JP2004361247A - ボールねじ検査装置およびその検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールねじの運転中の損傷状況を検出できるボールねじ検査装置を提供する。
【解決手段】ねじ軸とナットに設けられた互いに対向する螺旋状の転動溝と、この転動溝を連結するリターンチューブとで構成される循環転動路を複数の鋼球が転動するボールねじを、ねじ軸を回転駆動する駆動装置と、ねじ軸に螺合してねじ軸の軸方向に移動可能な螺合移動体と、螺合移動体とナットとの間に配置された予圧付与機構と、ナットの回転を停止させると共に軸方向に移動可能なナット回転止機構と、ねじ軸の端面と接触し、このねじ軸と電気的に導通する回転軸導通機構と、ナットと電気的に導通するナット接続端子とを備えたボールねじ検査装置にナットと螺合移動体とを電気的に絶縁して設置し、回転軸導通機構とナット接続端子との間に電位差を与え、この電位差の変化により循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械や精密機械等の移動体の送り機構等に用いられるボールねじの損傷等を検査するボールねじ検査装置およびその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のボールねじ検査装置は、ねじ軸とナットを鋼球を介して螺合させたボールねじのねじ軸とナットとを検査装置にそれぞれ回動不能に固定して軸方向の組立時のガタを検出している。
【0003】
また、検査装置へのナットの固定を解除してナット保持治具に設けられたベアリングにより回動可能とし、回動不能に固定された軸を押し付けてねじ軸とナットの摩擦力を検出している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−183327号公報(第4−5頁
【0021】−
【0034】、第1図、第9図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術においては、ナットにねじ軸を押し付けてナットとねじ軸の摩擦力を検出しているため、ボールねじの静止時および回動当初の摩擦力を測定しているに過ぎず、ボールねじの運転時の損傷状況等を検査することができないという問題がある。
【0006】
また、ナットはナットを固定したスリーブの外周面に設けられたベアリングより回動する構成となっているため、検出される摩擦力はそのベアリングの摩擦力を含んだものが検出されることになり、鋼球の傷や異物の混入等に伴う微小な摩擦力の変化の検出が困難であるばかりか、ボールねじの運転中の潤滑不良や取付不良、異物の混入等に起因するボールねじの損傷を検出することは不可能であるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、ボールねじの運転中の損傷状況を検出できるボールねじ検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、ねじ軸とナットに設けられた互いに対向する螺旋状の転動溝と、該転動溝を連結する連結路とで構成される循環転動路を複数の鋼球が転動するボールねじと、前記ねじ軸を回転駆動する駆動装置と、前記ねじ軸に螺合してねじ軸の軸方向に移動可能な螺合移動体と、該螺合移動体と前記ナットとの間に配置された予圧付与機構と、前記ナットの回転を停止させると共に前記軸方向に移動可能なナット回転止機構と、前記ねじ軸と接触し、該ねじ軸と電気的に導通する回転軸導通機構と、前記ナットと電気的に導通するナット接続端子とを備え、前記ナットと前記螺合移動体とを電気的に絶縁すると共に前記回転軸導通機構と前記ナット接続端子との間に電位差を与え、該電位差の変化により前記循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明によるボールねじの実施の形態について説明する。
【0010】
図1は実施の形態のボールねじ検査装置を示す説明図、図2は実施の形態のボールねじを示す斜視図である。
【0011】
図2において、1はボールねじである。
【0012】
2はボールねじ1のねじ軸であり、合金鋼等の鋼材で製作され、その外周面には略半円弧形状の軸転動溝3が等ピッチで螺旋状に形成されている。
【0013】
