JP2004362240A - プリンタ制御装置及びプリンタ制御プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】異なるプロトコルにより印刷データの転送を行う複数のプリンタに対する機能設定や印刷指示が可能なプリンタ制御装置を提供する。
【解決手段】操作部１３からプリンタの選択および機能設定が行われると、制御部１２は、選択されたプリンタを指定して、通信部１１からサーバ６に対して通信情報を要求する。サーバ６は、指定されたプリンタと通信を行う際に用いるプロトコルに関する情報を含む通信情報を要求元へ返す。制御部１２は通信部１１を通じて通信情報を受け取ると、その通信情報中のプロトコルに関する情報に従い、対応するプロトコルにより通信部１１から印刷データを選択されたプリンタに送信する。異なるプロトコルについて共通した制御部１２を設けているので、複数のプリンタに共通の操作性を提供し、また複数のプリンタを一括して選択することも可能となる。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のプリンタを利用可能なプリンタ制御装置及びプリンタ制御プログラムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般にプリンタを利用して印刷を行う場合には、利用するプリンタを選択し、そのプリンタの有する機能の中から利用する機能を指定して印刷を指示している。このとき、ユーザの利用するコンピュータにおいては、プリンタドライバなどのプリンタ制御手段が動作し、印刷データの生成及びプリンタへの転送を行っている。プリンタに対して印刷データを転送する際に用いるプロトコルはそれぞれのプリンタの機種によって異なる場合も多く、プリンタドライバなどのプリンタ制御手段がそれぞれのプリンタ毎に設けられている一つの理由となっている。
【０００３】
プリンタによる印刷を指示する際には、まず、プリンタの選択を行う。このプリンタの選択によって、選択されたプリンタに対応するプリンタドライバが選択されることになる。このようにプリンタの選択はプリンタドライバの選択に等しく、上述のようにプリンタ毎に異なるプリンタドライバが利用されることから、プリンタドライバでは複数のプリンタを制御することは考えられていない。従って、印刷時には１台のプリンタのみしか選択することができず、任意の複数台のプリンタを同時に指定して印刷を行わせることができないという問題があった。
【０００４】
例えば特許文献１に記載されているように、１台の装置がプリンタ機能とファクシミリ送信機能などのように複数の機能を有している場合、それらの機能を一括して指示することができる。しかし、異なる複数台のプリンタを同時に指定することはできなかった。また、上述のように従来はプリンタを指定しないと機能の設定を行うことができないため、同じ機能の設定で印刷の指示を行う場合でも、いちいちそれぞれのプリンタ毎に機能の設定を行わなければならず、ユーザは煩雑な操作を強いられていた。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１０−１４３４５４号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、異なるプロトコルにより印刷データの転送を行う複数のプリンタに対する機能設定や印刷指示が可能なプリンタ制御装置及びプリンタ制御プログラムを提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のプリンタを利用可能なプリンタ制御装置において、複数のプロトコルで前記プリンタと通信可能な通信手段と、プリンタの通信情報を所定のサーバに問い合わせて取得し該通信情報に従って前記通信手段に対して選択されたプリンタに対して対応するプロトコルでデータを送信させる制御手段を有することを特徴とするものである。
【０００８】
また本発明は、複数のプロトコルで前記プリンタと通信可能な通信手段を通じて複数のプリンタを利用可能としたプリンタ制御プログラムにおいて、プリンタの通信情報を所定のサーバに問い合わせて取得する問い合わせ機能と、前記問い合わせ機能で取得した前記通信情報に従って前記通信手段に対して選択されたプリンタに対して対応するプロトコルでデータを送信させる送信機能をコンピュータに実現させることを特徴とするものである。
【０００９】
なお、データを送信する際には、前記通信情報に従って、選択されたプリンタに対応するデータ形式によりデータを送信するように構成することができる。
