JP2004360442A - 排水トラップの封水補給方法及びその方法に使用される流路開閉装置及び排水トラップの封水補給装置 - Google Patents

排水トラップの封水補給方法及びその方法に使用される流路開閉装置及び排水トラップの封水補給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 排水トラップの封水切れによる例えばウイルス、衛生害虫、臭気等の侵入を防止するだけではなく、その封水の汚染や腐敗等も防止する。
【解決手段】 本発明に係る排水トラップの封水補給方法は、水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給方法であって、集合住宅の専用部内で水道管4mの流路を開閉可能な流路開閉装置30を動作させて、その水道管4mの流路を微開状態に保持する工程と、前記工程の前あるいは後に前記衛生器具の水道蛇口11sを開操作し、その水道蛇口11sを開状態に保持する工程とを有している。これによって、排水トラップの封水は常に新しい水道水と入れ替えられ、封水深さが確保されるようになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給方法及びその方法に使用される流路開閉装置及び排水トラップの封水補給装置に関する。
水道水を使用する衛生器具、例えば、洗面台等は、図13(A)に示すように、略U字形の排水トラップ94を備えている。排水トラップ94は、洗面台92から流された排水の一部を封水として貯留できるように構成されており、その封水の働きで下流側の汚染された空気や臭気が排水管93を伝って専用部内に入り込まないようになっている。なお、排水トラップ94内の封水は、洗面台92を使用するたびに、新しい排水と入れ替わるように構成されている。
また、例えば、台所流し台等には、図13(B)に示すように、詰まり難く、さらに掃除し易い構造の排水トラップ96が使用されている(特許文献1参照)。
特開2003−082735号
しかし、例えば、留守等(空き部屋の場合も含む)により台所流し台等の衛生器具が長期間使用されない状態では、排水トラップ96の封水が蒸発等によって枯渇したり、管内の圧力変動によって破封したままになっていたり、あるいは封水が淀んで腐敗したり、細菌やウイルス(SARS等を含む)に汚染されることがあり、衛生上好ましくない。
封水が枯渇したり、破封したままになっていると、排水管内の汚染された空気や臭気、あるいは衛生害虫等が室内にいわゆる筒抜けの状態で侵入することになる。このため、空き部屋の場合には、各排水トラップの開口部を全て蓋する必要があるが、排水トラップの構造や器具回りの状況によっては蓋をすることが面倒であり、困難な場合がある。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、排水トラップの封水切れを防止するだけではなく、その封水の汚染や腐敗等も防止することである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給方法であって、集合住宅の専用部内で水道管の流路を開閉可能な流路開閉装置を動作させ、その水道管の流路を微開状態に保持する工程と、前記工程の前あるいは後に前記衛生器具の水道蛇口を開操作し、その水道蛇口を開状態に保持する工程とを有することを特徴とする。
なお、微開状態とは閉状態にきわめて近い状態をいう。
本発明によると、例えば、住人が家(集合住宅の専用部)を留守にする際に、流路開閉装置により水道管の流路を微開状態に保持し、さらに衛生器具の水道蛇口を開状態にすることで、水道蛇口からは少量の水道水が滴下するようになる。これによって、水道蛇口から滴下した水道水が対応する衛生器具の排水トラップ内に流れ込み、その排水トラップ内の古い封水が流出する。即ち、排水トラップの封水は常に新しい水道水と入れ替えられるようになる。このため、排水トラップ内の封水が蒸発したとしても専用部の衛生を害すようなことはない。また、排水トラップの封水切れが発生しないため、排水管の下流側の汚染された空気が専用部内に入り込むことがない。
請求項2の発明に係る流路開閉装置は、集合住宅の専用部内で水道管に取付けられており、その水道管の流路を閉状態、又は開状態、又は微開状態に保持可能な弁機構と、前記弁機構を動作させる操作手段とを有している。このため、操作手段によって弁機構を動作させることで、水道管の専用部側配管の流路を微開状態に保持できるようになる。
請求項3の発明によると、弁機構は、各々の衛生器具に水道水を供給する枝管の上流端に設けられた給水ヘッダーに装着されている。このため、弁機構によって流路を微開状態に保持することで、留守時に専用部内の全衛生器具の排水トラップに対して適正に封水を補給できるようになる。
請求項4の発明によると、操作手段は、電磁力を使用して弁機構を動作させ、水道管の流路を閉状態と微開状態との間で切替え可能に構成されている。このため、電気信号を利用して弁機構を遠隔操作し、専用部側配管の流路を微開状態に保持できるようになる。
請求項5の発明によると、操作手段に対して電気的な信号を出力し、その操作手段を介して弁機構を動作させる制御手段を有しており、前記制御手段は、人からの操作入力を受けてプログラムを作動させ、そのプログラムに基づいて弁機構を動作させる。
このため、住人が家を離れる際に制御手段に対して入力操作すれば、制御手段は留守中であってもプログラムに基づいて弁機構を自動的に動作させ、専用部側配管の流路を閉状態と微開状態との間で切替えることができる。したがって、専用部側配管の流路を常時微開状態にしておく場合と比べ、水道水の使用量を減少させることができる。
