JP2004357519A - 冷菓製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気によりミックス原料袋からミックスを衛生的に冷却シリンダに供給して冷菓製造を行うことができると共に、その場合のミックス原料袋の装填作業やミックスの冷却・供給性能を改善した冷菓製造装置を提供する。
【解決手段】ミックスが収納された可撓性を有する袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた外層体を有する可撓性のミックス原料袋5を保冷する保冷庫2と、ミックス原料袋からミックスを取り出すためのミックス原料チューブ34と、圧縮空気を外層体と袋本体との間に供給してミックスを押し出すためのエアーポンプ27と、ミックス原料袋から供給されるミックスを撹拌しながら冷却して冷菓を製造する冷却シリンダ8と、保冷庫内に取り付けられ、ミックス原料袋を保持するためのラック31と、このラックに設けられ、ミックス原料袋の容積拡大を規制するためのシート材32を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばソフトクリーム(ソフトアイスクリーム)等の冷菓を製造する冷菓製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種冷菓製造装置は、コンプレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ及び冷却シリンダとホッパー(ミックスタンク)に装備した冷却器からなる冷却装置を備え、この冷却装置によって冷菓製造時には冷却器に液化冷媒を減圧してから流して冷却シリンダ、ホッパーを冷却する。そして、冷却シリンダ内にはビータが取り付けられ、冷却シリンダ内のミックスを冷却器により冷却しながら、ビータによって撹拌し、ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓を製造するものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−271957号公報
【0004】
この場合、ミックスはホッパー内に貯溜され、ホッパーからはミックス供給器によって冷却シリンダ内にミックスを流し込む方式が採られていた。このミックス供給器は上端が大気中に開放し、ホッパー内の下端部にてホッパー内に連通したパイプ状のものであり、ミックスの供給量はこのミックス供給器におけるヘッド差に依存していた。
【0005】
即ち、ホッパーから冷却シリンダへのミックスの供給は重力に依存していたため、供給量が安定しない欠点があった。また、ミックスは予め原料袋内に収納されているものを開封し、ホッパー内に注入するものであったため、ホッパーにて雑菌に汚染され、衛生上の問題が発生する欠点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、ミックスを可撓性の袋に収納し、この原料袋を圧縮空気で加圧してミックスを押し出し、直接冷却シリンダに供給する方法が考えられる。係る方法によれば、ミックスを重力に依存すること無く、且つ、ホッパーに移し替えること無く原料袋から直接冷却シリンダに供給できる。しかしながら、この場合には圧縮空気が原料袋に供給されることになるため、原料袋を如何に装填するかが問題となる。
【0007】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、圧縮空気によりミックス原料袋からミックスを衛生的に冷却シリンダに供給して冷菓製造を行うことができると共に、その場合のミックス原料袋の装填作業やミックスの冷却・供給性能を改善した冷菓製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の冷菓製造装置は、ミックスが収納された可撓性を有する袋本体、及び、この袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた外層体とから成る可撓性を有したミックス原料袋を保冷するための保冷庫と、ミックス原料袋から供給されたミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、空気圧縮装置と、ミックス原料袋の袋本体内と冷却シリンダ内とを連通するためのミックス供給通路と、空気圧縮装置にて生成された圧縮空気をミックス原料袋の外層体と袋本体との間に供給するための袋加圧通路と、保冷庫内に取り付けられ、ミックス原料袋を保持するためのラックと、このラックに設けられ、ミックス原料袋の容積拡大を規制するための抑え手段とを備えているものである。
【0009】
請求項1の発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、空気圧縮装置によりミックス原料袋の外層体と袋本体との間に圧縮空気を供給し、袋本体を加圧して袋本体からミックスを強制的にミックス供給通路に押し出し、当該ミックス供給通路を介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。
【0010】
特に、ミックス原料袋を保冷庫内に取り付けられるラックに保持させるようにしているので、保冷庫内へのミックス原料袋の装填作業も容易となる。また、ラックには抑え手段を設け、この抑え手段によりミックス原料袋の容積拡大を規制するようにしているので、袋本体からのミックスの押し出しが円滑化されると共に、保冷庫内におけるミックス原料袋の不必要な容積拡大が防止されるので、ミックス原料袋の冷却性能も良好に維持できるようになるものである。
【0011】
請求項2の発明の冷菓製造装置は、ミックスが収納された可撓性を有するミックス原料袋を保冷するための保冷庫と、ミックス原料袋から供給されたミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、空気圧縮装置と、ミックス原料袋内と冷却シリンダ内とを連通するためのミックス供給通路と、保冷庫内に取り付けられ、ミックス原料袋を保持するためのラックと、このラックに設けられ、ミックス原料袋を抑えるための抑え手段とを備え、この抑え手段は、内部の密閉空間に圧縮空気を供給することで容積拡大可能に構成されると共に、空気圧縮装置にて生成された圧縮空気を抑え手段内に供給するための抑え手段加圧通路を設けたものである。
【0012】
請求項2の発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、空気圧縮装置により抑え手段内に圧縮空気を供給して容積を拡大させてミックス原料袋を加圧し、ミックス原料袋からミックスを強制的にミックス供給通路に押し出し、当該ミックス供給通路を介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。特に、ミックス原料袋を保冷庫内に取り付けられるラックに保持させるようにしているので、保冷庫内へのミックス原料袋の装填作業も容易となる。
【0013】
請求項3の発明の冷菓製造装置は、上記各発明においてラックは上方に開口するミックス原料袋の収納空間を備えて保冷庫内に納出自在とされると共に、抑え手段は、当該収納空間の上方を開閉自在に覆うことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明によれば、上記各発明に加えてラックは上方に開口するミックス原料袋の収納空間を備えているので、ミックス原料袋をラックの収納空間内に上から容易に収納できる。また、ラックは保冷庫内に納出自在とされており、抑え手段は収納空間の上方を開閉自在に覆うので、ラックにミックス原料袋を収納し、抑え手段にて抑えた状態でラックごとミックス原料袋を保冷庫内に収納でき、ミックス原料袋の装填作業が一層容易となる。
【0015】
請求項4の発明の冷菓製造装置は、上記においてラックの収納空間底部は湾曲形状とされているものである。
【0016】
請求項4の発明によれば、上記に加えてラックの収納空間底部は湾曲形状とされているので、圧縮空気の供給により膨らもうとするミックス原料袋の形状にラックの収納空間底部の形状が合致することになり、ミックス原料袋の保持能力が向上すると共に、ラックに押し付けられるミックス原料袋の破裂の危険性も抑制できる。