【００１０】
このように、本発明のプリンタ制御装置およびプリンタ制御プログラムは異なるプロトコルを用いる複数のプリンタに対して印刷データを転送することができるので、それぞれのプリンタ毎に設けられていたプリンタ制御装置およびプリンタ制御プログラムを複数のプリンタで共用することができる。従って、それぞれのプリンタ毎に異なる操作で行っていた機能設定や印刷指示を、いずれのプリンタについても共通した操作により行うことができる。また、そのような機能設定や印刷指示を複数のプリンタに対して一括して行うことができるようになり、ユーザの労力を軽減し、利便性を向上させることができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の実施の一形態を含むシステムの一例を示す構成図である。図中、１は端末装置、２〜５はプリンタ、６はサーバ、１１は通信部、１２は制御部、１３は操作部である。この例では、端末装置１は少なくともプリンタ２〜５及びサーバ６と通信可能に接続されている。以下の説明では、端末装置１から印刷データをプリンタ２〜５に送信し、印刷させるものとする。なお、プリンタ２〜５は、通信時に用いるプロトコルが同一ではないものとする。
【００１２】
端末装置１は、通信部１１、制御部１２、操作部１３などを含んで構成されている。通信部１１は、複数のプロトコルにより通信が可能であり、制御部１２による制御に従って、接続されているプリンタ２〜５及びサーバ６などと通信を行う。なお、それぞれのプリンタやサーバとの通信路はすべてが同一でなくてもよく、通信部１１として例えばＩＥＥＥ１２８４やＵＳＢ、ＩＥＥＥ１３９４、ＬＡＮなど、複数のインタフェースを備えていてよい。通信部１１は、それぞれのインタフェースにおけるプロトコル（１つのインタフェースにおいて複数のプロトコルが利用できる場合にはそれらのプロトコル）によって通信を行う。
【００１３】
制御部１２は、プリンタ２〜５に共通して利用可能であり、操作部１３で行われるユーザによる１ないし複数のプリンタの選択及び印刷機能の設定を受け取り、選択されたプリンタに対して通信部１１を介して印刷データを転送して印刷を行わせる。このとき、上述のようにプリンタによって印刷データの転送時に使用するプロトコルが異なる場合がある。そのため制御部１２は、プリンタの通信情報を所定のサーバに問い合わせて取得する問い合わせ機能と、問い合わせ機能で取得した通信情報に従って通信部１１に対して選択されたプリンタに対して対応するプロトコルでデータを送信させる送信機能を有している。プリンタの通信情報の問い合わせは、例えばプリンタとの通信を行う直前に行うことができる。このほか、端末装置１の起動時や定期的など、任意の時点であらかじめ行ってプリンタの通信情報を取得して保存しておき、プリンタの通信時には保存しておいた通信情報を参照するようにしてもよい。また送信機能として、選択されたプリンタに送信する印刷データを、当該プリンタに対応するデータ形式に変換したり、設定されている印刷機能を選択されたプリンタに指示する場合にも当該プリンタに応じた指示を行う。なお、制御部１２は端末装置１内のＣＰＵで動作するプログラムの一つであるプリンタドライバとして構成されたり、その一部または全部をハードウェアで構成することができる。
【００１４】
操作部１３は、制御部１２の制御に従い、印刷処理用のダイアログを表示し、ユーザによるプリンタの選択や各種の印刷機能の設定操作などを受け付ける。ユーザは、プリンタ２〜５のいずれを利用する場合も、同じダイアログにおいてプリンタの選択や印刷機能の設定を行うことができる。印刷を実行させるプリンタは１台に限らず、複数台のプリンタを選択してもよい。この場合、共通して機能設定を行うように構成されていたり、一部または全部の機能設定についてそれぞれのプリンタ毎に行えるように構成されていてもよい。
【００１５】
サーバ６は、プリンタと通信を行うための各種の情報を通信情報としてプリンタ毎に保持しており、要求に応じて通信情報を提供する。図２は、通信情報の一例の説明図である。この例では、それぞれのプリンタ２〜５が受け取る印刷データのデータ形式と、印刷データを転送する際に用いるプロトコルが登録されている。例えばプリンタ２に対して印刷データを転送する際には、プロトコルとしてＨＴＴＰを用い、ＧＤＩ形式の印刷データを転送する旨が登録されている。サーバ６は、外部からのプリンタを指定した通信情報の要求に対して、指定されたプリンタの通信情報を検索し、要求元へ返す。もちろん、通信情報の要求として１台のプリンタのみに限らず、複数台のプリンタを指定した要求を受け付けてもよいし、さらに検索条件を受け付け、その検索条件に適合するプリンタの通信情報を検索して返す機能を有していてもよい。
