JP2004361322A - 光ファイバセンサを用いた流向計及び流速・流向計 - Google Patents
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Abstract
【課題】歪み検出板や光ファイバ式歪みゲージの数量を増やすことなく、流向を全方向について高精度で検出できる光ファイバセンサを用いた流向計及び流向・流速計を提供する。
【解決手段】回転自在に支持された回転軸2と、回転軸2に取り付けられ、流体の流れに沿って回転軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、回転軸2に取り付けられ、回転軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、カム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、方向歪み検出板8に設けられ方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する光ファイバ式歪みゲージ9とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】回転自在に支持された回転軸2と、回転軸2に取り付けられ、流体の流れに沿って回転軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、回転軸2に取り付けられ、回転軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、カム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、方向歪み検出板8に設けられ方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する光ファイバ式歪みゲージ9とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ式歪みゲージセンサを用い、河川や海並びに水路の流速・流向を検出するための光ファイバセンサを用いた流向計及び流速・流向計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来技術に係る光ファイバセンサ式流向計の構造図である。
【0003】
図9に示すように、従来の光ファイバセンサ式流向計は、回転自在に支持された回転軸としての流向検出フィン軸2と、この流向検出フィン軸2の下部に設けられ流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、この流向検出フィン軸2の上部に取り付けられた磁石3と、この磁石3の回転軌道に臨んで複数設けられ磁石3が近接したとき、鉄片5が引き寄せられて弾性的に湾曲する歪み検出板4と、各歪み検出板4に取り付けられた光ファイバ式歪みゲージ6とがケース90内に収容された構造になっている。
【0004】
この光ファイバセンサ式流向計は、流体中に設置されると、流向検出フィン1の回動に伴い、流向検出フィン軸2に取り付けられた磁石3が回動し、この磁石3に鉄片5が引き寄せられて歪み検出板4が湾曲する。そして結果として、この歪み検出板4に取り付けられた光ファイバ式歪みゲージ6に歪みが発生し、その歪みが発生した光ファイバ式歪みゲージ6の位置から、流向検出フィン1の方向、すなわち流体の流向が検出される。
【0005】
また、これ以外の従来技術としては、流体が導入されるセンサケースに備えられた流速センサにて流速が検出されると共に、そのセンサケースが垂直翼により流体に沿う方向に回動され、その方向に応じた所定のリードスイッチがONされることにより流向が検出される流向・流速計が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−288623号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来技術の光ファイバセンサ式流向計は、流向を全方向について高精度で検出するには、流向検出フィン軸2を取り囲むように、円周状に多数の歪み検出板4と光ファイバ式歪みゲージ6とを配置することで可能になる。
【0008】
しかしながら、従来技術の光ファイバセンサ式流向計は、このように構成されると構造が複雑になる他、磁石3によって同時に複数の隣接した歪み検出板4に曲げが加わり、正確な方向確定が難しい等の欠点があった。さらに、歪み検出板4と光ファイバ式歪みゲージ6の個数が増えると、計測器の台数も増加するという問題もある。また、従来技術の光ファイバセンサ式流向計では、流体の速度を検出できず、河川情報を得るための効果的な測定ができなかった。
【0009】
また、流速センサが備えられたセンサケースを用いた流向・流速計は、流向と流速の両方を検出できるが、より高い精度で流向を検出するにはそれに応じて多数のリードスイッチを設けなければならず、装置が複雑になり、コストも上昇するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、歪み検出板や光ファイバ式歪みゲージの数量を増やすことなく、流向を全方向について高精度で検出できる光ファイバセンサを用いた流向計及び流向・流速計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記回転軸に取り付けられ、回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する光ファイバ式歪みゲージとを備えたものである。
