信部12,13、ID認識部14を備えている。
【0028】
暗証番号入力部11は、タッチパネル等で構成されており、操作ガイダンスと共に、テンキー11a、RESETキー11b、ENTERキー11cを表示している。つまり、このテンキー11aをタッチパネル上から指で触れる(押下する)ことにより取引(現金の払い出し等)の実行に必要な情報(暗証番号等)をユーザが入力可能となっている。また、各キー11a,11b,11cは、健常者の視認性を考慮して、ユーザが押下したキーの色を変化させてその押下を容易に確認できるようにしている。また、視覚障害者の操作性を考慮してテンキー11aの「5」の位置に隣接して突起を設けたり、各キーそれぞれに隣接して点字を設けておいてもよい。
【0029】
2つの通信部12,13のうち一方は、携帯装置2との間で通信を行う入力装置側通信部としての携帯用通信部12であり、他方は、金融機関に設置されているサーバ(顧客管理サーバ)3との間で通信を行うサーバ用通信部13である。
【0030】
携帯用通信部12は、携帯装置2に備えられた携帯装置側通信部としての通信部22との間で各種情報の無線送受信(アドホック通信)を行う。その送受信を行う情報の種類及びその送受信動作として代表的には以下のものがある。
(1)携帯装置2に対してID情報(ユーザに固有のID情報)要求信号を送信する。
(2)携帯装置2からID情報の信号を受信する。
(3)ユーザの入力操作によって要求する取引が選択された旨の信号を携帯装置2に対して送信する。
(4)暗証番号入力部11の操作によって暗証番号が入力された場合に、その暗証番号に応じた特定の振動パターン信号(この振動パターンについては後述)を携帯装置2に向けて送信する。
(5)ユーザによって暗証番号入力の完了が選択(ENTERキー11cが押下)された旨(暗証番号の検証処理の実行を指示する旨)の信号を携帯装置2に対して送信する。
【0031】
ID認識部(ID認識手段)14は、上記携帯用通信部12が携帯装置2からID情報の信号を受信した際に、そのIDを認識し、必要に応じてそのID情報をサーバ用通信部13に送信する。具体的には、このID認識部14は、上記携帯用通信部12が携帯装置2から受信したID情報を受け取り、そのIDに該当するユーザは健常者であるか視覚障害者であるかを判定し、視覚障害者である場合に限り、そのID情報をサーバ用通信部13に送信するようになっている。つまり、このID認識部14は、IDを認識することによって、暗証番号入力装置1を操作しようとしているユーザが健常者であるか視覚障害者であるかを判別し、視覚障害者である場合に限り、そのID情報をサーバ用通信部13に送信するよう構成されている。
【0032】
サーバ用通信部13は、ID認識部14からID情報を受信した際、サーバ3に記憶されている振動パターンデータベース31からID情報に対応した所定の振動パターンを抽出するようになっている。つまり、上記携帯用通信部12が携帯装置2から受信したID情報が視覚障害者のIDに係るものである場合、そのID情報を、ID認識部14を経てサーバ用通信部13が受け取り、そのID情報に該当するIDの存在の有無を振動パターンデータベース31に対して検索を行い、そのIDが存在する場合、そのIDに割り当てられた振動パターンをサーバ3から読み出して携帯用通信部12に送信するようになっている。これにより、このサーバ用通信部13は、暗証情報を振動パターンに変換する本発明でいう変換部としての機能を発揮することになる。
【0033】
ここでいう振動パターンとは、そのIDに係るユーザのみが知り得る振動パターンで暗証番号が変換されたものである。例えば、暗証番号入力部11の「1」が押された場合の振動パターンとしては振動を3回繰り返し、「2」が押された場合の振動パターンとしては振動を6回繰り返し、「3」が押された場合の振動パターンとしては振動を7回繰り返すといったように、ユーザが予め指定した「数字(暗証番号の数字)と振動回数との一義的な関係」の情報が振動パターンとしてサーバ3の振動パターンデータベース31に各ID毎に個別に記憶されている。そして、サーバ用通信部13がID情報を受け取ると、その検索対象であるIDに割り当てられた振動パターンのみをサーバ3から読み出して携帯用通信部12に送信するようになっている。このようにしてID毎(ユーザ毎)に個別の振動パターンが設定されており、サーバ用通信部13は、獲得したID情報に合致するIDに割り当てられた振動パターンのみを振動パターンデータベース31から抽出するようになっている。
【0034】
<携帯装置2の説明>
携帯装置2は、図1に示すように、ID記憶部21、上記通信部22、振動部23、操作部24を備えている。