また、ねじ軸1の両側には螺旋状の軸転動溝3と軸芯を一にする円筒部2aが成形され、その端面の軸芯部には略円錐状に成形された導電接触部2bが設けられている。
【0014】
4はボールねじ1のナットであり、合金鋼等の鋼材で製作され、その内周面には軸転動溝3と対向する略半円弧形状のナット転動溝5が形成されている。
【0015】
6は鋼球であり、合金鋼等の鋼材で製作された球体である。
【0016】
7は連結路としてのリターンチューブであり、鋼材や樹脂材料等で製作され、鋼球6が転動できる程度の内径を有する略U字形に曲折した管であって、上記ねじ軸2のねじ転動溝3とこれに対向するナット4のナット転動溝5との端部を連結して循環転動路を形成する。
【0017】
この循環転動路には、複数の鋼球6と共に所定の量の潤滑材、例えばグリースが封入され、鋼球6が循環しながら転動する。本実施の形態では2つの循環転動路が設けられている。
【0018】
8はチューブ固定具であり、鋼材や樹脂材料等を曲折して製作された固定具であって、小ねじ9等で締結してリターンチューブ7をナット4に固定する。
【0019】
10はフランジ部であり、ナット4の外周部に一体に設けられ、ボルト穴10aが設けられている。
【0020】
図1において、11はボールねじ検査装置である。
【0021】
12は螺合移動体であり、検体としてのボールねじ1のねじ軸2に螺合してねじ軸2の軸方向に移動可能な移動体である。本実施の形態では検体としてのボールねじ1のナット4と同様の鋼球等を介してねじ軸2に螺合するナットであって、フランジ部13を有している。
【0022】
14は予圧付与機構であり、スラスト軸受15と、このスラスト軸受15を介して螺合移動体12に設置されたバネ座16と、バネ部材としての複数の圧縮コイルバネ17と、この圧縮コイルバネ17の軸方向の移動を案内するバネ案内板18と、螺合移動体12のフランジ部13とナット4のフランジ部10とを所定の間隔に固定する直線状またはかすがい状のフランジ固定具19とにより構成され、バネ案内板18はナット4のフランジ部10にボルト等により取付けられる。
【0023】
また、ナット4と螺合移動体12とは電気的に絶縁されており、例えばバネ座16および/もしくはバネ案内板18およびフランジ固定具19を導電性を有しない樹脂材料等で製作して、または電気絶縁材を挟んで各部品を組付けてナット4と螺合移動体12とを電気的に絶縁する。
【0024】
20は駆動装置としてのモータであり、基台21に固定され、カップリング22によりねじ軸2と連結してねじ軸2を正逆回転可能に駆動する。
【0025】
23は支持軸受であり、玉軸受等をハウジングに嵌合した軸受装置であって、基台21に固定され、ねじ軸2の両側の円筒部2aに嵌合してねじ軸2を正逆回転可能に支持する。
【0026】
24はナット回転止機構であり、基台21に固定された2つのリニアボールベアリング等のリニア軸受25と、このリニア軸受25に軸方向の往復運動可能に支持されたリニア軸26と、リニア軸26に固定されてナット4を係止してナット4の回転を停止させる係止レバー27とにより構成され、リニア軸26をねじ軸2と平行にしてねじ軸2の側方に配置される。
【0027】
30は導電接触端子であり、金属材料またはカーボン材等の導電性を有する材料で製作された球体または略半球面を有する端子であって、図示しない保持具にバネ部材を介して保持されており、ねじ軸2の端面に略円錐状に成形された導電接触部2bにその球面を押圧しながら摺接して回転するねじ軸2との間の導電性を確保する。
【0028】
上記の導電接触部2bとこれに摺接する導電接続端子30とにより回転軸導通機構31を構成する。
【0029】
32はナット接続端子であり、導電性を有する接着剤等によりナット4に取付けられる。
【0030】
33は油膜形成率測定器であり、複数の電気抵抗体34a、34b、34c等と電源35および/もしくはコンデンサ等との組合せで構成された電気回路を有しており、端子36aおよび36bが導線37aおよび37bを介して導電接触端子30およびナット接続端子32と接続して導電接触端子30とナット接続端子32との間に電位差を与えると共に、電位差の変化を検出するための電位差変化検出装置としてのオシロスコープ38に接続して導電接触端子30とナット接続端子32の間の電位差の変化を測定して油膜形成状況を検出する。