【0012】
このように構成することにより、流向検出フィンの回動に応じてカム部材のガイド面が正弦曲線を描き、方向歪み検出板に設けられた光ファイバ式歪みゲージに歪みが発生するので、その光ファイバ式歪みゲージに生じた歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0013】
また、上記円板状のカム部材は、直径の一端から他端に向かって順次傾斜した傾斜面を有し、かつ上記直径に対して線対称な一方の半周部が磁性体で形成されていると共に他方の半周部が非磁性体で形成されており、先端部に磁石を有し該先端部が上記カム部材の周縁部に臨み基端部が固定されて取り付けられ、上記カム部材の上記磁性体で形成された半周部が近接すると弾性的に湾曲する回転位置検出板と、該回転位置検出板の湾曲に伴い歪みが発生する方向判定用光ファイバ式歪みゲージとを設けることが好ましい。
【0014】
このように構成することにより、全方向を二枚の歪み検出板と二つの歪みゲージとで検出できるので、低コストで流向を検出できる。
【0015】
また、請求項3の発明は、回転自在に支持された第1の回転軸と、該第1の回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記第1の回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記第1の回転軸に取り付けられ、第1の回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージと、上記第1の回転軸と同軸上に且つ独立して回転する第2の回転軸と、該第2の回転軸に取り付けられ、流体の流れに応じて上記第2の回転軸を回転させるための回転翼と、上記第2の回転軸の外周部に設けられた磁石と、該磁石が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板と、該回転歪み検出板の湾曲に伴い歪みが発生し、単位時間当りに発生した歪みの回数から流速を検出する流速検出用光ファイバ式歪みゲージとを備えたものである。
【0016】
このように構成することにより、流向検出フィンの回動に応じてカム部材のガイド面が正弦曲線を描き、方向歪み検出板に設けられた流向検出用光ファイバ式歪みゲージに歪みが発生するので、その流向検出用光ファイバ式歪みゲージに生じた歪み量を計測することにより、流向を検出できると共に、回転翼の所定時間当たりの回転数に応じて流速検出用光ファイバ式歪みゲージに生じる歪みを計測することにより、流速を検出できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0018】
図1は本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計の構造図である。
【0019】
図1に示すように、本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計は、回転自在に支持された回転軸としての流向検出フィン軸2と、この流向検出フィン軸2の下部に取り付けられ流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、流向検出フィン軸2の上部に取り付けられ流向検出フィン軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、このカム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定部19aに固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、この方向歪み検出板8の湾曲方向に沿って設けられ、方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9とがケース19内に収容されて主に構成されている。
【0020】
図3(a)及び図3(b)に示すように、カム部材7のガイド面7fは、直径の一端から他端に向かって徐々に高く、かつその直径に対して線対称の高さで形成されている。
【0021】
すなわち、カム部材7は、厚みが円周上で回転角ごとに変化して形成されていることにより、回転角によって方向歪み検出板8に発生するたわみが異なるようになっている。
【0022】
この場合、カム部材7は、円周上に厚みが同じ点、すなわち流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に発生する歪みの大きさが同じとなる点が発生することになる。
【0023】
この解決策として、図3(a)に示すように、カム部材7は、中心を通る直線により分割された一方の半周部7aは磁性体、例えば銅、コバルト、ニッケル及びそれらの化合物で形成され、他の半周部7bは非磁性体で形成されている。
【0024】
さらに、図1に示したように、カム部材7の近傍には方向判定手段が設けられている。
【0025】
方向判定手段は、カム部材7が回転して磁性体からなる半周部7aが近接したときに引き寄せられる磁石11を先端部に有し、磁石11に引き寄せられたときに弾性的に湾曲する回転位置検出板10と、この回転位置検出板10に取り付けられた方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12とで構成されている。なお、回転位置検出板10は、基端部が固定部19bに固定して取り付けられており、また、光ファイバ式歪みゲージ9,12同士は光ファイバ20で直列に接続されている。
