JP2004361469A - 表示装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】観察者に、より適切な立体感を認識させることを可能とする。
【解決手段】表示装置(1)は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を視線上において重ねて表示するための複数の表示手段(11、12)と、複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る複数の画像を二つの表示手段に入力する画像入力手段(14)とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】表示装置(1)は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を視線上において重ねて表示するための複数の表示手段(11、12)と、複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る複数の画像を二つの表示手段に入力する画像入力手段(14)とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数の表示手段を観察者の視線方向に相前後して配置し、夫々の表示手段に重ねて表示する画像中における物体像の輝度をその奥行位置に応じて表示手段間で変えることにより当該物体を立体的に表示する、輝度変調型などの立体表示方式の表示装置及び表示方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体視することが可能な装置として種々の形態のものが提案され、実用化がなされている。例えば、動画の立体表示を可能とする装置として、液晶シャッタ眼鏡方式等が良く知られている。この液晶シャッタ眼鏡はカメラで3次元物体を異なる方向から撮影し、得られた視差情報を含む画像データを合成して1つの画像信号に合成し、2次元表示装置に入力し表示する。観察者は液晶シャッタ眼鏡をかけ、表示される画像と同期を取って右目、左目の液晶シャッタを切り替えることで、両眼の視差に応じた画像を立体的に見ることができるものである。
【0003】
最近では、観察者の視線上に相前後して二つの2次元表示装置を設け、それらに表示される画像を重ねて見ることによって、奥行方向には離散的であるが、立体的な画像として視覚される3次元表示装置がある。また、その離散的な状態を改善するために、2次元表示装置の夫々に表示される各物体像の輝度に、奥行位置に応じた差或いは変化をつけることによって、離散的な位置の中間位置に物体があるかの様な立体画像を表示可能であり、より立体感が自然となるように改良された3次元表示装置或いは立体表示装置がある。例えば、複数のハーフミラーを用いて複数の表示装置からの物体像を重ねて表示することで、半透明な物体や後ろの物体が透けて見えるような表示を可能ならしめる、輝度変調型の立体表示方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−115812号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した輝度変調型の立体表示方式においては、例えば表示される画像の内容(或いは、コンテンツ内容)によっては、観察者が十分な立体感を得ることができないという技術的な問題点を有している。例えば、静止画に係る立体的な画像を十分に認識できても、観察者の視覚によっては、例えば動画に係る立体的な画像を十分に認識することができないという技術的な問題点を有している。即ち、動画に係る立体的な画像の動きによっては、その画像の変化を立体的に表示することができないという技術的な問題点を有している。
【0006】
本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、例えば観察者に、より適切な立体感を感じさせることの可能な表示装置及び方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の表示装置は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段と、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力手段とを備える。
【0008】
上記課題を解決するために請求項13に記載の表示方法は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段を備えた表示装置における表示方法であって、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力工程と、該入力される複数の画像を、前記二つの表示手段において表示出力する表示出力工程とを備える。
【0009】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0011】
本発明の表示装置に係る実施形態は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段と、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力手段とを備える。
【0012】
本発明の表示装置に係る実施形態によれば、その動作時には、観察者の視線上に相前後して配置された複数の表示手段によって、観察者の側から見て立体表示用の画像を重ねて表示すれば、立体表示或いは3次元表示を行うことが可能となる。即ち、観察者は立体的な画像を視覚することが可能となる。ここに、本発明に係る「観察者の視線上において重ねて表示」とは、文字通り均一に重なる場合の他、観察者が立体的な画像を視覚しうる程度に表示される重なりの程度で足りる趣旨である。又、本発明に係る「表示対象物に係る複数の画像」とは、同一の表示対象物に係る複数の画像に限らず、例えばカーナビゲーションシステムの表示装置において、重ねて表示される道路画像と、進行方向等を示す矢印の画像のように、異なる表示対象物に係る複数の画像をも含んだ趣旨である。
【0013】
そして、二つの表示手段で表示される同一画像部分についての輝度の割振によって、二つの表示手段間におけるいずれかの奥行位置に画像が存在するように見える、連続的な立体表示が可能となる。或いは、画像部分が、二つの表示手段のいずれかに表示されている離散的な立体表示が可能となる。更に、三つ以上の表示手段間のいずれかの位置に画像が存在するように見える、連続的又は離散的な立体表示も可能となる。
【0014】
本実施形態では特に、係る複数の画像の夫々は、画像入力手段によって対応する複数の表示手段のうち対応する二つの表示手段に入力される。そして、画像入力手段により入力される複数の画像は、複数の表示手段間における表示位置が、所定速度で移動するような表示対象物を示す立体表示用の画像であることが好ましい。
【0015】
本願発明者の研究によれば、人間の視覚上は、二つの表示手段の間に立体表示された表示対象物がその表示位置を変化させる場合、該二つの表示手段の間隔が広ければ表示位置が早く変化すると立体感を強く感じることができるのに対し、該間隔が短ければ表示位置が遅く変化すると立体感を強く感じることができることが判明している。逆に、該二つの表示手段の間隔が広ければ表示位置が遅く変化すると立体感を弱く感じることとなるのに対し、該間隔が短ければ表示位置が早く変化すると立体感を弱く感じることとなることが判明している。要するに、二つの表示手段の間を移動する表示対象物の動きが、該二つの表示手段の間隔の端から端までを短過ぎる時間で動いても、長過ぎる時間で動いても立体感が感じられないこと、即ち、二つの表示手段の間隔に応じて表示位置が変化するのに、人間の視覚をして立体感を出す上で適切な速度或いは速度範囲が存在することが判明している。言い換えれば、例えば該二つの表示手段が所定の或いは適切な間隔を隔てて配置されていれば、表示対象物がその表示位置を変化させる場合、該二つの表示手段の間隔によらず、立体感を適切に表現できる速度は、所定の範囲内に収まるともいえる。
【0016】
しかるに、本実施形態では特に、画像入力手段によって、表示手段は、例えば二つの表示手段の間隔の端から端までを所定時間内で移動するなど、該二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で変化する表示対象物を表示することになる。従って、通常は二つの表示手段が固定されており、既知である個々の表示手段に固有の間隔に応じて、人間の視覚をして最も立体感を感じることが可能な速度を、所定速度として定めれば、当該間隔が不変である限り、表示対象物の表示位置が変化する際に、非常に適切に表示対象物に立体感を与えることが可能となる。また、二つの表示手段の間隔が異なる別の表示手段を用いる場合には、当該間隔に応じて、所定速度を調整すれば、同様に立体感を与えることが可能となる。或いは、二つの表示手段の間隔が使用中或いは表示の最中に可変である表示手段を用いる場合には、当該間隔に応じて、所定速度を適宜調整すれば、同様に立体感を与えることが可能となる。
【0017】
尚、二つの表示手段の間隔に応じて立体感を出すのに適した所定速度は、実際に当該表示装置に用いることとなる表示手段が決まれば、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて個別具体的に定めればよい。このように所定速度を最適化或いは適切な範囲に含めるように、立体表示用の複数の画像を入力する技術は、本願発明の技術的範囲に含まれるところである。また、個々の表示装置を用いるユーザの視覚特性に基づいて、該所定速度に微調整を加えることも可能であり、このような技術もまた本願発明の技術的範囲に含まれるところである。加えて、このように適切な所定速度を定めたり、微調整したりすることは、立体表示用の複数の画像を提供するオーサリング側で行ってもよいし、グラフィックソフトウエアを備えた当該表示装置を所有するユーザ側でおこなってもよく、何れの場合にせよ、やはり本願発明の技術的範囲に含まれるところである。