【0031】
上記の構成の作用について説明する。
【0032】
ボールねじ1は、図2に示すように潤滑材と複数の鋼球6を循環転動路に封入して組立てられている。
【0033】
組立てられたボールねじ1を本実施の形態のボールねじ検査装置11に設置する場合は、ねじ軸2に予圧付与機構14のバネ案内板18をナット4のフランジ10に取付けて複数の圧縮コイルバネ17を装着する一方、スラスト軸受15を介してバネ座16を取付けた螺合移動体12をねじ軸2に螺合させて螺合移動体12を回転させながら圧縮コイルバネ17をバネ座16に着座させる。
【0034】
この時、バネ座16はスラスト軸受15を介して螺合移動体12に取付けられているので、螺合移動体12が独立して回転し、バネ座16は回転しない状態で軸方向に送られ、圧縮コイルバネ17にひねり等を発生させることなく着座させることができる。
【0035】
圧縮コイルバネ17をバネ座16に着座させた後は、更に螺合移動体12を所定の角度独立して回転させ、バネ座16とバネ案内板18との間の圧縮コイルバネ17を圧縮して鋼球6を介して螺合するボールねじ1のねじ軸2とナット4との間に適切な予圧を付与する。
【0036】
予圧を付与した後は、ねじ軸2をモータ20により回転させたときにもその予圧を維持するためにフランジ固定具19により螺合移動体12とナット4との間の間隔を固定する。
【0037】
このようにして螺合移動体12等を組付けたボールねじ1は、ねじ軸2の両側の円筒部2aに支持軸受23をそれぞれ嵌合して基台21に固定し、カップリング22を介してねじ軸2をモータ20に接続する。
【0038】
また、ねじ軸2と平行に配置されたリニア軸26に固定した係止レバー27をボルト等によりナット4のフランジ部10に係止してねじ軸2の回転に伴うナット4の共回りを停止させる。
【0039】
そして、ねじ軸2の端面に設けた導電接触部2bに導電接触端子30を接触させて保持し、ナット4の外周面にナット接続端子32を取付け、それぞれ導線37a、37bおよび端子36a、36bを介して油膜形成率測定器33に接続してボールねじ検査装置11にボールねじ1を設置する。
【0040】
このようにして設置したボールねじ1をボールねじ検査装置11を用いて検査する場合は、油膜形成率測定器33の電源35により導電接触端子30とナット接続端子32との間に電位差を与え、モータ20によりねじ軸2を所定の時間間隔で正逆両方向に回転させてねじ軸2に螺合するナット4と螺合移動体12とを軸方向に所定のストロークで往復運動させながらオシロスコープ38の画面に表示される電位差の変化を測定して油膜形成率を検出する。
【0041】
図3は上記のオシロスコープ38で測定した正常時の油膜形成率を示す説明図である。
【0042】
なお、図3にAで示したオシロスコープ38の表示線はねじ軸2が回転していない状態、つまりボールねじ1の停止時おける表示線を示し、Bで示した表示線はねじ軸2が回転している状態、つまりボールねじ1の運転時(ねじ軸2の回転速度500rpm(正逆共)、ストローク60mm(往復))における表示線を示す(後述する図4、図5においても同様である。)。
【0043】
また、以下に示す測定時の雰囲気温度はいずれの場合も55〜60℃である。
【0044】
正常時のボールねじ1の状態は、予圧された状態でのナット4の外径振れが8μm、ねじ軸2に対する傾きが0であった。
【0045】
図3にAで示した停止時には、鋼球6がねじ軸2の軸転動溝3とナット4のナット転動溝5の間に付与された予圧により挟持され、鋼球6の球面と軸転動溝3とナット転動溝5の転動面との間の油膜が排除され、これらが互いに金属接触してねじ軸2とナット4の間が鋼球6を介して導通している状態、すなわち油膜形成率が0%の状態を示している。
【0046】
Bで示した運転時には、軸転動溝3とナット転動溝5とで構成される循環転動路の転動面と鋼球6の球面との間にねじ軸2の回転に伴う鋼球6の転動によるくさび効果によって油膜が形成され、ねじ軸2とナット4の間が形成された油膜により略電気的に絶縁された状態、すなわち油膜形成率が略100%である正常時の状態を示している。
【0047】
図4はオシロスコープ38で測定した正常時から異常時への遷移時の油膜形成率を示す説明図である。
【0048】
