JP2004356681A - ホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラム - Google Patents
ホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】メモリのアクセス効率をよくし処理速度の向上を図れるホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法及びホワイトバランス調整プログラムを提供する。
【解決手段】カラーフィルタを備えたCCD撮像素子1からの画像信号を複数ブロックに分割するブロック分割部2と、第1の走査による画像信号において各ブロック毎に各色毎に累積加算する累積加算部3と、累積加算結果を保持する第1の保持部4と、累積加算結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部5と、その判定結果を保持する第2の保持部6と、第2の走査による画像信号において各ブロック毎に各色毎に累積加算した累積加算結果と、前記第1及び第2の保持部で保持されている累積加算結果とホワイトバランス判定結果とを用いてホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部7とでホワイトバランス調整回路を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】カラーフィルタを備えたCCD撮像素子1からの画像信号を複数ブロックに分割するブロック分割部2と、第1の走査による画像信号において各ブロック毎に各色毎に累積加算する累積加算部3と、累積加算結果を保持する第1の保持部4と、累積加算結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部5と、その判定結果を保持する第2の保持部6と、第2の走査による画像信号において各ブロック毎に各色毎に累積加算した累積加算結果と、前記第1及び第2の保持部で保持されている累積加算結果とホワイトバランス判定結果とを用いてホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部7とでホワイトバランス調整回路を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2002−185976号公報
【0003】
カラー撮像素子で撮像して取得した画像信号を処理し、被写体の白色部分を正しく白色に再生するためのホワイトバランス調整は、電子スチルカメラやビデオカメラなどの画像信号処理装置によく用いられている。ホワイトバランスの調整制御は、例えばカラー撮像素子から入力される赤成分と青成分と緑成分のうち、赤成分及び青成分のゲイン値を、緑成分を基準として決定し、決定されたゲイン値を、元の画像データに乗じることで、その処理を行っている。
【0004】
ホワイトバランス調整では、画面の全体を色毎に累積加算すると無彩色(白)に近づくことを利用している、累積加算形のホワイトバランス回路がよく用いられている。例えば、特開2002−185976号公報には、画面を複数のブロックに分割して、各ブロックにおいて色毎に累積加算し、その結果を累積加算しホワイトバランス調整に用いる方式について開示がなされている。
【0005】
次に、図8,図9を用いて、前記公報開示のホワイトバランス調整の概要について説明する。図8は、撮像素子の各画素に対応する各色フィルタの配置と画面分割の例を示す図であり、図8の(A)は原色フィルタを用いた例を、図8の(B)は補色フィルタを用いた場合の例を示している。図9は白判定手法の一例を示す説明図である。図9において、ΣRとΣGr,ΣBとΣGbの比率が、いずれもある一定範囲(白判定領域)に入ったとき白と判定することを示している。以下に原色フィルタを用いた場合におけるホワイトバランス調整について説明する。
【0006】
図8の(A)に示すように、例えば画面を4×4画素単位のブロックに分割し、各ブロック毎に赤成分、青成分、緑成分の累積加算値ΣR、ΣGr,ΣGb、ΣBを算出する。その後、図9に示すように、累積加算値の比ΣR/ΣGr,ΣB/ΣGbを算出し、これら比がある一定の範囲内にあれば有効ブロック(白判定領域)と判断し、一定の範囲内になければ無効ブロックと判断する。ホワイトバランス演算係数の決定は、有効ブロックの値のみ用いられ、例えば有効ブロックの累積加算値ΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBを一画面分累積することにより、ホワイトバランス係数を求めるようになっている。
【0007】
以上のホワイトバランス調整方法によれば、白判定エリア外のデータは用いず、白とみなすこのできるエリアのデータ値のみを用いるため、精度のよいホワイトバランス処理が可能となる。
【0008】
次に、上記のようなホワイトバランス調整を行う回路構成例を、図10に基づいて説明する。101 は撮像用のCCD撮像素子、102 は前記CCD撮像素子101 から入力された画像データを複数の領域に分割するブロック分割部、103 は前記ブロック分割部102 において分割された各領域において色毎に累積加算する累積加算部、104 は前記累積加算部103 で演算された累積加算結果を保持する保持部、105 は前記累積加算部103 において累積加算された結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部、106 は前記ホワイトバランス判定部105の判定に基づいて、前記累積加算部103 ,保持部104 の結果を用いてホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部を示している。
【0009】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、CCD撮像素子101 より入力された撮像データはブロック分割部102 において複数のブロックに分割され、累積加算部103 において各ブロック毎に色毎に累積加算される。累積加算されたデータは、バス経由で保持部104 に色毎に保持される。1画面分、保持部104 に保持されると、各ブロック毎に累積加算値が読み出され、ΣR/ΣGr,ΣB/ΣGbの演算が行われ、その演算結果に基づいて白判定領域に収まっているか否かをホワイトバランス判定部105 において判定する。その判定の結果、白判定領域内に収まっていると判定されると、そのブロックのΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBをホワイトバランス係数演算に用い、ホワイトバランス係数算出部106 において係数を算出する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成のホワイトバランス調整回路においては、各ブロック毎に各色累積加算値ΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBを読み出し、白判定領域内か否かのホワイトバランス判定を行う。したがって、全ブロックのデータを読み出すため、白判定エリア外となるブロックデータも読み出すことになり、メモリのアクセス効率が悪くなり、処理時間がかかるという問題がある。
【0011】
本発明は、従来のホワイトバランス調整回路における上記問題点を解消するためになされたもので、メモリのアクセス効率をよくし、処理速度の向上を図ることの可能なホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整回路であって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定手段と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定手段による仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定手段とを有することを特徴とするものである。
【0013】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、画像信号は、複数のブロックに分割され、第1の走査で得られた画像信号において、仮判定手段により、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比が求められ、その結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、本判定手段により、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。したがって、本判定に伴う処理を削減することが可能となり、メモリのアセクス効率が向上し、処理時間を短縮することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定の結果を保持する第1の保持手段を更に有し、前記本判定手段は、前記第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づいて本判定を行うことを特徴とするものである。
