JP2004360531A - 内燃機関用消音装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の排気系を構成する各要素を一体化する場合であれ、より自由度の高い車両設計を可能とする構造を有する内燃機関用消音装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】外筒1の、排気管4aおよび4bとの連結部を除く部分を、長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成する。具体的には、この断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状(円筒部1a)から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状(扁平円筒部1b)に変化している。扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどには、ビード2がそれぞれ対向して設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】外筒1の、排気管4aおよび4bとの連結部を除く部分を、長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成する。具体的には、この断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状(円筒部1a)から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状(扁平円筒部1b)に変化している。扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどには、ビード2がそれぞれ対向して設けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関用消音装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、この種の内燃機関用消音装置は、内燃機関を原動機として搭載する自動車等の車両に使用されている。図6に、こうした消音装置(マフラ)を含む内燃機関の排気系について、その一般的な平面構造を示す。
【0003】
図6に示されるように、内燃機関の排気系は、その上流から下流にかけて、大きくは、触媒コンバータ16、サブマフラ11、およびメインマフラ21を有して構成されており、それら各要素が、それぞれ排気管14a、14bおよび14cを介して連結されている。また特に、上記サブマフラ11にはアーム13が、またメインマフラ21にはアーム23がそれぞれ設けられており、当該排気系を構成する各要素は、これらアーム13および23を通じて車体の床下に懸架されている。
【0004】
排気系としてのこのような構成により、内燃機関の排気マニホールド(図示略)を介して触媒コンバータ16へ送られた排気ガスは、該触媒コンバータ16を通じてその大気汚染物質(NOx等)が取り除かれた上でサブマフラ11に至る。そして、このNOx等の取り除かれた排気ガスは、サブマフラ11において一旦、放射音の低減処理(消音処理)が施された後、さらにメインマフラ21に至り、該メインマフラ21を通じて最終的な放射音の低減処理(消音処理)が施される。
【0005】
ところで、上記排気系は、内燃機関が車体の前方に搭載されていることを想定している。このため、上記メインマフラ21は当該車体の後方のトランク部付近に位置することとなる。ただし、このトランク部付近には通常、スペアタイヤや燃料タンク等が搭載されることが多く、該トランク部付近でのスペース的な制約が無視できないものともなっている。
【0006】
そこで従来は、例えば特許文献1に見られるように、上記トランク部付近でのスペースをより広く確保すべく、内燃機関の排気系を構成する上述した触媒コンバータをはじめ、サブおよびメインのマフラを全て一体化した装置なども提案されている。これら要素をこうしたかたちで一体化することにより、上記トランク部付近には最下流の排気管のみが配設されることとなり、同トランク部付近でのスペース的な制約も自ずと解消されるようになる。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−4442号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、内燃機関の排気系を構成する触媒コンバータや消音装置(マフラ)等を一体化することで、上記トランク部付近のスペース的な制約については確かにこれを解消することはできる。しかし、こうして各要素を一体化することで、その構造体も自ずとその体格が大型化し、また、このような構造体を車体の前方あるいは中ほどに配設するとなると、今度はこれら車体前方あるいは中ほどでのスペース的な制約が無視できなくなり、ひいては車両設計の自由度が大きく制限されることともなっている。
【0009】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気系を構成する各要素を一体化する場合であれ、より自由度の高い車両設計を可能とする構造を有する内燃機関用消音装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
まず、請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置において、当該消音装置の前記排気管との連結部を除く外筒が、前記排気管と連結される方向である長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成されてなることをその要旨とする。
【0011】
内燃機関用消音装置としての上記構成によれば、上記外筒、正確には同外筒の前記排気管との連結部を除く部分の長手方向への断面形状の変化を通じて、その搭載(懸架)対象となる車体等の形状にも柔軟に対応することができるようになる。このため、たとえ前記従来の消音装置のように、触媒コンバータを含めてサブおよびメインのマフラ(消音装置)が一体化される場合であれ、その搭載の自由度が増し、ひいては車両設計の自由度も大幅に向上されるようになる。また、こうした外筒が単一の板材にて形成されるといった、低コスト化や軽量化にも有利な構造でありながら、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造を併せ持つことにより、上記材料となる板材に無理な塑性歪み等が加わることもなく、その成形性も高く維持される。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒には、前記長手方向の少なくとも一部に、同長手方向と直交する方向に突出する1乃至複数のビードが設けられてなることをその要旨とする。
【0013】
同消音装置としての上記構成によれば、上記ビードを通じて上記外筒としての剛性を高めることができるようになるとともに、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造の実現、いわば断面の周長合わせも容易となる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒は、前記長手方向と直交する断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状に変化してなり、前記ビードは、前記外筒の前記長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して設けられてなることをその要旨とする。
【0015】
同消音装置としての上記構成によれば、外筒の特に上記断面形状が扁平円形状となる部分を通じて、車両のいわゆるフラットフロア化への対応も容易となる。すなわちこの場合、外筒前方の断面形状が略円形状となる部分を車両の運転席と助手席との間のいわゆるフロアコンソールが設けられる位置に配置させることで、外筒後方の断面形状が上記扁平円形状となる部分は自ずと後部座席の足下の位置に配置されることとなる。このため、少なくともこの後部座席の足下以降についてはこれを上記フラットフロア化することが容易となり、この意味でも、車両設計の自由度の向上が図られる。またさらに、上記ビードが、外筒の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して設けられることで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようにもなる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒の前記排気管と連結される両端部分にはさらに、前記単一の板材がスピニング加工によってテーパ状に縮径されたコーン部が設けられてなることをその要旨とする。
【0017】
同消音装置としての上記構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることともなる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒には触媒コンバータが内包されてなることをその要旨とする。
【0019】
同消音装置としての上記構成によれば、内燃機関の排気系として、その外観をより簡素に保つことができるようになり、これによっても、車両設計の自由度の向上が図られるようになる。
【0020】
なお、請求項5に記載のこのような構成は、上記請求項3に記載の外筒構造に適用して特に有効であり、外筒前方の上記断面形状が略円形状となる部分において上記触媒コンバータを内包する構造とすることで、消音装置と触媒コンバータとの好適な一体化を図ることができるようになる。