上記の運転を継続して遷移時となったボールねじ1の状態は、予圧された状態でのナット4の外径振れが100μm、ねじ軸2に対する傾きが1.6/1000であった。
【0049】
図4にAで示した停止時は、上記図3で示した停止時の状態と同様であるのでその説明を省略する。
【0050】
Bで示した運転時には、ナット4の外径触れおよび傾きの増加により、一旦形成された油膜が時々切れてねじ軸2とナット4との間が鋼球6を介して金属接触により導通する状態、すなわち油膜形成率が時々100%を下回る遷移時の状態を示している。
【0051】
図5はオシロスコープ38で測定したボールねじ1が異常となる直前の異常前の油膜形成率を示す説明図である。
【0052】
上記の運転を更に継続して異常前となったボールねじ1の状態は、予圧された状態でのナット4の外径振れが180μm、ねじ軸2に対する傾きが2/1000であった。
【0053】
図5にAで示した停止時は、上記図3で示した停止時の状態と同様であるのでその説明を省略する。
【0054】
Bで示した運転時には、ナット4の外径触れおよび傾きの更なる増加により、形成された油膜が頻繁に切れてねじ軸2とナット4との間が鋼球6を介して金属接触により導通する状態、すなわち油膜形成率が頻繁に100%を下回る異常前の状態を示している。
【0055】
なお、ボールねじ1が焼付等により異常となった場合は、図5にAで示す停止時と同様に常に導通した状態となる。
【0056】
上記の説明は、ホールねじ1の連続運転時に潤滑不良や取付不良、異物の混入等に起因するボールねじ1の損傷の経時変化について説明したが、組立直後のボールねじ1においても組付不良や異物の混入、鋼球6に突起状の有害な傷等が存在する場合にも、その程度に応じて上記図4、図5に示した油膜形成率と同様の電位差の変化が測定され、この電位差の変化により油膜形成状況を検出することによってボールねじ1の組立状態や損傷状態を検査することができる。
【0057】
なお、本実施の形態のボールねじ検査装置11は、ボールねじ1のねじ軸2に予圧付与機構14を介在させて螺合移動体12を組付け、ねじ軸2の端面に設けた略円錐形状の導電接触部2bに球面を有する導電接触端子30を摺接させ、側方に配置したナット回転止機構24によりナット4を係止してその回転を停止させる構成としているため、通常ねじ軸2の製作時にその端面の設けられるセンタ穴を導電接触部2bとして利用することができ、特別なねじ軸2によらずに実際の工作機械や精密機械等の移動台にボールねじ検査装置11を容易に装着することができる。
【0058】
これにより、実際の工作機械等の運転中のボールねじ1の損傷度合を監視しながら運転を行うことが可能となり、ボールねじ1の損傷に伴う機械本体の精度低下を未然に防止することも可能になる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態では、ボールねじのねじ軸を導電接触部に導電接触端子を摺接させた回転軸導通機構により電気的に接続し、ナットをナット接続端子で接続してねじ軸とナットとの間に電位差を与え、この電位差の変化により循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出するようにしたことによって、運転中のボールねじの循環転動路と鋼球との金属接触の状況を油膜形成率として検出することができ、出荷時等の組立状態の検査や寿命試験等の損傷状況の把握を容易に行うことができる。
【0060】
なお、本実施の形態では、電位差変化検出装置としてオシロスコープを用いるとして説明したが、電位差変化検出装置としてはオシロスコープに限らず、CCD(Charge Coupled Device)を受光体とし、電位差により屈折率を変化させた光を照射してその位置を検出して、またはオシロスコープ等の画像の輝点の位置を検出して所定の閾値を超える頻度により油膜形成率を求めるようにしてもよい。
【0061】
また、ナット接続端子はボールねじのナットの外周面に接着剤等で取付けるとして説明したが、係止レバーとリニア軸とを電気的に絶縁してナット接続端子を係止レバーに導電性を確保して係止するようにしてもよい。
【0062】
更に、回転軸導通機構は導電接触部とこれに摺接する導電接続端子により構成するとして説明したが、スリップリング等を用いて回転軸導通機構を構成するようにしてもよい。
【0063】