請求項6の発明は、水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給装置であって、集合住宅の専用部内において水道管から分岐されており、水道蛇口あるいは前記衛生器具側のバルブを介さず直接的に前記衛生器具に水道水を供給可能な補給水配管と、前記補給水配管の流路を開閉可能な流路開閉装置と、前記排水トラップが封水切れを起こす条件となったときに動作する封水切れ検知手段と、前記封水切れ検知手段が動作したときに、前記補給水配管の流路を開くように前記流路開閉装置を動作させる制御手段とを有している。
本発明によると、衛生器具の排水トラップが封水切れを起こす条件となったときに封水切れ検知手段が動作し、制御手段が補給水配管の流路を開くように流路開閉装置を動作させる。ここで、補給水配管は、水道蛇口あるいは衛生器具側のバルブを介さず直接的にその衛生器具に水道水を供給可能な構成のため、流路が開かれると水道水が補給水配管によって直接的に衛生器具に供給される。そして、その供給された水道水が衛生器具の排水トラップに流れ込んで、封水が確保される。即ち、水道蛇口から常時少量の水道水を滴下させる必要がなくなるため、水道水の無駄を排除できるとともに、確実に排水トラップの封水を確保できるようになる。
請求項7の発明によると、封水切れ検知手段は、排水管内の負圧を検知可能な圧力センサを有しており、前記圧力センサが所定値以上の負圧を検知したときに動作する構成である。一般的に、排水管内の圧力は大気圧にほぼ等しいが、例えば、キッチンやバス、トイレ等からの汚物や雑排水を圧送ポンプユニットの力で搬送する動力排水システムの場合、排水が勢いよく排水管内に流れ込むため、その排水が空気を吸引することで排水管内が負圧になることがある。排水管内の負圧が所定値を超えると、排水トラップ内の封水が排水管側に吸引されて封水切れが発生する。
本発明によると、排水管内の負圧が所定値以上になったことを圧力センサが検知すると封水切れ検知手段が動作するため、封水切れが生じる前に排水トラップに対して水道水を供給できるようになる。
請求項8の発明によると、封水切れ検知手段は、排水トラップの水位を検出する水位センサを有しており、前記水位センサが所定レベルよりも低い水位を検知したときに動作する構成である。
このため、排水トラップの水位が所定レベルよりも低い水位となったときに、排水トラップに対して水道水を供給でき、封水切れを防止できる。
請求項9の発明によると、室内において移動可能な構成で、排水を圧送可能なポンプユニットを備える衛生器具に対して排水トラップの封水を補給可能な可撓性の補給水配管を備えており、前記補給水配管は、前記衛生器具の排水を搬送する可撓性の排水管と、前記衛生器具で使用される水道水を供給する可撓性の給水管と、前記衛生器具の電気回路に接続された電気ケーブルと共にまとめられて一本化されていることを特徴とする。
ここで、前記衛生器具は、ポンプユニットで排水を圧送する方式のため、従来のように排水管に勾配を設ける必要がなく、トイレや洗面台等の衛生器具を建物のどの位置でも設置できるようになる。
例えば、居間等に介護用トイレがある場合、排水トラップの封水切れが発生すると、居間に排水管内の悪臭が漏れる等、通常のトイレの場合と比較してその不具合が大きい。しかし、本発明によると、給水管とは別に補給水配管を設けているため、その補給水配管で排水トラップに水道水を供給できるようになり、確実に封水切れを防止できる。
また、補給水配管と排水管と給水管と電気ケーブルとがまとめられて一本化されているため、衛生器具を室内で移動することも容易になる。
請求項10の発明は、補給水配管が接続される補給水配管接続部と、排水管が接続される排水管接続部と、給水管が接続される給水管接続部と、電気ケーブルが接続されるケーブル接続部とが設けられた配管側コネクタを備えており、前記配管側コネクタが室内に設けられた壁側コネクタに接続可能な構成である。即ち、配管側コネクタと壁側コネクタとによって、室内と室外の排水管、室内と室外の給水管、室内と室外の補給水配管、及び室内と室外の電気ケーブルとの接続あるいは切り離しがワンタッチで行える。このため、例えば、介護用トイレ等の衛生器具を別の部屋に移設することが容易になる。
請求項11の発明によると、制御手段は、携帯電話との間で情報の送受信が可能なように送受信機能を備えている。このため、留守中でも制御手段の動作状況を確認できるとともに、その制御手段を遠隔操作可能になる。
本発明によると、排水トラップには常に清浄な封水が満たされるため、排水トラップ内の封水が蒸発したとしても専用部内の衛生を害するようなことはない。また、排水管の下流側の汚染された空気が専用部内に入り込むことがない。
[実施形態1]
以下、図1から図3に基づいて本発明の実施形態1に係る排水トラップの封水補給方法及びその方法に使用される流路開閉装置の説明を行う。本実施形態では、マンション等の集合住宅における各衛生器具の排水トラップに対する封水補給方法について説明する。ここで、図1(A)は本実施形態に係る排水トラップの封水補給方法を表す全体模式図であり、図1(B)は流路開閉装置の外形図である。また、図2は台所流し台の模式側面図等であり、図3はその他の衛生器具の排水トラップに対する封水補給方法を表す斜視図等である。
先ず、排水トラップの封水補給方法の説明を行う前に、集合住宅における給水配管系統及び排水配管系統(代表して台所流し排水系統)の概略を説明する。