【0017】
請求項5の発明の冷菓製造装置は、請求項3又は請求項4においてラックの収納空間底部には、袋加圧通路及び/又はミックス供給通路がそれぞれ接続されるミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が下方に臨む通過部が形成されているものである。
【0018】
請求項5の発明によれば、請求項3又は請求項4に加えてラックの収納空間底部には、袋加圧通路及び/又はミックス供給通路がそれぞれ接続されるミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が下方に臨む通過部が形成されているので、各通路を支障無くラックから下方に引き出せるようになるものである。
【0019】
請求項6の発明の冷菓製造装置は、上記においてラックは通過部から下方に臨む連通口部材及び/又は出口部材の突出寸法よりも下方に突出する脚部を備えているものである。
【0020】
請求項6の発明によれば、上記に加えてラックは通過部から下方に臨む連通口部材及び/又は出口部材の突出寸法よりも下方に突出する脚部を備えているので、ミックス原料袋を保持させた状態でラックをテーブルなどに載置しても、ミックス原料袋の出口部材や連通口部材が載置面に当たることが無くなる。これにより、出口部材や連通口部材の破損や汚損を未然に回避できるようになるものである。
【0021】
請求項7の発明の冷菓製造装置は、請求項5又は請求項6において保冷庫は前面が開口し、当該開口を開閉自在に閉塞する扉を備えると共に、保冷庫内においてミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が前下部に位置するようラックの前部を低く傾斜させて当該ラックを支持する支持部と、当該支持部に支持された状態よりもラックの前部を高くした状態で当該ラックを係支する係支部が設けられているものである。
【0022】
請求項7の発明によれば、請求項5又は請求項6に加えて保冷庫は前面が開口し、当該開口を開閉自在に閉塞する扉を備えると共に、保冷庫内においてミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が前下部に位置するようラックの前部を低く傾斜させて当該ラックを支持する支持部を備えているので、ラックが支持部に支持された状態でミックス原料袋の最下部に位置することになる出口部材からミックスを効率的に押し出すことができるようになる。
【0023】
特に、当該支持部に支持された状態よりもラックの前部を高くした状態で当該ラックを係支する係支部が設けられているので、袋加圧通路やミックス供給通路を接続する際には係支部にラックを係支させておけば、ラック下方に広い作業空間を確保できるようになる。これにより、各通路の接続作業が容易となるものである。
【0024】
請求項8の発明の冷菓製造装置は、上記各発明においてラックは複数の線条を溶接して構成されているものである。
【0025】
請求項8の発明によれば、上記各発明に加えてラックは複数の線条を溶接して構成されているので、圧縮空気が供給されるミックス原料袋や抑え手段の膨張に抗する強度を確保しながら、ラックの重量をできる限り抑えることが可能となり、装填作業性がより一層向上する。特に、或る程度の柔軟性も有することになるので、変形によってラックが使用不可となる不都合の発生も抑制できる。また、ミックス原料袋周囲の冷気循環も阻害されないので、冷却性能も確保できる。
【0026】
請求項9の発明の冷菓製造装置は、上記各発明において抑え手段は、柔軟性を有するシート材にて構成されているものである。
【0027】
請求項9の発明によれば、上記各発明に加えて抑え手段は、柔軟性を有するシート材にて構成されているので、ミックス原料袋を保持するための部材全体の更なる軽量化とコストの削減を図ることができるようになる。また、柔軟性を有しているので、ミックス原料袋の容積拡大規制効果も大なるものとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図2は冷菓製造装置SMのミックス供給に関する構成図、図3は図2のミックス原料袋5周辺の部品の分解構成図、図4は冷菓製造装置SMの電気回路のブロック図を示している。
【0029】
実施例の冷菓製造装置SMは、ソフトクリームやシャーベット(シェーク)等の冷菓(実施例ではソフトクリームを製造するものとする)を製造販売するための装置であり、図1において本体1の上部には、ソフトクリームの原料ミックス(ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓原料となるミックス)を収納したミックス原料袋5を貯蔵保冷するための断熱性の保冷庫2が設けられている。この保冷庫2の庫内2Aは前面が開口しており、この前面開口は回動自在の断熱扉3にて開閉自在に閉塞され、ミックス原料袋5の交換時等にはこの断熱扉3が開放される。尚、33はこの断熱扉3の開閉を検知するための保冷庫開閉スイッチである。
【0030】
一方、保冷庫2の庫内2A天井部には保冷庫冷却器4と図示しない送風機が配設されており、保冷庫2の背部には保冷庫コンプレッサ18Aや図示しない保冷庫用凝縮器が設置されて前記保冷庫冷却器4と周知の冷媒回路を構成している。この保冷庫コンプレッサ18Aが運転されると保冷庫冷却器4が冷却作用を発揮する。そして、この保冷庫冷却器4により冷却された冷気が送風機により庫内2Aに循環されて保冷庫2内のミックス原料袋5や後述する周辺部品は所定の温度に保冷される。
【0031】
尚、ミックス原料袋5はラック31内に納出自在に収納保持され、その状態で保冷庫2の庫内2Aに収納されて装填される。次に、図7乃至図12を参照してこのラック31の構造を説明する。図7〜図9はラック31そのものを示し、図10〜図12はミックス原料袋5をラック31に保持させた状態を示している。
【0032】
このラック31は、複数の線条(鋼製)Wを溶接することにより、複数の縦桟と横桟から成る網容器状に形成されており、内部には上方に開口するミックス原料袋5の収納空間101が構成されている。また、複数の縦桟と横桟によって構成されるこの収納空間101の底部は両側が徐々に高くなる湾曲形状とされており、当該底部の前部左右と後部中央には線条が削除された通過部102、103、104が構成されている。
【0033】
更に、ラック31の左右両側及び前端部中央には折曲された線条Wにより脚部106、107、108が下方に突出して構成されている。特に、左右の脚部106、107の前部は前方に高く傾斜した支持辺106A、107Aとされると共に、この支持辺106A、107Aの前端部には階段状に立ち上がった係支辺106B、107Bが折曲形成されている。また、ラック31の両側上端には複数の横桟の端部を下方に屈曲させることで係合部108が複数形成されている。更に、ラック31は保冷庫2の庫内2Aに前面開口から納出自在の寸法とされている。
【0034】
ミックス原料袋5はそのまま、或いは、例えば左右を上に折り畳んだ状態でラック31の収納空間101内に収納される。このとき、収納空間101は上方に開口しているので、ミックス原料袋5を上から容易に収納できる。また、この場合、ミックス原料袋5の前部左右には後述する如く出口部材22及び及び連通口部材24が突出して取り付けられており、ミックスをミックス原料袋5の後述する袋本体21内に封入するための封入口部材109も突出して取り付けられているが、これら各部材22、24、109は下面とされてミックス原料袋5は収納空間101内に収納され、連通口部材24は通過部102に、出口部材22は通過部103に、封入口部材109は通過部104にそれぞれ対応し、それらを通過してラック31の下方に臨む。
【0035】
この場合、図10や図12に示すように、ラック31の脚部106、107、108は収納空間101の底部から同一の突出寸法で下方に突出しており、特に、前記出口部材22、連通口部材24、封入口部材109の下方への突出寸法よりも十分大きく突出している。これにより、例えば図10や図12の状態でラック31がテーブルなどに載置された場合にも、出口部材22や連通口部材24、封入口部材109が載置面に当たることが無くなり、特に出口部22材や連通口部材24の破損や汚損を未然に回避できるようになる。