【0018】
尚、この表示対象物に係る複数の画像は、例えばコンテンツ業者等のオーサリング側により作成されてもよいし、本実施形態に係る表示装置のユーザ(或いは、観察者)によって作成されてもよい。或いは、後述の如く画像入力手段が備える画像作成手段により作成されてもよい。そして、本実施形態に係る表示装置は、係る複数の画像を格納しておくための、例えばハードディスク等の情報記録媒体を含んでなる格納手段を更に備えていてもよく、表示の都度、該格納手段より読み出すように構成してもよい。
【0019】
そして、観察者は、これらの所定速度で移動する表示対象物を視覚することで、特にその移動に係る立体感が強調された画像を視覚することが可能となる。即ち、適切な速度で移動する表示対象物の存在によって、観察者は、特にその動きにおいて、より適切な立体感を認識することが可能となる。
【0020】
以上の結果、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度で移動する表示対象物を表示出力することで、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0021】
又、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、表示位置が所定速度で変化する表示対象物を含む動画表示を行う限りにおいては、立体表示方式或いは3次元表示方式として、輝度変調方式の他、任意の立体表示方式或いは3次元表示方式を採用しても、観察者は立体感のある画像を視覚することが可能である。
【0022】
加えて、複数の画像の夫々の大きさ、明るさ、色合い或いはフォーカス感等を変化させることで、立体的な画像の遠近感を強調したり或いは影を付与する等の表示処理を行ってもよい。これにより、立体的な画像の立体感の強弱を更に調整することが可能となる。
【0023】
本発明の表示装置に係る実施形態の一の態様は、前記画像入力手段は、前記表示位置が前記二つの表示手段間を前記視線に沿った奥行方向に前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0024】
この態様によれば、複数の表示手段間の奥行方向に所定速度で移動する表示対象物を、より好ましくは観察者の側から見て奥側へ或いは手前側へ移動する表示対象物を表示出力することで、その奥行方向の立体感をより強調した画像を表示することが可能となる。即ち、観察者は、その立体感(特に、奥行方向の立体感)がより強調された立体的な画像を視覚することが可能となる。
【0025】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物の全体の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0026】
この態様によれば、表示対象物の全体に渡って、該表示対象物に移動に係る動作について、適切に立体感を与えることが可能となる。
【0027】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物の一部の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0028】
この態様によれば、例えば所定速度で移動する表示対象物の一部に係る立体感を強調して表示することが可能となる。従って、特に立体感を強調させたい一部を含んだ表示対象物の立体感を適切に表示することが可能となる。
【0029】
加えて、該一部を除く表示対象物の他の一部は、静止していてもよいし、或いは任意の又は所定速度で移動するものであってもよい。いずれの態様であっても、観察者は、所定速度で移動する表示対象物の一部に係る立体感を適切に認識することが可能となる。
【0030】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物のうち少なくとも一部が変形しながら前記表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0031】
この態様によれば、表示対象物のうち少なくとも一部が、その形状を変化させながら所定速度で移動する画像であっても、該表示対象物のうち少なくとも一部の移動(或いは、変形)に係る立体感を強調することが可能となる。従って、より複雑な動作を伴う表示対象物についても、より適切な立体感を有する立体的な画像として表示することが可能となる。
【0032】
尚、変形しながら移動する少なくとも一部を除く表示対象物の部分は、静止していてもよいし、或いは任意の又は所定速度で移動するものであってもよい。そして、該変形しながら移動する少なくとも一部のうち特定の部分のみが所定速度で移動するものであってもよい。
【0033】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0034】
この態様によれば、上述の速度で表示対象物(或いは、その一部又は移動対象部分)が移動することで、観察者はより適切な立体感を認識することが可能となる。
【0035】
即ち、手前側の表示手段と奥側の表示手段との間の奥行幅を、0.6秒未満の時間で移動可能な速度で移動する表示対象物であれば、その移動に係る時間が短いために、観察者は移動に係る動作を十分に視覚することができない。このため、観察者は、移動する表示対象物の立体感を認識することはできるが、十分な立体感を認識することは困難或いは不可能である。
【0036】
他方、手前側の表示手段と奥側の表示手段との奥行幅を、2.0秒を超える時間で移動可能な速度で移動する表示対象物であれば、その移動に係る動作が緩慢である。このため、観察者は、その立体感を認識することはできるが、十分な立体感を認識することは困難或いは不可能である。
【0037】
しかるに、この態様における速度にて移動する表示対象物に係る複数の画像を、画像入力部が入力することで、観察者は、移動する表示対象物の立体感を十分に認識することが可能となるという大きな利点を有することとなる。
【0038】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を、0.9秒以上且つ1.1秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0039】
この態様によれば、その移動に係る速度が遅すぎず且つ速すぎないため、移動に係る動作をより適切に表示することが可能となる。従って、観察者は、移動する表示対象物の立体感をより適切に(或いは十分に)認識することが可能となる。
【0040】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、1秒間あたり15コマ以上のコマ数を夫々有する前記複数の画像を入力する。
【0041】
この態様によれば、所定速度で移動する表示対象物を、より滑らかに表示することが可能となる。即ち、1秒間当たりのコマ数(或いは、フレーム数)が15コマ(或いは、15フレーム)よりも小さいと、表示対象物(或いは、その一部又は移動対象部分)の移動に滑らかさがなくなり、離散的な動きとして表示されることとなる。従って、1秒間あたり15コマ以上のコマ数を夫々有する複数の画像を表示することで、観察者はより滑らかで適切な立体感を認識することが可能となる。
【0042】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記複数の画像を生成する画像生成手段を含み、該生成された複数の画像を入力する。
【0043】
この態様によれば、画像生成手段により、所定速度で移動する表示対象物を表示させるための複数の画像を作成し、該作成した画像を表示出力することが可能となる。該画像生成手段は、例えば観察者の指示により動作するものであってもよいし、或いは例えばCPU等の制御下で自動的に動作するものであってもよい。
【0044】
尚、画像生成手段は、例えばグラフィックソフトウエアを用いて生成する手段でもよい。或いは、画像入力手段は、奥行位置を示す奥行情報付きの画像情報を、画像情報源から取得して入力する手段を含んでもよい。更に、画像入力手段は、表示位置が移動する速度を、所定速度に変換する手段を含んでもよい。
【0045】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記複数の表示手段のうち、少なくとも前記観察者から見て最も後方に配置された表示手段を除く表示手段は、半透明な表示デバイスからなる。
【0046】
この態様によれば、観察者の側から見て前方に配置された表示手段を通して、該前方に配置された表示手段の後方に配置された表示手段に表示された画像を視覚することが可能となり、観察者の視線上に直接、その表示手段を配置することが可能となる。
【0047】
上述の如く半透明な表示デバイスを含んでなる表示装置の態様では、前記半透明の表示デバイスは、液晶表示デバイス又はエレクトロルミネッセンス表示デバイスであるように構成してもよい。
【0048】
このように構成すれば、液晶表示デバイスやエレクトロルミネッセンス表示デバイスといった、半透明のパネル状の表示手段を用いて、立体的な画像を表示することが可能となる。
【0049】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記複数の表示手段は、ハーフミラーにより合成される表示手段を含む。
【0050】
この態様によれば、複数の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段は観察者の視線上に直接配置されることはなく、ハーフミラーを介して画像が合成される。従って表示手段として光透過性を有しないものも用いることが可能となり、例えばブラウン管表示デバイス、プラズマ表示デバイス或いは電界電子放出表示デバイス等を利用することが可能となる。
