JP2004361114A - トルクセンサ - Google Patents

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賢一 東
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Abstract

【目的】この発明の目的は、センサ軸に過大なトルクが印加されることを防止し得て、センサ軸の損傷の可能性を低下させ得て、トルクセンサの信頼性を高めることにある。
【構成】このため、この発明は、トルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられ且つ磁気異方性部を有したセンサ軸と、このセンサ軸の周囲に設けられた磁気センサと、を備えたトルクセンサにおいて、センサ軸を覆う筒状部材を設け、この筒状部材のトルク入力軸側端をセンサ軸に固定して設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はトルクセンサに係り、特に、センサ軸に過大なトルクが印加されることを防止し得て、センサ軸の損傷の可能性を低下させ得て、トルクセンサの信頼性を高めることができるトルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
回転軸のトルクを検出するトルクセンサには、磁気歪み効果を利用した磁歪式のトルクセンサがある。図13に示す如く、磁歪式のトルクセンサ102は、図示しないトルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられるセンサ軸104を備えている。センサ軸104は、磁歪性を有する材料で形成され、軸心方向両端にトルク入力軸に連結されるトルク入力部106とトルク出力軸に連結されるトルク出力部108とを有し、且つ軸心方向中間部位に所定間隔で離間して軸心方向に対して所定角度(例えば、45度)で互いに反対方向に傾斜する一対の入力側磁気異方性部(磁歪層)110・出力側磁気異方性部(磁歪層)112を有している。
【0003】
センサ軸104は、軸心方向両側を軸受114により保持部材116に軸支して設けている。保持部材116には、回路基板118を取付ねじ120により取付けている。
【0004】
センサ軸104の周囲には、コイルボビン122を設けている。コイルボビン122には、前記入力側磁気異方性部110に対応位置させて入力側センサコイル124を設けるとともに、前記出力側磁気異方性部112に対応位置させて出力側センサコイル126を設けている。入力側センサコイル124は、入力側トルク検出用コイル128と入力側励磁コイル130からなる。出力側センサコイル126は、出力側トルク検出用コイル132と出力側励磁コイル134からなる。
【0005】
前記コイルボビン122には、軸方向両端に跨って入力側センサコイル124と出力側センサコイル126とを覆うヨーク136を設け、軸心方向中央部位にコンタクトピン138を径方向に指向させて立設している。コンタクトピン138は、ヨーク136を挿通するとともに前記回路基板118を貫通して外方に突出させて設けている。回路基板118には、コネクタ140を設けている。
【0006】
トルクセンサ102は、入力側励磁コイル130と出力側励磁コイル134とを励磁すると、入力側トルク検出用コイル128と出力側トルク検出用コイル132とに、センサ軸104に入力するトルクに基づく入力側磁気異方性部110と出力側磁気異方性部112との誘磁率変化に対応した検出電圧が発生する。トルクセンサ102は、入力側トルク検出用コイル128と出力側トルク検出用コイル132とに発生した各検出電圧の差より、センサ軸104に入力するトルクを検出する。
【0007】
従来のトルクセンサには、前記図13に示す如く、トルク入力軸から磁気異方性部を設けたセンサ軸に入力するトルクを、磁気歪み効果を利用して検出するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来のトルクセンサには、磁気異方性部を設けた筒部の内部に入力部と出力部とを連結するストッパ軸を挿入し、過大トルクが印可された時はストッパ軸と出力部とが接触することで、筒部にかかる過大トルクを軽減するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、従来のトルクセンサには、磁気異方性部を設けたトルク伝達軸の外側にハウジングを設け、過大トルクが印可された時はハウジングと出力部が接触することで、トルク伝達軸にかかる過大トルクを軽減するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−296193号公報(第4頁、図2)