【0036】
また、このようにラック31の収納空間101底部には出口部材22や連通口部材24の通過部103、104が形成されているので、後述するようにミックス原料チューブ34や袋加圧パイプ7を支障無くラック31から下方に引き出せるようになる。
【0037】
一方、32は抑え手段としてのシート材である。このシート材32は例えばポリエステルなどから構成されて所定の柔軟性と強度を備えており、その左右両側には鋼製の線条から成る係合棒111、111が取り付けられている。そして、このシート材32をミックス原料袋5に被せて収納空間101の上方を開閉自在に覆い、係合棒111、111をラック31の係合部108・・・に係脱自在に係合させることにより、収納空間101内のミックス原料袋5を上から抑えるものである。
【0038】
一方、保冷庫2の左右内壁にはラック31を前側に低く斜めに保持するための一対の支持部6、6が前後に渡って形成されている。また、保冷庫2の内壁からは袋加圧通路を構成する袋加圧パイプ7の接続部7Aと、空気供給通路としてのエアー回路51の接続部51Aが設けられている。更に、保冷庫2の庫内2A底壁には後述する冷却シリンダ8のミックス入口9が開口して設けられている。
【0039】
ここで、ミックス原料袋5は例えばアルミ蒸着された可撓性を有する樹脂製の袋本体21と、この袋本体21の一面に取り付けられ、袋本体21内と外部とを連通する硬質樹脂製の出口部材22と、袋本体21の他面に周囲を溶着され、当該袋本体21と同素材から成る可撓性の外層体23と、この外層体23と袋本体21の間の後述する非接着部分に連通するように袋本体21の一面に取り付けられた硬質樹脂製の連通口部材24とから構成されている(図2)。尚、袋本体21には前述した如く封入口部材109も取り付けられている。
【0040】
前記外層体23と袋本体21とは当該外層体23の周囲以外は非接着状態とされており、これにより、外層体23と袋本体21間には密閉空間が構成可能とされている。そして、前記連通口部材24はこの外層体23と袋本体21との間(密閉空間)と外部とを連通する。また、ミックス(図2にMで示す)はこの袋本体21内に収納されると共に、外層体23と袋本体21との間の密閉空間には圧縮空気(図2にAIで示す)が供給可能とされている。
【0041】
上述した如くミックスを収納したミックス原料袋5を、前述の如くラック31内に収納保持し、シート材32で抑えた状態で保冷庫2の庫内2Aに収納する。このようにミックス原料袋5をラック31に収納し、シート材32で抑えた状態で保冷庫2の庫内2Aに収納できるので、ラック31ごとミックス原料袋5を保冷庫2の庫内2Aに収納でき、ミックス原料袋5の装填作業が一層容易となる。このとき、当初はラック31の脚部106、107の後部を図14の如く支持部6、6に当接させ、脚部106、107の係支辺106B、107Bを保冷庫2の内壁上部に形成した係支部113に係支する。
【0042】
この状態では、ラック31及びミックス原料袋5は前部がやや低く傾斜した状態で、その下方に十分なる空間を存して係支される(後述する図13の状態よりもラック31の前部が高い図14の状態)。この状態で、出口部材22に予め取り付けられているミックス供給通路を構成するためのミックス原料チューブ34を後述する如くY型混合器57に接続し、連通口部材24と接続部7Aとの間を袋加圧パイプ7にて連通接続する。また、接続部51AとY型混合器57との間をエアー回路51により連通接続する。
【0043】
このようにラック31を係支部113に係支させ、その前部を図13の状態よりも高くし、下方に広い作業空間を確保した状態でミックス原料チューブ34や袋加圧パイプ7の接続作業が行えるので、接続作業が容易となる。
【0044】
前記ミックス原料チューブ34は可撓性の樹脂チューブから構成されており、予めミックス原料袋5の出口部材22に接続されている。ミックス原料チューブ34の他端(先端)のミックス流出口34Aは当初封止され、外部と接触しないようにミックス原料チューブ34内は衛生的に保持されており、Y型混合器57に接続する際に切断されて開口される。また、この他端のミックス流出口34Aより少許ミックス原料袋5側の部分の外面には、鍔部34Bが外方に張り出して一体に成形されている(図2)。そして、この鍔部34Bのミックス流出口34A側とは反対側の後面は硬質樹脂にて構成されている。
【0045】
このように、ミックス原料チューブ34、袋加圧パイプ7、エアー回路51の接続を行った後、係支部113から係支辺106B、107Bを外し、ラック31を下ろす(図13)。この状態では、ラック31の脚部106、107の支持辺106A、107Aが支持部6、6上に当接し、係支辺106B、107Bの先端は支持部6、6の前部に隆起形成されたストッパー部6A、6Aに当接する。これにより、ラック31及びその内部のミックス原料袋5は前部を低く傾斜した状態で前方にスライドすること無く庫内2Aにおいて支持される。このようにミックス原料袋5を保冷庫2の庫内2Aに取り付けられるラック31に保持させるようにしているので、庫内2Aへのミックス原料袋5の装填作業が容易となる。
【0046】
一方、図1において8は、前記ミックス入口9から流入するミックスをビータ10により回転撹拌して冷菓を製造する前述した冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却器11が取り付けられている。ビータ10はビータモータ12、駆動伝達ベルト、減速機13及び回転軸を介して回転される。製造された冷菓は、冷却シリンダ8の前面開口を開閉可能に閉塞するフリーザドア14に配設された取出レバー15を操作することにより、プランジャー16が上下動し、図示しない抽出路が開放されると共に、ビータ10が回転駆動されることにより、取り出される。上記フリーザドア14や取出レバー15、プランジャー16により冷菓抽出部が構成されている。
【0047】
前記フリーザドア14は透明ガラス若しくは透明硬質樹脂にて構成されて透視部を構成する。このフリーザドア14を通して冷却シリンダ8内は前方から透視可能とされている。このフリーザドア14の本体1側の面には永久磁石36が埋め込まれており、この永久磁石36に対応する位置の本体1前面にはリードスイッチ37が取り付けられている。そして、フリーザドア14が本体1に取り付けられ、冷却シリンダ8の前面開口を閉塞したときに、このリードスイッチ37は永久磁石36によって接点が閉じられ、フリーザドア14が取り外されて冷却シリンダ8の前面開口が開放されたときは、リードスイッチ37の接点が開放されるよう構成されている。
【0048】
また、冷菓抽出部を構成する取出レバー15の下方に対応する位置の本体1前面には近接スイッチ(近接センサ)38が取り付けられている。この近接スイッチ38は赤外線や音波を用いて取出レバー15の下側に冷菓を盛るコーンや紙カップなどの容器が宛われたことを検出する。
【0049】
更に、図1に示す如く保冷庫2の内壁には洗浄用ホース接続口39が設けられている。この洗浄用ホース接続口39には冷却シリンダ8内の洗浄の際に洗浄用水を冷却シリンダ8内に吐出するための洗浄用ホース(図示せず)が接続されるものであり、側面に引き出された洗浄用水配管41に連通している。この洗浄用水配管41は図示しない水道管に接続され、更に、洗浄用水配管41の途中には開閉栓42が介設されて、本体1の前面に配設されている。この開閉栓42は常には洗浄用水配管41を閉じており、冷却シリンダ8を洗浄する際にはこれを回して洗浄用水配管41を開くものである。
【0050】
尚、前述した洗浄用ホースの先端には図示しないコネクタが取り付けられており、このコネクタは前記冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱自在に接続可能とされている。この場合、コネクタは常には洗浄用ホースの先端開口を閉じており(従って、この状態で開閉栓42を開いても洗浄用水は出ない)、ミックス入口9に接続された際に開放する機構を有している。これにより、ミックス入口9への接続作業が極めて容易となる。