【0026】
すなわち、本実施の形態は、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に発生する歪みの有無と、方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12の値とにより、予めカム部材7の方向性を決めておくことにより流向検出フィン1の方向を特定し、流向を検出する。
【0027】
図4はカム部材7の回転角に対する2つの光ファイバ式歪みゲージ9,12の歪み量の変化を示す図である。図4中、rは流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9の歪み量を示し、dは方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12の歪み量を示している。
【0028】
図4に示すように、流向検出用光ファイバ式歪みゲージの歪み量rは正弦曲線状に変化し、方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dは180°の角度範囲内で所定の歪み量dになる。
【0029】
例えば流向検出用光ファイバ式歪みゲージにおいて、歪み量rが等しい点として、回転角が0°から90°の範囲内のある点と、回転角が90°から180°の範囲内のある点とが存在するが、回転角が0°から90°の範囲内で方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dが0になっており、回転角が90°から270°の範囲内で方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dが+になっていることから、カム部材の回転角が0°から90°の範囲内であるか、90°から180°の範囲内であるかを特定できる。
【0030】
次に、図1に示した光ファイバセンサを用いた流向計の作用を図1,図2(a)、図2(b)を用いて説明する。
【0031】
図1に示した流向計は、流体に沿う方向に流向検出フィン1が回動すると、この回動に伴いカム部材7も回動して、方向歪み検出板8の先端部と接触するガイド面7fの高さが変化する。そして、図2(a)に示すように、ガイド面7fの高さが最も低い位置に方向歪み検出板8の先端部が接触したときには、方向歪み検出板8は最も大きく湾曲し、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に最も大きな歪みが発生する。また、図2(b)に示すように、ガイド面7fの高さが最も高い位置に方向歪み検出板8の先端部が接触したときには、方向歪み検出板8は最も小さく湾曲し、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に最も小さな歪みが発生する。従って、この歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0032】
このように、本実施の形態は、全方向を二枚の歪み検出板8,10と二つの歪みゲージ9,12とで検出できるので、低コストで流向を検出できる。
【0033】
次に、流体の流速を測定するための流速検出部について述べる。
【0034】
図5は本発明に適用される流速検出部の構造図である。
【0035】
図5に示すように、流速検出部は、ケース19に回転自在に支持された回転翼軸14と、この回転翼軸14の下部に設けられ流体により回転する回転翼13と、回転翼軸14の上部の周面に設けられた磁石15と、この磁石15が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板16と、この回転歪み検出板16に設けられた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18とで主に構成されている。
【0036】
回転歪み検出板16は、回転翼軸14に設けられた磁石15に臨んで先端部が設けられており、その先端部に鉄片17が設けられている。
【0037】
このように構成することにより、流体により回転翼13が回転すると、これに伴い回転翼軸14に取り付けられた磁石15が回転し、磁石15が回転歪み検出板16に近接したとき鉄片17が引き寄せられ、その回転歪み検出板16が湾曲する。そして、回転歪み検出板16に取り付けた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18に歪みが発生する。
【0038】
回転翼13の回転数から流体の流速を検出するには、回転翼13の構造、形状により流速と回転数との関係が変化するため、事前にその流速−回転数の関係を調べておく。
【0039】
図6は、図5の流速検出部における単位時間当たりに発生する歪みの数と流速との関係を示す図である。
【0040】
図6より、回転翼の回転数と流速とが比例しているので、流速検出用光ファイバ式歪みゲージにおける単位時間当たりに発生した歪みの回数を計測することにより、流速を検出することができる。
【0041】
次に、本発明に係る光ファイバセンサ式流速・流向計について詳述する。
【0042】
図7は図1の流向計に図5の流速検出部を設けた光ファイバセンサ式流速・流向計の構造図である。
【0043】
図7に示すように、光ファイバセンサ式流速・流向計は、基本的な構成は、図1の流向計と図5の流速検出部30と備えた構成である。
【0044】