【0015】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づき、本判定手段による本判定が行われる。したがって、本判定手段による、仮判定結果の参照が容易になる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記本判定手段は、第2の走査で得られた画像信号において、ブロック単位で、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいて本判定を行うことを特徴とするものである。
【0017】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第2の走査で得られた画像信号において、ブロック単位で、各色毎の累積加算値の比が算出され、その算出結果に基づき、本判定手段により本判定が行なわれる。したがって、仮判定手段と略同一構成となり、両判定手段を共有化できる。
【0018】
請求項4に係る発明は、請求項3に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段からの累積加算値を保持する第2の保持手段と、該第2の保持手段に保持されている累積加算値と、前記本判定手段からの累積加算値及び本判定結果とに基づき、画像信号のホワイトバランスを調整するためのホワイトバランス係数を求めるホワイトバランス係数算出手段とを更に有することを特徴とするものである。
【0019】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第2の保持手段に累積加算値が保持され、この保持されている累積加算値と、本判定手段からの累積加算値及び本判定結果とに基づき、ホワイトバランス係数算出手段により、ホワイトバランス係数が求められる。したがって、改めて、ホワイトバランス係数の算出に用いる、第1の走査で得られた画像信号における累積加算値を演算する処理を省くことができる
【0020】
請求項5に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、インターレース走査における奇フィールドを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、インターレース走査における偶フィールドを第2の走査として本判定を行うことを特徴とするものである。
【0021】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、インターレース走査における奇フィールドを第1の走査として仮判定が行なわれ、偶フィールドを第2の走査として本判定が行われる。したがって、インタレース走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整が行える。
【0022】
請求項6に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、プログレッシブ走査における奇ラインを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、プログレッシブ走査における偶ラインを第2の走査として本判定を行うことを特徴とするものである。
【0023】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、プログレッシブ走査における奇ラインを第1の走査として仮判定が行なわれ、偶ラインを第2の走査として本判定が行われる。したがって、プログレッシブ走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整が行える。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、第1の保持手段は、仮判定結果を「0」又は「1」で保持することを特徴とするものである。
【0025】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、「0」又は「1」で前記第1の保持手段に保持される。これにより、第1の保持手段の構成を簡単化できる。
【0026】
請求項8に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とするものである。
【0027】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの位置情報として保持される。これにより、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの確認が容易となる。
【0028】
請求項9に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、前記第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とするものである。
【0029】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、ホワイトバランス調整を行なわないと仮判定されたブロックの位置情報として保持される。これにより、ホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの確認が容易となる。
【0030】
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路において、前記撮像素子は、カラーフィルタとして、第1の走査と第2の走査とにおいて相異なる色成分を有する色フィルタが貼付されていることを特徴とするものである。
【0031】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の走査と第2の走査とで、相異なる色成分にかかる画像信号が出力される。このような特性を有するカラーフィルタとしては、ベイヤー配列色フィルタや、補色フィルタ等がある。そして、このような特性を有するカラーフィルタを用いることにより、適切なホワイトバランス調整を行うことが可能となる。
【0032】
請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、コンピュータに、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う処理を実行させるプログラムで構成されていることを特徴とするものである。
【0033】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定手段にかかる処理が、プログラムに従い、コンピュータにより実行される。このように、仮判定手段を、コンピュータにその処理を実行させるプログラムとして構成することにより、処理の変更を容易とすることができる。
【0034】
請求項12に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を実行させるホワイトバランス調整方法であって、画像信号を複数のブロックに分割するステップと、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行うステップと、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定ステップによる仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行うステップとを有することを特徴とするものである。
【0035】
このように構成されたホワイトバランス調整方法においては、画像信号は、複数のブロックに分割され、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比が算出され、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。これにより、本判定に伴う処理を削減することが可能となるホワイトバランス調整方法が実現できる。
【0036】
請求項13に係る発明は、コンピュータに対して、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対するホワイトバランス調整を実行させるためのホワイトバランス調整プログラムであって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割処理手順と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定処理手順と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定処理手順とを実行させるように構成するものである。
【0037】