【0051】
上記本体1の下部には冷却装置Rを構成するコンプレッサ18や凝縮器20、四方弁19等が収納設置されている。尚、この四方弁19は前記シリンダ冷却器11に高温冷媒を流して解凍・殺菌などを行わせるためのものである。
【0052】
次に、図2において27は空気圧縮装置を構成するエアーポンプであり、このエアーポンプ27の吐出パイプ28は分配器46に接続されている。そして、この分配器46には前記袋加圧パイプ7の他端が接続される。尚、袋加圧パイプ7は前述した接続部7Aを介した複数部品で構成される。更に、この分配器46には圧力検出手段を構成するエアー回路内センサー(圧力センサー)47と排気パイプ49が接続され、この排気パイプ49には排気手段を構成するエアー回路内排気電磁弁48(エアーポンプの保護とエアー回路の排気用)が接続される。
【0053】
更にまた、分配器46には空気供給通路としての前記エアー回路51の一端が接続され、これにより、分配器46を介して袋加圧パイプ7、エアー回路51、エアーポンプ27、エアー回路内センサー47及び排気パイプ49は分岐接続されたかたちで相互に連通されている。このエアー回路51も接続部51Aを介した複数部品で構成され、そこには流路開閉手段としてのエアー回路開閉電磁弁52とエアーフィルタ53と逆止弁56が介設されている。このエアーフィルタ53はエアー回路51内に流入する圧縮空気中の異物や雑菌を捕獲して除去するものである。
【0054】
そして、前記エアー回路51の他端は経路構成部品である合流部材としての前記Y型混合器57の他方の入口に前述した如く着脱可能に接続される。更に、このY型混合器57の出口は逆止弁54を介して冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱可能に接続される。上記逆止弁54は冷却シリンダ8の方向、逆止弁56はY型混合器57の方向が順方向とされている。また、これらミックス原料袋5、ミックス原料チューブ34、エアー回路51の逆止弁56より下流側の他端部、袋加圧パイプ7の一端部及びY型混合器57は保冷庫2の庫内2Aに位置し、保冷されることになる。
【0055】
ここで、袋加圧パイプ7も可撓性を有するチューブにて構成され、図示しないワンタッチ継手によりミックス原料袋5の連通口部材24に着脱可能に接続される。また、ミックス原料チューブ34の一端はチューブ取付部品により前述した如くミックス原料袋5の出口部材22に予め接続されている。
【0056】
また、ミックス原料チューブ34の他端は取付ナット67によりY型混合器57の一方の入口に着脱可能に接続される。この場合、ミックス原料チューブ34のミックス流出口34AをY型混合器57の一方の入口からY型混合器57内に挿入すると、鍔部34Bが入口の開口縁に当接する。この状態で、取付ナット67を鍔部34Bの後面側から入口外面に形成したネジ溝に螺合させ、鍔部34Bを入口の開口縁に押し付けて封止する。これによって、ミックス原料チューブ34の他端はY型混合器57に着脱可能に接続される。このように接続した状態で、ミックス流出口34AはY型混合器57内に臨んでおり、その周囲のY型混合器57の壁面と接触しない。
【0057】
尚、ミックス原料チューブ34は前述の如く可撓性のチューブであるので、ピンチ68にて挟むことで容易に封止可能である。但し、通常使用時はこのピンチ68は開いておくものとする。
【0058】
他方、前記エアー回路51の他端も取付ナット69により前述の如くY型混合器57の他方の入口に着脱可能に接続される。そして、このY型混合器57の出口はOリング71を介して前述の如く冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱可能に接続されている。このように着脱可能に接続することで、ミックス原料チューブ34やY型混合器57などの洗浄が容易となる。
【0059】
次に、図4において73は制御手段を構成する汎用のマイクロコンピュータであり、このマイクロコンピュータ73の入力には前記保冷庫開閉スイッチ33、エアー回路内センサー47、近接スイッチ38、リードスイッチ37が接続されている。また、マイクロコンピュータ73の入力には、更に本体1のコントロールパネル74に設けられたプルダウンスイッチ(操作スイッチ)76と冷却スイッチ77が接続されている。
【0060】
更に、マイクロコンピュータ73の出力には前述した冷却装置Rのコンプレッサ18、18Aやビータモータ12などの他、前記エアー回路内排気電磁弁48とエアーポンプ27、エアー回路開閉電磁弁52が接続されている。更にまた、マイクロコンピュータ73の出力には前記操作パネル74に設けられた売り切れ表示ランプ78も接続されている。
【0061】
以上の構成で、次に動作を説明する。冷菓製造装置SMの図示しない電源プラグが電源に接続されて電源がONされると、マイクロコンピュータ73は先ずリードスイッチ37の接点が閉じているか否か判断する。そして、フリーザドア14が取り付けられて冷却シリンダ8の前面開口を閉じており、永久磁石36がリードスイッチ37の接点が閉じていれば以後の運転の開始を許容するが、フリーザドア14が正常に取り付けられておらず、リードスイッチ37の接点が開いている場合には以後の運転の開始を禁止し、例えば売り切れ表示ランプ78を点滅させて警報を表示する。これにより、フリーザドア14の取り付けを忘れ、或いは、正常に取り付けない状態で運転が開始されることを防止すると共に、フリーザドア14の取り付けを使用者に促す。
【0062】
次に、図5及び図6のタイミングチャートを参照しながらミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明する。尚、ミックス原料袋5は前述の如くラック31内に収納し、シート材32で抑えた状態で保冷庫2の庫内2Aに納出自在にセットし、係支部113にラック31を係支させて図14の状態とする。その状態で、袋加圧パイプ7、ミックス原料チューブ34、Y型混合器57も図2に示したように接続する。その後、一旦ラック31を図13の状態に下ろす。但し、プルダウンを始めるこの時点ではエアー回路51をY型混合器57から外しておく。
【0063】
(1)初期状態
図1における電源ONからの初期状態で、マイクロコンピュータ73は先ず所定期間(実施例では5秒間)エアー回路内排気電磁弁48を開く。その後、前述の如くミックス原料袋5を保冷庫2の庫内2Aにセットするなどした後、断熱扉3が閉じられたことを保冷庫開閉スイッチ33の検出動作に基づいて検出すると、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転する。その後、保冷庫2の断熱扉3が開放された場合、マイクロコンピュータ73は保冷庫開閉スイッチ33の検出動作に基づき、エアーポンプ27を停止すると共に、所定期間(5秒間)エアー回路内排気電磁弁48を開いてエアー回路51や袋加圧パイプ7から排気する。
【0064】
即ち、マイクロコンピュータ73は保冷庫2の断熱扉3が開放された場合にはエアーポンプ27を停止し、断熱扉3が閉じられている場合のみエアーポンプ27の運転を許容する。これにより、ミックス原料袋5の交換などの際のパイプなどの着脱に際しての安全性が向上する。特に、断熱扉3が開放された際にはエアー回路内排気電磁弁48を開いてエアー回路51や袋加圧パイプ7から圧縮空気を排出するので、パイプの着脱の際に圧縮空気が吹き出す不都合を確実に回避できるようになる。
【0065】
尚、この初期状態においてエアーポンプ27が運転された後、3分経過してもエアー回路内センサー47が分配器46で連通された袋加圧パイプ7(袋加圧パイプ7に連通しているミックス原料袋5の袋本体21と外層体23との間の密閉空間を含む)やエアー回路51内の圧力上昇を検出しない場合にはエアーポンプ27を停止し、売り切れ表示ランプ78を点滅させて警報する。
【0066】
(2)プルダウンモード