すなわち、光ファイバセンサ式流速・流向計は、回転自在に支持された第1の回転軸としての流向検出フィン軸2と、流向検出フィン軸2に取り付けられ、流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、流向検出フィン軸2に取り付けられ、流向検出フィン軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、このカム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定系に固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、この方向歪み検出板8に設けられその方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9と、流向検出フィン軸2と同軸上に且つ独立して回転する第2の回転軸としての回転翼軸14と、この回転翼軸14に取り付けられ、流体の流れに応じて回転翼軸14を回転させるための回転翼13と、回転翼軸14の外周部に設けられた磁石15と、この磁石が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板16と、この回転歪み検出板16の湾曲に伴い歪みが発生し、単位時間当りに発生した歪みの回数から流速を検出する流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18とを備えている。
【0045】
図7の実施の形態にあっては、流向検出フィン軸2と回転翼軸14とは互いに自由に回転する構造で且つ流向検出フィン軸2と回転翼軸14とが同軸上に配置されるように、流向検出フィン軸2は円筒状に形成されていると共に、回転翼軸14は円柱状に形成されており、流向検出フィン軸2に回転翼軸14が挿入されてケース19に取り付けられている。
【0046】
このように構成することにより、流体に沿う方向に流向検出フィン1が回動すると、この回動に伴いカム部材7が回動するので、方向歪み検出板8の先端部と接触するガイド面7fの高さが変化する。これにより、方向歪み検出板8はガイド面7fの高さの変化に応じて湾曲し、さらにこの方向歪み検出板8に設けられた流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9は、方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪む。従って、この歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0047】
また、流体により回転翼13が回転すると、これに伴い回転翼軸14に取り付けられた磁石15が回転するので、磁石15が回転歪み検出板16に近接したとき、鉄片17が引き寄せられて回転歪み検出板16が湾曲する。これにより、回転歪み検出板16に取り付けられた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18は、歪みを発生する。従って、流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18における所定時間当たりに発生した歪みの回数を計測することにより、流速を検出できる。
【0048】
次に、本実施の形態の変形例について述べる。
【0049】
図8は図7に示した回転翼13を収容する回転翼収容部の斜視図である。
【0050】
図8に示すように、この回転翼収容部30は、上述した光ファイバセンサ式流向計のケース19の一部であり、回転翼13を収容する有底円筒体状の本体32と、回転翼13の回転軌道の接線方向に配置され、流体が回転翼13の羽根に当たるように案内するための矩形筒体状の流路31とを有している。
【0051】
この回転翼収容部30を用いることにより、回転翼13を安定に回転させることができる。
【0052】
以上説明したように、従来は流体の流向を順、逆、中位の3方向しか検出できなかったが、本実施の形態により、円盤状のカム部材7の導入により簡単な構成で全方向の流向検出が可能になる。
【0053】
また、流向検出フィンと回転翼とを組み合わせ、流向検出用光ファイバ式歪みゲージと、流速検出用光ファイバ式歪みゲージとを連続して(直列に)結線することで、1台の測定機器で流体の流向と流速とが測定可能になる。
【0054】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、歪み検出板や光ファイバ式歪みゲージの数量を増やすことなく、流向を全方向について高精度で検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計の構造図である。
【図2】カム部材のガイド面の高さと方向歪み検出板の湾曲度との関係を示す説明図である。
【図3】図3(a)はカム部材の平面図であり、図3(b)はそのIIIb−IIIb線断面図である。
【図4】カム部材の回転角に対する2つの光ファイバ式歪みゲージの歪み量の変化を示す図である。
【図5】本発明に適用される流速検出部の構造図である。
【図6】図5の流速検出部における単位時間当たりに発生する歪みの数と流速との関係を示す図である。
【図7】図1の流向計に図5の流速検出部を設けた光ファイバセンサ式流速・流向計の構造図である。
【図8】図7に示した回転翼を収容する回転翼収容部の斜視図である。
【図9】従来技術に係る光ファイバセンサ式流向計の構造図である。
【符号の説明】
1 流向検出フィン