【特許文献2】
特開平9−21708号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】
特許第2564055号公報(第2〜3頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特許文献1に示すトルクセンサは、トルク入力部に一定以上の過大トルクが印可されると、センサ軸に設けた入力側・出力側磁気異方性部(磁歪層)が損傷する可能性がある。この対策としては、センサ軸の軸径を太くするか、前記特許文献2・3に示す構成が考えられる。
【0010】
しかし、センサ軸の軸径を太くした場合には、検出感度低下の問題がある。
【0011】
また、特許文献2のトルクセンサは、磁気異方性部を設けた筒部の内部にストッパ軸を挿入していることから、ストッパ軸よりも筒部の径が大きいため、筒部に加わるトルクの軽減効果が小さく、主としてトルクが径の大きい筒部を通じて出力部に伝達されるため、損傷の可能性を低下させることができない問題がある。
【0012】
さらに、特許文献3のトルクセンサは、磁気異方性部を設けたトルク伝達軸の外側にハウジングを設け、このハウジングの内側に磁気異方性部に対応するセンサコイルを設けていることから、このコイルの信号線をハウジングに貫通させねばならず、トルク伝達時にハウジングが回転すると信号線も回転するため、信号線が損傷する可能性がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、トルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられ且つ磁気異方性部を有したセンサ軸と、このセンサ軸の周囲に設けられた磁気センサと、を備えたトルクセンサにおいて、前記センサ軸を覆う筒状部材を設け、この筒状部材のトルク入力軸側端を前記センサ軸に固定して設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明のトルクセンサは、トルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられ且つ磁気異方性部を有したセンサ軸を覆う筒状部材を設け、この筒状部材のトルク入力軸側端をセンサ軸に固定して設けたことにより、トルク入力軸に過大なトルクが入力された場合に、主としてトルクはセンサ軸よりも径の大きな筒状部材を通じてトルク出力軸に伝達され、センサ軸に加わるトルクは筒状部材の径との差に比例して小さくなるため、センサ軸に加わるトルクを軽減をすることができる。
【0015】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図7は、この発明の第1実施例を示すものである。図1において、2はトルクセンサ、4は図示しないトルク入力軸の入力軸側連結部、6は図示しないトルク出力軸の出力軸側連結部、8はセンサ軸である。トルクセンサ2は、トルク入力軸の入力軸側連結部4とトルク出力軸の出力軸側連結部6との間に設けられるセンサ軸8を備えている。入力軸側連結部4には、入力軸側連結孔10を形成して設けている。出力軸側連結部6には、出力軸側連結孔12を形成して設けている。
【0016】
センサ軸8は、図2に示す如く、磁歪性を有する材料で形成され、軸心方向両端にトルク入力軸の入力軸側連結部4に連結されるトルク入力部14とトルク出力軸の出力軸側連結部6に連結されるトルク出力部16とを有し、且つ軸心方向中間部位に前記トルク入力部14及びトルク出力部16よりも小径であって規定隙間Dを有し、所定の間隔で離間して軸心方向に対して所定角度(例えば、45度)で互いに反対方向に傾斜する溝条及び突条からなる一対の入力側磁気異方性部(磁歪層)18・出力側磁気異方性部(磁歪層)20を有している。
【0017】
センサ軸8は、軸心方向一端のトルク入力部14を入力軸側連結部4の入力軸側連結孔10に嵌合することによりトルク入力軸に連結されるとともに、軸心方向他端のトルク出力部16を出力軸側連結部6の出力軸側連結孔12に嵌合することによりトルク出力軸に連結される。センサ軸8には、トルク入力軸側端のトルク入力部14に軸側固定孔22を形成して設けている。
【0018】
トルクセンサ2は、センサ軸8の周囲にセンサ軸8を覆う筒状部材24を設け、この筒状部材24の周囲に複数の磁気センサ(ホール素子、MRセンサ等で磁石含む)26、28を設けている。
【0019】