次に、使用者がプルダウンスイッチ76をONする(2秒未満押す)と、マイクロコンピュータ73はプルダウンモードに入りプルダウンを開始する。このプルダウンモードではマイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転し、分配器46で連通された袋加圧パイプ7(袋加圧パイプ7に連通しているミックス原料袋5の袋本体21と外層体23との間の密閉空間を含む)やエアー回路51(プルダウンモードではエアー回路開閉電磁弁52は閉じている)内に圧縮空気を供給する。
【0067】
そして、エアー回路内センサー47が検出する空気圧力が設定値まで上昇した場合、マイクロコンピュータ73は当該エアー回路内センサー47の出力に基づいてエアーポンプ27を停止する。その後、マイクロコンピュータ73は自らの機能として有する3分タイマ(3分に限定されない所定)のカウントを開始する。
【0068】
袋加圧パイプ7から圧縮空気がミックス原料袋5の外層体23と袋本体21との間の密閉空間に送り込まれることにより、袋本体21には外側から一定の圧力が印加される。これにより、外層体23と袋本体21との間の密閉空間の容積が拡大することで、袋本体21内のミックスは出口部材22からミックス原料チューブ34へと押し出されていく。ミックス原料チューブ34に押し出されたミックスはミックス流出口34Aから出た後、Y型混合器57、逆止弁54を経てミックス入口9から冷却シリンダ8内に流入する。このとき、エアー回路51は外されているので、冷却シリンダ8内の空気はY型混合器57の他方の出口から出ていく。これにより、ミックスも冷却シリンダ8内へ円滑に流入していく。
【0069】
この場合、ミックス原料袋5は保冷庫2の庫内2Aに取り付けられるラック31に保持されており、ラック31にはシート材32を設けてこのシート材32によりミックス原料袋5の容積拡大を規制するようにしているので、袋本体21からのミックスの押し出しが円滑化されると共に、庫内2Aにおけるミックス原料袋5の不必要な容積拡大が防止されるので、ミックス原料袋5の冷却性能も良好に維持できるようになる。
【0070】
また、ラック31の収納空間101底部は湾曲形状とされているので、圧縮空気の供給により膨らもうとするミックス原料袋5の形状にラック31の収納空間101底部の形状が合致することになり、ミックス原料袋5の保持能力が向上すると共に、ラック31に押し付けられるミックス原料袋5の破裂の危険性も抑制できる。
【0071】
更に、ラック31は複数の線条Wを溶接して構成されているので、圧縮空気が供給されるミックス原料袋5の膨張に抗する強度を確保しながら、ラック31の重量をできる限り抑えることが可能となり、装填作業性がより一層向上する。特に、或る程度の柔軟性も有することになるので、変形によってラック31が使用不可となる不都合の発生も抑制できる。また、ミックス原料袋5周囲の冷気循環も阻害されないので、冷却性能も確保できる。
【0072】
また、シート材32は柔軟性を有した軽量なものであるので、ミックス原料袋5を保持するための部材全体の更なる軽量化とコストの削減を図ることができるようになる。そして、柔軟性によりミックス原料袋5の容積拡大規制効果も大なるものとなる。
【0073】
更にまた、庫内2Aにおいてミックス原料袋5の出口部材22及び連通口部材24が前下部に位置するようラック31の前部を低く傾斜させて当該ラック31を支持部6に支持させているので、ラック31が支持部6に支持された図13の状態で袋本体21内の最下部に位置することになる出口部材22からミックスを効率的に押し出すことができるようになる。
【0074】
前述の如くミックス原料袋5からミックスが流出することで、外層体23と袋本体21間の密閉空間の容積が拡大するので、袋加圧パイプ7から分配器46に至るパイプ内の空気圧力も低下する。そして、エアー回路内センサー47が所定の下限値まで圧力が低下したことを検出した場合、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を運転して圧縮空気の供給を再開する。これを繰り返してマイクロコンピュータ74はエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧力)を設定値と下限値の間(設定値と下限値の範囲における所定圧力)に維持する。
【0075】
その後、3分タイマのカウントが終了するまでこれを継続し、冷却シリンダ8内にミックスを送給していく。これにより、冷却シリンダ8内にはミックスが貯溜されていく。3分タイマのカウントが終了した時点で、マイクロコンピュータ73はエアーポンプ27の運転を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を5秒間開放して圧縮空気を一旦排出する。使用者は透明なフリーザドア14を介して冷却シリンダ8内のミックスの液位を確認し、所定液位に満たない場合にはプルダウンスイッチ76を今度は押し続ける(2秒以上ON)。
【0076】
マイクロコンピュータ73はプルダウンスイッチ76が連続してONされると、エアーポンプ27を運転して再び圧縮空気の供給を開始し、前述の如くエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧力)を設定値に維持する。これにより、ミックス原料袋5からは再びミックスが冷却シリンダ8内に送給されていく。そして、使用者が冷却シリンダ8内のミックスが所定液位まで貯溜されたことを目視により確認し、プルダウンスイッチ76から手を離すと(OFF)、マイクロコンピュータ73はエアーポンプポンプ27を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を開放してミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間の空気圧縮を排出する。これにより、ミックスの送給は停止され、冷却シリンダ8内には所定液位までミックスが貯溜される。
【0077】
マイクロコンピュータ73にこのようなプルダウンモードを設けることで、開店時に円滑に冷却シリンダ8内にミックスを貯溜することができるようになる。特に、プルダウンスイッチ76を設けてプルダウンの開始を手動で行うことができるので、使用性も良好となる。
【0078】
このように冷却シリンダ8内に所定液位までミックスを貯溜した後、断熱扉3を開き、ラック31前部を再び持ち上げて係支部113に係支させ(図14)、保冷庫2の庫内2Aにおいてエアー回路51をY型混合器57の他方の入口に接続する。そして、ラック31を下ろして支持部6にラック31を載置し、図13の状態として断熱扉3を閉じる。断熱扉3が開放された時点で前述の如くマイクロコンピュータ73はエアーポンプ27を停止し、エアー回路内排気電磁弁48を開いて圧縮空気を排出するが、エアー回路51の接続後、断熱扉3が閉じられれば再びエアーポンプ27を運転してエアー回路内センサー47が検出する空気圧力(ミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間を含む袋加圧パイプ7や分配器46及びエアー回路51内のエアー回路開閉電磁弁52までの空気圧力)を設定値まで上昇させる。
【0079】
エアー回路内センサー47が検出する空気圧力が設定値まで上昇したら、マイクロコンピュータ73はエアー回路開閉電磁弁52を所定期間(例えば5秒)開き、Y型混合器57に至るエアー回路51内に圧縮空気を送り込む。このエアー回路51からY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の圧力により、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8へのミックスの流入は阻止されることになる。
【0080】
このときに冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の量によって冷菓のオーバーラン(冷菓中に空気が混入して嵩が増える状態)が得られることになるが、前述の如く冷却シリンダ8内に貯溜するミックスの液位はプルダウンスイッチ76の操作や液位センサの位置によって所定の液位に規定できるので、冷却シリンダ8内の空気量も規定できることになり、これにより、冷菓のオーバーラン量を正確に設定することができるようになる。