2 流向検出フィン軸
7 カム部材
7f ガイド面
8 方向歪み検出板
9 流向検出用光ファイバ式歪みゲージ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ式歪みゲージセンサを用い、河川や海並びに水路の流速・流向を検出するための光ファイバセンサを用いた流向計及び流速・流向計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来技術に係る光ファイバセンサ式流向計の構造図である。
【0003】
図9に示すように、従来の光ファイバセンサ式流向計は、回転自在に支持された回転軸としての流向検出フィン軸2と、この流向検出フィン軸2の下部に設けられ流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、この流向検出フィン軸2の上部に取り付けられた磁石3と、この磁石3の回転軌道に臨んで複数設けられ磁石3が近接したとき、鉄片5が引き寄せられて弾性的に湾曲する歪み検出板4と、各歪み検出板4に取り付けられた光ファイバ式歪みゲージ6とがケース90内に収容された構造になっている。
【0004】
この光ファイバセンサ式流向計は、流体中に設置されると、流向検出フィン1の回動に伴い、流向検出フィン軸2に取り付けられた磁石3が回動し、この磁石3に鉄片5が引き寄せられて歪み検出板4が湾曲する。そして結果として、この歪み検出板4に取り付けられた光ファイバ式歪みゲージ6に歪みが発生し、その歪みが発生した光ファイバ式歪みゲージ6の位置から、流向検出フィン1の方向、すなわち流体の流向が検出される。
【0005】
また、これ以外の従来技術としては、流体が導入されるセンサケースに備えられた流速センサにて流速が検出されると共に、そのセンサケースが垂直翼により流体に沿う方向に回動され、その方向に応じた所定のリードスイッチがONされることにより流向が検出される流向・流速計が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−288623号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来技術の光ファイバセンサ式流向計は、流向を全方向について高精度で検出するには、流向検出フィン軸2を取り囲むように、円周状に多数の歪み検出板4と光ファイバ式歪みゲージ6とを配置することで可能になる。
【0008】
しかしながら、従来技術の光ファイバセンサ式流向計は、このように構成されると構造が複雑になる他、磁石3によって同時に複数の隣接した歪み検出板4に曲げが加わり、正確な方向確定が難しい等の欠点があった。さらに、歪み検出板4と光ファイバ式歪みゲージ6の個数が増えると、計測器の台数も増加するという問題もある。また、従来技術の光ファイバセンサ式流向計では、流体の速度を検出できず、河川情報を得るための効果的な測定ができなかった。
【0009】
また、流速センサが備えられたセンサケースを用いた流向・流速計は、流向と流速の両方を検出できるが、より高い精度で流向を検出するにはそれに応じて多数のリードスイッチを設けなければならず、装置が複雑になり、コストも上昇するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、歪み検出板や光ファイバ式歪みゲージの数量を増やすことなく、流向を全方向について高精度で検出できる光ファイバセンサを用いた流向計及び流向・流速計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記回転軸に取り付けられ、回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する光ファイバ式歪みゲージとを備えたものである。
【0012】
このように構成することにより、流向検出フィンの回動に応じてカム部材のガイド面が正弦曲線を描き、方向歪み検出板に設けられた光ファイバ式歪みゲージに歪みが発生するので、その光ファイバ式歪みゲージに生じた歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0013】
また、上記円板状のカム部材は、直径の一端から他端に向かって順次傾斜した傾斜面を有し、かつ上記直径に対して線対称な一方の半周部が磁性体で形成されていると共に他方の半周部が非磁性体で形成されており、先端部に磁石を有し該先端部が上記カム部材の周縁部に臨み基端部が固定されて取り付けられ、上記カム部材の上記磁性体で形成された半周部が近接すると弾性的に湾曲する回転位置検出板と、該回転位置検出板の湾曲に伴い歪みが発生する方向判定用光ファイバ式歪みゲージとを設けることが好ましい。
【0014】
このように構成することにより、全方向を二枚の歪み検出板と二つの歪みゲージとで検出できるので、低コストで流向を検出できる。
【0015】
また、請求項3の発明は、回転自在に支持された第1の回転軸と、該第1の回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記第1の回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記第1の回転軸に取り付けられ、第1の回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージと、上記第1の回転軸と同軸上に且つ独立して回転する第2の回転軸と、該第2の回転軸に取り付けられ、流体の流れに応じて上記第2の回転軸を回転させるための回転翼と、上記第2の回転軸の外周部に設けられた磁石と、該磁石が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板と、該回転歪み検出板の湾曲に伴い歪みが発生し、単位時間当りに発生した歪みの回数から流速を検出する流速検出用光ファイバ式歪みゲージとを備えたものである。