【0021】
一方、請求項6に記載の発明は、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置を製造する方法として、矩形の単一の板材を適宜の治具を用いてその中心線からU字状に曲げ加工する工程と、このU字状に曲げ加工した板材を、前記中心線の方向に断面形状を非相似に変化させて且つ、該中心線と直交する全ての断面において周長を同一とする型に収めて圧力を加えることにより、同板材をさらにO字状に曲げ加工する工程と、このO字状への曲げ加工により互いに対向する辺を接合して、前記排気管との連結部を除く、当該消音装置としての外筒を形成する工程と、を備えることをその要旨とする。
【0022】
上記製造方法では、上記外筒を低コスト化や軽量化に有利な単一の板材にて形成するにあたり、まずは該板材を上記U字状に曲げ加工する。そしてその後、該U字状に曲げ加工した中心線の方向に断面形状を非相似に変化させるようにこれをさらに上記O字状に曲げ加工するに際し、上記中心線と直交する全ての断面において周長を同一とする態様で、同板材を上記O字状に曲げ加工するようにしている。このため、上記材料となる板材に無理な塑性歪み(加工歪み)等が加わることもなく、その成形性も高く維持されるようになる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、上記請求項6に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、少なくとも前記板材を型に収めてO字状に曲げ加工する工程に先立ち、前記中心線の方向の少なくとも一部に、同中心線と平行に所定の長さをもって突出する1乃至複数のビードを形成する工程をさらに備えることをその要旨とする。
【0024】
このような製造方法によれば、予め上記ビードが形成されていることで、上記外筒の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造の実現、いわば同断面の周長合わせも容易となる。また、同ビードを通じて、上記外筒としての剛性を高めることができるようにもなる。換言すれば、上記単一の板材として、より板厚の薄い板材を採用することも可能となる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明は、上記請求項7に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記ビードを形成する工程が、前記板材を前記U字状に曲げ加工する工程に先立って行われることをその要旨とする。
【0026】
上述のように、ビードを形成する工程は、少なくとも板材を型に収めてO字状に曲げ加工する工程以前に行うことで必要十分である。ただし、この製造方法のように、同ビードを形成する工程を、板材をU字状に曲げ加工する工程に先立って行うこととすれば、いわゆる加工前の平板状にある板材に対して上記ビードの形成を行うことができるようになり、その製造もより容易となる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明は、上記請求項7または8に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記板材をさらにO字状に曲げ加工する工程において用いる型が、前記板材の前記中心線の方向と直交する断面形状を、その一方から他方にかけて、略円形状から前記U字状のU字をさらに狭めた扁平円形状に変化させる型からなり、前記ビードを形成する工程が、前記板材の前記O字状に曲げ加工する工程によってその断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどのそれぞれ対向する位置に対応して前記ビードを形成するものであることをその要旨とする。
【0028】
この製造方法は、上記請求項3に記載の消音装置の製造に特に有効である。そして、このようにして製造される消音装置が、車両のいわゆるフラットフロア化への対応等、車両設計の自由度の向上において極めて有用であることは上述した通りである。また、上記ビードを、外筒の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどのそれぞれ対向する位置に対応して設けるようにしたことで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようになることも上述した。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、上記請求項6〜9のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記形成された外筒の、前記排気管と連結される両端部分をスピニング成形して、テーパ状に縮径されるコーン部を形成する工程をさらに備えることをその要旨とする。
【0030】
上記製造方法によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されるようになる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明にかかる内燃機関用消音装置についてその一実施の形態を模式的に示す。この実施の形態にかかる消音装置も、先の図6に例示した消音装置(マフラ)と同様、内燃機関を原動機として搭載する自動車等の車両に使用されるものである。ただし、この消音装置は、図1(a)および(b)に示されるような外筒構造を採用することによって、前述のような車両設計上の制約を回避するようにしている。
【0032】
以下、同図1(a)および(b)を参照して、この実施の形態にかかる消音装置の構成およびその外筒の構造について詳述する。なお、図1(a)は先の図6に対応する平面図であり、図1(b)は図1(a)の側面図である。
【0033】
これら図1(a)および(b)に示すように、この内燃機関の排気系は、その上流から下流にかけて、上流側排気管4aおよび下流側排気管4bが連結された消音装置を有して構成されている。そして、この消音装置は、その内側に触媒コンバータを内包する外筒1と、この外筒1に設けられたアーム3とを有しており、同消音装置はこのアーム3を通じて車体の床下に懸架される。
【0034】
ここで、上記消音装置を構成する外筒1は、上記排気管4aおよび4bと連結される方向である同外筒1の長手方向と直交する断面、いわば縦断面の全てにおいて周長が同一である単一の板材によって形成されている。そして、大きくは、円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1c、そして前記排気管4aおよび4bとの連結部となるテーパ状のコーン部9を有して構成されている。具体的には、上記外筒1のコーン部9を除く部分の縦断面の形状は、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から中継部1cを介して当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状へと変化している。なお、外筒1の縦断面の形状は、その周長を同一に保ちつつ、上記中継部1cにおいて、円筒部1aの縦断面の形状である略円形状から扁平円筒部1bの縦断面の形状である扁平円形状へと徐々に変化している。
【0035】
なお、こうした外筒1の底面は、上記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cの全てにわたって、それぞれ周方向の曲率が小さくなる形状、すなわち平面に近い形状をもって形成されている。
【0036】
また、上記扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどには、上記外筒1の長手方向に沿って、それぞれ対向するようにビード2が形成されている。このビード2を形成したことにより、円筒部1aの周面よりも剛性が弱くなっている扁平円筒部1bの短径側の周面の剛性が高められ、車両運転時の振動や外力等にも耐え得る剛性が維持されるとともに、放射音の低減効果も高められるようになる。また、このような剛性の向上に伴い、上記外筒1を形成する板材の板厚を薄くしてさらなる低コスト化や軽量化等を図ることも可能となる。しかも、このビード2を設けたことにより、後にその製造方法においても説明するように、上記外筒1の縦断面の周長合わせも容易となる。すなわち、外筒1の縦断面の周長を同一に保つためには通常、車両幅方向への幅が大きくなる部分では車両高さ方向への幅を小さく、逆に、車両幅方向への幅が小さくなる部分では車両高さ方向への幅を大きく設定する必要がある。しかし、上記ビード2により周長の調整を行えば、このような周長合わせに伴う外筒1の形状の制約は緩和され、外筒1の設計の自由度がより高められるとともに、外筒1自身の縦断面の周長合わせもより容易となる。
【0037】
さらにこの実施の形態において、上記外筒1の両端部には、同外筒1を形成する単一の板材がスピニング成形によってテーパ状に縮径されたコーン部9が形成されている。このような構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部9も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることとなる。
【0038】
一方、図2は、このような消音装置を車両の床下に搭載したときの搭載態様を模式的に示したものである。なお、この図2において、図2(a)はその平面構造を示す平面図、図2(b)は図2(a)の側面図、図2(c)は図2(b)のC−C線に沿った断面図、図2(d)は図2(b)のD−D線に沿った断面図、図2(e)は図2(b)のE−E線に沿った断面図である。
【0039】