【００１６】
なお、サーバ６は通信情報として図２に示した以外の情報を保持していてもよい。例えば使用するプリンタがプリンタサーバによって管理されているとき、そのプリンタサーバに対して印刷データを転送する旨の情報やそのときの通信に必要な情報を保持し、通信情報の要求元に対して、印刷データを直接プリンタに送るのではなくプリンタサーバを経由して送るように促すこともできる。
【００１７】
図３は、本発明の実施の一形態を含むシステムの一例における端末装置の動作の一例を示すフローチャート、図４は、同じくシステムの動作の一例の説明図である。ここでは一例として、端末装置１からプリンタ２へ印刷データを送り、プリンタ２で画像を形成する場合について説明する。
【００１８】
まずＳ２１において、例えば操作部１３などから、画像を形成させるプリンタの選択と、そのプリンタにおいて用いる機能の設定などを受け取る。このとき、従来はそれぞれのプリンタにおいて異なるプリンタドライバを用いるために、異なる設定画面において設定を行うことになる。しかし本発明では制御部１２がプリンタ２〜５に対して共通に設けられるため、ユーザはプリンタ２〜５について共通した設定画面においてプリンタの選択とともに機能設定などを行うことができる。ここではプリンタ２が選択され、必要な機能設定がなされたものとする。
【００１９】
印刷実行が指示されると、制御部１２は、Ｓ２２において、選択されたプリンタ（プリンタ２）を指定してサーバ６に対して通信部１１から通信情報を問い合わせる（図４▲１▼）。サーバ６では、端末装置１からの通信情報の問い合わせを受けると、例えば図２に示すような保持している通信情報の中から指定されたプリンタの通信情報を検索して、問い合わせ元の端末装置１へ返す（図４▲２▼）。端末装置１は、サーバ６から送られてくる通信情報をＳ２３で受け取る。例えばサーバ６が図２に示す通信情報を保持している場合、プリンタ２に対応する通信情報として、データ形式が“ＧＤＩ”、プロトコルが“ＨＴＴＰ”である旨の情報が得られる。
【００２０】
この例では制御部１２がデータ形式の変換機能を有しており、Ｓ２４において、Ｓ２３で受け取った通信情報中のデータ形式に従って、印刷データのデータ形式を変換する。例えばプリンタ２については、データ形式が“ＧＤＩ”であるので、印刷データをＧＤＩ形式の印刷データに変換する。なお、制御部１２が通信情報中のデータ形式に応じた変換機能を有していない場合には、例えば固定したデータ形式への変換が行われたり、あるいは変換処理自体が行われない場合もある。
【００２１】
そしてＳ２５において、Ｓ２３で受け取った通信情報中のプロトコルの情報に従って、必要に応じてＳ２４で変換処理が施された印刷データを通信部１１からプリンタ（プリンタ２）へ送信する（図４▲３▼）。例えばプリンタ２で画像の形成を行う場合には、通信情報としてプロトコルが“ＨＴＴＰ”である旨の情報を受け取っているので、Ｓ２４でＧＤＩ形式に変換された印刷データを、ＨＴＴＰによって送信する。
【００２２】
ここで、例えばＳ２１においてユーザがプリンタ３を選択した場合には、Ｓ２２における問い合わせによって、Ｓ２３でプリンタ３に対応する通信情報が取得される。この通信情報には、プロトコルが“ＳＭＢ”である旨の情報が含まれているので、Ｓ２５において印刷データを送信する際にはプロトコル“ＳＭＢ”により通信が行われることになる。
【００２３】
このように、ユーザが選択したプリンタに対応するプロトコルに関する情報が含まれた通信情報をサーバ６から取得し、取得した通信情報中のプロトコルに関する情報に従って印刷データをプリンタへ送信する。従って、異なるプロトコルにより通信を行う複数のプリンタについて制御部１２を共通化することができ、ユーザに対して複数のプリンタについて共通の操作性を提供し、利便性を向上させることができる。
【００２４】
また、複数のプリンタを扱うことができることから、単一のプリンタを選択する場合にとどまらず、印刷時に複数のプリンタを一括して選択することも可能である。この場合、各種の機能設定についても複数のプリンタについて一括して行うこともできる。従って、従来のようにそれぞれのプリンタに対する機能設定を個別にそれぞれのプリンタドライバで行わなければならなかった場合に比べて、格段に機能設定の労力を軽減することができ、また、利便性を向上させることができる。