【0051】
尚、ハーフミラーにより合成される表示手段は、当該表示手段が観察者の視線上において視覚される像面を、観察者の視線上に配置される表示手段とみなして、上述の実施の形態の各種態様を採用してもよい。
【0052】
本発明の表示方法に係る実施形態は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段を備えた表示装置における表示方法であって、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力工程と、該入力される複数の画像を、前記二つの表示手段において表示出力する表示出力工程とを備える。
【0053】
本発明の表示方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の表示装置に係る実施形態と同様に、画像入力工程において、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度でその表示位置が変化する表示対象物に係る複数の画像が入力され、表示出力工程において、該入力された複数の画像の夫々を、複数の表示手段のうち対応する二つの表示手段に表示出力することで、立体的な画像を表示することが可能となる。
【0054】
これにより、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0055】
尚、上述した本発明の表示装置に係る実施形態の各種態様に対応して、本発明の表示方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0056】
本発明の表示方法に係る実施形態の一の態様では、前記画像入力工程は、前記複数の画像を生成する画像生成工程を含み、該生成された複数の画像を入力する。
【0057】
この態様によれば、上述した本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様と同様に、画像生成工程において、所定速度で移動する表示対象物を表示させるための複数の画像を作成し、該作成した画像を表示出力することが可能となる。
【0058】
本発明の実施形態における、このような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされよう。
【0059】
以上説明したように、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、表示手段及び画像入力手段を備える。又、本発明の表示方法に係る実施形態によれば、画像入力工程及び表示出力工程を備える。従って、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度で移動する表示対象物を表示出力することで、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0060】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の表示装置に係る実施例について説明する。
【0061】
(基本構成)
図1及び図2を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の基本構成について説明する。ここに、図1は、本発明の表示装置に係る実施例の構成を示すブロック図であり、図2は、本実施例に係る画像表示部の他の構成について示した光学系の図式的な断面図である。
【0062】
図1に示すように表示装置1は、前画面11と、前画面11の後方に配置された後画面12と、前画面11及び後画面12に表示する画像を入力する画像入力部14と、画像入力部14からの画像信号を前画面11に表示する第一駆動部15と、画像入力部14からの画像信号を後画面12に表示する第二駆動部16と、表示装置1の全体制御を行う制御部17とを備えて構成されている。
【0063】
前画面11及び前画面12は、表示装置1の画像表示部を形成し、観察者からの視線Lに対して、所定の間隔を有して相前後して配置されている。前画面11は、前方に配置され、後画面12は後方に配置されている。前画面11は、後方にある後画面12の画像を透過して観察者が視覚することが可能となるために、光透過性の表示装置、例えば液晶表示デバイスやエレクトロルミネッセンス(EL)表示デバイスが用いられる。他方、後方に配置される後画面12は、液晶表示デバイスやEL表示デバイスであっても良く、又、光透過性の必要はないのでブラウン管表示デバイスやプラズマ表示デバイスであってもよい。
【0064】
これら前画面11及び後画面12の夫々に画像を表示することで、離散的ではあるが、観察者は立体的な画像を認識することが可能となる。更に、その輝度を増減することで前画面11及び後画面12の間に画像があるかのごとく、立体的な画像を表示することが可能である。即ち、輝度変調方式の立体表示も可能である。
【0065】
尚、前画面11として液晶表示デバイスやEL表示デバイスを用いる他に、光透過性のないブラウン管表示デバイスやプラズマ表示デバイスを用いる構成を採ることも可能である。即ち、図2に示すように、前画面11を後画面12に対して視線Lを遮らないように配置し、観察者の視線上にハーフミラー18を設け、このハーフミラー18の角度を前画面11に表示される画像が後画面12に表示される画像に重なるように定めることで、光透過性のない表示装置を画像表示部に導入することが可能となる。
【0066】
再び図1において、画像入力部14は、前画面11及び後画面12に表示される画像を記憶し、前画面11及び後画面12に出力する。又、外部から入力される画像、例えばパソコン等で作成された画像や例えばインターネット等からダウンロードした画像を、所定の記録エリア(例えば、ハードディスク、CD−ROM或いはDVD−ROM等の情報記録媒体上)に記録しておき、必要に応じて読み出すようにしてもよい。単位としての画像は夫々個別に管理されていて、独立して表示のための処理が可能である。前画面11及び後画面12の何れに表示させるかは勿論、例えば表示の位置、大きさ、明るさ、色相、表示形態、画像変形等についても個別に制御可能である。
【0067】
尚、画像入力部14は、グラフィックソフトウエアを備えており、立体表示用の複数の画像を生成する画像生成部を含んで構成されてもよい。
【0068】
本実施例では特に、画像入力部14は、後に詳述するように、図3から図7に示すような画像に係る立体表示用の画像を記憶していることが好ましい。そして、これらの画像を前画面11及び後画面12の夫々に入力することで、観察者はより適切な立体感を有する画像を視覚することが可能となる。
【0069】
第一駆動部15及び第二駆動部16は、前画面11及び後画面12を夫々表示駆動するためのものであり、画像入力部14から入力された前画面11又は後画面12用の画像信号に基づいて表示駆動する。制御部17の制御に基づいて、表示のタイミングや点滅等の装飾的で効果的な駆動を行う機能を持たせても良い。
【0070】
制御部17は、表示装置1の全体的な制御を行う。立体的な画像の表示に関しては、前画面11及び後画面12の表示形態、例えば輝度や大きさ等を設定し、画像入力部14に対して夫々に表示させる画像信号を発生させる。又、第一駆動部15及び第二駆動部16の動作を制御する。
【0071】
(動作原理)
続いて、図3から図7を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の動作原理について説明する。
【0072】
(表示動作の一の具体例)
先ず、図3及び図4を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の表示動作の一の具体例について説明する。ここに、図3は、画像入力部が入力する画像の一の例を概念的に示した模式図であり、図4は、図3に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【0073】
尚、図3に示す「奥行」とは画像の立体感が得られる位置であり、奥行0%とは、前画面11に立体感の位置がある場合であり、一方、奥行100%とは後画面12に立体感の位置がある場合である。そして、奥行50%とは、前画面11と後画面12との中間位置に、立体感の位置がある場合である。
【0074】
図3に示すように、画像入力部14は、「人」を表示対象物とする画像を、前画面11及び後画面12の夫々に、適切に輝度の割振がなされた状態で入力する。ここで、画像入力部14は、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置と後画面12の奥行位置との間を往復するように表示される画像を入力する。この場合、画像入力部14は、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するために、概ね0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間を要するような速度にて、特に奥行方向に移動する表示対象物に係る画像を入力することが好ましい。更に、画像入力部14は、より好ましくは、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するために、概ね0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度にて、特に奥行方向に移動する表示対象物に係る画像を入力してもよい。
【0075】
ここで、観察者は、図4に示すように「人」に係る画像が、例えば観察者の側から見て手前側から奥側に向かって移動しているように視覚する。
【0076】