【0016】
このように構成することにより、流向検出フィンの回動に応じてカム部材のガイド面が正弦曲線を描き、方向歪み検出板に設けられた流向検出用光ファイバ式歪みゲージに歪みが発生するので、その流向検出用光ファイバ式歪みゲージに生じた歪み量を計測することにより、流向を検出できると共に、回転翼の所定時間当たりの回転数に応じて流速検出用光ファイバ式歪みゲージに生じる歪みを計測することにより、流速を検出できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0018】
図1は本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計の構造図である。
【0019】
図1に示すように、本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計は、回転自在に支持された回転軸としての流向検出フィン軸2と、この流向検出フィン軸2の下部に取り付けられ流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、流向検出フィン軸2の上部に取り付けられ流向検出フィン軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、このカム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定部19aに固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、この方向歪み検出板8の湾曲方向に沿って設けられ、方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9とがケース19内に収容されて主に構成されている。
【0020】
図3(a)及び図3(b)に示すように、カム部材7のガイド面7fは、直径の一端から他端に向かって徐々に高く、かつその直径に対して線対称の高さで形成されている。
【0021】
すなわち、カム部材7は、厚みが円周上で回転角ごとに変化して形成されていることにより、回転角によって方向歪み検出板8に発生するたわみが異なるようになっている。
【0022】
この場合、カム部材7は、円周上に厚みが同じ点、すなわち流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に発生する歪みの大きさが同じとなる点が発生することになる。
【0023】
この解決策として、図3(a)に示すように、カム部材7は、中心を通る直線により分割された一方の半周部7aは磁性体、例えば銅、コバルト、ニッケル及びそれらの化合物で形成され、他の半周部7bは非磁性体で形成されている。
【0024】
さらに、図1に示したように、カム部材7の近傍には方向判定手段が設けられている。
【0025】
方向判定手段は、カム部材7が回転して磁性体からなる半周部7aが近接したときに引き寄せられる磁石11を先端部に有し、磁石11に引き寄せられたときに弾性的に湾曲する回転位置検出板10と、この回転位置検出板10に取り付けられた方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12とで構成されている。なお、回転位置検出板10は、基端部が固定部19bに固定して取り付けられており、また、光ファイバ式歪みゲージ9,12同士は光ファイバ20で直列に接続されている。
【0026】
すなわち、本実施の形態は、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に発生する歪みの有無と、方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12の値とにより、予めカム部材7の方向性を決めておくことにより流向検出フィン1の方向を特定し、流向を検出する。
【0027】
図4はカム部材7の回転角に対する2つの光ファイバ式歪みゲージ9,12の歪み量の変化を示す図である。図4中、rは流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9の歪み量を示し、dは方向判定用光ファイバ式歪みゲージ12の歪み量を示している。
【0028】
図4に示すように、流向検出用光ファイバ式歪みゲージの歪み量rは正弦曲線状に変化し、方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dは180°の角度範囲内で所定の歪み量dになる。
【0029】
例えば流向検出用光ファイバ式歪みゲージにおいて、歪み量rが等しい点として、回転角が0°から90°の範囲内のある点と、回転角が90°から180°の範囲内のある点とが存在するが、回転角が0°から90°の範囲内で方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dが0になっており、回転角が90°から270°の範囲内で方向判定用光ファイバ式歪みゲージの歪み量dが+になっていることから、カム部材の回転角が0°から90°の範囲内であるか、90°から180°の範囲内であるかを特定できる。
【0030】