このように構成されたホワイトバランス調整プログラムにより、コンピュータにおいて、画像信号を、複数のブロックに分割し、第1の走査で得られた画像信号において、仮判定処理により、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定処理が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。これにより、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整プログラムを提供することができる。
【0038】
請求項14に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付され、カラー画像信号を出力する撮像素子と、請求項1〜11のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整回路と、ホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を外部機器が要求するフォーマットに変換して出力するフォーマット変換回路とで撮像装置を構成するものである。
【0039】
このように構成された撮像装置においては、撮像素子から取得されたカラー撮像信号は、ホワイトバランス調整が行われた後、外部機器が要求するフォーマットが指定されて変換が行われ、外部機器に対して出力される。したがって、外部機器が要求するフォーマットに変換して、ホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能な撮像装置を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
次に、発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においてはインタレース動作により生成された画像信号を対象としたものについて説明するが、本発明に係るホワイトバランス調整回路で対象とする画像信号はインタレース動作により生成された画像信号に限定されるものではなく、プログレッシブ走査により得られた画像信号をも対象とすることができる。
【0041】
図1は、本発明に係るホワイトバランス調整回路の第1の実施の形態を示すブロック構成図である。図1において、1は撮像用のカラーフィルタを受光面に貼付したCCD撮像素子、2は前記CCD撮像素子1から入力された画像を複数の領域に分割するブロック分割部、3は前記ブロック分割部2において分割された各分割領域において、色毎に累積加算する累積加算部、4は前記累積加算部3において演算された累積加算結果を保持する第1の保持部、5は前記累積加算部3において累積加算された結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部、6は前記ホワイトバランス判定部5においてホワイトバランス判定を行った結果を保持する第2の保持部、7は該第2の保持部6で保持されている前記ホワイトバランス判定結果、前記第1の保持部4で保持されている前記累積結果、及び前記累積加算部3による累積加算結果を用いてホワイトバランス演算に用いるホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部を示している。
【0042】
なお、本実施の形態においては、CCD撮像素子1の受光面に貼付されているフィルタとして、原色フィルタを用いた場合について説明する。すなわち、図8の(A)に示すようにCCD撮像素子1における平面状に配列された複数の各画素上には、赤(R)、緑(Gr,Gb)、青(B)のカラーフィルタが配置されている。
【0043】
次に、上記構成の実施の形態の全体の動作説明に先立って、ホワイトバランス判定部5で行われる各フィールドにおけるホワイトバランス判定(白判定)について説明する。図2は、各フィールドにおいて白と判定する領域を示している。図2の(A)は、奇フィールドにおける判定領域、図2の(B)は偶フィールドにおける判定領域を示し、図2の(A)ではRとGrの累積加算値の比が、図2の(B)ではBとGbの累積加算値の比が一定の範囲内か否かを判定する。すなわち、各図において、それぞれの灰色部が各フィールドにおいて、RとGrの累積加算値の比、あるいはBとGbの累積加算値の比が一定の範囲内となる白判定エリアを示している。
【0044】
図3に各フィールドにおける判定例を示す。図3の(A)は、奇フィールドにおける8画素ブロック毎の判定結果、図3の(B)は偶フィールドにおける8画素ブロック毎の判定結果を示し、各図の灰色部はそれぞれのフィールドにおいて白と判定されたブロックを示している。
【0045】
次に、本実施の形態における動作を、図4のフローチャートに基づいて説明する。撮像が行われると、CCD撮像素子1よりカラー画像データが取得され、インタレース動作の場合、奇フィールドではR,Grの画素データが入力される(ステップS1)。CCD撮像素子1より入力される撮像データはブロック分割部2において複数のブロックに分割され、累積加算部3により各ブロックにおいて色毎に累積加算される(ステップS2)。そして累積加算されたデータは、バス経由で第1の保持部4に色毎に保持される(ステップS3)。
【0046】
ブロック毎に累積加算値が演算されると、ホワイトバランス判定部5においてブロック毎に累積加算値の比ΣR/ΣGrを演算し、この値が図2の(A)の所定の白判定エリア(灰色部領域)内の値か否かを判定(ホワイトバランス判定)する(ステップS4)。判定の結果、図2の(A)における灰色部領域内のブロックと判定され、白と判定されると“1”を、灰色部領域外のブロックなら“0”を判定結果として、第2の保持部6において保持する(ステップS5)。
【0047】
ホワイトバランス判定が1フィールド分終了したことを確認すると(ステップS6)、偶フィールドに入り(ステップS7)、CCD撮像素子1よりGb及びBの画素データが入力され、撮像データは同様にブロック分割部2を通ってブロックに分割され、累積加算部3により各ブロックにおいて色毎に累積される(ステップS8)。累積加算されたデータは、バス経由で第1の保持部4において保持される。そして、第2の保持部6より奇フィールドでの判定結果を読み出し、判定しようとしているブロックが、奇フィールドにおいて白判定エリア内のブロックであったか否かを確認し、偶フィールドにおける当該ブロックのホワイトバランス演算判定の要否を決定する(ステップS9)。
【0048】
判定しようとしているブロックが奇フィールドにおいて白判定エリア外のブロックの場合、偶フィールドにおける当該ブロックはホワイトバランス演算に使用せず、次のブロックの処理に移る。判定しようとしているブロックが奇フィールドにおいて白判定エリア内に入っていたブロックの場合、ホワイトバランス判定部5において偶フィールドのΣB/ΣGbを演算し、この値が図2の(B)で灰色部で示す白判定エリア内の値か否かを判定(ホワイトバランス判定)する(ステップS10)。当該ブロックが偶フィールドにおいても白判定エリア内の場合は、白領域と判定されたことになるため、第1の保持部4より、判定している当該ブロックの奇フィールドでの演算結果(累積加算値)をバス経由で読み出し(ステップS11)、ホワイトバランス係数算出用のデータとして用いて、ホワイトバランス係数算出部7において、ホワイトバランス係数を算出し、ホワイトバランス処理を行う(ステップS12)。
【0049】
本実施の形態によると、奇フィールドにおいては、図2の(A)に示すように、ΣR/ΣGrの値のみにより、各ブロックが白判定エリア内か否かのホワイトバランス判定結果を第2の保持部6に保持する。偶フィールドにおいては、奇フィールドで白判定エリア内と判定されたブロックのみ、図2の(B)に示すようにΣB/ΣGbの値のみにより、白判定エリア内か否かの判定を行い、白判定エリア内と判定されると、第1の保持部4よりバス経由で奇フィールドの当該ブロックの累積加算値を読み出す。そのため、第1の保持部4より読み出す累積加算データは白領域のブロックのみとなり、第1の保持部4へのアクセス効率をよくし、処理速度を向上させることができる。
【0050】
上記実施の形態に係るホワイトバランス調整回路によるホワイトバランス調整方法を、図4に示したフローチャートに基づいて説明したが、このホワイトバランス調整方法は、図1に示したハードウエアによる処理を用いずに、図4に示したフローチャートを基に、この処理をプログラム化し、コンピュータに実行させるソフトウエア処理とすることも、勿論可能である。
【0051】
図5は、本実施の形態の変形例を示す説明図である。この変形例は、図1に示した実施の形態における第2の保持手段6に書き込むデータとして、白判定エリア内か否についての判定結果を書き込むのではなく、例えば図5の(A)に示すように各分割ブロックに番号をつけ、白判定エリア内のブロック(灰色ブロック)の番号、もしくは白判定エリア外のブロックの番号を、図5の(B)に示すように第2の保持手段6に保持させる。これは、各ブロックについて白判定エリア内か否かの判定結果を保持するのではなく、必要なブロックの情報のみを保持することになる。
【0052】