即ち、観察者は、例えば当初前画面11の位置にて立体感が得られる表示対象物を視覚している。その後、観察者は、表示対象物の移動に伴い、前画面11及び後画面12間のいずれかの奥行位置においてその立体感が得られるような表示対象物として視覚する。そして、観察者は、最終的に後画面12の位置にて立体感が得られるような表示対象物を視覚することとなる。この場合、その立体感が得られる位置が変化し、最終的に後画面12の位置にて立体感が得られるようになるまでに、0.6秒以上且つ2.0秒以下を、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような立体的な画像を視覚することとなる。
【0077】
ここで、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために2.0秒以上を要するような速度で移動する場合、移動に係る速度が相対的に遅いため、動きに躍動感のない画像として観察者は視覚することとなる。従って、観察者はその立体感(特に、移動に係る立体感)を十分に認識することができないおそれがある。
【0078】
或いは、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために0.6秒未満しか要しないような速度で移動する場合、移動に係る速度が速すぎるため、例えば表示対象物が瞬間的に移動したかのように観察者は視覚し、その動作等を十分に認識することができない。従って、観察者は、その立体感(特に、移動に係る立体感)を十分に認識することができないおそれがある。
【0079】
しかるに本実施例の如く、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために、0.6秒以上且つ2.0秒以下、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度で移動する表示対象物に係る画像を入力すれば、観察者はより適切な立体感を認識することが可能となる。即ち、前画面11及び後画面12の間隔に応じて定まる所定速度にて移動する表示対象物を表示出力することで、観察者は適切な立体感を認識可能となる。
【0080】
尚、上述の所定速度は、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて、表示する表示対象物に応じて個別具体的に定められているものでもよい。更に、ユーザの視覚特性に応じて、該所定速度に微調整等を加えるものであってもよい。そして、これらの設定或いは調整は、画像入力部14に入力される前に、例えばオーサリング側、或いはユーザによって予めなされていてもよい。或いは、画像入力部14によって自動的に、或いは例えばリモコン等を用いて入力される観察者の指示により行われてもよい。
【0081】
尚、本実施例の画像入力部14が前画面11及び後画面12に入力する画像は、図3に示すものに限られず、例えば以下の図5から図7を参照して説明するような画像であってもよい。
【0082】
(表示動作の他の具体例)
続いて、図5から図7を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の表示動作の他の具体例について説明する。ここに、図5は、表示対象物が移動する一の表示例を概念的に示した模式図であり、図6は、図5に示す表示対象物を観察者が視覚する表示面を概念的に示した模式図であり、図7(a)及び図7(b)は、表示対象物が移動する他の表示例を概念的に示した模式図である。
【0083】
図5に示すように、画像入力部14は、表示対象物のうち少なくとも一部分が変形して奥行方向に移動するような画像を入力してもよい。即ち、板状の表示対象物のうち、中央部分に該当する一部分のみが、その形状を変化させることで奥行方向に移動するような画像を入力してもよい。
【0084】
この場合、当該表示対象物は、その中央部分2が意図する一部分のうち最も長い距離を移動する部分(即ち、最も早く移動する部分であって、点P1より表される頂点部分)の速度が、上述したような適切な速度であれば、表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調して或いは適切に表示することが可能となる。
【0085】
例えば、点P1が前画面11の奥行位置(奥行0%)にあり、表示対象物の一部が変形することで、P1が移動し、後画面12の奥行位置(奥行100%)に移動したとする。この場合、点P1が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するのに、0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度で移動すれば、その立体感を適切に表示することが可能となる。
【0086】
従って、観察者は、図6に示すように、表示対象物のうち中央部分に該当する一部分のみが変形して、手前側から奥側に往復して移動するような立体的な画像として視覚することとなる。そして、該移動する一部分の速度が速すぎず且つ遅すぎないため、観察者は、当該一部分の移動に係る立体感を、より適切に認識することとなる。
【0087】
更に、図7に示すように、画像入力部14は、例えば任意に回転する歯車に係る画像を入力してもよい。この場合、例えば歯車のある一点(例えば、図7におおいて、黒丸によって示される点)が奥行方向に移動する速度が、上述の速度と概ね同等の速度であることが好ましい。即ち、歯車のある一点が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動(即ち、例えば歯車が半回転)するのに要する時間が概ね0.6秒ないしは2.0秒であるような速度で、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)であるような速度で、歯車が回転する画像であることが好ましい。この場合、観察者は、歯車に係る画像について、特にその回転等の動作について、より適切な立体感を認識することが可能となる。
【0088】
尚、図3から図7においては、手前側から奥側方向への表示位置の移動に限らず、奥側から手前側方向への移動であっても、或いは往復運動や回転運動等のように奥行方向における例えば連続的な或いは散発的な移動の態様を示す表示対象物であっても同様の利益を享受することが可能である。
【0089】
加えて、本実施例では、前画面11及び後画面12に夫々表示される画像の大きさ、明るさ、色合い或いはフォーカス感等を変化させることで、立体的な画像の遠近感を強調したり或いは影を付与する等の表示処理を行ってもよい。これにより、立体的な画像の立体感の強弱を更に調整することが可能となる。
【0090】
尚、上述した実施例は、前後に置かれた二つの表示手段(即ち、前画面11及び後画面12)により立体画像が表示される形態であるが、更に複数の表示手段を相前後して配置するものであっても良く、一層、滑らかな立体画像が得られる。加えて、表示対象物に係る画像が、動画であっても、静止画であっても本実施例に係る利益を享受することが可能である。更に、輝度変調型の立体表示方式に限らず、任意の立体表示方式において適用しても、本実施例に係る表示装置と同様の利益を享受することが可能である。
【0091】
本発明は、上述した実施形態或いは実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う表示装置及び方法また本発明の技術思想に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置に係る実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の表示装置に係る実施例の表示部の他の構成について示す光学系の図式的断面図である。
【図3】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像の一の例を概念的に示す模式図である。
【図4】図3に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【図5】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像の他の例を概念的に示す斜視図である。
【図6】図5に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【図7】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・表示装置
11・・・前画面
12・・・後画面
14・・・画像入力部
15・・・第一駆動部
16・・・第二駆動部
17・・・制御部
18・・・ハーフミラー
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数の表示手段を観察者の視線方向に相前後して配置し、夫々の表示手段に重ねて表示する画像中における物体像の輝度をその奥行位置に応じて表示手段間で変えることにより当該物体を立体的に表示する、輝度変調型などの立体表示方式の表示装置及び表示方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体視することが可能な装置として種々の形態のものが提案され、実用化がなされている。例えば、動画の立体表示を可能とする装置として、液晶シャッタ眼鏡方式等が良く知られている。この液晶シャッタ眼鏡はカメラで3次元物体を異なる方向から撮影し、得られた視差情報を含む画像データを合成して1つの画像信号に合成し、2次元表示装置に入力し表示する。観察者は液晶シャッタ眼鏡をかけ、表示される画像と同期を取って右目、左目の液晶シャッタを切り替えることで、両眼の視差に応じた画像を立体的に見ることができるものである。
【0003】