次に、図1に示した光ファイバセンサを用いた流向計の作用を図1,図2(a)、図2(b)を用いて説明する。
【0031】
図1に示した流向計は、流体に沿う方向に流向検出フィン1が回動すると、この回動に伴いカム部材7も回動して、方向歪み検出板8の先端部と接触するガイド面7fの高さが変化する。そして、図2(a)に示すように、ガイド面7fの高さが最も低い位置に方向歪み検出板8の先端部が接触したときには、方向歪み検出板8は最も大きく湾曲し、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に最も大きな歪みが発生する。また、図2(b)に示すように、ガイド面7fの高さが最も高い位置に方向歪み検出板8の先端部が接触したときには、方向歪み検出板8は最も小さく湾曲し、流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9に最も小さな歪みが発生する。従って、この歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0032】
このように、本実施の形態は、全方向を二枚の歪み検出板8,10と二つの歪みゲージ9,12とで検出できるので、低コストで流向を検出できる。
【0033】
次に、流体の流速を測定するための流速検出部について述べる。
【0034】
図5は本発明に適用される流速検出部の構造図である。
【0035】
図5に示すように、流速検出部は、ケース19に回転自在に支持された回転翼軸14と、この回転翼軸14の下部に設けられ流体により回転する回転翼13と、回転翼軸14の上部の周面に設けられた磁石15と、この磁石15が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板16と、この回転歪み検出板16に設けられた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18とで主に構成されている。
【0036】
回転歪み検出板16は、回転翼軸14に設けられた磁石15に臨んで先端部が設けられており、その先端部に鉄片17が設けられている。
【0037】
このように構成することにより、流体により回転翼13が回転すると、これに伴い回転翼軸14に取り付けられた磁石15が回転し、磁石15が回転歪み検出板16に近接したとき鉄片17が引き寄せられ、その回転歪み検出板16が湾曲する。そして、回転歪み検出板16に取り付けた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18に歪みが発生する。
【0038】
回転翼13の回転数から流体の流速を検出するには、回転翼13の構造、形状により流速と回転数との関係が変化するため、事前にその流速−回転数の関係を調べておく。
【0039】
図6は、図5の流速検出部における単位時間当たりに発生する歪みの数と流速との関係を示す図である。
【0040】
図6より、回転翼の回転数と流速とが比例しているので、流速検出用光ファイバ式歪みゲージにおける単位時間当たりに発生した歪みの回数を計測することにより、流速を検出することができる。
【0041】
次に、本発明に係る光ファイバセンサ式流速・流向計について詳述する。
【0042】
図7は図1の流向計に図5の流速検出部を設けた光ファイバセンサ式流速・流向計の構造図である。
【0043】
図7に示すように、光ファイバセンサ式流速・流向計は、基本的な構成は、図1の流向計と図5の流速検出部30と備えた構成である。
【0044】
すなわち、光ファイバセンサ式流速・流向計は、回転自在に支持された第1の回転軸としての流向検出フィン軸2と、流向検出フィン軸2に取り付けられ、流体の流れに沿って流向検出フィン軸2を所定の角度回動させるための流向検出フィン1と、流向検出フィン軸2に取り付けられ、流向検出フィン軸2の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面7fを有する円板状のカム部材7と、このカム部材7のガイド面7fに先端部が摺接し基端部が固定系に固定されて取り付けられ、ガイド面7fに応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板8と、この方向歪み検出板8に設けられその方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9と、流向検出フィン軸2と同軸上に且つ独立して回転する第2の回転軸としての回転翼軸14と、この回転翼軸14に取り付けられ、流体の流れに応じて回転翼軸14を回転させるための回転翼13と、回転翼軸14の外周部に設けられた磁石15と、この磁石が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板16と、この回転歪み検出板16の湾曲に伴い歪みが発生し、単位時間当りに発生した歪みの回数から流速を検出する流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18とを備えている。
【0045】
図7の実施の形態にあっては、流向検出フィン軸2と回転翼軸14とは互いに自由に回転する構造で且つ流向検出フィン軸2と回転翼軸14とが同軸上に配置されるように、流向検出フィン軸2は円筒状に形成されていると共に、回転翼軸14は円柱状に形成されており、流向検出フィン軸2に回転翼軸14が挿入されてケース19に取り付けられている。
【0046】