図6は、本実施の形態の他の変形例を示す図で、図1に示した実施の形態と同一構成要素には同一符号を付して示している。図6において、CPU11は図1に示した実施の形態における、ホワイトバランス判定エリア(白判定エリア)内に収まっているか否かを判定するホワイトバランス判定部5,及びホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部7の機能を持つ。すなわち、CPU11は累積加算結果を基にプログラムによりホワイトバランス判定演算を行い、その判定結果をCPU11より第2の保持手段6に書き込む。ホワイトバランス判定処理がプログラムで提供されているため、ホワイトバランス判定処理における判定方法を容易に変更することができるようになる。
【0053】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。この実施の形態は、図1,図5,図6のいずれかに示したホワイトバランス調整回路を用いた撮像装置に関するもので、図7において、21はカラーフィルタが受光面に貼付されたCCD撮像素子、22は図1, 図5,図6のいずれかに示したホワイトバランス調整回路を有する画像処理装置、23はホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を入力する外部機器、24はホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を外部機器が要求するフォーマットに変換して出力するフォーマット変換回路、25はフォーマットを指定する指定回路を示している。
【0054】
このように構成された撮像装置においては、CCD撮像素子21から出力されるカラー画像信号は、画像処理装置22に入力され、ホワイトバランス調整を施される。ホワイトバランス調整を施されたカラー画像信号はフォーマット変換回路24に入力され、記憶装置といった外部機器23が要求するフォーマットに変換される。また、このフォーマットは外部機器23より指定回路25に指示がなされる。
【0055】
このように、ホワイトバランス調整回路を含む画像処理装置22にフォーマット変換回路24を接続することで、外部機器23の要求するフォーマットでホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能となる。
【0056】
上記各実施の形態における説明においては、原色フィルタを用いた場合のホワイトバランス調整に関して説明したが、図8の(B)に示すように緑(G)、黄(Y)、青緑(C)、紫(M)の補色系カラーフィルタを用いた場合にも、本発明を適用することもできる。また、上記各実施の形態においては、インタレース動作により生成された画像信号を対象としたものについて説明したが、プログレッシブ動作により生成された画像信号についても同様の処理を行うことができる。
【0057】
また、上記各実施の形態においては、インタレース動作により生成した画像信号を対象としたものの説明では、奇フィールドにおいてR・G,偶フィールドにおいてB・Gの各画素データが入力される場合を示したが、奇フィールドにおいてB・G,偶フィールドにおいてR・Gの各画素データが入力されてもよく、CCD撮像素子の画素に対するフィルタ配列が限定されるものではない。また一画面の画像の分割方法は、図8の(A),(B)に示すように全領域を均等の大きさで分割する方法、あるいは各領域を不均等の大きさで分割する方法などがあるが、分割手法は特に限定されるものではなく、他の方法であってもよい。また、各実施の形態におけるホワイトバランス判定手法、判定結果の格納手法は特に限定されるものではなく、その他の手法であってもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することができ、メモリのアクセス効率を向上させ処理時間を短縮することが可能なホワイトバランス調整回路を実現することができる。また請求項2に係る発明によれば、第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づいて本判定が行われるように構成しているので、本判定手段による仮判定結果の参照を容易に行うことができる。また請求項3に係る発明によれば、本判定手段が仮判定手段と略同一の構成となり、両判定手段を共有化できる。また請求項4に係る発明によれば、改めて、ホワイトバランス係数の算出に用いる第1の走査で得られた画像信号における累積加算値を演算する処理を省くことができる。また請求項5に係る発明によれば、インタレース走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整を行うことができる。また請求項6に係る発明によれば、プログレッシブ走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整を行うことができる。また請求項7に係る発明によれば、第1の保持手段の構成を簡単化できる。
【0059】
また請求項8に係る発明によれば、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの確認が容易となる。また請求項9に係る発明によれば、ホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの確認が容易となる。また請求項10に係る発明によれば、第1の走査と第2の走査において異なる色成分を有する色フィルタを用いているので、適切なホワイトバランス調整を行うことが可能となる。また請求項11に係る発明によれば、仮判定手段をコンピュータにその処理を実行させるプログラムとして構成しているので、処理の変更を容易に行うことができる。また請求項12に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整方法を実現することができる。また請求項13に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整プログラムを実現することができる。また請求項14に係る発明によれば、外部機器が要求するフォーマットに変換して、処理の削減されたホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能な撮像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホワイトバランス調整回路の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】各フィールドにおける白判定エリアを示す図である。
【図3】各フィールドにおけるブロック毎の白判定エリアを示す図である。
【図4】図1に示した第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した第1の実施の形態の変形例を説明するための説明図である。
【図6】図1に示した第1の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】撮像素子の各画素に対応する各色フィルタの配置と画面分割の例を示す図である。
【図9】累積加算値の比と白判定領域との関係を示す図である。
【図10】従来のホワイトバランス調整回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 CCD撮像素子
2 ブロック分割部
3 累積加算部
4 第1の保持部
5 ホワイトバランス判定部
6 第2の保持部
7 ホワイトバランス係数算出部
11 CPU
21 CCD撮像素子
22 画像処理装置
23 外部機器
24 フォーマット変換回路
25 指定回路
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2002−185976号公報
【0003】
カラー撮像素子で撮像して取得した画像信号を処理し、被写体の白色部分を正しく白色に再生するためのホワイトバランス調整は、電子スチルカメラやビデオカメラなどの画像信号処理装置によく用いられている。ホワイトバランスの調整制御は、例えばカラー撮像素子から入力される赤成分と青成分と緑成分のうち、赤成分及び青成分のゲイン値を、緑成分を基準として決定し、決定されたゲイン値を、元の画像データに乗じることで、その処理を行っている。
【0004】
ホワイトバランス調整では、画面の全体を色毎に累積加算すると無彩色(白)に近づくことを利用している、累積加算形のホワイトバランス回路がよく用いられている。例えば、特開2002−185976号公報には、画面を複数のブロックに分割して、各ブロックにおいて色毎に累積加算し、その結果を累積加算しホワイトバランス調整に用いる方式について開示がなされている。
【0005】
次に、図8,図9を用いて、前記公報開示のホワイトバランス調整の概要について説明する。図8は、撮像素子の各画素に対応する各色フィルタの配置と画面分割の例を示す図であり、図8の(A)は原色フィルタを用いた例を、図8の(B)は補色フィルタを用いた場合の例を示している。図9は白判定手法の一例を示す説明図である。図9において、ΣRとΣGr,ΣBとΣGbの比率が、いずれもある一定範囲(白判定領域)に入ったとき白と判定することを示している。以下に原色フィルタを用いた場合におけるホワイトバランス調整について説明する。
【0006】