給水配管は、水道本管(図示されていない)と、その水道本管から集合住宅の各階毎に分岐された水道分岐管2(図1(A)参照)と、その水道分岐管2の末端に止水栓2v、水道メータMを介して接続された専用部側水道管4とから構成されている。なお、前記水道本管、水道分岐管2及び止水栓2v、水道メータM等は集合住宅の共用部C(住居外)に設置されており、専用部側水道管4は集合住宅の専用部S(住居内)に設置されている。
専用部側水道管4の本管4mには、後記する流路開閉装置30を介して給水ヘッダー4hが接続されており、その給水ヘッダー4hの出側に複数本(図では5本)の枝管4bが継ぎ手5によって接続されている。枝管4bは給水ヘッダー4hから専用部内の衛生器具まで水道水を導く配管であり、例えば、No.1枝管4bは台所流し台11の水道蛇口11sに接続されている。また、No.2枝管4bは、図3(A)に示すように、洗面台12の水道蛇口12sに接続されており、No.3枝管4bは、図3(B)に示すように、浴室13の水道蛇口13sに接続されている。No.4枝管4bは、図3(C)に示すように、洗濯機14の水道蛇口14s、No.5枝管4bは、図3(D)に示すように、トイレ15のアングル弁15sにそれぞれ接続されている。
流路開閉装置30は、専用部側水道管4の本管4mの流路を閉状態、又は開状態、又は微開状態に保持可能な装置であり、図1(B)に示すように、弁本体32と操作ハンドル34とから構成されている。弁本体32は、貫通孔が形成された球体(図示されていない)と、その球体を回動可能に収納するケーシング32cとを備えており、前記球体が操作ハンドル34に連結されている。このため、操作ハンドル34で球体をケーシング32cに対して回動させ、その球体の貫通孔を本管4mの流路とほぼ平行にすることで、本管4mの流路を開状態に保持することができる。また、球体の貫通孔を本管4mの流路に対して直角にすることで、本管4mの流路を閉状態にすることができる。さらに、閉状態から前記球体を所定角度回動させて貫通孔を所定角度傾けることで、本管4mの流路を微開状態に保持することができる。弁本体32のケーシング32cには、操作ハンドル34の位置と本管4mの流路の開閉状態との関係を表す目印が刻印されている。
即ち、上記した流路開閉装置30の弁本体32が本発明の弁機構に相当し、操作ハンドル34が本発明の操作手段に相当する。
次に、集合住宅における排水系統(代表して台所流し排水系統)の概略を説明する。
図2(A)等に示すように、台所流し台11は、排水トラップ22及び立て短管23を介して排水横枝管(図示されていない)に接続されている。前記排水横枝管は、下流側が低くなるように若干勾配を持たせた状態で、住居内S(専用部)から共用部C(住居外)まで敷設され、共用部Cに立設された排水立て管(図示されていない)に接続されている。
排水トラップ22は、図2(B)に示すように、筒状のハウジング22hを備えており、そのハウジング22hの底部に小径短管22pが同軸に形成されている。小径短管22pは、ハウジング22hの底部からそのハウジング22hのほぼ中心位置まで突出している。また、ハウジング22hの中央部分には小径短管22pのほぼ上半分を覆うキャップ状の中径カバー22cがその小径短管22pと同軸に固定されている。これによって、排水トラップ22の下部には、ハウジング22hの内壁面、中径カバー22c及び小径短管22pの外周面によって断面略「U」字形の水封部22tが形成される。また、ハウジング22h内には、中径カバー22cよりも上側の位置に、流し排水中の生ゴミ等を取り除くバスケット22bが装着されている。
台所流し台11の排水は、排水トラップ22のバスケット22bを通過した後、中径カバー22cの外側を流れてハウジング22hの底部まで到達し、小径短管22pと中径カバー22cの間を上方に流れた後、その小径短管22pによって立て短管23側に排出される。このため、トラップ22の水封部22t内には常に水が満たされている。
なお、洗面台12、浴室13、洗濯機14及びトイレ15等の排水系統も台所流し台11の排水系統とほぼ等しいため説明を省略する。
次に、家を長期間留守にする場合における台所流し台11、洗面台12、浴室13、洗濯機14及びトイレ15の各々の排水トラップに対する封水補給方法を説明する。
通常、流路開閉装置30の操作ハンドル34は開位置にあり、弁本体32は本管4mの流路を開状態に保持している。このため、水道蛇口11s,…,15sを開操作すれば自由に水道水を使用することができる。
トイレ15は、水槽内の余剰水を便器に導くオーバーフロー管15fが次のように改良されている。即ち、図3(E)に示すように、オーバーフロー管15fの上部には、水槽の水面のレベルよりも若干低い位置に小穴15pが形成されている。これによって、小穴15pを通して水槽内の水道水が常に少量づつ便器内に流入するようになり、便器内の排水トラップの封水が清浄な水道水と入れ替わるようになる。
住人が長期間(一般的に数週間以上)家を留守にする場合には、先ず、流路開閉装置30の操作ハンドル34を右回動させてその操作ハンドル34をケーシング32cの微開目印に合わせるようにする。これによって、本管4mの流路が微開状態に保持される。次に、台所流し台11の水道蛇口11s、洗面台12の水道蛇口12s、浴室13の水道蛇口13s及び洗濯機14の水道蛇口14sを開放する。このとき、浴室13では水道蛇口13sの先端を湯船側から洗い場側に振っておくのが好ましい。また、洗濯機14は排水が可能な状態にしておく。
これによって、本管4m内の水道水は、流路開閉装置30の弁本体32の流路を通過して少量づつ給水ヘッダー4hに供給され、給水ヘッダー4hから各々の枝管4bに分けられる。そして、No.1〜No.4枝管4bから各々の水道蛇口11s,…,14sまで導かれ、それらの水道蛇口11s,…,14sから滴下するようになる。これによって、台所流し台11、洗面台12、浴室13及び洗濯機14の排水トラップには、水道蛇口11s,…,14sから滴下した水道水が流入し、古い封水は流出するようになる。この結果、排水トラップの封水は常に新しい水道水と入れ替えられる。