最近では、観察者の視線上に相前後して二つの2次元表示装置を設け、それらに表示される画像を重ねて見ることによって、奥行方向には離散的であるが、立体的な画像として視覚される3次元表示装置がある。また、その離散的な状態を改善するために、2次元表示装置の夫々に表示される各物体像の輝度に、奥行位置に応じた差或いは変化をつけることによって、離散的な位置の中間位置に物体があるかの様な立体画像を表示可能であり、より立体感が自然となるように改良された3次元表示装置或いは立体表示装置がある。例えば、複数のハーフミラーを用いて複数の表示装置からの物体像を重ねて表示することで、半透明な物体や後ろの物体が透けて見えるような表示を可能ならしめる、輝度変調型の立体表示方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−115812号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した輝度変調型の立体表示方式においては、例えば表示される画像の内容(或いは、コンテンツ内容)によっては、観察者が十分な立体感を得ることができないという技術的な問題点を有している。例えば、静止画に係る立体的な画像を十分に認識できても、観察者の視覚によっては、例えば動画に係る立体的な画像を十分に認識することができないという技術的な問題点を有している。即ち、動画に係る立体的な画像の動きによっては、その画像の変化を立体的に表示することができないという技術的な問題点を有している。
【0006】
本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、例えば観察者に、より適切な立体感を感じさせることの可能な表示装置及び方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の表示装置は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段と、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力手段とを備える。
【0008】
上記課題を解決するために請求項13に記載の表示方法は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段を備えた表示装置における表示方法であって、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力工程と、該入力される複数の画像を、前記二つの表示手段において表示出力する表示出力工程とを備える。
【0009】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0011】
本発明の表示装置に係る実施形態は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段と、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力手段とを備える。
【0012】
本発明の表示装置に係る実施形態によれば、その動作時には、観察者の視線上に相前後して配置された複数の表示手段によって、観察者の側から見て立体表示用の画像を重ねて表示すれば、立体表示或いは3次元表示を行うことが可能となる。即ち、観察者は立体的な画像を視覚することが可能となる。ここに、本発明に係る「観察者の視線上において重ねて表示」とは、文字通り均一に重なる場合の他、観察者が立体的な画像を視覚しうる程度に表示される重なりの程度で足りる趣旨である。又、本発明に係る「表示対象物に係る複数の画像」とは、同一の表示対象物に係る複数の画像に限らず、例えばカーナビゲーションシステムの表示装置において、重ねて表示される道路画像と、進行方向等を示す矢印の画像のように、異なる表示対象物に係る複数の画像をも含んだ趣旨である。
【0013】
そして、二つの表示手段で表示される同一画像部分についての輝度の割振によって、二つの表示手段間におけるいずれかの奥行位置に画像が存在するように見える、連続的な立体表示が可能となる。或いは、画像部分が、二つの表示手段のいずれかに表示されている離散的な立体表示が可能となる。更に、三つ以上の表示手段間のいずれかの位置に画像が存在するように見える、連続的又は離散的な立体表示も可能となる。
【0014】
本実施形態では特に、係る複数の画像の夫々は、画像入力手段によって対応する複数の表示手段のうち対応する二つの表示手段に入力される。そして、画像入力手段により入力される複数の画像は、複数の表示手段間における表示位置が、所定速度で移動するような表示対象物を示す立体表示用の画像であることが好ましい。
【0015】
本願発明者の研究によれば、人間の視覚上は、二つの表示手段の間に立体表示された表示対象物がその表示位置を変化させる場合、該二つの表示手段の間隔が広ければ表示位置が早く変化すると立体感を強く感じることができるのに対し、該間隔が短ければ表示位置が遅く変化すると立体感を強く感じることができることが判明している。逆に、該二つの表示手段の間隔が広ければ表示位置が遅く変化すると立体感を弱く感じることとなるのに対し、該間隔が短ければ表示位置が早く変化すると立体感を弱く感じることとなることが判明している。要するに、二つの表示手段の間を移動する表示対象物の動きが、該二つの表示手段の間隔の端から端までを短過ぎる時間で動いても、長過ぎる時間で動いても立体感が感じられないこと、即ち、二つの表示手段の間隔に応じて表示位置が変化するのに、人間の視覚をして立体感を出す上で適切な速度或いは速度範囲が存在することが判明している。言い換えれば、例えば該二つの表示手段が所定の或いは適切な間隔を隔てて配置されていれば、表示対象物がその表示位置を変化させる場合、該二つの表示手段の間隔によらず、立体感を適切に表現できる速度は、所定の範囲内に収まるともいえる。
【0016】
しかるに、本実施形態では特に、画像入力手段によって、表示手段は、例えば二つの表示手段の間隔の端から端までを所定時間内で移動するなど、該二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で変化する表示対象物を表示することになる。従って、通常は二つの表示手段が固定されており、既知である個々の表示手段に固有の間隔に応じて、人間の視覚をして最も立体感を感じることが可能な速度を、所定速度として定めれば、当該間隔が不変である限り、表示対象物の表示位置が変化する際に、非常に適切に表示対象物に立体感を与えることが可能となる。また、二つの表示手段の間隔が異なる別の表示手段を用いる場合には、当該間隔に応じて、所定速度を調整すれば、同様に立体感を与えることが可能となる。或いは、二つの表示手段の間隔が使用中或いは表示の最中に可変である表示手段を用いる場合には、当該間隔に応じて、所定速度を適宜調整すれば、同様に立体感を与えることが可能となる。
【0017】
尚、二つの表示手段の間隔に応じて立体感を出すのに適した所定速度は、実際に当該表示装置に用いることとなる表示手段が決まれば、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて個別具体的に定めればよい。このように所定速度を最適化或いは適切な範囲に含めるように、立体表示用の複数の画像を入力する技術は、本願発明の技術的範囲に含まれるところである。また、個々の表示装置を用いるユーザの視覚特性に基づいて、該所定速度に微調整を加えることも可能であり、このような技術もまた本願発明の技術的範囲に含まれるところである。加えて、このように適切な所定速度を定めたり、微調整したりすることは、立体表示用の複数の画像を提供するオーサリング側で行ってもよいし、グラフィックソフトウエアを備えた当該表示装置を所有するユーザ側でおこなってもよく、何れの場合にせよ、やはり本願発明の技術的範囲に含まれるところである。
【0018】
尚、この表示対象物に係る複数の画像は、例えばコンテンツ業者等のオーサリング側により作成されてもよいし、本実施形態に係る表示装置のユーザ(或いは、観察者)によって作成されてもよい。或いは、後述の如く画像入力手段が備える画像作成手段により作成されてもよい。そして、本実施形態に係る表示装置は、係る複数の画像を格納しておくための、例えばハードディスク等の情報記録媒体を含んでなる格納手段を更に備えていてもよく、表示の都度、該格納手段より読み出すように構成してもよい。
【0019】
そして、観察者は、これらの所定速度で移動する表示対象物を視覚することで、特にその移動に係る立体感が強調された画像を視覚することが可能となる。即ち、適切な速度で移動する表示対象物の存在によって、観察者は、特にその動きにおいて、より適切な立体感を認識することが可能となる。
【0020】
以上の結果、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度で移動する表示対象物を表示出力することで、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0021】
又、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、表示位置が所定速度で変化する表示対象物を含む動画表示を行う限りにおいては、立体表示方式或いは3次元表示方式として、輝度変調方式の他、任意の立体表示方式或いは3次元表示方式を採用しても、観察者は立体感のある画像を視覚することが可能である。
【0022】
加えて、複数の画像の夫々の大きさ、明るさ、色合い或いはフォーカス感等を変化させることで、立体的な画像の遠近感を強調したり或いは影を付与する等の表示処理を行ってもよい。これにより、立体的な画像の立体感の強弱を更に調整することが可能となる。
【0023】
本発明の表示装置に係る実施形態の一の態様は、前記画像入力手段は、前記表示位置が前記二つの表示手段間を前記視線に沿った奥行方向に前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0024】
この態様によれば、複数の表示手段間の奥行方向に所定速度で移動する表示対象物を、より好ましくは観察者の側から見て奥側へ或いは手前側へ移動する表示対象物を表示出力することで、その奥行方向の立体感をより強調した画像を表示することが可能となる。即ち、観察者は、その立体感(特に、奥行方向の立体感)がより強調された立体的な画像を視覚することが可能となる。