図8の(A)に示すように、例えば画面を4×4画素単位のブロックに分割し、各ブロック毎に赤成分、青成分、緑成分の累積加算値ΣR、ΣGr,ΣGb、ΣBを算出する。その後、図9に示すように、累積加算値の比ΣR/ΣGr,ΣB/ΣGbを算出し、これら比がある一定の範囲内にあれば有効ブロック(白判定領域)と判断し、一定の範囲内になければ無効ブロックと判断する。ホワイトバランス演算係数の決定は、有効ブロックの値のみ用いられ、例えば有効ブロックの累積加算値ΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBを一画面分累積することにより、ホワイトバランス係数を求めるようになっている。
【0007】
以上のホワイトバランス調整方法によれば、白判定エリア外のデータは用いず、白とみなすこのできるエリアのデータ値のみを用いるため、精度のよいホワイトバランス処理が可能となる。
【0008】
次に、上記のようなホワイトバランス調整を行う回路構成例を、図10に基づいて説明する。101 は撮像用のCCD撮像素子、102 は前記CCD撮像素子101 から入力された画像データを複数の領域に分割するブロック分割部、103 は前記ブロック分割部102 において分割された各領域において色毎に累積加算する累積加算部、104 は前記累積加算部103 で演算された累積加算結果を保持する保持部、105 は前記累積加算部103 において累積加算された結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部、106 は前記ホワイトバランス判定部105の判定に基づいて、前記累積加算部103 ,保持部104 の結果を用いてホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部を示している。
【0009】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、CCD撮像素子101 より入力された撮像データはブロック分割部102 において複数のブロックに分割され、累積加算部103 において各ブロック毎に色毎に累積加算される。累積加算されたデータは、バス経由で保持部104 に色毎に保持される。1画面分、保持部104 に保持されると、各ブロック毎に累積加算値が読み出され、ΣR/ΣGr,ΣB/ΣGbの演算が行われ、その演算結果に基づいて白判定領域に収まっているか否かをホワイトバランス判定部105 において判定する。その判定の結果、白判定領域内に収まっていると判定されると、そのブロックのΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBをホワイトバランス係数演算に用い、ホワイトバランス係数算出部106 において係数を算出する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成のホワイトバランス調整回路においては、各ブロック毎に各色累積加算値ΣR,ΣGr,ΣGb,ΣBを読み出し、白判定領域内か否かのホワイトバランス判定を行う。したがって、全ブロックのデータを読み出すため、白判定エリア外となるブロックデータも読み出すことになり、メモリのアクセス効率が悪くなり、処理時間がかかるという問題がある。
【0011】
本発明は、従来のホワイトバランス調整回路における上記問題点を解消するためになされたもので、メモリのアクセス効率をよくし、処理速度の向上を図ることの可能なホワイトバランス調整回路、その応用装置、ホワイトバランス調整方法、及びホワイトバランス調整プログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整回路であって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定手段と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定手段による仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定手段とを有することを特徴とするものである。
【0013】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、画像信号は、複数のブロックに分割され、第1の走査で得られた画像信号において、仮判定手段により、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比が求められ、その結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、本判定手段により、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。したがって、本判定に伴う処理を削減することが可能となり、メモリのアセクス効率が向上し、処理時間を短縮することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定の結果を保持する第1の保持手段を更に有し、前記本判定手段は、前記第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づいて本判定を行うことを特徴とするものである。
【0015】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づき、本判定手段による本判定が行われる。したがって、本判定手段による、仮判定結果の参照が容易になる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記本判定手段は、第2の走査で得られた画像信号において、ブロック単位で、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいて本判定を行うことを特徴とするものである。
【0017】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第2の走査で得られた画像信号において、ブロック単位で、各色毎の累積加算値の比が算出され、その算出結果に基づき、本判定手段により本判定が行なわれる。したがって、仮判定手段と略同一構成となり、両判定手段を共有化できる。
【0018】
請求項4に係る発明は、請求項3に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段からの累積加算値を保持する第2の保持手段と、該第2の保持手段に保持されている累積加算値と、前記本判定手段からの累積加算値及び本判定結果とに基づき、画像信号のホワイトバランスを調整するためのホワイトバランス係数を求めるホワイトバランス係数算出手段とを更に有することを特徴とするものである。
【0019】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第2の保持手段に累積加算値が保持され、この保持されている累積加算値と、本判定手段からの累積加算値及び本判定結果とに基づき、ホワイトバランス係数算出手段により、ホワイトバランス係数が求められる。したがって、改めて、ホワイトバランス係数の算出に用いる、第1の走査で得られた画像信号における累積加算値を演算する処理を省くことができる
【0020】
請求項5に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、インターレース走査における奇フィールドを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、インターレース走査における偶フィールドを第2の走査として本判定を行うことを特徴とするものである。
【0021】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、インターレース走査における奇フィールドを第1の走査として仮判定が行なわれ、偶フィールドを第2の走査として本判定が行われる。したがって、インタレース走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整が行える。
【0022】
請求項6に係る発明は、請求項1に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、プログレッシブ走査における奇ラインを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、プログレッシブ走査における偶ラインを第2の走査として本判定を行うことを特徴とするものである。
【0023】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、プログレッシブ走査における奇ラインを第1の走査として仮判定が行なわれ、偶ラインを第2の走査として本判定が行われる。したがって、プログレッシブ走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整が行える。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、第1の保持手段は、仮判定結果を「0」又は「1」で保持することを特徴とするものである。