1つの対となる磁気センサ26A・26Bは、センサ軸8の径方向一側における軸心方向に沿った同じ面側(図1における上側)において、入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20に対応位置させてセンサ基板30に保持させて設け、センサ基板30に信号線32を接続して設けている。
【0020】
他の対となる磁気センサ28A・28Bは、前記一方の磁気センサ26A・26Bと各々径方向において対向する位置であって、センサ軸8の径方向他側における軸心方向に沿った同じ面側(図1における下側)において、入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20に対応位置させてセンサ基板34に保持させて設け、センサ基板34に信号線36を接続して設けている。
【0021】
前記筒状部材24は、非磁性で高剛性な材料で形成され、図3に示す如く、中間部位の周方向に複数の開口部38A、38Bを設けている。
【0022】
一方の複数の開口部38Aは、一方の磁気センサ26A・26Bとの間の筒状部材24の軸方向に、一定間隔で且つ同一の幅aで長さがbの開口面積になるように構成されている。また、他方の複数の開口部38Bは、他方の磁気センサ28A・28Bとの間の筒状部材24の軸方向に、一定間隔で且つ同一の幅aで長さがbの開口面積になるように構成されている。
【0023】
これは、センサ軸8と筒状部材24とは共に回転し、磁気センサ26A・26B、28A・28Bは固定のため、磁気センサ26A・26B、28A・28Bのセンサ軸8側が必ずしも筒状部材24の開口部38A、38Bと一致するとは限らないからである。
【0024】
そこで、例えば、磁気センサ26A・26B、及び28A・28Bは、図3に破線で示す如く、一方の磁気センサ26A・26Bが筒状部材24の一方の開口部38A上に位置されるように配設し、他方の磁気センサ28A・28Bが筒状部材24の他方の開口部38Bから外れる部分に位置されるように配設する(ただし、磁気センサが磁気異方性部に対し2個の場合)。
【0025】
これにより、センサ軸8と筒状部材24とが回転しても、各磁気センサ26A・26B、及び28A・28Bの真下にある筒状部材24の開口部38A、38Bの開口面積の合計(2箇所)はほぼ一定とすることができる。
【0026】
つまり、磁気センサ26A・26B、及び28A・28Bと開口部38A、38Bとの位置関係は、
1.磁気センサ26A・26Bは開口部38A上にあり、磁気センサ28A・28Bは開口部38B上に無い、
2.両方の磁気センサ26A・26B、及び28A・28Bが開口部38A、38B上にある、
の2通りになる。開口面積の総和は、どちらも開口部1個分となるように設定されている(磁気センサ26A+磁気センサ28A=1開口面積、磁気センサ26B+磁気センサ28B=1開口面積)。
【0027】
ゆえに、磁気センサ26A・26B、28A・28Bから検出される磁界変化は、センサ軸8・筒状部材24の回転に関わらずほぼ一定になる。なお、回転特性を向上するために、回路での補正も可能である。
【0028】
また、他の対となる磁気センサ28A・28Bと開口部38A・38Bとの位置関係も、前記磁気センサ26A・26Bと同様に設定されている。
【0029】
このように、筒状部材24の複数の開口部38A・38Bは、常時ひとつ分の磁気センサ26A・26B、28A・28Bに対応可能な開口面積を備えている。磁気センサ26A・26B、28A・28Bは、開口部38A・38Bを通して入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20の磁界変化を検出する。
【0030】
この筒状部材24には、トルク入力軸側端の径方向対称位置に、前記軸側固定孔22と一致する筒側固定孔40を形成して設けている。筒状部材24は、中間部位でセンサ軸8の入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20を覆うように両端部位をトルク入力部14とトルク出力部16とに嵌合させた状態において、トルク入力軸側端の筒側固定孔40をセンサ軸8の軸側固定孔22に一致させ、筒側固定孔40と軸側固定孔22とに固定ピン42を挿入することにより、トルク入力軸側端をセンサ軸8に固定して設けている。
【0031】
また、筒状部材24は、トルク出力軸側端の径方向対称位置に、一対の突部44を突出させて設けている。トルク出力軸の出力軸側連結部6には、図4に示す如く、突部44が係合されるとともに、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下の場合に突部44との間に隙間Sが形成される窪部46を形成して設けている。窪部46は、出力軸側連結部6の出力軸側連結孔12内の径方向対称位置に、一対を形成して設けている。窪部46の周方向における幅L1は、突部44の周方向における幅L2よりも大きく形成して設けている。