【0025】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物の全体の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0026】
この態様によれば、表示対象物の全体に渡って、該表示対象物に移動に係る動作について、適切に立体感を与えることが可能となる。
【0027】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物の一部の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0028】
この態様によれば、例えば所定速度で移動する表示対象物の一部に係る立体感を強調して表示することが可能となる。従って、特に立体感を強調させたい一部を含んだ表示対象物の立体感を適切に表示することが可能となる。
【0029】
加えて、該一部を除く表示対象物の他の一部は、静止していてもよいし、或いは任意の又は所定速度で移動するものであってもよい。いずれの態様であっても、観察者は、所定速度で移動する表示対象物の一部に係る立体感を適切に認識することが可能となる。
【0030】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記表示対象物のうち少なくとも一部が変形しながら前記表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0031】
この態様によれば、表示対象物のうち少なくとも一部が、その形状を変化させながら所定速度で移動する画像であっても、該表示対象物のうち少なくとも一部の移動(或いは、変形)に係る立体感を強調することが可能となる。従って、より複雑な動作を伴う表示対象物についても、より適切な立体感を有する立体的な画像として表示することが可能となる。
【0032】
尚、変形しながら移動する少なくとも一部を除く表示対象物の部分は、静止していてもよいし、或いは任意の又は所定速度で移動するものであってもよい。そして、該変形しながら移動する少なくとも一部のうち特定の部分のみが所定速度で移動するものであってもよい。
【0033】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0034】
この態様によれば、上述の速度で表示対象物(或いは、その一部又は移動対象部分)が移動することで、観察者はより適切な立体感を認識することが可能となる。
【0035】
即ち、手前側の表示手段と奥側の表示手段との間の奥行幅を、0.6秒未満の時間で移動可能な速度で移動する表示対象物であれば、その移動に係る時間が短いために、観察者は移動に係る動作を十分に視覚することができない。このため、観察者は、移動する表示対象物の立体感を認識することはできるが、十分な立体感を認識することは困難或いは不可能である。
【0036】
他方、手前側の表示手段と奥側の表示手段との奥行幅を、2.0秒を超える時間で移動可能な速度で移動する表示対象物であれば、その移動に係る動作が緩慢である。このため、観察者は、その立体感を認識することはできるが、十分な立体感を認識することは困難或いは不可能である。
【0037】
しかるに、この態様における速度にて移動する表示対象物に係る複数の画像を、画像入力部が入力することで、観察者は、移動する表示対象物の立体感を十分に認識することが可能となるという大きな利点を有することとなる。
【0038】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を、0.9秒以上且つ1.1秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力する。
【0039】
この態様によれば、その移動に係る速度が遅すぎず且つ速すぎないため、移動に係る動作をより適切に表示することが可能となる。従って、観察者は、移動する表示対象物の立体感をより適切に(或いは十分に)認識することが可能となる。
【0040】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、1秒間あたり15コマ以上のコマ数を夫々有する前記複数の画像を入力する。
【0041】
この態様によれば、所定速度で移動する表示対象物を、より滑らかに表示することが可能となる。即ち、1秒間当たりのコマ数(或いは、フレーム数)が15コマ(或いは、15フレーム)よりも小さいと、表示対象物(或いは、その一部又は移動対象部分)の移動に滑らかさがなくなり、離散的な動きとして表示されることとなる。従って、1秒間あたり15コマ以上のコマ数を夫々有する複数の画像を表示することで、観察者はより滑らかで適切な立体感を認識することが可能となる。
【0042】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記画像入力手段は、前記複数の画像を生成する画像生成手段を含み、該生成された複数の画像を入力する。
【0043】
この態様によれば、画像生成手段により、所定速度で移動する表示対象物を表示させるための複数の画像を作成し、該作成した画像を表示出力することが可能となる。該画像生成手段は、例えば観察者の指示により動作するものであってもよいし、或いは例えばCPU等の制御下で自動的に動作するものであってもよい。
【0044】
尚、画像生成手段は、例えばグラフィックソフトウエアを用いて生成する手段でもよい。或いは、画像入力手段は、奥行位置を示す奥行情報付きの画像情報を、画像情報源から取得して入力する手段を含んでもよい。更に、画像入力手段は、表示位置が移動する速度を、所定速度に変換する手段を含んでもよい。
【0045】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記複数の表示手段のうち、少なくとも前記観察者から見て最も後方に配置された表示手段を除く表示手段は、半透明な表示デバイスからなる。
【0046】
この態様によれば、観察者の側から見て前方に配置された表示手段を通して、該前方に配置された表示手段の後方に配置された表示手段に表示された画像を視覚することが可能となり、観察者の視線上に直接、その表示手段を配置することが可能となる。
【0047】
上述の如く半透明な表示デバイスを含んでなる表示装置の態様では、前記半透明の表示デバイスは、液晶表示デバイス又はエレクトロルミネッセンス表示デバイスであるように構成してもよい。
【0048】
このように構成すれば、液晶表示デバイスやエレクトロルミネッセンス表示デバイスといった、半透明のパネル状の表示手段を用いて、立体的な画像を表示することが可能となる。
【0049】
本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様では、前記複数の表示手段は、ハーフミラーにより合成される表示手段を含む。
【0050】
この態様によれば、複数の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段は観察者の視線上に直接配置されることはなく、ハーフミラーを介して画像が合成される。従って表示手段として光透過性を有しないものも用いることが可能となり、例えばブラウン管表示デバイス、プラズマ表示デバイス或いは電界電子放出表示デバイス等を利用することが可能となる。
【0051】
尚、ハーフミラーにより合成される表示手段は、当該表示手段が観察者の視線上において視覚される像面を、観察者の視線上に配置される表示手段とみなして、上述の実施の形態の各種態様を採用してもよい。
【0052】
本発明の表示方法に係る実施形態は、観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段を備えた表示装置における表示方法であって、前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力工程と、該入力される複数の画像を、前記二つの表示手段において表示出力する表示出力工程とを備える。
【0053】
本発明の表示方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の表示装置に係る実施形態と同様に、画像入力工程において、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度でその表示位置が変化する表示対象物に係る複数の画像が入力され、表示出力工程において、該入力された複数の画像の夫々を、複数の表示手段のうち対応する二つの表示手段に表示出力することで、立体的な画像を表示することが可能となる。
【0054】
これにより、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0055】
尚、上述した本発明の表示装置に係る実施形態の各種態様に対応して、本発明の表示方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0056】
本発明の表示方法に係る実施形態の一の態様では、前記画像入力工程は、前記複数の画像を生成する画像生成工程を含み、該生成された複数の画像を入力する。
【0057】
この態様によれば、上述した本発明の表示装置に係る実施形態の他の態様と同様に、画像生成工程において、所定速度で移動する表示対象物を表示させるための複数の画像を作成し、該作成した画像を表示出力することが可能となる。
【0058】
本発明の実施形態における、このような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされよう。
【0059】