【0035】
ID記憶部21は、ユーザ毎に与えられたID情報、つまり、個々の携帯装置2に固有のID情報を記憶している。このID情報としては例えば10桁の数字等が掲げられる。
【0036】
通信部22は、上記ID記憶部21に記憶されているID情報を取得可能であると共に、上述したように、暗証番号入力装置1に備えられた携帯用通信部12との間で各種情報の無線送受信を行う。その送受信を行う情報の種類及び送受信動作として代表的には以下のものがある。
(1)暗証番号入力装置1からのID情報要求信号を受信する。
(2)ID記憶部21から取得したID情報に係る信号を暗証番号入力装置1に対して送信する。
(3)ユーザの入力操作によって要求する取引が選択された旨の信号を暗証番号入力装置1から受信する。
(4)暗証番号入力部11の操作によって暗証番号が入力された場合に、暗証番号入力装置1から送信される特定の振動パターン信号を受信する。
(5)ユーザによって暗証番号入力の完了が選択(ENTERキー11cが押下)された旨(暗証番号の検証処理の実行を指示する旨)の信号が暗証番号入力装置1から送信された際にその信号を受信する。
【0037】
振動部23は、上記サーバ用通信部13が振動パターンデータベース31から抽出した振動パターンの情報を、携帯用通信部12、通信部22を経て受信し、その振動パターンに従って振動を行うようになっている。つまり、この振動部23には、振動の発生源となるバイブレータとそのバイブレータの駆動モータを制御する制御部とが備えられている。つまり、上述した例では、暗証番号入力部11の「1」が押された場合には振動部23が振動を3回繰り返し、「2」が押された場合には振動部23が振動を6回繰り返し、「3」が押された場合には振動部23が振動を7回繰り返すといったように制御されることになる。
【0038】
操作部24は、本携帯装置2が携帯電話としての機能を兼用している場合には、電話操作用のプッシュフォン式キーとして機能するものである。また、この操作部24は、ユーザがIDに係る振動パターンを変更したい場合に、その変更操作を行うための操作部としての機能を有している。例えば、上記の例において、暗証番号入力部11の「1」が押された場合には振動部23が振動を4回繰り返し、「2」が押された場合には振動部23が振動を7回繰り返し、「3」が押された場合には振動部23が振動を8回繰り返すといったように振動パターンを変更したい場合に、ユーザが操作部24を操作し、パスワード等を用いてサーバ3にアクセスして振動パターンの設定を変更する。つまり、その変更内容の情報が通信部22から暗証番号入力装置1に送信されて、サーバ3の振動パターンデータベース31に記憶されている「数字と振動回数との一義的な関係」の情報が書き換えられるようになっている。また、サーバ3へのアクセスは、暗証番号入力装置1を介することなく直接的に行えるようにしておいてもよい。
【0039】
尚、この操作部24は、ユーザが暗証番号入力装置1に近付いて取引を開始しようとする際に操作するものとして構成されていてもよい。例えば操作部24に取引開始スイッチを備えさせ、このスイッチをユーザが押下することで暗証番号入力装置1に取引開始信号を送信して、暗証番号入力装置1を入力待機状態にするといった構成である。
【0040】
−暗証情報入力システムの動作説明−
次に、上述の如く構成された暗証情報入力システムの動作について図2及び図3のフローチャートに沿って説明する。図2は、上記暗証番号入力装置1と携帯装置2との間での信号の送受信に伴う各装置1,2の動作の概略を示している。図3は、暗証番号入力装置1の暗証番号入力部11が操作された場合に携帯装置2の振動動作が行われる手順を示している。
【0041】
先ず、ある人物が暗証番号入力装置1に近付くと、図2のステップST1において人物の検知(ユーザ検知)が行われる(ステップST1でYes判定される)。このユーザ検知動作は、例えば暗証番号入力装置1に赤外線認識装置を備えさせておき、人物が近付いてきたことがこの赤外線認識装置の検知によって行われる。
【0042】
このユーザ検知に伴い、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12は、ID情報(ユーザに固有のID情報)の要求信号を送信する(ステップST2)。暗証番号入力装置1に近付いてきたユーザが携帯装置2を携帯している場合には、その携帯装置2は、上記ID情報の要求信号を受信(ステップST3)した後、ID記憶部21から取得したID情報に係る信号を通信部22により暗証番号入力装置1に対して送信(返信)する(ステップST4)。これにより、暗証番号入力装置1は、携帯装置2からID情報の信号を受信する(ステップST5)。