更に、予圧付与機構のバネ部材は複数の圧縮コイルバネを用いるとして説明したが、ねじ軸を内径側に通した1つの圧縮コイルバネを用いてもよく、板バネ等で形成したバネ部材やトーションスプリングを用いるようにしてもよい。
【0064】
更に、上記実施の形態ではリターンチューブを連結路として転動球を循環させるチューブ式の循環方式を用いたボールねじに本発明を適用した場合を例に説明したが、連結路は上記に限らず連結路をこま式やエンドキャップ式等とした循環方式のボールねじに本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
【0065】
更に、上記実施の形態ではボールねじのねじ軸を回転させてナットを軸方向に移動させるとして説明したが、ねじ軸を固定してナットを回転させる形式のボールねじに本発明を適用しても同様に油膜形成状況を検出することができる。つまり本発明はボールねじのねじ軸とナットとが相対的に回転するときの油膜形成状況を検出することができるボールねじの検査装置である。
【0066】
この場合に、固定側であるねじ軸にはナット接続端子と同様の接続端子を設けるようにし、回転するナットには上記の導電接触端子と同様のナットの外周面等に摺接する導電接触端子を設けるようにする。
【0067】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、ボールねじのねじ軸とナットとの間に電位差を与え、この電位差の変化により循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出するようにしたことによって、運転中のボールねじの損傷状況を容易に検出することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のボールねじ検査装置を示す説明図
【図2】実施の形態のボールねじを示す斜視図
【図3】実施の形態の正常時の油膜形成率を示す説明図
【図4】実施の形態の遷移時の油膜形成率を示す説明図
【図5】実施の形態の異常前の油膜形成率を示す説明図
【符号の説明】
1 ボールねじ
2 ねじ軸
2a 円筒部
2b 導電接触部
3 軸転動溝
4 ナット
5 ナット転動溝
6 鋼球
7 リターンチューブ
8 チューブ固定具
9 小ねじ
10、13 フランジ部
10a ボルト穴
11 ボールねじ検査装置
12 螺合移動体
14 予圧付与機構
15 スラスト軸受
16 バネ座
17 圧縮コイルバネ
18 バネ案内板
19 フランジ固定具
20 モータ
21 基台
22 カップリング
23 支持軸受
24 ナット回転止機構
25 リニア軸受
26 リニア軸
27 係止レバー
30 導電接触端子
31 回転軸導通機構
32 ナット接続端子
33 油膜形成率測定器
34a、34b、34c 電気抵抗体
35 電源
36a、36b 端子
37a、37b 導線
38 オシロスコープ

Claims (2)

  1. ねじ軸とナットに設けられた互いに対向する螺旋状の転動溝と、該転動溝を連結する連結路とで構成される循環転動路を複数の鋼球が転動するボールねじと、
    前記ねじ軸を回転駆動する駆動装置と、
    前記ねじ軸に螺合してねじ軸の軸方向に移動可能な螺合移動体と、
    該螺合移動体と前記ナットとの間に配置された予圧付与機構と、
    前記ナットの回転を停止させると共に前記軸方向に移動可能なナット回転止機構と、
    前記ねじ軸と接触し、該ねじ軸と電気的に導通する回転軸導通機構と、
    前記ナットと電気的に導通するナット接続端子とを備え、
    前記ナットと前記螺合移動体とを電気的に絶縁すると共に前記回転軸導通機構と前記ナット接続端子との間に電位差を与え、該電位差の変化により前記循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出することを特徴とするボールねじ検査装置。
  2. ボールねじのねじ軸と前記ボールねじのナットとを相対的に回転させ、前記ねじ軸とナットとの間に電位差を与え、該電位差の変化により前記ボールねじの循環転動路と鋼球との間の油膜形成状況を検出することを特徴とするボールねじの検査方法。
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