以上説明したように、本発明の表示装置に係る実施形態によれば、表示手段及び画像入力手段を備える。又、本発明の表示方法に係る実施形態によれば、画像入力工程及び表示出力工程を備える。従って、二つの表示手段の間隔に応じて定まる所定速度で移動する表示対象物を表示出力することで、その表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調することが可能となる。従って、観察者は、当該表示対象物の立体感をより適切に感じる(或いは、認識する)ことが可能となる。
【0060】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の表示装置に係る実施例について説明する。
【0061】
(基本構成)
図1及び図2を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の基本構成について説明する。ここに、図1は、本発明の表示装置に係る実施例の構成を示すブロック図であり、図2は、本実施例に係る画像表示部の他の構成について示した光学系の図式的な断面図である。
【0062】
図1に示すように表示装置1は、前画面11と、前画面11の後方に配置された後画面12と、前画面11及び後画面12に表示する画像を入力する画像入力部14と、画像入力部14からの画像信号を前画面11に表示する第一駆動部15と、画像入力部14からの画像信号を後画面12に表示する第二駆動部16と、表示装置1の全体制御を行う制御部17とを備えて構成されている。
【0063】
前画面11及び前画面12は、表示装置1の画像表示部を形成し、観察者からの視線Lに対して、所定の間隔を有して相前後して配置されている。前画面11は、前方に配置され、後画面12は後方に配置されている。前画面11は、後方にある後画面12の画像を透過して観察者が視覚することが可能となるために、光透過性の表示装置、例えば液晶表示デバイスやエレクトロルミネッセンス(EL)表示デバイスが用いられる。他方、後方に配置される後画面12は、液晶表示デバイスやEL表示デバイスであっても良く、又、光透過性の必要はないのでブラウン管表示デバイスやプラズマ表示デバイスであってもよい。
【0064】
これら前画面11及び後画面12の夫々に画像を表示することで、離散的ではあるが、観察者は立体的な画像を認識することが可能となる。更に、その輝度を増減することで前画面11及び後画面12の間に画像があるかのごとく、立体的な画像を表示することが可能である。即ち、輝度変調方式の立体表示も可能である。
【0065】
尚、前画面11として液晶表示デバイスやEL表示デバイスを用いる他に、光透過性のないブラウン管表示デバイスやプラズマ表示デバイスを用いる構成を採ることも可能である。即ち、図2に示すように、前画面11を後画面12に対して視線Lを遮らないように配置し、観察者の視線上にハーフミラー18を設け、このハーフミラー18の角度を前画面11に表示される画像が後画面12に表示される画像に重なるように定めることで、光透過性のない表示装置を画像表示部に導入することが可能となる。
【0066】
再び図1において、画像入力部14は、前画面11及び後画面12に表示される画像を記憶し、前画面11及び後画面12に出力する。又、外部から入力される画像、例えばパソコン等で作成された画像や例えばインターネット等からダウンロードした画像を、所定の記録エリア(例えば、ハードディスク、CD−ROM或いはDVD−ROM等の情報記録媒体上)に記録しておき、必要に応じて読み出すようにしてもよい。単位としての画像は夫々個別に管理されていて、独立して表示のための処理が可能である。前画面11及び後画面12の何れに表示させるかは勿論、例えば表示の位置、大きさ、明るさ、色相、表示形態、画像変形等についても個別に制御可能である。
【0067】
尚、画像入力部14は、グラフィックソフトウエアを備えており、立体表示用の複数の画像を生成する画像生成部を含んで構成されてもよい。
【0068】
本実施例では特に、画像入力部14は、後に詳述するように、図3から図7に示すような画像に係る立体表示用の画像を記憶していることが好ましい。そして、これらの画像を前画面11及び後画面12の夫々に入力することで、観察者はより適切な立体感を有する画像を視覚することが可能となる。
【0069】
第一駆動部15及び第二駆動部16は、前画面11及び後画面12を夫々表示駆動するためのものであり、画像入力部14から入力された前画面11又は後画面12用の画像信号に基づいて表示駆動する。制御部17の制御に基づいて、表示のタイミングや点滅等の装飾的で効果的な駆動を行う機能を持たせても良い。
【0070】
制御部17は、表示装置1の全体的な制御を行う。立体的な画像の表示に関しては、前画面11及び後画面12の表示形態、例えば輝度や大きさ等を設定し、画像入力部14に対して夫々に表示させる画像信号を発生させる。又、第一駆動部15及び第二駆動部16の動作を制御する。
【0071】
(動作原理)
続いて、図3から図7を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の動作原理について説明する。
【0072】
(表示動作の一の具体例)
先ず、図3及び図4を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の表示動作の一の具体例について説明する。ここに、図3は、画像入力部が入力する画像の一の例を概念的に示した模式図であり、図4は、図3に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【0073】
尚、図3に示す「奥行」とは画像の立体感が得られる位置であり、奥行0%とは、前画面11に立体感の位置がある場合であり、一方、奥行100%とは後画面12に立体感の位置がある場合である。そして、奥行50%とは、前画面11と後画面12との中間位置に、立体感の位置がある場合である。
【0074】
図3に示すように、画像入力部14は、「人」を表示対象物とする画像を、前画面11及び後画面12の夫々に、適切に輝度の割振がなされた状態で入力する。ここで、画像入力部14は、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置と後画面12の奥行位置との間を往復するように表示される画像を入力する。この場合、画像入力部14は、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するために、概ね0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間を要するような速度にて、特に奥行方向に移動する表示対象物に係る画像を入力することが好ましい。更に、画像入力部14は、より好ましくは、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するために、概ね0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度にて、特に奥行方向に移動する表示対象物に係る画像を入力してもよい。
【0075】
ここで、観察者は、図4に示すように「人」に係る画像が、例えば観察者の側から見て手前側から奥側に向かって移動しているように視覚する。
【0076】
即ち、観察者は、例えば当初前画面11の位置にて立体感が得られる表示対象物を視覚している。その後、観察者は、表示対象物の移動に伴い、前画面11及び後画面12間のいずれかの奥行位置においてその立体感が得られるような表示対象物として視覚する。そして、観察者は、最終的に後画面12の位置にて立体感が得られるような表示対象物を視覚することとなる。この場合、その立体感が得られる位置が変化し、最終的に後画面12の位置にて立体感が得られるようになるまでに、0.6秒以上且つ2.0秒以下を、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような立体的な画像を視覚することとなる。
【0077】
ここで、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために2.0秒以上を要するような速度で移動する場合、移動に係る速度が相対的に遅いため、動きに躍動感のない画像として観察者は視覚することとなる。従って、観察者はその立体感(特に、移動に係る立体感)を十分に認識することができないおそれがある。
【0078】
或いは、例えば表示対象物が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために0.6秒未満しか要しないような速度で移動する場合、移動に係る速度が速すぎるため、例えば表示対象物が瞬間的に移動したかのように観察者は視覚し、その動作等を十分に認識することができない。従って、観察者は、その立体感(特に、移動に係る立体感)を十分に認識することができないおそれがある。
【0079】
しかるに本実施例の如く、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動するために、0.6秒以上且つ2.0秒以下、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度で移動する表示対象物に係る画像を入力すれば、観察者はより適切な立体感を認識することが可能となる。即ち、前画面11及び後画面12の間隔に応じて定まる所定速度にて移動する表示対象物を表示出力することで、観察者は適切な立体感を認識可能となる。
【0080】
尚、上述の所定速度は、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて、表示する表示対象物に応じて個別具体的に定められているものでもよい。更に、ユーザの視覚特性に応じて、該所定速度に微調整等を加えるものであってもよい。そして、これらの設定或いは調整は、画像入力部14に入力される前に、例えばオーサリング側、或いはユーザによって予めなされていてもよい。或いは、画像入力部14によって自動的に、或いは例えばリモコン等を用いて入力される観察者の指示により行われてもよい。
【0081】