【００２５】
さらに本発明では、それぞれのプリンタの通信情報をサーバ６から取得する。従って、それぞれのプリンタに対応する通信情報の登録や変更は、サーバ６に対してのみ行えばよい。上述の例では端末装置を１台しか示していないが、複数台の端末装置がプリンタを共用している環境では、それぞれの端末装置についてプリンタの通信情報を登録更新することは手間のかかる作業となる。しかし本発明のようにサーバ６からプリンタの通信情報を取得する構成とすることによって、通信情報の登録変更の作業が簡単になるという利点がある。
【００２６】
なお、上述の動作例の説明では、プリンタの選択や機能設定などを操作部１３から行うものとして説明したが、例えば他の端末装置から通信路を通じて印刷データとともにプリンタの選択および機能設定の情報を受け取り、その情報に従って動作する機能を有していてもよい。
【００２７】
また、上述の動作例の説明では、印刷データを直接プリンタに送信するものとして説明したが、例えば他のプリンタサーバなどに印刷データを転送する構成であってもよい。この場合、プリンタを指定した通信情報の要求により、サーバ６からプリンタサーバを特定する情報と当該プリンタサーバとの通信を行うための通信情報を取得し、それらの情報を元に使用するプリンタを指定して通信情報中のプロトコルの情報に従って印刷データをプリンタサーバへ送ればよい。
【００２８】
上述の端末装置１における制御部１２の一部又は全部の機能、あるいはさらに通信部１１や操作部１３の機能の一部を含めて、ＣＰＵ等で実行されるプリンタ制御プログラムとして構成することができる。このプリンタ制御プログラムは、例えば記憶媒体に格納して提供したり、あるいは通信路を通じて端末装置１に転送し、提供することができる。
【００２９】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、プリンタが異なるプロトコルにより通信を行う場合でも、選択されたプリンタに対応するプロトコルの情報を含む通信情報をサーバから取得して通信を行う。従って、複数のプリンタに対して同じプリンタ制御装置あるいはプリンタ制御プログラムを設ければよく、本発明のプリンタ制御装置あるいはプリンタ制御プログラムから１ないし複数のプリンタを選択して印刷を行わせることができる。従って、それぞれのプリンタ毎に異なる操作で行っていた機能設定や印刷指示を、いずれのプリンタについても共通した操作により行うことができる。また、そのような機能設定や印刷指示を複数のプリンタに対して共通して、また一括して行うことができるようになり、ユーザの労力を軽減し、利便性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の一形態を含むシステムの一例を示す構成図である。
【図２】通信情報の一例の説明図である。
【図３】本発明の実施の一形態を含むシステムの一例における端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図４】本発明の実施の一形態を含むシステムの一例におけるシステムの動作の一例の説明図である。
【符号の説明】
１…端末装置、２〜５…プリンタ、６…サーバ、１１…通信部、１２…制御部、１３…操作部。

Claims (3)

1. 複数のプリンタを利用可能なプリンタ制御装置において、複数のプロトコルで前記プリンタと通信可能な通信手段と、プリンタの通信情報を所定のサーバに問い合わせて取得し該通信情報に従って前記通信手段に対して選択されたプリンタに対して対応するプロトコルでデータを送信させる制御手段を有することを特徴とするプリンタ制御装置。
2. 前記制御手段は、前記通信情報に従って前記選択されたプリンタに対応するデータ形式により前記通信手段にデータを送信させることを特徴とする請求項１に記載のプリンタ制御装置。
3. 複数のプロトコルで前記プリンタと通信可能な通信手段を通じて複数のプリンタを利用可能としたプリンタ制御プログラムにおいて、プリンタの通信情報を所定のサーバに問い合わせて取得する問い合わせ機能と、前記問い合わせ機能で取得した前記通信情報に従って前記通信手段に対して選択されたプリンタに対して対応するプロトコルでデータを送信させる送信機能をコンピュータに実現させることを特徴とするプリンタ制御プログラム。

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