これら図2(a)〜(e)に示すように、当該車両の床下には、断面略台形状にトンネル部T1〜T3が形成されている車体床材5が設けられており、上記トンネル部T1〜T3の内方に、排気管4aおよび4bと共々、上述した消音装置が懸架されている。なお、ここでは便宜上、上記アーム3(図1参照)等の図示は割愛している。
【0040】
そしてここでは、上記消音装置を車両(乗用車)の車幅中心線に沿ってその車体床下に搭載した例について示しており、この場合、背の高い上記トンネル部T1は車両の運転席と助手席との間のいわゆるフロアコンソールが設けられている位置に形成されている。また、背が低く且つ幅の広い上記トンネル部T2はこの後方に位置する後部座席の足下の位置に形成されている。そして、これらトンネル部T1およびT2にそれぞれ対応して、消音装置の外筒1における上記円筒部1aおよび扁平円筒部1bが配置される構造としている。これにより、扁平円筒部1bが配置される後部座席の足下においては、その床面の平坦性が高められ、車室内の少なくとも後部座席の足下以降についてはこれを、いわゆるフラットフロア化することも容易となる。
【0041】
また、図2(c)〜(e)にそれぞれ断面図として示されるように、この消音装置は、トンネル部T1およびT2の内方において、同図2(c)〜(e)中に2点鎖線で示す車体床材5の床下平坦部と外筒1の上述した曲率を小さく設定している底面とが略同一平面となる態様で装着されている。これにより、車両の走行中、その車体下側の空気の乱れが抑制され、走行抵抗の低減、ひいては燃費の向上が図られるようになる。
【0042】
次に、図3(a)〜(d)を参照して、この実施の形態にかかる消音装置の製造方法について説明する。なお、図3(b)は、図3(a)のB−B線に沿った拡大断面図であり、図3(c)もこの断面図に対応している。
【0043】
この製造に際しては、まず、図3(a)および(b)に示すように、例えばステンレス等からなる矩形の単一の板材Pに対して、適宜の型を用いたプレス加工等により、板面と直交する方向に突出する2本のビード2を、図3(a)中に破線で示した中心線Cと平行に所定の長さで形成する。なお、これらビード2は、消音装置完成時には先の図1に示したように、扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して配置されるものであり、その長さについてもこれに対応するように形成される。
【0044】
次に、図3(c)に示すように、予め所要の曲率に設定された弧を先端形状とする冶具M1を用いて板材Pの中心線上に圧力を加え、冶具M1の先端部が押し当てられた箇所ではその先端形状である弧の曲率が保たれつつ上記板材Pがその中心線CからU字状に曲げられるような曲げ加工を行う。
【0045】
さらに、図3(d)に示すように、このU字状に曲げ加工された板材Pを、予め前記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cに対応した形状に象られた型M2およびM3に収めて圧力を加えることにより、同板材をU字状からさらにO字状へと曲げるような曲げ加工を行う。そしてその後、このO字状に曲げられた板材Pの互いに対向する辺を溶接等にて接合する。これにより、先の図1に示した外筒1の前記排気管4aおよび4bとの連結部となるコーン部9を除いた部分、すなわち、円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cが形成される。
【0046】
また、図示は割愛したが、上述の接合工程の後に、上記外筒1の両端部分、すなわち前記排気管4aおよび4bとの連結部に対応する部分にはさらにスピニング成形が施される。これにより、外筒1の両端部分はそれぞれ両端部へ向けてテーパ状に縮径され、前記コーン部9が形成される。
【0047】
なお、このスピニング成形に先立ち、外筒の中に触媒コンバータおよび消音用の配管等が配設される。また可能であれば、これら各要素はコーン部9の形成後に外筒1内に挿入するようにしてもよい。もしくは、上記外筒1の一端部分のみにコーン部9を形成した後、該外筒1のコーン部9が形成されていない他端側から触媒コンバータ等を外筒1内に挿入し、その後、この他端側にももう一方のコーン部9を形成するようにしてもよい。
【0048】
こうして、先の図1に示した外筒1が形成されるとともに、この実施の形態にかかる内燃機関用消音装置が製造される。そして、この外筒1の両端部分であるコーン部9の縮径部で、外筒1と上流側排気管4aおよび下流側排気管4bとが溶接、あるいは適宜の金具等で接合されることにより外筒1は封止され、上流側排気管4aから送られてくる排気ガスを大気中に漏らすことなく下流側排気管4bへ排出することができるようになる。なお、先の図1(a)では便宜上、下流側排気管4bを、上記外筒1の後端から車両後方まで続く1本の排気管として図示しているが、この排気管4bについては特に、例えば上記外筒1の後端部との間にフランジ等を設け、金具等で別途に連結する構造とすることが、部品管理等の上では望ましい。
【0049】
図4は、この実施の形態にかかる消音装置の内部構造についてその一例を参考までに示したものである。なお、この図4において、図4(a)はその内部の平面構造、図4(b)は同じくその内部の側面構造をそれぞれ示している。
【0050】
同図4に示されるように、外筒1には、その縦断面形状が円形状である部分に触媒コンバータ6が内包されるとともに、消音装置内部の配管として、インレットパイプ7およびアウトレットパイプ8が各々配設されている。具体的には、外筒1の一端に接合された上流側排気管4aが、外筒1の内部において触媒コンバータ6と連結され、さらに、この触媒コンバータ6にはインレットパイプ7が連結されている。また、外筒1の他端には、下流側排気管4bが接合されており、この下流側排気管4bは外筒1の内部においてアウトレットパイプ8と連結されている。そして、外筒1の中央部には、上記インレットパイプ7およびアウトレットパイプ8の間において、インレットパイプ7から送られてきた排気ガスを膨張させる拡張室ERが設けられている。このような構成により、触媒コンバータ6により大気汚染物質(NOx等)が取り除かれた後、インレットパイプ7、拡張室ER、およびアウトレットパイプ8を通じて放射音の低減処理(消音処理)が施されるようになる。
【0051】
以上説明したように、この実施の形態にかかる内燃機関用消音装置およびその製造方法によれば、以下に列記するような多くの優れた効果が得られるようになる。
【0052】
(1)内燃機関用消音装置の外筒1を、排気管4aおよび4bと連結される方向である同外筒1の長手方向と直交する断面の全てにおいて周長が同一である単一の板材Pによって形成した。そして、上記外筒1に、上記断面の形状が同外筒1の長手方向に略円形状から中継部1cを介して車両の幅方向に扁平となる扁平円形状へと変化するような部分を形成した。内燃機関用消音装置としての上記構成によれば、上記外筒の長手方向への断面形状の変化を通じて、その搭載(懸架)対象となる車体等の形状にも柔軟に対応することができるようになる。このため、触媒コンバータを含めてサブおよびメインのマフラ(消音装置)を一体化する場合であれ、その搭載の自由度が増し、ひいては車両設計の自由度も大幅に向上されるようになる。さらに、外筒1の特に上記断面形状が扁平円形状となる部分を通じて、車両のいわゆるフラットフロア化への対応も容易となる。
【0053】
(2)また、外筒1が単一の板材Pにて形成されるといった、低コスト化や軽量化にも有利な構造でありながら、同外筒1の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造を併せ持つことにより、上記材料となる板材に無理な塑性歪み等が加わることもなく、その成形性も高く維持される。
【0054】
(3)上記外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどに、それぞれ対向するようにビード2を設けた。このような構成によれば、同外筒1の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった上記構造の実現、いわば断面の周長合わせも容易となる。また、上記ビード2が設けられることで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようにもなる。さらに、このような剛性の向上に伴い、放射音もより効率的に低減することができるようになり、上記外筒1を形成する板材Pの板厚を薄くして低コスト化や軽量化等を図ることも可能となる。さらには、このビード2を通じて外筒1全体の塑性歪み等を抑制することも可能となり、製造過程において外筒1への挫屈あるいは皺等の発生、並びにこれらに起因した亀裂等の発生も低減することができ、ひいては製品としての歩留り向上が図られるようにもなる。
【0055】
(4)さらに、上記外筒1の排気管と連結される両端部分をスピニング成形によってテーパ状に縮径してコーン部9を設けた。このような構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部9も含めて単一の板材Pが使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることとなる。
【0056】
(5)また、上記構成によれば、板材Pを余すところなく利用して外筒1の全てを形成することもできる。すなわち、余分な材料を捨てる必要がなくなり、それに伴う費用等を削減できる。また、最小限の材料により外筒1を形成して材料費を節約することも可能となる。
【0057】
(6)また、上記外筒1の長手方向と直交する断面形状が略円形状となる部分に触媒コンバータ6を内包する構成とした。このような構成によれば、内燃機関の排気系として、その外観をより簡素に保つことができるようになり、これによっても、車両設計の自由度の向上が図られるようになる。またこの装置は、単一の装置として触媒コンバータおよび消音装置の機能を備えるものであるため、各種の装置を別体で設けるときと比べて、その大きさをよりコンパクトにすることができるようにもなり、同様に車両設計の自由度の向上が図られる。