尚、本実施例の画像入力部14が前画面11及び後画面12に入力する画像は、図3に示すものに限られず、例えば以下の図5から図7を参照して説明するような画像であってもよい。
【0082】
(表示動作の他の具体例)
続いて、図5から図7を参照して、本発明の表示装置に係る実施例の表示動作の他の具体例について説明する。ここに、図5は、表示対象物が移動する一の表示例を概念的に示した模式図であり、図6は、図5に示す表示対象物を観察者が視覚する表示面を概念的に示した模式図であり、図7(a)及び図7(b)は、表示対象物が移動する他の表示例を概念的に示した模式図である。
【0083】
図5に示すように、画像入力部14は、表示対象物のうち少なくとも一部分が変形して奥行方向に移動するような画像を入力してもよい。即ち、板状の表示対象物のうち、中央部分に該当する一部分のみが、その形状を変化させることで奥行方向に移動するような画像を入力してもよい。
【0084】
この場合、当該表示対象物は、その中央部分2が意図する一部分のうち最も長い距離を移動する部分(即ち、最も早く移動する部分であって、点P1より表される頂点部分)の速度が、上述したような適切な速度であれば、表示対象物の立体感(特に、移動に係る立体感)を強調して或いは適切に表示することが可能となる。
【0085】
例えば、点P1が前画面11の奥行位置(奥行0%)にあり、表示対象物の一部が変形することで、P1が移動し、後画面12の奥行位置(奥行100%)に移動したとする。この場合、点P1が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置まで移動するのに、0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)の時間を要するような速度で移動すれば、その立体感を適切に表示することが可能となる。
【0086】
従って、観察者は、図6に示すように、表示対象物のうち中央部分に該当する一部分のみが変形して、手前側から奥側に往復して移動するような立体的な画像として視覚することとなる。そして、該移動する一部分の速度が速すぎず且つ遅すぎないため、観察者は、当該一部分の移動に係る立体感を、より適切に認識することとなる。
【0087】
更に、図7に示すように、画像入力部14は、例えば任意に回転する歯車に係る画像を入力してもよい。この場合、例えば歯車のある一点(例えば、図7におおいて、黒丸によって示される点)が奥行方向に移動する速度が、上述の速度と概ね同等の速度であることが好ましい。即ち、歯車のある一点が、前画面11の奥行位置から後画面12の奥行位置に移動(即ち、例えば歯車が半回転)するのに要する時間が概ね0.6秒ないしは2.0秒であるような速度で、より好ましくは0.9秒以上且つ1.1秒以下(或いは、概ね1.0秒)であるような速度で、歯車が回転する画像であることが好ましい。この場合、観察者は、歯車に係る画像について、特にその回転等の動作について、より適切な立体感を認識することが可能となる。
【0088】
尚、図3から図7においては、手前側から奥側方向への表示位置の移動に限らず、奥側から手前側方向への移動であっても、或いは往復運動や回転運動等のように奥行方向における例えば連続的な或いは散発的な移動の態様を示す表示対象物であっても同様の利益を享受することが可能である。
【0089】
加えて、本実施例では、前画面11及び後画面12に夫々表示される画像の大きさ、明るさ、色合い或いはフォーカス感等を変化させることで、立体的な画像の遠近感を強調したり或いは影を付与する等の表示処理を行ってもよい。これにより、立体的な画像の立体感の強弱を更に調整することが可能となる。
【0090】
尚、上述した実施例は、前後に置かれた二つの表示手段(即ち、前画面11及び後画面12)により立体画像が表示される形態であるが、更に複数の表示手段を相前後して配置するものであっても良く、一層、滑らかな立体画像が得られる。加えて、表示対象物に係る画像が、動画であっても、静止画であっても本実施例に係る利益を享受することが可能である。更に、輝度変調型の立体表示方式に限らず、任意の立体表示方式において適用しても、本実施例に係る表示装置と同様の利益を享受することが可能である。
【0091】
本発明は、上述した実施形態或いは実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う表示装置及び方法また本発明の技術思想に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置に係る実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の表示装置に係る実施例の表示部の他の構成について示す光学系の図式的断面図である。
【図3】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像の一の例を概念的に示す模式図である。
【図4】図3に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【図5】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像の他の例を概念的に示す斜視図である。
【図6】図5に示す画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【図7】本発明の表示装置に係る実施例の画像入力部が入力する画像を、観察者の側から見た場合の表示内容を概念的に示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・表示装置
11・・・前画面
12・・・後画面
14・・・画像入力部
15・・・第一駆動部
16・・・第二駆動部
17・・・制御部
18・・・ハーフミラー
Claims (14)
- 観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段と、
前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記画像入力手段は、前記表示位置が前記二つの表示手段間を前記視線に沿った奥行方向に前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記表示対象物の全体の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記表示対象物の一部の表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記表示対象物のうち少なくとも一部が変形しながら前記表示位置が前記所定速度で移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を0.6秒以上且つ2.0秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記所定速度として、前記表示位置が前記間隔を、0.9秒以上且つ1.1秒以下の時間を要して移動する速度で、前記表示位置が移動するように、前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、1秒間あたり15コマ以上のコマ数を夫々有する前記複数の画像を入力することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記画像入力手段は、前記複数の画像を生成する画像生成手段を含み、該生成された複数の画像を入力することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記複数の表示手段のうち、少なくとも前記観察者から見て最も後方に配置された表示手段を除く表示手段は、半透明な表示デバイスからなることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記半透明の表示デバイスは、液晶表示デバイス又はエレクトロルミネッセンス表示デバイスであることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
- 前記複数の表示手段は、ハーフミラーにより合成される表示手段を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の表示装置。
- 観察者の視線上において相前後して配置されており且つ複数の画像を前記視線上において重ねて表示するための複数の表示手段を備えた表示装置における表示方法であって、
前記複数の表示手段のうち二つの表示手段間に設定される表示位置が、前記二つの表示手段の間隔に応じて定められる所定速度で移動する表示対象物を表示させるように、該表示対象物に係る前記複数の画像を前記二つの表示手段に入力する画像入力工程と、
該入力される複数の画像を、前記二つの表示手段において表示出力する表示出力工程と
を備えたことを特徴とする表示方法。 - 前記画像入力工程は、前記複数の画像を生成する画像生成工程を含み、該生成された複数の画像を入力することを特徴とする請求項13に記載の表示方法。
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JP2008022518A (ja) * | 2006-07-13 | 2008-01-31 | Hyundai Motor Co Ltd | 物体像表示方法 |
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CN105847789A (zh) * | 2016-03-31 | 2016-08-10 | 深圳多哚新技术有限责任公司 | 一种基于vr图像的显示屏驱动的方法和装置 |
-
2003
- 2003-06-02 JP JP2003156514A patent/JP2004361469A/ja not_active Abandoned
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