【0043】
そして、ステップST6では、暗証番号入力装置1が、携帯装置2からID情報の信号を受信したか否かが判定される。暗証番号入力装置1に近付いてきたユーザが携帯装置2を携帯している場合には、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12がID情報の信号を受信することになるので、ステップST6でYes判定されてステップST8以降の動作に移る。一方、暗証番号入力装置1に近付いてきたユーザが携帯装置2を携帯していない場合には、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12がID情報の信号を受信しないため、この場合には、近付いてきたユーザは携帯装置2を携帯していない健常者であると判断し、ステップST7に移って健常者を対象とした処理に移る。つまり、ユーザが押下したキーの色を変化させることでその押下を容易にユーザが確認できるような処理を行いながら取引を実行していく。
【0044】
ユーザが携帯装置2を携帯している場合(ステップST6でYes判定された場合)には、先ず、ステップST8において、暗証番号入力装置1のID認識部14が、そのIDを識別し、そのIDに該当するユーザは健常者であるか視覚障害者であるかを判定し、視覚障害者のIDである場合(ステップST9でYes判定された場合)には、そのIDを有効であるとしてステップST10に移る一方、健常者のIDである場合(ステップST9でNo判定された場合)には、そのIDを無効であるとして上記ステップST7の健常者を対象とした処理に移る。
【0045】
識別したIDが視覚障害者のものである場合、つまり、暗証番号入力装置1に近付いてきたユーザが携帯装置2を携帯した視覚障害者である場合にはステップST10以降の「視覚障害者対象処理」に移る。
【0046】
この「視覚障害者対象処理」では、先ず、ステップST10において、暗証番号入力装置1の実行モードが視覚障害者対象処理モード、つまり、IDに応じてデータ変換(IDに応じた振動パターンの変換)を行うモードに切り換えられる。
【0047】
そして、ステップST11では、ユーザが暗証番号入力装置1を操作することで処理選択(ユーザが要求する取引の選択)が実行される。例えば、ATMの場合、「現金の払い出し」や「通帳記入」等の処理がユーザによって選択されることになる。この処理選択が実行されると同時に、その選択された処理の情報を携帯装置2に送信し、携帯装置2はその信号を受信してユーザが要求する処理の種類を識別する(ステップST12)。
【0048】
このようにして処理モードが切り換えられ且つユーザが処理選択を実行した後、暗証番号入力装置1及び携帯装置2のそれぞれにおいて、そのユーザが選択した処理(これから開始する取引)は暗証番号の入力を必要とする処理であるか否かを判定する(ステップST13,14)。例えば、ATMの場合、「現金の払い出し」である場合には暗証番号の入力を必要とするのに対し、「通帳記入」である場合には暗証番号の入力を必要としない。このようにしてユーザが要求する処理の種類に応じて暗証番号の入力を必要とするか否かを判定する。
【0049】
そして、暗証番号の入力を必要としない処理であると判定された場合(ステップST13,14でNo判定された場合)、暗証番号入力装置1では、ステップST19に移って、ユーザが要求する処理の実行の後、取引を終了する。また、このとき、携帯装置2では、そのまま取引の終了動作が行われる。
【0050】
一方、暗証番号の入力を必要とする処理であると判定された場合、暗証番号入力装置1では、暗証番号入力部11からの暗証番号の入力を待ち、暗証番号の入力が実行されると、その暗証番号に応じて特定の振動パターン信号を携帯装置2の通信部22に向けて送信する(ステップST15)。携帯装置2では、振動パターン信号を受け取り、その振動パターンに応じて振動部23が振動動作を実行する(ステップST16)。この振動動作の実行に係る動作の詳細については図3を用いて後述する。
【0051】
このようにしてユーザの暗証番号の入力が完了すると、ステップST17において、入力された暗証番号の検証が行われ、その暗証番号が正当なものであるか(暗証番号が正しく入力されたか)否かが判定される(ステップST18)。
【0052】
そして、暗証番号が正当なものである場合にはステップST19に移り、ユーザが要求する処理の実行の後、取引を終了する。
【0053】