【0058】
(7)また、その製造に際しては、治具M1を用いて矩形且つ単一の板材Pの中心線上に圧力を加え、板材Pをその中心線からU字状に曲げ加工し、このU字状に曲げ加工した板材を、型M2およびM3に収めて圧力を加えることにより、同板材をさらにO字状に曲げ加工を行った。そして、このO字状への曲げ加工により互いに対向する辺を接合して、排気管4aおよび4bとの連結部を除く、当該消音装置としての外筒1を形成した。このような製造方法によると、上記中心線からU字状に曲げ加工された板材Pにさらに圧力を加え、この板材Pを上記中心線の方向に断面形状を略円形状から扁平円形状に変化させるようにO字状へ曲げ加工するに際して、上記中心線と直交する全ての断面の周長は同一となっている。このような態様で同板材をO字状に曲げ加工することで、上記材料となる板材に無理な塑性歪み(加工歪み)等が加わることはなく、その成形性も高く維持されるようになる。また、このような製造方法は、その製造過程で挫屈や皺等が発生し易い外筒、例えば当該消音装置の外筒1のようにその長手方向に断面の形状が非相似に変化する外筒を有する内燃機関用消音装置の形成に採用して特に有効でもある。
【0059】
(8)また、上述のU字状およびO字状への曲げ加工の工程に先立って、板材に中心線Cと平行に上記ビード2を形成した。このような製造方法によれば、いわゆる加工前の平板状にある板材に対して上記ビード2の形成を行うことができるようになり、その製造はより容易となる。また、予めビード2が形成されていることで、O字状への曲げ加工に際しても上記外筒1の縦断面の周長合わせがより容易となる。
【0060】
(9)トンネル部T1およびT2の内方において、車体床材5の床下平坦部と外筒1の底面とが略同一平面となるように、前記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cについて、その底面を、それぞれ周方向の曲率が小さくなる形状に形成した。このような構成によれば、車両の走行中、その車体下側の空気の乱れが抑制され、走行抵抗の低減、ひいては燃費の向上が図られるようになる。
【0061】
なお、本発明にかかる内燃機関用消音装置およびその製造方法は上記実施の形態に限られることなく、例えば以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施の形態では、消音装置の製造に際し、U字状およびO字状への曲げ加工の工程に先立って、板材にビード2を形成したが、この板材に対してビードを形成する工程は、少なくともO字状に曲げ加工する工程以前に行えばよく、U字状に曲げ加工する工程の後に行ってもよい。そして、この場合においても、予めビードが形成されていることで、上記外筒1の縦断面の周長合わせはより容易となる。
【0062】
・また、上記ビードの形成方法についても、プレス加工に限られるものではなく、その方法は任意である。
・上記実施の形態では、同じく消音装置の製造に際し、上述のようなU字状およびO字状への曲げ加工を経て形成された外筒の両端部分をスピニング成形して、テーパ状に縮径されるコーン部9を形成しているが、この工程は必須の工程ではない。コーン部は、プレス加工によって塑性変形させることにより形成してもよく。また、このコーン部を別体として形成して溶接等により上記外筒と接合するようにしてもよい。さらにコーン部を有しない消音装置についても、本発明にかかる製造方法は適用できる。
【0063】
・上記実施の形態では、単層構造の消音装置を想定して、その製造に際しても一枚の矩形の板材Pを加工する例について示したが、内筒および外筒の二層構造からなる消音装置についても本発明は同様に適用可能である。そして、その製造に際しては、矩形の板材を二枚重ねて加工することもできる。また、上記板材の材質も、ステンレスに限られるものではない。
【0064】
・上記O字状への曲げ加工に用いる型M2およびM3も、前記板材の中心線の方向に断面形状を非相似に変化させて且つ、該中心線と直交する全ての断面において周長を同一とするものであれば、その形状は任意である。また、冶具M1も、基本的にU字状への曲げ加工を可能とするものであれば、その形状は任意である。
【0065】
・上記実施の形態では、消音装置の外筒1に触媒コンバータ6を内包することとしたが、特に触媒コンバータを内包しない消音装置についても本発明は同様に適用することができる。また、先の図4に示した消音装置の内部構造も一例にすぎず、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行うことができる構造であれば、その構造は任意である。
【0066】
・上記実施の形態では、2本のビード2を、外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向するように設ける構造としたが、このビードの数は任意であり、1本または3本以上であってもよい。また、上記ビードを形成する場所および長さについても、必ずしも上記実施の形態のように外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどには限られない。基本的に前記外筒の長手方向に沿って設けられていれば、前記周長合わせ等の便宜を得ることはできる。また、こうした周長合わせ等を必要とせずに外筒1としての高い成形性や剛性が得られる場合には、こうしたビードの配設も割愛することができる。
【0067】
・また、上記実施の形態では、外筒1は、その長手方向と直交する断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状に変化する部分を有して形成されることとした。しかし、この形状も任意であり、基本的に、外筒1の前記排気管4aおよび4bとの連結部を除く部分がその長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒1の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成することとすれば、前記に準じた効果を得ることはできる。
【0068】
・また、外筒1の底面は前述のように、その周方向の曲率を小さくすることで車両走行時の走行抵抗を低減することが可能となるが、そのための断面形状も、例えば円筒部1aの断面として図2(c)に示した形状には限られない。他に例えば、この図2(c)に対応する断面図として図5に例示するように、略三角形に近い断面形状を有するものなども適宜採用することができる。もっとも、外筒1の前記コーン部9を除く部分がその長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒1の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である範囲において、この外筒底面の形状は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる内燃機関消音装置の一実施の形態について、(a)はその平面構造を模式的に示す平面図、(b)はその側面構造を模式的に示す側面図。
【図2】同実施の形態の消音装置の車体への搭載態様について、(a)はその平面構造を示す平面図、(b)はその側面構造を示す側面図、(c)は(b)のC−C線に沿った断面図、(d)は(b)のD−D線に沿った断面図、(e)は(b)のE−E線に沿った断面図。
【図3】同実施の形態の消音装置の製造方法について、(a)〜(d)はその製造プロセスを示す斜視図および断面図。
【図4】同実施の形態の消音装置の内部構造について、(a)はその平面構造を示す内部平面図、(b)はその側面構造を示す内部側面図。
【図5】同実施の形態にかかる消音装置の変形例について、その一部の断面形状を示す部分断面図。
【図6】従来の内燃機関消音装置の一例についてその平面構造を示す平面図。
【符号の説明】
1…外筒、1a…円筒部、1b…扁平円筒部、1c…中継部、2…ビード、3…アーム、4a…上流側排気管、4b…下流側排気管、6…触媒コンバータ、9…コーン部、M1…冶具、M2、M3…型、P…板材。
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関用消音装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、この種の内燃機関用消音装置は、内燃機関を原動機として搭載する自動車等の車両に使用されている。図6に、こうした消音装置(マフラ)を含む内燃機関の排気系について、その一般的な平面構造を示す。
【0003】
図6に示されるように、内燃機関の排気系は、その上流から下流にかけて、大きくは、触媒コンバータ16、サブマフラ11、およびメインマフラ21を有して構成されており、それら各要素が、それぞれ排気管14a、14bおよび14cを介して連結されている。また特に、上記サブマフラ11にはアーム13が、またメインマフラ21にはアーム23がそれぞれ設けられており、当該排気系を構成する各要素は、これらアーム13および23を通じて車体の床下に懸架されている。
【0004】
排気系としてのこのような構成により、内燃機関の排気マニホールド(図示略)を介して触媒コンバータ16へ送られた排気ガスは、該触媒コンバータ16を通じてその大気汚染物質(NOx等)が取り除かれた上でサブマフラ11に至る。そして、このNOx等の取り除かれた排気ガスは、サブマフラ11において一旦、放射音の低減処理(消音処理)が施された後、さらにメインマフラ21に至り、該メインマフラ21を通じて最終的な放射音の低減処理(消音処理)が施される。
【0005】