【0081】
また、このときに冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気はエアフィルタ53を通過したものであるので、この空気に含まれる異物や雑菌はエアフィルタ53に捕獲される。これにより、冷却シリンダ8内に圧縮空気と共に異物や雑菌が混入する不都合を回避することができるようになり、衛生管理を確実に行うことが可能となる。
【0082】
更にまた、以上のようにY型混合器57にてミックス原料チューブ34とエアー回路51とを一旦合流させた後、ミックス入口9から冷却シリンダ8内に連通させているので、冷却シリンダ8へのミックスの供給とオーバーラン用の空気の供給の双方を単一のミックス入口9から行うことができるようになり、冷却シリンダ8の構造の簡素化が図れる。
【0083】
ここで、前述した如くミックス原料チューブ34のミックス流出口34AはY型混合器57内において周囲の壁面に接触すること無く保持されている。また、Y型混合器57内にはエアー回路51から圧縮空気が供給されるので、ミックス流出口34Aの周囲までミックスのレベルは上昇しない。従って、ミックス流出口34Aは周囲壁面及びそこから流出したミックスに接触することがないので、万一ミックス原料チューブ34の外面に雑菌が付着していたとしても、Y型混合器57及び冷却シリンダ8内のミックスが雑菌で汚染される危険性がない。
【0084】
以上でプルダウンモードは終了する。この状態で冷却スイッチ77の操作を待つ。尚、マイクロコンピュータ73は最初にプルダウンスイッチ77が操作された時点から前述の如く冷却シリンダ8内に所定液位までミックスを貯溜するに要したプルダウン時間をカウントして保持している。この場合、前述の如く目視によりプルダウンスイッチ77を操作して所定液位までミックスを貯溜する場合には、最終的にプルダウンスイッチ77を離した時点でプルダウン時間のカウントを終了し、前述の如く液位センサで所定液位までミックスを貯溜する場合には、当該液位センサがミックスの所定液位を検出した時点でプルダウン時間のカウントを終了することになる。
【0085】
(3)通常販売モード
次に図6に移って、使用者により冷却スイッチ77がON(押す)されると、マイクロコンピュータ73は前述の如くフリーザドア14が正常に取り付けられて閉じていることを条件として、冷却装置Rのコンプレッサ18を運転して冷却運転を開始する。コンプレッサ18が運転されると、凝縮器20で凝縮された冷媒が図示しない減圧装置を経てシリンダ冷却器11に供給され、そこで蒸発することで冷却作用を発揮する。また、コンプレッサ18Aも運転され、前述の如く保冷庫冷却器4により保冷庫2の庫内2Aのミックス原料袋5のミックスは保冷される。更に、庫内2Aにあるミックス原料チューブ68やエアー回路51の他端部、及び、Y型混合器57などの部品(図2に二点鎖線で囲まれた部分)も保冷されるので、後述する如く冷却シリンダ8内に流入するミックスや圧縮空気がこれらを通過する過程で温度上昇することもなくなる。
【0086】
一方、冷却シリンダ8内ではシリンダ冷却器11によってミックスは冷凍温度に冷却されると共に、マイクロコンピュータ73はビータモータ12によりビータ10を回転させるので、これにより、冷却シリンダ8内では半硬化状態の冷菓(ソフトクリーム)が製造される。以後、販売待機状態となる。
【0087】
この状態で、使用者が例えばコーン(容器)を取出レバー15の下方に宛い、近接スイッチ38に近接させると近接スイッチ38が当該コーンを検出してONする(販売検知)。マイクロコンピュータ73は近接スイッチ38がONした場合、自らがその機能として有する販売検知3秒(3秒に限らない所定期間)タイマのカウントを開始する。そして、当該状態が3秒間継続してタイマのカウントが終了した場合、即ち、近接スイッチ38がコーンを3秒間継続して検出している場合、マイクロコンピュータ73はビータ10を回転させる。そして、使用者が取出レバー15を操作すれば、前述の如くプランジャー16が上がるので、ビータ10により図示しない抽出路に冷菓(ソフトクリーム)が押し出され、コーンに抽出されることになる。
【0088】
このように、近接スイッチ38を用いてビータ10の回転を制御するので、従来の如くプランジャー16の上下動に連動するアームを用いた取出スイッチを設ける必要が無くなり、部品点数の削減が図れると共に、機構が簡素化されるので故障も発生し難くなる。また、所定期間(3秒)継続してコーンを検出している場合にビータ10を回転させるようにしているので、誤って近接スイッチ8の近くに手をかざした場合などに生じる誤作動も防止できる。
【0089】
尚、取出レバー15を戻せばプランジャー16が降下して抽出路は塞がれる。また、コーンを近接スイッチ38から離せばマイクロコンピュータ73はビータ10を停止させる。これにより、冷菓の抽出は停止する。冷却シリンダ8内から冷菓が抽出されることで圧力が低下するため、ミックス原料袋5の袋本体21内からミックス原料チューブ34、逆止弁54、Y型混合器57を経てミックス入口9から冷却シリンダ8内にミックスが流入し、補充されることになる。
【0090】
この場合、エアー回路51には逆止弁56が設けられているので、このときにミックス原料チューブ34からY型混合器57に入るミックスがエアー回路51側に流入する不都合は回避される。従って、逆止弁56より上流のエアー回路51内を洗浄する必要が無くなる。
【0091】
一方、マイクロコンピュータ73は販売検知からa秒(遅延時間)後にb秒間(所定期間)エアー回路開閉電磁弁52を開放する。このエアー回路開閉電磁弁52によるエアー回路51の開放により、エアー回路51からY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入する圧縮空気の圧力により、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8へのミックスの流入は阻止され、前述同様に停止することになる。即ち、冷却シリンダ8からの冷菓の抽出開始から遅延してエアー回路開閉電磁弁52を開くことで、ミックス原料チューブ34から冷却シリンダ8内にミックスを補充できる。
【0092】
尚、図6の実施例では連続してb秒間エアー回路開閉電磁弁52を開いているが、a秒後に複数回間欠的にエアー回路開閉電磁弁52を開閉するようにしてもよい。
【0093】
ここで、このときのミックスの補充量は係るa秒間の遅延時間によって決定されるが、この遅延時間中に冷却シリンダ8内に流入するミックスの量は、当該ミックスの粘性によって違ってくる。即ち、同じ遅延時間ではミックスの粘性が高い場合には補充量が少なくなり、粘性が低い場合には補充量は多くなる。一方、ミックスの粘性が高い場合には前述したプルダウンに要する時間(プルダウン時間)が長くなり、低い場合には短くなる。
【0094】
そこで、マイクロコンピュータ73は前述した如くカウントして保持しているプルダウン時間に基づき、当該プルダウン時間が長い場合にはa秒間の遅延時間を延長し、プルダウン時間が短い場合には短縮する。これにより、冷菓の抽出に伴って冷却シリンダ8内へ補充されるミックスの量を、当該ミックスの粘性に関わらず常に略一定にすることができるようになり、冷却シリンダ8へのミックスの過剰補充と冷却シリンダ8内におけるミックス不足の双方を回避できるようになる。
【0095】
ここで、マイクロコンピュータ73はエアー回路内センサー47が検出する圧力を前述した設定値に維持するようにエアーポンプ27をON−OFF制御している。上述のような冷菓の抽出に伴ってミックス原料袋5からミックスが流出し、また、エアー回路51からも空気が冷却シリンダ8内に流入することでエアー回路内センサー47が検出する圧力は徐々に低下していくが、略5回の抽出で圧力は下限値に低下し、エアーポンプ27は運転される。
【0096】