【0032】
これにより、窪部46と突部44との間には、筒状部材24のトルク入力軸側端を固定ピン42によりセノサ軸8のトルク入力部14に固定し、トルク出力軸側端の突部44を出力軸側連結部6の窪部46に係合させた状態において、図5・図6に示す如く、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下の場合に、隙間Sが形成される。
【0033】
このように、筒状部材24とトルク出力軸の出力軸側連結部6との間に一定の隙間Sを設けることにより、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下ではトルク入力部14からのトルクはセンサ軸8を伝わる。トルク入力軸から印加されるトルクが設定値を越えると、筒状部材24の突部44の端面44Aと出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aとが接触して隙間Sが無くなることで、筒状部材24を通してトルクが伝わる。
【0034】
この隙間Sは、センサ軸8径による捩れ限界角度と規定検出トルク出力上限値との間で出力値が一定上限になるように捩れ限界角を決定する。この限界角内になるように隙間Sを決定する。なお、捩れ限界角度とは、入力側・出力側磁気異方性部18・20が破損する限界角とする。
【0035】
このトルクセンサ2の磁気センサ26A・26B、28A・28Bの信号線32・36は、図7に示す検出回路48に接続されている。検出回路48は、入力側・出力側磁気異方性部18・20の周囲に設けられた対の磁気センサ26A・26B、28A・28Bの出力を比較回路50・52に入力して比較し、ゲイン・中点調整補正回路54に入力して調整補正した後、出力を行う。
【0036】
次にこの実施例の作用を説明する。
【0037】
トルクセンサ2は、磁歪性を有する材料で形成されるセンサ軸8に一対の入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20を有し、センサ軸8の周囲にセンサ軸8を覆う筒状部材24を設け、この筒状部材24の周囲に複数の磁気センサ26A・26B、28A・28Bを設けている。
【0038】
筒状部材24は、入力側・出力側磁気異方性部18・20と磁気センサ26A・26B、28A・28Bとの間に位置させて複数の開口部38A・38Bを設け、トルク入力軸側端をセンサ軸8に固定して設け、トルク出力軸側端の突部44を出力軸側連結部6の窪部46に隙間Sを設けて係合させている。
【0039】
トルクセンサ2は、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下では、筒状部材24の突部44の端面44Aと出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aとが接触せずに、隙間Sがあいている。トルク入力軸からトルク入力部14に伝わるトルクは、主としてセンサ軸8を伝わる。
【0040】
トルク入力軸からセンサ軸8に伝わったトルクは、磁気センサ26A・26B、28A・28Bにより開口部38A・38Bを通して入力側磁気異方性部18・出力側磁気異方性部20の磁界変化として検出される。磁気センサ26A・26B、28A・28Bの検出信号は、検出回路48の比較回路50・52に入力して比較され、ゲイン・中点調整補正回路54に入力して調整補正された後、出力される。温度特性に対する補正が必要な場合は、ゲイン・中点調整補正回路54で補正を行う。
【0041】
トルクセンサ2は、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値を越えると、筒状部材24の突部44の端面44Aと出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aとが接触して、隙間Sが無くなる。この状態での入力トルクは、主としてトルク入力部14、固定ピン42、筒状部材24、出力軸側連結部6に伝達するため、センサ軸8に伝わるトルクは小さくなる。
【0042】
このように、このトルクセンサ2は、入力側・出力側磁気異方性部18・20を有したセンサ軸8を覆う筒状部材24のトルク入力軸側端をセンサ軸8に固定ピン42により固定して設けたことにより、トルク入力軸から過大なトルクが入力された場合に、主としてトルクはセンサ軸8よりも径の大きな筒状部材24を通じてトルク出力軸に伝達される。