ところで、上記排気系は、内燃機関が車体の前方に搭載されていることを想定している。このため、上記メインマフラ21は当該車体の後方のトランク部付近に位置することとなる。ただし、このトランク部付近には通常、スペアタイヤや燃料タンク等が搭載されることが多く、該トランク部付近でのスペース的な制約が無視できないものともなっている。
【0006】
そこで従来は、例えば特許文献1に見られるように、上記トランク部付近でのスペースをより広く確保すべく、内燃機関の排気系を構成する上述した触媒コンバータをはじめ、サブおよびメインのマフラを全て一体化した装置なども提案されている。これら要素をこうしたかたちで一体化することにより、上記トランク部付近には最下流の排気管のみが配設されることとなり、同トランク部付近でのスペース的な制約も自ずと解消されるようになる。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−4442号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、内燃機関の排気系を構成する触媒コンバータや消音装置(マフラ)等を一体化することで、上記トランク部付近のスペース的な制約については確かにこれを解消することはできる。しかし、こうして各要素を一体化することで、その構造体も自ずとその体格が大型化し、また、このような構造体を車体の前方あるいは中ほどに配設するとなると、今度はこれら車体前方あるいは中ほどでのスペース的な制約が無視できなくなり、ひいては車両設計の自由度が大きく制限されることともなっている。
【0009】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気系を構成する各要素を一体化する場合であれ、より自由度の高い車両設計を可能とする構造を有する内燃機関用消音装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
まず、請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置において、当該消音装置の前記排気管との連結部を除く外筒が、前記排気管と連結される方向である長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成されてなることをその要旨とする。
【0011】
内燃機関用消音装置としての上記構成によれば、上記外筒、正確には同外筒の前記排気管との連結部を除く部分の長手方向への断面形状の変化を通じて、その搭載(懸架)対象となる車体等の形状にも柔軟に対応することができるようになる。このため、たとえ前記従来の消音装置のように、触媒コンバータを含めてサブおよびメインのマフラ(消音装置)が一体化される場合であれ、その搭載の自由度が増し、ひいては車両設計の自由度も大幅に向上されるようになる。また、こうした外筒が単一の板材にて形成されるといった、低コスト化や軽量化にも有利な構造でありながら、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造を併せ持つことにより、上記材料となる板材に無理な塑性歪み等が加わることもなく、その成形性も高く維持される。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒には、前記長手方向の少なくとも一部に、同長手方向と直交する方向に突出する1乃至複数のビードが設けられてなることをその要旨とする。
【0013】
同消音装置としての上記構成によれば、上記ビードを通じて上記外筒としての剛性を高めることができるようになるとともに、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造の実現、いわば断面の周長合わせも容易となる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒は、前記長手方向と直交する断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状に変化してなり、前記ビードは、前記外筒の前記長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して設けられてなることをその要旨とする。
【0015】
同消音装置としての上記構成によれば、外筒の特に上記断面形状が扁平円形状となる部分を通じて、車両のいわゆるフラットフロア化への対応も容易となる。すなわちこの場合、外筒前方の断面形状が略円形状となる部分を車両の運転席と助手席との間のいわゆるフロアコンソールが設けられる位置に配置させることで、外筒後方の断面形状が上記扁平円形状となる部分は自ずと後部座席の足下の位置に配置されることとなる。このため、少なくともこの後部座席の足下以降についてはこれを上記フラットフロア化することが容易となり、この意味でも、車両設計の自由度の向上が図られる。またさらに、上記ビードが、外筒の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して設けられることで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようにもなる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒の前記排気管と連結される両端部分にはさらに、前記単一の板材がスピニング加工によってテーパ状に縮径されたコーン部が設けられてなることをその要旨とする。
【0017】
同消音装置としての上記構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることともなる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置において、前記外筒には触媒コンバータが内包されてなることをその要旨とする。
【0019】
同消音装置としての上記構成によれば、内燃機関の排気系として、その外観をより簡素に保つことができるようになり、これによっても、車両設計の自由度の向上が図られるようになる。
【0020】
なお、請求項5に記載のこのような構成は、上記請求項3に記載の外筒構造に適用して特に有効であり、外筒前方の上記断面形状が略円形状となる部分において上記触媒コンバータを内包する構造とすることで、消音装置と触媒コンバータとの好適な一体化を図ることができるようになる。
【0021】
一方、請求項6に記載の発明は、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置を製造する方法として、矩形の単一の板材を適宜の治具を用いてその中心線からU字状に曲げ加工する工程と、このU字状に曲げ加工した板材を、前記中心線の方向に断面形状を非相似に変化させて且つ、該中心線と直交する全ての断面において周長を同一とする型に収めて圧力を加えることにより、同板材をさらにO字状に曲げ加工する工程と、このO字状への曲げ加工により互いに対向する辺を接合して、前記排気管との連結部を除く、当該消音装置としての外筒を形成する工程と、を備えることをその要旨とする。
【0022】
上記製造方法では、上記外筒を低コスト化や軽量化に有利な単一の板材にて形成するにあたり、まずは該板材を上記U字状に曲げ加工する。そしてその後、該U字状に曲げ加工した中心線の方向に断面形状を非相似に変化させるようにこれをさらに上記O字状に曲げ加工するに際し、上記中心線と直交する全ての断面において周長を同一とする態様で、同板材を上記O字状に曲げ加工するようにしている。このため、上記材料となる板材に無理な塑性歪み(加工歪み)等が加わることもなく、その成形性も高く維持されるようになる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、上記請求項6に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、少なくとも前記板材を型に収めてO字状に曲げ加工する工程に先立ち、前記中心線の方向の少なくとも一部に、同中心線と平行に所定の長さをもって突出する1乃至複数のビードを形成する工程をさらに備えることをその要旨とする。
【0024】
このような製造方法によれば、予め上記ビードが形成されていることで、上記外筒の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造の実現、いわば同断面の周長合わせも容易となる。また、同ビードを通じて、上記外筒としての剛性を高めることができるようにもなる。換言すれば、上記単一の板材として、より板厚の薄い板材を採用することも可能となる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明は、上記請求項7に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記ビードを形成する工程が、前記板材を前記U字状に曲げ加工する工程に先立って行われることをその要旨とする。
【0026】
上述のように、ビードを形成する工程は、少なくとも板材を型に収めてO字状に曲げ加工する工程以前に行うことで必要十分である。ただし、この製造方法のように、同ビードを形成する工程を、板材をU字状に曲げ加工する工程に先立って行うこととすれば、いわゆる加工前の平板状にある板材に対して上記ビードの形成を行うことができるようになり、その製造もより容易となる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明は、上記請求項7または8に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記板材をさらにO字状に曲げ加工する工程において用いる型が、前記板材の前記中心線の方向と直交する断面形状を、その一方から他方にかけて、略円形状から前記U字状のU字をさらに狭めた扁平円形状に変化させる型からなり、前記ビードを形成する工程が、前記板材の前記O字状に曲げ加工する工程によってその断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどのそれぞれ対向する位置に対応して前記ビードを形成するものであることをその要旨とする。