このように構成することにより、流体に沿う方向に流向検出フィン1が回動すると、この回動に伴いカム部材7が回動するので、方向歪み検出板8の先端部と接触するガイド面7fの高さが変化する。これにより、方向歪み検出板8はガイド面7fの高さの変化に応じて湾曲し、さらにこの方向歪み検出板8に設けられた流向検出用光ファイバ式歪みゲージ9は、方向歪み検出板8の湾曲度に応じて歪む。従って、この歪み量を計測することにより、流向を検出できる。
【0047】
また、流体により回転翼13が回転すると、これに伴い回転翼軸14に取り付けられた磁石15が回転するので、磁石15が回転歪み検出板16に近接したとき、鉄片17が引き寄せられて回転歪み検出板16が湾曲する。これにより、回転歪み検出板16に取り付けられた流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18は、歪みを発生する。従って、流速検出用光ファイバ式歪みゲージ18における所定時間当たりに発生した歪みの回数を計測することにより、流速を検出できる。
【0048】
次に、本実施の形態の変形例について述べる。
【0049】
図8は図7に示した回転翼13を収容する回転翼収容部の斜視図である。
【0050】
図8に示すように、この回転翼収容部30は、上述した光ファイバセンサ式流向計のケース19の一部であり、回転翼13を収容する有底円筒体状の本体32と、回転翼13の回転軌道の接線方向に配置され、流体が回転翼13の羽根に当たるように案内するための矩形筒体状の流路31とを有している。
【0051】
この回転翼収容部30を用いることにより、回転翼13を安定に回転させることができる。
【0052】
以上説明したように、従来は流体の流向を順、逆、中位の3方向しか検出できなかったが、本実施の形態により、円盤状のカム部材7の導入により簡単な構成で全方向の流向検出が可能になる。
【0053】
また、流向検出フィンと回転翼とを組み合わせ、流向検出用光ファイバ式歪みゲージと、流速検出用光ファイバ式歪みゲージとを連続して(直列に)結線することで、1台の測定機器で流体の流向と流速とが測定可能になる。
【0054】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、歪み検出板や光ファイバ式歪みゲージの数量を増やすことなく、流向を全方向について高精度で検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバセンサを用いた流向計の構造図である。
【図2】カム部材のガイド面の高さと方向歪み検出板の湾曲度との関係を示す説明図である。
【図3】図3(a)はカム部材の平面図であり、図3(b)はそのIIIb−IIIb線断面図である。
【図4】カム部材の回転角に対する2つの光ファイバ式歪みゲージの歪み量の変化を示す図である。
【図5】本発明に適用される流速検出部の構造図である。
【図6】図5の流速検出部における単位時間当たりに発生する歪みの数と流速との関係を示す図である。
【図7】図1の流向計に図5の流速検出部を設けた光ファイバセンサ式流速・流向計の構造図である。
【図8】図7に示した回転翼を収容する回転翼収容部の斜視図である。
【図9】従来技術に係る光ファイバセンサ式流向計の構造図である。
【符号の説明】
1 流向検出フィン
2 流向検出フィン軸
7 カム部材
7f ガイド面
8 方向歪み検出板
9 流向検出用光ファイバ式歪みゲージ
Claims (3)
- 回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記回転軸に取り付けられ、回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する光ファイバ式歪みゲージとを備えたことを特徴とする光ファイバセンサを用いた流向計。
- 上記円板状のカム部材は、直径の一端から他端に向かって順次傾斜した傾斜面を有し、かつ上記直径に対して線対称な一方の半周部が磁性体で形成されていると共に他方の半周部が非磁性体で形成されており、先端部に磁石を有し該先端部が上記カム部材の周縁部に臨み基端部が固定されて取り付けられ、上記カム部材の上記磁性体で形成された半周部が近接すると弾性的に湾曲する回転位置検出板と、該回転位置検出板の湾曲に伴い歪みが発生する方向判定用光ファイバ式歪みゲージとを設けた請求項1に記載の光ファイバセンサを用いた流向計。
- 回転自在に支持された第1の回転軸と、該第1の回転軸に取り付けられ、流体の流れに沿って上記第1の回転軸を所定の角度回動させるための流向検出フィンと、上記第1の回転軸に取り付けられ、第1の回転軸の回転角度ごとに変化した正弦曲線を描くガイド面を有する円板状のカム部材と、該カム部材のガイド面に先端部が摺接し基端部が固定されて取り付けられ、ガイド面に応じて弾性的に湾曲する方向歪み検出板と、該方向歪み検出板に設けられその方向歪み検出板の湾曲度に応じて歪みが発生し、この歪みの大きさから流向を検出する流向検出用光ファイバ式歪みゲージと、上記第1の回転軸と同軸上に且つ独立して回転する第2の回転軸と、該第2の回転軸に取り付けられ、流体の流れに応じて上記第2の回転軸を回転させるための回転翼と、上記第2の回転軸の外周部に設けられた磁石と、該磁石が回転して近接すると弾性的に湾曲する回転歪み検出板と、該回転歪み検出板の湾曲に伴い歪みが発生し、単位時間当りに発生した歪みの回数から流速を検出する流速検出用光ファイバ式歪みゲージとを備えたことを特徴とする光ファイバセンサを用いた流速・流向計。
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