【0043】
このとき、センサ軸8に加わるトルクは、筒状部材24の径との差に比例して小さくなるため、センサ軸8に加わるトルクを軽減をすることができる。
【0044】
このため、このトルクセンサ2は、センサ軸8に過大なトルクが印加されることを防止することができ、センサ軸8の損傷の可能性を低下させることができ、トルクセンサ2の信頼性を高めることができる。
【0045】
また、トルクセンサ2は、筒状部材24のトルク出力軸側端に突部44を設け、トルク出力軸の出力軸側連結部6には突部44が係合されるとともにトルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下の場合に突部44との間に隙間Sが形成される窪部46を形成して設けたことにより、トルク入力軸から印加されるトルクが設定値を越えると、トルクが筒状部材24を介してトルク出力軸に伝えられるので、センサ軸8の損傷の可能性を低下させることができる。
【0046】
さらに、トルクセンサ2は、筒状部材24の周囲に磁気センサ26A・26B、28A・28Bを設け、筒状部材24に開口部38A・38Bを設け、複数の開口部38A・38Bは常時ひとつ分の磁気センサに対応可能な開口面積を備えていることにより、互いに回転するセンサ軸8と筒状部材24との回転角度に影響されることなく、常時トルクを計測することが可能になる。
【0047】
図8は、第2実施例を示すものである。第2実施例のトルクセンサ2は、入力軸側連結部4に、センサ軸8のトルク入力部14及びこのトルク入力部14に外嵌された筒状部材24のトルク入力軸側端を挿入する入力軸側連結孔10を形成して設けている。また、センサ軸8のトルク入力部14及び筒状部材24のトルク入力軸側端を覆う入力軸側連結部4には、センサ軸8の軸側固定孔22及び筒状部材24の筒側固定孔40と合致する入力軸側固定孔56を形成して設けている。軸側固定孔22及び筒側固定孔40と入力軸側固定孔56とには、固定ピン42を挿入することにより、センサ軸8のトルク入力部14及び筒状部材24のトルク入力軸側端を入力軸側連結部4に固定して設けている。
【0048】
第2実施例のトルクセンサ2は、筒状部材24のトルク入力軸側端をトルク入力軸の入力軸側連結部4に固定したことにより、トルク入力軸からの温度変化を筒状部材24を主として伝達させることができ、センサ軸8の軸心方向両端の温度差を少なくすることができ、センサ出力の出力変動を低く抑えることができ、測定精度を高めることができる。
【0049】
なお、この発明は、上述実施例に限定されることなく、種々応用改変が可能である。
【0050】
例えば、図9に示す第1の変形例のトルクセンサ2は、筒状部材24の中間部位の周方向に一定間隔cで且つこの間隔cと同一の幅cで長さがdの開口面積になるように構成されている複数の開口部38A・38Bを設けている。この間隔c、幅cは、第1実施例の間隔a、幅aよりも小さい値としている。また、このトルクセンサ2は、筒状部材24のトルク出力軸側端に一対2個以上の突部44を突出させて設け、図示しないトルク出力軸の出力軸側連結部6に突部44が係合されるとともにトルク入力軸から入力されるトルクが設定値以下の場合に突部44との間に隙間Sが形成される窪部46を形成して設けている。
【0051】
このように、トルクセンサ2は、筒状部材24の開口部38A・38Bの数を第1実施例に対して変化させ、また、突部44と窪部46との数を変化させることができる。
【0052】
また、図10に示す第2の変形例のトルクセンサ2は、センサ軸8のトルク入力軸側端にトルク出力部16を設けること無く突体58のみを突出させて設け、この突体58を出力軸側連結部6の出力軸側連結孔12に隙間Sを形成して挿入して設けている。
【0053】
このように、トルクセンサ2は、センサ軸8のトルク出力軸側端の形状を第1実施例に対して変化させ、軸心方向において非対称に形成することができる。
【0054】
図11に示す第3の変形例のトルクセンサ2は、出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aに収納孔60を形成し、この収納孔60に筒状部材24の突部44の端面44Aに押圧されるスプリング62を収納して設けたものである。
【0055】
このトルクセンサ2は、トルク入力軸からセンサ軸8に伝わるトルクが大きくなり、筒状部材24の突部44の端面44Aと出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aとの隙間Sが小さくなるにしたがい、スプリング62が圧縮されて筒状部材24を回転を弾性的に抑えることができる。