一方、暗証番号が正当なものでない場合にはステップST20に移り、暗証番号のエラー処理を実行して取引を終了する。このエラー処理としては、例えば、ユーザに暗証番号の入力ミスがあったことを知らせるパターンの振動を携帯装置2の振動部23に行わせて、入力した暗証番号が正当なものではないことをユーザに知らせ、再入力を促す。
【0054】
次に、上記ステップST15,16において実行される「暗証番号入力動作」、「振動処理動作」(振動パターンに応じて振動部23が振動動作を実行する動作)について図3に沿って説明する。
【0055】
上記ステップST13において、ユーザが選択した処理が暗証番号の入力を必要とするものであると判断された場合、先ず、ステップST21において、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12が入力開始振動パターンの信号を携帯装置2に向けて送信する。
【0056】
携帯装置2では、各種振動パターンの受信を待機しており、振動パターンを受信(ステップST22)する度に振動処理を実行するようになっている。つまり、振動パターンの受信を待機している状態で、その待機時間が所定のタイムアウト時間経過までに(ステップST23でYes判定されるまでに)振動パターンの信号を受信すると(ステップST24でYes判定)、振動処理を実行する(ステップST25)。この動作を、入力動作が確定するまで(ステップST26でYes判定されるまで)繰り返すようになっている。
【0057】
上述した如く、携帯装置2が入力開始振動パターンの信号を受信すると(ステップST24でYes判定されると)、その入力開始振動パターンに応じた振動が振動部23によって行われる(ステップST25)。これにより、ユーザは、暗証番号入力操作が可能になったことを認識する。尚、この入力開始振動パターンとしては、全てのユーザに対して同一のパターンとしてもよいし、IDに応じて、つまりユーザに応じて異なるパターンとしてもよい。
【0058】
その後、暗証番号入力装置1では、ユーザからの暗証番号入力を待ち、所定時間経過しても入力がなされない場合(ステップST27でYes判定された場合)にはタイムアウトとしてエラー処理を実行して取引を終了する(ステップST28)。このエラー処理としては、例えば、暗証番号等の入力がなされなかったことで取引が中止されたことを知らせるパターンの振動を携帯装置2の振動部23に行わせて、ユーザに再度の操作を促す。このエラー時の振動パターンも、全てのユーザに対して同一のパターンとしてもよいし、IDに応じて、つまりユーザに応じて異なるパターンとしてもよい。
【0059】
上記のタイムアウトする前に暗証番号等が入力されると(ステップST29でYes判定)、その入力情報を識別し(ステップST30)、その入力がテンキー(数字キー)11aから行われたものであるか、RESETキー11bから行われたものであるか、ENTERキー11cから行われたものであるかを識別する。
【0060】
ここで、RESETキー11bからの入力である場合には、ステップST21に戻って暗証番号入力操作を初期状態に戻す。また、テンキー11aからの入力である場合、つまり、暗証番号の1桁が入力された場合には、ステップST31に移って振動パターンへの変換が行われ、この振動パターンの信号が携帯装置2に向けて送信される(ステップST32)。つまり、現在操作を行っているユーザのIDに割り当てられた振動パターンをサーバ用通信部13がサーバ3から読み出し、その振動パターン情報を暗証番号入力装置1の携帯用通信部12から携帯装置2の通信部22に送信する。この振動パターンの信号を受信した携帯装置2では、その振動パターンに応じた振動動作が実行される(ステップST25)。例えば、暗証番号入力部11の「1」が押された場合には振動部23が振動を3回繰り返し、「2」が押された場合には振動部23が振動を6回繰り返し、「3」が押された場合には振動部23が振動を7回繰り返すといったような振動動作が実行される。これにより、視覚障害者であるユーザは、衣服のポケット等に入れて携帯している携帯装置2が、操作したキー番号に応じてパターン変換された振動パターンで振動を繰り返すことにより、入力したキー番号を容易に確認することができる。
【0061】
このような暗証番号の入力操作と振動動作とが繰り返され、全ての(全桁の)暗証番号の入力が完了した後に、ユーザはENTERキー11cを押す。これにより、ステップST33において、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12が入力確定振動パターンの信号を携帯装置2に向けて送信する。
【0062】