また、No.5枝管4bによってトイレ15のアングル弁15sまで導かれた水道水は、そのアングル弁15sを介して水槽内に供給される。前述のように、トイレ15では、オーバーフロー管15fの小穴15pを通して水槽内の水道水が常に少量づつ便器内に流入しているため、便器内の排水トラップの封水は常に清浄に保たれている。なお、小穴15pから便器に流入する水道水の流量は、No.5枝管4bによってトイレ15まで導かれる水道水の流量よりも小さく設定されている。
このように、本実施形態に係る排水トラップの封水補給方法によると、留守中であっても排水トラップには常に清浄な封水が満たされるため、排水トラップ内の封水が蒸発したとしても専用部内の衛生を害すようなことはない。また、留守中に排水トラップの封水切れが発生することがないため、排水管の下流側の汚染された空気が専用部内に入り込むことがない。
また、流路開閉装置30の弁本体32は給水ヘッダー4hの上流側に設けられているため、その弁本体32を動作させることで、留守時に専用部内の全衛生器具の排水トラップに対して適正に封水を補給できるようになる。
なお、本実施形態では、一体型の流路開閉装置30を例示したが、流路開閉装置30を、図4に示すように、主弁12m、バイパス弁12x及びバイパス絞り12pから構成することも可能である。この場合、バイパス絞り12pの流路面積は、一体型の流路開閉装置30における微開操作時の弁本体32の流路面積とほぼ等しい値に設定されている。この流路開閉装置30の場合、住人が通常に生活するときは主弁12mを開放、バイパス弁12xを閉鎖し、家を長期間留守にする場合に主弁12mを閉鎖、バイパス弁12xを開放する。なお、バイパス弁12xで流路面積の調整が可能な場合にはバイパス絞り12pを省略することも可能である。
図4に示す流路開閉装置30の場合、主弁12m及びバイパス弁12xにおける各々の弁本体が本発明の弁機構に相当し、手動操作ハンドルが本発明の操作手段に相当する。
[実施形態2]
以下、図5、図6に基づいて本発明の実施形態2に係る排水トラップの封水補給方法及びその方法に使用される流路開閉装置の説明を行う。本実施形態に係る流路開閉装置は、CPU内蔵式の流路開閉装置であり、留守中、本管4mの流路を自動的に微開状態と全閉状態との間で切替えられるように構成されている。
本実施形態に係る流路開閉装置40は、図5に示すように、主電磁弁42と、バイパス電磁弁44と、バイパス絞り45及び制御部48とから構成されている。ここで、バイパス絞り45の流路面積は、一体型の流路開閉装置30における微開操作時の弁本体32の流路面積とほぼ等しい値に設定されている。このため、主電磁弁42が閉、バイパス電磁弁44が開の時に、本管4mの流路が微開状態に保持される。
制御部48は、主電磁弁42及び留守中にバイパス電磁弁44を開閉制御する部分であり、予め設定されたプログラムにしたがって動作可能に構成されている。制御部48は、モニター49や複数の操作スイッチ50及び表示ランプ52を備えており、図6のフローチャートに示す処理が可能なように構成されている。ここで、制御部48は専用部用セキュリティシステムに組み込むのが好ましいが、単体で製作することも可能である。また、携帯電話との間で情報の送受信が可能なように、送受信機を組み込んでおくことも可能である。
即ち、制御部48が本発明の制御手段に相当する。また、主電磁弁42及びバイパス電磁弁44における各々の弁本体が本発明の弁機構に相当し、電磁コイル等が本発明の操作手段に相当する。
以上のように構成した流路開閉装置40の留守時における全自動動作を図6のフローチャートに基づいて説明する。ここで、図6のフローチャートに示す処理は制御部48のCPUにおいて実行される。
先ず、住人が家を長期間留守にする際に、制御部48の留守モードスイッチをオン操作すると(ステップS101 YES)、主電磁弁42が閉じられるとともに、モニター49に操作事項(操作手順)が表示される(ステップS102)。即ち、操作手順には、「 a.台所流し台11の水道蛇口11sを開くこと。b.洗面台12の水道蛇口12sを開くこと。c.浴室13の水道蛇口13sを開くこと。d.洗濯機14の水道蛇口14sを開くこと。」が表示される。
住人が操作手順にしたがって上記操作を完了し、モニター表示操作完了確認スイッチをオン操作すると(ステップS103 YES)、留守モード移行表示ランプ52が点灯する。この状態で、制御部48は、全自動でバイパス電磁弁44を動作可能となり、住人はこの時点で外出できるようになる。
この状態から予め設定された時間が経過すると(ステップS106 YES)、バイパス電磁弁44が所定時間だけ開放される(ステップS107)。
バイパス電磁弁44が開放されると、本管4m内の水道水は、バイパス電磁弁44、バイパス絞り45を通過して少量づつ給水ヘッダー4hに供給され、給水ヘッダー4hから各々の枝管4bに分けられる。そして、前述のように、各々の枝管4bから各々の水道蛇口11s,…,14sまで導かれ、それらの水道蛇口11s,…,14sから滴下するようになる。これによって、台所流し台11、洗面台12、浴室13及び洗濯機14の排水トラップには、常に新しい水道水による封水が満たされるようになる。また、枝管4bによってトイレ15のアングル弁15sまで導かれた水道水は、そのアングル弁15sを介して水槽内に供給される。