【0028】
この製造方法は、上記請求項3に記載の消音装置の製造に特に有効である。そして、このようにして製造される消音装置が、車両のいわゆるフラットフロア化への対応等、車両設計の自由度の向上において極めて有用であることは上述した通りである。また、上記ビードを、外筒の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどのそれぞれ対向する位置に対応して設けるようにしたことで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようになることも上述した。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、上記請求項6〜9のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置の製造方法において、前記形成された外筒の、前記排気管と連結される両端部分をスピニング成形して、テーパ状に縮径されるコーン部を形成する工程をさらに備えることをその要旨とする。
【0030】
上記製造方法によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されるようになる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明にかかる内燃機関用消音装置についてその一実施の形態を模式的に示す。この実施の形態にかかる消音装置も、先の図6に例示した消音装置(マフラ)と同様、内燃機関を原動機として搭載する自動車等の車両に使用されるものである。ただし、この消音装置は、図1(a)および(b)に示されるような外筒構造を採用することによって、前述のような車両設計上の制約を回避するようにしている。
【0032】
以下、同図1(a)および(b)を参照して、この実施の形態にかかる消音装置の構成およびその外筒の構造について詳述する。なお、図1(a)は先の図6に対応する平面図であり、図1(b)は図1(a)の側面図である。
【0033】
これら図1(a)および(b)に示すように、この内燃機関の排気系は、その上流から下流にかけて、上流側排気管4aおよび下流側排気管4bが連結された消音装置を有して構成されている。そして、この消音装置は、その内側に触媒コンバータを内包する外筒1と、この外筒1に設けられたアーム3とを有しており、同消音装置はこのアーム3を通じて車体の床下に懸架される。
【0034】
ここで、上記消音装置を構成する外筒1は、上記排気管4aおよび4bと連結される方向である同外筒1の長手方向と直交する断面、いわば縦断面の全てにおいて周長が同一である単一の板材によって形成されている。そして、大きくは、円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1c、そして前記排気管4aおよび4bとの連結部となるテーパ状のコーン部9を有して構成されている。具体的には、上記外筒1のコーン部9を除く部分の縦断面の形状は、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から中継部1cを介して当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状へと変化している。なお、外筒1の縦断面の形状は、その周長を同一に保ちつつ、上記中継部1cにおいて、円筒部1aの縦断面の形状である略円形状から扁平円筒部1bの縦断面の形状である扁平円形状へと徐々に変化している。
【0035】
なお、こうした外筒1の底面は、上記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cの全てにわたって、それぞれ周方向の曲率が小さくなる形状、すなわち平面に近い形状をもって形成されている。
【0036】
また、上記扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどには、上記外筒1の長手方向に沿って、それぞれ対向するようにビード2が形成されている。このビード2を形成したことにより、円筒部1aの周面よりも剛性が弱くなっている扁平円筒部1bの短径側の周面の剛性が高められ、車両運転時の振動や外力等にも耐え得る剛性が維持されるとともに、放射音の低減効果も高められるようになる。また、このような剛性の向上に伴い、上記外筒1を形成する板材の板厚を薄くしてさらなる低コスト化や軽量化等を図ることも可能となる。しかも、このビード2を設けたことにより、後にその製造方法においても説明するように、上記外筒1の縦断面の周長合わせも容易となる。すなわち、外筒1の縦断面の周長を同一に保つためには通常、車両幅方向への幅が大きくなる部分では車両高さ方向への幅を小さく、逆に、車両幅方向への幅が小さくなる部分では車両高さ方向への幅を大きく設定する必要がある。しかし、上記ビード2により周長の調整を行えば、このような周長合わせに伴う外筒1の形状の制約は緩和され、外筒1の設計の自由度がより高められるとともに、外筒1自身の縦断面の周長合わせもより容易となる。
【0037】
さらにこの実施の形態において、上記外筒1の両端部には、同外筒1を形成する単一の板材がスピニング成形によってテーパ状に縮径されたコーン部9が形成されている。このような構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部9も含めて単一の板材が使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることとなる。
【0038】
一方、図2は、このような消音装置を車両の床下に搭載したときの搭載態様を模式的に示したものである。なお、この図2において、図2(a)はその平面構造を示す平面図、図2(b)は図2(a)の側面図、図2(c)は図2(b)のC−C線に沿った断面図、図2(d)は図2(b)のD−D線に沿った断面図、図2(e)は図2(b)のE−E線に沿った断面図である。
【0039】
これら図2(a)〜(e)に示すように、当該車両の床下には、断面略台形状にトンネル部T1〜T3が形成されている車体床材5が設けられており、上記トンネル部T1〜T3の内方に、排気管4aおよび4bと共々、上述した消音装置が懸架されている。なお、ここでは便宜上、上記アーム3(図1参照)等の図示は割愛している。
【0040】
そしてここでは、上記消音装置を車両(乗用車)の車幅中心線に沿ってその車体床下に搭載した例について示しており、この場合、背の高い上記トンネル部T1は車両の運転席と助手席との間のいわゆるフロアコンソールが設けられている位置に形成されている。また、背が低く且つ幅の広い上記トンネル部T2はこの後方に位置する後部座席の足下の位置に形成されている。そして、これらトンネル部T1およびT2にそれぞれ対応して、消音装置の外筒1における上記円筒部1aおよび扁平円筒部1bが配置される構造としている。これにより、扁平円筒部1bが配置される後部座席の足下においては、その床面の平坦性が高められ、車室内の少なくとも後部座席の足下以降についてはこれを、いわゆるフラットフロア化することも容易となる。
【0041】
また、図2(c)〜(e)にそれぞれ断面図として示されるように、この消音装置は、トンネル部T1およびT2の内方において、同図2(c)〜(e)中に2点鎖線で示す車体床材5の床下平坦部と外筒1の上述した曲率を小さく設定している底面とが略同一平面となる態様で装着されている。これにより、車両の走行中、その車体下側の空気の乱れが抑制され、走行抵抗の低減、ひいては燃費の向上が図られるようになる。
【0042】
次に、図3(a)〜(d)を参照して、この実施の形態にかかる消音装置の製造方法について説明する。なお、図3(b)は、図3(a)のB−B線に沿った拡大断面図であり、図3(c)もこの断面図に対応している。
【0043】
この製造に際しては、まず、図3(a)および(b)に示すように、例えばステンレス等からなる矩形の単一の板材Pに対して、適宜の型を用いたプレス加工等により、板面と直交する方向に突出する2本のビード2を、図3(a)中に破線で示した中心線Cと平行に所定の長さで形成する。なお、これらビード2は、消音装置完成時には先の図1に示したように、扁平円筒部1bの短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して配置されるものであり、その長さについてもこれに対応するように形成される。
【0044】
次に、図3(c)に示すように、予め所要の曲率に設定された弧を先端形状とする冶具M1を用いて板材Pの中心線上に圧力を加え、冶具M1の先端部が押し当てられた箇所ではその先端形状である弧の曲率が保たれつつ上記板材Pがその中心線CからU字状に曲げられるような曲げ加工を行う。
【0045】
さらに、図3(d)に示すように、このU字状に曲げ加工された板材Pを、予め前記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cに対応した形状に象られた型M2およびM3に収めて圧力を加えることにより、同板材をU字状からさらにO字状へと曲げるような曲げ加工を行う。そしてその後、このO字状に曲げられた板材Pの互いに対向する辺を溶接等にて接合する。これにより、先の図1に示した外筒1の前記排気管4aおよび4bとの連結部となるコーン部9を除いた部分、すなわち、円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cが形成される。