携帯装置2が入力確定振動パターンの信号を受信すると、その入力確定振動パターンに応じた振動が振動部23によって行われる。この入力確定振動パターンも、全てのユーザに対して同一のパターンとしてもよいし、IDに応じて、つまりユーザに応じて異なるパターンとしてもよい。これにより、ユーザは、暗証番号入力が終了したことを認識する。また、同時に、暗証番号入力装置1では、暗証番号入力操作の確定処理が行われる。その後、上記図2におけるステップST17以降の動作が行われることになる。
【0063】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態では、暗証番号を入力操作するための暗証番号入力装置1と、この入力操作を振動によってユーザに確認させるための携帯装置2とを別体とし、この携帯装置2をユーザが携帯しておくことにより、その振動音が第三者に聞き取られてしまうことを防止できる。このため、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておくことが可能になり、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0064】
また、振動部23の振動パターンとしては、その携帯装置2を携帯しているユーザのみが知り得る「暗証情報と振動パターンとの関係」として暗証情報が変換されたものとなっている。このため、振動音が第三者に聞き取られてしまったり、ユーザの入力操作の時間間隔が第三者に知られてしまったとしても、暗証番号の認識や推測は不可能であり、これによっても高いセキュリティ性を確保することが可能である。
【0065】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本形態は、暗証情報を振動パターンに変換するための手段の配設形態が上記第1実施形態のものと異なっている。従って、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0066】
図4は、本形態に係る暗証情報入力システムを構成する暗証番号入力装置1及び携帯装置2の制御系の概略構成を示すブロック図である。また、図5は、暗証番号入力装置1の暗証番号入力部11が操作された場合に携帯装置2の振動動作が行われる手順を示している。これら各図では、上記第1実施形態のものと同一の機器及び同一の動作については、同一符号及び同一ステップ番号を付してその説明を省略する。
【0067】
図4に示すように、本実施形態に係る暗証情報入力システムも暗証番号入力装置1及び携帯装置2を備えている。そして、上記第1実施形態との差異として、暗証番号入力装置1がサーバ用通信部13を備えておらず、且つ携帯装置2に入力データ変換部25が備えられている。その他の構成は上記第1実施形態のものと略同様である。
【0068】
暗証番号入力装置1に備えられている携帯用通信部12は、暗証情報に係る信号を暗号化して携帯装置2の通信部22に発信するようになっている。つまり、テンキー11aが操作された場合にのみその数字情報を暗号化して携帯装置2に発信するようになっている。この暗号化の手法としては周知の種々の手法が適用可能である。これにより、携帯用通信部12は、本発明でいう暗号化手段としての機能を備えていることになる。
【0069】
また、入力データ変換部25は、上記暗証番号に係る暗号化された信号を通信部22が受けたときに、その信号を復号化すると共に、その信号を振動パターンに変換するものである。これにより、この入力データ変換部25は、本発明でいう復号化手段としての機能も兼ね備えていることになる。
【0070】
上記振動パターンとしては、入力された暗証番号が正しいものである場合の振動パターンと、誤ったもの(入力ミスなどによるもの)である場合の振動パターンとの2種類を選択的に生成するようになっている。尚、この入力データ変換部25で生成される振動パターンは、これに限るものではなく、上記第1実施形態の場合と同様に数字の種類に応じて異なる(10種類の)振動パターンを生成するものであってもよい。
【0071】
また、この入力データ変換部25は、RESETキー11bの操作に伴って暗証番号入力装置1から送信される信号や、ENTERキー11cの操作に伴って暗証番号入力装置1から送信される信号に対しても所定の振動パターンに変換し、この変換された振動パターン信号に従って振動部23の振動が行われるようにしている。
【0072】
次に、本形態において実行される「暗証番号入力動作」、「振動処理動作」(振動パターンに応じて振動部23が振動動作を実行する動作)について図5に沿って説明する。尚、暗証番号入力装置1と携帯装置2との間での信号の送受信に伴う各装置1,2の動作の概略は上述した第1実施形態に係る図2のフローチャートと同様であるのでここでの説明は省略する。