【0025】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、「0」又は「1」で前記第1の保持手段に保持される。これにより、第1の保持手段の構成を簡単化できる。
【0026】
請求項8に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とするものである。
【0027】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの位置情報として保持される。これにより、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの確認が容易となる。
【0028】
請求項9に係る発明は、請求項2に係るホワイトバランス調整回路において、前記第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とするものである。
【0029】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、仮判定結果は、ホワイトバランス調整を行なわないと仮判定されたブロックの位置情報として保持される。これにより、ホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの確認が容易となる。
【0030】
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路において、前記撮像素子は、カラーフィルタとして、第1の走査と第2の走査とにおいて相異なる色成分を有する色フィルタが貼付されていることを特徴とするものである。
【0031】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の走査と第2の走査とで、相異なる色成分にかかる画像信号が出力される。このような特性を有するカラーフィルタとしては、ベイヤー配列色フィルタや、補色フィルタ等がある。そして、このような特性を有するカラーフィルタを用いることにより、適切なホワイトバランス調整を行うことが可能となる。
【0032】
請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路において、前記仮判定手段は、コンピュータに、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う処理を実行させるプログラムで構成されていることを特徴とするものである。
【0033】
このように構成されたホワイトバランス調整回路においては、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定手段にかかる処理が、プログラムに従い、コンピュータにより実行される。このように、仮判定手段を、コンピュータにその処理を実行させるプログラムとして構成することにより、処理の変更を容易とすることができる。
【0034】
請求項12に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を実行させるホワイトバランス調整方法であって、画像信号を複数のブロックに分割するステップと、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行うステップと、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定ステップによる仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行うステップとを有することを特徴とするものである。
【0035】
このように構成されたホワイトバランス調整方法においては、画像信号は、複数のブロックに分割され、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比が算出され、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。これにより、本判定に伴う処理を削減することが可能となるホワイトバランス調整方法が実現できる。
【0036】
請求項13に係る発明は、コンピュータに対して、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対するホワイトバランス調整を実行させるためのホワイトバランス調整プログラムであって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割処理手順と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定処理手順と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定処理手順とを実行させるように構成するものである。
【0037】
このように構成されたホワイトバランス調整プログラムにより、コンピュータにおいて、画像信号を、複数のブロックに分割し、第1の走査で得られた画像信号において、仮判定処理により、各ブロック毎に各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定が行なわれる。そして、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対してホワイトバランス調整を行うか否かの本判定処理が行なわれ、画像信号に対するホワイトバランス調整が実行される。これにより、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整プログラムを提供することができる。
【0038】
請求項14に係る発明は、カラーフィルタが受光面に貼付され、カラー画像信号を出力する撮像素子と、請求項1〜11のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整回路と、ホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を外部機器が要求するフォーマットに変換して出力するフォーマット変換回路とで撮像装置を構成するものである。
【0039】
このように構成された撮像装置においては、撮像素子から取得されたカラー撮像信号は、ホワイトバランス調整が行われた後、外部機器が要求するフォーマットが指定されて変換が行われ、外部機器に対して出力される。したがって、外部機器が要求するフォーマットに変換して、ホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能な撮像装置を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
次に、発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においてはインタレース動作により生成された画像信号を対象としたものについて説明するが、本発明に係るホワイトバランス調整回路で対象とする画像信号はインタレース動作により生成された画像信号に限定されるものではなく、プログレッシブ走査により得られた画像信号をも対象とすることができる。
【0041】
図1は、本発明に係るホワイトバランス調整回路の第1の実施の形態を示すブロック構成図である。図1において、1は撮像用のカラーフィルタを受光面に貼付したCCD撮像素子、2は前記CCD撮像素子1から入力された画像を複数の領域に分割するブロック分割部、3は前記ブロック分割部2において分割された各分割領域において、色毎に累積加算する累積加算部、4は前記累積加算部3において演算された累積加算結果を保持する第1の保持部、5は前記累積加算部3において累積加算された結果を用いてホワイトバランス判定を行うホワイトバランス判定部、6は前記ホワイトバランス判定部5においてホワイトバランス判定を行った結果を保持する第2の保持部、7は該第2の保持部6で保持されている前記ホワイトバランス判定結果、前記第1の保持部4で保持されている前記累積結果、及び前記累積加算部3による累積加算結果を用いてホワイトバランス演算に用いるホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部を示している。
【0042】
なお、本実施の形態においては、CCD撮像素子1の受光面に貼付されているフィルタとして、原色フィルタを用いた場合について説明する。すなわち、図8の(A)に示すようにCCD撮像素子1における平面状に配列された複数の各画素上には、赤(R)、緑(Gr,Gb)、青(B)のカラーフィルタが配置されている。
【0043】
次に、上記構成の実施の形態の全体の動作説明に先立って、ホワイトバランス判定部5で行われる各フィールドにおけるホワイトバランス判定(白判定)について説明する。図2は、各フィールドにおいて白と判定する領域を示している。図2の(A)は、奇フィールドにおける判定領域、図2の(B)は偶フィールドにおける判定領域を示し、図2の(A)ではRとGrの累積加算値の比が、図2の(B)ではBとGbの累積加算値の比が一定の範囲内か否かを判定する。すなわち、各図において、それぞれの灰色部が各フィールドにおいて、RとGrの累積加算値の比、あるいはBとGbの累積加算値の比が一定の範囲内となる白判定エリアを示している。