そのため、連続して6回以上抽出が行われるなどの極希な状況を除く殆どの場合、前述したb秒間のエアー回路開閉電磁弁52の開放中にエアーポンプ27は運転されていない。従って、このb秒間の間はミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の圧縮空気が袋加圧パイプ7及び分配器46を経由してエアー回路51内に入り、エアー回路開閉電磁弁52、エアフィルタ53及びY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入することになる。
【0097】
このミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の圧縮空気は、保冷庫2の庫内2Aにて冷やされている空気である。即ち、冷却シリンダ8内には温度の低い圧縮空気がエアー回路51から供給されることになるので、体積が嵩張らず、オーバーランに有利なものとなる。
【0098】
また、このようにエアーポンプ27とエアー回路内センサー47を用いてミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の空気圧力を封入することで、それらの間の密閉空間の容積を拡大させて袋本体21内に収納されたミックスをミックス原料チューブ34に押し出すので、袋本体21から冷却シリンダ8へのミックスの自動供給を実現することが可能となる。これにより、従来の如くミックス供給パイプを使用する重力に依存したミックスの供給方式を廃して、安定的なミックスの自動供給を実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋5から直接冷却シリンダ8に供給することで、衛生上の問題も解決することができるようになる。
【0099】
更に、このようにエアーポンプ27とエアー回路内センサー47を用いてミックス原料袋5の外層体23と袋本体21間の密閉空間内の空気圧力を設定値と前記下限値の間の所定圧力に維持しておき、係る空気圧力によってミックスを袋本体21内からミックス原料チューブ34に押し出して冷却シリンダ8に供給すると共に、エアー回路開閉電磁弁52を開いてエアー回路51からの圧縮空気を流入させることによりミックス原料チューブ34からのミックスの補充を停止するようにしているので、ミックス原料チューブ34側にミックスの供給を制御するための電磁弁などを設ける必要が無くなる。これにより、洗浄作業が極めて容易となる。
【0100】
(4)売り切れ時
以上のような販売動作が行われ、ミックス原料袋5の袋本体21内のミックスが無くなると、販売検知後に冷菓の抽出が行われても補充されるミックスが無くなるため、エアー回路内センサー47が検出する圧力の変化が生じなくなるか極めて少なくなる。実施例ではマイクロコンピュータ73は販売検知後の圧力変化が無くなった場合、売り切れと判断して売り切れ表示ランプ78を連続して点灯させる(ON)。また、エアーポンプ27の運転も停止する。
【0101】
(5)袋交換
この売り切れ表示ランプ78の点灯により使用者がミックスの売り切れを確認し、交換のために断熱扉3を開くと、前述同様にマイクロコンピュータ73はエアー回路排気電磁弁48を5秒間開いて圧縮空気を排出する。その後、ラック31を係支部113に係支させ、袋加圧パイプ7やミックス原料チューブ34を外してラック31ごと空となったミックス原料袋5を取り出す。
【0102】
そして、シート材32の係合棒111、111をラック31の係合部108・・・から外し、シート材32を撤去してミックス原料袋5をラック31から取り出した後、新たなミックス原料袋5をラック31に収納し、シート材32で抑えて前述同様に庫内2Aにセットし、袋加圧パイプ7やミックス原料チューブ34の接続を行った後、断熱扉3が閉じられると、マイクロコンピュータ73は再びエアーポンプ27を運転してエアー回路内センサー47が検出する空気圧力を設定値まで上昇させ、販売待機状態とするものである。
【0103】
尚、実施例ではシート材32の両側に係合棒111、111を取り付け、この係合棒111、111をラックの係合部108・・・にそれぞれ係合させてシート材32をラック31に取り付けるようにしたが、一方の係合棒111をラック31の一側に回動自在に取り付けておき、他方の係合棒111のみラック31の他側に係脱自在に係合させるものでもよい。
【0104】
また、実施例ではミックス原料袋5をミックスが収納される袋本体21と外層体23との二重構造としたが、それに限らず、シート材32を二重構造とし、内部の密閉空間に加圧空気を供給することで容積が拡大するようにしてもよい。係る構成とし、エアーポンプ27からシート材32内に加圧通路(抑え手段加圧通路)を介して圧縮空気を供給して当該シート材32の容積を拡大させれば、前述の如き二重構造のミックス原料袋では無く、通常のミックス原料袋を使用した場合にも、当該ミックス原料袋をシート材32によって上から加圧し、内部のミックスをミックス原料チューブ34に押し出すことが可能となる。
【0105】
その場合には、柔軟性或いは可撓性を有するシート材32の内面(下面)に前記外層体23と同様の外層体を取り付けて内部に密閉空間を形成可能とすればよい。また、その場合はシート材32の上面にエアーポンプ27からの加圧通路が接続される連通口部材が取り付けられることになるので、ラック31の通過部102は不要となる。
【0106】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、空気圧縮装置によりミックス原料袋の外層体と袋本体との間に圧縮空気を供給し、袋本体を加圧して袋本体からミックスを強制的にミックス供給通路に押し出し、当該ミックス供給通路を介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。
【0107】
特に、ミックス原料袋を保冷庫内に取り付けられるラックに保持させるようにしているので、保冷庫内へのミックス原料袋の装填作業も容易となる。また、ラックには抑え手段を設け、この抑え手段によりミックス原料袋の容積拡大を規制するようにしているので、袋本体からのミックスの押し出しが円滑化されると共に、保冷庫内におけるミックス原料袋の不必要な容積拡大が防止されるので、ミックス原料袋の冷却性能も良好に維持できるようになるものである。
【0108】
請求項2の発明によれば、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、空気圧縮装置により抑え手段内に圧縮空気を供給して容積を拡大させてミックス原料袋を加圧し、ミックス原料袋からミックスを強制的にミックス供給通路に押し出し、当該ミックス供給通路を介して直接冷却シリンダに供給し、冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給が実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。特に、ミックス原料袋を保冷庫内に取り付けられるラックに保持させるようにしているので、保冷庫内へのミックス原料袋の装填作業も容易となる。
【0109】
請求項3の発明によれば、上記各発明に加えてラックは上方に開口するミックス原料袋の収納空間を備えているので、ミックス原料袋をラックの収納空間内に上から容易に収納できる。また、ラックは保冷庫内に納出自在とされており、抑え手段は収納空間の上方を開閉自在に覆うので、ラックにミックス原料袋を収納し、抑え手段にて抑えた状態でラックごとミックス原料袋を保冷庫内に収納でき、ミックス原料袋の装填作業が一層容易となる。
【0110】
請求項4の発明によれば、上記に加えてラックの収納空間底部は湾曲形状とされているので、圧縮空気の供給により膨らもうとするミックス原料袋の形状にラックの収納空間底部の形状が合致することになり、ミックス原料袋の保持能力が向上すると共に、ラックに押し付けられるミックス原料袋の破裂の危険性も抑制できる。
【0111】
請求項5の発明によれば、請求項3又は請求項4に加えてラックの収納空間底部には、袋加圧通路及び/又はミックス供給通路がそれぞれ接続されるミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が下方に臨む通過部が形成されているので、各通路を支障無くラックから下方に引き出せるようになるものである。
【0112】