【0046】
また、図示は割愛したが、上述の接合工程の後に、上記外筒1の両端部分、すなわち前記排気管4aおよび4bとの連結部に対応する部分にはさらにスピニング成形が施される。これにより、外筒1の両端部分はそれぞれ両端部へ向けてテーパ状に縮径され、前記コーン部9が形成される。
【0047】
なお、このスピニング成形に先立ち、外筒の中に触媒コンバータおよび消音用の配管等が配設される。また可能であれば、これら各要素はコーン部9の形成後に外筒1内に挿入するようにしてもよい。もしくは、上記外筒1の一端部分のみにコーン部9を形成した後、該外筒1のコーン部9が形成されていない他端側から触媒コンバータ等を外筒1内に挿入し、その後、この他端側にももう一方のコーン部9を形成するようにしてもよい。
【0048】
こうして、先の図1に示した外筒1が形成されるとともに、この実施の形態にかかる内燃機関用消音装置が製造される。そして、この外筒1の両端部分であるコーン部9の縮径部で、外筒1と上流側排気管4aおよび下流側排気管4bとが溶接、あるいは適宜の金具等で接合されることにより外筒1は封止され、上流側排気管4aから送られてくる排気ガスを大気中に漏らすことなく下流側排気管4bへ排出することができるようになる。なお、先の図1(a)では便宜上、下流側排気管4bを、上記外筒1の後端から車両後方まで続く1本の排気管として図示しているが、この排気管4bについては特に、例えば上記外筒1の後端部との間にフランジ等を設け、金具等で別途に連結する構造とすることが、部品管理等の上では望ましい。
【0049】
図4は、この実施の形態にかかる消音装置の内部構造についてその一例を参考までに示したものである。なお、この図4において、図4(a)はその内部の平面構造、図4(b)は同じくその内部の側面構造をそれぞれ示している。
【0050】
同図4に示されるように、外筒1には、その縦断面形状が円形状である部分に触媒コンバータ6が内包されるとともに、消音装置内部の配管として、インレットパイプ7およびアウトレットパイプ8が各々配設されている。具体的には、外筒1の一端に接合された上流側排気管4aが、外筒1の内部において触媒コンバータ6と連結され、さらに、この触媒コンバータ6にはインレットパイプ7が連結されている。また、外筒1の他端には、下流側排気管4bが接合されており、この下流側排気管4bは外筒1の内部においてアウトレットパイプ8と連結されている。そして、外筒1の中央部には、上記インレットパイプ7およびアウトレットパイプ8の間において、インレットパイプ7から送られてきた排気ガスを膨張させる拡張室ERが設けられている。このような構成により、触媒コンバータ6により大気汚染物質(NOx等)が取り除かれた後、インレットパイプ7、拡張室ER、およびアウトレットパイプ8を通じて放射音の低減処理(消音処理)が施されるようになる。
【0051】
以上説明したように、この実施の形態にかかる内燃機関用消音装置およびその製造方法によれば、以下に列記するような多くの優れた効果が得られるようになる。
【0052】
(1)内燃機関用消音装置の外筒1を、排気管4aおよび4bと連結される方向である同外筒1の長手方向と直交する断面の全てにおいて周長が同一である単一の板材Pによって形成した。そして、上記外筒1に、上記断面の形状が同外筒1の長手方向に略円形状から中継部1cを介して車両の幅方向に扁平となる扁平円形状へと変化するような部分を形成した。内燃機関用消音装置としての上記構成によれば、上記外筒の長手方向への断面形状の変化を通じて、その搭載(懸架)対象となる車体等の形状にも柔軟に対応することができるようになる。このため、触媒コンバータを含めてサブおよびメインのマフラ(消音装置)を一体化する場合であれ、その搭載の自由度が増し、ひいては車両設計の自由度も大幅に向上されるようになる。さらに、外筒1の特に上記断面形状が扁平円形状となる部分を通じて、車両のいわゆるフラットフロア化への対応も容易となる。
【0053】
(2)また、外筒1が単一の板材Pにて形成されるといった、低コスト化や軽量化にも有利な構造でありながら、同外筒1の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった構造を併せ持つことにより、上記材料となる板材に無理な塑性歪み等が加わることもなく、その成形性も高く維持される。
【0054】
(3)上記外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどに、それぞれ対向するようにビード2を設けた。このような構成によれば、同外筒1の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一であるといった上記構造の実現、いわば断面の周長合わせも容易となる。また、上記ビード2が設けられることで、剛性の低下が懸念される上記断面形状が扁平円形状となる部分の、特に短径側の周面の剛性を高く維持することができるようにもなる。さらに、このような剛性の向上に伴い、放射音もより効率的に低減することができるようになり、上記外筒1を形成する板材Pの板厚を薄くして低コスト化や軽量化等を図ることも可能となる。さらには、このビード2を通じて外筒1全体の塑性歪み等を抑制することも可能となり、製造過程において外筒1への挫屈あるいは皺等の発生、並びにこれらに起因した亀裂等の発生も低減することができ、ひいては製品としての歩留り向上が図られるようにもなる。
【0055】
(4)さらに、上記外筒1の排気管と連結される両端部分をスピニング成形によってテーパ状に縮径してコーン部9を設けた。このような構成によれば、排気管と連結される部分である上記コーン部9も含めて単一の板材Pが使用されるため、当該消音装置としての低コスト化、並びに軽量化がさらに促進されることとなる。
【0056】
(5)また、上記構成によれば、板材Pを余すところなく利用して外筒1の全てを形成することもできる。すなわち、余分な材料を捨てる必要がなくなり、それに伴う費用等を削減できる。また、最小限の材料により外筒1を形成して材料費を節約することも可能となる。
【0057】
(6)また、上記外筒1の長手方向と直交する断面形状が略円形状となる部分に触媒コンバータ6を内包する構成とした。このような構成によれば、内燃機関の排気系として、その外観をより簡素に保つことができるようになり、これによっても、車両設計の自由度の向上が図られるようになる。またこの装置は、単一の装置として触媒コンバータおよび消音装置の機能を備えるものであるため、各種の装置を別体で設けるときと比べて、その大きさをよりコンパクトにすることができるようにもなり、同様に車両設計の自由度の向上が図られる。
【0058】
(7)また、その製造に際しては、治具M1を用いて矩形且つ単一の板材Pの中心線上に圧力を加え、板材Pをその中心線からU字状に曲げ加工し、このU字状に曲げ加工した板材を、型M2およびM3に収めて圧力を加えることにより、同板材をさらにO字状に曲げ加工を行った。そして、このO字状への曲げ加工により互いに対向する辺を接合して、排気管4aおよび4bとの連結部を除く、当該消音装置としての外筒1を形成した。このような製造方法によると、上記中心線からU字状に曲げ加工された板材Pにさらに圧力を加え、この板材Pを上記中心線の方向に断面形状を略円形状から扁平円形状に変化させるようにO字状へ曲げ加工するに際して、上記中心線と直交する全ての断面の周長は同一となっている。このような態様で同板材をO字状に曲げ加工することで、上記材料となる板材に無理な塑性歪み(加工歪み)等が加わることはなく、その成形性も高く維持されるようになる。また、このような製造方法は、その製造過程で挫屈や皺等が発生し易い外筒、例えば当該消音装置の外筒1のようにその長手方向に断面の形状が非相似に変化する外筒を有する内燃機関用消音装置の形成に採用して特に有効でもある。
【0059】
(8)また、上述のU字状およびO字状への曲げ加工の工程に先立って、板材に中心線Cと平行に上記ビード2を形成した。このような製造方法によれば、いわゆる加工前の平板状にある板材に対して上記ビード2の形成を行うことができるようになり、その製造はより容易となる。また、予めビード2が形成されていることで、O字状への曲げ加工に際しても上記外筒1の縦断面の周長合わせがより容易となる。
【0060】
(9)トンネル部T1およびT2の内方において、車体床材5の床下平坦部と外筒1の底面とが略同一平面となるように、前記円筒部1aおよび扁平円筒部1b、並びに中継部1cについて、その底面を、それぞれ周方向の曲率が小さくなる形状に形成した。このような構成によれば、車両の走行中、その車体下側の空気の乱れが抑制され、走行抵抗の低減、ひいては燃費の向上が図られるようになる。
【0061】
なお、本発明にかかる内燃機関用消音装置およびその製造方法は上記実施の形態に限られることなく、例えば以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施の形態では、消音装置の製造に際し、U字状およびO字状への曲げ加工の工程に先立って、板材にビード2を形成したが、この板材に対してビードを形成する工程は、少なくともO字状に曲げ加工する工程以前に行えばよく、U字状に曲げ加工する工程の後に行ってもよい。そして、この場合においても、予めビードが形成されていることで、上記外筒1の縦断面の周長合わせはより容易となる。
【0062】
・また、上記ビードの形成方法についても、プレス加工に限られるものではなく、その方法は任意である。
・上記実施の形態では、同じく消音装置の製造に際し、上述のようなU字状およびO字状への曲げ加工を経て形成された外筒の両端部分をスピニング成形して、テーパ状に縮径されるコーン部9を形成しているが、この工程は必須の工程ではない。コーン部は、プレス加工によって塑性変形させることにより形成してもよく。また、このコーン部を別体として形成して溶接等により上記外筒と接合するようにしてもよい。さらにコーン部を有しない消音装置についても、本発明にかかる製造方法は適用できる。