所定の開放時間(例えば、数時間)が経過するとバイパス電磁弁44が閉鎖され、1回カウントされた後(ステップS108)、そのカウント数が記憶される(ステップS109)。そして、この状態から予め設定された時間が経過すると(ステップS106 YES)、再びバイパス電磁弁44が所定時間だけ開放される(ステップS107)。このように、留守中は、ステップS105からステップS109までの処理が繰り返り実行されることで、設定時間周期でバイパス電磁弁44が開放されるようになる。
住人は携帯電話でバイパス電磁弁44の開放回数を確認したり、バイパス電磁弁44を開放するように制御部48に対して信号を送ることも可能である。
住人が帰宅して留守モード解除スイッチをオン操作すると(ステップS105 YES)、留守モード移行表示ランプ52が消え(ステップS111)、バイパス電磁弁44の開放回数Nがモニター49に表示される(ステップS112)。この状態で、流路開閉装置40の留守時における全自動プログラムが終了し、主電磁弁42が開かれる。
なお、留守モード解除スイッチがオン操作されたときに、モニター49に「 a.台所流し台11の水道蛇口11sを閉じること。b.洗面台12の水道蛇口12sを閉じること。c.浴室13の水道蛇口13sを閉じること。d.洗濯機14の水道蛇口14sを閉じること。」を表示させることも可能である。
このように、本実施形態に係る流路開閉装置40によると、住人が家を離れる際に制御部48に対して入力操作しておけば、制御部48は留守中であってもプログラムに基づいてバイパス電磁弁44を自動的に開閉動作させる。したがって、弁機構を常時微開状態にしておく場合と比べ、水道水の使用量を減少させることができる。
なお、バイパス電磁弁44の開放回数Nだけではなく、トータルの開放時間等をモニター49に表示することも可能である。
また、本実施形態では、予め決められた設定時間周期でバイパス電磁弁44を開放させる例を示したが、制御部48に温度計の信号を入力しておけば、気温に応じて設定時間周期を増減させることも可能になる。即ち、封水の蒸発や腐敗が進行し易い夏季は設定時間周期を短くし、冬季等には設定時間周期を長くすることが可能になる。
[実施形態3]
以下、図7〜図12に基づいて本発明の実施形態3に係る排水トラップの封水補給装置の説明を行う。本実施形態に係る排水トラップの封水補給装置は、各衛生器具の水道蛇口を閉鎖した状態でも所定条件下で排水トラップに自動的に封水を補給できるようにした装置である。ここで、図7は本実施形態に係る排水トラップの封水補給装置の全体配管系統図、図8は排水トラップの封水補給装置の制御構成を表す模式図、図9は水位センサを表す模式図である。図10は排水トラップの封水補給装置の制御を表すフローチャート、図11、図12は衛生器具であるポータブルトイレの構成図等である。
本実施形態に係る排水トラップの封水補給装置60は、図7、図8に示すように、補給水配管62、補給水止弁63、電磁弁64、絞り65及び制御部68とを備えている。
補給水配管62は、専用部側水道管4の本管4mから分岐された補給水本管62mを備えており、その補給水本管62mに補給水止弁63、電磁弁64及び絞り65が上流側から順番に取付けられている。ここで、絞り65の流路面積は、前述の流路開閉装置30における微開操作時の弁本体32の流路面積とほぼ等しい値に設定されている。
補給水本管62mは、絞り65の下流側で複数本(図では5本)の補給水分岐管62bに分岐されており、その分岐された一本の補給水分岐管62b(No.1補給水分岐管62b)が水道のNo.1枝管4bに沿って台所流し台11まで配管されている。
No.2補給水分岐管62bは水道のNo.2枝管4bに沿って洗面台(図示省略)まで配管されており、No.3補給水分岐管62bは水道のNo.3枝管4bに沿って浴室(図示省略)まで配管されている。また、No.4補給水分岐管62bは水道のNo.4枝管4bに沿って洗濯機(図示省略)まで配管されており、No.5補給水分岐管62bは水道のNo.5枝管4bに沿ってトイレまで配管されている。ここで、No.5補給水分岐管62bの先端は、図11(B)等に示すように、トイレのアングル弁(図3(D)の符号15s参照)を介すことなく水槽内のオーバーフロー管15fに直接水道水を供給できるように配管されている。これによって、オーバーフロー管15f内に流入した水道水が便器に流入し、その便器の排水トラップTに溜められるようになる。
制御部68は、図8に示すように、後述する圧力センサ67及び水位センサ69からの信号を受けて電磁弁64を開閉制御する部分であり、予め設定されたプログラムにしたがって動作可能に構成されている。制御部68は、実施形態2で説明した制御部48のように、モニター49や複数の操作スイッチ50及び表示ランプ52を備えており、図10のフローチャートに示す処理が可能なように構成されている。また、制御部68には、携帯電話との間で情報の送受信が可能なように、送受信機(図示省略)が組み込まれている。
圧力センサ67は、排水管内の負圧を検出するためのセンサであり、例えば、集合住宅の各スラブCSの上面に設けられた排水横枝管25の外周面上端に取付けられている。また、排水管継手27の芯(排水立て管の芯)から圧力センサ67までの距離は約500mmに設定されており、圧力センサ67が排水立て管を流れる気流の影響を受け難いように配慮されている。
圧力センサ67は、排水横枝管25内の負圧が設定値以上になったときにオンし、前記負圧が設定値よりも低下したときにオフするように構成されており、その圧力センサ67の出力信号が制御部68に入力される。制御部68は、圧力センサ67のオン信号を受けて、電磁弁64を開方向に動作させる。