【0044】
図3に各フィールドにおける判定例を示す。図3の(A)は、奇フィールドにおける8画素ブロック毎の判定結果、図3の(B)は偶フィールドにおける8画素ブロック毎の判定結果を示し、各図の灰色部はそれぞれのフィールドにおいて白と判定されたブロックを示している。
【0045】
次に、本実施の形態における動作を、図4のフローチャートに基づいて説明する。撮像が行われると、CCD撮像素子1よりカラー画像データが取得され、インタレース動作の場合、奇フィールドではR,Grの画素データが入力される(ステップS1)。CCD撮像素子1より入力される撮像データはブロック分割部2において複数のブロックに分割され、累積加算部3により各ブロックにおいて色毎に累積加算される(ステップS2)。そして累積加算されたデータは、バス経由で第1の保持部4に色毎に保持される(ステップS3)。
【0046】
ブロック毎に累積加算値が演算されると、ホワイトバランス判定部5においてブロック毎に累積加算値の比ΣR/ΣGrを演算し、この値が図2の(A)の所定の白判定エリア(灰色部領域)内の値か否かを判定(ホワイトバランス判定)する(ステップS4)。判定の結果、図2の(A)における灰色部領域内のブロックと判定され、白と判定されると“1”を、灰色部領域外のブロックなら“0”を判定結果として、第2の保持部6において保持する(ステップS5)。
【0047】
ホワイトバランス判定が1フィールド分終了したことを確認すると(ステップS6)、偶フィールドに入り(ステップS7)、CCD撮像素子1よりGb及びBの画素データが入力され、撮像データは同様にブロック分割部2を通ってブロックに分割され、累積加算部3により各ブロックにおいて色毎に累積される(ステップS8)。累積加算されたデータは、バス経由で第1の保持部4において保持される。そして、第2の保持部6より奇フィールドでの判定結果を読み出し、判定しようとしているブロックが、奇フィールドにおいて白判定エリア内のブロックであったか否かを確認し、偶フィールドにおける当該ブロックのホワイトバランス演算判定の要否を決定する(ステップS9)。
【0048】
判定しようとしているブロックが奇フィールドにおいて白判定エリア外のブロックの場合、偶フィールドにおける当該ブロックはホワイトバランス演算に使用せず、次のブロックの処理に移る。判定しようとしているブロックが奇フィールドにおいて白判定エリア内に入っていたブロックの場合、ホワイトバランス判定部5において偶フィールドのΣB/ΣGbを演算し、この値が図2の(B)で灰色部で示す白判定エリア内の値か否かを判定(ホワイトバランス判定)する(ステップS10)。当該ブロックが偶フィールドにおいても白判定エリア内の場合は、白領域と判定されたことになるため、第1の保持部4より、判定している当該ブロックの奇フィールドでの演算結果(累積加算値)をバス経由で読み出し(ステップS11)、ホワイトバランス係数算出用のデータとして用いて、ホワイトバランス係数算出部7において、ホワイトバランス係数を算出し、ホワイトバランス処理を行う(ステップS12)。
【0049】
本実施の形態によると、奇フィールドにおいては、図2の(A)に示すように、ΣR/ΣGrの値のみにより、各ブロックが白判定エリア内か否かのホワイトバランス判定結果を第2の保持部6に保持する。偶フィールドにおいては、奇フィールドで白判定エリア内と判定されたブロックのみ、図2の(B)に示すようにΣB/ΣGbの値のみにより、白判定エリア内か否かの判定を行い、白判定エリア内と判定されると、第1の保持部4よりバス経由で奇フィールドの当該ブロックの累積加算値を読み出す。そのため、第1の保持部4より読み出す累積加算データは白領域のブロックのみとなり、第1の保持部4へのアクセス効率をよくし、処理速度を向上させることができる。
【0050】
上記実施の形態に係るホワイトバランス調整回路によるホワイトバランス調整方法を、図4に示したフローチャートに基づいて説明したが、このホワイトバランス調整方法は、図1に示したハードウエアによる処理を用いずに、図4に示したフローチャートを基に、この処理をプログラム化し、コンピュータに実行させるソフトウエア処理とすることも、勿論可能である。
【0051】
図5は、本実施の形態の変形例を示す説明図である。この変形例は、図1に示した実施の形態における第2の保持手段6に書き込むデータとして、白判定エリア内か否についての判定結果を書き込むのではなく、例えば図5の(A)に示すように各分割ブロックに番号をつけ、白判定エリア内のブロック(灰色ブロック)の番号、もしくは白判定エリア外のブロックの番号を、図5の(B)に示すように第2の保持手段6に保持させる。これは、各ブロックについて白判定エリア内か否かの判定結果を保持するのではなく、必要なブロックの情報のみを保持することになる。
【0052】
図6は、本実施の形態の他の変形例を示す図で、図1に示した実施の形態と同一構成要素には同一符号を付して示している。図6において、CPU11は図1に示した実施の形態における、ホワイトバランス判定エリア(白判定エリア)内に収まっているか否かを判定するホワイトバランス判定部5,及びホワイトバランス係数を算出するホワイトバランス係数算出部7の機能を持つ。すなわち、CPU11は累積加算結果を基にプログラムによりホワイトバランス判定演算を行い、その判定結果をCPU11より第2の保持手段6に書き込む。ホワイトバランス判定処理がプログラムで提供されているため、ホワイトバランス判定処理における判定方法を容易に変更することができるようになる。
【0053】
図7は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。この実施の形態は、図1,図5,図6のいずれかに示したホワイトバランス調整回路を用いた撮像装置に関するもので、図7において、21はカラーフィルタが受光面に貼付されたCCD撮像素子、22は図1, 図5,図6のいずれかに示したホワイトバランス調整回路を有する画像処理装置、23はホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を入力する外部機器、24はホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を外部機器が要求するフォーマットに変換して出力するフォーマット変換回路、25はフォーマットを指定する指定回路を示している。
【0054】
このように構成された撮像装置においては、CCD撮像素子21から出力されるカラー画像信号は、画像処理装置22に入力され、ホワイトバランス調整を施される。ホワイトバランス調整を施されたカラー画像信号はフォーマット変換回路24に入力され、記憶装置といった外部機器23が要求するフォーマットに変換される。また、このフォーマットは外部機器23より指定回路25に指示がなされる。
【0055】
このように、ホワイトバランス調整回路を含む画像処理装置22にフォーマット変換回路24を接続することで、外部機器23の要求するフォーマットでホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能となる。
【0056】
上記各実施の形態における説明においては、原色フィルタを用いた場合のホワイトバランス調整に関して説明したが、図8の(B)に示すように緑(G)、黄(Y)、青緑(C)、紫(M)の補色系カラーフィルタを用いた場合にも、本発明を適用することもできる。また、上記各実施の形態においては、インタレース動作により生成された画像信号を対象としたものについて説明したが、プログレッシブ動作により生成された画像信号についても同様の処理を行うことができる。
【0057】
また、上記各実施の形態においては、インタレース動作により生成した画像信号を対象としたものの説明では、奇フィールドにおいてR・G,偶フィールドにおいてB・Gの各画素データが入力される場合を示したが、奇フィールドにおいてB・G,偶フィールドにおいてR・Gの各画素データが入力されてもよく、CCD撮像素子の画素に対するフィルタ配列が限定されるものではない。また一画面の画像の分割方法は、図8の(A),(B)に示すように全領域を均等の大きさで分割する方法、あるいは各領域を不均等の大きさで分割する方法などがあるが、分割手法は特に限定されるものではなく、他の方法であってもよい。また、各実施の形態におけるホワイトバランス判定手法、判定結果の格納手法は特に限定されるものではなく、その他の手法であってもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することができ、メモリのアクセス効率を向上させ処理時間を短縮することが可能なホワイトバランス調整回路を実現することができる。また請求項2に係る発明によれば、第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づいて本判定が行われるように構成しているので、本判定手段による仮判定結果の参照を容易に行うことができる。また請求項3に係る発明によれば、本判定手段が仮判定手段と略同一の構成となり、両判定手段を共有化できる。また請求項4に係る発明によれば、改めて、ホワイトバランス係数の算出に用いる第1の走査で得られた画像信号における累積加算値を演算する処理を省くことができる。また請求項5に係る発明によれば、インタレース走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整を行うことができる。また請求項6に係る発明によれば、プログレッシブ走査で画像信号が与えられる際に、ほぼリアルタイムでホワイトバランス調整を行うことができる。また請求項7に係る発明によれば、第1の保持手段の構成を簡単化できる。