【0073】
図2のフローチャートのステップST13において、ユーザが選択した処理が暗証番号の入力を必要とするものであると判定された場合、先ず、ステップST41において、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12が入力開始信号を携帯装置2に向けて送信する。上述した第1実施形態では、ここで入力開始振動パターンの信号、つまり、振動パターンの情報を含んだ信号を送信していたが、本形態では、単に入力を開始する旨の情報のみを含む信号が携帯装置2に向けて送信される(本形態では振動パターンは携帯装置2において生成される)。
【0074】
携帯装置2では、各種信号の受信を待機しており、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12から信号を受信(ステップST43)する度に、必要に応じて(受信した信号が暗号化されている場合:数字情報である場合)、暗号の復号化処理を行った後に振動処理を実行するようになっている。具体的には、先ず、ステップST42でカウンタ値nを1にリセットして、暗証番号入力装置1からの信号の受信を待機する。この状態で、その待機時間が所定のタイムアウト時間経過までに(ステップST23でYes判定されるまでに)暗証番号入力装置1からの信号を受信すると(ステップST24でYes判定)、その情報は数字情報(暗証番号入力の情報)であるか否かを判定する。そして、この判定がYesの場合にはステップST45に移ってカウンタ値nに1を加算した後、信号の復号化処理(ステップST46)を行うと共に、ステップST47で暗証番号の正誤判定を行ってステップST48に移る。一方、暗証番号入力装置1からの信号が数字情報でない場合(RESETキー11bやENTERキー11cの操作に伴って送信された信号である場合)には、これら復号化処理及び正誤判定を行うことなくステップST48に移る。
【0075】
このステップST48では、上記入力データ変換部25での変換動作が行われる。つまり、暗証番号入力装置1からの信号に基づいて振動パターンが形成され、この振動パターンで振動部23に振動を行わせる(ステップST25)。この動作を、入力動作が確定するまで(ステップST26でYes判定されるまで)繰り返すようになっている。
【0076】
上述した如く、携帯装置2が入力開始信号を受信すると、その入力開始信号に応じた振動パターンが入力データ変換部25において生成され、それに応じた振動が振動部23によって行われる。これにより、ユーザは、暗証番号入力操作が可能になったことを認識する。
【0077】
その後、暗証番号入力装置1では、ユーザからの暗証番号入力を待ち、所定時間経過しても暗証番号の入力がなされない場合(ステップST27でYes判定された場合)にはタイムアウトとしてエラー処理を実行して取引を終了する(ステップST28)。このエラー処理としては、例えば、暗証番号の入力がなされなかったことで取引が中止されたことを知らせるパターンの振動を携帯装置2の振動部23に行わせて、ユーザに再度の操作を促す。
【0078】
上記のタイムアウトする前に暗証番号等が入力されると(ステップST29でYes判定)、その入力情報を識別し(ステップST30)、その入力がテンキー11aから行われたものであるか、RESETキー11bから行われたものであるか、ENTERキー11cから行われたものであるかを識別する。
【0079】
ここで、RESETキー11bからの入力である場合には、ステップST41に戻って暗証番号入力操作を初期状態に戻す。また、テンキー11aからの入力である場合にはステップST49に移って入力信号の暗号化処理が行われ、この暗号化信号が携帯装置2に向けて送信される(ステップST50)。
【0080】
この暗号化信号を受信した携帯装置2では、上述した如く、暗号の復号化処理及び正誤判定が行われ(ステップST46、47)、暗証番号が正しく入力されている場合にはその旨をユーザに知らせる振動パターンの振動が実行され、暗証番号が正しく入力されていない場合にはその旨をユーザに知らせる振動パターンの振動が実行される。これにより、視覚障害者であるユーザは、衣服のポケット等に入れて携帯している携帯装置2の振動によって暗証番号の入力を正しく行ったか否かを容易に確認することができる。このとき、暗証番号の入力が正しく行えていないことを確認した場合、ユーザはRESETキー11bを押下して暗証番号入力操作をやり直すことになる。
【0081】