ここで、一般的に排水管内(排水横枝管25内)の圧力は大気圧にほぼ等しい。しかし、例えば、排水を圧送ポンプユニットM(図11(B)参照)の力で搬送する動力排水システムを備えるポータブルトイレ70(図11(A)参照)等では、排水を勢い良く排水横枝管25内に流すため、その排水が空気を吸引することで排水横枝管25内が負圧になることがある。排水横枝管25内の負圧が所定値を超えると、排水トラップ22(図8参照)内の封水が排水横枝管25側に吸引されて封水切れが発生する。上記圧力センサ67はこのような排水横枝管25内の負圧を検出するためのセンサである。
ここで、上述したポータブルトイレ70は、室内で移動可能な構成であり、排水を圧送可能なポンプユニットMを備えている。ポータブルトイレ70には、図11(C)に示すように、排水を搬送する可撓性の排水管72と、そのポータブルトイレ70で使用される水道水を供給する可撓性の給水管73と、排水トラップTに水道水を導く可撓性の補給水分岐管62bとが接続されている。また、ポータブルトイレ70には同じく可撓性を有する通気管が接続されており、吸引した便器内の臭気を排水横枝管25側に圧送可能なように構成されている。そして、前記排水管72と給水管73と補給水分岐管62b及び通気管が、ポータブルトイレ70の電気回路に接続されている電気ケーブルと共に、図12(A)に示す一本の可撓性チューブ80内に収納されている。
可撓性チューブ80の先端には配管側コネクタ82(図12(B)参照)が固定されており、その配管側コネクタ82の排水管接続部72cに排水管72が接続されている。また、配管側コネクタ82の給水管接続部73cには給水管73が接続され、補給水配管接続部74cには補給水分岐管62b、通気管接続部75cには通気管が接続されている。さらに、配管側コネクタ82に複数本設けられた電気端子76cには電気ケーブルの配線が接続されている。
室内の壁面には、可撓性チューブ80の配管側コネクタ82が接続される壁側コネクタ(図示省略)が設けられており、両コネクタにより室内の排水管72等が室外の排水管72等と接続される。なお、配管側コネクタ82と壁側コネクタとの配管接続部は漏れ防止の観点から耐圧構造になっている。
上記したように、ポータブルトイレ70は、ポンプユニットMで排水を圧送する方式のため、従来のように排水管に勾配を設ける必要がなく、建物のどの位置にでも設置できる。
また、排水管72と給水管73と補給水分岐管62bと電気ケーブル76等とはまとめられて一本化されているため、ポータブルトイレ70を室内で移動することも容易になる。
また、排水管72、給水管73、補給水分岐管62b、通気管78及び電気ケーブル76のそれぞれの端部は、配管側コネクタ82及び前記壁側コネクタによって室外の排水管72等に接続される構成のため、ワンタッチで接続あるいは取外しができるようになり、ポータブルトイレ70を別の部屋に移設することが容易になる。
排水トラップ22に装着される水位センサ69は、排水トラップ22の水位が所定レベルよりも低下したときにオンし、その位置よりも水位が上昇したときにオフするセンサである。水位センサ69は、図9に示すように、排水トラップ22と連通する透明な縦管69tと、その縦管69tの下部に対向して配置された光電スイッチの投光部69hと受光部69uとを備えている。これによって、排水トラップ22内の水位が低下すると、光電スイッチの投光部69hの光が封水によって遮られず、受光部69uが光を検知して、前記光電スイッチはオンする。逆に、排水トラップ22内の水位が上昇して、封水が投光部69hからの光を遮ると、前記光電スイッチはオフする。
水位センサ69(光電スイッチ)のオンオフ信号は、図8に示すように、制御部68に入力される。制御部68は、水位センサ69のオン信号を受けて、電磁弁64を開方向に動作させる。
水位センサ69は、台所流し台11や洗面台12等の全ての衛生器具の排水トラップにセットするのが好ましいが、経済性を考慮して、最も封水切れを起こし易い排水トラップにのみ取り付けることも可能である。また、水位センサ69に光電スッチを使用する例を示したが、光電スッチの代わりに電極式のレベルスイッチや静電容量式のレベルスイッチを使用することも可能である。
即ち、上記した圧力センサ67と水位センサ69及び制御部68が本発明の封水切れ検知手段に相当し、電磁弁64が本発明の流路開閉装置に相当する。また、制御部68が本発明の制御手段に相当する。
次に、上記した排水トラップの封水補給装置60の動作を、図10のフローチャートに基づいて説明する。ここで、図10のフローチャートに示す処理は制御部68のCPUにおいて実行される。
先ず、住人が家(専用部)を長期間留守にするような場合に、制御部68の封水自動供給モードスイッチをオン操作すると(ステップS201 YES)、モニター49に操作事項が表示される(ステップS202)。即ち、操作事項として、「電磁弁64の上流側にある補給水止弁63を開くこと。」が表示される。
住人が操作事項にしたがって上記操作を完了し、モニター表示操作完了確認スイッチをオン操作すると(ステップS203 YES)、封水自動供給モード表示ランプ52が点灯する。この状態で、制御部68の封水自動供給制御が開始される。
封水自動供給制御中に、例えば、他の専用部において上記したポータブルトイレ70が使用され、排水横枝管25内の負圧が所定値を超えると、圧力センサ67がオンする。圧力センサ67のオン信号が制御部68に入力されると、排水横枝管25内が負圧であると判定され(ステップS206 YES)、電磁弁64が所定時間だけ開放される(ステップS208)。