【0059】
また請求項8に係る発明によれば、ホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの確認が容易となる。また請求項9に係る発明によれば、ホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの確認が容易となる。また請求項10に係る発明によれば、第1の走査と第2の走査において異なる色成分を有する色フィルタを用いているので、適切なホワイトバランス調整を行うことが可能となる。また請求項11に係る発明によれば、仮判定手段をコンピュータにその処理を実行させるプログラムとして構成しているので、処理の変更を容易に行うことができる。また請求項12に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整方法を実現することができる。また請求項13に係る発明によれば、本判定に伴う処理を削減することが可能なホワイトバランス調整プログラムを実現することができる。また請求項14に係る発明によれば、外部機器が要求するフォーマットに変換して、処理の削減されたホワイトバランス調整がとられたカラー画像信号を出力することが可能な撮像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホワイトバランス調整回路の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】各フィールドにおける白判定エリアを示す図である。
【図3】各フィールドにおけるブロック毎の白判定エリアを示す図である。
【図4】図1に示した第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した第1の実施の形態の変形例を説明するための説明図である。
【図6】図1に示した第1の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】撮像素子の各画素に対応する各色フィルタの配置と画面分割の例を示す図である。
【図9】累積加算値の比と白判定領域との関係を示す図である。
【図10】従来のホワイトバランス調整回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 CCD撮像素子
2 ブロック分割部
3 累積加算部
4 第1の保持部
5 ホワイトバランス判定部
6 第2の保持部
7 ホワイトバランス係数算出部
11 CPU
21 CCD撮像素子
22 画像処理装置
23 外部機器
24 フォーマット変換回路
25 指定回路
Claims (14)
- カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整回路であって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定手段と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定手段による仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定手段とを有することを特徴とするホワイトバランス調整回路
- 前記仮判定の結果を保持する第1の保持手段を更に有し、前記本判定手段は、前記第1の保持手段に保持された仮判定結果に基づいて本判定を行うことを特徴とする請求項1に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記本判定手段は、第2の走査で得られた画像信号において、ブロック単位で、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいて本判定を行うことを特徴とする請求項1に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記仮判定手段からの累積加算値を保持する第2の保持手段と、該第2の保持手段に保持されている累積加算値と、前記本判定手段からの累積加算値及び本判定結果とに基づき、画像信号のホワイトバランスを調整するためのホワイトバランス係数を求めるホワイトバランス係数算出手段とを更に有することを特徴とする請求項3に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記仮判定手段は、インターレース走査における奇フィールドを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、インターレース走査における偶フィールドを第2の走査として本判定を行うことを特徴とする請求項1に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記仮判定手段は、プログレッシブ走査における奇ラインを第1の走査として仮判定を行うと共に、前記本判定手段は、プログレッシブ走査における偶ラインを第2の走査として本判定を行うことを特徴とする請求項1に係るホワイトバランス調整回路。
- 第1の保持手段は、仮判定結果を「0」又は「1」で保持することを特徴とする請求項2に係るホワイトバランス調整回路。
- 第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行うと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とする請求項2に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記第1の保持手段は、前記仮判定手段においてホワイトバランス調整を行わないと仮判定されたブロックの位置情報を保持することを特徴とする請求項2に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記撮像素子は、カラーフィルタとして、第1の走査と第2の走査とにおいて相異なる色成分を有する色フィルタが貼付されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路。
- 前記仮判定手段は、コンピュータに、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う処理を実行させるプログラムで構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に係るホワイトバランス調整回路。
- カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対してホワイトバランス調整を実行させるホワイトバランス調整方法であって、画像信号を複数のブロックに分割するステップと、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行うステップと、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定ステップによる仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行うステップとを有することを特徴とするホワイトバランス調整方法。
- コンピュータに対して、カラーフィルタが受光面に貼付された撮像素子から入力される画像信号に対するホワイトバランス調整を実行させるためのホワイトバランス調整プログラムであって、画像信号を複数のブロックに分割するブロック分割処理手順と、第1の走査で得られた画像信号において、各ブロック毎に、各色毎の累積加算値の比を算出し、その算出結果に基づいてホワイトバランス調整を行うか否かの仮判定を行う仮判定処理手順と、第1の走査に引き続く第2の走査で得られた画像信号において、前記仮判定結果がホワイトバランス調整を行うとされたブロックに対し、ホワイトバランス調整を行うか否かの本判定を行う本判定処理手順とを実行させることを特徴とするホワイトバランス調整プログラム。
- カラーフィルタが受光面に貼付され、カラー画像信号を出力する撮像素子と、請求項1〜11のいずれか1項に記載のホワイトバランス調整回路と、ホワイトバランス調整が行われたカラー画像信号を外部機器が要求するフォーマットに変換して出力するフォーマット変換回路と、フォーマットを指定する指定回路とを有することを特徴とする撮像装置。
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