【0056】
図12に示す第4の変形例のトルクセンサ2は、出力軸側連結部6の窪部46の幅を端面46Aに近づくにしたがい狭くするように傾斜する押圧部64を形成し、この押圧部64に回転する筒状部材24の突部44の端面44Aを押圧させるものである。
【0057】
このトルクセンサ2は、筒状部材24の突部44の端面44Aが出力軸側連結部6の窪部46の端面46Aに近づくにしたがい、回転する筒状部材24の突部44の端面44Aが押圧部64により押圧されてる筒状部材24の回転を抑えることができる。
【0058】
【発明の効果】
このように、この発明のトルクセンサは、トルク入力軸に過大なトルクが入力された場合に、主としてトルクはセンサ軸よりも径の大きな筒状部材を通じてトルク出力軸に伝達され、センサ軸に加わるトルクは筒状部材の径との差に比例して小さくなるため、センサ軸に加わるトルクを軽減をすることができる。
このため、このトルクセンサは、センサ軸に過大なトルクが印加されることを防止することができ、センサ軸の損傷の可能性を低下させることができ、トルクセンサの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すトルクセンサの半断面図である。
【図2】センサ軸の側面図である。
【図3】筒状部材を示し、(A)は正面図、(B)は一側の側面図、(C)は他側の側面図である。
【図4】出力軸側連結部を示し、(A)は断面図、(B)は正面図である。
【図5】出力軸側連結部の要部拡大断面図である。
【図6】図5のVI−VI線による拡大断面図である。
【図7】トルクセンサの回路ブロック図である。
【図8】第2実施例を示すトルクセンサの要部断面図である。
【図9】第1の変形例を示す筒状部材の側面図である。
【図10】第2の変形例を示すセンサ軸の側面図である。
【図11】第3の変形例を示す出力軸側連結部の要部拡大断面図である。
【図12】第4の変形例を示す出力軸側連結部の要部拡大断面図である。
【図13】従来例を示すトルクセンサの断面図である。
【符号の説明】
2 トルクセンサ
4 入力軸側連結部
6 出力軸側連結部
8 センサ軸
10 入力軸側連結孔
12 出力軸側連結孔
14 トルク入力部
16 トルク出力部
18 入力側磁気異方性部
20 出力側磁気異方性部
22 軸側固定孔
24 筒状部材
26A・26B 磁気センサ
28A・28B 磁気センサ
38A・38B 開口部
40 筒側固定孔
42 固定ピン
44 突部
46 窪部
48 検出回路
50・52 比較回路
54 ゲイン・中点調整補正回路

Claims (5)

  1. トルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられ且つ磁気異方性部を有したセンサ軸と、このセンサ軸の周囲に設けられた磁気センサと、を備えたトルクセンサにおいて、前記センサ軸を覆う筒状部材を設け、この筒状部材のトルク入力軸側端を前記センサ軸に固定して設けたことを特徴とするトルクセンサ。
  2. トルク入力軸とトルク出力軸との間に設けられ且つ磁気異方性部を有したセンサ軸と、このセンサ軸の周囲に設けたられた磁気センサと、を備えたトルクセンサにおいて、前記センサ軸を覆う筒状部材を設け、この筒状部材のトルク入力軸側端を前記トルク入力軸に固定して設けたことを特徴とするトルクセンサ。
  3. 前記筒状部材には、前記磁気センサと対応する位置に開口部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトルクセンサ。
  4. 前記筒状部材の周囲には複数の磁気センサを設け、前記筒状部材には複数の開口部を設け、複数の開口部は常時ひとつ分の磁気センサに対応可能な開口面積を備えていることを特徴とする請求項3に記載のトルクセンサ。
  5. 前記筒状部材にはトルク出力軸側端に突部を設け、前記トルク出力軸には前記突部が係合されるとともに前記トルク入力軸から印加されるトルクが設定値以下の場合に前記突部との間に隙間が形成される窪部を形成して設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトルクセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009092671A (ja) * 2008-12-22 2009-04-30 Honda Motor Co Ltd 磁歪式トルクセンサの製造方法

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