電磁弁64が開放されると、専用部側水道管4の本管4m内の水道水は、補給水配管62、補給水止弁63、電磁弁64、絞り65を通過して各々の補給水分岐管62bに供給される。そして、各々の補給水分岐管62bによって台所流し台11、洗面台、浴室、洗濯機、トイレ等に供給される。これによって、台所流し台11、洗面台、浴室、洗濯機、トイレ等の排水トラップには水道水が満たされるようになる。したがって、排水横枝管25内の負圧によって前記排水トラップ内の封水が流出しても、新たな水道水が供給されることで排水トラップの封水切れが発生しない。
また、排水横枝管25内が負圧にならない状態で、例えば、蒸発等により排水トラップ内の封水レベルが低下すると、水位センサ69がオンする。水位センサ69のオン信号が制御部68に入力されると、封水レベル低下と判定され(ステップS207 YES)、電磁弁64が所定時間だけ開放される(ステップS208)。これによって、上記したように、各々の補給水分岐管62bによって水道水が台所流し台11、洗面台、浴室、洗濯機、トイレ等に供給される。
さらに、住人は携帯電話で、水位センサ69や圧力センサ67の動作回数を確認したり、電磁弁64の開放回数を確認することが可能である。また、電磁弁64を開放するように制御部68に対して信号を送ることも可能である。
住人が封水自動補給モード解除スイッチをオン操作すると(ステップS205 YES)、モニター49に操作事項が表示される(ステップS209)。即ち、操作事項として、「電磁弁64の上流側にある補給水止弁63を閉じること。」が表示される。住人が操作事項にしたがって上記操作を完了し、モニター表示操作完了確認スイッチをオン操作すると(ステップS210 YES)、封水自動供給モード表示ランプ52が消灯する(ステップS211)。この状態で、制御部68の封水自動供給制御が終了する。
このように、本実施形態に係る排水トラップの封水補給装置60によると、台所流し台11等の衛生器具の排水トラップが封水切れを起こす条件となったときに封水切れ検知手段(圧力センサ67及び/又は水位センサ69)が動作し、制御部68が補給水配管62の流路を開くように電磁弁64を動作させる。ここで、補給水配管62は、水道蛇口あるいは衛生器具側のバルブを介さず直接的にその衛生器具に水道水を供給可能な構成のため、流路が開かれると水道水が補給水配管62によって直接的に衛生器具に供給される。そして、その供給された水道水が衛生器具の排水トラップに流れ込んで、封水が確保される。即ち、水道蛇口から常時少量の水道水を滴下させる必要がなくなるため、水道水の無駄を排除できるとともに、確実に排水トラップの封水を確保できるようになる。
また、排水管内の負圧が所定値以上になったことを圧力センサ67が検知すると、電磁弁64を開くように制御部68が動作するため、封水切れが生じる前に排水トラップに対して水道水を供給できるようになる。
また、排水管内が負圧にならない場合でも排水トラップの水位が所定レベルよりも低い水位となったことを水位センサ69が検知すると、同じく電磁弁64を開くように制御部68が動作するため、封水切れが生じる前に排水トラップに対して水道水を供給できるようになる。
このように、本実施形態に係る封水補給装置60によれば、例えば、仮設置の介護用強制排水式大便器やおまる等においても、排水トラップの破封が未然に防止できる。
また、本実施形態で説明したポータブルトイレ70は、ポンプユニットMで排水を圧送する方式のため、従来のように排水管に勾配を設ける必要がなく、例えば、居間等にも設置できるようになる。さらに、ポータブルトイレ70の排水管72、給水管73、補給水分岐管62b、通気管78及び電気ケーブル76は、まとめられて一本化されているため、そのポータブルトイレ70を室内で移動することも容易になる。
さらに、排水管72、給水管73、補給水分岐管62b、通気管78及び電気ケーブル76のそれぞれの端部は、配管側コネクタ82及び壁側コネクタによって室外の排水管72等に接続される構成のため、ポータブルトイレ70を別の部屋に移設することも容易になる。
なお、本実施形態では、排水をポンプユニットの力で搬送する動力排水システムの一例としてポータブルトイレ70について説明したが、キッチンやバス等に動力排水システムを使用することも可能である。
また、本実施形態では補給水本管62mに補給水止弁63、電磁弁64及び絞り65を設ける例を示したが、補給水本管62mに設ける代わりにNo.1〜No.5補給水分岐管62bのそれぞれに電磁弁64、絞り65等を設けることも可能である。このようにすることで、水道蛇口等の近傍からNo.1〜No.5補給水分岐管62bを分岐することが可能になり、補給水本管62mを廃止できるとともに、各補給水分岐管62bを短くできる。
以上、説明したように、本願に係る技術は、マンションやオフィスビルのみならず病院等の衛生器具の排水トラップにも有効に利用可能である。
本発明の実施形態1に係る排水トラップの封水補給方法を表す全体模式図(A図)及び流路開閉装置の外形図(B図)である。 台所流し台の模式側面図(A図)及び排水トラップの縦断面図(B図)である。 洗面台の排水トラップの封水補給方法を表す模式斜視図(A図)、浴室の排水トラップの封水補給方法を表す模式斜視図(B図)、洗濯機の排水トラップの封水補給方法を表す模式斜視図(C図)、トイレの排水トラップの封水補給方法を表す模式斜視図(D図)及びトイレの水槽内の模式図(E図)である。 流路開閉装置の変更例を表す模式図である。 本発明の実施形態2に係る流路開閉装置を表す模式図である。 流路開閉装置40の留守時における全自動動作を表すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る排水トラップの封水補給装置の全体模式図である。 排水トラップの封水補給装置の制御構成を表す模式図である。 水位センサを表す模式図である。 排水トラップの封水補給装置の制御を表すフローチャートである。 衛生器具であるポータブルトイレの全体側面図(A図)、水槽のオーバーフロー管を表す側面図(B図)及びポンプユニットを表す模式図である(C図)。 ポータブルトイレの可撓性チューブに使用される配管側コネクタを表す模式図(A図)及び可撓性チューブの先端部分を表す斜視図(B図)である。 従来の一般的な排水トラップを表す側面図(A図)及び縦断面図(B図)である。