このような暗証番号の入力操作と振動動作とが繰り返され、全ての暗証番号の入力が完了した後に、ユーザはENTERキー11cを押す。これにより、ステップST51において、暗証番号入力装置1の携帯用通信部12が入力確定信号を携帯装置2に向けて送信する。
【0082】
携帯装置2が入力確定信号を受信すると、その信号が入力データ変換部25によって入力確定振動パターンに変換され、そのパターンに応じた振動が振動部23によって行われる。これにより、ユーザは、暗証番号入力が終了したことを認識する。また、同時に、暗証番号入力装置1では、暗証番号入力操作の確定処理が行われる。その後、上記図2におけるステップST17以降の動作が行われることになる。
【0083】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態においても、暗証番号を入力操作するための暗証番号入力装置1と、この入力操作を振動によってユーザに確認させるための携帯装置2とを別体とし、この携帯装置2をユーザが携帯しておくことにより、その振動音が第三者に聞き取られてしまうことを防止できる。このため、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておくことが可能になり、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0084】
また、本形態では、暗証番号入力装置1から携帯装置2へ送信される信号を暗号化している。このため、仮に、暗証番号入力装置1と携帯装置2との間で行われる通信の信号が傍受されたとしてもその通信信号は暗号化されているためその内容を解読することは不可能であり、暗証番号が第三者によって取得されてしまうことはない。これにより、更に高いセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0085】
−その他の実施形態−
上述した各実施形態では、本発明を、金融機関に設置される現金自動預け払い機(ATM)に適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、暗証番号やパスワード等の暗証情報を入力する必要のあるシステムであれば何れのシステムに対しても適用可能である。
【0086】
また、上記第1実施形態では、暗証番号の数字に応じて振動部23が振動する回数を変更するようにしていたが、振動時間長さの異なる複数種類の振動を組み合わせることによって、複数種類の数字のそれぞれに対応した振動パターンを生成するようにしてもよい。これによれば、入力された暗証番号に拘わらず振動動作の開始から終了までの時間長さを略同一長さとすることが可能になる。このため、暗証番号に拘わらずユーザの入力操作の時間間隔が略同一の時間長さとなるため、第三者による暗証番号の推測は不可能になり、高いセキュリティ性を確保することができる。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、暗証情報を入力操作するための装置(暗証情報入力装置)と、この入力操作を振動によって確認するための装置(携帯装置)とを別体とし、ユーザが携帯装置を携帯しておくことにより、その振動音が第三者に聞き取られてしまうことを防止できるようにしている。このため、振動の振幅や振動周波数をある程度大きくしておくことが可能になり、入力した情報(暗証番号やパスワード等)を振動によって操作者(視覚障害者)に確実に知らせることを可能にしながらも、十分なセキュリティ性を確保することが可能になる。
【0088】
また、暗証情報から変換される振動パターンとしては、その携帯装置を携帯しているユーザのみが知り得る「暗証情報と振動パターンとの関係」で暗証情報が変換されたものとしている。このため、仮に、振動音が第三者に聞き取られてしまったり、ユーザの入力操作の時間間隔が第三者に知られてしまったとしても、暗証番号の認識や推測は不可能であり、高いセキュリティ性を確保することができる。
【0089】
また、暗証情報入力装置から携帯装置に発信する暗証情報に係る信号を暗号化した場合には、仮に、両装置間で行われる通信の信号が傍受されたとしてもその内容が解読されてしまうことはなく、よりいっそう高いセキュリティ性を確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る暗証情報入力システムを構成する暗証番号入力装置及び携帯装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図2】暗証番号入力装置と携帯装置との間での信号の送受信に伴う各装置の動作の概略を示すフローチャート図である。