請求項6の発明によれば、上記に加えてラックは通過部から下方に臨む連通口部材及び/又は出口部材の突出寸法よりも下方に突出する脚部を備えているので、ミックス原料袋を保持させた状態でラックをテーブルなどに載置しても、ミックス原料袋の出口部材や連通口部材が載置面に当たることが無くなる。これにより、出口部材や連通口部材の破損や汚損を未然に回避できるようになるものである。
【0113】
請求項7の発明によれば、請求項5又は請求項6に加えて保冷庫は前面が開口し、当該開口を開閉自在に閉塞する扉を備えると共に、保冷庫内においてミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が前下部に位置するようラックの前部を低く傾斜させて当該ラックを支持する支持部を備えているので、ラックが支持部に支持された状態でミックス原料袋の最下部に位置することになる出口部材からミックスを効率的に押し出すことができるようになる。
【0114】
特に、当該支持部に支持された状態よりもラックの前部を高くした状態で当該ラックを係支する係支部が設けられているので、袋加圧通路やミックス供給通路を接続する際には係支部にラックを係支させておけば、ラック下方に広い作業空間を確保できるようになる。これにより、各通路の接続作業が容易となるものである。
【0115】
請求項8の発明によれば、上記各発明に加えてラックは複数の線条を溶接して構成されているので、圧縮空気が供給されるミックス原料袋や抑え手段の膨張に抗する強度を確保しながら、ラックの重量をできる限り抑えることが可能となり、装填作業性がより一層向上する。特に、或る程度の柔軟性も有することになるので、変形によってラックが使用不可となる不都合の発生も抑制できる。また、ミックス原料袋周囲の冷気循環も阻害されないので、冷却性能も確保できる。
【0116】
請求項9の発明によれば、上記各発明に加えて抑え手段は、柔軟性を有するシート材にて構成されているので、ミックス原料袋を保持するための部材全体の更なる軽量化とコストの削減を図ることができるようになる。また、柔軟性を有しているので、ミックス原料袋の容積拡大規制効果も大なるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。
【図2】図1の冷菓製造装置のミックス供給に関する構成図である。
【図3】図2のミックス原料袋周辺の部品の分解構成図である。
【図4】図1の冷菓製造装置の電気回路のブロック図である。
【図5】図1の冷菓製造装置のミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明するタイミングチャートである。
【図6】同じく図1の冷菓製造装置のミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明するタイミングチャートである。
【図7】本発明におけるラックの側面図である。
【図8】図7のラックの平面図である。
【図9】図7のラックの正面図である。
【図10】本発明におけるラックにミックス原料袋を収納し、シート材で抑えた状態の側面図である。
【図11】本発明におけるラックにミックス原料袋を収納し、シート材で抑えた状態の平面図である。
【図12】本発明におけるラックにミックス原料袋を収納し、シート材で抑えた状態の正面図である。
【図13】図1の冷菓製造装置の保冷庫の庫内側面図である。
【図14】ラックを係支部に係支させた状態の保冷庫の庫内側面図である。
【符号の説明】
2 保冷庫
3 断熱扉
4 保冷庫冷却器
5 ミックス原料袋
7 袋加圧パイプ(袋加圧通路)
8 冷却シリンダ
9 ミックス入口
10 ビータ
11 シリンダ冷却器
14 フリーザドア(透視部)
21 袋本体
22 出口部材
23 外層体
24 連通口部材
27 エアーポンプ(空気圧縮装置)
31 ラック
32 シート材
33 保冷庫開閉スイッチ
34 ミックス原料チューブ(ミックス供給通路)
51 エアー回路
57 Y型混合器
101 収納空間
102、103、104 通過部
106、107、108 脚部
113 係支部
SM 冷菓製造装置
R 冷却装置

Claims (9)

  1. ミックスが収納された可撓性を有する袋本体、及び、該袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた外層体とから成る可撓性を有したミックス原料袋を保冷するための保冷庫と、
    前記ミックス原料袋から供給されたミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、
    空気圧縮装置と、
    前記ミックス原料袋の袋本体内と前記冷却シリンダ内とを連通するためのミックス供給通路と、
    前記空気圧縮装置にて生成された圧縮空気を前記ミックス原料袋の外層体と袋本体との間に供給するための袋加圧通路と、
    前記保冷庫内に取り付けられ、前記ミックス原料袋を保持するためのラックと、
    該ラックに設けられ、前記ミックス原料袋の容積拡大を規制するための抑え手段とを備えたことを特徴とする冷菓製造装置。
  2. ミックスが収納された可撓性を有するミックス原料袋を保冷するための保冷庫と、
    前記ミックス原料袋から供給されたミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、
    空気圧縮装置と、
    前記ミックス原料袋内と前記冷却シリンダ内とを連通するためのミックス供給通路と、
    前記保冷庫内に取り付けられ、前記ミックス原料袋を保持するためのラックと、
    該ラックに設けられ、前記ミックス原料袋を抑えるための抑え手段とを備え、
    該抑え手段は、内部の密閉空間に圧縮空気を供給することで容積拡大可能に構成されると共に、前記空気圧縮装置にて生成された圧縮空気を前記抑え手段内に供給するための抑え手段加圧通路を設けたことを特徴とする冷菓製造装置。
  3. 前記ラックは、上方に開口するミックス原料袋の収納空間を備えて前記保冷庫内に納出自在とされると共に、
    前記抑え手段は、当該収納空間の上方を開閉自在に覆うことを特徴とする請求項1又は請求項2の冷菓製造装置。
  4. 前記ラックの収納空間底部は湾曲形状とされていることを特徴とする請求項3の冷菓製造装置。
  5. 前記ラックの収納空間底部には、前記袋加圧通路及び/又は前記ミックス供給通路がそれぞれ接続される前記ミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が下方に臨む通過部が形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4の冷菓製造装置。
  6. 前記ラックは、前記通過部から下方に臨む前記連通口部材及び/又は出口部材の突出寸法よりも下方に突出する脚部を備えることを特徴とする請求項5の冷菓製造装置。
  7. 前記保冷庫は前面が開口し、当該開口を開閉自在に閉塞する扉を備えると共に、
    前記保冷庫内において前記ミックス原料袋の連通口部材及び/又は出口部材が前下部に位置するよう前記ラックの前部を低く傾斜させて当該ラックを支持する支持部と、当該支持部に支持された状態よりも前記ラックの前部を高くした状態で当該ラックを係支する係支部が設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6の冷菓製造装置。
  8. 前記ラックは、複数の線条を溶接して構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7の冷菓製造装置。
  9. 前記抑え手段は、柔軟性を有するシート材にて構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8の冷菓製造装置。
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CN106173173A (zh) * 2016-08-03 2016-12-07 徐贤德 一种冰淇淋挤压装置

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