【0063】
・上記実施の形態では、単層構造の消音装置を想定して、その製造に際しても一枚の矩形の板材Pを加工する例について示したが、内筒および外筒の二層構造からなる消音装置についても本発明は同様に適用可能である。そして、その製造に際しては、矩形の板材を二枚重ねて加工することもできる。また、上記板材の材質も、ステンレスに限られるものではない。
【0064】
・上記O字状への曲げ加工に用いる型M2およびM3も、前記板材の中心線の方向に断面形状を非相似に変化させて且つ、該中心線と直交する全ての断面において周長を同一とするものであれば、その形状は任意である。また、冶具M1も、基本的にU字状への曲げ加工を可能とするものであれば、その形状は任意である。
【0065】
・上記実施の形態では、消音装置の外筒1に触媒コンバータ6を内包することとしたが、特に触媒コンバータを内包しない消音装置についても本発明は同様に適用することができる。また、先の図4に示した消音装置の内部構造も一例にすぎず、内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行うことができる構造であれば、その構造は任意である。
【0066】
・上記実施の形態では、2本のビード2を、外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向するように設ける構造としたが、このビードの数は任意であり、1本または3本以上であってもよい。また、上記ビードを形成する場所および長さについても、必ずしも上記実施の形態のように外筒1の長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどには限られない。基本的に前記外筒の長手方向に沿って設けられていれば、前記周長合わせ等の便宜を得ることはできる。また、こうした周長合わせ等を必要とせずに外筒1としての高い成形性や剛性が得られる場合には、こうしたビードの配設も割愛することができる。
【0067】
・また、上記実施の形態では、外筒1は、その長手方向と直交する断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状に変化する部分を有して形成されることとした。しかし、この形状も任意であり、基本的に、外筒1の前記排気管4aおよび4bとの連結部を除く部分がその長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒1の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成することとすれば、前記に準じた効果を得ることはできる。
【0068】
・また、外筒1の底面は前述のように、その周方向の曲率を小さくすることで車両走行時の走行抵抗を低減することが可能となるが、そのための断面形状も、例えば円筒部1aの断面として図2(c)に示した形状には限られない。他に例えば、この図2(c)に対応する断面図として図5に例示するように、略三角形に近い断面形状を有するものなども適宜採用することができる。もっとも、外筒1の前記コーン部9を除く部分がその長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒1の長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である範囲において、この外筒底面の形状は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる内燃機関消音装置の一実施の形態について、(a)はその平面構造を模式的に示す平面図、(b)はその側面構造を模式的に示す側面図。
【図2】同実施の形態の消音装置の車体への搭載態様について、(a)はその平面構造を示す平面図、(b)はその側面構造を示す側面図、(c)は(b)のC−C線に沿った断面図、(d)は(b)のD−D線に沿った断面図、(e)は(b)のE−E線に沿った断面図。
【図3】同実施の形態の消音装置の製造方法について、(a)〜(d)はその製造プロセスを示す斜視図および断面図。
【図4】同実施の形態の消音装置の内部構造について、(a)はその平面構造を示す内部平面図、(b)はその側面構造を示す内部側面図。
【図5】同実施の形態にかかる消音装置の変形例について、その一部の断面形状を示す部分断面図。
【図6】従来の内燃機関消音装置の一例についてその平面構造を示す平面図。
【符号の説明】
1…外筒、1a…円筒部、1b…扁平円筒部、1c…中継部、2…ビード、3…アーム、4a…上流側排気管、4b…下流側排気管、6…触媒コンバータ、9…コーン部、M1…冶具、M2、M3…型、P…板材。
Claims (10)
- 内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置において、
当該消音装置の前記排気管との連結部を除く外筒が、前記排気管と連結される方向である長手方向に断面形状が非相似に変化して且つ、同外筒の前記長手方向と直交する全ての断面において周長が同一である単一の板材によって形成されてなる
ことを特徴とする内燃機関用消音装置。 - 前記外筒には、前記長手方向の少なくとも一部に、同長手方向と直交する方向に突出する1乃至複数のビードが設けられてなる
請求項1に記載の内燃機関用消音装置。 - 前記外筒は、前記長手方向と直交する断面形状が、内燃機関の搭載される車両の前方から後方にかけて、略円形状から当該車両の幅方向に扁平となる扁平円形状に変化してなり、前記ビードは、前記外筒の前記長手方向への断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどにそれぞれ対向して設けられてなる
請求項2に記載の内燃機関用消音装置。 - 前記外筒の前記排気管と連結される両端部分にはさらに、前記単一の板材がスピニング成形によってテーパ状に縮径されたコーン部が設けられてなる
請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置。 - 前記外筒には触媒コンバータが内包されてなる
請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置。 - 内燃機関の排気管に連結されて放射音の低減を行う内燃機関用消音装置を製造する方法であって、
矩形の単一の板材を適宜の治具を用いてその中心線からU字状に曲げ加工する工程と、
このU字状に曲げ加工した板材を、前記中心線の方向に断面形状を非相似に変化させて且つ、該中心線と直交する全ての断面において周長を同一とする型に収めて圧力を加えることにより、同板材をさらにO字状に曲げ加工する工程と、
このO字状への曲げ加工により互いに対向する辺を接合して、前記排気管との連結部を除く、当該消音装置としての外筒を形成する工程と、
を備えることを特徴とする内燃機関用消音装置の製造方法。 - 少なくとも前記板材を型に収めてO字状に曲げ加工する工程に先立ち、前記中心線の方向の少なくとも一部に、同中心線と平行に所定の長さをもって突出する1乃至複数のビードを形成する工程をさらに備える
請求項6に記載の内燃機関用消音装置の製造方法。 - 前記ビードを形成する工程が、前記板材を前記U字状に曲げ加工する工程に先立って行われる
請求項7に記載の内燃機関用消音装置の製造方法。 - 前記板材をさらにO字状に曲げ加工する工程において用いる型が、前記板材の前記中心線の方向と直交する断面形状を、その一方から他方にかけて、略円形状から前記U字状のU字をさらに狭めた扁平円形状に変化させる型からなり、前記ビードを形成する工程が、前記板材の前記O字状に曲げ加工する工程によってその断面形状が前記扁平円形状となる部分の短径側の周面中ほどのそれぞれ対向する位置に対応して前記ビードを形成するものである
請求項7または8に記載の内燃機関用消音装置の製造方法。 - 前記形成された外筒の、前記排気管と連結される両端部分をスピニング成形して、テーパ状に縮径されるコーン部を形成する工程をさらに備える
請求項6〜9のいずれか一項に記載の内燃機関用消音装置の製造方法。
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JP2003158647A JP2004360531A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 内燃機関用消音装置およびその製造方法 |
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Cited By (1)
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JP2015213923A (ja) * | 2014-05-08 | 2015-12-03 | トヨタ自動車株式会社 | サブマフラ及びサブマフラの製造方法 |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003158647A patent/JP2004360531A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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US9470124B2 (en) | 2014-05-08 | 2016-10-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Sub-muffler and manufacturing method of sub-muffler |
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