符号の説明
11 台所流し台(衛生器具)
11s 水道蛇口
12 洗面台(衛生器具)
12s 水道蛇口
13 浴室(衛生器具)
13s 水道蛇口
14 洗濯機(衛生器具)
14s 水道蛇口
15 トイレ(衛生器具)
15s アングル弁(水道蛇口)
22 排水トラップ
32 弁本体(弁機構)
34 操作ハンドル(操作手段)
44 バイパス電磁弁
48 制御部(制御手段)
62 補給水配管
64 電磁弁(流路開閉装置)
67 圧力センサ(封水切れ検知手段)
68 制御部(制御手段、封水切れ検知手段)
69 水位センサ(封水切れ検知手段)
70 ポータブルトイレ
80 可撓性チューブ
82 配管側コネクタ

Claims (11)

  1. 水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給方法であって、
    集合住宅の専用部内で水道管の流路を開閉可能な流路開閉装置を動作させ、その水道管の流路を微開状態に保持する工程と、
    前記工程の前あるいは後に前記衛生器具の水道蛇口を開操作し、その水道蛇口を開状態に保持する工程と、
    を有することを特徴とする排水トラップの封水補給方法。
  2. 請求項1に記載された排水トラップの封水補給方法に使用される流路開閉装置であって、
    集合住宅の専用部内で水道管に取付けられており、その水道管の流路を閉状態、又は開状態、又は微開状態に保持可能な弁機構と、
    前記弁機構を動作させる操作手段と、
    を有することを特徴とする流路開閉装置。
  3. 請求項2に記載された流路開閉装置であって、
    弁機構は、各々の衛生器具に水道水を供給する枝管の上流端に設けられた給水ヘッダーに装着されていることを特徴とする流路開閉装置。
  4. 請求項2又は請求項3のいずれかに記載された流路開閉装置であって、
    操作手段は、電磁力を使用して弁機構を動作させ、水道管の流路を閉状態と微開状態との間で切替え可能に構成されていることを特徴とする流路開閉装置。
  5. 請求項4に記載された流路開閉装置であって、
    操作手段に対して電気的な信号を出力し、その操作手段を介して弁機構を動作させる制御手段を有しており、
    前記制御手段は、人からの操作入力を受けてプログラムを作動させ、そのプログラムに基づいて弁機構を動作させることを特徴とする流路開閉装置。
  6. 水道水を使用する衛生器具の排水トラップに対して封水を補給する排水トラップの封水補給装置であって、
    集合住宅の専用部内において水道管から分岐されており、水道蛇口あるいは前記衛生器具側のバルブを介さず直接的に前記衛生器具に水道水を供給可能な補給水配管と、
    前記補給水配管の流路を開閉可能な流路開閉装置と、
    前記排水トラップが封水切れを起こす条件となったときに動作する封水切れ検知手段と、
    前記封水切れ検知手段が動作したときに、前記補給水配管の流路を開くように前記流路開閉装置を動作させる制御手段と、
    を有することを特徴とする排水トラップの封水補給装置。
  7. 請求項6に記載された排水トラップの封水補給装置であって、
    封水切れ検知手段は、排水管内の負圧を検知可能な圧力センサを有しており、前記圧力センサが所定値以上の負圧を検知したときに動作する構成であることを特徴とする排水トラップの封水補給装置。
  8. 請求項6に記載された排水トラップの封水補給装置であって、
    封水切れ検知手段は、排水トラップの水位を検出する水位センサを有しており、前記水位センサが所定レベルよりも低い水位を検知したときに動作する構成であることを特徴とする排水トラップの封水補給装置。
  9. 請求項6から請求項8のいずれかに記載された排水トラップの封水補給装置であって、
    室内において移動可能な構成で、排水を圧送可能なポンプユニットを備える衛生器具に対して排水トラップの封水を補給可能な可撓性の補給水配管を備えており、
    前記補給水配管は、前記衛生器具の排水を搬送する可撓性の排水管と、前記衛生器具で使用される水道水を供給する可撓性の給水管と、前記衛生器具の電気回路に接続された電気ケーブルと共にまとめられて一本化されていることを特徴とする排水トラップの封水補給装置。
  10. 請求項9に記載された排水トラップの封水補給装置であって、
    補給水配管が接続される補給水配管接続部と、排水管が接続される排水管接続部と、給水管が接続される給水管接続部と、電気ケーブルが接続されるケーブル接続部とが設けられた配管側コネクタを備えており、
    前記配管側コネクタが室内に設けられた壁側コネクタに接続可能な構成であることを特徴とする排水トラップの封水補給装置。
  11. 請求項5に記載された流路開閉装置又は請求項6から請求項10のいずれかに記載された排水トラップの封水補給装置であって、
    制御手段は、携帯電話との間で情報の送受信が可能なように送受信機能を備えていることを特徴とする流路開閉装置又は排水トラップの封水補給装置。
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