【図3】第1実施形態における暗証番号入力装置の暗証番号入力部が操作された場合に携帯装置の振動動作が行われる手順を示すフローチャート図である。
【図4】第2実施形態に係る暗証情報入力システムを構成する暗証番号入力装置及び携帯装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態における暗証番号入力装置の暗証番号入力部が操作された場合に携帯装置の振動動作が行われる手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 暗証番号入力装置(暗証情報入力装置)
11 暗証番号入力部(入力部)
12 携帯用通信部(入力装置側通信部,暗号化手段)
13 サーバ用通信部(変換部)
14 ID認識部(ID認識手段)
2 携帯装置
22 通信部(携帯装置側通信部)
23 振動部
25 入力データ変換部(変換部,復号化手段)
Claims (8)
- 暗証情報の入力を行うための入力部及びこの入力部から入力された暗証情報に係る信号を発信する入力装置側通信部を有する暗証情報入力装置と、
上記暗証情報入力装置を操作するユーザが携帯するものであって、入力装置側通信部が発信した暗証情報に係る信号を受信する携帯装置側通信部及びこの携帯装置側通信部からの信号を受けて上記暗証情報に基づいたパターンの振動を発生する振動部を有する携帯装置と、
を備えていることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項1記載の暗証情報入力システムにおいて、
暗証情報を振動パターンに変換する変換部を備えており、
この変換部によって変換された振動パターンは、その携帯装置を携帯しているユーザのみが知り得る「暗証情報と振動パターンとの関係」で暗証情報が変換されたものであることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項1または2記載の暗証情報入力システムにおいて、
暗証情報入力装置は複数の携帯装置との間で暗証情報に係る信号の送受信が可能であり、各携帯装置はそれぞれ個別のIDを有しており、
上記暗証情報入力装置は、入力操作しているユーザが携帯する携帯装置のIDを認識するID認識手段を備えていると共に、暗証情報に基づいた振動部の振動を実行させるか否かの情報を各携帯装置のID毎に記憶しており、
入力装置側通信部は、ID認識手段が認識したIDが、暗証情報に基づいた振動部の振動を実行させるものであると登録されている場合に限り、暗証情報に係る信号を携帯装置に向けて発信するよう構成されていることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項1、2または3記載の暗証情報入力システムにおいて、
暗証情報入力装置は、入力装置側通信部が発信する暗証情報に係る信号を暗号化する暗号化手段を備えており、この暗号化手段によって暗号化された暗証情報に係る信号を入力装置側通信部が発信するようになっている一方、
携帯装置は、入力装置側通信部が発信した暗号化された信号を復号化する復号化手段を備えており、この復号化手段によって復号化された暗証情報に基づいたパターンの振動を振動部が発生するよう構成されていることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項2記載の暗証情報入力システムにおいて、
変換部によって変換される振動パターンは、暗証情報に拘わらず、振動動作の開始から終了までの時間長さが略同一長さであることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項2記載の暗証情報入力システムにおいて、
変換部によって変換される振動パターンは、ユーザが任意に登録可能に構成されていることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 請求項2記載の暗証情報入力システムにおいて、
変換部は、入力部から入力された暗証情報が所定の暗証情報に合致しているか否かをユーザに認識させるよう振動パターンを設定する構成とされていることを特徴とする暗証情報入力システム。 - 上記請求項2、5〜7のうち何れか一つに記載の暗証情報入力システムに備えられる暗証情報入力装置であって、
変換部が、ユーザのID毎に設定された振動パターンで暗証情報を変換するよう構成されていることを特徴とする暗証情報入力装置。
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